本発明の実施形態を、添付図面により以下に具体的に説明する。尚、実施形態は、本発明の荷受台昇降装置を荷役車両に実施した一例である。
先ず、第1実施形態について説明する。図1~図3において、荷役車両の車体としての車体枠F上には、上面及び後面が開放した荷箱Bが固定、支持されており、この荷箱Bの後端部には、垂直昇降式の荷受台昇降装置Lが設けられる。この荷受台昇降装置Lによって、荷物載置場所である地面Eと荷箱Bの床面との間で、荷受台1が略水平姿勢に保持されたまま昇降作動され、これにより、荷受台1上に載置される荷物を地面Eと荷箱Bの床面との間で積み降ろし(即ち受け渡し)できるようになっている。
而して、荷箱Bは、荷台の一例である。尚、荷箱Bとしては、上面が非開放のボックス状の荷箱を使用してもよい。また荷物載置場所としては、地面Eのほか、地面Eより多少高いプラットフォームや、倉庫、工場等の構造物のフロア等でもよい。
荷受台昇降装置Lは、荷受台1と、荷箱Bと荷受台1との間に配設されて荷受台1を地面Eと荷箱Bの床面との間で昇降案内する左右の昇降案内機構Gと、その左右の昇降案内機構Gにそれぞれ連動連結されて荷受台1を上昇駆動可能な油圧シリンダとしての左右のリフトシリンダCLとを備える。荷箱Bの後端部には、これの床面と略一致した位置に横方向に延びるクロスメンバ24が横架固定されており、リフトシリンダCLは、クロスメンバ24内に横向きに配設され且つそのシリンダ本体の基端がクロスメンバ24内壁に枢支連結される。
左右の昇降案内機構Gは、荷箱Bの後端の左右両側縁にそれぞれ固定されて鉛直方向に延びる中空枠体よりなる左右の昇降支柱2と、その両昇降支柱2内に昇降可能にそれぞれ嵌挿されて鉛直方向に延びる中空枠体よりなるインナコラム3と、そのインナコラム3を介して左右の昇降支柱2に昇降可能に支持される左右の昇降スライダ14と、左右の昇降スライダ14の下部後面に固設されて荷受台1の基部両側を枢軸13を介して回動可能に支持するヒンジブラケット18と、リフトシリンダCLの伸長・収縮に連動して昇降スライダ14を上昇・下降させるべくリフトシリンダCL及び昇降スライダ14間を連動連結する連動機構Iとをそれぞれ備える。
尚、図2では、荷箱B後部の左側の昇降支柱2に対応配置された昇降案内機構G及びこれと連係するリフトシリンダCLのみを図示したが、右側の昇降支柱2に対応配置された右側の昇降案内機構G及びこれと連係するリフトシリンダCLも、図示はしないが左側と同様の構成(但し配置は左右対称)で配備されている。
前記連動機構Iは、図2で明らかなように、一端30aがクロスメンバ24の内壁に結合され且つ他端30bが昇降スライダ14に結合されたワイヤ30と、そのワイヤ30の中間部に巻回される第1~第3シーブ31~33とを備える。第1シーブ31はリフトシリンダCLのピストンロッドに、また第2シーブ32は昇降支柱2の下部に、また第3シーブ33は昇降支柱2の上端部にそれぞれ回転自在に軸支される。また各昇降支柱2の下端には、インナコラム3の昇降作動を案内する案内ローラ5が回転自在に軸支され、また昇降支柱2の下端には、インナコラム3の下端部に固定の弾性ストッパ12に係合してインナコラム3の上限位置を規制するストッパ10が固定される。
各インナコラム3の後壁には、昇降支柱2後壁の縦スリット4と一致するように他の縦スリット7が開口されている。図3に示すように、各インナコラム3の上端には、ブラケット9を介して案内ローラ8が回転自在に軸支され、案内ローラ8は、インナコラム3の昇降作動時に、昇降支柱2の後壁内面を転動してインナコラム3の昇降を案内する。
左右のインナコラム3には昇降スライダ14がそれぞれ昇降自在に挿入されている。それらの昇降スライダ14の後縁部は、前記縦スリット4,7を貫通してそれらの後方に延出しており、それらの縦スリット4,7に案内されて昇降支柱2およびインナコラム3に対して昇降可能である。昇降スライダ14の上、下部には、上・下案内ローラ15,16が回転自在に軸支され、上・下案内ローラ15,16は、昇降スライダ14がインナコラ3に対して昇降するとき、インナコラム3の内面を転動する。
各昇降スライダ14の上縁には、ストッパゴム17が設けられ、このストッパゴム17は、インナコラム3上端部と係合することで、昇降スライダ14のインナコラム3に対する上限位置を規制する。
ところで荷受台1は、平面視で横長の矩形状に形成され且つ上面が基本的に平坦な表板1tを主要部とする。この表板1tの上面は、荷物を載せる荷受け面として機能し、そこには必要に応じて滑り止め用の粗面(例えば縞模様の細かい凹凸)が形成される。さらに表板1tの上面先部には、荷物の積み降ろしをスムーズにする斜面が形成される。また表板1tには、これと上下に重なり合う矩形状の裏板1bが結合される。この裏板1bには、縦横に延びる補強枠1rが結合されるか或いは一体に形成される。
荷受台1の基部の左右側壁には、その左右外側面に沿って帯板状に延びるヒンジプレート19の基部がビス止めされ、このヒンジプレート19の先部は、荷受台1の側壁基端より長く延出していて、後述するストッパアーム部19aを構成する。荷受台1は、図1で明らかなように、略鉛直な起立格納位置1Aと、その起立格納位置1Aより略水平に展開した張出使用位置1Bとの間を枢軸13回りに手動で回動操作可能に構成される。
また、各昇降スライダ14の下端部に固定したステー21には、荷受台1に固定のヒンジプレート19の先部、即ちストッパアーム部19aと係合して、荷受台1を張出使用位置1Bに固定するためのストッパボルト22が螺挿される。
而して、左右のリフトシリンダCLを伸長・収縮作動すれば、ワイヤ30を介して左右の昇降スライダ14が上昇・下降作動され、これに連結、支持される荷受台1を昇降作動することができる。
ところで荷受台1と昇降スライダ14との間には、荷受台1を起立格納位置1Aの方向に付勢することで、荷受台1の手動による格納操作(即ち水平展開位置1Bから起立格納位置1Aへの回動操作)を助勢する不図示のトーションバーが介装される。
また荷受台1と昇降支柱2間には、荷受台1が起立格納位置1Aにあるときに同位置に荷受台1を手動操作により随時にロックするための従来周知のロック機構100が設けられる。ロック機構100は、例えば昇降支柱2に固定のロックブラケットと、荷受台1内に摺動可能に設けられて荷受台1が起立格納位置1Aにある時にロックブラケットに係脱可能なロックバーと、ロックバーに連動連結した操作レバーとを備える。
ところで図4には、荷受台昇降装置Lの油圧制御系の一例を示す油圧回路図が示され、また図5には、荷受台昇降装置Lの油圧制御系における主要要素(即ちポンプ駆動用モータM、第1,第2電磁開閉弁V1,V2、圧力センサPS、B接点リレーRE2)の動作状態と、荷受台1の昇降動作との関係を示す表が示され、また図6には、荷受台1の上昇作動と、上昇端到達後のリリーフ弁作動状態と、下降作動とにおけるリフトシリンダCLの油圧変化を示すタイミングチャートが示される。
尚、図4の油圧回路図で二点鎖線で囲われた部分に存する油圧機器は、一纏めにユニット化されてパワーユニットPUを構成しており、このパワーユニットPUは、車体枠F又は荷箱Bの適所に搭載される。
次に図4の油圧回路図について、具体的に説明する。モータMで駆動される油圧ポンプPの吸入側は、フィルタf1を介して油タンクTに接続される。また油圧ポンプPの吐出側には、油圧ポンプPの作動油を左右の単動式リフトシリンダCLの各油室60に対し互いに並列に接続する給排油路61が延びており、この給排油路61には、上流側よりチェック弁Vc、フィルタf2及び第1電磁開閉弁V1が順次介装される。
チェック弁Vcと第1電磁開閉弁V1間で給排油路61の途中からは、油タンクTまで延びる排出油路62が分岐しており、この排出油路62には、上流側からフィルタf3、第2電磁開閉弁V2及び流量絞り弁V3が順次介装される。また、油圧ポンプPとチェック弁Vc間で給排油路61の途中からは、油タンクTまで延びるリリーフ油路63が分岐しており、このリリーフ油路63には、所定リリーフ圧prで開弁して油圧ポンプPの作動油を油タンクTに還流させるリリーフ弁Rが介装される。従って、図6で明らかなように、リリーフ弁Rのリリーフ作用により、リフトシリンダCLの過度の油圧上昇が規制される。
而して、第1,第2電磁開閉弁V1,V2は、これらが設けられる油路(給排油路61,排出油路62)を通常は(即ち非通電時に)遮断する常閉型電磁弁で構成される。第1,第2電磁開閉弁V1,V2の励磁部は、互いに独立した第1,第2通電路71,72を介してパワーユニットPU内のコントローラCに対し別々に接続される。そして、第1,第2電磁開閉弁V1,V2は、コントローラCからの出力電流を受けて励磁すると、開弁状態に切り替わることで対応する油路(給排油路61,排出油路62)を導通させることができる。またコントローラCからは、モータMへ通電するための第3通電路73も延びている。
ところでコントローラCは、図示はしないが、起動・停止用の電源スイッチと、荷受台1の上昇を随時に指令操作するための上昇指令操作部と、荷受台1の下降を随時に指令操作するための下降指令操作部と、荷受台昇降装置Lを作動制御するための制御プログラムを記憶した記憶手段とを少なくとも有しており、その制御プログラムに基づいて動作して荷受台昇降装置Lを制御可能である。尚、上昇指令操作部及び下降指令操作部は、コントローラCの外ケースに設けてもよいし、コントローラCを無線又は有線で遠隔操作するためのリモコン装置に設けてもよい。
而して、コントローラCは、図5で明らかなように、上昇指令操作部が作業員から上昇指令入力を受けると、モータMを駆動すると共に、第1通電路71を経て第1電磁開閉弁V1に出力電流を送って第1電磁開閉弁V1を開弁させる。これにより、リフトシリンダCLが油圧ポンプPの出力油圧を受けて伸長動作し、それに連動して昇降スライダ14(従って荷受台1)が上昇駆動される。
またコントローラCは、図5で明らかなように、下降指令操作部が作業員から下降指令入力を受けると、モータMを停止状態に保持したまま、第1,第2通電路71,72を経て第1,第2電磁開閉弁V1,V2に出力電流を送って第1,第2電磁開閉弁V1,V2をそれぞれ開弁させる。これにより、リフトシリンダCLの油室60の作動油が荷受台1の負荷(重力)により押し出されて給排油路61の一部及び排出油路62を経由して油タンクTに戻され、それと共に昇降スライダ14(従って荷受台1)が下降動作するが、その下降速度は、流量絞り弁V3の絞り作用で適度に抑制される。
さらにチェック弁Vcと各リフトシリンダCLとの間の給排油路61には、該油路61の油圧(従ってリフトシリンダCLの油圧)が所定限界圧pxを超えていることを検知可能な圧力センサPSの検知部が接続される。ここで所定限界圧pxとは、荷受台昇降装置Lが過積載状態である場合のリフトシリンダCLの油圧をいい、即ち、リフトシリンダCLの油圧が所定限界圧pxを超えた状態を過積載状態という。この場合、「過積載状態」とは、荷受台1上の荷物(特に荷物を台車に載せた場合は台車重量も含む)の総重量が荷受台昇降装置Lの最大積載量(例えば1000KG)を上回る積載状態をいうものであって、この過積載状態以下の使用では、荷受台昇降装置Lの各部を変形破損させるリスクがなく、装置の耐久性を高める上で有利となる。そして、上記過積載状態は、本発明の「所定積載状態」の一例である。
しかも前述のリリーフ弁Rは、これの開弁設定圧(即ち所定リリーフ圧pr)が上記所定限界圧pxよりも所定圧力(例えば1~2MPa )低い油圧に設定されており、そのため、荷受台1の上昇過程ではリフトシリンダCLの油圧が所定限界圧pxに達する前に(即ち所定リリーフ圧prに達した時点で)リリーフ弁Rがリリーフ機能を発揮する。また荷受台1の下降過程では、リフトシリンダCLからの油がリリーフ弁R側に流れることがチェック弁Vcで阻止されており、従って、圧力センサPSの油路に過積載に伴う高油圧が立つ前に該油路の油がリリーフしてしまうのを防止可能となっている。
ところで圧力センサPSからは、これが所定限界圧pxを超えていることを検知するのに応じて検知信号電流を出力する信号線75が延びており、その信号線75の先部は、警報手段としての発光ダイオード70と、後述するB接点リレーRE2のリレーコイル82とに互いに並列に接続される。発光ダイオード70は、圧力センサPSからの検知信号電流で発光して、作業員に過積載状態であることを警報する。
発光ダイオード70は、作業員が視認可能な適所に配設され、例えば車両荷箱B内に設けられて荷受台昇降装置Lを操作するリモコン装置の近くや、パワーユニットPU又はコントローラCの外ケース、運転席等に設けられる。尚、警報手段としては、発光ダイオード70に代えて、又は加えて、過積載を報知するモニター(例えば液晶パネル等)や報知音発生器を使用してもよい。
而して、第1実施形態の荷受台昇降装置Lは、荷受台1の下降過程で、荷受台1が過積載状態である場合のリフトシリンダCLの油圧、即ち所定限界圧pxを超えていることを圧力センサPSが検知するのに応じて下降用の第2電磁開閉弁V2を閉弁状態に置くよう第2電磁開閉弁V2を制御する制御手段を具備する。
即ち、第2通電路72には、これを通常は閉じる(即ち導通状態に置く)B接点リレーRE2が介設されており、このB接点リレーRE2が、後述するように下降規制手段を構成する。而して、B接点リレーRE2は、従来周知のB接点リレーと同様に、内蔵バネの弾性で通常は閉じ位置に保持される常閉型のリレー接点81と、励磁状態でリレー接点81を強制的に開き位置に駆動するリレーコイル82とを備える。
また圧力センサPSは、B接点リレーRE2(延いては第2電磁開閉弁V2)に前記信号線75を経由して(即ちコントローラCを介さずに)接続されるものであって、荷受台1の下降過程でリフトシリンダCLの油圧が所定限界圧pxを超えていることを検知するのに応じて検知信号電流をリレーコイル82に出力してB接点リレーRE2を作動させる。これにより、B接点リレーRE2のリレー接点81が開いて第2通電路72が遮断されることで、下降用の第2電磁開閉弁V2が閉弁状態に保持される。
次に第1実施形態の作用について説明する。
荷役車両の走行時において、荷受台1は、ロック機構100により起立格納位置1Aにロックされていて、荷箱Bの後端開口を閉じている。このとき、クロスメンバー24内の各リフトシリンダCLは、最伸長位置に在って、対応するインナコラム3及び昇降スライダ14(従って荷受台1)を上限位置に保持している。
荷役車両が荷物の積み降ろし場所に到着すると、インナコラム3及び昇降スライダ14を上限位置に保持したまま、ロック機構100をロック解除した上で荷受台1を起立格納位置1Aから張出使用位置1Bまで手動で回動操作する。荷受台1は、張出使用位置1Bでは荷箱Bの床面と略面一となるため、荷箱B内の荷物の荷受台1上へのスムーズな移替え作業が可能となる。その後で、作業員の操作に基づきコントローラCが下降指令入力を受けると、これに応じて第1,第2電磁開閉弁V1,V2が開弁し、それに伴い各リフトシリンダCLが収縮作動してインナコラム3及び昇降スライダ14を順次下降させ、かくして張出使用位置1Bの荷受台1を下降、接地させることができる。これにより、接地状態の荷受台1と地面Eとの間で荷物の移し替え作業が可能となる。
その移し替え作業が終了した状態で、作業員の操作に基づきコントローラCが上昇指令入力を受けると、これに応じてモータMが油圧ポンプPを駆動すると共に、上昇用の第1電磁開閉弁V1が開弁し、それに伴いリフトシリンダCLが伸長作動してインナコラム3及び昇降スライダ14を上限位置まで順次上昇させる。それにより、張出使用位置1Bの荷受台1は再び荷箱Bの床面と略面一となるため、荷受台1上の荷物の荷箱B内へのスムーズな移替え作業が可能となる。
しかる後に、作業員は荷受台1を張出使用位置1Bから起立格納位置1Aまで回動操作する。その後、起立格納位置1Aの荷受台1は、ロック機構100により昇降支柱2にロックされる。
以上説明した第1実施形態の荷受台昇降装置Lにおいては、リフトシリンダCLの余剰油を油タンクT側にリリーフさせるリリーフ弁Rは、荷受台1の上昇過程で、荷物が過積載状態である場合のリフトシリンダCLの油圧(即ち前記所定限界圧px)よりも低い所定リリーフ圧prで開弁する。
これにより、荷受台1の上昇過程において、過積載状態でリフトシリンダCLの油圧が上昇する場合は元より、荷物が正常な積載状態にある場合で荷受台1が上昇端に到着後もなおコントローラCへの上昇指令操作が続いてリフトシリンダCLの油圧が上昇した場合でも、その上昇油圧が所定リリーフ圧prに達すると、リリーフ弁Rが開弁して油が油タンクTに戻され、荷受台1の上昇が規制される。従って、その何れの場合でもコントローラCで荷受台昇降装置Lを自動停止させる必要はなくなる。よって、従来例のようにコントローラC内に過積載が起きたログが残ったり、或いは荷受台昇降装置Lの自動停止状態をその都度、キャンセル(リセット)する必要はなくなる。しかも、過積載の場合よりも軽い積載量で荷受台1の上昇を規制できるため、荷受台昇降装置L各部の破損防止は元より、作業の安全性向上にも寄与することができる。
その上、第1実施形態の荷受台昇降装置Lは、リフトシリンダCLの油圧が所定リリーフ圧prよりも高い所定限界圧pxを超えていることを検知可能な圧力センサPSと、荷受台1の下降過程でリフトシリンダCLの油圧が所定限界圧pxを超えているときに圧力センサPSの検知に基づいて第2電磁開閉弁V2を閉弁状態に置くよう制御する下降規制手段(より具体的にはB接点リレーRE2)とを備えている。
これにより、例えば、上昇端到達後の荷受台1に荷物を載せたことで過積載状態となった場合には、この過積載状態(即ちリフトシリンダCLの油圧が所定限界圧pxを超えて上昇した状態)を検知した圧力センサPSの検知に基づいて、第2電磁開閉弁V2が閉弁状態に置かれるよう制御されて荷受台1の下降動作が規制されるため、その過積載状態で荷受台1が下降するのを確実に防止できる。
而して、荷受台1が上昇端に在る下降過程の開始当初より圧力センサPSが過積載状態を検知している場合には、下降過程の開始当初より第2電磁開閉弁V2が閉弁状態に保持される。これに対し、荷受台1の下降途中(第2電磁開閉弁V2が開弁中)に何らかの原因で圧力センサPSが過積載状態を検知した場合には、その検知に応じて第2電磁開閉弁V2が開弁状態から閉弁状態に切換わって、以後は閉弁状態が保たれる。
ところで作業態様によっては、荷物を載せた台車ごと荷受台1に積み込む場合もあるが、この場合でも、圧力センサPSの前記検知に応じて警報手段(発光ダイオード70)が作動するため、現場の作業員は、荷物及び台車の総重量による過積載状態を直ちに把握できて、過積載状態を解消する作業を迅速に行うことができる。
その上、圧力センサPSは、荷受台1の下降過程で過積載状態を検知するのに応じてB接点リレーRE2が開いて下降用電磁開閉弁V2が閉弁状態に置かれるように、B接点リレーRE2にコントローラCを介さずに接続されるため、既存の荷受台昇降装置Lに下降過程での過積載対応機能を追加するに当たり、圧力センサPSを、B接点リレーRE2経由で下降用の電磁開閉弁V2に接続・連係させれば足りる。従って、コントローラCに対しては、過積載対応機能を追加するための制御プログラムの変更を特別に行う必要がないため、そのプログラム変更の手間がなくなり、しかもコントローラCに圧力センサPS接続用の接続端子を特別に用意する必要もなくなる。以上の結果、コスト節減に大いに寄与することができる。
さらに第1実施形態において、圧力センサPSは、リリーフ弁Rの所定リリーフ圧prより高い所定限界圧pxを検知するので、リリーフ弁Rの作動後において過積載状態でない荷受台1を下降させる場合に、リフトシリンダCLに残るリリーフ圧prを圧力センサPSが検知して第2電磁開閉弁V2を閉弁するような事態は起こり得ない。従って、そのリリーフ圧prが残ることで荷受台1が下降できなくなってしまう事態の発生を確実に回避できる。
そして、以上説明した第1実施形態は、本発明の第1,第2の特徴を具体化した一例を示している。また第1実施形態において、上昇用の電磁開閉弁V1及び下降用の電磁開閉弁V2は、油圧シリンダとしてのリフトシリンダCLを油圧ポンプPと油タンクTとに選択的に連通切換える連通切換手段を構成し、またB接点リレーRE2は、作動時には荷受台1の下降をコントローラCから独立して規制可能な下降規制手段を構成する。
ところで図7には第2実施形態が示される。
先の第1実施形態では、荷受台1の下降過程(上昇端に在る荷受台1に荷物を載せた直後の下降初期段階を含む)で過積載状態である場合に、過積載を検知した圧力センサPSの検知に基づいて下降用の第2電磁開閉弁V2が閉弁状態に置かれるよう制御されて、荷受台1の下降動作を規制するものを示した。これに対し、第2実施形態では、荷受台1の上昇過程(下降端に在る荷受台1に荷物を載せた直後の上昇初期段階を含む)で過積載状態である場合に、過積載を検知した圧力センサPSの検知に基づいて上昇用の第1電磁開閉弁V1が置かれるよう制御されて、過積載状態での荷受台1の上昇動作を規制することができる。
即ち、第2実施形態の油圧回路図(図7)では、B接点リレーRE1が第1通電路71に介装されており、圧力センサPSの出力する検知信号に応じて(即ち荷受台1の過積載時に)B接点リレーR1が励磁して第1通電路71を遮断し、これに伴い上昇用の第1電磁開閉弁V1が閉弁状態に置かれるよう制御されて荷受台1の上昇動作を規制する。
尚、このように荷受台1の上昇規制を圧力センサPSの検知作動に基づいて制御するため、第1実施形態のようにリリーフ弁Rのリリーフ作用で荷受台1の上昇を規制する必要はないため、リリーフ弁Rの開弁設定圧(所定リリーフ圧pr)は、第1実施形態のリリーフ弁Rのそれよりも高く(例えば所定限界圧pxよりも高く)設定される。
第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同様である。従って、第2実施形態の各構成要素には、対応する第1実施形態の構成要素の参照符号と同じものを付すにとどめ、それ以上の説明は省略する。
ところで第2実施形態において、圧力センサPSは、荷受台1の上昇過程で過積載を検知するのに応じてB接点リレーRE1が開いて上昇用電磁開閉弁V1が閉弁状態に置かれるように、B接点リレーRE1にコントローラCを介さずに接続されるため、既存の荷受台昇降装置Lに上昇過程での過積載対応機能を追加するに当たり、圧力センサPSを、B接点リレーRE1経由で上昇用の電磁開閉弁V1に接続・連係させれば足りる。従って、コントローラCに対しては、過積載対応機能を追加するための制御プログラムの変更を特別に行う必要がないため、そのプログラム変更の手間がなくなり、しかもコントローラCに圧力センサPS接続用の接続端子を特別に用意する必要もなくなる。以上の結果、コスト節減に大いに寄与することができる。
そして、以上説明した第2実施形態は、本発明の第3,第4の特徴を具体化した一例を示している。また第2実施形態において、上昇用の電磁開閉弁V1及び下降用の電磁開閉弁V2は、油圧シリンダとしてのリフトシリンダCLを油圧ポンプPと油タンクTとに選択的に連通切換える連通切換手段を構成し、またB接点リレーRE1は、作動時には荷受台1の上昇をコントローラCから独立して規制可能な上昇規制手段を構成する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はその実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施形態を実施可能である。
例えば、第1,第2実施形態では、荷受台昇降装置Lとして、荷箱B(荷台)に固定の昇降支柱2に昇降可能な昇降スライダ14を、クロスメンバ24内に横置き配置したリフトシリンダCLでワイヤ30を介して昇降駆動することで、昇降スライダ14に支持した荷受台1を昇降させる垂直昇降式の荷受台昇降装置Lを例示したが、同じ垂直昇降式の荷受台昇降装置において、リフトシリンダの配置は第1,第2実施形態に限定されず、例えば実公昭62-22431号に開示されるように、昇降支柱内にリフトシリンダを縦置きに配置してもよい。
また第1,第2実施形態のように左右の昇降スライダ14を一対のリフトシリンダCLで個別に昇降駆動する構造に代えて、単一のリフトシリンダで左右の昇降スライダ14を同時に昇降駆動できるように単一のリフトシリンダと左右の昇降スライダ間を2系統のワイヤを介して連動連結してもよい。
また本発明は、上記した垂直昇降式の荷受台昇降装置に限定されない。例えば、荷受台を昇降案内する昇降案内機構が、荷箱又は車体枠に基部が上下揺動可能に軸支され且つ先部に荷受台を支持する揺動アームを有していて、その揺動アームをリフトシリンダで昇降駆動可能とし、且つその揺動アームの上限位置で荷受台をチルトシリンダにより起立格納位置と水平張出位置との間で起伏駆動可能とした起立格納タイプの荷受台昇降装置(例えば特開2020-131780 号公報を参照)に本発明を適用してもよく、この場合には、リフトシリンダで揺動アームを介して荷受台を上方揺動させる動作と、また揺動アームの上限位置でチルトシリンダにより荷受台を水平張出位置から起立格納位置まで上方に起立揺動させる動作とが、何れも「荷受台の上昇動作」に含まれ、またリフトシリンダのみならずチルトシリンダも、「荷受台を上昇駆動可能な油圧シリンダ」に該当する。
また上記起立格納タイプの荷受台昇降装置とは、荷受台を昇降案内する昇降案内機構が上記揺動アームを有する点で同じであるが、チルトシリンダは有さず且つ荷受台を揺動アームに折り重ねた状態で荷箱床下に前後摺動可能とした床下格納タイプの荷受台昇降装置(例えば特許6591867 号を公報参照)にも、本発明を適用可能である。
また第1,第2実施形態では、荷受台昇降装置Lの昇降支柱2を、荷台としての荷箱Bに固定したものを示したが、昇降支柱を車体枠Fに固定してもよい。
また第1,第2実施形態では、本発明の「所定積載状態」の一例として、「過積載状態」即ち、荷受台1上の総重量が荷受台昇降装置Lの最大積載量(例えば1000KG)を上回る積載状態であるとして説明したが、「所定積載状態」は、実施形態のみに限定されず、例えば、荷受台1上に荷物を載せるべき台車が変形破損しないよう設定される荷物及び台車の特定総重量(例えば700KG )を上回る積載状態を「所定積載状態」としてもよい。
この場合、上記特定総重量は、台車の耐久性に配慮した軽めの総重量であって、この特定総重量の積載物を荷受台1上に載せた状態でのリフトシリンダCLの油圧が所定限界圧pxとなる。また上記特定総重量は、「過積載状態」の判断基準となる荷受台昇降装置Lの最大積載量(例えば1000KG)よりも低いため、この特定総重量に対応して所定限界圧pxを低めに設定した場合には、荷受台昇降装置Lに対しユーザーの求める安全性能をより高めることができ、のみならず台車の変形破損を効果的に防止可能となる。但し、この場合でも、所定限界圧pxは、前記した所定リリーフ圧prよりは高く設定される。
また特に第1実施形態では、下降規制手段の一例として第2通電路72に配したB接点リレーRE2に、信号線75を経由して圧力センサPSを接続し、圧力センサPSの検知信号に基づいてB接点リレーRE2を開いて(即ちコントローラCに依らずに)下降用の第2電磁開閉弁V2を閉弁制御するものが示され、また特に第2実施形態では、上昇規制手段の一例として第1通電路71に配したB接点リレーRE1に、信号線75を経由して圧力センサPSを接続し、圧力センサPSの検知信号に基づいてB接点リレーRE1を開いて(即ちコントローラCに依らずに)上昇用の第1電磁開閉弁V1を閉弁制御するものが示された。即ち、図示はしないが、本発明の第1,第2の特徴を有する荷受台昇降装置L(第1実施形態)と、第3,第4の特徴を有する荷受台昇降装置L(第2実施形態)を別々に示したが、本発明は、第1~第4の特徴(即ち第1,第2実施形態の構造)を両方とも備える荷受台昇降装置Lに実施してもよい。
また特に第1実施形態では、下降規制手段の一例として第2通電路72に配したB接点リレーRE2を示したが、下降規制手段は、第1実施形態に限定されず、図示はしないが種々のバリエーションが考えられる。例えば、昇降案内機構Gに、作動時には荷受台1を上昇端にロックして荷受台1の下降を規制可能な可動ストッパ(例えば突っ張り棒、フック等)を規制位置と非規制位置との間で移動可能に設け、この可動ストッパを規制位置と非規制位置との間で駆動可能な電動アクチュエータに対する通電制御を、圧力センサPSの検知に応動するリレーにより行うことで、リフトシリンダCLの油圧が所定限界圧pxを超えているときに可動ストッパを規制位置に駆動して、荷受台1の下降を規制するようにしてよく、この場合は、可動ストッパ、電動アクチュエータ及びリレーが下降規制手段を構成する。
また特に第2実施形態では、上昇規制手段の一例として第1通電路71に配したB接点リレーRE1を示したが、上昇規制手段は、第2実施形態に限定されず、図示はしないが種々のバリエーションが考えられる。例えば、昇降案内機構Gに、作動時には荷受台1を下降端にロックして荷受台1の上昇を規制可能な可動ストッパ(例えば突っ張り棒、フック等)を規制位置と非規制位置との間で移動可能に設け、この可動ストッパを規制位置と非規制位置との間で駆動可能な電動アクチュエータに対する通電制御を、圧力センサPSの検知に応動するリレーにより行うことで、リフトシリンダCLの油圧が所定限界圧pxを超えているときに可動ストッパを規制位置に駆動して、荷受台1の上昇を規制するようにしてよく、この場合は、可動ストッパ、電動アクチュエータ及びリレーが上昇規制手段を構成する。
或いはまた、上昇規制手段の別のバリエーションとして、図示はしないが、ポンプ駆動用モータMに接続される第3通電路73に、圧力センサPSの検知に応動して第3通電路73を遮断するB接点リレーを設け、このB接点リレーにより圧力センサPSの検知に応じてモータM(従って油圧ポンプP)を停止させるようにしてもよい。このバリエーションでは、第3通電路73に設けたB接点リレーが上昇規制手段を構成する。