JPH0110261Y2 - - Google Patents

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JPH0110261Y2
JPH0110261Y2 JP1985160479U JP16047985U JPH0110261Y2 JP H0110261 Y2 JPH0110261 Y2 JP H0110261Y2 JP 1985160479 U JP1985160479 U JP 1985160479U JP 16047985 U JP16047985 U JP 16047985U JP H0110261 Y2 JPH0110261 Y2 JP H0110261Y2
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rotary plate
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Retarders (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、待ち機構の軸方向の大きさを小さく
でき、しかも、その作動が確実になるようにした
自動車のギヤボツクスのシフト操作装置に関する
ものである。
〔従来技術〕
自動車には、その動力伝達経路を切換るために
トランスミツシヨンが設けられるが、車軸間差動
装置が設けられる4輪駆動車においては、更に、
車軸間差動装置に差動機能を消失させるデフロツ
ク機構が設けられる。
即ち、第5図に示すように、エンジン1の出力
はクラツチ2aを介してトランスミツシヨン2b
を経て車軸間差動機装置3に伝達される。この車
軸間差動機装置3は、旋回時に生じる前車輪4と
後車輪5との回転速度差を吸収するために、トラ
ンスミツシヨン2bと前後車軸4,5への駆動力
分割部分に設けられる。
このような車軸間差動機装置3は、例えば第5
図および第6図に示すように、前車輪差動装置6
を収納し、上記トランスミツシヨン2bの出力軸
7aに固定された出力ギヤ7bに噛み合う入力ギ
ヤ8が固定される回転ハウジング9を有し、前車
輪差動装置6のハウジング10に回転自在に枢支
されたサンギヤ11と、上記回転ハウジング9に
このサンギヤ11に所定の間隔をおいて対向する
リングギヤ12と、サンギヤ11と噛み合うよう
にピニオンキヤリア13に軸支された内側スター
ギヤ14と、上記リングギヤ12および内側スタ
ーギヤ14に噛み合うようにピニオンキヤリア1
3に回転自在に軸支された外側スターギヤ15を
備える。上記ピニオンキヤリア13は前車輪差動
装置6のハウジング10と一体に形成される。
ところで、このような車軸間差動機装置3を設
けた4輪駆動車においては、例えば前車輪4が砂
地等に突入した場合、車軸間差動機装置3の差動
機能によつて後車輪5に駆動力が伝達されなくな
り、砂地等からの脱出が困難になるといつた問題
を生じる。
そこで、このような問題を解消するために、従
来、車軸間差動機装置3を備えた4輪駆動車に
は、例えば第5図および第6図に示すように、車
軸間差動機装置3の差動機能を選択的に消失させ
るデフロツク機構16を設け、前車輪4および後
車輪5に作用する抵抗の大小にかかわらず、エン
ジン1の回転によつて前車輪4および後車輪5が
等しく回転されるように構成されているのが通例
である。このデフロツク機構16は、通常、上記
回転ハウジング9に形成されたスプライン17
と、これに常時噛み合い、かつ、このスプライン
17の軸心方向に摺動可能に外嵌合されたスライ
ダ18と、前車輪差動装置6のハウジング10に
形成された、上記スプライン17と同径のスプラ
イン19とを有する。上記スライダ18を、図示
しないシフト操作装置によつて上記スプライン1
7の軸心方向に摺動させて、両スプライン17,
19に同時に噛み合わせることによつて、車軸間
差動機装置3がロツク状態になり、車軸間差動機
装置3の回転ハウジング9と前車輪差動装置6の
ハウジング10とが同期して回転することにな
る。
上記シフト操作装置は、通常、スライダ18と
前車輪差動装置6のスプライン19を噛み合わせ
る場合に、スライダ18の歯の山てスプライン1
9の歯の谷の位相が一致するまでのスライダ18
をスプライン19に押し込める力を蓄えておき、
スライダ18の歯の山とスプライン19の歯の谷
の位相が一致したとき、蓄えておいた力でスライ
ダ18をスライダ18に嵌合させるようにした待
ち機構が設けられる。
従来の待ち機構は、例えば、特開昭55−91419
号公報に開示されているように、スライダを駆動
するためにスライダの摺動方向にのびるシフトロ
ツドと手動操作されるシフト操作手段との間に上
記シフトロツドの軸心方向に伸縮するコイルスプ
リングを圧縮することにより、スライダを押し込
める力を蓄えるように構成されているので、シフ
トロツドの軸心方向の長さ寸法が大きく、スペー
ス的に不利であるといつた問題を有する。
このような問題を解消し得る自動車のシフト操
作装置としては、次のように構成したものが考え
られる。
即ち、スライダの摺動方向に平行に伸びるシフ
トロツドをその軸心まわりに回転可能に設けると
ともに、その外周面にヘリカルスプライン、カム
等の操作力伝達部を形成し、この操作力伝達部に
これと噛み合つてシフトロツドの回転に対応して
シフトロツドの軸心方向に進退するスリーブを外
嵌合し、このスリーブにスライダを操作するフオ
ークを連結する一方、シフトロツドに外部から回
転力を与えるシフト操作手段と上記シフトロツド
との間に一対の互いに対向する回転プレートと、
両回転プレート間にシフト操作手段側の回転プレ
ートの動作をシフトロツド側の回転プレートに伝
達する弾性体を介在させたものが考えられる。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、このようなシフトロツドの操作
力伝達部とスリーブの結合構造では、操作力に対
する抵抗が単純な軸と筒との間に生じる摺動抵抗
よりも大きく、この抵抗によつてスライダを押し
込める力が弱められ、待ち機構の作動が不確実に
なる虞れがある。このような虞れを解消するため
に、シフト操作手段の出力を大きく設定すること
が考えられるが、この場合には、両回転プレート
の間に強い弾性体を介在させる必要があり、小型
化や軽量化を図る上で不利であるばかりか、コス
ト的にも不利になる。
さらに、実開昭58−79428号公報に開示された
4輪駆動車の切換制御装置のごとく、ラツク、ピ
ニオンギヤ、モータなどを用いて構成されたもの
が提案されているが、この装置は待ち機構を待た
ないものである。
一方、実公昭40−22812号公報に開示された流
体変速機用歯車切換装置は、待ち機構を備えたも
のであるが、その構造は前述の特開昭55−91419
号公報に開示された装置とほぼ同様であり、ま
た、レバーの往復運動により弾性体の蓄勢力をシ
フターに直接的に作用させるものであるから、振
動・衝撃が加わる機会の多い自動車にこれを用い
ることには、信頼性の点で不安を生じることにな
る。
本考案は、このような事情を考慮してなされた
ものであつて、待ち機構の軸方向の長さ寸法が小
さく、しかも、その作動が確実になるように改善
された自動車のギヤボツクスのシフト操作装置の
提供を目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る自動車のギヤボツクスのシフト操
作装置は、上記の課題を解決するために、動力伝
達経路を切換るシフトロツドにラツクを設け、こ
のラツクに噛み合うピニオンギヤを設ける一方、
該ピニオンギヤが配設される出力軸と平行に配設
され、外部からの駆動力により回転する入力軸
と、上記出力軸と同軸上に相対回転可能に支持さ
れ、上記入力軸のギヤ部に歯合される歯部を有す
る第1の回転プレートと、該第1の回転プレート
の回転中心と同軸上に所定間隔隔てて配置され、
上記出力軸に相対回転不能に支持された第2の回
転プレートと、これら両回転プレートの上記間隔
内に配設されており、一端が第1の回転プレート
に、他端が第2の回転プレートにそれぞれ連係さ
れ、両回転プレートの回転中心回りの相対回転差
によりその両端部が該回転プレートの回転方向に
弾性変形する弾性体とを備え、上記入力軸の回転
が上記第1の回転プレート、弾性体、および第2
の回転プレートを介して上記出力軸に伝達される
ように構成されていることを特徴としている。
〔作用〕
このように構成された自動車のギヤボツクスの
シフト操作装置によれば、上記入力軸の回転運動
がギヤ部により第1の回転プレートに伝達されて
この第1の回転プレートが出力軸に対して相対回
転を行い、この第1の回転プレートの回転によつ
て上記弾性体には蓄勢力が生じ、この蓄勢力が第
2の回転プレートに伝達されてこの第2の回転プ
レートが回転し、この第2の回転プレートの回転
によりこれと相対回転不能に設けられた出力軸が
第2の回転プレートと同体的に回転し、この回転
がピニオンギヤおよびラツクを介してシフトロツ
ドに伝達され、このシフトロツドがその軸心方向
に移動することで動力伝達経路が切り換わること
になる。
このように、上記弾性体の蓄勢力がシフトロツ
ドに直接に作用されず、一旦回転力に変換された
上でピニオンギヤおよびラツクを介してシフトロ
ツドに伝達されるので、振動・衝撃が加わる機会
の多い自動車にこれを用いれば、動力伝達経路の
切り換え動作の信頼性を格段に向上させることが
できる。さらに、上記のラツク・ピニオンギヤ機
構によつてシフトロツドを操作するための操作力
が低減されるとともに、かかる自動車のギヤボツ
クスのシフト操作装置が備える減速装置機能によ
り上記ラツク・ピニオンギヤ機構を操作するため
の操作力をも低減できるのである。
また、待ち機構の弾性体がシフトロツドに沿つ
て設けられていないので、シフトロツドの長さを
短くできる。そのうえ、シフトロツドは、上述の
ごとく、ラツク・ピニオンギヤ機構によつてその
軸心方向に移動されるのであるが、シフト操作時
にピニオンギヤを介して弾性体およびシフト操作
手段が受ける抵抗は、例えば、特開昭55−91419
号公報に示された従来のシフト装置におけるシフ
トロツドと同程度に軽く、摺動抵抗を受けるに過
ぎず、また、ピニオンギヤの回転抵抗は無視し得
る程度に小さい。従つて、シフト操作の操作力を
従来と同様に弱く設定しても待ち機構の応答性が
高く、待ち機構が確実に作動することになる。
〔実施例〕
本考案の一実施例を第1図ないし第4図に基づ
いて説明すれば、以下の通りである。
4輪駆動車の動力伝達系に設けられた車軸間差
動機装置3は、第2図に示すように、前車輪差動
装置6を収納し、上記トランスミツシヨンの出力
ギヤ(ここでは図示せず)に噛み合う車軸間差動
機装置3の入力ギヤ8が固定される回転ハウジン
グ9を有し、前車輪差動装置6のハウジング10
に回転自在に枢支されたサンギヤ11と、上記回
転ハウジング9にこのサンギヤ11に所定の間隔
をおいて対向するリングギヤ12と、サンギヤ1
1と噛み合うようにピニオンキヤリア13に回転
自在に軸支された内側スターギヤ(ここでは図示
せず)と、上記リングギヤ12および内側スター
ギヤに噛み合うようにピニオンキヤリア13に回
転自在に軸支された外側スターギヤ15を備え
る。上記ピニオンキヤリア13は、前車輪差動装
置6のハウジング10にスプライン嵌合またはキ
ーによつて相対回転不能に連結されている。
車軸間差動機装置3の回転ハウジング9の一側
端部の外周面には、デフロツク機構20の回転ハ
ウジング側のスプライン21が形成され、この回
転ハウジング9の更に一側方に延長された前車輪
差動装置6のハウジング10の一端部には、回転
ハウジング側のスプライン21と同径の前車輪差
動装置側スプライン22が、例えば、スプライン
嵌合によつて該ハウジング10と相対回転不能に
外嵌される。上記回転ハウジング側のスプライン
21にはこれに噛み合うスリーブ23が、回転ハ
ウジング側のスプライン21のみに嵌合されるア
ンロツク位置と、両スプライン21および22に
同時に嵌合されるロツク位置とにわたつて軸心方
向に摺動可能に嵌合される。このスリーブ23の
外周面には凹溝24が周設され、この凹溝24に
は、シフト操作手段としてのモータ25により、
待ち機構26およびシフトロツド27を介して両
スプライン21,22およびスリーブ23の軸心
方向に往復駆動されるフオーク28が係合されて
いる。上記シフトロツド27は両スプライン2
1,22およびスリーブ23の軸心と平行に配置
され、その中間部27aがギアボツクス29の一
側部にされた支持部30に摺動可能に支持され
る。ギアボツクス29の内側に突出するシフトロ
ツド27の内端部27bには上記フオーク28が
固定され、ギアボツクス29の外側に突出する外
端部27cは上記待ち機構26のケーシング31
内に収納されている。
第1図に示すように、シフトロツド27の外端
部27cにはラツク32が形成され、このラツク
32にピニオンギヤ33が噛み合わされる。この
ピニオンギヤ33は待ち機構26のケーシング3
1内に回転自在に支持された出力軸としての支軸
34の一端部に固定されている。この支軸34の
他端部にはこの支軸34を中心に広がる扇形の第
2の回転プレートとしての回転プレート35が支
軸34に対し相対回転不能に固定され、また、そ
の中間部には回転プレート35と所定間隔隔てて
第1の回転プレートとしてのセクタギヤ36が支
軸34に対し回転自在に枢支されている。このセ
クタギヤ36と回転プレート35との間、即ち上
記の間隔内には、セクタギヤ36の動作を回転プ
レート35に伝達する弾性体としてのねじりコイ
ルばね37が、その両端部37b,37cが上記
回転プレート35の回転方向に弾性変形するよう
に挿入される。具体的には、このねじりコイルば
ね37のコイル部分37aは上記支軸34に外装
され、第4図A〜Dに示すように、その一端部3
7bは回転プレート35の一側縁近傍の外周部か
らセクタギヤ36に向かつて突出させた短係合ピ
ン38と、セクタギヤ36の一側縁近傍の中間部
から回転プレート35に向かつて突出させた長係
合ピン39の各扇形中心線側面に同時に、また
は、選択的に受け止めさせる。また、上記ねじり
コイルばね37の他端部37cは、セクタギヤ3
6の他側縁近傍の外周部から回転プレート35に
向かつて突出させた短係合ピン40と、回転プレ
ート35の他側縁近傍の中間部からセクタギヤ3
6に向かつて突出させた長係合ピン41の各扇形
中心線側面に同時にまたは選択的に受け止めさせ
る。上記セクタギヤ36は、ケーシング31内に
上記支軸34と平行に、かつ、回転自在に支持さ
れた入力軸としての中間伝動軸42の一端部に固
定されたギヤ部としてのピニオンギヤ43と噛み
合わされる。この中間伝動軸42の他端部にはも
う一つのピニオンギヤ44が固定される。上記モ
ータ25の出力軸にはこのピニオンギヤ44と噛
み合うウオームギヤ45が直結される。
次に、上記待ち機構26の動作について第4図
A〜Dに基づいて説明する。
まず、アンロツク状態からロツク状態に切り換
える場合、モータ25を一方の方向に回転させ、
ウオームギヤ45、ピニオンギヤ44、中間伝動
軸42およびピニオンギヤ43を介して、セクタ
ギヤ36をロツク位置方向に移動させる〔第4図
A参照〕。この時にスリーブ23の山と前車輪差
動装置側スプライン32の谷の位相が不一致であ
れば、スリーブ23の端面と前車輪差動装置側ス
プライン22の端面とが突き合わされた状態にな
り、回転プレート35はアンロツク位置に止ま
る。従つて、第4図Aに示すように、セクタギヤ
36の短係合ピン40がねじりコイルばね37の
他端部37cを回転プレート35の短係合ピン3
8に受け止められたねじりコイルばね37の一端
部37b側に押しつけることにより、ねじりコイ
ルばね37に反発力が蓄えられる。
次に、車軸間差動機装置3の差動機構によつて
スリーブ23の山と前車輪差動装置側スプライン
22の谷の位相が一致すると、蓄えられたねじり
コイルばね37の反発力(蓄勢力)によつてスリ
ーブ23が前車輪差動装置側スプライン22に押
し込められ、ねじりコイルばね37の一端部37
bが回転プレート35の短係合ピン38とセクタ
ギヤ36の長係合ピン39に、その他端部37c
がそのセクタギヤ36の短係合ピン40と、回転
プレート35の長係合ピン41にそれぞれ同時に
受け止められるまで回転プレート35が回転する
〔第4図B参照〕。なお、この回転は支軸34、ピ
ニオンギヤ33、ラツク32、フオーク28を介
して上記スリーブ23に伝達される。
このようにして、スリーブ23が前車輪差動装
置側スプライン22に押し込められ、スリーブ2
3が回転ハウジング側スプライン21と前車輪差
動装置側スプライン22とに同時に噛み合うロツ
ク位置に移動することにより、車軸間差動機装置
3の差動機能が消失され、前車輪4および後車輪
5に作用する抵抗の大小にかかわらず、エンジン
1の回転によつて前車輪4および後車輪5が等し
く回転されることになる。尚、実際には、スリー
ブ23の山と前車輪差動装置側スプライン22の
谷の位相が一致する状態でスリーブ23が前車輪
差動装置側スプライン22に接触し始めた場合で
も、直ちにスリーブ23が前車輪差動装置側スプ
ライン22に押し込められることはなく、スリー
ブ23のスプライン歯の端部に形成されたチヤン
フア(図示せず)が前車輪差動装置側スプライン
22の端部に形成されたスプライン歯の端部に形
成されたチヤンフア(図示せず)に当接して、ス
リーブ23のスプライン歯が一旦後退し、スリー
ブ23のスプライン歯を乗り越えて再度スリーブ
23の山と前車輪差動装置側スプライン22の谷
の位相が一致した時に、スリーブ23が前車輪差
動装置側スプライン22に押し込められることが
多い。
また、このロツク状態からアンロツク状態に切
り換える場合は、モータ25を他方の回転方向に
回転させてセクタギヤ36をアンロツク位置に移
動させる。これにより、第4図Cに示すようにセ
クタギヤ36の長係合ピン39がコイルばね37
の一端部37bを介して回転プレート35の長係
合ピン41をアンロツク位置方向に押しつける。
ここではスリーブ23の山と前車輪差動装置側ス
プライン22の谷の位相が一致しているので、上
記スリーブ23が直ちに前車輪差動装置側スプラ
イン22側から抜き出され、回転プレート35が
アンロツク位置に戻されるることになる〔第4図
D参照〕。
尚、図示はしないが、上記モータ25には例え
ばロータリエンコーダが連結され、これによつて
上記セクタギヤ36の位置を検出し、セクタギヤ
36の位置をフイードバツク制御するように構成
されている。
上述のように、ねじりコイルばね37の蓄勢力
がシフトロツド27に直接に作用されず、一旦回
転力に変換された上でピニオンギヤ33およびラ
ツク32を介してシフトロツド27に伝達される
ので、振動・衝撃が加わる機会の多い自動車にこ
れを用いれば、動力伝達経路の切り換え動作の信
頼性を格段に向上させることができる。さらに、
上記のラツク・ピニオンギヤ機構によつてシフト
ロツド27を操作するための操作力が低減される
とともに、かかる自動車のギヤボツクスのシフト
操作装置が備える減速装置機構により上記ラツ
ク・ピニオンギヤ機構を操作するための操作力を
も低減できるものである。
また、待ち機構26のねじりコイルばね37
は、シフトロツド27にその軸心方向とは異なる
方向に向けられた支軸34に外嵌されるので、シ
フトロツド27にその軸心方向に伸縮する圧縮コ
イルばねで待ち機構26の弾性体が構成された従
来のものに比べて、シフトロツド27の軸心方向
の長さ寸法を圧縮コイルばねの長さだけ短縮でき
ることになる。そのうえ、シフトロツド27は単
に支持部30に摺動可能に支持されているので、
シフト操作時の抵抗が小さく、スリーブ23(ス
ライダ)の応答が速くなり、また、その操作力も
小さくて済む。従つて、待ち機構26を弱い操作
力でも確実に作動させることができる。
尚、本考案は、車軸間差動機装置3のデフロツ
ク機構に限定されるものではなく、例えばトラン
スミツシヨン、駆動車輪数切り換え装置等、広く
自動車の動力伝達経路を切換る装置に適用するこ
とが可能である。
〔考案の効果〕
本考案の自動車のギヤボツクスのシフト操作装
置は、以上のように、動力伝達経路を切換るシフ
トロツドにラツクを設け、このラツクに噛み合う
ピニオンギヤを設ける一方、該ピニオンギヤが配
設される出力軸と平行に配設され、外部からの駆
動力により回転する入力軸と、上記出力軸と同軸
上に相対回転可能に支持され、上記入力軸のギヤ
部に歯合される歯部を有する第1の回転プレート
と、該第1の回転プレートの回転中心と同軸上に
所定間隔隔てて配置され、上記出力軸に相対回転
不能に支持された第2の回転プレートと、これら
両回転プレートの上記間隔内に配設されており、
一端が第1の回転プレートに、他端が第2の回転
プレートにそれぞれ連係され、両回転プレートの
回転中心回りの相対回転差によりその両端部が該
回転プレートの回転方向に弾性変形する弾性体と
を備え、上記入力軸の回転が上記第1の回転プレ
ート、弾性体、および第2の回転プレートを介し
て上記出力軸に伝達されるように構成されてい
る。
これにより、弾性体の蓄勢力がシフトロツドに
直接に作用されず、一旦回転力に変換された上で
ピニオンギヤおよびラツクを介してシフトロツド
に伝達されるので、振動・衝撃が加わる機会の多
い自動車にこれを用いれば、動力伝達経路の切り
換え動作の信頼性を格段に向上させることができ
る。さらに、上記のラツク・ピニオンギヤ機構に
よつてシフトロツドを操作するための操作力が低
減されるとともに、かかる自動車のギヤボツクス
のシフト操作装置が備える減速装置機構により上
記ラツク・ピニオンギヤ機構を操作するための操
作力をも低減できる。
また、待ち機構がシフトロツドとは別に設けら
れているので、シフトロツドにその軸心方向に伸
縮する圧縮コイルばねから成る待ち機構の弾性体
を支持させる従来のものに比べて、シフトロツド
の軸心方向の長さ寸法を圧縮コイルばねの長さだ
け短縮できる。
そのうえ、シフトロツドは単に支持部に摺動可
能に支持されているので、シフトロツドの回転動
作をフオークの進退動作に変換している従来のも
の比べて、シフト操作時の抵抗が小さく、スリー
ブ(スライダ)の応答が速くなり、また、その操
作力も小さくて済み、従つて、待ち機構を弱い操
作力でも確実に作動させることができる等の効果
も併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の要部の平面図、第
2図はその側面図、第3図はその待ち機構の要部
の分解斜視図、第4図A〜ADは待ち機構の異な
る動作状態を示す各側面図、第5図は従来の4輪
駆動車の動力伝達経路図、第6図はその車軸間差
動機装置の縦断面図である。 27はシフトロツド、32はラツク、33はピ
ニオンギヤ、25はシフト操作手段(モータ)、
34は支軸(出力軸)、35は回転プレート(第
2の回転プレート)、36はセクタギヤ(第1の
回転プレート)、37は弾性体(ねじりコイルば
ね)、42は中間伝動軸(入力軸)、43はピニオ
ンギヤ(ギヤ部)である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 動力伝達経路を切換るシフトロツドにラツクを
    設け、このラツクに噛み合うピニオンギヤを設け
    る一方、該ピニオンギヤが配設される出力軸と平
    行に配設され、外部からの駆動力により回転する
    入力軸と、上記出力軸と同軸上に相対回転可能に
    支持され、上記入力軸のギヤ部に歯合される歯部
    を有する第1の回転プレートと、該第1の回転プ
    レートの回転中心と同軸上に所定間隔隔てて配置
    され、上記出力軸に相対回転不能に支持された第
    2の回転プレートと、これら両回転プレートの上
    記間隔内に配設されており、一端が第1の回転プ
    レートに、他端が第2の回転プレートにそれぞれ
    連係され、両回転プレートの回転中心回りの相対
    回転差によりその両端部が該回転プレートの回転
    方向に弾性変形する弾性体とを備え、上記入力軸
    の回転が上記第1の回転プレート、弾性体、およ
    び第2の回転プレートを介して上記出力軸に伝達
    されるように構成されていることを特徴とする自
    動車のギヤボツクスのシフト操作装置。
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