JP7523688B2 - 半導体装置 - Google Patents

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本開示は、半導体装置に関するものである。
特開平11-35893号公報(特許文献1)には、応力緩和特性を有するシート状ホットメルト接着剤により半導体素子が基板に接着された半導体装置が記載されている。この公報に記載された半導体装置では、シート状ホットメルト接着剤の内部にスペーサが配置されている。スペーサは、シート状ホットメルト接着剤の応力緩和特性を向上させるためのものである。
特開平11-35893号公報
上記公報に記載された半導体装置では、スペーサによりシート状ホットメルト接着剤の剛性が一様に上がるため、温度変化時のスペーサの変形によって、シート状ホットメルト接着剤に接着された基板に発生する応力が大きくなる。
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、温度変化時に発生する絶縁基板の応力において応力緩和効果が確実に得られる半導体装置を提供することである。
本開示の半導体装置は、半導体素子と、半導体素子が搭載された絶縁基板と、絶縁基板に重ねられた放熱部と、絶縁基板と放熱部とを接合する接合部とを備えている。接合部は、接着剤と、接着剤よりも低い線膨張係数を有しかつ貫通穴が設けられた網状部材とを含んでいる。絶縁基板に放熱部が重ねられた方向において、網状部材の厚みの中心は、接合部の厚みの中心よりも絶縁基板側に位置する。
本開示の半導体装置によれば、絶縁基板に放熱部が重ねられた方向において、網状部材の厚みの中心は、接合部の厚みの中心よりも絶縁基板側に位置する。したがって、応力緩和効果が確実に得られる。
実施の形態1に係る半導体装置を示す断面図である。 図1のII部分を示す拡大図である。 実施の形態1に係る網状部材を示す平面図である。 実施の形態1に係る網状部材の変形例を示す平面図である。 構造解析の全体モデルの斜視図である。 構造解析の全体モデルの側面図である。 構造解析の全体モデルの平面図である。 網状部材の厚みが0.5のときの応力緩和効果を示すグラフである。 網状部材の厚みが0.3のときの応力緩和効果を示すグラフである。 網状部材の厚みが0.7のときの応力緩和効果を示すグラフである。 網状部材の厚みを変化させた場合の応力緩和効果を示すグラフである。 板状部材の厚みが0.5のときの応力緩和効果を示すグラフである。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法における組合せ部材が製造される工程を示す断面図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法における組合せ部材に網状部材が載せられる工程を示す断面図である。 実施の形態1に係る半導体装置の製造方法における網状部材に接着剤が塗布され放熱部が接合される工程を示す断面図である。 実施の形態2に係る半導体装置の図2に対応する部分を示す断面図である。 実施の形態2に係る接合部の変形例を示す断面図である。 実施の形態2に係る半導体装置の製造方法における放熱部に網状部材が載せられる工程を示す断面図である。 実施の形態2に係る半導体装置の製造方法における網状部材に接着剤が塗布され組合せ部材が接合される工程を示す断面図である。 実施の形態3に係る半導体装置の図2に対応する部分を示す断面図である。
以下、図面を参照して、実施の形態について説明する。なお、図中において、同一または相当する部分には同一の符号を付してその説明を繰り返さない。
実施の形態1.
図1を参照して、実施の形態1に係る半導体装置100について説明する。図1は実施の形態1に係る半導体装置100の断面図である。半導体装置100は、半導体素子1と、第一接合部2と、銅電極3と、第二接合部4と、絶縁基板5と、第三接合部(接合部)6と、放熱部9とを備えている。半導体素子1と銅電極3とは第一接合部2によって接合されている、銅電極3と絶縁基板5とは第二接合部4によって接合されている。絶縁基板5と放熱部9とは第三接合部6によって接合される。
半導体素子1は、たとえばIGBT(INSULATED GATE BIPOLAR TRANSISTOR)またはMOSFET(METAL OXIDE SEMICONDUCTOR FIELD EFFECT TRANSISTOR)などである。
第一接合部2は、半導体素子1と銅電極3との接合に用いられる。第一接合部2は、銀ナノ粒子を用いた低温焼結材などである。なお、半導体素子1と銅電極3とは、第一接合部2を用いずに、超音波接合、表面活性化結合、あるいは銅の固相拡散接合などの直接接合により接合されていてもよい。
絶縁基板5に半導体素子1が搭載されている。絶縁基板5は、窒化珪素(SIN)、窒化アルミニウム(ALN)、およびアルミナ(AL)の少なくともいずれか一つを含む材料のセラミック材である。第二接合部4は、銅電極3と絶縁基板5とを接合するためのものである。第二接合部4は、ロウなどである。銅電極3と絶縁基板5とは第二接合部4によってロウ付けで接合されていても良いし、上記のように直接接合されていても良い。
放熱部9は、絶縁基板5に重ねられている。絶縁基板5と放熱部9とは、第三接合部6によって接合されている。第三接合部6は、絶縁基板5と放熱部9とを接合する。第三接合部6は、接着剤7と、網状部材8とを含んでいる。接着剤7は、はんだと比較してヤング率が小さく、線膨張係数が大きい。網状部材8は、第三接合部6の内部に配置されている。
図2は第三接合部6および網状部材8について説明するための断面図である。網状部材8は、接着剤7よりも線膨張係数が小さい部材で構成されている。網状部材8は、接着剤7よりも低い線膨張係数を有している。網状部材8に貫通穴TH(図3参照)が設けられている。貫通穴TH(図3参照)の内部に接着剤7が配置されている。絶縁基板5に放熱部9が重ねられた方向において網状部材8の厚みの中心10は、第三接合部6の厚みの中心11よりも絶縁基板5側に位置する。
網状部材8は、接着剤7よりも大きいヤング率を有していてもよい。網状部材8は、絶縁基板5の主たる面に平行である。絶縁基板5は、網状部材8に対向する面5aを含んでいる。網状部材8は、絶縁基板5の面5aに平行であってもよい。網状部材8は、絶縁基板5の面5aの全面と対向している。
網状部材8は、第1フィラーを含んでいてもよい。第1フィラーは、接着剤7よりも大きいヤング率を有しかつ接着剤7よりも低い線膨張係数を有している。
接着剤7は、第2フィラーを含んでいてもよい。第2フィラーは、第1フィラー以下のヤング率を有しかつ第1フィラー以上の線膨張係数を有している。第2フィラーは、接着剤7に一様に含有されている。
網状部材8は、絶縁基板5に対向する対向面8aを含んでいる。対向面8aは、接着剤7に接している。対向面8aの全面が接着剤7に接していることが好ましい。
網状部材8と絶縁基板5との隙間は、第三接合部6の厚みに対して、0.1倍以内である。網状部材8の厚みは、第三接合部6の厚みに対して、0.3倍以上0.7倍以下である。
図3は、網状部材8について説明するための平面図である。網状部材8は、網目状の部材である。網状部材8の外枠8bの内側に貫通穴THが設けられている。網状部材8の形状については、例えば、図3に示されるように、網目の貫通穴THが三角形である。
図4は、網状部材8の変形例について説明するための平面図である。図4に示されるように、網目の貫通穴THが四角形であってもよい。
網目形状の成形方法としては、金属またはセラミックの粉末を金型で焼結して成形する方法、金属またはセラミックの粉末をレーザーを用いた直接加熱により焼結して成形する方法などがある。
図5~図7は、第三接合部6の内部の網状部材8の位置と絶縁基板5に発生する応力に関して応力緩和の関係を明らかにするための構造解析の全体モデルを示している。図5は、構造解析の全体モデルの斜視図である。図6は、網状部材8の厚みを示す側面図である。図7は、網状部材8の寸法を示す平面図である。
解析条件は、温度変化が180℃から-40℃である。解析方法は、3次元有限要素解析である。解析器具は、ANSYSである。網状部材8の厚みの寸法Aは、網状部材8の網の幅の寸法Aと等しい。
図8~図10は、第三接合部6の内部の網状部材8の位置と絶縁基板5に発生する応力に関して応力緩和の関係を明らかにするために構造解析を実施した結果を示している。
図8は、網状部材8の厚さが第三接合部6の厚みの0.5倍のときの網状部材8の厚みの中心10の放熱部9からの距離と応力緩和率との関係を示している。
応力緩和率は、次の計算式に基づいて計算される。
応力緩和率(%)=(1-σ2/σ1)×100
σ1は、第三接合部6が接着剤7のみの場合の絶縁基板5に発生する応力である。σ2は、第三接合部6が接着剤7および網状部材8の場合の絶縁基板5に発生する応力である。
第三接合部6に網状部材8が無い場合(第三接合部6が接着剤7のみの場合)、応力緩和率は0である。したがって、応力緩和率が正の場合は網状部材8による応力緩和の効果が有り、応力緩和率が負の場合は網状部材8による応力緩和の効果がない。なお、横軸の数値は、第三接合部6の厚さを1に正規化している。網状部材8の厚みが第三接合部6の厚みの0.5倍なので網状部材8の厚みは0.5となる。網状部材8の厚みの中心10が放熱部9からの距離が0.25に位置すると網状部材8と放熱部9とが接触する。網状部材8の厚みの中心10が放熱部9からの距離が0.75に位置すると網状部材8と絶縁基板5とが接触する。解析結果より、網状部材8の厚みの中心10が絶縁基板5側に近づくほど応力緩和効果が大きくなり、放熱部9からの距離が0.4以上で応力緩和率が正になり、放熱部9からの距離が0.5以上で応力緩和率が10%以上となる。また、放熱部9からの距離が0.65以上0.75以下で応力緩和率は最大値でほぼ一定となる。つまり、網状部材8と絶縁基板5との隙間が第三接合部6の厚みに対して0.1倍以内の場合に応力緩和率は最大値でほぼ一定となる。
図9は、網状部材8の厚さが第三接合部6の厚みの0.3倍のときの網状部材8の厚みの中心10の放熱部9からの距離と応力緩和率との関係を示している。応力緩和率は、前述同様に上記の式に基づいて計算される。第三接合部6に網状部材8が無い場合(第三接合部6が接着剤7のみの場合)、応力緩和率は0である。横軸の数値は、第三接合部6の厚さを1に正規化している。網状部材8の厚みが第三接合部6の厚みの0.3倍なので網状部材8の厚みは0.3となる。網状部材8の厚みの中心10が放熱部9からの距離が0.15に位置すると網状部材8と放熱部9とが接触する。網状部材8の厚みの中心10が放熱部9からの距離が0.85に位置すると網状部材8と絶縁基板5とが接触する。解析結果より、網状部材8の厚みの中心10が絶縁基板5側に近づくほど応力緩和効果が大きくなり、放熱部9からの距離が0.4以上で応力緩和率が正になり、放熱部9からの距離が0.5以上で応力緩和率が10%以上となる。また、放熱部9からの距離が0.55以上0.65以下で応力緩和率は最大値でほぼ一定となる。つまり、網状部材8と絶縁基板5との隙間が第三接合部6の厚みに対して0.1倍以内の場合に応力緩和率は最大値でほぼ一定となる。
図10は、網状部材8の厚さが第三接合部6の厚みの0.7倍のときの網状部材8の厚みの中心10の放熱部9からの距離と応力緩和率との関係を示している。応力緩和率は、前述同様に上記の式に基づいて計算される。第三接合部6に網状部材8が無い場合(第三接合部6が接着剤7のみの場合)、応力緩和率は0である。横軸の数値は、第三接合部6の厚さを1に正規化している。網状部材8の厚みが第三接合部6の厚みの0.7倍なので網状部材8の厚みは0.7となる。網状部材8の厚みの中心10が放熱部9からの距離が0.35に位置すると網状部材8と放熱部9とが接触する。網状部材8の厚みの中心10が放熱部9からの距離が0.65に位置すると網状部材8と絶縁基板5とが接触する。解析結果より、網状部材8の厚みの中心10が絶縁基板5側に近づくほど応力緩和効果が大きくなり、放熱部9からの距離が0.45以上で応力緩和率が正になり、放熱部9からの距離が0.5以上で応力緩和率が10%以上となる。また、放熱部9から距離が0.55以上0.65以下で応力緩和率は最大値でほぼ一定となる。つまり、網状部材8と絶縁基板5との隙間が第三接合部6の厚みに対して0.1倍以内の場合に応力緩和率は最大値でほぼ一定となる。
図11は、網状部材8の厚みを変化させたときの各厚みの最大応力緩和率を示している。縦軸は応力緩和率、横軸は第三接合部6の厚みを1と正規化したときの網状部材8の厚みである。例えば、横軸が0.5のときは網状部材8の厚さが第三接合部6の厚みの0.5倍である。網状部材8の厚みが第三接合部6の厚みの0.3倍、0.5倍、0.7倍の場合の最大応力緩和率がプロットされ、破線の曲線は多項式近似を示している。図11より、網状部材8の厚みが0.5のときに最も応力緩和効果があり、網状部材8の厚みが0.3以上0.7以下のときに応力緩和率は10%以上となる。なお、応力緩和率が10%未満では、使用時にほとんど効果がない。
したがって、網状部材8によって応力緩和効果を確保するためには、網状部材8の厚みと網状部材8の第三接合部6内での位置が重要である。10%以上の応力緩和率を確保するためには、図8~図11より、網状部材8の厚みの中心10は、第三接合部6の厚みの中心11よりも絶縁基板5側に位置する必要がある。また、図11より、網状部材8の厚みは、第三接合部6の厚みに対して0.3倍以上0.7倍以下となる必要がある。さらに、最大の応力緩和効果を得るためには、網状部材8と絶縁基板5との隙間が第三接合部6の厚みに対して0.1倍以内となるように網状部材8を位置させる必要がある。
図12は、第三接合部6が網状部材8の代わりに貫通穴が設けられていない平坦な板状部材を備えた場合の構造解析の結果を示している。
図12は、板状部材の厚さが第三接合部6の厚みの0.5倍のときの板状部材の厚み中心の放熱部9からの距離と応力緩和率との関係を示している。縦軸は応力緩和率であり、横軸は第三接合部6の厚みを1と正規化したときの板状部材の厚みである。例えば、横軸が0.5のときは、板状部材の厚みは第三接合部6の厚みに対して0.5倍である。板状部材の厚みが0.5なので放熱部9の厚みの中心が放熱部9からの距離が0.25に位置すると板状部材と放熱部9とが接触する。板状部材の厚みの中心が放熱部からの距離が0.75に位置すると板状部材と絶縁基板5とが接触する。解析結果より、板状部材の場合は応力緩和率が負となり、逆に応力が大きくなる。これは、板状部材により剛性が必要以上に大きくなることが原因である。従って、本開示は、網状部材を採用する。
図13~図15を参照して、実施の形態1に係る半導体装置100の製造方法の一例を説明する。
まず、絶縁基板5と銅電極3とがロウ付けなどで第二接合部4を介して接合される。銅電極3と半導体素子1とが銀ナノ粒子を用いた低温焼結材などの第一接合部2を介して接合されることで、図13に示されるように、絶縁基板5の上に銅電極3、半導体素子1を備えた組合せ部材16が製造される。なお、半導体素子1と銅電極3、絶縁基板5と銅電極3の接合は、第一接合部2および第二接合部4を介さずに、超音波接合、表面活性化結合、あるいは銅の固相拡散接合などの直接接合により接合されてもよい。
次に、図14に示されるように、組合せ部材16は、半導体素子1の第一接合部2と接していない面17を下に向けるように配置される。絶縁基板5の第二接合部4と接していない面18に網状部材8が載せられる。
続いて、図15に示されるように、絶縁基板5の網状部材8が載せられた絶縁基板5の面18に網状部材8の上から接着剤7が塗布される。接着剤7および網状部材8により絶縁基板5と放熱部9とが接合される。網状部材8は網目形状なので、網目の貫通穴TH(図3参照)に接着剤7が浸透することで絶縁基板5と放熱部9との接合が可能となる。網状部材8が予め、絶縁基板5に接するように位置した状態で、接着剤7が塗布されるので、網状部材8の厚みの中心が、第三接合部6の厚みの中心より絶縁基板5側に位置することが可能になる。そして、10%以上の応力緩和効果応力が確保できる構造が得られる。
次に、実施の形態1に係る作用効果について説明する。
実施の形態1に係る半導体装置100によれば、絶縁基板5に放熱部9が重ねられた方向において、網状部材8の厚みの中心10は、第三接合部6の厚みの中心11よりも絶縁基板5側に位置する。これにより、絶縁基板5に発生する応力を緩和することができる。したがって、温度変化時に発生する絶縁基板5の応力において応力緩和効果が確実に得られる。これにより、絶縁基板5の破損を抑制することができる。
接着剤7は、はんだと比較して高い線膨張係数を有しているため、絶縁基板5の面5aに接着剤7のみが塗布されると、熱応力により絶縁基板5が破損するおそれがある。実施の形態1に係る半導体装置100では、網状部材8は、接着剤7よりも低い線膨張係数を有している。網状部材8によって第三接合部6の熱変形を抑えることで絶縁基板5に発生する応力を抑えることができる。
実施の形態1に係る半導体装置100によれば、網状部材8は、接着剤7よりも大きいヤング率を有する。これにより、接着剤7の変形を抑制することができる。
実施の形態1に係る半導体装置100によれば、網状部材8は、絶縁基板5の面5aに平行である。これにより、絶縁基板5への応力緩和効果を均一にすることができる。
実施の形態1に係る半導体装置100によれば、網状部材8は、接着剤7よりも大きいヤング率を有しかつ接着剤7よりも低い線膨張係数を有する第1フィラーを含んでいる。このため、網状部材8のヤング率を接着剤7のヤング率よりも大きくすることが可能である。また、網状部材8の線膨張係数を接着剤7の線膨張係数よりも低くすることが可能である。
実施の形態1に係る半導体装置100によれば、接着剤7は、第1フィラー以下のヤング率を有しかつ第1フィラー以上の線膨張係数を有する第2フィラーを含んでいる。第2フィラーは、接着剤7に一様に含有されている。これにより、接着剤7の強度および耐熱性を高めることができる。
実施の形態1に係る半導体装置100によれば、網状部材8の対向面8aは、接着剤7に接している。これにより、接着剤7と網状部材8および絶縁基板5との接着性を高めることができる。
実施の形態1に係る半導体装置100によれば、網状部材8と絶縁基板5との隙間は、第三接合部6の厚みに対して、0.1倍以内である。これにより、絶縁基板5に発生する応力を最大限緩和することができる。
実施の形態1に係る半導体装置100によれば、網状部材8の厚みは、第三接合部6の厚みに対して、0.3倍以上0.7倍以下である。これにより、絶縁基板5に発生する応力において応力緩和効果が確実に得られる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る半導体装置100は、特に説明しない限り、実施の形態1に係る半導体装置と同一の構成、製造方法および作用効果を有している。
図16を参照して、実施の形態2に係る半導体装置100について説明する。図16は、実施の形態2に係る半導体装置100の第三接合部6周辺の断面図である。実施の形態2に係る半導体装置100は、基本的には実施の形態1に係る半導体装置100と同様の構成を備える。第三接合部6は、第1凸部19を含んでいる。第1凸部19は、網状部材8に接続されている。第1凸部19は、網状部材8から放熱部9に向けて突出しかつ放熱部9に接している。網状部材8の一部に少なくとも3つ以上の第1凸部19が取り付けられている。第1凸部19は、網状部材8の高さ方向の位置決めのためのものである。第1凸部19の長さは、網状部材8が絶縁基板5に平行でありかつ網状部材8の厚さの中心10が第三接合部6の厚さの中心11よりも絶縁基板5側に位置するように調整される。第1凸部19は、網状部材8と別部品である。網状部材8と第1凸部とは別体である。第1凸部19の材料は、網状部材8の材料と異なっていてもよい。網状部材8と第1凸部19とは異なる材料で構成されていてもよい。
図17は、第三接合部6の変形例について説明するための断面図である。図17に示されるように、第1凸部19は、網状部材8と一体形状でも良い。網状部材8と第1凸部19とは一体化されていてもよい。
図18および図19を参照して、実施の形態2に係る半導体装置100の製造方法の一例を説明する。
まず、実施の形態1に係る半導体装置100の製造方法と同様に組合せ部材16が製造される。次に、図18に示されるように、放熱部9の上に第1凸部19を有した網状部材8が載せられる。そして、図19に示されるように、接着剤7が塗布される。組合せ部材16は、接着剤7の上から絶縁基板5が接着剤7と接着される方向に載せられる。これにより、組合せ部材16は、接着剤7および網状部材8に接合される。このとき、第三接合部6の内部で網状部材8の厚さの中心10が第三接合部6の厚さの中心11より上になるように第三接合部6の厚さが調節される。
実施の形態1に係る半導体装置100の製造方法では、組合せ部材16と放熱部9との接着時に組合せ部材16の半導体素子1を下向きにする必要がある。半導体素子1を下向きにすることで放熱部9および絶縁基板5の重さが負荷として半導体素子1にかかる可能性がある。また、網状部材8の絶縁基板5に対向している面と絶縁基板5とが接している部分に接着剤7が接合しないことで接着不良となる可能性がある。
一方、実施の形態2に係る半導体装置100の製造方法では、放熱部9および絶縁基板5が半導体素子1よりも下に配置されるため、製造時に放熱部9および絶縁基板5の重さによる負荷を半導体素子1にかけずに、第1凸部19によって網状部材8の位置を調整することができる。網状部材8の絶縁基板5に対向する対向面8aと絶縁基板5との隙間をあけるように第1凸部19の長さを調節して接着剤7を注入することで、網状部材8の絶縁基板5に対向する対向面8aと絶縁基板5との隙間に接着剤7が入り込む。これにより、絶縁基板5と接着剤7との接着性を確保することができる。
次に、実施の形態2の作用効果について説明する。
実施の形態2に係る半導体装置100によれば、第1凸部19は、網状部材8から放熱部9に向けて突出しかつ放熱部9に接している。このため、第1凸部19によって網状部材8の位置を調整することができる。
実施の形態2に係る半導体装置100によれば、網状部材8と第1凸部19とは別体である。このため、第1凸部19を網状部材8と別部品とすることができる。
実施の形態2に係る半導体装置100によれば、網状部材8と第1凸部19とは異なる材料で構成されている。このため、第1凸部19を網状部材8と異なる材料とすることができる。
実施の形態2に係る半導体装置100によれば、網状部材8と第1凸部19とは一体化されている。このため、第1凸部19を網状部材8と一体形状とすることができる。
実施の形態3.
実施の形態3に係る半導体装置100は、特に説明しない限り、実施の形態1に係る半導体装置と同一の構成、製造方法および作用効果を有している。
図20を参照して、実施の形態3に係る半導体装置100について説明する。図20は、実施の形態3に係る半導体装置100の第三接合部6周辺の断面図である。実施の形態3に係る半導体装置100は、基本的には実施の形態1に係る半導体装置と同様の構成を備える。放熱部9は、本体部9aと、第2凸部9bとを含んでいる。第2凸部9bは、本体部9aに接続されている。本体部9aと第2凸部9bとは一体化されていてもよい。第2凸部9bは、本体部9aから網状部材8に向けて突出しかつ網状部材8に接している。本体部9aの一部に少なくとも3つ以上の第2凸部9bが取り付けられている。第2凸部9bの上に網状部材8が設置されている。第2凸部9bは、網状部材8の高さ方向の位置決めのためのものである。第2凸部9bの長さは、網状部材8が絶縁基板5に平行でありかつ網状部材8の厚さの中心10が第三接合部6の厚さの中心11よりも絶縁基板5側に位置するように調整される。なお、放熱部9への第2凸部9bの加工は、機械加工、レーザー加工などである。
実施の形態1に係る半導体装置100の製造方法では、組合せ部材16と放熱部9との接着時に組合せ部材16の半導体素子1を下向きにする必要がある。半導体素子1を下向きにすることで放熱部9および絶縁基板5の重さが負荷として半導体素子1にかかる可能性がある。また、網状部材8の絶縁基板5に対向している面と絶縁基板5とが接している部分に接着剤7が接合しないことで接着不良となる可能性がある。
一方、実施の形態3に係る半導体装置100の製造方法では、放熱部9および絶縁基板5が半導体素子1よりも下に配置されるため、製造時に放熱部9および絶縁基板5の重さによる負荷を半導体素子1にかけずに、第2凸部9bによって網状部材8の位置を調整することができる。網状部材8の絶縁基板5に対向する対向面8aと絶縁基板5との隙間をあけるように第2凸部9bの長さを調節して接着剤7を注入することで、網状部材8の絶縁基板5に対向する対向面8aと絶縁基板5との隙間に接着剤7が入り込む。これにより、絶縁基板5と接着剤7との接着性を確保することができる。
次に実施の形態3の作用効果について説明する。
実施の形態3に係る半導体装置100によれば、第2凸部9bは、本体部9aから網状部材8に向けて突出しかつ網状部材8に接している。このため、第2凸部9bによって網状部材8の位置を調整することができる。
上記の各実施の形態は適宜組み合わせることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 半導体素子、2 第一接合部、3 銅電極、4 第二接合部、5 絶縁基板、5a 面、6 第三接合部、7 接着剤、8 網状部材、8a 対向面、9 放熱部、9a 本体部、9b 第2凸部、19 第1凸部、100 半導体装置、TH 貫通穴。

Claims (13)

  1. 半導体素子と、
    前記半導体素子が搭載された絶縁基板と、
    前記絶縁基板に重ねられた放熱部と、
    前記絶縁基板と前記放熱部とを接合する接合部とを備え、
    前記接合部は、接着剤と、前記接着剤よりも低い線膨張係数を有しかつ貫通穴が設けられた網状部材とを含み、
    前記絶縁基板に前記放熱部が重ねられた方向において、前記網状部材の厚みの中心は、前記接合部の厚みの中心よりも前記絶縁基板側に位置する、半導体装置。
  2. 前記網状部材は、前記接着剤よりも大きいヤング率を有する、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記絶縁基板は、前記網状部材に対向する面を含み、
    前記網状部材は、前記絶縁基板の前記面に平行である、請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記網状部材は、前記接着剤よりも大きいヤング率を有しかつ前記接着剤よりも低い線膨張係数を有する第1フィラーを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記接着剤は、前記第1フィラー以下のヤング率を有しかつ前記第1フィラー以上の線膨張係数を有する第2フィラーを含み、
    前記第2フィラーは、前記接着剤に一様に含有されている、請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記網状部材は、前記絶縁基板に対向する対向面を含み、
    前記対向面は、前記接着剤に接している、請求項1~5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記網状部材と前記絶縁基板との隙間は、前記接合部の厚みに対して、0.1倍以内である、請求項1~6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記網状部材の厚みは、前記接合部の厚みに対して、0.3倍以上0.7倍以下である、請求項1~7のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 前記接合部は、前記網状部材に接続された第1凸部を含み、
    前記第1凸部は、前記網状部材から前記放熱部に向けて突出しかつ前記放熱部に接している、請求項1~8のいずれか1項に記載の半導体装置。
  10. 前記網状部材と前記第1凸部とは別体である、請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記網状部材と前記第1凸部とは異なる材料で構成されている、請求項10に記載の半導体装置。
  12. 前記網状部材と前記第1凸部とは一体化されている、請求項9に記載の半導体装置。
  13. 前記放熱部は、本体部と、前記本体部に接続された第2凸部とを含み、
    前記第2凸部は、前記本体部から前記網状部材に向けて突出しかつ前記網状部材に接している、請求項1~8のいずれか1項に記載の半導体装置。
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