JP7537335B2 - グロメットユニット及びワイヤハーネス - Google Patents

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Description

本開示は、グロメットユニット及びワイヤハーネスに関する。
特許文献1は、ブラケットを用いてグロメットをパネルに固定する技術を開示している。ブラケットがパネルに固定されるまでの間、グロメットとブラケットとは、グロメットの筒部の外周面に設けられた溝に、ブラケットが嵌め込まれることによって、仮止めされる。さらにグロメットにおいて、鍔部の外周縁からは、ブラケットの筒部に対する回り止めを行うための回止め突起が突出している。ブラケットのパネル側の面には、グロメットの回止め突起が嵌まり込む回止め凹部が設けられている。
特開2015-154690号公報
特許文献1に記載のグロメット及びブラケットの仮止め構造では、筒部の外周面に設けられた溝に、ブラケットが嵌め込まれる際に、筒部の外周面全体をブラケットに圧入する必要があり、圧入作業が面倒である。また、回止め突起と回止め凹部との位置が合っておらず、グロメット及びブラケットの姿勢が正規の姿勢にない場合に、グロメット及びブラケットを相対回転させる必要が生じる。
そこで、グロメット及びブラケットを簡易に正規の姿勢に仮止めすることができる技術を提供することを目的とする。
本開示のグロメットユニットは、パネルの孔を貫通する配線部材を覆いつつ前記孔を止水するグロメットと、前記グロメットを前記パネルに固定するブラケットと、を備え、前記グロメットは、第1筒部と前記第1筒部の端部に連なる鍔部とを有し、前記第1筒部は、蛇腹筒部を有し、前記鍔部は、前記第1筒部の前記端部から前記孔よりも大きく広がるように形成され、前記鍔部の第1面には、前記パネルの一方主面における前記孔の周りの部分に接触する環状凸部が設けられ、前記鍔部の第2面には、複数の仮止め突起が設けられ、前記ブラケットは、前記第2面側から前記鍔部を覆う本体部と、前記本体部に連なり前記パネルと固定される固定部とを有し、前記本体部には、前記複数の仮止め突起が挿入されて係止する複数の係止孔が形成されている、グロメットユニットである。
本開示によれば、グロメット及びブラケットを簡易に正規の姿勢に仮止めすることができる。
図1は実施形態1にかかるグロメットユニット及びこれを備えるワイヤハーネスを示す斜視図である。 図2は実施形態1にかかるグロメットユニット及びこれを備えるワイヤハーネスを示す斜視図である。 図3は実施形態1にかかるグロメットユニット及びこれを備えるワイヤハーネスを示す平面図である。 図4は実施形態1にかかるグロメットユニット及びこれを備えるワイヤハーネスを示す底面図である。 図5は図3のV-V線に沿った断面図である。 図6は図3のVI-VI線に沿った断面図である。 図7は図5のVII-VII線に沿った断面図である。 図8は図5の領域Aの拡大図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のグロメットユニットは、次の通りである。
(1)パネルの孔を貫通する配線部材を覆いつつ前記孔を止水するグロメットと、前記グロメットを前記パネルに固定するブラケットと、を備え、前記グロメットは、第1筒部と前記第1筒部の端部に連なる鍔部とを有し、前記第1筒部は、蛇腹筒部を有し、前記鍔部は、前記第1筒部の前記端部から前記孔よりも大きく広がるように形成され、前記鍔部の第1面には、前記パネルの一方主面における前記孔の周りの部分に接触する環状凸部が設けられ、前記鍔部の第2面には、複数の仮止め突起が設けられ、前記ブラケットは、前記第2面側から前記鍔部を覆う本体部と、前記本体部に連なり前記パネルと固定される固定部とを有し、前記本体部には、前記複数の仮止め突起が挿入されて係止する複数の係止孔が形成されている、グロメットユニットである。複数組の仮止め突起及び係止孔が係止して、グロメット及びブラケットとの仮止め及び回止めがなされる。この複数の仮止め突起が鍔部の第2面に設けられているため、グロメットの外周全体を係止孔に係止させずに済む。また、グロメット及びブラケットの正規の向きとなるように複数組の仮止め突起及び係止孔が位置合わせされた後に、複数組の仮止め突起及び係止孔が係止可能であるため、複数組の仮止め突起及び係止孔が係止した後にグロメット及びブラケットを相対回転させる必要がない。これらより、グロメット及びブラケットを簡易に正規の姿勢に仮止めすることができる。
(2)(1)のグロメットユニットにおいて、前記グロメットは、前記鍔部の前記第1面から突出する第2筒部を有し、前記第2筒部は、前記環状凸部よりも小さく形成されて前記孔を貫通し、前記第2筒部の外周面には、前記パネルの他方主面に引っ掛かる複数の突起が設けられ、前記第2筒部の先端部には、周方向に沿った一部に凹部が形成され、前記複数の突起は、前記凹部を挟んで配置されている一対の第1突起と、前記第1突起より前記第2筒部の周方向に大きく形成されて前記凹部に対向した位置に配置されている第2突起とを含んでもよい。これにより、第2筒部から延び出る配線部材が第2筒部の軸方向から曲がって配索されるときに凹部を通過することができる。これにより、配線部材が曲がって配索されやすい。また、配線部材が曲がった際に、パネルから抜ける方向に力がかかりやすい位置に第1突起よりも大きい第2突起が配置されているため、複数の突起によるグロメットとパネルとの仮固定状態が安定する。
(3)(1)又は(2)のグロメットユニットにおいて、前記鍔部は、前記第1筒部とつながる第1鍔部と、前記第1鍔部の外周側に設けられた第2鍔部とを有し、前記第1鍔部は、前記孔と同じかそれよりも小さく形成され、前記第2鍔部は、前記第1鍔部の端部よりも前記第2面側に突出しつつ、前記孔よりも大きく広がるように形成されており、前記環状凸部は、前記第2鍔部に設けられ、前記本体部は、前記第2鍔部を覆っていてもよい。これにより、第1筒部の変位が第2鍔部に達しにくい。
(4)(3)のグロメットユニットにおいて、前記ブラケットの前記本体部の内周縁部は、前記第1鍔部側に曲がっており、前記固定部が前記パネルに固定されていない状態で、前記本体部の前記内周縁部と前記第1鍔部とが離間していてもよい。ブラケットの本体部の内周縁部が第1鍔部側に曲がっていることにより、グロメットとブラケットとを位置決めしやすくなるととともに、本体部の内周縁部が周辺部材と干渉しにくくなる。固定部がパネルに固定されていない状態で、本体部の内周縁部と第1鍔部とが離間していることにより、本体部の内周縁部がグロメットとも干渉しにくくなる。
(5)(3)又は(4)のグロメットユニットにおいて、前記第1鍔部は、前記第1筒部の前記端部から前記孔の軸方向に延びつつ、前記孔の外周側に広がる部分を有してもよい。これにより、第1筒部の変位が第2鍔部により達しにくい。
(6)(1)から(5)のいずれか1つのグロメットユニットにおいて、前記固定部には、複数の固定孔が形成され、前記本体部には、前記第1筒部が通る貫通孔が形成され、前記固定孔と前記貫通孔との間に前記係止孔が設けられてもよい。これにより、作業者が、仮止め突起を係止孔に挿入する際、固定孔及び貫通孔を手掛かりとして係止孔を見つけやすくなる。
(7)(1)から(6)のいずれか1つのグロメットユニットにおいて、前記第1筒部は、前記蛇腹筒部よりも大きく形成され、カシメ部材を収容することが可能な収容筒部を有してもよい。これにより、第1筒部が、カシメ部材を有する配線部材を覆うことが容易となる。
(8)また、本開示のワイヤハーネスは、パネルの孔を貫通するように配索される配線部材と、前記配線部材を覆いつつ前記孔を止水するグロメットと、前記グロメットを前記パネルに固定するブラケットとを有するグロメットユニットと、を備え、前記グロメットは、第1筒部と前記第1筒部の端部に連なる鍔部とを有し、前記第1筒部は、蛇腹筒部を有し、前記鍔部は、前記第1筒部の前記端部から前記孔よりも大きく広がるように形成され、前記鍔部の第1面には、前記パネルの一方主面における前記孔の周りの部分に接触する環状凸部が設けられ、前記鍔部の第2面には、複数の仮止め突起が設けられ、前記ブラケットは、前記第2面側から前記鍔部を覆う本体部と、前記本体部に連なり前記パネルと固定される固定部とを有し、前記本体部には、前記複数の仮止め突起が挿入されて係止する複数の係止孔が形成されている、ワイヤハーネスである。複数組の仮止め突起及び係止孔が係止して、グロメット及びブラケットとの仮止め及び回止めがなされる。この複数の仮止め突起が鍔部の第2面に設けられているため、グロメットの外周全体を係止孔に係止させずに済む。また、グロメット及びブラケットの正規の向きとなるように複数組の仮止め突起及び係止孔が位置合わせされた後に、複数組の仮止め突起及び係止孔が係止可能であるため、複数組の仮止め突起及び係止孔が係止した後にグロメット及びブラケットを相対回転させる必要がない。これらより、グロメット及びブラケットを簡易に正規の姿勢に仮止めすることができる。
(9)(8)のワイヤハーネスにおいて、前記グロメットは、前記鍔部の前記第1面から突出する第2筒部を有し、前記第2筒部は、前記環状凸部よりも小さく形成されて前記孔を貫通し、前記第2筒部の外周面には、前記パネルの他方主面に引っ掛かる複数の突起が設けられ、前記第2筒部の先端部には、周方向に沿った一部に凹部が形成され、前記複数の突起は、前記凹部を挟んで配置されている一対の第1突起と、前記第1突起より前記第2筒部の周方向に大きく形成されて前記凹部に対向した位置に配置されている第2突起とを含み、前記第2筒部から延び出る前記配線部材が前記第2筒部の軸方向から曲がりつつ、前記凹部を通過していてもよい。これにより、パネルからの配線部材の高さを低背化できる。
(10)(8)又は(9)のワイヤハーネスにおいて、前記配線部材は、電線と、前記電線を覆う筒状部材と、前記筒状部材から延び出る前記電線を覆う金属編組と、前記金属編組及び前記筒状部材の周りにカシメられているカシメ部材とを有し、前記第1筒部は、前記蛇腹筒部よりも大きく形成された収容筒部を有し、前記配線部材のうち前記カシメ部材が設けられている部分が、前記収容筒部に収容され、前記金属編組は、前記蛇腹筒部の内部を延びていてもよい。これにより、蛇腹筒部の位置で電線の曲げの自由度を保ちつつ、電線を金属編組によって、シールドできる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のグロメットユニット及びワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[実施形態1]
以下、実施形態1にかかるグロメットユニット及びこれを備えるワイヤハーネスについて説明する。図1及び図2は実施形態1にかかるグロメットユニット40及びこれを備えるワイヤハーネス10を示す斜視図である。図1及び図2は異なる視点から見た斜視図である。図3は実施形態1にかかるグロメットユニット40及びこれを備えるワイヤハーネス10を示す平面図である。図4は実施形態1にかかるグロメットユニット40及びこれを備えるワイヤハーネス10を示す底面図である。図5は図3のV-V線に沿った断面図である。図6は図3のVI-VI線に沿った断面図である。図7は図5のVII-VII線に沿った断面図である。図8は図5の領域Aの拡大図である。なお、図4のVI-VI線は、図3のVI-VI線に相当する。
<ワイヤハーネス>
ワイヤハーネス10は、配線部材20とグロメットユニット40とを備える。配線部材20は、車両において、パネル80の孔82を貫通するように配索される。グロメットユニット40は、配線部材20のうちパネル80の孔82を貫通する部分に取付けられる。グロメットユニット40は、グロメット42とブラケット60とを有する。グロメット42は、配線部材20を覆いつつ孔82を止水する。ブラケット60は、グロメット42をパネル80に固定する。
本開示において、図5に示されるように、互いに直交するX方向、Y方向及びZ方向のうち、X方向がパネル80の厚み方向(孔82の軸方向)に平行な方向とされる。パネル80の表面のうち孔82の開口部の周辺は、YZ平面に平行な平面状とされる。ワイヤハーネス10における各部について取付状態にない場合でも、取付状態とされた場合のX方向、Y方向及びZ方向に対応する方向を用いて説明される。
<配線部材>
配線部材20は、例えば、ハイブリッド自動車又は電気自動車において、高圧用の電力供給線として用いられる。配線部材20は、車両の前後方向に分かれて配置された2つの機器を接続する。配線部材20は、2つの機器間において、車体を構成するフロアパネル80の下側に、車両前後方向に延在するように配線される床下区間を有する。配線部材20は、機器に接続される端部と床下区間との間でフロアパネル80の孔82を貫通する。2つの機器は、例えば、インバータ及びモータであってもよい。2つの機器は、例えば、高圧バッテリ及びインバータであってもよい。インバータは、高圧バッテリの直流電力から交流電力を生成し、その交流電力をモータに供給する。高圧バッテリは、例えば、数百ボルト84の電圧を供給可能なバッテリである。配線部材20は、電線22と筒状部材26と金属編組28とカシメ部材30とを有する。
電線22は、芯線23と芯線23を覆う被覆層24とを有する。本例の電線22は、自身にシールド構造を有しないノンシールド電線である。電線22は、自身にシールド構造を有するシールド電線であってもよい。電線22の本数は、接続する機器に応じて適宜設定される。本例では、電線22は、3本設けられる。3本の電線22は、三相交流型のモータとインバータとの間を接続する。3本の電線22は、三相交流におけるU相、V相、W相の各相の電線として用いられる。なお、電線22は、高圧バッテリとインバータとを接続する直流電源用の電線であってもよい。この場合、電線は、2本設けられてもよい。
筒状部材26は、電線22を覆って保護する。筒状部材26は、形状保持性を有していてもよい。これにより、電線22は、筒状部材26に通される部分において、筒状部材26の延在方向に沿った経路に経路規制される。筒状部材26の経路としては、直線経路及び曲げ経路が適宜組み合わされて設定されていてもよい。筒状部材26は、ベンダー機などによって直線状から曲げ変形されて曲げ経路を含む所定の経路に設けられていてもよい。なお、形状保持性とは、ベンダー機などによって曲げ加工されない限り、その形状(直線形状、曲げ形状)を維持する剛性を有していることを言う。筒状部材26は、金属製であってもよい。これにより、筒状部材26は、シールド性を有することができ、高圧の電線22が、周囲の電気機器、信号線にノイズを与えることを抑制することができる。例えば、筒状部材26は、金属パイプであってもよい。もっとも、筒状部材26は、曲げ容易な剛性を有するように構成されて、形状保持性を有していなくてもよい。また筒状部材26は、樹脂製であってもよい。
金属編組28は、複数の金属製の素線が筒状に編み込まれて形成されている。このため、金属編組28は、シールド性を有する。金属編組28は、筒状部材26から延び出る電線22を覆う。金属編組28の一端部は、筒状部材26に被せられている。
カシメ部材30は、金属編組28が筒状部材26に被さる部分の周りにカシメられている。金属編組28は、筒状部材26とカシメ部材30との間に挟まれる。カシメ部材30は、金属編組28を筒状部材26に固定する。カシメ部材30は、金属編組28と筒状部材26とを電気的に接続している。カシメ部材30は、リング部31と、突出部32とを有する。リング部31は、カシメられる部材(ここでは金属編組28)の周りに密着する。リング部31は、筒状部材26との間に金属編組28を挟んで保持する。突出部32は、リング部31の周方向に沿った一部が外周側に突出する部分である。カシメ部材30がカシメられる際、リング部31の径が小さくなるように突出部32が塑性変形される。
筒状部材26及び金属編組28は、カシメ部材30にカシメられた部分から互いに逆向きに延びる。例えば、筒状部材26が床下区間に設けられ、金属編組28はフロアパネル80の孔82を貫通する。金属編組28は、電線22の端部まで延びていてもよい。電線22の端部には機器に接続されるコネクタが設けられてもよい。金属編組28は、コネクタまで延びていてもよい。
<グロメット>
グロメット42は、第1筒部43と鍔部50とを有する。鍔部50は、第1筒部43の端部に連なる。グロメット42は、第2筒部56をさらに有する。第1筒部43と第2筒部56とが鍔部50を介してつながっている。グロメット42は、第1筒部43、鍔部50及び第2筒部56が一体に形成された一体成形品である。グロメット42は、弾性を有する材料によって形成される。グロメット42の材料としては、例えば、弾性が高いEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)などのエラストマを用いることができる。グロメット42は、上記のような弾性を有する材料によって、金型一体形成されてもよい。
第1筒部43は、蛇腹筒部44と収容筒部45と先端筒部46とを有する。蛇腹筒部44は、収容筒部45及び先端筒部46よりも基端側(鍔部50側)に設けられている。収容筒部45は、蛇腹筒部44よりも先端側に設けられている。先端筒部46は、収容筒部45よりも先端側に設けられる。
蛇腹筒部44は、鍔部50とつながる。蛇腹筒部44は、大径筒部と小径筒部とが軸方向に交互に連続する形状に形成されている。蛇腹筒部44は、曲げ容易に形成されている。蛇腹筒部44は、車両へのワイヤハーネス10の組付け時に、配線部材20とともに曲がることができる。
収容筒部45は、蛇腹筒部44よりも大きく形成されている。収容筒部45は、カシメ部材30を収容することが可能に形成されている。収容筒部45は、膨出部45Aを有する。膨出部45Aは、収容筒部45の周方向に沿った一部が他の一部よりも外周側に膨らんでいる部分である。膨出部45Aにカシメ部材30の突出部32が収容される。収容筒部45のうち膨出部45Aは、突出部32に応じた大きさに形成される。収容筒部45のうち膨出部45A以外の部分は、リング部31に応じた大きさに形成される。収容筒部の周方向において、膨出部45Aの位置は任意である。
先端筒部46及び連結筒部47は、収容筒部45よりも小さく形成されている。先端筒部46及び連結筒部47は、収容筒部45とつながっている。収容筒部45は連結筒部47を介して蛇腹筒部44とつながっている。先端筒部46は、第1筒部43の先端(グロメット42の一端)に位置する。先端筒部46及び連結筒部47は、カシメ部材30よりも小さく形成されている。先端筒部46及び連結筒部47は、配線部材20のうちカシメ部材30が設けられた部分が、収容筒部45から抜けることを抑制する。先端筒部46の内面には、リップ部が設けられていてもよい。リップ部は、環状に形成されて、筒状部材26の外面に全周にわたって接触する。これにより、グロメット42の内面と筒状部材26の外面との間の止水性が高まる。
収容筒部45は、同様の横断面形状が軸方向に連続している。収容筒部45の軸方向に沿った寸法は、蛇腹筒部44における隣り合う大径筒部の間隔よりも大きい。先端筒部46及び連結筒部47についても同様である。これにより、収容筒部45、連結筒部47及び先端筒部46は、蛇腹筒部44よりも曲げ困難とされている。
電線22は、グロメット42を貫通する。筒状部材26の一部及び金属編組28の一部は、電線22に沿ってグロメット42の内部を延びている。配線部材20のうちカシメ部材30が設けられた部分が収容筒部45に収容される。筒状部材26及び金属編組28は、収容筒部45の位置から互いに逆向きに延びる。筒状部材26は、収容筒部45から先端筒部46側に延びる。筒状部材26は、先端筒部46からグロメット42の外側に延び出ている。金属編組28は、収容筒部45から蛇腹筒部44側に延びる。金属編組28は第2筒部56の先端部からグロメット42の外側に延び出ている。
鍔部50は、第1筒部43の端部から孔82よりも大きく広がるように形成されている。鍔部50のうちパネル80側を向く面が第1面とされる。鍔部50のうち第1面とは反対側を向く面が第2面とされる。鍔部50は、第1鍔部50Aと第2鍔部50Bとを有する。第1鍔部50Aは、第1筒部43とつながる。第1鍔部50Aは、孔82と同じかそれよりも小さく形成されている。第1鍔部50Aは、傾斜部を有している。傾斜部は、第1筒部43の端部から孔82の軸方向に沿って第1筒部43から遠ざかる方向に延びつつ、孔82の外周側に広がる。第2鍔部50Bは、第1鍔部50Aの外周側に設けられている。第2鍔部50Bは、第1鍔部50Aの端部よりも第2面側に突出しつつ、孔82よりも大きく広がるように形成されている。第2鍔部50Bのうち内周側部分は、第1鍔部50Aよりも厚肉に形成されている。第2鍔部50Bのうち外周側部分は、内周側部分よりも薄肉に形成されている。第2面において、内周側部分と外周側部分との間に段差が生じている。鍔部50には、環状凸部51と仮止め突起52とが設けられている。
環状凸部51は、鍔部50の第1面に設けられている。環状凸部51は、パネル80の一方主面における孔82の周りの部分に接触する。環状凸部51は、第2鍔部50Bに設けられている。ブラケット60がパネル80に固定された際、環状凸部51は、ブラケット60からの力を受けて、全周にわたって、パネル80のうち孔82の周りの部分に密着する。これにより、鍔部50の第1面とパネル80の一方主面との間が止水される。ここでは、径の異なる2つの環状凸部51A、51Bが設けられている。径の小さい環状凸部51Aが第2鍔部50Bのうち厚肉の内周側部分に設けられている。径の大きい環状凸部51Bが第2鍔部50Bのうち薄肉の外周側部分に設けられている。
仮止め突起52は、鍔部50の第2面に設けられている。仮止め突起52は、複数(ここでは2つ)設けられている。複数の仮止め突起52は、周方向に沿って等間隔に配置されてもよい。2つの仮止め突起52は、鍔部50の周方向に沿って180度離れて配置されている。仮止め突起52は、第2鍔部50Bに設けられている。仮止め突起52は、環状凸部51とは径方向にずれて設けられていてもよい。仮止め突起52は、環状凸部51よりも内周側に設けられている。仮止め突起52は、基端部53と中間部54と先端部55とを有する。
基端部53は鍔部50とつながる部分である。基端部53よりも先端側に中間部54及び先端部55が設けられる。中間部54は、基端部53及び先端部55よりも太く形成されている。先端部55は中間部54とつながる。先端部55は、中間部54及び基端部53よりも長い。例えば、作業者は、先端部55をつかみつつ、仮止め突起52を係止孔65に挿入係止させる作業を行うことができる。
第2筒部56は、環状凸部51よりも小さく形成されている。第2筒部56は、鍔部50の第1面から突出する。第2筒部56は、孔82と同じかそれよりも小さく形成されて孔82を貫通する。第2筒部56は、同様の径で軸方向に連続する。第2筒部56は、第1鍔部50Aと第2鍔部50Bとの連結部分に連なる。第2筒部56には、凹部57が形成されている。第2筒部56から延び出る配線部材20は、第2筒部56の軸方向から曲がりつつ、凹部57を通過している。また第2筒部56には、複数の突起58が設けられている。
凹部57は、孔82の軸方向に沿った第2筒部56の先端部に形成されている。凹部57は、第2筒部56の周方向に沿った一部が第2筒部56の基端側に凹むように形成されている。凹部57の寸法は、適宜設定可能である。例えば、第2筒部56の軸方向に沿った凹部57の高さ寸法は、第2筒部56が、凹部57の位置においても、パネル80の他方主面側に突出しているような寸法であるとよい。ここでは凹部57の高さ寸法は、第2筒部56の軸方向に沿って鍔部50との連結部分から先端部まで寸法の半分程度である。例えば、第2筒部56の周方向に沿った凹部57の長さ寸法は、配線部材20の太さよりも大きい寸法であると良い。ここでは凹部57の長さ寸法は、第2筒部56の周長の4分の1程度である。第2筒部56の周方向に沿った凹部57の位置は、配線部材20の配索方向に応じて設定される。凹部57は、配線部材20がパネル80の孔82を貫通後に曲がる方向に設けられる。ここでは、第2筒部56の周方向に沿った凹部57の中心と第2筒部56の中心とを結ぶ方向は、第2筒部56の中心を通り、一対の仮止め突起52を結ぶ方向と交差する。
複数の突起58は、第2筒部56の外周面に設けられている。複数の突起58は、第2筒部56の周方向に沿って、互いに間隔をあけて設けられる。複数の突起58は、パネル80の孔82よりも大きく形成される。第2筒部56の外周面からの複数の突起58の突出寸法は同じであってもよい。複数の突起58は、パネル80の他方主面に引っ掛かる。第2筒部56及び複数の突起58は、パネル80の孔82を貫通するときに孔82の周縁部、内面などからの力を受けて圧縮するように弾性変形する。第2筒部56及び複数の突起58は、孔82を貫通後に、パネル80からの力が弱まることによって弾性復帰し、複数の突起58が孔82の周縁部に係止する。複数の突起58は、ブラケット60がパネル80に固定される前の状態で、グロメット42(グロメットユニット40)及びパネル80の仮固定を行う仮固定部として機能する。
複数の突起58は、一対の第1突起58Aと1つの第2突起58Bとを含む。一対の第1突起58Aは、凹部57を挟んで配置されている。第2突起58Bは、一対の第1突起58Aの間であって、凹部57がない側に設けられる。第2突起58Bは、凹部57に対向した位置に配置されている。第2突起58Bは、第1突起58Aよりも第2筒部56の周方向に大きく形成されている。第1突起58A及び第2突起58Bの大きさは、パネル80への仮固定が可能な範囲で適宜設定可能である。例えば、第2筒部56の周方向に沿った第2突起58Bの長さ寸法は、第2筒部56の周方向に沿った第1突起58Aの長さ寸法の2倍程度であってもよい。
<ブラケット>
ブラケット60は、鍔部50を一方向から覆い、鍔部50をパネル80に固定する。ブラケット60は、本体部62と固定部66とを有する。ブラケット60は、一つの金属板材が曲げ加工、プレス加工等されて、本体部62と固定部66とを有する形状に形成されていてもよい。
本体部62は、第2面側から鍔部50を覆う。本体部62は、パネル80のうち孔82の周縁部に向けて鍔部50を押さえつけることが可能である。本体部62は、第2鍔部50Bを覆っている。本体部62は、第2鍔部50Bと面接触する。本体部62には、第1筒部43が通る貫通孔63が形成されている。貫通孔63は、第1筒部43よりも大きく形成される。貫通孔63は、第1鍔部50Aと同じかそれよりも小さく(ここではわずかに小さく)形成される。本体部62は、第2鍔部50Bの内周側部分と外周側部分との段差に応じた段差を有するように形成されている。本体部62の外周側部分は、本体部62の内周側部分よりもパネル80側に突出する。これにより、本体部62は、第2鍔部50Bの内周側部分及び外周側部分のそれぞれを適切にパネル80に向けて押さえることができる。本体部62における貫通孔63の内周縁部は、第1鍔部50A側に曲がっている。本体部62における貫通孔63の内周縁部は、環状壁部64とされる。本体部62には、複数の係止孔65が形成されている。
固定部66がパネル80に固定されていない状態で、環状壁部64と第1鍔部50Aとが孔82の軸方向に離間している。孔82の軸方向に沿った環状壁部64と第1鍔部50Aとの隙間の大きさは、特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。例えば、当該隙間の大きさは、本体部62の厚み寸法と同じであってもよいし、それよりもわずかに小さくてもよいし、それよりもわずかに大きくてもよい。また例えば、当該隙間の大きさは、第2鍔部50Bの第1面からの環状凸部51の突出寸法と同じか、それよりもわずかに小さい程度であってもよい。
ここでは、固定部66がパネル80に固定されていない状態で、環状壁部64と第2鍔部50Bとが孔82の径方向に離間している。孔82の径方向に沿った環状壁部64と第2鍔部50Bとの隙間の大きさは、特に限定されるものではなく、適宜設定可能である。
複数の係止孔65は、本体部62のうち仮止め突起52に対応する位置に形成される。係止孔65は本体部62を貫通する孔である。各係止孔65に各仮止め突起52が挿入されて係止している。パネル80に固定される前の状態で、仮止め突起52が係止孔65に挿入係止されて、ブラケット60がグロメット42に保持されている。仮止め突起52及び係止孔65は、ブラケット60がパネル80に固定される前の状態で、グロメット42及びブラケット60の仮固定を行う仮固定部として機能する。通常、グロメット42及びブラケット60は、仮止め突起52が係止孔65に挿入されて係止したグロメットユニット40の状態で、パネル80に固定される。
仮止め突起52の先端部55及び中間部54は、係止孔65を貫通する。先端部55は係止孔65よりも細い。先端部55は、容易に係止孔65を貫通することができる。中間部54は係止孔65よりも太い。中間部54は係止孔65を貫通するときに係止孔65の周縁部、内面などからの力を受けて圧縮するように弾性変形する。中間部54は、係止孔65を貫通後に、ブラケット60からの力が弱まることによって弾性復帰し、係止孔65の周縁部に係止する。基端部53の少なくとも一部は係止孔65に収まる。
固定部66は、本体部62に連なる。固定部66は、パネル80と固定される。固定部66は、孔82から外周側に離れた位置において、パネル80に対して周方向に沿って部分的に固定可能に設けられる。固定部66は、本体部62の外縁の一部から径方向外側に延びる張出部を有する。張出部は複数設けられていてもよい。複数の張出部は、周方向に等間隔に配置されてもよい。本例では、張出部は、180度間隔で一対設けられている。各張出部には、張出部を貫通する固定孔67が形成されている。従って、固定部66には、複数の固定孔67が形成されている。パネル80に固定されたボルト84が固定孔67を貫通して締結される。なお、図5に示す例では、ボルト84は、パネル80の一方主面に対して頭部が溶接等によって固定されている。もっとも、パネル80に対するボルト84の固定態様は、これに限られない。例えば、ボルト84は、パネル80に対して軸部が貫通するように配置されて固定されてもよい。
係止孔65は、固定孔67と貫通孔63との間に設けられている。固定孔67と、貫通孔63とを結ぶ線上に係止孔65が設けられる。貫通孔63と係止孔65とを結ぶ線の延長線上に固定孔67が設けられている。ここでは、固定孔67の数と係止孔65の数とは同数である。もっとも、固定孔67の数と、係止孔65の数とは同数でなくてもよい。また、係止孔65は、固定孔67よりも小さい。係止孔65は、固定孔67と同じかそれよりも大きくてもよい。
なお、パネル80がフロアパネル80である場合、X方向が鉛直方向に平行となる。例えば、X方向負の側が鉛直上方となり、X方向正の側が鉛直下方となってもよい。また、ワイヤハーネス10は、筒状部材26がフロアパネル80に沿うように蛇腹筒部44で曲げられる。
<効果等>
以上のように構成されたグロメットユニット40及びこれを備えるワイヤハーネス10によると、複数組の仮止め突起52及び係止孔65が係止して、グロメット42及びブラケット60との仮止め及び回止めがなされる。この複数の仮止め突起52が鍔部50の第2面に設けられているため、グロメット42の外周全体を係止孔65に係止させずに済む。また、グロメット42及びブラケット60の正規の向きとなるように複数組の仮止め突起52及び係止孔65が位置合わせされた後に、複数組の仮止め突起52及び係止孔65が係止可能であるため、複数組の仮止め突起52及び係止孔65が係止した後にグロメット42及びブラケット60を相対回転させる必要がない。これらより、グロメット42及びブラケット60を簡易に正規の姿勢に仮止めすることができる。
また、第2筒部56の端部には、周方向に沿った一部に凹部57が形成され、複数の突起58は、凹部57を挟んで配置されている一対の第1突起58Aと、第1突起58Aより第2筒部56の周方向に大きく形成されて凹部57に対向した位置に配置されている第2突起58Bとを含む。これにより、第2筒部56から延び出る配線部材20が第2筒部56の軸方向から曲がって配索されるときに凹部57を通過することができる。これにより、配線部材20が曲がって配索されやすい。また、第2筒部56から延び出る配線部材20が第2筒部56の軸方向から曲がりつつ、凹部57を通過していると、パネル80からの配線部材20の高さを低背化できる。また、配線部材20が曲がった際に、パネル80から抜ける方向に力がかかりやすい位置に第1突起58Aよりも大きい第2突起58Bが配置されているため、複数の突起58によるグロメット42とパネル80との仮固定状態が安定する。またグロメット42は、パネル80に対して、凹部57が所定の位置(配線部材20の曲る方向に応じた位置)に配置されるように取付けられる。このとき、グロメット42及びブラケット60が正規の姿勢に取付けられているため、ブラケット60をパネル80に固定するときに、凹部57が所定の位置に簡易に配置されることができる。
また、第1鍔部50Aは、孔82と同じかそれよりも小さく形成され、第2鍔部50Bは、第1鍔部50Aの端部よりも第2面側に突出しつつ、孔82よりも大きく広がるように形成されており、環状凸部51は、第2鍔部50Bに設けられ、本体部62は、第2鍔部50Bを覆っている。これにより、第1筒部43の変位が第2鍔部50Bに達しにくい。また、第1鍔部50Aは、第1筒部43の端部から孔82の軸方向に延びつつ、孔82の外周側に広がる傾斜部を有する。これにより、第1筒部43の変位が第2鍔部50Bにより達しにくい。ワイヤハーネス10が車両に組付けられた状態で、蛇腹筒部44は、自重又は振動等の影響によって、曲げられたり、ねじられたり、引っ張られたりし得る。この場合でも、第1筒部43の変位が第2鍔部50Bに達しにくいことによって、第2鍔部50Bとパネル80との密着状態が解消されにくい。
また、ブラケット60の本体部62の内周縁部が第1鍔部50A側に曲がっていることにより、グロメット42とブラケット60とを位置決めしやすくなるととともに、本体部62の内周縁部(環状壁部64)が周辺部材と干渉しにくくなる。固定部66がパネル80に固定されていない状態で、本体部62の内周縁部(環状壁部64)と第1鍔部50Aとが離間していることにより、本体部62の内周縁部(環状壁部64)がグロメット42とも干渉しにくくなる。例えば、第2鍔部50Bがブラケット60の本体部62に押されて圧縮したり、第1筒部43が軸方向に引っ張られたりしても、本体部62の内周縁部(環状壁部64)が第1鍔部50Aを強く押すことを抑制できる。
また、固定孔67と貫通孔63との間に係止孔65が設けられる。これにより、作業者が、仮止め突起52を係止孔65に挿入する際、固定孔67及び貫通孔63を手掛かりとして係止孔65を見つけやすくなる。特に、本例では、固定孔67は、本体部62の周方向に沿った一部から外周側に張り出す張出部に形成されている。このため、作業者は、張出部を手掛かりとして、固定孔67を見つけやすい。また、貫通孔63は、本体部62の中心にあるため、作業者は、貫通孔63も見つけやすい。これに対して、係止孔65は、円環状に形成された本体部62の周方向に沿った一部に形成されているため、作業者は、固定孔67及び貫通孔63よりも係止孔65を見つけにくい。また、本例では、係止孔65が固定孔67及び貫通孔63よりも小さいため、この点からしても、作業者は、固定孔67及び貫通孔63よりも係止孔65を見つけにくい。この場合でも、係止孔65が、固定孔67及び貫通孔63があると、作業者が固定孔67及び貫通孔63を手掛かりとして係止孔65を見つけやすくなる。
また、第1筒部43は、蛇腹筒部44よりも大きく形成され、カシメ部材30を収容することが可能な収容筒部45を有する。これにより、第1筒部43が、カシメ部材30を有する配線部材20を覆うことが容易となる。また、カシメ部材30が収容筒部45に収容されることによって、カシメ部材30と周囲の部材との干渉が抑制され、カシメ状態が解消されにくい。
また、配線部材20は、電線22と、電線22を覆う筒状部材26と、筒状部材26から延び出る電線22を覆う金属編組28と、金属編組28及び筒状部材26の周りにカシメられているカシメ部材30とを有し、第1筒部43は、蛇腹筒部44よりも大きく形成された収容筒部45を有し、配線部材20のうちカシメ部材30が設けられている部分が、収容筒部45に収容され、金属編組28は、蛇腹筒部44の内部を延びている。これにより、蛇腹筒部44の位置で電線22の曲げの自由度を保ちつつ、電線22を金属編組28によって、シールドできる。本例では、筒状部材26と金属編組28とは、共に電線22のシールド部材である。金属編組28は、電線22の経路規制を行わない。蛇腹筒部44と金属編組28とは、共に電線22を覆いつつ、電線22が2次元方向又は3次元方向に曲がることを許容する。これにより、配線部材20が車両への組付けられる際、配線部材20のうち蛇腹筒部44及び金属編組28が設けられた部分は、配索経路に応じて曲げ変形可能とされる。筒状部材26は、電線22の経路規制を行う。これにより、配線部材20が車両への組付けられる際、配線部材20のうち筒状部材26が設けられた部分は、筒状部材26が車両に位置決めされることによって、配索経路に応じた経路に配置されることができる。
[変形例]
これまで、グロメット42が第2筒部56を有するものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。グロメット42において、第2筒部56が省略されてもよい。グロメット42は、孔82を貫通してなくてもよい。またグロメット42が第2筒部56を有する場合でも、第2筒部56に凹部57及び突起58が設けられていることは必須の構成ではない。凹部57及び突起58のいずれか一方又は両方が省略されていてもよい。また、凹部57がない場合、突起58は、第2筒部56の周方向に沿って全体にわたって、一連に設けられていてもよい。また、凹部57がある場合、突起58は、第2筒部56の周方向に沿って、凹部57のない部分に全体にわたって一連に設けられていてもよい。
またこれまで、第2鍔部50Bは、第1鍔部50Aの端部よりも第2面側に突出しつつ、孔82よりも大きく広がるように形成されているものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。第2鍔部50Bは、第1鍔部50Aの端部よりも第2面側に突出することなく、孔82よりも大きく広がるように形成されていてもよい。
またこれまで、本体部62の内周縁部は、第1鍔部50A側に曲がっているものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。本体部62の内周縁部は、第1鍔部50A側とは反対側に曲がっていてもよいし、いずれの側にも曲がっていなくてもよい。また、固定部66がパネル80に固定されていない状態で、本体部62の内周縁部(環状壁部64)と第1鍔部50Aとが離間しているものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。固定部66がパネル80に固定されていない状態で、本体部62の内周縁部(環状壁部64)と第1鍔部50Aとが接触していてもよい。
またこれまで、第1鍔部50Aは、第1筒部43の端部から孔82の軸方向に延びつつ、孔82の外周側に広がる傾斜部を有するものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。第1鍔部50Aは、孔82の軸方向と直交する方向に沿って延びていてもよい。
またこれまで、固定孔67と貫通孔63との間に係止孔65が設けられるものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。係止孔65は、固定孔67と貫通孔63との間以外の箇所に設けられていてもよい。例えば、一対の係止孔65と、一対の固定孔67とが90度離れて設けられていてもよい。
またこれまで、配線部材20が筒状部材26、金属編組28及びカシメ部材30を有するものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。筒状部材26、金属編組28及びカシメ部材30の一部又は全部が省略されていてもよい。
またこれまで、第1筒部43が収容筒部45を有するものとして説明されたが、このことは必須の構成ではない。配線部材20がカシメ部材30を有していない場合はもちろん、配線部材20がカシメ部材30を有している場合でも、第1筒部43は、収容筒部45を有していなくてもよい。配線部材20がカシメ部材30を有しつつ、第1筒部43が収容筒部45を有していない場合、カシメ部材30は、例えば、グロメット42の外部に配置されてもよい。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
10 ワイヤハーネス
20 配線部材
22 電線
23 芯線
24 被覆層
26 筒状部材
28 金属編組
30 カシメ部材
31 リング部
32 突出部
40 グロメットユニット
42 グロメット
43 第1筒部
44 蛇腹筒部
45 収容筒部
45A 膨出部
46 先端筒部
47 連結筒部
50 鍔部
50A 第1鍔部
50B 第2鍔部
51、51A、51B 環状凸部
52 仮止め突起
53 基端部
54 中間部
55 先端部
56 第2筒部
57 凹部
58 突起
58A 第1突起
58B 第2突起
60 ブラケット
62 本体部
63 貫通孔
64 環状壁部
65 係止孔
66 固定部
67 固定孔
80 パネル
82 孔
84 ボルト
86 ナット

Claims (10)

  1. パネルの孔を貫通する配線部材を覆いつつ前記孔を止水するグロメットと、
    前記グロメットを前記パネルに固定するブラケットと、
    を備え、
    前記グロメットは、第1筒部と前記第1筒部の端部に連なる鍔部とを有し、
    前記第1筒部は、蛇腹筒部を有し、
    前記鍔部は、前記第1筒部の前記端部から前記孔よりも大きく広がるように形成され、
    前記鍔部の第1面には、前記パネルの一方主面における前記孔の周りの部分に接触する環状凸部が設けられ、
    前記鍔部の第2面には、複数の仮止め突起が設けられ、
    前記ブラケットは、前記第2面側から前記鍔部を覆う本体部と、前記本体部に連なり前記パネルと固定される固定部とを有し、
    前記本体部には、前記複数の仮止め突起が挿入されて係止する複数の係止孔が形成されており、
    前記複数の仮止め突起の数及び前記複数の係止孔の数が2つずつである、グロメットユニット。
  2. 請求項1に記載のグロメットユニットであって、
    前記グロメットは、前記鍔部の前記第1面から突出する第2筒部を有し、
    前記第2筒部は、前記環状凸部よりも小さく形成されて前記孔を貫通し、
    前記第2筒部の外周面には、前記パネルの他方主面に引っ掛かる複数の突起が設けられ、
    前記第2筒部の先端部には、周方向に沿った一部に凹部が形成され、
    前記複数の突起は、前記凹部を挟んで配置されている一対の第1突起と、前記第1突起より前記第2筒部の周方向に大きく形成されて前記凹部に対向した位置に配置されている第2突起とを含む、グロメットユニット。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のグロメットユニットであって、
    前記鍔部は、前記第1筒部とつながる第1鍔部と、前記第1鍔部の外周側に設けられた第2鍔部とを有し、
    前記第1鍔部は、前記孔と同じかそれよりも小さく形成され、
    前記第2鍔部は、前記第1鍔部の端部よりも前記第2面側に突出しつつ、前記孔よりも大きく広がるように形成されており、
    前記環状凸部は、前記第2鍔部に設けられ、
    前記本体部は、前記第2鍔部を覆っている、グロメットユニット。
  4. 請求項3に記載のグロメットユニットであって、
    前記ブラケットの前記本体部の内周縁部は、前記第1鍔部側に曲がっており、
    前記固定部が前記パネルに固定されていない状態で、前記本体部の前記内周縁部と前記第1鍔部とが離間している、グロメットユニット。
  5. 請求項3又は請求項4に記載のグロメットユニットであって、
    前記第1鍔部は、前記第1筒部の前記端部から前記孔の軸方向に延びつつ、前記孔の外周側に広がる部分を有する、グロメットユニット。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のグロメットユニットであって、
    前記固定部には、複数の固定孔が形成され、
    前記本体部には、前記第1筒部が通る貫通孔が形成され、
    前記固定孔と前記貫通孔との間に前記係止孔が設けられる、グロメットユニット。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のグロメットユニットであって、
    前記第1筒部は、前記蛇腹筒部よりも大きく形成され、カシメ部材を収容することが可能な収容筒部を有する、グロメットユニット。
  8. パネルの孔を貫通するように配索される配線部材と、
    前記配線部材を覆いつつ前記孔を止水するグロメットと、前記グロメットを前記パネルに固定するブラケットとを有するグロメットユニットと、
    を備え、
    前記グロメットは、第1筒部と前記第1筒部の端部に連なる鍔部とを有し、
    前記第1筒部は、蛇腹筒部を有し、
    前記鍔部は、前記第1筒部の前記端部から前記孔よりも大きく広がるように形成され、
    前記鍔部の第1面には、前記パネルの一方主面における前記孔の周りの部分に接触する環状凸部が設けられ、
    前記鍔部の第2面には、複数の仮止め突起が設けられ、
    前記ブラケットは、前記第2面側から前記鍔部を覆う本体部と、前記本体部に連なり前記パネルと固定される固定部とを有し、
    前記本体部には、前記複数の仮止め突起が挿入されて係止する複数の係止孔が形成されており、
    前記複数の仮止め突起の数及び前記複数の係止孔の数が2つずつである、ワイヤハーネス。
  9. 請求項8に記載のワイヤハーネスであって、
    前記グロメットは、前記鍔部の前記第1面から突出する第2筒部を有し、
    前記第2筒部は、前記環状凸部よりも小さく形成されて前記孔を貫通し、
    前記第2筒部の外周面には、前記パネルの他方主面に引っ掛かる複数の突起が設けられ、
    前記第2筒部の先端部には、周方向に沿った一部に凹部が形成され、
    前記複数の突起は、前記凹部を挟んで配置されている一対の第1突起と、前記第1突起より前記第2筒部の周方向に大きく形成されて前記凹部に対向した位置に配置されている第2突起とを含み、
    前記第2筒部から延び出る前記配線部材が前記第2筒部の軸方向から曲がりつつ、前記凹部を通過している、ワイヤハーネス。
  10. 請求項8又は請求項9に記載のワイヤハーネスであって、
    前記配線部材は、電線と、前記電線を覆う筒状部材と、前記筒状部材から延び出る前記電線を覆う金属編組と、前記金属編組及び前記筒状部材の周りにカシメられているカシメ部材とを有し、
    前記第1筒部は、前記蛇腹筒部よりも大きく形成された収容筒部を有し、
    前記配線部材のうち前記カシメ部材が設けられている部分が、前記収容筒部に収容され、
    前記金属編組は、前記蛇腹筒部の内部を延びている、ワイヤハーネス。
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