以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[射出成形システムの構成]
図1は、本実施形態における駆動装置200が用いられる射出成形システム10の全体概略図である。図1を参照して、射出成形システム10は、射出成形機100と、駆動装置200とを含む。駆動装置200は、射出成形機100に電力を供給し、かつ射出成形機100を制御する。駆動装置200は、発電装置30に接続されている。
発電装置30は、自然エネルギーを用いて発電する装置である。図1の例では、発電装置30は、風力発電装置31、太陽光発電装置32、および、パワーコンディショナー35を含む。パワーコンディショナー35は、風力発電装置31および太陽光発電装置32の少なくとも一方によって発電された電力を調整して、駆動装置200へ供給する。なお、発電装置30には、自然エネルギーを用いて発電する装置であれば、他の発電装置が含まれていてもよい。他の発電装置は、たとえば、水力発電装置、地熱発電装置、あるいは、潮力発電装置などである。
駆動装置200は、バッテリ220と制御装置250とを含む。制御装置250は、本開示の「コントローラ」に対応する。また、制御装置250は、「プロセッサ」または「制御回路」と称されてもよい。制御装置250は、射出成形機100を制御する。バッテリ220は、発電装置30から受電した電力の少なくとも一部によって充電される。駆動装置200は、バッテリ220に蓄えられた電力を射出成形機100へ供給する。また、駆動装置200は、射出成形機100の駆動期間中においては、系統電源20からの電力をバッテリ220を経由せずに、射出成形機100へ供給する。射出成形機100は、駆動装置200から供給された電力を用いて、射出成形処理を実行する。
[射出成形機の構成]
図2は、射出成形機100の構成を説明するための図である。なお、説明の便宜上、図2において射出成形機100が配置される床面をXY平面とし、当該床面に垂直な方向をZ軸方向とする。Z軸の正方向を上面側または上方、負方向を下面側または下方と称する場合がある。なお、射出成形機100は、横型の射出成形機として示されているが、横型に限られず、竪型の射出成形機であってもよい。
射出成形機100は、金型を型締めするための型締装置110、射出材料を溶融して射出するための射出装置120、操作盤130、および、制御装置140を含んで構成されている。図2においては、型締装置110は、射出装置120に対してX軸の負方向側に配置されている。
型締装置110は、ベッド111と、固定盤112と、型締ハウジング113と、可動盤114と、タイバー115と、型締機構116と、金型117,118と、ボールねじ119とを含む。ベッド111は床面に配置されており、その上面に、固定盤112、型締ハウジング113、可動盤114等の機器が搭載されている。
固定盤112は、ベッド111上において、射出装置120に近い側(すなわち、X軸の正方向)の端部に固定されている。型締ハウジング113は、ベッド111上におけるX軸の負方向の端部に配置されている。固定盤112と型締ハウジング113とは、複数のバーを含むタイバー115によって連結されている。型締ハウジング113は、ベッド111上において、X軸方向に移動可能である。
可動盤114は、ベッド111上において、固定盤112と型締ハウジング113との間に配置されている。可動盤114は、X軸方向に移動可能に構成されている。型締ハウジング113と可動盤114とは、型締機構116によって連結されている。型締機構116はトグル機構を有している。トグル機構には、ボールねじ119が連結されており、型締ハウジング113に配置されるサーボモータ151を駆動して当該ボールねじ119を回転させることによって、型締ハウジング113に対して可動盤114をX軸方向に相対移動させることができる。なお、型締機構116として、油圧によって駆動される直動式のシリンダを用いてもよい。
可動盤114および固定盤112には、金型117,118がそれぞれ配置されている。金型117および金型118は、可動盤114と固定盤112との間において互いに対向して配置されている。型締機構116を用いて金型117をX軸方向に移動させることによって、金型117と、金型118とを密着させたり、金型117を金型118から離間させたりすることができる。以降の説明においては、金型117および金型118が離間した状態から密着する状態へ移行させる工程を「型締」と称する。また、金型117および金型118が密着している状態から離間した状態へ移行させる工程を「型開」と称する。
型締工程によって金型117と、金型118とが密着させた状態で、金型内部に溶融材料(樹脂)を充填し、冷却して固化させることによって、所望の形状の製品(成形品)を成形することができる。製品の成形後、型開工程によって金型117を金型118から離間させた状態で、可動盤114に配置された突出機構(図示せず)を動作させることによって、成形された製品を金型117から取り出すことができる。突出機構は、可動盤114に配置されたサーボモータ152によって駆動される。なお、突出機構を用いて製品を取り出す工程を「突出」工程と称する。
射出装置120は、基台121と、加熱シリンダ122と、作動装置124と、ホッパ125と、ノズルタッチ装置127と、温度センサ128とを含む。基台121は、ベッド111のX軸の正方向側の床面に配置され、その上面に作動装置124が搭載されている。作動装置124には、サーボモータ153,154が配置されている。
作動装置124には、X軸方向に延在する加熱シリンダ122が配置されている。加熱シリンダ122は、内部を加熱するためのヒータ(図示せず)と、スクリュ123と、射出ノズル126とを含む。スクリュ123は、作動装置124内のサーボモータ153によって駆動され、X軸方向を回転軸として回転可能に構成される。また、スクリュ123は、サーボモータ154によって駆動され、X軸方向に移動可能に構成されている。射出ノズル126は、加熱シリンダ122における型締装置110側の端部(すなわち、X軸の負方向の端部)に配置されている。加熱シリンダ122は、ホッパ125から投入されたビーズ状の樹脂材料を加熱溶融し、スクリュ123を用いて混練することによって溶融材料を生成する。このように、樹脂材料を溶融する工程を「可塑化」工程と称する。
ノズルタッチ装置127は、たとえば油圧シリンダを用いた機構、あるいは、ボールねじを用いた機構によって構成されており、作動装置124と、型締装置110の固定盤112とを連結している。ノズルタッチ装置127がボールねじを用いた機構によって構成されている場合には、ノズルタッチ装置127は、作動装置124によって駆動され、駆作動装置124および加熱シリンダ122をX軸方向に移動させる。ノズルタッチ装置127によって、射出ノズル126を型締装置110における金型118のスプルーブッシュに接触させ、射出ノズル126から溶融材料を射出することによって、金型117,118のキャビティ内に溶融材料が充填される。サーボモータ154は、加熱シリンダ122内のスクリュ123をX軸の負方向に移動させることによって溶融材料に圧力を付与し、金型117,118内への溶融材料の注入、および、注入後の溶融材料の圧力を一定に保持する。
なお、ノズルタッチ機構の構成については、上記のように固定盤112と作動装置124との間に配置されたボールねじによって射出装置全体を移動させる構成には限らず、他の構成であってもよい。たとえば、装置フレームと加熱シリンダ後部の固定部材とをボールねじを用いて連結し、加熱シリンダ自体を金型方向へ移動させる構成であってもよい。あるいは、射出装置が搭載されたスライドベースと装置フレームとをボールねじを用いて連結し、スライドベースとともに射出装置を移動させて射出ノズルを金型へ接触させる構成であってもよい。
なお、金型117,118内に溶融材料を注入する工程を「射出」工程と称する。また、射出工程後、金型117,118内に充填された溶融材料を一定圧力に保持して冷却する工程を「保圧」工程と称する。
温度センサ128は、加熱シリンダ122における射出ノズル126の近傍に配置されている。温度センサ128は、加熱シリンダ122内部の溶融材料の温度を検出し、制御装置140へ出力する。制御装置140は、温度センサ128の検出値に基づいてヒータを制御して、溶融材料の温度を所望の温度に調整する。
保圧工程が完了すると、型開工程および突出工程が実行されて、成形された製品が取り出される。
射出成形機100は、型締工程、射出工程、保圧工程、可塑化工程、型開工程および突出工程をサイクリックに繰り返し実行することによって、製品を連続的に形成することができる。本実施の形態では、型締工程、射出工程、保圧工程、可塑化工程、型開工程および突出工程は、まとめて、「成形サイクル」とも称される。
制御装置140は、基台121の内部に格納されている。制御装置140は、CPU141と、メモリ142と、サーボモータ151~154を駆動するためのサーボアンプ143とを含む。制御装置140は、射出成形機100に配置された各種センサの検出値を取得し、射出成形機100を統括的に制御する。
操作盤130は、オペレータが射出成形機100を操作するための機器であり、液晶ディスプレイのような表示装置132、および、キーボードなどの入力装置を含む。操作盤130は制御装置140に接続されており、射出成形機100の状態を取得して表示したり、入力装置からのユーザ操作信号を制御装置140に出力したりすることができる。操作盤130は、表示装置132および入力装置が一体化されたタッチパネルであってもよい。また、操作盤130は、射出成形機100のベッド111あるいは基台121に取り付けられていてもよいし、射出成形機100とは独立した位置に配置されていてもよい。
[駆動装置の詳細構成]
図3は、図1における駆動装置200の詳細構成を示す図である。図3を用いて、駆動装置200の詳細を説明する。図3を参照して、駆動装置200は、第1監視装置231と、第2監視装置232と、変換装置210と、バッテリ220と、DC/DCコンバータ230と、インバータ240と、制御装置250とを含む。また、制御装置250は、CPU(Central Processing Unit)251と、メモリ252と、インターフェース253とを含む。
変換装置210は、AC/DCコンバータであり、系統電源20から供給された交流電力を直流電力に変換する。変換装置210によって変換された直流電力は、射出成形機100を駆動するための駆動電力として用いられる。
バッテリ220は、たとえばリチウムイオン電池あるいは鉛蓄電池などの充放電が可能な二次電池である。バッテリ220は、発電装置30から供給される直流電力を用いて充電される。また、バッテリ220に蓄えられた電力は、射出成形機100の駆動電力として用いられる。
DC/DCコンバータ230は、変換装置210およびバッテリ220の少なくとも一方からの直流電力の電圧を所定電圧に変換して、射出成形機100へ供給する。DC/DCコンバータ230によって変換された直流(DC)電力は、たとえば、射出成形機100におけるサーボモータ151~154の駆動電力として用いられる。
インバータ240はDC/ACコンバータであり、変換装置210およびバッテリ220の少なくとも一方からの直流電力を交流電力に変換して、射出成形機100へ供給する。インバータ240によって変換された交流(AC)電力は、たとえば、射出成形機100におけるヒータの駆動電力、および/または、制御電源などに用いられる。
第1監視装置231は、発電装置30から駆動装置200に対して供給される電力を監視する。第1監視装置231は、監視している電力を「発電電力値」として制御装置250に対して出力する。制御装置250は、所定期間(たとえば、後述のサイクル期間)内の発電電力値を積算することにより、発電電力量を取得する。「発電電力量」は、自然エネルギーを用いて発電装置30が発電する電力量である。
第2監視装置232は、バッテリ220から射出成形機100に対して供給される電力を監視する。第2監視装置232は、監視している電力の電力量を「給電電力値」として制御装置250に対して出力する。制御装置250は、所定期間(たとえば、後述のサイクル期間)内の給電電力値を積算することにより、給電電力量を取得する。「給電電力量」は、バッテリ220から射出成形機100に対して供給される電力量である。
制御装置250は、駆動装置200の内部機器、および、駆動装置200の外部機器からの信号を受け、駆動装置200の各機器を統括的に制御する。より具体的には、制御装置250は、発電装置30からの予測発電量を示す信号、第1監視装置231からの発電電力値を示す信号、第2監視装置232からの給電電力値を示す信号を受信する。また、制御装置250は、変換装置210を制御することにより、系統電力量を制御する(系統電力量を変更する)。さらに、制御装置250は、射出成形機100の成形サイクル(射出成形処理)を制御する。
このように、バッテリ220を含む駆動装置200からの電力を射出成形機100の駆動電力として用いることによって、系統電源20からの電力の変動の影響を少なくすることができる。たとえば、災害等によって系統電源20からの電力供給が途絶えた場合(すなわち、停電の場合)においても、駆動装置200は、バッテリ220からの電力を用いて一定期間は射出成形機100を継続して駆動することができる。また、発電装置30による発電電力は季節、気候および時間帯などによって変動しやすいため、バッテリ220を用いることにより、発電装置30の発電電力量の変動を吸収することができる。
[制御装置の処理内容]
図4は、制御装置250の処理内容を説明するための図である。以下の制御装置250の処理内容の説明では、主に図4を参照するが、図1~図3についても適宜参照する。
図4(A)~図4(C)において、横軸は時刻を示す。図4(A)の縦軸は、電力を示す。具体的には、図4(A)において、実線は射出成形機100(図3参照)の消費電力を示し、破線は、系統電源20(図3参照)からの系統電力を示し、一点鎖線は、発電装置30(図3参照)からの発電電力を示す。なお、本実施の形態においては、自然エネルギーによる発電電力の単位電力量(たとえば、1kWh)の単価は、系統電力の単位電力量の単価よりも安い。なお、この図4の説明においては、発電装置30は太陽光発電装置32(図1参照)を含み、他の発電装置は含まないとする。
図4(B)の縦軸は、サイクル速度を示す。サイクル速度は、たとえば、単位時間(たとえば、1時間)当たりに実行される成形サイクルの数により示される。また、図4(B)に示されるように、サイクル速度は、上限値と下限値とが規定されている。
図4(C)の縦軸は、サイクル期間を示す。サイクル期間の詳細は、図5で説明する。また、サイクル期間は、たとえば、サイクル速度の逆数に基づいて示されるようにしてもよい。図4(C)に示されるように、サイクル期間は、上限値および下限値が規定されている。
また、サイクル速度が過度に速くなる(サイクル期間が過度に短くなる)場合には、成形品の品質が低下する場合がある。また、サイクル速度が過度に遅くなる(サイクル期間が過度に長くなる)場合には、射出成形機100に注入された樹脂の固化などの理由により、成形品の品質が低下する場合がある。したがって、本実施の形態においては、サイクル速度およびサイクル期間については、上限値および下限値が規定されている。以下では、サイクル期間の上限値および下限値により構成される範囲は、「許容範囲」とも称される。
許容範囲内でサイクル期間が短縮される(サイクル速度が速くなる)と、射出成形機100による単位時間当たりの消費電力は増加するものの、単位時間当たりに製造される成形品の個数を増加できる(成形効率を増加できる)。
一方、許容範囲内でサイクル期間が延長される(サイクル速度が遅くなる)と、射出成形機100による単位時間当たりの消費電力は減少するものの、単位時間当たりに製造される成形品の個数を減少する。
図4において、タイミングT1~タイミングT2(0時~6時)の区間においては、発電装置30による発電電力量はゼロであるとする。この場合には、駆動装置200は、発電電力を用いず、系統電力のみで射出成形機100を駆動する。なお、本実施の形態においては、図4(A)に示すように、系統電力の上限値が規定されており、駆動装置200は、該上限値を越えた系統電力を出力しないように構成されている。したがって、「上限値を越えた系統電力を出力する構成」と比較して、射出成形機100の消費電力による電気料金を安くすることができる。また、駆動装置200は、この区間においては、図4(B)および図4(C)により示されるように、サイクル速度およびサイクル期間を、それぞれ図4(B)および図4(C)に示す値とする。
次に、タイミングT2~タイミングT3(6時~11時)の区間においては、発電装置30による発電電力量は徐々に増加することが示されている。発電電力量が増加すると、駆動装置200は、射出成形機100に出力する発電電力を増加できる。なお、駆動装置200は、この発電電力のみならず、系統電力も射出成形機100に出力できる。したがって、駆動装置200は、射出成形機100への出力電圧を増加できることから、サイクル期間を短縮する制御(サイクル速度を速くする制御)を実行する。また、図4の例では、射出成形機100に出力される発電電力の増加に伴い、射出成形機100の消費電力も徐々に増加している。
次に、タイミングT3~タイミングT4(11時~12時)の区間においても、発電装置30による発電電力量は徐々に増加することが示されている。また、この期間において、サイクル速度は上限値に達している(サイクル期間は下限値に達している)。また、タイミングT3において、発電電力は、図4(A)に示される閾値に到達している。
ここで、閾値について説明する。上述のように、成形品の品質の維持のために、サイクル期間には下限値が規定されている。そして、サイクル期間が下限値に達している場合の射出成形機100の消費電力は一定値である。この一定値は、図4(A)に示されるように、「消費電力上限値」となる。なお、消費電力上限値および系統電力上限値は予め定められる値である。そして、閾値は、「消費電力上限値」から「系統電力上限値」を差し引くことにより算出される。
発電電力が閾値を超えている期間は、射出成形機100が系統電力上限値の系統電力を必要としない。したがって、発電電力が閾値を超えた場合には、駆動装置200は、変換装置210(図3参照)を制御することにより、系統電力を減少させる(図4(A)の系統電力のグラフの“R”の個所参照)。系統電力の減少量は、具体的には、発電電力が閾値を超えている場合において、以下の式(1)により算出される。
系統電力の減少量=「消費電力上限値」-「発電電力」 (1)
このように、本実施の形態の駆動装置200は、発電電力が閾値を越えた場合には、系統電力(電気料金が高い電力)を減少させることができ、結果として、射出成形機100による消費電力による電気料金を安くすることができる。また、サイクル速度が上限値に達していることに伴い、射出成形機100の消費電力も上限値に達している。
次に、タイミングT4~タイミングT5(12時~13時)の区間においては、発電装置30による発電電力は徐々に減少することが示されている。この期間において、サイクル速度は上限値に達している(サイクル期間は下限値に達している)ものの、発電電力は徐々に減少している。したがって、射出成形機100は、射出成形機100に出力される系統電力を徐々に増加させる。
次に、タイミングT5~タイミングT6(13時~18時)の区間においては、発電装置30による発電電力は徐々に減少する。この減少に伴い、駆動装置200は、射出成形機100に出力する発電電力を減少する。なお、駆動装置200は、系統電力については射出成形機100に出力し続ける。また、発電電力量の減少に伴い、サイクル期間を長くする制御(サイクル速度を遅くする制御)を実行する。また、射出成形機100に出力される発電電力の減少に伴い、射出成形機100の消費電力も徐々に減少している。
タイミングT6~タイミングT7(18時~0時)の区間においては、発電装置30による発電電力量はゼロであるとする。したがって、駆動装置200は、タイミングT1~タイミングT2と同様の処理を実行する。
[サイクル期間]
図5はサイクル期間を説明するための図である。以下のサイクル期間の説明では、主に図5を参照するが、図1~図3についても適宜参照する。図5の例では、射出成形機100(図1参照)により実行される1の成形サイクルと、該1の成形サイクルの次の成形サイクルとが示されている。
本実施の形態のサイクル期間は、1の成形サイクルが終了したとき(タイミングT51)から次の成形サイクルが終了するとき(タイミングT53)までの期間を示す。また、1の成形サイクルが終了したとき(タイミングT51)から、次の成形サイクルが開始するとき(タイミングT52)までの期間は、「インターバル」とも称される。インターバルは、本開示の「第1期間」に対応する。
また、図2でも説明したように、射出成形機100の成形サイクルには、注入工程が含まれる。該注入工程に要する期間は、「注入期間」とも称される。注入期間は、本開示の「第2期間」に対応する。
本実施の形態においては、駆動装置200は、インターバルの制御および注入期間の制御を実行する。「期間(インタバールおよび注入期間)の制御」は、該期間を維持すること、該期間を長くすること、および該期間を短くすることである。
[インターバル]
図6は、インターバルの制御を説明するための図である。以下のインターバルの制御の説明では、主に図6を参照するが、図5についても適宜参照する。図6(A)および図6(B)の横軸は、時間を示す。また、図6(A)の縦軸は、差分値を示す。図6(B)は、差分値に対応付けられて、1つの成形サイクルおよびインターバル(図5参照)が示されている。
ここで、「差分値」は、サイクル期間(図5参照)の発電電力量と、サイクル期間の給電電力量との差分の値である。本実施の形態においては、差分値は、サイクル期間の発電電力量からサイクル期間の給電電力量を差引いた値である。
また、差分値が正の値であれば、サイクル期間においてバッテリ220の充電量が増加しているということである。また、差分値がゼロであれば、サイクル期間においてバッテリ220の充電量は増減していないということである。また、差分値が負の値であれば、サイクル期間においてバッテリ220の充電量が減少しているということである。
図6(A)では、差分値の0が示されている。図6の例では、サイクル期間における差分値が大きい場合(0以上である場合)には、駆動装置200は、該サイクル期間で規定される1の成形サイクルと次の成形サイクルとの間のインターバルを短くする制御を実行する。図6では、インターバルを短くする制御として、インターバルをゼロとする制御が示されている。
また、図6の例では、サイクル期間(図5参照)における差分値が小さい場合(0未満である場合)には、駆動装置200は、該サイクル期間で規定される1の成形サイクルと次の成形サイクルとの間のインターバルを長くする制御を実行する。
また、インターバルには、後述の図10で示されるように、上限値(第1上限値)と下限値(第1下限値)とが規定されている。インターバルの下限値は、ゼロである。次に、インターバルの上限値を規定する理由を説明する。インターバルが過度に長いと、加熱溶融された樹脂材料が固化してしまい、該樹脂材料が使用不可能となってしまう。そこで、本実施の形態においては、インターバルの上限値を規定することにより、樹脂材料が固化することを抑制できる。
[注入期間]
次に、注入期間の制御を説明する。まず、ゲートシール時間を説明する。図7は、ゲートシール時間を説明するための図である。図7では、図2で示された金型117,118、および射出ノズル126が拡大して示されている。ゲートシール時間とは、射出ノズル126内の溶融材料が固化して流動が停止するために要する時間である。ゲートシール時間は予め定められている値である。図2でも説明したように、射出成形機100は、射出工程と、保圧工程とを実行する。なお、図7の矢印(A)は、保圧工程の概念を示し、矢印(B)は射出工程の概念を示す。保圧工程に要する期間は、「保圧期間」とも称される。注入期間と、保圧期間については、以下の式(2)が成立するように構成されている。
射出期間+保圧期間>ゲートシール時間+α (2)
式(2)の右辺のαは、所定のマージンである。この式(2)が成立していない場合、たとえば、保圧期間が短い場合には、固化していない溶融材料が射出ノズル126に逆流する場合がある。そこで、式(2)が成立するような射出期間および保圧期間とされることで、溶融材料の逆流を防止できる。
また、射出期間については、以下の式(3)が成立するように構成されている。
射出期間+β<ゲートシール時間 (3)
式(3)の左辺のβは、所定のマージンである。この式(3)が成立していない場合には、射出ノズル126から全ての溶融材料が金型118に射出されるまでに、射出ノズル126内で溶融材料が固化してしまい、固化した溶融材料が射出ノズル126内に残存する場合がある。そこで、式(3)が成立するような射出期間とされることで、射出成形機100は、射出ノズル126に溶融材料が残存することを抑制できる。
また、式(2)および式(3)から、射出期間について以下の式(4)が成立する。
ゲートシール時間+α-保圧期間<射出期間<ゲートシール時間-β (4)
式(4)に示されるように、射出期間の下限値は、「ゲートシール時間+α-保圧期間」であり、射出期間の上限値は、「ゲートシール時間-β」である。図8は、射出期間の下限値(第2下限値)と、射出期間の上限値(第2上限値)を示す図である。また、図8(A)は、射出期間の下限値(最短期間)を示し、図8(B)は、射出期間の上限値(最長期間)を示す。なお、図8の例では、保圧期間は一定であるとする。また、図8には、射出期間の下限値と、射出期間の上限値とにより構成される「適正範囲」が示されている。
[制御装置250の機能ブロック図]
図9は、制御装置250の機能ブロック図である。以下の制御装置250の機能の説明では、主に図9を参照するが、上述の図5および図8についても適宜参照する。図9の例では、制御装置250は、取得部302と、処理部303と、出力部304とを有する。記憶部305には、たとえば、後述のインターバルテーブル311と、注入期間テーブル312とが格納されている。
取得部302は、発電装置30による発電電力値を示す信号を第1監視装置231から取得する。また、取得部302は、バッテリ220による給電電力値を示す信号を第2監視装置232から取得する。取得部302は、上述の積算を実行することにより、サイクル期間での発電電力量およびサイクル期間での給電電力量を算出する。
取得部302により算出された発電電力量および給電電力量は、処理部303に出力される。処理部303は、1の成形サイクルが終了したときに(たとえば、図5のタイミングT51)、差分値を算出する。処理部303は、上述の図6(A)でも説明したように、発電電力量から給電電力量を差引くことにより、差分値を算出する。
次に、処理部303は、算出した差分値に基づいて、インターバルテーブル311および注入期間テーブル312を参照して、インターバルおよび注入期間を決定する。
図10は、インターバルテーブル311の一例を示す図である。図10のインターバルテーブル311においては、差分値Mの範囲と、インターバルとが対応付けて規定されている。図10の例においては、M<M1という範囲に対してはインターバルP1が対応付けられ、M1≦M<M2という範囲に対してはインターバルP2が対応付けられている。また、M2≦M<M3という範囲に対してはインターバルP3が対応付けられ、M≧M3という範囲に対してはインターバルP4が対応付けられている。ただし、M1<M2<M3であり、P1>P2>P3>P4である。図10の例では、差分値Mが大きいほどインターバルは短くなるように規定されている。
インターバルP1は、インターバルの最長期間であり、上述の第1上限値である。また、インターバルP4は、インターバルの最短期間であり、上述の第1下限値(=0)である。
また、図10の第1上限値および第1下限値により、インターバルの適正範囲が構成される。該適正範囲は、本開示の「第1所定範囲」に対応する。
図11は、注入期間テーブル312の一例を示す図である。図11の注入期間テーブル312においては、差分値Mの範囲と、注入期間とが対応付けて規定されている。図11の例においては、M<M1という範囲に対しては注入期間Q1が対応付けられ、M1≦M<M2という範囲に対しては注入期間Q2が対応付けられている。また、M2≦M<M3という範囲に対しては注入期間Q3が対応付けられ、M≧M3という範囲に対しては注入期間Q4が対応付けられている。ただし、M1<M2<M3であり、Q1>Q2>Q3>Q4である。図11の例では、差分値Mが大きいほど注入期間は短くなるように規定されている。
注入期間Q1は、注入期間の最長期間であり、図8(B)で示した注入期間の上限値(第2上限値)である。また、注入期間Q4は、注入期間の最短期間であり、図8(B)で示した注入期間の下限値(第2下限値)である。なお、図10および図11の例では、差分値Mの段階数は、「4」である構成が例示されたが、段階数は他の数(たとえば、3または5以上など)としてもよい。
また、図11の第2上限値および第2下限値により、注入期間の適正範囲が構成される。該適正範囲は、本開示の「第2所定範囲」に対応する。
説明を図9に戻す。処理部303は、差分値Mを算出すると、インターバルテーブル311および注入期間テーブル312を参照して、射出成形機100のサイクル期間(インターバルおよび注入期間)を決定する。具体的には、処理部303は、インターバルテーブル311および注入期間テーブル312において、差分値Mが属する範囲を特定し、該範囲に対応するインターバルおよび注入期間を決定する。
処理部303は、該決定内容を示す制御信号を生成し、出力部304から、射出成形機100に対して、該制御信号を送信する。該制御信号を受信した射出成形機100は、該制御信号により示される制御(注入期間およびインターバル)で射出成型処理を実行する。このような処理により、駆動装置200は、1の成形サイクルが終了すると、該1の成形サイクルの次の成形サイクル(図5も参照)を開始するまでの期間(インターバル)と、該次の成形サイクル内の注入期間とを決定する。そして、駆動装置200は、該決定内容に基づいた期間で、次の成形サイクルを射出成形機100に実行させる。
また、インターバルとして第1上限値が設定されており注入期間として第2上限値が設定されている場合に、サイクル期間は上限値となる(図4(C)参照)。また、インターバルとして第1下限値が設定されており注入期間として第2下限値が設定されている場合に、サイクル期間は下限値となる。
また、処理部303は、発電電力が閾値(図4(A))を越えた場合において、上記の式(1)により示された減少量だけ系統電力を低下させるように、変換装置210を制御する。
[成形品の予測個数]
また、制御装置250は、図3でも説明したように、発電装置30から予測発電量を取得する。制御装置250は、該予測発電量を用いて、所定期間(たとえば、1日)内において射出成形機100により製造される成形品の個数を予測する。また、該予測は所定のアルゴリズムにより実現される。所定のアルゴリズムは、たとえば、AI(Artificial Intelligence)などである。そして、制御装置250は、予測結果を、射出成形機100の表示装置132に表示させる。
図12は、表示装置132が表示する予測結果を示す画像の一例である。図12の例では、「本日の成形品の予測個数は、A個です」という文言の画像が示されている。
[フローチャート]
次に、制御装置250の主な制御の流れを説明する。図13は、制御装置250の制御の流れを示すフローチャートである。なお、以下の説明では、図5および図9についても適宜参照する。ステップS2において、制御装置250は、1の成形サイクルが終了した(つまり、図5のタイミングT51である)か否かを判断する。制御装置250は、1の成形サイクルが終了するまで待機する(ステップS2でNO)。そして、1の成形サイクルが終了した場合には(ステップS2でYES)、ステップS4において、制御装置250は、ステップS2で終了したと判断された成形サイクルを含むサイクル期間の発電電力量Aを取得するとともに、該サイクル期間の給電電力量Bを取得する。
次に、ステップS6において、制御装置250は、差分値が第1閾値より大きいか否かを判断する。差分値は上述の通り、発電電力量Aから給電電力量Bが差引かれた値である。また、第1閾値は、ゼロ以上の実数であり予め定められた値である。差分値が、第1閾値より大きい場合には(ステップS6でYES)、処理は、ステップS8に進む。ステップS8の処理の詳細は後述する。
また、差分値が、第1閾値以下である場合には(ステップS6でNO)、処理は、ステップS12に進む。ステップS12において、制御装置250は、差分値が第2閾値未満であるか否かを判断する。第2閾値は、ゼロ未満の実数であり予め定められた値である。差分値が、第2閾値未満である場合には(ステップS12でYES)、処理は、ステップS14に進む。ステップS14の処理の詳細は後述する。また、差分値が、第2閾値以上である場合には(ステップS12でNO)、処理は、ステップS16に進む。
ステップS8の処理またはステップS14の処理が終了したときには、ステップS10において、制御装置250は、ステップS8の処理またはステップS14の処理で決定された制御内容を示す制御信号を射出成形機100に送信する。
次に、ステップS16において、制御装置250は、全ての成形サイクルが終了したか否かを判断する。全ての成形サイクルが終了した場合には(ステップS16でYES)、図13の処理は、終了する。また、全ての成形サイクルが終了していない場合には(ステップS16でNO)、処理は、ステップS2に戻る。
図14は、ステップS8の第1決定処理を示すフローチャートである。ステップS72において制御装置250は、現在のインターバルが下限値であるか否かを判断する。インターバルが下限値ではない場合には(ステップS72でNO)、ステップS74において、制御装置250は、インターバルテーブル(図10参照)を参照して、差分値に応じたインターバルを決定する。また、インターバルが下限値である場合には(ステップS72でYES)、ステップS76において、制御装置250は、注入期間テーブル(図11参照)を参照して、差分値に応じた注入期間を決定する。ステップS74またはステップS76の処理が終了すると、処理は、ステップS10(図13参照)に戻る。
図15は、ステップS14の第2決定処理を示すフローチャートである。ステップS82において制御装置250は、現在のインターバルが上限値であるか否かを判断する。インターバルが上限値ではない場合には(ステップS82でYES)、ステップS84において、制御装置250は、インターバルテーブル(図10参照)を参照して、差分値に応じたインターバルを決定する。また、インターバルが上限値である場合には(ステップS82でYES)、ステップS86において、制御装置250は、注入期間テーブル(図11参照)を参照して、差分値に応じた注入期間を決定する。ステップS84またはステップS86の処理が終了すると、処理は、ステップS10(図13参照)に戻る。
[総括]
(1) 本実施の形態の射出成形機100は、上述の図4などに示すように、発電装置30による発電電力値(発電電力量)の変動に応じて、射出成形機100の成形サイクルを制御する。したがって、自然エネルギーによる発電電力を有効に使用することができる。
次に、比較例の射出成型機を説明する。上述のように、発電装置30は、自然エネルギーを用いて発電する。したがって、発電装置30による発電電力量は安定せず、時間の経過とともに変化する。比較例の射出成形機は、成形サイクルを変化させずに、かつ系統電源20からの系統電力量と発電装置30による発電電力量との合計値が一定となるように、系統電源20からの系統電力量の大小を制御していた。しかしながら、この比較例の射出成形機においては、発電電力量が少ない場合には、発電電力よりも電気料金が高い系統電力量が過度に多くなってしまう。したがって、射出成形機のユーザなどに対して金銭的な負担が増大するという問題が生じ得る。
これに対し、本実施の形態の射出成形機100においては、発電装置30による発電電力量の変動に応じて、射出成形機100の成形サイクルを制御する。したがって、射出成形機100は、系統電源の電力を上限値を越えない(上限値未満とする)ようにすることができる。換言すれば、駆動装置200は、上限値での系統電力と、給電電力との合計値を、消費電力が超えないようにすることができる。したがって、本実施の形態の駆動装置200によれば、上述の金銭的な負担を低減できる。
(2) また、発電装置30による発電電力量の変動に応じて、射出成形機100の成形サイクルにおける消費電力量を制御する構成が考えられる。この構成とは、たとえば、加熱シリンダ122の加熱量の制御が考えられる。しかしながら、消費電力量を制御する構成であれば、射出成形機100により製造される成形品が不良となる場合がある。
これに対し、本実施の形態の射出成形機100の制御対象は、サイクル期間(図5参照)である。したがって、上述のように、射出成形機100により製造される成形品の品質の低下を抑制しつつ、射出成形機100の成形サイクルを制御できる。
(3) また、サイクル期間は、図5でも説明したように、1の成形サイクルが終了したときから次の成形サイクルが開始するときまでのインターバル(第1期間)を含む。したがって、射出成形機100は、成形サイクル内の制御を変更する必要がないことから、製造される成形品の品質の低下を抑制しつつ、射出成形機100の成形サイクルを制御できる。なお、インターバルが長くされた場合であっても、1成形サイクル当たりの消費電力は減少しない。しかしながら、サイクル期間を長くすることができることから、発電電力によりサイクル期間でのバッテリ220内の蓄電量を増加させることができる。
(4) また、図10のインターバルテーブルなどでも説明したように、駆動装置200は、インターバルを上述の第1所定範囲内の期間となるように制御する。したがって、インターバルが過度に長くなることを防止できる。
(5) また、サイクル期間は、図5でも説明したように、1の成形サイクル中の注入期間(第2期間)を含む。したがって、射出成形機100は、製造される成形品の品質の低下を抑制しつつ、射出成形機100の成形サイクルを制御できる。なお、注入期間が長くされた場合であっても、1成形サイクル当たりの消費電力は殆ど減少しない。しかしながら、サイクル期間を長くすることができることから、発電電力によりサイクル期間でのバッテリ220内の蓄電量を増加させることができる。
(6) また、図11の注入期間テーブルなどでも説明したように、駆動装置200は、注入期間を上述の第2所定範囲内の期間となるように制御する。したがって、注入期間が過度に長くなることおよび過度に短くなることを防止できる。
(7) また、射出成形機100は、図13のステップS8の第1決定処理(図14も参照)において、インターバルが下限値でない場合にインターバルを決定し、インターバルが下限値である場合に注入期間を決定する。また、射出成形機100は、図13のステップS14の第2決定処理(図15も参照)において、インターバルが上限値でない場合にインターバルを決定し、インターバルが上限値である場合に注入期間を決定する。このように、本実施の形態の射出成形機100は、インターバルを注入期間よりも優先して制御(決定)する。何故なら上述のように、インターバルが変更されたとしても、射出成形機100に製造される成形品の品質の低下を抑制できるからである。したがって、駆動装置200は、このような優先制御により、成形品の品質の低下を抑制できつつ、サイクル期間を制御できる。
(8) また、射出成形機100は、図13のステップS6またはステップS12に示すように、サイクル期間の発電電力量と、サイクル期間の給電電力量との差分値に基づいて、サイクル期間を制御する。したがって、射出成形機100は、バッテリ220に発電電力を蓄積するように制御できる。
(9) また、図10および図11に示すように、射出成形機100は、発電電力量から、給電電力量を差引いた差分値が大きいほどサイクル期間(インターバルまたは注入期間)を短くし、該差分値が小さいほどサイクル期間を長くする。したがって、射出成形機100は、バッテリ220に発電電力を蓄積しつつ射出成形機100を制御できる。
(10) また、図12に示すように、駆動装置200は、発電装置30による予測電力量に基づいて、射出成形機100による成形品の数を推定し通知する。したがって、射出成形機のユーザに射出成形機による成形品の数の推定値を認識させることができる。
[変形例]
(1) 上述の実施の形態においては、駆動装置200の制御対象は、「サイクル期間」である構成が説明された。しかしながら、駆動装置200の制御対象は、他の対象であってもよい。他の対象は、成形サイクルのいずれかの工程の消費電力としてもよい。また、上述のサイクル期間の一例として、注入期間が例示された。しかしながら、サイクル期間は、他の工程の期間(たとえば、保圧期間)としてもよい。
(2) また、インターバルの許容期間(第1所定期間)の上限値は、射出成形機100に注入される溶融材料(樹脂)の固化時間に基づいて定められる。したがって、インターバルの上限値(第1上限値)は、射出成形機100に注入される樹脂の種別により決定されるようにしてもよい。また、注入期間で説明したゲートシール時間は溶融材料(樹脂)に応じて異なる。つまり、注入期間の許容期間(第2所定期間)は、射出成形機100に注入される樹脂の種別により決定されるようにしてもよい。
たとえば、成形品の種別が射出成形機100にユーザにより入力された場合には、駆動装置200は、該成形品の種別に基づいて樹脂の種別を特定し、該樹脂の種別に基づいて、インターバルの第1上限値(図10参照)または注入期間の適正範囲(図11で説明した第2所定期間)を決定する。このような構成によれば、樹脂の種別も反映させた成形サイクルの制御を実行できる。
(3) 上述の実施の形態においては、処理部303は、図10および図11のテーブルを用いて、インターバルまたは注入期間を決定する構成が説明された。しかしながら、処理部303は、図10および図11のテーブルを用いずに、所定の関数を用いてインターバルまたは注入期間を決定するようにしてもおい。この関数は、たとえば、差分値Mが入力されると、図10で規定されているインターバルおよび図11で規定されている注入期間を出力する。
[付記]
上述した複数の例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項) 本開示の駆動装置は、射出成形機を駆動する。駆動装置は、自然エネルギーを用いて発電する発電装置からの電力を射出成形機に対して供給する。駆動装置は、発電装置からの電力を監視することにより発電電力値を出力する第1監視装置と、発電電力値の変動に応じて、射出成形機の成形サイクルを制御するコントローラとを備える。
(第2項) 第1項に記載の駆動装置であって、成形サイクルの制御は、1の成形サイクルが終了したときから次の成形サイクルが終了するときまでのサイクル期間の制御を含む。
(第3項) 第2項に記載の駆動装置であって、サイクル期間は、1の成形サイクルが終了したときから次の成形サイクルが開始するときまでの第1期間を含む。
(第4項) 第3項に記載の駆動装置であって、コントローラは、第1期間を、第1所定範囲内の期間となるように制御する。
(第5項) 第4項に記載の駆動装置であって、第1所定範囲の上限値は、射出成形機に注入される樹脂の種別により規定される。
(第6項) 第2項~第5項のいずれか1項に記載の駆動装置であって、成形サイクルは、射出成形機の金型内に溶融材料を注入する注入工程を含む。サイクル期間は、注入工程の第2期間を含む。
(第7項) 第3項~第5のいずれか1項に記載の駆動装置であって、成形サイクルは、射出成形機の金型内に溶融材料を注入する注入工程を含む。サイクル期間は、注入工程の第2期間を含む。コントローラは、第1期間を第2期間よりも優先して制御する。
(第8項) 第6項または第7項に記載の駆動装置であって、コントローラは、第2期間を、第2所定範囲内の期間となるように制御する。
(第9項) 第8項に記載の駆動装置であって、第2所定範囲は、射出成形機に注入される樹脂の種別により規定される。
(第10項) 第2項~第9項のいずれか1項に記載の駆動装置であって、駆動装置は、発電装置からの発電電力を蓄積するバッテリをさらに備える。駆動装置は、バッテリからの電力と、系統電源からの電力とを、射出成形機に供給する。駆動装置は、バッテリからの電力を監視することにより給電電力値を出力する第2監視装置をさらに備える。コントローラは、第1監視装置により出力された発電電力値に基づくサイクル期間の発電電力量と、第2監視装置により出力された給電電力値に基づくサイクル期間の給電電力量との差分値に基づいて、系統電源からの電力が上限値を越えないように、サイクル期間を制御する。
(第11項) 第10項に記載の駆動装置であって、コントローラは、発電電力量から、給電電力量を差引いた差分値が大きいほど、サイクル期間を短くする。
(第12項) 第10項または第11項に記載の駆動装置であって、コントローラは、発電電力量から、給電電力量を差引いた差分値が小さいほど、サイクル期間を長くする。
(第13項) 第2項~第12のいずれか1項に記載の駆動装置であって、サイクル期間の発電電力量が閾値に到達した場合に、系統電源から供給される電力を減少させる。
(第14項) 第1項~第13項のいずれか1項に記載の駆動装置であって、コントローラは、発電装置による予測電力量に基づいて、射出成形機による成形品の数を推定する。
(第15項) 本開示の射出成形システムは、射出成形機と、第1項~第14項のいずれか1項に記載の駆動装置とを備える。
(第16項) 本開示の駆動方法は、射出成形機の駆動方法である。駆動方法は、自然エネルギーを用いて発電する発電装置から射出成形機に対して電力を供給するための方法である。駆動方法は、発電装置による発電電力値を取得することと、発電電力値の変動に応じて、射出成形機の成形サイクルを制御することとを備える。
なお、上述した実施形態および変更例について、明細書内で言及されていない組み合わせを含めて、不都合または矛盾が生じない範囲内で、実施形態で説明された構成を適宜組み合わせることは出願当初から予定されている。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。