JP7846500B2 - アンテナコアシートおよびicカード - Google Patents

アンテナコアシートおよびicカード

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Description

本発明は、デュアルICカードや非接触ICカードで使用される巻線アンテナを使用したアンテナコアシートに関する。更に詳しくは、巻線アンテナとコアシート側の電極との接続信頼性を向上させたアンテナコアシートに関する。
デュアルICカードや非接触ICカードなどの巻線アンテナを備えたICカードにおいては、巻線アンテナを樹脂シートに埋め込んだタイプのアンテナコアシートが主流となっている。
デュアルICカードや非接触ICカードは、図2や図6に例示したような積層体から構成されており、その積層体の中心部には、アンテナコアシート1、1-1が使用されている。
図1(e)および図2に示したように、アンテナコアシート1には、シートを貫通して設けられた銅パッド7が設置されている。アンテナコアシート1の一方の面には、巻線8が備えられ、巻線アンテナを構成すると同時に、巻線アンテナの両端子部の巻線8が銅パッド7と接続されている。この銅パッド7の表面には、接続信頼性を確保する目的で錫などのめっき層が形成されることがあった。
同様に、図5(e)および図6に示したように、アンテナコアシート1-1においても、非接触ICモジュール9-2のパッド電極19-2の表面に接続信頼性を確保する目的で錫などのめっき層が形成されることがあった。
しかしながら、銅パッドやICモジュールのパッド電極などの表面にめっき層を形成するためには、めっき工程が必要となるため、そのための設備が不可欠となる。また製造工程が長くなり、必要な材料も増えるため、コストアップを避けることができなかった。そのため、めっき処理を施す必要がない技術が待望されていた。
巻線を接続する銅パッドなどのパッド電極の表面にめっき層などの表面処理をせずに、巻線とパッド電極との接続信頼性を確保することに関連する先行技術としては、例えば、特許文献1に、エナメル線端末の迎え半田付けを省略できるにも拘らず、半田付け接続作業が迅速且つ容易にでき、しかも接続信頼性が高く、それによりアンテナコイルの品質と生産性とを顕著に向上することができるエナメル線を提供することを課題とした技術が開示されている。具体的には、エナメル線の銅線の表面に半田めっき層が設けてあり、その半田めっき層の上にエナメル層が設けられて成るエナメル線が開示されている。
しかしながら、この技術はアンテナコイルである巻線(エナメル線)の銅線に半田めっき層が設けてあることで、エナメル線端末の迎え半田付けを省略できるようにした技術であり、アンテナコアシートの銅パッドの表面にめっき層などの表面処理をせずに、巻線と銅パッドとの接続信頼性を確保する技術とは異なる。
特開2000-133053号公報
上記の事情に鑑み、本発明は、アンテナコアシートの銅パッドの表面にめっき層などの表面処理をせずに、巻線アンテナの巻線と銅パッドとの接続信頼性を確保可能とするアンテナコアシートを提供することを課題とする。
上記の課題を解決する手段として、本発明の請求項1に記載の発明は、コイル状の巻線からなる巻線アンテナを用いた無線通信機能を有するICカードに使用するアンテナコアシートであって、
絶縁性材料からなるシートと、
そのシートの貫通孔に備えられ、表裏を導通する少なくとも一対の銅パッドと、
それらの銅パッドに電気的に接続され、銅パッド以外の部分では巻線の太さ方向の少なくとも一部が前記シートにめりこんで備えられた巻線アンテナと、を備えており、
前記銅パッドの組成は、錫が5.5~9.0wt%含まれる燐青銅であることを特徴とするアンテナコアシートである。
本発明は、無酸素銅などの99.9wt%以上の銅からなる銅パッドの表面に錫めっき層などの表面処理層を形成する代わりに、銅パッドの材質を少なくとも錫を含む銅合金とすることで、錫めっき層を形成した場合と同等の接続信頼性を確保できることを見出したことに基づいている。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナコアシートを使用していることを特徴とするICカードである。
本発明のアンテナコアシートにおいては、アンテナコアシートに備えられている銅パッドが、錫が1.0~11.0wt%含まれる燐青銅からなる。そのため、銅パッドの表面に錫メッキなどの表面処理がなされていないにも拘わらず、ボンディング強度は、圧延銅の表面に錫めっきを行った銅パッドと同等の強度が得られる。具体的には、錫めっきを行った銅パッドと同等の接合強度が得られ、且つ、接合部の破壊状態は、界面剥離を起こさずに巻線の破断となるアンテナコアシートを得ることができる。
また、本発明のICカードは、本発明のアンテナコアシートを使用して作製される。そのため、銅パッドの表面に錫メッキなどの表面処理がなされていないにも拘わらず、巻線アンテナの巻線と、銅パッドと、の接続信頼性を確保することが可能である。
デュアルICカードのアンテナコアシートの製造工程を例示した断面説明図。 デュアルICカード用積層体の積層構造を例示した断面説明図。 デュアルICカードの積層構造を例示した断面説明図。 デュアルICカードの積層構造を例示した断面説明図。 非接触ICカードのアンテナコアシートの製造工程を例示した断面説明図。 非接触ICカードの積層構造を例示した断面説明図。 銅パッド上に接続した巻線の剥離強度を測定する引っ張り試験方法を説明する説明図。
本発明のICカードは、本発明のアンテナコアシートを用いて作製される。
<アンテナコアシート>
まず、本発明のアンテナコアシートについて説明する。
本発明のアンテナコアシート1は、従来のアンテナコアシートと形態的には同等であり、コイル状の巻線からなる巻線アンテナを用いた無線通信機能有するICカードに使用するアンテナコアシートである(図1(e)参照)。
本発明のアンテナコアシート1は、絶縁性材料からなる樹脂シート13と、そのシート13の貫通孔(穴14)に備えられ、表裏を導通する少なくとも一対の銅パッド7と、それらの銅パッド7に電気的に接続され、銅パッド7以外の部分では巻線8の太さ方向の少なくとも一部が前記樹脂シート13にめりこんで備えられた巻線8からなる巻線アンテナ(図示省略)と、を備えている(図1参照)。
本発明のアンテナコアシート1における特徴は、銅パッド7の組成と、その熱伝導率にある。すなわち、銅パッド7は、錫が1.0~11.0wt%含まれる銅合金であり、その銅合金の熱伝導率は25~115(W/m・K)である。熱伝導率が115(W/m・K)を超えると巻線と銅パッド部の圧着に必要な熱量が逃げやすくなってしまうためである。
銅パッドが、錫が1.0~9.0wt%含まれる銅合金からなることによって、銅パッドの表面に錫が存在し、且つ、無酸素銅の1/2あるいはそれ以下の熱伝導率となる。
そのため、加熱されたプレスヘッド17により銅パッド7上の巻線8を押圧した時(図1(d)参照)、プレスヘッド17の熱が銅パッド7を伝わって逃げにくくなるため、温度の低下が起こりにくくなる。また、巻線8の銅線と銅パッド7を構成する銅合金との接合が、錫が存在することにより良好となる。これは、銅パッド7中の錫と、巻線8の銅線の銅と、が反応し合金を形成し易い状態が実現することで、組織的に一体化が進みやすく、機械的な接合状態が良好になると同時に、電気的な接合状態も良好になるためであると考えられる。
なお、錫が1.0wt%未満では、巻線と銅パッドとの接続信頼性が不十分となる。また、錫が9.0wt%を超えると、接続信頼性が不十分となる。
<アンテナコアシートの製造方法>
図1に例示したような工程により、アンテナコアシート1が作製される。
図1(a)は、シート穴明け工程を説明する断面図であり、樹脂シート13の銅パッドを形成する位置に、穴14が形成される。穴14を形成する方法としては、例えば、打抜き刃を使用した打ち抜き加工やレーザービームを使用した切り抜き加工などを使用することができる。
図1(b)は、穴14に銅パッド7を形成する工程を説明する断面図である。具体的には、銅箔からカットもしく打ち抜きのような工程を経て、銅パッド7が形成される。
図1(c)は、巻線描画工程を説明する断面図である。エナメル線などの絶縁被覆された銅線からなる巻線8を樹脂シート13中に押し込む。例えばワイヤー描画巻き線コイル
アンテナ製造装置のような巻線描画装置を用いて、樹脂シート13を加熱し軟化させた状態で、所望のパターンを描きながら巻線8を押し込むことで、樹脂シート13中に巻線16の太さの半分程度、またはそれ以上が埋め込まれた巻線アンテナが形成される。ただし、銅パッド7と接続する巻線8は、銅パッド7上に跨って配置された状態である。
図1(d)は、銅パッド7上に跨って配置された巻線8に対して、加熱されたプレスヘッド17を押圧することによって、巻線8の絶縁被覆を融かし、芯の銅線と銅パッド7を接合することで、両者が機械的にも電気的にも接続された状態となり、接続信頼性が高いアンテナコアシートが得られる。この工程における接続信頼性を確保するため、銅パッド7の表面には、錫などからなるめっき層が形成されている。
図1(e)は、銅パッド7上に跨って配置された巻線8に対するプレスヘッド17による押圧処理が終了することにより、本発明のアンテナシート1が得られる。
<ICカード>
次に、本発明のICカードについて説明する。
本発明のICカードは、巻線アンテナを備えた無線通信機能を備えたICカードである。具体的には、非接触ICカードと、接触式ICカードと非接触ICカードの機能を備えたデュアルICカードやハイブリッドICカードなどである。デュアルICカードは1つのICモジュールで接触式ICカードと非接触ICカードの両方の機能を果たす形態であり、ハイブリッドICカードは接触式ICカードと非接触ICカードの機能をそれぞれ別のICチップやICモジュールによって機能する形態である。ハイブリッドICカードは、巻線アンテナと銅パッドの接続に関して、非接触ICカードと同様であるため、ここでは、デュアルICカードと非接触ICカードについて説明する。
(デュアルICカード)
本発明のデュアルICカード10、10-1(図3、図4参照)は、本発明のアンテナコアシート1(図1、図2参照)を使用して作製される。
まず、本発明のアンテナコアシート1を含む、図2に例示したような層構成の積層体を形成する。この積層体は、アンテナコアシート1の巻線8が配置されていない側の面に、コアシート2と、表中間シート3と、表オーバーシート4がこの順に積層されている。一方、アンテナコアシート1の巻線8が配置されていう側の面に、裏中間シート5と、裏オーバーシート6がこの順に積層されている。
なお、アンテナコアシート1の銅パッド7には、巻線8が接続されており、銅パッド7に外部回路を接続することにより、巻線8からなるアンテナに接続することができる。
図2の積層体のアンテナコアシート1の銅パッド7を露出可能な位置をざぐり加工することにより、図3に例示したデュアルICモジュール9を挿入可能な凹部を形成する。その凹部にデュアルICモジュール9を挿入し、銅パッド7と、デュアルICモジュール9のパッド電極19と、をAgP(Ag Paste、銀ペースト)12によって電気的に接続することにより、デュアルICカード10を得ることができる。
デュアルICカード10(図3参照)は、本発明のアンテナコアシート1の巻線8が備えられた側に、コアシート2と、裏中間シート5と、裏オーバーシート6が順次積層されている。一方、アンテナコアシート1の巻線8が備えられた側とは反対側には、コアシート2と、表中間シート3と、表オーバーシート4が順次積層されている。
図4は、デュアルICカード10とは層構成が少し異なり、銅パッド7と、デュアルICモジュール9-1のパッド電極19-1と、を電気的に接続する材料が、ACF(An
isotropic Conductive Film、異方性導電フィルム)であるデュアルICカード10-1を示した断面図である。図4の層構成は、デュアルICモジュール9-1側にはコアシート2が備えられていない構成となっている。このような構成においても、巻線8と銅パッド7の接続信頼性を確保するため、銅パッド7の表面には、錫などからなるめっき層が形成されている。
さらに、表オーバーシート4側の、平面視で銅パッド7の表面を露出可能な位置に、銅パッド7の表面を露出する深さの凹部が形成され、その凹部にデュアルICモジュール9が挿入されている。凹部の深さは、デュアルICモジュール9の厚さと同等であり、デュアルICモジュール9が丁度収納可能な深さとなっている。
また、デュアルICモジュール9に備えられている外部回路との接続電極であるパッド電極19と、アンテナコアシート1の銅パッド7とは、電気的に接続されている。
デュアルICカード10-1(図4参照)は、本発明のアンテナコアシート1の巻線8が備えられた側に、コアシート2と、裏中間シート5と、裏オーバーシート6が順次積層されている。一方、アンテナコアシート1の巻線8が備えられた側とは反対側には、表中間シート3と、表オーバーシート4が順次積層されている。
さらに、表オーバーシート4側の、平面視で銅パッド7の表面を露出可能な位置に、銅パッド7の表面を露出する深さの凹部が形成され、その凹部にデュアルICモジュール9-1が挿入されている。凹部の深さは、デュアルICモジュール9-1の厚さと同等であり、デュアルICモジュール9-1が丁度収納可能な深さとなっている。
また、デュアルICモジュール9-1に備えられている外部回路との接続電極であるパッド電極19-1と、アンテナコアシート1の銅パッド7とは、電気的に接続されている。図4は、その接続がACF(異方性導電フィルム)11によって接続されている場合を例示している。
(非接触ICカード)
次に、非接触ICカードとその製造工程について説明する。
まず、図5に例示した工程により、非接触ICカード用のアンテナコアシートが作製される。
図5(a)は、樹脂シート13に非接触ICモジュール9-2を設置する穴14´を形成するシート穴明け工程を説明する断面図である。穴14´を形成する方法としては、例えば、打抜き刃を使用した打ち抜き加工やレーザービームを使用した切り抜き加工などを使用することができる。
図5(b)は、穴14´に非接触ICモジュール9-2を設置する非接触IC設置工程を説明する断面図である。非接触ICモジュール9-2には、非接触ICモジュールのパッド電極19-2が備えられており、外部回路などと電気的に接続可能となっている。
図5(c)は、図5(b)の非接触IC設置工程で得られた基板の非接触ICモジュールのパッド電極19-2側に、巻線アンテナとなる巻線8を樹脂シート13に巻線アンテナの形態を描きながら埋め込む巻線描画工程を説明する断面図である。この工程では、非接触ICモジュールのパッド電極19-2上にも巻線8が配置される。巻線8は配置されただけの状態となっている。
図5(d)は、非接触ICモジュールのパッド電極19-2上に配置された巻線8をプ
レスヘッド17で熱をかけてパッド電極19-2側に押圧することにより接合し、電気的にも接続するボンディング工程を説明する断面図である。
図5(e)は、パッド電極19-2上に跨って配置された巻線8に対するプレスヘッド17による押圧処理が終了し、本発明のアンテナシート1-1が得られた状態を示している。
図6は非接触ICカード10-2を例示した断面説明図である。図5に示した非接触ICカード用のアンテナコアシート1-1の巻線8が備えられた側に、コアシート2と、裏中間シート5と、裏オーバーシート6が順次積層されている。一方、アンテナコアシート1-1の巻線8が備えられた側とは反対側には、コアシート2と、表中間シート3と、表オーバーシート4が順次積層されている。なお、アンテナコアシート1-1は、樹脂シート13に形成された穴14´に非接触ICモジュールが設置され、巻線アンテナの巻線8がパッド電極19-2に接続されている。
(コアシート)
コアシート2の樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのボリオレフィン樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレン、エチレン-4フッ化エチレン共重合体などのボリフッ化エチレン樹脂、ナイロン-6、ナイロン-6、6などのポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロンなどのビニル樹脂、三酢酸セルロース、セロファンなどのセルロース樹脂、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ボリカーボネート、ポリイミド樹脂などが挙げられる。樹脂材料の含有曇は、30質量%以上、80質量%以下であることが好ましい。各層シートの色や透過濃度はそれぞれの目的にあったものを選定することができる。
(中間シート)
中間シート3、5の樹脂材料としては、コアシート2の樹脂材料と同様のものとすることができる。
(オーバーシート)
オーバーシート4、6の樹脂材料としては、コアシート2の樹脂材料と同様のものとすることができる。
(樹脂シート)
樹脂シート13の樹脂材料としては、コアシート2の樹脂材料と同様のものとすることができる。
(巻線)
巻線8は、絶縁被覆を備えた銅やアルミニウムなどの導電率が高い金属からなる導線を使用することが好ましいが、これらの金属材料に限定する必要はないが、例えば、銅線を芯材としたエナメル線を挙げることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
<実施例1>
図1に例示した製造工程によって、アンテナコアシート1を作製した。
まず、樹脂シート13として、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET
)フィルムを用意した。
次に、PETフィルムの所望の位置に、パンチングマシーンを用いて、5.2×5.2mmの穴14を、使用するデュアルICモジュール9のパッド電極19の位置に合わせて形成した(図3参照)。
次に、同様にパンチングマシーンを用いて、5×5mmの銅パッドを製造し、配置することすることにより、形成した穴14に銅パッド7を形成した。銅パッド7を形成した金属材料として、表1の実施例1の欄に記載した成分と熱伝導率を備えた燐青銅(型番:C5210R-H)を用いた。
次に、形成した銅パッド7上に配置された巻線8を、ボンディングマシーンのプレスヘッド17を加熱した状態で銅パッド7に押圧することにより接続した。
<実施例2>
銅パッド7を形成した金属材料として、表1の実施例2の欄に記載した成分と熱伝導率を備えた燐青銅(型番:C5191P-H)を用いたこと以外は実施例1と同様とした。
<実施例3>
銅パッド7を形成した金属材料として、表1の実施例3の欄に記載した成分と熱伝導率を備えた燐青銅(型番:C5240)を用いたこと以外は実施例1と同様とした。
<比較例1>
銅パッド7を形成した金属材料として、表1の比較例1の欄に記載した錫めっき圧延銅箔(型番:SnCu-O)を用いたこと以外は実施例1と同様とした。これは、銅パッド上に錫めっき層を形成した従来技術である。
<比較例2>
銅パッド7を形成した金属材料として、表1の比較例2の欄に記載した成分と熱伝導率を備えた無酸素銅(型番:C1020R-H)を用いたこと以外は実施例1と同様とした。
<比較例3>
銅パッド7を形成した金属材料として、表1の比較例3の欄に記載した成分と熱伝導率を備えた洋白(型番:7701R-H)を用いたこと以外は実施例1と同様とした。
<評価>
実施例1~比較例3までのボンディング強度についての評価結果と、それらに基づいた総合評価をまとめて表1に示した。なお、接続信頼性評価のボンディング強度については、剥離強度が測定可能かつ巻線が破断した状態を〇(良好)、剥離強度が測定可能かつボンディング界面にて剥離を△(要注意)、剥離強度が測定不可能(ほぼ0)かつボンディング界面にて剥離を×(不良)とした。また、破壊状態については、巻線が破断した場合を〇(良好)、銅パッド7と巻線8との接合点18において界面剥離を起こした場合を×(不良)、とした。
ボンディング強度の測定は、図7に示したような、実施例1~比較例3において作製したアンテナコアシート1のサンプルの銅パッド7に巻線8をボンディングしたサンプルを作製した。それらのサンプルについて、図7に例示した引張方向のように、巻線8を接合点18で折り返し、180度の方向に荷重をかけて行き、巻線8が破断するか、または接合点18において界面剥離を起こす荷重を測定した。
実施例1は、銅パッド7が、錫濃度が7.0wt%~9.0wt%の燐青銅(型番:C5191P-H)であり、熱伝導率は67(W/m・K)、ボンディング強度は良好(〇)、破壊状態は破断(良好)であり、接続信頼性が共に良好であったため、総合評価は〇(良好)となった。
実施例2は、銅パッド7が、錫濃度が5.5wt%~7.0wt%の燐青銅(型番:C5210R-H)であり、熱伝導率は63(W/m・K)、ボンディング強度は良好(〇)、破壊状態は破断(良好)であり、接続信頼性が共に良好であったため、総合評価は〇(良好)となった。
実施例3は、銅パッド7が、錫濃度が9.0wt%~11.0wt%の燐青銅(型番:C5240)であり、ボンディング強度は良好(〇)、破壊状態は破断(良好)であり、接続信頼性が共に良好であったため、総合評価は〇(良好)となった。
比較例1は従来から使用してきた表面に錫めっき層が形成された銅パッドであり、錫めっき圧延銅箔(型番:SnCu-O)を使用したサンプルである。ボンディング強度は良好(〇)、破壊状態は破断(良好)であり、接続信頼性が共に良好であったため、総合評価は〇(良好)であった。
比較例2は、銅パッド7が、無酸素銅(型番:C1020R-H)であり、熱伝導率は349(W/m・K)、ボンディング強度は要注意(△)、破壊状態は界面剥離(不良)であり、接続信頼性が不良であったため、総合評価は×(不良)となった。
比較例3は、銅パッド7が、洋白(型番:C7701R-H)であり、熱伝導率は23(W/m・K)、ボンディング強度は要注意(△)、破壊状態は界面剥離(不良)であり、接続信頼性が不良であったため、総合評価は×(不良)となった。
1、1-1・・・アンテナコアシート
2・・・コアシート
3・・・表中間シート
4・・・表オーバーシート
5・・・裏中間シート
6・・・裏オーバーシート
7・・・銅パッド
8・・・巻線
9、9-1・・・デュアルICモジュール
9-2・・・非接触ICモジュール
10、10-1・・・デュアルICカード
10-2・・・非接触ICカード
11・・・AFC
12・・・AgP
13・・・樹脂シート
14、14´・・・穴
17・・・プレスヘッド
18・・・接合点
19、19-1・・・(デュアルICモジュールの)パッド電極

Claims (2)

  1. コイル状の巻線からなる巻線アンテナを用いた無線通信機能を有するICカードに使用するアンテナコアシートであって、
    絶縁性材料からなるシートと、
    そのシートの貫通孔に備えられ、表裏を導通する少なくとも一対の銅パッドと、
    それらの銅パッドに電気的に接続され、銅パッド以外の部分では巻線の太さ方向の少なくとも一部が前記シートにめりこんで備えられた巻線アンテナと、を備えており、
    前記銅パッドの組成は、錫が5.5~9.0wt%含まれる燐青銅であることを特徴とするアンテナコアシート。
  2. 請求項1に記載のアンテナコアシートを使用していることを特徴とするICカード。
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