JP7698331B2 - 残存型枠を有するコンクリート構造物及びその施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建物の基礎部分や地下部分を支えるコンクリート製の地中梁や、雨水等を貯留する貯留槽のコンクリート製の壁を形成するための型枠を有するコンクリート構造物及びその施工方法に関する。
従来、地中に掘られた穴の底部又は地上に敷設されたコンクリート製の底盤上に立設されるコンクリート製の側壁からなるコンクリート構造物を形成するために設けられかつ側壁の表面に残存する残存型枠を有する残存型枠が開示されている(例えば、特許文献1(請求項1、段落[0012]、図1、2)参照)。この残存型枠では、側壁の内面を形成する内側型枠と、側壁の外面を形成する外側型枠と、内側型枠と外側型枠との間に配設されかつ外側型枠又は外側型枠及び内側型枠を保持する複数の縦鉄筋とを備え、外側型枠又は外側型枠及び内側型枠が、プラスチックにより正方形板状に形成されかつ縦横に密着して並べられた複数の基板と、基板と略同大の正方形板状にプラスチックにより形成され隣り合う4枚の基板を結合しかつ縦横に密着して並べられた複数の中央部補強板と、プラスチックにより長方形板状に形成され縦横に密着して並べられた複数の中央部補強板の外周縁に位置しかつ隣り合う基板を結合して四角枠状に並べられた複数の端部補強板とを有する。
このように構成された残存型枠では、自立性を有しかつ強固な外側型枠又は外側型枠及び内側型枠を容易に組立てることができる。この結果、内側型枠及び外側型枠間に生コンクリートを一度に大量に流し込んでも、外側型枠又は外側型枠及び内側型枠が変形せずに、所定形状のコンクリート製の側壁を形成できる。また、基板、中央部補強板及び端部補強板をプラスチックにより形成したので、外側型枠又は外側型枠及び内側型枠を構成する基板、中央部補強板及び端部補強板を容易に作製できる。更に、廃プラスチックを用いて基板、中央部補強板及び端部補強板を形成すれば、外側型枠又は外側型枠及び内側型枠を構成する基板、中央部補強板及び端部補強板を安価に作製できる。
特開第2020-60005号
しかし、上記特許文献1に示された残存型枠では、内側型枠及び外側型枠がプラスチックにより正方形上に形成された基板と、中央部補強板と、端部補強板をそれぞれ必要数量用意しなければならず、部品の手配が煩雑であり、在庫がない場合にはこの工法では施工出来ないか又は遅延するおそれがあるという問題があった。
本発明の第1の観点は、地中に掘られた穴の底部又は地上に敷設された底盤(13)上に立設されるコンクリート壁(12)を有し、前記コンクリート壁の表面に設けられた第1の型枠(61)と、前記コンクリート壁(12)を介して反対側の面に設けられた第2の型枠(62)とが前記コンクリート壁(12)と一体化して残存するコンクリート構造物(11)であって、前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)が、パイプ(65,66)を篏合可能な円筒リブ(61b)を有するとともに、前記底盤(13)上に構築される貯留複合体(20)の水平連結体(22,23,24,25,26)を構成する仕切板(21)と同一の材料及び形状であり、前記水平連結体(22,23,24,25,26)と鉛直方向に交互に配置されるスペーサ(28)の少なくとも一部が、前記円筒リブ(61b,62b)と篏合させてコンクリート壁形成部材(91,92)の一部として使用された前記パイプ(65,66)を利用したものであることを特徴とする。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)の被係合孔(61k,62k)と係合した鉄筋固定治具(40)に設けられた挿通孔(44,45)に複数の縦鉄筋(81)及び横鉄筋(82)が挿通されていることを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第1の観点に基づく発明であって、前記第1の型枠(61)と前記第2の型枠(62)とがセパレータ(71)によって連結されていることを特徴とする。
本発明の第4の観点は、地中に掘られた穴の底部又は地上に敷設された底盤(13)上に立設されるコンクリート壁(12)を形成するためのコンクリート壁形成部材を構築するコンクリート壁形成部材構築工程と、前記コンクリート壁形成部材の第1の型枠(61)と第2の型枠(62)の間に生コンクリートを流し込んで硬化させて前記コンクリート壁(12)を形成するコンクリート壁形成工程とを含み、前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)が前記コンクリート壁(12)と一体化して残存するコンクリート構造物(11)の施工方法であって、前記コンクリート壁形成部材構築工程が、前記第1の型枠(61)の円筒リブ(61b)に第1のパイプ(65)を篏合させ、前記第1のパイプ(65)の端部に第1の支保(63)の円筒リブ(63b)を篏合させることにより第1のコンクリート壁形成部材(91)を構築する第1のコンクリート壁形成部材構築工程と、前記第1の型枠(61)に対してコンクリート壁(12)を形成する箇所の反対側に、前記第2の型枠(62)の円筒リブ(62b)に第2のパイプ(66)を篏合させ、前記第2のパイプ(66)の端部に第2の支保(64)の円筒リブ(64b)を篏合させることにより第2のコンクリート壁形成部材(92)を構築する第2のコンクリート壁形成部材構築工程とを有し、前記コンクリート壁形成工程が、前記生コンクリートの硬化後に、前記第2の支保(64)及び前記第2のパイプ(66)を取り外す工程を有し、水平連結体(22,23,24,25,26)及びスペーサ(28)が鉛直方向に交互に配置するように構成した貯留複合体(20)を構築する貯留複合体構築工程に於いて、取り外した前記第2の支保(64)を前記水平連結体(22,23,24,25,26)を構成する仕切板(21)として用い、前記第2のパイプ(66)を前記スペーサー(28)として用い、前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)が、前記底盤(13)上に構築される貯留複合体(20)の水平連結体(22,23、24,25,26)を構成する仕切板(21)と同一の材料及び形状を有することを特徴とする。
本発明の第5の観点は、第4の観点に基づく発明であって、前記コンクリート壁形成工程の後に、前記第1の支保(63)及び前記第1のパイプ(65)を取り外す工程を有することを特徴とする。
本発明の第6の観点は、第4の観点に基づく発明であって、前記第1のコンクリート壁形成部材構築工程が、複数の鉄筋(81,82)を前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)の被係合孔(61k,62k)と係合した鉄筋固定治具(40)に設けられた挿通孔(44,45)に挿通する鉄筋挿通工程を有することを特徴とする。
本発明の第7の観点は、第4又は第5の観点に基づく発明であって、前記コンクリート壁形成部材構築工程が、前記第1の型枠(61)と前記第2の型枠(62)とをセパレータ(71)によって連結する工程を有することを特徴とする。
本発明の第1の観点のコンクリート構造物又は本発明の第4の観点のコンクリート構造物の施工方法では、前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)が、パイプ(65,66)を篏合可能な円筒リブ(61b)を有するとともに、前記底盤(13)上に構築される貯留複合体(20)の水平連結体(22,23,24,25,26)を構成する仕切板(21)と同一の材料及び形状であるから、残存型枠専用の部品を新たに用意する必要がない。この結果、部品の発注及び入手を容易にすることができる。また、前記コンクリート壁形成工程が、前記生コンクリートの硬化後に、第2の支保(64)及び前記第2のパイプ(66)を取り外す工程を有し、取り外した前記第2の支保(64)及び前記第2のパイプ(66)を貯留複合体構築工程に用いることが出来る。この結果、貯留槽施工現場に運搬する部品の量を削減することが出来る。
本発明の第2の観点のコンクリート構造物及び本発明の第6の観点のコンクリート構造物の構築方法では、前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)の被係合孔(61k,62k)と係合した鉄筋固定治具(40)に設けられた挿通孔(44,45)に複数の縦鉄筋(81)及び横鉄筋(82)が挿通されているから、コンクリート壁を強固にすることが出来る。
本発明の第3の観点のコンクリート構造物及び本発明の第7の観点のコンクリート構造物の構築方法では、前記第1の型枠(61)と前記第2の型枠(62)とがセパレータ(71)によって連結されているから、第1の型枠(61)と第2の型枠(62)とをしっかりと連結出来る。
本発明のコンクリート構造物を示す要部断面図である。 本発明のコンクリート構造物により構築した貯留槽を示す要部断面図である。 図2の貯留槽の平面図である。 本発明に使用される仕切板の斜視図である。 本発明に使用される仕切板の平面図である。 本発明に使用される仕切板の側面図である。 本発明に使用される仕切板の断面図である。 同一水平面内で隣接する2枚の仕切板を互いに結合する結合治具の斜視図である。 同一水平面内で隣接する2枚の仕切板を互いに結合しつつ、縦鉄筋及び横鉄筋を固定する鉄筋固定治具の斜視図である。 鉄筋固定治具の正面図である。 鉄筋固定治具の平面図である。 鉄筋固定治具の底面図である。 鉄筋固定治具の背面図である。 鉄筋固定治具の右側面図である。 複数の仕切板及び鉄筋を連結した状態を示す平面図である。 複数の仕切板及び鉄筋を連結した状態を示す断面図である。 本発明を用いる貯留槽基礎部分の断面図である。 本発明に使用される型枠、仕切板、パイプ及び支保の組立図である。 本発明のコンクリート構造物を構築する途中の工程を示す側面図である。 貯留複合体を有する本発明のコンクリート構造物を示す側面図である。 本発明のコンクリート構造物から第1の支保及び第1のパイプを取り外した状態を示す側面図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明のコンクリート構造物11を示す要部断面図である。図1に示すように、この実施の形態では、コンクリート構造物11は、地中に掘られた穴の底部又は地上に敷設されたモルタル製又はコンクリート製の底盤13上に立設されるコンクリート製の壁12を有する。コンクリート壁12の表面に設けられた第1の型枠61と、コンクリート壁12を介して反対側の面に設けられた第2の型枠62とが、コンクリート壁12と一体化して残存する。第1の型枠61及び第2の型枠62が、図19に示すパイプ65,66を篏合可能な円筒リブ61b,62bを有するとともに、底盤13上に構築される貯留複合体20の水平連結体22~26を構成する仕切板21と同一の材料及び形状である。また、コンクリート構造物11は、第1の型枠61と第2の型枠62との間に配設されかつ第1の型枠61及び第2の型枠62を保持する複数の縦鉄筋81及び横鉄筋82を備える。第1の型枠61及び第2の型枠62の被係合孔61k,62kに係合した鉄筋固定治具40の挿通孔44、45に複数の縦鉄筋81及び横鉄筋82が挿通されることによって、縦鉄筋81及び横鉄筋82は、第1の型枠61及び第2の型枠62と連結されている。また、コンクリート構造物11では、第1の型枠61と第2の型枠62とがセパレータ71によって結合されている。
図2は本発明のコンクリート構造物により構築した貯留槽10を示す要部断面図であり、図3は図2の貯留槽10の平面図である。本実施の形態の貯留槽10の中央部には、コンクリート床14の上に十字上に交差して構築された地中梁である、コンクリート製の中央壁15を有する。本実施形態では、貯留槽の側壁の外側にある外側型枠を第1の型枠61と呼び、貯留槽の側壁の内側にある内側型枠を第2の型枠62と呼ぶ。また、中央壁15の型枠については、図面右側の型枠を第1の型枠61と呼び、図面左側の型枠を第2の型枠62と呼ぶ。
図4、5、6及び7は、それぞれ、本発明に使用される仕切板21の斜視図、平面図、側面図、及び断面図である。図6及び図7に示すように、上記第1の型枠61と第2の型枠62とは、同一部品である仕切板21により面対称に形成される。この実施の形態では、仕切板21の上面に、小径の第1円筒リブ21aと、中径の第2円筒リブ21bと、大径の第3円筒リブ21cが同心状に3本形成され、仕切板21の下面に小径の第4円筒リブ21dと、中径の第5円筒リブ21eと、大径の第6円筒リブ21fが同心状に形成されたものが、縦横それぞれ2個計4個置かれている(図5及び7)。第1円筒リブ21aの直径と第4円筒リブ21dの直径は同一に形成され、第2円筒リブ21bの直径と第5円筒リブ21eの直径は同一に形成され、第3円筒リブ21cの直径と第6円筒リブ21fの直径は同一に形成される。また、仕切板21を四分割した中央には、後述の主軸パイプ27,28を挿通可能な挿通孔21gが形成される(図4及び図5)。また、同一水平面内で外側に位置して隣接する2枚の仕切板における外側の各コーナー部には、仕切板21を結合するための図8に示す結合治具30を係合するための第1の被係合孔21jが設けられている。更に、前記結合治具30に隣接して、同一水平面内で隣接する2枚の仕切板21を互いに結合しつつ、縦鉄筋81及び横鉄筋82を固定するための鉄筋固定治具40が係合するための第2の被係合孔21kが設けられている。
図8は、同一水平面内で外側に位置して隣接する2枚の仕切板21における外側の各コーナー部を互いに結合する結合治具30の斜視図である。また、図15は、複数の第1の型枠61及び第2の型枠62並びに縦鉄筋81及び横鉄筋82を結合した状態を示す平面図であり、図16は、その断面図である。同一平面内で縦横に密着して並べられた複数の仕切板21は、結合治具30により結合される(図15)。即ち、同一平面内で最外側に位置して隣接する2枚の仕切板21の各コーナ部は結合治具30により互いに結合され、第1の型枠61及び第2の型枠62となる。結合治具30は、略台形状に形成された結合治具本体31と、結合治具本体31の一方の面における本体の長辺側に二列に突設された第1係合突起32と、本体の短辺側に二列に突設された第2係合突起33と、を有する。この第1係合突起32及び第2係合突起33を仕切板21の第1被係合孔21jに打込んで挿入することにより、第1係合突起32及び第2係合突起33が第1の型枠61の第1被係合孔61j,61jに係合して抜けなくなる(図15)。また、上記結合治具30は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等により成形される。
図9、10、11、12、13及び14は、それぞれ、同一水平面内で隣接する2枚の仕切板21を互いに結合しつつ、縦鉄筋81及び横鉄筋82を固定する鉄筋固定治具40の斜視図、正面図、平面図、底面図、背面図、及び右側面図である。鉄筋固定治具40は、略台形状の治具本体41の長辺側に2列に設けられた鉄筋保持用突起42と、治具本体41の短辺側に2列に設けられた係合突起43と、を有する。また、鉄筋保持用突起42は、長手方向上側に設けられた第1挿通孔44及び長手方向下側に設けられた第2挿通孔45を有する。挿通孔が上下に二つ設けられているのは、縦鉄筋81と横鉄筋82とを交差させる際に鉄筋同士が互いにぶつかるのを防ぐためである。また、上記鉄筋固定治具40は、ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、塩化ビニル樹脂等により成形される。
[本発明の施工手順]
このように構成された貯留槽の組立手順を説明する。
[貯留槽基礎部分施工]
図17は、本発明を用いる貯留槽基礎部分の断面図を示す。先ず地面を所定の深さの直方体状に掘削し、この掘削部の底面(土台51)に、砕石52、転圧、及びレベル出しを行う。次に、仕切板21からなる底板53を掘削部のコーナから並べて敷き詰める。次に、底板53にパイプを嵌着させた後、砂利54を投入し、その上から上板55となる仕切板21をパイプと嵌着させながら、かぶせる。更に、その上から砂56を敷き均す。この後、砂56の上全体にモルタル57を約50mmの厚さで打設した後、このモルタル57を覆うように厚さ約4mmの保護シート58を敷設した後、厚さ約1.5mmの遮水シート59を敷設する。なお、この状態を底盤13と呼ぶ。
[貯留槽外周壁形成部材(支保工)施工]
図18は、本発明に用いる型枠、パイプ及び支保の組立図である。また、図19は、本発明のコンクリート構造物を構築する途中の工程を示す側面図である。まず、貯留槽となる穴の外周の底盤13上に、第1の型枠61である仕切板21を複数並べ、図4に示す互いに隣接する仕切板21の凸部21hと凹部21iとを係合するとともに、図8に示す結合治具30の第1係合突起32及び第2係合突起33とを図5に示す仕切板21の第1の被係合孔21jに打込んで挿入することにより、第1係合突起32及び第2係合突起33が仕切板21の第1の被係合孔21jに係合して抜けなくする。これにより、互いに隣接する4枚の仕切板21の各コーナ部が互いに結合する。次に、図9に示す鉄筋固定治具40の鉄筋保持用突起42及び係合突起43が設けられている側を、仕切板21の第2の被結合孔21kに打ち込んで挿入する。その後、鉄筋保持用突起42の第1挿通孔44に縦鉄筋81を挿通し、垂直方向に配置された鉄筋固定治具40の鉄筋保持用突起42の第2挿通孔45に横鉄筋82を挿通し、縦鉄筋81及び横鉄筋82を仕切板21に固定する(図15,16)。なお、鉄筋保持用突起42の第1挿通孔44に横鉄筋82を挿通し、第2挿通孔45に縦鉄筋81を挿通しても良い。連結した仕切板21を直立させ、第1の型枠61とする。次に、第1の型枠61の挿通孔(図示せず)に第1の支保連結部材75を挿通し、第1の型枠61の反対側から、ナット部材74及び生コン漏れ防止板73と連結したプラスチックコーン72により、支保連結部材75を固定する。この後、第1のパイプ65の端部65aを第1の型枠61の第2円筒リブ(図示せず)に嵌入する。更に、第1のパイプ65の他端65bに新たに用意した仕切板21の第2円筒リブ21bを嵌入することにより、第1の支保63とする。次に、プラスチック製コーン72の頂部に設けられた穴72aに、セパレータ71の端部71aを螺合する。次に、セパレータ71の他端71bをプラスチックコーン76の頂部に設けられた穴76aに螺合し、ナット部材78及び生コン漏れ防止板77を固定する。更に、新たに用意した仕切板21の挿通孔にナット部材78を挿通して固定することにより、第2の型枠62とする。次に、支保連結部材79の端部79aをナット部材74の内側に螺合し、第2のパイプ66の端部66bに新たに用意した仕切板21の第2円筒リブ(図示せず)を嵌入することにより、第2の支保64とする。その後、同様の作業を繰り返すことにより、第1のコンクリート壁形成部材91及び第2のコンクリート壁形成部材92(支保工)が完成する。
[貯留槽中央部(十字)壁形成部材(支保工)施工]
上記貯留槽外周壁形成部材施工工程と同様の作業を行うことにより、貯留槽中央部(十字)壁15形成部材(支保工)の組立が完成する。
[生コン打設]
まず、貯留槽外壁部分の第1のコンクリート壁形成部材91と第2のコンクリート壁形成部材92の間に生コンクリートを流し込んで硬化させることにより、コンクリート壁12(側壁)を形成する。このとき、生コンクリートを一度に大量に流し込んでも、第1のコンクリート壁形成部材及91及び第2のコンクリート壁形成部材92が第1の型枠61及び第2の型枠62を保持しているので、第1の型枠61及び第2の型枠62が変形せず、所定形状のコンクリート壁を形成することができる。また、側壁の内壁となる部分では、最下部の第2の型枠62の一部を切除してあれば、床板のコンクリートと一体化するようにコンクリートを流すことができる。次に、貯留槽10中央部の第1のコンクリート壁形成部材91と第2のコンクリート壁形成部材92の間に生コンクリートを流し込んで硬化させて平面視十字状の中央壁15を形成する。更に、貯留槽10の底盤13の上に生コンクリートを流し込んで硬化させることにより、コンクリート床14を形成する。
[貯留複合体組立]
図20は、貯留複合体20を有する本発明のコンクリート構造物を示す側面図である。コンクリート床14の生コンクリートが硬化した後、側壁であるコンクリート壁12の第2のコンクリート壁形成部材92の第2の支保64及び第2のパイプ66を取り外し、中央壁15部分の第2のコンクリート壁形成部材の第2の支保及び第2のパイプを取り外す。次に、取り外した第2の支保64と第2のパイプ66に追加して、複数の仕切板21、主軸パイプ27,筒状のスペーサー28、結合治具30等を用意し、コンクリート床14上に貯留複合体20を構築する。この実施の形態では、水平連結体22~26は5段設けられ、最下段の第1水平連結体22と、下から2段目の第2水平連結体23と、下から3段目の第3水平連結体24と、下から4段目の第4水平連結体25、下から5段目(最上段)の第5水平連結体26とからなる(図20)。
[天端生コン打設]
第5水平連結体26と第2の型枠62との間に天端型枠16を置き、第1の型枠61間に生コンクリートを流し込んで硬化させ、天端コンクリート17を形成する。ここで天端型枠は、通常、コンパネ等の木製の板材が使われる。
[第1の支保と第1のパイプの取り外し]
図21は、本発明のコンクリート構造物11から第1の支保63及び第1のパイプ65を取り外した状態を示す側面図である。天端コンクリート17が十分に硬化した後、第1の支保63と第1のパイプ65を取り外す。取り外した第1の支保63と第1のパイプ65は、大規模な貯留槽にあっては、貯留複合体の未施工部分に使うか、保存して次回以降の施工の際に使用される。
[上下面板取り付け]
天端コンクリ―ト17の上に化粧板(図示せず)を取り付ける。
本発明の実施形態により、取り外した前記第2の支保64及び前記第2のパイプ66を貯留複合体構築工程に用いることが出来る。この結果、貯留槽施工現場に運搬する部品の量を削減出来る。
11 コンクリート構造物
12 コンクリート壁
13 底盤
14 コンクリート床
20 貯留複合体
21 仕切板
22,23,24,25,26 水平連結体
40 鉄筋固定治具
61 第1の型枠
61b 第2の円筒リブ
62 第2の型枠
65,66 パイプ
82 横鉄筋
71 セパレータ

Claims (7)

  1. 地中に掘られた穴の底部又は地上に敷設された底盤(13)上に立設されるコンクリート壁(12)を有し、前記コンクリート壁の表面に設けられた第1の型枠(61)と、前記コンクリート壁(12)を介して反対側の面に設けられた第2の型枠(62)とが前記コンクリート壁(12)と一体化して残存するコンクリート構造物(11)であって、
    前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)が、パイプ(65,66)を篏合可能な円筒リブ(61b,62b)を有するとともに、前記底盤(13)上に構築される貯留複合体(20)の水平連結体(22,23,24,25,26)を構成する仕切板(21)と同一の材料及び形状であり、前記水平連結体(22,23,24,25,26)と鉛直方向に交互に配置されるスペーサ(28)の少なくとも一部が、前記円筒リブ(61b,62b)と篏合させてコンクリート壁形成部材(91,92)の一部として使用された前記パイプ(65,66)を利用したものである
    ことを特徴とするコンクリート構造物(11)。
  2. 前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)の被係合孔(61k,62k)と係合した鉄筋固定治具(40)に設けられた挿通孔(44,45)に複数の縦鉄筋(81)及び横鉄筋(82)が挿通されている請求項1記載のコンクリート構造物。
  3. 前記第1の型枠(61)と前記第2の型枠(62)とがセパレータ(71)によって連結されている請求項1記載のコンクリート構造物。
  4. 地中に掘られた穴の底部又は地上に敷設された底盤(13)上に立設されるコンクリート壁(12)を形成するためのコンクリート壁形成部材を構築するコンクリート壁形成部材構築工程と、前記コンクリート壁形成部材の第1の型枠(61)と第2の型枠(62)の間に生コンクリートを流し込んで硬化させて前記コンクリート壁(12)を形成するコンクリート壁形成工程とを含み、前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)が前記コンクリート壁(12)と一体化して残存するコンクリート構造物(11)の施工方法であって、
    前記コンクリート壁形成部材構築工程が、前記第1の型枠(61)の円筒リブ(61b)に第1のパイプ(65)を篏合させ、前記第1のパイプ(65)の端部に第1の支保(63)の円筒リブ(63b)を篏合させることにより第1のコンクリート壁形成部材(91)を構築する第1のコンクリート壁形成部材構築工程と、前記第1の型枠(61)に対してコンクリート壁(12)を形成する箇所の反対側に、前記第2の型枠(62)の円筒リブ(62b)に第2のパイプ(66)を篏合させ、前記第2のパイプ(66)の端部に第2の支保(64)の円筒リブ(64b)を篏合させることにより第2のコンクリート壁形成部材(92)を構築する第2のコンクリート壁形成部材構築工程とを有し、
    前記コンクリート壁形成工程が、前記生コンクリートの硬化後に、前記第2の支保(64)及び前記第2のパイプ(66)を取り外す工程を有し、
    水平連結体(22,23,24,25,26)及びスペーサ(28)が鉛直方向に交互に配置するように構成した貯留複合体(20)を構築する貯留複合体構築工程に於いて、取り外した前記第2の支保(64)を前記水平連結体(22,23,24,25,26)を構成する仕切板(21)として用い、前記第2のパイプ(66)を前記スペーサー(28)として用い、
    前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)が、前記底盤(13)上に構築される貯留複合体(20)の水平連結体(22,23、24,25,26)を構成する仕切板(21)と同一の材料及び形状を有する
    ことを特徴とするコンクリート構造物の施工方法。
  5. 前記コンクリート壁形成工程の後に、前記第1の支保(63)及び前記第1のパイプ(65)を取り外す工程を有する請求項4記載のコンクリート構造物の施工方法。
  6. 前記第1のコンクリート壁形成部材構築工程が、複数の鉄筋(81,82)を前記第1の型枠(61)及び前記第2の型枠(62)の被係合孔(61k,62k)と係合した鉄筋固定治具(40)に設けられた挿通孔(44,45)に挿通する鉄筋挿通工程を有する請求項4記載のコンクリート構造物の施工方法。
  7. 前記コンクリート壁形成部材構築工程が、前記第1の型枠(61)と前記第2の型枠(62)とをセパレータ(71)によって連結する工程を有する請求項4又は5記載のコンクリート構造物の施工方法。
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