JP7843355B2 - 磁気センサおよび磁気測定方法 - Google Patents

磁気センサおよび磁気測定方法

Info

Publication number
JP7843355B2
JP7843355B2 JP2024540250A JP2024540250A JP7843355B2 JP 7843355 B2 JP7843355 B2 JP 7843355B2 JP 2024540250 A JP2024540250 A JP 2024540250A JP 2024540250 A JP2024540250 A JP 2024540250A JP 7843355 B2 JP7843355 B2 JP 7843355B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
magnetic
output
bridge circuit
measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2024540250A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2024034169A1 (ja
Inventor
英治 梅津
冠汰 菊地
智之 澤田石
和文 永沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Alps Alpine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd, Alps Alpine Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Publication of JPWO2024034169A1 publication Critical patent/JPWO2024034169A1/ja
Priority to JP2025188201A priority Critical patent/JP2026021527A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7843355B2 publication Critical patent/JP7843355B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/0011Arrangements or instruments for measuring magnetic variables comprising means, e.g. flux concentrators, flux guides, for guiding or concentrating the magnetic flux, e.g. to the magnetic sensor
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/0017Means for compensating offset magnetic fields or the magnetic flux to be measured; Means for generating calibration magnetic fields
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/0023Electronic aspects, e.g. circuits for stimulation, evaluation, control; Treating the measured signals; calibration
    • G01R33/0029Treating the measured signals, e.g. removing offset or noise
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/0023Electronic aspects, e.g. circuits for stimulation, evaluation, control; Treating the measured signals; calibration
    • G01R33/0041Electronic aspects, e.g. circuits for stimulation, evaluation, control; Treating the measured signals; calibration using feed-back or modulation techniques
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/09Magnetoresistive devices
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/09Magnetoresistive devices
    • G01R33/093Magnetoresistive devices using multilayer structures, e.g. giant magnetoresistance sensors
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/10Magnetoresistive devices
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/06Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using galvano-magnetic devices
    • G01R33/09Magnetoresistive devices
    • G01R33/098Magnetoresistive devices comprising tunnel junctions, e.g. tunnel magnetoresistance sensors

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Description

本発明は、磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサおよび磁気測定方法に関する。
磁界を検出、測定する磁気センサとして、GMR(巨大磁気抵抗)効果やTMR(トンネル磁気抵抗)効果を用いた磁気抵抗効果素子を備えたものがある。これら磁気センサにおける磁気抵抗効果素子は、固定磁性層と、非磁性中間層と、フリー磁性層とがこの順に積層された構成を備えている。磁気抵抗効果素子では、測定対象の外部磁界が加わるとフリー磁性層の磁化方向が変化し、フリー磁性層の磁化方向と固定磁性層の磁化方向とのなす角に応じた抵抗変化が起こる。磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサは、磁気抵抗効果素子の抵抗変化を用いて、磁界を検出することができる。
磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサには、フィルターでは除去することができない1/fノイズがある。1/fノイズは周波数に反比例し、低周波数になるほど大きくなるため、高精度の計測を行う際に阻害要因となる可能性がある。このため、1/fノイズを除去するために種々の方法が用いられている。
特許文献1には、偶関数型の磁気センサにおいて、ある方向(+X方向)にバイアス磁界を印加したときの出力と、その反対方向(-X方向)にバイアス磁界を印加したときの出力との差分を取ることにより1/fノイズを除去する磁気センサが開示されている。
特許文献2には、半導体サンプルのホール起電力を測定する際に、電極とサンプルとの間に発生するショットキーバリアによるノイズを除去するために、電圧差Vmの周波数帯域を低周波側にシフトさせて、1/fノイズの影響を大きく受けている電圧差Vmの周波数帯域を除去する測定装置が開示されている。
特許文献3には、2つのサンプリングホールドを切り替えることで第1の電流、第2の電流の各々でブリッジ信号をサンプリングし、サンプリングした第1および第2のブリッジ信号の差から、磁場の値を判定する磁場感知デバイスが開示されている。
特許文献4には、出力信号の1/fノイズを除去するために変調器でセンサ信号の正負を切り替えて変調した信号の差分を取るセンサ装置が開示されている。
特開2018-115972号公報 特開2020-148727号公報 特表2012-518788号公報 特表2009-544004号公報
磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサには、低周波数領域における1/fノイズが磁気センサの検出精度を低下させるという問題があり、この問題を解決するために、従来、様々な装置や方法が提案されている。本発明は、従来とは異なる構成により1/fノイズを除去して、小さな磁界を高精度で測定することができる、磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサおよび磁気測定方法を提供することを目的とする。
本発明は、一態様において、固定磁性層、フリー磁性層、および前記固定磁性層と前記フリー磁性層との間に形成された中間層を有する磁気抵抗効果素子を備えた磁気検知部と、前記磁気検知部の出力に基づいて、測定磁界を算出する磁界算出部と、前記フリー磁性層に対して、前記測定磁界の方向に沿って磁界を印加して、前記フリー磁性層を磁気的に飽和させる飽和磁界印加部と、を備え、前記磁界算出部は、前記フリー磁性層に対して、前記測定磁界が印加されているときにおける前記磁気検知部の第1の出力と、前記フリー磁性層が磁気的に飽和しているときにおける前記磁気検知部の第2の出力と、に基づいて、前記測定磁界を算出することを特徴とする、磁気センサである。
前記磁界算出部は、前記第1の出力と、前記第2の出力との差分に基づいて、前記測定磁界を算出してもよい。
第1の出力には測定磁界の出力および1/fノイズが含まれており、第2の出力にはフリー磁性層が磁気的に飽和した状態の出力および1/fノイズが含まれている。このため、第1の出力と第2の出力とに基づいて、第1の出力から1/fノイズを取り除くことができる。例えば、第1の出力と第2の出力との差分を用いることにより、第1の出力から1/fノイズを取り除くことができる。また、フリー磁性層が磁気的に飽和した状態の出力は既知であるため、第1の出力、第2の出力および既知の出力に基づいて、第1の出力から1/fノイズの影響が取り除かれた測定磁界が得られる。
前記固定磁性層は、第1の方向に磁化方向が固定されており、前記フリー磁性層は、前記磁界が印加されていないときの磁化方向が、前記第1の方向と直交する方向であり、前記測定磁界の方向が、前記第1の方向に対して平行または反平行であってもよい。
この構成により、フリー磁性層の磁化方向と固定磁性層の磁化方向との関係が、測定磁界の方向によって異なる。このため、測定磁界の向きが第1の方向に対して、平行または反平行のいずれかによって、磁気抵抗効果素子の抵抗値が反対に変化する。したがって、測定磁界と磁気抵抗効果素子の抵抗との関係が奇関数となり、測定磁界の大きさおよび方向を測定することができる。
前記磁気抵抗効果素子を複数備えており、複数の前記磁気抵抗効果素子がブリッジ回路を構成してもよい。複数の磁気抵抗効果素子で構成されたブリッジ回路を用いることで、単独の磁気抵抗効果素子を用いた場合よりも、測定磁界に対応する出力が大きくなるから、磁気センサの測定精度が向上する。
前記固定磁性層は、第1の方向に磁化方向が固定されており、前記フリー磁性層は、前記磁界が印加されていないときの磁化方向が、前記第1の方向と直交する方向であり、前記測定磁界の方向が前記第1の方向であり、複数の前記磁気抵抗効果素子のそれぞれにおいて、前記飽和磁界印加部によって前記フリー磁性層に前記磁界を印加する方向が前記第1の方向に対して平行または反平行であってもよい。
この構成により、磁気抵抗効果素子のフリー磁性層が飽和したときにおける、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗効果素子が同じ抵抗値になる。このため、ブリッジ回路からの第2の出力として、飽和磁界の状態における既知の出力が取り除かれた、1/fノイズのみを含む出力が得られる。また、ブリッジ回路からの第2の出力として得られる電圧値が小さくなるため、測定磁界を求める計算が簡単になる。
前記飽和磁界印加部が、コイルもしくは電流線または磁石であってもよい。コイルもしくは電流線または磁石を用いて磁界を印加することで、フリー磁性層を磁気的に飽和させることができる。
本発明は、別の一態様において、固定磁性層、フリー磁性層、および前記固定磁性層と前記フリー磁性層との間に形成された中間層を有する磁気抵抗効果素子を備えた磁気検知部の出力に基づいて測定磁界を測定する磁気測定方法であって、前記測定磁界が印加されているときにおいて、前記磁気検知部の第1の出力を得る磁界測定ステップと、前記測定磁界の方向に沿って磁界を印加し、前記フリー磁性層を飽和させた状態において、前記磁気検知部の第2の出力を得る飽和磁界測定ステップと、前記第1の出力と、前記第2の出力とに基づいて、前記測定磁界を算出する磁界算出ステップと、を備えていることを特徴とする、磁気測定方法である。
前記磁界算出ステップは、第1の出力と、第2の出力との差分に基づいて測定磁界を算出してもよい。
磁界測定ステップにおいて取得した第1の出力と、飽和磁界測定ステップにおいて取得した第2の出力とに基づいて測定磁界を算出することにより、磁気抵抗効果素子の1/fノイズが除去された測定磁界が得られる。例えば、第1の出力と第2の出力との差分を用いることにより、第1の出力から1/fノイズを取り除くことができる。
本発明によれば、測定磁界から1/fノイズを除去できるため、小さな磁界を高精度で測定可能な、磁気分解能が高い磁気センサおよび磁気測定方法を提供することができる。
実施形態に係る磁気センサのブロック図である。 磁気抵抗効果素子の積層構造を模式的に示す斜視図である。 変形例に係る磁気抵抗効果素子の積層構造を模式的に示す斜視図である。 磁気抵抗効果素子に生じる1/fノイズと磁気検知部の出力との関係を示すグラフである。 実施形態に係る磁気測定方法のフローチャートである。 一具体例に係る磁気測定方法のフローチャートである。 実施形態に係る磁気測定方法の各工程における磁気抵抗効果素子の磁気の状態および磁気検知部の出力の模式図である。 フリー磁性層に印加する磁界と磁気検知部の出力との関係を示すグラフである。 磁気センサの動作順序の例を説明する図である。 磁気センサの動作順序の他の例を説明する図である。 図9に示す動作順序における飽和磁界測定ステップを説明する図である。 変形例に係る磁気センサのブロック図である。 磁気センサの磁気検知部として用いられるフルブリッジ回路のブロック図である。 図12のフルブリッジ回路に磁界が印加されフリー磁性層が飽和した状態を示すブロック図である。 シミュレーションにおける第1の出力を示すグラフである。 シミュレーションにおける第1の出力の周波数とノイズとの関係を示すグラフである。 シミュレーションにおける第2の出力を示すグラフである。 シミュレーションにおける第2の出力の周波数とノイズとの関係を示すグラフである。 シミュレーションにおける測定磁界の出力を示すグラフである。 シミュレーションにおける測定磁界の出力の周波数とノイズとの関係を示すグラフである。 フルブリッジ回路の変形例を示すブロック図である。 フルブリッジ回路の変形例を示すブロック図である。 フルブリッジ回路の変形例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。各図面において同じ部材には同じ番号を付して、説明を省略する。各部材の位置関係を示すために、適宜、各図に基準座標を示す。
図1は、本実施形態に係る磁気センサ1のブロック図である。同図に示すように、本実施形態の磁気センサ1は、磁気検知部2、飽和磁界印加部3、磁界算出部4およびアンプ5、アナログ-デジタル変換回路6および制御部7を備えている。
磁気検知部2は、測定対象としての外部磁界を検知するものである。磁気抵抗効果素子10(図2参照)や、複数の磁気抵抗効果素子10により構成されたフルブリッジ回路15、ハーフブリッジ回路21a、21b(図12参照)などにより磁気検知部2が構成される。
図2は、磁気検知部2が備える磁気抵抗効果素子10の構造を模式的に示す斜視図である。磁気抵抗効果素子10としては、例えば、GMR素子(巨大磁気抵抗効果素子)やTMR素子(トンネル磁気抵抗効果素子)が用いられ、固定磁性層11、中間層12およびフリー磁性層13がこの順に積層された構成を備えている。磁気抵抗効果素子10の抵抗値は、磁化方向が固定された固定磁性層11と、外部磁場により磁化方向が変わるフリー磁性層13との磁化方向の相対関係によって変化する。磁気センサ1は、磁気抵抗効果素子10の抵抗値の変化に基づいて、測定する外部磁場の向きと強さとを測定することができる。以下では、固定磁性層11の磁化方向を適宜、Pin方向ともいう。
磁気抵抗効果素子10がGMR素子である場合、固定磁性層11は、例えば、CoFe合金(コバルト・鉄合金)などの強磁性層を用いて構成される。中間層12は、例えば、Cuなどの非磁性中間層を用いて構成される。フリー磁性層13は、例えば、CoFe合金、NiFe合金(ニッケル・鉄合金)などの軟磁性材料を用いて構成され、単層構造、積層構造、積層フェリ構造などとして形成される。
フリー磁性層13には、磁気センサ1の出力を安定化するために、感度軸すなわち測定対象としての外部磁界(測定磁界)の方向(図2ではY軸方向、両側矢印で示した)と直交する方向に、バイアス磁界が与えられる。これにより、磁界が印加されていない状態における、フリー磁性層13を形成する軟磁性材料の磁化方向を揃えることができる。
磁気抵抗効果素子10の固定磁性層11は、磁化方向が第1の方向(図2に白抜き矢印で示した、Y軸のY1方向)に固定されている。フリー磁性層13は、磁界が印加されていないときの磁化方向が、第1の方向と直交する方向(図2に黒矢印で示した、X軸のX2方向)となっている。
このため、磁気抵抗効果素子10の抵抗値は、同図に両側矢印で示した測定磁界の方向が、Y軸方向におけるY1方向またはY2方向のいずれかにより、反対方向に変化する。抵抗値は、第1の方向であるY軸において、測定磁界の方向がY1方向であるか、Y2方向であるかにより、符号が逆になる。すなわち、抵抗値が測定磁界に対して奇関数になるため、測定磁界の方向および大きさを連続的に測定することができる。
磁気抵抗効果素子10として、上述したGMR素子の代わりにTMR素子を用いてもよい。この場合、中間層12は、MgO、Al23、酸化チタンなどにより構成される絶縁障壁層である。
図1に示す飽和磁界印加部3は、磁気検知部2の備える磁気抵抗効果素子10に対して磁界を印加して、フリー磁性層13を磁気的に飽和させるものであり、たとえば、コイルや電流線または磁石などで構成される。磁気抵抗効果素子10としてTMR素子を用いる場合、フリー磁性層13を飽和させるための手段として、コイルや電流線または磁石に代えてSTT(Spin Transfer Torque)を用いることができる。
磁界算出部4は、磁気検知部2の出力に基づいて測定磁界を算出するものであり、例えば、CDS(Correlated Double Sampling)回路などで構成される。磁界算出部4は、フリー磁性層13に対して、測定磁界が印加されているときの第1の出力と、フリー磁性層13が磁気的に飽和しているときの第2の出力とに基づいて、測定磁界を算出する。例えば、第1の出力と第2の出力との差分をとることにより、第1の出力から1/fノイズを取り除くことができる。
磁気センサ1では、磁界算出部4が測定磁界を算出した後、算出した測定磁界に対応する信号をアンプ5で増幅した後に、アナログ-デジタル変換回路6によりデジタルデータに変換する。
制御部7は、磁気センサ1を構成する各部を制御するものであり、CPU(中央演算処理装置)やプログラム等として構成される。
図3は、変形例に係る磁気抵抗効果素子20の積層構造を模式的に示す斜視図である。同図に示す磁気抵抗効果素子20は、固定磁性層11の磁化方向とフリー磁性層13との磁化方向との相対的な関係が図2に示す磁気抵抗効果素子10とは異なっている。すなわち、磁気抵抗効果素子20のフリー磁性層13に飽和磁界が印加されていないときの磁化方向は、固定磁性層11の磁化方向と同じ、X軸のX2方向である。
磁気抵抗効果素子20は、同図に両側矢印で示した測定磁界の方向が、Y軸方向におけるY1方向の場合とY2方向の場合とで、抵抗値が同じように変化する。すなわち、磁気抵抗効果素子20の抵抗値は、測定磁界の方向によらず同様に変化し、測定磁界の偶関数となる。このため、信号が大きくリニアリティーに優れた出力が得られる点において、図2の磁気抵抗効果素子10のほうが、図3の磁気抵抗効果素子20よりも好ましい。
図4は、磁気抵抗効果素子10に生じる1/fノイズと、磁気抵抗効果素子10を一つ備えた磁気検知部2からの出力との関係を示すグラフである。磁気検知部2からの出力に含まれる1/fノイズは周波数が低くなるほど大きくなるので、周波数の低い信号が1/fノイズに埋もれてしまう。このため、磁気抵抗効果素子10を備えた磁気センサ1を用いて、小さな磁界を測定することが困難であった。
磁気抵抗効果素子10に生じる1/fノイズは、各層の材料の物性や、形状、大きさなどを調整することにより、ある程度まで低減させることができる。しかし、ホワイトノイズ近くまで1/fノイズを低減させることは困難であった。本発明によれば、フリー磁性層13を飽和させた状態において測定した第2の出力を用いることにより、測定磁界を含む第1の出力から1/fノイズを取り除いて、小さな磁界を高精度で測定すること可能になる。
図5Aは、本実施形態に係る磁気測定方法のフローチャートであり、図5Bは、一具体例に係る磁気測定方法のフローチャートである。図6は、本実施形態に係る磁気測定方法の各工程において、磁気抵抗効果素子10の磁気的な状態および、磁気検知部の出力を模式的に表した模式図である。同図では、向かって左側に各工程における磁気抵抗効果素子10の固定磁性層11とフリー磁性層13との磁化状態を示し、右側に一つの磁気抵抗効果素子10を備えた磁気検知部2(図1参照)の出力を示している。
図5Aに示すように、磁気測定方法は、磁界測定ステップS1と、飽和磁界測定ステップS2と、磁界算出ステップS3とを備えている。これらのステップにより外部磁界を測定することで、磁界測定ステップS1において得られた第1の出力から1/fノイズを除去して測定磁界を得ることができる。本発明の磁気測定方法によって1/fノイズを除去できるため、周波数の低い小さな磁界を高精度で測定することが可能になる。
磁界測定ステップS1と、飽和磁界測定ステップS2とは、いずれを先に行ってもよい。磁界算出ステップS3は、測定磁界を算出するために、磁界測定ステップS1で得られた第1の出力と、飽和磁界測定ステップS2で得られた第2の出力とを用いる。このため、磁界算出ステップS3は、磁界測定ステップS1および飽和磁界測定ステップS2の後に行う必要がある。
磁界測定ステップS1および飽和磁界測定ステップS2の測定は、それぞれ複数回行い、複数の測定結果に基づいて、第1の出力および第2の出力を求めてもよい。例えば、複数回の測定により得られた複数の測定結果の平均値として、第1の出力および第2の出力を求めてもよい。また、複数回の測定により得られた複数の測定結果のうちの最大値と最小値とを除き、残りの測定結果を平均して、第1の出力および第2の出力を求めてもよい。
磁界測定ステップS1では、フリー磁性層13(図2参照)に測定磁界が印加されているときにおける、磁気検知部2の第1の出力を測定する。この測定により得られる第1の出力には、測定磁界および1/fノイズの信号が含まれている。
磁界測定ステップS1において測定する測定磁界は、1方向のみの磁界であっても、複数方向の磁界であってもよい。複数方向の磁界としては、例えば、相互に直交するXYZ座標における、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の磁界が挙げられる。複数方向の磁界を測定する場合、同時に測定しても、順次測定してもよい。
飽和磁界測定ステップS2では、飽和磁界印加部3によりフリー磁性層13に磁界を印加して、フリー磁性層13を磁気的に飽和させた状態において、磁気検知部2の第2の出力を測定する。フリー磁性層13が磁気的に飽和した状態では、磁界がそれ以上大きくなっても、磁気抵抗効果素子10の抵抗値は変化しない。飽和磁界印加部3によって印加する飽和磁界Hsは、フリー磁性層13を飽和させられる大きさとして、測定磁界方向に対して平行な方向または反平行な方向に印加する。
図7は、フリー磁性層13に印加する磁界と磁気検知部2の出力との関係を示すグラフである。同図を用いて、フリー磁性層13を磁気的に飽和させる飽和磁界Hsについて説明する。磁気検知部2の出力は、理想的には同図に一点鎖線で示すように、フリー磁性層13に印加する磁界が飽和磁界Hsまたは飽和磁界-Hsとなるまで変化し、外部磁界が飽和磁界+Hs以上の範囲および飽和磁界-Hs以下の範囲では一定となる。しかし、実際には、同図に実線で示すように、磁気検知部2の出力は、飽和磁界+Hs、飽和磁界-Hsの前後でなだらかに変化し、外部磁界が飽和磁界+Hs、飽和磁界-Hsとなったのちにわずかに変化する。
本実施形態において「フリー磁性層が磁気的に飽和している」とは、フリー磁性層13を磁気的に飽和させる飽和磁界+Hs以上、または飽和磁界-Hs以下の磁界がフリー磁性層に印加された状態をいう。ここで、飽和磁界Hsとは、磁気検知部2からの出力の飽和点+Psからの平行線+LPと、フリー磁性層13に磁界が印加されていないゼロ点近傍の接線L0と、が交差する点の磁界をいい、飽和磁界-Hsとは、磁気検知部2からの出力の飽和点-Psからの平行線-LPと、接線L0と、が交差する点の磁界をいう。
なお、実際には、フリー磁性層13が磁気的に飽和した状態においても、磁気検知部2が若干感度を持つ。そこで、飽和磁界+Hs以上および飽和磁界-Hs以下における出力が一定となるように、磁気検知部2の感度補正(以下に記した飽和磁界測定ステップS2におけるオフセット補正)を行う。このため、図7に示すように、飽和点+Psからの平行線+LPおよび飽和点-Psからの平行線-LPは、いずれも、磁界の大きさを示す横軸と平行である。
飽和磁界測定ステップS2において得られる第2の出力には、フリー磁性層13が磁気的に飽和した状態の信号(以下、適宜、飽和磁界信号ともいう)と1/fノイズの信号とが含まれている。飽和磁界信号は、フリー磁性層13が磁気的に飽和した方向が、固定磁性層11のPin方向と同方向(平行)か逆方向(反平行)かによって決まっている、既知の信号である。このため、飽和磁界測定ステップS2において得られた第2の出力から飽和磁界信号を減ずることにより、1/fノイズの出力が得られる。この場合、飽和磁界信号がオフセット信号であり、第2の出力から飽和磁界信号を減ずるオフセット補正が行われる。
磁界算出ステップS3は、磁界測定ステップS1において測定された第1の出力と、飽和磁界測定ステップS2において測定された第2の出力とに基づいて、測定磁界を算出する。第1の出力には、測定磁界の信号と1/fノイズが含まれており、第2の出力には、飽和磁界信号と1/fノイズとが含まれている。このため、第1の出力と第2の出力とを用いれば、第1の出力から1/fノイズを取り除くことができる。
上述したように第2の信号に含まれる飽和磁界信号は既知である。このため、第1の出力と第2の出力との差分から、さらに飽和磁界信号を減ずることにより、1/fノイズを含まない測定磁界の信号を得ることができる。
図5Bは、一具体例に係る磁気測定方法のフローチャートである。同図に示す磁気測定方法は、磁界測定ステップS1および飽和磁界測定ステップS2の後に磁界算出ステップS3’を行う。磁界算出ステップS3’では、第1の出力と第2の出力との差分を算出することにより第1の出力から1/fノイズを取り除いて、測定磁界を算出する。
図8は、磁気センサ1の動作順序(シーケンス)の例を説明する図であり、磁気検知部2からの信号出力を示している。同図では、磁界測定ステップS1と飽和磁界測定ステップS2との順序が、図5Aに示すフローチャートとは逆の例を示している。磁気センサ1の測定回路をオンとした後、まず、飽和磁界測定ステップS2として、磁気抵抗効果素子10のフリー磁性層13に磁界を印加し、飽和させた状態で測定を行い、第2の出力を得る。その後、磁界測定ステップS1として、フリー磁性層13を飽和させるための磁界を印加せずに、外部磁場を測定し、第1の出力を得る。そして、磁界算出ステップS3を行い、第1の出力と第2の出力とに基づいて、1/fノイズが取り除かれた外部磁場すなわち測定磁界を算出する。
図8ではフリー磁性層13を(+)方向に飽和させているが、これに代えて、(-)方向に飽和させた状態で、飽和磁界測定ステップS2を行ってもよい。ここで、(+)方向に飽和させた状態とは、Pin方向に沿って同じ方向(平行)に磁界を印加してフリー磁性層13を飽和させた状態をいい、適宜(+)飽和ともいう。(-)方向に飽和させた状態とは、Pin方向に沿って反対方向(反平行)に磁界を印加して、フリー磁性層13を飽和させた状態をいい、適宜、(-)飽和ともいう。
図9は、磁気センサ1の動作順序(シーケンス)の他の例を説明する図である。同図に示す動作シーケンスでは、飽和磁界測定ステップS2において、磁気抵抗効果素子のフリー磁性層を(+)方向および(-)方向の両方向にそれぞれ飽和させ、(+)飽和および(-)飽和の2つの状態において測定を行い、得られた2つの測定結果を用いて、第2の出力を得ている。
図10は、図9に示す動作順序における飽和磁界測定ステップS2を説明する図である。図10では、磁気抵抗効果素子10のフリー磁性層13を、まず(+)飽和の状態にして測定した後、(-)飽和の状態にして測定している。飽和磁界信号はその信号強度の絶対値が大きいため、飽和磁界信号を含む飽和状態での測定結果は、(+)飽和の状態および(-)飽和の状態のいずれにおいても、信号強度の絶対値が大きい。しかしながら、(+)飽和の測定結果に含まれる飽和磁界信号と(-)飽和の測定結果に含まれる飽和磁界信号とは極性が反対であることから、これらの測定結果を加算して第2の出力とする、あるいは両者の平均値を第2の出力とすることにより、その信号強度の絶対値を小さくすることができる。これにより、磁界算出部4、アンプ5およびアナログ-デジタル変換回路6(A/D変換回路、図1参照)において処理する信号強度の絶対値が小さくなり、アンプの増幅率を高める観点や、A/D変換の際の分解能を高める観点から有利である。
上述したように(+)飽和および(-)飽和の状態における測定結果を用いることで、第2の出力の信号強度の絶対値を小さくすることができる。ただし、第2の出力には、磁気抵抗効果素子10のばらつきなどに起因するオフセット信号が含まれることがある。第2の出力がオフセット信号を含む場合、当該オフセット信号を取り除くためのオフセット補正を行う。
図11は変形例に係る磁気センサ8のブロック図である。変形例に係る磁気センサ8は、磁気検知部2からの第1の出力および第2の出力を、アンプ5で増幅して、アナログ-デジタル変換回路6でA/D変換を行ってデジタル信号とした後に、磁界算出部4において測定磁界を算出する。磁気センサにおける各部は、第1の出力と第2の出力とに基づいて測定磁界を求めることができる構成であればよく、図1および図11に示す例に限られない。
図12は磁気センサ1の磁気検知部2(図1参照)として用いられるフルブリッジ回路15の模式図である。同図に示すように、フルブリッジ回路15は、磁気抵抗効果素子10a、10b、10cおよび10d(これらを区別しない場合、適宜、磁気抵抗効果素子10という)を備えている。4つの磁気抵抗効果素子10は、同一基板(1チップ)上に設けられていてもよい。
フルブリッジ回路15は、電源給電点である電源端子Vddとグランド端子Gndとの間に、ハーフブリッジ回路21aと、ハーフブリッジ回路21bとが、並列に接続された構成である。ハーフブリッジ回路21aは、磁気抵抗効果素子10aと10bとが直列に接続されており、ハーフブリッジ回路21bは、磁気抵抗効果素子10cと10dとが直列に接続されている。
ハーフブリッジ回路21aは、磁気抵抗効果素子10aと磁気抵抗効果素子10bとの間に、出力端子Vaを備えている。また、ハーフブリッジ回路21bは、磁気抵抗効果素子10cと磁気抵抗効果素子10dとの間に、出力端子Vbを備えている。これらの2つの出力端子Va、Vbから出力の電位差(Va-Vb、中点電位差)により、測定磁界として外部から印加された外部磁界の大きさを定量的に測定できる。
ハーフブリッジ回路21aを形成している一対の磁気抵抗効果素子10a、10bは、固定磁性層11の磁化方向(Pin方向)がこの順にY1方向およびY2方向である。また、ハーフブリッジ回路21bを形成している一対の磁気抵抗効果素子10c、10dは、固定磁性層11の磁化方向(Pin方向)がこの順にY2方向、Y1方向である。
ハーフブリッジ回路21aとハーフブリッジ回路21bとでは、電源端子Vdd側の磁気抵抗効果素子10aと10cとのPin方向が反対向き(反平行)である。また、グランド端子Gnd側の磁気抵抗効果素子10bと10dとのPin方向が反対向き(反平行)である。
そして、4つの磁気抵抗効果素子10a、10b、10cおよび10dは、外部磁界が印加されていない状態における、フリー磁性層13の磁化方向が同じX1方向である。
上述した構成により、Y軸方向の測定磁界の大きさの変化に伴い、ハーフブリッジ回路21aからの出力端子Vaとハーフブリッジ回路21bからの出力端子Vbとでは、出力が逆方向に変化する。このため、2つの出力端子Va、Vbの電位差として、大きな出力が得られる。したがって、磁気検知部2として、フルブリッジ回路15を用いることにより、測定磁界を高精度で検知することができる。なお、フルブリッジ回路15に代えて、ハーフブリッジ回路21a、21bや磁気抵抗効果素子10を磁気検知部2として用いることもできる。
各磁気抵抗効果素子10a、10b、10c、10dの近傍には、フリー磁性層13(図2参照)に磁界を印加する飽和磁界印加部22a、22b、22c、22dが設けられている。飽和磁界印加部22a、22b、22c、22dはそれぞれ、例えば、コイルや電流線、磁石などにより構成される。図12では、磁気抵抗効果素子10aおよび磁気抵抗効果素子10cに同じ向きの飽和磁界を印加するとともに、磁気抵抗効果素子10bおよび磁気抵抗効果素子10dには、磁気抵抗効果素子10aとは反対向きの飽和磁界を等しく印加することが可能となるように、飽和磁界印加部22a、22b、22c、22dは結線されている。
図13は図12の磁気センサ1に飽和磁界が印加されてフリー磁性層13が飽和した状態を示すフルブリッジ回路15のブロック図である。同図に示す例では、各磁気抵抗効果素子10a、10b、10cおよび10dにおけるフリー磁性層13を固定磁性層11の磁化方向と平行な方向に飽和させている。このため、各磁気抵抗効果素子10a、10b、10cおよび10dの抵抗値が等しい。
フルブリッジ回路15を構成するハーフブリッジ回路21aとハーフブリッジ回路21bとは、フリー磁性層13を磁気的に飽和させた状態における、フリー磁性層13と固定磁性層11との磁化方向の相対的な関係が同じ磁気抵抗効果素子10を備えている。このため、出力端子Va、Vbからの出力に基づいて得られる第2の出力は、飽和磁界信号を含まず、1/fノイズのみを含む。したがって、フリー磁性層13が飽和した状態における既知の飽和磁界信号を用いることなく、第1の出力と第2の出力のみに基づいて、測定磁界を求めることができる。さらに、フリー磁性層13が飽和した状態における各磁気抵抗効果素子10を同じ抵抗値とすることによってフルブリッジ回路15からの出力が小さくなり、その後の信号の処理が容易になるという利点もある。
(シミュレーション)
図13に示す4つの磁気抵抗効果素子10によりフルブリッジ回路15が形成された磁気センサ1について、シミュレーションを行った。図14Aおよび図14Bに、シミュレーションにより得られた第1の出力を示すグラフ、および周波数とノイズとの関係を示すグラフを示す。図15Aおよび図15Bに、シミュレーションにより得られた第2の出力を示すグラフ、および周波数とノイズとの関係を示すグラフを示す。図16Aおよび図16Bに、本実施例における第1の出力と第2の出力とに基づく出力を示すグラフ、および当該出力における周波数とノイズとの関係を示すグラフを示す。
図15Aに示すように、第2の出力は、信号強度の絶対値が小さい信号として得られる。これは、フルブリッジ回路15を構成する磁気抵抗効果素子10のフリー磁性層13を飽和させた状態における第2の出力において、飽和磁界信号が相殺されることによる。
フルブリッジ回路15を構成する磁気抵抗効果素子10a、10b、10c、10dが、Pin方向と飽和磁界を印加する方向を除いて完全に同じである理想的な状態の場合、第2の出力は1/fノイズのみを含み、飽和磁界信号を含まない。しかし、磁気抵抗効果素子10a、10b、10c、10dにばらつきがある場合、フルブリッジ回路15からの第2の出力は、1/fノイズに加えて、ばらつきに起因するオフセット信号を含む。第2の出力にオフセット信号が含まれる場合、当該オフセット信号を取り除くためのオフセット補正が行われる。
図16Aに示すように、図14Aに示す第1の出力と図15Aに示す第2の出力との差分をとることによって、ノイズの少ない測定磁界を得ることができる。図16Bに示すように、ノイズ除去後のスペクトラムは、図14Bに示す第1の出力のスペクトラムと比較して、低周波数領域におけるノイズ成分を含め、全体的にノイズが低減されている。このように、本発明により、測定磁界に含まれる1/fノイズを低減させることができる。
(変形例)
図17は、図13のフリー磁性層13が飽和した状態の変形例のフルブリッジ回路16を示すブロック図である。同図に示す例では、各磁気抵抗効果素子10a、10b、10cおよび10dにおけるフリー磁性層13を固定磁性層11の磁化方向と反平行な方向に飽和させている。
図18は、変形例に係るフルブリッジ回路17を示すブロック図である。同図に示す例では、磁気抵抗効果素子10aおよび10cのフリー磁性層13を固定磁性層11の磁化方向と平行な方向に飽和させ、磁気抵抗効果素子10bおよび10dにおけるフリー磁性層13を固定磁性層11の磁化方向と反平行な方向に飽和させている。この構成を実現するために、フルブリッジ回路17では、フルブリッジ回路15との対比で、飽和磁界印加部22a、22b、22c、22dの結線方式が異なっている。
図19は、変形例に係るフルブリッジ回路18を示すブロック図である。本例に示されるフルブリッジ回路18は、フルブリッジ回路17と回路しての構成は等しいが、飽和磁界印加部22a、22b、22c、22dへの給電方向が反対向きである。これにより、磁気抵抗効果素子10aおよび10cにおけるフリー磁性層13を固定磁性層11の磁化方向と反平行な方向に飽和させている。そして、磁気抵抗効果素子10bおよび10dにおけるフリー磁性層13を固定磁性層11の磁化方向と平行な方向に飽和させている。
図17~図19に示した変形例のフルブリッジ回路16~18も、ハーフブリッジ回路21aとハーフブリッジ回路21bとが、フリー磁性層13が磁気的に飽和した状態における、フリー磁性層13と固定磁性層11との相対的な磁化方向が同じ磁気抵抗効果素子10により構成される。このため、図13のフルブリッジ回路15同様、出力端子Vaおよび出力端子Vbからの出力に飽和磁界信号が含まれない。したがって、出力端子Va、Vbからの出力の差分として、フリー磁性層13が飽和した状態における飽和磁界信号を含まず、1/fノイズを含む第2の出力が得られる。
本明細書において開示された実施形態は、全ての点で例示であってこの実施形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。例えば、上記の説明では、飽和磁界印加部22a、22b、22c、22dにより、磁気抵抗効果素子10a、10b、10c、10dに飽和磁界を印加したが、これに限定されない。例えば、磁気センサ1の近傍に配置された電流線に流れる被測定電流によって生じる誘導磁界を磁気センサ1により測定する場合には、この電流線に大電流を流して、フリー磁性層13を磁気的に飽和させる誘導磁界を生じさせてもよい。
本発明は、低周波数の磁気を高感度で検出することができる、磁気分解能が高い磁気センサおよび磁気測定方法として有用である。
1 :磁気センサ
2 :磁気検知部
3 :飽和磁界印加部
4 :磁界算出部
5 :アンプ
6 :アナログ-デジタル変換回路
7 :制御部
8 :磁気センサ
10 :磁気抵抗効果素子
10a :磁気抵抗効果素子
10b :磁気抵抗効果素子
10c :磁気抵抗効果素子
10d :磁気抵抗効果素子
11 :固定磁性層
12 :中間層
13 :フリー磁性層
15 :フルブリッジ回路
16 :フルブリッジ回路
17 :フルブリッジ回路
18 :フルブリッジ回路
20 :磁気抵抗効果素子
21a :ハーフブリッジ回路
21b :ハーフブリッジ回路
22a :飽和磁界印加部
22b :飽和磁界印加部
22c :飽和磁界印加部
22d :飽和磁界印加部
Hs :飽和磁界
+Hs :飽和磁界
-Hs :飽和磁界
+Ps :飽和点
-Ps :飽和点
+LP :平行線
-LP :平行線
L0 :接線
Vdd :電源端子
Gnd :グランド端子
Va :出力端子
Vb :出力端子

Claims (8)

  1. 第1の方向に磁化方向が固定された固定磁性層、フリー磁性層、および前記固定磁性層と前記フリー磁性層との間に形成された中間層を有する磁気抵抗効果素子を備えた磁気検知部と、
    前記磁気検知部の出力に基づいて、測定磁界を算出する磁界算出部と、
    前記フリー磁性層に対して、前記測定磁界の方向に沿って磁界を印加して、前記フリー磁性層を磁気的に飽和させる飽和磁界印加部と、を備え、
    前記磁気検知部は、
    前記固定磁性層が互いに反対方向に磁化方向が固定された、2つの前記磁気抵抗効果素子を有する第1ハーフブリッジ回路と、
    前記固定磁性層が互いに反対方向に磁化方向が固定された、別の2つの前記磁気抵抗効果素子を有する第2ハーフブリッジ回路とが、
    並列に接続された構成のフルブリッジ回路を備え、
    前記磁界算出部は、
    前記フリー磁性層に対して、前記測定磁界が印加されているときにおける前記磁気検知部の第1の出力と、
    前記フリー磁性層が磁気的に飽和しているときにおける前記磁気検知部の第2の出力と、に基づいて、前記測定磁界を算出し、
    前記第2の出力は、
    前記第1ハーフブリッジ回路が有する2つの前記磁気抵抗効果素子の前記フリー磁性層に対して、前記第1の方向の一方である第1の向きの磁界を印加することにより、前記フリー磁性層を飽和させ
    前記第2ハーフブリッジ回路が有する2つの前記磁気抵抗効果素子の前記フリー磁性層に対して、前記第1の向きと反平行の第2の向きの磁界を印加することにより、前記フリー磁性層を飽和させているときの、
    前記フルブリッジ回路の測定結果であること
    を特徴とする、磁気センサ。
  2. 前記磁界算出部は、前記第1の出力と、前記第2の出力との差分に基づいて、前記測定磁界を算出する、
    請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記フリー磁性層は、前記磁界が印加されていないときの磁化方向が、前記第1の方向と直交する方向であり、
    前記測定磁界の方向が、前記第1の方向に対して平行または反平行である、
    請求項1または請求項2に記載の磁気センサ。
  4. 前記飽和磁界印加部が、コイルもしくは電流線または磁石である、
    請求項1または請求項2に記載の磁気センサ。
  5. 前記飽和磁界印加部がコイルもしくは電流線であって、
    前記第1ハーフブリッジ回路が有する2つの前記磁気抵抗効果素子のそれぞれに対応して、前記飽和磁界印加部が2つ設けられ、当該2つの飽和磁界印加部は直列に接続され、
    前記第2ハーフブリッジ回路が有する2つの前記磁気抵抗効果素子のそれぞれに対応して、前記飽和磁界印加部が2つ設けられ、当該2つの飽和磁界印加部は直列に接続される、請求項4に記載の磁気センサ。
  6. 第1の方向に磁化方向が固定された固定磁性層、フリー磁性層、および前記固定磁性層と前記フリー磁性層との間に形成された中間層を有する磁気抵抗効果素子を備えた磁気検知部の出力に基づいて測定磁界を測定する磁気測定方法であって、
    前記磁気検知部は、
    前記固定磁性層が互いに反対方向に磁化方向が固定された、2つの前記磁気抵抗効果素子を有する第1ハーフブリッジ回路と、
    前記固定磁性層が互いに反対方向に磁化方向が固定された、別の2つの前記磁気抵抗効果素子を有する第2ハーフブリッジ回路とが、
    並列に接続された構成のフルブリッジ回路を備え、
    前記測定磁界が印加されているときにおいて、前記磁気検知部の第1の出力を得る磁界測定ステップと、
    前記測定磁界の方向に沿って磁界を印加し、前記フリー磁性層を飽和させた状態において、前記磁気検知部の第2の出力を得る飽和磁界測定ステップと、
    前記第1の出力と、前記第2の出力とに基づいて、前記測定磁界を算出する磁界算出ステップと、を備え、
    前記第2の出力は、
    前記第1ハーフブリッジ回路が有する2つの前記磁気抵抗効果素子の前記フリー磁性層に対して、前記第1の方向の一方である第1の向きの磁界が印加されることにより、前記フリー磁性層を飽和させ
    前記第2ハーフブリッジ回路が有する2つの前記磁気抵抗効果素子の前記フリー磁性層に対して、前記第1の向きと反平行の第2の向きの磁界が印加されることにより、前記フリー磁性層を飽和させているときの、
    前記フルブリッジ回路の測定結果であること
    を特徴とする、磁気測定方法。
  7. 前記磁界算出ステップは、前記第1の出力と、前記第2の出力との差分に基づいて、前記測定磁界を算出する、
    請求項6に記載の磁気測定方法。
  8. 前記測定磁界の方向に沿って磁界を印加して前記フリー磁性層を飽和させる飽和磁界印加部がコイルもしくは電流線であって、
    前記第1ハーフブリッジ回路が有する2つの前記磁気抵抗効果素子のそれぞれに対応して、前記飽和磁界印加部が2つ設けられ、当該2つの飽和磁界印加部は直列に接続され、
    前記第2ハーフブリッジ回路が有する2つの前記磁気抵抗効果素子のそれぞれに対応して、前記飽和磁界印加部が2つ設けられ、当該2つの飽和磁界印加部は直列に接続される、請求項7に記載の磁気測定方法。
JP2024540250A 2022-08-09 2023-03-06 磁気センサおよび磁気測定方法 Active JP7843355B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2025188201A JP2026021527A (ja) 2022-08-09 2025-11-07 磁気センサおよび磁気測定方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022126853 2022-08-09
JP2022126853 2022-08-09
PCT/JP2023/008380 WO2024034169A1 (ja) 2022-08-09 2023-03-06 磁気センサおよび磁気測定方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2025188201A Division JP2026021527A (ja) 2022-08-09 2025-11-07 磁気センサおよび磁気測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2024034169A1 JPWO2024034169A1 (ja) 2024-02-15
JP7843355B2 true JP7843355B2 (ja) 2026-04-09

Family

ID=89851445

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2024540250A Active JP7843355B2 (ja) 2022-08-09 2023-03-06 磁気センサおよび磁気測定方法
JP2025188201A Pending JP2026021527A (ja) 2022-08-09 2025-11-07 磁気センサおよび磁気測定方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2025188201A Pending JP2026021527A (ja) 2022-08-09 2025-11-07 磁気センサおよび磁気測定方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20250164583A1 (ja)
JP (2) JP7843355B2 (ja)
CN (1) CN119487408A (ja)
DE (1) DE112023003381T5 (ja)
WO (1) WO2024034169A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2024135077A (ja) * 2023-03-22 2024-10-04 Tdk株式会社 磁気センサのノイズ評価方法、磁気センサのノイズ評価装置及びコンピュータプログラム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005081007A1 (ja) 2004-02-19 2005-09-01 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 磁界検出器、これを用いた電流検出装置、位置検出装置および回転検出装置
JP2009236889A (ja) 2008-03-28 2009-10-15 Tdk Corp 磁界測定方法及び磁気センサ
JP2010197399A (ja) 2010-04-01 2010-09-09 Mitsubishi Electric Corp 磁界検出装置およびそれを調整する方法
JP2016223825A (ja) 2015-05-28 2016-12-28 アルプス電気株式会社 磁界検出装置
JP2020522696A (ja) 2017-06-02 2020-07-30 コミサリヤ・ア・レネルジ・アトミク・エ・オ・エネルジ・アルテルナテイブ 磁気抵抗センサの低周波雑音を抑制するためのシステムおよび方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4692805B2 (ja) * 2004-06-30 2011-06-01 Tdk株式会社 磁気検出素子およびその形成方法
JP4573736B2 (ja) * 2005-08-31 2010-11-04 三菱電機株式会社 磁界検出装置
JP5195845B2 (ja) * 2010-08-23 2013-05-15 Tdk株式会社 磁気センサ及び磁場強度測定方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005081007A1 (ja) 2004-02-19 2005-09-01 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 磁界検出器、これを用いた電流検出装置、位置検出装置および回転検出装置
JP2009236889A (ja) 2008-03-28 2009-10-15 Tdk Corp 磁界測定方法及び磁気センサ
JP2010197399A (ja) 2010-04-01 2010-09-09 Mitsubishi Electric Corp 磁界検出装置およびそれを調整する方法
JP2016223825A (ja) 2015-05-28 2016-12-28 アルプス電気株式会社 磁界検出装置
JP2020522696A (ja) 2017-06-02 2020-07-30 コミサリヤ・ア・レネルジ・アトミク・エ・オ・エネルジ・アルテルナテイブ 磁気抵抗センサの低周波雑音を抑制するためのシステムおよび方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2024034169A1 (ja) 2024-02-15
JPWO2024034169A1 (ja) 2024-02-15
DE112023003381T5 (de) 2025-05-22
US20250164583A1 (en) 2025-05-22
CN119487408A (zh) 2025-02-18
JP2026021527A (ja) 2026-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1720027B1 (en) Magnetic field detector and current detection device, position detection device and rotation detection device using the magnetic field detector
US8847591B2 (en) Current sensor
CN106154189B (zh) 用于磁场感测的穿隧磁阻装置
JPH1070325A (ja) 外部磁界を検出するためのセンサ装置
US10852368B2 (en) Magnetic sensor device
US20090012733A1 (en) Offset correction program and electronic compass
JP6947194B2 (ja) 信号処理回路および磁気センサシステム
JP2026021527A (ja) 磁気センサおよび磁気測定方法
US11243271B2 (en) Magnetic sensor for detecting components of an external magnetic field that are in mutually orthogonal directions
US20230184865A1 (en) Hybrid hall-effect/magnetoresistance (mr) magnetometer with self-calibration
JP2022038821A (ja) 磁気センサ、並びに磁気センサを用いた位置検出装置及び電流センサ
US11835601B2 (en) Magnetoresistive magnetic field sensor bridge with compensated cross-axis effect
JP2025069422A (ja) 磁気センサ
JP6644343B1 (ja) ゼロフラックス型磁気センサ
JP7651754B1 (ja) 磁気センサ
US20250085361A1 (en) Magnetic field sensor circuit and magnetic field measurement method
JP2009041949A (ja) 磁気式加速度センサ
WO2025203768A1 (ja) 磁気センサおよび磁気測定方法
KR20230140079A (ko) 스핀 오빗 토크 기반 자기 센서 및 그 자기 센서를 이용한 자기장 측정 방법
JP2025155908A (ja) 磁気センサおよび磁気測定方法
CN120049839A (zh) 信号处理电路及传感器单元
JP2015194389A (ja) 磁界検出装置および多面取り基板
JP2007228000A (ja) 磁気式スイッチ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20241204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20250715

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20250908

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20251111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20260203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20260220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20260317

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20260330

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7843355

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150