JPH0111283Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、多数並列した板を一勢に開閉し
て、ケーキの剥離や布の洗浄を行う方式のフイ
ルタプレスにおける板の開閉装置の改良に関す
るものである。

従来、この種のフイルタプレスでは、過面積
を広くするために多数の板を並列すると、これ
を開閉するための油圧シリンダーのストロークが
長くなり、広い設置面積が必要となり、また、
板の開閉に要する時間、いわゆる雑時間も増加
し、かえつて過効率が低下していた。

この考案は、板の開閉機構に工夫を施すこと
によつて、上述の難点を解消したものである。

以下、図面に随つてこの考案を説明すると、そ
の構成は図に示すように、左右のフレーム１，２
間に一対ガイドレール３，３を橋架し、このガイ
ドレール３上に、互いに連結した多数の板４を
並列して、これら板４を同時に開閉するように
構成したフイルタプレスにおいて、ガイドレール
３に沿つて２対のチエーン７，７を直列状に張設
し、このチエーン７，７を左右のフレーム１，２
に載架したモーター６，６とそれぞれ連動連結す
るとともに、多数並列した板４…の両側に設け
た可動ヘツド５，５に、前記チエーンの一端を止
着したものである。なお、符号８，９は、一対の
ガイドレール３，３の左右に、直列的に設けたス
プロケツトホイールであつて、前記チエーン７…
を張設してある。また、符号１０は、モーター６
とスプロケツトホイール８に張設したチエーンで
ある。

次に、この考案の作用を説明する。この考案に
係る板の開閉装置は、上述のように構成してあ
るので、板４を開板するには、図示の状態にあ
る可動ヘツド５，５をフレーム１，２側に向つて
移動されればよい。すなわち、モーター６，６を
駆動すると、７，７に止着された可動ヘツド５，
５が、フレーム１，２側に向つて移動し、これら
可動ヘツド５，５に連結されている板４も、そ
の中央部を境にして左右に一勢に開くことができ
る。そして、このようにして開いた板４を閉板
するには、モーター６，６を逆回転させれば、左
右の可動ヘツド５，５が中央部に向つて移動し、
左右から中央部に向つて押されて閉板することが
できるものである。

すなわち、この考案では、左右の可動ヘツド
５，５に連動連結された左右の板群を移動させ
るモーターが同調して、互いに、反対方向に作動
するようにしてあるので、板を開閉するに当つ
て、板群はその中央部を境にして、アコーデイ
オン状に一勢に移動し開閉するものであり、従来
の板列の一側に設け駆動装置によつて板を開
閉するものに比較して、半分の時間で板を開閉
することができるものである。

従つて、板を多く配列して機械を大型化して
も、過に寄与しない板開閉の時間の差程増加
せず、過効率を損なうこともないものである。
また、板を増加しても、機械の設置面積の増加
分は、板の開閉ピツチ分だけであり、設置面積
を節約する上で効果的である。

このように、この考案に係る板の開閉装置に
よれば、板数を増加して機械を大型化しても、
その割合には設置面積を要せず、特に、板開閉
のための雑時間を排して過効率の面では、これ
を向上させ得るものであり、実用上得られる利益
は著大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案を施したフイルタプレスの概
略の側面説明図である。 符号説明、１，２…フレーム、３…ガイドレー
ル、４…板、５…可動ヘツド、６…モーター、
７…チエーン、８，９…スプロケツトホイール、
１０…チエーン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右のフレーム１，２間に、一対のガイドレー
   ル３，３を橋架し、このガイドレール３上に、互
   いに連結した多数の板４…を並列して、これら
   の板４を同時に開閉するようにしたフイルタプ
   レスにおいて、ガイドレール３に沿つて２対のチ
   エーン７，７を直列状に張設し、このチエーン
   ７，７を左右のフレーム１，２に載架した駆動装
   置６，６とそれぞれ連動連結すると共に、多数並
   列した板４…の両側に設けた可動ヘツド５，５
   に、前記チエーン７の一端を止着したことを特徴
   とするフイルタプレスにおける板の開閉装置。