JP7529246B2 - フェライト粒子、電子写真現像剤用キャリア、電子写真現像剤及びフェライト粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
まず、フェライト粒子について説明する。当該フェライト粒子は、空間群Fd-3mに帰属するスピネル型結晶構造を有し、組成式AB2O4で表される。A、Bはスピネル型結晶構造を有するフェライトを構成する元素であればよく、例えば、A及びBはFe及び/又はMeであることが好ましい。ここでMeは2価の価数を有する金属元素であり、Me≠Feとする。また、Meは6配位における有効イオン半径が1.00Åよりも小さく、価数が2又は3の金属元素又は半金属元素であることが好ましく、例えば、Mn、Mg、Ti、Co、Ni、Cu、Zr及びZnからなる群から選択される一種以上の金属元素であることが好ましく、MeはMn及び/又はMgであることがより好ましい。特に、上記組成式AB2O4は、MnFe2O4又は[Mn(x)Mg(1-x)]Fe2O4(0≦x≦1)であることが好ましい。また、当該フェライト粒子は、0.4mol%~2.0mol%の範囲内でSr、Ca等のA,B以外の金属元素であって、6配位における有効イオン半径が1.00Å以上の金属元素又は半金属元素を含んでいてもよい。
正スピネル:Me2+[Fe3+ 2]O4
本件発明に係るフェライト粒子は、上記B-O間距離が2.030Å以上2.080Å以下であるものとする。B-O間距離が当該範囲内であるフェライト粒子は磁気特性に優れ、電子写真用キャリア芯材に適した磁気特性を示す。
上記B-O間距離は、酸素イオンの座標値と、Bイオンの種類(Bイオンのイオン半径)によって変化する。本発明に係るスピネル型フェライト粒子において、B-O間距離の標準偏差σが15.0×10-4Å以下であることを特徴とする。
X線回折装置として、パナリティカル社製「X’PertPRO MPD」を用いることができる。X線源としてCo管球(CoKα線)を用いることができる。光学系として集中光学系及び高速検出器「X‘Celarator」を用いることができる。測定条件は以下のとおりとする。
発散スリット :1.0°
散乱スリット :1.0°
受光スリット :0.15mm
封入管の電圧及び電流値:40kV/40mA
測定範囲 :2θ=15°~90°
積算回数 :5回
上記得られた測定結果(粉末X線回折パターン)を元に、「国立研究開発法人物質・材料研究機構、”AtomWork”、インターネット<URL:http://crystdb.nims.go.jp/>」に開示の構造より結晶構造を以下の通り同定した。
マンガンフェライト(スピネル型結晶)からなる結晶相
結晶構造: 空間群 Fd-3m (No.227-2)
原子座標: Mn2+(8b位置(3/8,3/8,3/8))
Fe3+(16c位置(0,0,0))
O2- (32e位置(x,x,x))
・シフト因子
・スケール因子
・バックグラウンドパラメータ
・ガウス関数 U,V,W
・ローレンツ関数 X,Y
・非対称パラメータ As
・格子定数
・酸素原子座標
なお、等方性原子変位パラメータはMn2+、Fe3+は0.75、O2-は1.00に固定した。
上記パラメータを精密化した後にB-O間距離を求めるため、ORFFEプログラム用ファイル(*.xyz)を出力するようリートベルト解析用入力ファイル(*.ins)を設定し、さらにリートベルト解析プログラムを実行した。得られた(*.xyz)ファイルを用い、ORFFEプログラムを実行することでB-O間距離及び標準偏差σを得た。
次に、当該フェライト粒子の磁気特性について説明する。当該フェライト粒子は、3K・1000/4π・A/mの磁場をかけたときのB-H測定による飽和磁化が55Am2/kg以上95Am2/kg以下であることが好ましい。当該フェライト粒子の飽和磁化が当該範囲内であると、当該フェライト粒子を電子写真現像剤用キャリア芯材として用いることで高画質の電子写真印刷を良好に行うことのできる電子写真現像剤を得ることができる。
試料充填量 :約1g
試料充填セル:内径7mmφ±0.02mm、高さ10mm±0.1mm
4πIコイル:巻数30回
当該フェライト粒子の見掛密度(AD)は1.60g/cm3以上2.50g/cm3以下であることが好ましい。ここでいう見掛密度は、JIS Z 2504:2012に準拠して測定した値という。当該フェライト粒子の見掛密度が当該範囲内であると流動性が良好であり、当該フェライト粒子を電子写真現像剤用キャリア芯材としたとき、現像機内で攪拌ストレスによる帯電特性の劣化を抑制することができる。
(a)試料は、少なくとも150g以上とする。
(b)試料は孔径2.5+0.2/-0mmのオリフィスを持つ漏斗に注ぎ流れ出た試料が、コップ一杯になってあふれ出るまで流し込む。
(c)あふれ始めたら直ちに試料の流入をやめ、振動を与えないようにコップの上に盛り上がった試料をへらでコップの上端に沿って平らにかきとる。
(d)コップの側面を軽く叩いて、試料を沈ませコップの外側に付着した試料を除去して、コップ内の試料の重量を0.05gの精度で秤量する。
上記(d)で得られた測定値に0.04を乗じた数値をJIS-Z8401(数値の丸め方)によって小数点以下第2位に丸め、「g/cm3」の単位の見掛け密度とする。
当該フェライト粒子の平均体積粒径(D50)は20μm以上80μm以下であることが好ましい。フェライト粒子の体積平均粒径(D50)が当該範囲内であると、種々の用途に好適なフェライト粒子とすることができる。また、当該フェライト粒子の体積平均粒径(D50)が当該範囲内であると、B-O間距離を上述した範囲内に制御することが容易であり、B-O間距離の標準偏差σを小さくすることができる。
次に、本件発明に係る電子写真現像剤用キャリアについて説明する。本発明に係る電子写真現像剤用キャリアは、上記フェライト粒子と、当該フェライト粒子の表面に設けられた樹脂被覆層とを備える。すなわち、上記フェライト粒子は、電子写真現像剤用キャリア芯材として用いられる。電子写真現像剤用キャリア芯材としてのフェライト粒子については上述したとおりであるため、ここでは主として樹脂被覆層について説明する。
樹脂被覆層を構成する樹脂(被覆樹脂)の種類は、特に限定されるものではない。例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル-スチレン樹脂、シリコーン樹脂等を用いることができる。また、シリコーン樹脂等をアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変成シリコーン樹脂等を用いてもよい。例えば、トナーとの撹拌混合時に受ける機械的ストレスによる樹脂剥離を抑制するという観点からは、被覆樹脂は熱硬化性樹脂であることが好ましい。当該被覆樹脂に好適な熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂等が挙げられる。但し、上述のとおり、被覆樹脂の種類は特に限定されるものではなく、組み合わせるトナーの種類や使用環境等に応じて、適宜適切なものを選択することができる。
フェライト粒子の表面を被覆する樹脂量(樹脂被膜量)は、芯材として用いるフェライト粒子に対して0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。当該樹脂被覆量が0.1質量%未満であると、フェライト粒子の表面を樹脂で十分被覆することが困難になり、所望の帯電付与能力を得ることが困難になる。また、当該樹脂被覆量が10質量%を超えると、製造時にキャリア粒子同士の凝集が発生してしまい、歩留まり低下等の生産性の低下と共に、実機内での現像剤の流動性或いは、トナーに対する帯電付与性等の現像剤特性が変動するため好ましくない。
樹脂被覆層には、導電剤や帯電制御剤等のキャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的とした添加剤が含まれていてもよい。導電剤としては、例えば、導電性カーボン、酸化チタンや酸化スズ等の酸化物、又は、各種の有機系導電剤を挙げることができる。但し、導電剤の電気抵抗は低いため、導電剤の添加量が多くなりすぎると、電荷リークを引き起こしやすくなる。そのため、導電剤の含有量は、被覆樹脂の固形分に対して0.25質量%以上20.0質量%であることが好ましく、0.5質量%以上15.0質量%以下であることがより好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがさらに好ましい。
次に、本件発明に係る電子写真現像剤の実施の形態について説明する。当該電子写真現像剤は、上記電子写真現像剤用キャリアとトナーとを含む。
以下では、本件発明に係るフェライト粒子(電子写真現像剤用キャリア芯材)、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤の製造方法について説明する。
本件発明に係るフェライト粒子は、本焼成工程を後述する方法で行う点を除いて、すなわち焼成工程前において造粒物(フェライト粒子の前駆体)を得るまでの工程(以下、本焼成前工程)と、本焼成工程後に行う解粒、分級、表面酸化処理等の工程(本焼成後工程)については電子写真現像剤キャリア芯材などの用途に用いられるフェライト粒子の一般的な製造方法を採用することができる。
まず、本焼成前工程について説明する。上記AB2O4の組成式で表されるフェライト粒子を得るべく、A:B:Oが1:2:4となるようにA原料、B原料を秤量する。例えば、A=Me、B=Feである場合、Me原料とFe原料とをそれぞれ所定のモル比で準備する。例えば、Me=Mnのとき、Mn原料としては、MnO2、Mn2O3、Mn3O4、MnCO3等を用いることができる。Me=Co、Ni、Cu、Zn等の場合は、これらの酸化物又は炭酸塩等を原料として用いることができる。また、上記組成式においてMeO及び/又はFe2O3の一部が二価を取り得る元素の酸化物にFe原料としては、Fe2O3等の酸化鉄を用いることができる。さらに、Sr等の元素を含むフェライト粒子を得る場合には、それらの酸化物又は炭酸塩等を原料とし、所望の添加量で他の原料と粉砕混合する。
B-O間距離及びその標準偏差σが上記範囲内のフェライト粒子を得る上で、本焼成工程は以下のように行うことが好ましい。
本焼成を行う際は、ロータリーキルンのように、造粒物(被焼成物)を流動させながら熱間部を通過させるような形式の焼成炉よりも、トンネルキルン或いはエレベータキルン等のように造粒物をコウ鉢等の耐熱性の被焼成物収容容器に入れて静置した状態で熱間部を通過させるような形式の焼成炉で行うことが好ましい。ロータリーキルン等のように造粒物を流動させながら熱間部を通過させる形式の焼成炉では、焼成雰囲気の酸素濃度が低いと、造粒物が熱間部を通過する際に炉の内面に付着し、その内側を流動しながら通過する造粒物に十分に熱を加えることができない場合がある。その場合、造粒物を十分に焼結することができないまま、造粒物が熱間部を通過するため、得られた焼成物は表面の焼結は十分に行われていても、内部の焼結が不十分であることが多い。そのような焼成物は電子写真現像剤用キャリア芯材として要求される強度を満たさない他、内部におけるフェライト反応が不十分になるため、上述した範囲内のB-O間距離を有するフェライト粒子を得ることが困難になり、或いは、B-O間距離のバラツキが大きくなる場合がある。
上記コウ鉢はアルミナ(Al2O3)を主成分とする材料よりなる略直方体の容器である。また、コウ鉢はシリカ(SiO2)を含む場合もある。AlやSiは6配位における有効イオン半径が1.00Åより小さく、価数が2又は3の金属元素又は半金属元素である。よって、このような元素を含む材料よりなる被焼成物収容容器に造粒物を収容してフェライト前駆体である造粒物を焼成すると、フェライト化反応が進行する際に、コウ鉢との接触面からこれらの元素がフェライト前駆体内に拡散し、これらのイオンが上記8b位置或いは16c位置を占有し、これらの元素が固溶したフェライトが生成する場合がある。このような固溶体が生成すると、B-O間距離が上記範囲内であるフェライト粒子、或いは、その標準偏差σが上記範囲内であるフェライト粒子を得ることが困難になり、B-O間距離にバラツキが生じ、個々の粒子の磁気特性の均質なフェライト粒子を得ることが困難になる。
造粒物を被焼成物収容容器に収容して焼成する際に、被焼成物収容容器の内容積に対して、造粒物の収容量(充填量)を25体積%以上95体積%以下とすることが好ましい。被焼成物収容容器に対する造粒物の充填率が25体積%未満であると、次に説明する発熱体と造粒物との距離によっては、造粒物の焼結が進みすぎる場合があり、所望の磁気特性を有するフェライト粒子を得ることが困難である場合がある。また、充填率が25体積%未満になると、当該フェライト粒子の製造効率が低くなる。一方、充填率が95体積%を超えると、次に説明する発熱体と造粒物との距離によっては、収容された造粒物に均一な熱を加えて焼結させることが困難になる場合がある。当該充填率は、30体積%以上であることがより好ましい。また、当該充填率は90体積%以下であることがより好ましく、85体積%以下であることがさらに好ましく、80体積%以下であることが一層好ましい。
焼成炉の熱間部にはヒーター等の発熱体が設けられている。トンネルキルンやエレベータキルン等を用いる場合、炉内の温度分布や発熱体との距離によって、被焼成物収容容器内の造粒物間に温度分布が生じる場合がある。このような温度分布が生じると、被焼成物収容容器内の高温領域に配置された造粒物と低温領域に配置された造粒物との間で焼結の程度に差が生じ、やはり上述した範囲内のB-O間距離を有するフェライト粒子を得ることが困難になり、或いは、B-O間距離のバラツキが大きくなる場合がある。そこで、造粒物と、造粒物に最も近い発熱体との間の距離について、その最短距離(Dmin)と最長距離(Dmax)との比(Dmin/Dmax)が0.19以上とすることが好ましい。トンネルキルン、エレベータキルン等では、被焼成物収容容器を搬送するための搬送コンベアと発熱体との位置関係から、上記充填率を調整することなどにより、当該比(Dmin/Dmax)を調整することができる。当該比(Dmin/Dmax)は、0.20以上であることがより好ましく、0.25以上であることがさらに好ましく、0.30以上であることが一層好ましい。
これらの点を除いて、本焼成は目的とする組成のスピネル型フェライト粒子を製造する上で好ましい焼成条件を採用することができる。例えば、本焼成は、不活性雰囲気又は弱酸化性雰囲気下等で、850℃以上の温度で4時間以上24時間以下保持することにより行うことが好ましい。その際、スピネル型結晶構造を有するフェライト粒子の生成に適した温度(850℃以上1250℃以下)で3時間以上保持することが好ましい。しかしながら、本焼成温度や保持時間は、スピネル型結晶構造を有するフェライト粒子が得られる限り、特に限定されるものではない。なお、不活性雰囲気又は弱酸化性雰囲気下等とは、ここでは窒素と酸素の混合ガス雰囲気下において酸素濃度が0体積%(0ppm)以上10体積%(100000ppm)以下であることをいい、雰囲気酸素濃度は7体積%(70000ppm)以下であることがより好ましく、6体積%(60000ppm)以下であることがさらに好ましく、5体積%(50000ppm)以下であることがより一層好ましい。
本焼成後、焼成物を解砕、分級を行ってフェライト単粉を得る。分級方法としては、既存の風力分級、メッシュ濾過法、沈降法等を用いて所望の粒子径に粒度調整する。乾式回収を行う場合は、サイクロン等で回収することも可能である。粒度調整を行う際は前述の分級方法を2種類以上選んで実施してもよく、1種類の分級方法で条件を変更して粗粉側粒子と微粉側粒子を除去してもよい。
本件発明に係る電子写真現像剤用キャリアは、上記フェライト粒子を芯材とし、当該フェライト粒子の表面に樹脂被覆層を設けたものである。樹脂被覆層を構成する樹脂は上述したとおりである。フェライト粒子の表面に樹脂被覆層を形成する際には、公知の方法、例えば刷毛塗り法、流動床によるスプレードライ法、ロータリドライ方式、万能攪拌機による液浸乾燥法等を採用することができる。フェライト粒子の表面に対する樹脂の被覆面積の割合(樹脂被覆率)を向上させるためには、流動床によるスプレードライ法を採用することが好ましい。いずれの方法を採用する場合であっても、フェライト粒子に対して、1回又は複数回樹脂被覆処理を行うことができる。樹脂被覆層を形成する際に用いる樹脂被覆液には、上記添加剤を含んでいてもよい。また、フェライト粒子表面における樹脂被覆量は上述したとおりであるため、ここでは説明を省略する。
次に、本発明に係る電子写真現像剤の製造方法について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、上記電子写真現像剤用キャリアとトナーとを含む。トナーは上述したとおり、重合トナー及び粉砕トナーのいずれも好ましく用いることができる。
実施例1では、配合比がMnO:38mol%、MgO:11mol%、Fe2O3:50.3mol%及びSrO:0.7mol%になるようにMnO原料、MgO原料、Fe2O3原料及びSrO原料をそれぞれ秤量した。ここで、MnO原料としては四酸化三マンガンを29.0kg、MgO原料としては水酸化マグネシウムを6.4kg、Fe2O3原料として酸化第二鉄を80.5kg、SrO原料としては炭酸ストロンチウムを1.0kg用いた。
上記フェライト粒子を芯材とし、当該フェライト粒子に対して、表面に以下のように樹脂被覆層を形成して、実施例1のキャリアを得た。
本焼成時に、酸素濃度を5.0体積%とした点と、内壁面にコーティング層を備えていないコウ鉢(実施例1と同じ未使用の耐熱性のコウ鉢)を用い、当該コウ鉢に対する造粒物の充填率を40体積%、上記最短距離(Dmin)と最長距離(Dmax)との比(Dmin/Dmax)を0.21にして本焼成を行った点と、焼成物に対して表面酸化処理を施さなかった点とを除いて、実施例1と同様にして比較例1のフェライト粒子を製造した。また、このフェライト粒子を用いた点を除いて、実施例1と同様にして比較例1の電子写真現像剤用キャリアを得た。
本焼成時に、酸素濃度を1.5体積%とした点と、上記第一コウ鉢を用い、当該第一コウ鉢に対する造粒物の充填率を90体積%、上記最短距離(Dmin)と最長距離(Dmax)との比(Dmin/Dmax)を0.22にして本焼成を行った点とを除いて、実施例1と同様にして比較例2のフェライト粒子を製造した。また、このフェライト粒子を用いた点を除いて、実施例1と同様にして比較例2の電子写真現像剤用キャリアを得た。
本焼成時に、酸素濃度を0.5体積%とした点と、上記第二コウ鉢を用い、当該第二コウ鉢に対する造粒物の充填率を30体積%、上記最短距離(Dmin)と最長距離(Dmax)との比(Dmin/Dmax)を0.15にして本焼成を行った点と、焼成物に対して550℃で表面酸化処理を施した点とを除いて、実施例1と同様にして比較例3のフェライト粒子を製造した。また、このフェライト粒子を用いた点を除いて、実施例1と同様にして比較例1の電子写真現像剤用キャリアを得た。
実施例4と同じ配合比でMnO原料及びFe2O3原料をそれぞれ秤量した点と、本焼成時に、焼成温度(保持温度)を1250℃とし、上記第一コウ鉢を用い、当該第一コウ鉢に対する造粒物の充填率を20体積%、上記最短距離(Dmin)と最長距離(Dmax)との比(Dmin/Dmax)を0.22にして本焼成を行った点と、焼成物に対して表面酸化処理を施さなかった点とを除いて、実施例1と同様にして比較例4のフェライト粒子を製造した。また、このフェライト粒子を用いた点を除いて、実施例1と同様にして比較例4の電子写真現像剤用キャリアを得た。
表1に各実施例及び比較例におけるフェライト粒子の製造条件を示す。
(1)第一コウ鉢
第一コウ鉢は、以下のようにして作製した。まず、実施例1と同様にしてスラリーを調製し、Al及びSiの酸化物を主成分とする未使用の耐熱性のコウ鉢の内壁面全面に当該スラリーを塗布し、トンネル式電気炉により酸素濃度3.0体積%、1200℃で5時間保持することにより、コウ鉢の内側が、Al及び/又はSiが固溶したスピネルフェライトからなる第一コーティング層によりコーティングされた第一コウ鉢を作製した。
実施例4と同様にしてスラリーを調製した以外は、第一コウ鉢と同様にして、アルミナを主成分とする耐熱性の未使用のコウ鉢(コウ鉢new)の内壁面全面に当該スラリーを塗布し、トンネル式電気炉により酸素濃度3.0体積%、1200℃で5時間保持することにより、コウ鉢の内側が、Al及び/又はSiが固溶したスピネルフェライトからなる第二コーティング層によりコーティングされた第二コウ鉢を作製した。
1.評価方法
(1)基本特性
上記各実施例及び比較例のフェライト粒子について、(a)体積平均粒径(D50)、(b)見掛密度(AD)、(c)飽和磁化、(d)B-O間距離、(e)B-O間距離の標準偏差σを測定した。これらの測定方法は上述したとおりであり、(d)、(e)の値を得る際に、原子座標について8b位置をMn2+が100%占有し、16c位置をFe3+が100%占有し、32e位置を酸素イオン(O2-)が占有するモデルを仮定した。
各実施例及び比較例で製造した電子写真現像剤用キャリアを用いて、電子写真現像剤を調製し、(a)画像現像量バラツキ、(b)キャリア付着について評価した。
電子写真現像剤は、次のようにして調製した。
各実施例及び比較例で製造した電子写真現像剤用キャリア18.6gと、トナー1.4gをボールミルにより10分間攪拌して混合し、トナー濃度が7.0質量%の電子写真現像剤を製造した。トナーはフルカラープリンターに使用されている市販の負極性トナー(シアントナー、富士ゼロックス株式会社製DocuPrintC3530用;平均体積粒径(D50)約5.8μm)を用いた。
上記のようにして調製した電子写真現像剤を試料とし、帯電量測定装置を用いて、以下のような基準で画像現像量バラツキを判定した。
A:0%以上5%未満
B:5%以上10%未満
C:10%以上15%未満
D:15%以上
上記のようにして調製した電子写真現像剤を試料とし、以下のようにしてキャリア付着を評価した。
B:付着したキャリア粒子の数20個以上40個未満
C:付着したキャリア粒子の数40個以上50個未満
D:付着したキャリア粒子の数50個以上
表2に各評価項目についての測定結果又は評価結果を示す。表2に示すように、実施例1~実施例6のフェライト粒子は、B-O間距離が2.030Å以上2.080Å以下であり、B-O間距離の標準偏差σが15.0×10-4Å以下であり、飽和磁化56Am2/kg以上74Am2/kg以下の範囲にある。いずれの実施例もキャリア付着、画像現像量バラツキについて良好な評価が得られることが確認された。
Claims (8)
- 空間群Fd-3mに帰属するスピネル型結晶構造を有し、組成式AB2O4で表されるフェライト粒子であって、
B-O間距離が2.030Å以上2.080Å以下であり、
前記B-O間距離の標準偏差σが15.0×10-4Å以下である、
ことを特徴とするフェライト粒子。 - 3K・1000/4π・A/mの磁場をかけたときのB-H測定による飽和磁化が55Am2/kg以上95Am2/kg以下である請求項1に記載のフェライト粒子。
- 見掛密度が1.60g/cm3以上2.50g/cm3以下である請求項1又は請求項2に記載のフェライト粒子。
- 体積平均粒径(D50)が20μm以上80μm以下である請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のフェライト粒子。
- 請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のフェライト粒子と、当該フェライト粒子の表面を被覆する樹脂被覆層とを備えることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
- 請求項5に記載の電子写真現像剤用キャリアとトナーとを含むことを特徴とする電子写真現像剤。
- 補給用現像剤として用いられる請求項6に記載の電子写真現像剤。
- 空間群Fd-3mに帰属するスピネル型結晶構造を有し、組成式AB2O4で表されるフェライト粒子を製造するためのフェライト粒子の製造方法であって、
内壁面が[AxX(1-x)][ByX(1-y)]2O4(但し、X≠A、X≠B、0≦x,y≦1であり、Xは6配位における有効イオン半径が1.00Åよりも小さく、価数が2又は3の金属元素又は半金属元素である。)の組成式で表されるフェライトよりなるコーティング層により被覆された被焼成物収容容器に、前記組成式AB2O4で表されるフェライト粒子の前駆体を収容して、当該前駆体を焼成することにより、前記フェライト粒子を製造するにあたり、
前記被焼成物収容容器に充填する前記前駆体の充填率を30体積%以上80体積%以下とし、
前記前駆体と、当該前駆体を焼成するために用いる発熱体との間の距離について、その最短距離(Dmin)と最長距離(Dmax)との比が0.19以上であること、
を特徴とするフェライト粒子の製造方法。
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