以下、図面等を参照して、本開示の円筒状物を包装用シートで包装する包装装置および包装方法の一例について説明する。ただし、本開示の包装装置等は、以下に説明する実施形態に係る装置や方法には限定されない。
なお、以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状、断面図における各層の厚さ等は理解を容易にするために適宜誇張している。また、各図において部材の断面を示すハッチングを適宜省略する。本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。また、説明の便宜上、紙面に対して上方または下方等という語句を用いて説明することがあるが、上下方向が逆転してもよく、左右方向についても同様とする。
1.第1実施形態
本開示の円筒状物を包装用シートで包装する包装装置の第1実施形態について説明する。ここで、包装装置を説明する便宜上、XYZ座標系を設ける。包装装置1において、鉛直方向に沿ってZ軸を設ける。また、Z軸に直交し、円筒状物を所定位置に配置した際の端面に平行な方向に沿ってX軸を設け、円筒状物の軸孔の軸方向、すなわち、端面に垂直な方向に沿ってY軸を設ける。X軸、Y軸およびZ軸は、互いに略直交する。また、Y軸に沿った包装装置1の第1包装ユニット10から第2包装ユニット20に向かう方向を+Y方向とし、その逆方向を-Y方向とする。また、第1包装ユニット10を手前側に見るとき、X軸に沿った左側から右側に向く方向を+X方向とし、その逆方向を-X方向側とし、鉛直上方を+Z方向側とし、鉛直下方を-Z方向側とする。
図1等に示すように、包装装置1は、載置台30に載置された円筒状物400を、-Y方向側および+Y方向側の両側から挟むように配置される第1包装ユニット10および第2包装ユニット20を備える。さらに包装装置1は、第1包装ユニット10の外側、すなわち-Y方向側に押込部150を備え、第2包装ユニット20の外側、すなわち+Y方向側に押込部250を備える。
円筒状物400は、紙管や樹脂管、金属管等に機能性フィルムや樹脂フィルム、金属板、紙材等がロール状に巻かれた、外形が軸孔付きの円筒状となる物品全般を指す。円筒状物400の大きさについては特に制約はないが、一般的には円筒の直径が200mm以上、500mm以下であり、円筒の端面間の幅(円筒を立てたときの高さ)が200mm以上、500mm以下であることが多い。
円筒状物400は、最表面に製品であるフィルムや紙材等が露出していると、搬送時や保管時の外部からの衝撃や異物の付着、温湿度変化等の影響を受けやすい。このため、搬送や保管によって製品が劣化しないよう、樹脂製または紙製の包装用シート410で包装する必要がある。典型的には機能性フィルムを包装する包装用シート410として、アルミ等の金属が蒸着された、厚さが5.0μm以上、50.0μm以下の薄手の樹脂フィルムが用いられる。
包装装置1を構成する第1包装ユニット10および第2包装ユニット20は、包装用シート410が外周に巻かれた円筒状物400の端面側、すなわち-Y方向側と+Y方向側とにはみ出した包装用シート410を円筒状物400の軸孔である孔401に向けて集約する機能を有している。本実施形態では、第1包装ユニット10および第2包装ユニット20は、互いにXZ平面に対して略面対称となるように各構成部材が配置されており、両包装ユニットの下端のフレーム同士が連結されている。
第1包装ユニット10の構成の詳細は後述するが、図2に示すように、第1包装ユニット10は、略四角形の外枠であるフレーム110と、フレーム110の4辺のそれぞれに対してフレームの延伸方向に沿ってスライド可能な4箇所の集約パーツ120と、を備えている。集約パーツ120は、フレーム110の+Z方向側の端部にX軸方向にスライド可能に固定される第1集約パーツ120aと、フレーム110の+X方向側の端部にZ軸方向にスライド可能に固定される第2集約パーツ120bと、を含む。さらに、集約パーツ120は、フレーム110の-Z方向側の端部にX軸方向にスライド可能に固定される第3集約パーツ120cと、フレーム110の-X方向側の端部にZ軸方向にスライド可能に固定される第4集約パーツ120dと、を含む。本実施形態では、各集約パーツ120はそれぞれ略同一構成である。
第1包装ユニット10のフレーム110の+Z方向側の端部には、第1集約パーツ120aをX軸に沿う方向に移動させる駆動部130が配置される。また、-Y方向側からの平面視において、各々の集約パーツ120の円筒状物400の孔401を向く側には図5(a)や図5(b)に示すように、平面状の部位を有する集約プレート121が配置される。図5(a)や図5(b)は第1集約パーツ120aの構成を示すものであるが、他の集約パーツも同様の構成を有する。
図2、図5に示すように、集約プレート121は、当該集約プレート121を支持する集約パーツ120の移動方向に対して傾斜して設けられている。例えば、第1集約パーツ120aを例にとれば、移動方向であるX軸に対して集約プレート121がX軸から反時計回りに45°だけ傾斜している。他の集約パーツ120も同様である。駆動部130によって+X方向に押された第1集約パーツ120aは+X方向側に移動するとともに、集約プレート121を介して、隣接する第2集約パーツ120bを+X方向から-Z方向に向けて時計回りに45°だけ回転した方向に押す。しかし、第2集約パーツ120bは、Z軸方向に沿ってのみ移動可能であるため、-Z方向側に移動する。
このように、+X方向に移動した第1集約パーツ120aが、隣接する第2集約パーツ120bを-Z方向に向けて移動させることにより、第3集約パーツ120cおよび第4集約パーツ120dの移動が連鎖的に行われる。すなわち、第2集約パーツ120bは-Z方向側に移動するとともに、集約プレート121を介して、隣接する第3集約パーツ120cを-Z方向から-X方向に向けて時計回りに45°だけ回転した方向に押す。しかし、第3集約パーツ120cは、X軸方向に沿ってのみ移動可能であるため、-X方向側に移動する。また、第3集約パーツ120cは-X方向側に移動するとともに、集約プレート121を介して、隣接する第4集約パーツ120dを-X方向から+Z方向に向けて時計回りに45°だけ回転した方向に押す。しかし、第4集約パーツ120dは、Z軸方向に沿ってのみ移動可能であるため、+Z方向側に移動する。
その結果、各集約パーツ120は、図2の状態から図4の状態に遷移する。すなわち、駆動部130によって第1集約パーツ120aが+X方向に押された場合、連鎖的に第2集約パーツ120bが-Z方向側に移動し、第3集約パーツ120cが-X方向側に移動し、第4集約パーツ120dが+Z方向側に移動する。言い換えると、いずれかの集約パーツ120が移動するとき、他の集約パーツ120は、隣接する集約パーツ120の集約プレート121から押されることによって、押される方向とは異なる方向に沿って移動する。そして、各々の集約プレート121に囲まれた空間領域を集約領域とするとき、図2に示す、駆動部130によって第1集約パーツ120aが+X方向に押される前の集約領域SP1は、第1集約パーツ120aが+X方向に押された後に、図5に示す集約領域SP2に変化する。SP2は、SP1に対して集約領域の容積が小さくなっている。
ここで、包装用シート410を被せた円筒状物400を、その側面がXZ平面に沿い、かつ当該側面の孔401の少なくとも一部が集約領域と重畳する位置に配置したとする。このとき、包装装置1は、各集約パーツ120を集約領域がSP1である第1状態からSP2である第2状態に変化するように移動させて包装用シート410の余剰分を集約領域に集約させることができる。
一方、押込部150は、詳細の説明は後述するが、シャフト152bを収納するシリンダー152aを具備した押込駆動部152を備えており、シャフト152bが、円筒状物400の孔401の外側から内側に向けて移動できる構成となっている。これにより、押込駆動部152は、上述する各集約パーツ120によって集約された包装用シート410を、孔401の内部に向けて押し込むように移動できる。その結果、包装装置1は、円筒状物400を包装用シート410で包装できる。
このように、第1実施形態の包装装置1を用いることによって、比較的容易に円筒状物400の端面からはみ出した包装用シート410を、端面に沿うように均等に集約させることができる。また、装置構成や動作が比較的単純であり、条件出しの調整が容易であり、包装用シート410の状態のばらつきの影響を受け難く、包装品質が比較的安定する。すなわち、当該包装装置1を用いることによって、比較的単純な構成で、円筒状物400への包装用シート410の包装を安定して行うことができる。以下、包装装置1の構成の詳細について説明する。
[a]包装装置の構成
前述したように、包装装置1は載置台30に載置された円筒状物400を-Y方向側および+Y方向側の両側から挟むように配置される第1包装ユニット10および第2包装ユニット20を備える。さらに包装装置1は、第1包装ユニット10の外側、すなわち-Y方向側に押込部150を備え、第2包装ユニット20の外側、すなわち+Y方向側に押込部250を備える。載置台30は包装装置1に含まれないが、載置台30自体が包装装置1として一体に構成されてもよく、これとは別個に配置されてもよい。
第1包装ユニット10および第2包装ユニット20は、互いにXZ平面に対して略面対称となるように各構成部材が配置されてもよく、第1包装ユニット10および第2包装ユニット20が略同一構成であり、Z軸に沿う軸回りに180°の略回転対称となっていてもよい。後者の構成であれば、第1包装ユニット10および第2包装ユニット20の構成が略同一なため、設計や予備部品の確保等が容易になる。
一方、第1包装ユニット10および第2包装ユニット20は、両包装ユニットの下端のフレーム同士が連結されているが、連結箇所はこれに限らず、上端や左右端のフレーム同士で連結されてもよく、両包装ユニットが完全に分離配置されてもよい。また、本実施形態では、第1包装ユニット10および第2包装ユニット20の両方を備え、2箇所の押込部150および250を備える構成としているが、いずれか一方の包装ユニットおよび押込部のみを備える構成としてもよい。
この場合、載置台30に載置された円筒状物400の一方の端面側について、包装用シート410の集約および孔401への押し込みによる包装を行った後、載置台30をZ軸に沿う軸に対して180°回転させる。そして、円筒状物400の他方の端面側についても同様の包装用シート410の集約および孔401への押し込みによる包装を行うことで、円筒状物400の包装を完了できる。包装装置1が単一の包装ユニットおよび押込部を備える構成とすることにより、装置構成が簡略化され、設計の容易化および設備コストの低減が図れる。
[i]フレーム
第1包装ユニット10および第2包装ユニット20のそれぞれが、XZ平面に沿う略四角形の枠状であるフレーム110および210を備えている。第1包装ユニット10のフレーム110を例にとると、フレーム110は、断面が円形、楕円形、四角形、多角形、C字型またはコの字型、H字型等である金属製または樹脂製の部材から構成される。フレーム110の4辺の内側を向く面には、それぞれ図示しないガイドレールが設けられ、当該ガイドレールの延伸方向に沿って集約パーツ120のスライド片140が、スライド可能に取り付けられている。
具体的には、フレーム110の+Z方向側の端部には、X軸方向にガイドレールが設けられ、これに第1集約パーツ120aの第1スライド片140aがスライド可能に固定される。フレーム110の+X方向側の端部には、Z軸方向にガイドレールが設けられ、これに第2集約パーツ120bの第2スライド片140bがスライド可能に固定される。また、フレーム110の-Z方向側の端部には、X軸方向にガイドレールが設けられ、これに第3集約パーツ120cの第3スライド片140cがスライド可能に固定される。さらに、フレーム110の-X方向側の端部には、Z軸方向にガイドレールが設けられ、これに第4集約パーツ120dの第4スライド片140dがスライド可能に固定される。
フレーム110の4辺に形成されるガイドレールおよびスライド片140は、互いにスライド可能な構成であればよく、例えば、ボールベアリングを介した低摩擦の摺動が可能なリニアガイド等を使用できる。
フレーム110の+Z方向側の端部には、ガイドレールの他に駆動部130が配置される。駆動部130は、第1集約パーツ120aをX軸に沿う方向に移動させる外力を発生させるものであり、例えば、電動シリンダーや単軸ロボット、エアシリンダ等を用いることができる。電動シリンダーや単軸ロボットは、モータの動力をボールねじ等で直線運動に変換し、リニアガイド等に沿ってロッドを所定距離だけ平行移動させるものである。後述するように、集約領域の容積を調整する観点から、駆動部130による第1集約パーツ120aの移動距離を容易に調整可能な電動シリンダーや単軸ロボットを駆動部130に用いることが好ましい。
なお、第2包装ユニット20のフレーム210も、上述したフレーム110と同様の構成である。すなわち、フレーム210の+Z方向側の端部には、ガイドレールの他に駆動部230が配置される。フレーム210の+Z方向側の端部には、X軸方向にガイドレールが設けられ、これに第1集約パーツ220aの第1スライド片240aがスライド可能に固定される。フレーム210の+X方向側の端部には、Z軸方向にガイドレールが設けられ、これに第2集約パーツ220bの第2スライド片240bがスライド可能に固定される。その他、図示しないが、上述した第3集約パーツ120cの第3スライド片140cに対応する第3集約パーツ220cの第3スライド片240cや、第4集約パーツ120d第4スライド片140dに対応する第4集約パーツ220dの第4スライド片240dが同様に設けられる。
[ii]集約パーツ
集約パーツ120は、フレーム110の4辺の内側を向く面にそれぞれ、スライド片140を介してスライド可能に固定されるものである。集約パーツ120は、円筒状物400の外周に沿って巻くように被せられた包装用シート410の、円筒状物400の端面からフレーム110側にはみ出した余剰分を、当該円筒状物400の孔401付近に集約する機能を有する部位である。集約パーツ120の構成を、図5(a)および図5(b)に示す。図5(a)は、第1集約パーツ120aの斜視図であり、図5(b)は平面図である。4箇所の集約パーツ120はすべて略同一構成である。第1集約パーツ120aは、第1スライド片140aと、集約プレート121および補強フレーム122と、集約プレート121および補強フレーム122を第1スライド片140aに固定する接合プレート123と、を有している。X軸に沿う向きに第1スライド片140aを配置するとき、集約プレート121は第1スライド片140aに対して所定の角度だけ反時計回りに傾斜して固定される。
本実施形態では、第1集約パーツ120aにおいて、その移動方向であるX軸に対して集約プレート121がX軸から反時計回りに45°だけ傾斜しており、他の集約パーツ120も同様の傾斜を有している。傾斜の角度は、移動方向に対してなす角度のうち、鋭角となる角度を指す。ただし、各々の集約パーツ120の集約プレート121は、集約パーツ120の移動方向に対して30°以上、60°以下に傾斜して設けられることが好ましい。
30°未満であると、平面視した際の第1集約パーツ120aの+X方向の移動距離に対する集約領域の面積の低減率が小さくなり、集約領域を効果的に変化させることが困難となる。また、60°を超える場合は、第1集約パーツ120aの+X方向の移動距離に対する集約領域の面積の低減率が大きくなり、集約領域の変化の微調整が困難となる。これに対して30°以上、60°以下であれば、集約領域の変化を効果的に付けることができ、かつ品種違い等による集約領域の変化の微調整も容易となる。
4箇所の集約プレート121は、図2に示すように、-Y方向側から平面視した際の第1包装ユニット10の中央側に空間領域である集約領域SP1を形成する。集約領域SP1は、4箇所の集約プレート121によって囲まれ、当該平面視において略閉じた平面状となるように形成され、Y軸方向に奥行きを有する空間領域である。各集約プレート121は、Y軸に沿った平面状部分にて構成される表面を第1包装ユニット10の中央側に有している。そしてこれらの各集約プレート121の表面と、各集約プレート121の+Y方向側および-Y方向側の端面を通過するXZ平面に沿った平面と、で囲まれる略直方体の集約領域SP1を形成する。ただし、集約領域SP1の形状はこのような形状に限らず、他の任意の立体形状を形成してもよい。
集約領域SP1は、円筒状物400の外周に沿って巻かれた包装用シート410の円筒状物400の端面側にはみ出した余剰分を円筒状物400の孔401付近に向けて集約することを考慮すると、-Y方向側からの平面視でおおむね円筒状物の端面全体を覆う領域であることが好ましい。すなわち、集約領域SP1は円筒状物400が形成する外周円を包含するように形成されることが好ましい。集約領域SP1をこのように設定することにより、各集約パーツ120の移動によって集約領域を狭めた際に、効果的に余剰分の包装用シート410を集約できる。
集約プレート121は、平面視した際の集約領域SP1を形成する面が平面状である金属製または樹脂製の部材で構成される。集約プレート121は、後述するように、集約領域SP1にはみ出した包装用シート410を圧縮して集約する際の包装用シート410からの反発荷重に耐え得る耐久性を有する必要がある。
図2は、駆動部130が駆動前の状態、すなわち、第1集約パーツ120aが-X方向側の初期位置にある状態の各集約パーツ120の位置を示す平面図である。これに対して、図4は、駆動部130が駆動後の状態、すなわち、第1集約パーツ120aが+X方向側の終端位置にある状態の各集約パーツ120の位置を示す、図2に対応する平面図である。また、図1のうち、第1包装ユニット10に関する部分の図は、第1集約パーツ120aが-X方向側の初期位置にある状態の斜視図であり、図3は、第1集約パーツ120aが+X方向側の終端位置にある状態の斜視図である。なお、図3は第2包装ユニット20を省略している。
第1集約パーツ120aが-X方向側の初期位置にあるとき、第2集約パーツ120b、第3集約パーツ120cおよび第4集約パーツ120dも、それぞれ+Z方向側、+X方向側および-Z方向側の初期位置に配置される。また、第1集約パーツ120aが+X方向側の終端位置にあるとき、第2集約パーツ120b、第3集約パーツ120cおよび第4集約パーツ120dも、それぞれ-Z方向側、-X方向側および+Z方向側の終端位置に配置される。
第1集約パーツ120aが-X方向側の初期位置から+X方向側の終端位置まで移動するとき、図2に示すように、第1集約パーツ120aの集約プレート121は、第2集約パーツ120bとX軸に対して反時計回りに傾斜した斜面に沿って当接する。このとき、第1集約パーツ120aは+X方向側に移動するため、第1集約パーツ120aの集約プレート121が、第2集約パーツ120bを当該傾斜した斜面に垂直な方向に向けて押すこととなる。すなわち、第2集約パーツ120bには、+X方向から-Z方向に向けて時計回りに45°だけ回転した方向の外力が作用する。しかしながら、第2集約パーツ120bの第2スライド片140bが、フレーム110に対してZ軸の沿った方向にのみ移動可能であるため、第2集約パーツ120bは、+Z方向側の初期位置から-Z方向側の終端位置まで移動することとなる。
第1集約パーツ120aおよび第2集約パーツ120bの相対的な位置関係や外力の伝わり方、移動の仕方は、第2集約パーツ120bおよび第3集約パーツ120c、第3集約パーツ120cおよび第4集約パーツ120dにもあてはまる。その結果、図3や図4に示すように、駆動部130が駆動前の状態から駆動後の状態、すなわち、第1集約パーツ120aが-X方向側の初期位置から+X方向側の終端位置に移動したとする。このとき、第2集約パーツ120b、第3集約パーツ120cおよび第4集約パーツ120dも、それぞれ+Z方向側、+X方向側および-Z方向側の初期位置から-Z方向側、-X方向側および+Z方向側の終端位置まで移動する。
各集約パーツ120がそれぞれ初期位置にある場合の集約領域をSP1とし、各集約パーツ120がそれぞれ終端位置にある場合の集約領域をSP2とするとき、SP2の容積は、SP1の容積よりも小さい。言い換えると、-Y方向側から平面視した際の集約領域SP2の面積はSP1の面積よりも小さい。集約領域SP2の容積は、各集約パーツ120の終端位置を調整することにより、すなわち、駆動部130の駆動時のストロークを調整することにより変更できる。例えば、円筒状物400のサイズや、包装用シート410のサイズ、厚さ、こし等を考慮して、品目ごとに集約領域SP2の容積が異なるように駆動部130の駆動時のストロークが設定されてもよい。駆動部130の駆動時のストロークは、プログラムによって品種ごとに自動的に調整されてもよく、ゲージやブロック、ネジ等を用いて、人手によって機械的に調整されてもよい。
ここで、各集約パーツ120の移動量と集約領域の変化との関係について簡単に説明する。図6は、図2や図4に対応する、集約パーツ120の移動量および集約領域の変化を示す模式図である。各集約パーツ120の構成は略同一であり、各集約パーツ120について、その移動方向に対する集約プレート121の鋭角側の傾斜角度がθ(°)であるとする。本実施形態ではθは45°である。また、第1集約パーツ120a、第2集約パーツ120b、第3集約パーツ120cおよび第4集約パーツ120dの初期位置から終端位置までの移動量(移動距離)を、それぞれda、db、dcおよびddとする。また、Y軸に沿った平面視における、初期位置の第1集約パーツ120a、第2集約パーツ120b、第3集約パーツ120cおよび第4集約パーツ120dが形成する略四角形の集約領域SP1の1辺の長さを、それぞれsa1、sb1、sc1およびsd1とする。さらに、終端位置での集約領域SP2の1辺の長さを、それぞれsa2、sb2、sc2およびsd2とする。
なお、図6において、第1集約パーツ120a、第2集約パーツ120b、第3集約パーツ120cおよび第4集約パーツ120dが初期位置にある場合の各集約プレート121の集約領域SP1の1辺を形成する辺を、それぞれLa1、Lb1、Lc1およびLd1と表示している。同様に、第1集約パーツ120a、第2集約パーツ120b、第3集約パーツ120cおよび第4集約パーツ120dが終端位置にある場合の各集約プレート121の集約領域SP2の1辺を形成する辺を、それぞれLa2、Lb2、Lc2およびLd2と表示している。
ここで、SP1の第2集約パーツ120bの集約プレート121に沿う辺の長さsb1は、SP2の第2集約パーツ120bの集約プレート121に沿う辺の長さsb2に変化したとする。このとき、sb2は、sb1よりも第1集約パーツ120aの移動量daの辺Lb1方向の成分であるda×COS(90°-45°)、すなわちda/√2および第3集約パーツ120cの移動量dcの辺Lb1方向の成分であるdc×COS(90°-45°)、すなわちdc/√2だけ短くなる。da=db=dc=dd=dとすると、sb2=sb1-√2×dとなる。同様に、sc2=sc1-√2×dであり、sd2=sd1-√2×dであり、sa2=sa1-√2×dである。
次に、各集約パーツ120同士の当接部付近の構成の詳細を説明する。図7(a)は、集約領域SP2付近の構成を説明する拡大した斜視図であり、図7(b)および図7(c)は、集約プレート121のY軸に沿った方向の幅の大きさについて説明する、集約プレート121付近をYZ平面に沿った面で切った断面を-X方向側からみた断面図である。また、図8は、図7(a)のA部をさらに拡大した図である。図7(a)や図8に示すように、例えば第4集約パーツ120dと第1集約パーツ120aとの境界付近では、双方の集約プレート121の+Y方向および-Y方向の端部に、それぞれ互いに嵌合しながらスライドできる溝124および突起125が設けられている。
すなわち、第4集約パーツ120dの集約プレート121の+Y方向および-Y方向の端部には、Y軸と略直交する集約プレート121の面方向に延びる溝124が設けられている。一方、第1集約パーツ120aの集約プレート121の+Y方向および-Y方向の端部には、第4集約パーツ120dの集約プレート121の溝124と嵌合する突起125が設けられている。また、この第4集約パーツ120dおよび第1集約パーツ120aの構成は、第1集約パーツ120aおよび第2集約パーツ120b、第2集約パーツ120bおよび第3集約パーツ120c並びに第3集約パーツ120cおよび第4集約パーツ120dとの間にも同様に設けられている。
このように、互いに向き合う集約パーツ120同士が、嵌合かつスライド可能な溝124および突起125を備えることにより、各集約パーツ120の移動に伴う集約プレート121のずれや変形、移動に伴う摩擦力等の外力負荷が軽減され、スムーズに集約領域の容積の変更が行える。
また、図7(b)および図7(c)には、集約プレート121の奥行方向、すなわちY軸方向に沿った幅の大きさによる、包装用シート410の集約効果の違いが示されている。すなわち、図7(b)に示すように、集約プレート121が、包装用シート410の余剰分のはみ出し量に応じた所定のY軸方向に沿った幅を有する場合には、向かい合う集約プレート121の間に包装用シート410の余剰分が収納される。その結果、後述する-Y方向側からの押込部による孔401の内部に向けた包装用シート410の押し込みがスムーズにできる。一方、図7(c)に示すように、集約プレート121のY軸方向に沿った幅が著しく狭い場合には、向かい合う集約プレート間に包装用シート410の余剰分が収納しきれず、外側にはみ出してしまうことが考えられる。その結果、-Y方向側からの押込部による孔401の内部に向けた包装用シート410の押し込みが良好にできない可能性がある。
集約プレート121の円筒状物400の軸孔方向、すなわちY軸方向に沿った幅は、使用する円筒状物400のサイズや包装用シート410のサイズにもよるが、おおむね100mm以上、200mm以下であることが好ましい。この範囲であることにより、多少、包装用シートのサイズが大きい場合であっても、円筒状物400の端面側のはみ出しに応じて適切に余剰分の集約ができ、かつ効果的に孔401への押し込みができる。
なお、上述した第1包装ユニット10の集約パーツ120の構成、すなわち、第1集約パーツ120a、第2集約パーツ120b、第3集約パーツ120cよび第4集約パーツ120dの構成は、第2包装ユニット20の集約パーツ220の構成と同様である。すなわち、第1集約パーツ220a、第2集約パーツ220b、第3集約パーツ220cよび第4集約パーツ220dの構成は、第1集約パーツ120a、第2集約パーツ120b、第3集約パーツ120cよび第4集約パーツ120dの構成に準じる。
[iii]押込部
押込部150は、集約パーツ120によって集約された、円筒状物400の端面側にはみ出した包装用シート410の余剰分を、当該円筒状物400の軸孔である孔401の内部に向けて押し込む機能を有する部位である。このように、端面側にはみ出した包装用シート410を孔401に押し込むことにより、端面側の包装用シート410が自然に開梱しないように別途、接着剤等で固定させる必要がなく、容易に包装用シート410による円筒状物400の包装が行える。
押込部は、図1に示すように、第1包装ユニット10の-Y方向側に配置される押込部150と、第2包装ユニット20の+Y方向側に配置される押込部250と、が一対で設けられる。ただし、前述したように、包装装置1が第2包装ユニット20を有しない構成のときは、押込部として押込部150のみを設けてもよい。図9(a)および図9(b)は、押込部150の構成および動作を説明する概略の側面図である。なお、押込部250も同様の構成である。図9(a)および図9(b)では、理解の容易化のため包装用シート410を概略の断面図として模式的に示している。
図9(a)に示すように、押込部150は、筐体151によって、シャフト152bおよびシリンダー152aを有する押込駆動部152が支持された構成を備える。初期状態では、筒型のシリンダー152aの中に、シャフト152bが挿入された状態が保持されている。一方、押し込み状態では、押込駆動部152は、図9(b)に示すように、シャフト152bがシリンダー152aの先端から+Y方向側に所定長さだけ飛び出す。これにより、あらかじめ集約パーツ120によって円筒状物400の孔401付近に集約された包装用シート410の余剰分が、飛び出したシャフト152bの作用によって孔401の内部に押し込まれる。
押込駆動部152は、例えば、電動シリンダーや単軸ロボット、エアシリンダ等を用いることができる。円筒状物400や包装用シート410のサイズや品種に応じて適正な押し込みストロークを設定できるよう、押込駆動部152には、ストロークの調整が容易である電動シリンダーや単軸ロボットを用いることが好ましい。
[b]包装装置による円筒状物の包装方法
次に、上述した包装装置1を使用して円筒状物400に包装用シート410を適切に包装する方法について、図1乃至図9の各図および第1実施形態の包装装置1の動作フロー図である図11をもとに説明する。
まず、円筒状物400および包装用シート410を準備し、円筒状物400の外周に包装用シート410を巻き付けて被せた状態とする(図11のステップS501)。この状態の円筒状物400を例えば図1のように、載置台30に載置してもよい。また、載置台30が、下方に複数の自由回転が可能なローラを備え、載置した円筒状物400を軸孔回りに回転できる構成としてもよい。載置台30がこのような構成であれば、載置した円筒状物400を手で回転させながら包装用シート410を外周に巻く作業が容易にできる。
次に、円筒状物400の両端面側にはみ出した包装用シート410の余剰分が第1包装ユニット10および第2包装ユニット20の各集約パーツ120および220の集約プレート121および221が形成する集約領域SP1の中に納まることを確認する。その上で各集約パーツ120および220を初期位置から終端位置まで移動させる。具体的には、第1包装ユニット10については、駆動部130を駆動することにより、第1集約パーツ120aを初期位置から終端位置まで移動させる。これに連動して、第2集約パーツ120b、第3集約パーツ120cおよび第4集約パーツ120dも、それぞれ、初期位置から終端位置まで移動する。その結果、集約領域SP1は、これよりも容積が小さい集約領域SP2に縮小される(ステップS502)。
また、第2包装ユニット20も同様であり、駆動部230を駆動することにより、各集約パーツ220が初期位置から終端位置まで移動する。その結果、集約領域SP1は、これよりも容積が小さい集約領域SP2に縮小される。
上記により、第1包装ユニット10は、円筒状物400の-Y方向側の端部からはみ出した包装用シート410の余剰分を集約パーツ120によって集約領域SP1からSP2まで集約する。一方、第2包装ユニット20は、円筒状物400の+Y方向側の端部からはみ出した包装用シート410の余剰分を集約パーツ220によって集約領域SP1からSP2まで集約する。この状態で、第1包装ユニット10は、押込部150のシャフト152bを+Y方向側、すなわち円筒状物400の孔401に向けて移動させ、集約された包装用シート410を孔401の中に押し込む。また略同時に、第2包装ユニット20は押込部250のシャフト252bを-Y方向側、すなわち円筒状物400の孔401に向けて移動させ、集約された包装用シート410を孔401の中に押し込む(ステップS503)。
その結果、円筒状物400の両端面側からはみ出た包装用シート410の余剰分が適正に孔401に収納および固定され、自然に包装用シート410が開梱される等の不具合を抑制しながら適正に包装される。
[c]第1実施形態の包装装置について
以上のように、第1実施形態の包装装置1は、フレーム110と、少なくとも4箇所に設けられた集約パーツ120と、を備える。集約パーツ120は、フレーム110に対してXZ平面として例示できる第1平面に沿う各々の所定方向に沿って移動可能に固定されたスライド片140およびスライド片140に固定され、第1平面と交差する方向に延びる集約プレート121を有する。また、包装装置1は、いずれかの集約パーツ120を所定方向に移動させる駆動部130と、第1平面と交差する方向に沿って移動可能な押込部150と、をさらに備える。第1平面の法線方向からの平面視において、各々の集約パーツ120の集約プレート121は、集約パーツ120の移動方向に対して傾斜して設けられる。
また、いずれかの集約パーツ120が移動するとき、他の集約パーツ120は、隣接する集約パーツ120の集約プレート121から押されることによって、押される方向とは異なる方向に沿って移動する。また、各々の集約プレート121に囲まれた空間領域を集約領域とするとき、集約プレート121は、第1状態と、当該第1状態よりも集約領域の容積が小さい第2状態と、に移動できる。第1状態は、各集約パーツ120が初期位置にある状態として例示でき、第2状態は、各集約パーツ120が終端位置にある状態として例示できる。
包装用シート410を被せた円筒状物400を、その側面が第1平面に沿い、かつ当該側面の孔401の少なくとも一部が集約領域と重畳する位置に配置したとする。そのとき、集約パーツ120を第1状態から第2状態に変化するように移動させて包装用シート410の余剰分を集約領域に集約し、かつ押込部150を孔401の内部に向けて、集約された包装用シート410を押し込むように移動させる。これによって、円筒状物400を包装用シート410で適正に包装できる。
第1実施形態の包装装置1を用いることによって、比較的容易に円筒状物400の端面からはみ出した包装用シート410を端面に沿うように均等に集約させることができる。また、装置構成や動作が比較的単純であり、条件出しの調整が容易であり、包装用シート410の状態のばらつきの影響を受け難く、包装品質が比較的安定する。すなわち、当該包装装置1を用いることによって、比較的単純な構成で、円筒状物400への包装用シート410の包装を安定して行うことができる。
2.第2実施形態
次に、本開示の円筒状物を包装用シートで包装する包装装置の第2実施形態について説明する。図12は、図1の第1包装ユニット10の部分に対応する、第2実施形態の第1包装ユニット11の構成を示す概略斜視図である。また、図13は、図3に対応する、第2実施形態の第1包装ユニット11の構成を示す概略斜視図である。言い換えると、図12は、各集約パーツ120が初期位置であり、集約領域の容積が比較的大きい集約領域SP3を形成しているときの図であり、図13は、各集約パーツ120が終端位置であり、集約領域の容積が比較的小さい集約領域SP4を形成しているときの図である。また、図14は、図12において集約領域付近の構成の詳細を説明する拡大図である。
第2実施形態の包装装置が第1実施形態の包装装置1と異なる点は、-Y方向側から平面視した際の、第1包装ユニット11の各集約パーツ120が形成する集約領域の形状が略四角形ではなく、略八角形となる点である。すなわち、第1集約パーツ120eの集約プレート121の第4集約パーツ120hと当接する端部には、第1集約パーツ120eおよび第4集約パーツ120hの集約プレート121と交差する表面を有する第1調整具126eが設けられている。
また、第2集約パーツ120fの集約プレート121の第1集約パーツ120eと当接する端部には、第2集約パーツ120fおよび第1集約パーツ120eの集約プレート121の表面と交差する表面を有する第2調整具126fが設けられる。また、第3集約パーツ120gの集約プレート121の第2集約パーツ120fと当接する端部には、第3集約パーツ120gおよび第2集約パーツ120fの集約プレート121の表面と交差する表面を有する第3調整具126gが設けられる。さらには、第4集約パーツ120hの集約プレート121の第3集約パーツ120gと当接する端部には、第4集約パーツ120hよび第3集約パーツ120gの集約プレート121と交差する表面を有する第4調整具126hが設けられる。これらの調整具126は着脱可能に設けられてもよく、着脱不可能に固定されてもよい。また、調整具126は金属製、樹脂製等の任意の部材で形成できる。
このような調整具126が設けられることにより、-Y方向側から平面視した際の、第1包装ユニット11の各集約パーツ120が形成する集約領域の輪郭形状は略八角形となる。ただし、各集約パーツ120が形成する集約領域の輪郭形状は略八角形には限定されず、五角形以上の多角形に沿う形状としてもよく、角が丸みを有する部分的な円弧形状を有するようにしてもよい。なお、押込部150が円筒状物400の端面側にはみ出した包装用シート410の余剰分を均等に孔401の内部に押し込む観点からは、軸孔方向側から平面視した際の集約領域の輪郭形状は、孔401の形状である円形に近似していることが有利と言える。すなわち、集約領域の輪郭形状は正多角形に沿う形状であることが好ましい。
また、本実施形態では、各集約パーツ120に対して、第1実施形態の図8について説明したような溝124および突起125の嵌合構造を設けた場合に、これらの構成が調整具126によって隠れた状態となる。すなわち、各集約パーツ120の溝124および突起125が嵌合している部位は、調整具126によって覆われた状態となる。このため、各集約パーツ120の突起125には、溝124との摺動性の向上のためにグリスが塗布されていることがあるが、この部分が剥き出しにならないため、グリスが包装用シート410に付着する等して円筒状物400を汚染することが抑制できる。また、調整具126のサイズを複数準備しておき、品種ごとに交換可能な構成としておけば、駆動部130の移動量を変えずに、集約領域の容積や平面視の際の形状を容易に変更できる。
3.第3実施形態
次に、本開示の円筒状物を包装用シートで包装する包装装置の第3実施形態について説明する。図10は、図9の第1包装ユニット10の押込部150に対応する、第3実施形態の包装装置の押込部155を示す側面図である。
第3実施形態の包装装置が第1実施形態の包装装置1と異なる点は以下のとおりである。すなわち、押込部155が、シャフト152bを軸孔の軸方向、すなわち+Y方向に向けて移動させて集約された包装用シート410の余剰分を孔401の内部に押し込むことに加えて、包装用シート410内部の空気を吸引できることである。シャフト152bの先端には、吸引孔156が設けられ、シャフト152bの内部およびシリンダー152aの内部の空洞153を通じて、吸引した空気Gを外部に排出することができる。図10では、シャフト152bの先端に1箇所の吸引孔156が設けられているが、これに限定されず、吸引孔156はシャフト152bの先端や側面に1箇所または複数箇所設けてもよい。
円筒状物400の外周を覆った包装用シート410は、円筒状物400の端面が完全に覆われた場合に、内部に空気が残留して膨らむ可能性がある。この状態で押込部が包装用シート410の余剰分を円筒状物400の孔401の中に押し込んだ場合、残留した空気のために包装用シート410が円筒状物400の外面と密着せず、膨らんで大きくなってしまう可能性がある。よって、円筒状物400を把持して移送したり保管したりすると、包装用シート410が変形して破裂したり損傷する可能性がある。
しかし、本実施形態では、シャフト152bに設けた吸引孔156を通じて、円筒状物400の外周を覆った包装用シート410の内部の空気Gを適正に吸引し、吸引部154を介して外部に排出できる。吸引部154は、例えばバキュームモータ等の市販のモータが使用でき、これにエアチューブを接続してシャフト152bの空洞153に引き回すことにより、容易に空気を吸引可能な押込部155を形成できる。これにより、押込部155が包装用シート410の内部の空気Gを適正に吸引し、外部に排出できる。よって、包装用シート410が円筒状物400の外面と密着せず膨らんで大きくなったり、円筒状物400の把持による移送や保管の際に包装用シート410が変形して破裂したり損傷することが抑制できる。
なお、押込部155のシャフト152bの移動と、吸引のタイミングについてはいくつかのバリエーションが考えられるため、これらを踏まえて本実施形態における包装装置による円筒状物の包装方法を図15および図16の動作フロー図に基づいて説明する。また、押込部155以外の装置構成は、第1実施形態または第2実施形態と同様とする。
[a]第1の包装方法
まず、第1の包装方法としては、円筒状物400および包装用シート410を準備し、円筒状物400の外周に包装用シート410を巻き付けた状態とする(図15のステップS521)。この状態の円筒状物400を載置台30に載置してもよい。次に、円筒状物400の両端面側にはみ出した包装用シート410の余剰分が第1包装ユニット10および第2包装ユニット20の各集約パーツ120および220の集約プレート121および221が形成する集約領域SP1の中に納まることを確認する。その上で駆動部130が、各集約パーツ120および220を初期位置から終端位置まで移動させる。その結果、集約領域SP1は、これよりも容積が小さい集約領域SP2に縮小される(ステップS522)。
また、第2包装ユニット20も同様であり、駆動部230を駆動することにより、各集約パーツ220が初期位置から終端位置まで移動する。その結果、集約領域SP1は、これよりも容積が小さい集約領域SP2に縮小される。
上記により、第1包装ユニット10は、円筒状物400の-Y方向側の端部からはみ出した包装用シート410の余剰分部を集約パーツ120によって集約領域SP1からSP2まで集約する。第2包装ユニット20も同様とする。この状態で、第1包装ユニット10は、押込部155のシャフト152bを+Y方向側、すなわち円筒状物400の孔401に向けて移動させ、集約された包装用シート410を孔401の中に押し込む。第2包装ユニット20も同様とする。(ステップS523)。
ここで、押込部155のシャフト152bが+Y方向側、すなわち円筒状物400の孔401に向けての移動完了後、シャフト152bの先端から空気を吸引し、包装用シート410内部の空気を、吸引部154を介して排出する。(ステップS524)。
その結果、円筒状物400の両端面側からはみ出た包装用シート410の余剰分が適正に孔401に収納され、自然に包装用シート410が開梱される等の不具合を抑制しながら適正に包装される。また、包装用シート410の内部に残留した空気の一部を外部に排出できるため、包装用シート410が円筒状物400の外面と密着せず、膨らんで大きくなったり、円筒状物400の把持による移送や保管の際に、包装用シート410が変形して破裂したり損傷することが抑制できる。
[b]第2の包装方法
次に、第2の包装方法としては、基本的に第1の方法と同じであるが、ステップS523の押込部155のシャフト152bを孔401に向けて+Y方向側に移動させる前に、または移動中にステップS524の吸引動作を行う。このように、吸引動作をシャフト152bの移動前に、または移動中に開始することで、シャフト152bの孔401への押し込み動作がよりスムーズに行える。シャフト152bが孔401に包装用シート410の余剰分を押し込む際に、密閉された内部の空気の空気抵抗によって、シャフト152bへの反力が発生し、シャフト152bが孔401の内部に移動することが阻害されやすくなる。
これに対して、シャフト152bを孔401に向けて-Y方向側に移動させる前に、または移動中に吸引動作を行うことで、空気抵抗が減少し、シャフト152bの孔401への押し込み動作が容易となる。
[c]第3の包装方法
次に、第3の包装方法を図16に基づいて説明する。まず、円筒状物400および包装用シート410を準備し、円筒状物400の外周に包装用シート410を巻き付けた状態とする(図16のステップS541)。そして各集約パーツ120および220を初期位置から終端位置まで移動させ、集約領域SP1が、これよりも容積が小さい集約領域SP2に縮小される(ステップS542)。
次に、第1包装ユニット10は、押込部155のシャフト152bを+Y方向側、すなわち円筒状物400の孔401に向けて最終位置に至る前の途中位置である第1位置まで移動させ、集約された包装用シート410を孔401の中に押し込む。第2包装ユニット20も同様とする。(ステップS543)。
ここで、押込部155のシャフト152bが第1位置への移動を完了した状態で、シャフト152bの先端から空気を吸引し、包装用シート410内部の空気を吸引部154を介して排出する。(ステップS544)。
次に、第1包装ユニット10は、押込部155のシャフト152bをさらに円筒状物400の孔401の奥行き方向に向けて最終位置である第2位置まで移動させ、集約された包装用シート410をさらに孔401の中に押し込む。第2包装ユニット20も同様とする。(ステップS545)。
その結果、第1の方法の効果に加え、一部の包装用シート410の余剰分が適度に円筒状物400の孔401の内部に押し込まれた状態にしてから、包装用シート410の内部に溜まった空気を効果的に吸引することができる。そして、空気抵抗を十分に低減させた状態にしてから、あらためて残りの包装用シート410の余剰分をスムーズに円筒状物400の孔401の内部に完全に押し込むことができる。
はじめから吸引開始した状態でシャフト152bを孔401に押し込むことは、包装用シート410が密閉されていないために吸引効率が低下し、また包装用シート410自体が吸引されて適切に包装用シート410を孔401に押し込むことが困難となり得る。しかし、本方法では一部の包装用シート410を孔401の内部に押し込んでから、密閉されて溜まった内部の空気を吸引し、空気抵抗を減らしてから残り分を押し込むことができるので、包装用シート410の押し込み効率と包装品質の向上が一層図れることとなる。
なお、押込部155のシャフト152bを円筒状物400の孔401に向けた第1位置まで移動させる際の移動速度を第1の速度v1とする。また、シャフト152bを円筒状物400の孔401に向けた第1位置よりも奥行き側である最終位置の第2位置まで移動させる際の移動速度を第2の速度v2とする。また、押込部155のシャフト152bの初期位置から第1位置までの移動量(移動距離)をDs1とし、シャフト152bの第1位置から第2位置までの移動量(移動距離)をDs2とする。
このとき、v2をv1よりも大きくすることが好ましい。空気が吸引された後は、安定してシャフト152bを孔401に押し込めるからである。また、Ds2をDs1よりも大きくすることが好ましい。これも上記と同様の理由による。上記の速度条件および移動量条件をともに満たすようにすることがなお好ましい。空気が吸引された後のシャフト152bの孔401への押し込み効率を最大限に高められるからである。
本開示の各実施形態や変形例の包装装置において、一対の略同一構成の第1包装ユニットおよび第2包装ユニットを備える構成に基づいて説明したが、いずれか片方側だけの構成として適用してもよいことは言うまでもない。この場合は、円筒状物の一方の端面側の包装用シートの集約及び押し込みの作業を行った後で、当該円筒状物を上下方向に沿った軸回りに180°反転させ、円筒状物の他方の端面側の包装用シートの集約及び押し込みの作業を行えばよい。
また、本開示の包装装置において、第1包装ユニットおよび第2包装ユニットが、それぞれ4箇所の集約パーツを備える構成に基づいて説明したが、集約パーツの個数は5箇所でもよい。この場合、フレームを略四角形ではなく、略五角形とし、各集約パーツの移動方向が当該集約パーツの移動方向に対して90°ではなく、72°に交差する方向に移動するように配置することができる。また、集約パーツの個数は6箇所でもよく、この場合、フレームを略六角形とし、各集約パーツの移動方向が当該集約パーツの移動方向に対して60°に交差する方向に移動するように配置することができる。すなわち、第1包装ユニットおよび第2包装ユニットがそれぞれ備える集約パーツは4箇所以上とすることができる。