以下に、本開示の実施の形態に係る空気清浄機を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
<筐体の構成>
図1は、実施の形態1に係る空気清浄機の外観の一例を示す斜視図である。図1では、空気清浄機1を上方から見た斜視図を示している。空気清浄機1は、壁面501,502または天井面に据え付け可能であり、室内の空気の汚染を除去して室内の空気を清浄化する装置である。
空気清浄機1は、空気清浄機1の外郭を構成する筐体10を有する。筐体10は、直方体状である。筐体10が壁面501に据付けられる面を後面11aとし、後面11aとは反対側の面を前面11bとする。室内の鉛直上方に設けられる天井面に対向する面を上面11cとし、室内の鉛直下方に設けられる床面に対向する面を下面11dとする。後面11a、前面11b、上面11cおよび下面11dのそれぞれに垂直に交わる面を側面11e,11fとする。側面11eは、第1面に対応し、上面11cは、第2面に対応する。後面11aは、第3面に対応し、前面11bは、第4面に対応する。
筐体10の矩形状の後面11aの輪郭を構成する辺のうち、室内の床面に平行な方向をX方向とし、室内の床面に垂直な方向をZ方向とし、壁面501に垂直な方向をY方向とする。X方向、Y方向およびZ方向は、互いに直交する。Y方向は第1方向に対応し、Z方向は第2方向に対応し、X方向は第3方向に対応する。図1の例では、筐体10は、Y方向の寸法がX方向の寸法およびZ方向の寸法よりも小さい直方体状である。筐体10は、一例では、樹脂により構成される。
なお、以下の説明では、X方向は、空気清浄機1および筐体10の幅方向とも称され、Y方向は、空気清浄機1および筐体10の奥行方向とも称され、Z方向は、空気清浄機1および筐体10の高さ方向とも称される。また、以下の説明では、Y方向における2つの相対的な位置関係は、「前」または「後」を用いて表現され、Z方向における2つの相対的な位置関係は、「上」または「下」を用いて表現される。
筐体10は、筐体本体11と、前面パネル12と、を有する。筐体本体11は、中空の直方体状であり、前面11bが開口された構成を有する。筐体本体11の内部に、後述する空気清浄機1を構成する各構成部が配置される。筐体本体11は、筐体10の内部に室内の空気を吸い込む開口部である吸込口13を側面11eに有する。筐体本体11は、筐体10の内部で清浄化された空気を筐体10の外部に吹き出す開口部である吹出口14を上面11cに有する。図1の例では、上面11cが側面11eと隣接する場合を示している。また、以下では、筐体10の後面11a、上面11c、下面11d、側面11e,11fは、筐体本体11の後面11a、上面11c、下面11d、側面11e,11fと同じものであるとして説明を行う。
前面パネル12は、筐体本体11の前面11bに設けられる開口を覆う部材である。前面パネル12を筐体本体11から取り外すことにより、筐体本体11の内部に収納された各構成部へのアクセスが可能となる。
空気清浄機1は、筐体10の後面11aを壁面501と対向させ、吹出口14を天井面と対向させた状態で、壁面501に図示しない据付金具を介して据え付けられる。壁面501への空気清浄機1の据え付けに据付金具が必要な理由は、以下の理由が挙げられる。第1の理由は、空気清浄機1と壁面501との固定範囲を幅広くすることにより、空気清浄機1と壁面501とのねじ固定を強固にすることである。第2の理由は、空気清浄機1を傾きなく適正な姿勢で壁面501に据え付けるためには精度良く空気清浄機1をねじ固定する必要があるが、据え付け作業時に空気清浄機1の質量を支えながらねじ固定位置を定めることが困難なため、軽量な部品である据付金具で精度良く空気清浄機1の固定位置を定めることである。つまり、壁面501への空気清浄機1の据え付けに据付金具が必要な理由は、ガタつきまたは外れなどの不安なく、据え付け位置のずれおよび据え付け角度のずれが無い、精度のよい空気清浄機1の設置を容易にできるようにするためである。
<空気清浄機1の内部構成の概要>
つぎに、空気清浄機1の内部構成の概要について説明する。図2は、実施の形態1に係る空気清浄機の内部構成の一例を示す斜視図であり、図3は、実施の形態1に係る空気清浄機の内部構成の一例を模式的に示す断面図である。図2は、図1に示される空気清浄機1の前面パネル12を取り外した状態を示している。図3は、図1のIII-III線を通り、XY面に平行な面で切った場合の断面図を示している。なお、図3においては、理解の容易のために一部のハッチングを省略している。
筐体10の内部は、X方向において主に2つの領域に分けられる。2つの領域は、風路構成領域R1および回路配置領域R2である。筐体10は、風路構成領域R1と回路配置領域R2との間を仕切る風路壁111を有する。
空気清浄機1は、筐体10の内部の風路構成領域R1に、送風機21と、埃取りフィルタ22と、放電式集塵デバイス23と、エアフィルタ24と、を備える。
送風機21は、筐体10に収納され、吸込口13から空気を吸込み、吹出口14から空気を吹き出す空気流45を生成する。送風機21は、筐体本体11の内部のX方向の中央に配置される。送風機21は、ファン211と、ファン211を回転させる電動機212と、ファン211および電動機212を収納するファンケーシング213と、を有する。送風機21は、空気の吸込方向と、空気の送風方向とが直交する遠心送風機である。電動機212の回転軸が筐体本体11の後面11aに垂直となるように、送風機21が配置される。
ファンケーシング213は、筐体本体11の前面11b側に吸込口213aを有し、筐体本体11の上面11c側に図示しない吹出口を有する。ファンケーシング213は、図示しない吹出口の位置が筐体本体11の吹出口14の位置と一致するように筐体本体11の内部に配置される。この例では、ファンケーシング213は、X方向における筐体本体11の内部の後面11a上の中央に配置される。
ファンケーシング213のZ方向のサイズは、筐体本体11の内部のZ方向のサイズと略同じである。ファンケーシング213のY方向のサイズは、筐体10の内部のY方向のサイズよりも小さい。すなわち、筐体10の前面パネル12と、ファンケーシング213の吸込口213aと、の間には空間41が形成される。この空間41と、筐体本体11の吸込口13とファンケーシング213における吸込口13側の側面との間の空間42と、によって風路40が構成される。風路40は、吸気用の風路であり、吸込口13から吹出口14までの風路の一部を構成するものである。
ファン211を電動機212で回転させることによって、筐体10の外部の空気が吸込口13から吸い込まれる。筐体10の内部では、吸い込まれた空気は、風路40を経て、ファンケーシング213の吸込口213aから送風機21の内部に吸い込まれ、そしてファンケーシング213の吹出口および筐体10の吹出口14から筐体10の外部へと吹き出される。このように、送風機21によって、吸込口13から空気を吸込み、吹出口14から空気を吹き出す空気流45が生成される。
筐体本体11は、ファンケーシング213における筐体10の吸込口13側に、吸込口13から吸い込まれた空気を、送風機21と前面パネル12との間の空間41へと導く風路壁112を有する。風路壁112は、吸込口13からの空気が空間41へと案内されるように、後面11aに対して垂直ではない斜面を構成する。なお、風路40を流れる空気流45は、回路配置領域R2に流れ込まないように、風路壁111によって遮られる。
埃取りフィルタ22は、吸込口13から吸い込まれる空気流45中の塵埃等の不純物を除去する。埃取りフィルタ22は、筐体10の内部に吸い込まれる空気流45を濾過して清浄化する。埃取りフィルタ22は、風路40の上流側で、筐体本体11の吸込口13の下流側に設けられる。
放電式集塵デバイス23は、筐体10の内部に吸い込まれる空気流45中の塵埃等の不純物を除去する。放電式集塵デバイス23は、空気清浄機1の内部に吸い込まれる空気の中に含まれる各種の微粒子に電荷を与え、集塵極に引き寄せることで微粒子を捕集し、筐体10の内部に吸い込まれる空気流45を清浄化する。
放電式集塵デバイス23は、放電極である放電部正極231と、集塵極である放電部負極232と、図示しない放電式集塵デバイス電源と、を有する。放電式集塵デバイス電源は、一例では、筐体本体11の回路配置領域R2に配置され、放電部正極231および放電部負極232と配線を介して接続される。放電式集塵デバイス23では、放電式集塵デバイス電源から放電部正極231と放電部負極232との間に高電圧がかけられると、コロナ放電によってプラスの電荷を持つイオンが発生する。このプラスの電荷を持つイオンと結合してプラスの電荷を持つようになった周囲に漂う微粒子がマイナスの電荷を持った放電部負極232へ引き寄せられて付着および堆積することで、空気が清浄化される。
エアフィルタ24は、吸込口13から吸い込まれる空気流45中の塵埃等の不純物を除去する。エアフィルタ24は、筐体10の内部に吸い込まれる空気流45を濾過して清浄化する。エアフィルタ24は、放電式集塵デバイス23の下流側に配置される。この例では、エアフィルタ24は、送風機21の吸込口13に隣接して、送風機21とY方向に重ねて配置される。具体的には、エアフィルタ24は、エアフィルタ24の空気が通過する面であるフィルタ面が送風機21の回転軸であるY方向に垂直に交差するように設けられる。なお、この明細書で、垂直は、厳密に90度である場合だけではなく、誤差の範囲で90度である場合を含むものである。これによって、埃取りフィルタ22のフィルタ面と、エアフィルタ24のフィルタ面と、は直交する配置となる。エアフィルタ24は、筐体本体11に支持される。エアフィルタ24が筐体本体11に支持される構造については、後述する。エアフィルタ24の一例は、不織布材料を用いた不織布フィルタである。また、不織布フィルタの一例は、HEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)である。
空気清浄機1は、筐体10の内部の回路配置領域R2に、電源電線接続部31と、制御回路部32と、を備える。電源電線接続部31は、空気清浄機1の図示しない外部電源から空気清浄機1の電源を取り込む電源ケーブル51が接続される接続部である。電源ケーブル51の一例は、ビニル絶縁ビニルシース(Vinyl insulated Vinyl sheathed Flat-type:VVF)ケーブルである。
制御回路部32は、空気清浄機1の動作を制御する制御回路、すなわち空気清浄機1に実装された電気部品の動作を制御する制御回路を備える。空気清浄機1に実装された電気部品は、送風機21の電動機212および他の電気部品を含む。
電気部品の一例は、表示発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)、操作スイッチ、リモコン受光部、センサ、放電式集塵デバイス電源である。上記の電気部品のそれぞれは、制御回路部32と電気配線によって接続されている。
表示LEDは、空気清浄機1の運転風量の表示、室内の空気の汚染度の状態の表示等の空気清浄機1の運転に関わる各種情報を表示する表示部として機能する。操作スイッチは、空気清浄機1の電源のオンまたはオフ、空気清浄機1の運転風量、空気清浄機1の自動運転モードと手動運転モードとの切替等の操作を行うための操作部である。センサは、室内の空気中の塵埃、臭気、二酸化炭素(CO2)等の汚染度といった、室内の空気の空気質を検知する検出部である。放電式集塵デバイス電源は、放電式集塵デバイス23に放電するための高圧電源を供給する電源部である。
以下に、実施の形態1に係る空気清浄機1の風路40の構成、電源電線接続部31の構成およびエアフィルタ24の構成の詳細について順に説明する。
<空気清浄機1の風路40の構成>
1.風路構成領域R1の構成
図2および図3に示されるように、送風機21は、筐体10の内部のX方向の概ね中央に配置される。送風機21から見て、X方向の一方の側方の筐体本体11の側面11eに吸込口13が設けられる。埃取りフィルタ22と放電式集塵デバイス23とは、X方向において、吸込口13と送風機21との間に配置される。具体的には、埃取りフィルタ22と放電式集塵デバイス23とは、筐体本体11の内部の吸込口13と、送風機21の吸込口13側の側面と、の間の空間42に配置される。この例では、放電式集塵デバイス23は、埃取りフィルタ22に比して下流側に配置される。エアフィルタ24は、埃取りフィルタ22および放電式集塵デバイス23と送風機21との間に配置される。具体的には、エアフィルタ24は、送風機21と前面パネル12との間の空間41に、送風機21の吸込口213aの手前側に隣接して配置される。
空気清浄機には、送風機の吸込口と前面パネルとの間に、放電式集塵デバイスおよびエアフィルタが、Y方向である空気清浄機の本体の奥行方向に積み重ねられた配置とされるものがある。このような構成の空気清浄機を比較例とすると、比較例の空気清浄機の本体の厚さ寸法は、送風機、放電式集塵デバイス、エアフィルタ、筐体本体の後面および前面パネルのそれぞれの厚さを加えたものとなる。一方、実施の形態1に係る空気清浄機1では、空気清浄機1の本体の奥行方向には放電式集塵デバイス23を配置しないため、空気清浄機1の本体の厚さ寸法は、送風機21、エアフィルタ24、風路40となる空間41、筐体本体11の後面11aおよび前面パネル12のそれぞれの厚さを加えたものとなる。放電式集塵デバイス23に比して風路40となる空間41の奥行方向のサイズを小さくすることができるので、実施の形態1に係る空気清浄機1の本体の奥行方向の寸法を、比較例の空気清浄機よりも小さくすることができる。一例として、空気清浄機1の本体の厚さ寸法は、比較例では180mmであったものを、実施の形態1では170mmとすることができる。
したがって、空気清浄機1は、筐体10の奥行方向の寸法を薄くすることができる。これによって、室内において空気清浄機1が占めるスペースを減少させ、また、室内の在室者に与える圧迫感を減少させながら、室内の空気清浄を行うことができるので、快適な空気環境空間の提供が可能になる。
また、床面に対向する筐体10の下面11dに室内の空気の吸込口13がある空気清浄機を想定する。室内においては、壁面501に据え付けられた空気清浄機1の下方の床面に、カーペット等の繊維材料を使用している敷物が配置されている場合が有り得る。敷物からは使用中に大量の繊維材が発生するため、床面に対向する筐体10の下面11dに室内の空気の吸込口13がある空気清浄機1は、室内の空気とともに多くの繊維材を吸い込むことになる。このため、本来の集塵の対象である空気中の塵埃量よりもはるかに多くの繊維材で埃取りフィルタ22および放電式集塵デバイス23の目詰まり等が引き起こされる。この結果、埃取りフィルタ22および放電式集塵デバイス23の余計な定期メンテナンスが必要になってしまう。
一方、実施の形態1に係る空気清浄機1では、床面に対向する筐体10の下面11dではない側面11eに吸込口13が配置されている。このような構成を有する空気清浄機1では、筐体10の下面11dに室内の空気の吸込口がある空気清浄機と比較して、吸込口13から敷物の繊維を吸込み難くなる。このため、敷物の繊維の吸込みに起因した埃取りフィルタ22および放電式集塵デバイス23の余計な定期メンテナンスが不要になる。
上記のように、空気清浄機1は、壁面501に設置されるため、空気清浄機1を設置するための床面のスペースを必要としない。また、空気清浄機1は、放電式集塵デバイス23を筐体10の奥行方向に重ねて配置しないので、放電式集塵デバイス23を筐体10の奥行方向に重ねて配置する場合に比して、空気清浄機1の厚さを薄くすることができ、壁面501からの突出寸法も小さくなる。これによって、室内の在室者に与える圧迫感の減少効果を高くすることができる。また、壁面501に設置された空気清浄機1は、床面上の敷物からも距離が離隔される。さらに、吸込口13を床面に対向する筐体10の下面11dではなく側面11eに設けた空気清浄機1は、敷物の繊維材に起因した埃取りフィルタ22および放電式集塵デバイス23の目詰まりを、床面に対向する筐体10の下面11dに吸込口を設けた空気清浄機に比して抑制することができる。
2.回路配置領域R2の配置
つぎに、空気清浄機1の筐体10における回路配置領域R2の配置について説明する。上述したように、空気清浄機1の筐体10の内部では、風路構成領域R1と回路配置領域R2とは風路壁111によって仕切られている。また、回路配置領域R2は、X方向において、送風機21を挟んで吸込口13とは反対側、すなわち側面11f側の筐体10の内部に配置される。このため、流れる電流の電流値が大きい電源電線接続部31および制御回路部32を風路40から離隔することができる。
電気製品に流れる電流の電流値が大きいほど発熱量も大きくなる。また、電気製品において電気部品が風路40内に設けられる場合には、送風される空気流45に含まれる埃、イオン化物質、水分等が電気部品に付着し、トラッキングと呼ばれる異極間での絶縁低下が徐々に起る可能性がある。
空気清浄機1では、大きな電流が流れる電気部品は、電源電線接続部31、制御回路部32および送風機21の電動機212である。実施の形態1では、これらのうち電源電線接続部31および制御回路部32が、X方向において、送風機21を挟んで吸込口13とは反対側の筐体10の内部の領域である回路配置領域R2に配置されている。また、回路配置領域R2は、風路構成領域R1と風路壁111によって仕切られている。このため、筐体10の内部で、大きな電流の流れる電気部品が吸込口13より始まる風路40から離隔される。なお、送風機21の電動機212は、ファンケーシング213の内部に収納されており、吸込口13から送風機21の吸込口213aまでの風路40から離隔されている。以上のことより、空気清浄機1では、大きな電流が流れる電気部品が風路40から離隔されるため、電気部品における絶縁低下を大きく抑制することが可能となる。
3.放電式集塵デバイス23およびエアフィルタ24の配置位置
つぎに、放電式集塵デバイス23およびエアフィルタ24の配置位置について説明する。上記したように、実施の形態1に係る空気清浄機1では、放電式集塵デバイス23をエアフィルタ24よりも風路40の風上側に配置している。これによって、エアフィルタ24の交換メンテナンスを長期間とすることができる。
一般的に空気清浄機1に使用されるエアフィルタ24には、不織布材料を用いたHEPAフィルタ等が用いられることが多い。不織布フィルタは、塵埃との慣性衝突を原理に集塵を行うことによるため、圧力損失が大きい。また、使用によって塵埃等がエアフィルタ24に付着することで、風の通り道を塞ぐため、圧力損失がさらに大きくなり、エアフィルタ24は一定期間での交換が必要となる。
一方、放電式集塵デバイス23は、電気のクーロン力を用いて集塵を行うことによるため、風の通り道が大きく圧力損失は小さい。また、使用による塵埃等の付着は放電部負極232を構成する電極板の表面に限られる。このため、塵埃等の付着による圧力損失の増加はエアフィルタ24と比較すると極めて小さく、送風性能に影響を及ぼすほどではない。このような放電式集塵デバイス23をエアフィルタ24よりも風上側に配置することによって、放電式集塵デバイス23で空気流45中の塵埃等が除去され、エアフィルタ24に到達する塵埃等の量を減少させることができる。この結果、エアフィルタ24の目詰まりが抑制され、目詰まりによるエアフィルタ24の圧力損失の増加を抑制することができる。
また、放電式集塵デバイス23からはイオン化物も放出されるが、このイオン化物には臭い成分の分解、およびウイルス、微生物等の繁殖を抑制する効果を有することが知られている。よって、放電式集塵デバイス23をエアフィルタ24よりも風上側に配置することにより、放電式集塵デバイス23から放出されたイオン化物が、風下のエアフィルタ24に到達し、エアフィルタ24に付着した臭い成分の分解、およびウイルス、微生物等の繁殖の抑制が可能になる。
以上のように、放電式集塵デバイス23をエアフィルタ24よりも風上側に配置することによって、放電式集塵デバイス23で空気流45中の塵埃等の多くを除去することができる。また、放電式集塵デバイス23から放出されるイオン化物がエアフィルタ24に到達することでエアフィルタ24に付着した臭い成分の分解、およびウイルス、微生物等の繁殖が抑制される。この結果、エアフィルタ24の交換メンテナンスの期間を、放電式集塵デバイス23を設けない場合、あるいは放電式集塵デバイス23をエアフィルタ24よりも風上側に配置しない場合に比して、長くすることができる。
なお、放電式集塵デバイス23のメンテナンス、具体的には洗浄は、放電部負極232を構成する電極板を水洗いすることによって行われる。電極板を水洗いすることによって、電極板の表面に付着した塵埃等が除去される。水洗いされた電極板は、繰り返し使用可能なため、放電式集塵デバイス23では、放電部負極232を構成する電極板の交換は不要である。
4.送風機21の配置
上記したように、実施の形態1に係る空気清浄機1で使用される送風機21は、吸込方向に対し吹出方向が90度の関係となる遠心送風機である。送風機21の吹出口の配置箇所を筐体10の上面11cまたは下面11dとすると、風路に曲がり等を設けることなく、騒音および消費電力の小さい壁設置形の空気清浄機1とすることができる。図1から図3に示される例では、遠心送風機は、X方向に垂直な側面11eの吸込口13から空気を吸込み、Z方向に垂直な上面11cの吹出口14から空気を吹き出す。
図1から図3に示される例では、X方向である幅方向に垂直な側面11eに吸込口13が設けられ、Z方向である高さ方向に垂直な上面11cに吹出口14が設けられる場合が示されている。
送風機21として軸流送風機を用いる場合には、送風機21の手前から後方へと空気が流れるため、空気の流れの方向の変化はない。空気の流れの方向を変えるためには、直角に曲がる風路を形成する必要がある。つまり、図1から図3に示されるような吸込口13および吹出口14が設けられる筐体10に軸流送風機を適用する場合には、風路40における送風機21の手前側から、X方向に沿う流れを、Z方向の上方に向かう流れに変える曲がり風路を設ける必要がある。このような曲がり風路では、流れを変える曲がり部分で少なからず圧力損失が発生するため、騒音、消費電力等の送風性能が悪化してしまう。
一方、送風機21として遠心送風機を用いる場合には、ファンケーシング213の吹出口の方向を上方とすることによって、送風機21で空気の流れをZ方向の上面11cに向かう流れとすることができる。これよって、軸流送風機を用いる場合に比較して、余分な圧力損失を発生させず、騒音および消費電力等の送風性能を向上させた壁設置形の空気清浄機1を得ることができる。
5.筐体10における吹出口14の位置
図1および図2に示されるように、X方向において、筐体10の上面11cの中央に吹出口14を設けることで、空気清浄機1を取り付けた壁面501に直交するX方向に垂直な他の壁面502の壁汚れを防止することができる。
図4は、空気清浄機の外観構成の一例を模式的に示す斜視図である。なお、上記した図と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。図4に示される空気清浄機100は、筐体10の上面11cに吹出口14が設けられているが、吹出口14のX方向の端部は、上面11cにおけるX方向の端部の付近に位置している。吹出口14から吹き出される吹出風は、吹き出した後に周囲の空気を巻き込んで流れる。図4に示されるように、吹出口14がX方向の端部、すなわち筐体10の幅方向の端部の付近まで伸びていると、長時間にわたって吹出風が壁面502に当たり続けることで、空気清浄機1の側方の壁面502が汚れることがある。特に、筐体10の側面11fが壁面502に近い箇所に設置される場合には、側方の壁面502の汚れが顕著となる。
一方、図1および図2に示されるように、X方向において、筐体10の上面11cの中央に吹出口14が設けられ、吹出口14のX方向の端部が、上面11cのX方向の端部よりも離れている場合には、吹出口14のX方向の端部と側方の壁面502との間の距離は、図4の場合に比して長くなる。つまり、X方向において、吹出口14を上面11cの中央に配置することによって、吹出口14のX方向の端部が側方の壁面502から離れるので、筐体10と側方の壁面502との間の距離が近い場合であっても、空気清浄機1の側方の壁面502に吹出風が届きにくくされる。このため、空気清浄機1の側方の壁面502に吹出風が当たり続けることに起因した空気清浄機1の側方の壁面502の汚れを抑制することができる。
なお、X方向における筐体10の端部から吹出口14の端部までの長さは、筐体10のX方向の寸法、吹出口14からの吹出風の風速等によって変わるが、X方向にける筐体10の端部に対応する位置で、吹出口14からの吹出風が届かなくなるような長さとされることが望ましい。
また、吹出口14を、X方向における筐体10の上面11cの中央に設けておくことで、空気清浄機1のX方向のどちらの側方の壁面に対しても壁汚れを抑制することが可能である。さらに、空気清浄機1が壁面501に設置される場合、吹出風の吹出方向をZ方向から前方へ傾けることによって、空気清浄機1が設置される壁面501に吹出風が当たることが避けられる。これによって、空気清浄機1が設置される壁面501の汚れを抑制することができる。
なお、上記した説明では、吹出口14を筐体10の上面11cに設ける場合を示したが、下面11dに設けてもよい。吹出口14を筐体10の下面11dに設けることで、筐体10から吹き出される吹出風で天井面を汚すことがない。また、吹出口14を筐体10の下面11dに設けることで、上面11cに設ける場合に比して、空気清浄機1の運転停止時に空気清浄機1の上方から沈降してくる埃等の異物が筐体10の内部に流入することを抑制することができる。
6.放電式集塵デバイス23、エアフィルタ24および送風機21の吸込口213aの配置位置
つぎに、筐体10の内部における放電式集塵デバイス23、エアフィルタ24および送風機21の吸込口213aの配置位置の関係について説明する。図5は、実施の形態1に係る空気清浄機の風路構成領域の構成の一例を模式的に示す斜視図である。図6は、実施の形態1に係る空気清浄機における吸込口と放電式集塵デバイスとの配置関係を模式的に示す図である。上記した図と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。なお、説明のため、図5では埃取りフィルタ22の図示を省略している。
放電式集塵デバイス23は、筐体10の側面11eに設けられる吸込口13の全面と重なるように設けられるのではなく、吸込口13と一部で重なるように設けられている。具体的には、図6に示されるように、放電式集塵デバイス23は、Z方向において、吸込口13の上方の第1領域R11で重ならず、第1領域R11を除いた残りの第2領域R12で吸込口13と重なるように配置される。このため、奥行方向であるY方向においては、放電式集塵デバイス23のサイズは吸込口13のサイズ以上であるとし、Z方向においては、放電式集塵デバイス23のサイズは、吸込口13のサイズよりも小さくなる。これによって、吸込口13のZ方向の上方の第1領域R11は、放電式集塵デバイス23とは重ならない状態となっている。このように、放電式集塵デバイス23のX方向に垂直な面積は吸込口13の一部の面積と重なるように、具体的には、吸込口13のZ方向の上方の第1領域R11が重ならず、残りの第2領域R12で重なるように放電式集塵デバイス23を配置することにより、低圧力損失で、エアフィルタ24の目詰まりを起こしにくく、低騒音で、かつメンテナンス期間が長期間な空気清浄機1とすることができる。
一般的には、エアフィルタ24の全面で均一な風速とした方が、圧力損失が小さくなり、エアフィルタ24の目詰まりによるメンテナンス時期も長期化することができる。一方、送風機21として遠心送風機を用いる場合には、舌部2134を有したファンケーシング213が必要となる。図7は、実施の形態1に係る空気清浄機のファンケーシングの一例を示す上面図である。図7に示されるように、ファンケーシング213は、スクロール部2131と、ディフューズ部2132と、を有する。スクロール部2131は、ファン211の回りに配置され、空気流の下流側へ向かうに従い径方向における幅が拡大している螺旋状の流路を構成する部分である。ディフューズ部2132は、スクロール部2131よりも下流側の部分であって、スクロール部2131と筐体本体11の吹出口14との間の流路を構成する部分である。吸込口213aは、スクロール部2131の前面に設けられる。吹出口は、図示しないが、ディフューズ部2132の下流側端部に設けられる。ファンケーシング213は、スクロール部2131およびディフューズ部2132を形成する外周壁2133を有する。図5および図7では、外周壁2133の位置を破線で示している。
スクロール部2131とディフューズ部2132との境界付近は、吹出口に比して開口が狭くされている。すなわち、ファンケーシング213の外周壁2133は、スクロール部2131とディフューズ部2132との境界付近で、一方の外周壁2133aが他方の外周壁2133bに向かって張り出した形状の舌部2134を有する。舌部2134は、ファンケーシング213の内部を旋回する空気流を吹出口へ導く。図7に示されるように、空気流をZ方向の上方に吹き出す場合には、ファンケーシング213のZ方向の上方側に舌部2134が配置される。このため、高さ方向であるZ方向において、送風機21の吸込口213aの中心C1は、筐体10の中心C2よりも下方に位置することになる。
エアフィルタ24は、大きな面積とした方が低圧力損失となるため、エアフィルタ24のZ方向の寸法は筐体10の奥行と同程度とすることが望ましい。このため、Z方向において、エアフィルタ24の中心C2は、筐体10の中心C2と略同じ位置となる。したがって、Z方向において、送風機21の吸込口213aの中心C1は、エアフィルタ24の中心C2よりも下方に位置することになる。
このように、実施の形態1に係る空気清浄機1では、Z方向における送風機21の吸込口213aの中心C1は、エアフィルタ24の中心C2よりも下方に偏っている。このため、Z方向において、エアフィルタ24の上方に比して下方の風速が大きくなる。この結果、エアフィルタ24の全面で均一な風速になりにくいため、圧力損失が大きくなる。また、エアフィルタ24の目詰まりも、風速が大きくなるエアフィルタ24の下方に偏ってしまうため、メンテナンス時期も短期化してしまう。
一方で、放電式集塵デバイス23は、面積が小さいながらも圧力損失を有する。図5および図6に示されるように、筐体10の吸込口13の第2領域R12に重なるように放電式集塵デバイス23を配置すると、Z方向の位置によって、吸込口13から吸い込まれる空気の量である吸込風量に偏りが発生する。図5において、吸込口13の第1領域R11を通過する空気流45-11における吸込風量は、第2領域R12を通過する空気流45-12における吸込風量よりも大きくなる。これは、放電式集塵デバイス23と重なっていない吸込口13の第1領域R11では、吸い込む空気の量が多くなり、放電式集塵デバイス23と重なっている吸込口13の第2領域R12では、吸い込む空気の量が少なくなる傾向を有するからである。
以上のZ方向における送風機21の吸込口213aの中心C1とエアフィルタ24の中心C2とのずれと、放電式集塵デバイス23を筐体10の吸込口13と重ならせる第2領域R12の位置と、を組み合わせることによって、エアフィルタ24を通過する風速を均一化させることができる。すなわち、エアフィルタ24の全面で均一な風速とすることができる。一例では、送風機21と前面パネル12との間の空間41において、スクロール部2131の形成位置に対応する位置で風速が大きくなり、ディフューズ部2132に対応する位置で風速が小さくなるので、筐体10の吸込口13におけるスクロール部2131の形成位置に対応する位置に放電式集塵デバイス23を設けることが望ましい。すなわち、Z方向において、ディフューズ部2132または舌部2134の形成位置に第1領域R11を対応させ、スクロール部2131の形成位置に第2領域R12を対応させることが望ましい。スクロール部2131の形成位置に第2領域R12を対応させることは、Z方向において、放電式集塵デバイス23の中心が、送風機21の吸込口213aの中心C1と略同じになることと同等である。
これによって、筐体10の吸込口13での吸込風量は、第2領域R12の放電式集塵デバイス23を経由する場合には、放電式集塵デバイス23での圧力損失によって少なくなるが、空気流45-12は、エアフィルタ24のスクロール部2131の形成位置に対応する位置に流れ込む。一方、放電式集塵デバイス23が存在しない第1領域R11を経由する場合には、筐体10の吸込口13での吸込風量は大きくなるが、空気流45-11はエアフィルタ24のディフューズ部2132の形成位置に対応する位置に流れ込む。エアフィルタ24のディフューズ部2132の形成位置に対応する位置では、スクロール部2131の形成位置に対応する位置に比して、風速は小さくなる。この結果、エアフィルタ24のディフューズ部2132の形成位置に対応する位置に流れ込む空気流45-11の風速と、スクロール部2131の形成位置に対応する位置に流れ込む空気流45-12の風速と、は略等しくなり、均一化されることになる。
以上のことより、ファンケーシング213の舌部2134の形成位置に対応する位置には、放電式集塵デバイス23が配置されないようにすることが望ましい。あるいは、筐体10の吸込口13からファンケーシング213の舌部2134に対応する領域を除いた領域に、放電式集塵デバイス23を配置することが望ましい。あるいは、Z方向において、送風機21の吸込口213aの中心C1と、放電式集塵デバイス23の中心と、が一致するように、放電式集塵デバイス23のサイズおよび配置位置を定めることが望ましい。
具体的には、Z方向において、筐体10の高さが380mmであり、送風機21のファン211の直径が186mmであり、ファンケーシング213の舌部2134の高さが106mmである場合に、放電式集塵デバイス23の高さを238mmとすることができる。このような寸法とすることで、エアフィルタ24の全面で均一な風速となるので、エアフィルタ24は低圧力損失となり、エアフィルタ24の目詰まりが起きにくくなる。また、騒音を抑えることができ、放電式集塵デバイス23を筐体10の吸込口13の全面に配置する場合に比して、メンテナンス期間を長期間とした空気清浄機1とすることができる。
<電源電線接続部31の構成>
つぎに、電源電線接続部31の構成について説明する。図8は、実施の形態1に係る空気清浄機の内部構成の一例を模式的に示す斜視図である。なお、上記した図と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。図8では、エアフィルタ24の図示を省略している。空気清浄機1は、筐体本体11の回路配置領域R2に、電源電線接続部31と、制御回路部32と、を有する。図8の例では、Z方向において、回路配置領域R2の下側の領域に電源電線接続部31が配置され、上側の領域に制御回路部32が配置される。
図9は、実施の形態1に係る空気清浄機における電源電線接続部の構成の一例を示す図である。なお、図9では、電源ケーブル51の配置位置を2点鎖線で示しており、実際には、2点鎖線で示される位置に電源ケーブル51が配置されることになる。電源電線接続部31は、筐体10の内部の壁面501と対向する後面11aから引き回される電源ケーブル51が接続される。図3および図9に示されるように、電源電線接続部31は、電源線挿通部311と、電源線接続端子台312と、端子台収容部313と、を有する。
電源線挿通部311は、筐体本体11の内部で、端子台収容部313と隣接して配置される。電源線挿通部311は、筐体本体11の内部で、筐体本体11の後面11aから前面11bに向かって突出し、内部に電源ケーブル51を挿通することができる部材である。電源線挿通部311は、一方の端部である筐体10の後面11aとの接続部に開口115を有し、他方の端部に電源ケーブル51を引き出すための開口335を有する。開口115は、筐体本体11の後面11aを貫通する。つまり、電源線挿通部311は、筐体10の後面11aを貫通する開口115に接続され、筐体10の前面11bに向かって突出し、電源ケーブル51を電源線接続端子台312に引き出す開口335を有する。開口115は、第1開口に対応し、開口335は、第2開口に対応する。Y方向において、電源線挿通部311の長さは、端子台収容部313の長さ以上とされる。
一例では、電源線挿通部311は、端子台収容部313に対向する面が開口した凹状部材である。電源線挿通部311は、筐体10の後面11aの開口115から挿通される電源ケーブル51を、端子台収容部313へと導く機能を有する。図9の例では、側面11f側に設けられる壁部333のZ方向の両端に、壁部333からX方向に突出するように設けられる一対の壁部331が形成された構造を有する。また、図9に示されるように、電源線挿通部311は、壁部331,333の内側に、後述する電源線接続端子台312の端子台カバー342を支持する支持部332を有する。支持部332の前側の端部の位置は、端子台カバー342を被せた場合に、端子台カバー342が電源線挿通部311の前側の端部以下の位置となるように設けられる。電源線挿通部311は、一例では樹脂によって構成される。
電源線接続端子台312は、外部電源から引き出される電源ケーブル51と、制御回路部32から引き出される電源線321と、を電気的に接続する部材である。電源線接続端子台312は、端子台収容部313の内部に固定される。
端子台収容部313は、電源線接続端子台312の周囲を覆い、電源線接続端子台312を収容し、筐体10に固定される。一例では、端子台収容部313は、少なくともY方向の前面に開口を有する収容部本体341と、収容部本体341の前面の開口を塞ぐ端子台カバー342と、を有する。端子台収容部313は、一例では板金によって構成される。図9の例では、収容部本体341は、矩形状の後面341aと、X方向に垂直な2つの側面341b,341cと、Z方向に垂直であり、Z方向において制御回路部32とは反対側の側面341dと、を有し、上面および前面が開口した箱型状である。収容部本体341の後面341aには、制御回路部32からの電源線321を引き回す領域である回路側電源線配置領域R21と、電源線挿通部311からの電源ケーブル51を引き回す領域である電源ケーブル配置領域R22と、が確保されるように、電源線接続端子台312が配置される。図9では、電源線挿通部311から電源線接続端子台312までにL字状の電源ケーブル配置領域R22が設けられる。
端子台収容部313は、電源ケーブル配置領域R22に、電源ケーブル51を固定する電源線固定部345を有する。電源線固定部345は、電源線挿通部311から電源線固定部345までは電源ケーブル51が水平方向に沿った配置状態となり、電源線固定部345から電源線接続端子台312までは電源ケーブル51が鉛直方向に沿った配置状態となる位置に配置される。
図3および図9に示されるように、電源ケーブル51は、筐体10の後面11aの開口115に外側から挿入され、電源線挿通部311の開口335から収容部本体341へと引き出される。収容部本体341では、電源ケーブル配置領域R22に引き出され、電源線接続端子台312に接続される。電源ケーブル配置領域R22では、電源ケーブル51は、電源線固定部345によって、X方向に配置される部分と、Z方向に配置される部分と、を有するL字状に配置される。
端子台カバー342は、電源線挿通部311の開口335および電源線接続端子台312を覆う部材である。図9の例では、端子台カバー342は、電源線挿通部311および収容部本体341を覆う。図10は、実施の形態1に係る空気清浄機の電源電線接続部において端子台カバーを被せた状態を模式的に示す図である。端子台カバー342は、電源線接続端子台312を含む領域を覆う平板状の端子台カバー部342aと、電源線挿通部311の開口335を覆う挿通部カバー部342bと、を有する。挿通部カバー部342bは、端子台カバー部342aの面内方向において端子台カバー部342aの輪郭よりも外部に向かって突出した凸形状である。図10の例では、端子台カバー部342aは、電源線接続端子台312を収容する収容部本体341の前面の開口を覆うように設けられる。端子台カバー部342aを収容部本体341の前面の開口を覆い、挿通部カバー部342bを電源線挿通部311の開口335に嵌めこむことで、収容部本体341および電源線挿通部311が覆われる。端子台カバー342は、一例では板金によって構成される。
図11は、実施の形態1に係る空気清浄機の電源電線接続部の端子台カバーが被された状態の電源線挿通部付近の状態を模式的に示す上面図である。図12は、実施の形態1に係る空気清浄機の電源電線接続部の端子台カバーが被された状態の電源線挿通部付近の状態を模式的に示す側面図である。図12では、電源線挿通部311の内部の状態を点線で示している。端子台カバー342を筐体10の後面11a側に押し込むと、挿通部カバー部342bは、電源線挿通部311の壁部331,333の内側に設けられた支持部332の上端に接触する。これによって、挿通部カバー部342bはこれ以上、筐体10の後面11a側へと押し込まれることはない。また、端子台カバー部342aは、収容部本体341の側面341b,341c,341dの上側の端部に接触する。このように、端子台カバー342は、収容部本体341および電源線挿通部311によって支持される構造となる。なお、端子台カバー342は、電源線挿通部311の開口335および電源線接続端子台312を覆うものであればよく、端子台収容部313が収容部本体341を有していなくてもよい。この場合には、電源線固定部345は、筐体10の後面11aに設けられ、電源ケーブル51を筐体10の内部に固定することになる。
さらに、図11に示されるように、電源線挿通部311の開口335の形状は、電源線挿通部311の延在方向であるY方向から見たときにX方向に垂直な壁部333と、Z方向に垂直な壁部331と、によって囲まれる凹形状である。このような凹形状の電源線挿通部311の開口335に凸形状の挿通部カバー部342bが挟み込まれる構造とすることで、挿通部カバー部342bが保持される。このため、空気清浄機1を壁面501に設置する場合には、端子台カバー342は、床面に対して垂直となる配置状態となるが、端子台収容部313から容易に外れることがない。また、凹形状の電源線挿通部311の開口335に凸形状の挿通部カバー部342bの周囲を囲むことで、挿通部カバー部342bの側面が露出しない状態とすることができる。
以上のように、筐体10の後面11aに対向する壁面501から電源ケーブル51を、後面11aに設けられた開口115から挿入し、電源線挿通部311を経由して開口335から引き出して、電源線接続端子台312へと接続するようにした。これによって、電源ケーブル51が、筐体10の後面11aからはみ出さないようにして、電源線接続端子台312へと導くことができる。つまり、空気清浄機1を壁面501に設置したときの見栄えをよくすることができる。
また、電源線挿通部311の開口335が筐体10の後面11aに設けられた開口115と貫通するように、電源線挿通部311を設けたので、電源ケーブル51の這いまわしの作業性を高めることができる。さらに、電源ケーブル51の電源線接続端子台312への接続が完了した後に、端子台カバー342が電源線接続端子台312と電源線挿通部311とを覆うという簡易な構造としたため、低コストで、作業者等が電源ケーブル51に誤って触れてしまうことを抑制することができる。
一般的に、電源ケーブル51は、天井裏を伝わって、空気清浄機1の筐体10の後面11aに対向する壁面501の開口から引き出される。このように引き出された電源ケーブル51を、壁面501の開口から空気清浄機1の筐体10の側面11fまたは前面11bに引き回して、空気清浄機1の本体の内部で接続すると、電源ケーブル51が露出するため見栄えが悪いだけでなく、電源ケーブル51が傷ついてしまうなどの可能性もある。
そこで、実施の形態1では、図9に示されるように、筐体10の後面11aの開口115に接続され、後面11aから前方に向けて突出する電源線挿通部311を設け、壁面501から引き出された電源ケーブル51を、開口115から挿入し、電源線挿通部311の開口335を介して電源線接続端子台312まで引き出す構造とした。このような構造とすることで、電源ケーブル51が壁面501と空気清浄機1との間で露出する部分を極力少なくすることが可能となる。また、電源線挿通部311は、奥行方向に突出する凹状部材であり、筐体10の後面11aから電源線接続端子台312に隣接する位置まで貫通して開口しているのと同等の状態となる。このため、電源ケーブル51の視認性が良好となり、電源ケーブル51の這いまわし時の電源ケーブル51と筐体10との抵抗も発生しないため、作業性が非常に良好となる。
ただし、電源線挿通部311の前方の開口335から電源ケーブル51を引き出した状態のままであると、作業者または空気清浄機1のユーザが、前面パネル12を開けたときに電源ケーブル51に触れてしまう可能性がある。また、作業者またはユーザが電源ケーブル51と接触することで、電源ケーブル51が引っ張られたり、または押し込まれたりしてしまう可能性がある。実施の形態1では、電源線接続端子台312が設置される領域を覆う端子台カバー部342aに、電源線挿通部311を覆う突起状の挿通部カバー部342bを持たせた端子台カバー342を用いて、端子台収容部313および電源線挿通部311を覆うようにした。これによって、部品を追加することなく、安価で作業者またはユーザが電源ケーブル51に触れてしまうことを抑制する空気清浄機1を得ることができる。
また、端子台カバー342では、電源線挿通部311に対応した挿通部カバー部342bが端子台カバー部342aから、面内方向に突出する形で設けられている。端子台カバー342は、通常、板金製である。実施の形態1では、電源線接続端子台312および電源線挿通部311を端子台カバー342で覆うと、挿通部カバー部342bの周囲が凹形状の電源線挿通部311の壁部331,333によって覆われる。この状態では、突起部である挿通部カバー部342bの端面に作業者またはユーザが触れてしまうことを抑制することができる。さらに、端子台カバー342を板金製とすることで、電源電線接続部31で発火した場合でも、延焼を防ぐ機能を持たせることができる。
ここで、電源ケーブル配置領域R22で、電源ケーブル51がL字状に配置されない場合と比較した効果について説明する。電源線挿通部311から電源線接続端子台312まで電源ケーブル51が直線状に配置されている場合を想定する。このような場合には、クリップなどの固定部材で電源ケーブル51を固定していたとしても、電源ケーブル51が引っ張られる張力、または電源ケーブル51が押し込まれる張力が印加された場合に、電源電線接続部31に荷重が伝わり、筐体10に固定される電源電線接続部31の緩みの原因となる。電源電線接続部31が緩むと、接触不良となる可能性がある。
一方、実施の形態1では、図9に示されるように、端子台収容部313は、電源ケーブル配置領域R22で、電源線挿通部311と電源線接続端子台312との間で、電源ケーブル51がX方向すなわち水平方向に配置される領域と、電源ケーブル51がZ方向すなわち鉛直方向に配置される領域と、を有するように、電源線固定部345を設けた。つまり、電源電線接続部31において、電源ケーブル51は、略直角となるように配置される。このような電源ケーブル51の配置では、電源ケーブル51が引っ張られる張力、または電源ケーブル51が押し込まれる張力が印加された場合でも、電源電線接続部31に荷重が伝わらない。すなわち、電源ケーブル51に張力が印加されても、電源電線接続部31の緩みの原因とはならない。
また、この状態で、Z方向において電源線接続端子台312を電源線挿通部311よりも上方に配置するようにした。仮に空気清浄機1に水が掛かってしまった場合に、電源ケーブル51を伝わって水が筐体10の内部に伝わってくることもあり得る。しかし、電源線挿通部311から電源線固定部345までが水平であり、電源線固定部345から電源線接続端子台312までが垂直となっており、水が垂直部を上に伝わることがない。すなわち、空気清浄機1に水が掛かってしまった場合でも、電源線接続端子台312まで水が伝わることを抑制することができる。
<エアフィルタ24の構成>
つぎに、エアフィルタ24の構成について説明する。図13は、実施の形態1に係る空気清浄機のエアフィルタの構成の一例を模式的に示す斜視図である。なお、上記した図と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。上記したように、送風機21の前面側には、エアフィルタ24が配置される。このため、筐体10は、エアフィルタ24の外形に合わせた形状の内壁を有する。図13に示される例では、エアフィルタ24は、矩形状であり、ZX面と平行な面内において送風機21のファンケーシング213と略同じサイズとなっている。Z方向に垂直なエアフィルタ24の側面は、筐体10の上面11cおよび下面11dと内接する。また、X方向に垂直なエアフィルタ24の側面のうち回路配置領域R2側の側面は、風路壁111と接触する。X方向に垂直なエアフィルタ24の側面のうち筐体10の吸込口13に対向する側面は、風路40となるため、筐体10と接触しない。ただし、筐体10は、風路構成領域R1のうち送風機21が配置されない領域において、送風機21が配置される領域に比してZ方向の内側に張り出した内壁117を有する。この内壁117のX方向に垂直な壁面117xで、エアフィルタ24の吸込口13側の側面の一部が接触する。すなわち、エアフィルタ24は、吸込口13側の側面のZ方向の両端部で、壁面117xと接触する。
筐体本体11は、エアフィルタ24を送風機21上で支持した状態で、エアフィルタ24が外れないように、風路壁111側にフィルタ固定部120と、吸込口13側の壁面117xにフィルタ引掛け部131と、を有する。また、図7および図8に示されるように、エアフィルタ24は、ファンケーシング213に設けられるフィルタ支持部2137によっても支持される。フィルタ引掛け部131は、X方向において、エアフィルタ24の一方の側面と接する筐体10の内壁に設けられ、エアフィルタ24の位置を固定する。フィルタ固定部120は、X方向において、エアフィルタ24の他方の側面と接する筐体10の内壁に接して設けられ、エアフィルタ24を固定する。
図14および図15は、実施の形態1に係る空気清浄機のフィルタ固定部の構造の一例を示す斜視図である。図14は、エアフィルタ24が取り付けられた状態を示し、図15は、エアフィルタ24が取り外された状態を示している。フィルタ固定部120は、回路配置領域R2側に設けられる支持台部125に支持される。支持台部125は、筐体10の内壁である風路壁111に接して設けられ、Y方向に垂直な面を有する。フィルタ固定部120は、エアフィルタ24の前面に配置されることでエアフィルタ24の厚さ方向、すなわちY方向への移動を抑制する押さえ部材121と、押さえ部材121を支持台部125に回転可能に固定する固定部材122と、を有する。
押さえ部材121は、一例では、1方向に延在した棒状の部材によって構成される。押さえ部材121の延在方向に垂直な断面の形状は、特に限定されず、矩形状であってもよいし、円形状であってもよいし、多角形状であってもよい。固定部材122は、Y方向に垂直な面内で押さえ部材121が回転可能となるように、押さえ部材121の一方の端部を支持台部125に固定する部材である。押さえ部材121の一方の端部が固定部材122によって支持台部125に固定されることで、押さえ部材121は、固定部材122を中心として、ZX面内で回転可能である。一例では、支持台部125の押さえ部材121の固定位置には、ねじ穴が形成されており、固定部材122は、このねじ穴に螺合されるおねじである。このようにフィルタ固定部120は、レバー状の部材によって構成される。
図14に示されるように、エアフィルタ24を送風機21の前面に配置したときに、支持台部125の前面がエアフィルタ24の前面と面一となるように、支持台部125が形成される。
筐体本体11は、フィルタ固定部120のZ方向に隣接して配置される凹部からなるフィルタ指掛け部127を有する。フィルタ指掛け部127の凹部は、エアフィルタ24の風路壁111側の側面に対向する面が開口している。つまり、フィルタ指掛け部127は、支持台部125のZ方向に隣接して、後面11a側に向かう凹部からなる。フィルタ指掛け部127を構成する凹部は、通常の大人の指を挿入可能なサイズを有することが望ましい。一例では、フィルタ指掛け部127のZ方向のサイズは20mmであり、X方向のサイズは25mmである。また、フィルタ指掛け部127を構成する凹部の深さは、凹部に挿入された指がエアフィルタ24の側面に触れることができ、かつエアフィルタ24の厚さ寸法を超えない範囲とする。一例では、エアフィルタ24の厚さが35mmである場合には、凹部の深さは20mmとすることができる。つまり、フィルタ指掛け部127を構成する凹部の深さは、エアフィルタ24の側面を触れることができる深さであり、凹部の底面127aの位置が、エアフィルタ24の後面の位置よりも前面側となる。凹部の深さがエアフィルタ24の厚さ寸法を超えないようにするのは、空気流45がエアフィルタ24を通らずにフィルタ指掛け部127を通過して送風機21へ流入してしまうことを防ぐためである。このように構成したフィルタ指掛け部127に指を挿入することで、エアフィルタ24の側面を指に引っ掛けることが可能となる。
図13に戻り、支持台部125およびフィルタ指掛け部127は、回路配置領域R2側に突出して設けられる。このため、回路配置領域R2との境界に設けられる風路壁111は、支持台部125およびフィルタ指掛け部127が配置される分だけ、回路配置領域R2側に突出している。この例では、風路壁111は、支持台部125およびフィルタ指掛け部127よりも下方の壁部111aと、支持台部125およびフィルタ指掛け部127を囲む壁部111b,111c,111dと、支持台部125およびフィルタ指掛け部127よりも上方の壁部111eと、を有する。このうち、壁部111aと壁部111bとは、フィルタ固定部120の下方で直交している。また、エアフィルタ24は、壁面501と平行、すなわち床面に対して垂直の状態で取り付けられる。このため、押さえ部材121は床面に垂直な面内で回転可能である。押さえ部材121の固定部材122による固定が弱い場合には、押さえ部材121の固定部材122に固定されていない方の端部が重力を受け、下方に回転してしまう可能性がある。しかし、支持台部125およびフィルタ指掛け部127を囲む下方の壁部111bが押さえ部材121を受け止めるので、押さえ部材121がエアフィルタ24の前面側と重ならない位置に移動してしまうことを抑制する。
フィルタ引掛け部131は、筐体10の吸込口13側の内壁117の壁面117xに設けられる突起部である。エアフィルタ24を送風機21の前面に配置したときに、エアフィルタ24の側面がフィルタ引掛け部131と送風機21の前面との間に挟み込まれる位置に、フィルタ引掛け部131が設けられる。フィルタ引掛け部131は、壁面117xから風路壁111側に突出しているため、エアフィルタ24のY方向の移動を抑制する機能を有する。
エアフィルタ24の筐体本体11への取り付けについて説明する。エアフィルタ24の一方の側面を、壁面117xのフィルタ引掛け部131に引っ掛けながら、ファンケーシング213の前面を覆うようにエアフィルタ24を押し込む。これによって、エアフィルタ24の吸込口13側の側面は、フィルタ引掛け部131によって固定された状態となる。その後、フィルタ固定部120の押さえ部材121をエアフィルタ24の前面側に位置するように回転させる。これによって、エアフィルタ24の風路壁111側の側面が固定部材122によって固定された状態となる。このエアフィルタ24の筐体本体11への取り付けは、片手の指の動作だけで容易に行うことができる。
エアフィルタ24の筐体本体11からの取り外しについて説明する。図16および図17は、実施の形態1に係る空気清浄機におけるエアフィルタの筐体本体からの取り外しの様子の一例を示す図である。エアフィルタ24を取り外す場合には、図16および図17に示されるように、フィルタ固定部120の押さえ部材121をエアフィルタ24の前面側の位置から支持台部125上へと回転させる。また、支持台部125に隣接するフィルタ指掛け部127に指を挿入し、エアフィルタ24の側面に指をかけて、手前側すなわち前方に引く。これによって、筐体10の吸込口13側のフィルタ引掛け部131からエアフィルタ24は外れる。これらの一連の動作は片手の指だけで可能である。すなわち、片手の指の動作だけで容易にエアフィルタ24を取り外すことができる。
つぎに、エアフィルタをフィルタ枠に固定するタイプの空気清浄機と比較した場合の実施の形態1に係る空気清浄機1の効果について説明する。空気清浄機においてエアフィルタを着脱する場合に、フィルタ枠を用いる方法が知られている。この方法では、エアフィルタと、エアフィルタの前面側に配置されるプレフィルタと、を含むフィルタ群をフィルタ枠に固定し、フィルタ枠に設けられた突起部と筐体本体に設けられた溝部と、を嵌合させ、摺動案内させることによって、フィルタ枠ごとフィルタが取り付けられる。しかし、この方法では、フィルタ枠が別途必要なため、部品コストおよび金型費用が発生する。また、取り外しの際には、プレフィルタに設けられたつまみを両手で均等に引き出すか、あるいは幅方向の両端部を少しずつ摺動させて引き出す必要があった。特に、使用済の塵埃等が付着したエアフィルタに、衝撃または振動を加えると塵埃等が脱落または飛散してしまう。このため、引き出し時あるいは摺動時に、エアフィルタに衝撃または振動が加わらないように、慎重に扱わなければならず、作業者にとってストレスの発生する作業であった。また、両手でフィルタ枠を持って作業を行うため、作業者がバランスを崩した場合に、左右の手のバランスの崩れによってエアフィルタに応力が発生してしまうこともあった。
さらに、フィルタ枠を用いたエアフィルタの取り外しは、プレフィルタに設けられたつまみを持って行われる。つまみは通風部に存在するため、エアフィルタを使用するにつれ、必然的に塵埃等がつまみにも付着していく。このため、エアフィルタの取り外しの際に、作業者は汚れたつまみを持って作業するため、手を汚してしまう。
一方、実施の形態1に係る空気清浄機1では、エアフィルタ24の幅方向の一方の側面に対向する筐体本体11にフィルタ固定部120およびフィルタ指掛け部127を設け、他方の側面に対向する筐体本体11の内壁117の壁面117xに突起部からなるフィルタ引掛け部131を設けるようにした。これによって、フィルタ枠を必要とせずに、エアフィルタ24の取り付けおよび取り外しを行うことができる。フィルタ枠を必要としないので、フィルタ枠を用いる方法に比して低コストで空気清浄機1を製造することができる。
実施の形態1に係る空気清浄機1では、フィルタ固定部120の押さえ部材121を支持台部125まで回転させた後に、フィルタ指掛け部127に指を挿入し、エアフィルタ24を静かに持ち上げることで、エアフィルタ24を筐体本体11から取り外すことができる。実施の形態1に係る空気清浄機1でのエアフィルタ24の取り付けの作業の中で、エアフィルタ24と筐体10との間で、突起部と溝部とを嵌合させたり、摺動させたりすることはない。このため、エアフィルタ24を取り外す際に、嵌合した突起部と溝部とを外す動作、およびエアフィルタ24を摺動させながらエアフィルタ24を引き出す動作が発生しない。つまり、エアフィルタ24には衝撃または振動が加わることがない。これによって、塵埃等を脱落または飛散させることなく、エアフィルタ24の着脱を行うことができる。この結果、エアフィルタ24の着脱が容易でメンテナンス性の良好な空気清浄機1を低コストで実現することができる。
また、このエアフィルタ24の取り外し作業を片手で行うことが可能なため、もう一方の手は作業者自身の安定を保つために使用することができ、作業者は、安定した状態で作業をすることができる。このように、作業者は片手でエアフィルタ24を保持して、着脱作業を行うため、作業者がバランスを崩した場合でも、エアフィルタ24は片手で保持されているため、左右の手のバランスの崩れがエアフィルタ24に伝わることがない。すなわち、エアフィルタ24に応力が発生することがない。
さらに、実施の形態1に係る空気清浄機1では、X方向において、フィルタ固定部120およびフィルタ指掛け部127は、側面11cの吸込口13とは反対側のエアフィルタ24の側面側に設けられる。具体的には、実施の形態1に係る空気清浄機1は、筐体10の吸込口13とは反対側の空気流45の下流側のエアフィルタ24の側面に隣接してフィルタ固定部120およびフィルタ指掛け部127を有する。つまり、送風機21の吸込口213aを挟んで、筐体10の吸込口13とは反対側にフィルタ固定部120およびフィルタ指掛け部127が設けられる。これによって、送風機21の吸込口213aから吸い込まれる空気の量に比して、フィルタ固定部120およびフィルタ指掛け部127に到達する空気の量の方が小さくなり、フィルタ固定部120およびフィルタ指掛け部127が塵埃によって汚れにくくなる。このため、エアフィルタ24の着脱作業時に、フィルタ固定部120およびフィルタ指掛け部127に付着した塵埃等によって手を汚すことがなく、エアフィルタ24の着脱作業を行うことができる。
以上のように、実施の形態1によれば、壁面501に据付けるために、室内の在室者の床面上の作業空間が空気清浄機1の設置スペースとして占有されることがない。また、筐体10の内部での放電式集塵デバイス23を送風機21の奥行方向に重ねて配置せず、筐体10の吸込口13と送風機21の吸込口13側の側面との間の空間42に配置した。これによって、空気清浄機1の本体を従来に比して薄くすることができるので、壁面501に据付けた場合でも、空気清浄機1が室内空間を不必要に占有したり、空気清浄機1が室内の在室者に対して圧迫感を与えたりすることがない。このように、室内の空気清浄を行うとともに、室内の在室者に対して空気清浄機1の存在が与える影響を従来に比して抑えることができるので、快適な空気環境空間の提供が可能になる。
また、実施の形態1によれば、壁面501と空気清浄機1との間で露出している電源ケーブル51を目立たなくすることができるため、空気清浄機1の壁面501に設置したときの見栄えをよくすることができる。また、筐体10の後面11aの開口115に接続され、電源ケーブル51を電源線接続端子台312まで導くことができる電源線挿通部311を設けたため、壁面501から開口115に挿通される電源ケーブル51の視認性がよくなり、電源ケーブル51の這いまわし作業性を向上させることができる。さらに、端子台カバー342が電源線接続端子台312と電源線挿通部311の開口335を覆うようにしたため、低コストで、作業者またはユーザが電源ケーブル51に触れてしまうことを抑制した空気清浄機1を提供することができる。
また、実施の形態1によれば、エアフィルタ24の筐体本体11への固定にフィルタ枠を必要としないので、フィルタ枠を用いる場合に比して低コストで空気清浄機1を提供することができる。また、フィルタ固定部120とフィルタ指掛け部127とフィルタ引掛け部131とを備えることによって、片手で容易に、エアフィルタ24に衝撃または振動を与えずに、エアフィルタ24の着脱が可能となる。これによって、塵埃等を脱落または飛散させずに、エアフィルタ24の着脱を行うことができる空気清浄機1を提供することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。