JP7843741B2 - 吸着プレート、切断装置、及び、電子部品の製造方法。 - Google Patents

吸着プレート、切断装置、及び、電子部品の製造方法。

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Description

本発明は、吸着プレート、切断装置、及び、電子部品の製造方法の技術に関する。
特許文献1には、ブレードを用いて、テーブルに配置された切断対象物にハーフカット及びフルカットを施すことが可能な切断装置が開示されている。特許文献1に記載の切断装置は、ブレードの磨耗量に基づいてブレードの高さ方向の位置を補正することができる。このようにブレードの高さ方向の位置を補正することによって、切断対象物に形成されるハーフカット溝の深さのばらつきを抑制することができる。
特開2022-151243号公報
ここで、一般的にハーフカット溝には高い寸法精度が求められるため、より高精度にハーフカット溝を形成することが可能な技術が求められている。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、高精度にハーフカット溝を形成することが可能な吸着プレート、切断装置、及び、電子部品の製造方法を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、この課題を解決するため、本発明に係る吸着プレートは、基板及び樹脂層を有する切断対象物を保持する吸着プレートであって、吸引機構が設けられた基台上に配置される基部、及び、前記基部から上方に突出するように形成され、前記樹脂層を吸着可能な吸着面が形成された突出部を具備するベース部材と、前記突出部の周囲を囲むように配置され、前記吸着面より上方に位置するように形成された前記基板を載置可能な載置面を具備する枠状部材と、を具備し、前記ベース部材及び前記枠状部材の少なくとも一方には、前記突出部及び前記枠状部材により規定される規定空間内の異物を、前記規定空間外へと排出可能な排出通路が形成されているものである。
また、本発明に係る切断装置は、前記吸着プレートと、前記吸引機構が設けられた前記基台と、を具備するものである。
また、本発明に係る電子部品の製造方法は、前記切断装置を用いて前記切断対象物にハーフカットが施されるハーフカット工程と、前記切断装置を用いて、前記ハーフカット工程においてハーフカットが施された前記切断対象物にフルカットを施すフルカット工程と、を含むものである。
本発明によれば、高精度にハーフカット溝を形成することができる。
(a)パッケージ基板を示す底面図。(b)パッケージ基板を示す側面図。 段差部が形成された半導体パッケージを示した斜視図。 切断装置の構成を模式的に示した平面図。 切断装置の構成を模式的に示した側面図。 切断装置の電気的な接続関係を示したブロック図。 テーブルの構成を示した側面断面図。 (a)パッケージ基板に形成されたハーフカット溝を模式的に示した平面図。(b)パッケージ基板に形成されたハーフカット溝を模式的に示した側面図。 ハーフカットの手順を示したフローチャート。 吸着プレートを示した分解斜視図。 吸着プレートを示した平面図。 ベース部を示した平面図。 (a)図10におけるX1-X1断面を模式的に示した図。(b)図10におけるX2-X2断面を模式的に示した図。 吸着プレートにおいて異物が排出される経路を示した斜視図。 ベース部を示した底面図。 (a)面取り部が形成された吸着プレートを示した平面図。(b)第1変形例に係る吸着プレートを示した平面図。 第2変形例に係る吸着プレートを示した平面図。
以下の説明では、図中に矢印で示した方向に従って説明を行う。また、以下の説明で用いる図は、便宜上、適宜形状及び個数等を省略又は誇張して模式的に描いている。
<パッケージ基板70の構成>
以下では、まず切断装置1による切断の対象である切断対象物の一例として、パッケージ基板70について説明する。
図1に示すパッケージ基板70は、例えばウェッタブルフランクQFN(Quad Flat Non-leaded)パッケージ基板である。パッケージ基板70は、銅板等の金属で形成された基板71と、基板71の一方の面を樹脂封止した矩形状の樹脂層72と、を具備する。基板71としては、リードフレーム、プリント配線板等を用いることができる。本実施形態では、一例として、基板71としてリードフレームを用いるものとする。なお、以下では、基板71の両面のうち、樹脂層72が形成された面を第1面、第1面の反対の面を第2面とそれぞれ称する。
基板71の第1面には、半導体チップ搭載部(ダイパッド)(不図示)が行列(matrix)状に配列されている。ダイパッドには、半導体チップ、抵抗素子、キャパシタ素子等の電子素子73が固定されている。基板71は、銅(Cu)又は42アロイ(Fe-Ni)等の金属により形成され、導電性を有している。基板71の表面には、鉛フリーの金属めっき層又は鉛フリーのはんだめっき層(不図示)が予め形成されていてもよい。各ダイパッドの周囲には、外部との接続用端子である多数のリードが配置される。これら多数のリードは、基板71において格子状に配列された金属枠であるタイバーにそれぞれつながっている。各電子素子73に設けられた複数の電極(不図示)は、金線又は銅線からなるボンディングワイヤを介して、ダイパッドの周囲に配置されたそれぞれのリードに電気的に接続される。
本実施形態の基板71は、矩形状の使用領域71aと、使用領域71aの周囲を囲む非使用領域71bと、を具備している。非使用領域71bは、基板71の外縁を含む領域であり、製品としては使用されず、後に除去される。一方、使用領域71aは製品として使用される領域であり、上述したリードフレームのダイパッド、リード、及びタイバーを含む領域である。樹脂層72は、基板71の使用領域71aと、使用領域71aの外側の非使用領域71bの一部とを覆うように矩形状に成形されている。すなわち、使用領域71aに配置される電子素子73及びボンディングワイヤは樹脂層72によって封止される。樹脂層72が形成されることで、基板71の第1面と樹脂層72の端面(図1(b)における下側の面)との間には、樹脂層72の厚さだけ段差が形成されている。
なお、パッケージ基板70を構成する基板71としては、上述した例のほか、半導体製基板、金属製基板、セラミック製基板、ガラス製基板、樹脂製基板等を用いることができる。基板が金属製でなく導電性を有さない場合、基板において、後述の吸着プレート100の枠状部材150と接触する部分(後述の外周部)は、導電性を有するように構成されていればよい。また、パッケージ基板70を構成する基板71には、配線が施されていてもよいし、施されていなくてもよい。
図1に示すパッケージ基板70にハーフカット及びフルカットを施すことで、図2に示すような半導体パッケージ(電子部品)80が製造される。なお、パッケージ基板70にハーフカット及びフルカットを施す具体的な方法については、後述する。
図2に示す半導体パッケージ80には、上面(端子82が形成されている面)と側面との境界部分に段差部81が形成されている。半導体パッケージ80が面実装された場合には、半田が段差部81に入り込む。これにより、半導体パッケージ80に関して、フィレット状の半田接続構造を実現し、接続を確実にすることができる。また、半田が段差部81に入り込んでフィレット状となっているため、実装後の外観検査において、半導体パッケージ80の側面から半田の接続状態を容易に観察することができる。このように、半導体パッケージ80には、様々な利点が存在する。段差部81の形成方法については後述する。
<切断装置の構成>
次に、図3から図5を用いて、切断装置1の構成について説明する。
切断装置1は、パッケージ基板70を切断することで、切断品である複数の半導体パッケージ80を製造するものである。なお、本実施形態において「切断」とは、切断対象物を分離して複数の個片化された切断品とすること、及び、切断対象物の一部を除去することを含む。以下、切断対象物を複数の個片化された切断品に分離する切断をフルカットと称し、切断対象物を分離せず、その一部を厚み方向に除去する切断をハーフカットと称する。切断装置1は、主として切断ユニット10、保持ユニット20、検出ユニット30及び制御ユニット40等を具備する。
<切断ユニット10の構成>
図3及び図4に示す切断ユニット10は、パッケージ基板70を切断するためのものである。切断ユニット10は、主としてブレード11及びスピンドル部12等を具備する。なお、切断装置1は、一対のスピンドル部12を具備するツインスピンドル構成であってもよいし、1つのみのスピンドル部12を具備するシングルスピンドル構成であってもよい。
ブレード11は、円環状の刃である。ブレード11は、スピンドル部12の先端部に着脱可能に取り付けられる。ブレード11は、X軸周りに回転することができる。
スピンドル部12は、ブレード11を支持すると共に、ブレード11を回転させるものである。スピンドル部12は、X軸方向に延びるように配置される。スピンドル部12は、移動機構(不図示)によって、図3及び図4のX軸及びZ軸に沿って移動することができる。スピンドル部12の移動(移動機構の動作)は、後述する制御ユニット40によって制御される。なお、以下では図3及び図4のZ軸方向を、スピンドル部12及びブレード11の高さ方向と称する場合もある。
スピンドル部12に取り付けられたブレード11は、スピンドル部12から回転を伝えられて高速回転することによって、パッケージ基板70にハーフカット及びフルカットを施すことができる。以下では、ハーフカット用のブレードを第1ブレード11A、フルカット用のブレードを第2ブレード11Bと称し、第1ブレード11A及び第2ブレード11Bを総称してブレード11と称する。第1ブレード11Aは第1の厚みを有し、第2ブレード11Bは第1の厚みよりも小さい第2の厚みを有する。つまり、第2ブレード11Bの厚みは第1ブレード11Aの厚みよりも薄い。本実施形態では、スピンドル部12に対し、第1ブレード11A及び第2ブレード11Bのいずれかが取り付けられ、切断が行われる。
第1ブレード11Aは、導電性を有する材料により形成される。第1ブレード11Aは、スピンドル部12に取り付けられた状態において、スピンドル部12と導通している。スピンドル部12は、後述する検出回路32に電気的に接続される。
パッケージ基板70にハーフカットを施す場合、第1ブレード11Aが後述するテーブル50に対して移動することによって、パッケージ基板70が切断される。具体的には、パッケージ基板70は厚さ方向において一部が除去される。パッケージ基板70上において、長手方向及び短手方向に沿ってハーフカットを行うことによって、パッケージ基板70の長手方向に延びるハーフカット溝G1及びパッケージ基板70の短手方向に延びるハーフカット溝G2が形成される(図7(a)参照)。一方、パッケージ基板70にフルカットを施す場合、第2ブレード11Bがテーブル50に対して相対的に移動することによって、パッケージ基板70が溝パターンに沿って切断される。これによってハーフカット溝G1、G2の部分が切り離され、パッケージ基板70が、複数の分離した半導体パッケージ80(図2参照)に個片化される。
<保持ユニット20の構成>
図3及び図4に示す保持ユニット20は、パッケージ基板70を保持するものである。保持ユニット20は、主としてテーブル50及び移動機構60等を具備する。なお、切断装置1は、2個の保持ユニット20を具備するツインカットテーブル構成であってもよいし、1個の保持ユニット20を具備してもよいし、3個以上の保持ユニット20を具備してもよい。
図6に示すテーブル50は、主として基台51、吸着プレート100及び吸引機構52等を具備する。
基台51は、吸着プレート100が固定されるものである。基台51は、吸着プレート100の下面に接する第1部位51a、及び、第1部位51aの下面に絶縁層51bを介して固定される第2部位51cを具備している。第1部位51a及び第2部位51cは、例えばステンレスなどの導電性を有する材料で形成される。
第1部位51aには、後述する吸着プレート100の凹部161と接続される通気路51dが形成される。通気路51dは、第1部位51aの上面から下面までを貫通するように形成される。第2部位51cには、第1部位51aの通気路51dと接続するように、貫通孔51eが形成される。貫通孔51eには、後述する吸引機構52の配管52aが配置される。
吸着プレート100は、主としてベース部材110及び枠状部材150等を具備する。
ベース部材110は、矩形板状に形成される板状部111、及び、板状部111から上方に突出する突出部112等を具備する。なお、板状部111は、本発明に係る基部の実施の一形態である。板状部111の上下方向の厚さは、突出部112の上下方向の厚さよりも厚く形成されている。突出部112の上面は、パッケージ基板70の樹脂層72を吸着可能な吸着面112aを構成している。図6の拡大図に示すように、吸着面112aには、薄膜状の樹脂製フィルム113が設けられている。なお、説明の便宜上、他の図においては樹脂製フィルム113の図示を省略している。また、樹脂製フィルム113は必ずしも設けられる必要はなく、省略したり、代わりに他の部材(例えば、可撓性を有する板状の部材等)を配置することも可能である。
ベース部材110の底面には、凹部114が形成されている。凹部114は、底面視において、吸着面112aと概ね同様の形状に形成される。またベース部材110には、複数の吸着孔115が形成される。吸着孔115は、ベース部材110を上下に貫通するように形成される。より具体的には、吸着孔115の上端は吸着面112aにおいて開口され、吸着孔115の下端は凹部114において開口される。なお、樹脂製フィルム113には、吸着孔115に対応する位置に貫通孔(不図示)が形成される。
凹部114を形成することによって、吸着孔115の全長を短くすることができる。これによって、吸着孔115を介する吸着力の向上を図ることができる。凹部114には、上下に延びる複数の柱状部116が形成される。なお、柱状部116の構成については後述する。
枠状部材150は、突出部112の周囲を側方から囲むように形成される。具体的には、枠状部材150には、突出部112に対応する開口部151が形成されている。枠状部材150の開口部151の内側に突出部112が挿入された状態で、枠状部材150がベース部材110の上に載置される。この状態で、枠状部材150の上面は、突出部112の吸着面112aよりも上方に位置している。枠状部材150の上面は、パッケージ基板70の基板71を載置可能な載置面152を構成している。
このように、突出部112の周囲を囲むように枠状部材150が配置されることで、突出部112及び枠状部材150によって凹部161が形成される。またこの凹部161によって、パッケージ基板70の樹脂層72が配置される配置空間162が規定される。なお、配置空間162は、本発明に係る規定空間の実施の一形態である。
凹部161の平面視における形状は、パッケージ基板70の樹脂層72の形状(矩形形状)と概ね同じ形状、又は、若干大きい形状に形成される。また、凹部161(配置空間162)の深さは、樹脂層72の厚みと概ね同じ、又は、若干大きく形成される。なお、凹部161の深さとは、枠状部材150の載置面152から、吸着面112a(より詳細には、吸着面112aに設けられた樹脂製フィルム113の上面)までの深さを意味する。凹部161をこのように構成することによって、枠状部材150にパッケージ基板70を載置した際に、凹部161内に樹脂層72を収容することができる。
樹脂層72が凹部161に収容されると、基板71の非使用領域71b(以下、「外周部」とも称する)(図1参照)が、凹部161の外側にある枠状部材150の載置面152の上面に接する。枠状部材150及びベース部材110は、例えばステンレスなどの導電性を有する材料で形成されているため、パッケージ基板70の外周部が枠状部材150に配置されると、枠状部材150及びベース部材110と、パッケージ基板70とが導通する。
なお、吸着プレート100には、凹部161(配置空間162)から異物を排出するための排出通路が形成されている。排出通路に関する具体的な構成については後述する。
吸引機構52は、吸着孔115を介して吸引を行うことで、テーブル50上にパッケージ基板70を吸着するものである。吸引機構52は、主として配管52a及びポンプ52b等を具備する。
配管52aは、少なくとも一部が第2部位51cの貫通孔51eに配置され、通気路51dの下端と接続される。配管52aには、ポンプ52bが接続される。ポンプ52bを駆動することで、貫通孔51e及び凹部114を介して複数の吸着孔115から空気が吸引される。これにより、樹脂層72が吸着面112aに吸着され、パッケージ基板70が吸着プレート100に保持される。仮に樹脂層72の厚みが想定より薄く、パッケージ基板70を吸着プレート100に配置したときに樹脂層72が吸着面112aの上面に接触していない場合でも、パッケージ基板70によって閉じられた凹部161内の空気が吸引されることによって凹部161内が負圧になり、基板71が下方に吸着され樹脂層72が吸着面112aに接触し保持される。
図3及び図4に示す移動機構60は、テーブル50を移動させるためのものである。移動機構60は、テーブル50を下方から支持する。移動機構60は、テーブル50を図3のθ方向に(すなわち、水平面上で)回転させることができる。また移動機構60は、図3のY軸に沿って移動させることができる。保持ユニット20の動作は、後述する制御ユニット40によって制御される。
<検出ユニット30の構成>
図3及び図4に示す検出ユニット30は、スピンドル部12及び第1ブレード11Aの高さ方向(Z軸方向)の位置を検出するためのものである。検出ユニット30は、主としてCCS(Contact Cutter Setup)ブロック31、検出回路32及び検出装置33等を具備する。
CCSブロック31は、テーブル50の側方に取り付けられ、テーブル50とともに移動することが可能である。CCSブロック31は導電性を有し、吸着プレート100と導通している。したがって、パッケージ基板70が吸着プレート100に配置されると、パッケージ基板70とCCSブロック31とが導通する。
検出回路32は、第1ブレード11AがCCSブロック31の上面に接触すると第1ブレード11A及びCCSブロック31を介して通電するように構成されている回路である。検出回路32は、CCSブロック31及びスピンドル部12に電気的に接続されている。検出回路32には、検出装置33が組み込まれている。また、吸着プレート100は導電性を有し、CCSブロック31に接触しているため(図6参照)、第1ブレード11Aがパッケージ基板70の導電性を有する部分に接触した場合も、検出回路32は通電する。
検出回路32は、図示しない電源により、CCSブロック31及びスピンドル部12間に一定の電圧を印加するように構成される。検出装置33は、検出回路32における通電の有無の変化を検知する。より具体的には、検出装置33は、第1ブレード11A(より正確には、第1ブレード11Aの外縁)とCCSブロック31との接触、及び、第1ブレード11Aとパッケージ基板70との接触を検知し、後述する制御ユニット40に通知する。
<制御ユニット40の構成>
図3から図5に示す制御ユニット40は、切断ユニット10、保持ユニット20、及び検出ユニット30に電気的に接続され、各ユニット10~30の動作を制御するものである。制御ユニット40は、各ユニット10~30と一体的に構成されてもよいし、各ユニット10~30とは別体として構成されてもよい。図5に示すように、制御ユニット40は、主として制御部41、表示部42、入力部43及び記憶部44等を具備する。
制御部41は、CPU、RAM、及び、ROM等を含む。ROMには、各ユニット10~30の動作を制御するための動作プログラム41aが記憶される。CPUは、ROMから動作プログラム41aを読み出して実行する。ROMは、CPUの演算処理に適宜使用される。なお、動作プログラム41aはROMではなく、記憶部44に記憶されていてもよい。
表示部42は、例えば各種の情報をユーザに対して表示するように構成されるとともに、ユーザから後述する切断パラメータ及び検出パラメータの入力を受け付けるためのユーザインターフェース画面を表示するように構成される。表示部42は、液晶表示素子、液晶表示ディスプレイ、有機ELディスプレイ、及びタッチパネルディスプレイ等、任意の態様で実現することができる。
入力部43は、例えば、各種の固定値を入力したり、切断のための各種パラメータを入力するものである。入力部43は、キーボード、プッシュ式のボタン、タッチパネルディスプレイ等、任意の態様で実現することができる。入力部43がタッチパネルディスプレイで実現される場合、入力部43は表示部42を兼ねていてもよい。
切断のためのパラメータは特には限定されないが、例えば、パッケージ基板70が切断されるべき位置を指定する切断パラメータが含まれる。パッケージ基板70は、通常、格子状の切断パターンに従って切断されるため、切断パラメータを決定することにより縦、横の切断ラインが定まる。
<ハーフカット高さの算出>
次に、制御部41によるハーフカット高さの算出について説明する。ハーフカット高さとは、パッケージ基板70に対してハーフカットを行うときの第1ブレード11Aの最下端の位置である。制御部41は、スピンドル部12の高さ方向の位置を制御し、第1ブレード11AをCCSブロック31の上面に向かって近づける。制御部41は、新品の摩耗のない第1ブレード11AとCCSブロック31との接触が検出されたときのスピンドル部12の高さ方向の座標を基準のZ座標(以下、基準座標という)と認識する。これにより、CCSブロック31の上面を基準として、スピンドル部12の高さ位置、更には、第1ブレード11Aの高さ位置が検出される。さらに、制御部41は、第1ブレード11Aをパッケージ基板70の上面に向かって近づけるようにスピンドル部12の高さ方向の位置を制御する。なお、制御部41が制御するスピンドル部12の高さ位置は、具体的には、例えば、スピンドル部12の回転軸のZ軸方向の位置であり、制御部41は、ボールネジに沿ってスピンドル部12を移動させるモータの回転方向、回転数をZ軸座標の移動距離に換算してスピンドル部12のZ軸方向の位置を決定することができる。
一例として、ハーフカット高さは以下のように算出ができる。まず、基準座標(A)に、CCSブロック31の上面から吸着プレート100の上面までの距離(固定値B)とパッケージ基板70の厚さ(固定値C)を加えて、ハーフカットの切り込み量(固定値D)とハーフカット開始時の第1ブレード11Aの摩耗によって生じている補正量(測定値E)を引いた高さ方向の座標(A+B+C-D-E)を算出する。そして、算出した座標(以下、加工基本座標という)に、第1ブレード11Aの最下端部分が配置されるようにスピンドル部12の高さ方向の位置を制御する。なお、固定値は予め切断装置1に入力され記憶されている。ハーフカット開始時の第1ブレード11Aの摩耗によって生じている補正量(測定値)は、第1ブレード11AがCCSブロック31と接触したときの高さ方向の座標と、上述の基準座標から算出することができる(第1ブレード11Aの摩耗、及び、その摩耗によって生じる第1ブレード11Aの高さ方向の位置の補正については、特開2022―151243公報を参照)。
さらに、実際のパッケージ基板70の厚さを考慮して、スピンドル部12の高さ方向の位置を制御する。具体的には、制御部41は、第1ブレード11Aをパッケージ基板70と接触させる。このときの高さ方向の座標(F)から、実際のパッケージ基板70の厚さとパッケージ基板70の厚さ(固定値C)との差分をパッケージ基板70の高さのオフセット量(A+B+C-F)として算出する。そして、このオフセット量を考慮して、加工基本座標を修正し、第1ブレード11Aの最下端部分が配置されるようにスピンドル部12の高さ方向の位置を制御する。
さらに、ハーフカットを行うことによって生じる第1ブレード11Aの摩耗による補正を、例えば、ハーフカットした長さ又はハーフカットした時間が設定値を超えたタイミングで行う。すなわち、ハーフカットした長さ又はハーフカットした時間が設定値を超えた時(1本の切断ラインのハーフカットが終了した後のタイミングでもよいし、ハーフカットの途中のタイミングでもよい)に、第1ブレード11AをCCSブロック31と接触させ、この時の高さ方向の座標を得る。そして、これと上述の基準座標から、第1ブレード11Aの摩耗によって生じている補正量を算出し(特開2022―151243公報を参照)、スピンドル部12の高さ方向の位置を補正する。
<パッケージ基板70の個片化>
次に、パッケージ基板70を切断し、半導体パッケージ80を形成する方法について、図7を参照して説明する。まず、スピンドル部12に、第1の厚みを有する第1ブレード11Aを取り付ける。この第1ブレード11Aを用いて、切断ラインに沿って、パッケージ基板70をハーフカットし、図7(a)に示すような、複数のハーフカット溝G1、G2から構成される溝パターンを形成する。一本のハーフカット溝G1、G2の形成が完了する度に、例えば、後述する切断距離の判定を行ってもよい。なお、第1ブレード11Aが切断するパッケージ基板70の最も外側の部分は、使用領域71aと非使用領域71bの境界線(図7(a)に示す一点鎖線)である。非使用領域71bは、フルカット後に半導体チップ等を含まず、半導体パッケージ80とはならない領域である。第1ブレード11Aが切断するこの境界線は、樹脂層72の上方にあり、平面視で凹部161内にある。
図7(b)はパッケージ基板70のハーフカット溝G1、G2の付近の側面模式図である。溝パターンの形成後、スピンドル部12に、第1の厚みよりも小さい第2の厚みを有する第2ブレード11Bを取り付け、第2ブレード11Bにより、位置P1においてパッケージ基板70をフルカットし、パッケージ基板70を個片化する。位置P1は、ハーフカット溝G1、G2の中心であることが好ましい。これにより、図2に示すような段差部81が形成された複数の半導体パッケージ80が製造される。なお、ハーフカット溝G1、G2の断面形状は、図7(b)に示す形状に限定されない。
ハーフカットによりパッケージ基板70に溝パターンを形成する場合、なるべく均一な深さのハーフカット溝G1、G2がパッケージ基板70上に形成されることが重要であり、高い精度が求められる。そこで、本実施形態では、以下のようにハーフカットの制御を行う。以下、図6、並びに、図8に示すフローチャートを参照しつつ、パッケージ基板70のハーフカットを行う工程(ハーフカット工程)について説明する。
<パッケージ基板70のハーフカット>
まず、パッケージ基板70を保持ユニット20の凹部161に位置合わせをしたうえで配置し、ベース部材110の吸着孔115から空気を吸引してパッケージ基板70を吸着プレート100に保持する(ステップS1)。これにより、パッケージ基板70の基板71の非使用領域71bが吸着プレート100の上面(枠状部材150の載置面152)と接するため、パッケージ基板70と吸着プレート100とが導通する。
次に、スピンドル部12及び移動機構60を動作させ、第1ブレード11Aとパッケージ基板70との位置合わせ(アラインメント)を行う(ステップS2)。続いて、スピンドル部12を移動させ、第1ブレード11AをCCSブロック31に接触させ、このときの第1ブレード11Aの高さ位置を記憶部44に記憶する。これにより、上述したように、第1ブレード11Aの摩耗によって生じる補正量が算出され、記憶部44に記憶される(ステップS3)。
続いて、パッケージ基板70の上面の高さの測定が行われていなければ(ステップS4のNO)、スピンドル部12を移動させ、第1ブレード11Aを、パッケージ基板70の基板71の第2面に接触させる。より具体的には、第1ブレード11Aを、パッケージ基板70の基板71の第2面の非使用領域71bであって、その下方の第1面側には樹脂層72が形成されている部分に接触させる。パッケージ基板70の外周部は吸着プレート100に接触しているため、第1ブレード11A及び基板71を介して電流が流れ、検出装置33によって通電が検出される。これにより、第1ブレード11Aの高さ位置が算出され(ステップS5)、記憶部44に記憶される。これに基づき、上述したオフセット量が算出され、記憶部44に記憶される。一方、パッケージ基板70の上面の高さの測定が行われていれば(ステップS4のYES)、次のように、ハーフカット高さの算出(ステップS6)を行う。
すなわち、上記のように算出した補正量及びオフセット量と、加工基本座標とから、第1ブレードの101Aによるハーフカット高さが算出される(ステップS6)。これに基づき、第1ブレード11Aの最下端部分の高さ位置を、第1ブレード11Aがパッケージ基板70と接触した高さ位置からハーフカットの切り込み量だけ下げた位置に調整する。
その後、スピンドル部12を移動させ、パッケージ基板70を、上述した切断ラインに沿ってハーフカットする(ステップS7)。このとき、第1ブレード11Aの下端の刃先は、上述したハーフカット高さに保持されハーフカットが行われる。この工程において、1つの切断ラインにおけるハーフカットが完了したときに、この第1ブレード11Aによる切断距離が設定値を超えたときには(ステップS8のYES)、第1ブレード11Aに摩耗が生じていると判断して上述した補正量の算出を行う(ステップS3)。一方、切断距離が設定値を超えていない場合は(ステップS8のNO)、パッケージ基板におけるすべての切断ラインにハーフカットが施されたか否かが判断される(ステップS9)。なお、ステップS8では、第1ブレード11Aによる切断距離の代わりに、第1ブレード11Aによる切断時間が設定値を超えたかを判断してもよい。
ステップS9において、すべての切断ラインにハーフカットが施されていなければ(ステップS9のNO)、別の切断ラインハーフカットが行われる(ステップS7)。すべての切断ラインにハーフカットが施されれば(ステップS9のYES)、パッケージ基板70を洗浄し、乾燥した後、吸着プレート100から取り外して搬出する(ステップS10)。これに続いて、洗浄水を用いてテーブル50を洗浄し、乾燥させる(ステップS11)。なお、テーブル50を洗浄する際には、後述する排出通路を介して、吸着プレート100の凹部161内の異物(例えば、切削屑等)が外部へと排出される。これによって、吸着プレート100の吸着面112aとパッケージ基板70との間に異物が挟まることを抑制することができ、高精度にハーフカットを施すことができる。
その後、すべてのパッケージ基板70のハーフカットが完了すれば(ステップS12のYES)、切断装置1の動作を終了し、ハーフカットすべきパッケージ基板70が残っていれば(ステップS12のNO)、新たなパッケージ基板70を吸着プレート100に保持し(ステップS1)、ハーフカットを継続する。
その後、切断装置1は、さらにフルカットを行う工程(フルカット工程)を実施することができる。この場合、ブレード交換が行われ、スピンドル部12には第1ブレード11Aに代えて第2ブレード11Bが取り付けられる。そして、交換後の第2ブレード11Bによるフルカットが行われる。第2ブレード11Bは、形成された溝パターンに従って厚さ方向にパッケージ基板70を切断し、分離する。これにより、個片化された複数の電子部品である半導体パッケージ80が得られる。フルカット終了後の半導体パッケージ80は、切断装置1が備える他のユニットに送られてもよい。
なお、切断装置1には、切断(特に、ハーフカット)されるパッケージ基板70を押さえるための押さえ機構を設けることも可能である。押さえ機構によってパッケージ基板70を押さえて、パッケージ基板70の反りや浮き上がりを解消した状態でハーフカットを施したり、第1ブレード11Aを接触させてパッケージ基板70の上面の高さを測定することで、より高精度にハーフカット溝を形成することができる。なお、押さえ機構としては、例えば特開2022-79910公報に記載の機構を用いることが可能である。
<吸着プレート100の構成>
以下では、吸着プレート100の構成についてより詳細に説明する。
図9から図12に示す吸着プレート100には、凹部161(配置空間162)内の異物(例えば、切削屑等)を排出するための排出通路が形成されている。具体的には、排出通路は、主としてベース部材110に形成された段差部121、面取り部122、第1溝部123及び第2溝部124等により構成されている。
段差部121は、突出部112の上端部(吸着面112a)の外周縁部に沿って形成される。段差部121は、突出部112の全周に亘って形成される。これによって、段差部121は、吸着面112aの周囲を囲むように形成される。段差部121は、突出部112の中央部分(吸着面112a)に対して若干低くなるように形成される。なお、段差部121は、本発明に係る第3通路の実施の一形態である。
面取り部122は、平面視矩形状に形成された突出部112の四隅を切り欠くように形成される。面取り部122は、突出部112の上端から下端に渡って形成される。面取り部122を形成することにより、突出部112と枠状部材150の内側面(開口部151)との間には、上下に亘る隙間が形成される。面取り部122の上端部は、段差部121と接続される。なお、面取り部122は、本発明に係る第1通路の実施の一形態である。
図9及び図11に示す第1溝部123は、平面視矩形状に形成された突出部112の短辺に沿って形成される。第1溝部123は、板状部111の上面において、突出部112の一対の短辺に沿う部分を凹ませることで形成される。これによって第1溝部123は、吸着プレート100に保持されるパッケージ基板70の短辺と平行な方向に延びるように形成されている。
図9、図10及び図11に示す第2溝部124は、平面視矩形状に形成された突出部112の長辺に沿って形成される。第2溝部124は、板状部111の上面において、突出部112の一対の長辺に沿う部分を凹ませることで形成される。これによって第2溝部124は、吸着プレート100に保持されるパッケージ基板70の長辺と平行な方向に延びるように形成されている。また第2溝部124の長手方向両端部は、板状部111の端部まで延びるように形成されている。これによって第2溝部124の両端部は、板状部111の側面に開口するように形成されている。なお、第2溝部124は、本発明に係る第2通路の実施の一形態である。
第2溝部124の中途部は、突出部112の角部近傍において、第1溝部123と接続される。また、この部分において、第1溝部123及び第2溝部124は、面取り部122と接続される。このようにして、段差部121、面取り部122、第1溝部123及び第2溝部124は互いに接続される。
このように段差部121等が形成されたベース部材110に枠状部材150が取り付けられる場合、突出部112の側面と、枠状部材150の内側面(開口部151)と、が互いに嵌め合わされることで、ベース部材110に対する枠状部材150の位置決めを行うことができる。
ベース部材110に枠状部材150が取り付けられた状態では、図12及び図13に示すように、凹部161(配置空間162)が排出通路(段差部121、面取り部122、第1溝部123及び第2溝部124)を介して吸着プレート100の外部と接続される。従って、図8のステップS11においてテーブル50(吸着プレート100)が洗浄される際には、凹部161内の異物が洗浄水と共に排出通路を介して外部へと排出される(例えば、図12(b)の点線矢印に沿って排出される)。これによって、吸着プレート100の吸着面112aとパッケージ基板70との間に異物が挟まることを抑制することができ、高精度にハーフカットを施すことができる。
また、図12(a)及び図14に示すように、凹部114には、上下に延びる複数の柱状部116が形成される。柱状部116は、例えば角柱状に形成される。柱状部116は、凹部114の上面から下方に延びるように形成される。柱状部116の上下長さは、凹部114の深さと概ね同一に形成される。柱状部116は、吸着孔115と重複しない位置に形成される。柱状部116の下端は、基台51の上面に接する(図6参照)。柱状部116によって、凹部114が形成されたベース部材110を支えることができる。これによって、吸引機構52により空気が吸引されて凹部114内が負圧となった際に、ベース部材110が変形することを抑制できる。
なお、柱状部116の形状及び個数等は特に限定するものではない。例えば柱状部116を角柱以外の形状(円柱状等)に形成することも可能である。また、柱状部116の配置及び個数は任意に変更することが可能である。
また、上記排出通路を介した異物の排出を促すように、排出通路を適宜傾斜するように形成することも可能である。例えば、図11に示す第2溝部124を、板状部111の左右中央から左右両端部に向かって下降するように形成してもよい。これによって、洗浄水と共に第2溝部124を流通する異物を外部へ排出するように促すことができる。また、第2溝部124に限らず、その他の部分(例えば、段差部121、第1溝部123等)を傾斜させてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想の範囲内で適宜の変更が可能である。
例えば上記実施形態では、図15(a)に示すように、突出部112の角部に面取り部122を形成することで、凹部161(配置空間162)と、突出部112の下部に形成された第1溝部123及び第2溝部124とを接続する例を示したが、本発明はこれに限るものではない。
一例として、図15(b)には、第1変形例に係る吸着プレート100A(ベース部材110A)を示している。第1変形例に係るベース部材110Aでは、突出部112の角部付近の段差部121を残すと共に、平面視矩形状の突出部112の一辺の中途部に切り欠き部125を形成している。このような構成では、切り欠き部125を介して、凹部161(配置空間162)と、突出部112の下部に形成された第1溝部123及び第2溝部124とが接続される。また、この構成では、突出部112の角部に残された段差部121の側面と、枠状部材150の内側面(開口部151)と、が互いに嵌め合わされることで、ベース部材110Aに対する枠状部材150の位置決めを行うことができる。
このように、凹部161(配置空間162)から異物を排出するための排出通路の構成は特に限定するものではなく、凹部161から異物を排出できるものであれば、任意に構成(通路の形状、位置、個数等)を変更することが可能である。
例えば、上記実施形態では突出部112の外周縁部に段差部121を形成した例を示したが、突出部112の外周縁部以外の部分(例えば、中央付近)にも適宜段差部121(溝部)を形成してもよい。また、突出部112に必ずしも段差部121を形成する必要はなく、面取り部122と凹部161を直接接続してもよい。
また、上記実施形態では第2溝部124の端部がベース部材110(板状部111)の側面に開口するように形成し、この開口から外部へと異物を排出する例を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、第2溝部124に代えて第1溝部123をベース部材110の側面に開口するように形成してもよいし、第1溝部123及び第2溝部124の両方をベース部材110の側面に開口するように形成してもよい。
また、上記実施形態では、平面視矩形状の突出部112の各辺に平行に延びる第1溝部123及び第2溝部124を形成した例を示したが、溝部の形状及び延びる方向はこれに限定するものではなく、任意の形状及び方向に溝部を形成することが可能である。
また、上記実施形態では、ベース部材110(板状部111)の側面に開口する第2溝部124を介して異物を外部(ベース部材110の側方)に排出する例を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、排出通路に異物を回収可能な回収部を形成し、凹部161(配置空間162)から排出された異物を回収するように構成することも可能である。
また、上記実施形態では、長方形状のパッケージ基板70を切断することを想定して、長方形状に形成された吸着プレート100(図10等参照)を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、吸着プレート100の形状は切断対象物(パッケージ基板70等)の形状に応じて任意に変更することが可能である。
一例として、図16には、第2変形例に係る吸着プレート100B(ベース部材110B)を示している。第2変形例に係るベース部材110Bは、突出部112が平面視正方形状に形成される。また図示は省略するが、枠状部材150にも、突出部112に対応した形状(平面視正方形状)の開口部151が形成される。これによって、吸着プレート100Bは、正方形状のパッケージ基板70を保持することができる。このような形状の吸着プレート100Bは、比較的大型のパッケージ基板70を吸着するのに適している。
なお、図16に示す第2変形例に係るベース部材110Bでは、第1変形例に係るベース部材110A(図15(b)参照)と同様に、突出部112の角部に段差部121を残し、突出部112の各辺に切り欠き部125を形成している。また第2変形例に係るベース部材110Bでは、第1溝部123の中途部に接続するように、第2溝部124と平行な複数の第3溝部126を形成している。第3溝部126の端部はベース部材110Bの側面に開口するように形成される。このように、ベース部材110Bの側面に開口する溝部を増やすことで、異物の排出を効率的に促すことができる。
このように、吸着プレート100B(ベース部材110B)の形状は、切断対象物(パッケージ基板70等)を吸着して保持することができる形状であれば、任意に変更することが可能である。
また、上記実施形態では、ベース部材110に適宜の加工を施すことで排出通路(段差部121、面取り部122、第1溝部123及び第2溝部124等)を形成しているが、排出通路は必ずしもベース部材110に形成する必要はない。例えば、ベース部材110ではなく枠状部材150に適宜の溝部等を形成すること、又は、ベース部材110及び枠状部材150の両方に適宜の溝部等を形成することで、排出通路を形成してもよい。
また、上記実施形態に係る切断装置1は、上記以外のユニットを備えていてもよい。例えば、切断装置1は、パッケージ基板70を供給する基板供給ユニット、パッケージ基板70及び/又は半導体パッケージ80検査する検査ユニット、切断された半導体パッケージ80を洗浄及び/又は乾燥させる洗浄ユニット、切断された半導体パッケージ80を収容部に搬送する搬送ユニット等を備えていてもよい。
<付記>
本開示の第1側面の吸着プレート100は、
基板71及び樹脂層72を有するパッケージ基板70(切断対象物)を保持する吸着プレート100であって、
吸引機構52が設けられた基台51上に配置される板状部111(基部)及び、前記板状部111から上方に突出するように形成され、前記樹脂層72を吸着可能な吸着面112aが形成された突出部112を具備するベース部材110と、
前記突出部112の周囲を囲むように配置され、前記吸着面112aより上方に位置するように形成された前記基板71を載置可能な載置面152を具備する枠状部材150と、
を具備し、
前記ベース部材110及び前記枠状部材150の少なくとも一方には、前記突出部112及び前記枠状部材150により規定される配置空間162(規定空間)内の異物を、前記配置空間162外へと排出可能な排出通路(段差部121、面取り部122、第1溝部123及び/又は第2溝部124)が形成されているものである。
本開示の第1側面の吸着プレート100によれば、高精度にハーフカット溝を形成することができる。具体的には、配置空間162内の異物を外部へと排出することができるため、吸着面112aとパッケージ基板70との間に異物が挟まることを抑制できる。
第1側面に従う第2側面の吸着プレート100において、
前記排出通路は、前記突出部112と、前記枠状部材150と、の間に形成され、前記配置空間162と接続された面取り部122(第1通路)を含むものである。
本開示の第2側面の吸着プレート100によれば、面取り部122を介して、配置空間162内の異物を外部へと排出することができる。
第2側面に従う第3側面の吸着プレート100において、
前記排出通路は、前記面取り部122と、前記板状部111の側面と、を接続する第2溝部124(第2通路)を含むものである。
本開示の第3側面の吸着プレート100によれば、配置空間162から排出された異物を、ベース部材110の外部へと排出することができる。
第3側面に従う第4側面の吸着プレート100において、
前記パッケージ基板70は矩形状に形成され、
前記第2溝部124は、前記吸着面112aによって吸着された前記パッケージ基板70の少なくとも1つの辺(長辺)と平行な方向に延びるように形成されているものである。
本開示の第3側面の吸着プレート100によれば、パッケージ基板70の形状に応じた方向に第2溝部124を形成することで、吸着プレート100を比較的コンパクトに形成することができる。特に上記実施形態では、ベース部材110の側面に開口する第2溝部124を、パッケージ基板70の長辺に平行な方向(一方向)にのみ形成しているため、ベース部材110の剛性の低下を抑制することができる。
なお、「平行」は、厳密な意味だけではなく、実質的な意味を含む。従って、パッケージ基板70の辺と第2溝部124とが完全な平行ではない場合であっても、たとえばパッケージ基板70の配置等による誤差の範囲内であるとき、両者は平行である。
第2から第4側面のいずれかに従う第5側面の吸着プレート100において、
前記排出通路は、前記吸着面112aの周囲に形成され、前記面取り部122と接続される段差部121(第3通路)を含むものである。
本開示の第5側面の吸着プレート100によれば、段差部121を介して異物を面取り部122へと案内することができ、異物の排出を効果的に促すことができる。
第1から第5側面のいずれかに従う第6側面の吸着プレート100において、
前記板状部111の上下方向の厚さは、前記突出部112の上下方向の厚さよりも厚く形成されているものである。
本開示の第6側面の吸着プレート100によれば、前記板状部111の上下方向の厚さを比較的厚く形成することで、吸着面112aの平坦度を確保し易くなる。
第1から第6側面のいずれかに従う第7側面の吸着プレート100において、
前記ベース部材110の底面には、前記吸着面112aに形成された吸着孔115と接続される凹部114が形成され、
前記凹部114の内側には、前記基台51と接触可能な少なくとも1つの柱状部116が形成されているものである。
本開示の第7側面の吸着プレート100によれば、パッケージ基板70に伴って発生する負圧によって、ベース部材110が変形することを抑制できる。
また、本開示の第8側面の切断装置1は、
第1から第7側面のいずれかの吸着プレート100と、
前記吸引機構52が設けられた前記基台51と、
を具備するものである。
本開示の第8側面の切断装置1によれば、高精度にハーフカット溝を形成することができる。
また、本開示の第9側面の電子部品の製造方法は、
第8側面の切断装置1を用いて前記パッケージ基板70にハーフカットが施されるハーフカット工程と、
前記切断装置1を用いて、前記ハーフカット工程においてハーフカットが施された前記パッケージ基板70にフルカットを施すフルカット工程と、
を含むものである。
本開示の第9側面の切断装置1によれば、高精度にハーフカット溝を形成することができる。
1 切断装置
51 基台
52 吸引機構
70 パッケージ基板
71 基板
72 樹脂層
100 吸着プレート
110 ベース部材
111 板状部
112 突出部
112a 吸着面
114 凹部
115 吸着孔
116 柱状部
121 段差部
122 面取り部
123 第1溝部
124 第2溝部
150 枠状部材
152 載置面
162 配置空間

Claims (9)

  1. 基板及び樹脂層を有する切断対象物を保持する吸着プレートであって、
    吸引機構が設けられた基台上に配置される基部、及び、前記基部から上方に突出するように形成され、前記樹脂層を吸着可能な吸着面が形成された突出部を具備するベース部材と、
    前記突出部の周囲を囲むように配置され、前記吸着面より上方に位置するように形成された前記基板を載置可能な載置面を具備する枠状部材と、
    を具備し、
    前記ベース部材及び前記枠状部材の少なくとも一方には、前記突出部及び前記枠状部材により規定される規定空間内の異物を、前記規定空間外へと排出可能な排出通路が形成されている、
    吸着プレート。
  2. 前記排出通路は、前記突出部と、前記枠状部材と、の間に形成され、前記規定空間と接続された第1通路を含む、
    請求項1に記載の吸着プレート。
  3. 前記排出通路は、前記第1通路と、前記基部の側面と、を接続する第2通路を含む、
    請求項2に記載の吸着プレート。
  4. 前記切断対象物は矩形状に形成され、
    前記第2通路は、前記吸着面によって吸着された前記切断対象物の少なくとも1つの辺と平行な方向に延びるように形成されている、
    請求項3に記載の吸着プレート。
  5. 前記排出通路は、前記吸着面の周囲に形成され、前記第1通路と接続される第3通路を含む、
    請求項2に記載の吸着プレート。
  6. 前記基部の上下方向の厚さは、前記突出部の上下方向の厚さよりも厚く形成されている、
    請求項1に記載の吸着プレート。
  7. 前記ベース部材の底面には、前記吸着面に形成された吸着孔と接続される凹部が形成され、
    前記凹部の内側には、前記基台と接触可能な少なくとも1つの柱状部が形成されている、
    請求項1に記載の吸着プレート。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の吸着プレートと、
    前記吸引機構が設けられた前記基台と、
    を具備する切断装置。
  9. 請求項8に記載の切断装置を用いて前記切断対象物にハーフカットが施されるハーフカット工程と、
    前記切断装置を用いて、前記ハーフカット工程においてハーフカットが施された前記切断対象物にフルカットを施すフルカット工程と、
    を含む、
    電子部品の製造方法。
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