JPH01103857A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

Info

Publication number
JPH01103857A
JPH01103857A JP15026787A JP15026787A JPH01103857A JP H01103857 A JPH01103857 A JP H01103857A JP 15026787 A JP15026787 A JP 15026787A JP 15026787 A JP15026787 A JP 15026787A JP H01103857 A JPH01103857 A JP H01103857A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
beo
semiconductor
substrate
semiconductor layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15026787A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Morimoto
清 森本
Toshinori Takagi
俊宜 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Futaba Corp
Original Assignee
Futaba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from JP57040309A external-priority patent/JPS58158944A/ja
Application filed by Futaba Corp filed Critical Futaba Corp
Priority to JP15026787A priority Critical patent/JPH01103857A/ja
Publication of JPH01103857A publication Critical patent/JPH01103857A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、半導体素子が作り込まれる半導体層を3次元
的に積層させて高密度実装を図る多層構造の半導体装置
に関するものである。
近時、半導体素子の高集積化にともない、半導体チップ
あるいは半導体層を積み重ねてひとつの半導体装置を構
成する3次元実装の研究が行われているが、これを実現
するためには、その構造上の特徴から種々の問題点を克
服する必要がある。
一つは、半導体の層間絶縁層上に、半導体素子を作り込
むのに十分な結晶性を有する半導体層を形成させること
が困難である、という問題である。
すなわち、素子が形成されて凹凸のある半導体基板上に
絶縁層を被着させた場合、その表面状態は不定形であり
、この絶縁層上に結晶性のよい半導体層を成長させるこ
とは困難である。
したがって、絶縁層上に被着させた半導体層には、特性
の良い半導体素子を形成できない、という問題点があっ
た。さらに、各半導体層間の絶縁をどのように行うかと
いう点と、いかにして放熱特性を向上させるかという点
も重要な点であり、一般に電気的絶縁体は熱伝導特性が
悪く、絶縁性と放熱特性とは逆比例関係にあるため、上
記ふたつの問題点である絶縁性と熱伝導特性を向上する
ことができれば、それだけ集積化、高密度実装の度合も
すすめることが可能となり、これらも解決すべき課題の
一つである。
また、3次元的に半導体を積層させる方法として単体半
導体ウェハーを単純に積み重ねる方法と、薄膜技術によ
り多層化を図る方法とが考えられ、薄膜技術による方法
が最も集積度を上げられる可能性を有していることから
有望視されている。ところが前述したように従来の薄膜
技術では結晶性の良い半導体を得ることができず、実用
化には至っていなかった。
本発明は以上のような点に鑑みてなされたものであり、
絶縁層として電気的絶縁特性にすぐれ、かつ熱伝導特性
にもすぐれた酸化ベリリウム(以下BeOという)皮膜
を半導体層間の絶縁層として用いるとともに、その半導
体層の少なくとも一方を前記BeO皮膜の上に成長させ
て構成し、結晶性にすぐれ、かつ高集積化を図ることが
できる3次元半導体装置を提供することを目的とするも
のである。
以下、図面を参照して、本発明による半導体装置の実施
例を説明するに、まず本発明の要旨となる結晶性のBe
O皮膜について述べる。
BeOは、六方晶ウルツ形結晶構造を有し、禁止帯幅が
約11.2evときわめて大きいために電気抵抗も10
12〜1013Ω・印程度と大きく、良好な絶縁体であ
り、かつ金属Alと同程度の熱伝導度(4,2W / 
”C−cm)をもつ特異な物質である。また、このBe
Oは、化学的にも安定しているため、例えばマイクロ波
用電力装置の部品、あるいは高温燃焼室の内張り部材、
さらに原子炉の減速材や反射材、X線管の窓部材などに
用いられている。
ところが、このBeOは、融点が2570°Cときわめ
て高く皮膜形成が困難であると考えられていた。
本発明者は、上述したB’eOのすぐれた特性に着目し
種々検討した結果、イオンビーム技術を用いてBeO(
融点2540°C)の皮膜形成を行うと、400°C以
下の低基板温度で透明な結晶性皮膜が得られることを明
らかにし、このBeO皮膜とその具体的な製造方法につ
いてすでに提案している。
この本発明者の提案したBeO皮膜の形成法によれば基
板としてガラスなどの非晶質物質を用いた場合にあって
も六方晶特有のC−軸優先配同性結晶膜となり、サファ
イヤ−(0001)基板あるいは5i(111)基板を
用いると基板の結晶軸に規正されてエピタキシャル成長
する。
本発明は、上述した本発明者の既に提案しているBeO
皮膜を用いて、BeOC−軸優先配向薄膜あるいはBe
O単結晶薄膜上にSt、 GaAsなどの半導体薄膜を
結晶性よく成長させることによって多層構造の三次元薄
膜形半導体装置を提供しようとするものであり、以下具
体的な実施例について述べる。
第1図は、本発明に係る半導体装置の第1の実施例を示
すものであり、基本構成としては、BeO膜からなる絶
縁層103の上下面に、半導体装置が作り込まれるSi
膜からなる下部半導体層102及び上部半導体層104
が被着された構成である。
そして、これらの半導体層が、例えばガラスあるいはセ
ラミックス等の絶縁材料からなる基板101上に支持さ
れる。
この場合の各層の形成方法としては、種々考えられるが
、例えば前記基板101としてサファイア単結晶基板や
”% Si、 GsP、 GaAsなどの半導体単結晶
基板のような単結晶性の材料を基板として選定し、その
上に、まず結晶性のよい下部半導体層102を形成する
。次に、この下部半導体層102に周知の半導体素子形
成技術を用いて半導体素子を作り込む。さらに、この下
部半導体層102上に、イオンビーム蒸着法により絶縁
層103としてのBeO膜を被着し、このBeO膜のC
軸配向性を利用してその上に上部半導体層104を成長
させる方法が採用できる。
この場合、BeO膜はC軸優先配同性が強く、特に、本
発明者らが提案しているクラスタイオンビーム蒸着法を
用いれば、良質のBeO膜の成長が可能である。
そして、このBeO膜はアモルファス基板上にもC軸配
向性よく結晶成長するので、すでに集積回路などの半導
体素子が作り込まれた下部半導体層102上にも、成長
させることができ、このBeO膜上にその結晶性を利用
して上部半導体層104を成長させることが可能となる
あるいは、第1図に示す構造の装置を形成する方法とし
て、例えば岩塩などのように、水などの溶媒に溶けやす
く、へき開面の得られやすい物質を基板101として用
い、その表面に下部半導体層102 、BeOの絶縁層
103、上部半導体層104を順次、イオンビーム蒸着
法、あるいはクラスタイオンビーム蒸着法などの手法を
用いて積層し、しかる後前記基板101を溶解させて、
露出した下部半導体層102の面を、半導体素子形成面
とするようにしてもよい。
またこの実施例ではStの単結晶膜を成長させて上部半
導体層10・4としているが、St以外にもBeOと格
子定数が比較的近い半導体、例えばGaAs 。
GaSb、 GaP、 InSbなどを利用することが
できる。
第2図は、本発明に係る半導体装置の第2の実施例を示
すものであり、図中201はガラス板あるいは冷却板を
兼ねた金属板による基板であって、この基板201上に
イオンビーム蒸着法により基板201面にC軸配向性を
有するBeO膜が被着され、このBeO膜が第1の絶縁
層203aとされている。
この第1の絶縁層203aの上面に、イオンビーム蒸着
法によりBeOの結晶に規正されて成長させた下部半導
体層202としてのSt単結晶膜が被着形成されており
、さらに、この下部半導体層202の上面に、上記と同
様の操作によりBeO膜による第2の絶縁層203bが
形成されるとともに、この第2の絶縁層203b上には
、BeOの結晶に規正されてイオン・ビーム蒸着法によ
り成長させた上部半導体層204としてのGaAs膜が
被着形成されている。
すなわち、この第2の実施例では、基板201として絶
縁性、導電性を問わず任意の物質を選べる利点がある。
第3図は、本発明に係る半導体装置の第3の実施例を示
すものであり、下部半導体層302としてSi単結晶半
導体ウェハーが用いられ、このS+単結晶の(111)
面に絶縁層303としてのBeO膜が前述の各実施例と
同等の操作により被着形成されており、さらにこの絶縁
層303の上面に上部半導体層304としてのSi膜が
形成されている。
第4図は、本発明に係る半導体装置の第4の実施例を示
すものであり、前述の各実施例と同様の操作により下部
半導体層402としてのSi単結晶半導体ウェハー上に
第1の絶縁層403aとしてのBeO膜が形成され、こ
の第1の絶縁層403a上に第1の上部半導体層404
aとしてのSi膜が形成されている。さらにこの第1の
半導体層404aの上面に第2の絶縁層403bとして
のBeO膜が形成され、この第2の絶縁層403bの上
面に第2の上部半導体層404bが形成されている。こ
の第4の実施例では、半導体素子が形成できる半導体層
が三層存在するので、集積度の大幅な向上が可能となる
また、前述したように、BeO膜は多少の凹凸のある表
面にもC軸配向性よく成長するので、素子形成面ば、ウ
ェハーの表裏いずれの面番こも選定できる。
すなわち、第5図に示すようにSi単結晶半導体ウェハ
ーの表面502a側に集積回路等を作り込み、このSt
デバイスを作り込んだ半導体を下部半導体層502とし
て上面にBeO膜による絶縁層503を前述の各実施例
と同様の操作を用いて被着形成するとともに、この絶縁
層503上に上部半導体層504を被着形成して、この
上部半導体層504に集積回路等を作り込んだ構成が可
能となる。
また、基板上に成長させるBeO膜を一層とせず途中で
冷却用の金属膜を蒸着してBeOによる熱伝導を更に効
果的にし金属膜を通して効率よく熱を放出させる、ある
いは蒸着した金属膜により各層の素子間の遮蔽を行う作
用をもたせ、そのうえにもう−度BeO膜を形成し更に
半導体膜を形成させることができ、これを本発明に係る
半導体装置の第6の実施例として第6図について説明す
る。前述した第5の実施例と同様に、半導体素子が形成
された下部半導体層602上にBeO膜による第1の絶
縁層603aを被着形成し、この第1の絶縁層603a
上に金属材料または磁性材料からなる基体605を被着
するとともに、この基体605上にさらに第2の絶縁層
603bとしてBeO膜を被着形成し、この第2の絶縁
層603b上に上部半導体層604を被着形成した構成
とされている。さらに上記上部半導体層604には、集
積回路等が形成され、この上部半導体層604と上記下
部半導体層602との電気的接続は、上記基体605に
形成された小穴606を通挿して設けられる結線607
により行われている。
上記基体605は放熱効果を高めるとともに基体605
として金属材料を用いれば静電シールド効果が期待でき
、磁性材料を用いれば磁気シールド効果が期待できるこ
とになる。
ところで、上述した各実施例においては、BeO膜、あ
るいは半導体膜の形成をイオンビーム蒸着法により行っ
ているが、より良質のBeO膜や半導体膜を形成する上
からは、本発明者等が提案しているクラスタ・イオン・
ビーム蒸着法がすぐれている。
このクラスタイオンビーム蒸着法は蒸着しようとする物
質を蒸気化し、るつぼに設けたノズルから真空中へ噴射
させ、過冷却現象にもとすく断熱膨張を利用して塊状原
子集団(クラスタ)をつくり、これにイオン化電流Ie
による電子のシャワーを浴せてクラスタの一部をイオン
化してクラスタイオンをつくる。これを加速電圧(Va
)によって加速しイオン化されなかった中性のクラスタ
と共に基板に射突させて膜形成を行う技術である。この
場合、クラスタの少なくとも一部がイオン化されている
ためにクラスタ加速電圧(Va)を変えることによって
基板への射突エネルギを制御できる。
場合によってはVa=OVすなわち特に減速はしないが
ノズルからの噴射時に得られた運動エネルギだけで十分
な場合もある。もちろん中性のクラスタは加速電圧によ
って加速はされないが噴射時に得たエネルギーで基板に
射突し膜形成にあずかる。
基板に到着し膜形成にあずかるクラスタのうちイオン化
しているものの割合をイオン化電流Ieで制御し、運動
エネルギーは加速電圧で制御し、これに適当な基板温度
Tsを組合せることによってアモルファス、cm優先配
向膜、多結晶、単結晶よいうように結晶性を自由に制御
できるばかりでなくその他の諸物性も制御できる。この
技術に低ガス圧(10−6〜10−’Torr程度)の
反応性ガス(0,。
N2.82など)を組合せることによっ、いわゆる反応
性クラスタイオンビーム技術となり、酸化物、窒化物、
水素化物などの膜形成ができると同時にその諸物性も制
御できる。
次に、上述したクラスタ・イオン・ビーム技術によりB
eO皮膜を形成するための具体的な装置を第7図につい
て説明する。
この第7図において、21は、0.5鴫〜2.、Omm
程度の孔径の1個又は複数個のノズル22を有する密閉
形のるつぼである。ここで、前記ノズル22は、その軸
方向の厚みをできるだけ薄くし、少なくともノズル径よ
りは厚みを薄くするいわゆるアスペクト比を1以下にし
ておくことが望ましい。
また、このるつぼ2I内には、フレーク状あるいはフレ
ーク状のものを適宜加工してペレット状とした金属Be
23が充填されている。
24は、前記るつぼ21の周囲に設けられた加熱装置で
あり、この実施例では、前記るつぼ21の周囲に電子放
出用のコイル状のフィラメントを配置し、これを加熱す
るとともに、図示しない電源により前記るつぼ21に正
電位を付与して、フィラメントからの電子を加速し、る
つぼ21の表面に射突させてるつぼ21の温度を上昇さ
せる電子衝撃形の加熱装置を用いている。
そのほか、るつぼ21を加熱する方法として、るつぼ2
1が導電材料で形成されている場合は、このるつぼ21
の上下部に特定の端子を設け、るつぼ21内体に低電圧
大電流を印加することによってるつぼ21全体を加熱す
る抵抗加熱法、あるいはるつぼ21の周囲にヒータを配
置してるつぼ21の加熱を行う輻射加熱法や、これらの
組合せによる加熱方法を必要に応じて適宜選択して使用
できる。
また25は、熱遮へい板、26はイオン化室であり、後
述する金属Beの葬気の通路を囲むように円筒、角筒あ
るいは平行板状に形成された網状のイオン化用の陽極2
7と、この陽極の周囲に配置された電子放出用のフィラ
メント28及び遮へい板29とにより構成されている。
31は、その裏面にBeO皮膜が被着される基板201
を保持するホルダ、33は、不要時に前記基板201に
対するBeあるいは酸素(0□)の射突を阻止するシャ
ッタである。
さらに35は、1個ないし複数個のノズル36が設けら
れた酸素供給用パイプである。この場合、前記ノズル3
6は、るつぼ21のノズル22の近傍に配設されている
が、基板201の近傍に前記ノズル36を設けるように
してもよい。
また37は、必要に応じて前記イオン化室26と基板2
01間に設けられ、図示しない電源によりるつぼ21に
対して負の電位が印加されて後述するイオン化されたB
e蒸気を加速する加速電極であり、40は、必要に応し
て前記基板201に密着、あるいは微小間隔を存して設
けられ、基板201の所定位置にBeO皮膜を形成させ
るための蒸着用のマスクである。
さらに図示はしていないが、必要に応じて前記基板20
1の近傍に、基板加熱用の加熱装置を設けるようにして
もよい。
しかして、上述した各部が図示しない真空容器内に適宜
な支持部材により支持されて配設され、この真空容器内
がすくなくとも10−5Torr以下の高真空雰囲気に
排気される。
この状態で、酸素供給用パイプ35を介してノズル36
から真空容器内に酸素36aを供給し、真空容器内の圧
力を10−6Torr−10−’Torr程度に保つ。
この場合、真空容器内に導入する酸素36aの圧力が小
さければ、良質のBeO皮膜の形成が期待できるが、酸
素導入前に真空容器内を高真空、あるいは超高真空状態
に排気することが必要となったり、BeO皮膜の形成速
度が遅くなるなどのため、実用上は前記真空容器内の圧
力を10−6Torr〜10−”Torr程度になるよ
うに酸素の導入量を調整するのが適当である。
しかして、前記加熱装置24を作動させ、るっぽ21を
加熱してるつぼ21内に充填されている金属Beを加熱
溶融させて金属Beの蒸気23aを発生させる。
この場合、金属Beの加熱温度はるつぼ21の周囲空間
、すなわち真空容器内の圧力に応じて設定されるもので
あり、るつぼ21内の金属Beの蒸気の圧力をP、真空
容器内の圧力をPoとした場合、p / p o≧10
2好ましくはP/Po≧10’ となるように設定する
例えば、金属Beの熔融点が1280°Cであるので、
加熱温度1300°Cで蒸気圧Pは約5X10−”To
rr、  1380°CでI X 10−’Torrと
なる。
したがって、真空容器内の圧力が10−6Torr〜1
0−’Torr程度であれば、前記加熱温度は1300
°C〜1400°C程度に設定すればよい。
さらに、前記蒸気圧Pを大きくして皮膜形成速度を上げ
るために、形成されるBeO皮膜の膜質を損なわない範
囲内で前記加熱温度を上げるようにしてもよい。
しかして、るつぼ21の内外の圧力差により金属Beの
蒸気23aはノズル22よりるつぼ21外へ噴出し、こ
の噴出速度に相当する運動エネルギーを得て、基板20
1方向へ向う蒸気流23bとなる。
この場合、ノズル22の形状と前記圧力P及びPoを前
述した条件に応じて適宜調整する、あるいはるつぼ21
のノズル22の形状を工夫することによって噴出時に断
熱膨張に基づく過冷却現象を利用し、蒸気状のBe原子
や分子がファンデルワールス力で緩く結合した巨大な集
合体であるクラスタを形成するようにすれば、次に述べ
るイオン化室26でのイオン化効率の向上が図れたり、
あるいは基板201上により良質の皮膜が形成できるよ
うになる。
ところで、るつぼ21外への噴出によって運動エネルギ
ーを得た蒸気流23bは、イオン化室2Gに入りここで
少なくともその一部がイオン化される。
すなわち、加熱されたフィラメント28から放出された
電子が、このフィラメント28と網状の陽極27との間
に印加された100〜100OV程度の電圧により加速
され、網状の陽極27を通り抜けて前記蒸気23aに射
突し、少なくともその一部をイオン化する。
また、ノズル22から噴出した金属Beの蒸気流23b
がクラスタを形成している場合は、前記イオン化室26
でクラスタを構成する原子集団のうち1個の原子が前記
電子衝撃によりイオン化され、いわゆるクラスタイオン
が形成される。さらに、ノズル36から噴出した酸素も
その一部はイオン化室26に入り電子衝撃を受けてイオ
ン化される。
このようにして、イオン化されたBe原子、中性のBe
原子あるいはBeのクラスタやクラスタイオンが、その
通路にある酸素を含んだ酸素混合体として、さらに基板
201方向に進み、シャッタ33が開放されていると、
マスク40の開口を通して基板201の表面に射突し、
ここに被着してBeO皮膜41が形成される。
この場合、基板201に射突する金属Beの蒸気流23
bは、前述したようにイオン化室26を通過することに
よって少なくともその一部がイオン化されているので、
このイオンのもつ電界が皮膜形成時の初期段階において
有効に作用する。
すなわち、このイオンのもつ電界によって結晶成長のた
めの核形成が促進され、さらにこの形成された核を中心
にして原子が集まり島状領域を形成する、いわゆるコア
レッセンスに有効に作用する。
また、このイオン化の効果は、Beと酸素との反応をも
促進し化学量論的組成にあった結晶性のよい皮膜が形成
できるようになる。
さらにまた、金属Beの蒸気流23bは、噴出時に得た
運動エネルギーをもって基板201に射突するようにな
るので、この入射エネルギーにより基板201に対して
、付着力の強いBeO皮膜が形成できるとともに、Be
O皮膜のバッキング密度の増加や、結晶性の改善に大き
く寄与し、良質の皮膜が形成できる。
この場合、前記陽極27に印加する加速電圧を調整し、
フィラメント28から引出すイオン化電流を変えること
によって金属Beの蒸気流23bのイオン化率を制御で
き、これによって基板201に被着されるBeO皮膜の
結晶性や緒特性を制御できる。
ところが、上述した実施例ではるつぼ21内外の圧力差
を利用して蒸気23aをるつぼ21外に噴出させ、運動
エネルギーを得るようにしているが、イオン化室26を
通過して少なくともその一部がイオン化された前記蒸気
流23bを電界によって加速し、さらに運動エネルギー
を増大させて結晶性の制御や改善を行うようにしてもよ
い。
すなわち、加速電極37に、るつぼ21に対して負の電
圧、例えばO〜l0KV程度の適当な加速電圧を印加す
れば、イオン化室26を通過してイオン化された前記蒸
気流23b中の粒子が加速されて運動エネルギーを得、
このエネルギーが皮膜形成時に結晶性の改善やその制御
に有効に作用し、良質のBeO皮膜が形成できるように
なる。
また、形成されるBeO皮膜の結晶性をとくによくした
い場合は、基板201をある程度加熱することが必要と
なるが、この場合の基板加熱温度は、200°C程度、
高々400°C以下の加熱温度で十分である。この温度
は基板201上の半導体素子作成時に加えられる熱拡散
温度より十分低いために、半導体素子中に不要不純物が
拡散するおそれがなく、素子形成時に半導体層に導入さ
れた不純物濃度でプロファイルをくずすことはない。
次に、上述したクラスタ・イオン・ビーム蒸着法により
、実際にBeO膜を基板上に被着させた実験結果につい
て説明する。
第8図は、反応性クラスタイオンビーム技術を用い、B
e蒸気をノズル22から10−’Torr程度の酸素雰
囲気中に噴射させてBeクラスタとし、イオン化電流I
e= 300mA、加速電圧Va=OV、基板温度Ts
=400°Cの条件のもとに、ガラス基板上に蒸着した
BeO膜の断面の電子顕微鏡写真(SEM像)である。
この柱状組織から明らかなようにBeO膜のC軸が基板
と垂直に成長している。このように、BeO膜は、アモ
ルファス状態の物質表面上においても、C軸配向性のよ
い膜が成長できる。
基板としてガラス(アモルファス)でなくサファイヤ(
0001)基板を用いると、第9図に示すように基板の
結晶軸を核としてエピタキシャル成長する。この場合、
BeOの格子定数a==2.695人とサファイヤ基板
の最隣接原子間隔(2,742人)との格子不整(ミス
フィツト)は1.73%程度に小さいため、はぼ完全な
単結晶膜が成長している。
第10図はサファイヤ基板のかわりに5t(111)単
結晶基板上にBeO皮膜を成長させた場合の成長膜の反
射電子線回折パターン、第11図(A) 、 (B)は
、この薄膜のχ−線回折パターンを示す図、および断面
の電子顕微鏡写真(SEM像)を示したものである。こ
の場合のBeO皮膜の成長条件は、イオン電流Ieさ3
00m八、加速電圧Vaさ0(Beクラスタの噴射速度
に相当する運動エネルギーをもつ)、基板温度TsΣ4
00°Cであり、蒸着中の酸素分圧は3 X 10−’
Torrである。本実施例の場合、5i(111)基板
とBeOの(002)面での格子不整は14.7%ある
にもかかわらず、BeO成長膜のC−軸、つまり< 0
02 >軸はSt基板の(111)面に垂直に成長して
いる。この実験事実から見てもBeO膜を形成させる基
板との間の格子不整には十数%におよぶ裕度があり、本
発明の適用が極めて広い材料範囲におよぶことが理解で
きる。
次に、前述したクラスタ・イオン・ビーム技術を用いて
上記BeO膜上に半導体層を形成させた実験結果につい
て説明する。
第12図は第8図に示したガラス面上にC−軸優先配向
したBeO薄膜の上に反応性クラスタイオンビーム法を
用いて成長した5iFt膜の反射電子回折(R)IEE
I) )パターンを示す。この蒸着条件は、イオン化電
流(Ie= 200mA) 、加速電圧(Va=5KV
)、基板温度(Ts= 300°C)である。成長した
Si薄膜の結晶軸は< 111 >軸であり、BeOの
C−軸に垂直な(002)面上のBe原子を核としてエ
ピタキシャル成長しているのがわかる。
第13図は得られたSt結晶成長膜について77〜30
0°にの温度範囲で測定した電気伝導度の温度特性の一
例を示したものである。曲#il (1)は原料として
不純物を含まない高純度のStを用いて成長させた膜に
ついて測定したもの、また曲線(2)、 (3)はIn
、  Pがそれぞれ約0.01wt%を含むSiをBe
O膜上に成長させた場合の測定結果である。いずれの場
合も単結晶Stウェファで測定された結果とほぼ同程度
の特性のものが得られている。これらの成長膜のHal
l移動度の値は、Inを添加したp−形状材でμhさ2
00 ca /v、s、Pを添加したn−形状材でμe
= 800 c/ / v、sであり、これらの値はS
i/Stホモエピタキシャル成長膜で得られている値と
同程度である。
これらの実験結果でも明らかなように、BeOのC−軸
優先配向性膜上へのSiの結晶成長や、5i(111)
基板上へのBeOの結晶成長が蒸着中のイオンの含有量
と運動エネルギー(加速電圧)を適宜に調整することに
よって制御性をよく得られたので、これらの実験結果を
組み合せることによって、前述した第1ないし第6の実
施例による多層構造の半導体装置の形成が本発明によっ
て実施できることが理解できる。
なお、本発明は必ずしもクラスタイオンビーム技術のみ
を対象としたものではなく、他のイオンビームデポジシ
ョンやイオンブレーティングなどの手法を用いても実現
できる可能性がある。
以上説明したように本発明によれば、半導体層と半導体
層との間にBeO膜による絶縁層を設け、この絶縁層と
接する半導体層を酸化ベリリウムを結晶核として成長さ
せて形成した構成としたので、結晶性が良く半導体特性
の優れた多層の半導体層が形成でき、しかも半導体層間
の絶縁性及び放熱特性に優れているので、各半導体層に
高密度で素子を作り込むことが可能となり、かつ多層に
積層された三次元構造であるので、素子の集積度を、飛
躍的に向上できる半導体装置を提供することができる効
果がある。
特に、従来三次元構造の半導体装置に対する提案は種々
あったものの、絶縁層上に形成された半導体層の結晶性
の問題から、実用化が阻まれていたのに対し、絶縁層と
してBeO膜を用いた本発明の構造では、積層する半導
体層の結晶性の問題及び層間絶縁、放熱の問題を一挙に
解決しており、高密度集積化を図る上から、得られる効
果は、きわめて大である。
また、本発明によれば、BeO皮膜の基板にはガラス等
の安価な材料を用いることができ、装置をきわめて低コ
ストで供給できる特長を有し、その効果はきわめて大で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第6図は本発明に係る半導体装置の第1な
いし第6の実施例を示す断面説明図、第7図は本発明に
係る装置を製造する際に使用される装置の一例を示す概
略構成図、第8図はガラス基板上に成長させたBeO膜
のSEM像を示す図であって金属の結晶の構造を示す電
子顕微鏡写真、第9図はサファイヤ基板(0001)面
上にエピタキシャル成長させたBeO膜の反射電子線回
折(RHEED)パターンを示す図であって金属の結晶
の構造を示す電子顕微鏡写真、第10図は5i(111
)基板上に成長させたBeO薄膜の反射電子線回折パタ
ーンを示す図であって金属の結晶の構造を示す電子顕微
鏡写真、第11図(A)、(B)は5i(Ill)基板
上に成長させたBeO薄膜のX−線回折パターンとSE
M像を示す図であって第11図(B)は金属の結晶の構
造を示す電子顕微鏡写真、第12図はBeOのC−軸優
先配向膜(基板はガラス)上に成長させたSi薄膜の反
射電子線回折パターンを示す図であって金属の結晶の構
造を示す電子顕微鏡写真、第13図はBeO優先配向膜
上に成長させたSi薄膜の電気伝導度(σ)の温度特性
を示すグラフ図である。 】02・202・302・402・502・602−・
・下部半導体層、103・203a・203b・303
・403a・403b・503・603a・603b 
・軸絶縁層、104・204−304・404a−40
4b−504・604−上部半導体層、605−・・金
属材料または磁性材料からなる基体。 特許出願人  双葉電子工業株式会社 代理人・弁理士  西  村  教  光第1図 第2図 第4図 第10図 第11 図CB) 第12図 第13図 =1♂ 7丁 (K−1) 手  続  補  正  書 〔μン 昭和63年 2月15日

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも、下部半導体層とこの下部半導体層上
    に積層される上部半導体層とを有し、両半導体層の間に
    絶縁層が設けられて多層構造とされる半導体装置におい
    て、上記絶縁層として酸化ベリリウム皮膜が用いられ、
    少なくとも上記上部半導体層は、酸化ベリリウムの結晶
    に規正されて成長させた半導体層とされていることを特
    徴とする半導体装置。
  2. (2)前記酸化ベリリウム皮膜は、C軸配向性を持つ特
    許請求の範囲第1項記載による半導体装置。
  3. (3)前記下部半導体層は、単結晶半導体ウェハーとさ
    れている特許請求の範囲第1項記載による半導体装置。
  4. (4)前記下部半導体層は基板上に形成された半導体薄
    膜層とされている特許請求の範囲第1項記載による半導
    体装置。
  5. (5)少なくとも、下部半導体層とこの下部半導体層上
    に積層される上部半導体層とを有し、両半導体層との間
    に絶縁層が設けられて多層構造とされる半導体装置にお
    いて、上記絶縁層は、金属材料または磁性材料からなる
    基体の表裏面に酸化ベリリウム皮膜が被着されて形成さ
    れており、少なくとも上記上部半導体層は、酸化ベリリ
    ウムの結晶に規正されて成長させた半導体層とされてい
    ることを特徴とする半導体装置。
  6. (6)前記酸化ベリリウム皮膜はC軸配向性を持つ特許
    請求の範囲第5項記載による半導体装置。
  7. (7)前記下部半導体層は、単結晶半導体ウェハーとさ
    れている特許請求の範囲第5項記載による半導体装置。
  8. (8)前記下部半導体層は基板上に形成された半導体薄
    膜層とされている特許請求の範囲第5項記載による半導
    体装置。
JP15026787A 1982-03-16 1987-06-18 半導体装置 Pending JPH01103857A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15026787A JPH01103857A (ja) 1982-03-16 1987-06-18 半導体装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP57040309A JPS58158944A (ja) 1982-03-16 1982-03-16 半導体装置
JP15026787A JPH01103857A (ja) 1982-03-16 1987-06-18 半導体装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57040309A Division JPS58158944A (ja) 1982-03-16 1982-03-16 半導体装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH01103857A true JPH01103857A (ja) 1989-04-20

Family

ID=26379757

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15026787A Pending JPH01103857A (ja) 1982-03-16 1987-06-18 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01103857A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013057129A (ja) * 2004-03-22 2013-03-28 Global Oled Technology Llc 流動化した有機材料の気化

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5710223A (en) * 1980-06-23 1982-01-19 Futaba Corp Semiconductor device

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5710223A (en) * 1980-06-23 1982-01-19 Futaba Corp Semiconductor device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013057129A (ja) * 2004-03-22 2013-03-28 Global Oled Technology Llc 流動化した有機材料の気化

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS58158944A (ja) 半導体装置
JP3098773B2 (ja) 高絶縁性単結晶窒化ガリウム薄膜の作製及びドープ方法
US4565741A (en) Boron nitride film and process for preparing same
US6896731B1 (en) P-type single crystal zinc-oxide having low resistivity and method for preparation thereof
US4451499A (en) Method for producing a beryllium oxide film
US4227961A (en) Process for forming a single-crystal film
US4392452A (en) Evaporation device
JP5196655B2 (ja) 酸化亜鉛系半導体結晶の製造方法
JPH0152910B2 (ja)
JPS5919190B2 (ja) 鉛皮膜の製造方法
US4161418A (en) Ionized-cluster-beam deposition process for fabricating p-n junction semiconductor layers
JPH0131453B2 (ja)
Theeten et al. Cadmium telluride layer deposition using the ionized cluster beam technique
JPH0545670B2 (ja)
JPH01103857A (ja) 半導体装置
JP3061342B2 (ja) 透明導電膜および光電変換半導体装置の製造方法
JPS5912015B2 (ja) 半導体装置
JPH0476217B2 (ja)
JPS606091B2 (ja) 半導体装置
JPS6263419A (ja) 多結晶シリコン薄膜の形成方法
JPS60171732A (ja) 2−6族化合物半導体ウエハ−の製造方法
Varhue et al. Surface morphology of epitaxial Ge on Si grown by plasma enhanced chemical vapor deposition
JPH035068B2 (ja)
JPS63318123A (ja) シリコンゲルマニウム2元合金半導体単結晶薄膜の製造方法
JPH04164819A (ja) 超伝導薄膜の製造方法