<接着剤>
本発明の接着剤は、ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)とを含む2液硬化型接着剤である。以下、本発明の接着剤について詳述する。
(ポリイソシアネート組成物(X))
本発明の接着剤に用いられるポリイソシアネート組成物(X)は、ポリイソシアネート化合物(A)を含む。ポリイソシアネート化合物(A)は必須の成分として、60℃における粘度が1500mPa・s以下である非芳香族イソシアネート誘導体と、ポリエステルポリオールとの反応生成物であるポリウレタンポリイソシアネート(A1)を含む。
ポリウレタンポリイソシアネート(A1)の合成に用いられるイソシアネート誘導体は、非芳香族ジイソシアネートのビュレット体、ヌレート体、アダクト体、アロファネート体、カルボジイミド変性体、ウレトジオン変性体等のうち、60℃における粘度が1500mPa・s以下のものであれば特に制限なく用いることができる。非芳香族イソシアネート誘導体は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。非芳香族イソシアネート誘導体として2種以上を併用する場合は、混合物の60℃における粘度が1500mPa・s以下のものを用いる。なお本願における粘度は、回転粘度計を用い、コーン・プレート:1°×直径50mm、せん断速度:100sec-1、60℃±0.5℃で測定した値である。
非芳香族ジイソシアネートとしては、m-又はp-キシリレンジイソシアネート(別名:XDI)、α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネート(別名:TMXDI)等の芳香脂肪族ジイソシアネート(分子中に1つ以上の芳香環を有する脂肪族イソシアネート)、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート(別名:PDI)、1,2-プロピレンジイソシアネート、2,3-ブチレンジイソシアネート、1,3-ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート(別名:LDI)等の脂肪族ジイソシアネート、3-イソシアネートメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(別名:IPDI)、1,3-シクロペンタンジイソシアネート、1,3-シクロヘキサンジイソシアネート、1,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,4-シクロヘキサンジイソシアネート、メチル-2,6-シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’-メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート(別名:水添MDIまたはHMDI)、1,3-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(別名:水添XDIまたはHXDI)、ノルボルナンジイソシアネート(別名:NBDI)等の脂環族ジイソシアネート等が挙げられ、1種または2種以上を組合わせて用いることができる。
アダクト体の合成に用いられるポリオールとしては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等のグリコール;
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の3官能又は4官能の脂肪族アルコール;
ビスフェノールA、ビスフェノールF、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF等のビスフェノール;
ダイマージオール;
上述したグリコール、3官能又は4官能の脂肪族アルコール等の重合開始剤の存在下にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン、シクロヘキシレン等のアルキレンオキシドを付加重合したポリエーテルポリオール;
プロピオラクトン、ブチロラクトン、ε-カプロラクトン、σ-バレロラクトン、β-メチル-σ-バレロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合反応によって得られるポリエステルと前記グリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールとの反応物であるポリエステルポリオール(1);
前記グリコール、ダイマージオール、又は前記ビスフェノール等の2官能型ポリオールと、多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール(2):
3官能又は4官能の脂肪族アルコールと、多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール(3);
2官能型ポリオールと、前記3官能又は4官能の脂肪族アルコールと、多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール(4);
ジメチロールプロピオン酸、ひまし油脂肪酸等のヒドロキシル酸の重合体である、ポリエステルポリオール(5);
前記ポリエーテルポリオールをイソシアネート化合物で高分子量化して得られるポリエーテルポリウレタンポリオール;
ポリエステルポリオール(1)~(5)の少なくとも一種とポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物とを反応させて得られるポリエステルポリエーテルポリウレタンポリオール;
ポリエステルポリオール(1)~(5)をイソシアネート化合物で高分子量化して得られるポリエステルポリウレタンポリオール;
ひまし油、脱水ひまし油、ひまし油の水素添加物であるヒマシ硬化油、ひまし油のアルキレンオキサイド5~50モル付加体等のひまし油系ポリオール等、及びこれらの混合物等が挙げられ、1種または2種以上を組合わせて用いることができる。
ポリエステルポリオール(2)~(4)の合成に用いられる多価カルボン酸としては、オルトフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸無水物、ナフタル酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2-ビス(フェノキシ)エタン-p,p’-ジカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、5-ナトリウムスルホイソフタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸等の芳香族多塩基酸;
ジメチルテレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸ジメチル等の芳香族多塩基酸のメチルエステル化物;
マロン酸、コハク酸、無水コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ダイマー酸等の脂肪族多塩基酸;
マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、ピメリン酸ジエチル、セバシン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等の脂肪族多塩基酸のアルキルエステル化物;
1,1-シクロペンタンジカルボン酸、1,2-シクロペンタンジカルボン酸、1,3-シクロペンタンジカルボン酸、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、4-メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサン-1,2,4-トリカルボン酸-1,2-無水物、無水ハイミック酸、無水ヘット酸等の脂環族多塩基酸等が挙げられ、1種または2種以上を組合わせて用いることができる。
アロファネート体の合成に用いられる化合物としては、モノオールまたはジオールが好ましく用いられる。ジオールとしては、アダクト体の合成に用い得るものと同様のものを用いることができる。
モノオールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノールラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデカノール、セチルアルコール、ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、ノナデカノール、その他のアルカノール(C20~50)、オレイルアルコール、およびこれらの異性体等の脂肪族モノオール、
シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、4-ブチルシクロヘキサノール、4-ペンチルシクロヘキサノール、4-ヘキシルシクロヘキサノール、シクロデカノール、シクロドデカノール、シクロペンタデカノール、4-イソプロピルシクロヘキサノール、3,5,5-トリメチルシクロヘキサノール、メントール、2-ノルボルナノール、ボルネオール、2-アダマンタノール、ジシクロヘキシルメタノール、デカトール、2-シクロヘキシルシクロヘキサノール、4-シクロヘキシルシクロヘキサノール、4-(4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサノール、4-(4-ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサノール、α-アンブリノール、デスオキシコルチコステロン、11-デヒドロコルチコステロン、コレステロール、β-シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、ラノステロール、エルゴステロール、β-コレスタノール、テストステロン、エストロン、ジギトキシゲニン、デヒドロエピアンドロステロン、コプロスタノール、プレグネノロン、エピコレスタノール、7-デヒドロコレステロール、安息香酸エストラジオール、チゴゲニン、ヘコゲニン、メタンジエノン、酢酸コルチゾン、ステノロン、およびこれらの異性体等の脂環族モノオール、
ベンジルアルコールなどの芳香脂肪族モノオール、
活性水素を1個含有するアルキル化合物等を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドを開環付加重合させたポリオキシアルキレンモノオール等が挙げられる。
ポリウレタンポリイソシアネート(A1)の合成に用いられるポリエステルポリオールは、多価アルコールと多価カルボン酸との反応生成物である。多価アルコールとしては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等のグリコール;
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の3官能又は4官能の脂肪族アルコール等が挙げられる。
多価カルボン酸としては、上述のポリエステルポリオール(2)~(4)の原料として例示したのと同様のものを用いることができる。
ポリウレタンポリイソシアネート(A1)の合成に用いられるポリエステルポリオールは、多価カルボン酸として芳香族多価カルボン酸を用いて合成されたものであることが好ましい。これにより、NCO%を維持したままポリウレタンポリイソシアネート(A1)の粘度を効率よく上昇させることができる。
ポリウレタンポリイソシアネート(A1)の合成に用いられるポリエステルポリオールの数平均分子量は適宜調整され得るが、一例として400以上10,000以下である。
ポリウレタンポリイソシアネート(A1)は、非芳香族イソシアネート誘導体とポリエステルポリオールとを、ポリエステルポリオールの水酸基に対して非芳香族イソシアネート誘導体のイソシアネート基が過剰となる条件下で反応させて得られる。水酸基に対するイソシアネート基の当量比[NCO]/[水酸基]は適宜調整され得るが、一例として2.0以上20.0以下である。
ポリイソシアネート化合物(A)は、ポリウレタンポリイソシアネート(A1)以外のポリイソシアネート化合物(A2)を含んでいてもよい。ポリイソシアネート化合物(A2)としては、例えば、芳香族ジイソシアネートまたは非芳香族ジイソシアネートのビウレット体、ヌレート体、アダクト体、アロファネート体、これらジイソシアネートと高分子量ポリオール(ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等)との反応生成物であるポリウレタンポリイソシアネート等が挙げられる。なかでも、非芳香族ジイソシアネートの誘導体が好ましい。
非芳香族ジイソシアネートとしては、ポリウレタンポリイソシアネート(A1)の原料として例示したものが挙げられる。芳香族ジイソシアネートとしては、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:MDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI、あるいはクルードMDIとも称される)、1,3-フェニレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート(別名:PPDI)、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート(別名:TDI)、4,4’-トルイジンジイソシアネート、2,4,6-トリイソシアネートトルエン、1,3,5-トリイソシアネートベンゼン、トリジンジイソシアネート(別名:TODI)、ジアニシジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート(別名:NDI)、4,4’-ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”-トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物(A2)を用いる場合、ポリイソシアネート化合物(A2)は非芳香族ジイソシアネートのビウレット体、ヌレート体、アダクト体、アロファネート体、高分子量ポリオール(ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等)との反応生成物であるポリウレタンポリイソシアネートから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。ポリウレタンポリイソシアネート(A1)の原料として用いた非芳香族イソシアネート誘導体のうち、余剰のものがポリイソシアネート(A2)としてポリイソシアネート組成物(X)中に残存していてもよいし、ポリウレタンポリイソシアネート(A1)の原料として用いた以外の非芳香族イソシアネート誘導体を用いてもよい。
本発明のポリイソシアネート組成物(X)は、ポリイソシアネート化合物(A)に占めるポリウレタンポリイソシアネート(A1)の割合が15質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることが好ましい。これにより、より確実に巻きずれや印刷層の再溶解を生じ難い接着剤とすることができる。
本発明に用いられるポリイソシアネート組成物(X)は、上記で例示した芳香族ジイソシアネートまたは非芳香族ジイソシアネートのようなジイソシアネートモノマーの含有量が1質量%以下であることが好ましい。
イソシアネート組成物(X)は、60℃における粘度が300mPa・s以上6000mPa・s以下であることが好ましく、300mPa・s以上3000mPa・s以下であることが好ましい。
(ポリオール組成物(Y))
ポリオール組成物(Y)は、複数の水酸基を有するポリオール(B)およびアミノ基含有化合物(C)を含む。
ポリオール(B)としては、ポリエーテルポリオール(B1)、ポリエステルポリオール(B2)、植物油ポリオール(B3)、ポリウレタンポリオール(B4)等が挙げられ、1種または2種以上を組合わせて用いることができる。
ポリエーテルポリオール(B1)としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール等のグリコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリプロピレングリコールのトリオール体等の3官能又は4官能の脂肪族アルコール等の重合開始剤の存在下に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン、シクロヘキシレン等のアルキレンオキシドを付加重合したものが挙げられる。ポリプロピレンポリオールを用いることが好ましい。
ポリエステルポリオール(B2)は、多価アルコールと多価カルボン酸との反応生成物である。ポリエステルポリオール(B2)の合成に用いられる多価アルコールはジオールでも、3官能以上のポリオールでもよく、ジオールとしては例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,2,2-トリメチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-3-イソプロピル-1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘサン、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール等の脂肪族ジオール;
ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等のエーテルグリコール;
脂肪族ジオールと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の種々の環状エーテル結合含有化合物との開環重合によって得られる変性ポリエーテルジオール;
脂肪族ジオールと、ラクタノイド、ε-カプロラクトン等の種々のラクトン類との重縮合反応によって得られるラクトン系ポリエステルポリオール;
ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール;
ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノールにエチレンオキサイド、プロプレンオキサイド等を付加して得られるビスフェノールのアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
3官能以上のポリオールは、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオール;
脂肪族ポリオールと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の種々の環状エーテル結合含有化合物との開環重合によって得られる変性ポリエーテルポリオール;
脂肪族ポリオールと、ε-カプロラクトン等の種々のラクトン類との重縮合反応によって得られるラクトン系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオール(B2)の合成に用いられる多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸、1,3-シクロペンタンジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2-ビス(フェノキシ)エタン-p,p’-ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;及びこれら脂肪族又はジカルボン酸の無水物あるいはエステル形成性誘導体;p-ヒドロキシ安息香酸、p-(2-ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体、ダイマー酸等の多塩基酸類が挙げられる。
植物油ポリオール(B3)としては、ひまし油、脱水ひまし油、ひまし油の水素添加物であるひまし硬化油、ひまし油のアルキレンオキサイド5~50モル付加体等が挙げられる。
ポリウレタンポリオール(B4)は、低分子量または高分子量のポリオールと、ポリイソシアネート化合物との反応生成物である。低分子量ポリオールとしては、ポリエステルポリオール(B2)の原料として例示した多価アルコールと同様のものを用いることができる。高分子量ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール(B1)、ポリエステルポリオール(B2)等が例示される。ポリイソシアネート化合物としては、ポリウレタンポリイソシアネート(A1)やポリイソシアネート化合物(A2)の原料として例示した各種ジイソシアネートやその誘導体を用いることができる。
ポリオール(B)は、ポリエーテルポリオール(B1)またはポリエステルポリオール(B2)から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。ポリエーテルポリオール(B1)およびポリエステルポリオール(B2)を含むことも好ましい。
ポリオール(B)の数平均分子量は特に限定されないが、一例として300以上4000以下であることが好ましい。なお本明細書における数平均分子量は下記条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC-8320GPC
カラム ;東ソー株式会社製 TSKgel 4000HXL、TSKgel 3000HXL、TSKgel 2000HXL、TSKgel 1000HXL
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC-8020modelII
測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
アミノ基含有化合物(C)は、1級または2級のアミノ基を複数有するポリアミン(C1)および3級アミノ基及び複数の水酸基を有する化合物(C2)から選ばれる少なくとも一種を含む。
アミノ基含有化合物(C)としては公知のものを特に制限なく用いることができる。1級または2級のアミノ基を複数有するポリアミン(C1)としては、メチレンジアミン、エチレンジアミン、イソホロンジアミン、3,9-ジプロパンアミン-2,4,8,10-テトラオキサスピロドウンデカン、リシン、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、ヒドラジン、ピペラジン、2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2-ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ポリ(プロピレングリコール)ジアミン、ポリ(プロピレングリコール)トリアミン、ポリ(プロピレングリコール)テトラアミン、1,2-ジアミノプロパン、1,3-ジアミノプロパン、
1,4-ジアミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミノヘキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミノオクタン、1,9-ジアミノノナン、1,10-ジアミノデカン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、トリプロピレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、テトラプロピレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ノナエチレンデカミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、テトラ(アミノメチル)メタン、テトラキス(2-アミノエチルアミノメチル)メタン、1,3-ビス(2’-アミノエチルアミノ)プロパン、トリエチレン-ビス(トリメチレン)ヘキサミン、ビス(3-アミノエチル)アミン、ビスヘキサメチレントリアミン、1,4-シクロヘキサンジアミン、4,4’-メチレンビスシクロヘキシルアミン、4,4’-イソプロピリデンビスシクロヘキシルアミン、ノルボルナジアミン、
ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、ビス(シアノエチル)ジエチレントリアミン、1,4-ビス-(8-アミノプロピル)-ピペラジン、1-(2’-アミノエチルピペラジン)、1-[2’-(2”-アミノエチルアミノ)エチル]ピペラジン、トリシクロデカンジアミン、前記した各種のポリアミンと前記した各種のイソシアネート成分との反応生成物であるポリウレアアミンなどが挙げられる。
3級アミノ基及び複数の水酸基を有する化合物(C2)としては、重合開始剤としてエチルアミン、ジエチルアミンなどの1級または2級のアルキルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミンなどの複数のアミノ基を有するアミン化合物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどの1級または2級のアルカノールアミン等の活性水素基を有するアミン化合物等を用い、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン、シクロヘキシレン等のアルキレンオキシドを付加重合したものが挙げられる。
アミノ基含有化合物(C)の配合量は、ポリオール組成物(Y)のアミン価が1mgKOH/g以上100mgKOH/g以下となるよう調整されることが好ましく、20mgKOH/g以上80mgKOH/g以下となるよう配合されることが好ましい。
なお、本明細書におけるアミン価は試料1gを中和するのに必要なHCl量に対して当量となるKOHのミリグラム数を意味し、特に制限はなく、公知の方法を用いて算出することができる。アミノ基含有化合物(C)の化学構造、更に必要に応じて、平均分子量等がわかっている場合には、(1分子当たりのアミノ基の数/平均分子量)×56.1×1000より算出することができる。アミノ基含有化合物(C)の化学構造や平均分子量等が不明である場合には、公知のアミン価測定方法、例えば、JISK7237-1995に従い測定することができる。
ポリオール組成物(Y)は、アルコール性水酸基を1つ有するモノオール化合物(D)をさらに含んでいてもよい。モノオール化合物(D)の主鎖は特に制限されず、水酸基を1つ有するビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。また、脂肪族アルコール、アルキルアルキレングリコール等も用いることができる。モノオール化合物(D)の主鎖は、直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。水酸基の結合位置についても特に限定はないが、分子鎖の末端に存在することが好ましい。
このようなモノオール化合物(D)の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノールラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデカノール、セチルアルコール、ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、ノナデカノール、その他のアルカノール(C20~50)、オレイルアルコール、およびこれらの異性体等の脂肪族モノオール、
シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、4-ブチルシクロヘキサノール、4-ペンチルシクロヘキサノール、4-ヘキシルシクロヘキサノール、シクロデカノール、シクロドデカノール、シクロペンタデカノール、4-イソプロピルシクロヘキサノール、3,5,5-トリメチルシクロヘキサノール、メントール、2-ノルボルナノール、ボルネオール、2-アダマンタノール、ジシクロヘキシルメタノール、デカトール、2-シクロヘキシルシクロヘキサノール、4-シクロヘキシルシクロヘキサノール、4-(4-プロピルシクロヘキシル)シクロヘキサノール、4-(4-ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサノール、α-アンブリノール、デスオキシコルチコステロン、11-デヒドロコルチコステロン、コレステロール、β-シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロール、ラノステロール、エルゴステロール、β-コレスタノール、テストステロン、エストロン、ジギトキシゲニン、デヒドロエピアンドロステロン、コプロスタノール、プレグネノロン、エピコレスタノール、7-デヒドロコレステロール、安息香酸エストラジオール、チゴゲニン、ヘコゲニン、メタンジエノン、酢酸コルチゾン、ステノロン、およびこれらの異性体等の脂環族モノオール、
ベンジルアルコールなどの芳香脂肪族モノオール、
活性水素を1個含有するアルキル化合物等を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドを開環付加重合させたポリオキシアルキレンモノオール等が挙げられる。
モノオール化合物(D)の配合量は、適宜調整される。本発明に用いられる接着剤がモノオール化合物(D)を含む場合、一例として接着剤全量の30質量%以下である。
ポリオール組成物(Y)は、50℃における粘度が50mPa・s以上180mPa・s以下であることが好ましい。ポリオール組成物(Y)の粘度は、ポリオール(B)の骨格や、後述する可塑剤等により調整することができる。ポリオール(B)の骨格で調整する場合は、例えば、ポリプロピレングリコールや、脂肪族カルボン酸とポリオールとの反応により得られるポリエステルポリオールを用いることにより粘度を低下させることができる。あるいは、芳香族カルボン酸とポリオールとの反応により得られるポリエステルポリオールを用いることにより粘度を高くすることができる。
(接着剤のその他の成分)
本発明の接着剤は、上述の成分以外の成分を含んでいてもよい。その他の成分は、ポリイソシアネート組成物(X)、ポリオール組成物(Y)のいずれかまたは両方に含まれていてもよいし、これらとは別に調整しておき、接着剤の塗工直前にポリイソシアネート組成物(X)、ポリオール組成物(Y)とともに混合して用いてもよい。このような成分としては、触媒、酸無水物、カップリング剤、顔料、可塑剤、リン酸化合物、ヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。以下、各成分について説明する。
触媒としては、金属系触媒、アミン系触媒、脂肪族環状アミド化合物等が例示される。
金属系触媒としては、金属錯体系、無機金属系、有機金属系の触媒が挙げられる。金属錯体系の触媒としては、Fe(鉄)、Mn(マンガン)、Cu(銅)、Zr(ジルコニウム)、Th(トリウム)、Ti(チタン)、Al(アルミニウム)、Co(コバルト)からなる群より選ばれる金属のアセチルアセトナート塩、例えば鉄アセチルアセトネート、マンガンアセチルアセトネート、銅アセチルアセトネート、ジルコニアアセチルアセトネート等が例示される。
無機金属系の触媒としては、Sn、Fe、Mn、Cu、Zr、Th、Ti、Al、Co等から選ばれるものが挙げられる。
有機金属系触媒としては、オクチル酸亜鉛、ネオデカン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛等の有機亜鉛化合物、スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジオレエート、スタナスジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジクロライド等の有機錫化合物、オクチル酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル等の有機ニッケル化合物、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト等の有機コバルト化合物、オクチル酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス等の有機ビスマス化合物、テトライソプロピルオキシチタネート、ジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライド、脂肪族ジケトン、芳香族ジケトン、炭素原子数2~10のアルコールの少なくとも1種をリガンドとするチタンキレート錯体等のチタン系化合物等が挙げられる。
アミン系触媒としては、トリエチレンジアミン、2-メチルトリエチレンジアミン、キヌクリジン、2-メチルキヌクリジン、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチル-(3-アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、ジメチルエタノールアミン、ジメチルイソプロパノールアミン、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N-ジメチル-N’-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N-ジメチル-N’-(2-ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)アミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)イソプロパノールアミン、3-キヌクリジノール、N,N,N’,N’-テトラメチルグアニジン、1,3,5-トリス(N,N-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-S-トリアジン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7、N-メチル-N’-(2-ジメチルアミノエチル)ピペラジン、N,N’-ジメチルピペラジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、1-メチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、1-イソブチル-2-メチルイミダゾール、1-ジメチルアミノプロピルイミダゾール、N,N-ジメチルヘキサノールアミン、N-メチル-N’-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン、1-(2-ヒドロキシエチル)イミダゾール、1-(2-ヒドロキシプロピル)イミダゾール、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-メチルイミダゾール、1-(2-ヒドロキシプロピル)-2-メチルイミダゾール等が挙げられる。
脂肪族環状アミド化合物としては、δ-バレロラクタム、ε-カプロラクタム、ω-エナントールラクタム、η-カプリルラクタム、β-プロピオラクタム等が挙げられる。これらの中でもε-カプロラクタムが硬化促進により効果的である。
有機金属系触媒を用いることが好ましく、有機亜鉛化合物、有機錫化合物、有機ビスマス化合物から選ばれる少なくとも一種を用いることが好ましく、有機錫化合物であることが好ましい。有機金属系触媒の配合量は接着剤全量の0.005質量%以上1.0質量%以下であることが好ましい。有機金属系触媒が有機亜鉛化合物である場合、その配合量は接着剤全量の0.05質量%以上1.0質量%以下であることが好ましく、有機金属系触媒が有機錫化合物である場合、その配合量は接着剤全量の0.005質量%以上0.5質量%以下であることが好ましい。有機金属系触媒が有機ビスマス化合物である場合、その配合量は接着剤全量の0.05質量%以上1.0質量%以下であることが好ましい。
酸無水物としては、環状脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物、不飽和カルボン酸無水物等が挙げられ、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。より具体的には、例えば、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物、ポリ(フェニルヘキサデカン二酸)無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルハイミック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート二無水物、ヘット酸無水物、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、5-(2,5-ジオキソテトラヒドロ-3-フラニル)-3-メチル-3-シクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸無水物、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物、1-メチル-ジカルボキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物等が挙げられる。
また、酸無水物として上述した化合物をグリコールで変性したものを用いてもよい。変性に用いることができるグリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等のアルキレングリコール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポチテトラメチレンエーテルグリコール等のポリエーテルグリコール類等が挙げられる。更には、これらのうちの2種類以上のグリコール及び/又はポリエーテルグリコールの共重合ポリエーテルグリコールを用いることもできる。
カップリング剤としては、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-β(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン;ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;ヘキサメチルジシラザン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
チタネート系カップリング剤としては、例えば、テトライソプロポキシチタン、テトラ-n-ブトキシチタン、ブチルチタネートダイマー、テトラステアリルチタネート、チタンアセチルアセトネート、チタンラクテート、テトラオクチレングリコールチタネート、チタンラクテート、テトラステアロキシチタン等が挙げられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
顔料としては特に制限はなく、塗料原料便覧1970年度版(日本塗料工業会編)に記載されている体質顔料、白顔料、黒顔料、灰色顔料、赤色顔料、茶色顔料、緑色顔料、青顔料、金属粉顔料、発光顔料、真珠色顔料等の有機顔料や無機顔料、さらにはプラスチック顔料などが挙げられる。
体質顔料としては、例えば、沈降性硫酸バリウム、ご粉、沈降炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、寒水石、アルミナ白、シリカ、含水微粉シリカ(ホワイトカーボン)、超微粉無水シリカ(アエロジル)、珪砂(シリカサンド)、タルク、沈降性炭酸マグネシウム、ベントナイト、クレー、カオリン、黄土などが挙げられる。
有機顔料の具体例としては、ベンチジンエロー、ハンザエロー、レーキッド4R等の、各種の不溶性アゾ顔料;レーキッドC、カーミン6B、ボルドー10等の溶性アゾ顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の各種(銅)フタロシアニン系顔料;ローダミンレーキ、メチルバイオレットレーキ等の各種の塩素性染め付けレーキ;キノリンレーキ、ファストスカイブルー等の各種の媒染染料系顔料;アンスラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料等の各種の建染染料系顔料;シンカシアレッドB等の各種のキナクリドン系顔料;ヂオキサジンバイオレット等の各種のヂオキサジン系顔料;クロモフタール等の各種の縮合アゾ顔料;アニリンブラックなどが挙げられる。
無機顔料としては、黄鉛、ジンククロメート、モリブデートオレンジ等の如き、各種のクロム酸塩;紺青等の各種のフェロシアン化合物;酸化チタン、亜鉛華、マピコエロー、酸化鉄、ベンガラ、酸化クロームグリーン、酸化ジルコニウム等の各種の金属酸化物;カドミウムエロー、カドミウムレッド、硫化水銀等の各種の硫化物ないしはセレン化物;硫酸バリウム、硫酸鉛等の各種の硫酸塩;ケイ酸カルシウム、群青等の各種のケイ酸塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の各種の炭酸塩;コバルトバイオレット、マンガン紫等の各種の燐酸塩;アルミニウム粉、金粉、銀粉、銅粉、ブロンズ粉、真鍮粉等の各種の金属粉末顔料;これら金属のフレーク顔料、マイカ・フレーク顔料;金属酸化物を被覆した形のマイカ・フレーク顔料、雲母状酸化鉄顔料等のメタリック顔料やパール顔料;黒鉛、カーボンブラック等が挙げられる。
プラスチック顔料としては、例えば、DIC(株)製「グランドールPP-1000」、「PP-2000S」等が挙げられる。
用いる顔料については目的に応じて適宜選択すればよいが、例えば耐久性、対候性、意匠性に優れることから白色顔料としては酸化チタン、亜鉛華等の無機酸化物を用いることが好ましく、黒色顔料としてはカーボンブラックを用いることが好ましい。
顔料の配合量は、一例としてポリオール組成物(X)とポリイソシアネート組成物(Y)の不揮発分総量100質量部に対して1~400質量部であり、接着性、耐ブロッキング性をより良好なものとするため10~300質量部とすることがより好ましい。
可塑剤としては、例えば、フタル酸系可塑剤、脂肪酸系可塑剤、芳香族ポリカルボン酸系可塑剤、リン酸系可塑剤、ポリオール系可塑剤、エポキシ系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、カーボネート系可塑剤などが挙げられる。
フタル酸系可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジへキシルフタレート、ジへプチルフタレート、ジ-(2-エチルヘキシル)フタレート、ジ-n-オクチルフタレート、ジノニルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジデシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ジステアリルフタレート、ジフェニルフタレート、ジベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、オクチルデシルフタレート、ジメチルイソフタレート、ジ-(2-エチルヘキシル)イソフタレート、ジイソオクチルイソフタレートなどのフタル酸エステル系可塑剤、例えば、ジ-(2-エチルヘキシル)テトラヒドロフタレート、ジ-n-オクチルテトラヒドロフタレート、ジイソデシルテトラヒドロフタレートなどのテトラヒドロフタル酸エステル系可塑剤が挙げられる。
脂肪酸系可塑剤としては、例えば、ジ-n-ブチルアジペート、ジ-(2-エチルへキシル)アジペート、ジイソデシルアジペート、ジイソノニルアジペート、ジ(C6-C10アルキル)アジペート、ジブチルジグリコールアジペートなどのアジピン酸系可塑剤、例えば、ジ-n-へキシルアゼレート、ジ-(2-エチルヘキシル)アゼレート、ジイソオクチルアゼレートなどのアゼライン酸系可塑剤、例えば、ジ-n-ブチルセバケート、ジ-(2-エチルへキシル)セバケート、ジイソノニルセバケートなどのセバシン酸系可塑剤、例えば、ジメチルマレート、ジエチルマレート、ジ-n-ブチルマレート、ジ-(2-エチルヘキシル)マレートなどのマレイン酸系可塑剤、例えば、ジ-n-ブチルフマレート、ジ-(2-エチルへキシル)フマレートなどのフマル酸系可塑剤、例えば、モノメチルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジブチルイタコネート、ジ-(2-エチルヘキシル)イタコネートなどのイタコン酸系可塑剤、例えば、n-ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート、ジエチレングリコールジステアレートなどのステアリン酸系可塑剤、例えば、ブチルオレート、グリセリルモノオレート、ジエチレングリコールモノオレートなどのオレイン酸系可塑剤、例えば、トリエチルシトレート、トリ-n-ブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、アセチルトリブチルシトレート、アセチルトリ-(2-エチルへキシル)シトレートなどのクエン酸系可塑剤、例えば、メチルアセチルリシノレート、ブチルアセチルリシノレート、グリセリルモノリシノレート、ジエチレングリコールモノリシノレートなどのリシノール酸系可塑剤、および、ジエチレングリコールモノラウレート、ジエチレングリコールジペラルゴネート、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルなどのその他の脂肪酸系可塑剤などが挙げられる。
芳香族ポリカルボン酸系可塑剤としては、例えば、トリ-n-ヘキシルトリメリテート、トリ-(2-エチルヘキシル)トリメリテート、トリ-n-オクチルトリメリテート、トリイソオクチルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート、トリデシルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテートなどのトリメリット酸系可塑剤、例えば、テトラ-(2-エチルヘキシル)ピロメリテート、テトラ-n-オクチルピロメリテートなどのピロメリット酸系可塑剤などが挙げられる。
リン酸系可塑剤としては、例えば、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ-(2-エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェートなどが挙げられる。
ポリオール系可塑剤としては、例えば、ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ-(2-エチルブチレート)、トリエチレングリコールジ-(2-エチルヘキソエート)、ジブチルメチレンビスチオグリコレートなどのグリコール系可塑剤、例えば、グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート、グリセロールトリブチレートなどのグリセリン系可塑剤などが挙げられる。
エポキシ系可塑剤としては、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシブチルステアレート、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ2-エチルヘキシル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジイソデシル、エポキシトリグリセライド、エポキシ化オレイン酸オクチル、エポキシ化オレイン酸デシルなどが挙げられる。
ポリエステル系可塑剤としては、例えば、アジピン酸系ポリエステル、セバシン酸系ポリエステル、フタル酸系ポリエステルなどが挙げられる。
カーボネート系可塑剤としては、プロピレンカーボネートやエチレンカーボネートなどが挙げられる。
また、可塑剤としては、その他に、部分水添ターフェニル、接着性可塑剤、さらには、ジアリルフタレート、アクリル系モノマーやオリゴマーなどの重合性可塑剤などが挙げられる。これら可塑剤は、単独または2種以上併用することができる。
リン酸化合物としては、リン酸、ピロリン酸、トリリン酸、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、ジブチルホスフェート、2-エチルヘキシルアシッドホスフェート、ビス(2-エチルヘキシル)ホスフェート、イソドデシルアシッドホスフェート、ブトキシエチルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、テトラコシルアシッドホスフェート、2-ヒドロキシエチルメタクリレートアシッドホスフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸等が挙げられる。
金属基材への密着性が良好なものになることから、2,2-ジメチロール酢酸、2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-ジメチロールブタン酸、2,2-ジメチロールペンタン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種を含むことも好ましい。ヒドロキシカルボン酸の配合量は、ポリオール組成物(Y)の0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以下であることが好ましく、2.5質量%以下であることがより好ましい。
(接着剤の形態)
本発明の接着剤は、無溶剤型の形態で用いられる場合に特に効果を発揮するが、溶剤型接着剤として用いることもできる。なお本明細書において溶剤型接着剤とは、接着剤を基材に塗工した後に、オーブン等で加熱して塗膜中の有機溶剤を揮発させた後に他の基材と貼り合せる方法、いわゆるドライラミネート法に用いられる形態をいう。用いられる溶剤としては、トルエン、キシレン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸n-ブチル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、トルオール、キシロール、n-ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。ポリイソシアネート組成物(X)およびポリオール組成物(Y)のいずれか一方、もしくは両方が上述した有機溶剤を含む。溶剤型の場合、ポリイソシアネート組成物(X)またはポリオール組成物(Y)の構成成分の製造時に反応媒体として使用された溶剤が、更に塗装時に希釈剤として使用される場合もある。
無溶剤型接着剤とは、接着剤を基材に塗工した後に、オーブン等で加熱して溶剤を揮発させる工程を経ずに他の基材と貼り合せる方法、いわゆるノンソルベントラミネート法に用いられる形態をいう。ポリイソシアネート組成物(X)およびポリオール組成物(Y)のいずれもが、上記で例示したような有機溶剤を実質的に含まない。ポリイソシアネート組成物(X)またはポリオール組成物(Y)の構成成分や、その原料の製造時に反応媒体として使用された有機溶剤が除去しきれずに、ポリイソシアネート組成物(X)やポリオール組成物(Y)中に微量の有機溶剤が残留してしまっている場合は、有機溶剤を実質的に含まないと解される。また、ポリオール組成物(Y)が低分子量アルコールを含む場合、低分子量アルコールはポリイソシアネート組成物(X)と反応して塗膜の一部となるため、塗工後に揮発させる必要はない。従ってこのような形態も無溶剤型接着剤として扱う。
本発明の接着剤は、ポリイソシアネート組成物(X)に含まれるイソシアネート基のモル数[NCO]とポリオール組成物(Y)に含まれる活性水素基(ヒドロキシル基、アミノ基)のモル量との比、[NCO]/[OH+NH]が1.0~3.0となるよう配合して用いることが好ましい。これにより、塗工時の環境湿度に依存することなく適切な硬化性を得ることができる。
<積層体>
本発明の接着剤は、積層体、特に食品包装用の積層体の製造に好適に用いることができる。このような積層体は、複数の基材(フィルムあるいは紙)を、上述の接着剤を用いて貼り合わせて得られる。
用いるフィルムに特に制限はなく、用途に応じたフィルムを適宜選択することができる。例えば、食品包装用としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリエチレンフィルム(LLDPE:低密度ポリエチレンフィルム、HDPE:高密度ポリエチレンフィルム、MDOPE:一軸延伸ポリエチレンフィルム、OPE:二軸延伸ポリエチレンフィルム)やポリプロピレンフィルム(CPP:無延伸ポリプロピレンフィルム、OPP:二軸延伸ポリプロピレンフィルム)、エチレンビニルアルコール共重合体や、ポリビニルアルコールなどのガスバリア性を有する樹脂の片面または両面にオレフィン系のヒートシール性の樹脂層を設けたガスバリア性フィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン-ビニルアルコール共重合体フィルム等が挙げられる。
また、バイオマス由来成分を含有する材料で形成させたフィルムを使用するのも好ましい。バイオマスフィルムは各社から販売されているほか、例えば、一般財団法人日本有機資源協会に記載のバイオマス認定商品一覧に挙げられるようなシートを使用することができる。
具体的によく知られているフィルムは、バイオマス由来のエチレングリコールを原料としたものである。バイオマス由来のエチレングリコールは、バイオマスを原料として製造されたエタノール(バイオマスエタノール)を原料としたものである。例えば、バイオマスエタノールを、従来公知の方法により、エチレンオキサイドを経由してエチレングリコールを生成する方法等により、バイオマス由来のエチレングリコールを得ることができる。また、市販のバイオマスエチレングリコールを使用してもよく、例えば、インディアグライコール社から市販されているバイオマスエチレングリコールを好適に使用することができる。
あるいは、ISO16620またはASTMD6866で規定されたバイオマスプラスチック度で区別されたバイオマス原料を使用したものも流通している。大気中では1012個に1個の割合で放射性炭素14Cが存在し、この割合は大気中の二酸化炭素でも変わらないので、この二酸化炭素を光合成で固定化した植物の中でも、この割合は変わらない。このため、植物由来樹脂の炭素には放射性炭素14Cが含まれる。これに対し、化石燃料由来樹脂の炭素には放射性炭素14Cがほとんど含まれない。そこで、加速器質量分析器で樹脂中の放射性炭素14Cの濃度を測定することにより、樹脂中の植物由来樹脂の含有割合、すなわちバイオマスプラスチック度を求めることができる。ISO16620またはASTM D6866で規定されたバイオマスプラスチック度が80%以上、好ましくは90%以上であるバイオマスプラスチックである植物由来の低密度ポリエチレンとしては、例えば、Braskem社製の商品名「SBC818」「SPB608」「SBF0323HC」「STN7006」「SEB853」「SPB681」等が挙げられ、これらを原料として使用したフィルムを好適に使用することができる。
フィルムは延伸処理を施されたものであってもよい。延伸処理方法としては、押出製膜法等で樹脂を溶融押出してシート状にした後、同時二軸延伸あるいは逐次二軸延伸を行うことが一版的である。また逐次二軸延伸の場合は、はじめに縦延伸処理を行い、次に横延伸を行うことが一般的である。具体的には、ロール間の速度差を利用した縦延伸とテンターを用いた横延伸を組み合わせる方法が多く用いられる。
フィルム表面には、膜切れやはじき等の欠陥のない接着層が形成されるように、必要に応じて火炎処理やコロナ放電処理等の各種表面処理を施してもよい。
あるいは、アルミニウム等の金属層を蒸着した金属蒸着フィルムやシリカやアルミナ等の金属酸化物の蒸着層を積層した透明蒸着フィルム等の無機蒸着フィルム、ポリビニルアルコールやエチレン・ビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン等のガスバリア層を含有するバリア性フィルムを用いてもよい。このようなフィルムを用いることで、水蒸気、酸素、アルコール、不活性ガス、揮発性有機物(香り)等に対するバリア性を備えた積層体とすることができる。
紙としては、特に限定なく公知の紙基材を使用することができる。具体的には、木材パルプ等の製紙用天然繊維を用いて公知の抄紙機にて製造されるが、その抄紙条件は特に規定されるものではない。製紙用天然繊維としては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ等の木材パルプ、マニラ麻パルプ、サイザル麻パルプ、亜麻パルプ等の非木材パルプ、およびそれらのパルプに化学変性を施したパルプ等が挙げられる。パルプの種類としては、硫酸塩蒸解法、酸性・中性・アルカリ性亜硫酸塩蒸解法、ソーダ塩蒸解法等による化学パルプ、グランドパルプ、ケミグランドパルプ、サーモメカニカルパルプ等を使用することができる。また、市販の各種上質紙やコート紙、裏打ち紙、含浸紙、ボール紙や板紙などを用いることもできる。
積層体の構成例としては、
(1)基材1/接着層1/シーラントフィルム
(2)基材1/接着層1/金属蒸着未延伸フィルム
(3)基材1/接着層1/金属蒸着延伸フィルム
(4)透明蒸着延伸フィルム/接着層1/シーラントフィルム
(5)基材1/接着層1/基材2/接着層2/シーラントフィルム
(6)基材1/接着層1/金属蒸着延伸フィルム/接着層2/シーラントフィルム
(7)基材1/接着層1/透明蒸着延伸フィルム/接着層2/シーラントフィルム
(8)基材1/接着層1/金属層/接着層2/シーラントフィルム
(9)基材1/接着層1/基材2/接着層2/金属層/接着層3/シーラントフィルム
(10)基材1/接着層1/金属層/接着層2/基材2/接着層3/シーラントフィルム
等が挙げられるがこれに限定されない。
構成(1)に用いられる基材1としては、MDOPEフィルム、OPEフィルム、OPPフィルム、PETフィルム、ナイロンフィルム、紙等が挙げられる。また、基材1としてガスバリア性や、後述する印刷層を設ける際のインキ受容性の向上等を目的としたコーティングが施されたものを用いてもよい。コーティングが施された基材フィルム1の市販品としては、K-OPPフィルムやK-PETフィルム等が挙げられる。接着層1は、本発明の接着剤の硬化塗膜である。シーラントフィルムとしては、CPPフィルム、LLDPEフィルム、ガスバリア性ヒートシールフィルム等が挙げられる。基材1の接着層1側の面(基材フィルム1としてコーティングが施されたものを用いる場合には、コーティング層の接着層1側の面)または接着層1とは反対側の面に、印刷層を設けてもよい。印刷層は、グラビアインキ、フレキソインキ、オフセットインキ、孔版インキ、インクジェットインク等各種印刷インキにより、従来ポリマーフィルムや紙への印刷に用いられてきた一般的な印刷方法で形成される。
構成(2)、(3)に用いられる基材1としては、MDOPEフィルム、OPEフィルム、OPPフィルムやPETフィルム、紙等が挙げられる。接着層1は、本発明の接着剤の硬化塗膜である。金属蒸着未延伸フィルムとしては、CPPフィルムやLLDPEフィルム、ガスバリア性ヒートシールフィルムにアルミニウム等の金属蒸着を施したVM-CPPフィルム、VM-LLDPEフィルム等を、金属蒸着延伸フィルムとしては、MDOPEフィルム、OPEフィルム、OPPフィルムにアルミニウム等の金属蒸着を施したVM-MDOPEフィルム、VM-OPEフィルム、VM-OPPフィルムを用いることができる。構成(1)と同様にして、基材1のいずれかの面に印刷層を設けてもよい。
構成(4)に用いられる透明蒸着延伸フィルムとしては、MDOPEフィルム、OPEフィルム、OPPフィルム、PETフィルム、ナイロンフィルム等にシリカやアルミナ蒸着を施したフィルムが挙げられる。シリカやアルミナの無機蒸着層の保護等を目的として、蒸着層上にコーティングが施されたフィルムを用いてもよい。接着層1は、本発明の接着剤の硬化塗膜である。シーラントフィルムは構成(1)と同様のものが挙げられる。透明蒸着延伸フィルムの接着層1側の面(無機蒸着層上にコーティングが施されたものを用いる場合には、コーティング層の接着層1側の面)に印刷層を設けてもよい。印刷層の形成方法は構成(1)と同様である。
構成(5)に用いられる基材1としては、PETフィルム、紙等が挙げられる。基材2としては、ナイロンフィルム等が挙げられる。接着層1、接着層2の少なくとも一方は本発明の接着剤の硬化塗膜である。シーラントフィルムは構成(1)と同様のものが挙げられる。構成(1)と同様にして、基材1のいずれかの面に印刷層を設けてもよい。
構成(6)の基材1としては、構成(2)、(3)と同様のものが挙げられる。金属蒸着延伸フィルムとしては、MDOPEフィルム、OPEフィルム、OPPフィルムやPETフィルムにアルミニウム等の金属蒸着を施したVM-MDOPEフィルム、VM-OPEフィルム、VM-OPPフィルムやVM-PETフィルムが挙げられる。接着層1、接着層2の少なくとも一方は本発明の接着剤の硬化塗膜である。シーラントフィルムは構成(1)と同様のものが挙げられる。構成(1)と同様にして、基材1のいずれかの面に印刷層を設けてもよい。
構成(7)の基材1としては、PETフィルム、紙等が挙げられる。透明蒸着延伸フィルムとしては、構成(4)と同様のものが挙げられる。接着層1、2の少なくとも一方は本発明の接着剤の硬化塗膜である。シーラントフィルムは構成(1)と同様のものが挙げられる。構成(1)と同様にして、基材1のいずれかの面に印刷層を設けてもよい。
構成(8)の基材1としては、PETフィルム、紙等が挙げられる。金属層としては、アルミニウム箔等が挙げられる。接着層1、2の少なくとも一方は本発明の接着剤の硬化塗膜である。シーラントフィルムは構成(1)と同様のものが挙げられる。構成(1)と同様にして、基材1のいずれかの面に印刷層を設けてもよい。
構成(9)、(10)の基材1としては、PETフィルム、紙等が挙げられる。基材2としては、ナイロンフィルム等が挙げられる。金属層としては、アルミニウム箔等が挙げられる。接着層1、2、3の少なくとも一層は本発明の接着剤の硬化塗膜である。シーラントフィルムは構成(1)と同様のものが挙げられる。構成(1)と同様にして、基材1のいずれかの面に印刷層を設けてもよい。
<積層体の製造方法>
本発明の積層体は例えば、ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)とを事前に混ぜ合わせた後、第一の基材に塗布し、必要に応じて溶剤を揮発させ、次いで塗布面に第二の基材を積層し、接着剤層を硬化させて得る2液混合工程を有する方法(ドライラミネート法、ノンソルベントラミネート法)や、ポリイソシアネート組成物(X)と、組成物ポリオール(Y)とを第一の基材及び第二の基材に別々に塗布後、それぞれの塗布面を接触させ圧着させることにより第一の基材と第二の基材とを積層させ、接着剤層を硬化させて得る2液分別塗工工程を有する方法により得られる。
2液混合工程を有する方法により本発明の積層体を製造する場合、一般的なノンソルベントラミネート装置を用いて積層体を製造することができる。接着剤(ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)との混合物)の塗布量は、一例として0.5~5.0g/m2である。第一の基材と第二の基材は、2つのロール間(ラミネートロール)を通過しながらロール間の圧力により貼り合わせられ、ラミネートロールの温度は室温~80℃程度、圧力は0.05~0.5MPa程度が好ましい。ラミネートした後、常温(20~25℃)または加温下、より具体的には15~50℃で、12~72時間で接着剤が硬化し、実用物性を発現する。
<包装材>
上述の積層体は、包装材、特に食品包装用の包装材として好適に用いることができる。包装材は、上述の積層体を袋状に成形し、ヒートシールすることにより包装材の形態としたものである。包装材の態様としては、三方シール袋、四方シール袋、ガセット包装袋、ピロー包装袋、ゲーベルトップ型の有底容器、テトラクラシック、ブリュックタイプ、チューブ容器、紙カップ、蓋材、など種々ある。また、包装材に易開封処理や再封性手段を適宜設けてあってもよい。
本発明の包装材は、主に食品用途はもちろんのこと、洗剤、薬剤を充填する包装材として好適に使用することができる。具体的な用途としては、洗剤、薬剤として、洗濯用液体洗剤、台所用液体洗剤、浴用液体洗剤、浴用液体石鹸、液体シャンプー、液体コンディショナー、医薬用タブレット等が挙げられる。また、上記の容器を包装する2次包装材にも使用できる。
以下、本発明を具体的な合成例、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の例において、「部」及び「%」は、特に断りがない限り、「質量部」及び「質量%」をそれぞれ表す。
<ポリイソシアネート組成物(X)の調製>
(ポリエステルポリオール(I)の合成)
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えた反応容器に、窒素ガス導入下で3-メチルペンタンジオール48.9部、アジピン酸25.5部、イソフタル酸25.5部、及びチタニウムテトライソプロポキシド0.01部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を250℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量1020、水酸基価109.7mgKOH/gのポリエステルポリオール(I)を得た。
(ポリエステルポリオール(II)の合成)
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えた反応容器に、窒素ガス導入下で3-メチルペンタンジオール54.0部、イソフタル酸46.0部、及びチタニウムテトライソプロポキシド0.01部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を250℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量500、水酸基価223.0mgKOH/gのポリエステルポリオール(II)を得た。
(ポリエステルポリオール(III)の合成)
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えた反応容器に、窒素ガス導入下でジエチレングリコール52.9部、アジピン酸47.1部、及びチタニウムテトライソプロポキシド0.01部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量460、水酸基価245.1mgKOH/gのポリエステルポリオール(III)を得た。
(ポリイソシアネート組成物(X-1)の合成)
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管を備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体(住化コベストロウレタン社製、スミジュールN3300)87.0部を仕込み、窒素ガス気流下で攪拌しながら60℃まで加熱した。ポリエステルポリオール(I)13.0部を数回に分けて滴下し、更に加熱して内温90℃で6時間保持してウレタン化反応を行い、NCO基含有率17.8%、60℃における粘度が1149mPa・sの両末端にイソシアネート基を有するポリイソシアネート組成物(X-1)を得た。
(ポリイソシアネート組成物(X-2)~(X-7)の合成)
用いる非芳香族イソシアネート誘導体、ポリエステルポリオールを表1に記載のものに変更した以外はポリイソシアネート組成物(X-1)と同様にしてポリイソシアネート組成物(X-2)~(X-7)を得た。
なお表1中のN3300はヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体(住化コベストロウレタン社製、スミジュールN3300、NCO%は21.8%)であり、60℃における粘度は282mPa・sである。
D101はヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体(旭化成社製、デュラネートD-101、NCO%は19.7%)であり、60℃における粘度は74mPa・sである。
D-178NLはヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体(三井化学株式会社製、タケネートD-178NL、NCO%は19.0%)であり、60℃における粘度は23mPa・sである。
(ポリイソシアネート組成物(X’-1))
ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体(住化コベストロウレタン社製、スミジュールN3300、NCO%は21.8%)をポリイソシアネート組成物(X’-1)として用いた。
(ポリイソシアネート組成物(X’-2))
ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体(旭化成社製、デュラネートD-101、NCO%は19.7%)をポリイソシアネート組成物(X’-2)として用いた。
(ポリイソシアネート組成物(X’-3))
ヘキサメチレンジイソシアネートの誘導体(三井化学株式会社製、タケネートD-178NL、NCO%は19.0%)をポリイソシアネート組成物(X’-3)として用いた。
<ポリオール組成物(Y)の調製>
(ポリエステルポリオール(B2-1)の合成)
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えた反応容器に、窒素ガス導入下で3-メチルペンタンジオール54.0部、イソフタル酸46.0部、及びチタニウムテトライソプロポキシド0.01部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を250℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量500、水酸基価224.2mgKOH/gのポリエステルポリオール(B2-1)を得た。
(ポリオール組成物(Y-1)の調製)
ポリエーテルポリオール(B1)としてポリプロピレンポリオール(AGC社製、エクセノール430(分子量=400、水酸基価=400、いずれもカタログ値))を13.0部、ポリプロピレンポリオール(AGC社製、エクセノール420(分子量=400、水酸基価=280)、いずれもカタログ値)を40.0部、ポリエステルポリオール(B2)として上記で合成したポリエステルポリオール(B2-1)を30.0部、ポリアミン(C1)としてポリオキシプロピレントリアミン(Huntsman社製、ジェファーミンT-403、分子量Mw=440、アミン価=355mgKOH/g、いずれもカタログ値)を17.0部、ジブチル錫ジラウリレートを0.1部用いてポリオール組成物(Y-1)を調製した。ポリオール組成物(Y-1)のアミン価は60.7mgKOH/gである。
<評価>
(印刷層再溶解性)
ウレタン系ラミネートインキ(Finart R794白 G3;DIC(株)製)を離合社製ザーンカップ#3で15秒(25℃)に調整し、版深43μmグラビア版を備えたグラビア印刷機によって、コロナ処理PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(東洋紡エステルフィルムE5102#12)に印刷し、70℃のオーブンを通過させることで乾燥ないし硬化させ、PETフィルム上に印刷層を形成した。
印刷層上に、ポリイソシアネート組成物(X-1)をスポイトで1滴滴下し、その上に綿棒を置いた。次に、力を入れずに綿棒を左右に10往復させた(弱)。更に別の場所に同様に滴下した後、少し綿棒がしなるくらいの力で綿棒を左右に10往復させた(強)。この時の印刷層の溶け具合を目視で判断し、以下の基準に従い評価した。ポリイソシアネート組成物(X-2)~(X-7)、(X’-1)~(X’-3)についても同様に評価し結果を表2、3にまとめた。
◎:強、弱ともに溶けない
〇:強の場合のみ溶ける
×:強、弱のいずれも溶ける
(巻きずれ)
第一塗工部、第二塗工部、貼り合わせ部、巻き取り部を備えるラミネート装置の巻き取り部で巻きずれ評価を行った。第一塗工部で印刷層を有するPETフィルム(印刷層再溶解性評価で使用したのと同様のもの)の印刷面にポリイソシアネート組成物(X)を塗布し、第二塗工部でナイロンフィルム(ユニチカ(株)製、エンブレム ON、膜厚15μm)にポリオール組成物(Y)を塗布し、貼り合わせ部でポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)とが接触するようにこれらのフィルムを貼り合わせ、貼り合わせられたラミネートフィルムを巻取り部で巻き取った。巻き取り部を観察し、巻きずれの有無を調べ表にまとめた。
ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)の塗布量の質量比は表4、5に示す通りである。表4、5中における塗布量(g/m2)は、ポリイソシアネート組成物(X)とポリオール組成物(Y)との塗布量の合計である。例えば、実施例1ではポリイソシアネート組成物(X-1)とポリオール組成物(Y-1)の塗布量の比が100.0:57.1であり、塗布量の合計は2.2g/m2である。