JP7520316B2 - 蓄エネルギー装置 - Google Patents

蓄エネルギー装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7520316B2
JP7520316B2 JP2019149412A JP2019149412A JP7520316B2 JP 7520316 B2 JP7520316 B2 JP 7520316B2 JP 2019149412 A JP2019149412 A JP 2019149412A JP 2019149412 A JP2019149412 A JP 2019149412A JP 7520316 B2 JP7520316 B2 JP 7520316B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
air electrode
energy storage
storage device
oxygen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019149412A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021034131A (ja
Inventor
広基 飯沼
良雄 松崎
好孝 馬場
洸基 佐藤
雄也 立川
裕典 中島
俊輔 谷口
一成 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu University NUC
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Kyushu University NUC
Tokyo Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyushu University NUC, Tokyo Gas Co Ltd filed Critical Kyushu University NUC
Priority to JP2019149412A priority Critical patent/JP7520316B2/ja
Publication of JP2021034131A publication Critical patent/JP2021034131A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7520316B2 publication Critical patent/JP7520316B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、固体電解質を有する燃料電池本体を利用した蓄エネルギー装置に関する。
発電装置によって発電される電力量(以下、「発電電力量」という)と需要される電力量(以下、「需要電力量」という)とは、必ずしも一致しない。このため、電力が余剰したり(発電電力量-需要電力量>0)、電力が不足したり(発電電力量-需要電力量<0)する場合がある。特に、太陽光発電装置や風力発電装置といった再生可能エネルギーを利用した発電装置は、余剰する電力量や、不足する電力量が多い。
そこで、近年、余剰する電力を充電したり、不足する電力を補うために放電したりすることができる蓄エネルギー装置が注目されている。蓄エネルギー装置として、リチウム材料を負極に用いた非水電解質二次電池が開発されている(例えば、特許文献1)。
特開平11-149917号公報
上記特許文献1のような非水電解質二次電池は、充電によって得られるエネルギーが時間の経過とともに減少してしまうという課題がある。したがって、充電によって得られるエネルギーを長期間安定して貯蔵できる技術の開発が希求されている。
本発明は、このような課題に鑑み、充電によって得られるエネルギーを長期間安定して貯蔵することが可能な蓄エネルギー装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る蓄エネルギー装置は、燃料極と、空気極と、燃料極と空気極との間に設けられ、酸化物イオン伝導性を有する固体酸化物を含む電解質部とを有する燃料電池本体と、燃料極に連通され、水素、水、および、二酸化炭素を少なくとも保持する燃料タンクと、空気極に連通され、少なくとも酸素を含む酸素含有ガスを保持する酸素タンクと、空気極に供給される酸素含有ガスと、空気極から排気される空気極排気ガスとを熱交換させる第1空気極熱交換器と、燃料極に供給される水と、空気極から排気される空気極排気ガスとを熱交換させる第2空気極熱交換器と、外部から受電して燃料電池本体によって水を電気分解する充電モードと、燃料電池本体を放電させる放電モードとを切り換えるモード切換部と、を備え、燃料タンクは、充電モードにおいて生じる水素、および、放電モードにおいて生じる水を少なくとも保持し、モード切換部は、充電モードにおいて、第1空気極熱交換器への空気極排気ガスの供給を停止して、空気極排気ガスを第2空気極熱交換器に供給し、放電モードにおいて、第2空気極熱交換器への空気極排気ガスの供給を停止して、空気極排気ガスを第1空気極熱交換器に供給する。
また、蓄エネルギー装置は、燃料極に供給されるガスと、燃料極から排気される燃料極排気ガスとを熱交換させる第1熱交換器を備えてもよい。
本発明によれば、充電によって得られるエネルギーを長期間安定して貯蔵することが可能となる。
第1の実施形態にかかる蓄エネルギー装置を説明する図である。 第1の実施形態の充電モードにおけるガスの流れを説明する図である。 第1の実施形態の放電モードにおけるガスの流れを説明する図である。 水および水蒸気の電気分解における電圧を説明する図である。 メタネーション反応における反応エンタルピーを説明する図である。 シミュレーション結果を説明する図である。 第1の変形例にかかる蓄エネルギー装置を説明する図である。 第2の変形例にかかる蓄エネルギー装置を説明する図である。 第2の変形例の充電モードにおけるガスの流れを説明する図である。 第2の変形例の放電モードにおけるガスの流れを説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
[第1の実施形態:蓄エネルギー装置100]
図1は、第1の実施形態にかかる蓄エネルギー装置100を説明する図である。図1に示すように、蓄エネルギー装置100は、燃料電池本体110と、燃料タンク120と、燃料供給部130と、排気部140と、酸素タンク150と、酸素供給管152と、第2排気管154と、第1熱交換器160と、第2熱交換器162と、第3熱交換器164と、中央制御部170とを含む。図1中、破線の矢印は、信号の流れを示す。なお、図を簡明化するために、図1中、モード切換部172から、ブロワ134、144、開閉弁136、146への信号の流れを示す破線の図示を省略する。
燃料電池本体110は、キャリアを酸化物イオン(O2-)とする固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)である。燃料電池本体110は、燃料極112と、空気極114と、電解質部116とを含む。
燃料極112は、例えば、NiおよびNi化合物(例えば、NiO)のいずれか一方または両方を含むサーメット材料で構成される。燃料極112は、多孔体である。
空気極114は、電子伝導性を有する酸化物を含む。電子伝導性を有する酸化物は、例えば、ランタンマンガナイト(LSM)、ストロンチウムドープトランタンコバルタイトフェライト(LSCF)、および、ストロンチウムドープトランタンコバルタイト(LSC)のうち、少なくとも1つを含む。空気極114は、多孔体である。
電解質部116は、燃料極112と空気極114との間に設けられる。電解質部116は、酸化物イオン伝導性を有する固体酸化物(例えば、YSZ(イットリア安定化ジルコニア))を含む。
燃料タンク120には、水素吸着剤が収容されており、燃料タンク120は、水素(H)および水蒸気(水(HO))を貯留(保持)する。水素吸着剤は、例えば、セラミックやゼオライトの多孔体、または、水素吸蔵合金である。燃料タンク120が水素吸着剤を備えることにより、燃料タンク120は、小さい容積で大量の水素を貯留することができる。また、燃料タンク120は、不図示の保温設備によって所定の温度(例えば、500℃)に保持される。なお、燃料タンク120を蓄熱材で覆うことにより、保温設備を省略することができる。
燃料供給部130は、燃料タンク120に貯留された水素および水蒸気のいずれか一方または両方を燃料極112に供給する。燃料供給部130は、燃料供給管132と、ブロワ134と、開閉弁136とを含む。燃料供給管132は、燃料タンク120と、燃料極112の供給口(または、供給マニホールド)とを接続(連通)する。ブロワ134は、燃料供給管132に設けられる。ブロワ134は、吸入側が燃料タンク120に接続され、吐出側が燃料極112に接続される。開閉弁136は、燃料供給管132におけるブロワ134と燃料極112との間に設けられる。開閉弁136は、燃料供給管132に形成される流路を開放したり、遮断したりする。
排気部140は、燃料極112から燃料極排気ガスを排気する。排気部140は、第1排気管142と、ブロワ144と、開閉弁146とを含む。第1排気管142は、燃料極112の排気口(または、排気マニホールド)と、燃料タンク120とを接続(連通)する。ブロワ144は、第1排気管142に設けられる。ブロワ144は、吸入側が燃料極112に接続され、吐出側が燃料タンク120に接続される。開閉弁146は、第1排気管142におけるブロワ144と燃料タンク120との間に設けられる。開閉弁146は、第1排気管142に形成される流路を開放したり、遮断したりする。
酸素タンク150は、酸素(O)を貯留(保持)する。酸素タンク150は、不図示の保温設備によって所定の温度(例えば、500℃)に保持される。なお、酸素タンク150を蓄熱材で覆うことにより、保温設備を省略することができる。
酸素供給管152は、酸素タンク150と、空気極114の供給口(または、供給マニホールド)とを接続(連通)する。第2排気管154は、空気極114の排気口(または、排気マニホールド)と、酸素タンク150とを接続(連通)する。
第1熱交換器160は、燃料極112に供給されるガス(水素、水蒸気)と、燃料極112から排気される燃料極排気ガスとを熱交換させる。本実施形態において、第1熱交換器160は、燃料供給管132を通過するガスと、第1排気管142を通過する燃料極排気ガスとを熱交換させる。
第2熱交換器162は、空気極114に供給される酸素と、空気極114から排気される空気極排気ガスとを熱交換させる。本実施形態において、第2熱交換器162は、酸素供給管152を通過する酸素と、第2排気管154を通過する空気極排気ガスとを熱交換させる。
第3熱交換器164は、空気極114から排気される空気極排気ガスと、燃料供給管132を通過する水蒸気とを熱交換させる。本実施形態において、蓄エネルギー装置100は、第2排気管154における空気極114と第2熱交換器162との間に三方弁166を備える。また、蓄エネルギー装置100は、第2排気管154における第2熱交換器162と酸素タンク150との間と、三方弁166とを接続するバイパス管168を備える。そして、第3熱交換器164は、バイパス管168に設けられる。第3熱交換器164は、第2排気管154を通過する空気極排気ガスと、燃料供給管132を通過する水蒸気とを熱交換させる。
中央制御部170は、CPU(中央処理装置)を含む半導体集積回路で構成される。中央制御部170は、ROMからCPU自体を動作させるためのプログラムやパラメータ等を読み出す。中央制御部170は、ワークエリアとしてのRAMや他の電子回路と協働して蓄エネルギー装置100全体を管理および制御する。本実施形態において、中央制御部170は、モード切換部172として機能する。
モード切換部172は、燃料電池本体110の運転モードを充電モードと、放電モードとに切り換える。以下、本実施形態の充電モードおよび放電モードについて詳述する。
[充電モード]
図2は、第1の実施形態の充電モードにおけるガスの流れを説明する図である。図2中、実線の矢印は、ガスの流れを示す。また、図2中、三方弁166の閉弁状態を黒い塗りつぶしで示す。充電モードは、外部から受電して燃料電池本体110によって水を電気分解する運転モードである。
図2に示すように、運転モードを充電モードに設定する場合、モード切換部172は、燃料供給部130、および、排気部140を駆動する。具体的に説明すると、モード切換部172は、開閉弁136、146を開弁し、ブロワ134、144を駆動する。また、モード切換部172は、三方弁166を第2排気管154とバイパス管168とを接続する(第2熱交換器162をバイパスさせる)位置に移動させる。つまり、モード切換部172は、空気極排気ガスが第3熱交換器164を通過するように三方弁166を切り換える。また、モード切換部172は、電力供給源10から燃料電池本体110に電力を供給させる。つまり、モード切換部172は、燃料電池本体110と電力供給源10とを通電させる。電力供給源10は、例えば、太陽光発電装置、水力発電装置、風力発電装置等の再生可能エネルギーを利用した発電装置である。
そうすると、燃料タンク120から燃料極112に水蒸気Wが供給され、受電した電力によって、下記式(1)に示す反応が進行する。
O + 2e → H + O2- …式(1)
そして、酸化物イオン(O2-)が電解質部116を伝導(移動)することにより、空気極114において、下記式(2)に示す反応が進行する。
2- → 1/2O + 2e …式(2)
こうして、充電モードにおいて、燃料極112で水素が生成される(上記式(1))。燃料極112で生成された水素は、燃料極排気ガスとしてブロワ144によって吸引され、燃料タンク120に導かれる。そして、燃料タンク120に貯留された水素は、後述する放電モードで利用される。なお、燃料極排気ガスには、燃料極112において未反応であった水蒸気も含まれる。
また、上記したように、充電モードにおいて、空気極114で酸素が生成される(上記式(2))。空気極114で生成された酸素は、空気極排気ガスとして酸素タンク150に導かれる。そして、酸素タンク150に貯留された酸素は、後述する放電モードで利用される。また、第3熱交換器164は、空気極排気ガスが有する熱を、水の気化器および水蒸気のいずれか一方または両方に付与することができる。したがって、蓄エネルギー装置100は、水蒸気Wの発生(気化熱)および水蒸気の加熱(予熱)のいずれか一方または両方に要するエネルギーを削減することが可能となる。なお、充電モードでは、空気極114において、ガス(酸素)は消費されないが、酸素が生成される(上記式(2))。したがって、酸素供給管152と、第2排気管154との間(酸素タンク150と、空気極114との間)で酸素の濃度差(差圧)が生じ、空気極114から酸素タンク150へ自動的に酸素が移動することになる。
[放電モード]
図3は、第1の実施形態の放電モードにおけるガスの流れを説明する図である。図3中、実線の矢印は、ガスの流れを示す。また、図3中、三方弁166の閉弁状態を黒い塗りつぶしで示す。放電モードは、燃料電池本体110を放電させる運転モードである。
図3に示すように、運転モードを放電モードに設定する場合、モード切換部172は、燃料供給部130、および、排気部140を駆動する。具体的に説明すると、モード切換部172は、開閉弁136、146を開弁し、ブロワ134、144を駆動する。つまり、モード切換部172は、充電モードであっても放電モードであっても開閉弁136、146を開弁し、ブロワ134、144を駆動する。また、モード切換部172は、三方弁166を第2排気管154と第2熱交換器162とを接続する(第3熱交換器164をバイパスさせる)位置に移動させる。つまり、モード切換部172は、空気極排気ガスが第2熱交換器162を通過するように三方弁166を切り換える。
また、モード切換部172は、放電モードにおいて、燃料電池本体110を負荷12に接続する。つまり、モード切換部172は、充電モードにおいて、燃料電池本体110に電力供給源10を接続し、放電モードにおいて、燃料電池本体110に負荷12を接続する。
そうすると、充電モードにおいて燃料極112において生成され、燃料タンク120に貯留された水素が燃料極112に供給されて、下記式(3)に示す反応が進行する。
+ O2- → HO + 2e …式(3)
また、充電モードにおいて空気極114において生成され、酸素タンク150に貯留された酸素が空気極114に供給されて、下記式(4)に示す反応が進行する。
1/2O + 2e → O2- …式(4)
そして、酸化物イオン(O2-)が電解質部116を伝導(移動)することにより、燃料電池本体110が発電する。こうして、発電された電力は、燃料電池本体110に接続された負荷12に供給される。
また、放電モードにおいて、燃料極112で水(水蒸気W)が生成される(上記式(3))。燃料極112で生成された水蒸気Wは、燃料極排気ガスとしてブロワ144によって吸引され、燃料タンク120に導かれる。こうして、燃料タンク120に導かれた水は、充電モードにおける水蒸気W(水)の電気分解に利用される。なお、燃料極排気ガスには、燃料極112において未反応であった水素も含まれる。
また、放電モードでは、空気極114において、酸素が消費されるものの、ガス(酸素)は生成されない(上記式(4))。したがって、酸素供給管152と、第2排気管154との間(酸素タンク150と、空気極114との間)で酸素の濃度差(差圧)が生じ、酸素タンク150から空気極114へ自動的に酸素が移動することになる。
また、放電モードにおいて、空気極114から排気される空気極排気ガスには、空気極114において未反応であった酸素が含まれる。空気極排気ガスは、第2熱交換器162を通過した後、酸素タンク150に導かれる。
以上説明したように、本実施形態の蓄エネルギー装置100は、燃料電池本体110の燃料極112に連通された燃料タンク120を備える。したがって、蓄エネルギー装置100は、充電モードにおいて水蒸気Wを電気分解することで得られた水素を燃料タンク120に貯蔵することが可能となる。つまり、蓄エネルギー装置100は、充電によって得られるエネルギーを水素に変換して、長期間安定して貯蔵することができる。
また、蓄エネルギー装置100は、燃料極112と燃料タンク120とを連通する第1排気管142を備える。したがって、放電モードにおいて燃料極112で未反応であった水素を燃料タンク120に返送することができる。つまり、蓄エネルギー装置100は、未利用の水素が外部に廃棄されてしまう事態を回避することができる。したがって、蓄エネルギー装置100は、水素の利用率を実質的に100%とすることが可能となる。
また、蓄エネルギー装置100は、酸素タンク150と、空気極114と酸素タンク150とを連通する酸素供給管152および第2排気管154とを備える。上記したように、充電モードにおいて、空気極114で酸素が生成されるものの、ガスの消費はない。一方、放電モードにおいて、空気極114で酸素が消費されるものの、ガスの生成はない。したがって、蓄エネルギー装置100は、空気極114に連通された酸素タンク150を備えることにより、差圧のみで酸素を空気極114に移動させたり、酸素タンク150に移動させたりすることができる。これにより、蓄エネルギー装置100は、酸素を移動するための専用のブロワを省略することが可能となる。
また、上記したように、蓄エネルギー装置100は、第1熱交換器160を備える。これにより、第1熱交換器160は、燃料極排気ガスが有する熱を、水素、および、水蒸気Wに付与することができる。したがって、蓄エネルギー装置100は、水素、および、水蒸気Wの加熱に要するエネルギーを削減することが可能となる。
同様に、蓄エネルギー装置100は、第2熱交換器162を備える。これにより、第2熱交換器162は、空気極排気ガスが有する熱を酸素に付与することができる。したがって、蓄エネルギー装置100は、酸素の加熱に要するエネルギーを削減することが可能となる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、燃料タンク120が貯留するガスの組成が第1の実施形態と異なるが、他の構成は第1の実施形態と実質的に等しい。このため、上記蓄エネルギー装置100と同一の符号を付して一部説明を省略する。
燃料タンク120は、水素、二酸化炭素(CO)、メタン(CH)、および水蒸気(水(HO))を貯留(保持)する。第2の実施形態において、燃料タンク120は、不図示の保温設備によって所定の温度(例えば、500℃)に保持される。なお、燃料タンク120を蓄熱材で覆うことにより、保温設備を省略することができる。また、第2の実施形態において、酸素タンク150は、不図示の保温設備によって所定の温度(例えば、500℃)に保持される。なお、酸素タンク150を蓄熱材で覆うことにより、保温設備を省略することができる。
続いて、第2の実施形態の充電モードにおける反応および放電モードにおける反応について説明する。
[充電モード]
モード切換部172によって、燃料供給部130、および、排気部140が駆動され、燃料電池本体110に電力供給源10が接続されると、燃料タンク120から燃料極112に水蒸気が供給され、受電した電力によって、下記式(1)に示す反応が進行する。
O + 2e → H + O2- …式(1)
そして、酸化物イオン(O2-)が電解質部116を伝導(移動)することにより、空気極114において、下記式(2)に示す反応が進行する。
2- → 1/2O + 2e …式(2)
また、燃料タンク120から燃料極112に二酸化炭素および水素が供給され、下記式(5)に示す反応が進行する。
CO + 4H → CH + 2HO …式(5)
こうして、充電モードにおいて、燃料極112で水素、メタン、および、水(水蒸気)が生成される(上記式(1)、式(5))。なお、平衡反応により、二酸化炭素と水素の一部は、一酸化炭素(CO)に変換される(CO + H → CO + HO)。燃料極112で生成された水素、メタン、一酸化炭素、および、水蒸気は、燃料極排気ガスとしてブロワ144によって吸引され、燃料タンク120に導かれる。こうして、燃料タンク120に導かれた水素、メタン、および、水蒸気は、後述する放電モードにおいて利用される。
また、上記したように、充電モードにおいて、空気極114で酸素が生成される(上記式(2))。空気極114で生成された酸素は、空気極排気ガスとして酸素タンク150に導かれる。そして、酸素タンク150に貯留された酸素は、後述する放電モードで利用される。
続いて、充電モードにおける二酸化炭素および水素の効果について説明する。図4は、水および水蒸気の電気分解における電圧を説明する図である。なお、図4中、横軸は温度[℃]を示し、縦軸は電解電圧[V]を示す。また、図4中、実線は理論電解電圧を示し、破線は熱中立電圧を示す。
水および水蒸気の電気分解は吸熱反応であるため、図4に示すように、水および水蒸気の電気分解における熱中立電圧は、理論電解電圧よりも大幅に上回る。具体的に説明すると、水蒸気の電気分解において、100℃を上回ると、温度が上昇するに従って、理論電解電圧と熱中立電圧との差が大きくなる。したがって、燃料電池本体110によって水蒸気のみを電気分解する場合、投入される電力の電圧を熱中立電圧(例えば、1.3V程度)まで高くしなければならない。
そこで、上記したように、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、充電モードにおいて、水蒸気に加えて、二酸化炭素および水素を燃料極112に供給する。これにより、上記式(1)の反応に加えて上記式(5)の反応(メタネーション反応(サバティエ反応))が進行する。
図5は、メタネーション反応における反応エンタルピーを説明する図である。なお、図5中、横軸は温度[℃]を示し、縦軸は反応エンタルピーdrH[kJ/mol]を示す。
図5に示すように、上記式(5)のメタネーション反応は、690℃程度の境界温度に到達するまでは、発熱反応である。一方、境界温度を上回ると、メタネーション反応は、吸熱反応となる。
したがって、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、充電モードを300℃以上700℃以下の所定の温度で実行する、すなわち、水蒸気の電気分解およびメタネーション反応を300℃以上700℃以下の所定の温度で行うことにより、水蒸気の電気分解に要する熱(吸熱)をメタネーション反応で生じる熱(発熱)で補うことができる。
これにより、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、熱中立電圧を理論電解電圧に近づけることが可能となる。したがって、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、充電モードにおいて、燃料電池本体110に投入する電力の電圧を低減することができる。
また、水の電気分解の際に電力供給源10から供給される電流密度が高い場合、燃料電池本体110の温度が高くなる。しかし、図5に示すように、メタネーション反応は、温度が上昇するに従って吸熱量が大きくなる。したがって、充電モードにおいて、水蒸気の電気分解と並行してメタネーション反応を行うことにより、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、電力供給源10から供給される電流密度が高い場合でも燃料電池本体110を所定の温度に維持することが可能となる。
同様に、水の電気分解の際に電力供給源10から供給される電流密度が低い場合、燃料電池本体110の温度が低くなる。しかし、図5に示すように、メタネーション反応は、温度が下降するに従って発熱量が大きくなる。したがって、充電モードにおいて、水蒸気の電気分解と並行してメタネーション反応を行うことにより、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、電力供給源10から供給される電流密度が低い場合でも燃料電池本体110を所定の温度に維持することが可能となる。
つまり、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、水蒸気の電気分解と並行してメタネーション反応を行うことにより、電力供給源10から供給される電流密度が変動した場合でも燃料電池本体110を所定の温度に維持することができる。
[放電モード]
モード切換部172によって、燃料供給部130、および、排気部140が駆動され、燃料電池本体110に負荷12が接続されると、燃料極112に水素およびメタンが供給されて、下記式(3)、式(6)に示す反応が進行する。
+ O2- → HO + 2e …式(3)
CH + 2HO → CO + 4H …式(6)
また、空気極114に酸素が供給されて、下記式(4)に示す反応が進行する。
1/2O + 2e → O2- …式(4)
そして、酸化物イオン(O2-)が電解質部116を伝導(移動)することにより、燃料電池本体110が発電する。こうして、発電された電力は、燃料電池本体110に接続された負荷12に供給される。
また、放電モードにおいて、燃料極112で水(水蒸気)、二酸化炭素、および、水素が生成される(上記式(3)、式(6))。燃料極112で生成された水蒸気、二酸化炭素、および、水素は、燃料極排気ガスとしてブロワ144によって吸引され、燃料タンク120に導かれる。こうして、燃料タンク120に導かれた水蒸気、二酸化炭素、および、水素は、充電モードにおいて利用されたり、放電モードにおいて燃料として利用されたりする。
以上説明したように、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、充電モードにおいて、水蒸気に加えて、二酸化炭素および水素を燃料極112に供給する。これにより、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、充電の際に投入される電力の電圧を低減することができる。
[シミュレーション]
上記第1の実施形態の蓄エネルギー装置100、および、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100におけるラウンドトリップ効率をシミュレーションによって算出した。
図6は、シミュレーション結果を説明する図である。図6(a)は、第1の実施形態の蓄エネルギー装置100のシミュレーション結果を示す。図6(b)は、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100のシミュレーション結果を示す。
なお、ラウンドトリップ効率は、下記式(7)で算出される。
ラウンドトリップ効率 = 発電電圧 / 電解電圧 …式(7)
図6(a)に示すように、第1の実施形態の蓄エネルギー装置100の放電モードにおける発電電圧は、燃料電池本体110の温度に拘わらず、0.85Vである。一方、充電モードにおいて、第1の実施形態の蓄エネルギー装置100の電解電圧は、700℃の際1.284Vであり、600℃の際1.280Vであり、550℃の際1.278Vであり、500℃の際1.276Vであった。つまり、第1の実施形態の蓄エネルギー装置100の電解電圧は、図4の熱中立電圧(1.3V程度)となる。
したがって、第1の実施形態の蓄エネルギー装置100のラウンドトリップ効率は、700℃の際0.662であり、600℃の際0.664であり、550℃の際0.665であり、500℃の際0.666となった。つまり、第1の実施形態の蓄エネルギー装置100では、燃料電池本体110の温度に拘わらず、ラウンドトリップ効率が0.66程度となることが確認された。
一方、図6(b)に示すように、充電モードにおいて、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100の電解電圧は、700℃の際1.294Vであり、600℃の際1.21Vであり、550℃の際1.16Vであり、500℃の際1.12Vであった。第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、充電モードにおいて水蒸気の電気分解と並行してメタネーション反応を行うことができるため、第1の実施形態の蓄エネルギー装置100と比較して、電解電圧を低減することが可能となることが確認された。
なお、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100の放電モードにおける発電電圧は、第1の実施形態の蓄エネルギー装置100と同様に、燃料電池本体110の温度に拘わらず、0.85Vである。したがって、蓄エネルギー装置100のラウンドトリップ効率は、700℃の際0.657であり、600℃の際0.702であり、550℃の際0.733であり、500℃の際0.759となった。
以上の結果から、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、第1の実施形態の蓄エネルギー装置100と比較して、ラウンドトリップ効率が高いことが確認された。
また、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100では、燃料電池本体110の温度が低いほど、電解電圧が低くなり、ラウンドトリップ効率が高いことが分かった。ただし、燃料電池本体110の温度が低すぎると、過電圧が増加してしまう。したがって、第2の実施形態の蓄エネルギー装置100は、燃料電池本体110の温度を500℃程度に維持することが好ましいと推測される。
[第1の変形例]
図7は、第1の変形例にかかる蓄エネルギー装置200を説明する図である。図7に示すように、蓄エネルギー装置200は、燃料電池本体110と、燃料タンク120と、燃料供給部130と、排気部140と、酸素タンク150と、酸素供給管152と、第2排気管154と、第1熱交換器160と、第2熱交換器162と、第3熱交換器164と、中央制御部170と、水タンク210と、加熱部220とを含む。図7中、破線の矢印は、信号の流れを示す。なお、図を簡明化するために、図7中、モード切換部172から、燃料供給部130、および、排気部140への信号の流れを示す破線の図示を省略する。
また、上記蓄エネルギー装置100と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
水タンク210は、水を貯留(保持)する。水タンク210は、水供給管212を通じて、燃料タンク120に接続される。水供給管212には、開閉弁214が設けられる。
加熱部220は、水タンク210を加熱する。加熱部220は、例えば、電気ヒータで構成される。
モード切換部172は、運転モードを充電モードとする場合、燃料供給部130、および、排気部140を駆動し、燃料電池本体110と電力供給源10とを接続する。また、第1の変形例において、モード切換部172は、加熱部220を駆動し、開閉弁214を開弁する。
これにより、水タンク210において水蒸気が生成され、燃料タンク120、燃料供給部130を通じて、燃料電池本体110の燃料極112に水蒸気が供給される。
以上説明したように、第1の変形例にかかる蓄エネルギー装置200は、水タンク210を備える。水タンク210は、水を液体の状態で保持する。このため、第1の変形例にかかる蓄エネルギー装置200は、燃料タンク120を小さくすることができる。
[第2の変形例]
図8は、第2の変形例にかかる蓄エネルギー装置300を説明する図である。図8に示すように、蓄エネルギー装置300は、燃料電池本体110と、燃料タンク120と、第1接続管310A、310Bと、第2接続管320と、第3接続管330A、330Bと、第4接続管340と、開閉弁312A、312B、322、332A、332B、342と、燃料供給部130と、排気部140と、酸素タンク150と、酸素供給管152と、第2排気管154と、第1熱交換器160と、第2熱交換器162と、第3熱交換器164と、中央制御部170と、水タンク210と、加熱部220とを含む。
図8中、破線の矢印は、信号の流れを示す。なお、図を簡明化するために、図8中、モード切換部172から、燃料供給部130、排気部140、加熱部220、および、開閉弁312A、312B、322、332A、332B、342への信号の流れを示す破線の図示を省略する。
また、上記蓄エネルギー装置100、200と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、蓄エネルギー装置300は、複数の燃料タンク120(図8中、120A、120Bで示す)を備える。
第1接続管310Aは、燃料供給部130の燃料供給管132と、燃料タンク120Aとを接続(連通)する。開閉弁312Aは、第1接続管310Aに設けられる。開閉弁312Aは、第1接続管310Aに形成される流路を開放したり、遮断したりする。第1接続管310Bは、燃料供給部130の燃料供給管132と、燃料タンク120Bとを接続(連通)する。開閉弁312Bは、第1接続管310Bに設けられる。開閉弁312Bは、第1接続管310Bに形成される流路を開放したり、遮断したりする。
第2接続管320は、燃料供給部130の燃料供給管132と、水タンク210とを接続(連通)する。開閉弁322は、第2接続管320に設けられる。開閉弁322は、第2接続管320に形成される流路を開放したり、遮断したりする。
第3接続管330Aは、排気部140の第1排気管142と、燃料タンク120Aとを接続(連通)する。開閉弁332Aは、第3接続管330Aに設けられる。開閉弁332Aは、第3接続管330Aに形成される流路を開放したり、遮断したりする。第3接続管330Bは、排気部140の第1排気管142と、燃料タンク120Bとを接続(連通)する。開閉弁332Bは、第3接続管330Bに設けられる。開閉弁332Bは、第3接続管330Bに形成される流路を開放したり、遮断したりする。
第4接続管340は、排気部140の第1排気管142と、水タンク210とを接続(連通)する。開閉弁342は、第4接続管340に設けられる。開閉弁342は、第4接続管340に形成される流路を開放したり、遮断したりする。
続いて、第2の変形例の充電モードおよび放電モードにおけるモード切換部172の制御について説明する。
[充電モード]
図9は、第2の変形例の充電モードにおけるガスの流れを説明する図である。図9中、実線の矢印はガスの流れを示す。また、図9中、開閉弁312A、312B、332B、342、三方弁166の閉弁状態を黒い塗りつぶしで示す。
第2の変形例において、運転モードを充電モードに設定する場合、モード切換部172は、燃料供給部130、排気部140、および、加熱部220を駆動するとともに、開閉弁322、332Aを開弁する。また、モード切換部172は、燃料電池本体110と電力供給源10とを通電させる。
そうすると、水タンク210から燃料極112に水蒸気Wが供給され、受電した電力によって、燃料極112において、水の電気分解が行われる。これにより生成された水素は、燃料タンク120Aに導かれる。
そして、燃料タンク120Aが満タンになったら、開閉弁332Aを閉弁して、開閉弁332Bを開弁する。そうすると、燃料極112において生成された水素は、燃料タンク120Bに導かれる。
[放電モード]
図10は、第2の変形例の放電モードにおけるガスの流れを説明する図である。図10中、実線の矢印はガスの流れを示す。また、図10中、開閉弁312B、322、332A、332Bの閉弁状態を黒い塗りつぶしで示す。
第2の変形例において、運転モードを放電モードに設定する場合、モード切換部172は、燃料供給部130、および、排気部140を駆動するとともに、開閉弁312A、342を開弁する。また、モード切換部172は、燃料電池本体110と負荷12とを接続する。
そうすると、燃料タンク120Aから燃料極112に水素が供給され、発電がなされる。これにより生成された水蒸気W(水)は、水タンク210に導かれる。
そして、燃料タンク120Aが空になったら、開閉弁312Aを閉弁して、開閉弁312Bを開弁する。そうすると、燃料タンク120Bから燃料極112に水素が供給される。
以上説明したように、第2の変形例の蓄エネルギー装置300は、複数の燃料タンク120A、120B、第1接続管310A、310B、開閉弁312A、312B、332A、332B、第3接続管330A、330Bを備える。これにより、蓄エネルギー装置300は、燃料タンク120A、120Bを蓄エネルギー装置300から切り離すことができる。したがって、充電モードで運転される時間が長い場合、つまり、余剰する電力量が多い場合、燃料タンク120A、120Bを外部の水素利用設備に移動(搬送)させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態において、酸素タンク150が酸素を貯留する場合を例に挙げた。これにより、酸素タンク150を小さくすることができる。しかし、酸素タンク150は、少なくとも酸素を含む酸素含有ガスを貯留すればよい。酸素含有ガスは、例えば、空気である。
また、上記実施形態において、蓄エネルギー装置100が燃料タンク120および酸素タンク150を備える場合を例に挙げた。しかし、蓄エネルギー装置は、燃料タンク120および酸素タンク150のいずれか一方を備えていればよい。
また、蓄エネルギー装置100において、燃料電池本体110、燃料タンク120、および、酸素タンク150の数に限定はない。
また、上記実施形態において、蓄エネルギー装置100が第1熱交換器160および第2熱交換器162を備える場合を例に挙げた。しかし、第1熱交換器160および第2熱交換器162は、必須の構成ではない。
また、上記実施形態において、蓄エネルギー装置100が第3熱交換器164を備える場合を例に挙げた。しかし、第3熱交換器164は、必須の構成ではない。
また、上記実施形態において、燃料タンク120が水素吸着剤を収容する場合を例に挙げた。しかし、燃料タンク120は、水素吸着剤を収容せずともよい。
また、上記実施形態において、蓄エネルギー装置100がブロワ134、144を備える構成を例に挙げた。しかし、蓄エネルギー装置100は、ブロワ134およびブロワ144のうちのいずれか一方を備えてもよい。
また、第1排気管142、および、第4接続管340のいずれか一方または両方に冷却器が設けられてもよい。これにより、冷却器は、水蒸気を確実に水に凝縮させることができる。
また、上記第2の実施形態において、燃料タンク120が保持する二酸化炭素は、ボンベに貯留された二酸化炭素、バイオガス、発電所等から排気された排気ガスに含まれる二酸化炭素、および、空気中に含まれる二酸化炭素のいずれか1または複数であってもよい。ボンベは、液化二酸化炭素を貯留する。バイオガスは、生物の排泄物、有機質肥料、生分解性物質、汚泥、汚水、ゴミ、エネルギー作物等の発酵、または、嫌気性消化により発生するガスである。バイオガスは、二酸化炭素およびメタンを含む(例えば、含有率は、二酸化炭素:メタン=25%以上50%以下:50%以上75%以下)。排気ガスに含まれる二酸化炭素は、例えば、PSA(圧力スイング吸着)法等によって排気ガスから分離される。
空気中に含まれる二酸化炭素は、DAC(direct air capture)装置等によって分離される。DAC装置によって二酸化炭素を分離して燃料タンク120に収容させる場合、DAC装置は、充電モード以外のモード(例えば、放電モード)において空気中の二酸化炭素を吸収しておき、充電モードで二酸化炭素を放出する。
蓄エネルギー装置100、200、300がDAC装置を備える場合、DAC装置による二酸化炭素の吸収は、下記式(8)または式(9)によって示され、DAC装置からの二酸化炭素の放出は、下記式(10)によって示される。
CaO + CO → CaCO …式(8)
Ca(OH) + CO → CaCO + HO …式(9)
CaCO → CaO + CO …式(10)
なお、DAC装置による二酸化炭素の吸収(上記式(8)、式(9))は、常温(例えば、25℃)以下の所定の温度範囲内で為される。一方、DAC装置からの二酸化炭素の放出(上記式(10))は、500℃以上800℃以下の所定の温度範囲内で為される。このため、DAC装置から二酸化炭素を放出させる場合、燃料電池本体110が生じる熱を利用するとよい。
本発明は、固体電解質を有する燃料電池本体を利用した蓄エネルギー装置に利用することができる。
100、200、300 蓄エネルギー装置
110 燃料電池本体
112 燃料極
114 空気極
116 電解質部
120、120A、120B 燃料タンク
150 酸素タンク
160 第1熱交換器
162 第2熱交換器
172 モード切換部

Claims (2)

  1. 燃料極と、空気極と、前記燃料極と前記空気極との間に設けられ、酸化物イオン伝導性を有する固体酸化物を含む電解質部とを有する燃料電池本体と、
    前記燃料極に連通され、水素、水、および、二酸化炭素を少なくとも保持する燃料タンクと、
    前記空気極に連通され、少なくとも酸素を含む酸素含有ガスを保持する酸素タンクと、
    前記空気極に供給される酸素含有ガスと、前記空気極から排気される空気極排気ガスとを熱交換させる第1空気極熱交換器と、
    前記燃料極に供給される水と、前記空気極から排気される空気極排気ガスとを熱交換させる第2空気極熱交換器と、
    外部から受電して前記燃料電池本体によって水を電気分解する充電モードと、前記燃料電池本体を放電させる放電モードとを切り換えるモード切換部と、
    を備え、
    前記燃料タンクは、前記充電モードにおいて生じる水素、および、前記放電モードにおいて生じる水を少なくとも保持し、
    前記モード切換部は、
    前記充電モードにおいて、前記第1空気極熱交換器への前記空気極排気ガスの供給を停止して、前記空気極排気ガスを前記第2空気極熱交換器に供給し
    前記放電モードにおいて、前記第2空気極熱交換器への前記空気極排気ガスの供給を停止して、前記空気極排気ガスを前記第1空気極熱交換器に供給する蓄エネルギー装置。
  2. 前記燃料極に供給されるガスと、前記燃料極から排気される燃料極排気ガスとを熱交換させる第1熱交換器を備える請求項1に記載の蓄エネルギー装置。
JP2019149412A 2019-08-16 2019-08-16 蓄エネルギー装置 Active JP7520316B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019149412A JP7520316B2 (ja) 2019-08-16 2019-08-16 蓄エネルギー装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019149412A JP7520316B2 (ja) 2019-08-16 2019-08-16 蓄エネルギー装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021034131A JP2021034131A (ja) 2021-03-01
JP7520316B2 true JP7520316B2 (ja) 2024-07-23

Family

ID=74678751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019149412A Active JP7520316B2 (ja) 2019-08-16 2019-08-16 蓄エネルギー装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7520316B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001160404A (ja) 1999-12-02 2001-06-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 電力貯蔵システム
JP2001332271A (ja) 2000-05-24 2001-11-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蓄発電装置
US20120282534A1 (en) 2011-03-28 2012-11-08 Braun Robert J High efficiency, reversible flow battery system for energy storage
JP2018190650A (ja) 2017-05-10 2018-11-29 株式会社豊田中央研究所 電力貯蔵・供給システム
JP2019108238A (ja) 2017-12-18 2019-07-04 株式会社東芝 水素製造装置、燃料製造システム、水素製造方法、および燃料製造方法
WO2019141773A1 (en) 2018-01-19 2019-07-25 Graves Christopher Ronald Passive flow battery
JP2021009820A (ja) 2019-07-02 2021-01-28 株式会社デンソー エネルギマネジメントシステム
JP2021034130A (ja) 2019-08-16 2021-03-01 東京瓦斯株式会社 蓄エネルギー装置
JP2021034132A (ja) 2019-08-16 2021-03-01 東京瓦斯株式会社 蓄エネルギー装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3105668B2 (ja) * 1992-11-18 2000-11-06 関西電力株式会社 電力貯蔵装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001160404A (ja) 1999-12-02 2001-06-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 電力貯蔵システム
JP2001332271A (ja) 2000-05-24 2001-11-30 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蓄発電装置
US20120282534A1 (en) 2011-03-28 2012-11-08 Braun Robert J High efficiency, reversible flow battery system for energy storage
JP2018190650A (ja) 2017-05-10 2018-11-29 株式会社豊田中央研究所 電力貯蔵・供給システム
JP2019108238A (ja) 2017-12-18 2019-07-04 株式会社東芝 水素製造装置、燃料製造システム、水素製造方法、および燃料製造方法
WO2019141773A1 (en) 2018-01-19 2019-07-25 Graves Christopher Ronald Passive flow battery
JP2021009820A (ja) 2019-07-02 2021-01-28 株式会社デンソー エネルギマネジメントシステム
JP2021034130A (ja) 2019-08-16 2021-03-01 東京瓦斯株式会社 蓄エネルギー装置
JP2021034132A (ja) 2019-08-16 2021-03-01 東京瓦斯株式会社 蓄エネルギー装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021034131A (ja) 2021-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Bierschenk et al. High efficiency electrical energy storage using a methane–oxygen solid oxide cell
US7067210B2 (en) Fuel cell system for producing electrical energy
Lanzini et al. Experimental investigation of direct internal reforming of biogas in solid oxide fuel cells
US7364810B2 (en) Combined energy storage and fuel generation with reversible fuel cells
US7846599B2 (en) Method for high temperature fuel cell system start up and shutdown
KR101142472B1 (ko) 탄화수소발생장치를 포함하는 용융탄산염연료전지시스템
WO2004038885A2 (en) Solid oxide regenerative fuel cell
US9627703B2 (en) Medium and high-temperature carbon-air cell
CN102881923B (zh) 一种由阳极支撑管型固体氧化燃料电池构建的电站
CN105576273A (zh) 一种可逆循环绿色能源转换系统及转换方法
KR20180036859A (ko) 신재생 에너지를 이용한 양방향 수전해/발전 시스템
CN114725428B (zh) 一种以氨气为载体的零碳排放固体氧化物燃料电池与可再生能源联合发电系统
JP2018088324A (ja) 複合発電システムの制御装置、複合発電システム、複合発電システムの制御方法および複合発電システムの制御プログラム
JP7306651B2 (ja) 蓄エネルギー装置
JP7520316B2 (ja) 蓄エネルギー装置
JP7349660B2 (ja) 蓄エネルギー装置
WO2004036667A2 (en) Fuel cell system and method for producing electrical energy
WO2021192591A1 (ja) バイオガス利用メタネーションシステム
JP2004273141A (ja) 燃料電池システム
KR101132538B1 (ko) 연료전지용 수증기 발생장치
KR101080311B1 (ko) 분리형 보조 버너를 갖는 연료전지시스템 및 이의 운전 방법
KR102378796B1 (ko) 열배터리 연계 가역 고체산화물 전지 시스템 및 그 구동방법
CN209592200U (zh) 一种基于燃料电池的撬装式静默兆瓦级电站
JP2015228386A (ja) 燃料電池システム
KR20040003946A (ko) 연료전지의 연료 재활용 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190822

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220328

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230718

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230908

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240702

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7520316

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150