本発明は、部分的に、とりわけ、例えば、トランスフェクション中の、細胞への核酸の送達を支持する優れた能力を示す新規脂質の発見に基づく。本発明は、そのような組成物、かかる組成物を作製する方法、及びかかる組成物を、例えば疾患の治療のために、細胞に核酸を導入するために使用する方法を提供する。
化合物及び合成方法
態様では、本発明は、式(I)の化合物に関し、
式中、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、独立して、正電荷をとることができる原子または基であり、
A1及びA2は、独立して、ヌル、H、または任意選択で置換されたC1-C6アルキルであり、
L1、L2、及びL3は、独立して、ヌル、結合、(C1-C20)アルカンジイル、(ハロ)(C1-C20)アルカンジイル、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイル、(アルコキシ)(C1-C20)アルカンジイル、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルカンジイル、複素環-ジイルであるか、または前述を任意に組み合わせたものであって、任意選択でエーテル、エステル、無水物、アミド、カルバマート、第二級アミン、第三級アミン、第四級アンモニウム、チオエーテル、尿素、カルボニル、もしくはイミンのうちの1つ以上により連結されているものであり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は、独立して、ヌル、H、(C1-C60)アルキル、(ハロ)(C1-C60)アルキル、(ヒドロキシ)(C1-C60)アルキル、(アルコキシ)(C1-C60)アルキル、(C2-C60)アルケニル、(ハロ)(C2-C60)アルケニル、(ヒドロキシ)(C2-C60)アルケニル、(アルコキシ)(C2-C60)アルケニル、(C2-C60)アルキニル、(ハロ)(C2-C60)アルキニル、(ヒドロキシ)(C2-C60)アルキニル、(アルコキシ)(C2-C60)アルキニルであり、ここで、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8のうちの少なくとも1つが少なくとも2つの不飽和結合を含み、かつ、
x、y、及びzは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である。
実施形態では、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、独立して、N、B、P、またはFeである。
実施形態では、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、Nである。
実施形態では、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、独立して、第一級アミン、第二級アミン、または第三級アミンである。
実施形態では、Q1及びQ4は第一級アミンであり、Q2及びQ3は、第三級アミンである。
実施形態では、L1、L2、及びL3は、独立して、(C1-C6)アルカンジイルまたは(ヒドロキシ)(C1-C6)アルカンジイルである。
実施形態では、L1及びL3は、独立して、(ヒドロキシ)(C1-C6)アルカンジイルであり、L2は、(C1-C6)アルカンジイルである。
実施形態では、L1及びL3は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2は、(C1-C6)アルカンジイルである。
実施形態では、L1及びL3は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2は、ブタンジイルである。
実施形態では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8のうちの1つ以上は、独立して、H、リノレイル、アルファ-リノレニル、ガンマ-リノレニル、リノエライジル(linoelaidyl)、アラキドニル、エイコサペンタエニル、及びドコサヘキサエニルから選択される。
実施形態では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8のうちの2つ以上は、独立して、H、リノレオイル、アルファ-リノレノイル、ガンマ-リノレノイル、リノエライドイル、アラキドノイル、エイコサペンタエノイル、及びドコサヘキサエノイルから選択される。
実施形態では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8のうちの1つ以上は、独立して、H、ミリストレイル、パルミトレイル、サピエニル(sapienyl)、オレイル、エライジル、バクセニル、エルシル、カプリリル、カプリル、ラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、アラキジル、ベヘニル、リグノセリル、及びセロチル(cerotyl)から選択される。
実施形態では、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8のうちの2つ以上は、独立して、H、ミリストレオイル、パルミトレオイル、サピエノイル、オレオイル、エライドイル、バクセノイル、エルコイル、カプリロイル、カプロイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、リグノセロイル、及びセロトイルから選択される。
実施形態では、R1、R2、R3、R5、R7及びR8はHであり、R4及びR6は、独立して、リノレイル、アルファ-リノレニル、ガンマ-リノレニル、リノエライジル(linoelaidyl)、アラキドニル、エイコサペンタエニル、及びドコサヘキサエニルから選択される。
実施形態では、R1、R2、R3、R5、R7及びR8はHであり、R4及びR6は、アルファ-リノレニルである。
実施形態では、R1、R2、R3、R5、R7及びR8はHであり、R4及びR6は、リノレイルである。
実施形態では、x及びzは、独立して、0または1であり、yは1である。
実施形態では、Q1及びQ4は第一級アミンであり、Q2及びQ3は第三級アミンであり、L1及びL3は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2はブタンジイルであり、R1、R2、R3、R5、R7及びR8はHであり、R4及びR6はリノレイルであり、x、y、及びzは1である。
実施形態では、L1、L2、及びL3のうちの1つ以上は、少なくとも1つのエステル部分を含む。
実施形態では、R2及びR4のうちの1つ以上は、少なくとも1つのエステル部分を含む。
実施形態では、A1及びA2は、Hである。
態様では、本発明は、式(II)の化合物に関し、
式中、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、及びR28は、独立して、H、ハロ、OH、(C1-C6)アルキル、(ハロ)(C1-C6)アルキル、(ヒドロキシ)(C1-C6)アルキル、(アルコキシ)(C1-C6)アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロであり、
i、j、k、m、s、及びtは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である。
実施形態では、R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は、独立して、Hまたは(C1-C6)アルキルであり、mは8であり、iは8であり、sは1であり、jは1であり、kは4であり、tは4である。
実施形態では、R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は、独立して、Hまたは(C1-C6)アルキルであり、R27及びR28はメチルであり、mは8であり、iは8であり、sは1であり、jは1であり、kは4であり、tは4である。
実施形態では、R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は、独立して、Hであり、R27及びR28はメチルであり、mは8であり、iは8であり、sは1であり、jは1であり、kは4であり、tは4である。
実施形態では、R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は、独立して、Hであり、R27及びR28はメチルであり、R21、R22、R23、R24、R25、及びR26はHであり、mは8であり、iは8であり、sは1であり、jは1であり、kは4であり、tは4である。
実施形態では、R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は、独立して、Hであり、R27及びR28はメチルであり、R21、R22、R23、R24、R25、及びR26はHであり、mは9であり、iは9であり、sは1であり、jは1であり、kは4であり、tは4である。
実施形態では、R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は、独立して、Hであり、R27及びR28はメチルであり、R21、R22、R23、R24、R25、及びR26はHであり、mは9であり、iは9であり、sは1であり、jは1であり、kは3であり、tは3である。
態様では、本発明は、式(III)の化合物に関し、
式中、L4、L5、L6、及びL7は、独立して、結合、(C1-C20)アルカンジイル、(ハロ)(C1-C20)アルカンジイル、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイル、(アルコキシ)(C1-C20)アルカンジイル、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルカンジイル、複素環-ジイル、-(CH2)v1-C(O)-、または-((CH2)v1-O)v2-、または-((CH2)v1-C(O)-O)v2-であり、
R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、H、(C1-C60)アルキル、(ハロ)(C1-C60)アルキル、(ヒドロキシ)(C1-C60)アルキル、(アルコキシ)(C1-C60)アルキル、(C2-C60)アルケニル、(ハロ)(C2-C60)アルケニル、(ヒドロキシ)(C2-C60)アルケニル、(アルコキシ)(C2-C60)アルケニル、(C2-C60)アルキニル、(ハロ)(C2-C60)アルキニル、(ヒドロキシ)(C2-C60)アルキニル、(アルコキシ)(C2-C60)アルキニルであり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも1つが少なくとも2つの不飽和結合を含み、
v、v1及びv2は、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である。
実施形態では、L4、L5、L6、及びL7は、-(CH2)3-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む。
実施形態では、L4及びL5は、-(CH2)3-であり、L6及びL7は、-(CH2)4-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む。
実施形態では、L4及びL6は、-(CH2)3-であり、L5及びL7は、-(CH2)4-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む。
実施形態では、L4及びL7は、-(CH2)3-であり、L5及びL6は、-(CH2)4-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む。
実施形態では、L4及びL6は、-(CH2)3-であり、L5及びL7は、-(CH2)5-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む。
実施形態では、L4及びL7は、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイルであり、L5及びL6は、-(CH2)3-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む。
実施形態では、L4及びL7は、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイルであり、L5及びL6は、-(CH2)3-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも3つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む。
実施形態では、L4及びL7は、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイルであり、L5及びL6は、-(CH2)4-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも3つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む。
実施形態では、L4及びL7は、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイルであり、L5及びL6は、-(CH2)5-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも3つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む。
実施形態では、L4及びL7は、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイルであり、L5及びL6は、-(CH2)6-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも3つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む。
実施形態では、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの2つ以上は、独立して、H、ミリストレオイル、パルミトレオイル、サピエノイル、オレオイル、エライドイル、バクセノイル、エルコイル、カプリロイル、カプロイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、リグノセロイル、及びセロトイルから選択される。
実施形態では、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの2つ以上は、独立して、H、リノレイル、アルファ-リノレニル、ガンマ-リノレニル、リノエライジル(linoelaidyl)、アラキドニル、エイコサペンタエニル、及びドコサヘキサエニルから選択される。
実施形態では、L4及びL7は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2はブタンジイルであり、R29、R30、R31、及びR32はHであり、R33、R34、及びR35はリノレイルであり、L5及びL6は、-(CH2)3-であり、vは1である。
実施形態では、L4及びL7は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2はブタンジイルであり、R29、R30、R31、及びR32はHであり、R33、R34、及びR35はリノレイルであり、L5及びL6は、-(CH2)4-であり、vは1である。
実施形態では、L4及びL7は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2はブタンジイルであり、R29、R30、R31、及びR32はHであり、R33、R34、及びR35はリノレイルであり、L5及びL6は、-(CH2)5-であり、vは1である。
実施形態では、L4及びL7は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2はブタンジイルであり、R29、R30、R31、及びR32はHであり、R33、R34、及びR35はリノレイルであり、L5及びL6は、-(CH2)6-であり、vは1である。
実施形態では、本発明は、式(IV)の化合物に関し、
式中、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である。
実施形態では、本発明は、式(V)の化合物に関する
実施形態では、本発明は、式(VI)の化合物に関する
実施形態では、本発明は、式(VII)の化合物に関する
実施形態では、本発明は、式(VIII)の化合物に関する
実施形態では、本発明は、式(IX)の化合物に関する
実施形態では、本発明は、式(X)の化合物に関する
実施形態では、本発明は、式(XI)の化合物に関する
実施形態では、本発明は、式(XII)の化合物に関する
実施形態では、本発明は、式(XIII)の化合物に関する
実施形態では、本発明は、式(XIV)の化合物に関する
実施形態では、本発明は、式(XV)の化合物に関し、
式中、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である。
実施形態では、本発明は、式(XVI)の化合物に関する
本発明はまた、化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び本発明の組成物を調製するための中間体及び合成方法に関する。
実施形態では、化合物(例えば、式I~XVIのもの)、及び/または化合物(例えば、式I~XVIのもの)を含む医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体及び/または脂質核酸複合体及び/またはリポソーム及び/または脂質ナノ粒子は、室温(例えば、約20~25℃)及び/または低温(例えば、約0℃、または約-10℃、または約-20℃、または約-30℃、または約-40℃、または約-50℃、または約-60℃、または約-70℃、または約-80℃)でアルコール(例えば、エチルアルコール)に可溶性である。
特定の合成方法、例えば、本明細書に記載の化合物(例えば、式I~XVIのもの)の調製に有用な方法が発見された。特定の実施形態は、リチウム及び/またはアルミニウム化合物を含有する反応物から有機化合物を抽出するための方法に関する。他の実施形態は、還元剤を含有する反応物から有機化合物を抽出するための方法に関する。一実施形態では、還元剤は、金属水素化物である。別の実施形態では、還元剤は、水素化アルミニウムリチウムである。いくつかの実施形態では、反応を水で停止させて反応停止反応物を得る。他の実施形態では、反応停止反応物から1つ以上の溶媒を、例えば、蒸発により、除去する。一実施形態では、反応停止反応物を、例えば、加熱及び/または減圧下で乾燥させる。別の実施形態では、乾燥させた反応停止反応物を溶媒で抽出する。いくつかの実施形態では、溶媒は、アルコールである。一実施形態では、アルコールは、イソプロピルアルコールである。別の実施形態では、イソプロピルアルコールを約80℃まで加熱する。さらなる実施形態では、有機化合物を含有する溶媒をデカント及び/またはろ過する。さらに別の実施形態では、溶媒を、例えば、蒸発により、除去して有機化合物を得る。
本発明の化合物(例えば、式I~XVIのもの)を精製するための方法もまた発見された。したがって、特定の実施形態は、化合物(例えば、式I~XVIのもの)を精製するための方法を対象とする。一実施形態では、化合物(例えば、式I~XVIのもの)と1つ以上の不純物とを含有する試料を溶媒に懸濁させる。一実施形態では、溶媒はアセトンである。別の実施形態では、溶媒を加熱する。いくつかの実施形態では、化合物は、溶媒に可溶性である。他の実施形態では、1つ以上の不純物のうちの少なくとも1つは溶媒に不溶性である。一実施形態では、1つ以上の不純物は、フタルイミド誘導体を含む。一実施形態では、1つ以上の不純物は、フタルヒドラジンを含む。さらなる実施形態では、試料はアセトンに懸濁され、化合物は溶解し、1つ以上の不純物のうちの少なくとも1つが沈殿物を形成する。さらに別の実施形態では、沈殿物を、デカント、ろ過、及び/または遠心分離によって除去する。さらに別の実施形態では、溶媒を、例えば、蒸発により、除去して精製化合物を得る。
態様では、本発明は、水素化アルミニウムリチウムと溶媒とを含有する反応物から有機化合物を抽出するための方法に関し、抽出された有機化合物が得られるよう、(a)水で反応を停止させること、(b)溶媒を除去すること、(c)過剰の水を除去すること、及び(d)アルコール(任意選択でイソプロピルアルコール)で有機化合物を抽出することを含む。
態様では、本発明は、水反応性化合物と第1の溶媒とを含有する反応物から有機化合物を抽出するための方法に関し、抽出された有機化合物が得られるよう、(a)水で反応を停止させること、(b)第1の溶媒を除去すること、(c)過剰の水を除去すること、及び(d)第2の溶媒で有機化合物を抽出することを含む。
態様では、本発明は、有機化合物と、フタルイミドまたはフタルイミド誘導体(任意選択でフタルヒドラジン)との混合物からの有機化合物を精製するための方法に関し、精製された有機化合物が得られるよう、(a)混合物をアセトンに溶解させて沈殿物を形成させること、(b)沈殿物を遠心分離により除去すること、及び(c)アセトンを除去することを含む。
医薬組成物、脂質凝集体、脂質担体
実施形態では、本発明は、本明細書に記載の化合物(例えば、式I~XVIのもの)を含む医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体及び/または脂質核酸複合体及び/またはリポソーム及び/または脂質ナノ粒子に関する。
実施形態では、医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体及び/または脂質核酸複合体及び/またはリポソーム及び/または脂質ナノ粒子は、例えば、脂質ナノ粒子、リポソーム、ミセル、交互に配された二重層(interleaved bilayer)等を含め、任意の物理的形態にある。
実施形態では、医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、リポソームである。実施形態では、リポソームは、大型単層小胞(LUV)、多層小胞(MLV)または小型単層小胞(SUV)である。実施形態では、リポソームは、直径が最高で約50~80nmである。実施形態では、リポソームは、直径が約80~1000nm超、またはそれ以上である。実施形態では、リポソームは、直径が約50~1000nm、例えば、約200nm以下である。サイズは、形成された粒子のサイズ(直径)を示す。あるいは、サイズは、形成された粒子の流体力学的半径を示す場合がある。粒度分布は、サブミクロンパーティクルサイザーNicomp Model 370で準弾性光散乱(QELS)を使用して決定され得る。
特定の実施形態では、本発明は、核酸が脂質層内に封入されている、脂質に封入された核酸粒子を生成するための方法及び組成物に関する。RNAを組み込むことが含まれるがこれに限定されない、そのような核酸-脂質粒子は、薬物対脂質比、封入率(encapsulation efficiency)、粒径、及び多分散指数(PDI)を含め、様々な生物物理学的パラメータを使用して特徴付けられる。高い薬物対脂質比、高い封入率、良好なヌクレアーゼ耐性と血清安定性及び制御可能な粒径、一般に、200nm未満の直径が望ましい(これに限定されない)。
特定の実施形態では、トランスフェクション効率に影響を与え得る粒径は、複合体形成培地のイオン強度に依存する。他の実施形態では、粒径は、体液のイオン強度に依存し得る。実施形態では、粒径は、複合体形成培地のpH、または体液のpHに依存する。様々な実施形態では、粒径は、複合体形成の時間もしくは温度、あるいは医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体及び/または脂質核酸複合体及び/またはリポソーム及び/または脂質ナノ粒子の構成成分の混合率に依存する。いくつかの実施形態では、粒径は、粒子分布の平均サイズを報告するZ平均粒径として測定され得る。いくつかの実施形態では、望ましい粒径は、約100nm~約200nm、または約150nm~約200nm、または約150nm~約175nm、または約155~約165nmである。
本発明による脂質ナノ粒子の別の物理的特性は、それらの粒度分布の指標である多分散指数(PDI)である。用語「多分散度」(または「分散度」)は、粒子の粒度分布の不均一性の程度を説明するために使用される。PDIは無次元であり、0.15より小さい値が単分散と見なされるようスケーリングされる。Danaei et al.,Pharmaceutics.2018 May 18;10(2):57。0.7より大きいPDI値は、試料の粒度分布が非常に広く、動的光散乱法(DLS)技術による分析に好適な場合があることを示す。同文献。0.3未満のPDI値は、脂質ベースの担体を使用する薬物送達用途において許容できると考えられ、0.2未満の値は一般的に、様々なポリマーベースのナノ粒子用の実施において許容できると考えられる。同文献.;Badran et al.,Digest J.Nanomater.Biostruct.2014,9,83-91、Chen et al.,Int.J.Pharm.2011,408,223-234、Putri et al.,J.Pharm.Sci.Commun.2017,14,79-85も参照のこと。
いくつかの実施形態では、粒径という尺度(例えば、Z平均粒径(nm)として測定)及びPDIという尺度は、トランスフェクションについての脂質ナノ粒子の適合性を表す。実施形態では、本発明による脂質担体は、サイズが直径200nm未満であり、PDIが0.2未満である。
いくつかの実施形態では、本発明による脂質担体は、ゼータ電位がpH依存性である。ボルト(V)またはミリボルト(mV)で測定されるゼータ電位は、ナノ粒子の特徴付けのために決定され、表面電荷を推定するもので、これは、ナノ懸濁液の物理的安定性を理解するために使用することができる。ゼータ電位は、コロイド状分散液の安定性の重要な指標である。ゼータ電位は、粒子の二重層(DL)の境界またはずり面(shear plane)の電位であり、典型的には+100~-100mVの範囲の値を有する。静電的に安定化している懸濁液には、マイナス20mV未満またはプラス20mV超であるゼータ電位値が典型的には望ましい。ゼータ電位は、培地のpHの影響を受ける。他の要因としては、イオン強度、添加物(複数可)の濃度、及び温度が挙げられる。
いくつかの実施形態では、脂質粒子を含む医薬組成物のゼータ電位は、7.0超のpHで-20mV未満、または7.1超のpHで-20mV未満、または7.2超のpHで-20mV未満、または7.3超のpHで-20mV未満、または7.4超のpHで-20mV未満、または7.5超のpHで-20mV未満である。
実施形態では、本開示による化合物、医薬組成物、または脂質凝集体は、Z平均粒径が約50nm~約2000nm、または約700nm~約1500nmである。いくつかの実施形態では、Z平均粒径は約750nmである。いくつかの実施形態では、Z平均粒径は約200nm未満である。いくつかの実施形態では、限定するわけではないが、化合物、または医薬組成物、または脂質凝集体が投与部位からインビボで透過する能力を決定するために、調整可能な(titrable)粒径が望ましい。
いくつかの実施形態では、本開示による化合物、医薬組成物、または脂質凝集体が形成される培地の特性を使用して、Z平均粒径を制御する。
実施形態では、本開示による化合物、医薬組成物、または脂質凝集体が形成される培地のイオン強度を使用して、Z平均粒径を制御する。
実施形態では、粒径は、脂質凝集体の形成培地中の任意の1つ以上の溶質(例えば、限定することなく、塩化ナトリウム、または塩化カルシウム、または塩化カリウム、またはリン酸ナトリウム)の濃度の制御により決定される。実施形態では、脂質凝集体は、溶質を何も加えずに脱イオン水中で形成され、これが、任意選択で、粒径を制御するために使用され得る。
実施形態では、本開示による化合物、医薬組成物、または脂質凝集体が形成される培地のイオン強度を使用して、粒径を200nm以下に維持する。
実施形態では、本開示による化合物、医薬組成物、または脂質凝集体が形成される培地のpHを使用して、Z平均粒径を制御する。
実施形態では、本開示による化合物、医薬組成物、または脂質凝集体は、安定した粒子分散液を含む。いくつかの実施形態では、安定した分散液は、pHが約7.0~約8.0であるかまたはpH約7.4である。
いくつかの実施形態では、核酸(例えば、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)、メッセンジャーRNA(mRNA)、長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)、プラスミドDNA等)と脂質ナノ粒子との複合体形成により、ヌクレアーゼ耐性が付与される。いくつかの実施形態では、ヌクレアーゼは、RNase、任意選択でRNase Aである。いくつかの実施形態では、RNaseは、インビボで天然に存在する。
核酸対脂質比は、定義された体積の調製物中の核酸の量を、同体積中の脂質の量で割ったものである。これは、モル/モルに基づくか、または重量/重量に基づくか、または重量/モルに基づくか、またはモル/重量に基づき得る。最終の、すぐに投与できる製剤の場合、核酸:脂質比は、任意選択で、可能な限り多くの外部核酸が除去されるよう透析、クロマトグラフィー及び/または酵素(例えば、ヌクレアーゼ)消化が使用された後で計算され得る。
封入率とは、出発混合物の薬物(核酸を含む)対脂質比を、最終の、投与に適した製剤の薬物(核酸を含む)対脂質比で割ったものを指す。これは、相対的な効率の尺度である。絶対的な効率の尺度の場合、最終的に投与に適した製剤となるまでに出発混合物に加えられた核酸の総量も計算することができる。製剤過程で失われた脂質量も計算され得る。効率は、製剤の損失と費用の尺度である。
トランスフェクション
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体には、細胞への巨大分子及び他の化合物の送達のための脂質凝集体における有用性がある。実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体には、細胞への核酸の送達に対する有用性がある。
実施形態では、細胞に核酸をトランスフェクトするための方法が提供され、細胞を、核酸と本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体との複合体と接触させることを含む。実施形態では、核酸と、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体との複合体は、細胞との接触前に形成される。
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、核酸を高効率で封入する、及び/または薬物:脂質比が高い、及び/または封入核酸を血清での分解及び/またはクリアランスから保護する、及び/または全身送達に好適である、及び/または封入核酸の細胞内送達をもたらす。さらに、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、忍容性が高く、かつ、適切な治療指数を提供するため、有効用量の核酸での患者の治療は、患者に対する重大な毒性及び/またはリスクと関連しない。
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、ポリカチオン性である。実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、様々なアニオン性巨大分子、例えば、ポリアニオン、例えば、核酸、例えば、RNAまたはDNAと、安定複合体を形成する。これらの化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、様々な実施形態において、水に分散させると、それらのカチオン性部分を介してポリアニオンと強力に脂質凝集体を形成するという特性を有する。アニオン性化合物に対して過剰のカチオン電荷を使用することにより、ポリアニオン-脂質複合体は細胞膜に吸着され、それにより、細胞による所望の化合物の取り込みが促進され得る。
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体及び/または脂質核酸複合体及び/またはリポソーム及び/または脂質ナノ粒子は、(i)送達される核酸ペイロードを小さくし、理論に拘束されることを望むわけではないが、それをヌクレアーゼ分解から保護し、受容体介在性の取り込みを増強させること、(ii)負電荷を持つ細胞膜との会合を、理論に拘束されることを望むわけではないが、複合体に正電荷を与えることにより改善すること、(iii)エンドソーム膜との融合を促進し、理論に拘束されることを望むわけではないが、エンドソーム区画からの複合体の放出を促進すること、及び(iv)細胞質から核への輸送を増強させること、のうちの1つ以上を媒介する。
実施形態では、本発明は、トランスフェクション効率の高い、トランスフェクションのための本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体、またはトランスフェクションの方法に関する。実施形態では、トランスフェクション効率は、トランスフェクションプロトコルの間に集団全体と比較してトランスフェクトされた細胞の割合を評価することにより測定される。様々な実施形態では、本願の組成物及び方法のトランスフェクション効率は、約30%超、または約40%超、または約50%超、または約60%超、または約70%超、または約80%超、または約90%超、または約95%超である。様々な実施形態では、本願の組成物及び方法のトランスフェクション効率は、市販製品(例えば、LIPOFECTIN、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、LIPOFECTAMINE 3000(Life Technologies))のトランスフェクション効率より高い。様々な実施形態では、本願の組成物及び方法のトランスフェクション効率は、市販製品(例えば、LIPOFECTIN、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、LIPOFECTAMINE 3000(Life Technologies))のトランスフェクション効率より約5倍、または10倍、または15倍、または20倍、または30倍高い。
実施形態では、本発明は、高レベルのエンドソーム脱出を可能にする、トランスフェクションのための本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体、またはトランスフェクションの方法に関する。様々な実施形態では、本願の組成物及び方法のエンドソーム脱出は、市販製品(例えば、LIPOFECTIN、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、LIPOFECTAMINE 3000(Life Technologies))のエンドソーム脱出より多い。様々な実施形態では、本願の組成物及び方法のエンドソーム脱出は、市販製品(例えば、LIPOFECTIN、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、LIPOFECTAMINE 3000(Life Technologies))のエンドソーム脱出より約5倍、または10倍、または15倍、または20倍、または30倍多い。
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、血清耐性である。実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、血清中で実質的に安定である。実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、血清耐性である。実施形態では、本願のトランスフェクション方法は、血清の存在下で機能することができる、及び/または血清不活化及び/または培地交換を必要としない。実施形態では、血清中の安定性及び/または血清耐性は、インビトロアッセイにより測定可能である。様々な量の血清でのトランスフェクション効率は、巨大分子(例えば、限定することなく、DNAまたはRNA)をトランスフェクトする能力を、任意選択で、市販製品(例えば、LIPOFECTIN、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、LIPOFECTAMINE 3000(Life Technologies))と比較して、評価するために使用され得る。
実施形態では、本発明は、毒性作用が低いかまたは低減されている、トランスフェクションのための本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体、またはトランスフェクションの方法に関する。実施形態では、本発明は、市販製品(例えば、LIPOFECTIN、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、LIPOFECTAMINE 3000(Life Technologies))と比較して毒性作用が低減されている、トランスフェクションのための本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体、またはトランスフェクションの方法に関する。様々な実施形態では、本願の組成物及び方法により、細胞は、トランスフェクション後の生存率が約50%超、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約95%になり得る。様々な実施形態では、本願の組成物及び方法により、可能にする、細胞は、トランスフェクション後の生存率が市販製品(例えば、LIPOFECTIN、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、LIPOFECTAMINE 3000(Life Technologies))と比較して5倍、または10倍、または15倍、または20倍、または30倍高くなり得る。実施形態では、毒性作用には、細胞の形態及び/または生存能の破壊あるいは1つ以上の遺伝子の調節不全が含まれる。
実施形態では、本発明は、トランスフェクトされる核酸(例えば、DNAまたはRNA)からの高レベルのタンパク質発現を可能にする、トランスフェクションのための本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体、またはトランスフェクションの方法に関する。様々な実施形態では、本願の組成物及び方法のタンパク質発現は、トランスフェクションされていない場合より約30%超、または約40%超、または約50%超、または約60%超、または約70%超、または約80%超、または約90%超、または約95%超多い。様々な実施形態では、本願の組成物及び方法で得られるタンパク質発現は、市販製品(例えば、LIPOFECTIN、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、LIPOFECTAMINE 3000(Life Technologies))で得られるタンパク質発現より多い。様々な実施形態では、本願の組成物及び方法で得られるタンパク質発現は、市販製品(例えば、LIPOFECTIN、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、LIPOFECTAMINE 3000(Life Technologies))で得られるタンパク質発現より約5倍、または10倍、または15倍、または20倍、または30倍多い。
実施形態では、本発明は、様々な細胞型における、本明細書に記載される効率的トランスフェクションを含むトランスフェクションを可能にする、トランスフェクションのための本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体、またはトランスフェクションの方法に関する。実施形態では、本発明は、樹立細胞株、トランスフェクトし難い細胞、初代細胞、幹細胞、及び血液細胞における、本明細書に記載される効率的トランスフェクションを含むトランスフェクションを可能にする、トランスフェクションのための本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体、またはトランスフェクションの方法に関する。実施形態では、細胞型は、角化細胞、線維芽細胞、またはPBMCである。
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)、医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、インビトロまたはインビボでの標的細胞へのトランスフェクションまたは化合物の送達に好適である。
実施形態では、本発明は、追加のトランスフェクション用試薬、例えば、LipofectAMINE PLUS Reagent(Life Technologies)を必要としない、トランスフェクションのための本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体、またはトランスフェクションの方法に関する。
実施形態では、本願化合物は、例えば、効率的トランスフェクションの場合に、追加の脂質またはヘルパー脂質を必要としない医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体の、構成成分である。例えば、実施形態では、例えば、効率的トランスフェクションのために、DOPE、DOPC、コレステロール、及びポリエチレングリコール(PEG)修飾脂質(限定することなく含むか、あるいはDOPE、DOPC、及び/またはコレステロールのPEG化)のうちの1つ以上を必要としない、医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体。
実施形態では、本願化合物は、追加の脂質またはヘルパー脂質をさらに含む医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体の構成成分である。
実施形態では、追加の脂質またはヘルパー脂質は、カチオン性脂質、アニオン性脂質、中性脂質、多価荷電脂質、及び双性イオン脂質というカテゴリーのうちの1つ以上から選択される。場合によっては、核酸との電荷同士の相互作用を促進するためにカチオン性脂質を使用してよい。
実施形態では、追加の脂質またはヘルパー脂質は、中性脂質である。実施形態では、中性脂質は、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)、またはコレステロールである。実施形態では、コレステロールは、植物の供給源に由来する。他の実施形態では、コレステロールは、動物、真菌、細菌または古細菌の供給源に由来する。
実施形態では、追加の脂質またはヘルパー脂質は、さらなるカチオン性脂質である。実施形態では、カチオン性脂質は、N-[1-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピル]-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)、1,2-ビス(オレオイルオキシ)-3-3-(トリメチルアンモニア)プロパン(DOTAP)、または1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)である。
実施形態では、リン脂質、18:0 PC、18:1 PC、18:2 PC、18:2 PE、DSPE、DOPE、18:2 PE、DMPE、またはその組み合わせをヘルパー脂質として使用する。実施形態では、追加の脂質またはヘルパー脂質は、DOTMAとDOPEであり、任意選択で、約1:1の比である。実施形態では、追加の脂質またはヘルパー脂質は、DHDOSとDOPEであり、任意選択で、約1:1の比である。
実施形態では、追加の脂質またはヘルパー脂質は、市販製品(例えば、LIPOFECTIN、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、LIPOFECTAMINE 3000(Life Technologies))である。
実施形態では、追加の脂質またはヘルパー脂質は、式(A)を有する化合物である。
その場合、R1及びR4は、17個の炭素原子を有する直鎖アルケニルであり、R2及びR5は、-(CH2)p-NH2であり、その場合、pは1~4であり、lは1~10であり、かつ、Xaは、生理学的に許容されるアニオンである。
実施形態では、追加の脂質またはヘルパー脂質は、PEG化脂質である。実施形態では、PEG化脂質は、それに共有結合で結合されたPEG分子を有し、その場合、PEGは、平均分子量が約10kDa~約400kDaである。実施形態では、本発明での使用に好適なポリエチレングリコールは、平均分子量が少なくとも10,000ダルトンから40,000ダルトンのものである。実施形態では、PEGは、平均分子量が20,000~700,000ダルトンの範囲等、平均分子量が20,000ダルトンであり、例えば、35,000~500,000ダルトンの範囲等、20,000~600,000ダルトンの範囲であり、例えば、35,000~350,000ダルトンの範囲等、35,000~400,000ダルトンの範囲であり、例えば、100,000~300,000ダルトンの範囲等、50,000~350,000ダルトンの範囲であり、例えば、200,000~300,000ダルトンの範囲等、150,000~350,000ダルトンの範囲である。特定の実施形態では、本明細書に記載される組成物及び方法での使用に好適なポリエチレングリコールは、平均分子量が、約10,000ダルトン、約15,000ダルトン、約20,000ダルトン、約25,000ダルトン、約30,000ダルトン、約35,000ダルトン、約50,000ダルトン、約75,000ダルトン、約100,000ダルトン、約150,000ダルトン、約200,000ダルトン、約250,000ダルトン、約300,000ダルトン、約400,000ダルトン、150,000ダルトン、200,000ダルトン、250,000ダルトン、300,000ダルトン、400,000ダルトンから選択されるものである。本文脈において、ポリエチレングリコールの平均分子量に言及する「約」とは、+/-30%を意味する。実施形態では本明細書に記載される組成物及び方法に関して、共有結合で結合されているPEGは、平均分子量が10kDa、20kDa、または40kDaである。実施形態では、PEGは、分岐PEG、星型PEG、または櫛型PEGである。
一実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体には、1つ以上のポリエチレングリコール(PEG)鎖が含まれ、任意選択で、PEG200、PEG300、PEG400、PEG600、PEG800、PEG1000、PEG1500、PEG2000、PEG3000、及びPEG4000から選択される。実施形態では、PEGは、PEG2000である。実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体には、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(DSPE)またはその誘導体が含まれる。一実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、PEG化脂質1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ(ポリエチレングリコール)-2000](DSPE-PEG)を含み、別の実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、1,2-ジミリストイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[メトキシ(ポリエチレングリコール)-2000](DMPE-PEG)を含み、さらに別の実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、1,2-ジミリストイル-rac-グリセロ-3-メトキシポリエチレングリコール-2000(DMG-PEG)を含む。さらなる実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、PEG化脂質または遊離PEG鎖の混合物を含む。
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、N-(カルボニル-エトキシポリエチレングリコール2000)-1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(MPEG2000-DSPE)、完全水素化ホスファチジルコリン、コレステロール、LIPOFECTAMINE 3000、カチオン性脂質、ポリカチオン性脂質、及び1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[葉酸塩(ポリエチレングリコール)-5000](FA-MPEG5000-DSPE)のうちの1つ以上を含む。
いくつかの実施形態では、1つ以上のPEG化ヘルパー脂質は、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)を含む医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体及び/またはリポソーム及び/または脂質ナノ粒子内に組み込まれる。いくつかの実施形態では、PEG化ヘルパー脂質の濃度、またはPEG化ヘルパー脂質と本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)のうちのいずれか1つ以上との比、またはPEG化ヘルパー脂質と核酸の比を使用して粒径に影響を与える。いくつかの実施形態では、粒径は、他の要因(例えば、限定することなく、粒子を含有する溶液のイオン強度、粒子を含有する溶液への塩の添加、粒子を含有する溶液への他の小分子の添加、粒子を含有する溶液のpHの調節)により決定される。いくつかの実施形態では、他の要因による粒径制御は、1つ以上のPEG化ヘルパー脂質と併せて、または1つ以上のPEG化ヘルパー脂質の代わりに使用される。
一実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、約3.2mg/mLのN-(カルボニル-エトキシポリエチレングリコール2000)-1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン(MPEG2000-DSPE)、約9.6mg/mLの完全水素化ホスファチジルコリン、約3.2mg/mLのコレステロール、約2mg/mLの硫酸アンモニウム、及び緩衝液としてのヒスチジンを含み、約0.27mg/mLの1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[葉酸塩(ポリエチレングリコール)-5000](FA-MPEG5000-DSPE)が脂質混合物に加えられる。別の実施形態では、核酸は、約1μgの核酸あたり1μLのLIPOFECTAMINE 3000を合わせ、室温で少なくとも約5分間インキュベートすることにより複合体化される。一実施形態では、LIPOFECTAMINE 3000は、脂質を約1mg/mLの濃度で含む溶液である。実施形態では、核酸は、約1μgの核酸あたり約10μgの本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体を合わせ、室温で約5分間インキュベートすることにより封入される。
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、1つ以上のナノ粒子を含む。一実施形態では、ナノ粒子は、ポリマーナノ粒子である。様々な実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、ジブロックコポリマー、トリブロックコポリマー、テトラブロックコポリマー、及びマルチブロックコポリマーのうちの1つ以上を含む。様々な実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、ポリエチレングリコール(PEG)修飾ポリ乳酸(PLA)ジブロックコポリマー(PLA-PEG)、PEG-ポリプロピレングリコール-PEG修飾PLA-テトラブロックコポリマー(PLA-PEG-PPG-PEG)、及びポリ(乳酸-コ-グリコール酸)コポリマーを含むポリマーナノ粒子のうちの1つ以上を含む。別の実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、統計コポリマー、もしくは交互コポリマー、もしくは周期コポリマー、または他の任意の種類のポリマーを含む。
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、内容全体が参照により本明細書に組み込まれるWO/2000/027795に記載されている1つ以上の脂質を含む。
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、内容全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,627,159号に記載のようにPolybrene(商標)(臭化ヘキサジメトリン)を含む。
様々な実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、1つ以上のポリマーを含む。ポリマーの例としては、臭化ヘキサジメトリン(Polybrene(商標))、DEAE-デキストラン、プロタミン、硫酸プロタミン、ポリ-L-リジン、またはポリ-D-リジンが挙げられる。これらのポリマーをカチオン性脂質と組み合わせて使用し、細胞による取り込み、血清安定性(例えば、インビボでの安定性)を含めた、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体の安定性、エンドソーム脱出、細胞生存率、及びタンパク質発現に対する相乗効果がもたらされるようにしてよい。
実施形態では、本願化合物は、表1から選択される1つ以上の追加の脂質もしくはポリマーをさらに含む医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体の構成成分である。他の実施形態では、本発明の核酸は、表1から選択される1つ以上の脂質もしくはポリマーをさらに含む医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体の構成成分である。
様々な実施形態では、表1の脂質のうちの1つ以上、または2つ以上、または3つ以上、または4つ以上、または5つ以上は、本願化合物を用いた製剤に合わせられ、それらは、医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体の構成成分である。
本発明の医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体及び/または脂質核酸複合体及び/またはリポソーム及び/または脂質ナノ粒子中に存在し得る追加の構成成分としては、ポリアミドオリゴマー(例えば、米国特許第6,320,017号を参照のこと)、ペプチド、タンパク質、洗浄液、脂質-誘導体、例えば、ホスファチジルエタノールアミンに結合させたPEG及びセラミドに結合させたPEG(米国特許第5,885,613号を参照のこと)等のような、二重層を安定化させる構成成分が挙げられる。
実施形態では、本願脂質としては、さらなるカチオン性脂質、中性脂質、ステロール、及び形成中の脂質粒子の凝集を低減するよう選択された脂質が含まれ、これは、形成中の電荷誘導性の凝集を防ぐ粒子の立体安定化によりもたらされ得る。形成中の粒子の凝集を低減する脂質の例としては、ポリエチレングリコール(PEG)修飾脂質、モノシアロガングリオシド Gm1、及びポリアミドオリゴマー(「PAO」)(米国特許第6,320,017号に記載もの等)が挙げられる。PEG、Gm1またはATTAのように、製剤化中の凝集を防ぐ、荷電していない親水性の立体障害部分を有する他の化合物もまた、本発明の方法及び組成物での場合のような使用のために脂質に結合させることもできる。ATTA-脂質は、例えば、米国特許第6,320,017号に記載されており、PEG-脂質複合体は、例えば、米国特許第5,820,873号、同第5,534,499号及び同第5,885,613号に記載されている。典型的には、凝集を低減するよう選択された脂質成分の濃度は、(脂質のモルパーセントで)約0.1~15%である。製剤化後に粒子が安定している場合は、対象への投与前にPEGまたはATTAを透析で除くことができる。
実施形態では、細胞型または組織に特異的な標的指向性部分を使用して、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体を指向させることが望ましい。リガンド、細胞表面の受容体、糖タンパク質、ビタミン(例えば、リボフラビン)及びモノクローナル抗体等の様々な標的指向性部分を使用した脂質粒子の標的指向がこれまでに報告されている(例えば、米国特許第4,957,773号及び同第4,603,044号を参照のこと)。標的指向性部分は、タンパク質全体またはその断片を含むことができる。標的指向機構では一般に、標的部分が標的、例えば、細胞表面受容体との相互作用に利用可能であるように、標的指向物質が脂質粒子の表面に位置していることが必要とされる。様々な異なる標的指向物質及び方法が知られており、かつ当該技術分野で利用可能であり、例えば、Sapra and Allen,Prog.Lipid Res.42(5):439-62(2003)、及びAbra et al.,J.Liposome Res.12:1-3,(2002)に記載のものが挙げられる。標的物質を結合させるための標準的方法を使用することができる。例えば、標的物質の結合のために活性化され得るホスファチジルエタノールアミン、または脂質誘導体化ブレオマイシン等の誘導体化親油性化合物を使用することができる。抗体による標的指向リポソームは、例えば、プロテインAが組み込まれているリポソーム(Renneisen,et al.,J.Bio.Chem.,265:16337-16342(1990)及びLeonetti,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.(USA),87:2448-2451(1990)を参照のこと)を使用して構築することができる。抗体結合の他の例は、米国特許第6,027,726号に開示されており、その教示は、参照により本明細書に組み込まれる。標的指向性部分の例には、新生物または腫瘍と関連する抗原等、細胞成分に特異的な他のタンパク質も含まれ得る。標的指向性部分として使用されるタンパク質は、共有結合によりリポソームに結合され得る(Heath,Covalent Attachment of Proteins to Liposomes,149 Methods in Enzymology 111-119(Academic Press,Inc.1987)を参照のこと)。他の標的指向方法には、ビオチン-アビジン系が含まれる。
実施形態では、本願の組成物及び方法には複合体形成培地が使用される。一実施形態では、複合体形成培地は、pHが、約7超、または約7.2超、または約7.4超、または約7.6超、または約7.8超、または約8.0超、または約8.2超、または約8.4超、または約8.6超、または約8.8超、または約9.0超である。一実施形態では、複合体形成培地は、トランスフェリンを含む。さらなる実施形態では、複合体形成培地は、DMEMを含む。さらに別の実施形態では、複合体形成培地は、DMEM/F12を含む。
核酸
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、例えば、任意のオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドを含め、核酸との会合に好適である。
実施形態では、核酸は、RNA、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)、メッセンジャーRNA(mRNA)、長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、プラスミド、免疫刺激核酸、アンチセンス、アンタゴmir、アンチmir、マイクロRNA模倣体、スーパーmir、U1アダプター、またはアプタマーである。
実施形態では、核酸は、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体内に完全に封入されている。他の実施形態では、核酸は、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体内に部分的に封入されている。さらに他の実施形態では、核酸ならびに本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体はいずれも、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体内に核酸が封入されずに存在する。
完全に封入されていることは、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体にある核酸が、遊離核酸を大幅に分解する血清またはヌクレアーゼアッセイへの曝露後に大幅に分解されないことを示す。実施形態では、完全に封入されている系では、通常であれば遊離核酸の約100%が分解される処理において粒子核酸の約25%未満が分解される。実施形態では、粒子核酸の約10%未満または約5%未満が分解される。
封入の程度は、Oligreenアッセイにより決定され得る。Oligreenは、溶液中のオリゴヌクレオチド及び一本鎖DNAを定量化するための超高感度蛍光核酸染色である(Invitrogen Corporation,Carlsbad,CAより入手可能)。
完全に封入されていることはまた、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体が血清安定であること、すなわち、それらが、インビボ投与時にそれらの各構成成分に急速に分解されないことを示唆する。
実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体を核酸(例えば、DNAまたはRNA)との複合体にし、その際、標的細胞型に応じて異なる比、一般には脂質(ng):RNA(ng)を約1:16~約25:1の範囲の比にする。例示的な脂質:RNA比は、約1:1~約10:1、例えば、限定することなく、約2.5:1、または約5:1である。
核酸濃度、緩衝液の種類と濃度等のような追加のパラメータがトランスフェクション効率に影響を与えるが、それらは、当業者が日常的な実験により改変可能である。
実施形態では、核酸は、RNAまたはDNAから選択される。
実施形態では、DNAは、プラスミド、コスミド、ファージ、組換えウイルスまたは他のベクターである。実施形態では、ベクター(またはプラスミド)とは、例えば、異種核酸の発現または複製のためにそれらを細胞に導入するため等に使用される、個別要素を指す。ベクターは、エピソームのまま留まることができるか、またはゲノム染色体への遺伝子もしくはその部分の組み込みをもたらすよう設計することもできる。酵母人工染色体及び哺乳類人工染色体等の人工染色体であるベクターも企図される。そのような媒体の選択及び使用は当業者に周知である。機能的に連結されているDNA断片の発現をもたらす能力があるプロモーター領域等の制御配列に機能的に連結されているDNAを発現させる能力があるベクターが含まれる(例えば、発現ベクター)。したがって、ベクターとは、プラスミド等の組換えDNAもしくはRNAコンストラクト、ファージ、組換えウイルスまたは他のベクターであって、適切な宿主細胞への導入時にそのDNAの発現をもたらすものを指す。適切なベクターは当業者に周知であり、それらには、真核細胞及び/または原核細胞で複製可能なもの、ならびにエピソームのまま留まるもの、または宿主細胞ゲノムに組み込まれるものが含まれる。
実施形態では、RNAは、合成RNAである。実施形態では、RNAは、化学合成のRNAである。実施形態では、RNAは、インビトロ転写されたRNAである。
実施形態では、RNAは、siRNA、lncRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、マイクロRNA、アンタゴmir、アプタマー、リボザイム及びmRNAから選択される。
実施形態では、合成RNA(限定することなく、mRNAを含む)は、非標準ヌクレオチドを含まない。
実施形態では、合成RNA(限定することなく、mRNAを含む)は、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む。
実施形態では、1つ以上の非標準ヌクレオチドは、実質的な細胞毒性を回避する。実施形態では、1つ以上の非標準ヌクレオチドは、インビボ細胞毒性を実質的に回避する。実施形態では、1つ以上の非標準ヌクレオチドは、ヒト対象での免疫反応を実質的に回避する。例えば、免疫反応は、自然免疫系を介した免疫応答であり得る。当該技術分野で公知のマーカー(例えば、サイトカイン、インターフェロン、TLR)を使用して免疫応答をモニターすることができる。実施形態では、有効用量により、残留毒性を緩和するため使用される免疫抑制剤(例えば、B18R)によるヒト対象の治療の必要性が排除される。
実施形態では、免疫応答は、対応する未修飾核酸により誘導される免疫応答と比較して約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約99%、約99.9%、または約99.9%超低減される。実施形態では、1つ以上の免疫応答マーカーの上方制御は、対応する未修飾核酸により誘導される1つ以上の免疫応答マーカーの上方制御と比較して約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約99%、約99.9%、または約99.9%超低減される。実施形態では、免疫応答マーカーは、インターフェロン遺伝子のmRNAまたはタンパク質産物を含み、これには、インターフェロンアルファ遺伝子、IFNB1、TLR3、RARRES3、EIF2AK2、STAT1、STAT2、IFIT1、IFIT2、IFIT3、IFIT5、OAS1、OAS2、OAS3、OASL、ISG20またはその断片、バリアント、類似体、もしくはファミリーメンバーが含まれる。実施形態では、免疫応答マーカーは、TNF遺伝子のmRNAまたはタンパク質産物を含み、これには、TNFアルファ遺伝子、TNFRSF1A;TNFRSF1B;LTBR;TNFRSF4;CD40;FAS;TNFRSF6B;CD27;TNFRSF8;TNFRSF9;TNFRSF10A;TNFRSF10B;TNFRSF10C;TNFRSF10D;TNFRSF11A;TNFRSF11B;TNFRSF12A;TNFRSF13B;TNFRSF13C;TNFRSF14;NGFR;TNFRSF17;TNFRSF18;TNFRSF19;TNFRSF21;TNFRSF25;及びEDA2Rまたはその断片、バリアント、類似体、もしくはファミリーメンバーが含まれる。実施形態では、免疫応答マーカーは、インターロイキン遺伝子のmRNAまたはタンパク質産物を含み、これには、IL-6遺伝子、IL-1;IL-2;IL-3;IL-4;IL-5;IL-6;IL-7;IL-8もしくはCXCL8;IL-9;IL-10;IL-11;IL-12;IL-13;IL-14;IL-15;IL-16;IL-17;IL-18;IL-19;IL-20;IL-21;IL-22;IL-23;IL-24;IL-25;IL-26;IL-27;IL-28;IL-29;IL-30;IL-31;IL-32;IL-33;IL-35;IL-36またはその断片、バリアント、類似体、もしくはファミリーメンバーが含まれる。
実施形態では、細胞死は、対応する未修飾核酸で観察される細胞死より約10%、約25%、約50%、約75%、約85%、約90%、約95%、または約95%超少ない。さらに、細胞死は、修飾核酸と接触した細胞のうち約50%、約40%、約30%、約20%、約10%、約5%、約1%、約0.1%、約0.01%または約0.01%未満より少ない細胞を侵す場合がある。
特定の非標準ヌクレオチドは、RNA分子に組み込まれた場合、理論に拘束されることを望むわけではないが、一部には、外来性核酸を検出するタンパク質、例えば、プロテインキナーゼR、Rig-1及びオリゴアデニル酸合成酵素ファミリーのタンパク質の、結合を妨げることによってRNA分子の毒性を低減させることができる。RNA分子に組み込まれた場合に、そのRNA分子の毒性を低減させることが報告されている非標準ヌクレオチドとしては、プソイドウリジン、5-メチルウリジン、2-チオウリジン、5-メチルシチジン、N6-メチルアデノシン、及びそれらの特定の組み合わせが挙げられる。しかしながら、RNA分子のインビボ毒性を低下させることができる非標準ヌクレオチドの化学的特徴は、この時点まで依然として不明であった。さらに、ほとんどの非標準ヌクレオチド、例えば、5-メチルウリジン、2-チオウリジン、5-メチルシチジン、及びN6-メチルアデノシンは、それらの大量の組み込みにより、RNA分子がタンパク質に翻訳され得る効率を低下させ、タンパク質発現が必要とされる適用では、これらのヌクレオチドを含有するRNA分子の有用性が制限され得る。さらに、プソイドウリジンは、合成RNA分子がタンパク質に翻訳され得る効率を低下させることなくRNA分子のウリジンに完全に取って代わることができるが、特定の状況において、例えば、高頻度で繰り返しトランスフェクションを実施する場合には、アデノシン、グアノシン、シチジン、及びプソイドウリジンのみを含有する合成RNA分子は、過渡の毒性を示し得る。
実施形態では、非標準ヌクレオチドは、ピリミジンについては2C位、4C位、及び5C位から選択される位置、またはプリンについては6C位、7N位及び8C位から選択される位置における1つ以上の置換を有する。
実施形態では、非標準ヌクレオチドは、5-ヒドロキシシチジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、5-メトキシシチジン、プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-メトキシウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、及び5-メトキシプソイドウリジンのうちの1つ以上を、任意選択で、非標準ヌクレオチドの少なくとも50%、または少なくとも60%、または少なくとも70%、または少なくとも80%、または少なくとも90%、または100%の量で含む。
実施形態では、シチジン残基の少なくとも約50%は非標準ヌクレオチドであり、それらは、5-ヒドロキシシチジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、及び5-メトキシシチジンから選択される。
実施形態では、シチジン残基の少なくとも約75%または少なくとも約90%は非標準ヌクレオチドであり、非標準ヌクレオチドは、5-ヒドロキシシチジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、及び5-メトキシシチジンから選択される。
実施形態では、ウリジンの少なくとも約20%、またはウリジン残基の少なくとも約40%、もしくは少なくとも約50%、もしくは少なくとも約75%、もしくは少なくとも約90%は非標準ヌクレオチドであり、かかる非標準体は、プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-メトキシウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、及び5-メトキシプソイドウリジンから選択される。
実施形態では、ウリジン残基の少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または少なくとも約75%、または少なくとも約90%は非標準ヌクレオチドであり、非標準ヌクレオチドは、プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-メトキシウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、及び5-メトキシプソイドウリジンから選択される。
実施形態では、グアニン残基の少なくとも約10%は非標準ヌクレオチドであり、非標準ヌクレオチドは、任意選択で、7-デアザグアノシンである。
実施形態では、合成RNAは、グアノシン残基の代わりに約50%以下の7-デアザグアノシンを含む。
実施形態では、合成RNAは、アデノシン残基の代わりに非標準ヌクレオチドを含まない。
実施形態では、本発明は、RNA分子であって、ピリミジンの場合は2C位及び/または4C位及び/または5C位、あるいはプリンの場合は6C位及び/または7N位及び/または8C位における1つ以上の置換を含む1つ以上の非標準ヌクレオチドを含有するRNA分子は、一部には、これらの位置での置換が、外来性核酸を検出するタンパク質による合成RNA分子の認識を妨げることができるため、標準ヌクレオチドのみを含有する合成RNA分子よりも毒性が低い可能性があること、さらに、これらの位置での置換では、一部には、これらの位置での置換が塩基対形成及び塩基のスタッキング相互作用を妨げないため、合成RNA分子がタンパク質に翻訳され得る効率への影響が最小限であり得ることに関する。
ピリミジンの場合は2C位及び/または4C位及び/または5C位、あるいはプリンの場合は6C位及び/または7N位及び/または8C位における1つ以上の置換を含む非標準ヌクレオチドの例としては、2-チオウリジン、5-アザウリジン、プソイドウリジン、4-チオウリジン、5-メチルウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-アミノウリジン、5-アミノプソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メトキシウリジン、5-メトキシプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、5-メチル-5-アザウリジン、5-アミノ-5-アザウリジン、5-ヒドロキシ-5-アザウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-アミノプソイドウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、4-チオ-5-アザウリジン、4-チオプソイドウリジン、4-チオ-5-メチルウリジン、4-チオ-5-アミノウリジン、4-チオ-5-ヒドロキシウリジン、4-チオ-5-メチル-5-アザウリジン、4-チオ-5-アミノ-5-アザウリジン、4-チオ-5-ヒドロキシ-5-アザウリジン、4-チオ-5-メチルプソイドウリジン、4-チオ-5-アミノプソイドウリジン、4-チオ-5-ヒドロキシプソイドウリジン、2-チオシチジン、5-アザシチジン、プソイドイソシチジン、N4-メチルシチジン、N4-アミノシチジン、N4-ヒドロキシシチジン、5-メチルシチジン、5-アミノシチジン、5-ヒドロキシシチジン、5-メトキシシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、5-メチル-5-アザシチジン、5-アミノ-5-アザシチジン、5-ヒドロキシ-5-アザシチジン、5-メチルプソイドイソシチジン、5-アミノプソイドイソシチジン、5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、N4-メチル-5-アザシチジン、N4-メチルプソイドイソシチジン、2-チオ-5-アザシチジン、2-チオプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-メチルシチジン、2-チオ-N4-アミノシチジン、2-チオ-N4-ヒドロキシシチジン、2-チオ-5-メチルシチジン、2-チオ-5-アミノシチジン、2-チオ-5-ヒドロキシシチジン、2-チオ-5-メチル-5-アザシチジン、2-チオ-5-アミノ-5-アザシチジン、2-チオ-5-ヒドロキシ-5-アザシチジン、2-チオ-5-メチルプソイドイソシチジン、2-チオ-5-アミノプソイドイソシチジン、2-チオ-5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-メチル-5-アザシチジン、2-チオ-N4-メチルプソイドイソシチジン、N4-メチル-5-メチルシチジン、N4-メチル-5-アミノシチジン、N4-メチル-5-ヒドロキシシチジン、N4-メチル-5-メチル-5-アザシチジン、N4-メチル-5-アミノ-5-アザシチジン、N4-メチル-5-ヒドロキシ-5-アザシチジン、N4-メチル-5-メチルプソイドイソシチジン、N4-メチル-5-アミノプソイドイソシチジン、N4-メチル-5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、N4-アミノ-5-アザシチジン、N4-アミノプソイドイソシチジン、N4-アミノ-5-メチルシチジン、N4-アミノ-5-アミノシチジン、N4-アミノ-5-ヒドロキシシチジン、N4-アミノ-5-メチル-5-アザシチジン、N4-アミノ-5-アミノ-5-アザシチジン、N4-アミノ-5-ヒドロキシ-5-アザシチジン、N4-アミノ-5-メチルプソイドイソシチジン、N4-アミノ-5-アミノプソイドイソシチジン、N4-アミノ-5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、N4-ヒドロキシ-5-アザシチジン、N4-ヒドロキシプソイドイソシチジン、N4-ヒドロキシ-5-メチルシチジン、N4-ヒドロキシ-5-アミノシチジン、N4-ヒドロキシ-5-ヒドロキシシチジン、N4-ヒドロキシ-5-メチル-5-アザシチジン、N4-ヒドロキシ-5-アミノ-5-アザシチジン、N4-ヒドロキシ-5-ヒドロキシ-5-アザシチジン、N4-ヒドロキシ-5-メチルプソイドイソシチジン、N4-ヒドロキシ-5-アミノプソイドイソシチジン、N4-ヒドロキシ-5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-メチル-5-メチルシチジン、2-チオ-N4-メチル-5-アミノシチジン、2-チオ-N4-メチル-5-ヒドロキシシチジン、2-チオ-N4-メチル-5-メチル-5-アザシチジン、2-チオ-N4-メチル-5-アミノ-5-アザシチジン、2-チオ-N4-メチル-5-ヒドロキシ-5-アザシチジン、2-チオ-N4-メチル-5-メチルプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-メチル-5-アミノプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-メチル-5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-アミノ-5-アザシチジン、2-チオ-N4-アミノプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-アミノ-5-メチルシチジン、2-チオ-N4-アミノ-5-アミノシチジン、2-チオ-N4-アミノ-5-ヒドロキシシチジン、2-チオ-N4-アミノ-5-メチル-5-アザシチジン、2-チオ-N4-アミノ-5-アミノ-5-アザシチジン、2-チオ-N4-アミノ-5-ヒドロキシ-5-アザシチジン、2-チオ-N4-アミノ-5-メチルプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-アミノ-5-アミノプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-アミノ-5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-ヒドロキシ-5-アザシチジン、2-チオ-N4-ヒドロキシプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-ヒドロキシ-5-メチルシチジン、N4-ヒドロキシ-5-アミノシチジン、2-チオ-N4-ヒドロキシ-5-ヒドロキシシチジン、2-チオ-N4-ヒドロキシ-5-メチル-5-アザシチジン、2-チオ-N4-ヒドロキシ-5-アミノ-5-アザシチジン、2-チオ-N4-ヒドロキシ-5-ヒドロキシ-5-アザシチジン、2-チオ-N4-ヒドロキシ-5-メチルプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-ヒドロキシ-5-アミノプソイドイソシチジン、2-チオ-N4-ヒドロキシ-5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、N6-メチルアデノシン、N6-アミノアデノシン、N6-ヒドロキシアデノシン、7-デアザアデノシン、8-アザアデノシン、N6-メチル-7-デアザアデノシン、N6-メチル-8-アザアデノシン、7-デアザ-8-アザアデノシン、N6-メチル-7-デアザ-8-アザアデノシン、N6-アミノ-7-デアザアデノシン、N6-アミノ-8-アザアデノシン、N6-アミノ-7-デアザ-8-アザアデノシン、N6-ヒドロキシアデノシン、N6-ヒドロキシ-7-デアザアデノシン、N6-ヒドロキシ-8-アザアデノシン、N6-ヒドロキシ-7-デアザ-8-アザアデノシン、6-チオグアノシン、7-デアザグアノシン、8-アザグアノシン、6-チオ-7-デアザグアノシン、6-チオ-8-アザグアノシン、7-デアザ-8-アザグアノシン、6-チオ-7-デアザ-8-アザグアノシン、及び5-メトキシウリジンが挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態では、本発明は、5-ヒドロキシシチジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、5-メトキシシチジン、5-ヒドロキシウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-メトキシウリジン、プソイドウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、及び5-メトキシプソイドウリジンから選択される1つ以上の非標準ヌクレオチドに関する。実施形態では、非標準ヌクレオチドの少なくとも50%、または少なくとも55%、または少なくとも60%、または少なくとも65%、または少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%は、5-ヒドロキシシチジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、5-メトキシシチジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-メトキシウリジン、プソイドウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、及び5-メトキシプソイドウリジンのうちの1つ以上である。
実施形態では、シチジン残基の少なくとも約50%、または少なくとも約55%%、または少なくとも60%、または少なくとも65%、または少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%は、5-ヒドロキシシチジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、5-メトキシシチジンから選択される非標準ヌクレオチドである。
実施形態では、ウリジン残基の少なくとも約20%、または約30%、または約40%、または約50%、または少なくとも約55%、または少なくとも60%、または少なくとも65%、または少なくとも70%、または少なくとも75%、または少なくとも80%、または少なくとも85%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、または100%は、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-メトキシウリジン、プソイドウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、及び5-メトキシプソイドウリジンから選択される非標準ヌクレオチドである。
実施形態では、グアノシン残基の少なくとも約10%(例えば、10%、または約20%、または約30%、または約40%、または約50%)は非標準ヌクレオチドであり、非標準ヌクレオチドは、任意選択で、7-デアザグアノシンである。実施形態では、RNAは、グアノシン残基の代わりに約50%以下の7-デアザグアノシンを含有する。
実施形態では、RNAは、アデノシン残基の代わりに非標準ヌクレオチドを含有しない。
特定の非標準ヌクレオチドには代替的命名体系が存在することに注意する。例えば、特定の状況では、5-メチルプソイドウリジンは、「3-メチルプソイドウリジン」または「N3-メチルプソイドウリジン」または「1-メチルプソイドウリジン」または「N1-メチルプソイドウリジン」と呼ばれ得る。
接頭辞「アミノ」を含むヌクレオチドは、ヌクレオチドの記述されている位置の原子に結合している窒素原子を含有する任意のヌクレオチドを指し得、例えば、5-アミノシチジンは、5-アミノシチジン、5-メチルアミノシチジン、及び5-ニトロシチジンを指し得る。同様に、接頭辞「メチル」を含むヌクレオチドは、ヌクレオチドの記述されている位置の原子に結合している炭素原子を含有する任意のヌクレオチドを指し得、例えば、5-メチルシチジンは、5-メチルシチジン、5-エチルシチジン、及び5-ヒドロキシメチルシチジンを指し得、接頭辞「チオ」を含むヌクレオチドは、ヌクレオチドの所与の位置の原子に結合しているイオウ原子を含有する任意のヌクレオチドを指し得、接頭辞「ヒドロキシ」を含むヌクレオチドは、ヌクレオチドの所与の位置の原子に結合している酸素原子を含有する任意のヌクレオチドを指し得、例えば、5-ヒドロキシウリジンは、5-ヒドロキシウリジン、及び酸素原子に結合しているメチル基を持つウリジンであって、酸素原子がウリジンの5C位の原子に結合しているものを指し得る。
したがって、特定の実施形態は、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含むRNAを対象とし、その場合、RNA分子は、ピリミジンの場合は2C位及び/または4C位及び/または5C位、あるいはプリンの場合は6C位及び/または7N位及び/または8C位における1つ以上の置換が含まれる1つ以上のヌクレオチドを含有する。
実施形態では、非標準ヌクレオチドには、プソイドウリジン、2-チオウリジン、4-チオウリジン、5-アザウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-アミノウリジン、2-チオプソイドウリジン、4-チオプソイドウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-アミノプソイドウリジン、プソイドイソシチジン、N4-メチルシチジン、2-チオシチジン、5-アザシチジン、5-ヒドロキシシチジン、5-アミノシチジン、5-メチルシチジン、N4-メチルプソイドイソシチジン、2-チオプソイドイソシチジン、5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、5-アミノプソイドイソシチジン、5-メチルプソイドイソシチジン、7-デアザアデノシン、7-デアザグアノシン、6-チオグアノシン、及び6-チオ-7-デアザグアノシンのうちの少なくとも1つが含まれる。別の実施形態では、1つ以上のヌクレオチドには、プソイドウリジン、2-チオウリジン、4-チオウリジン、5-アザウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-アミノウリジン、2-チオプソイドウリジン、4-チオプソイドウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、及び5-アミノプソイドウリジンのうちの少なくとも1つ、ならびにプソイドイソシチジン、N4-メチルシチジン、2-チオシチジン、5-アザシチジン、5-ヒドロキシシチジン、5-アミノシチジン、5-メチルシチジン、N4-メチルプソイドイソシチジン、2-チオプソイドイソシチジン、5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、5-アミノプソイドイソシチジン、及び5-メチルプソイドイソシチジンのうちの少なくとも1つが含まれる。さらに別の実施形態では、1つ以上のヌクレオチドには、プソイドウリジン、2-チオウリジン、4-チオウリジン、5-アザウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-アミノウリジン、2-チオプソイドウリジン、4-チオプソイドウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、及び5-メチルプソイドウリジン、5-アミノプソイドウリジンのうちの少なくとも1つ、ならびにプソイドイソシチジン、N4-メチルシチジン、2-チオシチジン、5-アザシチジン、5-ヒドロキシシチジン、5-アミノシチジン、5-メチルシチジン、N4-メチルプソイドイソシチジン、2-チオプソイドイソシチジン、5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、5-アミノプソイドイソシチジン、及び5-メチルプソイドイソシチジンのうちの少なくとも1つ、ならびに7-デアザグアノシン、6-チオグアノシン、6-チオ-7-デアザグアノシン、及び5-メトキシウリジンのうちの少なくとも1つが含まれる。さらに別の実施形態では、1つ以上のヌクレオチドには、5-メチルシチジン及び7-デアザグアノシンが含まれる。別の実施形態では、1つ以上のヌクレオチドには、プソイドウリジンまたは4-チオウリジンまたは5-メチルウリジンまたは5-アミノウリジンまたは4-チオプソイドウリジンまたは5-メチルプソイドウリジンまたは5-アミノプソイドウリジンも含まれる。さらに別の実施形態では、1つ以上のヌクレオチドには、7-デアザアデノシンも含まれる。別の実施形態では、1つ以上のヌクレオチドには、プソイドイソシチジン及び7-デアザグアノシン及び4-チオウリジンが含まれる。さらに別の実施形態では、1つ以上のヌクレオチドには、プソイドイソシチジンまたは7-デアザグアノシン及びプソイドウリジンが含まれる。さらに別の実施形態では、1つ以上のヌクレオチドには、5-メチルウリジン及び5-メチルシチジン及び7-デアザグアノシンが含まれる。さらなる実施形態では、1つ以上のヌクレオチドには、プソイドウリジンまたは5-メチルプソイドウリジン及び5-メチルシチジン及び7-デアザグアノシンが含まれる。別の実施形態では、1つ以上のヌクレオチドには、プソイドイソシチジン及び7-デアザグアノシン及びプソイドウリジンが含まれる。一実施形態では、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含むRNAはインビボで存在する。
特定の非標準ヌクレオチドは、インビトロ転写に一般に使用されるRNAポリメラーゼにより、他の非標準ヌクレオチドよりも効率的にRNA分子内に組み込むことができ、これは、一部には、これらの特定の非標準ヌクレオチドが、標準的な塩基対形成相互作用と塩基のスタッキング相互作用に関与し、かつ、対応する標準ヌクレオチドがRNAポリメラーゼと相互作用する方法と同様の方法でRNAポリメラーゼと相互作用する傾向にあることによる。結果として、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含有する特定のヌクレオチド混合物は、一部には、これらのヌクレオチド混合物を含有するインビトロ転写反応により大量のRNAが生成され得ることから有益な場合がある。したがって、特定の実施形態は、ピリミジンの場合は2C位及び/または4C位及び/または5C位、あるいはプリンの場合は6C位及び/または7N位及び/または8C位における1つ以上の置換が含まれる1つ以上のヌクレオチドを含有するヌクレオチド混合物を対象とする。ヌクレオチド混合物としては(各ヌクレオチドの前にある数字は、インビトロ転写反応での非標準ヌクレオチド三リン酸の例示的な割合を示し、例えば、0.2 プソイドイソシチジンとは、アデノシン-5’-三リン酸、グアノシン-5’-三リン酸、ウリジン-5’-三リン酸、シチジン-5’-三リン酸、及びプソイドイソシチジン-5’-三リン酸を含有する反応であって、その場合、プソイドイソシチジン-5’-三リン酸が、モルまたは質量のいずれかに基づいて量を測定した場合に、反応中に存在するプソイドイソシチジン-5’-三リン酸とシチジン-5’-三リン酸とを合わせた総量の0.2倍とほぼ等しい量で反応中に存在するものを指し、ヌクレオシドの前にある2つ以上の数字は、例示的な割合の範囲を示す)、1.0 プソイドウリジン、0.1~0.8 2-チオウリジン、0.1~0.8 5-メチルウリジン、0.2~1.0 5-ヒドロキシウリジン、0.2~1.0 5-メトキシウリジン、0.1~1.0 5-アミノウリジン、0.1~1.0 4-チオウリジン、0.1~1.0 2-チオプソイドウリジン、0.1~1.0 4-チオプソイドウリジン、0.1~1.0 5-ヒドロキシプソイドウリジン、0.2~1 5-メチルプソイドウリジン、0.2~1.0 5-メトキシプソイドウリジン、0.1~1.0 5-アミノプソイドウリジン、0.2~1.0 2-チオシチジン、0.1~0.8 プソイドイソシチジン、0.2~1.0 5-メチルシチジン、0.2~1.0 5-ヒドロキシシチジン、0.2~1.0 5-ヒドロキシメチルシチジン、0.2~1.0 5-メトキシシチジン、0.1~1.0 5-アミノシチジン、0.2~1.0 N4-メチルシチジン、0.2~1.0 5-メチルプソイドイソシチジン、0.2~1.0 5-ヒドロキシプソイドイソシチジン、0.2~1.0 5-アミノプソイドイソシチジン、0.2~1.0 N4-メチルプソイドイソシチジン、0.2~1.0 2-チオプソイドイソシチジン、0.2~1.0 7-デアザグアノシン、0.2~1.0 6-チオグアノシン、0.2~1.0 6-チオ-7-デアザグアノシン、0.2~1.0 8-アザグアノシン、0.2~1.0 7-デアザ-8-アザグアノシン、0.2~1.0 6-チオ-8-アザグアノシン、0.1~0.5 7-デアザアデノシン、及び0.1~0.5 N6-メチルアデノシンが挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態では、1つ以上の非標準ヌクレオチド組成または合成ポリヌクレオチド組成を含むRNA(これは、例えば、インビトロ転写により調製され得る)は、実質的または全体に、アデニンまたは遺伝暗号で「A」を有する位置に標準ヌクレオチドを含有する。この文脈での用語「実質的に」とは、少なくとも90%を指す。これらの実施形態では、RNA組成または合成ポリヌクレオチド組成は、遺伝暗号で「G」のある位置における7-デアザグアノシン及び対応する標準ヌクレオチド「G」をさらに含有し得(例えば、それからなり得)、Gのある位置における標準ヌクレオチド及び非標準ヌクレオチドは、5:1~1:5の範囲であり得るか、または実施形態では、2:1~1:2の範囲であり得る。これらの実施形態では、RNA組成または合成ポリヌクレオチド組成は、遺伝暗号で「C」のある位置における5-ヒドロキシシチジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、5-メトキシシチジン、及び標準ヌクレオチド「C」のうちの1つ以上(例えば、2つ、3つまたは4つ)をさらに含有し得(例えば、それからなり得)、Cのある位置における標準ヌクレオチド及び非標準ヌクレオチドは、5:1~1:5の範囲であり得るか、または実施形態では、2:1~1:2の範囲であり得る。実施形態では、「C」の位置における非標準ヌクレオチドのレベルは、先行段落に記載のとおりである。これらの実施形態では、RNA組成または合成ポリヌクレオチド組成は、遺伝暗号で「U」のある位置における5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-メトキシウリジン、プソイドウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、及び5-メトキシプソイドウリジンならびに標準ヌクレオチド「U」のうちの1つ以上(例えば、2つ、3つ、または4つ)をさらに含有し得(例えば、それからなり得)、「U」のある位置における標準ヌクレオチド及び非標準ヌクレオチドは、5:1~1:5の範囲であり得るか、またはいくつかの実施形態では、2:1~1:2の範囲であり得る。実施形態では、「U」の位置における非標準ヌクレオチドのレベルは、先行段落に記載のとおりである。
特定の非標準ヌクレオチドを合わせることは、一部には、RNA分子の毒性を低下させることへの非標準ヌクレオチドの寄与が相加的であり得ることから有益な場合がある。したがって、実施形態は、ヌクレオチド混合物を対象とし、その場合、ヌクレオチド混合物は、上掲の非標準ヌクレオチドのうち2つ以上を含有し、例えば、ヌクレオチド混合物は、プソイドイソシチジンと7-デアザグアノシンの両方を含有するか、またはヌクレオチド混合物は、N4-メチルシチジンと7-デアザグアノシンの両方を含有する等である。一実施形態では、ヌクレオチド混合物は、上掲の非標準ヌクレオチドのうち2つ以上を含有し、かかる非標準ヌクレオチドの各々は、混合物中に上掲の割合で存在し、例えば、ヌクレオチド混合物は、0.1~0.8 プソイドイソシチジン及び0.2~1.0 7-デアザグアノシンを含有するか、またはヌクレオチド混合物は、0.2~1.0 N4-メチルシチジン及び0.2~1.0 7-デアザグアノシンを含有する等である。
特定の状況において、例えば、インビトロ転写反応の収量を最大限にする必要がないか、または望ましくない場合、上記以外のヌクレオチドの割合を使用してよい。上掲の例示的な割合及び割合の範囲は、典型的純度(90%超の純度)のヌクレオチド三リン酸溶液に関する。これら及び他のヌクレオチドのより大きい割合は、より高い純度、例えば、約95%超の純度または約98%超の純度または約99%超の純度または約99.5%超の純度のヌクレオチド三リン酸溶液を使用することによって使用することができ、これは、例えば、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)等の既存の化学精製技術を使用してヌクレオチド三リン酸溶液を精製することによって、または他の手段によって達成することができる。一実施形態では、複数の異性体があるヌクレオチドを精製して、所望の異性体を濃縮する。
他の実施形態は、目的のタンパク質を発現するようインビボでの細胞を誘導するための方法であって、細胞を、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体、ならびにRNA分子であって、ピリミジンの場合は2C位及び/または4C位及び/または5C位、あるいはプリンの場合は6C位及び/または7N位及び/または8C位における1つ以上の置換が含まれる1つ以上の非標準ヌクレオチドを含有するものと接触させることにより行う方法を対象とする。さらに他の実施形態は、インビボでの細胞のトランスフェクション、リプログラミング、及び/または遺伝子編集を行うための方法であって、細胞を、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体、ならびにRNA分子であって、ピリミジンの場合は2C位及び/または4C位及び/または5C位、あるいはプリンの場合は6C位及び/または7N位及び/または8C位における1つ以上の置換が含まれる1つ以上の非標準ヌクレオチドを含有するものと接触させることにより行う方法を対象とする。一実施形態では、RNA分子は、インビトロ転写により生成される。一実施形態では、RNA分子は、1つ以上のリプログラミング因子をコードする。別の実施形態では、1つ以上のリプログラミング因子には、Oct4タンパク質が含まれる。別の実施形態では、細胞はまた、Sox2タンパク質をコードするRNA分子と接触させられる。さらに別の実施形態では、細胞はまた、Klf4タンパク質をコードするRNA分子と接触させられる。さらに別の実施形態では、細胞はまた、c-Mycタンパク質をコードするRNA分子と接触させられる。さらに別の実施形態では、細胞はまた、Lin28タンパク質をコードするRNA分子と接触させられる。
T7RNAポリメラーゼ等の酵素は、標準ヌクレオチドと非標準ヌクレオチドの両方を含有するインビトロ転写反応では標準ヌクレオチドを選択的に取り込み得る。結果として、特定の割合の非標準ヌクレオチドを含有するインビトロ転写反応では、反応の際に非標準ヌクレオチドが存在していた割合とは異なった、ときにそれより低い割合の非標準ヌクレオチドを含有するRNAが生成される場合がある。したがって、特定の実施形態では、ヌクレオチド取り込みの割合への言及(例えば、「50%のプソイドイソシチジンを含有する合成RNA分子」または「0.1~0.8 プソイドイソシチジン」)は、記述されている割合のヌクレオチドを含有するRNA分子を指すほか、たとえ記述されている割合のヌクレオチド(またはヌクレオチド誘導体、例えば、ヌクレオチド三リン酸)を含有する反応において、反応の際に非標準ヌクレオチドが存在していた割合とは異なった割合のヌクレオチドを含有するRNAが生成される場合があっても、そのような反応で合成されたRNA分子も指し得る。
代替コドンを利用することによって、異なるヌクレオチド配列が同じタンパク質をコードすることができる。したがって、特定の実施形態では、ヌクレオチド取り込みの割合への言及は、記述されている割合のヌクレオチドを含有するRNA分子、及び記述されている割合のヌクレオチドを含有する異なるRNA分子がコードするタンパク質と同じタンパク質をコードするRNA分子の両方を指し得る。
5-メチルシチジン脱メチル化経路の非標準ヌクレオチドメンバーは、合成RNA内に取り込まれた場合、合成RNAがインビボでタンパク質に翻訳され得る効率を高めることができ、かつ、合成RNAのインビボでの毒性を減少させることができる。これらの非標準ヌクレオチドとしては、例えば、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-ホルミルシチジン、及び5-カルボキシシチジン(別名「シチジン-5-カルボン酸」)が挙げられる。したがって、特定の実施形態は、核酸を対象とする。実施形態では、核酸はインビボで存在する。一実施形態では、核酸は、合成RNA分子である。別の実施形態では、核酸は、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む。一実施形態では、核酸は、5-メチルシチジン脱メチル化経路の1つ以上の非標準ヌクレオチドメンバーを含む。別の実施形態では、核酸は、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-ホルミルシチジン、及び5-カルボキシシチジンのうちの少なくとも1つまたはそれらの誘導体を含む。さらなる実施形態では、核酸は、プソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、N4-メチルシチジン、N4-アセチルシチジン、及び7-デアザグアノシンのうちの少なくとも1つまたはそれらの誘導体を含む。
5-メチルシチジン脱メチル化経路
非標準ヌクレオチドの特定の組み合わせは、合成RNAがインビボでタンパク質に翻訳され得る効率を高めることにおいて、及びインビボでの合成RNAの毒性を減少させることにおいて特に有効であり得、例えば、5-メチルウリジンと5-メチルシチジン、5-ヒドロキシウリジンと5-メチルシチジン、5-ヒドロキシウリジンと5-ヒドロキシメチルシチジン、5-メチルウリジンと7-デアザグアノシン、5-メチルシチジンと7-デアザグアノシン、5-メチルウリジン、5-メチルシチジン、及び7-デアザグアノシン、ならびに5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、及び7-デアザグアノシン、という組み合わせがある。したがって、特定の実施形態は、5-メチルウリジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、及び7-デアザグアノシンのうちの少なくとも2つ、またはそれらの1つ以上の誘導体を含む核酸を対象とする。他の実施形態は、5-メチルウリジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、及び7-デアザグアノシンのうちの少なくとも3つ、またはそれらの1つ以上の誘導体を含む核酸を対象とする。他の実施形態は、5-メチルウリジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、及び7-デアザグアノシンのすべて、またはそれらの1つ以上の誘導体を含む核酸を対象とする。一実施形態では、核酸は、1つ以上の5-メチルウリジン残基、1つ以上の5-メチルシチジン残基、及び1つ以上の7-デアザグアノシン残基または1つ以上の5-メチルウリジン残基、1つ以上の5-ヒドロキシメチルシチジン残基、ならびに1つ以上の7-デアザグアノシン残基を含む。
特定の割合の特定の非標準ヌクレオチド及びそれらの組み合わせを含有する合成RNA分子は特に、インビボで高翻訳効率及び低毒性を示し得る。したがって、特定の実施形態は、1つ以上のウリジン残基、1つ以上のシチジン残基、及び1つ以上のグアノシン残基のうちの少なくとも1つを含み、かつ、1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む核酸を対象とする。一実施形態では、ウリジン残基の約20%~約80%が5-メチルウリジン残基である。別の実施形態では、ウリジン残基の約30%~約50%が5-メチルウリジン残基である。さらなる実施形態では、ウリジン残基の約40%が5-メチルウリジン残基である。一実施形態では、シチジン残基の約60%~約80%が5-メチルシチジン残基である。別の実施形態では、シチジン残基の約80%~約100%が5-メチルシチジン残基である。さらなる実施形態では、シチジン残基の約100%が5-メチルシチジン残基である。さらに別の実施形態では、シチジン残基の約20%~約100%が5-ヒドロキシメチルシチジン残基である。一実施形態では、グアノシン残基の約20%~約80%が7-デアザグアノシン残基である。別の実施形態では、グアノシン残基の約40%~約60%が7-デアザグアノシン残基である。さらなる実施形態では、グアノシン残基の約50%が7-デアザグアノシン残基である。一実施形態では、シチジン残基の約20%~約80%または約30%~約60%または約40%が、N4-メチルシチジン及び/またはN4-アセチルシチジン残基である。別の実施形態では、各シチジン残基が5-メチルシチジン残基である。さらなる実施形態では、シチジン残基の約100%が、5-メチルシチジン残基及び/または5-ヒドロキシメチルシチジン残基及び/またはN4-メチルシチジン残基及び/またはN4-アセチルシチジン残基及び/またはそれらの1つ以上の誘導体である。さらに別の実施形態では、ウリジン残基の約40%が5-メチルウリジン残基であり、シチジン残基の約20%~約100%が、N4-メチルシチジン及び/またはN4-アセチルシチジン残基であり、グアノシン残基の約50%が7-デアザグアノシン残基である。一実施形態では、ウリジン残基の約40%が5-メチルウリジン残基であり、シチジン残基の約100%が5-メチルシチジン残基である。別の実施形態では、ウリジン残基の約40%が5-メチルウリジン残基であり、グアノシン残基の約50%が7-デアザグアノシン残基である。さらなる実施形態では、シチジン残基の約100%が5-メチルシチジン残基であり、グアノシン残基の約50%が7-デアザグアノシン残基である。さらなる実施形態では、ウリジン残基の約100%が5-ヒドロキシウリジン残基である。一実施形態では、ウリジン残基の約40%が5-メチルウリジン残基であり、シチジン残基の約100%が5-メチルシチジン残基であり、グアノシン残基の約50%が7-デアザグアノシン残基である。別の実施形態では、ウリジン残基の約40%が5-メチルウリジン残基であり、シチジン残基の約20%~約100%が5-ヒドロキシメチルシチジン残基であり、グアノシン残基の約50%が7-デアザグアノシン残基である。実施形態では、シチジン残基の100%未満が5-メチルシチジン残基である。他の実施形態では、シチジン残基の100%未満が5-ヒドロキシメチルシチジン残基である。一実施形態では、合成RNA分子の各ウリジン残基は、プソイドウリジン残基または5-メチルプソイドウリジン残基である。別の実施形態では、ウリジン残基の約100%が、プソイドウリジン残基及び/または5-メチルプソイドウリジン残基である。さらなる実施形態では、ウリジン残基の約100%が、プソイドウリジン残基及び/または5-メチルプソイドウリジン残基であり、シチジン残基の約100%が5-メチルシチジン残基であり、グアノシン残基の約50%が7-デアザグアノシン残基である。
5-メチルウリジンの代わりにまたはそれと組み合わせて使用することができる他の非標準ヌクレオチドとしては、プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メトキシウリジン、5-メトキシプソイドウリジン、5-カルボキシウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、及び5-メチルプソイドウリジン(「1-メチルプソイドウリジン」、「N1-メチルプソイドウリジン」)またはそれらの1つ以上の誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。5-メチルシチジン及び/または5-ヒドロキシメチルシチジンの代わりにまたはそれと組み合わせて使用することができる他の非標準ヌクレオチドとしては、プソイドイソシチジン、5-メチルプソイドイソシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-ホルミルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-メトキシシチジン、N4-メチルシチジン、N4-アセチルシチジンまたはそれらの1つ以上の誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、例えば、トランスフェクション、注射もしくは送達を1回のみ実施する場合、またはトランスフェクト、注射もしくは送達を受ける細胞、組織、器官もしくは患者が、トランスフェクション関連毒性もしくは自然免疫シグナル伝達に対して特に感受性ではない場合には、非標準ヌクレオチドの割合を減らすことができる。非標準ヌクレオチドの割合を減らすことは、一部には、非標準ヌクレオチドの割合を減らすことで核酸のコストを削減できることから有益な場合がある。特定の状況において、例えば、核酸の免疫原性が最小限所望される場合には、非標準ヌクレオチドの割合を増やすことができる。
T7RNAポリメラーゼ等の酵素は、標準ヌクレオチドと非標準ヌクレオチドの両方を含有するインビトロ転写反応では標準ヌクレオチドを選択的に取り込み得る。結果として、特定の割合の非標準ヌクレオチドを含有するインビトロ転写反応では、反応の際に非標準ヌクレオチドが存在していた割合とは異なった、ときにそれより低い割合の非標準ヌクレオチドを含有するRNAが生成される場合がある。したがって、特定の実施形態では、ヌクレオチド取り込みの割合への言及(例えば、「50%の5-メチルウリジン」)は、記述されている割合のヌクレオチドを含有する核酸を指すほか、たとえ記述されている割合のヌクレオチド(またはヌクレオチド誘導体、例えば、ヌクレオチド三リン酸)を含有する反応において、反応の際に非標準ヌクレオチドが存在していた割合とは異なった割合のヌクレオチドを含有する核酸が生成される場合があっても、そのような反応で合成された核酸も指し得る。さらに、代替コドンを利用することによって、異なるヌクレオチド配列が同じタンパク質をコードすることができる。したがって、特定の実施形態では、ヌクレオチド取り込みの割合への言及は、記述されている割合のヌクレオチドを含有する核酸、及び記述されている割合のヌクレオチドを含有する異なる核酸がコードするタンパク質と同じタンパク質をコードする核酸の両方を指し得る。
特定の実施形態は、キャップ0、キャップ1、キャップ2、及びキャップ3から選択される5’-キャップ構造を含む核酸またはその誘導体を対象とする。一実施形態では、核酸は、1つ以上のUTRを含む。別の実施形態では、1つ以上のUTRは核酸の安定性を高める。さらなる実施形態では、1つ以上のUTRは、アルファグロビンまたはベータグロビンの5’-UTRを含む。さらに別の実施形態では、1つ以上のUTRは、アルファグロビンまたはベータグロビンの3’-UTRを含む。さらに別の実施形態では、合成RNA分子は、アルファグロビンまたはベータグロビンの5’-UTRと、アルファグロビンまたはベータグロビンの3’-UTRと、を含む。特定の実施形態は、転写後調節エレメントを含む核酸を対象とする。一実施形態では、転写後調節エレメントは、ウッドチャック肝炎ウイルス(WHP)転写後調節エレメント(WPRE)、B型肝炎ウイルス転写後調節エレメント(HPRE)、ニワトリリゾチームのマトリックス結合領域(cMAR)、及び5’-DNase I高感受性部位4(cHS4)から選択される。別の実施形態では、1つ以上のUTRには、WPREが含まれる。さらなる実施形態では、合成RNA分子は、アルファグロビンまたはベータグロビンの5’-UTRと、WPREを含む3’-UTRと、を含む。さらに別の実施形態では、合成RNA分子は、アルファグロビンまたはベータグロビンの5’-UTRと、アルファグロビンまたはベータグロビンの3’-UTRに加え、WPREの1つ以上のコピーを含む。本発明の例示的なWPREエレメントは、配列番号813、配列番号814、配列番号815、配列番号816、配列番号817、及び配列番号818である。
一実施形態では、5’-UTRは、コザックコンセンサス配列と実質的に同様のコザック配列を含む。別の実施形態では、核酸は、3’-ポリ(A)尾部を含む。さらなる実施形態では、3’-ポリ(A)尾部は、約20nt~約250ntまたは約120nt~約150ntの長さである。さらなる実施形態では、3’-ポリ(A)尾部は、約20nt、または約30nt、または約40nt、または約50nt、または約60nt、または約70nt、または約80nt、または約90nt、または約100nt、または約110nt、または約120nt、または約130nt、または約140nt、または約150nt、または約160nt、または約170nt、または約180nt、または約190nt、または約200nt、または約210nt、または約220nt、または約230nt、または約240nt、または約250ntの長さである。
ポリ(A)ポリメラーゼにより生成されるポリ(A)尾部は、反応時間及び酵素活性を含めた反応条件に応じて長さが異なる場合があり、また酵素による尾部付加反応(enzymatic tailing reaction)では、長さの異なるポリ(A)尾部を有するRNA分子の混合物が生成される場合がある。特定の実施形態は、約10、約20、約30、約40、約50、約75、約100、約125、約150、約175、約200、約225、約250、約275、約300、約325、約350、または約400、または約400超のヌクレオチドである尾部を含有する合成RNA分子を対象とする。一実施形態では、尾部は、ポリ(A)尾部である。他の実施形態は、約10より少ないヌクレオチドを含有する尾部を対象とする。
尾部をコードする鋳型を使用してRNAを合成することにより、尾部の長さに関する制御の増大、及び反応内または反応間のばらつきの減少が可能になる。したがって、特定の実施形態は、尾部をコードする鋳型を対象とする。特定の実施形態では、尾部は、約10、約20、約30、約40、約50、約75、約100、約125、約150、約175、約200、約225、約250、約275、約300、約325、約350、または約400のヌクレオチドを含有する。他の実施形態は、尾部をコードする鋳型を使用して合成された合成RNA分子を対象とする。
尾部内にアデノシン以外のヌクレオチドを含めることにより、合成RNA分子の安定性及び/または翻訳効率を高め、かつ細菌での鋳型DNA生成の忠実性を改善することができる。したがって、いくつかの実施形態は、尾部を含む合成RNA分子を対象とし、その場合、尾部は、アデノシンヌクレオチド及び1つ以上の他のヌクレオチドを含む。他の実施形態は、尾部をコードする鋳型を対象とし、その場合、尾部は、デオキシアデノシンヌクレオチド及び1つ以上の他のヌクレオチドを含む。一実施形態では、尾部には、グアノシンヌクレオチドが含まれる。別の実施形態では、尾部には、シトシンヌクレオチドが含まれる。さらなる実施形態では、尾部には、ウリジンヌクレオチドが含まれる。さらに別の実施形態では、尾部には、1つ以上の化学的に修飾されたヌクレオチド及び/または非標準ヌクレオチドが含まれる。様々な実施形態では、他のヌクレオチドは、規則正しく空いた間隔で、もしくはランダムな間隔で、または1つ以上のアデノシンヌクレオチドで間が区切られている隣接ヌクレオチドの対もしくはグループで組み込まれる。一実施形態では、尾部には、デオキシグアノシンヌクレオチドが含まれる。別の実施形態では、尾部には、デオキシシトシンヌクレオチドが含まれる。さらなる実施形態では、尾部には、デオキシウリジンヌクレオチドが含まれる。様々な実施形態では、他のヌクレオチドは、規則正しく空いた間隔で、もしくはランダムな間隔で、または1つ以上のデオキシアデノシンヌクレオチドで間が区切られている隣接ヌクレオチドの対もしくはグループで組み込まれる。実施形態では、尾部領域は、約2%~10%の非ウリジンヌクレオチド、約10%~20%の非ウリジンヌクレオチド、約20%~35%の非ウリジンヌクレオチドで構成される。
尾部の前または後にステムループ構造を含めることにより、合成RNA分子の安定性及び/または翻訳効率を高めることができる。したがって、いくつかの実施形態は、尾部とステムループ構造とを含む合成RNA分子を対象とする。様々な実施形態では、ステムループ構造は、尾部の前、尾部の後、または尾部の前もしくは後に出現する。特定の実施形態では、ステムループ構造は、ヒストン3’UTRステムループである。特定の実施形態では、ステムループ構造の配列は、A(G(Y(Y(Y(UUYUNA)R)R)R)C)AまたはM(G(G(C(Y(C(UUUUMA)G)R)G)C)C)AまたはA(G(G(Y(Y(Y(UHHUHA)R)R)R)C)C)Aである。
本発明の態様は、(a)タンパク質をコードする配列と、(b)デオキシアデノシンヌクレオチド及び1つ以上の他のヌクレオチドを含む尾部領域と、(c)制限酵素結合部位とを含むDNA鋳型を含む組成物である。
実施形態では、尾部領域の長さは、約80塩基対~約120塩基対、約120塩基対~約160塩基対、約160塩基対~約200塩基対、約200塩基対~約240塩基対、約240塩基対~約280塩基対、または約280塩基対~約320塩基対である。
実施形態では、尾部領域の長さは、320塩基対より大きい。
実施形態では、尾部領域は、約1%、約2%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、または約50%のグアノシン残基を含む。
実施形態では、尾部領域は、約1%、約2%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、または約50%のシチジン残基を含む。
実施形態では、尾部領域は、約1%、約2%、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、または約50%のウリジン残基を含む。
いずれの先行実施形態及び態様においても、尾部領域は、約99%、約98%、約95%、約90%、約85%、約80%、約75%、約70%、約65%、約60%、約55%、または約50%のアデノシン残基を含む。
実施形態では、合成RNAは、約200ヌクレオチド~約5000ヌクレオチドを含む。
実施形態では、合成RNAは、約500~約2000ヌクレオチド、または約500~約1500ヌクレオチド、または約500~約1000ヌクレオチドを含む。
目的のタンパク質
実施形態では、本明細書に記載される化合物、医薬組成物、または脂質凝集体は、核酸(例えば、DNAまたはRNA、例えば、mRNA)と複合体を形成するかまたは会合し、かかる核酸は、目的の組換えタンパク質をコードする。
実施形態では、目的の組換えタンパク質は、可溶性タンパク質である。
実施形態では、目的のタンパク質は、表2Bから選択される。
実施形態では、可溶性タンパク質は、1つ以上のリプログラミング因子である。実施形態では、1つ以上のリプログラミング因子は、Oct4、Sox2、Klf4、c-Myc、l-Myc、Tert、Nanog、Lin28、Utf1、Aicda、miR200 マイクロRNA、miR302 マイクロRNA、miR367 マイクロRNA、miR369 マイクロRNAならびにその生物学的に活性な断片、類似体、バリアント及びファミリーメンバーから選択される。
実施形態では、目的の組換えタンパク質は、遺伝子編集タンパク質である。実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、ヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、ニッカーゼ、クラスター化され規則的に間隔が空いた短い回文構造の繰り返し(CRISPR)関連タンパク質、CRISPR/Cas9、Cas9、xCas9、Cas12a(Cpf1)、Cas13a、Cas14、CasX、CasY、クラス1のCasタンパク質、クラス2のCasタンパク質、及びMAD7、またはそれらの天然もしくは操作されたバリアント、ファミリーメンバー、オルソログ、断片もしくは融合コンストラクトから選択される。
実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、複数の反復配列を含むDNA結合ドメインを含み、反復配列のうちの少なくとも1つが、アミノ酸配列LTPvQVVAIAwxyzα(配列番号819)を含み、ここで、「v」、「w」、「x」、及び「y」の各々は、独立して、A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y及びヌルから選択され、「z」は、GGRPALE(配列番号820)、GGKQALE(配列番号821)、GGKQALETVQRLLPVLCQD(配列番号630)、GGKQALETVQRLLPVLCQA(配列番号631)、GKQALETVQRLLPVLCQD(配列番号824)、及びGKQALETVQRLLPVLCQA(配列番号825)から選択され、「α」は、任意の4連続アミノ酸であるかまたはヌルである。実施形態では、「v」はQ、DまたはEであり、「w」はSまたはNであり、「x」はI、H、N、またはIであり、「y」はD、A、I、N、H、K、S、Gまたはヌルであり、実施形態では、反復配列は、36~39アミノ酸長(例えば、36、または37、または38、または39アミノ酸長)である。
実施形態では、αは、少なくとも1つのグリシン(G)残基を含む。実施形態では、αは、少なくとも1つのヒスチジン(H)残基を含む。実施形態では、αは、33、34、または35のいずれか1つの位置に少なくとも1つのヒスチジン(H)残基を含む。実施形態では、αは、少なくとも1つのアスパラギン酸(D)残基を含む。実施形態では、αは、グリシン(G)残基、ヒスチジン(H)残基、及びアスパラギン酸(D)残基のうちの少なくとも1つ、または2つ、または3つを含む。
実施形態では、αは、任意選択で、以下から選択される1つ以上の親水性残基を含む:任意選択で、アルギニン(R)及びリジン(K)から選択される、正電荷を持つ極性の親水性アミノ酸;任意選択で、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、プロリン(P)、及びシステイン(C)から選択される、電気的に中性である極性の親水性アミノ酸;任意選択で、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸塩(E)から選択される、負電荷を持つ極性の親水性アミノ酸、ならびに任意選択で、ヒスチジン(H)から選択される、正電荷を持つ極性の親水性芳香族アミノ酸。
いくつかの実施形態では、αは、アルギニン(R)及びリジン(K)から選択される、1つ以上の正電荷を持つ極性の親水性アミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、αは、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、プロリン(P)、及びシステイン(C)から選択される、1つ以上の電気的に中性である極性の親水性アミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、αは、アスパラギン酸(D)及びグルタミン酸塩(E)から選択される、1つ以上の負電荷を持つ極性の親水性アミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、αは、ヒスチジン(H)から選択される、1つ以上の正電荷を持つ極性の親水性芳香族アミノ酸を含む。
実施形態では、αは、1つ以上の疎水性残基を含み、任意選択で以下から選択される:任意選択でグリシン(G)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、メチオニン(M)、及びバリン(V)から選択される疎水性脂肪族アミノ酸、ならびに任意選択でフェニルアラニン(F)、トリプトファン(W)、及びチロシン(Y)から選択される疎水性芳香族アミノ酸。いくつかの実施形態では、αは、グリシン(G)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、メチオニン(M)、及びバリン(V)から選択される、1つ以上の疎水性脂肪族アミノ酸を含む。いくつかの実施形態では、αは、フェニルアラニン(F)、トリプトファン(W)、及びチロシン(Y)から選択される、1つ以上の芳香族アミノ酸を含む。
実施形態では、αは、GabGにより定義され、その場合、「a」及び「b」は、独立して、A、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y及びヌルから選択される。
実施形態では、αは、GHGG(配列番号828)、HGSG(配列番号829)、HGGG(配列番号830)、GGHD(配列番号831)、GAHD(配列番号832)、AHDG(配列番号833)、PHDG(配列番号834)、GPHD(配列番号835)、GHGP(配列番号836)、PHGG(配列番号837)、PHGP(配列番号838)、AHGA(配列番号839)、LHGA(配列番号840)、VHGA(配列番号841)、IVHG(配列番号842)、IHGM(配列番号843)、RDHG(配列番号845)、RHGE(配列番号846)、時間GE(配列番号847)、RHGD(配列番号848)、時間GD(配列番号849)、GPYE(配列番号850)、NHGG(配列番号851)、THGG(配列番号852)、GTHG(配列番号853)、GSGS(配列番号854)、GSGG(配列番号855)、GGGG(配列番号856)、GRGG(配列番号857)、及びGKGG(配列番号858)から選択される。
実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、複数の反復配列を含むDNA結合ドメインを含み、反復配列のうちの少なくとも1つが、アミノ酸配列:LTPvQVVAIAwxyzGHGG(配列番号629)を含み、かつ、36~39アミノ酸長であり、ここで、「v」はQ、DまたはEであり、「w」はSまたはNであり、「x」はH、N、またはIであり、「y」はD、A、I、N、G、H、K、S、またはヌルであり、「z」は、GGKQALETVQRLLPVLCQD(配列番号630)またはGGKQALETVQRLLPVLCQA(配列番号631)である。
実施形態では、遺伝子編集タンパク質はさらに、ヌクレアーゼの触媒ドメインを含むヌクレアーゼドメインを含む。
実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、遺伝子に一本鎖または二本鎖の切断を作る能力がある。
実施形態では、一本鎖または二本鎖の切断は、遺伝子の持続的スプライシング変化を生じさせる。
合成RNA分子の配列にマイクロRNA結合部位を組み込むことにより、コードされたタンパク質を免疫寛容にすることができることが今回発見された。したがって、特定の実施形態は、マイクロRNA結合部位を含む合成RNA分子を対象とする。一実施形態では、マイクロRNA結合部位は、miR223 マイクロRNA結合部位である。別の実施形態では、マイクロRNA結合部位は、miR142 マイクロRNA結合部位(mIR-142は、配列番号810の配列を有する)である。いくつかの実施形態では、マイクロRNA結合部位は、合成RNA分子の3’-UTR内に存在する。他の実施形態では、合成RNA分子の3’-UTRは、複数のマイクロRNA結合部位を含む。さらに他の実施形態では、合成RNA分子の3’-UTRは、複数のmiR142 マイクロRNA結合部位を含む。特定の実施形態では、合成RNA分子の3’-UTRは、複数のmiR223 マイクロRNA結合部位を含む。一実施形態では、miR142 マイクロRNA結合部位は、TCCATAAAGTAGGAAACACTACA(配列番号811)である。別の実施形態では、合成RNA分子の3’-UTRは、4コピーのmiR142 マイクロRNA結合部位(配列番号812)を含む。さらなる実施形態では、マイクロRNA結合部位は、2つ以上のヌクレオチドで間が区切られている。一実施形態では、コードされるタンパク質は、遺伝子編集タンパク質である。別の実施形態では、コードされるタンパク質は、非造血細胞に選択的に発現される。特定の実施形態では、コードされるタンパク質は、免疫寛容にされる。他の実施形態では、コードされるタンパク質は、対象において、存在しないかまたは正常よりも低いレベルで存在する。さらに他の実施形態では、コードされるタンパク質は遺伝子編集タンパク質であり、遺伝子を修復または挿入するためのベクターが細胞に送達される。いくつかの実施形態では、遺伝子産物は、免疫寛容にされる。
いくつかの実施形態は、免疫応答の誘発及び/または刺激及び/または伝播を対象とする。いくつかの実施形態では、目的の組換えタンパク質は、抗原である。いくつかの実施形態では、目的の組換えタンパク質は、1つ以上の疾患、任意選択で、感染症に対する獲得免疫を提供する。いくつかの実施形態では、免疫系は、目的の組換えタンパク質への応答を開始する。いくつかの実施形態では、目的の組換えタンパク質は、病原体または毒素に由来し、他のいくつかの実施形態では、目的の組換えタンパク質は、病原体または毒素の合成模倣体である。いくつかの実施形態では、目的の組換えタンパク質は融合タンパク質であり、任意選択で、独立して、病原体もしくは毒素に由来するか、もしくはそれを模倣する配列、及び/または免疫応答を刺激することが知られている配列を含む。いくつかの実施形態では、対象は目的の抗原をコードする合成RNAの投与後は、特定の病原体または毒素に対して免疫または耐性になっている。
様々な実施形態では、病原体は、コロナウイルスである。コロナウイルス(CoV)は、ベータコロナウイルス及びアルファコロナウイルス-呼吸器病原体が含まれるCoronaviridae科のメンバーである。
実施形態では、コロナウイルスタンパク質は、ベータコロナウイルスタンパク質またはアルファコロナウイルスタンパク質である。いくつかの実施形態では、ベータコロナウイルスタンパク質は、SARS-CoV-2、SARS-CoV、MERS-CoV、HCoV-HKU1、及びHCoV-OC43タンパク質、またはそれらの抗原断片から選択される。いくつかの実施形態では、アルファコロナウイルスタンパク質は、HCoV-NL63及びHCoV-229Eタンパク質、またはそれらの抗原断片から選択される。
いくつかの実施形態では、コロナウイルスは、ベータコロナウイルスまたはアルファコロナウイルスである。いくつかの実施形態では、ベータコロナウイルスは、SARS-CoV-2、SARS-CoV、MERS-CoV、HCoV-HKU1、及びHCoV-OC43から選択される。実施形態では、アルファコロナウイルスは、HCoV-NL63及びHCoV-229Eから選択される。実施形態では、コロナウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)である。
いくつかの実施形態では、目的の組換えタンパク質は、コロナウイルスタンパク質である。様々な実施形態では、コロナウイルスタンパク質は、例えば、SARS-CoV-2スパイクタンパク質等の、SARS-CoV-2からのタンパク質である。実施形態では、SARS-CoV-2タンパク質は、スパイク表面糖タンパク質、膜糖タンパク質M、エンベロープタンパク質E、及びヌクレオカプシドリン酸化タンパク質N、またはそれらの抗原断片から選択される。実施形態では、スパイク表面糖タンパク質から選択されるSARS-CoV-2タンパク質は、S1、S2及びS2’を含む。
いくつかの実施形態では、SARS-CoV-2スパイクタンパク質は、以下のアミノ酸配列を含む:
MFVFLVLLPLVSSQCVNLTTRTQLPPAYTNSFTRGVYYPDKVFRSSVLHSTQDLFLPFFSNVTWFHAIHVSGTNGTKRFDNPVLPFNDGVYFASTEKSNIIRGWIFGTTLDSKTQSLLIVNNATNVVIKVCEFQFCNDPFLGVYYHKNNKSWMESEFRVYSSANNCTFEYVSQPFLMDLEGKQGNFKNLREFVFKNIDGYFKIYSKHTPINLVRDLPQGFSALEPLVDLPIGINITRFQTLLALHRSYLTPGDSSSGWTAGAAAYYVGYLQPRTFLLKYNENGTITDAVDCALDPLSETKCTLKSFTVEKGIYQTSNFRVQPTESIVRFPNITNLCPFGEVFNATRFASVYAWNRKRISNCVADYSVLYNSASFSTFKCYGVSPTKLNDLCFTNVYADSFVIRGDEVRQIAPGQTGKIADYNYKLPDDFTGCVIAWNSNNLDSKVGGNYNYLYRLFRKSNLKPFERDISTEIYQAGSTPCNGVEGFNCYFPLQSYGFQPTNGVGYQPYRVVVLSFELLHAPATVCGPKKSTNLVKNKCVNFNFNGLTGTGVLTESNKKFLPFQQFGRDIADTTDAVRDPQTLEILDITPCSFGGVSVITPGTNTSNQVAVLYQDVNCTEVPVAIHADQLTPTWRVYSTGSNVFQTRAGCLIGAEHVNNSYECDIPIGAGICASYQTQTNSPRRARSVASQSIIAYTMSLGAENSVAYSNNSIAIPTNFTISVTTEILPVSMTKTSVDCTMYICGDSTECSNLLLQYGSFCTQLNRALTGIAVEQDKNTQEVFAQVKQIYKTPPIKDFGGFNFSQILPDPSKPSKRSFIEDLLFNKVTLADAGFIKQYGDCLGDIAARDLICAQKFNGLTVLPPLLTDEMIAQYTSALLAGTITSGWTFGAGAALQIPFAMQMAYRFNGIGVTQNVLYENQKLIANQFNSAIGKIQDSLSSTASALGKLQDVVNQNAQALNTLVKQLSSNFGAISSVLNDILSRLDKVEAEVQIDRLITGRLQSLQTYVTQQLIRAAEIRASANLAATKMSECVLGQSKRVDFCGKGYHLMSFPQSAPHGVVFLHVTYVPAQEKNFTTAPAICHDGKAHFPREGVFVSNGTHWFVTQRNFYEPQIITTDNTFVSGNCDVVIGIVNNTVYDPLQPELDSFKEELDKYFKNHTSPDVDLGDISGINASVVNIQKEIDRLNEVAKNLNESLIDLQELGKYEQYIKWPWYIWLGFIAGLIAIVMVTIMLCCMTSCCSCLKGCCSCGSCCKFDEDDSEPVLKGVKLHYT(配列番号100)。
いくつかの実施形態では、エンベロープタンパク質は、以下のアミノ酸配列を含む:
MYSFVSEETGTLIVNSVLLFLAFVVFLLVTLAILTALRLCAYCCNIVNVSLVKPSFYVYSRVKNLNSSRVPDLLV(配列番号101)。
いくつかの実施形態では、膜タンパク質は、以下のアミノ酸配列を含む:MADSNGTITVEELKKLLEQWNLVIGFLFLTWICLLQFAYANRNRFLYIIKLIFLWLLWPVTLACFVLAAVYRINWITGGIAIAMACLVGLMWLSYFIASFRLFARTRSMWSFNPETNILLNVPLHGTILTRPLLESELVIGAVILRGHLRIAGHHLGRCDIKDLPKEITVATSRTLSYYKLGASQRVAGDSGFAAYSRYRIGNYKLNTDHSSSSDNIALLVQ(配列番号102)。
いくつかの実施形態では、ヌクレオカプシドリン酸化タンパク質Nは、以下のアミノ酸配列を含む:
MSDNGPQNQRNAPRITFGGPSDSTGSNQNGERSGARSKQRRPQGLPNNTASWFTALTQHGKEDLKFPRGQGVPINTNSSPDDQIGYYRRATRRIRGGDGKMKDLSPRWYFYYLGTGPEAGLPYGANKDGIIWVATEGALNTPKDHIGTRNPANNAAIVLQLPQGTTLPKGFYAEGSRGGSQASSRSSSRSRNSSRNSTPGSSRGTSPARMAGNGGDAALALLLLDRLNQLESKMSGKGQQQQGQTVTKKSAAEASKKPRQKRTATKAYNVTQAFGRRGPEQTQGNFGDQELIRQGTDYKHWPQIAQFAPSASAFFGMSRIGMEVTPSGTWLTYTGAIKLDDKDPNFKDQVILLNKHIDAYKTFPPTEPKKDKKKKADETQALPQRQKKQQTVTLLPAADLDDFSKQLQQSMSSADSTQA(配列番号103)。
実施形態では、スパイク表面糖タンパク質は、配列番号100のアミノ酸配列を含み、膜糖タンパク質前駆体Mは、配列番号101のアミノ酸配列を含み、エンベロープタンパク質Eは、配列番号102のアミノ酸配列を含み、ヌクレオカプシドリン酸化タンパク質Nは、配列番号103のアミノ酸配列、または前述のうちいずれかとの同一性が少なくとも約90%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約97%、もしくは少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%のアミノ酸配列、あるいは前述のうちいずれかの抗原断片を含む。
様々な実施形態では、SARS-CoV-2タンパク質は、SARS-CoV-2タンパク質の任意の既知の野生型アミノ酸配列との配列同一性が少なくとも約60%、もしくは少なくとも約61%、もしくは少なくとも約62%、もしくは少なくとも約63%、もしくは少なくとも約64%、もしくは少なくとも約65%、もしくは少なくとも約66%、もしくは少なくとも約67%、もしくは少なくとも約68%、もしくは少なくとも約69%、もしくは少なくとも約70%、もしくは少なくとも約71%、もしくは少なくとも約72%、もしくは少なくとも約73%、もしくは少なくとも約74%、もしくは少なくとも約75%、もしくは少なくとも約76%、もしくは少なくとも約77%、もしくは少なくとも約78%、もしくは少なくとも約79%、もしくは少なくとも約80%、もしくは少なくとも約81%、もしくは少なくとも約82%、もしくは少なくとも約83%、もしくは少なくとも約84%、もしくは少なくとも約85%、もしくは少なくとも約86%、もしくは少なくとも約87%、もしくは少なくとも約88%、もしくは少なくとも約89%、もしくは少なくとも約90%、もしくは少なくとも約91%、もしくは少なくとも約92%、もしくは少なくとも約93%、もしくは少なくとも約94%、もしくは少なくとも約95%、もしくは少なくとも約96%、もしくは少なくとも約97%、もしくは少なくとも約98%、もしくは少なくとも約99%であるアミノ酸配列、または本明細書に開示のSARS-CoV-2アミノ酸配列(例えば、約60%、または約61%、または約62%、または約63%、または約64%、または約65%、または約66%、または約67%、または約68%、または約69%、または約70%、または約71%、または約72%、または約73%、または約74%、または約75%、または約76%、または約77%、または約78%、または約79%、または約80%、または約81%、または約82%、または約83%、または約84%、または約85%、または約86%、または約87%、または約88%、または約89%、または約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%の配列同一性)、例えば、配列番号100、101、102、103のうちのいずれか1つに関連したもの、あるいはそれらの抗原断片を含み得る。
実施形態では、コロナウイルスタンパク質をコードする核酸、またはその抗原断片が提供される。コロナウイルスタンパク質は、ベータコロナウイルスタンパク質またはアルファコロナウイルスタンパク質を含め、いずれのコロナウイルスタンパク質でもあり得る。核酸は、限定することなく、mRNA等のRNAを含むが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、核酸は、限定することなく、DNAを含む。DNAは、コロナウイルスタンパク質をコードするAAV、またはその抗原断片と会合させることができる。
いくつかの実施形態では、核酸は、DNA及びRNAが含まれるがこれらに限定されない、いかなる種類のヌクレオチドでも含むことができるベクターを含み、これは、一本鎖でも二本鎖でもよく、合成されたものでも、または天然由来物質から部分的に取得されたものでもよく、例示的態様では、天然、非天然または改変されたヌクレオチドを含有する。
実施形態では、ワクチンは、1つ以上の疾患、病原体、または毒素に対して提供される。いくつかの実施形態では、本開示の実施形態によるワクチンは、コードされた抗原に対する防御的抗体価及び/またはT細胞応答を生じさせる。コードされる抗原は、例えば、感染物質抗原、例えば、SARS-CoV-2抗原であり得る。いくつかの実施形態では、本開示の実施形態によるワクチンは、感染物質抗原、例えば、SARS-CoV-2抗原)であり得るコードされる抗原に対して特異的な抗原特異的抗体価(例えば、IgG、IgM及び/またはIgA)を生じさせる。
タンパク質と併せて特定の因子を発現させることにより、コードされるタンパク質を免疫寛容にすることができることが今回発見された。実施形態では、本発明は、寛容を誘導する因子の共送達による、コードされるタンパク質に対する免疫寛容を誘導する能力のある合成RNA分子の送達に関する。特定の実施形態では、共送達された因子は、合成RNA分子により発現される。いくつかの実施形態では、共送達される因子は、IL2(配列番号548)である。いくつかの実施形態では、共送達される因子は、IL10(配列番号272または配列番号273)(例えば、限定することなく、IL2、IL10、及び/またはtgf-β)である。いくつかの実施形態では、共送達される因子は、TGFβ-1(配列番号190)である。いくつかの実施形態では、共送達される因子は、TGFβ-2(配列番号191)である。
遺伝子編集
態様では、本発明は、1つ以上の合成RNA分子と本明細書に記載の化合物(例えば、式I~XVIのもの)との複合体に関し、その場合、1つ以上の合成RNA分子には、ヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、ニッカーゼ、クラスター化され規則的に間隔が空いた短い回文構造の繰り返し(CRISPR)関連タンパク質、CRISPR/Cas9、Cas9、xCas9、Cas12a(Cpf1)、Cas13a、Cas14、CasX、CasY、クラス1のCasタンパク質、クラス2のCasタンパク質、及びMAD7、またはそれらの天然もしくは操作されたバリアント、ファミリーメンバー、オルソログ、断片もしくは融合コンストラクトから選択される1つ以上の遺伝子編集タンパク質をコードする、少なくとも1つのRNA分子が含まれる。
態様では、本発明は、細胞に遺伝子編集を行うための方法に関し、細胞に、1つ以上の合成RNA分子と本明細書に記載の化合物(例えば、式I~XVIのもの)との複合体をトランスフェクトすることを含み、その場合、1つ以上の合成RNA分子には、ヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、ニッカーゼ、クラスター化され規則的に間隔が空いた短い回文構造の繰り返し(CRISPR)関連タンパク質、CRISPR/Cas9、Cas9、xCas9、Cas12a(Cpf1)、Cas13a、Cas14、CasX、CasY、クラス1のCasタンパク質、クラス2のCasタンパク質、及びMAD7、またはそれらの天然もしくは操作されたバリアント、ファミリーメンバー、オルソログ、断片もしくは融合コンストラクトから選択される1つ以上の遺伝子編集タンパク質をコードする、少なくとも1つのRNA分子が含まれる。
いくつかの天然に存在するタンパク質は、特定のDNA配列、例えば、ジンクフィンガー(ZF)及び転写活性化因子様エフェクター(TALE)等を認識することができるDNA結合ドメインを含有している。これらのDNA結合ドメインのうちの1つ以上とFokIエンドヌクレアーゼの切断ドメインとを含有する融合タンパク質を使用して、細胞のDNAの所望の領域に二本鎖切断を作ることができる(例えば、いずれもその内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第US2012/0064620号、米国特許出願公開第US2011/0239315号、米国特許第8,470,973号、米国特許出願公開第US2013/0217119号、米国特許第8,420,782号、米国特許出願公開第US2011/0301073号、米国特許出願公開第US2011/0145940号、米国特許第8,450,471号、米国特許第8,440,431号、米国特許第8,440,432号、及び米国特許出願公開第2013/0122581号を参照のこと)。他の遺伝子編集タンパク質としては、クラスター化され規則的に間隔が空いた短い回文構造の繰り返し(CRISPR)関連タンパク質が挙げられる。しかしながら、細胞の遺伝子編集を行うための現在の方法は、効率が悪く、かつ制御されない変異誘発のリスクがあり、これがそれらを研究用、治療用または美容上の使用には望ましくないものにしている。
いくつかの実施形態は、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体を使用する、遺伝子編集及び/または遺伝子修正の方法を対象とする。例えば、実施形態では、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体は、遺伝子編集タンパク質をコードする合成RNAと会合し、生じた組成物は、細胞の遺伝子編集及び/または遺伝子修正を、例えば、エキソビボまたはインビボで行うために使用される。
いくつかの実施形態は、例えば、非標準ヌクレオチドを含むRNA、例えば、ヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、ニッカーゼ、クラスター化され規則的に間隔が空いた短い回文構造の繰り返し(CRISPR)関連タンパク質 DNA修復タンパク質、DNA修飾タンパク質、塩基修飾タンパク質、DNAメチルトランスフェラーゼ、DNA脱メチル化を引き起こすタンパク質、DNAを基質とする酵素、またはそれらの天然もしくは操作されたバリアント、ファミリーメンバー、オルソログ、断片もしくは融合コンストラクトのうちの1つ以上をコードするRNAを用いる、合成RNAを用いた遺伝子編集及び/または遺伝子修正を包含する。実施形態では、遺伝子編集及び/または遺伝子修正の効率が高く、例えば、DNAを用いた遺伝子編集及び/または遺伝子修正よりも高い。実施形態では、遺伝子編集及び/または遺伝子修正の本願方法は、インビボでの適用に十分効率的である。実施形態では、遺伝子編集及び/または遺伝子修正の本願方法は、細胞選択(例えば、編集された細胞の選択)の必要がないほど十分効率的である。
実施形態では、本願方法の遺伝子編集の効率は、約1%、または約2%、または約3%、または約4%、または約5%、または約6%、または約7%、または約8%、または約9%、または約10%、または約20%、または約30%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約100%である。様々な実施形態では、本願方法の遺伝子修正の効率は、約1%、または約2%、または約3%、または約4%、または約5%、または約6%、または約7%、または約8%、または約9%、または約10%、または約20%、または約30%、または約40%、または約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約100%である。
いくつかの実施形態は、高効率の、操作されたヌクレアーゼ切断ドメインまたはDNA修飾ドメインを含む遺伝子編集タンパク質を対象とする。他の実施形態は、高忠実性の、操作されたヌクレアーゼ切断ドメインまたはDNA修飾ドメインを含む遺伝子編集タンパク質を対象とする。様々な実施形態は、高効率の、操作されたDNA結合ドメインを含む遺伝子編集タンパク質を対象とする。他の実施形態は、高忠実性の、操作されたDNA結合ドメインを含む遺伝子編集タンパク質を対象とする。さらに他の実施形態は、操作された反復配列を含む遺伝子編集タンパク質を対象とする。いくつかの実施形態は、1つ以上のCRISPR関連ファミリーメンバーを含む遺伝子編集タンパク質を対象とする。いくつかの実施形態は、細胞のDNA配列を変化させることを、細胞に遺伝子編集タンパク質をトランスフェクトするか、またはそれを発現するよう細胞を誘導することによって行うための方法を対象とする。他の実施形態は、インビトロ培養物中に存在する細胞のDNA配列を変化させるための方法を対象とする。別のさらなる実施形態では、インビボで存在する細胞のDNA配列を変化させるための方法を対象とする。
StsIエンドヌクレアーゼ切断ドメイン(配列番号1)を含む遺伝子編集タンパク質は、インビボでの高レベルのオンターゲット活性を維持しつつ、これまでに開示されている遺伝子編集タンパク質よりも実質的に低いインビボでのオフターゲット活性を示すことができる。他の新規の操作タンパク質(StsI-HA(配列番号2)、StsI-HA2(配列番号3)、StsI-UHA(配列番号4)、StsI-UHA2(配列番号5)、StsI-HF(配列番号6)、及びStsI-UHF(配列番号7))もまた、遺伝子編集タンパク質のヌクレアーゼドメインとして使用された場合に、インビボでの高オンターゲット活性、インビボでの低オフターゲット活性、小さいサイズ、溶解性、及び他の望ましい特性を示し得ることが発見された。StsI-HA、StsI-HA2(高活性)、StsI-UHA、及びStsI-UHA2(超高活性)は、一部には、N末端領域内部の34位及び61位における特定のアミノ酸置換により野生型StsI及び野生型FokIのどちらよりも高いインビボでのオンターゲット活性を示し得、StsI-HF(高忠実性)及びStsI-UHF(超高忠実性)は、一部には、C末端領域内部の141位及び152位における特定のアミノ酸置換により野生型StsI及び野生型FokIのどちらよりも低いインビボでのオフターゲット活性を示し得る。
したがって、特定の実施形態は、タンパク質を対象とする。実施形態では、タンパク質はインビボで存在する。他の実施形態では、タンパク質は、ヌクレアーゼドメインを含む。一実施形態では、ヌクレアーゼドメインは、FokIエンドヌクレアーゼの切断ドメイン(配列番号53)、StsIエンドヌクレアーゼの切断ドメイン(配列番号1)、StsI-HA(配列番号2)、StsI-HA2(配列番号3)、StsI-UHA(配列番号4)、StsI-UHA2(配列番号5)、StsI-HF(配列番号6)、及びStsI-UHF(配列番号7)またはそれらの生物学的に活性な断片もしくはバリアントのうちの1つ以上を含む。
特定の新規反復配列を含むDNA結合ドメインを含む操作された遺伝子編集タンパク質は、インビボでの高レベルのオンターゲット活性を維持しつつ、これまでに開示されている遺伝子編集タンパク質よりも低いインビボでのオフターゲット活性を示すことができる。これらの操作された遺伝子編集タンパク質のうちの特定のものは、例えば、反復配列を接続するリンカー領域の柔軟性増大等、これまでに開示されている遺伝子編集タンパク質に対するいくつかの利点を提供することができ、それらは結合効率増加をもたらし得る。したがって、特定の実施形態は、複数の反復配列を含むタンパク質を対象とする。一実施形態では、反復配列のうちの少なくとも1つは、アミノ酸配列:GabGを含有し、その場合、「a」及び「b」はそれぞれ任意のアミノ酸を表す。一実施形態では、タンパク質は、遺伝子編集タンパク質である。別の実施形態では、反復配列のうちの1つ以上は、DNA結合ドメイン内に存在する。さらなる実施形態では、「a」及び「b」は、それぞれ独立して、H及びGという群から選択される。さらに別の実施形態では、「a」及び「b」はそれぞれ、H及びGである。一実施形態では、アミノ酸配列は、反復配列のC末端の約5アミノ酸以内に存在する。別の実施形態では、アミノ酸配列は、反復配列のC末端に存在する。実施形態では、アミノ酸配列GabGの1つ以上のGは、G以外の1つ以上のアミノ酸、例えば、A、HまたはGGで置き換えられる。一実施形態では、反復配列は、長さが約32~約40アミノ酸または約33~約39アミノ酸または約34~38アミノ酸または約35~約37アミノ酸または約36アミノ酸または約32アミノ酸超または約33アミノ酸超または約34アミノ酸超または約35アミノ酸超である。他の実施形態は、1つ以上の転写活性化因子様エフェクタードメインを含むタンパク質を対象とする。一実施形態では、転写活性化因子様エフェクタードメインのうちの少なくとも1つは、反復配列を含む。他の実施形態は、転写活性化因子様エフェクタードメインの反復配列のうち少なくとも2つの間に1つ以上のアミノ酸を挿入することによって生成される複数の反復配列を含むタンパク質を対象とする。一実施形態では、1つ以上のアミノ酸は、少なくとも1つの反復配列のC末端から、約1アミノ酸または約2アミノ酸または約3アミノ酸または約4アミノ酸または約5アミノ酸に挿入される。さらに他の実施形態は、複数の反復配列を含むタンパク質を対象とし、ここで、ほぼ1つおきの反復配列は、その反復配列の直前または直後の反復配列とは長さが異なる。一実施形態では、1つおきの反復配列は、約36アミノ酸長である。別の実施形態では、1つおきの反復配列は、36アミノ酸長である。さらに他の実施形態は、複数の反復配列を含むタンパク質を対象とし、ここで、複数の反復配列は、各々が少なくとも36アミノ酸長である少なくとも2つの反復配列を含み、かつ、少なくとも36アミノ酸長である反復配列のうち少なくとも2つは、36アミノ酸長未満である少なくとも1つの反復配列で間が区切られている。いくつかの実施形態は、例えば、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、及び配列番号60から選択される1つ以上の配列を含むタンパク質を対象とする。
他の実施形態は、DNA結合ドメインを含むタンパク質を対象とする。実施形態では、DNA結合ドメインは、複数の反復配列を含む。一実施形態では、複数の反復配列により、標的DNA分子内の結合部位の高特異性認識が可能になる。別の実施形態では、反復配列のうち少なくとも2つは、互いの相同性が少なくとも約50%、または約60%、または約70%、または約80%、または約90%、または約95%、または約98%、または約99%である。さらなる実施形態では、反復配列のうちの少なくとも1つは、標的DNA分子内の結合部位への結合能のある1つ以上の領域を含む。さらに別の実施形態では、結合部位は、長さが約1~約5塩基の定義された配列を含む。一実施形態では、DNA結合ドメインは、ジンクフィンガーを含む。別の実施形態では、DNA結合ドメインは、転写活性化因子様エフェクター(TALE)を含む。さらなる実施形態では、複数の反復配列には、TALEとの相同性が少なくとも約50%または約60%または約70%または約80%または約90%または約95%または約98%、または約99%である少なくとも1つの反復配列が含まれる。さらに別の実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、クラスター化され規則的に間隔が空いた短い回文構造の繰り返し(CRISPR)関連タンパク質を含む。一実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、核局在化配列を含む。別の実施形態では、核局在化配列は、アミノ酸配列:PKKKRKV(配列番号471)を含む。一実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、ミトコンドリア局在化配列を含む。別の実施形態では、ミトコンドリア局在化配列は、アミノ酸配列:LGRVIPRKIASRASLM(配列番号472)を含む。一実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、リンカーを含む。別の実施形態では、リンカーは、DNA結合ドメインとヌクレアーゼドメインを接続する。さらなる実施形態では、リンカーは、約1~約10アミノ酸長である。実施形態では、リンカーは、約1、約2、または約3、または約4、または約5、または約6、または約7、または約8、または約9、または約10のアミノ酸長である。一実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、標的DNA分子にニックまたは二本鎖切断を生成する能力がある。
実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、(a)DNA結合ドメインであって、複数の反復配列を含み、かつ、反復配列のうちの少なくとも1つがアミノ酸配列:LTPvQVVAIAwxyzGHGG(配列番号629)を含み、その場合、「v」はQ、DまたはEであり、「w」はSまたはNであり、「x」はH、N、またはIであり、「y」はD、A、I、N、G、H、K、S、またはヌルであり、「z」は、GGKQALETVQRLLPVLCQD(配列番号630)またはGGKQALETVQRLLPVLCQA(配列番号631)である、DNA結合ドメイン、及び、任意選択で、(b)ヌクレアーゼの触媒ドメインを含むヌクレアーゼドメインを含む。実施形態では、ヌクレアーゼドメインは、別のヌクレアーゼドメインと二量体を形成する能力がある。実施形態では、ヌクレアーゼドメインは、配列番号632のアミノ酸配列を含むタンパク質の触媒ドメインを含む。実施形態では、アミノ酸配列LTPvQVVAIAwxyzGHGG(配列番号629)を含む反復配列のうちの少なくとも1つは、36~39アミノ酸長である。
特定の実施形態は、インビボでの細胞のゲノムを修飾するための方法を対象とし、かかる方法は、36アミノ酸長の1つ以上の繰り返し単位を含む人工的転写活性化因子様(TAL)エフェクター反復ドメインとエンドヌクレアーゼドメインとを含む天然には存在しない融合タンパク質をコードする核酸分子を、インビボでの細胞に導入することを含み、ここで、反復ドメインは、所定のヌクレオチド配列の認識のために操作され、融合タンパク質は、かかる所定のヌクレオチド配列を認識する。一実施形態では、細胞は、真核細胞である。別の実施形態では、細胞は、動物細胞である。さらなる実施形態では、細胞は、哺乳類細胞である。さらに別の実施形態では、細胞は、ヒト細胞である。一実施形態では、細胞は、植物細胞である。別の実施形態では、細胞は、原核細胞である。実施形態では、融合タンパク質により、細胞の核酸にエンドヌクレアーゼによる切断が導入され、それにより、細胞のゲノムが修飾される。
特定の実施形態は、核酸を含むインビボでの細胞のDNA配列を変化させるための組成物を対象とし、ここで、核酸は、遺伝子編集タンパク質をコードする。他の実施形態は、核酸混合物を含むインビボでの細胞のDNA配列を変化させるための組成物を対象とし、ここで、核酸混合物は、第1の遺伝子編集タンパク質をコードする第1の核酸と、第2の遺伝子編集タンパク質をコードする第2の核酸とを含む。一実施形態では、第1の遺伝子編集タンパク質の結合部位及び第2の遺伝子編集タンパク質の結合部位は、同じ標的DNA分子内に存在する。別の実施形態では、第1の遺伝子編集タンパク質の結合部位と第2の遺伝子編集タンパク質の結合部位とは間が約50未満の塩基、または約40未満の塩基、または約30未満の塩基または約20未満の塩基、または約10未満の塩基、または約10塩基~約25塩基または約15塩基で区切られている。一実施形態では、第1の遺伝子編集タンパク質のヌクレアーゼドメイン及び第2の遺伝子編集タンパク質のヌクレアーゼドメインは、二量体形成能がある。別の実施形態では、二量体は、標的DNA分子にニックまたは二本鎖切断を生成する能力がある。
特定の実施形態は、治療用組成物を対象とする。他の実施形態は、美容的組成物を対象とする。実施形態では、組成物は、修復鋳型を含む。さらなる実施形態では、修復鋳型は、一本鎖DNA分子または二本鎖DNA分子である。
他の実施形態は、タンパク質またはタンパク質をコードする核酸を合成するための製造物品を対象とする。一実施形態では、物品は核酸である。別の実施形態では、タンパク質は、DNA結合ドメインを含む。さらなる実施形態では、核酸は、DNA結合ドメインをコードするヌクレオチド配列を含む。一実施形態では、タンパク質は、ヌクレアーゼドメインを含む。別の実施形態では、核酸は、ヌクレアーゼドメインをコードするヌクレオチド配列を含む。一実施形態では、タンパク質は、複数の反復配列を含む。別の実施形態では、核酸は、複数の反復配列をコードする。さらなる実施形態では、ヌクレアーゼドメインは、FokI、StsI、StsI-HA、StsI-HA2、StsI-UHA、StsI-UHA2、StsI-HF、及びStsI-UHFまたはその天然もしくは操作されたバリアントもしくは生物学的に活性な断片から選択される。一実施形態では、核酸は、RNAポリメラーゼプロモーターを含む。別の実施形態では、RNAポリメラーゼプロモーターは、T7プロモーターまたはSP6プロモーターである。さらなる実施形態では、核酸は、ウイルスプロモーターを含む。一実施形態では、核酸は、非翻訳領域を含む。別の実施形態では、核酸は、インビトロ転写の鋳型である。
特定の実施形態は、インビボでタンパク質を発現するよう細胞を誘導するための方法を対象とする。他の実施形態は、インビボでの細胞に遺伝子編集タンパク質をトランスフェクトすること、またはインビボで遺伝子編集タンパク質を発現するよう細胞を誘導することを含む、インビボでの細胞のDNA配列を変化させるための方法を対象とする。さらに他の実施形態は、インビボでの細胞における目的タンパク質の発現を低下させるための方法を対象とする。一実施形態では、細胞は、遺伝子編集タンパク質を発現するよう誘導され、ここで、遺伝子編集タンパク質は、標的DNA分子にニックまたは二本鎖切断を生成する能力がある。別の実施形態では、ニックまたは二本鎖切断により、遺伝子の不活化がもたらされる。さらに他の実施形態は、インビボでタンパク質の不活性型、低活性型またはドミナントネガティブ型を生成させるための方法を対象とする。一実施形態では、タンパク質は、サバイビンである。さらに他の実施形態は、インビボでの細胞の1つ以上の変異を修復するための方法を対象とする。一実施形態では、細胞を修復鋳型と接触させる。別の実施形態では、修復鋳型は、DNA分子である。さらなる実施形態では、修復鋳型は、遺伝子編集タンパク質の結合部位を含有しない。さらに別の実施形態では、修復鋳型は、遺伝子編集タンパク質の結合部位を含むDNA配列によってコードされるアミノ酸配列をコードする。
様々な実施形態では、修復鋳型は、約20ヌクレオチド、または約30ヌクレオチド、または約40ヌクレオチド、または約50ヌクレオチド、または約60ヌクレオチド、または約70ヌクレオチド、または約80ヌクレオチド、または約90ヌクレオチド、または約100ヌクレオチド、または約150ヌクレオチド、または約200ヌクレオチド、または約300ヌクレオチド、または約400のヌクレオチド、または約500ヌクレオチド、または約750ヌクレオチド、または約1000ヌクレオチドである。様々な実施形態では、修復鋳型は、約20~1000ヌクレオチド、または約20~500ヌクレオチド、または約20~400のヌクレオチド、または約20~200ヌクレオチド、または約20~100ヌクレオチド、または約80~100ヌクレオチド、または約50~100ヌクレオチドである。
様々な実施形態では、RNA(例えば、遺伝子編集タンパク質をコードする合成RNA)と修復鋳型の質量比は、約1:10、または約1:9、または約1:8、または約1:7、または約1:6、または約1:5、または約1:4、または約1:3、または約1:2、または約1:1、または約2:1、または約3:1、または約4:1、または約5:1、または約6:1、または約7:1、または約8:1、または約9:1、または約10:1である。
様々な実施形態では、RNA(例えば、遺伝子編集タンパク質をコードする合成RNA)と修復鋳型のモル比は、約1:10、または約1:9、または約1:8、または約1:7、または約1:6、または約1:5、または約1:4、または約1:3、または約1:2、または約1:1、または約2:1、または約3:1、または約4:1、または約5:1、または約6:1、または約7:1、または約8:1、または約9:1、または約10:1である。
様々な実施形態では、修復鋳型は二重の機能を有しており、遺伝子が編集された標的配列に修復を生じさせ、遺伝子編集タンパク質のさらなる結合を防ぎ、それにより、さらなる遺伝子編集を抑制または排除する(例えば、遺伝子編集タンパク質の結合部位であったものを、遺伝子編集タンパク質の結合にはもはや適さないようにさせる修復を生じさせる修復鋳型を介する)。したがって、いくつかの実施形態では、本願遺伝子編集方法は、標的部位ごとに単一の遺伝子編集を確実に行うよう調節可能である。
リプログラミング
態様では、本発明は、分化細胞を、より未分化な状態にリプログラミングするための方法に関し、(a)分化細胞または非多能性細胞を提供すること、(b)分化細胞または非多能性細胞を培養すること、及び(c)分化細胞または非多能性細胞に、1つ以上の合成RNA分子と本明細書に記載の化合物(例えば、式I~XVIのもの)との複合体をトランスフェクトすることを含み、その場合、1つ以上の合成RNA分子には、1つ以上のリプログラミング因子をコードする少なくとも1つのRNA分子が含まれ、かつトランスフェクトすることにより、1つ以上のリプログラミング因子を発現する細胞がもたらされ、細胞がより未分化な状態にリプログラミングされる結果となる。実施形態では、ステップ(c)は、分化細胞の、より未分化な状態へのリプログラミングを支持する成分を含有する培地の存在下で行われる。実施形態では、連続する5日の間にステップ(c)を少なくとも2回繰り返すことをさらに含む。実施形態では、後の1回以上のトランスフェクションにおいてトランスフェクトされる1つ以上の合成RNA分子の量は、前の1回以上のトランスフェクションにおいてトランスフェクトされる量よりも多い。実施形態では、ステップ(a)~(c)は、フィーダー細胞を使用せずに実施され、フィーダー細胞条件培地の存在下で行われる。実施形態では、ステップ(c)は、照射ヒト新生児線維芽細胞のフィーダー細胞を使用せずに実施され、フィーダー細胞条件培地の存在下で行われる。実施形態では、合成RNA分子は、Oct4、Sox2、Klf4、c-Myc、l-Myc、Tert、Nanog、Lin28、Utf1、Aicda、miR200 マイクロRNA、miR302 マイクロRNA、miR367 マイクロRNA、miR369 マイクロRNAならびにその生物学的に活性な断片、類似体、バリアント及びファミリーメンバーから選択される1つ以上のリプログラミング因子(複数可)をコードする。
実施形態では、分化細胞または非多能性細胞は、生検に由来する。実施形態では、分化細胞または非多能性細胞は、ヒト対象からのものである。実施形態では、分化細胞または非多能性細胞は、皮膚のパンチ生検標本に由来する。実施形態では、分化細胞または非多能性細胞は、角化細胞、線維芽細胞、またはPBMCである。
実施形態では、細胞を、ポリ-L-リジン、ポリ-L-オルニチン、RGDペプチド、フィブロネクチン、ビトロネクチン、コラーゲン、及びラミニンという群の少なくとも1つのメンバーと接触させることをさらに含む、リプログラミングするための方法。
実施形態では、リプログラミングするための方法では、免疫抑制剤を実質的に含まない培地を使用する。
細胞は、それらを特定の細胞外シグナル(extracellular cues)に曝露することによって、及び/または特定のタンパク質、microRNA等の異所発現によってリプログラミングされ得る。いくつかのリプログラミング方法がこれまでに報告されているが、異所発現に依存する大部分は、外因性DNAの導入を必要とし、これには、変異リスクが伴い得る。リプログラミングタンパク質の直接送達に基づくDNA不含のリプログラミング方法が報告されている。しかしながら、これらの方法は、商業利用にはあまりにも効率が悪く、信頼性が低い。さらに、RNAに基づくリプログラミング方法が報告されている(例えば、いずれもその内容が参照により本明細書に組み込まれる、Angel.MIT Thesis.2008.1-56、Angel et al.PLoS ONE.2010.5,107、Warren et al.Cell Stem Cell.2010.7,618-630;Angel.MIT Thesis.2011.1-89、及びLee et al.,Cell.2012.151,547-558を参照のこと)。しかしながら、既存のRNAに基づくリプログラミング方法は、成熟細胞で実施すると時間がかかり、信頼性が低い上に効率が悪く、何回もトランスフェクションを必要とし(大幅な出費とエラーの機会をもたらす)、限られた数の細胞型にしかリプログラミングできず、限られた数の細胞型にしか細胞をリプログラミングできず、免疫抑制剤の使用を必要とし、かつ、血液由来HSA及びヒト線維芽細胞フィーダー等、複数のヒト由来構成成分の使用を必要とする。これまでに開示されているRNAに基づくリプログラミング方法の多くの欠点が、それらを研究用、治療用または美容上の使用には望ましくないものにしている。
リプログラミングは、細胞に、1つ以上のリプログラミング因子をコードする1つ以上の核酸をトランスフェクトすることによって実施することができる。リプログラミング因子の例としては、Oct4タンパク質、Sox2タンパク質、Klf4タンパク質、c-Mycタンパク質、l-Mycタンパク質、TERTタンパク質、Nanogタンパク質、Lin28タンパク質、Utf1タンパク質、Aicdaタンパク質、miR200 マイクロRNA、miR302 マイクロRNA、miR367 マイクロRNA、miR369 マイクロRNAならびにその生物学的に活性な断片、類似体、バリアント及びファミリーメンバーが挙げられるが、これらに限定されない。したがって、特定の実施形態は、インビボでの細胞をリプログラミングするための方法を対象とする。一実施形態では、インビボでの細胞は、細胞に、1つ以上のリプログラミング因子をコードする1つ以上の核酸をトランスフェクトすることによってリプログラミングされる。一実施形態では、1つ以上の核酸には、Oct4タンパク質をコードするRNA分子が含まれる。別の実施形態では、1つ以上の核酸には、Sox2タンパク質、Klf4タンパク質、及びc-Mycタンパク質をコードする1つ以上のRNA分子も含まれる。さらに別の実施形態では、1つ以上の核酸には、Lin28タンパク質をコードするRNA分子も含まれる。一実施形態では、細胞はヒトの皮膚細胞であり、かかるヒトの皮膚細胞は、多能性幹細胞にリプログラミングされる。別の実施形態では、細胞はヒトの皮膚細胞であり、かかるヒトの皮膚細胞は、グルコース応答性インスリン産生細胞にリプログラミングされる。リプログラミングをされ得る他の細胞及び細胞がリプログラミングされてなり得る他の細胞の例としては、皮膚細胞、多能性幹細胞、間葉系幹細胞、β-細胞、網膜色素上皮細胞、造血細胞、心臓細胞、気道上皮細胞、神経幹細胞、ニューロン、グリア細胞、骨細胞、血液細胞、及び歯髄幹細胞が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、細胞を、リプログラミングされた細胞を支持する培地と接触させる。一実施形態では、培地は細胞も支持する。
重要なことには、Oct4、Sox2、Klf4、及びc-Mycをコードするウイルスに皮膚細胞を感染させ、それと併せて心筋細胞の成長を支持する培地でその細胞を培養すると、最初に皮膚細胞を多能性幹細胞にリプログラミングしなくても、心筋細胞への皮膚細胞のリプログラミングが生じることが報告されている(参照により内容が本明細書に組み込まれるEfs et al.,Nat Cell Biol.2011;13:215-22を参照のこと)。特定の状況では、直接リプログラミング(ある体細胞を、多能性幹細胞へ最初にリプログラミングすることなく、その体細胞を別の体細胞にリプログラミングすることであり、「分化転換」としても知られる)が望ましい場合があり、これは、一部には、多能性幹細胞を培養することは時間を要する上に高価となり得、安定した多能性幹細胞株の樹立と特徴付けに伴う追加の取り扱いでは汚染のリスクが高くなり得、また、最初に多能性幹細胞を生成することに関連する培養での追加時間により、ゲノム不安定性、ならびに点変異、コピー数多型、及び核型異常を含めた変異の獲得のリスクが高くなり得るためである。したがって、特定の実施形態は、体細胞をインビボでリプログラミングするための方法を対象とし、ここで、細胞は、体細胞にリプログラミングされ、かつ、特徴付けられた多能性幹細胞株は生成されない。
特定の状況では、本発明の方法に従って細胞をリプログラミングするために必要とされる合計トランスフェクション回数は、他の方法に従った場合よりも少ない場合がある。したがって、特定の実施形態は、インビボでの細胞をリプログラミングするための方法を対象とし、ここで、連続する約20日の間に約1~約12回のトランスフェクションが実施されるか、または連続する約15日の間に約4~約10回のトランスフェクションが実施されるか、または連続する約10日の間に約4~約8回のトランスフェクションが実施される。細胞を、核酸分子を含有する培地と接触させた場合、その細胞は、同時かまたは異なる時期に、2つ以上の核酸分子と接触する、及び/またはそれらを取り込む、と考えられ得ることが認識される。したがって、細胞を核酸含有培地と1回しか接触させない場合でも、細胞を核酸と2回以上、例えば、繰り返し、接触させることができる。
注目すべきことに、核酸は、本明細書に記載される1つ以上の非標準または「修飾された」残基を含有することができる。例えば、本明細書に記載される非標準ヌクレオチドのいずれかは、本願リプログラミング方法で使用することができる。一実施形態では、インビトロ転写反応においてウリジン-5’-三リン酸をプソイドウリジン-5’-三リン酸に置換して合成RNAを生成することができ、ここで、合成RNAのウリジン残基のうち最大で100%がプソイドウリジン残基で置き換えられ得る。インビトロ転写では、ウリジン及びシチジンがそれぞれプソイドウリジン及び5-メチルシチジンに完全に置換されている場合でも、残留免疫原性のあるRNAが生成され得る(例えば、参照により内容が本明細書に組み込まれるAngel.Reprogramming Human Somatic Cells to Pluripotency Using RNA [Doctoral Thesis].Cambridge,MA:MIT;2011を参照のこと)。このため、細胞にRNAをトランスフェクトする場合は、トランスフェクション培地に免疫抑制剤を加えることが一般的である。特定の状況では、トランスフェクション培地に免疫抑制剤を加えることが望ましくない場合があり、これは、一部には、こうした目的で最もよく使用される組換え免疫抑制剤のB18Rが高価かつ製造困難であり得るためである。本発明の方法に従って細胞にインビボでトランスフェクト及び/またはリプログラミングを、B18Rまたは他の任意の免疫抑制剤を使用せずに行うことができる。免疫抑制剤を使用せずに本発明の方法に従ってインビボでの細胞をリプログラミングすることは、短時間で効率的かつ信頼性があり得る。したがって、特定の実施形態は、インビボでの細胞にトランスフェクトするための方法を対象とし、ここで、トランスフェクション培地は、免疫抑制剤を含有していない。他の実施形態は、インビボでの細胞をリプログラミングするための方法を対象とし、ここで、トランスフェクション培地は、免疫抑制剤を含有していない。特定の状況において、例えば、高い細胞密度を使用する場合、トランスフェクション培地に免疫抑制剤を加えることが有益な場合がある。したがって、特定の実施形態は、インビボでの細胞にトランスフェクトするための方法を対象とし、ここで、トランスフェクション培地は、免疫抑制剤を含有する。他の実施形態は、インビボでの細胞をリプログラミングするための方法を対象とし、ここで、トランスフェクション培地は、免疫抑制剤を含有する。一実施形態では、免疫抑制剤は、B18Rまたはその生物学的に活性な断片、類似体、バリアントもしくはファミリーメンバーあるいはデキサメタゾンまたはその誘導体である。一実施形態では、トランスフェクション培地は免疫抑制剤を含有せず、過渡の毒性を防ぐよう核酸用量が選択される。別の実施形態では、核酸用量は、組織1cm2あたり約1mg未満または100,000細胞あたり約1mg未満または1kgあたり約10mg未満である。
本発明の特定の実施形態に従って生成されたリプログラミングされた細胞は、それらが、望ましくない外因性DNA配列を含有していないこと、またそれらが、定義されない場合があり、かつ、毒性及び/または病原性の汚染物質を含有している場合がある、動物由来またはヒト由来の産物に曝露されないことから、治療上及び/または美容上の用途に好適である。さらに、本発明の特定の実施形態の高速性、高効率、及び高信頼性により、変異及び他の染色体異常の獲得と蓄積のリスクが低減され得る。したがって、本発明の特定の実施形態を使用して、治療上及び/または美容上の用途での使用に適切な安全性プロファイルを有する細胞を生成することができる。例えば、RNAと、動物またはヒトに由来する構成成分を含有しない本発明の培地とを使用して細胞をリプログラミングすることにより、同種材料に曝露されていない細胞を得ることができる。したがって、特定の実施形態は、望ましい安全性プロファイルを有するリプログラミングされた細胞を対象とする。一実施形態では、リプログラミングされた細胞は正常核型を有する。別の実施形態では、リプログラミングされた細胞は、患者のゲノムと比べて約5未満のコピー数多型(CNV)、例えば、患者のゲノムと比べて約3未満のコピー数多型を有するか、または患者のゲノムと比べてコピー数多型を有しない。さらに別の実施形態では、リプログラミングされた細胞は正常核型を有し、患者のゲノムと比べてコード領域に約100未満の単一ヌクレオチドバリアント、または患者のゲノムと比べてコード領域に約50未満の単一ヌクレオチドバリアント、または患者のゲノムと比べてコード領域に約10未満の単一ヌクレオチドバリアントを有する。
エンドトキシン及びヌクレアーゼは、共精製すること、及び/または血清アルブミン等の他のタンパク質と結合した状態になることができる。特に、組換えタンパク質は、一部には、それらの生成中に起こり得る細胞の溶解のため、多くの場合、高レベルの結合したエンドトキシン及びヌクレアーゼを有し得る。エンドトキシン及びヌクレアーゼは、本発明の多くの方法によって低減させる、除去する、置き換えるか、そうでなければ不活性化することができ、例えば、アセチル化によるもの、オクタン酸ナトリウム等の安定化剤の添加、それに続く熱処理によるもの、アルブミン溶液及び/または培地へのヌクレアーゼ阻害剤の添加によるもの、結晶化によるもの、1つ以上のイオン交換樹脂との接触によるもの、木炭との接触によるもの、分取電気泳動によるものまたはアフィニティクロマトグラフィーによるものが含まれる。培地及び/または培地の1つ以上の構成成分からエンドトキシン及び/またはヌクレアーゼを部分的もしくは完全に低減させるか、除去するか、置き換えるか、そうでなければ不活性化することにより、細胞がトランスフェクト及びリプログラミングされ得る効率を高めることができる。したがって、特定の実施形態は、インビボでの細胞に1つ以上の核酸をトランスフェクトするための方法を対象とし、ここで、トランスフェクション培地は、1つ以上のエンドトキシン及び/またはヌクレアーゼが部分的もしくは完全に低減されるか、除去されるか、置き換えられるか、そうでなければ不活性化されるよう処理される。他の実施形態は、核酸の分解を最小限しか引き起こさない培地を対象とする。一実施形態では、培地は、約1EU/mL未満、または約0.1EU/mL未満、または約0.01EU/mL未満を含有する。
特定の状況では、血清アルブミン等のタンパク質ベースの脂質担体を、メチル-ベータ-シクロデキストリン等の非タンパク質ベースの脂質担体で置き換えることができる。本発明の培地はまた、例えば、脂質担体の存在がなくてもよいか、または脂質担体の存在が有益とはならない場合がある方法、例えば、1つ以上の脂質ベースのトランスフェクション試薬、ポリマーベースのトランスフェクション試薬もしくはペプチドベースのトランスフェクション試薬を使用するか、または電気穿孔を使用する方法を使用してトランスフェクションが実施される場合に、脂質担体を用いずに使用することができる。金属等の多くのタンパク質結合分子は、インビボでは細胞にとって高毒性であり得る。この毒性は、生存率低下、及び変異の獲得を引き起こし得る。したがって、特定の実施形態には、毒性分子を含まない細胞を生成するという追加の利益がある。
タンパク質の結合分子成分は、タンパク質を溶液に懸濁させ、溶液の伝導度を測定することにより測定することができる。したがって、特定の実施形態は、タンパク質を含有する培地を対象とし、ここで、タンパク質の約10%水溶液は、伝導度が約500μmho/cm未満である。一実施形態では、溶液は、伝導度が約50μmho/cm未満である。別の実施形態では、タンパク質の乾燥重量の約0.65%未満は脂質で構成され、及び/またはタンパク質の乾燥重量の約0.35%未満は遊離脂肪酸で構成される。
核酸の所望の効果を高めるために、インビボでの細胞に送達される核酸の量を増加することができる。ただし、インビボでの細胞に送達される核酸の量を特定のポイントを超えて増加させると、一部には、トランスフェクション試薬の毒性のため、細胞の生存率低下を引き起こし得る。核酸が、一定体積のインビボでの細胞集団(例えば、組織のある領域内の細胞)に送達される場合、各細胞に送達される核酸の量は、細胞の集団に送達される核酸の総量によって、また細胞の密度に合わせて異なり得、細胞密度が高いほど、各細胞に送達される核酸は少なくなる。特定の実施形態では、インビボでの細胞に、1つ以上の核酸を2回以上トランスフェクトする。特定の状況下、例えば、細胞を増殖させる場合、細胞密度はトランスフェクションごとに変化し得る。したがって、特定の実施形態は、インビボでの細胞に核酸をトランスフェクトするための方法を対象とし、ここで、細胞は、2回以上トランスフェクトされ、かつ、トランスフェクションのうち2回は細胞に送達される核酸の量が異なる。一実施形態では、トランスフェクションのうち2回の間に細胞は増殖し、細胞に送達される核酸の量は、2回のトランスフェクションのうちの1回目よりも2回のトランスフェクションのうちの2回目のほうが多い。別の実施形態では、細胞は、3回以上トランスフェクトされ、細胞に送達される核酸の量は、同じ3回のトランスフェクションのうちの1回目よりも3回のトランスフェクションのうちの2回目のほうが多く、細胞に送達される核酸の量は、同じ3回のトランスフェクションのうちの2回目よりも同じ3回のトランスフェクションのうちの3回目のほうが多い。さらに別の実施形態では、細胞は、2回以上トランスフェクトされ、各トランスフェクション中に細胞に送達される核酸の最大量は、少なくとも2回連続するトランスフェクションで少なくとも約80%の生存率が得られる十分に低い量である。
一連のトランスフェクションにおいて増殖しているインビボでの細胞の集団に送達される核酸の量を調節することで、核酸効果増大及び細胞生存率上昇の両方がもたらされ得る。特定の状況では、一連のトランスフェクションにおいてインビボでの細胞を、1つ以上のリプログラミング因子をコードする1つ以上の核酸と接触させる場合、その一連のトランスフェクションのうちの少なくとも一部について、後のトランスフェクションで送達される核酸の量が前のトランスフェクションで送達される核酸の量より大きい場合、リプログラミングの効率が高くなり得る。したがって、特定の実施形態は、インビボでの細胞をリプログラミングするための方法を対象とし、ここで、1つ以上の核酸は、一連のトランスフェクションにおいて細胞に繰り返し送達され、細胞に送達される核酸の量は、少なくとも1回の前のトランスフェクションの場合よりも少なくとも1回の後で行われるトランスフェクションの場合のほうが多い。一実施形態では、細胞は、約2~約10回、または約3~約8回、または約4~約6回トランスフェクトされる。別の実施形態では、1つ以上の核酸には、少なくとも1つのRNA分子が含まれ、細胞は約2~約10回トランスフェクトされ、各トランスフェクションで細胞に送達される核酸の量は、以前のトランスフェクションのうち直近で細胞に送達された核酸の量と同じかまたはそれより多い。さらに別の実施形態では、1回目のトランスフェクションで細胞に送達される核酸の量は、約20ng/cm2~約250ng/cm2、または100ng/cm2~600ng/cm2である。さらに別の実施形態では、細胞は、約12~約48時間の間隔で約5回トランスフェクトされ、細胞に送達される核酸の量は、1回目のトランスフェクションでは約25ng/cm2、2回目のトランスフェクションでは約50ng/cm2、3回目のトランスフェクションでは約100ng/cm2、4回目のトランスフェクションでは約200ng/cm2、及び5回目のトランスフェクションでは約400ng/cm2である。さらに別の実施形態では、細胞は、5回目のトランスフェクション後に少なくとも1回さらにトランスフェクトされ、細胞に送達される核酸の量は、約400ng/cm2である。
特定の実施形態は、インビボでの細胞に核酸をトランスフェクトするための方法を対象とし、ここで、核酸の量は、細胞密度を測定し、細胞密度の測定値に基づいてトランスフェクトするべき核酸の量を選択することによって決定される。一実施形態では、細胞密度は、光学的手段により測定される。別の実施形態では、細胞は、繰り返しトランスフェクトされ、細胞密度は2回のトランスフェクションの間で増加し、トランスフェクトされる核酸の量は、2回のトランスフェクションのうちの1回目よりも2回のトランスフェクションのうちの2回目のほうが多い。
患者で産生される血中タンパク質の量は、患者に核酸を複数の投与部位にて投与することによって増加し得る。特定の実施形態では、血中タンパク質の量は、患者に核酸を単一の注射部位にて投与することにより患者で産生される血中タンパク質の量と比べて増加する。一実施形態では、投与は注射により行われる。別の実施形態では、注射は、皮内注射である。さらに別の実施形態では、注射は、皮下注射または筋肉内注射である。実施形態では、複数の投与部位は、皮膚の投与部位を含む。他の実施形態では、複数の投与部位は、少なくとも約1または少なくとも約2または少なくとも約5または少なくとも約10または少なくとも約20または少なくとも約50または少なくとも約100の投与部位である。一実施形態では、投与は、少なくとも約5分または少なくとも約10分または少なくとも約30分または少なくとも約1時間または少なくとも約2時間または少なくとも約5時間または少なくとも約12時間または少なくとも約1日以内に実施される。特定の実施形態では、血中タンパク質の量は、少なくとも約10パーセントまたは少なくとも約20パーセントまたは少なくとも約50パーセントまたは少なくとも約100パーセントまたは少なくとも約3倍または少なくとも約5倍または少なくとも約10倍または少なくとも約20倍または少なくとも約50倍または少なくとも約100倍または少なくとも約500倍または少なくとも約1000倍または1000倍超、増加する。
特定の状況では、本発明の培地と接触した細胞のインビボでのトランスフェクション効率及び生存率は、培地を条件付けすることによって改善することができる。したがって、特定の実施形態は、培地を条件付けするための方法を対象とする。他の実施形態は、条件付けされる培地を対象とする。一実施形態では、フィーダーは線維芽細胞であり、培地は約24時間条件付けされる。他の実施形態は、インビボでの細胞にトランスフェクトするための方法を対象とし、ここで、トランスフェクション培地は条件付けされる。他の実施形態は、インビボでの細胞にリプログラミング及び/または遺伝子編集を行うための方法を対象とし、ここで、培地は、条件付けされる。一実施形態では、フィーダーは、例えば、マイトマイシンC等の化学物質への曝露によるか、またはガンマ線への曝露によって、有糸分裂が不活性化されている。特定の実施形態では、一部には、理論に拘束されることを望むわけではないが、例えば、フィーダーから細胞または患者への疾病伝播のリスクを回避するために、自己材料のみを使用することが有益な場合がある。したがって、特定の実施形態は、インビボでの細胞にトランスフェクトするための方法を対象とし、ここで、トランスフェクション培地は条件付けされ、かつ、フィーダーは、細胞がトランスフェクトされる個体と同じ個体に由来する。他の実施形態は、インビボでの細胞にリプログラミング及び/または遺伝子編集を行うための方法を対象とし、ここで、培地は条件付けされ、かつ、フィーダーは、細胞がリプログラミング及び/または遺伝子編集される個体と同じ個体に由来する。
いくつかの分子は、条件付けにより培地に加えることができる。したがって、特定の実施形態は、条件培地中に存在する1つ以上の分子が添加される培地を対象とする。一実施形態では、培地には、Wnt1、Wnt2、Wnt3、Wnt3aまたはその生物学的に活性な断片、類似体、バリアント、アゴニスト、もしくはファミリーメンバーが添加される。別の実施形態では、培地には、TGF-βまたはその生物学的に活性な断片、類似体、バリアント、アゴニスト、もしくはファミリーメンバーが添加される。さらに別の実施形態では、インビボでの細胞は、本発明の方法に従ってリプログラミングされ、ここで、培地には、約1~約5日間はTGF-βが添加されず、その後、少なくとも約2日間、TGF-βが添加される。さらに別の実施形態では、培地には、IL-6、IL-6Rまたはその生物学的に活性な断片、類似体、バリアント、アゴニスト、もしくはファミリーメンバーが添加される。さらに別の実施形態では、培地には、スフィンゴ脂質または脂肪酸が添加される。さらに別の実施形態では、スフィンゴ脂質は、リゾホスファチジン酸、リゾスフィンゴミエリン、スフィンゴシン-1-リン酸またはその生物学的に活性な類似体、バリアントもしくは誘導体である。
照射は、細胞の有糸分裂を不活性化させることに加え、特定の条件下で、細胞の遺伝子発現を変化させ、細胞に、例えば、Wntファミリーのメンバーのタンパク質等、特定のタンパク質は非照射細胞の場合より少なく、また他の特定のタンパク質はより多く産生させることができる。さらに、特定のWntファミリーのメンバーのタンパク質は、細胞の増殖及び形質転換を促進することができる。特定の状況では、マイトマイシンcで処理されたフィーダーではなく照射されたフィーダーを使用して条件付けされた培地とインビボでの細胞を接触させることによって、リプログラミングの効率を大きく高めることができる。照射されたフィーダーを使用した場合に観察されるリプログラミング効率の増加は、一部には、フィーダーにより分泌されるWntタンパク質によって引き起こされる。したがって、特定の実施形態は、インビボでの細胞をリプログラミングするための方法を対象とし、ここで、細胞を、Wnt1、Wnt2、Wnt3、Wnt3aまたはその生物学的に活性な断片、類似体、バリアント、ファミリーメンバーもしくはWntタンパク質の下流標的のアゴニスト等のアゴニスト、及び/またはWntタンパク質の生物学的作用のうちの1つ以上を模倣する薬剤、例えば、2-アミノ-4-[3,4-(メチレンジオキシ)ベンジルアミノ]-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジンと接触させる。
DNAを用いた多くのリプログラミング方法は低効率であるため、これらの方法は、少数の細胞しか含有されていない可能性のある患者の試料に由来する細胞を用いて使用することが困難または不可能な場合がある。対照的に、本発明の特定の実施形態の高効率性により、単一細胞を含め、少数の細胞について信頼性の高いリプログラミングが可能になる。特定の実施形態は、少数の細胞をリプログラミングするための方法を対象とする。他の実施形態は、単一細胞をリプログラミングするための方法を対象とする。一実施形態では、細胞を、1つ以上の酵素と接触させる。別の実施形態では、酵素は、コラゲナーゼである。さらに別の実施形態では、コラゲナーゼは、動物由来成分を含まない。一実施形態では、コラゲナーゼは、約0.1mg/mL~約10mg/mL、または約0.5mg/mL~約5mg/mLの濃度で存在する。別の実施形態では、細胞は、血液細胞である。さらに別の実施形態では、細胞を、患者の血液に由来する1つ以上のタンパク質を含有する培地と接触させる。さらに別の実施形態では、細胞を、DMEM/F12+2mMのL-アラニル-L-グルタミン+約5%~約25%の患者由来血清、または約10%~約20%の患者由来血清、または約20%の患者由来血清を含む培地と接触させる。
特定の状況では、本発明の培地を使用して、Oct4、Sox2、Klf4、及びc-MycをコードするRNAの混合物をインビボでの細胞にトランスフェクトすることにより、細胞の増殖速度を上昇させることができる。細胞に送達されるRNAの量が少なすぎて細胞のすべてに確実にトランスフェクトできない場合、わずかな量の細胞しか増殖速度の上昇を示さない場合がある。個別化治療薬を作製する場合等、特定の状況では、細胞の増殖速度を上昇させることが望ましい場合があり、これは、一部には、そうすることにより治療薬作製に必要な時間を短縮でき、そのため治療薬のコストを削減することができるためである。したがって、特定の実施形態は、インビボでの細胞に、Oct4、Sox2、Klf4、及びc-MycをコードするRNAの混合物をトランスフェクトするための方法を対象とする。一実施形態では、細胞は増殖速度上昇を示す。別の実施形態では、細胞はリプログラミングされる。
本明細書に記載されるように体細胞の遺伝子編集及びリプログラミングを同時または連続的に行うための方法もまた提供される。
治療方法
実施形態では、本発明は、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体を有する治療薬を送達することによる、疾患または障害の治療方法に関する。
実施形態では、本発明は、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体を有する核酸治療薬を送達することによる、疾患または障害の治療方法に関する。
実施形態では、本発明は、RNA、例えば、合成RNA、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体を有する治療薬を)を有する治療薬を送達することによる、疾患または障害の治療方法に関する。
実施形態では、本発明は、治療薬、例えば、核酸、例えば、RNA、例えば、合成RNA、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体を有する治療薬を、治療効果を有する目的タンパク質を発現させる方法で送達することによる、疾患または障害の治療方法に関する。
実施形態では、本発明は、治療薬、例えば、核酸、例えば、RNA、例えば、合成RNA、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体を有する治療薬を、治療効果(例えば、インビボ及び/またはエキソビボ等での、遺伝子編集または遺伝子修正)を有する遺伝子編集タンパク質を発現させる方法で送達することによる、疾患または障害の治療方法に関する。
実施形態では、本発明は、治療薬、例えば、核酸、例えば、RNA、例えば、合成RNA、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体を有する治療薬を、治療効果(例えば、エキソビボで)を有するリプログラミング因子を発現させる方法で送達することによる、疾患または障害の治療方法に関する。
実施形態では、本発明は、治療薬、例えば、核酸、例えば、RNA、例えば、合成RNA、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体を有する治療薬を、治療効果(例えば、インビボ及び/またはエキソビボ等での、遺伝子編集または遺伝子修正)を有する遺伝子編集タンパク質を発現させ、治療効果(例えば、エキソビボ)を有するリプログラミング因子を発現させる方法で送達することによる、疾患または障害の治療方法に関する。
特定の実施形態は、a.インビボで細胞に目的のタンパク質をコードする核酸をトランスフェクトすることによって目的のタンパク質を発現するよう細胞を誘導すること、及び/またはb.インビボでの細胞をリプログラミングすることを含む、患者を治療するための方法を対象とする。一実施形態では、細胞は、より未分化な状態にリプログラミングされる。別の実施形態では、細胞は、1つ以上のリプログラミングタンパク質をコードする1つ以上の合成RNA分子を細胞にトランスフェクトすることによってリプログラミングされる。さらなる実施形態では、細胞を分化させる。さらに別の実施形態では、細胞を、皮膚細胞、グルコース応答性インスリン産生細胞、造血細胞、心臓細胞、網膜細胞、腎細胞、神経細胞、間質細胞、脂肪細胞、骨細胞、筋細胞、卵母細胞、及び精細胞のうちの1つに分化させる。他の実施形態は、a.インビボで細胞に遺伝子編集タンパク質をコードする核酸をトランスフェクトすることによって遺伝子編集タンパク質を発現するよう細胞を誘導すること、及び/またはb.インビボでの細胞をリプログラミングすることを含む、患者を治療するための方法を対象とする。
実施形態では、治療により患者の症状のうちの1つ以上が改善される結果となる。
特定の実施形態は、希少疾患の治療のための方法及び組成物を対象とする。実施形態では、希少疾患は、稀な代謝性疾患、稀な心血管疾患、稀な皮膚疾患、稀な神経疾患、稀な発達障害、稀な遺伝性疾患、稀な肺疾患、稀な肝疾患、稀な腎疾患、稀な精神疾患、稀な生殖障害、稀な筋骨格疾患、稀な整形外科的疾患、先天性代謝異常、リソソーム蓄積症、及び稀な眼疾患のうちの1つ以上である。
本発明により治療され得る疾患の例としては、アルツハイマー病、脊髄損傷、筋萎縮性側索硬化症、嚢胞性線維症、虚血性及び拡張型の心筋症を含む心疾患、黄斑性変性、パーキンソン病、ハンチントン病、糖尿病、鎌状赤血球貧血、サラセミア、ファンコニ貧血、色素性乾皮症、筋ジストロフィー、重症複合免疫不全症、遺伝性感覚ニューロパチー、がん、及びHIV/AIDSが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明により治療され得る疾患のさらなる例としては、1型糖尿病、虚血性及び拡張型の心筋症を含む心疾患、黄斑性変性、パーキンソン病、嚢胞性線維症、鎌状赤血球貧血、サラセミア、ファンコニ貧血、重症複合免疫不全症、遺伝性感覚ニューロパチー、色素性乾皮症、ハンチントン病、筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、がん、ならびに肝炎及びHIV/AIDS等の感染症が挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態では、本発明により治療され得る疾患の例には感染症が含まれる。いくつかの実施形態では、感染症は、病原体による感染症であり、任意選択で、細菌、ウイルス、真菌、または寄生虫から選択される。いくつかの実施形態では、ウイルスは、(a)インフルエンザウイルスであり、任意選択で、A型、B型、C型、及びD型インフルエンザウイルスから選択されるか、または(b)Coronaviridae科のメンバーであり、任意選択でベータコロナウイルスから選択され、任意選択で、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)、SARS-CoV、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)、HCoV-HKU1、及びHCoV-OC43またはアルファコロナウイルスから選択され、任意選択で、HCoV-NL63及びHCoV-229Eから選択される。いくつかの実施形態では、ウイルスはSARS-CoV-2である。いくつかの実施形態では、目的のタンパク質は、本明細書の他の箇所に記載があるように、2019-nCoVタンパク質、その抗原断片、またはそれをコードする核酸等の抗原であり、任意選択で、スパイク表面糖タンパク質、膜糖タンパク質M、エンベロープタンパク質E、及びヌクレオカプシドリン酸化タンパク質Nから選択される。いくつかの実施形態では、目的のタンパク質は、本明細書の他の箇所に記載があるように、スパイク表面糖タンパク質のS1またはS2サブユニット、またはその抗原断片等の抗原である。
様々な実施形態では、対象は新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019)(COVID-19)に罹患している。追加の実施形態では、対象は高齢者である、及び/または限定するわけではないが、高血圧及び/または糖尿病が含まれる、1つ以上の併存疾患に罹患している。コロナウイルス感染症に罹患している対象は、発熱、倦怠感、乾性咳嗽、うずきと疼痛、息切れと他の呼吸困難、下痢、上気道症状(例えば、くしゃみ、鼻水、鼻閉、咳嗽、咽喉痛)、肺炎、肺炎 呼吸不全、肝不全と腎不全、急性呼吸促迫症候群(ARDS)、及びサイトカインバランスの乱れを含むが、これらに限定されない症状にかかり得る。
いくつかの実施形態では、ウイルスは、インフルエンザウイルスである。いくつかの実施形態では、目的のタンパク質は、本明細書の他の箇所に記載があるように、インフルエンザウイルス抗原等の抗原であり、任意選択で、ヘマグルチニン(HA)タンパク質、マトリックス2(M2)タンパク質、及びノイラミニダーゼ、またはそれらの抗原断片、またはそれらをコードする核酸から選択される。
実施形態では、疾患または障害は、ジフテリア、破傷風、百日咳、インフルエンザ、肺炎、A型肝炎、B型肝炎、ポリオ、黄熱、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症、炭疽、狂犬病、日本脳炎、髄膜炎、麻疹、流行性耳下腺炎、風疹、胃腸炎、天然痘、腸チフス、水痘(varicella)(水痘(chickenpox))、ロタウイルス、及び帯状疱疹から選択される。いくつかの実施形態では、本発明は、肝炎の治療に関する。治療され得る例示的な肝炎としては、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、自己免疫性肝炎、アルコール性肝炎、急性肝炎、及び慢性肝炎が挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態では、疾患または障害は、代謝障害である。実施形態では、代謝障害は、炭水化物代謝の障害、アミノ酸代謝の障害、尿素サイクルの障害、脂肪酸代謝の障害、ポルフィリン代謝の障害、リソソーム蓄積障害、ペルオキシソームの生合成障害、及びプリンまたはピリミジン代謝の障害から選択される。
実施形態では、代謝障害は、炭水化物代謝の障害であり、ここで、疾患はガラクトース血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGALT、GALK1、もしくはGALEであるか、疾患は本態性フルクトース尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でKHKであるか、疾患は遺伝性フルクトース不耐性であり、欠陥遺伝子は、任意選択でALDOBであるか、疾患は糖原病I型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でG6PC、SLC37A4、もしくはSLC17A3であるか、疾患は糖原病II型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGAAであるか、疾患は糖原病III型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でAGLであるか、疾患は糖原病IV型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGBE1であるか、疾患は糖原病V型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPYGMであるか、疾患は糖原病VI型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPYGLであるか、疾患は糖原病VII型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPYGMであるか、疾患は糖原病IX型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPHKA1、PHKA2、PHKB、PHKG1、もしくはPHKG2であるか、疾患は糖原病XI型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSLC2A2であるか、疾患は糖原病XII型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でALDOAであるか、疾患は糖原病XIII型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でENO1、ENO2、もしくはENO3であるか、疾患は糖原病0型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGYS1もしくはGYS2であるか、疾患はピルビン酸カルボキシラーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPCであるか、疾患はピルビン酸キナーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPKLRであるか、疾患はトランスアルドラーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でTALDO1であるか、疾患はトリオースリン酸イソメラーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でTPI1であるか、疾患はフルクトースビスホスファターゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でFBP1であるか、疾患は高シュウ酸尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でAGXTもしくはGRHPRであるか、疾患はヘキソキナーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でHK1であるか、疾患はグルコース-ガラクトース吸収不全であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSLC5A1であるか、または疾患はグルコース-6-リン酸脱水素酵素欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でG6PDである。
実施形態では、代謝障害は、アミノ酸代謝の障害であり、ここで、疾患はアルカプトン尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でHGDであるか、疾患はアスパルチルグルコサミン尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でAGAであるか、疾患はメチルマロン酸血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でMUT、MCEE、MMAA、MMAB、MMACHC、MMADHC、もしくはLMBRD1であるか、疾患はメープルシロップ尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でBCKDHA、BCKDHB、DBT、もしくはDLDであるか、疾患はホモシスチン尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でCBSであるか、疾患はチロシン血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でFAH、TAT、もしくはHPDであるか、疾患はトリメチルアミン尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でFMO3であるか、疾患はハートナップ病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSLC6A19であるか、疾患はビオチニダーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でBTDであるか、疾患はオルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でOTCであるか、疾患はカルバモイルリン酸合成酵素I欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でCPS1であるか、疾患はシトルリン血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でASSもしくはSLC25A13であるか、疾患は高アルギニン血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でARG1であるか、疾患は高ホモシステイン血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でMTHFRであるか、疾患は高メチオニン血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でMAT1A、GNMT、もしくはAHCYであるか、疾患は高リジン血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でAASSであるか、疾患は非ケトン性高グリシン血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGLDC、AMT、もしくはGCSHであるか、疾患はプロピオン酸血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPCCAもしくはPCCBであるか、疾患は高プロリン血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でALDH4A1もしくはPRODHであるか、疾患はシスチン尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSLC3A1もしくはSLC7A9であるか、疾患はジカルボン酸アミノ酸尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSLC1A1であるか、疾患はグルタル酸血症2型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でETFA、ETFB、もしくはETFDHであるか、疾患はイソ吉草酸血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でIVDであるか、または疾患は2-ヒドロキシグルタル酸尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でL2HGDHもしくはD2HGDHである。
実施形態では、代謝障害は、尿素サイクルの障害であり、ここで、疾患はN-アセチルグルタミン酸合成酵素欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でNAGSであるか、疾患はアルギニノコハク酸尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でASLであるか、または疾患はアルギニン血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でARG1である。
実施形態では、代謝障害は、脂肪酸代謝の障害であり、ここで、疾患は極長鎖アシル補酵素A脱水素酵素欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でACADVLであるか、疾患は長鎖3-ヒドロキシアシル補酵素A脱水素酵素欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でHADHAであるか、疾患は中鎖アシル補酵素A脱水素酵素欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でACADMであるか、疾患は短鎖アシル補酵素A脱水素酵素欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でACADSであるか、疾患は3-ヒドロキシアシル補酵素A脱水素酵素欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でHADHであるか、疾患は2,4ジエノイル-CoAレダクターゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でNADK2であるか、疾患は3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリル-CoAリアーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でHMGCLであるか、疾患はマロニル-CoAデカルボキシラーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でMLYCDであるか、疾患は全身性原発性カルニチン欠乏症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSLC22A5であるか、疾患はカルニチン-アシルカルニチントランスロカーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSLC25A20であるか、疾患はカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼI欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でCPT1Aであるか、疾患はカルニチンパルミトイルトランスフェラーゼII欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でCPT2であるか、疾患はリソソーム酸リパーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でLIPAであるか、または疾患はゴーシェ病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGBAである。
実施形態では、代謝障害は、ポルフィリン代謝の障害であり、ここで、疾患は急性間欠性ポルフィリン症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でHMBSであるか、疾患はギュンター病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でUROSであるか、疾患は晩発性皮膚ポルフィリン症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でURODであるか、疾患は肝骨髄性ポルフィリン症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でURODであるか、疾患は遺伝性コプロポルフィリン症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でCPOXであるか、疾患は異型ポルフィリン症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPPOXであるか、疾患は骨髄性プロトポルフィリン症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でFECHであるか、または疾患はアミノレブリン酸デヒドラターゼ欠損性ポルフィリン症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でALADである。
実施形態では、代謝障害は、リソソーム蓄積の障害であり、ここで、疾患はファーバー病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でASAH1であるか、疾患はクラッベ病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGALCであるか、疾患はガラクトシアリドーシスであり、欠陥遺伝子は、任意選択でCTSAであるか、疾患はファブリー病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGLAであるか、疾患はシンドラー病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でNAGAであるか、疾患はGM1ガングリオシドーシスであり、欠陥遺伝子は、任意選択でGLB1であるか、疾患はテイ・サックス病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でHEXAであるか、疾患はサンドホフ病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でHEXBであるか、疾患はGM2-ガングリオシドーシス、AB異型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGM2Aであるか、疾患はニーマン・ピック病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSMPD1、NPC1、またはNPC2であるか、疾患は異染性白質ジストロフィーであり、欠陥遺伝子は、任意選択でARSAまたはPSAPであるか、疾患はマルチプルスルファターゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSUMF1であるか、疾患はハーラー症候群であり、欠陥遺伝子は、任意選択でIDUAであるか、疾患はハンター症候群であり、欠陥遺伝子は、任意選択でIDSであるか、疾患はサンフィリッポ症候群であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSGSH、NAGLU、HGSNAT、またはGNSであるか、疾患はモルキオ症候群であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGALNSまたはGLB1であるか、疾患はマロトー・ラミー症候群であり、欠陥遺伝子は、任意選択でARSBであるか、疾患はスライ症候群であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGUSBであるか、疾患はシアリドーシスであり、欠陥遺伝子は、任意選択でNEU1、NEU2、NEU3、またはNEU4であるか、疾患はI-cell病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGNPTABまたはGNPTGであるか、疾患はムコリピドーシスIV型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でMCOLN1であるか、疾患は乳児神経セロイドリポフスチン症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPPT1またはPPT2であるか、疾患はJansky-Bielschowsky病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でTPP1であるか、疾患はバッテン病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でCLN1、CLN2、CLN3、CLN5、CLN6、MFSD8、CLN8、またはCTSDであるか、疾患はクフス病A型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でCLN6またはPPT1であるか、疾患はクフス病B型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でDNAJC5またはCTSFであるか、疾患はアルファ-マンノシドーシスであり、欠陥遺伝子は、任意選択でMAN2B1、MAN2B2、またはMAN2C1であるか、疾患はベータ-マンノシドーシスであり、欠陥遺伝子は、任意選択でMANBAであるか、疾患はフコシドーシスであり、欠陥遺伝子は、任意選択でFUCA1であるか、疾患はシスチン症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でCTNSであるか、疾患は濃化異骨症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でCTSKであるか、疾患はサラ病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSLC17A5であるか、疾患は乳児性遊離シアル酸蓄積症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でSLC17A5であるか、または疾患はダノン病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でLAMP2である。
実施形態では、代謝障害は、ペルオキシソームの生合成障害であり、ここで、疾患はツェルウェーガー症候群であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPEX1、PEX2、PEX3、PEX5、PEX6、PEX12、PEX14、またはPEX26であるか、疾患は乳児レフサム病であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPEX1、PEX2、またはPEX26であるか、疾患は新生児副腎脳白質ジストロフィーであり、欠陥遺伝子は、任意選択でPEX5、PEX1、PEX10、PEX13、またはPEX26であるか、疾患はRCDP1型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPEX7であるか、疾患はピペコリン酸血症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPAHXであるか、疾患は無カタラーゼ症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でCATであるか、疾患は高シュウ酸尿症1型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でAGXTであるか、疾患はアシルCoAオキシダーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でACOX1であるか、疾患はD-二頭酵素欠損症(D-bifunctional protein deficiency)であり、欠陥遺伝子は、任意選択でHSD17B4であるか、疾患はジヒドロキシアセトンリン酸アシルトランスフェラーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でGNPATであるか、疾患はX連鎖副腎白質ジストロフィーであり、欠陥遺伝子は、任意選択でABCD1であるか、疾患はα-メチルアシルCoAラセマーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でAMACRであるか、疾患はRCDP2型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でDHAPATであるか、疾患はRCDP3型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でAGPSであるか、疾患は成人レフサム病-1であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPHYHであるか、または疾患はマリブレー低身長症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でTRIM37である。
実施形態では、代謝障害は、プリンまたはピリミジン代謝の障害であり、ここで、疾患はレッシュ・ナイハン症候群であり、欠陥遺伝子は、任意選択でHPRTであるか、疾患はアデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でAPRTであるか、疾患はアデノシンデアミナーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でADAであるか、疾患はアデノシン一リン酸デアミナーゼ欠損症1型であり、欠陥遺伝子は、任意選択でAMPD1であるか、疾患はアデニロコハク酸リアーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でADSLであるか、疾患はジヒドロピリミジン脱水素酵素欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でDPYDであるか、疾患はミラー症候群であり、欠陥遺伝子は、任意選択でDHODHであるか、疾患はオロト酸尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でUMPSであるか、疾患はプリンヌクレオシドホスホリラーゼ欠損症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でPNPであるか、または疾患はキサンチン尿症であり、欠陥遺伝子は、任意選択でXDH、MOCS1、またはMOCS2、GEPHである。
実施形態では、本発明は、トランスサイレチン(TTR)を調節するための方法に関する。TTRをコードする合成RNAを有効量にて対象に投与するステップを含む方法であり、合成RNAは、実質的な細胞毒性を回避する1つ以上の非標準ヌクレオチドを含む。
実施形態では、調節することにより、対象においてTTR量の増加がもたらされる。
実施形態では、調節することにより、対象においてTTR量の減少がもたらされる。
実施形態では、調節することにより、アミロイド病、老人性全身性アミロイドーシス(SSA)、家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)、及び家族性アミロイド心筋症(FAC)のうちの1つ以上の治療がもたらされる。
実施形態では、非標準ヌクレオチドは、ピリミジンについては2C位、4C位、及び5C位から選択される位置、またはプリンについては6C位、7N位及び8C位から選択される位置における1つ以上の置換を有する。
実施形態では、本発明は、疼痛、例えば、手術後疼痛及び/または慢性疼痛の治療または軽減を、それを必要とする対象に対して、電位依存性ナトリウムチャネル1型(NaV1)遺伝子、例えば、NaV1.3、NaV1.7、NaV1.8、及び/またはNaV1.9に二本鎖切断を作る能力がある遺伝子編集タンパク質をコードする合成RNAを有効量にて投与することによって行う。
実施形態では、投与は、中枢神経系(CNS)または末梢神経系(PNS)、例えば、CNSまたはPNSのニューロン及びグリア細胞を対象とする。
実施形態では、疾患または障害は、肺の疾患または障害である。実施形態では、疾患または障害は、肺の疾患または障害と関連する炎症である。実施形態では、肺の疾患または障害は、石綿症、喘息、気管支拡張症、気管支炎、慢性咳嗽、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、感冒、クループ、嚢胞性線維症、ハンタウイルス、特発性肺線維症、インフルエンザ、肺癌、新型インフルエンザ、百日咳、胸膜炎、肺炎、肺塞栓症、肺高血圧症、呼吸器多核体ウイルス(RSV)、サルコイドーシス、睡眠時無呼吸、肺活量測定、乳幼児突然死症候群(SIDS)、及び結核から選択される。
さらにまた、いくつかの実施形態では、本願組成物は、尋常性座瘡、夏季座瘡、集簇性座瘡、化粧品性座瘡、電撃性座瘡、項部ケロイド座瘡(acne keloidalis nuchae)、機械性座瘡(acne mechanica)、薬物性座瘡、壊死性粟粒状座瘡(acne miliaris necrotica)、壊死性座瘡(acne necrotica)、酒さ性座瘡、日光角化症、尋常性座瘡、夏季座瘡、集簇性座瘡、化粧品性座瘡、電撃性座瘡、項部ケロイド座瘡(acne keloidalis nuchae)、機械性座瘡(acne mechanica)、薬物性座瘡、壊死性粟粒状座瘡(acne miliaris necrotica)、壊死性座瘡(acne necrotica)、酒さ性座瘡、急性蕁麻疹、アレルギー性接触皮膚炎、円形脱毛症、血管浮腫、足白癬、アトピー性皮膚炎、自家感作性湿疹、新生児座瘡(baby acne)、脱毛、バストミセス症(bastomycosis)、黒色面疱、あざ及び他の皮膚色素沈着の問題、おでき、挫傷、虫の咬傷と刺傷、熱傷、蜂窩織炎、ツツガムシ類、塩素座瘡、コリン性またはストレス性蕁麻疹、慢性蕁麻疹、寒冷蕁麻疹、融合性細網状乳頭腫、鶏眼、嚢胞、ふけ、疱疹状皮膚炎、皮膚描記症、異汗性湿疹、おむつ皮膚炎、乾燥皮膚、発汗異常、外胚葉異形成症、例えば、無汗性外胚葉異形成症とX連鎖無汗性外胚葉異形成症、湿疹、疣贅状表皮発育異常症、結節性紅斑、掻破座瘡、運動誘発アナフィラキシー毛包炎、過剰皮脂、毛包炎、そばかす、凍傷、爪真菌症、髪密度、発毛速度、ハロゲン座瘡、脱毛、あせも、血腫、単純ヘルペス感染(例えば、生殖器以外)、化膿性汗腺炎、蕁麻疹、多汗症、色素過剰、無汗性外胚葉異形成症、色素減少、膿痂疹、内生毛、温熱性蕁麻疹、足の陥入爪、乳児座瘡または新生児座瘡、そう痒、刺激性接触皮膚炎、いんきんたむし、ケロイド、毛孔性角化症、扁平苔癬、硬化性苔癬、顔面播種状粟粒性狼瘡、肝斑、ほくろ、伝染性軟属腫、爪の成長速度、爪の健康、神経皮膚炎、貨幣状湿疹、職業性座瘡、油疹、爪真菌症、物理性蕁麻疹、毛巣嚢胞、ばら色粃糠疹、癜風、ツタウルシ、ポマード座瘡、鬚毛部仮性毛包炎または項部ケロイド座瘡(acne keloidalis nuchae)、乾癬、乾癬性関節炎、圧蕁麻疹または遅延性圧蕁麻疹、切り傷とかすり傷等の刺創、皮疹、稀なまたは水性の蕁麻疹、鼻形成、白癬、酒さ、ロスムンド・トムソン症候群、皮膚のたるみ、疥癬、瘢痕、脂漏、脂漏性皮膚炎、帯状疱疹、皮膚癌、スキンタッグ、日光蕁麻疹、クモ刺咬傷、皮膚線条、日焼け、タール座瘡、熱帯性座瘡、皮膚の菲薄化、鵞口瘡、癜風、一過性棘融解性皮膚症、tycoon’s capまたは粟粒状壊死性座瘡(acne necrotica)、皮膚の不均等な色調、静脈瘤、静脈性湿疹、振動性血管浮腫、白斑、疣贅、ウェーバー・クリスチャン病、しわ、x連鎖無汗性外胚葉異形成症、乾燥性湿疹、酵母菌感染症及び加齢の全身兆候等であるが、これらに限定されない、疾患、障害及び/または状態の治療、管理、もしくは予防に使用され得る、及び/または疾患、障害及び/または状態を患う対象の外皮系のメンバーの外観を改変、修飾し得るか、もしくは変化させ得る。
本発明の例示的ながん及び/または腫瘍としては、基底細胞癌、胆道癌;膀胱癌;骨癌;脳及び中枢神経系のがん;乳癌;腹膜のがん;子宮頸癌;絨毛癌;結腸・直腸癌;結合組織のがん;消化器系のがん;子宮内膜癌;食道癌;眼癌;頭頸部のがん;胃癌(消化管癌を含む);膠芽腫;肝癌(hepatic carcinoma);肝癌(hepatoma);上皮内腫瘍;腎癌(kidney cancer)または腎癌(renal cancer);喉頭癌;白血病;肝癌;肺癌(例えば、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、肺腺癌、及び肺偏平上皮癌);黒色腫;骨髄腫;神経芽細胞腫;口腔癌(口唇、舌、口、及び咽頭);卵巣癌;膵癌;前立腺癌;網膜芽細胞腫;横紋筋肉腫;直腸癌;呼吸器のがん;唾液腺癌;肉腫;皮膚癌;扁平上皮癌;胃癌;精巣癌;甲状腺癌;子宮癌または子宮内膜癌;泌尿器系のがん;外陰癌;ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫が含まれるリンパ腫、ならびにB細胞リンパ腫(低悪性度/濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL);小リンパ球性(SL)NHL;中等度/濾胞性NHL;中等度びまん性NHL;高度免疫芽球性NHL;高度リンパ芽球性NHL;高度小型非切れ込み核細胞性NHL(high grade small non-cleaved cell NHL);巨大病変NHL;マントル細胞リンパ腫;AIDS関連リンパ腫;及びワルデンシュトレーム・マクログロブリン血症を含む);慢性リンパ性白血病(CLL);急性リンパ芽球性白血病(ALL);有毛細胞白血病;慢性骨髄芽球性白血病;ならびに他の癌腫及び肉腫;及び移植後リンパ増殖性障害(PTLD)、ならびに母斑症、浮腫(脳腫瘍と関連するもの等)、及びメイグス症候群に関連した血管増殖異常が挙げられるが、これらに限定されない。
実施形態では、1つ以上の希少疾患は、本願組成物により治療、管理または予防され、それらには、例として、骨髄性プロトポルフィリン症、ヘイリー・ヘイリー病、表皮水疱症(EB)、色素性乾皮症、エーラス・ダンロス症候群、皮膚弛緩症、プロテインC&プロテインS欠乏症、アルポート症候群、線状掌蹠角化症、致死性棘融解性EB、弾性線維性仮性黄色腫(PXE)、尋常性魚鱗癬、尋常性天疱瘡、及び基底細胞母斑症候群が含まれる。
実施形態では、本願組成物は、炎症、急性炎症、慢性炎症、呼吸器疾患、アテローム性動脈硬化、再狭窄、喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、敗血症性ショック、関節リウマチ、炎症性腸疾患、炎症性骨盤疾患、疼痛、眼炎症性疾患、セリアック病、リー症候群、グリセロールキナーゼ欠損症、家族性好酸球増加症(FE)、常染色体劣性痙性運動失調、喉頭炎症性疾患;結核、慢性胆嚢炎、気管支拡張症、珪肺症及び他の塵肺症等の、1つ以上の炎症性の疾患または状態を治療、管理または予防するために使用される。
実施形態では、本願組成物は、多発性硬化症、真性糖尿病、狼瘡、セリアック病、クローン病、潰瘍性大腸炎、ギラン-バレー症候群、強皮症、グッドパスチャー症候群、ウェゲナー肉芽腫症、自己免疫性てんかん、ラスムッセン脳炎、原発性硬化性胆管炎、硬化性胆管炎、自己免疫性肝炎、アジソン病、橋本甲状腺炎、線維筋痛、メニエール症候群;移植拒絶(例えば、同種移植片拒絶予防)悪性貧血、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、エリテマトーデス、多発性硬化症、重症筋無力症、ライター症候群、グレーブス病、及び他の自己免疫疾患等の、1つ以上の自己免疫性の疾患または状態を治療、管理または予防するために使用される。
実施形態では、本願組成物は、ADHD、AIDS-神経学的合併症、透明中隔の欠損、後天性てんかん様失語症、急性散在性脳脊髄炎、副腎脳白質ジストロフィー、脳梁欠損症、失認症、アイカルディ症候群、アレキサンダー病、アルパース病、交互性片麻痺、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、無脳症、動脈瘤、アンジェルマン症候群、血管腫症、無酸素症、失語症、失行症、クモ膜嚢胞、クモ膜炎、アーノルド-キアリ奇形、動静脈奇形、アスパルタム、アスペルガー症候群、毛細血管拡張性失調症、運動失調、注意欠陥多動性障害、自閉症、自律神経機能障害、背部痛、バース症候群、バッテン病、ベーチェット病、ベル麻痺、良性本態性眼瞼痙攣、良性限局性筋萎縮症、良性頭蓋内圧亢進症、ベルンハルト‐ロート症候群、ビンスワンガー病、眼瞼痙攣、ブロッホ・サルツバーガー症候群、腕神経叢出生時損傷、腕神経叢損傷、ラッドベリー-エッグルストン症候群、脳動脈瘤、脳損傷、脳及び脊髄の腫瘍、ブラウン-セカール症候群、球脊髄性筋萎縮症、カナバン病、手根管症候群、カウザルギー、海綿腫、海綿状血管腫、海綿状奇形、中心性頸髄症候群、脊髄中心症候群、中枢性疼痛症候群、頭部障害、小脳変性、小脳形成不全、脳動脈瘤、脳動脈硬化、脳動脈瘤、脳性脚気、脳性巨人症、脳低酸素症、脳性麻痺、脳・眼・顔・骨格症候群、シャルコー・マリー・トゥース病、キアリ奇形、舞踏病、有棘赤血球舞踏病、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)、慢性起立耐性失調、慢性疼痛、コケイン症候群II型、コフィン・ローリー症候群、遷延性植物状態を含む昏睡、複合性局所疼痛症候群、先天性両側顔面神経麻痺、先天性筋無力症、先天性ミオパチー、先天性海綿状血管奇形、皮質基底核変性症、頭部動脈炎、頭蓋骨癒合症、クロイツフェルト・ヤコブ病、進行性外傷傷害症候群、クッシング症候群、巨細胞性封入体病(CIBD)、サイトメガロウイルス感染症、ダンシングアイズ-ダンス足症候群、ダンディー・ウォーカー症候群、ドーソン病(Dawson Disease)、ドモルシア(De Morsier’s)症候群、デジェリン・クルンプケ麻痺、多発脳梗塞性認知症、皮質下認知症、レビー小体型認知症、皮膚筋炎、発達性協調運動障害、デビック病、糖尿病性神経障害、びまん性硬化症、ドラベ症候群、自律神経障害、書字障害、失読症、嚥下障害、統合運動障害、ジストニア、早期乳児てんかん性脳症、エンプティセラ症候群、嗜眠性脳炎、脳炎と髄膜炎、脳瘤、脳障害、脳三叉神経血管腫症、てんかん、エルブ麻痺、エルブ・デュシェンヌ麻痺とデジェリン・クルンプケ麻痺、ファブリー病、ファール症候群、失神、家族性自律神経障害、家族性血管腫、家族性特発性大脳基底核石灰化症、家族性痙性麻痺、熱性痙攣(例えば、GEFS及びGEFSプラス)、フィッシャー症候群、筋緊張低下児症候群、フリードライヒ運動失調症、ゴーシェ病、ゲルストマン症候群、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー病、巨細胞動脈炎、巨細胞性封入体症、グロボイド細胞白質ジストロフィー、舌咽神経痛、ギラン-バレー症候群、HTLV-1関連脊髄症、ハレルフォルデン‐スパッツ病、頭部外傷、頭痛、持続性片側頭痛、片側顔面痙攣、交代性片麻痺、遺伝性ニューロパチー、遺伝性痙性対麻痺、遺伝性多発神経炎性失調、耳帯状疱疹、帯状疱疹、平山症候群、全前脳胞症、ハンチントン病、水無脳症、正常圧水頭症、水頭症、水脊髄症、副腎皮質機能亢進症、過眠症、筋緊張亢進、筋緊張低下、低酸素症、免疫介在性脳脊髄炎、封入体筋炎、色素失調症、乳児筋緊張低下、乳児フィタン酸蓄積症、乳児レフサム病、乳児痙攣、炎症性ミオパチー、腸性脂肪異栄養症、頭蓋内嚢胞、頭蓋内高血圧、アイザックス症候群、ジュベール症候群、カーンズ-セイアー症候群、ケネディ病、Kinsbourne症候群、クライネ・レビン症候群、クリッペル・ファイル症候群、クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群(KTS)、クリューバー・ビューシー症候群、コルサコフ健忘症候群、クラッベ病、クーゲルベルグ・ウェランダー病、クールー病、ランバート・イートン筋無力症候群、ランドウ・クレフナー症候群、外側大腿皮神経神経絞扼、延髄外側症候群、学習障害、リー病、レノックス-ガストー症候群、レッシュ-ナイハン症候群、白質ジストロフィー、レバイン・クリッチュリー症候群(Levine-Critchley Syndrome)、レビー小体型認知症、脳回欠損、とじ込め症候群、ルー・ゲーリック病、狼瘡-神経学的後遺症、ライム病-神経学的合併症、マシャド・ジョセフ病、大脳症、巨脳症、メルカーソン・ローゼンタール症候群、髄膜炎、メンケス病、異常感覚性大腿神経痛、異染性白質ジストロフィー、小頭症、片頭痛、ミラーフィッシャー症候群、軽度の脳卒中、ミトコンドリアミオパチー、メビウス症候群、一側下腿筋萎縮症、運動ニューロン疾患、もやもや病、ムコリピドーシス、ムコ多糖症、多発梗塞認知症、多巣性運動ニューロパチー、多発性硬化症、起立性低血圧を伴う多系統萎縮症、多系統萎縮症、筋ジストロフィー、先天性筋無力症、重症筋無力症、脱髄性びまん性硬化症、乳児ミオクロニー脳症、ミオクロヌス、ミオパチー-先天性、ミオパチー-甲状腺中毒性、ミオパチー、先天性筋強直症、筋強直症、ナルコレプシー、神経有棘赤血球症、脳内鉄沈着を伴う神経変性症、神経線維腫症、悪性症候群、AIDSの神経学的合併症、ポンペ病の神経症状、視神経脊髄炎、神経性筋強直症、神経セロイドリポフスチン症、神経細胞移動障害、遺伝性ニューロパチー、神経サルコイドーシス、神経毒性、海綿状母斑、ニーマン・ピック病、オサリバン・マクラウド症候群(O’Sullivan-McLeod Syndrome)、後頭神経痛、潜在性脊椎癒合不全続発(Occult Spinal Dysraphism Sequence)、大田原症候群、オリーブ橋小脳萎縮症、オプソクローヌス・ミオクローヌス、起立性低血圧症、過度使用症候群、慢性疼痛、腫瘍随伴症候群、感覚異常症、パーキンソン病、先天性パルニオトニア(Parnyotonia Congenita)、発作性舞踏アテトーゼ、発作性片側頭痛、パリー・ロンベルグ、ペリツェウス-メルツバッハー病、ペナ・ショッカーII症候群、神経周膜嚢腫、周期性四肢麻痺、末梢性ニューロパチー、脳室周囲白質軟化症、遷延性植物状態、広汎性発達障害、フィタン酸蓄積症、ピック病、梨状筋症候群、下垂体腫瘍、多発性筋炎、ポンペ病、脳空洞症、ポリオ後症候群、帯状疱疹後神経痛、感染後脳脊髄炎、起立性低血圧、体位性起立性頻拍症候群、体位性頻拍症候群、原発性側索硬化症、プリオン病、進行性顔面半側萎縮症、進行性歩行運動失調、進行性多巣性白質脳症、進行硬化性灰白質ジストロフィー、進行性核上性麻痺、偽性脳腫瘍、ピリドキシン依存性及びピリドキシン反応性発作障害、ラムゼイ・ハント症候群I型、ラムゼイ・ハント症候群II型、ラスムッセン脳炎及び他の自己免疫性てんかん、反射性交感神経性ジストロフィー症候群、乳児レフサム病、レフサム病、反復運動障害、反復性ストレス障害、レストレスレッグス症候群、レトロウイルス関連脊髄症、レット症候群、ライ症候群、ライリー-デイ症候群、SUNCT頭痛、仙骨神経根嚢胞、舞踏病(Saint Vitus Dance)、唾液腺疾患、サンドホフ病、シルダー病、裂脳症、発作障害、中隔視神経形成異常症、乳児重症ミオクロニーてんかん(SMEI)、乳幼児揺さぶられ症候群、帯状疱疹、シャイ-ドレーガー症候群、シェーグレン症候群、睡眠時無呼吸、睡眠病、ソトス症候群、痙縮、二分脊髄、脊髄梗塞、脊髄損傷、脊髄腫瘍、脊髄性筋萎縮症、脊髄小脳萎縮、スティール-リチャードソン-オルシェウスキー症候群、スティッフパーソン症候群、線条体黒質変性症、脳卒中、スタージ-ウェーバー症候群、亜急性硬化性全脳炎、皮質下動脈硬化性脳症、嚥下障害、シデナム舞踏病、失神、梅毒性脊髄硬化症、水脊髄空洞症(Syringohydromyelia)、脊髄空洞症、全身性エリテマトーデス、脊髄癆、遅発性ジスキネジア、ターロブ嚢胞、テイ・サックス病、側頭動脈炎、脊髄係留症候群、トムゼン病、胸郭口症候群、甲状腺中毒性ミオパチー、疼痛性チック、トッド麻痺、トゥレット症候群、一過性脳虚血発作、伝染性海綿状脳症、横断性脊髄炎、外傷性脳損傷、振戦、三叉神経痛、熱帯性痙性不全対麻痺症、結節性硬化症、勃起性血管腫(Vascular Erectile Tumor)、側頭動脈炎を含む血管炎、フォン‐エコーノモ病、フォン・ヒッペル・リンドウ病(VHL)、フォン・レックリングハウゼン病、ワレンベルグ症候群、ウェルドニッヒ・ホフマン病、ウェルニッケ・コルサコフ症候群、ウェスト症候群、ウィップル病、ウィリアムズ症候群、ウィルソン病、X連鎖球脊髄性筋萎縮症、及びツェルウェーガー症候群が含まれる、1つ以上の神経疾患を治療、管理または予防するために使用される。
実施形態では、本願組成物は、疼痛、例えば、手術後疼痛または慢性疼痛を治療及び軽減するために使用される。
実施形態では、本願組成物は、ハンチントン病を治療するために使用される。
実施形態では、本願組成物は、鎌状赤血球貧血またはサラセミアを治療するために使用される。
実施形態では、本願組成物は、疾患または障害に関連するエクソンのRNAスプライシングを変化させる。実施形態では、疾患または障害は、アルポート症候群、アルツハイマー病、ベスレムミオパチー及びウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー(Ullrich scleroatonic muscular dystrophy)、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、栄養障害型表皮水疱症、フリードライヒ失調症、ハンチントン病、接合部型表皮水疱症、レーバー先天黒内障(LCA)、ならびに様々なミオパチー及びジストロフィーから選択される。
実施形態では、本願組成物は、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支拡張症、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、肺血管収縮、炎症、アレルギー、呼吸阻害(impeded respiration)、呼吸窮迫症候群、嚢胞性線維症、肺高血圧症、肺血管収縮、気腫、ハンタウイルス肺症候群(HPS)、レフラー症候群、グッドパスチャー症候群、胸膜炎、肺炎、肺水腫、肺線維症、サルコイドーシス、呼吸器多核体ウイルス感染症に関連した合併症、及び他の呼吸器疾患等の、1つ以上の呼吸器疾患を治療するために使用される。
実施形態では、本願組成物は、冠動脈心疾患(CHD)、脳血管疾患(CVD)、大動脈弁狭窄症、末梢血管疾患、アテローム性動脈硬化、動脈硬化、心筋梗塞(心臓発作)、脳血管疾患(脳卒中)、一過性脳虚血発作(TIA)、狭心症(安定及び不安定)、心房細動、不整脈、弁膜症、及び/またはうっ血性心不全が含まれるが、これらに限定されない、心臓及び脈管系を侵す疾患もしくは状態等の心血管疾患を治療、管理または予防するために使用される。
実施形態では、本願組成物は、1つ以上の代謝関連障害を治療、管理または予防するために使用される。実施形態では、本発明は、1型糖尿病及び2型糖尿病ならびに肥満に関連した糖尿病を含めた糖尿病の治療、管理または予防に有用である。本発明の組成物及び方法は、糖尿病性腎症、高血糖症、耐糖能異常、インスリン抵抗性、肥満、脂質障害、脂質異常症、高脂血症、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、HDL低値、LDL高値、アテローム性動脈硬化とその後遺症、血管再狭窄、過敏性腸症候群、クローン病と潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患、他の炎症性状態、膵炎、腹部肥満、神経変性疾患、網膜症、腫瘍性疾患、脂肪細胞系腫瘍、脂肪肉腫等の脂肪細胞系癌、前立腺癌及び他のがん(胃癌、乳癌、膀胱癌及び結腸癌を含む)、血管新生、アルツハイマー病、乾癬、高血圧、メタボリックシンドローム(例えば、以下の障害のうち3つ以上を有する人:腹部肥満、高トリグリセリド血症、HDLコレステロール低値、高血圧、及び空腹時血漿グルコース濃度高値)、卵巣性高アンドロゲン症(多嚢胞性卵巣症候群)、ならびに睡眠時無呼吸等の、インスリン抵抗性が要素である他の障害が含まれるが、これらに制限されない糖尿病関連障害の治療または予防に有用である。本発明の組成物及び方法は、遺伝もしくは環境による肥満を含む肥満及び肥満関連障害の治療、管理、または予防に有用である。ここでの肥満関連障害は、肥満に関連しているか、それにより生じるか、またはそれに起因する。肥満関連障害の例としては、肥満、糖尿病、過食、むちゃ食い、及び過食症、高血圧、血漿インスリン濃度上昇とインスリン抵抗性、脂質異常症、高脂血症、子宮内膜癌、乳癌、前立腺癌、腎臓癌及び結腸癌、変形性関節症、閉塞性睡眠時無呼吸、胆石、心疾患、心調律異常と不整脈、心筋梗塞、うっ血性心不全、冠動脈心疾患、突然死、脳卒中、多嚢胞性卵巣疾患、頭蓋咽頭腫、プラダー・ウィリー症候群、フレーリッヒ症候群、GH分泌不全対象、正常変異低身長、ターナー症候群、ならびに代謝活性低下または総除脂肪体重に対するパーセンテージで表した安静時エネルギー消費量の減少を示す他の病的状態、例えば、急性リンパ芽球性白血病の小児が挙げられる。肥満関連障害のさらなる例は、メタボリックシンドローム、インスリン抵抗症候群、生殖ホルモン異常、性機能及び生殖機能障害(生殖障害、不妊症、男性の性腺機能低下症及び女性の多毛症等)、母体肥満に関連した胎児欠陥、肥満関連胃食道逆流等の消化管運動障害、肥満-低喚気症候群(ピックウイキアン症候群)等の呼吸障害、息切れ、心血管疾患、炎症、例えば、血管系の全身性炎症、動脈硬化、高コレステロール血症、下背部痛、胆嚢疾患、高尿酸血症、痛風、及び腎臓癌、ならびに麻酔リスクの上昇である。本発明の組成物及び方法はまた、アルツハイマー病を治療するために有用である。
核酸を含有するリポソーム製剤を含め、核酸は、インビボで送達された場合に肝臓及び/または脾臓に蓄積し得る。タンパク質をコードする核酸は、肝臓及び脾臓でのタンパク質発現を調節することができること、及びこのように使用される核酸は、肝臓及び脾臓の疾患の治療用の潜在的治療薬となり得ることが今回発見された。したがって、特定の実施形態は、目的のタンパク質をコードする核酸を患者に送達することによって肝臓及び/または脾臓の疾患を治療するための方法を対象とする。他の実施形態は、肝臓及び/または脾臓の疾患の治療用の、目的のタンパク質をコードする核酸を含む治療用組成物を対象とする。治療され得る肝臓及び/または脾臓の疾患及び状態としては、肝炎、アルコール誘発性肝疾患、薬物誘発性肝疾患、エプスタイン-バーウイルス感染症、アデノウイルス感染症、サイトメガロウイルス感染症、トキソプラズマ症、ロッキー山紅斑熱、非アルコール性脂肪性肝疾患、血色素症、ウィルソン病、ジルベール病、ならびに肝臓及び/または脾臓のがんが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本願の組成物及び方法は、1型糖尿病、虚血性及び拡張型の心筋症を含む心疾患、黄斑性変性、パーキンソン病、嚢胞性線維症、鎌状赤血球貧血、サラセミア、ファンコニ貧血、重症複合免疫不全症、遺伝性感覚ニューロパチー、色素性乾皮症、ハンチントン病、筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、がん、ならびに肝炎及びHIV/AIDS等の感染症の治療に関する。
実施形態では、本願の方法及び組成物は、1つ以上の代謝性の疾患または障害を治療または予防するのに使用される。実施形態では、本願の方法及び組成物は、炭水化物代謝の疾患または障害.アミノ酸代謝の疾患または障害、尿素サイクルの疾患または障害、脂肪酸代謝の疾患または障害、ポルフィリン代謝の疾患または障害、リソソーム蓄積症、ペルオキシソームの生合成障害、及びプリンもしくはピリミジン代謝の疾患または障害のうちの1つ以上を治療または予防するのに使用される。
実施形態では、本願の方法及び組成物は、1つ以上の眼疾患もしくは障害を治療または予防するのに使用され、それらには、糖尿病網膜症、ドライアイ、白内障、網膜静脈閉塞、黄斑浮腫、黄斑性変性(滲出型及び萎縮型)、屈折障害及び調節障害、円錐角膜、弱視、緑内障、シュタルガルト病、眼内炎、結膜炎、ブドウ膜炎、網膜剥離、角膜潰瘍、涙嚢炎、デュアン眼球後退症候群、及び視神経炎が含まれるが、これらに制限されない。
実施形態では、眼疾患または眼障害は、中心性漿液性網膜症(CSR)、成人卵黄様疾患(adult vitelliform disease)、ブドウ膜炎、原発性全身性疾患と続発性全身性疾患(例えば、非限定的な例として、サルコイド、リウマチ様疾患、関節炎等)、白点症候群(MEWDS((MEWDS(多発消失性白点症候群)を含む)、匐行性脈絡膜症(serpiginous choroidopathy)、AMPPE(急性後部多発性小板状上皮症)、POHS(推定眼ヒストプラスマ症)、または匐行性網脈絡膜症である。いくつかの実施形態では、疾患は、非限定的な例としてシュタルガルト病等の、黄斑症または錐体ジストロフィーであり得る。いくつかの実施形態では、疾患は、網膜色素変性症(RP)等の遺伝性変性疾患であり得る。いくつかの実施形態では、眼疾患は、眼の黒色腫、眼腫瘍または浸潤性腫瘍であり得る。
実施形態では、眼の疾患または障害は、フックス角膜ジストロフィーである。実施形態では、眼の疾患または障害は、レーバー先天性黒内障である。
実施形態では、本願の方法及び組成物は、表2A、表2B、及び/または表2Cのタンパク質のいずれかを標的とするか、または疾患もしくは障害のいずれかを治療するのに使用される。
様々な実施形態では、本願の方法及び組成物には、合成RNAを含め、核酸医薬を、本明細書に記載される疾患、障害及び/または状態の診断、治療、予防もしくは改善において使用することが含まれる。様々な実施形態では、本願の方法及び組成物には、合成RNAを含め、核酸医薬を、組織(例えば、美容上)の改変、修飾及び/または変化において使用することが含まれる。
一般的に言えば、様々な実施形態では、本明細書に記載される合成RNAは、本明細書に記載される特定の用量でヒトに投与され、合成RNAは、治療用タンパク質であり得る目的のタンパク質をコードする、ときに標的配列と呼ばれる配列を含む。
標準ヌクレオチドのみを含む合成RNAは、パターン認識受容体に結合することができ、病原体関連分子パターンとして認識され得、かつ、細胞に強力な免疫応答を誘発することができ、これにより、翻訳阻止、炎症性サイトカインの分泌、及び細胞死をもたらすことができる。特定の非標準ヌクレオチドを含む合成RNAは、自然免疫系による検出を回避することができ、ヒト等においてタンパク質に高効率で翻訳され得る。例えば、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、5-メトキシシチジン、プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-メトキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-メトキシプソイドウリジン、及び5-ホルミルプソイドウリジンという群のメンバー等、本明細書に記載される非標準ヌクレオチドのうちの少なくとも1つを含む合成RNAは、自然免疫系による検出を回避することができ、ヒト等においてタンパク質に高効率で翻訳され得る。したがって、特定の実施形態は、細胞を合成RNAと接触させることを含む、目的のタンパク質を発現するよう細胞を誘導するための方法を対象とする。他の実施形態は、細胞を、1つ以上の合成RNA分子を含む溶液と接触させることを含む、細胞に合成RNAをトランスフェクトするための方法を対象とする。さらに他の実施形態は、患者に合成RNAを投与することを含む、患者を治療するための方法を対象とする。一実施形態では、合成RNAは、例えば、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、5-メトキシシチジン、プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-メトキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-メトキシプソイドウリジン、及び5-ホルミルプソイドウリジンという群のメンバー等、本明細書に記載される非標準ヌクレオチドのうちの少なくとも1つを含む。別の実施形態では、合成RNAは、目的のタンパク質をコードする。例示的なRNAは、本明細書の他の箇所に記載されているような非標準ヌクレオチド及び非標準ヌクレオチドの組み合わせとレベルを含有し得る。実施形態では、方法により、目的のタンパク質の発現がもたらされる。実施形態では、方法により、患者の皮膚における目的のタンパク質の発現がもたらされる。
他の実施形態は、インビボでの細胞に核酸を送達するための方法を対象とする。さらに他の実施形態は、目的のタンパク質を発現するようインビボでの細胞を誘導するための方法を対象とする。さらに他の実施形態は、患者を治療するための方法を対象とする。一実施形態では、方法は、角質層を破壊することを含む。別の実施形態では、方法は、細胞を核酸と接触させることを含む。さらに別の実施形態では、方法により、核酸を取り込む細胞がもたらされる。さらなる実施形態では、方法により、目的のタンパク質を発現する細胞がもたらされる。さらに別の実施形態では、方法により、患者における目的のタンパク質の発現がもたらされる。さらに別の実施形態では、方法により、患者の症状のうちの1つ以上の改善がもたらされる。さらに別の実施形態では、患者は、目的のタンパク質を必要としている。さらに別の実施形態では、患者は、目的のタンパク質が欠損している。
さらに他の実施形態は、患者に組成物を送達することを含む、患者を治療するための方法を対象とする。別の実施形態では、組成物は、1つ以上の核酸分子を含む。さらに別の実施形態では、1つ以上の核酸分子のうちの少なくとも1つは、目的のタンパク質をコードする。実施形態では、核酸は、合成RNAである。他の実施形態では、方法により、患者の症状のうちの1つ以上の改善がもたらされる。他の実施形態は、細胞または患者に、タンパク質またはペプチドをコードする核酸を送達することによって適応症を治療するための方法を対象とする。さらに他の実施形態は、タンパク質またはペプチドをコードする核酸を含む組成物を対象とする。本発明の方法及び組成物を使用して治療され得る適応症、ならびに本発明の組成物によりコードされ得るタンパク質及びペプチドは、表2A、表2B、及び/または表2Cに記載されているが、それらは例として記載されているもので、限定するものではない。一実施形態では、適応症は、表2A、表2B、及び/または表2Cから選択される。別の実施形態では、タンパク質またはペプチドは、表2A、表2B、及び/または表2Cから選択される。さらに別の実施形態では、適応症及びタンパク質またはペプチドは、表2A、表2B、及び/または表2Cの同じ行から選択される。別の実施形態では、タンパク質は、遺伝子編集タンパク質である。さらに別の実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、疾患の表現型に少なくとも部分的に関与する遺伝子を標的とする。さらに別の実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、表2A、表2B、及び/または表2Cから選択されるタンパク質をコードする遺伝子を標的とする。さらに別の実施形態では、遺伝子編集タンパク質は、単独で、または他の1つ以上の分子もしくは遺伝子編集タンパク質と組み合わされて、疾患の表現型に少なくとも部分的に関与する変異を修正または除去する。
様々な実施形態では、本発明は、表2A、表2B、及び/または表2Cに開示されているタンパク質のいずれかの前駆体形態及び/または成熟形態及び/またはアイソフォーム及び/または変異体ならびにそのようなタンパク質を標的とすることを企図している。実施形態では、前駆体形態及び/または成熟形態及び/またはアイソフォーム及び/または変異体のいずれも、対応する野生型タンパク質と比べて分泌が増強されている。実施形態では、前駆体形態及び/または成熟形態及び/またはアイソフォーム及び/または変異体のいずれも、半減期(例えば、血清中、血漿中、細胞内)が改変されている、例えば、半減期がより長く、またはより短くなっている。実施形態では、これは、野生型と比べたものである。
表2Bは、いずれも例示的な識別子(例えば、遺伝子配列番号及びリファレンスは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。
様々な実施形態では、本願の方法及び組成物は、下表の疾患または障害のうちの1つ以上を治療または予防するのに使用される。様々な実施形態では、本願の方法及び組成物は、下表の疾患または障害のうちの1つ以上を、例えば、下表の疾患と関連する遺伝子を調節することによって、治療または予防するのに使用される。実施形態では、本願の方法及び組成物は、本願組成物を使用して下表2Cに記載の遺伝子を遺伝子編集するのに使用される。
上記表に記載されているEntrezエントリーは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の追加の例示的標的には、国際特許公開第WO2013/151671号の表6に記載されている美容上の標的が含まれ、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
さらに、いくつかの実施形態では、本願の方法及び組成物は、表2A、表2B、及び/または表2Cのタンパク質のいずれかを標的とするか、もしくは疾患もしくは障害のいずれかを治療するのに使用される。様々な実施形態では、本発明は、表2Bに開示されているタンパク質のいずれかの全長型及び/または切断型を標的とすることを企図している。様々な実施形態では、本発明は、表2A、表2B、及び/または表2Cに開示されているタンパク質のいずれかの前駆体形態及び/または成熟形態及び/またはアイソフォームを標的とすることを企図している。
様々な実施形態では、本発明は、本明細書に開示されるタンパク質配列(例えば、表2A、表2B、及び/または表2C内)のうちのいずれかとの配列同一性が約60%(例えば、約60%、または約61%、または約62%、または約63%、または約64%、または約65%、または約66%、または約67%、または約68%、または約69%、または約70%、または約71%、または約72%、または約73%、または約74%、または約75%、または約76%、または約77%、または約78%、または約79%、または約80%、または約81%、または約82%、または約83%、または約84%、または約85%、または約86%、または約87%、または約88%、または約89%、または約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%)であるタンパク質を標的とすることを企図している。
様々な実施形態では、本発明は、本明細書に記載されるタンパク質配列(例えば、表2A、表2B、及び/または表2C内)のうちのいずれかに対して1つ以上のアミノ酸変異を有するアミノ酸配列を含むタンパク質を標的とすることを企図している。例えば、本発明は、本明細書に記載されるタンパク質配列(例えば、表2A、表2B、及び/または表2C内)のうちのいずれかに対して1つ、または2つ、または3つ、または4つ、または5つ、または6つ、または7つ、または8つ、または9つ、または10、または11、または12のアミノ酸変異を有するアミノ酸配列を含むタンパク質を標的とすることを企図している。実施形態では、1つ以上のアミノ酸変異は、置換、挿入、欠失、及び切断から独立して選択され得る。
実施形態では、アミノ酸変異はアミノ酸置換であり、保存的及び/または非保存的な置換が含まれ得る。
「保存的置換」は、例えば、関わっているアミノ酸残基の、極性、電荷、サイズ、溶解性、疎水性、親水性、及び/または両親媒性に関する類似性に基づいて行われ得る。20の天然に存在するアミノ酸は、以下の6つの標準アミノ酸群に分類することができる:(1)疎水性:Met、Ala、Val、Leu、Ile、(2)中性親水性:Cys、Ser、Thr;Asn、Gln、(3)酸性:Asp、Glu、(4)塩基性:His、Lys、Arg、(5)鎖配向に影響を与える残基:Gly、Pro;及び(6)芳香性:Trp、Tyr、Phe。
本明細書で使用される場合、「保存的置換」は、あるアミノ酸を、上記の6つの標準アミノ酸群の同一群内に記載されている別のアミノ酸により交換することと定義される。例えば、AspのGluによる交換では、そのように修飾されたポリペプチドにおいて1つの負電荷が保持される。さらに、グリシン及びプロリンは、それらがα-ヘリックスを破壊する能力に基づいて互いに置換され得る。
本明細書で使用される場合、「非保存的置換」は、あるアミノ酸を、上記の6つの標準アミノ酸群(1)~(6)の異なる群に記載されている別のアミノ酸により交換することと定義される。
様々な実施形態では、置換にはまた、非古典的アミノ酸(例えば、セレノシステイン、ピロリシン、N-ホルミルメチオニン β-アラニン、GABA及びδ-アミノレブリン酸、4-アミノ安息香酸(PABA)、一般的アミノ酸のD-異性体、2,4-ジアミノ酪酸、α-アミノイソ酪酸、4-アミノ酪酸、Abu、2-アミノ酪酸、γ-Abu、ε-Ahx、6-アミノヘキサン酸、Aib、2-アミノイソ酪酸、3-アミノプロピオン酸、オルニチン、ノルロイシン、ノルバリン、ヒドロキシプロリン、サルコスメ(sarcosme)、シトルリン、ホモシトルリン、システイン酸、t-ブチルグリシン、t-ブチルアラニン、フェニルグリシン、シクロヘキシルアラニン、β-アラニン、フルオロ-アミノ酸、βメチルアミノ酸、C α-メチルアミノ酸、N α-メチルアミノ酸、及び一般的アミノ酸類似体等のデザイナーアミノ酸)も含まれ得る。
製造方法
本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体の化学合成方法は、本明細書の他の箇所で記載されている。
本発明の方法及び組成物では、特定のカチオン性脂質を使用し、その合成、調製及び特徴付けは、本明細書の他の箇所及び付随する実施例に記載されている。さらに、本発明は、治療薬、例えば、核酸と関連するものを含め、脂質凝集体及び/または脂質担体を調製する方法を提供する。
実施形態では、本願の脂質凝集体及び/または脂質担体、例えば、リポソームは、マイクロ流体を使用して作製される。実施形態では、本願の脂質凝集体及び/または脂質担体は、Nanoassemblr装置(Precision Nanosystems)を使用して製造される。実施形態では、シリンジポンプを使用して有機溶液と水溶液を特定の流量で混合する。任意選択で、水溶液の流量と有機溶液の流量の比は、約1:1、約2:1、約3:1、約4:1、約5:1、約6:1、約8:1、または約10:1から選択され得る。実施形態では、有機溶液は、エタノール、アセトン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、トルエン、及びクロロホルム、またはその混合物のうちの1つ以上を含む。他の実施形態では、他の溶媒を使用する
実施形態では、本願の脂質凝集体及び/または脂質担体は、ある溶液を別の溶液に滴下混合することにより製造される。実施形態では、本願の脂質凝集体及び/または脂質担体は、噴霧機構を用いるか、または溶媒蒸発によるか、または超音波処理によるか、または1つ以上のメンブレンによるエクストルージョンによるか、または自己組織化のプロセスによるか、または方法の組み合わせによって製造される。
本明細書に記載される方法では、脂質の混合物を核酸の緩衝水溶液と合わせて、脂質粒子内に封入された核酸を含有する中間体混合物を生成し、ここで、封入された核酸は、約3wt%~約25wt%、例えば、5~15wt%の核酸/脂質比で存在する。中間体混合物は、任意選択で、脂質部分が、例えば、30~150nm、例えば、約40~90nmの直径を有する単層小胞である、脂質内封入核酸粒子が得られるようサイズ調整され得る。その後、pHを上昇させて脂質-核酸粒子上の表面電荷の少なくとも一部分を中和させることで、少なくとも部分的に表面が中和された脂質内封入核酸の組成物が提供される。
いくつかのカチオン性脂質は、アミノ基のpKa未満のpHで荷電され、かつpKaを超えるpHで実質的に中性なアミノ脂質である。これらのカチオン性脂質は、滴定可能なカチオン性脂質と呼ばれ、2段階工程を使用して本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体に使用することができる。最初に、滴定可能なカチオン性脂質及び他の小胞成分を核酸の存在下で用いてより低いpHで脂質小胞を形成することができる。このようにすることで、小胞に核酸が封入及び捕捉される。第2に、培地のpHを、存在している滴定可能なカチオン性脂質のpKaを超えるレベルまで、すなわち、生理的pH以上のレベルまで増大させることにより、新たに形成された小胞の表面電荷を中和することができる。この工程の特に有利な側面としては、表面に吸着されたあらゆる核酸の除去が容易であること、及び中性表面を有する核酸送達ビヒクルが得られることの両方が挙げられる。中性表面を有する、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体及び/またはリポソーム及び/または脂質粒子は、循環からの急速なクリアランスを回避すること、及びカチオン性リポソーム調製物に関連する特定の毒性を回避することが予想される。そのような滴定可能なカチオン性脂質を、核酸-脂質粒子の製剤においてこのように使用することに関する追加の詳細は、米国特許第6,287,591号及び米国特許第6,858,225号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。
このような方法で形成された小胞により、核酸含有量の高い小胞サイズが均一な製剤が提供される。さらに、小胞は、サイズの範囲が約30~約150nm、例えば、約30~約90nmである。
いかなる特定の理論にも拘束されるわけではないが、非常に高効率の核酸封入は、低pHでの静電相互作用の結果であると考えられる。酸性pH(例えば、pH4.0)では、小胞表面は荷電されており、静電相互作用を介して核酸の一部分と結合する。外部の酸性緩衝液を、より中性の緩衝液(例えば、pH7.5)と交換すると、脂質粒子またはリポソームの表面が中和され、任意の外部核酸を除去することができる。製剤工程に関するさらに詳細な情報は、様々な刊行物(例えば、米国特許第6,287,591号及び米国特許第6,858,225号)に記載されている。
実施形態では、本発明は、脂質/核酸製剤を調製する方法を提供する。本明細書に記載される方法では、脂質の混合物を核酸の緩衝水溶液と合わせて、脂質粒子内に封入された核酸を含有する中間体混合物を生成し、例えば、ここで、封入された核酸は、約10wt%~約50wt%の核酸/脂質比で存在する。中間体混合物は、任意選択で、脂質部分が、例えば、30~150nm、または約40~90nmの直径を有する単層小胞である、脂質内封入核酸粒子が得られるようサイズ調整され得る。その後、pHを上昇させて脂質-核酸粒子上の表面電荷の少なくとも一部分を中和させることで、少なくとも部分的に表面が中和された脂質内封入核酸の組成物が提供される。
実施形態では、脂質の混合物には、少なくとも2つの脂質成分、すなわち、脂質が、pKa未満のpHではカチオン性であり、pKaを超えるpHで中性であるようなpKaを有する脂質の中から選択される、第1の本発明の脂質成分、及び脂質-核酸粒子形成時の粒子凝集を防ぐ脂質の中から選択される、第2の脂質成分が含まれる。実施形態では、アミノ脂質は、本発明の新規カチオン性脂質である。
本発明の核酸-脂質粒子の調製においては、脂質の混合物は典型的に、有機溶媒中の脂質溶液である。その後、この脂質混合物を乾燥させて薄膜を形成するか、または凍結乾燥させて粉末を形成してから、水性緩衝液で水和させてリポソームを形成することができる。別法として、ある方法では、脂質混合物をエタノール等の水混和性アルコールに可溶化させ、このエタノール溶液を水性緩衝液に加えて自発的なリポソーム形成を生じさせることができる。実施形態では、アルコールは、それが市販されている形態で使用される。例えば、エタノールを、無水エタノール(100%)として使用するか、または95%エタノールとして、残部を水にして使用することができる。この方法は、米国特許第5,976,567号に詳述されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
実施形態では、脂質の混合物は、アルコール溶媒に入れたカチオン性脂質、中性脂質(カチオン性脂質以外)、ステロール(例えば、コレステロール)及びPEG修飾脂質(例えば、PEG-DMGまたはPEG-DMA)の混合物である。実施形態では、脂質混合物は、本質的に、アルコール、例えば、エタノールに入れたカチオン性脂質、中性脂質、コレステロール及びPEG修飾脂質からなる。実施形態では、第1の溶液は、上記脂質混合物からなり、モル比は、約20~70%のカチオン性脂質:5~45%の中性脂質:20~55%のコレステロール1:0.5~15%のPEG修飾脂質である。実施形態では、第1の溶液は、本質的に、表1から選ばれる脂質と、DSPCと、Cholと、PEG-DMGまたはPEG-DMAからなり、例えば、モル比は、約20~60%のカチオン性脂質:5~25%のDSPC:25~55%のChol:0.5~15%のPEG-DMGまたはPEG-DMAである。実施形態では、脂質モル比は、約40/10/40/10(カチオン性脂質/DSPC/Chol/PEG-DMGまたはPEG-DMAのmol%)、35/15/40/10(カチオン性脂質/DSPC/Chol/PEG-DMGまたはPEG-DMAのmol%)または52/13/30/5(カチオン性脂質/DSPC/Chol/PEG-DMGまたはPEG-DMAのmol%)である。実施形態では、これらの組成にある中性脂質は、POPC、DPPC、DOPEまたはSMで置き換えられる。
実施形態では、脂質混合物を、核酸を含有し得る緩衝水溶液と合わせる。緩衝水溶液は典型的に、緩衝液が脂質混合物中のプロトン化可能な脂質のpKaより低いpHを有する溶液である。好適な緩衝液の例としては、クエン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、及びMESが挙げられる。緩衝液は、封入される核酸の化学に応じて1~1000mMの範囲のアニオンであり、高ローディングレベルを達成するには、緩衝液濃度の最適化が重要であり得る(例えば、米国特許第6,287,591号及び米国特許第6,858,225号を参照のこと)。別法として、塩化物、硫酸塩等でpH5~6に酸性化された純水が有用な場合がある。この場合、5%グルコースを加えるか、または粒子を、エタノールの除去、pH上昇のために透析するか、もしくは通常の生理食塩水等の薬学的に許容される担体と混合する際に粒子膜を介した浸透ポテンシャルを平衡化させる別の非イオン性の溶質を加えることが好適であり得る。緩衝液中の核酸の量は変動し得るが、典型的には、約0.01mg/mL~約200mg/mL、例えば、約0.5mg/mL~約50mg/mLである。
脂質の混合物と、治療用核酸の緩衝水溶液とを合わせて中間体混合物を得る。中間体混合物は典型的には、封入核酸を有する脂質粒子の混合物である。さらに、中間体混合物はまた、負電荷を持つ核酸と、脂質粒子表面の正電荷を持つ脂質(アミノ脂質またはプロトン化可能な第1の脂質成分を構成する他の脂質は、脂質上のプロトン化可能基のpKaより低いpHを有する緩衝液中では正電荷を持つ)とのイオン引力により脂質粒子(リポソームまたは脂質小胞)の表面に結合している幾分かの核酸も含有し得る。実施形態では、脂質の混合物は、脂質のアルコール溶液であり、溶液それぞれの体積は、合わせた際に、得られるアルコール含有量が約20体積%~約45体積%となるよう調整される。混合物を合わせる方法には、多種多様なプロセスのいずれもが含まれ得、生産される製剤の規模に応じて異なることが多い。例えば、総体積が約10~20mL以下である場合は、溶液を試験管内で合わせ、ボルテックスミキサーを使用して一緒に撹拌することができる。大規模なプロセスは、好適な生産規模のガラス製品で行うことができる。
任意選択で、脂質混合物と治療薬(例えば、核酸)の緩衝水溶液とを合わせることにより生成される脂質内封入治療薬(例えば、核酸)複合体は、所望のサイズ範囲及び比較的狭い分布の脂質粒径を達成するようサイズ調整することができる。実施形態では、本明細書で提供される組成物は、約70~約200nm、例えば、約90~約130nmの平均直径にサイズ調整される。リポソームを所望のサイズにサイズ調整するためにいくつかの技術が利用可能である。1つのサイズ調整方法は、米国特許第4,737,323号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。リポソーム懸濁液を浴型またはプローブ型の超音波処理によって超音波処理することで、段階的にサイズが縮小され、サイズが約0.05ミクロン未満の小さい単層小胞(SUV)が生成される。均一化は、大きなリポソームをより小さなリポソームに断片化するためにせん断エネルギーに依存する別の方法である。典型的な均一化手法では、多層小胞は、標準的なエマルジョン・ホモジナイザーに通され、選択されたリポソームサイズ、典型的には約0.1~0.5ミクロンが観察されるまで再循環される。いずれの方法においても、粒度分布は、従来のレーザービームによる粒径測定によりモニターされ得る。本明細書の特定の方法の場合、均一な小胞サイズを得るためにエクストルージョンが使用される。
小細孔ポリカーボネート膜または非対称セラミック膜を介したリポソーム組成物のエクストルージョンにより、比較的明確に定義された粒度分布がもたらされる。典型的には、所望のリポソーム複合体の粒度分布が達成されるまで懸濁液を1回以上膜に通して循環させる。リポソームは、リポソームサイズの段階的縮小を達成するため、連続的に、より小さい細孔膜を通って押し出され得る。場合によっては、形成された脂質-核酸組成物を、サイズ調整せずに使用することができる。
実施形態では、本発明の方法はさらに、脂質-核酸組成物の脂質部分の表面電荷のうち少なくとも一部を中和するステップを含む。表面電荷を少なくとも部分的に中和することにより、封入されていない核酸が脂質粒子表面から除かれ、従来技術を使用して組成物から除去することができる。実施形態では、封入されずに表面に吸着した核酸は、緩衝液の交換により、得られた組成物から除去される。例えば、クエン酸緩衝液(pH約4.0、組成物の形成に使用)をHEPES緩衝生理食塩水(HBS pH約7.5)溶液で置き換えることにより、リポソーム表面の中和及び表面からの核酸の遊離がもたらされる。遊離核酸は、その後、標準的方法を使用してクロマトグラフィーにより除去し、次いで、使用脂質のpKaを超えるpHの緩衝液に切り替えることができる。
任意選択で脂質小胞(すなわち、脂質粒子)を水性緩衝液中での水和により形成させ、上記方法のいずれかを使用してサイズ調整してから核酸を加えることができる。上記のように、水性緩衝液は、アミノ脂質のpKa未満のpHのものであるべきである。その後、核酸の溶液を、これらのサイズ調整された予備形成小胞に加えることができる。そのような予備形成された小胞への核酸の封入を可能にするため、混合物にはエタノール等のアルコールが含有されるべきである。エタノールの場合、約20%(w/w)~約45%(w/w)の濃度で存在すべきである。さらに、脂質小胞の組成及び核酸の性質に応じて、予備形成小胞と核酸含有水性緩衝液-エタノール混合物との混合物を約25℃~約50℃の温度まで加温することが必要な場合がある。脂質小胞の核酸の所望レベルを達成するための封入プロセスの最適化には、エタノールの濃度と温度等の可変要素の操作を必要とすることは、当業者には明らかであろう。核酸が、実施された小胞内に封入されたら、外部pHを上昇させて、表面電荷を少なくとも部分的に中和することができる。その後、封入されずに表面に吸着した核酸を除去することができる。
ワクチン及びアジュバント
いくつかの実施形態では、本発明の化合物及び組成物は、タンパク質または核酸の抗原組成物と関連している。例えば、本願脂質(例えば、式I~XVIのいずれか1つ)は、タンパク質または核酸のワクチン抗原(例えば、本明細書に記載される目的のタンパク質のいずれか)と関連し得る。例えば、本発明は、本願脂質(例えば、式I~XVIのいずれか1つ)をタンパク質または核酸の抗原組成物(例えば、本明細書に記載される目的のタンパク質のいずれか)と併せて投与することによって、本明細書に記載される感染症のいずれかを含む疾患に対してワクチン接種する方法に関し得る。
実施形態では、タンパク質または核酸の抗原は、ベータコロナウイルスタンパク質もしくはアルファコロナウイルスタンパク質、またはその抗原断片、またはそれをコードする核酸(例えば、RNA(例えば、mRNA)またはDNA)である。いくつかの実施形態では、ベータコロナウイルスタンパク質は、SARS-CoV-2、SARS-CoV、MERS-CoV、HCoV-HKU1、及びHCoV-OC43タンパク質、またはそれらの抗原断片、またはそれをコードする核酸(例えば、RNA(例えば、mRNA)またはDNA)から選択される。いくつかの実施形態では、アルファコロナウイルスタンパク質は、HCoV-NL63及びHCoV-229Eタンパク質、またはその抗原断片、またはそれをコードする核酸(例えば、RNA(例えば、mRNA)またはDNA)から選択される。
いくつかの実施形態では、タンパク質または核酸の抗原は、コロナウイルスタンパク質、またはその抗原断片、またはそれをコードする核酸(例えば、RNA(例えば、mRNA)またはDNA)である。様々な実施形態では、コロナウイルスタンパク質は、例えば、SARS-CoV-2スパイクタンパク質等の、SARS-CoV-2からのタンパク質である。実施形態では、SARS-CoV-2タンパク質は、スパイク表面糖タンパク質、膜糖タンパク質M、エンベロープタンパク質E、及びヌクレオカプシドリン酸化タンパク質N、またはそれらの抗原断片、またはそれをコードする核酸(例えば、RNA(例えば、mRNA)またはDNA)から選択される。実施形態では、スパイク表面糖タンパク質から選択されるSARS-CoV-2タンパク質は、S1、S2及びS2’を含む。
いくつかの実施形態では、コロナウイルスは、ベータコロナウイルスまたはアルファコロナウイルスである。いくつかの実施形態では、ベータコロナウイルスは、SARS-CoV-2、SARS-CoV、MERS-CoV、HCoV-HKU1、及びHCoV-OC43から選択される。実施形態では、アルファコロナウイルスは、HCoV-NL63及びHCoV-229Eから選択される。実施形態では、コロナウイルスは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)である。
実施形態では、タンパク質または核酸の抗原は、インフルエンザウイルス抗原であり、任意選択で、ヘマグルチニン(HA)タンパク質、マトリックス2(M2)タンパク質、及びノイラミニダーゼ、またはそれらの抗原断片、またはそれをコードする核酸(例えば、RNA(例えば、mRNA)またはDNA)から選択される。
実施形態では、ワクチン接種が行われる疾患または障害は、ジフテリア、破傷風、百日咳、インフルエンザ、肺炎、A型肝炎、B型肝炎、ポリオ、黄熱、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症、炭疽、狂犬病、日本脳炎、髄膜炎、麻疹、流行性耳下腺炎、風疹、胃腸炎、天然痘、腸チフス、水痘(varicella)(水痘(chickenpox))、ロタウイルス、及び帯状疱疹から選択される。いくつかの実施形態では、本発明は、肝炎の治療に関する。治療され得る例示的な肝炎としては、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、自己免疫性肝炎、アルコール性肝炎、急性肝炎、及び慢性肝炎が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物、組成物、またはワクチンはさらにアジュバントを含み、任意選択で、アルミニウムゲルまたは塩から選択される。実施形態では、アルミニウムゲルまたは塩は、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、及び硫酸アルミニウムから選択される。いくつかの実施形態では、アジュバントは、本明細書に記載されるようなキメラタンパク質またはキメラタンパク質複合体をコードする核酸である。
いくつかの実施形態では、追加のアジュバントは、水中油型エマルジョン製剤、サポニンアジュバント、オボアルブミン、フロイントアジュバント、サイトカイン、及びキトサンから選択される。例示的な追加のアジュバントとしては、以下が挙げられるが、それらに限定されない:(1)生化学的研究にしばしば使用される、オボアルブミン(例えば、ENDOFIT);(2)水中油型エマルジョン製剤(ムラミルペプチドもしくは細菌細胞壁構成成分等の他の特定の免疫刺激剤を含むか、または含まない)であって、例えば(a)5%スクアラン、0.5%Tween80、及び0.5%Span85(任意選択で様々な量のMTP-PEを含有)を含有し、例えば、Model HOyマイクロフルイダイザー(Microfluidics,Newton,Mass.)等のマイクロフルイダイザーを使用してサブミクロン粒子に製剤化されているMF59(PCT公開第WO90/14837号)、(b)10%スクアラン、0.4%Tween80、5%プルロニックブロックポリマーL121、及びthr-MDPを含有し、サブミクロンエマルジョンにマイクロ流体化されるか、またはより大きい粒径のエマルジョンが生成されるようボルテックスにかけられたSAF、(c)2%スクアラン、0.2%Tween80、及び、任意選択で、MPL+CWS(DETOX(商標))を含めた、モノホスホリル脂質A(MPL)、トレハロースジミコレート(TDM)、及び細胞壁骨格(CWS)という群からの1つ以上の細菌細胞壁構成成分を含有する、RIBIアジュバント系(RAS)、(RIBI IMMUNOCHEM,Hamilton,MO.);ならびに(d)ADDAVAX(Invitrogen)のような水中油型エマルジョン製剤;(3)STIMULON(Cambridge Bioscience,Worcester,Mass.)等のサポニンアジュバントが使用され得るか、またはそれから生成されたISCOM(免疫刺激複合体)等の粒子;(4)完全フロイントアジュバント(CFA)及び不完全フロイントアジュバント(IFA);(5)インターロイキン(非限定的な例として、IL-1、IL-2、IL-4、IL-5、IL-6、IL-7、IL-12等)、インターフェロン(例えば、ガンマインターフェロン)、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)、腫瘍壊死因子(TNF)等のようなサイトカイン;(6)キトサン及びキチンの他の誘導体またはN-アセチル基が加水分解により高い割合で除去されているポリ-N-アセチル-D-グルコサミン(例えば、粘膜吸収促進物質としてキトサンが含まれる医薬製剤を開示している、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる欧州特許出願第EP0460020号を参照のこと);ならびに(7)免疫刺激剤として作用して組成物の有効性を高める他の物質、例えば、モノホスホリルリピドA。他の実施形態では、追加のアジュバントは、アルミニウム塩またはゲル、パターン認識受容体(PRR)アゴニスト、CpG ODN及びイミダゾキノリンのうちの1つ以上である。いくつかの実施形態では、追加のアジュバントは、環状[G(3’,5’)pA(3’,5’)p](例えば、3’3’-cGAMP VACCIGRADE);環状[G(2’、5’)pA(3’,5’)p]2’3’(例えば、2’3’ cGAMP VACCIGRADE);環状[G(2’、5’)pA(2’、5’)p](例えば、2’2’-cGAMP VACCIGRADE)、環状ジアデニル酸一リン酸(例えば、c-ジ-AMP VACCIGRADE);環状ジグアニル酸一リン酸(例えば、c-ジ-GMP VACCIGRADE);TLR7アゴニスト-イミダゾキノリン化合物(例えば、TLR7アゴニスト、例えば、ガーディキモド VACCIGRADE、イミキモド VACCIGRADE、R848 VACCIGRADE等);リポ多糖(例えば、TLR4アゴニスト)、例えば、E.coli 0111:B4株からのもの(例えば、LPS-EB VACCIGRADE);モノホスホリルリピドA(例えば、MPLA-SM VACCIGRADE及びMPLA合成VACCIGRADE);N-グリコリル化ムラミルジペプチド(例えば、N-グリコリル-MDP VACCIGRADE);CpG ODN、クラスA及び/またはCpG ODN、クラスB及び/またはCpG ODN、クラスC(例えば、ODN1585 VACCIGRADE、ODN1826 VACCIGRADE、ODN2006 VACCIGRADE、ODN2395 VACCIGRADE)、トリアシル化リポタンパク質(例えば、Pam3CSK4 VACCIGRADE);ポリイノシン酸-ポリシチジル酸(例えば、ポリ(I:C)(HMW)VACCIGRADE);及びコードファクター(すなわち、マイコバクテリア細胞壁構成成分トレハロース6,6’ジミコラート(TDM、))またはその類似体(例えば、TDB VACCIGRADE、TDB-HS15 VACCIGRADE)のうちの1つ以上である。いくつかの実施形態では、追加のアジュバントは、TLRアゴニスト(例えば、TLR1、及び/またはTLR2、及び/またはTLR3、及び/またはTLR4、及び/またはTLR5、及び/またはTLR6、及び/またはTLR7、及び/またはTLR8、及び/またはTLR9、及び/またはTLR10、及び/またはTLR11、及び/またはTLR12、及び/またはTLR13)、ヌクレオチド結合性多量体ドメイン(NOD)アゴニスト、インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)リガンド、または関連物質である。
いくつかの実施形態では、追加のアジュバントは、ミネラルアジュバント、ゲルベースアジュバント、テンソ活性剤(tensoactive agent)、細菌産物、油エマルジョン、粒子化アジュバント、融合タンパク質、及びリポペプチドのうちの1つ以上である。他の箇所で記載されているアルミニウムアジュバント以外の他の無機塩アジュバントとしては、カルシウムの塩(例えば、リン酸カルシウム)、鉄の塩及びジルコニウムの塩が挙げられる。他の箇所で記載されているアルミニウムゲルベースアジュバント以外の他のゲルベースアジュバントとしては、アセマンナンが挙げられる。テンソ活性物質(Tensoactive agent)としては、Quillaja saponaria樹皮からの水性抽出物に由来するサポニンである、Quil A;核に連結されている炭水化物鎖を持つトリテルペノイド構造をした疎水性核を含有するテンソ活性(tensoactive)グリコシド、及びQS-21が挙げられる。細菌産物としては、グラム陰性菌の細胞壁ペプチドグリカンまたはリポ多糖類(例えば、Mycobacterium spp.、Corynebacterium parvum、C.granulosum、Bordetella pertussis及びNeisseria meningitidisからのもの)、N-アセチルムラミル-L-アラニル-D-イソグルタミン(MDP)、MDPに由来する異なる化合物(例えば、トレオニル-MDP)、リポ多糖(LPS)(例えば、グラム陰性菌の細胞壁からのもの)、トレハロースジミコレート(TDM)、及びCpGモチーフ含有DNAが挙げられる。油エマルジョンとしては、FIA、Montanide、アジュバント65、Lipovant、油性アジュバントのmontanideファミリー、及び各種リポソームが挙げられる。粒子化系及びポリマー系の中でも、ポリ(DL-ラクチド-コグリコリド)ミクロ粒子は広く研究されており、本明細書で利用される。
いくつかの実施形態では、追加のアジュバントは、Jennings et al.Adjuvants and Delivery Systems for Viral Vaccines-Mechanisms and Potential.In:Brown F,Haaheim LR,(eds).Modulation of the Immune Response to Vaccine Antigens.Dev.Biol.Stand,Vol.92.Basel:Karger 1998;19-28及び/またはSayers et al.J Biomed Biotechnol.2012;2012:831486、及び/またはPetrovsky and Aguilar,Immunology and Cell Biology(2004)82,488-496に記載されており、それらの内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
投与/投与量/添加剤
本発明によるこれらの組成物の投与は、一般的な経路で、その経路を介して標的組織が利用可能であれば、いずれの経路を介してもよい。これには、経口、経鼻、または口腔が含まれる。別法として、投与は、皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、門脈内もしくは静脈内への注射によるものでも、または罹患組織、例えば、がん組織内への直接注射によるものでもよい。本明細書に開示される薬剤はまた、カテーテル系によっても投与され得る。そのような組成物は、通常の場合、本明細書に記載されるような薬学的に許容される組成物として投与される。
実施形態では、本願組成物は、非経口で、例えば、関節内、静脈内、腹腔内、皮下、または筋肉内に投与される。実施形態では、医薬組成物は、静脈内または腹腔内にボーラス注射により投与される。
いくつかの実施形態では、脂質-核酸組成物を、エアロゾル吸入により肺に投与することができ(Brigham,et al.,Am.J.Sci.298(4):278-281(1989)を参照のこと)、任意選択で、振動型メッシュ式ネブライザー(例えば、限定することなく、AEROGEN SOLO(Galway,Ireland))の使用により行うことができる。いくつかの実施形態では、脂質-核酸組成物を、罹患部位での直接注射により投与することができる(Culver,Human Gene Therapy,MaryAnn Liebert,Inc.,Publishers,New York.pp.70-71(1994))。
本明細書に記載される組成物の投与は、例えば、注射、局所投与、点眼投与、及び鼻腔内投与によるものであり得る。いくつかの実施形態では、注射は、電気力に連結され得る(例えば、電気化学療法に用いられるデバイスを用いることを含む、電気穿孔(例えば、CLINIPORATOR,IGEA Srl,Carpi [MO],Italy))。局所投与は、クリーム、ローション、軟膏、ゲル、噴霧、溶液等であり得るが、これらに限定されない。局所投与にはさらに、透過促進剤、例えば、限定することなく、界面活性剤、脂肪酸、胆汁酸塩、キレート剤、非キレート非界面活性剤、ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン-20-セチルエーテル、脂肪酸及び/または塩と胆汁酸及び/または塩との組み合わせ、ナトリウム塩とラウリン酸、カプリン酸及びUDCAとの組み合わせ等が含まれ得る。局所投与には、着香剤、着色剤、サンスクリーン、抗菌薬、及び/または保湿剤も含まれ得る。本明細書に記載される組成物は、例えば、限定することなく、額、頭皮、毛包、毛髪、上眼瞼、下眼瞼、眉毛、睫毛、眼窩下領域、眼窩周囲領域、側頭、鼻、鼻架橋、頬、舌、鼻唇溝、口唇、眼周囲領域、顎のライン、耳、頸部、乳房、前腕、上腕、手掌、手、指、爪、背中、腹部、側部、臀部、大腿、ふくらはぎ、足、足趾等の、少なくとも1つの部位に投与され得る。
投与経路としては、例えば、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、経口、舌下、脳内、腟内、経皮、門脈内、直腸内、吸入、または局所、特に、耳、鼻、眼、または皮膚への投与が挙げられる。実施形態では、投与は、経口または非経口注射により実施される。
製剤時、溶液は、本明細書に記載されるように、用量剤形に適合する方法、かつ治療的に有効であるような量で投与され得る。製剤は、注射液、薬物放出カプセル等のような様々な剤形で容易に投与され得る。水溶液での非経口投与の場合、例えば、溶液は一般に好適に緩衝され、液体希釈剤が最初に、例えば、十分な生理食塩水またはグルコースで等張にされる。そのような水溶液は、例えば、静脈内、筋肉内、皮下、及び腹腔内への投与に使用され得る。好ましくは、当業者に公知であるように、特に本開示に鑑みて、無菌水性媒体が使用される。
実施形態では、核酸及び本願脂質は局所投与され、任意選択で、皮下注射(subcutaneous injection)、皮内注射、皮下注射(subdermal injection)及び筋肉内注射のうちの1つ以上により行われ、約4mm2~約150mm2の表面積(例えば、約4mm2、もしくは約5mm2、もしくは約6mm2、もしくは約7mm2、もしくは約8mm2、もしくは約10mm2、もしくは約20mm2、もしくは約50mm2、もしくは約100mm2、もしくは約150mm2、またはこれら以下)に合わせて有効用量が投与される。様々な実施形態では、核酸及び本願脂質は局所投与され、任意選択で、皮下注射(subcutaneous injection)、皮内注射、皮下注射(subdermal injection)及び筋肉内注射のうちの1つ以上により行われ、約4mm2以下、または約5mm2以下、または約6mm2以下、または約7mm2以下、または約8mm2以下、または約10mm2以下、または約20mm2以下、または約50mm2以下、または約100mm2以下、または約150mm2以下の表面積に合わせて有効用量が投与される。様々な実施形態では、核酸及び本願脂質は局所投与され、任意選択で、皮下注射(subcutaneous injection)、皮内注射、皮下注射(subdermal injection)及び筋肉内注射のうちの1つ以上により行われ、約4mm2、または約5mm2、または約6mm2、または約7mm2、または約8mm2、または約10mm2、または約20mm2、または約50mm2、または約100mm2、または約150mm2の表面積に合わせて有効用量が投与される。
様々な実施形態では、核酸及び本願脂質は局所投与され、任意選択で、皮下注射(subcutaneous injection)、皮内注射、皮下注射(subdermal injection)及び筋肉内注射のうちの1つ以上により行われ、有効用量(RNA重量/注射の表面積)は、約35ng/cm2~約7000ng/cm2である。様々な実施形態では、核酸及び本願脂質は局所投与され、任意選択で、皮下注射(subcutaneous injection)、皮内注射、皮下注射(subdermal injection)及び筋肉内注射のうちの1つ以上により行われ、有効用量(RNA重量/注射の表面積)は、約35ng/cm2以下、または約50ng/cm2以下、または約75ng/cm2以下、または約100ng/cm2以下、または約125ng/cm2以下、または約150ng/cm2以下、または約175ng/cm2以下、または約200ng/cm2以下、または約225ng/cm2以下、または約250ng/cm2以下、または約500ng/cm2以下、または約1000ng/cm2以下、または約2000ng/cm2以下、または約5000ng/cm2以下、または約7000ng/cm2以下である。様々な実施形態では、核酸及び本願脂質は局所投与され、任意選択で、皮下注射(subcutaneous injection)、皮内注射、皮下注射(subdermal injection)及び筋肉内注射のうちの1つ以上により行われ、有効用量(RNA重量/注射の表面積)は、約35ng/cm2、または約50ng/cm2、または約75ng/cm2、または約100ng/cm2、または約125ng/cm2、または約150ng/cm2、または約175ng/cm2、または約200ng/cm2、または約225ng/cm2、または約250ng/cm2、または約500ng/cm2、または約1000ng/cm2、または約2000ng/cm2、または約5000ng/cm2、または約7000ng/cm2である。
いくつかの実施形態では、有効用量は、約100ng~約5000ng(例えば、約100ng、もしくは約200ng、もしくは約300ng、もしくは約400ng、もしくは約500ng、もしくは約600ng、もしくは約700ng、もしくは約800ng、もしくは約900ng、もしくは約1000ng、もしくは約1100ng、もしくは約1200ng、もしくは約1300ng、もしくは約1400ng、もしくは約1500ng、もしくは約1600ng、もしくは約1700ng、もしくは約1800ng、もしくは約1900ng、もしくは約2000ng、もしくは約3000ng、もしくは約4000ng、もしくは約5000ng、またはこれら以下)である。他の実施形態では、有効用量は約100ng未満である。特定の実施形態では、有効用量は、約10ng~約100ng(例えば、約10ng、もしくは約20ng、もしくは約30ng、もしくは約40ng、もしくは約50ng、もしくは約60ng、もしくは約70ng、もしくは約80ng、もしくは約90ng、もしくは約100ng、またはこれら以下)である。
いくつかの実施形態では、有効用量は、約1.4ng/kg~約30ng/kg(例えば、約1.4ng/kg、もしくは約2.5ng/kg、もしくは約5ng/kg、もしくは約10ng/kg、もしくは約15ng/kg、もしくは約20ng/kg、もしくは約25ng/kg、もしくは約30ng/kg、またはこれら以下)である。他の実施形態では、有効用量は約1.5ng/kg未満である。特定の実施形態では、有効用量は、約0.14ng/kg~約1.4ng/kg(例えば、約0.14ng/kg、もしくは約0.25ng/kg、もしくは約0.5ng/kg、もしくは約0.75ng/kg、もしくは約1ng/kg、もしくは約1.25ng/kg、もしくは約1.4ng/kg、またはこれら以下)である。
いくつかの実施形態では、有効用量は、約350ng/cm2~約7000ng/cm2(例えば、約350ng/cm2、もしくは約500ng/cm2、もしくは約750ng/cm2、もしくは約1000ng/cm2、もしくは約2000ng/cm2、もしくは約3000ng/cm2、もしくは約4000ng/cm2、もしくは約5000ng/cm2、もしくは約6000ng/cm2、もしくは約7000ng/cm2、またはこれら以下)である。他の実施形態では、有効用量は約350ng/cm2未満である。特定の実施形態では、有効用量は、約35ng/cm2~約350ng/cm2(例えば、約35ng/cm2、もしくは約50ng/cm2、もしくは約75ng/cm2、もしくは約100ng/cm2、もしくは約150ng/cm2、もしくは約200ng/cm2、もしくは約250ng/cm2、もしくは約300ng/cm2、もしくは約350ng/cm2、またはこれら以下)である。
いくつかの実施形態では、合成RNAを含め、核酸薬物の有効用量は、約1ng~約2000ng、または約10ng~約2000ng、または約100ng~約2000ng、または約200ng~約1900ng、または約300ng~約1800ng、または約400ng~約1700ng、または約500ng~約1600ng、または約600ng~約1500ng、または約700ng~約1400ng、または約800ng~約1300ng、または約900ng~約1200ng、または約1000ng~約1100ng、または約500ng~約2000ng、または約500ng~約1500ng、または約500ng~約1000ng、または約1000ng~約1500ng、または約1000ng~約2000ng、または約1500ng~約2000ng、または約100ng~約500ng、または約200ng~約400ng、または約10ng~約100ng、または約20ng~約90ng、または約30ng~約80ng、または約40ng~約70ng、または約50ng~約60ngである。
いくつかの実施形態では、合成RNAを含め、核酸薬物の有効用量は、約1ng以下、約10ng以下、約30ng以下、約50ng以下、または約100ng、または約200ng、または約300ng、または約400ng、または約500ng、または約600ng、または約700ng、または約800ng、または約900ng、または約1000ng、または約1100ng、または約1200ng、または約1300ng、または約1400ng、または約1500ng、または約1600ng、または約1700ng、または約1800ng、または約1900ng、または約2000ng、または約3000ng、または約4000ng、または約5000ngである。
いくつかの実施形態では、合成RNAを含め、核酸薬物の有効用量は、約1ng、または約10ng、または約30ng、または約50ng、または約100ng、または約200ng、または約300ng、または約400ng、または約500ng、または約600ng、または約700ng、または約800ng、または約900ng、または約1000ng、または約1100ng、または約1200ng、または約1300ng、または約1400ng、または約1500ng、または約1600ng、または約1700ng、または約1800ng、または約1900ng、または約2000ng、または約3000ng、または約4000ng、または約5000ngである。
いくつかの実施形態では、合成RNAを含め、核酸薬物の有効用量は、約0.028pmol、または約0.05pmol、または約0.1pmol、または約0.2pmol、または約0.3pmol、または約0.4pmol、または約0.5pmol、または約0.6pmol、または約0.7pmol、または約0.8pmol、または約0.9pmol、または約1.0pmol、または約1.2pmol、または約1.4pmol、または約1.6pmol、または約1.8pmol、または約2.0pmol、または約2.2pmol、または約2.4pmol、または約2.6pmol、または約2.8pmol、または約3.0pmol、または約3.2pmol、または約3.4pmol、または約3.6pmol、または約3.8pmol、または約4.0pmol、または約4.2pmol、または約4.4pmol、または約4.6pmol、または約4.8pmol、または約5.0pmol、または約5.5pmol、または約5.7pmolである。
いくつかの実施形態では、合成RNAを含め、核酸薬物は、約0.1nM、または約0.25nM、または約0.5nM、または約0.75nM、または約1nM、または約2.5nM、または約5nM、または約7.5nM、または約10nM、または約20nM、または約30nM、または約40nM、または約50nM、または約60nM、または約70nM、または約80nM、または約90nM、または約100nM、または約110nM、または約120nM、または約150nM、または約175nM、または約200nMの濃度で投与される。
いくつかの実施形態では、核酸薬物の有効用量は、約350ng/cm2、または約500ng/cm2、または約750ng/cm2、または約1000ng/cm2、または約2000ng/cm2、または約3000ng/cm2、または約4000ng/cm2、または約5000ng/cm2、または約6000ng/cm2、または約7000ng/cm2である。他の実施形態では、有効用量は約350ng/cm2未満である。特定の実施形態では、有効用量は、約35ng/cm2、または約50ng/cm2、または約75ng/cm2、または約100ng/cm2、または約150ng/cm2、または約200ng/cm2、または約250ng/cm2、または約300ng/cm2、または約350ng/cm2である。
いくつかの実施形態では、核酸薬物の有効用量は、約35ng/cm2~約7000ng/cm2、または約50ng/cm2~約5000ng/cm2、または約100ng/cm2~約3000ng/cm2、または約500ng/cm2~約2000ng/cm2、または約750ng/cm2~約1500ng/cm2、または約800ng/cm2~約1200ng/cm2、または約900ng/cm2~約1100ng/cm2である。
いくつかの実施形態では、核酸薬物の有効用量は、約1ピコモル/cm2、または約2ピコモル/cm2、または約3ピコモル/cm2、または約4ピコモル/cm2、または約5ピコモル/cm2、または約6ピコモル/cm2、または約7ピコモル/cm2、または約8ピコモル/cm2、または約9ピコモル/cm2、または約10ピコモル/cm2、または約12ピコモル/cm2、または約14ピコモル/cm2、または約16ピコモル/cm2、または約18ピコモル/cm2、または約20ピコモル/cm2である。他の実施形態では、有効用量は約1ピコモル/cm2未満である。特定の実施形態では、有効用量は、約0.1ピコモル/cm2、または約0.2ピコモル/cm2、または約0.3ピコモル/cm2、または約0.4ピコモル/cm2、または約0.5ピコモル/cm2、または約0.6ピコモル/cm2、または約0.7ピコモル/cm2、または約0.8ピコモル/cm2、または約0.9ピコモル/cm2、または約1ピコモル/cm2である。
いくつかの実施形態において、核酸薬物の有効用量は、約0.1ピコモル/cm2~約20ピコモル/cm2、または約0.2ピコモル/cm2~約15ピコモル/cm2、または約0.5ピコモル/cm2~約10ピコモル/cm2、または約0.8ピコモル/cm2~約8ピコモル/cm2、または約1ピコモル/cm2~約5ピコモル/cm2、または約2ピコモル/cm2~約4ピコモル/cm2である。
例えば、本願組成物は、薬学的に許容される塩形態であり得る。そのような塩としては、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるJ.Pharma.Sci.66,2-19(1977)及びThe Handbook of Pharmaceutical Salts;Properties,Selection,and Use.P.H.Stahl and C.G.Wermuth(eds.),Verlag,Zurich(Switzerland)2002に記載されているものが挙げられる。薬学的に許容される塩の非限定的な例としては、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩(gentisinate)、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩(glucaronate)、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸塩、パモ酸塩、フェニル酢酸、トリフルオロ酢酸塩、アクリル酸塩、クロロ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、o-アセトキシ安息香酸塩、ナフタレン-2-安息香酸塩、イソ酪酸塩、フェニル酪酸塩、α-ヒドロキシ酪酸塩、ブチン-1,4-ジカルボキシラート、ヘキシン-1,4-ジカルボキシラート、カプリン酸塩、カプリル酸塩、ケイ皮酸塩、グリコール酸塩、ヘプタン酸塩、馬尿酸塩、リンゴ塩酸、ヒドロキシマレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、ニコチン酸塩、フタル酸塩、テラフタル酸塩、プロピオル酸塩、プロピオン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、セバシン酸塩、スベリン酸塩、p-ブロモベンゼンスルホン酸塩、クロロベンゼンスルホン酸塩、エチルスルホン酸塩、2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、ナフタレン-1,5-スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、酒石酸塩、ナトリウム、カリウム、及びリチウム等のアルカリ金属の水酸化物;カルシウム及びマグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物;アルミニウム及び亜鉛等の他の金属の水酸化物;アンモニア、及び非置換またはヒドロキシ置換のモノ-、ジ-、もしくはトリ-アルキルアミン等の有機アミン、ジシクロヘキシルアミン;トリブチルアミン;ピリジン;N-メチル、N-エチルアミン;ジエチルアミン;トリエチルアミン;モノ-、ビス-、もしくはトリス-(2-OH-低級アルキルアミン)、例えば、モノ-;ビス-、もしくはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミン、2-ヒドロキシ-tert-ブチルアミン、またはトリス-(ヒドロキシメチル)メチルアミン、N,N-ジ-低級アルキル-N-(ヒドロキシル-低級アルキル)-アミン、例えば、N,N-ジメチル-N-(2-ヒドロキシエチル)アミンまたはトリ-(2-ヒドロキシエチル)アミン;N-メチル-D-グルカミン;及びアルギニン、リジン等のアミノ酸等が挙げられる。
本願医薬組成物は添加剤を含むことができ、これには、水、及び石油、動物油、植物油、または合成油を含めた油、例えば、ピーナツ油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油等のような液剤が含まれる。医薬品添加剤は、例えば、生理食塩水、アカシアガム、ゼラチン、デンプンペースト、タルク、ケラチン、コロイド状シリカ、尿素等であり得る。さらに、助剤、安定化剤、増粘剤、滑沢剤、及び着色剤を使用することができる。一実施形態では、薬学的に許容される添加剤は、対象に投与される際に無菌である。好適な医薬品添加剤としては、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノール等も挙げられる。本明細書に記載されるいずれの薬剤も、必要に応じて、少量の湿潤剤もしくは乳化剤、またはpH緩衝剤も含むことができる。
対象/患者/宿主
例示的な対象または患者または宿主とは、任意の脊椎動物を指し、限定することなく、ヒト及び他の霊長類(例えば、チンパンジー及び他の類人猿及びサル種)、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、及びウマ)、家畜哺乳類(例えば、イヌ及びネコ)、実験動物(例えば、マウス、ラット、及びモルモット等のげっ歯類)、ならびに鳥類(例えば、家畜、野鳥及び狩猟鳥類、例えば、ニワトリ、シチメンチョウ及び他の家禽鳥類、アヒル、ガチョウ等)が含まれる。実施形態では、対象は哺乳類である。実施形態では、対象はヒトである。特定の実施形態では、対象は無脊椎動物である。他の実施形態では、対象は植物である。
キット
本発明はまたは、本明細書に記載される核酸のトランスフェクションを簡便化することができるキットを提供する。本発明の例示的なキットは、本願化合物(例えば、式I~XVIのもの)及び/または医薬組成物及び/または脂質凝集体及び/または脂質担体のうちの1つ以上を含む。キットには、トランスフェクション培地、トランスフェクション試薬、及び/または細胞培養用の様々な容器も含まれ得る。
定義
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、及び「the」という用語は一般に、単数形と複数形の両方を含むと解釈される。
用語「H」は、単一の水素原子を意味する。このラジカルは、例えば、酸素原子に結合されてヒドロキシルラジカルを形成し得る。
用語「アルキル」が、単独で、または「ハロアルキル」または「アルキルアミノ」等の他の用語内で使用される場合、この用語は、C1-C20アルキルとして示される、1個から約20個の炭素原子を有する直鎖または分岐のラジカルを包含する。そのようなラジカルの例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシル等が挙げられる。用語「アルキレニル」、「アルキレン」、または「アルカンジイル」は、メチレニルまたはエチレニル等の架橋二価アルキルラジカルを包含する。
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する2個~約60個の炭素原子の直鎖または分岐のラジカルを包含する。場合によっては、「アルケニル」ラジカルは、結合している場合としていない場合がある2つの炭素-炭素二重結合を有する。場合によっては、「アルケニル」ラジカルは、独立して、結合している場合としていない場合がある、3つ以上の炭素-炭素二重結合を有する。場合によっては、「アルケニル」ラジカルは、結合している場合としていない場合がある、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合及び少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する。アルケニルラジカルの例としては、エテニル、プロペニル、アリル、プロペニル、ブテニル及び4-メチルブテニルが挙げられる。用語「アルケニル」は、「cis」及び「trans」配向、あるいは「E」及び「Z」配向を有するラジカルを包含する。
用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有し、かつ2個~約60個の炭素原子を有する直鎖または分岐のラジカルを意味する。そのようなラジカルの例としては、プロパルギル、及びブチニル等が挙げられる。
アルキル、アルキレニル、アルケニル、及びアルキニルのラジカルは、任意選択で、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、シアノ、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクロ等のような1つ以上の官能基で置換され得る。
用語「ハロ」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子等のハロゲンを意味する。
用語「ハロアルキル」は、アルキル炭素原子のうちのいずれか1つ以上が、上記で定義されているようなハロで置換されているラジカルを包含する。具体的には、ペルハロアルキルを含めて、モノハロアルキル、ジハロアルキル及びポリハロアルキルのラジカルが包含される。例えば、モノハロアルキルラジカルは、ラジカル内に、ヨード、ブロモ、クロロまたはフルオロのいずれかの原子を有し得る。ジハロラジカル及びポリハロアルキルラジカルは、同一ハロ原子または異なるハロラジカルの組み合わせのうち2つ以上を有し得る。1個~3個の炭素原子を有する低級ハロアルキルラジカルがより一層好ましい。ハロアルキルラジカルの例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル及びジクロロプロピルが挙げられる。
用語「ヒドロキシアルキル」は、炭素原子のうちのいずれか1個が1つ以上のヒドロキシルラジカルで置換され得る、1個から約10個の炭素原子を有する直鎖または分岐のアルキルラジカルを包含する。そのようなラジカルの例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル及びヒドロキシヘキシルが挙げられる。
用語「アルコキシ」は、直鎖または分岐のオキシ含有ラジカルを包含し、それぞれが、1個~約20個の炭素原子のアルキル部分を有する。そのようなラジカルの例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ及びtert-ブトキシが挙げられる。1個~12個の炭素原子を有する低級アルコキシラジカルがより一層好ましい。アルコキシラジカルは、「ハロアルコキシ」ラジカルを得るために、フルオロ、クロロまたはブロモ等の1つ以上のハロ原子でさらに置換され得る。そのようなラジカルの例としては、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシ及びフルオロプロポキシが挙げられる。
用語「アリール」は、単独でも組み合わせの場合でも、1つまたは2つの環を含有する炭素環式芳香族系を意味し、そのような環は、縮合された状態で共に結合し得る。用語「アリール」は、フェニル、ナフチル、インデニル、テトラヒドロナフチル、及びインダニル等の芳香族ラジカルを包含する。より好ましいアリールはフェニルである。「アリール」基は、アルキル、ヒドロキシル、ハロ、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、及びアルキルアミノ等のような1つ以上の置換基を有し得る。用語「アリーレン」は、ベンジレン、フェニレン等のような架橋二価アリールラジカルを包含する。
用語「ヘテロシクリル」(または「ヘテロシクロ」)は、飽和、部分的飽和及び不飽和のヘテロ原子含有環ラジカルを包含し、その場合、ヘテロ原子は、窒素、イオウ及び酸素から選択され得る。「ヘテロシクリル」基は、ヒドロキシル、Boc、ハロ、ハロアルキル、シアノ、低級アルキル、低級アラルキル、オキソ、低級アルコキシ、アミノ及び低級アルキルアミノ等の1~4つの置換基を有し得る。
飽和複素環式ラジカルの例としては、1~4個の窒素原子を含有する飽和3~6員複素単環式基[例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、ピペラジニル];1~2個の酸素原子及び1~3個の窒素原子を含有する飽和3~6員複素単環式基[例えば、モルホリニル];1~2個のイオウ原子及び1~3個の窒素原子を含有する飽和3~6員複素単環式基[例えば、チアゾリジニル]が挙げられる。部分的飽和ヘテロシクリルラジカルの例としては、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル及びジヒドロチアゾリルが挙げられる。
「ヘテロアリール」ラジカルとも呼ばれる不飽和複素環式ラジカルの例としては、1~4個の窒素原子を含有する不飽和5~6員ヘテロモノシクリル基、例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル[例えば、4H-1,2,4-トリアゾリル、1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリル];酸素原子を含有する不飽和5-~6員複素単環式基、例えば、ピラニル、2-フリル、3-フリル等;イオウ原子を含有する不飽和5~6員複素単環式基、例えば、2-チエニル、3-チエニル等;1~2個の酸素原子及び1~3個の窒素原子を含有する不飽和5-~6員複素単環式基、例えば、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル[例えば、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル];1~2個のイオウ原子及び1~3個の窒素原子を含有する不飽和5~6員複素単環式基、例えば、チアゾリル、チアジアゾリル[例えば、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル]が挙げられる。
用語ヘテロシクリル、(またはヘテロシクロ)はまた、複素環式ラジカルがアリールラジカルと縮合/縮合している(fused/condensed)ラジカル:1~5個の窒素原子を含有する不飽和縮合複素環基、例えば、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル(tetrazolopyridazinyl)[例えば、テトラゾロ[1,5-b]ピリダジニル];1~2個の酸素原子及び1~3個の窒素原子を含有する不飽和縮合複素環基[例えば、ベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル];1~2個のイオウ原子及び1~3個の窒素原子を含有する不飽和縮合複素環基[例えば、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル];ならびに1~2個の酸素原子またはイオウ原子を含有する飽和、部分的不飽和及び不飽和の縮合複素環基[例えば、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキシニル及びジヒドロベンゾフリル]を包含する。好ましい複素環式ラジカルには、5~10員の縮合または非縮合ラジカルが含まれる。ヘテロアリールラジカルのより好ましい例としては、キノリル、イソキノリル、イミダゾリル、ピリジル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、フリル及びピラジニルが挙げられる。他の好ましいヘテロアリールラジカルは、イオウ、窒素及び酸素から選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する、5員または6員のヘテロアリールであり、チエニル、フリル、ピロリル、インダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピペリジニル及びピラジニルから選択される。
窒素不含のヘテロアリールの特定の例としては、ピラニル、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、ベンゾフリル、及びベンゾチエニル等が挙げられる。
部分的飽和及び飽和のヘテロシクリルの特定の例としては、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、ピラゾリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[1,4]ジオキサニル、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾフリル、イソクロマニル、クロマニル、1,2-ジヒドロキノリル、1,2,3,4-テトラヒドロ-イソキノリル、1,2,3,4-テトラヒドロ-キノリル、2,3,4,4a,9,9a-ヘキサヒドロ-1H-3-アザ-フルオレニル、5,6,7-トリヒドロ-1,2,4-トリアゾロ[3,4-a]イソキノリル、3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1,4]オキサジニル、ベンゾ[1,4]ジオキサニル、2,3-ジヒドロ-1H-1λ’-ベンゾ[d]イソチアゾール-6-イル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル及びジヒドロチアゾリル等が挙げられる。
したがって、用語「ヘテロシクロ」は、以下の環系を包含する:
用語「カルボニル」は、単独で使用されるか、または「アミノカルボニル」のように他の用語と共に使用されるかにかかわらず、-(C=O)-と表される。
用語「ヘテロシクリルアルキレニル」及び「ヘテロシクリルアルキル」は、複素環式置換アルキルラジカルを包含する。より好ましいヘテロシクリルアルキルラジカルは、1~6個の炭素原子のアルキル部分を有する「5員または6員のヘテロアリールアルキル」ラジカル、及び5員または6員のヘテロアリールラジカルである。1~3個の炭素原子のアルキル部分を有する低級ヘテロアリールアルキレニルラジカルがより一層好ましい。例としては、ピリジルメチル及びチエニルメチルのようなラジカルが挙げられる。
用語「シクロアルキル」には、飽和炭素環式基が含まれる。好ましいシクロアルキル基にはC3-C6環が含まれる。より好ましい化合物としては、シクロペンチル、シクロプロピル、及びシクロヘキシルが挙げられる。
用語「シクロアルケニル」には、「シクロアルキルジエニル」化合物等、1つ以上の炭素-炭素二重結合を有する炭素環式基が含まれる。好ましいシクロアルケニル基にはC3-C6環が含まれる。より好ましい化合物としては、例えば、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル及びシクロヘプタジエニルが挙げられる。
用語「脂質」は、水に不溶性であるが有機溶媒に可溶性であり、天然物質に由来し、及び/または合成により生成されている、生体分子、ならびにそのような生体分子の非天然の類似体及び誘導体を包含するが、これに限定されない。脂質の例には、限定することなく、他の場合には「脂質様」または「リピドイド」と記載される化合物、及び式I~XVIの化合物が含まれる。脂質の他の例には、限定することなく、天然脂質、それらの誘導体、及びそれらの類似体を含む合成分子が含まれ、たとえ当該合成分子がそれ自体、水溶性であっても含まれる。脂質の他の例としては、限定することなく、1つ以上のC5-C20アルキル基、ステロール、脂肪酸、ならびにそれらの類似体及び誘導体を含む分子が挙げられる。
「分子」とは、分子実体(分子、イオン、複合体等)を意味する。
「RNA分子」とは、RNAを含む分子を意味する。
「合成RNA分子」とは、細胞の外側で生成されるか、またはバイオエンジニアリングを使用して細胞の内側で生成されるRNA分子を意味し、非限定的な例としては、インビトロ転写反応で生成されるRNA分子、直接化学合成により生成されるRNA分子、または遺伝子操作されたE.coli細胞で生成されるRNA分子がある。
「トランスフェクション」とは、細胞を分子と接触させることを意味し、かかる分子が細胞により取り込まれる。
「トランスフェクション時」とは、トランスフェクション中またはトランスフェクション後を意味する。
「培地」とは、溶媒または溶媒と溶質とを含む溶液を意味し、非限定的な例としては、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、DMEM+10%ウシ胎児血清(FBS)、生理食塩水または水がある。
「複合体形成培地」とは、トランスフェクション試薬及びトランスフェクトされるべき分子が加えられ、そこでトランスフェクション試薬がそのトランスフェクトされるべき分子と会合する培地を意味する。
「トランスフェクション培地」とは、トランスフェクションに使用することができる培地を意味し、非限定的な例としては、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、DMEM/F12、生理食塩水または水がある。
「組換えタンパク質」とは、動物またはヒト産生されないタンパク質またはペプチドを意味する。非限定的な例としては、細菌で産生されるヒトトランスフェリン、マウス細胞のインビトロ培養で産生されるヒトフィブロネクチン、及び稲で産生されるヒト血清アルブミンが挙げられる。
「Oct4タンパク質」とは、POU5F1遺伝子によってコードされるタンパク質、またはその天然もしくは操作されたバリアント、ファミリーメンバー、オルソログ、断片もしくは融合コンストラクトを意味し、非限定的な例としては、ヒトOct4タンパク質(配列番号8)、マウスOct4タンパク質、Oct1タンパク質、POU5F1偽遺伝子2によりコードされるタンパク質、Oct4タンパク質のDNA結合ドメインまたはOct4-GFP融合タンパク質がある。実施形態では、Oct4タンパク質は、配列番号8との同一性が少なくとも70%であるか、または他の実施形態において、配列番号8との同一性が少なくとも75%、80%、85%、90%、もしくは95%であるアミノ酸配列を含む。実施形態では、Oct4タンパク質は、配列番号8に関してアミノ酸の挿入、欠失、または置換を(集合的に)1~20有するアミノ酸配列を含む。あるいは、他の実施形態では、Oct4タンパク質は、配列番号8に関してアミノ酸の挿入、欠失、または置換を(集合的に)1~15または1~10有するアミノ酸配列を含む。
「Sox2タンパク質」とは、SOX2遺伝子によってコードされるタンパク質、またはその天然もしくは操作されたバリアント、ファミリーメンバー、オルソログ、断片もしくは融合コンストラクトを意味し、非限定的な例としては、ヒトSox2タンパク質(配列番号9)、マウスSox2タンパク質、Sox2タンパク質のDNA結合ドメインまたはSox2-GFP融合タンパク質がある。実施形態では、Sox2タンパク質は、配列番号9との同一性が少なくとも70%であるか、または他の実施形態において、配列番号9との同一性が少なくとも75%、80%、85%、90%、もしくは95%であるアミノ酸配列を含む。実施形態では、Sox2タンパク質は、配列番号9に関してアミノ酸の挿入、欠失、または置換を(集合的に)1~20有するアミノ酸配列を含む。あるいは、他の実施形態では、Sox2タンパク質は、配列番号9に関してアミノ酸の挿入、欠失、または置換を(集合的に)1~15または1~10有するアミノ酸配列を含む。
「Klf4タンパク質」とは、KLF4遺伝子によってコードされるタンパク質、またはその天然もしくは操作されたバリアント、ファミリーメンバー、オルソログ、断片もしくは融合コンストラクトを意味し、非限定的な例としては、ヒトKlf4タンパク質(配列番号10)、マウスKlf4タンパク質、Klf4タンパク質のDNA結合ドメインまたはKlf4-GFP融合タンパク質がある。実施形態では、Klf4タンパク質は、配列番号10との同一性が少なくとも70%であるか、または他の実施形態において、配列番号10との同一性が少なくとも75%、80%、85%、90%、もしくは95%であるアミノ酸配列を含む。実施形態では、Klf4タンパク質は、配列番号10に関してアミノ酸の挿入、欠失、または置換を(集合的に)1~20有するアミノ酸配列を含む。あるいは、他の実施形態では、Klf4タンパク質は、配列番号10に関してアミノ酸の挿入、欠失、または置換を(集合的に)1~15または1~10有するアミノ酸配列を含む。
「c-Mycタンパク質」とは、MYC遺伝子によってコードされるタンパク質、またはその天然もしくは操作されたバリアント、ファミリーメンバー、オルソログ、断片もしくは融合コンストラクトを意味し、非限定的な例としては、ヒトc-Mycタンパク質(配列番号11)、マウスc-Mycタンパク質、l-Mycタンパク質、c-Myc(T58A)タンパク質、c-Mycタンパク質のDNA結合ドメインまたはc-Myc-GFP融合タンパク質がある。実施形態では、c-Mycタンパク質は、配列番号11との同一性が少なくとも70%であるか、または他の実施形態において、配列番号11との同一性が少なくとも75%、80%、85%、90%、もしくは95%であるアミノ酸配列を含む。実施形態では、c-Mycタンパク質は、配列番号11に関してアミノ酸の挿入、欠失、または置換を(集合的に)1~20有するアミノ酸を含む。あるいは、他の実施形態では、c-Mycタンパク質は、配列番号11に関してアミノ酸の挿入、欠失、または置換を(集合的に)1~15または1~10有するアミノ酸配列を含む。
「リプログラミング」とは、細胞の表現型に変化を引き起こすことを意味し、非限定的な例としては、β-細胞前駆細胞を成熟β-細胞に分化させること、線維芽細胞を多能性幹細胞に脱分化させること、角化細胞を心臓幹細胞へ分化転換させること、細胞のテロメアを伸長させること、またはニューロンの軸索を成長させることである。
「リプログラミング因子」とは、分子であって、細胞を、その分子及び/またはその分子を発現する細胞と接触させた場合に、単独または他の分子との組み合わせのいずれでもリプログラミングを引き起こすことができる分子を意味し、非限定的な例としては、Oct4タンパク質、Tertタンパク質、またはエリスロポエチンがある。
「生殖細胞」とは、精細胞または卵細胞を意味する。
「多能性幹細胞」とは、インビボで、3つの胚葉(内胚葉、中胚葉、及び外胚葉)のいずれの細胞へも分化することができる細胞を意味する。
「体細胞」とは、多能性幹細胞または生殖細胞ではない細胞を意味し、非限定的な例として皮膚細胞がある。
「造血細胞」とは、血液細胞または血液細胞に分化することができる細胞を意味し、非限定的な例としては、造血幹細胞、または白血球がある。
「心臓細胞」とは、心臓細胞または心臓細胞に分化することができる細胞を意味し、非限定的な例としては、心臓幹細胞、または心筋細胞がある。
「網膜細胞」とは、網膜の細胞または網膜の細胞に分化することができる細胞を意味し、非限定的な例としては、網膜色素上皮細胞がある。
「皮膚細胞」とは、通常は皮膚に見られる細胞を意味し、非限定的な例としては、線維芽細胞、角化細胞、メラニン細胞、脂肪細胞、間葉系幹細胞、脂肪幹細胞または血液細胞がある。
「免疫抑制剤」とは、免疫系の1つ以上の局面を抑制することができ、かつ、哺乳類には通常は存在しない物質を意味し、非限定的な例としては、B18Rまたはデキサメタゾンがある。
「一本鎖切断」とは、1本または2本の鎖のうちの1本において、ヌクレオチドを連結している共有結合のうちの1つ以上が切断されている、一本鎖または二本鎖DNAの領域を意味する。
「二本鎖切断」とは、2本の鎖の各々において、ヌクレオチドを連結している共有結合のうちの1つ以上が切断されている、二本鎖DNAの領域を意味する。
「ヌクレオチド」とは、ヌクレオチドまたはその断片もしくは誘導体を意味し、非限定的な例としては、核酸塩基、ヌクレオシド、ヌクレオチド三リン酸等がある。
「ヌクレオシド」とは、ヌクレオチドまたはその断片もしくは誘導体を意味し、非限定的な例としては、核酸塩基、ヌクレオシド、ヌクレオチド三リン酸等がある。
「遺伝子編集」とは、細胞のDNA配列を変化させることを意味し、非限定的な例としては、細胞に、細胞のDNAに変異を引き起こすタンパク質をトランスフェクトすることによるか、または細胞に、細胞のDNAに化学変化を引き起こすタンパク質をトランスフェクトすることによるものがある。
「遺伝子編集タンパク質」とは、単独または1つ以上の他の分子との組み合わせのいずれでも、細胞のDNA配列を変化させることができるタンパク質を意味し、非限定的な例としては、ヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、ニッカーゼ、WO2014/071219A1に開示されている遺伝子編集タンパク質(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)、クラスター化され規則的に間隔が空いた短い回文構造の繰り返し(CRISPR)関連タンパク質、DNA修復タンパク質、DNA修飾タンパク質、塩基修飾タンパク質、DNAメチルトランスフェラーゼ、DNA脱メチル化を引き起こすタンパク質、DNAを基質とする酵素、またはその天然もしくは操作されたバリアント、ファミリーメンバー、オルソログ、ドメイン、断片または融合コンストラクトがある。
「修復鋳型」とは、遺伝子編集タンパク質の標的部位の10kb以内の配列との相同性が少なくとも約70%である領域を含有する核酸を意味する。
「反復配列」とは、あるタンパク質内に、少なくとも約10%の相同性内に2コピー以上で存在するアミノ酸配列を意味し、非限定的な例としては、転写活性化因子様エフェクターのモノマーリピートがある。
「DNA結合ドメイン」とは、DNA分子への結合能がある分子の領域を意味し、非限定的な例としては、1つ以上のジンクフィンガーを含むタンパク質ドメイン、1つ以上の転写活性化因子様(TAL)エフェクター反復配列を含むタンパク質ドメインまたはDNA分子への結合能がある小分子の結合ポケットがある。
「結合部位」とは、遺伝子編集タンパク質、DNA結合タンパク質、DNA結合ドメインまたはその生物学的に活性な断片もしくはバリアントによって認識され得る核酸配列、あるいは核酸配列であって、それに対して、遺伝子編集タンパク質、DNA結合タンパク質、DNA結合ドメインまたはその生物学的に活性な断片もしくはバリアントが高親和性であるものを意味し、非限定的な例としては、ヒトBIRC5遺伝子のエクソン1にあるDNAの約20-塩基対配列がある。
「標的」とは、結合部位を含有する核酸を意味する。
「リポソーム」とは、水性環境において少なくとも一過性に安定な、両親媒性分子、疎水性分子、またはその混合物を含有する実体を意味し、非限定的な例としては、ミセル、水性内部を有する単層二重層、多層二重層、脂質ナノ粒子、前述のうちいずれかが1つ以上の核酸と複合体を形成しているもの、または安定な核酸脂質粒子がある。
「PEG化」とは、任意の長さまたは任意の分子量のポリ(エチレングリコール)鎖に共有結合または他の方法で安定して結合していることを意味する。
LIPOFECTINは、N-[1-(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル]-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)とジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)の1:1(w/w)の混合物である。
LIPOFECTAMINEは、ポリカチオン性脂質の2,3-ジオレイルオキシ-N-[2(スペルミンカルボキサミド)エチル]-N,N-ジメチル-1-プロパンアミニウムトリフルオロアセタート(DOSPA)とDOPEの3:1(w/w)の混合物である。
LIPOFECTAMINE 2000は、ポリカチオン性脂質のN1,N4-ジミリスチル-N1,N4-ジ-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-ジアミノブタン(DHDMS)とコレステロールの2:3の混合物である。
LIPOFECTAMINE 3000は、ポリカチオン性脂質(DHDMS)とジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)の1:1の混合物である。
「DLinDHS」または「DHDLinS」とは、N1,N4-ジリノレイル-N1,N4-ジ-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-ジアミノブタンを意味する。
本発明を、以下の非限定的な実施例によりさらに説明する。
番号付き実施形態
実施形態1:式(I)の化合物
[式中、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、独立して、正電荷をとることができる原子または基であり、
A1及びA2は、独立して、ヌル、H、または任意選択で置換されたC1-C6アルキルであり、
L1、L2、及びL3は、独立して、ヌル、結合、(C1-C20)アルカンジイル、(ハロ)(C1-C20)アルカンジイル、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイル、(アルコキシ)(C1-C20)アルカンジイル、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルカンジイル、複素環-ジイル、または前述を任意に組み合わせたものであって、任意選択でエーテル、エステル、無水物、アミド、カルバマート、第二級アミン、第三級アミン、第四級アンモニウム、チオエーテル、尿素、カルボニル、もしくはイミンのうちの1つ以上により連結されているものであり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は、独立して、ヌル、H、(C1-C60)アルキル、(ハロ)(C1-C60)アルキル、(ヒドロキシ)(C1-C60)アルキル、(アルコキシ)(C1-C60)アルキル、(C2-C60)アルケニル、(ハロ)(C2-C60)アルケニル、(ヒドロキシ)(C2-C60)アルケニル、(アルコキシ)(C2-C60)アルケニル、(C2-C60)アルキニル、(ハロ)(C2-C60)アルキニル、(ヒドロキシ)(C2-C60)アルキニル、(アルコキシ)(C2-C60)アルキニルであり、ここで、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8のうちの少なくとも1つが少なくとも2つの不飽和結合を含み、かつ、
x、y、及びzは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である]。
実施形態2:Q1、Q2、Q3、及びQ4は、独立して、N、B、P、またはFeである、実施形態1に記載の化合物。
実施形態3:Q1、Q2、Q3、及びQ4は、Nである、実施形態2に記載の化合物。
実施形態4:Q1、Q2、Q3、及びQ4は、独立して、第一級アミン、第二級アミン、または第三級アミンである、実施形態3に記載の化合物。
実施形態5:Q1及びQ4は第一級アミンであり、Q2及びQ3は、第三級アミンである、実施形態4に記載の化合物。
実施形態6:L1、L2、及びL3は、独立して、(C1-C6)アルカンジイルまたは(ヒドロキシ)(C1-C6)アルカンジイルである、実施形態1に記載の化合物。
実施形態7:L1及びL3は、独立して、(ヒドロキシ)(C1-C6)アルカンジイルであり、L2は、(C1-C6)アルカンジイルである、実施形態6に記載の化合物。
実施形態8:L1及びL3は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2は、(C1-C6))アルカンジイルである、実施形態7に記載の化合物。
実施形態9:L1及びL3は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2は、ブタンジイルである、実施形態8に記載の化合物。
実施形態10:R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8のうちの1つ以上は、独立して、H、リノレイル、アルファ-リノレニル、ガンマ-リノレニル、リノエライジル(linoelaidyl)、アラキドニル、エイコサペンタエニル、及びドコサヘキサエニルから選択される、実施形態1に記載の化合物。
実施形態11:R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8のうちの2つ以上は、独立して、H、リノレオイル、アルファ-リノレノイル、ガンマ-リノレノイル、リノエライドイル、アラキドノイル、エイコサペンタエノイル、及びドコサヘキサエノイルから選択される、実施形態1に記載の化合物。
実施形態12:R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8のうちの1つ以上は、独立して、H、ミリストレイル、パルミトレイル、サピエニル(sapienyl)、オレイル、エライジル、バクセニル、エルシル、カプリリル、カプリル、ラウリル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、アラキジル、ベヘニル、リグノセリル、及びセロチル(cerotyl)から選択される、実施形態1に記載の化合物。
実施形態13:R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8のうちの2つ以上は、独立して、H、ミリストレオイル、パルミトレオイル、サピエノイル、オレオイル、エライドイル、バクセノイル、エルコイル、カプリロイル、カプロイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、リグノセロイル、及びセロトイルから選択される、実施形態1に記載の化合物。
実施形態14:R1、R2、R3、R5、R7及びR8はHであり、R4及びR6は、独立して、リノレイル、アルファ-リノレニル、ガンマ-リノレニル、リノエライジル(linoelaidyl)、アラキドニル、エイコサペンタエニル、及びドコサヘキサエニルから選択される、実施形態10に記載の化合物。
実施形態15:R1、R2、R3、R5、R7及びR8はHであり、R4及びR6は、アルファ-リノレニルである、実施形態14に記載の化合物。
実施形態16:R1、R2、R3、R5、R7及びR8はHであり、R4及びR6は、リノレイルである、実施形態14に記載の化合物。
実施形態17:x及びzは、独立して、0または1であり、yは1である、実施形態1に記載の化合物。
実施形態18:Q1及びQ4は第一級アミンであり、Q2及びQ3は第三級アミンであり、L1及びL3は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2はブタンジイルであり、R1、R2、R3、R5、R7及びR8はHであり、R4及びR6はリノレイルであり、x、y、及びzは1である、実施形態1に記載の化合物。
実施形態19:L1、L2、及びL3のうちの1つ以上は、少なくとも1つのエステル部分を含む、実施形態1に記載の化合物。
実施形態20:R2及びR4のうちの1つ以上は、少なくとも1つのエステル部分を含む、実施形態1に記載の化合物。
実施形態21:A1及びA2は、Hである、実施形態1に記載の化合物。
実施形態22:式(II)の化合物
[式中、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、及びR28は、独立して、H、ハロ、OH、(C1-C6)アルキル、(ハロ)(C1-C6)アルキル、(ヒドロキシ)(C1-C6)アルキル、(アルコキシ)(C1-C6)アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロであり、
i、j、k、m、s、及びtは、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である]。
実施形態23:R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は、独立して、Hまたは(C1-C6)アルキルであり、mは8であり、iは8であり、sは1であり、jは1であり、kは4であり、tは4である、実施形態22に記載の化合物。
実施形態24:R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は、独立して、Hまたは(C1-C6)アルキルであり、R27及びR28はメチルであり、mは8であり、iは8であり、sは1であり、jは1であり、kは4であり、tは4である、実施形態22に記載の化合物。
実施形態25:R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、13及びR14は、独立して、Hであり、R27及びR28はメチルであり、mは8であり、iは8であり、sは1であり、jは1であり、kは4であり、tは4である、実施形態22に記載の化合物。
実施形態26:R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は、独立して、Hであり、R27及びR28はメチルであり、R21、R22、R23、R24、R25、及びR26はHであり、mは8であり、iは8であり、sは1であり、jは1であり、kは4であり、tは4である、実施形態22に記載の化合物。
実施形態27:R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は、独立して、Hであり、R27及びR28はメチルであり、R21、R22、R23、R24、R25、及びR26はHであり、mは9であり、iは9であり、sは1であり、jは1であり、kは4であり、tは4である、実施形態22に記載の化合物。
実施形態28:R15、R16、R17、R18 R19、及びR20はHであり、R9、R10、R11、R12、R13及びR14は、独立して、Hであり、R27及びR28はメチルであり、R21、R22、R23、R24、R25、及びR26はHであり、mは9であり、iは9であり、sは1であり、jは1であり、kは3であり、tは3である、実施形態22に記載の化合物。
実施形態29:式(III)の化合物
[式中、L4、L5、L6、及びL7は、独立して、結合、(C1-C20)アルカンジイル、(ハロ)(C1-C20)アルカンジイル、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイル、(アルコキシ)(C1-C20)アルカンジイル、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルカンジイル、複素環-ジイル、-(CH2)v1-C(O)-、-((CH2)v1-O)v2-、または-((CH2)v1-C(O)-O)v2-であり、
R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、H、(C1-C60)アルキル、(ハロ)(C1-C60)アルキル、(ヒドロキシ)(C1-C60)アルキル、(アルコキシ)(C1-C60)アルキル、(C2-C60)アルケニル、(ハロ)(C2-C60)アルケニル、(ヒドロキシ)(C2-C60)アルケニル、(アルコキシ)(C2-C60)アルケニル、(C2-C60)アルキニル、(ハロ)(C2-C60)アルキニル、(ヒドロキシ)(C2-C60)アルキニル、(アルコキシ)(C2-C60)アルキニルであり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも1つが少なくとも2つの不飽和結合を含み、
v、v1及びv2は、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である]。
実施形態30:L4、L5、L6、及びL7は、-(CH2)3-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む、実施形態29に記載の化合物。
実施形態31:L4及びL5は、-(CH2)3-であり、L6及びL7は、-(CH2)4-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及び35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む、実施形態29に記載の化合物。
実施形態32:L4及びL6は、-(CH2)3-であり、L5及びL7は、-(CH2)4-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む、実施形態29に記載の化合物。
実施形態33:L4及びL7は、-(CH2)3であり、L5及びL6は、-(CH2)4-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む、実施形態29に記載の化合物。
実施形態34:L4及びL6は、-(CH2)3-であり、L5及びL7は、-(CH2)5-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む、実施形態29に記載の化合物。
実施形態35:L4及びL7は、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイルであり、L5及びL6は、-(CH2)3-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも2つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む、実施形態29に記載の化合物。
実施形態36:L4及びL7は、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイルであり、L5及びL6は、-(CH2)3-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも3つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む、実施形態29に記載の化合物。
実施形態37:L4及びL7は、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイルであり、L5及びL6は、-(CH2)4-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも3つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む、実施形態29に記載の化合物。
実施形態38:L4及びL7は、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイルであり、L5及びL6は、-(CH2)5-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60)アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも3つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む、実施形態29に記載の化合物。
実施形態39:L4及びL7は、(ヒドロキシ)(C1-C20)アルカンジイルであり、L5及びL6は、-(CH2)6-であり、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35は、独立して、Hまたは(C2-C60))アルケニルであり、vは1であり、ここで、R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの少なくとも3つは、少なくとも2つの不飽和結合を含む、実施形態29に記載の化合物。
実施形態40:R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの2つ以上は、独立して、H、ミリストレオイル、パルミトレオイル、サピエノイル、オレオイル、エライドイル、バクセノイル、エルコイル、カプリロイル、カプロイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイル、リグノセロイル、及びセロトイルから選択される、実施形態29に記載の化合物。
実施形態41:R29、R30、R31、R32、R33、R34、及びR35のうちの2つ以上は、独立して、H、リノレイル、アルファ-リノレニル、ガンマ-リノレニル、リノエライジル(linoelaidyl)、アラキドニル、エイコサペンタエニル、及びドコサヘキサエニルから選択される、実施形態29に記載の化合物。
実施形態42:L4及びL7は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2はブタンジイルであり、R29、R30、R31、及びR32はHであり、R33、R34、及びR35はリノレイルであり、L5及びL6は、-(CH2)3-であり、vは1である、実施形態29に記載の化合物。
実施形態43:L4及びL7は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2はブタンジイルであり、R29、R30、R31、及びR32はHであり、R33、R34、及びR35はリノレイルであり、L5及びL6は、-(CH2)4-であり、vは1である、実施形態29に記載の化合物。
実施形態44:L4及びL7は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2はブタンジイルであり、R29、R30、R31、及びR32はHであり、R33、R34、及びR35はリノレイルであり、L5及びL6は、-(CH2)5-であり、vは1である、実施形態29に記載の化合物。
実施形態45:L4及びL7は2-ヒドロキシプロパンジイルであり、L2はブタンジイルであり、R29、R30、R31、及びR32はHであり、R33、R34、及びR35はリノレイルであり、L5及びL6は、-(CH2)6-であり、vは1である、実施形態29に記載の化合物。
実施形態46:式(IV)の化合物
[式中、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である]。
実施形態47:式(V)の化合物
実施形態48:式(VI)の化合物
実施形態49:式(VII)の化合物
実施形態50:式(VIII)の化合物
実施形態51:式(IX)の化合物
実施形態52:式(X)の化合物
実施形態53:式(XI)の化合物
実施形態54:式(XII)の化合物
実施形態55:式(XIII)の化合物
実施形態56:式(XIV)の化合物
実施形態57:式(XV)の化合物
[式中、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15である]。
実施形態58:式(XVI)の化合物
実施形態59:実施形態1~58のいずれか1つに記載の化合物と、薬学的に許容される担体または添加剤とを含む、医薬組成物。
実施形態60:実施形態1~58のいずれか1つに記載の化合物または実施形態59に記載の医薬組成物を含む、脂質凝集体。
実施形態61:前記脂質凝集体が、1つ以上の追加の脂質またはポリマーを含まない、実施形態60に記載の脂質凝集体。
実施形態62:表1から選択される1つ以上の追加の脂質またはポリマーをさらに含む、実施形態60に記載の脂質凝集体。
実施形態63:前記1つ以上の追加の脂質が中性脂質である、実施形態60または61に記載の脂質凝集体。
実施形態64:前記中性脂質が、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)、1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン(DOPC)、またはコレステロールである、実施形態63に記載の脂質凝集体。
実施形態65:前記中性脂質が、DOPEまたはコレステロールを含む、実施形態63に記載の脂質凝集体。
実施形態66:前記中性脂質が、DOPE及びコレステロールを含む、実施形態63に記載の脂質凝集体。
実施形態67:前記化合物が、式(IV)を含む、実施形態63に記載の脂質凝集体。
実施形態68:前記1つ以上の追加の脂質がカチオン性脂質である、実施形態60~67のいずれか1つに記載の脂質凝集体。
実施形態69:前記カチオン性脂質が、N-[1-(2,3-ジオレオイルオキシ)プロピル]-N,N,N-トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)、1,2-ビス(オレオイルオキシ)-3-3-(トリメチルアンモニア)プロパン(DOTAP)、または1,2-ジオレオイル-3-ジメチルアンモニウム-プロパン(DODAP)である、実施形態68に記載の脂質凝集体。
実施形態70:DOTMAとDOPEを約1:1の比で、及び/またはN1,N4-ジオレイル-N1,N4-ジ-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-ジアミノブタン(DHDOS)とDOPEを約1:1の比でさらに含む、実施形態60~69のいずれか1つに記載の脂質凝集体。
実施形態71:式(A)
[式中、
R1及びR4は、17個の炭素原子を有する直鎖アルケニルであり、
R2及びR5は、-(CH2)p-NH2であり、その場合、pは1~4であり、
lは1~10であり、かつ
Xaは、生理学的に許容されるアニオンである]
を有する化合物をさらに含む、実施形態60に記載の脂質凝集体。
実施形態72:PEG化脂質をさらに含む、実施形態1~71のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態73:Z平均粒径が約50nm~約2000nmである、実施形態1~72のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態74:前記Z平均粒径が約700nm~約1500nmである、実施形態1~72のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態75:前記Z平均粒径が約750nmである、実施形態1~72のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態76:前記Z平均粒径が約200nm未満である、実施形態1~72のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態77:前記Z平均粒径を制御するために、前記化合物、医薬組成物、または脂質凝集体が形成される培地のパラメータが使用される、実施形態1~72のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態78:前記Z平均粒径を制御するために、前記化合物、医薬組成物、または脂質凝集体が形成される培地のイオン強度が使用される、実施形態1~72のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態79:前記Z平均粒径を制御するために、そのような化合物、医薬組成物、または脂質凝集体が形成される培地のpHが使用される、実施形態1~72のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態80:粒径を200nm以下に維持するために、前記化合物、医薬組成物、または脂質凝集体が形成される培地のイオン強度が使用される、実施形態1~71のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態81:安定した粒子分散液をさらに含む、実施形態1~80のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態82:前記安定した分散液が、pHが約7.0~約8.0であるかまたはpH約7.4である、実施形態81に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態83:インスリン、トランスフェリン、及び/またはアルブミンをさらに含む、実施形態1~82のいずれか1つに記載の医薬組成物または脂質凝集体。
実施形態84:核酸をさらに含む、実施形態1~83のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態85:前記核酸が、DNAまたはRNAである、実施形態4に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態86:RNAは、合成RNAである、実施形態85に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態87:前記合成RNAが、非標準ヌクレオチドを含まない、実施形態86に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態88:前記合成RNAが、任意選択で実質的な細胞毒性を回避する非標準ヌクレオチドの組み合わせを含む、実施形態86に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態89:前記非標準ヌクレオチドが、ピリミジンについては2C位、4C位、及び5C位から選択される位置、またはプリンについては6C位、7N位及び8C位から選択される位置における1つ以上の置換を有する、実施形態88に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態90:前記非標準ヌクレオチドが、5-ヒドロキシシチジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、5-メトキシシチジン、プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-メトキシウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、及び5-メトキシプソイドウリジンのうちの1つ以上を、任意選択で、前記非標準ヌクレオチドの少なくとも50%、または少なくとも60%、または少なくとも70%、または少なくとも80%、または少なくとも90%、または100%の量で含む、実施形態89に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態91:シチジン残基の少なくとも約50%は非標準ヌクレオチドであり、それらは、5-ヒドロキシシチジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、及び5-メトキシシチジンから選択される、実施形態88~90のいずれか1つの実施形態に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態92:シチジン残基の少なくとも約75%または少なくとも約90%は非標準ヌクレオチドであり、前記非標準ヌクレオチドが、5-ヒドロキシシチジン、5-メチルシチジン、5-ヒドロキシメチルシチジン、5-カルボキシシチジン、5-ホルミルシチジン、及び5-メトキシシチジンから選択される、実施形態88~91のいずれか1つの実施形態に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態93:ウリジンの少なくとも約20%、またはウリジン残基の少なくとも約40%、もしくは少なくとも約50%、もしくは少なくとも約75%、もしくは少なくとも約90%は非標準ヌクレオチドであり、前記非標準体が、プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-メトキシウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、及び5-メトキシプソイドウリジンから選択される、実施形態88~92のいずれか1つの実施形態に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態94:ウリジン残基の少なくとも約40%、または少なくとも約50%、または少なくとも約75%、または少なくとも約90%は非標準ヌクレオチドであり、前記非標準ヌクレオチドが、プソイドウリジン、5-ヒドロキシウリジン、5-メチルウリジン、5-ヒドロキシメチルウリジン、5-カルボキシウリジン、5-ホルミルウリジン、5-メトキシウリジン、5-ヒドロキシプソイドウリジン、5-メチルプソイドウリジン、5-ヒドロキシメチルプソイドウリジン、5-カルボキシプソイドウリジン、5-ホルミルプソイドウリジン、及び5-メトキシプソイドウリジンから選択される、実施形態88~93のいずれか1つの実施形態に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態95:グアニン残基の少なくとも約10%は非標準ヌクレオチドであり、前記非標準ヌクレオチドが、任意選択で、7-デアザグアノシンである、実施形態88~94のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態96:前記RNAが、グアノシン残基の代わりに約50%以下の7-デアザグアノシンを含有する、実施形態88~95のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態97:前記RNAが、アデノシン残基の代わりに非標準ヌクレオチドを含有しない、実施形態88~96のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態98:前記RNAが、5’キャップ構造を含む、実施形態88~97のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態99:RNA 5’-UTRは、コザックコンセンサス配列を含む、実施形態88~98のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態100:前記RNA 5’-UTRが、RNAのインビボ安定性を高める配列を含み、前記5’-UTRが、アルファグロビンまたはベータグロビンの5’-UTRを含み得る、実施形態88~99のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態101:RNA 3’-UTRは、RNAのインビボ安定性を高める配列を含み、前記3’-UTRが、アルファグロビンまたはベータグロビンの3’-UTRを含み得る、実施形態88~100のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態102:前記合成RNA分子がマイクロRNA結合部位を含み、前記マイクロRNA結合部位が、任意選択で、miR142 マイクロRNA結合部位(任意選択で配列番号811及び配列番号812のうちの1つである)もしくそのバリアントである、及び/または前記合成RNA分子の3’-UTR中に1つ以上のコピーで存在する、実施形態88~101のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態103:前記RNAが、3’ポリ(A)尾部を含み、任意選択で、前記RNA 3’ポリ(A)尾部が、約20ヌクレオチド長~約250ヌクレオチド長である、実施形態88~102のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態104:前記RNAが、約200ヌクレオチド長~約5000ヌクレオチド長である、実施形態88~103のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態105:前記RNAが、約500~約2000ヌクレオチド長、または約500~約1500ヌクレオチド長、または約500~約1000ヌクレオチド長である、実施形態88~104のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態106:前記RNAが、インビトロ転写により調製される、実施形態88~105のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態107:前記組成物が、皮下注射(subcutaneous injection)、皮内注射、皮下注射(subdermal injection)、筋肉内注射、静脈内投与、髄腔内投与、腫瘍内投与、及び局所投与に好適である、実施形態1~106のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態108:前記組成物が、約1ng~約2000ngのRNAを含有する1回以上の注射としての投与に好適である、実施形態1~107のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態109:前記合成RNAがmRNAである、実施形態88~108のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態110:前記mRNAが、目的のタンパク質をコードする、実施形態109に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態111:前記目的のタンパク質が可溶性タンパク質であり、任意選択で表2Bから選択される、実施形態110に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態112:前記可溶性タンパク質が、1つ以上のリプログラミング因子である、実施形態111に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態113:前記1つ以上のリプログラミング因子が、Oct4、Sox2、Klf4、c-Myc、l-Myc、Tert、Nanog、Lin28、Utf1、Aicda、miR200 マイクロRNA、miR302 マイクロRNA、miR367 マイクロRNA、miR369 マイクロRNAならびにその生物学的に活性な断片、類似体、バリアント及びファミリーメンバーから選択される、実施形態112に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態114:前記目的のタンパク質が遺伝子編集タンパク質である、実施形態110に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態115:前記遺伝子編集タンパク質が、ヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、ニッカーゼ、クラスター化され規則的に間隔が空いた短い回文構造の繰り返し(CRISPR)関連タンパク質、CRISPR/Cas9、Cas9、xCas9、Cas12a(Cpf1)、Cas13a、Cas14、CasX、CasY、クラス1のCasタンパク質、クラス2のCasタンパク質、及びMAD7、またはそれらの天然もしくは操作されたバリアント、ファミリーメンバー、オルソログ、断片もしくは融合コンストラクトから選択される、実施形態114に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態116:前記遺伝子編集タンパク質が、複数の反復配列を含むDNA結合ドメインを含み、前記反復配列のうちの少なくとも1つは、アミノ酸配列:LTPvQVVAIAwxyzGHGG(配列番号629)を含み、かつ36~39アミノ酸長であり、ここで、「v」はQ、DまたはEであり、「w」はSまたはNであり、「x」はH、N、またはIであり、「y」はD、A、I、N、G、H、K、S、またはヌルであり、「z」は、GGKQALETVQRLLPVLCQD(配列番号630)またはGGKQALETVQRLLPVLCQA(配列番号631)である、実施形態115に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態117:前記遺伝子編集タンパク質が、ヌクレアーゼの触媒ドメインを含むヌクレアーゼドメインをさらに含む、実施形態116に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態118:前記遺伝子編集タンパク質が、遺伝子に一本鎖または二本鎖の切断を作る能力がある、実施形態114~117のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態119:前記一本鎖または二本鎖の切断が、遺伝子の持続的スプライシング変化を生じさせる、実施形態118に記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態120:遺伝子の機能性コピーをさらに含む、実施形態114~119のいずれか1つに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体。
実施形態121:細胞に核酸をトランスフェクトするための方法であって、前記細胞を、前記核酸と、上記実施形態のいずれかに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体との複合体と接触させることを含む、前記方法。
実施形態122:前記複合体が、前記細胞との接触前に形成される、実施形態121に記載の方法。
実施形態123:前記方法により、(a)トランスフェクション高効率、(b)高レベルのエンドソーム脱出、(c)血清耐性、低毒性作用、(d)高レベルのタンパク質発現、(e)様々な細胞型でトランスフェクションが可能であること、及び(f)追加の脂質またはトランスフェクション用試薬を用いずにトランスフェクションが可能であること、という特徴のうちの1つが提供される、実施形態121または122に記載の方法。
実施形態124:前記特徴が、前記核酸と、DOTMA、DOTMA、DODAP、及びDOPE、及びコレステロール、及びそれらの組み合わせとの複合体を細胞にトランスフェクトする方法に関する、実施形態121~123のいずれか1つに記載の方法。
実施形態125:前記特徴が、前記核酸と、LIPOFECTIN、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE 2000、LIPOFECTAMINE 3000との複合体を細胞にトランスフェクトする方法に関する、実施形態121~124のいずれか1つに記載の方法。
実施形態126:分化細胞または非多能性細胞を、より未分化な状態へリプログラミングするための方法であって、(a)分化細胞または非多能性細胞を提供すること、(b)前記分化細胞または非多能性細胞を培養すること、(c)前記分化細胞または非多能性細胞に、1つ以上の合成RNA分子と、上記実施形態のいずれかに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体との複合体をトランスフェクトすることを含み、ここで、前記1つ以上の合成RNA分子には、1つ以上のリプログラミング因子をコードする少なくとも1つのRNA分子が含まれ、かつ、前記トランスフェクトすることにより、前記1つ以上のリプログラミング因子を発現する細胞がもたらされ、前記細胞がより未分化な状態にリプログラミングされる結果となる、前記方法。
実施形態127:ステップ(c)が、前記分化または非多能性をより未分化な状態にリプログラミングすることを支持する成分を含有する培地の存在下で行われる、実施形態126に記載の方法。
実施形態128:連続する5日の間にステップ(c)を少なくとも2回繰り返すことをさらに含む、実施形態126または127に記載の方法。
実施形態129:後の1回以上のトランスフェクションにおいてトランスフェクトされる1つ以上の合成RNA分子の量は、前の1回以上のトランスフェクションにおいてトランスフェクトされる量よりも多い、実施形態128に記載の方法。
実施形態130:ステップ(a)~(c)は、フィーダー細胞を使用せずに実施され、フィーダー細胞条件培地の存在下で行われる、実施形態126~129のいずれか1つに記載の方法。
実施形態131:ステップ(c)は、照射ヒト新生児線維芽細胞のフィーダー細胞を使用せずに実施され、フィーダー細胞条件培地の存在下で行われる、実施形態126~130のいずれか1つに記載の方法。
実施形態132:前記合成RNA分子が、Oct4、Sox2、Klf4、c-Myc、1-Myc、Tert、Nanog、Lin28、Utf1、Aicda、miR200 マイクロRNA、miR302 マイクロRNA、miR367 マイクロRNA、miR369 マイクロRNAならびにその生物学的に活性な断片、類似体、バリアント及びファミリーメンバーから選択される1つ以上のリプログラミング因子(複数可)をコードする、実施形態126~131のいずれか1つに記載の方法。
実施形態133:前記分化細胞または非多能性細胞が生検に由来する、実施形態126に記載の方法。
実施形態134:前記分化細胞または非多能性細胞がヒト対象からのものである、実施形態126に記載の方法。
実施形態135:前記分化細胞または非多能性細胞が皮膚のパンチ生検標本に由来する、実施形態126に記載の方法。
実施形態136:前記分化細胞または非多能性細胞が皮膚細胞である、実施形態126に記載の方法。
実施形態137:前記細胞を、ポリ-L-リジン、ポリ-L-オルニチン、RGDペプチド、フィブロネクチン、ビトロネクチン、コラーゲン、及びラミニンという群の少なくとも1つのメンバーと接触させることをさらに含む、実施形態126に記載の方法。
実施形態138:前記合成RNA分子が、少なくとも1つの非標準ヌクレオチドを含有する、実施形態126に記載の方法。
実施形態139:前記合成RNA分子が、いかなる非標準ヌクレオチドをも欠く、実施形態126に記載の方法。
実施形態140:前記培地が免疫抑制剤を実質的に含まない、実施形態126に記載の方法。
実施形態141:細胞に遺伝子編集を行うための方法であって、前記細胞に、1つ以上の合成RNA分子と、上記実施形態のいずれかに記載の化合物、医薬組成物、または脂質凝集体との複合体をトランスフェクトすることを含み、ここで、前記1つ以上の合成RNA分子には、ヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、ジンクフィンガーヌクレアーゼ、メガヌクレアーゼ、ニッカーゼ、クラスター化され規則的に間隔が空いた短い回文構造の繰り返し(CRISPR)関連タンパク質、CRISPR/Cas9、Cas9、xCas9、Cas12a(Cpf1)、Cas13a、Cas14、CasX、CasY、クラス1のCasタンパク質、クラス2のCasタンパク質、及びMAD7、またはそれらの天然もしくは操作されたバリアント、ファミリーメンバー、オルソログ、断片もしくは融合コンストラクトから選択される1つ以上の遺伝子編集タンパク質をコードする、少なくとも1つのRNA分子が含まれる、前記方法。
実施形態142:前記遺伝子編集タンパク質が、複数の反復配列を含むDNA結合ドメインを含み、前記反復配列のうちの少なくとも1つが、アミノ酸配列:LTPvQVVAIAwxyzGHGG(配列番号629)を含み、ここで、「v」はQ、DまたはEであり、「w」はSまたはNであり、「x」はH、N、またはIであり、「y」はD、A、I、N、G、H、K、S、またはヌルであり、「z」は、GGKQALETVQRLLPVLCQD(配列番号630)またはGGKQALETVQRLLPVLCQA(配列番号631)である、実施形態141に記載の方法。
実施形態143:前記遺伝子編集タンパク質が、36~39アミノ酸長である、実施形態141または142に記載の方法。
実施形態144:前記遺伝子編集タンパク質が、ヌクレアーゼの触媒ドメインを含むヌクレアーゼドメインを含む、実施形態141~143のいずれか1つに記載の方法。
実施形態145:前記ヌクレアーゼが、StsI及びFokIから選択される、実施形態141~144のいずれか1つに記載の方法。
実施形態146:水素化アルミニウムリチウムと溶媒とを含有する反応物から有機化合物を抽出するための方法であって、抽出された有機化合物が得られるよう、(a)水で反応を停止させること、(b)前記溶媒を除去すること、(c)過剰の水を除去すること、及び(d)アルコールで前記有機化合物を抽出することを含む、前記方法。
実施形態147:前記アルコールがイソプロピルアルコールである、実施形態146に記載の方法。
実施形態148:水反応性化合物と第1の溶媒とを含有する反応物から有機化合物を抽出するための方法であって、抽出された有機化合物が得られるよう、(a)水で反応を停止させること、(b)前記第1の溶媒を除去すること、(c)過剰の水を除去すること、及び(d)第2の溶媒で前記有機化合物を抽出することを含む、前記方法。
実施形態149:前記有機化合物と、フタルイミドまたはフタルイミド誘導体との混合物からの有機化合物を精製するための方法であって、精製された有機化合物が得られるよう、(a)前記混合物をアセトンに溶解させて沈殿物を形成させること、(b)前記沈殿物を遠心分離により除去すること、及び(c)前記アセトンを除去することを含む、前記方法。
実施形態150:前記フタルイミドまたはフタルイミド誘導体がフタルヒドラジンである、実施形態149に記載の方法。
実施例1:塩化リノレオイルの合成(1)
塩化オキサリル(47.0mL、555mmol)を、N2雰囲気下、0℃でリノール酸(70.0g、250mmol)の無水塩化メチレン溶液(580mL)に加えた。反応物を室温に加温し、24時間激しく撹拌した。溶媒及び塩化オキサリルを減圧下で除去して、塩化リノレオイルを褐色油状物として得、これをそれ以上精製せずに使用した。
実施例2:α-リノレノイルクロリドの合成(2)
実施例1のプロトコルに従って、塩化オキサリル(3.36mL、50.4mmol)を、α-リノレン酸(5.00g、18.0mmol)含有無水塩化メチレン(35mL)に加えた。24時間後、溶媒及び塩化オキサリルを除去して、4.1gのα-リノレノイルクロリドを黄褐色油状物として得た。
実施例3:N1,N4-ジリノレオイル-ジアミノブタンの合成(3)
0℃の氷浴で、1,4-ジアミノブタン(0.428g、4.86mmol)とトリエチルアミン(2.03mL、14.6mmol)の無水塩化メチレン溶液(1mL)を、塩化リノレオイル(2.98g、10.0mmol)の無水塩化メチレン溶液(30mL)にゆっくりと加えた。反応混合物を磁気撹拌子で激しく撹拌した。添加完了後、氷浴を撤去し、混合物を室温で2.5日撹拌した。反応物を4℃に冷却し、溶液から白色固体が沈殿した。過剰の塩化リノレオイルを吸引ろ過により除去した。沈殿物を10mLの塩化メチレンで2回洗浄した。母液を濃縮し、さらなる生成物が沈殿した。この沈殿物をろ過し、前の沈殿物と合わせた。得られた固体を4時間真空乾燥した。所望の生成物、N1,N4-ジリノレオイル-ジアミノブタンの白色固体が合計1.9g得られた。
実施例4:N1,N4-ジリノレイル-ジアミノブタンの合成(4)
水素化アルミニウムリチウム(0.6g、95%、16mmol)を、N1,N4-ジリノレオイル-ジアミノブタン(1.8g、2.9mmol)の無水ジエチルエーテル懸濁液(50mL)に0℃で慎重に加えた。添加完了後、氷浴を撤去した。反応混合物をゆっくりと室温まで加温した後、適切な濃縮装置で穏やかに加熱して還流させ、12時間撹拌した。反応混合物を冷却し、5mLの水で0℃にて慎重に反応を停止させた。ジエチルエーテルを減圧下で除去し、反応混合物を真空下で乾燥させた。乾燥した反応混合物を25mLのイソプロピルアルコールで80℃にて3回抽出した。イソプロピルアルコールを除去して、1.6gの無色油状のN1,N4-ジリノレイル-ジアミノブタンを得た。
実施例5:N1,N4-ジリノレイル-N1,N4-ジ-[2-ヒドロキシ-3-(N-フタルアミド)プロピル]-ジアミノブタンの合成(5)
ジイソプロピルエチルアミン(1.15mL、12.0mmol)を、N1,N4-ジリノレイル-ジアミノブタン(1.6g、2.7mmol)及びN-(2,3-エポキシプロピル)-フタルイミド(1.6g、7.9mmol)の乾燥N,N-ジメチルホルムアミド懸濁液(12mL)に加えた。窒素でパージした後、反応混合物を丸底フラスコ内に密封し、約90℃に24時間加熱した。N,N-ジメチルホルムアミド及びジイソプロピルエチルアミンを除去し、黄色油状物が得られた。追加の精製をせずに合成を継続した。
実施例6:N1,N4-ジリノレイル-N1,N4-ジ-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-ジアミノブタンの合成(6)
N1,N4-ジリノレイル-N1,N4-ジ-[2-ヒドロキシ-3-(N-フタルアミド)プロピル]-ジアミノブタンの粗油状物全部を25mLの無水エタノールに溶解した。ヒドラジン(0.5mL、64~65%水溶液、10.3mmol)を室温で加えた。適切な濃縮装置で、反応混合物を加熱しして還流させた。油浴を85℃に設定した。15分後、溶液から白色固体が沈殿した。反応混合物を4時間還流撹拌してから-20℃まで冷却した。白色固体を重力ろ過により除去した。残渣を冷エタノールで2回洗浄した。合わせたエタノール溶液を濃縮し、真空下で一晩乾燥させた。粗生成物をアセトンで抽出した。合わせたアセトン溶液を濃縮し、真空下で一晩乾燥させた。1.0gの油状物、N1,N4-ジリノレイル-N1,N4-ジ-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-ジアミノブタン(以下、DHDLinSまたはDLinDHSとする)が得られた。DLinDHSの合成プロセスは図12に概略的に示されている。
実施例7 脂質の合成
以下の化合物は、実施例1から6の方法により、対応するアミン及びアシルの塩化物を使用して合成される。
N1,N4-ジリノレニル-N1,N4-ジ-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-ジアミノブタン(7);
N1,N2-ジリノレイル-N1,N2-ジ-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-ジアミノエタン(8);
N1,N3-ジリノレイル-N1,N3-ジ-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-ジアミノプロパン(9);
N1,N5--ジリノレイル-N1,N5-ジ-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-ジアミノペンタン(10);
N1,N6-ジリノレイル-N1,N6-ジ-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-ジアミノヘキサン(11);
リノレイル-ビス(N-リノレイル-N-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-2-アミノエチル)アミン(12);
N1,N3-ジリノレイル-N1-(N-リノレイル-N-[2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル]-2-アミノエチル)-N3-[2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル]-1,3-ジアミノプロパン(13);
リノレイル-ビス(N-リノレイル-N-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-2-アミノプロピル)アミン(14);
N1,N4-ジリノレイル-N1-(N-リノレイル-N-[2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル]-3-アミノプロピル)-N4-[2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル]-1,4-ジアミノブタン(15);
N1,N4-ビス(N-リノレイル-N-[2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル]-アミノプロピル)-1,4-ジアミノブタン(16)。
実施例8:発明の脂質を用いたトランスフェクション
脂質のエタノール溶液ストックを、20mg/mL及び5mg/mLで調製し、-20℃で保存した。トランスフェクションを実施するため、最初に核酸をDMEM(50μLのDMEMに1μgの核酸)に希釈し、次いで、所望の量の脂質溶液ストックを加えた。脂質を加えた後、溶液を完全に混合し、約5分~25分間複合体を形成させてから細胞に加えた。図1から図6に示されている実験では、脂質は、実施例6に記載のアセトン精製をせずに使用された。
図1は、様々な脂質と複合体を形成した緑色蛍光タンパク質(GFP)をコードするインビトロ転写されたRNAによる初代ヒト表皮角化細胞のトランスフェクションを示す。図に示すように、細胞に、DHDLinSが高効率でトランスフェクトされた。
図2は、図1の実験の経時変化、すなわち、DHDLinSを使用したトランスフェクション後の、示されている時点に測定した蛍光を示す。蛍光シグナルはトランスフェクションの1時間後に検出され、シグナル強度及び蛍光細胞数のいずれも、トランスフェクション後、数時間増大した。
図3は、示されている様々な量のRNA(単位:ナノグラム)と脂質対RNAの質量比(RNA1マイクログラムあたりの脂質のマイクログラム)によるトランスフェクションを示す。図に示すように、試験したRNA量及び脂質対RNAの質量比のすべてにおいて蛍光シグナルが得られた。一般に、RNAの量が多いほど、より強いシグナル及び/またはより多い蛍光細胞数が得られ、5μg/μgより大きい脂質対RNAの質量比で、最小限の蛍光シグナルの増大が観察された。
図4は、角化細胞の代わりにヒト末梢血単核細胞(hPBMC)を用いたトランスフェクション実験を示す。図に示すように、DHDLinSは、試験した脂質対RNAの質量比の両方においてhPBMCに効果的にトランスフェクトされたが、市販のトランスフェクション試薬であるLIPOFECTAMINE 3000(「LF3000」)ではトランスフェクションは観察されなかった。
図5Aでは、トランスフェクションの結果を、hPBMCの代わりに初代ヒト表皮角化細胞のコンフルエントな層まで拡大している。図に示すように、DHDLinSは、試験した脂質対RNAの質量比の両方においてコンフルエントな初代ヒト表皮角化細胞に効果的にトランスフェクトされたが、LIPOFECTAMINE 3000で処理された細胞では効率的にトランスフェクトされなかった。図5Bは、これを高倍率で示す。図に示すように、DHDLinSは、試験した脂質対RNAの質量比の両方においてコンフルエントな初代ヒト表皮角化細胞に効果的にトランスフェクトされたが、LIPOFECTAMINE 3000で処理された細胞では効率的にトランスフェクトされなかった。
図6は、図4と同様であるが、hPBMCの代わりに初代ヒト成人皮膚線維芽細胞を用いて行った実験の結果を示す。図に示すように、DHDLinSは、試験した脂質対RNAの質量比の両方において初代ヒト成人皮膚線維芽細胞に効果的にトランスフェクトされたが、LIPOFECTAMINE 3000で処理された細胞では効率的にトランスフェクトされなかった。図7は、この実験を高倍率で示す。図に示すように、DHDLinSは、試験した脂質対RNAの質量比の両方において初代ヒト成人皮膚線維芽細胞に効果的にトランスフェクトされたが、LIPOFECTAMINE 3000で処理された細胞では効率的にトランスフェクトされなかった。
図8は、図3と同様であるが、実施例6に記載のようにアセトンでの抽出により精製されたDHDLinSを用いて行った実験の結果を示す。図に示すように、蛍光シグナルの最小限の増大は、2μg/μgより大きい脂質対RNAの質量比で観察された。
図9は、DHDLinSと複合体を形成している、遺伝子編集タンパク質をコードするインビトロ転写されたRNAを初代ヒト表皮角化細胞にトランスフェクトした実験の結果を示す。標的配列を含有し、トランスフェクトされた細胞のゲノムDNAから生成されたアンプリコンと、未処理細胞から生成された、同一の方法で調製されたアンプリコンとをハイブリダイズし、その後、T7E1エンドヌクレアーゼで消化させることによって、遺伝子編集効率を測定した。図に示すように、細胞は、高効率で遺伝子編集された。各レーンの上の数字は、トランスフェクトされた細胞数、及びトランスフェクトされたRNAの量を示す。
図10は、GFPをコードし、かつ、2.5μg/μgの脂質対RNAの質量比でDLinDHSと複合体を形成しているインビトロ転写されたRNAを実施例8に記載のように初代ヒト表皮角化細胞にトランスフェクトした実験の結果を示す。mRNA-DLinDHS複合体を、20,000のヒト表皮角化細胞の入った、無血清培地(0%FBS)または50%FBSに加えた。トランスフェクションの16時間後に撮像した。測定した蛍光の結果が右パネルに示されており、DLinDHSが50%血清中でmRNAを効率的に送達することを示している。左パネルは、比較用に、血清が、LNPを使用したmRNA送達を阻害することを示す。特に、GFPをコードするmRNAは、DLin-MC3-DMA、DOPE、コレステロール、DMPE-PEG(モル比で30:30:38.5:1.5)で構成されるLNPに配合された。mRNA-LNP(300ngの最終mRNA)を、20,000のヒト表皮角化細胞の入った、無血清培地(0%FBS)または50%FBSに加えた。トランスフェクションの16時間後に撮像した。
図11Aは、実施例8に記載のように、GFPをコードし、かつ、2.5μg/μgの脂質対RNAの質量比でDLinDHSと複合体を形成しているインビトロ転写されたRNAを、初代ヒト皮膚線維芽細胞にトランスフェクトした実験の結果を示す。100ngの、GFPをコードするmRNA(そのうちの20%はCy5で標識されている)を、20,000ヒト皮膚線維芽細胞の入った10%FBSに加えた。蛍光画像をトランスフェクション後の10時間にわたって、10分間隔で撮像し、Cy5標識RNAとGFPは別々のチャンネルに分割された。図11Aの画像は、DLinDHSリポプレックスとの接触の50分以内に細胞質でmRNAが検出されたこと、及びタンパク質発現がトランスフェクションの2.5時間以内に開始されたことを示す。
図11Bは、初代ヒト皮膚線維芽細胞に、GFPをコードし、かつ、標識DLinDHSと複合体を形成しているインビトロ転写されたRNAをトランスフェクトした実験の結果を示す。DLinDHSと、BODIPY-NHSエステルフルオロフォア(Molecular Probes,Eugene,OR)とを、DLinDHSとフルオロフォアのモル比を10:1にして結合させ、実施例8に記載のようにRNAと複合体を形成させた。200ngのGFPをコードするmRNAを細胞に加えた。蛍光画像をトランスフェクション後の4時間にわたって、複合体の投与直後(「0分」)を含めて20分間隔で撮像し、BODIPY標識DLinDHSとGFPは別々のチャンネルに分割された。図11Bの画像は、DLinDHSがトランスフェクション後数分以内に細胞と接触すること、及びほとんどの細胞が複数のリポプレックスによる接触を受けていることを示す。
実施例9:DLinDHSの脂肪酸尾部における頭部基のサイズと不飽和度の影響の調査
試験は、一部には、DLinDHSのジヒドロキシスペルミン(DHS)頭部基のサイズ、及びDLinDHSの脂肪酸尾部の不飽和度の影響を評価するために行われた。
図13は、GFPをコードし、かつ、ミリスチル、オレイル、リノレイル、及びリノレニル等の異なる脂肪酸由来尾部に結合させたジヒドロキシスペルミン頭部基を含む本発明の化合物と複合体を形成しているインビトロ転写されたRNAを、初代ヒト表皮角化細胞にトランスフェクトした実験の結果を示す。この実験では、100ngの、GFPをコードするRNAの、上記の脂質との複合体、及びLIPOFECTAMINE 2000との複合体(対照として)を、20,000の角化細胞の入った50%FBSに加えた。結果を、トランスフェクション後の時間(時間)に対する蛍光(a.u.)として図13のグラフに示す。
図14は、GFPをコードし、かつ、ジリノレイル脂肪酸由来尾部構造を含む本発明の化合物と複合体を形成しているインビトロ転写されたRNAを、初代ヒト表皮角化細胞にトランスフェクトした実験の結果を示す。試験した化合物の構造は、図示されているように、ビス-(2-ヒドロキシ-3-アミノプロピル)-N,N’-ジリノレイル-ジアミンであり、ラベルは、頭部基の中央のアミノ間炭素鎖の長さを示す(C2、C4、C5、C6、C8、C10、及びC12)。LIPOFECTAMINE 2000は対照として使用された。この実験では、100ngの、GFPをコードするmRNAの、本発明の脂質との複合体またはLIPOFECTAMINE 2000との複合体を、20,000の角化細胞の入った50%FBSに加えた。結果を図14のグラフに示し、トランスフェクション後の時間(時間)に対する蛍光(a.u.)を示している。
実施例10:DLinDHS/mRNAリポプレックスが、イオン強度依存性粒径及びpH依存性ゼータ電位を示す能力の調査
図15は、DLinDHSリポプレックスの粒径がイオン強度依存性であることを示す。エタノールストックからの脂質を、塩化ナトリウムの濃度が異なるmRNA水溶液に希釈してDLinDHS/RNA複合体を形成させた。動的光散乱法(DLS)により粒径を測定した。図15のグラフは、9つの異なる複合体形成培地で形成された、DLinDHS/RNA複合体のZ平均粒径(nm)と多分散指数(PDI)を示す。
図16は、DLinDHSリポプレックスがpH依存性のゼータ電位を有することを示す。GFPをコードするインビトロ転写されたRNAをDLinDHSと、実施例8に記載のように、2.5μg/μgの脂質対RNAの質量比で複合体形成させ、次いで、20mMのクエン酸塩、pH3.0~6.0、または20mMのリン酸塩、pH7.4に希釈した)。グラフは、希釈緩衝液のpHの関数としてのゼータ電位(mV)を示す。本試験では、pH7.4における-22.1mVのゼータ電位が安定した分散であることを意味する。
実施例11:DLinDHSがmRNAをRNase A分解から保護する能力の調査
本試験は、DLinDHSがmRNAをRNase A分解から保護するかどうかを評価するために行われた。実施例8に記載のように、GFPをコードし、かつ、2.5μg/μgの脂質対RNAの質量比でDLinDHSと複合体を形成しているインビトロ転写されたRNAを初代ヒト表皮角化細胞にトランスフェクトした。実験用に、GFPをコードするmRNAを、DLinDHSとの複合体形成の前または後にRNase Aと共にインキュベートした。複合体を、20,000の角化細胞の入った無血清培地に加えた。図17は、RNase Aによる処理をしないDLinDHS/RNA複合体(「無処理」)、複合体形成後にRNase Aにより処理したDLinDHS/RNA複合体(「複合体形成後にRNase」)、及び複合体形成前にRNase Aにより処理したRNAと複合体を形成しているDLinDHS(「複合体形成前にRNase」)をトランスフェクトされた細胞の蛍光顕微鏡画像を示す。示されているように、複合体形成後にRNaseで処理されたDLinDHS/mRNA複合体では、RNAは分解から保護されており、GFP発現が、RNaseで処理されていないDLinDHS/mRNA複合体のGFP発現と同様であった。
実施例12:様々な型の細胞へのmRNA送達の調査
本試験は、レポータータンパク質を使用して、様々な細胞型におけるDLinDHSと複合体を形成したmRNAの送達効率を評価するために行われた。実施例8に記載のように、GFPをコードし、かつ、2.5μg/μgの脂質対RNAの質量比でDLinDHSと複合体を形成しているインビトロ転写されたRNAを、初代ヒト皮膚線維芽細胞、活性化ヒト末梢血単球(PBMC)、ヒト肺腺癌細胞、人工多能性幹細胞(iPS細胞)、及びラット胚性皮質ニューロンにトランスフェクトした。図18(上のパネル、「GFP」)は、DLinDHSリポプレックスと複合体を形成している、GFPをコードするインビトロ転写されたRNAをトランスフェクトされた5つの型の細胞の結果を示す。図18の下のパネル(「Neg.」)は、RNAが送達されなかった陰性対照実験を示す。
実施例13:ラットにおける複数の組織へのmRNA送達の調査
試験は、一部には、ラットにおいて、複数の経路による送達後の、本発明の脂質と複合体を形成したmRNAの取り込みを評価するために行われた。実施例8に記載のように、GFPをコードし、かつ、2.5μg/μgの脂質対RNAの質量比でDLinDHSと複合体を形成しているインビトロ転写されたRNAは、以下の試験パラメータに従ってラットに投与される。
収集したスライドをヘマトキシリン及びウサギ抗GFP抗体で染色し、採取された目的の組織におけるレポータータンパク質発現の局在と程度を決定した。
図19は、ラット組織の80μmスケールでの画像(左パネル)、及びラット組織の20μmスケールでの画像(右パネル)を示す。図19に示されるように、レポータータンパク質(GFP)をコードするmRNAと複合体を形成したDLinDHSの皮内注射では、皮層での局所的発現がもたらされた。
実施例14:皮内注射によるヒト対象へのインビボmRNA送達の調査
本試験は、ヒト対象への皮内注射後の、本発明の脂質と複合体を形成しているmRNAの取り込みを評価するために行われた。実施例8に記載のように、DLinDHSと2.5μg/μgの脂質対RNAの質量比で複合体を形成している、赤色蛍光タンパク質(RFP)をコードするインビトロ転写されたRNAを、皮内注射により(20μLの総体積中400ngのRNA)ヒト男性の腹側前腕に投与した。48時間後、注射部位からの皮膚を生検し、共焦点蛍光顕微鏡で撮像した。図20Aは、DLinDHS/mRNA複合体が注射された皮膚(上のパネル)、及び陰性対照(下のパネル)の画像を示す。図20Bは、拡大画像を示し、矢印は、線維芽細胞の形態と一致する形態を有するRFP陽性細胞を示す。
均等物
当業者は、単なる日常的な実験を使用して、本明細書に具体的に説明されている特定の実施形態に対する多数の均等物を認識するか、または確認することができるであろう。そのような均等物は、以下の特許請求の範囲内に包含されることが企図される。
参照による組み込み
本明細書で参照される特許及び刊行物はすべて、参照によりその全体が完全に本明細書に取り込まれる。