JP7545105B2 - 画像形成装置、及び、画像形成方法 - Google Patents

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Description

この発明は、用紙などのシートに画像を形成する画像形成装置と、その画像形成方法と、に関するものである。
従来から、電子写真方式のカラー画像形成装置において、シート上に形成する画像中に、4色(Y、M、C、IR)のトナーを用いて不可視の画像を付加的に埋め込むように形成する技術が広く知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このように不可視画像が形成された印刷物(シート)は、そのままでは不可視画像を視認することができないが、赤外線カメラを用いて印刷物を見ることで、印刷物中の不可視画像を視認することができる。バーコードであれば、赤外線バーコードリーダーにて読み取ることができる。そのため、積極的に表示したくない情報を印刷物に記録しておきたいときなどに、このような不可視画像を形成する技術が有用になっている。
他方、特許文献2等には、画像形成装置を用いて、印刷物(シート)の背景として地紋パターン(地紋印刷画像)を形成する技術が開示されている。地紋印刷画像は、複製することで、その一部のみが浮かび上がるように表示されて、その他の部分は消えた状態で印刷されるため、原本に対する不正コピーを識別するための技術として用いられている。
従来の画像形成装置は、4色(Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、IR(主に透明色であって赤外線を吸収するもの))のトナーを用いて不可視画像を形成して、黒画像は3色(Y、M、C)のトナーを用いて形成するため、コストがかかるとともに、3色(Y、M、C)がずれて重ねられてしまったときなどに黒画像を良好に形成できなかった。
また、黒画像しか使用しないユーザーによって、コピー機から情報が持ち出される問題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、不可視画像を形成した印刷物を原本としたものと、その原本を複製したものと、を容易に識別することができる、画像形成装置、及び、画像形成方法を提供することにある。
この発明における画像形成装置は、黒色画像を形成可能なモノクロの画像形成装置であって、可視光が投光される条件下では視認できて、不可視光のみが投光される条件下では視認できない黒色画像を形成可能な第1作像部と、前記可視光が投光される条件下でも前記不可視光が投光される条件下でも視認可能な黒色画像を形成可能な第2作像部と、を備え、可視光が投光される条件下では視認できる複製可能な第1画像を前記第1作像部で形成し、可視光が投光される条件下では視認可能であって、複製したときに複製対象となった印刷物とは異なる画像が得られる地紋印刷画像を前記第1作像部と前記第2作像部とのうち少なくとも一方によって形成し、前記不可視光が投光されることで視認可能な第2画像を前記第2作像部で形成し、前記第1画像と前記地紋印刷画像と前記第2画像とを同一媒体に形成し、前記第1作像部と前記第2作像部とは、中間転写体に対向するように、前記中間転写体の走行方向に対して前記第1作像部が前記第2作像部の上流側に設置されて、前記第1作像部によって形成された黒色画像が前記中間転写体に1次転写された後に、前記第2作像部によって形成された黒色画像が前記中間転写体に1次転写されて、その後に前記1次転写されたそれぞれの画像がシートに2次転写されるものである。
本発明によれば、不可視画像を形成した印刷物を原本としたものと、その原本を複製したものと、を容易に識別することができる、画像形成装置、及び、画像形成方法を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 作像部を示す構成図である。 (A)原本としての印刷物の一例を示す図と、(B)(A)の原本を複製した印刷物を示す図と、(C)(A)の原本を赤外線カメラで見た状態を示す図と、である。 印刷物の一部を示す断面図である。 パソコンの画面に地紋印刷画像の設定画面を表示した状態を示す概略図である。 赤外線カメラを用いて印刷物に記録された不可視画像を見ている状態を示す概略図である。 変形例1としての、原本としての印刷物を示す図である。 変形例2としての、画像形成装置を示す構成図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1及び図2にて、画像形成装置100における全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はその作像部を示す拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置本体1の上部には、書込み装置7が設置され、その下方に2つの作像部(第1作像部6Kと第2作像部6Sとである。)が中間転写体としての中間転写ベルト8に対向するように設置されている。
第1作像部6Kは、可視光が投光される条件下では視認できる第1画像(赤外線が投光される条件下でも赤外線カメラを用いても視認できない画像である。)を形成するための作像部である。この第1作像部6Kで形成される第1画像は、不可視光としての赤外線を反射するものである。
ここで、図2を参照して、第1作像部6Kは、像担持体としての感光体ドラム1と、感光体ドラム1の周囲に配設された帯電装置4、現像装置5、クリーニング装置2が一体化されたプロセスカートリッジである。そして、感光体ドラム1上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程、除電工程)がおこなわれて、感光体ドラム1上に黒色画像が形成されることになる。
なお、第2作像部6Sは、可視光が投光される条件下では視認できて赤外線が投光される条件下では赤外線カメラを用いることで視認可能な第2画像を形成するための作像部であるが、使用されるトナーの種類が異なる以外は、第1作像部6Kとほぼ同様の構成となっている。また、この第2作像部6Sで形成される第2画像は、不可視光としての赤外線を吸収するものであって、モノクロ画像形成装置などで一般的に用いられるトナー(黒トナー)によって形成される画像と同じ特性を有するものである。
本願明細書等では、第1作像部6Kによって形成される第1画像を適宜に「可視画像」と呼び、第2作像部6Sによって形成される第2画像を適宜に「不可視画像」と呼ぶことにする。
図2を参照して、像担持体としての感光体ドラム1は、メインモータによって反時計方向に回転駆動される。そして、帯電装置4の位置で、感光体ドラム1の表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム1の表面は、書込み装置7(露光装置)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1の表面は、現像装置5(現像ローラ51)との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、トナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム1の表面は、中間転写ベルト8及び1次転写ローラ9との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム1の表面は、クリーニング装置2との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによって除去されてクリーニング装置2内に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム1の表面は、除電装置との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、単に赤外線による視認の可否を気にせずに、黒色の画像を形成するときには、2つの作像部のうち第1作像部6K(又は、第2作像部6S)のみで上述した作像プロセスがおこなわれて、第1作像部6K(又は、第2作像部6S)によって形成した画像のみが中間転写ベルト8に1次転写されることになる。
これに対して、通常の黒色の画像(赤外線による視認ができない第1画像)に加えて、赤外線による視認が可能な画像(第2画像)をも形成する場合には、2つの作像部6K、6Sでそれぞれ上述した作像プロセスがおこなわれて、2つの作像部6K、6Sでそれぞれ形成した画像が中間転写ベルト8に重ねて1次転写されることになる。
また、用途は限定されることになるが、第2画像(不可視画像)のみを形成するときには、2つの作像部のうち第2作像部6Sのみで上述した作像プロセスをおこなって、第2作像部6Sによって形成した画像のみを中間転写ベルト8に1次転写させることもできる。
なお、不可視画像を形成する場合については、後で詳しく説明する。
ここで、中間転写体としての中間転写ベルト8は、複数のローラ部材によって張架・支持されるとともに、1つのローラ部材(駆動ローラ)の回転駆動によって図1の矢印方向(時計方向)に無端移動される。
2つの1次転写ローラ9は、それぞれ、2つの作像部6K、6Sの感光体ドラム1に対して中間転写ベルト8を介してそれぞれ対向するように設置されている。具体的に、1次転写ローラ9は、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1との間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写ローラ9に、それぞれ、転写電源からトナーの極性とは逆の1次転写バイアス(1次転写電圧)が印加される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に回転して、2つの1次転写ローラ9の1次転写ニップを順次通過する。こうして、2つの感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト8上に重ねて1次転写されたり、第1作像部6Kの感光体ドラム1上のトナー像のみが中間転写ベルト8上に1次転写されたりすることになる。
その後、トナー像が1次転写された中間転写ベルト8は、2次転写ローラ19との対向位置に達する。この位置では、2次転写対向ローラが、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成されたトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された用紙等のシートP上に転写される。このとき、中間転写ベルト8には、シートPに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング装置の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8上の未転写トナーが除去される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、図1を参照して、2次転写ニップの位置に搬送されるシートPは、装置本体100の下方に配設された給紙ユニット26(給紙カセット)から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等が配設された搬送経路を経由して搬送されるものである。
詳しくは、給紙ユニット26には、シートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28(タイミングローラ対)に搬送されたシートPは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上の画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、シートPが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、シートP上に、所望の画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置で画像が転写されたシートPは、定着装置20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像がシートP上に定着される(定着工程である。)。
その後、シートPは、排紙ローラ対によって装置外へと排出される。排紙ローラ対によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、スタック部上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2を用いて、作像部6K、6Sにおける現像装置5の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
現像装置5は、感光体ドラム1に当接する現像ローラ51(現像剤担持体)、現像ローラ51に当接するドクターブレード52(現像剤規制部材)、現像ローラ51に当接する供給ローラ53、装置内のトナーを撹拌する撹拌部材54、等で構成される。現像装置5内には、トナーT(1成分現像剤)が収容されている。
このように構成された現像装置5は、次のように動作する。
現像装置5内で撹拌部材54によって撹拌・搬送されるトナーTの一部が、供給ローラ53に担持される。そして、供給ローラ53に担持されたトナーTは、現像ローラ51との摺接によって摩擦帯電して、その一部が現像ローラ51に担持される。そして、現像ローラ51に担持されたトナーは、ドクターブレード52によって適量化された後に、感光体ドラム1との対向位置(現像領域)に達する。このとき、現像ローラ51上のトナーは、ドクターブレード52との摺接によって摩擦帯電することになる。そして、現像領域で、適量化されたトナーが感光体ドラム1上の静電潜像に付着して、感光体ドラム1上にトナー像が形成されることになる。
また、上述した現像領域に形成される電界は、レーザ光Lの照射によって感光体ドラム1の表面に形成される露光電位(画像部電位)と、現像電源によって現像ローラ51に印加される現像バイアスと、の電位差によるものである。
以下、本実施の形態において特徴的な、画像形成装置100の構成・動作について説明する。
先に図1及び図2を用いて説明したように、本実施の形態における画像形成装置100には、第1作像部6Kと第2作像部6Sとの2つの作像部が設けられている。
第1作像部6Kは、可視光が投光される条件下(通常の使用環境下である。)では視認できて赤外線が投光される条件下では赤外線カメラ300(図6参照)を用いても視認できない第1画像を形成するための作像部である。
第1画像を形成するために用いられる第1トナー(第1作像部6Kの現像装置5に収容されたトナーであって、赤外線が投光される条件下でも赤外線カメラを用いても視認できずに可視光が投光される条件下では視認できる画像を形成するためのトナーである。)は、赤外線を反射する黒色トナーであって、その詳細については後で説明する。
このような第1作像部6K(第1トナー)を用いて形成した通常印刷画像Mは、複製可能なものである。すなわち、記録したい文字情報や図形情報などの通常印刷画像MがシートP上に印刷された印刷物POを原本(図3(A)の文字「R」参照)として、その原本を複写機で複製(コピー)すると、その複製物PK(図3(B)の文字「R」参照)には、濃度の違いなど多少の違いは生じる可能性はあるものの、基本的に通常印刷画像Mがそのまま複製されることになる。なお、図3(A)、(B)は、いずれも、通常の使用環境下で印刷物PO、PKを見た状態を示している。
また、この第1作像部6Kを用いて、地紋印刷画像Nを形成することもできる。
地紋印刷画像Nは、複製したときに原本とは異なる画像となるものである。図3(A)に示す原本POには、小ドット疎画像N1と大ドット密画像N2(隠し画像)とからなる地紋印刷画像Nが形成されている。しかし、図3(A)に示す原本POにおいて、小ドット疎画像N1(小ドットで疎に印刷した画像であって、破線で図示したドット画像である。)が通常印刷画像Mの背景として視認可能な状態であるのに対して、大ドット密画像N2(大ドットで密に印刷した画像であって、文字「COPY」である。)は画像としてほとんど視認しにくい状態になっている。そして、このような原本POを複製すると、その複製物PKは、図3(B)に示すように、複製時の光学的な読み込みにより、小ドット疎画像N1が消えて、大ドット密画像N2が浮かび上がって視認できるようになる。このように原本POを複製すると画像が変化する地紋印刷画像Nを用いることで、原本POと複製物PKとの違いを明確に識別することができる。したがって、原本に対する不正コピーを防止するための技術として用いることができる。
ここで、第2作像部6Sは、可視光が投光される条件下(通常の使用環境下である。)では視認できて、赤外線が投光される条件下では赤外線カメラ300(図6参照)を用いることで視認可能な第2画像としての不可視画像W(図3(A)、(C)参照)を形成する作像部である。
不可視画像Wを形成するために用いられる第2トナー(第2作像部6Sの現像装置5に収容されたトナーであって、適宜に「IRトナー」と呼ぶ。)は、赤外線を吸収する黒色トナーであって、上述した第1トナーと同色のトナーであることから、人が肉眼で見る限りにおいてはどちらも同色のトナーで印刷したものとして区別することができない。なお、この第2作像部6Sを用いて、通常印刷画像Mや地紋印刷画像Nを形成することも可能である。
図3(A)に示す原本POには、通常の使用環境(画像に可視光が投光される環境である。)では肉眼で識別しにくい不可視画像W(数字「×××××」)が形成されている。そして、このような原本POを赤外線カメラ300(図6参照)で見ると、その表示画面301において不可視画像W(数字「×××××」)をはっきりと視認することができる。
このような不可視画像Wは、積極的に表示したくない情報(例えば、マイナンバーなどである。)を印刷物(原本PO)に記録しておきたいときに有用である。
特に、本実施の形態では、このような不可視画像Wを1色のトナー(第2作像部6Sで用いられるトナー)を用いて形成しているため、不可視画像を複数色のトナーを用いて形成する場合に比べて、ランニングコストを低くすることができる。また、本実施の形態では、通常印刷画像Mや地紋印刷画像Nに不可視画像Wが重なってしまったとしても、これらの画像M、N、Wは同色のトナーで形成されるものであることから、人が肉眼で見る限りにおいてはどちらも同色のトナーで印刷したものとして区別することができないため、通常印刷画像Mや地紋印刷画像Nが混色によって見映えが悪くなるような不具合が生じることなく、通常印刷画像Mや地紋印刷画像Nはもちろんのこと不可視画像Wも良好に形成されることになる。しかも、これらの画像M、N、Wは黒色のトナーで形成されるものであるため、カラープリンタに比べて低廉で小型なモノクロプリンタにおける機能を高めることができる。
以下、第1作像部6Kで用いられるトナーの製造方法について詳述する。
まず、トナーの原材料として次の(1)~(6)を用いる。
(1)ポリエステル樹脂1(RN-306SF、花王株式会社製、重量平均分子量Mw7,700、酸価4mgKOH/g) 70部
(2)ポリエステル樹脂3(RN-290SF、花王株式会社製、重量平均分子量Mw87,000、酸価28mgKOH/g) 20部
(3)ワックス分散剤(EXD-001、三洋化成株式会社製)4部
(4)モノエステルワックス(WE-11、日油株式会社製、融点mp67℃) 6部
(5)サリチル酸誘導体ジルコニウム塩A 0.9部
(6)赤外線透過ブラック1(PALIOGEN BLACK L0086、BASF社製) 8部
なお、上述した(3)のポリエステル樹脂3は、ビスフェノールA-ポリエチレンオキサイド付加アルコール、ビスフェノールA-エチレンオキサイド付加アルコール、フマル酸、及び無水トリメリット酸から合成した樹脂である。
そして、これら(1)~(6)の原材料を、へンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製、FM20B)を用いて予備混合した後に、一軸混練機(Buss製、コニーダ混練機)で100度~130度の温度で溶融、混練する。そして、得られた混練物は室温まで冷却後、ロートプレックスにて200μm~300μmに粗粉砕する。 次いで、カウンタジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製、100AFG)を用いて、重量平均粒径が4.5±0.3μmとなるように粉砕エアー圧を適宜調整しながら微粉砕した後、気流分級機(株式会社マツボー製、EJ-LABO)で、重量平均粒径が5.2±0.2μm、重量平均粒径/個数平均粒径の比が1.20以下となるようにルーバー開度を適宜調整しながら分級して、第1トナーのトナー母体粒子を得る。
次いで、そのトナー母体粒子100部に対して、添加剤として、ヒュームドシリカ(ZD-30ST、株式会社トクヤマ製)1.3部、ヒュームドシリカ(UFP-35HH、電気化学株式会社製)1.5部、二酸化チタン(MT-150AFM、テイカ株式会社製)1.0部をヘンシェルミキサーで撹拌混合して、第1トナーを製造する。
なお、その他の製造方法としては、上述した製造方法に対して、原材料の「(6)赤外線透過ブラック1(PALIOGEN BLACK L0086、BASF社製) 8部」の代わりに、「赤外線透過ブラック1(PALIOGEN BLACK S0084、BASF社製) 7部、及び、ピグメントイエロー185(Paliotol Yellow D1155、BASF社製) 2部」を原材料として用いることもできる。
また、原材料の「(6)赤外線透過ブラック1(PALIOGEN BLACK L0086、BASF社製) 8部」の代わりに、「アゾ化合物染料ソルベントブラック3(Solvent Black 3、オリヱント化学工業社製) 9部」を原材料として用いることもできる。
また、原材料の「(6)赤外線透過ブラック1(PALIOGEN BLACK L0086、BASF社製) 8部」の代わりに、「アゾ化合物クロム錯体ソルベントブラック29(Solvent Black 29、オリヱント化学工業社製 9部」を原材料として用いることもできる。
ここで、本実施の形態における画像形成装置100は、地紋印刷画像N(複製したときに原本とは異なる画像となるものである。)を第1作像部6Kによって形成して、その地紋印刷画像Nを第2作像部6Sによって形成した不可視画像Wとともに1枚のシートP上に形成可能に構成されている。
特に、通常印刷画像M(複製可能な画像である。)を第1作像部6Kによって地紋印刷画像Nと同時に形成して、その通常印刷画像Mを地紋印刷画像Nと不可視画像Wととともに1枚のシートP上に形成可能に構成されている。すなわち、図3(A)に示すように、通常印刷画像Mと地紋印刷画像Nと不可視画像Wとが形成された原本PO(印刷物)を印刷することができる。
詳しくは、図1を参照して、第1作像部6Kによって形成された可視画像(通常印刷画像Mと地紋印刷画像Nとである。)と、第2作像部6Sによって形成された不可視画像Wと、が中間転写ベルト8に1次転写された後に、その中間転写ベルト8に1次転写された可視画像M、N及び不可視画像WがシートPに2次転写されることになる。
換言すると、本実施の形態では、画像形成プロセス(画像形成方法)として、地紋印刷画像Nを形成する地紋印刷工程と、不可視画像Wを形成する不可視画像形成工程と、地紋印刷画像Nを不可視画像Wとともに1枚のシートP上に転写する転写工程と、がおこなわれることになる。特に、通常印刷画像Mをも形成する場合には、上述した地紋印刷工程において、地紋印刷画像Nととともに通常印刷画像Mが形成されることになる。
本実施の形態では、上述した転写工程が、地紋印刷画像N(及び通常印刷画像M)と不可視画像Wとを中間転写ベルト8に1次転写した後に、それらの画像M、N、WをシートP上に2次転写する工程(2次転写工程)となっている。
さらに換言すると、本実施の形態における画像形成装置100は、可視光が投光される条件下では視認できて不可視光のみが投光される条件下では視認できない画像を形成可能な第1作像部6Kと、少なくとも赤外線(不可視光)が投光される条件下では視認可能な画像を形成可能な第2作像部6Sと、が設けられている。そして、このような画像形成装置100において画像を形成する画像形成方法として、可視光が投光される条件下では視認できる複製可能な第1画像(可視画像M、N)を第1作像部6Kで形成する工程と、可視光が投光される条件下では視認可能であって複製したときに複製対象となった印刷物とは異なる画像が得られる地紋印刷画像Nを第1作像部6Sによって形成する工程と、赤外線(不可視)が投光されることで視認可能な第2画像(不可視画像W)を第2作像部6Sで形成する工程と、を備えている。そして、第1画像(可視画像M、N)と地紋印刷画像Nと第2画像(不可視画像W)とを1枚のシート(同一媒体)に形成している。
このように、本実施の形態では、同一媒体としての1枚のシートPに地紋印刷画像Nと不可視画像Wとの双方を印刷することができる。これにより、積極的に表示したくないマイナンバーなどの情報を不可視画像Wとして記録した印刷物(原本PO)と、複製物PKと、を一目で識別することができるため、原本POの管理をしやすくなる。
シートPに不可視画像Wは形成できるが地紋印刷画像Nを形成することができない場合には、不可視画像Wが形成された原本と、複製により不可視画像Wが形成されていない複製物と、を一目で識別することができない。そのため、原本と複製物とを取り違えてしまって、原本を管理する管理者が第三者に原本を手渡してしまうような管理上の不具合が生じてしまう可能性がある。
これに対して、本実施の形態では、シートPに不可視画像Wと地紋印刷画像Nとの双方を形成することができるため、そのような不具合の発生を軽減することができる。特に、本実施の形態では、不可視画像Wと地紋印刷画像Nとに加えて、通常印刷画像Mをも同じシートPに形成できるため、そのような管理すべき印刷物の作製に有用である。また、先に説明したように、不可視画像Wや地紋印刷画像Nや通常印刷画像Mが記録された印刷物は、2つの作像部6K、6Sを用いて形成するものであるため、低コストで良好に作製されたものになる。
ここで、本実施の形態では、シートP上に地紋印刷画像Nと不可視画像Wとを重ねて形成するときに、不可視画像Wが下層になり地紋印刷画像Nが上層になるように形成している。
具体的に、図3(A)に示すような原稿POを形成するときに、図4(A)に示すように、地紋印刷画像Nと不可視画像Wとが重なる部分は、シートP上に不可視画像W、地紋印刷画像Nの順に積層されることになる。また、通常印刷画像Mと不可視画像Wとが重なる部分は、シートP上に不可視画像W、通常印刷画像Mの順に積層されることになる。
図1に示すように、中間転写ベルト8の走行方向上流側に第1作像部6Kが配置され、走行方向下流側に第2作像部6Sが配置されている。そのため、中間転写ベルト8上においては、地紋印刷画像N(又は、通常印刷画像M)、不可視画像Wの順に積層されることになる。そして、そのように中間転写ベルト8上に積層された画像が、2次転写ニップでシートP上に2次転写されることで、シートP上に不可視画像W、地紋印刷画像N(又は、通常印刷画像M)の順に積層されることになる。
このようにシートP上に不可視画像W、地紋印刷画像N(又は、通常印刷画像M)の順に積層することで、シートP上に地紋印刷画像N(又は、通常印刷画像M)、不可視画像Wの順で積層する場合に比べて、赤外線が投光される条件下では赤外線カメラ300を用いることで視認可能なトナーがシートP上で最背面になり、2次転写効率の影響を受けにくくなるため、赤外線カメラ300を用いたときの視認性が向上することになる。
なお、第1作像部6Kによって地紋印刷画像Nと通常印刷画像Mとを同時に形成するとき、通常印刷画像Mが形成される部分には、地紋印刷画像Nは形成されないことになる。
なお、本実施の形態では、図4(A)に示すように、シートP上に不可視画像Wと地紋印刷画像N(又は、通常印刷画像M)とを積層可能に原稿POを形成したが、図4(B)に示すように、シートP上に不可視画像Wと地紋印刷画像N(又は、通常印刷画像M)とを積層しないように原稿POを形成することもできる。そのような場合には、不可視画像Wが、通常印刷画像Mが形成されない領域であって、地紋印刷画像Nが形成されていない領域に形成されることになる(又は、地紋印刷画像Nの領域に入り込むように形成されることになる)。
そのような場合には、シートP上への画像M、N、Wの全体的な転写効率をさらに向上させることができる。また、このような場合には、全体的にトナーを節約することができるとともに、定着システムにやさしいものとなる(定着性が向上する)。
また、地紋印刷画像を第1作像部6Kよって形成して、地紋印刷画像を第2作像部6Sによって形成した第2画像(不可視画像)とともに1枚のシート上に形成することもできる。そのとき、通常印刷画像を第1作像部6K及び第2作像部6Sの少なくとも一方によって地紋印刷画像と同時に形成して、その通常印刷画像を地紋印刷画像と第2画像(不可視画像)ととともに1枚のシートP上に形成することもできる。
ここで、本実施の形態において、地紋印刷画像N(小ドット疎画像N1及び大ドット密画像N2)や不可視画像Wは、通常印刷画像Mとともに、いずれも、図3(A)のものに限定されることなく、任意の画像とすることができる。
具体的に、図5に示すように、画像形成装置100に通信可能に繋がれた入力装置としてのパソコン200を用いて、その表示画面201から任意の画像M、N、Wを入力指定することができる。その指定内容としては、例えば、画像の内容(文字列の種類、フォント、スタイル、サイズ、角度、濃度など)、シート上の印刷位置、などである。図5は、パソコン200の画面201に地紋印刷画像Nの設定画面を表示した状態を示しているが、不可視画像Wの設定画面も同様に表示させることになる。
なお、そのような画像M、N、Wの入力は、パソコン200の他、画像形成装置100の外装部に設置された操作部90(図1参照)を用いて直接おこなうこともできる。
<変形例1>
図7は、変形例1の原本POとしての印刷物を示す図であって、本実施の形態における図3(A)に対応する図である。
図7に示す原本POのように、シートP上に通常印刷画像M(文字「R」)と地紋印刷画像Nと不可視画像W(数字「×××××」)とを形成する場合に、通常印刷画像Mと不可視画像Wとが重なるように形成することもできる。そのような場合でも、その原本POを赤外線カメラ300で見ると、不可視画像W(数字「×××××」)のみを視認することができる。
<変形例2>
図8は、変形例2としての画像形成装置100を示す構成図であって、本実施の形態における図1に対応する図である。
図8に示す変形例2の画像形成装置100は、第1、第2作像部6K、6Sで形成した画像M、N、Wを、中間転写ベルト8を介してシートPに形成するのではなくて、シートPに直接的に形成している。詳しくは、給紙ユニット26から給送されたシートPは、レジストローラ対28によって搬送された後に、転写搬送ベルト30による搬送によって第1、第2作像部6K、6Sの位置を順に通過する。そして、シートP上に、第1作像部6Kで形成された可視画像M、N、第2作像部6Sで形成された不可視画像Wが積層されることになる。
このように画像形成装置100を構成した場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、本実施の形態における画像形成装置100は、可視光が投光される条件下では視認できて赤外線(不可視光)のみが投光される条件下では視認できない画像を形成可能な第1作像部6Kと、少なくとも赤外線(不可視光)が投光される条件下では視認可能な画像を形成可能な第2作像部6Sと、が設けられている。そして、可視光が投光される条件下では視認できる複製可能な第1画像(可視画像M、N)を第1作像部6Kで形成している。また、可視光が投光される条件下では視認可能であって、複製したときに複製対象となった印刷物とは異なる画像が得られる地紋印刷画像Nを第1作像部6Kによって形成している。さらに、赤外線(不可視光)が投光されることで視認可能な第2画像(不可視画像W)を第2作像部2Sで形成している。そして、第1画像(可視画像M、N)と地紋印刷画像Nと第2画像(不可視画像W)とを1枚のシート(同一媒体)に形成している。
これにより、不可視画像Wを形成した印刷物を原本POとしたものと、その原本POを複製したものPKと、を容易に識別することができる。
なお、本実施の形態では、2つの作像部6K、6Sをそれぞれプロセスカートリッジとして構成して、作像部6K、6Sのメンテナンス性を高めているが、作像部6K、6Sをプロセスカートリッジとして構成しなくてもよい。
なお、本願明細書等において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置と、のうち少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットと定義する。
また、本実施の形態では、作像部6K、6Sにおける現像装置5として1成分現像方式のものを用いたが、現像装置として2成分現像方式のものを用いることもできる。その場合、現像装置には、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤が収容されて、現像装置内のトナー消費に合わせてトナー容器から現像装置に適宜にトナーが補給されることになる。また、そのような場合に、第1作像部6Kの現像装置5に補給されるトナーは第1トナーであって、第2作像部6Sの現像装置5に補給されるトナーは第2トナーとなる。
また、本実施の形態では、地紋印刷画像Nを第1作像部6Kによって形成したが、地紋印刷画像Nを第2作像部6Sによって形成することもできるし、地紋印刷画像Nを第1作像部6Kと第2作像部6Sとの双方によって形成することもできる。
また、本実施の形態では、不可視光として赤外線を用いたが、不可視光はこれに限定されず、例えば、不可視光として紫外線を用いることもできる。不可視光として紫外線を用いた場合には、カメラを使用しなくても視認できる。視認可能な不可視光として赤外線を用いる場合には、第2画像は、赤外線が投光される条件下では視認可能であるが、紫外線が投光される条件下では必ずしも視認可能とならないことになる。また、視認可能な不可視光として紫外線を用いる場合には、第2画像は、紫外線が投光される条件下では視認可能であるが、赤外線が投光される条件下では必ずしも視認可能とならないことになる。
また、本実施の形態では、地紋印刷画像Nを小ドット疎画像N1と大ドット密画像N2とで構成したが、地紋印刷画像Nのドットの大きさを、第2画像(不可視画像W)のドットの大きさと同じにすることもできる。
また、本実施の形態では、第2画像(不可視画像W)を形成するために用いられる第2トナーとして、赤外線を吸収する黒色トナーを用いたが、第2トナーとして透明なIRトナーを用いることもできる。
また、本実施の形態では、赤外線カメラを用いて不可視画像W(第2画像)を視認するようにしたが、不可視画像(第2画像)を視認するための装置や方法はこれに限定されることなく、不可視画像(第2画像)に赤外線を投光する装置や方法であればよい。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
なお、本願明細書等において、「同色」とは、ベタ画像を印刷したときに色差ΔE(JIS)が2.5以下となるものと定義する。
また、本願明細書等において、「シート」とは、用紙(紙)に限定されることなく、シート状の記録媒体(媒体)のすべて、例えば、コート紙、ラベル紙、OHPシート、等も含むものと定義する。
1 感光体ドラム(像担持体)、
5 現像装置、
6K 第1作像部、
6S 第2作像部、
8 中間転写ベルト、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)、
200 パソコン、
300 赤外線カメラ、
P シート(記録媒体)、
PO 原本(印刷物)、
PK 複製物(印刷物)
M 通常印刷画像、
N 地紋印刷画像、 N1 小ドット疎画像、 N2 大ドット密画像、
W 不可視画像。
特開2018-60169号公報 特開2018-58264号公報

Claims (20)

  1. 黒色画像を形成可能なモノクロの画像形成装置であって、
    可視光が投光される条件下では視認できて、不可視光のみが投光される条件下では視認できない黒色画像を形成可能な第1作像部と、
    前記可視光が投光される条件下でも前記不可視光が投光される条件下でも視認可能な黒色画像を形成可能な第2作像部と、
    を備え、
    可視光が投光される条件下では視認できる複製可能な第1画像を前記第1作像部で形成し、
    可視光が投光される条件下では視認可能であって、複製したときに複製対象となった印刷物とは異なる画像が得られる地紋印刷画像を前記第1作像部と前記第2作像部とのうち少なくとも一方によって形成し、
    前記不可視光が投光されることで視認可能な第2画像を前記第2作像部で形成し、
    前記第1画像と前記地紋印刷画像と前記第2画像とを同一媒体に形成し、
    前記第1作像部と前記第2作像部とは、中間転写体に対向するように、前記中間転写体の走行方向に対して前記第1作像部が前記第2作像部の上流側に設置されて、
    前記第1作像部によって形成された黒色画像が前記中間転写体に1次転写された後に、前記第2作像部によって形成された黒色画像が前記中間転写体に1次転写されて、その後に前記1次転写されたそれぞれの画像がシートに2次転写されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記不可視光は、赤外線であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1画像を形成するために用いられる第1トナーは、赤外線を反射する黒色トナーであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2画像を形成するために用いられる第2トナーは、赤外線を吸収する黒色トナーであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第2画像を形成するために用いられる第2トナーは、IRトナーであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1画像を形成するために用いられる第1トナーと、前記第2画像を形成するために用いられる第2トナーと、はいずれも黒色であることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前地紋印刷画像を前記第1作像部で形成することを特徴とする請求項1~請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前地紋印刷画像を前記第2作像部で形成することを特徴とする請求項1~請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記第2画像のドットの大きさは、前地紋印刷画像のドットの大きさと同じであることを特徴とする請求項1~請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記地紋印刷画像と前記第2画像とを重ねて形成するときに、前記第2画像が下層になり前記地紋印刷画像が上層になるように形成することを特徴とする請求項1~請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 黒色画像を形成可能なモノクロの画像形成方法であって、
    可視光が投光される条件下では視認できて、不可視光のみが投光される条件下では視認できない黒色画像を形成可能な第1作像部と、
    前記可視光が投光される条件下でも前記不可視光が投光される条件下でも視認可能な黒色画像を形成可能な第2作像部と、
    を備えた画像形成装置において画像を形成する画像形成方法であって、
    可視光が投光される条件下では視認できる複製可能な第1画像を前記第1作像部で形成する工程と、
    可視光が投光される条件下では視認可能であって、複製したときに複製対象となった印刷物とは異なる画像が得られる地紋印刷画像を前記第1作像部と前記第2作像部とのうち少なくとも一方によって形成する工程と、
    前記不可視光が投光されることで視認可能な第2画像を前記第2作像部で形成する工程と、
    を備え、
    前記第1画像と前記地紋印刷画像と前記第2画像とを同一媒体に形成し、
    前記第1作像部と前記第2作像部とは、中間転写体に対向するように、前記中間転写体の走行方向に対して前記第1作像部が前記第2作像部の上流側に設置されて、
    前記第1作像部によって形成された黒色画像が前記中間転写体に1次転写された後に、前記第2作像部によって形成された黒色画像が前記中間転写体に1次転写されて、その後に前記1次転写されたそれぞれの画像がシートに2次転写されることを特徴とする画像形成方法。
  12. 前記不可視光は、赤外線であることを特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  13. 前記第1画像を形成するために用いられる第1トナーは、赤外線を反射する黒色トナーであることを特徴とする請求項12に記載の画像形成方法。
  14. 前記第2画像を形成するために用いられる第2トナーは、赤外線を吸収する黒色トナーであることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の画像形成方法。
  15. 前記第2画像を形成するために用いられる第2トナーは、IRトナーであることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の画像形成方法。
  16. 前記第1画像を形成するために用いられる第1トナーと、前記第2画像を形成するために用いられる第2トナーと、はいずれも黒色であることを特徴とする請求項11~請求項14のいずれかに記載の画像形成方法。
  17. 前地紋印刷画像を前記第1作像部で形成することを特徴とする請求項11~請求項16のいずれかに記載の画像形成方法。
  18. 前地紋印刷画像を前記第2作像部で形成することを特徴とする請求項11~請求項16のいずれかに記載の画像形成方法。
  19. 前記第2画像のドットの大きさは、前地紋印刷画像のドットの大きさと同じであることを特徴とする請求項11~請求項18のいずれかに記載の画像形成方法。
  20. 前記地紋印刷画像と前記第2画像とを重ねて形成するときに、前記第2画像が下層になり前記地紋印刷画像が上層になるように形成することを特徴とする請求項11~請求項19のいずれかに記載の画像形成方法。
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