JP7508772B2 - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
電子写真法等、画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法においては、帯電及び静電荷像形成により、像保持体の表面に画像情報として静電荷像を形成する。そして、トナーを含む現像剤により、像保持体の表面にトナー画像を形成し、このトナー画像を記録媒体に転写した後、トナー画像を記録媒体に定着する。これら工程を経て、画像情報を画像として可視化する。
例えば、特許文献1には、「形状係数SF1が140以下であり、前記外部添加剤が、体積平均粒径1~12μmの高級アルコール粒子を含み、トナーの体積平均粒径以下の高級アルコール粒子を0.15質量%以上含む静電荷像現像用トナー。」が開示されている。
特開2005-215179号公報
本発明の課題は、平均円形度0.96以上1.00以下のトナー粒子と有機粒子を有する静電荷像現像用トナーにおいて、有機樹脂粒子としてアスペクト比0.4未満の有機粒子を含む場合、又は、トナー粒子のうち、有機粒子を含めた円相当径の個数基準の累積頻度における、累積84%となる数粒径D84p以上で、かつ、トナー粒子に付着している有機粒子を含めた平均円形度0.90以下のトナー粒子の含有量が、全トナー粒子に対して2.0個数%未満若しくは10.0個数%超えである場合に比べ、画像濃度ムラを抑制する静電荷像現像用トナーを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
<1>
平均円形度0.96以上1.00以下のトナー粒子と、
外添剤として、アスペクト比0.4以上0.9以下の有機粒子と、
を有する静電荷像現像用トナー。
<2>
平均円形度0.96以上1.00以下のトナー粒子と、
外添剤として、有機粒子と、
を有し、
前記トナー粒子のうち、前記トナー粒子に付着又は混合された前記有機粒子を含めた円相当径の個数基準の累積頻度における、累積84%となる数粒径D84p以上で、かつ、前記トナー粒子に付着又は混合された前記有機粒子を含めた平均円形度0.90以下の前記トナー粒子の含有量が、全トナー粒子に対して2.0個数%以上10.0個数%以下である、
静電荷像現像用トナー。
<3>
前記有機粒子の示差走査熱量曲線において、昇温時の最大吸熱ピークのオンセット温度が、45℃以上90℃以下である<1>又は<2>に記載の静電荷像現像用トナー。
<4>
前記トナー粒子の体積平均粒径に対する前記有機粒子の平均長径の比(有機粒子の平均長径/トナー粒子の体積平均粒径)が、0.7以上1.8以下である<1>~<3>のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
<5>
前記トナー粒子の体積平均粒径に対する前記有機粒子の平均長径の比(有機粒子の平均長径/トナー粒子の体積平均粒径)が、0.8以上1.5以下である<4>に記載の静電荷像現像用トナー。
<6>
前記有機粒子の平均長径が、3.0μm以上11.0μm以下である<1>~<5>のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
<7>
前記有機粒子の外添量が、トナー粒子に対して0.4質量%以上2.0質量%以下である<1>~<6>のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
<8>
前記有機粒子が、高級アルコール粒子である<1>~<7>のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
<9>
前記高級アルコール粒子が、下記一般式(AC)で示される高級アルコールの粒子である<8>に記載の静電荷像現像用トナー。
一般式(AC):CH(CHCHOH
一般式(AC)中、xは20以上80以下の整数を表す。
<10>
前記外添剤として、シリカ粒子を含む<1>~<9>のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
<11>
前記シリカ粒子の体積平均粒径が、40nm以上120nm以下である<10>に記載の静電荷像現像用トナー。
<12>
<1>~<11>のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
<13>
<1>~<11>のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
<14>
<12>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
<15>
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
<12>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像が一次転写される中間転写体と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
<16>
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
<12>に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写工程と、
前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
<1>に係る発明によれば、平均円形度0.96以上1.00以下のトナー粒子と有機粒子を有する静電荷像現像用トナーにおいて、有機樹脂粒子としてアスペクト比0.4未満の有機粒子を含む場合に比べ、画像濃度ムラを抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
<2>に係る発明によれば、平均円形度0.96以上1.00以下のトナー粒子と有機粒子を有する静電荷像現像用トナーにおいて、円相当径の個数基準の累積頻度における、累積84%となる数粒径D84p以上で、かつ、トナー粒子に付着又は混合された有機粒子を含めた平均円形度0.90以下のトナー粒子が、全トナー粒子に対して2.0個数%未満若しくは10.0個数%超えである場合に比べ、画像濃度ムラを抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
<3>に係る発明によれば、有機粒子の示差走査熱量曲線において、昇温時の最大吸熱ピークのオンセット温度が、45℃未満または90℃超えである場合に比べ、画像濃度ムラを抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
<4>に係る発明によれば、トナー粒子の体積平均粒径に対する有機粒子の体積平均粒径の比(有機粒子の個数平均粒径/トナー粒子の個数平均粒径)が、0.7未満または1.8超えである場合に比べ、画像濃度ムラを抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
<5>に係る発明によれば、トナー粒子の体積平均粒径に対する前記有機粒子の平均長径の比(有機粒子の平均長径/トナー粒子の個数平均粒径)が、0.8未満または1.5超えである場合に比べ、画像濃度ムラを抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
<6>に係る発明によれば、有機粒子の平均長径が、3.0μm未満または11.0μm超えである場合に比べ、画像濃度ムラを抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
<7>に係る発明によれば、有機粒子の外添量が、トナー粒子に対して0.4質量%未満または2.0質量%超えである場合に比べ、画像濃度ムラを抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
<8>、又は<9>に係る発明によれば、有機粒子が潤滑性を示さない粒子である場合に比べ、画像濃度ムラを抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
<10>、又は<11>に係る発明によれば、外添剤としてシリカ粒子を含まない場合に比べ、画像濃度ムラを抑制する静電荷像現像用トナーが提供される。
<12>、<13>、<14>、<15>又は<16>に係る発明によれば、平均円形度0.96以上1.00以下のトナー粒子と有機粒子を有する静電荷像現像用トナーにおいて、有機粒子としてアスペクト比0.4未満の有機粒子を含む静電荷像現像用トナーを適用した場合、又は、円相当径の個数基準の累積頻度における、累積84%となる数粒径D84p以上で、かつ、トナー粒子に付着又は混合された有機粒子を含めた平均円形度0.90以下のトナー粒子が、全トナー粒子に対して2.0個数%未満若しくは10.0個数%超えである静電荷像現像用トナーを適用した場合に比べ、画像濃度ムラを抑制する静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、又は画像形成方法が提供される。
本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤の一例を示す模式図である。 従来の静電荷像現像剤の一例を示す模式図である。 従来の静電荷像現像剤の他の一例を示す模式図である。
以下、本発明の一例である実施形態について詳細に説明する。
なお、段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。
また、数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する上記複数の物質の合計量を意味する。
「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
<静電荷像現像用トナー>
第一実施形態に係る静電荷像現像用トナー(以下、「トナー」と称する)は、
平均円形度0.96以上1.00以下のトナー粒子と、
外添剤として、アスペクト比0.4以上0.9以下の有機粒子と
を有する。
第二実施形態に係る静電荷像現像用トナー(以下、「トナー」と称する)は、
平均円形度0.96以上1.00以下のトナー粒子と、
外添剤として、有機粒子と
を有し、
トナー粒子のうち、トナー粒子に付着又は混合された有機粒子を含めた円相当径の個数基準の累積頻度における、累積84%となる数粒径D84p以上で、かつ、トナー粒子に付着又は混合された有機粒子を含めた平均円形度0.90以下のトナー粒子(以下、「異形トナー粒子」とも称する)の含有量が、全トナー粒子に対して2.0個数%以上10.0個数%以下である
第一および第二の実施形態に係るトナーは、上記構成により、画像濃度ムラを抑制する。その理由は、次の通り推測される。
低画像密度の画像を連続出力すると、トナー帯電が徐々に高くなり、トナーが過度に高帯電量化される現象(以下、チャージアップとも称する)が生じることがある。
チャージアップが生じると、トナーの現像量が少なくなり画像濃度が低下する。このような場合、チャージアップ抑制を狙い現像量を感知し、現像手段内の現像剤のトナー濃度を高く制御することで現像量を確保している。
一方、高温高湿環境下(例えば、30℃、70%RHの環境下)で、このような、トナーの現像量が少なくなる状態が続くと現像手段内での機械的負荷により、トナー粒子に外添剤が埋没し、トナー現像性低下が顕著となる。そのため、より高いトナー濃度の制御が必要となる。
外添剤埋没と高トナー濃度化により、現像剤(又は、現像剤に含まれるトナー)の流動性は低下する。これは、平均円形度0.96以上1.00以下の球状のトナー粒子であると、トナーとキャリアとが最密充填化され易くなるためと考えられるためである(図4参照)。
一般的な現像手段では、現像域に現像剤を適量搬送するために層規制部材を設けている。そして、現像剤の搬送量を安定させるために層規制部材部で、現像剤を滞留させる。現像剤の流動性が良い状態では層規制部材に滞留した現像剤は入れ替わるが、流動性が低下した場合、トナーの入れ替わりが生じ難く、同じ現像剤が滞留し続ける。
このような状態で、高画像密度の画像を出力すると、トナーの現像量が増加し、現像装置内の現像剤のトナー濃度が低下することにより、現像剤の嵩密度が低下し、層規制部材に滞留していた現像剤が崩壊しやすくなる。
その結果、トナー濃度が低い現像剤とトナー濃度が高い現像剤が現像域に搬送され、現像性が異なる現像剤が搬送され、濃度ムラが生じることがある。特に、近年のトナーは、小径化が進み、従来のトナーよりも、現像手段内の影響を受けやすく、濃度ムラが発生しやすくなる。
なお、トナーに球状の有機粒子を外添する技術も知られている。しかし、球状の有機粒子を外添しても、トナー粒子と球状の有機粒子とキャリアとは最密充填化され易くなると考えられ(図5参照)、外添剤埋没と高トナー濃度化により、現像剤(又は、現像剤に含まれるトナー)の流動性は低下する。そのため、上記濃度ムラが生じることがある。
それに対して、第一の実施形態に係るトナーでは、アスペクト比0.4以上0.9以下の異形状の有機粒子を外添している。トナーに外添された異形状の有機粒子は、自転し難く、トナー粒子とキャリアとの間に介在し、トナー粒子とキャリアとの距離が確保される(図3参照)。それにより、最密充填化され難く、現像剤の嵩密度が高く、嵩高い状態が維持される。
そのため、層規制部材に現像剤が滞留しても、入れ替わり易く、上記濃度ムラの発生が抑制される。
一方、第二の実施形態に係るトナーでは、トナー粒子のうち、円相当径の個数基準の累積頻度における、累積84%となる数粒径D84p以上で、かつ、トナー粒子に付着している有機粒子を含めた平均円形度0.90以下の異形トナー粒子を特定量で含んでいる。つまり、有機粒子とトナー粒子を合わせた形状が、異形状となっているトナーを特定量で含んでいる。そのため、有機粒子がトナー粒子とキャリアとの間に介在し、トナー粒子とキャリアとの距離が確保される(図3参照)。それにより、最密充填化され難く、現像剤の嵩密度が高く、嵩高い状態が維持される。
そのため、層規制部材に現像剤が滞留しても、入れ替わり易く、上記濃度ムラの発生が抑制される。
以上から、第一および第二の実施形態に係るトナーは、画像濃度ムラを抑制すると推測される。
なお、第一および第二の実施形態に係るトナーは、一成分現像剤に適用しても、有機粒子がトナー粒子間に介在し、トナー粒子同士の距離が確保されることから、画像濃度ムラを抑制すると推測される。
ここで、図3~図5中、TNはトナー、OPは有機粒子、CAはキャリアを示す。
以下、第一及び第二実施形態に係るトナーのいずれにも該当するトナー(以下「本実施形態に係るトナー」とも称する)について詳細に説明する。ただし、本発明のトナーの一例は、第一及び第二実施形態に係るトナーのいずれか一方に該当するトナーであればよい。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子と、外添剤として有機粒子と、を有する。
(トナー粒子)
トナー粒子は、結着樹脂を含む。トナー粒子は、着色剤、離型剤、その他の添加剤を含んでもよい。
-トナー粒子の主特性-
トナー粒子の平均円形度は、0.96以上1.00以下(好ましくは0.96以上0.98以下)である。
トナー粒子が球状に近い形状を有していても、画像濃度ムラが抑制される。
なお、トナー粒子の平均円形度は、トナー粒子単独での平均円形度を示す。
トナー粒子の平均円形度は、(円相当周囲長)/(周囲長)[(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)]により求められる。具体的には、次の方法で測定される値である。
まず、測定対象となるトナー粒子を吸引採取し、扁平な流れを形成させ、瞬時にストロボ発光させることにより静止画像として粒子像を取り込み、その粒子像を画像解析するフロー式粒子像解析装置(シスメックス社製のFPIA-3000)によって求める。そして、平均円形度を求める際のサンプリング数は3500個とする。
なお、トナーが外添剤を有する場合、界面活性剤を含む水中に、測定対象となるトナー(現像剤)を分散させた後、超音波処理を施して、外添剤を除去したトナー粒子を得る。
トナー粒子のうち、異形トナー粒子(つまり、トナー粒子に付着又は混合されたトナー粒子の円相当径の個数基準の累積頻度における、累積84%となる数粒径D84p以上で、かつ、トナー粒子に付着又は混合されたトナー粒子の平均円形度0.90以下のトナー粒子)の含有量は、全トナー粒子に対して2.0個数%以上10.0個数%以下(好ましくは2.0個数%以上8.0個数%以下、より好ましくは2.0個数%以上6.0個数%以下)である。
異形トナー粒子の含有量は、次の通り測定する。
まず、有機粒子を含有したトナー粒子の「数粒径D84p」を、後述の方法(トナー粒子の各種平均粒径の測定方法参照)に従って測定する。
トナー粒子の円形度同様に画像解析するフロー式粒子像解析装置(シスメックス社製のFPIA-3000)によりトナー粒子の円形度と円相当径を求めることができる。解析により個数粒径D84p以上の粒子を抽出し、異形トナー粒子の平均円形度を更に解析することで平均円形度0.90以下の個数を求める。
それにより、全トナー粒子(有機粒子が付着しているトナー粒子、および有機粒子が付着していないトナー粒子)の合計)に対する異形トナー粒子の個数割合を求める。
-結着樹脂-
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α-メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n-プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2-エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適である。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知のポリエステル樹脂が挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。なお、ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等)、脂環式ジカルボン酸(例えばシクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、多価カルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸が好ましい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等)、脂環式ジオール(例えばシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等)、芳香族ジオール(例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等)が挙げられる。これらの中でも、多価アルコールとしては、例えば、芳香族ジオール、脂環式ジオールが好ましく、より好ましくは芳香族ジオールである。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K 7121-1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上1000000以下が好ましく、7000以上500000以下がより好ましい。
ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC-8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM-M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
ポリエステル樹脂は、周知の製造方法により得られる。具体的には、例えば、重合温度を180℃以上230℃以下とし、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる方法により得られる。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
結着樹脂の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下がさらに好ましい。
-着色剤-
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤は、必要に応じて表面処理された着色剤を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。また、着色剤は、複数種を併用してもよい。
着色剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
-離型剤-
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K 7121-1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
離型剤の含有量としては、例えば、トナー粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましい。
-その他の添加剤-
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
-トナー粒子の特性等-
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)としては、2μm以上15μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。
なお、トナー粒子の各種平均粒径、及び各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用い、電解液はISOTON-II(ベックマン・コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
トナー粒子の平均円形度としては、0.94以上1.00以下が好ましく、0.95以上0.98以下がより好ましい。
トナー粒子の平均円形度は、(円相当周囲長)/(周囲長)[(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)]により求められる。具体的には、次の方法で測定される値である。
まず、測定対象となるトナー粒子を吸引採取し、扁平な流れを形成させ、瞬時にストロボ発光させることにより静止画像として粒子像を取り込み、その粒子像を画像解析するフロー式粒子像解析装置(シスメックス社製のFPIA-3000)によって求める。そして、平均円形度を求める際のサンプリング数は3500個とする。
なお、トナーが外添剤を有する場合、界面活性剤を含む水中に、測定対象となるトナー(現像剤)を分散させた後、超音波処理をおこなって外添剤を除去したトナー粒子を得る。
(外添剤)
外添剤としては、有機粒子が適用される。外添剤としては、有機粒子以外の他の外添剤を併用してもよい。
有機粒子のアスペクト比は、0.4以上0.9以下(好ましくは0.4以上0.8以下、より好ましくは0.5以上0.7以下)である。このアスペクト比を有する有機粒子を適用することで、画像濃度ムラが抑制される。
有機粒子の平均長径は、画像濃度ムラ抑制の観点から、3.0μm以上11.0μm以下が好ましく、3.5μm以上9.0μm以下がより好ましく、4.0μm以上8.5μm以下がさらに好ましい。
トナー粒子の体積平均粒径に対する有機粒子の平均長径の比(有機粒子の平均長径/トナー粒子の体積平均粒径)が、0.7以上1.8以下が好ましく、0.7以上1.5以下がより好ましく、0.7以上1.2以下がさらに好ましい。
この粒径比が上記範囲であると、トナー粒子とキャリア、又はトナー粒子同士の最密充填化が抑制され、画像濃度ムラが抑制され易くなる。
有機粒子のアスペクト比、平均長径は、次の通り測定する。
トナーを、走査型電子顕微鏡(SEM、日立ハイテクノロジーズ社製、製品名:SU8010)により観察する。次に、付属の画像解析ソフトウェア(三谷商事(株)製、製品名:WinROOF)により、観察される有機粒子の粒子形状分析を行う。そして、長径(つまり、粒子の最大径)と短径(つまり、長径と直交方向に沿った方向の最大径)との比(短径/長径)を求める。
そして、この操作により測定される有機粒子100個の比(短径/長径)の平均値を、有機粒子のアスペクト比とする。
また、この操作により測定される有機粒子100個の長径の平均値を、有機粒子の平均長径とする。
有機粒子としては、例えば、高級アルコール粒子、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂粒子、ポリスチレン粒子、ポリスチレンアクリル樹脂粒子、フッ素樹脂粒子(例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子等)、シリコーン樹脂粒子、ポリオレフィン樹脂粒子、脂肪酸金属塩粒子、メラミンシアヌレート粒子、有機モリブデン化合物粒子等の周知の樹脂粒子が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」のいずれをも含む表現である。
これらの中でも、有機粒子としては、高級アルコール粒子が好ましい。
高級アルコール粒子としては、特に、一般式(AC)で示される高級アルコールの粒子がより好ましい。高級アルコール粒子は、適度な潤滑性を有することから、トナー粒子とキャリア、又はトナー粒子同士の最密充填化が抑制され、画像濃度ムラが抑制され易くなる。
一般式(AC):CH(CHCHOH
一般式(AC)中、xは20以上80以下(好ましくは20以上65以下、より好ましくは20以上50以下)の整数を表す。
有機粒子の示差走査熱量曲線において、昇温時の最大吸熱ピークのオンセット温度は、45℃以上90℃以下が好ましく、50℃以上90℃以下がより好ましく、50℃以上80℃以下がさらに好ましい。
オンセット温度を上記範囲にすると、装置内温昇及び摺擦負荷による熱により、有機粒子の表層が柔らかくなる。それにより、キャリア表面に樹脂粒子が緩やかに付着し易くなる。そのため、トナー粒子とキャリアとの最密充填化が抑制され、画像濃度ムラが抑制され易くなる。
オンセット温度は、次の通り測定する。
トナーから、超音波処理等により有機粒子を採取する。
具体的には、トナーから有機粒子を分離する。トナーから有機粒子を分離する方法に制限はなく、沈降分離法、遠心分離法等が挙げられる。例えば、トナーを界面活性剤を含む水に分散させた分散液に超音波を印加した後、分散液を高速遠心し、比重によってトナー粒子と有機粒子とその他の外添剤を遠心分離する。有機粒子を含む分画を抽出し、乾燥させ有機粒子を得る。
採取した有機粒子を試料とし、ASTMD3418-8に準拠して示差走査熱量(DSC)曲線を求める。
具体的には、自動接線処理システムを備えた示差走査熱量計(島津製作所社製:DSC-60A)に測定対象の有機粒子10mgをセットし、10℃/分の昇温速度で室温(25℃)から150℃まで加熱して、1回目の昇温過程での昇温スペクトル(DSC曲線)を得る。
得られた昇温スペクトル(DSC曲線)から、最もピーク温度の高い最大吸熱ピークを特定する。ここで、吸熱ピークは半値幅が15℃以内であるものを示す。
そして、特定した最大吸熱ピークのオンセット温度を計測する。
ここで、オンセット温度は、昇温スペクトル(DSC曲線)において、特定した最大吸熱ピークの低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、特定した吸熱ピークの昇温時に吸熱開始から吸熱ピーク頂点まで熱量変化を示す曲線における、勾配が最大になる点(変曲点)で引いた接線と、の交点Aを示す温度である。
有機粒子の外添量は、画像濃度ムラを抑制する観点から、トナー粒子に対して0.4質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0.4質量%以上1.8量%以下がより好ましく、0.5質量%以上1.5質量%以下がさらに好ましい。
有機粒子は、例えば、目的とする粒径に近い球形有機粒子を砕くことで、過度な粉砕を抑制することで、目的の粒子形状に制御できる。
有機粒子を乾式粉砕機にてある程度粉砕し、湿式処理又は温風処理により球形化粒子とする。球形化処理を施した粒子を更に乾式粉砕処理をすることで、目的とする形状の有機粒子を得ることができる。また、層状構造化合物を乾式粉砕にて粉砕することでも、目的とする形状の有機粒子を得ることができる。
他の外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO)n、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等が挙げられる。
これらの中でも、他の外添剤としては、画像濃度ムラを抑制する観点から、シリカ粒子が好ましい。そして、シリカ粒子の体積平均粒径は、20nm以上200nm以下が好ましく、40nm以上120nm以下がより好ましい。
有機粒子と共に、シリカ粒子(特に、体積平均粒径20nm以上200nm以下のシリカ粒子)がトナー粒子に外添されていると、トナー粒子と共に有機粒子の表面にもシリカ粒子が付着するため、トナー自体の流動性が高まる。そのため、トナー粒子とキャリア、又はトナー粒子同士の最密充填化が抑制され、画像濃度ムラが抑制され易くなる。
シリカ粒子の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.10質量%以上10.0質量%以下が好ましく、0.10質量%以上5.0質量%以下がより好ましく、0.10質量%以上2.5質量%以下が更に好ましい。
他の外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることがよい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
(トナーの製造方法)
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。トナー粒子の製法は、これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
具体的には、例えば、トナー粒子を凝集合一法により製造する場合、
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
以下、各工程の詳細について説明する。
なお、以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含むトナー粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
-樹脂粒子分散液準備工程-
まず、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
ここで、樹脂粒子分散液は、例えば、樹脂粒子を界面活性剤により分散媒中に分散させることにより調製する。
樹脂粒子分散液に用いる分散媒としては、例えば水系媒体が挙げられる。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも特に、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられる。非イオン系界面活性剤は、アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子分散液において、樹脂粒子を分散媒に分散する方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミル等の一般的な分散方法が挙げられる。また、樹脂粒子の種類によっては、例えば転相乳化法を用いて樹脂粒子分散液中に樹脂粒子を分散させてもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.08μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.6μm以下がさらに好ましい。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA-700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の含有量としては、例えば、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましい。
なお、樹脂粒子分散液と同様にして、例えば、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液も調製される。つまり、樹脂粒子分散液における粒子の体積平均粒径、分散媒、分散方法、及び粒子の含有量に関しては、着色剤粒子分散液中に分散する着色剤粒子、及び離型剤粒子分散液中に分散する離型剤粒子についても同様である。
-凝集粒子形成工程-
次に、樹脂粒子分散液と共に、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。
そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
具体的には、例えば、混合分散液に凝集剤を添加すると共に、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後、樹脂粒子のガラス転移温度(具体的には、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度-30℃以上ガラス転移温度-10℃以下)の温度に加熱し、混合分散液に分散された粒子を凝集させて、凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで攪拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤としては、例えば、混合分散液に添加される分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、無機金属塩、2価以上の金属錯体が挙げられる。特に、凝集剤として金属錯体を用いた場合には、界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上する。
凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体等が挙げられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
-融合・合一工程-
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
以上の工程を経て、トナー粒子が得られる。
なお、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、をさらに混合し、凝集粒子の表面にさらに樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア/シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
ここで、融合・合一工程終了後は、溶液中に形成されたトナー粒子を、公知の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て乾燥した状態のトナー粒子を得る。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、気流乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
そして、本実施形態に係るトナーは、例えば、得られた乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダー、ヘンシェルミキサー、レーディゲミキサー等によって行うことがよい。更に、必要に応じて、振動篩分機、風力篩分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
<静電荷像現像剤>
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアと混合した二成分現像剤であってもよい。
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に被覆樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散・配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;等が挙げられる。
なお、磁性粉分散型キャリア、及び樹脂含浸型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、これに被覆樹脂により被覆したキャリアであってもよい。
磁性粉としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられる。
被覆樹脂、及びマトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、被覆樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電性粒子等、その他添加剤を含ませてもよい。
導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子が挙げられる。
ここで、芯材の表面に被覆樹脂を被覆するには、被覆樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法等が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
二成分現像剤における、トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
<画像形成装置/画像形成方法>
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置では、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、本実施形態に係る静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法(本実施形態に係る画像形成方法)が実施される。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容した現像手段を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ロール22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーの供給がなされる。
第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。なお、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1のユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段の一例)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yによって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段の一例)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段の一例)4Y、現像したトナー画像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール5Y(一次転写手段の一例)、及び一次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)6Yが順に配置されている。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が-600V乃至-800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10-6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体の一例)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー画像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー画像が予め定められた一次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー画像が一次転写へ搬送されると、一次転写ロール5Yに一次転写バイアスが印加され、感光体1Yから一次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー画像に作用され、感光体1Y上のトナー画像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(-)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μAに制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2のユニット10M以降の一次転写ロール5M、5C、5Kに印加される一次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー画像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト内面に接する支持ロール24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された二次転写ロール(二次転写手段の一例)26とから構成された二次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体の一例)Pが供給機構を介して二次転写ロール26と中間転写ベルト20とが接触した隙間に予め定められたタイミングで給紙され、二次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(-)と同極性の(-)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー画像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー画像が記録紙P上に転写される。なお、この際の二次転写バイアスは二次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段の一例)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー画像が記録紙P上へ定着され、定着画像が形成される。
トナー画像を転写する記録紙Pとしては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙が挙げられる。記録媒体は記録紙P以外にも、OHPシート等も挙げられる。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
<プロセスカートリッジ/トナーカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
なお、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、上記構成に限られず、現像装置と、その他、必要に応じて、例えば、像保持体、帯電手段、静電荷像形成手段、及び転写手段等のその他手段から選択される少なくとも一つと、を備える構成であってもよい。
以下、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
図2は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図2中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
次に、本実施形態に係るトナーカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係るトナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。トナーカートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用のトナーを収容するものである。
なお、図1に示す画像形成装置は、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kの着脱される構成を有する画像形成装置であり、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、各々の現像装置(色)に対応したトナーカートリッジと、図示しないトナー供給管で接続されている。また、トナーカートリッジ内に収容されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジが交換される。
以下、実施例及び比較例を挙げ、本実施形態をより具体的に詳細に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、量を示す「部」及び「%」とは、特に断りがない限り、質量基準である。
<トナー粒子の作製>
(トナー粒子(1)の作製)
[樹脂粒子分散液(1)の調製]
・エチレングリコール(和光純薬工業) 37部
・ネオペンチルグリコール(和光純薬工業) 65部
・1,9-ノナンジオール(和光純薬工業) 32部
・テレフタル酸(和光純薬工業) 96部
上記の材料をフラスコに仕込み、1時間かけて温度200℃まで上げ、反応系内が均一に攪拌されていることを確認したのち、ジブチル錫オキサイドを1.2部投入した。生成する水を留去しながら6時間かけて240℃まで温度を上げ、240℃で4時間攪拌を継続し、ポリエステル樹脂(酸価9.4mgKOH/g、重量平均分子量13,000、ガラス転移温度62℃)を得た。このポリエステル樹脂を溶融状態のまま、乳化分散機(キャビトロンCD1010、ユーロテック社)に毎分100gの速度で移送した。別途、試薬アンモニア水をイオン交換水で希釈した0.37%濃度の希アンモニア水をタンクに入れ、熱交換器で120℃に加熱しながら毎分0.1リットルの速度でポリエステル樹脂と同時に乳化分散機に移送した。乳化分散機を回転子の回転速度60Hz、圧力5kg/cm2の条件で運転し、体積平均粒径160nm、固形分30%の樹脂粒子分散液(1)を得た。
[樹脂粒子分散液(2)の調製]
・デカン二酸(東京化成工業) 81部
・ヘキサンジオール(和光純薬工業) 47部
上記の材料をフラスコに仕込み、1時間かけて温度160℃まで上げ、反応系内が均一に攪拌されていることを確認したのち、ジブチル錫オキサイドを0.03部投入した。生成する水を留去しながら6時間かけて200℃まで温度を上げ、200℃で4時間攪拌を継続した。次いで、反応液を冷却し、固液分離を行い、固形物を温度40℃/減圧下で乾燥し、ポリエステル樹脂(C1)(融点64℃、重量平均分子量15,000)を得た。
・ポリエステル樹脂(C1) 50部
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬) 2部
・イオン交換水 200部
上記の材料を120℃に加熱して、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社)で十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理した。体積平均粒径が180nmになったところで回収し、固形分20%の樹脂粒子分散液(2)を得た。
[着色剤粒子分散液(1)の調製]
・シアン顔料(PigmentBlue15:3、大日精化工業) 10部
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬) 2部
・イオン交換水 80部
上記の材料を混合し、高圧衝撃式分散機(アルティマイザーHJP30006、スギノマシン社)により1時間分散し、体積平均粒径180nm、固形分20%の着色剤粒子分散液(1)を得た。
[離型剤粒子分散液(1)の調製]
・パラフィンワックス(HNP-9、日本精蝋) 50部
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬) 2部
・イオン交換水 200部
上記の材料を120℃に加熱して、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社)で十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理した。体積平均粒径が200nmになったところで回収し、固形分20%の離型剤粒子分散液(1)を得た。
[トナー粒子(1)の作製]
・樹脂粒子分散液(1) 150部
・樹脂粒子分散液(2) 50部
・着色剤粒子分散液(1) 25部
・離型剤粒子分散液(1) 35部
・ポリ塩化アルミニウム 0.4部
・イオン交換水 100部
上記の材料を丸型ステンレス製フラスコに投入し、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社)を用いて十分に混合分散した後、フラスコ内を攪拌しながら加熱用オイルバスで48℃まで加熱した。反応系内を48℃で60分間保持した後、樹脂粒子分散液(1)を緩やかに70部追加した。次いで、0.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを8.0に調整し、フラスコを密閉し攪拌軸のシールを磁力シールし、攪拌を継続しながら90℃まで加熱して30分間保持した。次いで、降温速度5℃/分で冷却し、固液分離し、イオン交換水で十分に洗浄した。次いで、固液分離し、30℃のイオン交換水に再分散し、回転速度300rpmで15分間攪拌し洗浄した。この洗浄操作をさらに6回繰り返し、濾液のpHが7.54、電気伝導度が6.5μS/cmとなったところで固液分離し、真空乾燥を24時間継続して、体積平均粒径4.6μm、平均円形度0.968のトナー粒子(1)を得た。
(トナー粒子(2)~(7)の作製)
融合・合一工程における保持時間を変更した以外は、トナー粒子(1)の製造と同様にして、下記の平均円形度、体積平均粒径の振れたトナー粒子(2)~(6)を得た。
トナー粒子(2);体積平均粒径4.6μm、平均円形度:0.998
トナー粒子(3);体積平均粒径4.6μm、平均円形度:0.961
トナー粒子(4);体積平均粒径6.3μm、平均円形度:0.964
トナー粒子(5);体積平均粒径5.2μm、平均円形度:0.967
トナー粒子(6);体積平均粒径4.6μm、平均円形度:0.958
トナー粒子(7);体積平均粒径7.9μm、平均円形度:0.968
<有機粒子の作製>
(有機粒子(1)の作製)
市販の直鎖脂肪族高級アルコールを精留法により精製し、高級アルコール粒子(CH(CH50CHOH)を得た。この粒子をジェット式粉砕の粉砕機で100μmに粉砕し更に温風にて球形化処理を行い球形粒子を得た。更にジェット式粉砕の粉砕機で粉砕し、表1に示す特性の有機粒子(1)を得た。
(有機粒子(2)、(5)~(6)、(10)~(11)の作製)
有機粒子(1)を分級することで、表1に示す特性の有機粒子(2)、(5)~(6)、(10)~(11)を作製した。
(有機粒子(3)~(4)、(16)の作製)
市販品のメラミンシアヌレートをジェットミルにて粉砕・分級を行い、表1に示す特性の有機粒子(3)~(4)、(16)を得た。
(有機粒子(12)の作製)
有機粒子(1)の製造方法において、高級アルコール粒子(CH(CH59CHOH)を使用し、表1に示す特性の有機粒子(12)を得た。
(有機粒子(13)の作製)
有機粒子(1)の製造方法において、高級アルコール粒子(CH(CH20CHOH)を使用し、表1に示す特性の有機粒子(13)を得た。
(有機粒子(14)の作製)
有機粒子(1)の製造方法において、高級アルコール粒子(CH(CH63CHOH)を使用し、表1に示す特性の有機粒子(14)を得た。
(有機粒子(15)の作製)
有機粒子(1)の製造方法において、高級アルコール粒子(CH(CH17CHOH)を使用し、表1に示す特性の有機粒子(15)を得た。
(有機粒子(7)の作製)
有機粒子(1)の製造方法において、同に球形処理前の粒径を200μmにすることで、表1に示す特性の有機粒子(7)を得た。
(有機粒子(8)の作製)
有機粒子(1)の製造方法において、同に球形処理前の粒径を50μmにすることで、表1に示す特性の有機粒子(8)を得た。
(比較有機粒子(C1)の作製)
市販の直鎖脂肪族高級アルコールを精留法により精製し、高級アルコール粒子(CH(CH50CHOH)を得た。この粒子をジェット式粉砕の粉砕機で粉砕し、表1に示す特性の比較有機粒子(C1)を得た。
(比較有機粒子(C2)の作製)
有機粒子(1)の製造方法において、同に球形処理前の粒径を15μmにすることで、表1に示す特性の比較有機粒子(C2)を得た。
<シリカ粒子>
次のシリカ粒子を準備した。
・シリカ粒子(1):体積平均粒径=40nm、日本アエロジル社製
・シリカ粒子(2):体積平均粒径=100nm、日本アエロジル社製
・シリカ粒子(3):体積平均粒径=80nm、日本アエロジル社製
<実施例1~24、比較例1~3>
表1に示す組み合わせ部数で、トナー粒子100部と、有機粒子と、シリカ粒子と、をヘンシェルミキサーで混合し、トナーを得た。
次に、各例のトナーを用いて、次の通り、各例の現像剤を得た。
(キャリアの作製)
・Mn-Mg-Sr系フェライト粒子(平均粒径40μm):100部
・トルエン:14部
・シクロヘキシルメタアクリレート/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(共重合質量比99:1、重量平均分子量Mw8万):2.0部
・カーボンブラック(VXC72:キャボット社製):0.12部
フェライト粒子を除く上記成分及びガラスビーズ(φ1mm、トルエンと同量)を、関西ペイント(株)製サンドミルを用いて1,200ppmで30分間撹拌し、樹脂被覆層形成用溶液とした。更に、この樹脂被覆層形成用溶液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダーに入れ減圧し、トルエンを留去/乾燥することによりキャリアを形成した。
(現像剤の作製)
キャリア500部に対してトナー40部を加え、V型ブレンダーで20分間ブレンドした後、目開き212μmの振動ふるいにより凝集体を除去して、現像剤を得た。
<評価>
各例の現像剤について、次の評価を実施した。その結果を表1に示す。
(画像濃度ムラ評価)
各例の現像剤を、富士ゼロックス社製「DocuPrintCP400ps」の現像器に収容した。
そして、この装置により、高温高湿環境下(30℃、70%RHの環境下)で17時間調湿後、P紙(富士ゼロックス社製)の両面に、画像密度1%の評価チャート(具体的には格子状のラインチャートのチャート)10000枚出力した。
その後、翌日に、P紙(富士ゼロックス社製)の片面に、画像濃度50%のハーフトーン画像を3枚出力した。
そして、3枚のP紙に出力された50%ハーフトーン画像を、下記評価基準で評価した。
A(◎):濃度濃淡がなく、2箇所の濃度差が0.03以下
B(○):角度によって筋が見られるが、筋部と他の箇所の濃度差が0.05以下
C(△):角度によって筋が見られるが、筋部と他の箇所の濃度差が0.10以下
D(×):筋が確認でき、筋部と他の箇所の濃度差が0.20以下
E(××):筋があり、筋部と他の箇所の濃度差が0.20より大きい
上記結果によれば、本実施例では、比較例に比べ、画像濃度ムラが抑制されることがわかる、
1Y、1M、1C、1K 感光体(像保持体の一例)
2Y、2M、2C、2K 帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次転写ロール(二次転写手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
118 露光のための開口部
117 筐体
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)

Claims (14)

  1. 平均円形度0.96以上1.00以下のトナー粒子と、
    外添剤として、アスペクト比0.4以上0.9以下の高級アルコール粒子である有機粒子と、
    を有し、
    前記高級アルコール粒子が、下記一般式(AC)で示される高級アルコールの粒子である静電荷像現像用トナー。
    一般式(AC):CH (CH CH OH
    一般式(AC)中、xは20以上80以下の整数を表す。
  2. 前記トナー粒子のうち、前記トナー粒子に付着又は混合された前記有機粒子を含めた円相当径の個数基準の累積頻度における、累積84%となる数粒径D84p以上で、かつ、前記トナー粒子に付着又は混合された前記有機粒子を含めた平均円形度0.90以下の前記トナー粒子の含有量が、全トナー粒子に対して2.0個数%以上10.0個数%以下である、
    請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記有機粒子の示差走査熱量曲線において、昇温時の最大吸熱ピークのオンセット温度が、45℃以上90℃以下である請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記トナー粒子の体積平均粒径に対する前記有機粒子の平均長径の比(有機粒子の平均長径/トナー粒子の体積平均粒径)が、0.7以上1.8以下である請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記トナー粒子の体積平均粒径に対する前記有機粒子の平均長径の比(有機粒子の平均長径/トナー粒子の体積平均粒径)が、0.8以上1.5以下である請求項4に記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 前記有機粒子の平均長径が、3.0μm以上11.0μm以下である請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 前記有機粒子の外添量が、トナー粒子に対して0.4質量%以上2.0質量%以下である請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 前記外添剤として、シリカ粒子を含む請求項1~請求項のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  9. 前記シリカ粒子の体積平均粒径が、40nm以上120nm以下である請求項に記載の静電荷像現像用トナー。
  10. 請求項1~請求項のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
  11. 請求項1~請求項のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーを収容し、
    画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
  12. 請求項10に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  13. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    請求項10に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像が一次転写される中間転写体と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
    前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
    を備える画像形成装置。
  14. 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
    請求項10に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写工程と、
    前記中間転写体の表面のトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写工程と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
    を有する画像形成方法。
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