JP7577533B2 - 導体-ポリイミド積層体 - Google Patents
導体-ポリイミド積層体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7577533B2 JP7577533B2 JP2020214104A JP2020214104A JP7577533B2 JP 7577533 B2 JP7577533 B2 JP 7577533B2 JP 2020214104 A JP2020214104 A JP 2020214104A JP 2020214104 A JP2020214104 A JP 2020214104A JP 7577533 B2 JP7577533 B2 JP 7577533B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyimide
- layer
- bis
- conductor
- insulating resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
[1]絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の少なくとも一方の面に積層された導体層とを備えた導体-ポリイミド積層体であって、
前記絶縁樹脂層が複数層のポリイミド層を含むと共に黄色度が20以下であり、少なくとも1層のポリイミド層(P1)が前記導体層と直接積層されており、
前記ポリイミド層(P1)が、下記の条件a)及びb)を満たすことを特徴とする導体-ポリイミド積層体。
a)全ジアミン残基に対して、下記の一般式(A1)で表されるジアミン化合物から誘導されるジアミン残基を10モル%以上含有すること。
b)全テトラカルボン酸無水物残基に対して、下記の一般式(B1)で表されるテトラカルボン酸無水物化合物から誘導されるテトラカルボン酸無水物残基を10モル%以上含有すること。
[3]前記絶縁樹脂層全体の全光線透過率が80%以上であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の導体-ポリイミド積層体。
[4]前記絶縁樹脂層全体の1%重量減少温度が450℃以上であることを特徴とする[1]~[3]のいずれかに記載の導体-ポリイミド積層体。
[5]前記絶縁樹脂層全体の厚みに対して、導体層に直接積層されるポリイミド層の厚みが1%以上50%未満であることを特徴とする[1]~[4]のいずれかに記載の導体-ポリイミド積層体。
[6]前記絶縁樹脂層全体の厚みが3μm以上20μm以下であることを特徴とする[1]~[5]のいずれかに記載の導体-ポリイミド積層体。
[7]前記絶縁樹脂層と前記導体層との180°ピール強度が0.3kN/m以上であることを特徴とする[1]~[6]のいずれかに記載の導体-ポリイミド積層体。
[8]前記複数層からなるポリイミド層のうち導体層と直接積層しないポリイミド層(P2)は、全ジアミン残基に対して、下記の一般式(A2)で表されるジアミン化合物から誘導されるジアミン残基を20モル%以上含有することを特徴とする[1]~[7]のいずれかに記載の導体-ポリイミド積層体。
[9]前記ポリイミド層(P1)は、屈折率が1.54を超え1.75以下であることを特徴とする[1]~[8]のいずれかに記載の導体-ポリイミド積層体。
本実施の形態の積層体は、絶縁樹脂層と、この絶縁樹脂層の少なくとも一方の面に積層された導体層とを備えている。なお、本実施の形態の積層体は、絶縁樹脂層の片側に導体層を有してもよいし、絶縁樹脂層の両側に導体層を有してもよい。以下、積層体を構成する絶縁樹脂層と導体層や積層体の形成方法などについて、さらに説明する。
本実施の形態の積層体における絶縁樹脂層は、複数層のポリイミド層を含む。複数のポリイミド層を有することによって、耐熱性、接着性、柔軟性、透明性などの各物性に優れた絶縁樹脂層となすことができる。なお、絶縁樹脂層にポリイミド層以外の層を含むことは排除されず、用途等によって、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)や、液晶ポリマー(LCP)や、ポリエチレンテレフタラート(PET)等の透明な樹脂層を含むことができるがこれらに限定されない。
複数のポリイミド層は、導体層に直接積層するポリイミド層(P1)と導体層と直接積層しないポリイミド層(P2)との二層構造でもよい。好ましくは三層であり、より好ましくは、第三のポリイミド層(P3)が(P1)/(P2)/(P3)の順に積層していることが好ましい。導体層に直接積層するポリイミド層(P1)と第三のポリイミド層(P3)は同一組成であってもよい。例えば、複数のポリイミド層をキャスト法によって形成する場合では、キャスト面側から導体層に直接積層するポリイミド層(P1)及び導体層と直接積層しないポリイミド層(P2)がこの順序で積層された二層構造とすることでもよいし、キャスト面側から導体層に直接積層するポリイミド層(P1)及び導体層と直接積層しないポリイミド層(P2)、第三のポリイミド層(P3)がこの順序で積層された三層構造とすることでもよい。ここで言う「キャスト面」とはポリイミド層を形成する際における、支持体側の面のことを示す。支持体は、積層体の導体層であってもよいし、ガラス等でもよいし、ゲルフィルム等を形成する際の支持体であってもよい。なお、複数のポリイミド層においてキャスト面と反対側の面は「ラミネート面」と記述するが、特に記述が無い場合、ラミネート面に導体層が積層されていてもされていなくてもよい。
ここで、非熱可塑性ポリイミドとは、一般に加熱しても軟化、接着性を示さないポリイミドのことであるが、本実施の形態では、動的粘弾性測定装置(DMA)を用いて測定した30℃における貯蔵弾性率が1.0×109Pa以上であり、350℃における貯蔵弾性率が1.0×108Pa以上であるポリイミドをいう。また、熱可塑性ポリイミドとは、一般にガラス転移温度(Tg)が明確に確認できるポリイミドのことであるが、本実施の形態では、DMAを用いて測定した、30℃における貯蔵弾性率が1.0×109Pa未満であり、350℃における貯蔵弾性率が1.0×108Pa未満であるポリイミドをいう。
導体層に接するポリイミド層P1は、ジアミン化合物から誘導されるジアミン残基とテトラカルボン酸無水物化合物から誘導されるテトラカルボン酸無水物残基とを有するが、全ジアミン残基に対して、下記の一般式(A1)で表されるジアミン化合物から誘導されるジアミン残基(単に、「A1残基」と呼ぶことがある。これ以降の化合物においても同様である。)を10モル%以上含有する。
導体層に接するポリイミド層P1は、全テトラカルボン酸無水物残基(単に、「酸無水物残基」などと呼ぶことがある。以降も同様である。)に対して、下記の一般式(B1)で表されるテトラカルボン酸無水物化合物から誘導されるテトラカルボン酸無水物残基を10モル%以上含有する。
また、導体層に直接積層するポリイミド層(P1)については、その屈折率は1.54を超え1.75以下の範囲内とすることが好ましい。より好ましくは1.60以上1.75以下の範囲内、さらに好ましくは1.65以上1.75以下の範囲内とすることがよい。上記の屈折率の範囲に合わせることで、透明バリア層や機能層などを設けるような用途においても、それらの層との層間反射を抑制しつつも、直接積層しない後述のポリイミド層(P2)に一般的なポリイミドの屈折率を適用できるため、設計の自由度を上げることができる。一例として、本発明の積層体をガラスアンテナや、ディスプレイにアンテナを埋め込む用途等に適用しようとする場合、配線を保護するバリア層やITO膜等の透明導電層との積層構造が用いられる場合があるが、例えばITO膜であれば波長によって屈折率が1.7~2.3程度に対して大きく、一般的なポリイミドの屈折率(1.5程度)とは屈折率の差が大きくなる場合も想定されることから、少なくともポリイミド層P1の屈折率を上記の範囲にすることで、層間屈折率差による反射によるデバイス形成時の光透過率低下を抑えることが可能となる。
屈折率の制御方法について特に制限はなく、一例として屈折率の高い無機フィラーを含有させる、樹脂構造を制御する等の方法で一般的なポリイミドよりも屈折率を上げる方法が挙げられる。好ましくは樹脂構造に前記A1残基を含有させ、A1残基の含有割合を増やすことで、屈折率を向上させる方法が好ましい。より好ましくはB1残基も同時に含有させ、A1残基とB1残基の合計含有割合を増やすことで、屈折率を向上させる方法が好ましい。
導体層に直接積層しないポリイミド層P2は、フッ素含有ジアミン残基を含有することが好ましい。フッ素含有ジアミン残基は、嵩高いフッ素原子を含有する基を有するため、高分子鎖間のπ-πスタッキング等の相互作用を減少させ、芳香族テトラカルボン酸残基と芳香族ジアミン残基との間の電荷移動(CT)を起こりにくくするため、ポリイミドを無色透明に近づけることができると考えられる。
ポリイミド層P2は、全酸無水物残基に対して、一般式(B2)で表される酸無水物化合物から誘導される酸無水物残基を10モル%以上含有することが好ましい。
ポリイミド層P3については、特に制限はなく、ポリイミド層P1と同一組成ものを適用してもよい。ポリイミド層P1と異なる組成を適用する場合は、一般式(A3)で表される芳香族ジアミン化合物から誘導されるジアミン残基を50モル%以上含有することが好ましい。
ェノキシフェニル)プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4'-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3'-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、3,3'-ジアミノジフェニルスルホン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3'-ジアミノジフェニルエーテル、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジジン、3,3'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメトキシベンジジン、4,4"-ジアミノ-p-ターフェニル、3,3"-ジアミノ-p-ターフェニル、ビス(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p-β-アミノ-t-ブチルフェニル)エー
テル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(2-メチル-4-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(1,1-ジメチル-5-アミノペンチル)ベンゼン、1,5-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、2,4-ビス(β-アミノ-t-ブチル)トルエン、2,4-ジアミノトルエン、m-キシレン-2,5-ジアミン、p-キシレン-2,5-ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノ-1,3,4-オキサジアゾール、ピペラジン、4-(1H,1H,11H-エイコサフルオロウンデカノキシ)-1,3-ジアミノベンゼン、4-(1H,1H-パーフルオロ-1-ブタノキシ)-1,3-ジアミノベンゼン、4-(1H,1H-パーフルオロ-1-ヘプタノキシ)-1,3-ジアミノベンゼン、4-(1H,1H-パーフルオロ-1-オクタノキシ)-1,3-ジアミノベンゼン、4-ペンタフルオロフェノキシ-1,3-ジアミノベンゼン、4-(2,3,5,6-テトラフルオロフェノキシ)-1,3-ジアミノベンゼン、4-(4-フルオロフェノキシ)-1,3-ジアミノベンゼン、4-(1H,1H,2H,2H-パーフルオロ-1-ヘキサノキシ)-1,3-ジアミノベンゼン、4-(1H,1H,2H,2H-パーフルオロ-1-ドデカノキシ)-1,3-ジアミノベンゼン、(2,5)-ジアミノベンゾトリフルオライド、ジアミノテトラ(トリフルオロメチル)ベンゼン、ジアミノ(ペンタフルオロエチル)ベンゼン、2,5-ジアミノ(パーフルオロヘキシル)ベンゼン、2,5-ジアミノ(パーフルオロブチル)ベンゼン、2,2'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジアミノビフェニル、オクタフルオロベンジジン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、2,2-ビス(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3-ビス(アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、1,4-ビス(アニリノ)オクタフルオロブタン、1,5-ビス(アニリノ)デカフルオロペンタン、1,7-ビス(アニリノ)テトラデカフルオロヘプタン、2,2'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3',5,5'-テトラキス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジアミノベンゾフェノン、4,4'-ジアミノ-p-テルフェニル、1,4-ビス(p-アミノフェニル)ベンゼン、p-(4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン、2,2-ビス{4-(4-アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス{4-(3-アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス{4-(2-アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス{4-(4-アミノフェノキシ)-3,5-ジメチルフェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス{4-(4-アミノフェノキシ)-3.5-ジトリフルオロメチルフェニル}ヘキサフルオロプロパン、4,4'-ビス(4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4'-ビス(4-アミノ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4'-ビス(4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4'-ビス(3-アミノ-5-トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2-ビス{4-(4-アミノ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、ビス{(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ}ビフェニル、ビス〔{(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ}フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ビス{2-〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロイソプロピル}ベンゼン、4,4'-ビス(4-アミノフェノキシ)オクタフルオロビフェニルから誘導されるジアミン残基などが挙げられる。これらの中でも、透明性が高く、着色の程度が低いポリイミドを製造する観点から、2,2-ビス-[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,9-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]フルオレン、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジアミノビフェニル、4,4'-ビス(2-(トリフルオロメチル)-4-アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2-ビス(4-(2-(トリフルオロメチル)-4-アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4‘-ビス(3-(トリフルオロメチル)-4-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’-ビス(3-(トリフルオロメチル)-4-アミノフェノキシ)ビフェニル、p-ビス(2-トリフルオロメチル)-4-アミノフェノキシ]ベンゼンなどのジアミン化合物から誘導されるジアミン残基が好ましい。
次に、ポリイミド層を構成するポリイミドの合成方法について説明する。
本実施の形態のポリイミドは、上記酸無水物及びジアミンを溶媒中で反応させ、ポリアミド酸を生成したのち加熱閉環させることにより製造できる。例えば、酸無水物成分とジアミン成分をほぼ等モルで有機溶媒中に溶解させて、0~100℃の範囲内の温度で30分~24時間撹拌し重合反応させることでポリイミドの前駆体であるポリアミド酸が得られる。反応にあたっては、生成する前駆体が有機溶媒中に5~30重量%の範囲内、好ましくは10~20重量%の範囲内となるように反応成分を溶解する。重合反応に用いる有機溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、N-メチル-2-ピロリドン、2-ブタノン、ジメチルスルホキシド、硫酸ジメチル、シクロヘキサノン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライム、トリグライム、γ‐プチロラクトン等が挙げられる。これらの溶媒を2種以上併用して使用することもでき、更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素の併用も可能である。また、このような有機溶剤の使用量としては特に制限されるものではないが、重合反応によって得られるポリアミド酸溶液(ポリイミド前駆体溶液)の濃度が5~30重量%程度になるような使用量に調整して用いることが好ましい。
絶縁樹脂層の厚さは、3~20μmの範囲内であることが好ましい。このような範囲に制御することで、高透明性と無色性を向上させることができる。また、絶縁樹脂層の厚みが上記下限値に満たないと、電気絶縁性が担保出来ないことや、ハンドリング性の低下により製造工程にて取扱いが困難になるなどの問題が生じることがある。一方、絶縁樹脂層の厚みが上記上限値を超えると、エッチング前後の寸法変化が大きくなり、黄色~黄褐色の着色が強くなって、絶縁樹脂層の視認性が低下する傾向がある。絶縁樹脂層の厚みは、より好ましくは5~12μmの範囲内がよい。
絶縁樹脂層は、FPCの主要構成成分に適用するために、ガラス転移温度(Tg)は280℃以上の耐熱性を有する。好ましくは350℃以上、より好ましくは380℃以上である。
本実施の形態の積層体における絶縁樹脂層の形成方法については特に限定されないが、例えば、[1]支持基材に、ポリアミド酸の溶液を塗布・乾燥した後、イミド化してポリイミドの樹脂フィルムを製造する方法(以下、キャスト法)、[2]支持基材に、ポリアミド酸の溶液を塗布・乾燥した後、ポリアミド酸のゲルフィルムを支持基材から剥がし、イミド化してポリイミドの樹脂フィルムを製造する方法などが挙げられる。また、絶縁樹脂層が、複数のポリイミド層からなる場合、その製造方法の態様としては、例えば、[3]支持基材に、ポリアミド酸の溶液を塗布・乾燥することを複数回繰り返した後、イミド化を行う方法(以下、逐次塗工法)、[4]支持基材に、多層押出により、同時にポリアミド酸の積層構造体を塗布・乾燥した後、イミド化を行う方法(以下、多層押出法)などが挙げられる。ポリイミド溶液(又はポリアミド酸溶液)を基材上に塗布する方法としては特に制限されず、例えばコンマ、ダイ、ナイフ、リップ、スピン等のコーターにて塗布することが可能である。多層のポリイミド層の形成に際しては、ポリイミド溶液(又はポリアミド酸溶液)を基材に塗布、乾燥する操作を繰り返す方法が好ましい。
本実施の形態の積層体における導体層の材質としては、特に限定されるものではないが、例えば銅、ステンレス、鉄、ニッケル、ベリリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム、銀、金、スズ、ジルコニウム、タンタル、チタン、鉛、マグネシウム、マンガン及びこれらの合金等が挙げられる。この中でも、銅、鉄又はニッケルの金属元素、または酸化インジウムスズ(ITO)が好ましい。これら導体層の選定にあっては、導体層の導電性やポリイミド層の光透過性、ポリイミド層との接着性など使用目的で必要とされる特性を発現するように選択することになる。導体層の形状に特に制限はないが、透明アンテナや透明シールド層として用いる場合では、導体層をメッシュ型に加工することが好ましい。この場合において、導体層として銅などの非透明導体層を用いる際には細い配線とするのが好ましい。導体層を任意の形状に加工するための原料として用いる場合は導体層が全面に積層されている形状が好ましい。
ことが好ましい
本実施の形態の積層体における絶縁樹脂層と導体層との180°ピール強度は0.3kN/m以上であることが好ましく、0.5kN/mであることがより好ましい。なお、本明細書において、全光透過率、CTE及びピール強度は実施例に記載した条件で測定したものであり、特に記載がないものは、室温(23℃)での測定値である。
ポリイミドフィルム(50mm×50mm)を、島津製作所社製のUV-3600分光光度計にて黄色度(YI)を測定した。
YI(黄色度)
JIS Z 8722に準拠して、下記式(1)で表される計算式に基づいて算出した。
YI=100×(1.2879X-1.0592Z)/Y ・・・(1)
X、Y及びZ:試験片の三刺激値
厚みが10μmにおけるポリイミドフィルムのYI(T10)は、上記式(1)で算出されたYIの値を下記式(2)に代入して算出した。
YI(T10)=YI/T×10 ・・・(2)
T:ポリイミドフィルムの厚み(μm)
ポリイミドフィルム(3mm×15mm)を、熱機械分析(TMA)装置にて5.0gの荷重を加えながら10℃/minの昇温速度で30℃から280℃まで昇温し、次いで降温し、降温時における250℃から100℃までのポリイミドフィルムの伸び量(線膨張)から熱膨張係数を測定した。
窒素雰囲気下で10~20mgの重さのポリイミドフィルムを、SEIKO社製の熱重量分析(TG)装置TG/DTA6200にて一定の速度で30℃から550℃まで昇温させたときの重量変化を測定し、200℃での重量をゼロとし、重量減少率が1%の時の温度を熱分解温度(Td1)とした。
ポリイミドフィルム(50mm×50mm)を、日本電色工業社製のHAZE METER NDH500にて、全光線透過率(T.T.)及びHAZE(濁度)をJIS K7136に準拠して測定した。金属張積層体の絶縁樹脂層については、片面金属箔又は両面金属箔のエッチングを行いポリイミドフィルムとし、これを同様に測定した。
粘度は、恒温水槽付のコーンプレート式粘度計(トキメック社製)にて、合成例で得られたポリアミド酸溶液について25℃で測定した。
ポリイミドフィルム(10mm×22.6mm)を動的熱機械分析装置にて20℃から500℃まで5℃/分で昇温させたときの動的粘弾性を測定し、ガラス転移温度(Tanδ極大値:℃)を求めた。
テンションテスターを用い、積層体から得られた幅1mmの回路パターンを有する試験サンプルの樹脂側を両面テープによりアルミ板に固定し、銅を180°方向に50mm/minの速度で剥離して、ピール強度を求めた。両面金属張積層体については、プレス側のピール強度も測定した。
ポリイミドフィルムを12.7mm×150mmに切り出し、引張試験装置(TOYO精機製 STROGRAPHVE1D)を用いて、JIS K 7127に準拠して、室温で50mm/min、100Nで試験を行い、フィルムの弾性率を測定した。
ガラスの上に、厚み2μmのポリイミド薄膜を製膜しMetricon社製プリズムカップラーModel2010/Mを用いて633nmの光線の屈折率を測定した。3回屈折率を測定し、平均値を算出し、ポリイミドフィルムの屈折率とした。
APB:1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン
TFMB:2,2'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジアミノビフェニル
BAPS:ビス[4-(アミノフェノキシ)フェニル]スルホン
PMDA:ピロメリット酸二無水物
6FDA:2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-ヘキサフルオロプロパン二無水物
BPDA:3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
ODPA:4,4’-オキシジフタル酸二無水物
DMAc:N,N-ジメチルアセトアミド
ポリアミド酸溶液A~Hを合成するため、窒素気流下で、200mlのセパラブルフラスコの中に、表1で示した固形分濃度となるように溶剤のDMAcを加え、表1に示したジアミン成分及び酸無水物成分を攪拌しながら45℃、2時間加熱し溶解させた。その後、溶液を室温で2日間攪拌を続けて重合反応を行い、ポリアミド酸の粘稠な溶液A~Hを調製した。
銅箔1(電解銅箔、福田金属箔粉工業社製、商品名;CF-T9DA-SV-12、厚み;12μm、Rzjis;0.01μm)の上に、ポリアミド酸溶液Aの希釈溶液(粘度;3000cP)を硬化後の厚みが1.5μmとなるように均一に塗布した後、125℃で加熱乾燥し、溶媒を除去した。次に、その上にポリアミド酸溶液Gの希釈溶液(粘度;20000cPを硬化後の厚みが7μmとなるように均一に塗布した後、125℃で加熱乾燥し溶媒を除去した。更に、その上にポリアミド酸溶液Hの希釈溶液(粘度;3000cP)を硬化後の厚みが1.5μmとなるように均一に塗布した後、125℃で加熱乾燥し溶剤を除去した。このようにして、3層のポリアミド酸層を形成した後、125℃から360℃まで段階的な熱処理を30分かけて行い、イミド化を完結し、ポリイミド層A/ポリイミド層G/ポリイミド層Hからなる厚みが10μmのポリイミド層1を形成し、金属張積層体1を調製した。金属張積層体1におけるピール強度は、0.5kN/mであった。
実施例1と同様に、金属張積層体2~4、6,7、10を調製するため、表2で示したように、ポリアミド酸の種類を変えて、ポリイミド層2~4、6,7、10を形成し、金属張積層体2~4、6,7、10を調製した。
実施例1におけるポリアミド酸溶液Hの代わりに、ポリアミド酸Aを使用したこと以外、実施例1と同様にして、金属張積層体5を調製した。調製した金属積層体5を15cm×15cmにカットし、この積層体の絶縁樹脂層面に15cm×15cmのサイズにカットした銅箔1を重ね合わせ、プレス機にて、340℃/30minでプレスを行い、両面金属張積層体5を調製した。銅箔を部分的に銅箔エッチングして、1mm銅箔幅の回路パターンを形成した。180°ピール強度を測定したところ、プレス側のピール強度が1.1kN/mであった。また、両面銅箔エッチングを行い、透明なポリイミドフィルム5を調製した。ポリイミドフィルム5の測定結果を表2に示す。
銅箔1(電解銅箔、福田金属箔粉工業社製、商品名;CF-T9DA-SV-12、厚み;12μm、Rzjis;0.01μm)の上に、ポリアミド酸溶液Aの希釈溶液(粘度;3000cP)を硬化後の厚みが10μmとなるように均一に塗布した後、125℃で加熱乾燥し、溶媒を除去した。このようにして、単層のポリアミド酸層を形成した後、125℃から360℃まで段階的な熱処理を8hかけて行い、イミド化を完結し、ポリイミド層Aからなる厚みが10μmのポリイミド層8を形成し、金属張積層体8を調製した。
比較例3におけるポリアミド酸溶液Aの代わりに、ポリアミド酸Fを使用したこと以外、比較例3と同様にして、金属張積層体9を調製した。塩化第二鉄水溶液を用いて、金属張積層体9の銅箔をエッチング除去して、ポリイミドフィルム9を調製した。ポリイミドフィルム9の測定結果を表2に示す。
Claims (8)
- 絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の少なくとも一方の面に積層された導体層とを備えた導体-ポリイミド積層体であって、
前記絶縁樹脂層が複数層のポリイミド層を含むと共に黄色度が20以下であり、少なくとも1層のポリイミド層(P1)が前記導体層と直接積層されており、
前記ポリイミド層(P1)は、屈折率が1.65以上1.75以下の範囲内であり、
前記ポリイミド層(P1)が、下記の条件a)及びb)を満たすことを特徴とする導体-ポリイミド積層体。
a)全ジアミン残基に対して、下記の一般式(A1)で表されるジアミン化合物から誘導されるジアミン残基を75~100モル%含有すること。
b)全テトラカルボン酸無水物残基に対して、下記の一般式(B1)で表されるテトラカルボン酸無水物化合物から誘導されるテトラカルボン酸無水物残基を75~100モル%含有すること。
[式(A1)中、Rは独立に、ハロゲン原子であるか、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素数1~6のアルキル基若しくはアルコキシ基であるか、又は炭素数1~6の1価の炭化水素基若しくはアルコキシ基で置換されてもよいフェニル基若しくはフェノキシ基を示し、Zは独立に-O-、-S-、-CH2-、-CH(CH3)-、-C(CH3)2-、-SO2-から選ばれる2価の基を示し、少なくとも1つのZは-SO2-である。n1は0~3の整数、n2は0~4の整数を示す。]
- 前記絶縁樹脂層全体の熱膨張係数が10ppm/K以上30ppm/K以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の導体-ポリイミド積層体。
- 前記絶縁樹脂層全体の全光線透過率が80%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の導体-ポリイミド積層体。
- 前記絶縁樹脂層全体の1%重量減少温度が450℃以上であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の導体-ポリイミド積層体。
- 前記絶縁樹脂層全体の厚みに対して、導体層に直接積層されるポリイミド層の厚みが1%以上50%未満であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の導体-ポリイミド積層体。
- 前記絶縁樹脂層全体の厚みが3μm以上20μm以下であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の導体-ポリイミド積層体。
- 前記絶縁樹脂層と前記導体層との180°ピール強度が0.3kN/m以上であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の導体-ポリイミド積層体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2020214104A JP7577533B2 (ja) | 2020-12-23 | 2020-12-23 | 導体-ポリイミド積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2020214104A JP7577533B2 (ja) | 2020-12-23 | 2020-12-23 | 導体-ポリイミド積層体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2022099997A JP2022099997A (ja) | 2022-07-05 |
| JP7577533B2 true JP7577533B2 (ja) | 2024-11-05 |
Family
ID=82269642
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2020214104A Active JP7577533B2 (ja) | 2020-12-23 | 2020-12-23 | 導体-ポリイミド積層体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP7577533B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TW202415541A (zh) * | 2022-09-30 | 2024-04-16 | 日商日鐵化學材料股份有限公司 | 覆金屬積層板 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010155360A (ja) | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 透明絶縁樹脂層を有する配線基板用積層体 |
| WO2016158825A1 (ja) | 2015-03-31 | 2016-10-06 | 旭化成株式会社 | ポリイミドフィルム、ポリイミドワニス、ポリイミドフィルムを用いた製品、及び、積層体 |
| JP2020109166A (ja) | 2018-12-28 | 2020-07-16 | 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 | ポリイミド前駆体組成物及びそれから生じるポリイミドフィルム及びフレキシブルデバイス、ポリイミドフィルムの製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03143924A (ja) * | 1989-10-30 | 1991-06-19 | Nitto Denko Corp | ポリイミド成形体およびその製法 |
-
2020
- 2020-12-23 JP JP2020214104A patent/JP7577533B2/ja active Active
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010155360A (ja) | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Nippon Steel Chem Co Ltd | 透明絶縁樹脂層を有する配線基板用積層体 |
| WO2016158825A1 (ja) | 2015-03-31 | 2016-10-06 | 旭化成株式会社 | ポリイミドフィルム、ポリイミドワニス、ポリイミドフィルムを用いた製品、及び、積層体 |
| JP2020109166A (ja) | 2018-12-28 | 2020-07-16 | 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社 | ポリイミド前駆体組成物及びそれから生じるポリイミドフィルム及びフレキシブルデバイス、ポリイミドフィルムの製造方法 |
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 安藤慎治,ポリイミドの屈折率予測と分子鎖の凝集状態,高分子論文集,日本,1994年,Vol.51, No.4,p.251-257,DOI:https://doi.org/10.1295/koron.51.251,特に、p.253 Fig.3., p.254 Fig.4., Table 2., p.255 Fig.5., Fig.7. |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2022099997A (ja) | 2022-07-05 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP7730941B2 (ja) | 金属張積層板の製造方法 | |
| JP7222089B2 (ja) | 樹脂フィルム、金属張積層体及びその製造方法 | |
| JP6908590B2 (ja) | ポリアミド酸、熱可塑性ポリイミド、樹脂フィルム、金属張積層板及び回路基板 | |
| JP7428646B2 (ja) | 金属張積層板及び回路基板 | |
| JPWO2020022129A5 (ja) | ||
| JP5166233B2 (ja) | 透明絶縁樹脂層を有する配線基板用積層体 | |
| JP7714391B2 (ja) | ポリアミド酸、ポリイミド、ポリイミドフィルム、金属張積層板及び回路基板 | |
| JP5383343B2 (ja) | 白色ポリイミドフィルム | |
| JP7093282B2 (ja) | 金属張積層板及び回路基板 | |
| KR20240049536A (ko) | 금속 피복 적층판, 접착 시트, 접착성 폴리이미드 수지 조성물 및 회로 기판 | |
| JP7577533B2 (ja) | 導体-ポリイミド積層体 | |
| JP5478701B2 (ja) | ポリイミドフィルム | |
| JP7195848B2 (ja) | ポリアミド酸、ポリイミド、樹脂フィルム、金属張積層体及びその製造方法 | |
| JP2022154637A (ja) | ポリイミド、金属張積層板及び回路基板 | |
| JP2023097389A (ja) | 樹脂積層体、金属張積層板、回路基板、電子デバイス及び電子機器 | |
| JP2023097390A (ja) | 金属張積層板及び回路基板 | |
| JP2023149765A (ja) | ポリアミド酸、ポリイミド、金属張積層板及び回路基板 | |
| JP2025180972A (ja) | ポリイミドフィルム、金属張積層板及び回路基板 | |
| JP2024052391A (ja) | 積層板の製造方法、及び保護フィルム付き積層体のロール | |
| JP2025147436A (ja) | 積層体の製造方法 | |
| JP2025103447A (ja) | 積層板 | |
| JP2025102511A (ja) | 銅張積層板、回路基板、電子デバイス及び電子機器 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20231109 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20240620 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20240730 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20240918 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20241022 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20241023 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7577533 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |














