JP7852425B2 - 梁の設計方法 - Google Patents
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Description
<柱梁接合構造について>
図1Aは、本実施形態の柱梁接合構造の上面図、図1Bは、柱梁接合構造の斜視図であり、いずれも柱と梁からなる架構の一部を取り出した状態を示す。
{-10×(L/D)+45}≦x<50
せん断スパン比L/Dが4.5以上の場合、
0<x<50
これにより、後述するように、意匠性の向上及び耐力の低下の抑制を図ることができる。
次に、本実施形態の梁20の設計及び評価について説明する。
図2は拡幅部の形状(ハンチ分担率)の説明図である。
解析における条件を以下に示す。なお、長さ(幅、厚さ等を含む)の単位はmmである。
・梁形状 :水平ハンチ梁(図2参照)
・柱断面 :□-600×600×32
・梁断面(梁せいD、フランジ幅B、ウェブ厚さtw、フランジ厚さtf)
断面a:H-600×200×19×25(SN490B)
断面b:H-600×200×12×25(SN490B)
断面c:H-600×200×7.5×25(SN490B)
・梁偏心 :あり(偏心量0.33Dc(Dc:柱径))
・ハンチ分担率(x%):0(片側)、5、10、15、20、30、40、50(同幅)
・拡幅部長さLh:300(=0.5D)
・拡幅部幅Bh:ハンチ先端を危険断面(最初に降伏する部位)として、ハンチ先端の全塑性曲げ耐力に対し、モーメント勾配を考慮したハンチ元端の全塑性耐力が1.2倍となるように拡幅部幅Bhを設計した。ハンチ元端の全塑性曲げ耐力をハンチ先端の1.2倍とするのは、一般的に490N/mm2級鋼材(SN490B等)を使用した鉄骨梁は1.2倍の耐力上昇を見込むため(「国土交通省国土技術政策総合研究所、他:2020年版建築物の構造関係技術基準解説書」参照)である。なお、ハンチ元端の全塑性曲げ耐力に到達するときの荷重が、ハンチ先端の全塑性曲げ耐力に到達するとき荷重の1.2倍以上となるように設計することが望ましい。これにより、ハンチ先端が降伏後、そのときの荷重の1.2倍以上の大きな荷重でハンチ元端の降伏を防ぐことができる。よって、ハンチ元端の破壊を防ぐ(ハンチ元端を保護する)ことができる。
Mf=BH×tf×(D-tf)×σy ・・・・・(1)
ここで、BH:ハンチ元端幅
tf:フランジ厚さ
σy:降伏点または耐力
Mfd=α×Mp×L/(L-Lh)×σy ・・・・・(2)
ここで、α:耐力上昇率(=1.2)
Mp:ハンチ先端の全塑性曲げ耐力Zp×σy
Zp:ハンチ先端の塑性係数
図3は解析モデルの概略図である。図では異幅ハンチ梁(本実施形態)が示されているが、同幅ハンチ梁、片側ハンチ梁についても同様のモデルを用いた。
・ト字型骨組(柱材長:3000mm、梁材長:スパンL)
・梁せいD(mm):600
・せん断スパンL(mm):1800、2400、2700、3000、3600
・せん断スパン比L/D:3、4、4.5、5、6
・ダイアフラム:板厚32mm(出寸法25mm)
・1次の四辺形シェル要素とし、梁端仕口部から1200mmの範囲の梁フランジは10mmピッチでメッシュ分割、その他は50mmピッチで分割。
・柱:上下端は、変位とz軸廻りの回転を拘束する。
・梁:y方向端(梁端)は、y軸とz軸廻りの回転を拘束し、z方向に強制変位を与える。なお、梁が横座屈しないように、梁端仕口部から1200mmの位置で、梁のx方向の変位を拘束した。
図4A~図4Cは、解析による応力分布の一例を示す図である。各図は、断面b(H-600×200×12×25)の降伏耐力の解析値aQyにおけるミーゼス応力分布である。図4Aは、x=50%、図4Bは、x=20%、図4Cは、x=0%の結果をそれぞれ示している。
・x=50%(同幅ハンチ梁)では、梁の左右に均等に応力が生じる。
・x=0%(片側ハンチ梁)では、梁の左右いずれかに応力が集中する。
・0<x<50(異幅ハンチ梁)では、同幅ハンチ梁と片幅ハンチ梁の中間的傾向を示す。
cQy=cMy/(L-Lh) ・・・・・(3)
ここで、
cMy:梁の一様断面部の降伏曲げモーメント計算値
L:梁のせん断スパン
Lh:拡幅部長さ
なお、梁の一様断面部とは、梁長手方向に垂直な断面形状が同じ部位(本実施形態ではフランジに拡幅部が形成されていない部位)である。
・ハンチ分担率xが小さいほど、荷重Q-変形δ関係の降伏耐力が小さくなる。
・せん断スパン比L/Dの小さい方が、ハンチ分担率xの違いによる荷重Q-変形δ関係の差が大きくなる。
・ハンチ分担率xが小さいほど、解析値aQyと計算値cQyとの比(aQy/cQy)は小さくなり、降伏耐力は低下する。
・せん断スパン比L/D=3の場合、x=10%では降伏耐力の解析値aQyが計算値cQyを下回る。一方、x=15%以上では、降伏耐力の解析値aQyが計算値cQyを上回る。
・せん断スパン比L/D=4の場合、x=0%では降伏耐力の解析値aQyが計算値cQyを下回る。一方、x=5%以上では、降伏耐力の解析値aQyが計算値cQyを上回る。
・せん断スパン比L/D=4.5、5、6の場合、x=0%でも、降伏耐力の解析値aQyが計算値cQyを上回る。
・せん断スパン比L/Dが3以上4.5未満(3≦L/D<4.5)の場合、
{-10×(L/D)+45}≦x<50
・せん断スパン比L/Dが4.5以上(L/D≧4.5)の場合、
0<x<50
となった。
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
12 ダイアフラム
20 梁
22 ウェブ
24 フランジ
24a 拡幅部(第1拡幅部)
24b 拡幅部(第2拡幅部)
Claims (6)
- 柱に接合されるフランジを有する梁の設計方法であって、
前記フランジは、前記柱との接合部から前記梁の長手方向に沿った所定範囲に、前記長手方向と交差する幅方向の一方側のフランジ幅を拡幅した第1拡幅部と、前記幅方向の他方側のフランジ幅を拡幅した第2拡幅部と、を有しており、
せん断スパンと梁せいとの比であるせん断スパン比が或る値の場合に、前記第1拡幅部の幅と前記第2拡幅部の幅との加算値に対する前記第1拡幅部の幅の割合と、前記梁の降伏耐力との関係を解析により求め、
前記梁の降伏耐力の解析値が、前記所定範囲の前記接合部とは反対側の端部を危険断面とした降伏耐力の設計値を上回る前記割合を求める、
ことを特徴とする梁の設計方法。 - 請求項1に記載の梁の設計方法であって、
前記せん断スパン比が前記或る値とは異なる別の値の場合に、前記割合と、前記梁の降伏耐力との関係を解析により求め、
前記梁の降伏耐力の解析値が、前記設計値を上回る前記割合を求める、
ことを特徴とする梁の設計方法。 - 請求項2に記載の梁の設計方法であって、
前記せん断スパン比が前記或る値と前記別の値との間の値における前記割合を、前記或る値のときの前記割合と、前記別の値のときの前記割合との補間により求める、
ことを特徴とする梁の設計方法。 - 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の梁の設計方法であって、
前記梁の降伏耐力は、荷重-変形関係の接線剛性が、初期剛性の1/3に低下した時の荷重である、
ことを特徴とする梁の設計方法。 - 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の梁の設計方法であって、
前記端部が降伏した後に、前記接合部が降伏するように設計する、
ことを特徴とする梁の設計方法。 - 請求項5に記載の梁の設計方法であって、
前記接合部の全塑性曲げ耐力に到達するときの荷重が、前記端部の全塑性曲げ耐力に到達するときの荷重の1.2倍以上となるように設計する、
ことを特徴とする梁の設計方法。
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| JP2015206229A (ja) | 2014-04-22 | 2015-11-19 | 株式会社大林組 | 柱梁接合構造 |
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