JP7842382B2 - 保存安定性に優れた塩素化イソシアヌル酸組成物 - Google Patents
保存安定性に優れた塩素化イソシアヌル酸組成物Info
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しかし、無水硫酸マグネシウムは吸水すると2以上に膨張するため、塩素化イソシアヌル酸化合物に硫酸マグネシウムを配合した塩素化イソシアヌル酸組成物の錠剤は、保存時に空気中の水分を吸収した硫酸化マグネシウムが膨張し、錠剤が崩壊してしまうという問題があった。また、錠剤が崩壊しないように硫酸マグネシウムの配合量を少なくした場合、保存時に塩素化イソシアヌル酸化合物が分解して、人体に有害な塩素ガスが発生してしまうという問題があった。
ム及び炭酸アルカリ塩を配合したことを特徴とする塩素化イソシアヌル酸組成物に関する。
第2観点として、前記炭酸アルカリ塩が、実質炭酸ナトリウムである第1観点記載の塩素化イソシアヌル酸組成物に関する。
第3観点として、さらに、非ハロゲン化環状尿素化合物を配合したことを特徴とする第1観点又は第2観点記載の塩素化イソシアヌル酸組成物。
第4観点として、前記非ハロゲン化環状尿素化合物が実質シアヌル酸である第3観点記載の塩素化イソシアヌル酸組成物に関する。
第5観点として、前記塩素化イソシアヌル酸化合物が実質トリクロロイソシアヌル酸である第1観点又は第2観点記載の塩素化イソシアヌル酸組成物に関する。
第6観点として、前記塩素化イソシアヌル酸化合物100質量部に対し、前記硫酸マグネシウムの配合量が0.01~0.4質量部であり、且つ、前記炭酸アルカリ塩の配合量が0.1~1.0質量部である第1観点又は第2観点記載の塩素化イソシアヌル酸組成物に関する。
第7観点として、前記塩素化イソシアヌル酸化合物100質量部に対し、前記炭酸アルカリ塩の配合量が0.1~0.3質量部である第6観点記載の塩素化イソシアヌル酸組成物に関する。
第8観点として、前記塩素化イソシアヌル酸化合物100質量部に対し、前記非ハロゲン化環状尿素化合物の配合量が0.01~1.0質量部である第3観点記載の塩素化イソシアヌル酸組成物に関する。
第9観点として、前記塩素化イソシアヌル酸化合物100質量部に対し、前記非ハロゲン化環状尿素化合物の配合量が0.01~0.2質量部である第3観点記載の塩素化イソシアヌル酸組成物に関する。
第10観点として、塩素化イソシアヌル酸化合物に、硫酸マグネシウム及び炭酸アルカリ塩を配合した塩素化イソシアヌル酸組成物の加圧成形体である錠剤であって、前記塩素化イソシアヌル酸化合物の質量に基いて、前記硫酸マグネシウムの配合量が0.01~0.4質量%であり、かつ、炭酸アルカリ塩の配合量が0.1~0.3質量%であり、該錠剤の全質量に基いて、前記塩素化イソシアヌル酸化合物の配合量が95質量%以上であり、かつ、前記塩素化イソシアヌル酸化合物、前記硫酸マグネシウム及び前記炭酸アルカリ塩の配合量の合計が100質量%以下である、錠剤に関する。
第11観点として、さらに前記錠剤は非ハロゲン化環状尿素化合物が配合されてなり、前記塩素化イソシアヌル酸化合物の質量に基いて、非ハロゲン化環状尿素化合物の配合量が0.01~0.2質量%であり、該錠剤の全質量に基いて、前記塩素化イソシアヌル酸化合物、前記硫酸マグネシウム、前記炭酸アルカリ塩及び非ハロゲン化環状尿素化合物の配合量の合計が100質量%以下である、第10観点記載の錠剤に関する。
第12観点として、前記炭酸アルカリ塩が実質炭酸ナトリウムである第10観点又は第11観点記載の錠剤に関する。
第13観点として、前記塩素化イソシアヌル酸化合物が実質トリクロロイソシアヌル酸である、第10観点又は第11観点記載の錠剤に関する。
第14観点として、非ハロゲン化環状尿素化合物が実質シアヌル酸である、第11観点記載の錠剤に関する。
また、本発明によれば、保存・保管期間において、塩素化イソシアヌル酸化合物の分解による塩素ガスの発生を抑制でき、且つ、形状崩壊しない塩素化イソシアヌル酸組成物の錠剤を提供することができる。
塩素化イソシアヌル酸化合物の配合量は、特に限定されるものではないが、水に溶かした時の残留塩素濃度及びその持続時間の観点から、塩素化イソシアヌル酸組成物中、95質量%以上であることが好ましい。
塩素化イソシアヌル酸組成物に含まれる硫酸マグネシウムの配合量は、塩素化イソシアヌル酸化合物100質量部に対し、0.01~0.4質量部、好ましくは0.01~0.2質量部である。
硫酸マグネシウムの配合量が0.01質量部未満であると、保存・保管時に塩素化イソシアヌル酸組成物と大気中の水分とが反応して分解し塩素ガスが発生してしまうおそれがある。また硫酸マグネシウムの配合量が0.4質量部を超えると、錠剤にしたときに硫酸マグネシウムの吸水吸湿時の体積増加により、形状崩壊するおそれが生じる。
本発明では炭酸アルカリ塩を配合することにより、硫酸マグネシウムにより水分が吸収しきれなくなった場合でも、塩素化イソシアヌル酸化合物から生じた塩素ガスと炭酸アルカリ塩とが反応して塩化ナトリウムを生成できるため、塩素ガスの発生を抑制できる。これにより、保存・保管時に塩素臭の発生を抑制することができる。
炭酸アルカリ塩の配合量が0.1質量部未満であると、塩素化イソシアヌル酸化合物から生じた塩素ガスと十分に反応できず、保存・保管時に塩素化イソシアヌル酸組成物から塩素臭が生じる場合がある。なお、炭酸アルカリ塩の配合量を増加させると、塩素化イソシアヌル酸組成物中の塩素化イソシアヌル酸化合物の配合割合が減少するため、1.0質量部を超えて配合する利点は少ない。
非ハロゲン化環状尿素化合物の配合量は、塩素化イソシアヌル酸化合物100質量部に対し、0.01質量部以上、例えば0.01質量部乃至1.0質量部、好ましくは0.01質量部乃至0.2質量部である。
滑沢剤としては、固形粒子の流動性、充填性、付着性を改善する機能を有するものであれば特に限定されないが、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、オルトほう酸、タルク等が挙げられ、好ましくはステアリン酸マグネシウムが挙げられる。
滑沢剤を添加する場合、錠剤(塩素化イソシアヌル酸組成物)の質量に基づいて0.1乃至1.0質量%程度を含有させることができる。
溶解調整剤としては、公知の溶解調整剤を使用でき、例えばコハク酸、フマル酸、フタル酸、硫酸カリウム及び安息香酸等が挙げられる。
結合剤としては、固形粒子を結合する機能を有し、好ましくは水溶性のものであれば特に限定されないが、例えばカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、リグニンスルホン酸塩、アラビアゴム、デンプン類、ショ糖などが挙げられる。
塩素化イソシアヌル酸化合物に、硫酸マグネシウム及び炭酸アルカリ塩、所望により非ハロゲン化環状尿素化合物、並びにその他の成分を配合する方法は特に限定されず、これら粉末同士を均一に混合することができればよい。
錠剤の形状は特に限定されず、打錠しやすさ、取り扱い・使用しやすさの観点から適宜形状を決定でき、例えば、円柱形、立方体、直方体、球状、ドーナツ形状等があげられる。
また、塩素化イソシアヌル酸化合物を錠剤として成形する場合、硫酸マグネシウムの配合量は塩素化イソシアヌル酸化合物100質量に基づいて0.01乃至0.4質量%であり、炭酸アルカリ塩の配合量は0.1~0.3質量%が好ましい。
硫酸マグネシウム及び炭酸アルカリ塩の配合量が上記範囲にある場合、保蔵・保管期間
に錠剤が崩壊せず、塩素ガスの発生を抑制できる。
炭酸アルカリ塩の配合量が0.3質量%を超えると、錠剤が高湿度条件下に置かれたときに吸湿し炭酸ガスを発生して錠剤が崩壊する恐れがある。
錠剤の密度は1.70乃至1.95g/cm3が好ましい。密度が1.70g/cm3よりも低い場合、錠剤を取り扱う際又は輸送中に形状が崩れやすく、1.95g/cm3を超える場合、成形するのに高い打錠圧が必要となるため過剰なエネルギーが必要となる。
トリクロロイソシアヌル酸(日産化学(株)製)100.00g、ステアリン酸マグネシウム(日油(株)製)0.18g、無水硫酸マグネシウム(富田製薬(株)製)0.10g、炭酸ナトリウム(高杉製薬(株)製)0.50gを混合して粉末状のトリクロロイソシアヌル酸組成物を得た。
得られたトリクロロイソシアヌル酸組成物30gを、プレス機(NPaシステム(株)製、型番TB-200H-V11)の金型(内径35mm)に充填し、高さ18mmになるように加圧圧縮して円柱形の錠剤を得た。錠剤を製造する際のプレス圧は420~530kg/cm2であった。
トリクロロイソシアヌル酸(TCCA)、ステアリン酸マグネシウム(MgSt)、無水硫酸マグネシウム(MgSO4)、乾燥炭酸ナトリウム(Na2CO3)及びシアヌル酸(CA:日産化学(株)製)の配合量を下記表1及び表2に記載の量に変えた以外は実施例1と同様にして錠剤を作製した。
水分及び塩素ガスを透過するポリプロピレン製の袋に実施例1の錠剤を入れてヒートシールにより封をした。900mLのガラス瓶に錠剤を封入したポリプリピレン製袋を入れ、30℃75%RH環境下でガラス瓶の蓋を閉じ、30℃75%RHの恒温恒湿槽内に静置した。
静置後1日、3日、5日、7日、14日、21日、28日、35日、42日及び49日後に、ガラス瓶内の塩素ガス濃度を(株)ガステック製の塩素検知管(No.8H)を用いて測定した。測定した結果を下記表1に示す。
実施例2乃至10及び比較例1乃至6の錠剤についても、同様に塩素ガス濃度を測定した。塩素ガス濃度が、7日後に5ppm以下、14日後に50ppm以下、且つ28日後でも1000ppm以下であるものを安定性が良好とし、それを超えるものを安定性が不良と評価した。測定した塩素ガス濃度及び評価結果を下記表1及び表2に示す。
トリクロロイソシアヌル酸、ステアリン酸マグネシウム、無水硫酸マグネシウム、乾燥炭酸ナトリウム及びシアヌル酸の配合量を下記表3に記載の量に変えた以外は実施例1と同様にして、錠剤を作製した。
作製した錠剤を、上記保存安定性試験と同様に試験して発生した塩素ガス濃度を測定し、安定性を評価した。測定結果を表3に示す。
錠剤崩壊性試験方法を図1に基づいて説明する。
内径40mm、長さ20cmの塩化ビニル製の円筒2を準備し、1方の端部に4箇所の約長さ25mm×幅10mmの切れ込み部3を設けた。円筒2に錠剤1を10錠積み重ねて入れて、筒の両端に蓋をした。
水深2cm、40℃の温水4が流れる水槽に、切れ込み部3が下になるように円筒管を立てて固定し、7日間(168時間)静置した。
7日(168時間)後、円筒2から錠剤を取り出して錠剤の形状を目視で観察した。
10個とも錠剤にクラッキングや崩壊が生じていないものを崩壊無、1個でも錠剤にクラッキングや崩壊が生じているものを崩壊有とした。評価結果を表3に示す。
Claims (12)
- 塩素化イソシアヌル酸組成物であって、
塩素化イソシアヌル酸化合物に、硫酸マグネシウム、炭酸アルカリ塩及び非ハロゲン化環状尿素化合物を配合したこと、並びに
該塩素化イソシアヌル酸組成物の全質量に基いて、該塩素化イソシアヌル酸化合物の配合量が95質量%以上であること、
を特徴とする塩素化イソシアヌル酸組成物。 - 前記炭酸アルカリ塩が、炭酸ナトリウムである請求項1記載の塩素化イソシアヌル酸組成物。
- 前記非ハロゲン化環状尿素化合物がシアヌル酸である請求項1記載の塩素化イソシアヌル酸組成物。
- 前記塩素化イソシアヌル酸化合物がトリクロロイソシアヌル酸である請求項1又は請求項2記載の塩素化イソシアヌル酸組成物。
- 前記塩素化イソシアヌル酸化合物100質量部に対し、前記硫酸マグネシウムの配合量が0.01~0.4質量部であり、且つ、前記炭酸アルカリ塩の配合量が0.1~1.0質量部である請求項1又は請求項2記載の塩素化イソシアヌル酸組成物。
- 前記塩素化イソシアヌル酸化合物100質量部に対し、前記炭酸アルカリ塩の配合量が0.1~0.3質量部である請求項5記載の塩素化イソシアヌル酸組成物。
- 前記塩素化イソシアヌル酸化合物100質量部に対し、前記非ハロゲン化環状尿素化合物の配合量が0.01~1.0質量部である請求項1記載の塩素化イソシアヌル酸組成物。
- 前記塩素化イソシアヌル酸化合物100質量部に対し、前記非ハロゲン化環状尿素化合物の配合量が0.01~0.2質量部である請求項1記載の塩素化イソシアヌル酸組成物。
- 塩素化イソシアヌル酸化合物に、硫酸マグネシウム、炭酸アルカリ塩及び非ハロゲン化環状尿素化合物を配合した塩素化イソシアヌル酸組成物の加圧成形体である錠剤であって、
前記塩素化イソシアヌル酸化合物の質量に基づいて、前記硫酸マグネシウムの配合量が0.01~0.4質量%であり、炭酸アルカリ塩の配合量が0.1~0.3質量%であり、かつ、非ハロゲン化環状尿素化合物の配合量が0.01~0.2質量%であり、
該錠剤の全質量に基いて、前記塩素化イソシアヌル酸化合物の配合量が95質量%以上であり、かつ、前記塩素化イソシアヌル酸化合物、前記硫酸マグネシウム、前記炭酸アルカリ塩及び非ハロゲン化環状尿素化合物の配合量の合計が100質量%以下である、
錠剤。 - 前記炭酸アルカリ塩が炭酸ナトリウムである請求項9記載の錠剤。
- 前記塩素化イソシアヌル酸化合物がトリクロロイソシアヌル酸である、請求項9記載の錠剤。
- 非ハロゲン化環状尿素化合物がシアヌル酸である、請求項9記載の錠剤。
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