JP7656418B2 - 肺炎マイコプラズマを検出する方法 - Google Patents
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(a)該検体を、アルカリ性を呈しないイオン性界面活性剤を含む第一の試薬に接触させ、中間組成物を得る工程、
(b)前記中間組成物を、非イオン性界面活性剤を含む第二の試薬に接触させ、反応液を得る工程、及び
(c)前記反応液を、前記肺炎マイコプラズマの抗原に対する抗体を用いた免疫測定法に供し、該抗原を検出する検出工程
を含む、方法。
[2] 検体に含まれる肺炎マイコプラズマを検出する方法であって、
(a)該検体を、イオン性界面活性剤を含む第一の試薬に接触させ、中間組成物を得る工程、
(b)前記中間組成物を、非イオン性界面活性剤を含む第二の試薬に接触させ、反応液を得る工程、及び
(c)前記反応液を、前記肺炎マイコプラズマの抗原に対する抗体を用いた免疫測定法に供し、該抗原を検出する検出工程
を含む、方法。
[3](a), (b), (c) をこの順番に行う、[1]または[2]に記載の方法。
[4]イオン性界面活性剤が、陽イオン性界面活性剤である、[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[5]陽イオン性界面活性剤が、第4級アンモニウム塩である、[4]に記載の方法。
[6]第4級アンモニウム塩が、ジデシルジメチルアンモニウムアジペート、ジデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジデシルジメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、トリメチルテトラデシルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、トリメチルステアリルアンモニウムクロリド、及び塩化ベンザルコニウムからなる群から選択されるいずれかである、[5]に記載の方法。
[7]第4級アンモニウム塩が、ジデシルジメチルアンモニウムアジペートである、[5]又は[6]に記載の方法。
[8]イオン性界面活性剤が、陰イオン性界面活性剤である、[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[9]陰イオン性界面活性剤が、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、又はドデシル硫酸ナトリウムである、[8]に記載の方法。
[10]イオン性界面活性剤が、両性界面活性剤である、[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[11]両性界面活性剤が、3-[(3-コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]プロパンスルホネート、3-[(3-コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-2-ヒドロキシプロパンスルホネート、及びラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインである、[10]に記載の方法。
[12]非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルからなる群から選択されるいずれかである、[1]から[11]のいずれか一項に記載の方法。
[13]非イオン性界面活性剤が、そのHLBが10.5~18.5である非イオン性界面活性剤である、[1]から[12]のいずれか一項に記載の方法。
[14]非イオン性界面活性剤が、そのHLBが12.5~16.7である非イオン性界面活性剤である、[1]から[13]のいずれか一項に記載の方法。
[15]非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(9)アルキル(sec-C11-15)エーテル、p-第三級-オクチルフェノキシポリエチルアルコール、ポリオキシエチレン(13)オレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル、及びポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノラウレートからなる群から選択されるいずれかである、[1]から[14]のいずれか一項に記載の方法。
[16]非イオン性界面活性剤が、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノラウレートである、[1]から[15]のいずれか一項に記載の方法。
[17]下記のいずれかを満たす、[1]から[16]のいずれか一項に記載の方法。
・第一の試薬中におけるイオン性界面活性剤の濃度が、0.0025~0.10(w/v)%である
・前記反応液中におけるイオン性界面活性剤の濃度が、0.0017~0.067(w/v)%である
[18]下記のいずれかを満たす、[1]から[17]のいずれか一項に記載の方法。
・第二の試薬中における非イオン性界面活性剤の濃度が、0.5~3.0(w/v)%である
・前記反応液中における非イオン性界面活性剤の濃度が、0.17~1.0(w/v)%である
[19]前記第二の試薬を含浸させた試料添加用部材または滴下ノズルに備わっているフィルター中に、前記中間組成物を透過させることにより、前記中間組成物と第二の試薬を接触させる[1]から[18]のいずれか一項に記載の方法。
[20]前記抗原が、リボソームタンパク質L7/L12である、[1]から[19]のいずれか一項に記載の方法。
[21]前記免疫測定が、酵素結合免疫吸着アッセイ(enzyme-linked immunosorbent assay、ELISA)、免疫蛍光アッセイ、免疫濁度アッセイ、ウエスタンブロッティング法、免疫沈降法、免疫クロマトグラフィーアッセイ、又はフローサイトメトリーアッセイである、[1]から[20]のいずれか一項に記載の方法。
[22]前記免疫測定法が、免疫クロマトグラフィーアッセイである、[1]から[21]のいずれか一項に記載の方法。
[23]前記検体が、咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液、鼻腔吸引液、又は喀痰である、[1]から[22]のいずれか一項に記載の方法。
[24]以下を含む、[1]から[23]のいずれか一項に記載の方法を実施するための、キット。
・イオン性界面活性剤を含む、第一の試薬
・非イオン性界面活性剤を含む、第二の試薬
本発明は検体に含まれる肺炎マイコプラズマを検出する方法であって、(a)該検体をイオン性界面活性剤を含む第一の試薬に接触させ中間組成物を得る工程、(b)前記中間組成物を非イオン性界面活性剤を含む第二の試薬に接触させ、反応液を得る工程、及び(c)前記反応液を、肺炎マイコプラズマの抗原に対する抗体を用いた免疫測定法に供し、該抗原を検出する検出工程を含む検出方法を提供する。
〔検出対象菌〕
本発明は、肺炎マイコプラズマを検出するために用いられる。
本発明では、肺炎マイコプラズマに由来する抗原を検出する。抗原は、肺炎マイコプラズマに由来する様々なもの、例えば、細胞内のリボソームタンパク質L7/L12、熱ショックタンパク質であるDnaKや細胞膜上の接着器官構成タンパク質であるP1タンパク質、P30タンパク質が挙げられる。好ましくは、リボソームタンパク質L7/L12である。
本発明における検体とは、肺炎マイコプラズマを含む可能性があるものであれば特に限定はされない。好ましくは咽頭、鼻、鼻腔、鼻咽腔などの上気道より採取することが可能な咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液、鼻腔吸引液、喀痰などに加え、血液や尿などが含まれる。より好ましくは咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液、鼻腔吸引液、又は喀痰であり、特に好ましい例は咽頭ぬぐい液である。
抗原の抽出は、2段階で行う。すなわち、(a)綿棒などにて採取された検体をイオン性界面活性剤を含む第一の試薬に接触させ、中間生成物を得、次いで(b)非イオン性界面活性剤を含む第二の試薬に接触させ、反応液を得たのち、肺炎マイコプラズマの抗原に対する抗体を用いた免疫測定法に供し、該抗原を検出する。
本発明の工程(a)で用いる第一の試薬は、イオン性界面活性剤を含有する。
本発明の第一の試薬は、アルカリ性を呈しないように構成することができる。本発明に関し、アルカリ性を呈しないとは、液性がアルカリ性(pHが11を超えること)とはならないようにすることを指す。アルカリ性を呈しない第一の試薬の液性は、弱アルカリ性(pHが8.0を超えて11.0以下であること)、又は中性(pHが、6.0~8.0であること)である場合がある。第一の試薬がアルカリ性を呈しないことにより、作業がより安全となる、中和の手間が不要である、第一の試薬のための容器の材質が限定されない(第一の試薬がアルカリ性を呈しなければ、材質が低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、EVA樹脂、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン、発泡ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、アセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート、フッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、又は不飽和ポリエステル樹脂である容器を、耐アルカリ性を考慮せずに使用可能である。一方、第一の試薬がアルカリ性を呈する場合、アルカリ保存に適した材質の容器を選択しないと長期保存時に偽陽性が発生する等、検査の精度に悪影響を及ぼす可能性がある。)、第一の試薬中で抽出される抗原の安定性を気にしなくてよい(変性などの問題を避けられる。)等のメリットがある。
2段階操作は、第一の試薬と第二の試薬を、この順に、別々に(混合してではなく)用いる。
〔測定法の種類〕
本発明における抽出した抗原の測定方法としては特に限定されないが、抗原と抗体との分子間の結合反応を利用した抗原抗体反応を用いた免疫測定が望ましい。免疫測定方法としては、抗原抗体反応を酵素を利用して定量的に追跡し、抗原あるいは抗体を測定する酵素免疫定量法(enzyme immunoassay、EIA)や、抗原抗体反応を放射線同位体の助けで定量的に追跡し抗原あるいは抗体を測定する放射線免疫検定法(radioimmunoassay、RIA)がある。抗原と抗体の結合反応は一般的に特異性が高く、低濃度でも比較的容易に結合し、いったん結合すると比較的解離しにくい。このため何らかの方法で抗原抗体反応を定量化すると微量の抗原あるいは抗体を測定することができる。
本発明における酵素結合免疫吸着アッセイ(enzyme-linked immunosorbent assay、ELISA)とは抗原抗体反応を利用したタンパク質などの物質測定法であり、固相に予め結合させておいた一次抗体に、抗原を含む試料を反応させた後、さらに酵素で標識した二次抗体を反応させて、結合しているかどうかを酵素活性を利用して測定する方法である。本方法は検出感度が高く、測定目的に合わせた数種類の方法があり、生化学・生物学的検査に幅広く用いられている。
(1)一次抗体の生理食塩水溶液を96穴プラスチックプレートのウェルに加えて静置しウェルの表面に一次抗体を吸着させる、(2)過剰の遊離一次抗体を洗い流し、さらにプラスチック表面を無関係の過剰量のタンパク質など(BSAやカゼイン)で処理し、以降の各種タンパク質の非特異的結合を防ぐためにブロッキングする、(3)測定したい抗原を含む被験体を加え一次抗体と反応させ、抗原抗体複合体を形成させる、(4)夾雑物を洗浄にて除去した後、ペルオキシダーゼ(HRP)で標識された二次抗体を添加し反応させる、(5)過剰のHRP標識二次抗体を洗浄にて除去し、(6)発色性の酵素基質であるTMBを添加し、(7)抗体に結合したHRPと反応させ有色の最終産物を形成し、(8)最終産物の特異的な吸収波長である450nmの吸光度を測定し、(8)予め検量物質の吸光度より作成している検量線より、目的とする抗原の濃度を算出する。
本発明は、好ましい態様の一つにおいて、免疫クロマトグラフィー法(「免疫クロマト法」ということもある。)を利用した装置又はキットを用いる。キットは、免疫クロマトグラフィー装置を含み、それ以外に、上述の第一の試薬及び/又は第二の試薬を含んでいてもよい。キットはさらに、検体を採取するための用具、例えば綿棒、及び/又は吸引カテーテルを含んでいてもよい。 免疫クロマトグラフィー装置は、細菌の有無を判定するための判定部を有し、判定部上には抗原、例えばリボソームタンパク質L7/L12に対する抗体が固定される。キット又は免疫クロマトグラフィー装置は、固定化された抗体とは異なる部位と結合する抗体を用いるサンドイッチアッセイ(「サンドイッチ免疫アッセイ」ということもある。)を利用したものでもよい。
本発明で用いる抗体は、ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体のいずれでもよいが好ましくはモノクローナル抗体である。
本発明を用いることにより、肺炎マイコプラズマから細胞内抗原を即時かつ効率的に抽出し、簡便・迅速かつ高感度に検出できる。具体的には呼吸器感染症状を呈する患者から咽頭ぬぐい液を綿棒にて採取し、検体の付着した綿棒をイオン性界面活性剤を含む第一の試薬の入ったチューブに浸し、次いで非イオン性界面活性剤を含む第二の試薬を添加して検査用のサンプルとし、肺炎マイコプラズマの有無を検査することができる。
Mycoplasma Pneumoniae FH株(ATCC15531)またはM129株(ATCC29342)をPPLOブロス(ウマ血清、新鮮酵母エキス、ブドウ糖、酢酸タリウム、ペニシリンG含有)に接種し、37℃にて好気培養したものを試験菌液として用いた。
特許第6150559号に記載の方法にて、Mycoplasma PneumoniaeのRibosomal Protein L7/L12との反応陽性を示すハイブリドーマMPRB-A細胞とハイブリドーマMPRB-B細胞の2クローンを取得し、定法に従ってモノクローナル抗体AMMP-AとAMMP-Bを生産回収した。
(1)標識抗体含浸部材
金コロイド分散液(BBI社製:60nm)にリン酸緩衝液(pH6.2)を混合し、100μg/mLになるように調整したAMMP-Bを加え撹拌後、金コロイド標識するモノクローナル抗体AMMP-Bを100μg/mL加え室温で30分間静置し、この抗体を金コロイド粒子表面に結合させた後、金コロイド溶液における最終濃度が1%となるように10%ウシ血清アルブミン(BSA)(メルク社製)水溶液を加え、この金コロイド粒子の残余の表面をBSAでブロッキングして、金コロイド標識したモノクローナル抗体AMMP-B(以下、「金コロイド標識抗体」と記す)溶液を調製した。この溶液を遠心分離(14,000~15,000g、10~60分間)して金コロイド標識抗体を沈殿せしめ、上清液を除いて金コロイド標識抗体を得た。この金コロイド標識抗体を0.25%BSA、2.5%スクロース、35mM NaClを含有する20mMトリス塩酸緩衝液(pH8.2)に懸濁して金コロイド標識抗体溶液を得た。17mm×300mmの帯状のグラスファイバーパットに、金コロイド標識抗体溶液2mLを含浸せしめ、これを室温で乾燥させて標識抗体含浸部材とした。
25mm×300mmのニトロセルロース膜(Sartorius社、商品名:UniSart CN140)をクロマトグラフ媒体のクロマト展開用膜担体として用意した。金コロイド標識抗体と抗原の複合体を捕捉するためのモノクローナル抗体AMMP-Aを、3%トレハロース(富士フイルム和光純薬社製)、0.1M リン酸ナトリウム緩衝液 (pH 8.0)にて希釈し1.5 mg/mLに調製した。調製した抗体溶液を、このクロマト展開用膜担体におけるクロマト展開開始点側の末端から10mmの位置に1μL/cmでライン状に塗布して、これを50℃で一晩乾燥させた。乾燥後、0.5(w/v)%スクロース(富士フイルム和光純薬社製)、0.05(w/v)%コール酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬社製)を含むトリス緩衝液(pH8.0)にて洗浄し、38℃で3時間乾燥させ固定化メンブレンを作製した。
接着層を持つバッキングシート(Adhesives Research Inc.製)からなる基材に上記作製した標識抗体含浸部材、上記クロマト展開用膜担体の他に、試料を添加する部分に用いる試料添加用部材(旭化成社製、商品名:NE107)、展開した試料や余剰金コロイド標識抗体を吸収するための吸収用部材を貼り合わせた。そして、裁断機を用いて4mmの幅になるように裁断し、免疫クロマトグラフィー装置を作製した。
Mycoplasma PneumoniaeのRibosomal Protein L7/L12検出免疫クロマトグラフィー装置における最適な界面活性剤を探索するために、イオン性界面活性剤の性能を比較した。また、対照として第一の試薬に非イオン性界面活性剤を使用した場合の効果も比較した。
下記の試薬成分を記載の濃度となるように精製水に溶解し、第一の試薬を調製した。
0.03(w/v)% 表1に示す各イオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤
下記の組成となるように第二の試薬を調製した。
0.15M リン酸緩衝液(pH7.5)
2(w/v)% BSA(メルク社製)
0.05(w/v)% アジ化ナトリウム(ナカライテスク社製)
3(w/v)% ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(富士フイルム和光純薬社製)
実施例1にて作成したMycoplasma Pneumoniae試験菌液(M129株)を、生理食塩水(大塚製薬工場社製)で30倍に希釈し、陽性検体液を調製した。
陽性検体液を、下記の工程1から4のいずれかの工程で処理し、測定試料を調製した。
陽性検体液20μLを第一の試薬300μLに添加し混合後、第二の試薬150μLをさらに添加して混合したものを工程1の測定試料とした。
第一の試薬300μLと第二の試薬150μLを混合し混合溶液を調製し、混合溶液に対して陽性検体液20μLを添加して混合したものを工程2の測定試料とした。
第一の試薬450μLに対して陽性検体液20μLを添加して混合したものを工程3の測定試料とした。
第二の試薬450μLに対して陽性検体液20μLを添加して混合したものを工程4の測定試料とした。
各測定試料120μLを免疫クロマトグラフィー装置の試料添加用部材上に滴下し、15分後に目視判定を行った。
表1に結果を記載した。判定部上にシグナルが確認できなかったものを-とし、弱いシグナルを確認できたものを±、シグナルを確認できたものを+とした。
Mycoplasma PneumoniaeのRibosomal Protein L7/L12検出免疫クロマトグラフィー装置における、イオン性界面活性剤の濃度の影響を検討した。
表2に記載の各イオン性界面活性剤を表2に記載の濃度となるように精製水に溶解し、第一の試薬を調製した。
実施例4と同一の組成となるように第二の試薬を調製した。
実施例1にて作成したMycoplasma Pneumoniae試験菌液(FH株)を、生理食塩水(大塚製薬工場社製)で100倍に希釈し、陽性検体液を調製した。
陽性検体液20μLを第一の試薬300μLに添加し混合後、第二の試薬150μLをさらに添加して混合したものを測定試料とした。
各測定試料120μLを免疫クロマトグラフィー装置の試料添加用部材上に滴下し、15分後に目視判定を行った。
表2に結果を示す。判定部上にシグナルが確認できなかったものを-とし、弱いシグナルを確認できたものを±、シグナルを確認できたものを+、よりシグナルが強いものに関しては++とした。表2に示す全てのイオン性界面活性剤について、0.0025~0.1(w/v)%の濃度範囲において、判定部上にシグナルを確認することができた。
イオン性界面活性剤を添加後、Mycoplasma PneumoniaeのRibosomal Protein L7/L12を抽出するために必要な抽出時間に関して検討した。
下記の試薬成分を記載の濃度となるように精製水に溶解し、第一の試薬を調製した。
0.03(w/v)% 表3に示す各イオン性界面活性剤
実施例4と同一の組成となるように第二の試薬を調製した。
実施例1にて作成したMycoplasma Pneumoniae試験菌液(FH株)を、生理食塩水(大塚製薬工場社製)で50倍に希釈し、陽性検体液を調製した。
陽性検体液20μLを第一の試薬300μLに添加し混合後、直ちに第二の試薬150μLをさらに添加して混合したものと、陽性検体液20μLを第一の試薬300μLに添加し1分間、2分間、5分間、15分間静置したのち、第二の試薬150μLをさらに添加して混合したものをそれぞれ測定試料とした。
各測定試料120μLを免疫クロマトグラフィー装置の試料添加用部材上に滴下し、15分後に目視判定を行った。
0.1(w/v)%のアジ化ナトリウム(ナカライテスク社製)を含むTris・HCl緩衝液(pH7.5)100mLに0.5(w/v)%となるようにポリオキシエチレンセチルエーテル(Sigma-Aldrich社製、商品名:Brij58)を加えた試薬を調製し、陽性検体液20μLを上記試薬450μLに添加して混合した以外は実施例6と同様の方法で試験を実施した。
表3に結果を記載した。表3に示す通り、実施例の方法は抽出時間を必要とせず、イオン性界面活性剤を含む第一の試薬を添加後、ただちに抽出が可能であることが判明した。一方比較例の方法では検体と試薬の混合直後では、確認されるシグナルが弱いことが判明した。
Mycoplasma PneumoniaeのRibosomal Protein L7/L12検出免疫クロマトグラフィー装置における最適な界面活性剤を探索するために、非イオン性界面活性剤の性能を比較した。
下記の試薬成分を記載の濃度となるように精製水に溶解し、第一の試薬を調製した。
0.03(w/v)% 表4に示す各イオン性界面活性剤
下記の組成となるように第二の試薬を調製した。
0.15M リン酸緩衝液(pH7.5)
2(w/v)% BSA(メルク社製)
0.05(w/v)% アジ化ナトリウム(ナカライテスク社製)
3(w/v)% 表4に示す各非イオン性界面活性剤
実施例1にて作成したMycoplasma Pneumoniae試験菌液(FH株)を、生理食塩水(大塚製薬工場社製)で100倍に希釈し、陽性検体液を調製した。
陽性検体液20μLを第一の試薬300μLに添加し混合後、第二の試薬150μLをさらに添加して混合したものを測定試料とした。
各測定試料120μLを免疫クロマトグラフィー装置の試料添加用部材上に滴下し、15分後に目視判定を行った。
表4に結果を記載した。判定部上にシグナルが確認できなかったものを-、弱いシグナルが確認できたものを±、シグナルを確認できたものを+とし、より強いシグナルが確認できたものを++とした。表4には非イオン性界面活性剤のHLB値も併せて示す。
Mycoplasma PneumoniaeのRibosomal Protein L7/L12検出免疫クロマトグラフィー装置における、非イオン性界面活性剤の濃度の影響について調査した。第一の試薬中に含まれるイオン性界面活性剤とその濃度、第二の試薬中に含まれる非イオン性界面活性剤とその濃度を表5に示すとおりに変更した以外は、実施例7と同様にして測定を行った。
表5に結果を示す。判定部上にシグナルが確認できなかったものを-、弱いシグナルが確認できたものを±、シグナルを確認できたものを+とし、より強いシグナルが確認できたものを++とした。また、エマルゲン705(花王社製)を10(w/v)%で使用した場合、クロマト展開用膜担体上に金コロイド標識抗体が滞留し、判定部がいわゆる白抜けする現象が観察されたため、測定不能とした。
Mycoplasma PneumoniaeのRibosomal Protein L7/L12検出免疫クロマトグラフィー装置における第一の試薬と第二の試薬の混合方法を検討した。
下記の試薬成分を記載の濃度となるように精製水に溶解し、第一の試薬を調製した。
0.03(w/v)% 表6に示す各イオン性界面活性剤
下記の組成となるように第二の試薬を調製した。
0.15M リン酸緩衝液(pH7.5)
2(w/v)% BSA(メルク社製)
0.05(w/v)% アジ化ナトリウム(ナカライテスク社製)
3(w/v)% ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(富士フイルム和光純薬社製)
実施例1にて作成したMycoplasma Pneumoniae試験菌液(FH株)を、生理食塩水(大塚製薬工場社製)で100倍に希釈し、陽性検体液を調製した。
陽性検体液を、下記の工程1から3のいずれかの工程で処理し、測定試料を調製した。
陽性検体液20μLを第一の試薬300μLに添加し混合後、第二の試薬150μLをさらに添加して混合したものを工程1の測定試料とした。
陽性検体液20μLを第一の試薬300μLに添加し混合後、精製水150μLをさらに添加して混合したものを測定試料とした。
滴下ノズルに装着している直径7mmのPVAスポンジフィルターに第二の試薬0.15mLを含浸せしめ、これを室温で真空乾燥させ、第二の試薬を含む滴下ノズルを作製した。
各測定試料120μLを免疫クロマトグラフィー装置の試料添加用部材上に滴下し、15分後に目視判定を行った。
表6に結果を記載した。判定部上に弱いシグナルが確認できたものを±、シグナルを確認できたものを+とし、より強いシグナルが確認できたものを++とした。
2 標識抗体含浸部材
3 クロマト展開用膜担体
4 吸収用部材
5 試料添加用部材
6 判定部、又は捕捉部位
Claims (17)
- 検体に含まれる肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma Pneumoniae)を検出する方法であって、
(a)該検体を、イオン性界面活性剤を含み、非イオン性界面活性剤を含まず、アルカリ性を呈しない第一の試薬に接触させ、中間組成物を得る工程、
(b)前記中間組成物を、非イオン性界面活性剤を含む第二の試薬に接触させ、反応液を得る工程、及び
(c)前記反応液を、肺炎マイコプラズマの抗原に対する抗体を用いた免疫測定法に供し、該抗原を検出する検出工程
を含む、方法。 - イオン性界面活性剤が、陽イオン性界面活性剤である、請求項1に記載の方法。
- 陽イオン性界面活性剤が、第4級アンモニウム塩である、請求項2に記載の方法。
- 第4級アンモニウム塩が、ジデシルジメチルアンモニウムアジペート、ジデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジデシルジメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、トリメチルテトラデシルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、トリメチルステアリルアンモニウムクロリド、及び塩化ベンザルコニウムからなる群から選択されるいずれかである、請求項3に記載の方法。
- 第4級アンモニウム塩が、ジデシルジメチルアンモニウムアジペートである、請求項3又は4に記載の方法。
- イオン性界面活性剤が、陰イオン性界面活性剤である、請求項1に記載の方法。
- 陰イオン性界面活性剤が、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムまたはドデシル硫酸ナトリウムである、請求項6に記載の方法。
- (b)の非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルからなる群から選択されるいずれかである、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
- (b)の非イオン性界面活性剤が、そのHLBが10.5~18.5である非イオン性界面活性剤である、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
- (b)の非イオン性界面活性剤が、そのHLBが12.5~16.7である非イオン性界面活性剤である、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
- (b)の非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(9)アルキル(sec-C11-15)エーテル、p-第三級-オクチルフェノキシポリエチルアルコール、ポリオキシエチレン(13)オレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミタート、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル、及びポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノラウレートからなる群から選択されるいずれかである、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
- (b)の非イオン性界面活性剤が、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノラウレートである、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第二の試薬を含浸させた試料添加用部材または滴下ノズルに備わっているフィルター中に、前記中間組成物を透過させることにより、前記中間組成物と第二の試薬を接触させる、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗原が、リボソームタンパク質L7/L12である、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記免疫測定法が、免疫クロマトグラフィーアッセイである、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記検体が、咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液、鼻腔吸引液、又は喀痰である、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
- 以下を含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法を実施するための、キット。
・イオン性界面活性剤を含み、非イオン性界面活性剤を含まず、アルカリ性を呈しない第一の試薬
・非イオン性界面活性剤を含む、第二の試薬
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