JP7540259B2 - 炭素繊維シート製造方法、炭素繊維ウェブ製造装置および炭素繊維シート製造装置 - Google Patents
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Description
[2]前記脱水路の底面の幅(W1)に対する前記脱水路の底面の長さ(L)の比率(L/W1)が2以上、3以上、5以上、10以上、15以上、20以上、または30以上である、[1]に記載の炭素繊維シート製造方法。
[3]前記底面が前記上流端側から前記下流端側に向かって上り勾配を有する、[1]または[2]に記載の炭素繊維シート製造方法。
[4]導入路が前記脱水路の前記上流端に結合され、前記導入路は透水性を有さない底面とその底面を挟んで設けられた2つの側壁とを備えた開水路であり、前記導入路を通して前記脱水路に前記炭素繊維懸濁液が供給される、[1]~[3]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[5]前記脱水路と前記導入路の継目において、前記導入路の底面の幅(W2)が前記脱水路の底面の幅(W1)の0.8倍以上であり、好ましくは0.9倍以上である、[4]に記載の炭素繊維シート製造方法。
[6]前記脱水路と前記導入路の継目において、前記導入路の液深が前記脱水路の液深の0.8倍以上であり、好ましくは0.9倍以上である、[4]または[5]に記載の炭素繊維シート製造方法。
[7]前記脱水路における前記抄紙網の走行速度が、前記脱水路の上流端における前記炭素繊維懸濁液の平均流速の0.75~1.25倍であり、好ましくは0.8~1.2倍であり、より好ましくは0.9~1.1倍である、[4]~[6]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[8]前記抄紙網の走行速度が1~3m/min、1~5m/min、1~10m/min、1~20m/min、1~40m/minまたは1~80m/minである、[4]~[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]前記導入路内において前記炭素繊維懸濁液中の炭素繊維が流れ方向に配向する、[4]~[8]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[10]前記導入路が、前記脱水路との継目を下流端とする層流区間を有する、[4]~[8]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[11]前記炭素繊維懸濁液中の炭素繊維を流れ方向に配向させるのに十分な長さを、前記層流区間が有する、[10]に記載の炭素繊維シート製造方法。
[12]前記導入路の内面の表面粗さRzが5μm以下である、[4]~[11]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[13]前記導入路の底面の幅が、前記導入路における前記炭素繊維懸濁液の液深よりも大きい、[4]~[12]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[14]前記導入路の少なくとも一部に前記導入路をサブ路に分割するための仕切りが設けられる、[4]~[13]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[15]前記導入路を上面視したとき前記仕切りの下流端が流線形である、[14]に記載の炭素繊維シート製造方法。
[16]前記導入路に設けられた幅員減少部を有する、[4]~[15]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[17]前記導入路を上面視したときの、前記脱水路の長手方向に対する前記導入路の底面の側縁の傾斜の最大値が、前記幅員減少部において10~80°であり、好ましくは10~40°であり、より好ましくは10~30°である、[16]に記載の炭素繊維シート製造方法。
[18]前記導入路を上面視したとき、前記幅員減少部の上流端において前記導入路の底面の側縁が1mm以上の曲率半径で湾曲している、[16]または[17]に記載の炭素繊維シート製造方法。
[19]前記導入路を上面視したとき、前記幅員減少部の下流端において前記導入路の底面の側縁が1mm以上の曲率半径で湾曲している、[16]~[18]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[20]前記導入路の上流端における液深が下流端における液深の0.8~1倍、好ましくは0.9~1倍、より好ましくは0.95~1倍である、[4]~[19]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[21]前記導入路が、上流側から下流側に向かって前記炭素繊維懸濁液の流速が減少する部分を有さない、[4]~[20]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[22]前記導入路において、底面と側壁の境界が曲面である、[4]~[21]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[23]前記脱水路と前記導入路の継目において、前記導入路の底面の幅および液深が、それぞれ、前記脱水路の底面の幅および液深の0.9~1.1倍であり、好ましくは0.9~1倍であり、より好ましくは0.95~1倍である、[9]~[22]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[24]前記炭素繊維懸濁液が、水と、粘剤と、繊維長が3~100mmの範囲内の炭素短繊維とからなる、[1]~[23]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[25]前記炭素繊維懸濁液が、12~50mmの範囲内の繊維長を有する炭素短繊維を含有する、[24]に記載の炭素繊維シート製造方法。
[26]前記炭素繊維懸濁液が含有する繊維長3~100mmの炭素短繊維のうち、95wt%以上が繊維長を12~50mmの範囲内に有する、[25]に記載の炭素繊維シート製造方法。
[27]前記炭素繊維懸濁液がポリアクリルアミドを含有する、[1]~[26]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
[28]長手方向を有する底面と各々が前記底面の前記長手方向に沿って伸びる2つの側壁とを備え、前記底面が抄紙網の表面である脱水路を有し、前記抄紙網を前記脱水路の上流端から下流端に向かう方向に走行させながら、前記脱水路の前記上流端側から前記脱水路内に炭素繊維懸濁液を導入したとき、前記炭素繊維懸濁液が前記脱水路内を前記上流端側から前記下流端側に向かって流れる間に脱水される、炭素繊維ウェブ製造装置。
[29]前記脱水路の底面の幅(W1)に対する前記脱水路の底面の長さ(L)の比率(L/W1)が2以上、3以上、5以上、10以上、15以上、20以上、または30以上である、[28]に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[30]前記底面が前記上流端側から前記下流端側に向かって上り勾配を有している、[28]または[29]に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[31]導入路が前記脱水路の前記上流端に結合され、前記導入路は透水性を有さない底面とその底面を挟んで設けられた2つの側壁とを備えた開水路であり、前記導入路を通して前記脱水路に前記炭素繊維懸濁液が供給される、[28]~[30]のいずれかに記載の炭素ウェブ製造装置。
[32]前記脱水路と前記導入路の継目において、前記導入路の底面の幅(W2)が前記脱水路の底面の幅(W1)の0.8倍以上であり、好ましくは0.9倍以上である、[31]に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[33]前記脱水路と前記導入路の継目において、前記導入路の底面が前記脱水路の底面と連続しているか、または、前記脱水路の底面より低い位置にある、[31]または[32]に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[34]前記導入路の内面の表面粗さRzが5μm以下である、[31]~[33]のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[35]前記導入路の少なくとも一部に前記導入路をサブ路に分割するための仕切りが設けられている、[31]~[34]のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[36]前記導入路を上面視したとき前記仕切りの下流端が流線形である、[35]に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[37]前記導入路に設けられた幅員減少部を有する、[31]~[36]のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[38]前記導入路を上面視したときの、前記脱水路の長手方向に対する前記導入路の底面の側縁の傾斜の最大値が、前記幅員減少部において10~80°であり、好ましくは10~40°であり、より好ましくは10~30°である、[37]に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[39]前記導入路を上面視したとき、前記幅員減少部の上流端において前記導入路の底面の側縁が1mm以上の曲率半径で湾曲している、[37]または[38]に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[40]前記導入路を上面視したとき、前記幅員減少部の下流端において前記導入路の底面の側縁が1mm以上の曲率半径で湾曲している、[37]~[39]のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[41]前記導入路の底面がひとつの平面である、[31]~[40]のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[42]前記導入路が、上流側から下流側に向かって底面の幅員が増加する部分を有さない、[31]~[41]のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[43]前記導入路において、底面と側壁の境界が曲面である、[31]~[42]のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[44]前記脱水路と前記導入路の継目において、前記導入路の底面の幅が、前記脱水路の底面の幅の0.9~1.1倍であり、好ましくは0.9~1倍であり、より好ましくは0.95~1倍である、[31]~[43]のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
[45][28]~[44]のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置と乾燥機とからなる炭素繊維シート製造装置。
[46][45]に記載の炭素繊維シート製造装置を用いる、炭素繊維シート製造方法。
[47][1]~[27]および[46]のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法で炭素繊維シートを製造することと、前記炭素繊維シートを熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂で含浸することとを含む、プリプレグの製造方法。
図1は脱水路の基本構成を示す模式図で、図1(a)は上面図、図1(b)は図1(a)中の破線X-Xの位置における断面図である。
図1に示すように、脱水路10は、長手方向を有する底面11と、それぞれが底面11の長手方向に沿って延びる2つの側壁12、12とを備える開水路(open channel)であり、炭素繊維懸濁液は底面11の長手方向に沿って脱水路10内を一方向に流れることが可能である。
図2に示すように、抄紙網13は無端ベルトであり、その一部が脱水路10の底面11を形成している。
脱水路10の一方の端を上流端101、他方の端を下流端102と呼ぶとき、実施形態に係る炭素繊維シート製造方法では、上流端101側から脱水路10内に炭素繊維懸濁液が導入される。
図2中の太矢印は、脱水路10内における炭素繊維懸濁液の流動方向であると同時に、脱水路10における抄紙網13の走行方向である。すなわち、脱水路10の底面は、脱水路10内における炭素繊維懸濁液の移動方向と同じ方向に走行する抄紙網13の表面である。
炭素繊維懸濁液が層流をなして脱水路10内を上流端101から下流端102に向かって流れるとき、側壁12に近づくほど流速が小さいために、炭素繊維懸濁液中の炭素繊維にはせん断力が作用する。このせん断力の作用で、炭素繊維は炭素繊維懸濁液の流動方向に引き伸ばされるとともに、繊維方向が該流動方向と一致するように配向する。
図3を参照すると、リザーバー30に貯えられた炭素繊維懸濁液は流路を通して脱水路10に供給される。脱水路10の上流端101側に導入された炭素繊維懸濁液は、脱水路10内を下流端102側に向かって流れる間に脱水され、それに伴い炭素繊維ウェブが形成される。脱水を促進するために、脱水路10の下には吸引ボックス40が設置される。
吸引ボックス40は、脱水路10の流れ方向に沿って吸引量を変えることが可能であり、下流側に向かって吸引量を多くしていくことにより、脱水路10内での炭素繊維懸濁液の逆流を防止することができる。
脱水路10で形成された炭素繊維ウェブは、従来公知の手段でフェルトに転写された後、乾燥機50に送られて乾燥されることにより炭素繊維シートとなる。
他の一例では、リザーバー30に貯えられた炭素繊維懸濁液が、リザーバー30に接続された流路に流入するとき、炭素繊維懸濁液中の炭素繊維が該流路に沿って配向し、その状態で炭素繊維懸濁液が脱水路10に流入し、脱水されて炭素繊維ウェブが形成される。
これらの例において、脱水路10で形成された炭素繊維ウェブを乾燥させて得られる炭素繊維シートは、炭素繊維が配向したものとなる。
脱水路10の底幅W1(底面11の幅)は、製造すべき炭素繊維シートのサイズに応じて適宜定めればよく、例えば0.3~1cm、1~5cm、5~10cm、10~25cm、25~50cm、50~100cm、1~2m、2~3mなどであり得るが、特に限定されるものではない。
底幅W1が大きい程、脱水路10内を流れる炭素繊維懸濁液と側壁12との間の摩擦が流れの性質に与える影響が小さくなるため、脱水路10内で渦が発生し易くなる。従って、底幅W1を大きくするときは、それに応じて脱水路10内における炭素繊維懸濁液の液深(depth)を小さくすることが、渦の発生を防止するうえで好ましい。
従って、脱水速度を必要なだけ小さくできるように、脱水路10の長さLを確保することが望ましい。脱水路10が十分に長ければ、脱水速度が低くても脱水路10内で炭素繊維懸濁液の脱水を完了させることができる。
底面11の長手方向に炭素繊維懸濁液が流れるように脱水路10を構成するのは、この理由による。
一方で、脱水路10の長さLが同じであれば、液深が小さいほど、また、流量が小さいほど、炭素繊維懸濁液を脱水して得られる炭素繊維ウェブの単位面積当たり重量は小さくなり、炭素繊維シートの生産効率が低下する。
従って、渦の発生を防止しつつも生産効率を低下させないためには、脱水路10の底幅W1に対する脱水路10の長さLの比率L/W1を大きくすることが好ましい。該比率L/W1は例えば2以上、更には3以上、更には5以上、更には10以上、更には15以上、更には20以上、更には30以上とすることができる。
液面を水平に近づけることは、脱水路10内での炭素繊維懸濁液の流れを安定化させるうえで有利である。
図6に示す炭素繊維シート製造装置が図3に示す炭素繊維シート製造装置と異なる点は、炭素繊維懸濁液がリザーバー30から導入路20を介して脱水路10に供給される点である。
導入路20は、図7に示すように、脱水路10の上流端101に結合される開水路であり、透水性を有さない底面21と、底面21を挟んで設けられた2つの側壁22、22とを備える。
脱水路10と導入路20は共に開水路であるため、脱水路10の液面と導入路20の液面は連続している。このことは、上流端101近傍で脱水路10内に乱流が発生し難くするうえで有利である。
具体的には、抄紙網13の走行速度は、好ましくは該平均流速の0.75~1.25倍であり、より好ましくは該平均流速の0.8~1.2倍であり、更に好ましくは該平均流速の0.9~1.1倍である。
ここで、脱水路10の上流端101における炭素繊維懸濁液の平均流速とは、脱水路10に導入される炭素繊維懸濁液の体積流量を、該上流端101における炭素繊維懸濁液流の断面積で除算した値をいう。
生産効率の観点からは、抄紙網13の走行速度を1m/min以上とすることが好ましく、脱水路10内で炭素繊維懸濁液の流れが著しく乱れない限り、3m/min、5m/min、10m/min、20m/min、40m/min、80m/minなどといった走行速度を採用してもよい。
層流区間Bでは底面21および側壁22に近づくほど流速が小さいために、炭素繊維懸濁液中の炭素繊維にはせん断力が作用する。このせん断力の作用で、炭素繊維は流動方向に引き伸ばされるとともに、繊維方向が該流動方向に一致するように配向する。
この場合、区間内で炭素繊維が配向するうえで十分な長さを層流区間Bが有することが必要である。
炭素繊維懸濁液の流速を下げることは層流の形成にとって有利である一方で、炭素繊維シートの生産性を低下させる方向にも働く。そのため、炭素繊維懸濁液の流速を下げずに、層流の形成を促す工夫が求められる。
層流の形成を促進するひとつの方法は、導入路20における炭素繊維懸濁液の液深を小さくことである。単に液深を小さくすると流量が小さくなるので、この方法を採用する場合には、併せて導入路20の底幅W2を広くすることが望ましい。従って、導入路20においては、底幅W2が炭素繊維懸濁液の液深よりも大きいことが好ましい。
図8の例では、複数のサブ路20Sからの流れが合流する部分で乱流が生じるのを防ぐために、仕切り23の下流端が流線形とされている。
幅員減少部Cでは、その上流端c1から下流端c2にかけて底幅W2が狭くなっており、下流側に向かうにつれて炭素繊維懸濁液の流速が増加している。そのため、炭素繊維は幅員減少部Cを通過するとき炭素繊維懸濁液の流動方向に引っ張られ、その長手方向が該流動方向と一致するように配向する。
導入路20を上面視したとき、幅員減少部Cの上流端c1および下流端c2において底面21の側縁21aを屈曲させないで、1mm以上の曲率半径で湾曲させることが、乱流を発生し難くするうえで好ましい。
幅員減少部Cにおいて、導入路20の底面21の平面形状は必ずしも線対称であることを要さない。
図9の例では、導入路20が幅員減少部Cの上流側と下流側にそれぞれ幅員一定の部分を有するが、必須ではない。導入路20の上流端が幅員減少部Cの上流端c1であってもよいし、あるいは、導入路20の下流端が幅員減少部Cの下流端c2であってもよく、一例では、導入路20全体が幅員減少部Cであってもよい。
上流側から下流側に向かって流速が減少し得る部分として、例えば、上流側から下流側に向かって底幅が広がる部分や、上流側から下流側に向かって液深が増加する部分が挙げられる。
炭素繊維懸濁液が含有する炭素短繊維は、繊維長が12~50mmの範囲内の成分を含むことが好ましい。より好ましいのは、炭素繊維懸濁液が含有する繊維長3~100mmの炭素短繊維のうち95wt%以上が繊維長を12~50mmの範囲内に有することである。
炭素繊維懸濁液が含有する炭素短繊維は、一部または全部が、炭素繊維廃棄物または炭素繊維複合材料廃棄物からリサイクルされたものであってもよい。
粘剤の水溶液における粘剤濃度は、調製すべき炭素繊維懸濁液の粘度に応じて決定すればよく、特に限定されないが、例えば0.3wt%程度とすることができる。
スネークポンプ内で発生する細かい泡は消え難く、炭素繊維の表面に付着してその自由な運動を邪魔するという、好ましくない働きをする。
一例では、原液における炭素繊維含有量を約0.1wt%とし、これを希釈して炭素繊維含有量0.03wt%の炭素繊維懸濁液を得ることができる。
例えば、実施形態に係る炭素繊維シート製造方法で製造した炭素繊維シートを、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂で含浸させることにより、プリプレグを製造することができる。
11 底面
12 側壁
13 抄紙網
101 上流端
102 下流端
20 導入路
20S サブ路
21 底面
22 側壁
23 仕切り
30 リザーバー
40 吸引ボックス
50 乾燥機
A 継目
B 層流区間
C 幅員減少部
Claims (30)
- (i)抄紙網の表面であって長手方向を有する底面と、各々が前記底面の前記長手方向に沿って伸びる2つの側壁とを備え、かつ、開水路である脱水路を準備すること、(ii)前記抄紙網を前記脱水路の上流端から下流端に向かう方向に走行させながら、前記脱水路の前記上流端側から前記脱水路内に炭素繊維懸濁液を導入すること、および、(iii)前記炭素繊維懸濁液が前記脱水路内を前記上流端側から前記下流端側に向かって流れる間に脱水されることで得られる炭素繊維ウェブを乾燥させること、を含み、
透水性を有さない底面とその底面を挟んで設けられた2つの側壁とを備えた開水路である、導入路が前記脱水路の前記上流端に結合され、
前記導入路が、前記脱水路との継目を下流端とする層流区間を有し、
前記脱水路と前記導入路の継目において、前記導入路の底面の幅が前記脱水路の底面の幅よりも大きく、
前記導入路を通して前記脱水路に前記炭素繊維懸濁液が供給され、
前記導入路内において前記炭素繊維懸濁液中の炭素繊維が流れ方向に配向する、炭素繊維シート製造方法。 - 前記脱水路と前記導入路の継目において、前記導入路の液深が前記脱水路の液深の0.8倍以上である、請求項1に記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記導入路の内面の表面粗さRzが5μm以下である、請求項1または2に記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記導入路の底面の幅が、前記導入路における前記炭素繊維懸濁液の液深よりも大きい、請求項1~3のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記導入路の少なくとも一部に前記導入路をサブ路に分割するための仕切りが設けられる、請求項1~4のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記導入路を上面視したとき前記仕切りの下流端が流線形である、請求項5に記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記導入路に設けられた幅員減少部を有する、請求項1~6のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記導入路を上面視したときの、前記脱水路の長手方向に対する前記導入路の底面の側縁の傾斜の最大値が、前記幅員減少部において10~80°である、請求項7に記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記導入路を上面視したとき、前記幅員減少部の上流端において前記導入路の底面の側縁が1mm以上の曲率半径で湾曲している、請求項7または8に記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記導入路を上面視したとき、前記幅員減少部の下流端において前記導入路の底面の側縁が1mm以上の曲率半径で湾曲している、請求項7~9のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記導入路の下流端における液深が上流端における液深の0.8~1倍である、請求項1~10のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記導入路が、上流側から下流側に向かって前記炭素繊維懸濁液の流速が減少する部分を有さない、請求項1~11のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記導入路において、底面と側壁の境界が曲面である、請求項1~12のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記脱水路と前記導入路の継目において、前記脱水路側の底面の幅および液深が、それぞれ、前記導入路側の底面の幅および液深の0.9~1.1倍である、請求項1~13のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
- 前記炭素繊維懸濁液が、水と、粘剤と、繊維長が3~100mmの範囲内の炭素短繊維とからなる、請求項1~14のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法。
- 長手方向を有する底面と各々が前記底面の前記長手方向に沿って伸びる2つの側壁とを備え、前記底面が抄紙網の表面である脱水路と、
透水性を有さない底面とその底面を挟んで設けられた2つの側壁とを備え、上流側から下流側に向かって前記底面の幅員が増加する部分を有さず、前記脱水路の上流端に結合された導入路と
を有し、
前記脱水路と前記導入路の継目において、前記導入路の底面の幅が前記脱水路の底面の幅よりも大きく、
前記抄紙網を前記脱水路の上流端から下流端に向かう方向に走行させながら、前記導入路を用いて前記脱水路の前記上流端側から前記脱水路内に炭素繊維懸濁液を導入したとき、前記炭素繊維懸濁液が前記脱水路内を前記上流端側から前記下流端側に向かって流れる間に脱水される、炭素繊維ウェブ製造装置。 - 前記脱水路と前記導入路の継目において、前記導入路の底面が前記脱水路の底面と連続しているか、または、前記脱水路の底面より低い位置にある、請求項16に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
- 前記導入路の内面の表面粗さRzが5μm以下である、請求項16または17に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
- 前記導入路の少なくとも一部に前記導入路をサブ路に分割するための仕切りが設けられている、請求項16~18のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
- 前記導入路を上面視したとき前記仕切りの下流端が流線形である、請求項19に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
- 前記導入路に設けられた幅員減少部を有する、請求項16~20のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
- 前記導入路を上面視したときの、前記脱水路の長手方向に対する前記導入路の底面の側縁の傾斜の最大値が、前記幅員減少部において10~80°である、請求項21に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
- 前記導入路を上面視したとき、前記幅員減少部の上流端において前記導入路の底面の側縁が1mm以上の曲率半径で湾曲している、請求項21または22に記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
- 前記導入路を上面視したとき、前記幅員減少部の下流端において前記導入路の底面の側縁が1mm以上の曲率半径で湾曲している、請求項21~23のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
- 前記導入路の底面がひとつの平面である、請求項16~24のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
- 前記導入路において、底面と側壁の境界が曲面である、請求項16~25のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
- 前記脱水路と前記導入路の継目において、前記脱水路側の底面の幅が、前記導入路側の底面の幅の0.9~1.1倍である、請求項16~26のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置。
- 請求項16~27のいずれかに記載の炭素繊維ウェブ製造装置と乾燥機とからなる炭素繊維シート製造装置。
- 請求項28に記載の炭素繊維シート製造装置を用いる、炭素繊維シート製造方法。
- 請求項1~15および29のいずれかに記載の炭素繊維シート製造方法で炭素繊維シートを製造することと、前記炭素繊維シートを熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂で含浸することとを含む、プリプレグの製造方法。
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