JP7519434B2 - 光学部材 - Google Patents

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Description

本開示は、光学部材に関する。
眼鏡レンズなどの光学部材の研究が活発に行われており、特許文献1では低屈折率層および高屈折率層を含むプラスチック光学製品が開示されている。
特開2019-15764号公報
本開示は、プラスチック基材と、プラスチック基材上に配置されたハードコート層と、ハードコート層上に配置された反射防止膜と、を含み、反射防止膜は、交互に積層された高屈折率層および低屈折率層を含み、高屈折率層は、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ニオブ、タンタル、および、ランタンからなる群から選択される少なくとも1種の酸化物を含み、低屈折率層は、ケイ素の酸化物、フッ化カルシウム、および、フッ化マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種を含み、反射防止膜中における、高屈折率層および低屈折率層の合計層数が6層以上であり、反射防止膜中において最もプラスチック基材側に配置された層が、高屈折率層であり、反射防止膜中において最もプラスチック基材側に配置された低屈折率層を第1低屈折率層とし、第1低屈折率層の次にプラスチック基材側に配置された低屈折率層を第2低屈折率層とし、最もプラスチック基材側に配置された高屈折率層を第1高屈折率層とした場合、後述する式1~3の関係を満たす、光学部材に関する。
光学部材の一実施形態の断面図である。
以下、本実施形態の光学部材について詳述する。
光学部材としては、反射防止性および耐擦傷性に優れ、かつ、反射防止膜の密着性に優れた光学部材が望まれている。本実施形態の光学部材では、上記特性が得られる。
より具体的には、特に、反射防止膜中の低屈折率層および高屈折率層が所定の構成で配置され、さらに、光学部材が後述する式1~3を満たすことにより、上記特性が得られる。
なお、本明細書において、「~」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
また、本明細書において、屈折率は、e線における屈折率である。
図1は、光学部材の一実施形態の断面図である。
図1に示す光学部材10は、プラスチック基材12と、プライマー層14と、ハードコート層16と、反射防止膜18と、撥水撥油層20とをこの順に含む。
上記光学部材10には、プライマー層14、および、撥水撥油層20が含まれるが、プライマー層および撥水撥油層は任意の部材であり、本開示の光学部材にはプラスチック基材、ハードコート層、および所定の反射防止膜が少なくとも含まれていればよい。
反射防止膜18は、プラスチック基材12側から、第1高屈折率層22H、第1低屈折率層22L、第2高屈折率層24H、第2低屈折率層24L、第3高屈折率層26H、第3低屈折率層26L、第4高屈折率層28H、および、第4低屈折率層28Lをこの順に有する。
図1において、反射防止膜18は、高屈折率層および低屈折率層の合計層数は8層であるが、後述するように本開示の光学部材はこの態様には限定されず、高屈折率層および低屈折率層の合計層数は6層以上であればよい。
なお、本明細書において、高屈折率層の表記に関して、プラスチック基材側に位置する高屈折率層から順に「第1高屈折率層」、「第2高屈折率層」などと表記する。また、低屈折率層の表記に関して、プラスチック基材側に位置する低屈折率層から順に「第1低屈折率層」、「第2低屈折率層」などと表記する。
図1においては、プラスチック基材12の片面にのみ各層が配置されているが、プラスチック基材12の両面に、プライマー層14と、ハードコート層16と、反射防止膜18と、撥水撥油層20とがこの順に配置されていてもよい。つまり、光学部材は、プラスチック基材の両面に、ハードコート層および反射防止膜をそれぞれ有していてもよい。
以下では、まず、光学部材の特徴点である反射防止膜について詳述し、その後、他の部材について詳述する。
<反射防止膜>
光学部材は、反射防止膜を含む。
反射防止膜は、入射した光の反射を防止する機能を有する層である。具体的には、380~780nmの可視領域全域にわたって、低い反射特性(広帯域低反射特性)を有することができる。
反射防止膜は、交互に積層された高屈折率層および低屈折率層を含む。反射防止膜において、所定の高屈折率層および所定の低屈折率層は、それぞれが交互に配置されていればよい。つまり、2つの高屈折率層の間には低屈折率層が配置され、2つの低屈折率層の間には高屈折率層が配置される。なお、後述するように、高屈折率層および低屈折率層の間に他の層(例えば、SnO層およびITO層)が配置されていてもよい。ITOは酸化インジウムスズで、酸化インジウム(In)と酸化スズ(SnO)の混合物である。
高屈折率層としては、屈折率が1.60以上である層が好ましい。
高屈折率層は、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ニオブ、タンタル、および、ランタンからなる群から選択される少なくとも1種の酸化物を含む。なかでも、高屈折率層は、酸化ジルコニウム(ZrO)を含むことが好ましい。
高屈折率層には、2種以上の材料が含まれていてもよい。
低屈折率層としては、屈折率が1.60未満である層が好ましい。
低屈折率層は、ケイ素の酸化物、フッ化カルシウム、および、フッ化マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種を含む。なかでも、低屈折率層は、二酸化ケイ素(SiO)を含むことが好ましい。
低屈折率層には、2種以上の材料が含まれていてもよい。
反射防止膜中における、高屈折率層および低屈折率層の合計層数は、6層以上である。つまり、反射防止膜は、少なくとも3層の高屈折率層および少なくとも3層の低屈折率層を含む。
上記合計層数は、光学部材の反射防止性、耐擦傷性、および、反射防止膜の密着性の少なくとも1つがより優れる点(以後、単に「所定の効果がより優れる点」とも称する。)で、8層以上が好ましい。上限は特に制限されないが、生産性の点から、14層以下が好ましく、12層以下がより好ましい。
反射防止膜中において、最もプラスチック基材側に配置された層は、高屈折率層である。
より具体的には、図1に示すように、反射防止膜18中において、最もプラスチック基材12側の位置には、第1高屈折率層22Hが配置されている。
高屈折率層が上記所定の位置に配置されることにより、反射防止膜の密着性が向上する。上記理由の詳細は不明だが、高屈折率層は引張応力を示す材料が多く、このような材料を上記位置に配置することにより、反射防止膜の剥離が抑制されたと推測される。
反射防止膜中において最もプラスチック基材側に配置された低屈折率層を第1低屈折率層とし、第1低屈折率層の次にプラスチック基材側に配置された低屈折率層を第2低屈折率層とし、最もプラスチック基材側に配置された高屈折率層を第1高屈折率層とした場合、光学部材は、式1~3の関係を満たす。
式1 L1+L2≧400nm
式2 L1/H1≦25.0
式3 (L1+L2)/H1≦50.0
L1は、第1低屈折率層の物理的厚みを表す。L2は、第2低屈折率層の物理的厚みを表す。H1は、第1高屈折率層の物理的厚みを表す。
式1は、第1低屈折率層の物理的厚みおよび第2低屈折率層の物理的厚みの合計を表す。式1の関係を満たすことにより、主に、光学部材の耐擦傷性が向上する。
なかでも、所定の効果がより優れる点で、L1+L2は、450nm以上が好ましく、480nm以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、生産性の点から、600nm以下が好ましく、550nm以下がより好ましい。
式2は、第1高屈折率層の物理的厚みに対する、第1低屈折率層の物理的厚みの比を表す。式2の関係を満たすことにより、主に、反射防止膜の密着性が向上する。
なかでも、所定の効果がより優れる点で、L1/H1は、20.0以下が好ましく、8.0以下がより好ましい。下限は特に制限されないが、3.0以上の場合が多く、5.0以上の場合がより多い。
式3は、第1高屈折率層の物理的厚みに対する、第1低屈折率層の物理的厚みおよび第2低屈折率層の物理的厚みの合計層厚みの比を表す。式3の関係を満たすことにより、主に、反射防止膜の密着性が向上する。
なかでも、所定の効果がより優れる点で、(L1+L2)/H1は、46.0以下が好ましい。下限は特に制限されないが、25.0以上の場合が多く、30.0以上の場合がより多い。
なかでも、光学部材の反射防止性がより優れる点で、式4の関係を満たすことが好ましい。
式4 L2≧L1
第1高屈折率層の物理的厚みは上記関係式を満たせば特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、5.0~25.0nmが好ましく、8.0~20.0nmがより好ましい。
第1低屈折率層の物理的厚みは上記関係式を満たせば特に制限されないが、耐擦傷性がより優れる点で、50nm以上が好ましい。上限は特に制限されないが、300nm以下が好ましく、250nm以下がより好ましい。
第2低屈折率層の物理的厚みは上記関係式を満たせば特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、200~550nmが好ましく、300~500nmがより好ましい。
第2高屈折率層の物理的厚みは特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、5.0~25.0nmが好ましく、8.0~20.0nmがより好ましい。
反射防止膜に含まれる高屈折率層および低屈折率層の合計層数が8層の場合、第3低屈折率層の物理的厚みは所定の効果がより優れる点で、15~45nmが好ましく、20~40nmがより好ましい。
反射防止膜に含まれる高屈折率層および低屈折率層の合計層数が8層の場合、第4低屈折率層の物理的厚みは所定の効果がより優れる点で、70~110nmが好ましく、85~100nmがより好ましい。
反射防止膜に含まれる高屈折率層および低屈折率層の合計層数が8層の場合、第3高屈折率層の物理的厚みは所定の効果がより優れる点で、10~30nmが好ましく、15~25nmがより好ましい。
反射防止膜に含まれる高屈折率層および低屈折率層の合計層数が8層の場合、第4高屈折率層の物理的厚みは所定の効果がより優れる点で、50~110nmが好ましく、55~110nmがより好ましい。
反射防止膜の製造方法は特に制限されないが、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、および、CVD法などの乾式法が挙げられる。
なかでも、所定の効果がより優れる点で、反射防止膜の製造においては、反射防止膜中の少なくとも一部の層がイオンビームによりエネルギーを受けた状態(イオンアシスト蒸着)で成膜された層であることが好ましい。
反射防止膜は、上述した高屈折率層および低屈折率層以外に、SnO層、または、ITO層をさらに含んでいてもよい。SnO層およびITO層は、帯電防止層として機能し得る。
反射防止膜中におけるSnO層およびITO層の配置位置は特に制限されず、上述した高屈折率層および低屈折率層の間であってもよい。
<プラスチック基材>
プラスチック基材は、反射防止膜を支持する部材である。
プラスチック基材に含まれるプラスチック(いわゆる、樹脂)の種類は特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、チオウレタン樹脂、アリル樹脂、エピスルフィド樹脂、ポリカーボネート、ウレタン樹脂、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエ-テルサルホン、ポリ4-メチルペンテン-1、および、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂(CR-39)が挙げられる。なかでも、チオウレタン樹脂、エピスルフィド樹脂、または、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂が好ましい。
プラスチック基材としては、プラスチック眼鏡レンズ基材が好ましい。
プラスチック眼鏡レンズ基材の種類は特に制限されないが、凸面および凹面を有する態様が挙げられる。より具体的には、凸面および凹面共に光学的に仕上げ、所望の度数にあわせて成形されるフィニッシュレンズ、凸面のみが光学面(球面、回転対象非球面、累進面など)として仕上げられているセミフィニッシュレンズ、および、セミフィニッシュレンズの凹面が装用者の処方に合わせて加工研磨されたレンズが挙げられる。
プラスチック基材の厚さは特に制限されないが、取り扱い性の点から、1~30mm程度の場合が多い。
プラスチック基材の屈折率は特に制限されないが、1.50以上の場合が多く、1.60~1.80が好ましく、1.60~1.74がより好ましい。
また、プラスチック基材は透光性を有していれば無色でなくてもよく、紫外線吸収剤、および、紫外域から赤外域にかけての特定の波長領域を吸収する染料を含んでいてもよい。
また、プラスチック基材は、ブルーイング剤、光安定剤、および、酸化防止剤などの添加剤を含んでいてもよい。
<プライマー層>
光学部材は、プライマー層を含んでいてもよい。
プライマー層は、プラスチック基材とハードコート層との間に配置される層であり、ハードコート層のプラスチック基材に対する密着性を向上させるとともに、ハードコート層上に反射防止膜が配置されたプラスチック眼鏡レンズの、静荷重または衝撃に対する強度を向上させる。
プライマー層を構成する材料は特に制限されず、公知の材料を使用でき、例えば、主に樹脂が使用される。使用される樹脂の種類は特に制限されず、例えば、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、および、ポリオレフィン系樹脂が挙げられ、ポリウレタン系樹脂が好ましい。
プライマー層は、上記樹脂以外の他の成分を含んでいてもよい。
他の成分としては、例えば、Si、Al、Sn、Sb、Ta、Ce、La、Fe、Zn、W、Zr、In、および、Tiから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物微粒子またはこれらの複合酸化物微粒子、加水分解性ケイ素化合物および/またはその加水分解縮合物、導電性フィラー、特定高分子、並びに、界面活性剤が挙げられる。
プライマー層の形成方法は特に制限されず、公知の方法を採用でき、例えば、所定の樹脂を含むプライマー層形成用組成物をプラスチック基材上に塗布して、必要に応じて硬化処理を施して、プライマー層を形成する方法が挙げられる。
プライマー層形成用組成物を塗布する方法は特に制限されず、例えば、ハードコート層形成用組成物をプラスチック基材上に塗布する方法で例示した方法が挙げられる。
プライマー層の厚さは特に制限されないが、0.3~2μmが好ましい。
<ハードコート層>
光学部材は、ハードコート層を含む。
ハードコート層は、プラスチック基材と反射防止膜との間に配置される層であり、プラスチック基材に耐擦傷性を付与する層である。
ハードコート層としては、国際規格ISO 15184、およびこの国際規格に基づき作成された日本工業規格JIS K5600において定められた試験法による鉛筆硬度で、「H」以上の硬度を示すものが好ましい。
ハードコート層としては、公知のハードコート層を用いることができ、例えば、有機系ハードコート層、無機系ハードコート層、および、有機-無機ハイブリッドハードコート層が挙げられる。例えば、眼鏡レンズの分野においては、有機-無機ハイブリッドハードコート層が一般的に使用されている。
ハードコート層は、重合性モノマーの重合体(重合性モノマーを重合させて得られる重合体)、および/または、加水分解性有機ケイ素化合物の縮合体を含むことが好ましい。
重合性モノマーは特に制限されないが、例えば、後述する特定(メタ)アクリレートや、ラジカル重合性基を有するシルセスキオキサンや、多官能アクリレートや、エポキシ基を複数有する化合物や、オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物が挙げられる。
加水分解性有機ケイ素化合物は特に制限されないが、例えば後述するエポキシ基を有する有機ケイ素化合物が挙げられる。
また、ハードコート層は、後述する金属酸化物微粒子などの無機成分を含んでいてもよい。
ハードコート層は、重合性モノマーを含むハードコート層形成用組成物を用いて形成された層であることが好ましい。
(リン酸基、および、スルホン酸基からなる群から選択される基を少なくとも1つ有する(メタ)アクリレート)
ハードコート層形成用組成物に含まれ得る重合性モノマーとして、リン酸基、および、スルホン酸基からなる群から選択される基(以後、単に「特定基」とも称する)を少なくとも1つ有する(メタ)アクリレート(以後、単に「特定(メタ)アクリレート」とも称する)が挙げられる。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
特定基としては、リン酸基が好ましい。
特定(メタ)アクリレート中における特定基の数は1以上であればよく、2以上であってもよい。上限としては、例えば、5以下とすることができる。
特定(メタ)アクリレートは、単官能であっても、多官能であってもよい。なお、多官能とは、特定(メタ)アクリレートが2以上の特定基を有することを意味する。
リン酸基は、以下の式で表される基である。*は、結合位置を表す。
スルホン酸基は、以下の式で表される基である。
特定(メタ)アクリレートとしては、式(A)で表される化合物が好ましい。
式(A) CH=CRa1-COO-L-Ra2
a1は、水素原子またはメチル基を表す。
は、ヘテロ原子(例えば、酸素原子、窒素原子、および、硫黄原子)を含んでいてもよい2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基の炭素数は特に制限されず、1~10が好ましい。2価の炭化水素基としては、例えば、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、および、これらの基の組み合わせが挙げられ、ヘテロ原子を含んでいてもよいアルキレン基(例えば、-O-アルキレン基-)が好ましい。
a2は、リン酸基、および、スルホン酸基からなる群から選択される基を表す。
(ラジカル重合性基を有するシルセスキオキサン)
ハードコート層形成用組成物に含まれ得る重合性モノマーとして、ラジカル重合性基を有するシルセスキオキサンが挙げられる。
ラジカル重合性基としては、エチレン性不飽和結合を有する基が好ましい。エチレン性不飽和結合を有する基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、および、ビニル基が挙げられる。
なお、一般的に、シルセスキオキサン化合物とは、アルコキシシラン、クロロシラン、および、シラノールなどの3官能性シラン化合物を加水分解することで得られる式(B)で表される基本骨格を有するシラン化合物である。シルセスキオキサン化合物の構造としては、ランダム構造と呼ばれる不規則の形態のほかに、ラダー構造、かご型(完全縮合ケージ型)構造、および、不完全かご型構造(かご型構造の部分開裂構造体であって、かご型構造からケイ素原子のうちの一部が欠けた構造やかご型構造の一部のケイ素-酸素結合が切断された構造のもの)が知られている。
以下の式(B)中、Rは有機基を表す。
式(B) R-SiO3/2
ラジカル重合性基を有するシルセスキオキサン化合物の構造は特に制限されないが、上記ランダム構造、ラダー構造、かご型構造、および、不完全かご型構造のいずれであってもよく、また、複数種の構造の混合物であってもよい。
シルセスキオキサン化合物に含まれるラジカル重合性基当量は特に制限されないが、ハードコート層の硬度がより優れる点で、30~500g/eq.が好ましく、30~150g/eq.がより好ましい。
ラジカル重合性基を有するシルセスキオキサン化合物は、公知の方法にて合成してもよいし、市販品を用いてもよい。
(多官能アクリレート)
ハードコート層形成用組成物に含まれ得る重合性モノマーとして、特定(メタ)アクリレートおよびラジカル重合性基を有するシルセスキオキサンのいずれとも異なる多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリロイル基を複数有する化合物である。(メタ)アクリロイル基の数は特に制限されないが、2~6個が好ましく、2~3個がより好ましい。
多官能(メタ)アクリレートとしては、式(C)で表される化合物が好ましい。
式(C) CH=CRc1-CO-Lc1-CO-CRc2=CH
c1およびRc2は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
c1は、ヘテロ原子(例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子)を含んでいてもよい2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基の炭素数は特に制限されず、1~10が好ましい。2価の炭化水素基としては、例えば、ヘテロ原子を含んでいてもよい、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、および、これらの基の組み合わせが挙げられ、ヘテロ原子を含んでいてもよいアルキレン基が好ましい。
なかでも、酸素原子を含むアルキレン基が好ましく、-O-(Lc2-O)-で表される基が好ましい。なお、Lc2は、アルキレン基(好ましくは、炭素数1~3)を表す。rは、1以上の整数を表し、1~10の整数が好ましく、2~5の整数がより好ましい。
(エポキシ基を複数有する化合物)
ハードコート層形成用組成物に含まれ得る重合性モノマーとして、エポキシ基を複数有する化合物(以後、単に「多官能エポキシ化合物」とも称する)が挙げられる。
エポキシ基とは、以下の式(D)で表される基である。Rは、水素原子またはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、および、プロピル基)を表す。*は、結合位置を表す。
多官能エポキシ化合物には、エポキシ基が複数(2個以上)含まれる。エポキシ基の数は特に制限されないが、通常、2~6個とすることができ、また2~3個とすることができる。
多官能エポキシ化合物の種類は特に制限されず、公知の多官能エポキシ化合物が挙げられる。多官能エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、および、脂肪族グリシジルエーテル型エポキシ化合物が挙げられる。
(オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物)
ハードコート層形成用組成物に含まれ得る重合性モノマーとして、オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物が挙げられる。
オキセタニル基とは、以下の式(E)で表される基である。Rは、水素原子またはアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基)を表す。*は、結合位置を表す。
オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物の構造は特に制限されないが、上記ランダム構造、ラダー構造、かご型構造、および、不完全かご型構造のいずれであってもよく、また、複数種の構造の混合物であってもよい。
シルセスキオキサン化合物に含まれるオキセタニル基当量は特に制限されないが、ハードコート層の硬度がより優れる点で、50~500g/eq.が好ましく、150~300g/eq.がより好ましい。
オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物は、公知の方法にて合成してもよいし、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、東亞合成社製:OX-SQ TX-100、OX-SQ SI-20、OX-SQ HDXが挙げられる。
ハードコート層は、加水分解性有機ケイ素化合物、その加水分解物、および、その加水分解縮合物を含むハードコート層形成用組成物を用いて形成された層であることが好ましい。
(式(F)で表される加水分解性有機ケイ素化合物、その加水分解物、および、その加水分解縮合物からなる群から選択される少なくとも1種)
ハードコート層形成用組成物は、式(F)で表される加水分解性ケイ素化合物、その加水分解物、および、その加水分解縮合物からなる群から選択される少なくとも1種(以後、単に「加水分解性有機ケイ素化合物類」とも称する)を含んでいることが好ましい。なお、加水分解性有機ケイ素化合物とは、ケイ素原子に有機基、および、加水分解性基が結合した化合物を意図する。有機基はエポキシ基であることが好ましい。
式(F) Rf1-L-Si(Rf2(Rf33-s
f1は、エポキシ基を表す。
エポキシ基の定義は、上述した通りである。
は、ヘテロ原子を含んでいてもよい2価の炭化水素基を表す。炭化水素基の炭素数は特に制限されず、1~10が好ましい。2価の炭化水素基としては、例えば、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、および、これらの基の組み合わせが挙げられ、ヘテロ原子を含んでいてもよいアルキレン基が好ましい。
f2は、加水分解性基を表す。加水分解性基は、Si(ケイ素原子)に直結し、加水分解反応および/または縮合反応を進行し得る基である。加水分解性基としては、例えば、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アシルオキシ基、アルケニルオキシ基、および、イソシアネート基が挙げられる。
f3は、アルキル基を表す。Rf3で表されるアルキル基の炭素数は、1~10が好ましい。
sは、1~3の整数を表す。sは、3が好ましい。
加水分解性有機ケイ素化合物の加水分解物とは、加水分解性有機ケイ素化合物中の加水分解性基が加水分解して得られる化合物を意図する。なお、上記加水分解物は、加水分解性基のすべてが加水分解されているもの(完全加水分解物)であっても、加水分解性基の一部が加水分解されているもの(部分加水分解物)であってもよい。つまり、上記加水分解物は、完全加水分解物、部分加水分解物、または、これらの混合物であってもよい。
また、加水分解性有機ケイ素化合物の加水分解縮合物とは、加水分解性有機ケイ素化合物中の加水分解性基が加水分解し、得られた加水分解物を縮合して得られる化合物を意図する。なお、上記加水分解縮合物としては、すべての加水分解性基が加水分解され、かつ、加水分解物がすべて縮合されているもの(完全加水分解縮合物)であっても、一部の加水分解性基が加水分解され、一部の加水分解物が縮合しているもの(部分加水分解縮合物)であってもよい。つまり、上記加水分解縮合物は、完全加水分解縮合物、部分加水分解縮合物、または、これらの混合物であってもよい。
加水分解性有機ケイ素化合物は1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上の加水分解性有機ケイ素化合物を同時に使用してもよい。また、重合性モノマーを含むハードコート層形成用組成物と併用することもできる。
(金属酸化物微粒子)
ハードコート層形成用組成物は、金属酸化物微粒子を含んでいてもよい。
金属酸化物微粒子の種類は特に制限されず、公知の金属酸化物微粒子が挙げられる。金属酸化物微粒子としては、例えば、Si、Al、Sn、Sb、Ta、Ce、La、Fe、Zn、W、Zr、In、および、Tiから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物の微粒子が挙げられる。なかでも、取り扱い性の点で、金属酸化物微粒子を、Siを含む酸化物の微粒子(酸化ケイ素微粒子)、Snを含む酸化物の微粒子(酸化スズ微粒子)、Zrを含む酸化物の微粒子(酸化ジルコニウム微粒子)、または、Tiを含む酸化物の微粒子(酸化チタン微粒子)が好ましい。
なお、金属酸化物微粒子には、上記に例示した1種の金属(金属原子)のみが含まれていてもよいし、2種以上の金属(金属原子)が含まれていてもよい。
また、Si(ケイ素)は半金属に分類される場合があるが、本明細書ではSiを金属に含めるものとする。
金属酸化物微粒子の平均粒径は特に制限されないが、例えば、1~200nmが好ましく、5~30nmがより好ましい。上記範囲内であれば、ハードコート層形成用組成物中での金属酸化物微粒子の分散安定性がより優れる。
なお、上記平均粒径は、透過型電子顕微鏡にて20個以上の金属酸化物微粒子の直径を測定して、それらを算術平均して求める。なお、金属酸化物微粒子が真円状でない場合、長径を直径とする。
金属酸化物微粒子の表面には、必要に応じて、各種官能基が導入されていてもよい。
(その他成分)
ハードコート層形成用組成物は、上述した成分以外の成分を含んでいてもよい。
重合性モノマーを含むハードコート層形成用組成物は、ラジカル重合開始剤を含んでいてもよい。ラジカル重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤および熱ラジカル重合開始剤が挙げられる。
重合性モノマーを含むハードコート層形成用組成物は、カチオン重合開始剤を含んでいてもよい。カチオン重合開始剤としては、光カチオン重合開始剤および熱カチオン重合開始剤が挙げられる。
加水分解性有機ケイ素化合物を含むハードコート層形成用組成物は、硬化触媒を含んでいてもよい。硬化触媒としては、金属キレート化合物および有機スズ化合物が挙げられる。
ハードコート層形成用組成物は、溶媒を含んでいてもよい。
溶媒としては、水であっても、有機溶媒であってもよい。
有機溶媒の種類は特に制限されず、例えば、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、および、スルホキシド系溶媒が挙げられる。
ハードコート層形成用組成物は、必要に応じて、紫外線吸収剤、老化防止剤、塗膜調整剤、光安定剤、酸化防止剤、着色防止剤、染料、充填剤、および、内部離型剤などの種々の添加剤を含んでいてもよい。
ハードコート層形成用組成物は、上述した各種成分を含む。
ハードコート層形成用組成物の製造方法は特に制限されず、例えば、上述した成分を一括で混合してもよいし、分割して段階的に各成分を混合してもよい。
ハードコート層形成用組成物中における重合性モノマーの含有量は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、ハードコート層形成用組成物中の全固形分(ハードコート層構成成分)に対して、1~100質量%が好ましく、5~60質量%がより好ましい。
なお、全固形分(ハードコート層構成成分)とは、硬化処理によりハードコート層を構成する成分であり、溶媒は固形分に含まれない。また、成分が液状であっても、ハードコート層を構成する成分であれば、固形分として計算する。
ハードコート層形成用組成物における加水分解性有機ケイ素化合物類の含有量は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、ハードコート層形成用組成物中の全固形分に対して、0.5~70質量%が好ましく、1~60質量%がより好ましい。
ハードコート層形成用組成物中における金属酸化物微粒子の含有量は特に制限されないが、所定の効果がより優れる点で、ハードコート層形成用組成物中の全固形分に対して、10~90質量%が好ましく、25~75質量%がより好ましい。
ハードコート層形成用組成物の好適態様の一つとしては、多官能エポキシ化合物と、オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物と、重合開始剤とを含むハードコート層形成用組成物(以下、単に「特定組成物」ともいう。)が挙げられる。
重合開始剤としては、カチオン重合開始剤を用いることが好ましく、光カチオン重合開始剤および熱カチオン重合開始剤を併用してもよい。
特定組成物中における多官能エポキシ化合物の含有量は特に制限されないが、ハードコート層の耐擦傷性および外観特性がより優れ、かつ、硬化反応速度が速いという点で、特定組成物中の全固形分(ハードコート層構成成分)に対して、1~15質量%が好ましく、1~10質量%がより好ましい。
特定組成物中におけるオキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物の含有量は特に制限されないが、ハードコート層の耐擦傷性がより優れ、かつ、ハードコート層の応力が少ないという点で、特定組成物中の全固形分に対して、35~70質量%が好ましく、35~60質量%がより好ましい。
特定組成物中における重合開始剤の含有量は特に制限されないが、ハードコート層の耐擦傷性がより優れる点で、特定組成物中の全固形分に対して、0.1~3.0質量%が好ましく、0.2~1.5質量%がより好ましい。
特定組成物に金属酸化物粒子が含まれる場合、金属酸化物粒子の含有量は特に制限されないが、ハードコート層の耐擦傷性がより優れる点で、特定組成物中の全固形分に対して、25~60質量%が好ましく、30~50質量%がより好ましい。
多官能エポキシ化合物と、オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物とを含むハードコート層形成用組成物に、加水分解性ケイ素化合物類を加えてもよい。加水分解性ケイ素化合物類の含有量は特に制限されないが、ハードコート層と基材との密着性がより優れる点で、特定組成物中の全固形分に対して、10質量%未満が好ましく、9質量%未満がより好ましい。下限は特に制限されないが、1質量%以上が挙げられる。
多官能エポキシ化合物およびオキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物の合計質量に対する、オキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物の含有量は、ハードコート層の耐擦傷性および外観特性がより優れる点で、70質量%超が好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上がさらに好ましい。上限は特に制限されないが、98質量%以下とすることができる。
特定組成物中の全固形分に対する、多官能エポキシ化合物およびオキセタニル基を有するシルセスキオキサン化合物の合計質量は特に制限されないが、ハードコート層の耐擦傷性が優れる点で、35~70質量%が好ましい。
ハードコート層形成用組成物を用いたハードコート層の形成方法としては、ハードコート層形成用組成物をプラスチック基材上(または、プライマー層上)に塗布して塗膜を形成し、塗膜に対して光照射処理および加熱処理などの硬化処理を実施する方法が挙げられる。
硬化処理としては、光照射処理および加熱処理のいずれか一方のみを実施してもよいし、両方を実施してもよい。両方を実施する場合、光照射処理および加熱処理は、同時に実施してもよいし、一方を実施した後、他方を実施してもよい。
なお、塗膜を形成した後、必要に応じて、塗膜から溶媒を除去するために、加熱処理などの乾燥処理を実施してもよい。
ハードコート層形成用組成物を塗布する方法は特に制限されず、公知の方法(例えば、ディッピングコート法、スピンコート法、スプレーコート法、インクジェットコート法、および、フローコート法)が挙げられる。
形成される塗膜の膜厚は特に制限されず、所定のハードコート層の膜厚となるような膜厚が適宜選択される。
光照射処理の条件は特に制限されず、使用される重合開始剤の種類によって適した条件が選択される。
光照射の際の光の種類は特に制限されないが、例えば、紫外線および可視光線が挙げられる。光源としては、例えば、高圧水銀灯が挙げられる。
光照射の際の積算光量は特に制限されないが、生産性および塗膜の硬化性の点で、100~3000mJ/cmが好ましく、100~2000mJ/cmがより好ましい。
加熱処理の条件は特に制限されず、使用される重合開始剤の種類によって最適な条件が選択される。
加熱温度は30~100℃が好ましく、加熱時間は5~360分が好ましい。
ハードコート層の膜厚は特に制限されないが、1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、10μm以上がさらに好ましい。なお、膜厚の上限は、例えば、30μm以下とすることができる。
上記膜厚は平均膜厚であり、その測定方法としては、ハードコート層の任意の5点の膜厚を測定し、それらを算術平均して求める。
なお、ハードコート層は、ブルーイング剤、光安定剤、および、酸化防止剤などの添加剤を含んでいてもよい。
<撥水撥油層>
光学部材は、撥水撥油層を含んでいてもよい。
光学部材は、反射防止膜のプラスチック基材側とは反対側の表面上に撥水撥油層を有することが好ましい。なかでも、光学部材は、最外層に撥水撥油層を有することが好ましい。
撥水撥油層は光学部材の表面エネルギーを低下させ、光学部材の汚染防止の機能を向上させるとともに、光学部材の表面のすべり性を向上させ、その結果として、光学部材の耐摩耗性を向上させる。
撥水撥油層を構成する材料は特に制限されず、例えば、フッ素含有化合物(フッ素原子を含む化合物)、および、ケイ素含有化合物(ケイ素原子を含む化合物)が挙げられる。なかでも、撥水撥油性がより優れる点で、撥水撥油層は、フッ素含有化合物を含むことが好ましく、フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物、その加水分解物、および、その加水分解縮合物からなる群から選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。
なお、撥水撥油層を構成する材料は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物とは、水素原子の一部または全部がフッ素原子により置換されたアルキル基を含有する有機ケイ素化合物であり、加水分解性基を有する。
ここで、加水分解性基とは、ケイ素原子に直結し、加水分解反応および縮合反応を進行し得る基であり、例えば、アルコキシ基、ハロゲン原子、アシルオキシ基、アルケニルオキシ基、および、イソシアネート基が挙げられる。なお、加水分解性基が1つのケイ素原子に複数直結する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物の加水分解物とは、フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物中の加水分解性基が加水分解して得られる化合物を意図する。なお、上記加水分解物は、加水分解性基のすべてが加水分解されているもの(完全加水分解物)であっても、加水分解性基の一部が加水分解されているもの(部分加水分解物)であってもよい。つまり、上記加水分解物は、完全加水分解物、部分加水分解物、または、これらの混合物であってもよい。
フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物の加水分解縮合物とは、フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物中の加水分解性基が加水分解し、得られた加水分解物を縮合して得られる化合物を意図する。なお、上記加水分解縮合物としては、すべての加水分解性基が加水分解され、かつ、加水分解物がすべて縮合されているもの(完全加水分解縮合物)であっても、一部の加水分解性基が加水分解され、一部の加水分解物が縮合しているもの(部分加水分解縮合物)であってもよい。つまり、上記加水分解縮合物は、完全加水分解縮合物、部分加水分解縮合物、または、これらの混合物であってもよい。
撥水撥油層の形成方法は特に制限されず、使用する材料、所望の性能または厚さなどによって任意に選択できる。例えば、フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物を含む撥水撥油層形成用組成物をレンズ基材上に塗工して、必要に応じて硬化処理を施す方法、および、真空蒸着法が挙げられる。
光学部材が有する撥水撥油層の厚さは特に制限されないが、5~35nmが好ましい。厚さが上記の範囲内であれば撥水撥油性に優れた光学部材となる。
以下、上記形態に関して実施例および比較例によりさらに詳しく説明するが、これらの実施例によって何ら制限されるものではない。
<実施例1>
プラスチック基材として、屈折率1.60のチオウレタン系合成樹脂基板を準備した。
次に、プラスチック基材の両面上に、屈折率1.67のポリウレタンプライマー層(厚み:1μm)、および、屈折率1.67のシリコン系ハードコート層(厚み:3μm)を順次形成した。なお、屈折率1.67のシリコン系ハードコート層は、エポキシ基を有する有機ケイ素化合物(その加水分解物、および、その加水分解縮合物を含む)と、TiOを主体とした複合酸化物微粒子を含むハードコート組成物を熱硬化して形成されたものである。
次に、得られたプラスチック基材を真空蒸着装置(シンクロン社製、「ACE-1150」)の真空槽内に設けられた回転するドームにセットし、圧力が1.3×10-3Paになるまで排気し、加速電圧500V、加速電流100mAの条件でArイオンビームクリーニングをハードコート層上に60秒間施した後、以下のすべての層に加速電圧500V、加速電流250mAの条件でArイオンビームを照射しながら、後述する表1に示す物理的厚みの第1層から第8層までを電子ビーム法にて積層して、反射防止膜を形成した。なお、反射防止膜は、プラスチック基材の両面に形成した。
次に、反射防止膜を有するプラスチック基材を真空蒸着装置から取り出し、ディッピング法により反射防止膜上に撥水撥油層を形成した。撥水撥油層に使用される材料は、オプツールAES4E(フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物溶液、ダイキン工業製)とKY164(信越化学製)との混合液を用い、15mm/secのスピードで引き上げた。
以上により、プラスチック基材の両面上に、それぞれ、プライマー層と、ハードコート層と、反射防止膜と、撥水撥油層とを有する光学部材を得た。
<実施例2~10>
後述する表1に示すように、反射防止膜を構成する層数、および、反射防止膜を構成する各層の物理的厚みを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光学部材を得た。
<実施例11>
屈折率1.67のポリウレタンプライマー層(厚み:1μm)の代わりに、屈折率1.50ポリウレタンのプライマー層(厚み:1μm)を使用し、屈折率1.67のシリコン系ハードコート層(厚み:3μm)の代わりに、屈折率1.50のシルセスキオキサン系ハードコート層(厚み:10μm)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光学部材を得た。なお、屈折率1.50のシルセスキオキサン系ハードコート層は、オキセタニル基を有するシルセスキオキサンと、多官能エポキシ化合物と、エポキシ基を有する有機ケイ素化合物の加水分解物と、コロイダルシリカ(SiO微粒子)を含むハードコート組成物を、紫外線および熱硬化して形成されたものである。
次に、反射防止膜を構成する各層の物理的厚みを表1に示すように調整した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光学部材を得た。
<実施例12>
プラスチック基材として、屈折率1.60のチオウレタン系合成樹脂基板に、実施例1と同様のプライマー層、および、ハードコート層を順次形成した。
次に、得られたプラスチック基材を真空蒸着装置(サティス・ロー社製、「MC-1200DLX」)の真空槽内に設けられた回転するドームにセットし、圧力が3.5×10-3Paになるまで排気し、アノード電圧120V、アノード電流3.5Aの条件でArイオンビームクリーニングをハードコート層上に60秒間施した後、以下の第1層から第7層にアノード電圧120V、アノード電流3.5Aの条件でArイオンビームを照射しながら、後述する表2に示す物理的厚みの第1層から第7層までを電子ビーム法にて積層し、第8層にはアノード電圧120V、アノード電流2.0Aの条件でOイオンビームを照射しながら、後述する表2に示す物理的厚みの第8層を電子ビーム法にて積層し、第9層にアノード電圧120V、アノード電流3.5Aの条件でArイオンビームを照射しながら、後述する表2に示す物理的厚みの第9層を電子ビーム法にて積層し、反射防止膜を形成した。なお、反射防止膜は、プラスチック基材の両面に形成した。
次に、反射防止膜を有するプラスチック基材を真空蒸着装置から取り出し、ディッピング法により反射防止膜上に撥水撥油層を形成した。撥水撥油層に使用される材料は、オプツールAES4E(フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物溶液、ダイキン工業製)とKY164(信越化学製)との混合液を用い、15mm/secのスピードで引き上げた。
以上により、プラスチック基材の両面上に、それぞれ、プライマー層と、ハードコート層と、反射防止膜と、撥水撥油層とを有する光学部材を得た。
<実施例13>
プラスチック基材として、屈折率1.60のチオウレタン系合成樹脂基板に、実施例12と同様のプライマー層、および、ハードコート層を順次形成した。
次に、反射防止膜を構成する各層の物理的厚みを表2に示すように調整した以外は、実施例12と同様の手順に従って、光学部材を得た。
<比較例1>
反射防止膜を形成しなかった以外は、実施例1と同様の手順に従って、光学部材を作製した。
<比較例2~9>
後述する表3に示すように、反射防止膜を構成する各層の物理的厚みを調整した以外は、実施例1と同様の手順に従って、光学部材を得た。
<評価>
(耐擦傷性評価(Bayer試験方法))
4インチの距離の往復運動を1サイクルとした際に、1分間に150サイクルの往復運動を実施する揺動試験装置に、各実施例および比較例にて作製された光学部材と比較用標準品(ノンコートCR39)の2枚の光学部材を凸面が上向きになるようにトレイの底面にセットし、500gのアランダムをトレイに注ぎ、4分間揺動させた。
揺動完了後、揺動試験装置から光学部材を取り出し、BYK製ヘイズガードプラスにより、各実施例および比較例の光学部材と比較用標準品とのヘーズ値を測定した。
光学部材のヘーズ値をHs、比較用標準品のヘーズ値をHcrとし、それらの比R(R=Hs/Hcr)を求めた。比Rが10.0以上の場合を合格とした。
(密着性評価)
各実施例および比較例の手順において反射防止膜を形成した後であって、撥水撥油層を形成する前の光学部材を取り出した。取り出された光学部材の反射防止膜にカッターによって、1辺が1cmの正方形の内側に100マスの正方形を形成するようにキザミを入れた。引き続き、形成された100マスのキザミが入れられた反射防止膜上にセロハンテープを付着させ、その後すぐに、勢いよくセロハンテープを垂直に引きはがす動作を5回繰りした。上記動作終了後の反射防止膜を観察して、100マスの剥離が生じているかどうかを確認した。剥離が無い場合を「A」、一部でも剥離がある場合を「B」とする。
(反射防止性評価)
オリンパス製USPM-RUにより、作製された光学部材の凸面の380~780nmまでの波長の反射率を測定した。得られた反射率より視感反射率Rvを求め、Rv<1.0%を「A」、1.0%≦Rv<2.0%を「B」、2.0%≦Rv<3.0%を「C」、3.0%≦Rvを「D」とした。
表1~3中のZrO層の屈折率は2.00であり、SiO層の屈折率は1.47であった。
表1~3中、「層構成」欄は、反射防止膜を構成する層を示す。なお、「層構成」欄においては、上からプラスチック基材側に配置される層を順に示す。また、「H1」「H2」などはプラスチック基材側から数えた高屈折率層の順番を表し、「L1」「L2」などはプラスチック基材側から数えた低屈折率層の順番を表す。例えば、「1:ZrO(H1)」は、反射防止膜中においてプラスチック基材側から1番目に配置されるZrO層であり、プラスチック基材側から数えて1番目の高屈折率層に該当する。また、「6:SiO層(L3)」は、反射防止膜中においてプラスチック基材側から6番目に配置されるSiO層であり、プラスチック基材側から数えて3番目の低屈折率層に該当する。
表1~3中、「層構成」欄の各数値は、各層の物理的厚みを示す。例えば、「1:ZrO(H1)」欄の「80」は、第1高屈折率層の物理的厚みが80nmであることを意味する。
Figure 0007519434000005
Figure 0007519434000007
なお、上記比較例9においては、「3:ZrO(H2)」欄に記載の層が第1高屈折率層(H1)に該当し、「L1/H1」および「(L1+L2)/H1」中の「H1」の値としては上記「3:ZrO(H2)」欄を用いた。
表1に示すように、所定の光学部材であれば、所望の効果が得られることが確認された。
なかでも、式4(L2≧L1)を満たす場合、反射防止性がより優れることが確認された。
10 光学部材
12 プラスチック基材
14 プライマー層
16 ハードコート層
18 反射防止膜
20 撥水撥油層
22H 第1高屈折率層
22L 第1低屈折率層
24H 第2高屈折率層
24L 第2低屈折率層
26H 第3高屈折率層
26L 第3低屈折率層
28H 第4高屈折率層
28L 第4低屈折率層

Claims (8)

  1. プラスチック基材と、
    前記プラスチック基材上に配置されたハードコート層と、
    前記ハードコート層上に配置された反射防止膜と、を含み、
    前記反射防止膜は、交互に積層された高屈折率層および低屈折率層を含み、
    前記高屈折率層は、チタン、ジルコニウム、ニオブ、および、タンタルからなる群から選択される少なくとも1種の酸化物を含み、
    前記低屈折率層は、ケイ素の酸化物、および、フッ化カルシウムからなる群から選択される少なくとも1種を含み、
    前記反射防止膜中における、前記高屈折率層および前記低屈折率層の合計層数が8層であり、
    前記反射防止膜中において最も前記プラスチック基材側に配置された層が、前記高屈折率層であり、
    前記反射防止膜中において最も前記プラスチック基材側に配置された前記低屈折率層を第1低屈折率層とし、前記第1低屈折率層の次に前記プラスチック基材側に配置された前記低屈折率層を第2低屈折率層とし、最も前記プラスチック基材側に配置された前記高屈折率層を第1高屈折率層とした場合、式1~3の関係を満たす、光学部材であって、
    前記反射防止膜は、前記プラスチック基材側から、前記第1高屈折率層、前記第1低屈折率層、第2高屈折率層、前記第2低屈折率層、第3高屈折率層、第3低屈折率層、第4高屈折率層、および、第4低屈折率層をこの順に有し、
    前記第3低屈折率層の物理的厚みが15~45nmであり、
    前記第4低屈折率層の物理的厚みが70~110nmであり、
    前記第2高屈折率層の物理的厚みが5.0~25.0nmであり、
    前記第3高屈折率層の物理的厚みが10~30nmであり、
    前記第4高屈折率層の物理的厚みが50~110nmである、光学部材。
    式1 L1+L2≧400nm
    式2 L1/H1≦25.0
    式3 (L1+L2)/H1≦50.0
    L1は、前記第1低屈折率層の物理的厚みを表す。L2は、前記第2低屈折率層の物理的厚みを表す。H1は、前記第1高屈折率層の物理的厚みを表す。
  2. 式4の関係を満たす、請求項1に記載の光学部材。
    式4 L2≧L1
  3. 前記高屈折率層が、酸化ジルコニウムを含む、請求項1または2に記載の光学部材。
  4. 前記低屈折率層が、二酸化ケイ素を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学部材。
  5. 前記反射防止膜の前記プラスチック基材側とは反対側の表面上に撥水撥油層を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の光学部材。
  6. 前記反射防止膜が、SnO層、または、ITO層をさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の光学部材。
  7. 前記第1高屈折率層の物理的厚みが5.0~25.0nmであり、
    前記第1低屈折率層の物理的厚みが50~300nmであり、
    前記第2低屈折率層の物理的厚みが200~550nmである、請求項1~6のいずれか1項に記載の光学部材。
  8. 眼鏡レンズに用いられる、請求項1~7のいずれか1項に記載の光学部材。
JP2022518577A 2020-05-01 2020-05-01 光学部材 Active JP7519434B2 (ja)

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