JPH0111866Y2

JPH0111866Y2 -

Info

Publication number: JPH0111866Y2
Application number: JP11941883U
Authority: JP
Priority date: 1983-07-29
Filing date: 1983-07-29
Publication date: 1989-04-07
Also published as: JPS6026533U

Description

【考案の詳細な説明】（考案の対象・産業上の利用分野）本考案は、外径寸法の異なる種々の丸パイプに
適合するジヤツキの改良に関し、建築工事に用い
る仮設足場支柱の高さ調整等に用いる。

（従来技術）従来より、外径寸法の異なる異径丸パイプ用の
ジヤツキとしては、第１図に示すように、ねじ軸
１に螺合するジヤツキ本体２に、径の異なる複数
の円柱状部３，４を凸状に形成するとともに、ジ
ヤツキ本体２にハンドル５を取付け、またねじ軸
１の一端に台座６を取付けたものがある。丸パイ
プP₁，P₂，P₃は、それぞれの内径に応じてねじ
軸１、円柱状部３又は４に外嵌し、それぞれ丸パ
イプの端面２ａ，３ａ，４ａに当接するようにな
つている。そして台座６を地面又は適当な支持物
上に載置した状態で、ハンドル５を握つてジヤツ
キ本体２を回転させることよつて、丸パイプP₁，
P₂，P₃は上昇又は下降することとなる。しかし、
この従来のジヤツキでは、丸パイプP₁，P₂，P₃
の肉厚が厚くなると、内径が小さくなつてねじ軸
１又は円柱状部３，４に外嵌不可能となり、使用
できない。すなわち、一般に、これらの丸パイプ
は外径寸法を基準にして規格化されており、同一
外径であつても肉厚が異なると内径が異なつてし
まうのである。また、このような丸パイプは、長
期間使用しているうちに傷んでくるが、丸パイプ
の端部が内方へ凹む可能性が大きく、その場合は
上述の場合と同様に従来のジヤツキを使用できな
い。また、ジヤツキ本体２の最も肉厚の薄い部分
である円柱状部３が、強い圧力が加わることによ
つて欠けやすいという欠点がある。

（考案の目的）本考案は、上述の事情に鑑みて成されたもの
で、内径が種々変化した場合でも、また丸パイプ
の端部が少々凹んでいる場合でも使用できる異径
パイプ用ジヤツキを提供することを目的としてい
る。

（考案の構成）本考案は、外周にねじが設けられたねじ軸と、
該ねじ軸に螺合して進退移動するジヤツキ本体と
よりなり、該ジヤツキ本体は、その中央に上記ね
じ軸に螺合するねじ穴が貫通して設けられ、その
一端面には、互いに径の異なる複数のパイプ嵌合
穴が上記ねじ穴と同心状に、かつ多段状に凹設さ
れてなるものである。

（実施例）以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第２図及び第３図において、７は外周面に所要
ストローク長のねじが設けられたねじ軸で、この
ねじ軸７にジヤツキ本体８が軸方向進退移動可能
に螺合している。ジヤツキ本体８は、その中央に
上述のねじ軸７に螺合するねじ穴９が貫通して設
けられ、上端面８ａには互いに径の異なる円柱形
状の穴１０，１１，１２がねじ穴９と同心状且つ
階段状に設けられている。これらの穴１０，１
１，１２は、規格化された丸パイプP₁，P₂，P₃
の外径よりも若干大なる径を有しており、それぞ
れの端面１０ａ，１１ａ，１２ａは軸心と直角に
形成されている。

ジヤツキ本体８の外周面８ｂには挿入孔１３，
１３が設けられており、この挿入孔１３には丸棒
状のハンドル１４，１４の一端が挿入されてい
る。また、ねじ軸７の下端７ａには台座１５が固
着している。

上述のように構成したジヤツキを使用するに
は、台座１５を地面又は適当な支持物上に置き、
使用すべき丸パイプP₁，P₂，又はP₃を該当する
穴１０，１１又は１２内へ嵌入し、ハンドル１４
を握つてジヤツキ本体８を回転させることによつ
てジヤツキ本体８が軸方向に移動し、丸パイプ
P₁，P₂又はP₃を上昇又は下降させることができ
る。

上述の実施例において、丸パイプP₁，P₂，P₃
は各穴１０，１１，１２内へ嵌入するようになつ
ているので、丸パイプの肉厚が厚くなつて内径が
小さくなつても、外径が各穴の内径よりも大とな
らない限り何らさしつかえなく使用することがで
きる。そして、この場合外径が変化しないのが通
常であることは上述のとおりである。また、丸パ
イプの端部に凹みが生じていても、上述の場合と
同様に何らさしつかえなく使用することができ
る。また、上述の実施例のジヤツキは、第１図に
示す従来例のように肉薄の部分がないので、故障
のおそれがなく丈夫で長期の使用に耐える。

上述の実施例においては、３個の穴１０，１
１，１２を設けたが、２個又は４個以上の穴を設
けてもよい。端面８ａと反対側の端面８ｃにも、
これらの穴１０，１１，１２と同様な又は径の異
なる穴を設けてもよい。ハンドル１４は、挿入孔
１３に抜差し自在とし、ハンドル１４を使用しな
いときは取り外しておくようにしてもよい。台座
１５を取外し、本体８と同一のものを本体８の下
方に上下逆向きにしてねじ軸７に螺合させるよう
にすると、一直線状に配置した２個の丸パイプ間
に介装して使用することができ、両丸パイプの間
隔を調整することができる。また、ジヤツキ本体
８をねじ軸７に螺合して回転する部分と穴１０，
１１，１２を有する部分との上下に２分割し、そ
れらの間にスラストベアリングを介装してもよ
い。この場合には、回り止めのためのロツクナツ
トが必要となる。

第４図は、本考案の他の実施例を示すもので、
これは例えば、仮設支柱の丸パイプP₄の上端に
ジヤツキ本体８を外嵌して当接させ、ねじ軸７の
上端７ｂに取付けた側面コ字状の受け台１６上
に、コンクリートスラブ用仮枠の支持梁１７を置
いてこの支持梁１７の高さを調整するのに使用す
ることができる。

（考案の効果）本考案によると、同一外形でありながら肉厚が
異なるため内径の異なる種々の丸パイプに対して
も何らさしつかえなく使用でき、また丸パイプの
端部が少々凹んでいる場合でも使用できる丈夫な
異径丸パイプ用ジヤツキを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はジヤツキの従来例を示す断面側面図、
第２図乃至第４図は本考案の実施例であつて、第
２図は異径丸パイプ用ジヤツキの断面側面図、第
３図は同平面図、第４図は他の実施例を示す断面
側面図である。７……ねじ軸、８……ジヤツキ本体、８ａ……
端面、９……ねじ穴、１０，１１，１２……パイ
プ嵌合穴。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

外周にねじが設けられたねじ軸と、該ねじ軸に
螺合して進退移動するジヤツキ本体とよりなり、
該ジヤツキ本体は、その中央に上記ねじ軸に螺合
するねじ穴が貫通して設けられ、その一端面に
は、互いに径の異なる複数のパイプ嵌合穴が上記
ねじ穴と同心状に、かつ多段状に凹設されてなる
異径丸パイプ用ジヤツキ。