JP7499543B1 - ドリルビット - Google Patents

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Abstract

【課題】ドリルシャンクに取り付けて使用されるドリルビットを提供すること。【解決手段】ドリルビット1は、ドリルビットの軸4と、軸4の先端部に設けられた複数の刃6aおよび6bと、刃6aと刃6bの間に設けられた削孔粉受入れ溝2と、それぞれの削孔粉受入れ溝2の中に、軸4の内部に設けられた吸塵通路に接続するように設けられた吸塵穴3とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ドリルビットに関する。
次のようなドリルビットが知られている。このドリルビットでは、ビットシャフト部と、切刃部が径方向外側に延びるように放射状に配置されたビット先端部とを備えるドリルビットにおいて、ビットシャフト部に設けられ、その長手方向に延び先端がビットシャフト部の先端面まで延設され、基端が吸引装置側に連通される吸塵通路を備え、ビットシャフト部の先端面に形成された吸塵通路の吸込み口の中心点が、ビットシャフト部の先端面の中心点に対して偏心しており、ビットシャフト部の先端面のうちのビット先端部によって被覆されていない部分において、吸込み口が開口している構造となっている(例えば、特許文献1)。
特開2015-112732号公報
例えば建築物の屋上防水工事(改修工事を含む)などにおいて、断熱材を含めコンクリート躯体に削孔する際に吸塵しながら削孔可能なコンクリートドリルが用いられている。このように吸塵しながら削孔可能なコンクリートドリルでは、先端部に吸塵穴を有するドリルビットが用いられ、ドリルビットの先端部に設けられた吸塵穴から切削屑等の粉塵等を吸引して除去していた。このように、ドリルビットの先端部に設けられた吸塵穴から粉塵等を吸引する構成とした場合、断熱材や熱によって軟化する防水材料等が吸塵穴を閉塞してしまったり、吸塵穴から吸い込まれた断熱材や防水材料等が吸塵通路を閉塞してしまうという問題があった。このため、このような問題を解決するための技術が求められているが、従来はこのための技術について何ら検討されていなかった。
本発明によるドリルビットは、ドリルビットの軸と、軸の先端部に設けられた複数の刃と、刃と刃の間に設けられた曲面状もしくはV字形状の削孔粉受入れ溝と、それぞれの削孔粉受入れ溝の中に、軸の内部に設けられた吸塵通路に接続するように設けられた吸塵穴とを備え、吸塵穴は、それぞれの削孔粉受入れ溝の内面に、穿孔によって開いた穴の内側面と接触しないように設けられ、一つの吸塵穴は削孔粉受入れ溝の軸方向の中央付近に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、削孔粉受入れ溝の中に吸塵穴を設けるようにしたため、穿孔時に穿孔によって開いた穴の内側面と吸塵穴とが接触せず、吸塵穴が直接閉塞されるのを防ぐことができる。また、軸に複数箇所加工された削孔粉受入れ溝には、穿孔作業によって発生する断熱材や熱によって軟化する防水材料等が纏わり付着しないため吸塵穴が塞がれることを防ぐことができる。さらに、吸塵穴から断熱材や防水材料等を吸い込まないため吸塵通路が閉塞することを防ぐことができる。
第1の実施の形態におけるドリルビット1の形状を示す図である。 第1の実施の形態におけるドリルビット1の軸の内部に設けられた吸塵通路を模式的に示す図である。 第1の実施の形態におけるドリルビット1の断面図を模式的に示す図である。 第1の実施の形態におけるドリルビット1を接続する吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10と、ドリルビット1と吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10との接続例を模式的に示す図である。 第1の実施の形態におけるドリルビット1および吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10の内部に設けられた吸塵通路を模式的に示す図である。 第2の実施の形態におけるドリルビット1の形状を示す図である。 第2の実施の形態におけるドリルビット1の軸の内部に設けられた吸塵通路を模式的に示す図である。 第2の実施の形態におけるドリルビット1の断面図を模式的に示す図である。 第2の実施の形態におけるドリルビット1を接続する吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10と、ドリルビット1と吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10との接続例を模式的に示す図である。 第2の実施の形態におけるドリルビット1および吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10の内部に設けられた吸塵通路を模式的に示す図である。
―第1の実施の形態―
建築物の屋上における防水改修工事には、既存防水工法においてアスファルト防水材料を被せる被せ工法がある。過去に、アスファルト防水材料として石綿が含有された材料も使用されていたため、被せ工法においてこの材料に穿孔作業をする際は、石綿の飛散防止が課題になっている。穿孔作業で発生する削孔粉の中にこのアスファルト防水材料の削孔粉が混入している可能性も否定できない。
第1の実施の形態におけるドリルビットは、ドリルシャンクに接続して電動回転機器に取り付けて使用されるものであって、例えば吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンクに取り付けて用いられるドリルビット等を想定する。このドリルビットは、上記のような問題を解消するために、建築物の屋上防水工事(改修工事を含む)などの削孔作業において、削孔粉や切削屑等の粉塵等を吸引するための吸塵穴を備え、該吸塵穴に断熱材や防水材料等が詰まることを防ぐように構成されている。以下、本実施の形態におけるドリルビットについて説明する。
図1は、第1の実施の形態におけるドリルビット1の形状を示す図である。図1は、ドリルビットの先端部に刃を2枚備えた2枚刃タイプのドリルビット1を示している。なお、図1では、図の右側が吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンクに接続される接続部であり、図の左側が刃を備えたドリル先端部である。
本実施の形態におけるドリルビット1では、図1(A)に示すように、ドリルビットの先端部に2つの刃6aと刃6bを備えている。ドリルビット1がドリルに接続されて軸4が回転すると、刃6aと刃6bが軸4と一体となって回転することによって穿孔作業を行うことができる。また、軸4には、ドリル先端部の刃6aと刃6bの間に削孔粉受入れ溝2が設けられ、該削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3が設けられている。また、ドリルビット1の先端には、超硬チップ5が設けられている。
本実施の形態におけるドリルビット1では、ドリルビット1の棒状の軸4は、先端部側と接続部側の間に一段細い区間が設けられている。図1(A)に示す例では、軸4のうち、先端部側4aから接続部側4bの間の中間部の軸の太さが4aよりも左側の軸の太さや4bよりも右側の軸の太さよりも細くなっている。
図1(B)は、図1(A)に示したドリルビット1を反対側から見た図である。すなわち、図1(B)は、図1(A)に示したドリルビット1を軸4を回転軸として180度回転させた状態を示している。このため、図1(B)では、図1(A)では上側に位置していた刃6aが下側に位置し、図1(A)では下側に位置していた刃6bが上側に位置している。
図1(B)においても、図1(A)と同様に、ドリル先端部の刃6aと刃6bの間に削孔粉受入れ溝2が設けられ、該削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3が設けられている。また、ドリルビット1の先端には、超硬チップ5が設けられている。また、ドリルビット1の棒状の軸4は、先端部側と接続部側の間が一段細くなるように構成されている。図1(B)に示す例では、軸4のうち、先端部側4aから接続部側4bの間の区間の軸の太さが4aよりも左側の軸の太さや4bよりも右側の軸の太さよりも細くなっている。
本実施の形態におけるドリルビット1では、削孔粉受入れ溝2の中に設けられる吸塵穴3の軸方向の位置が異なっている。一例として、図1(A)では、削孔粉受入れ溝2の中央付近に1つの吸塵穴3が設けられているが、反対側の図1(B)では、削孔粉受入れ溝2の先端部寄りに1つの吸塵穴3が設けられている。このように、図1に示す例では、各削孔粉受入れ溝2に設けられている吸塵穴3が異なる断面の位置に配置されている。ドリルビット1の径が細い場合、吸塵穴3が同じ断面の位置に加工されていると断面欠損による強度低下の影響を受けやすくなるため、本実施の形態におけるドリルビット1では、吸塵穴3の位置を軸方向、すなわち軸4の長手方向にずらすことで強度低下の影響を少なくしている。
図1に示したように、本実施の形態におけるドリルビット1では、ドリルビット1の棒状の軸4は、先端部側と接続部側の間に一段細い区間、すなわち図1(A)および図1(B)における4aと4bの間の区間を設けるようにした。このように、棒状の軸部に段差を設けて軸4の一部を一段細くすることにより、軸4に纏わり付着したアスファルト防水材料が一定の厚みに達しても孔内に流入する空気が遮断されることを防ぐことができる。これによって、削孔作業の際に生じる摩擦熱により防水材料が軟化して粘性をもつことにより軸4に付着した場合でも、軸4の一段細くなった部分が通気用の段差部としての役割を果たすことによって、吸塵に必要となる空気の流入が遮断されることを防ぐことができ、孔内への吸気を妨げることなく連続して穿孔作業を行うことができる。また、建築物の屋上において直射日光によって既に軟化して粘性を持った防水材料があり、これらが軸4に付着した場合でも吸塵に必要となる空気の流入が遮断されることを防ぐことができる。
本実施の形態におけるドリルビット1では、吸塵穴3を通して削孔粉や切削屑等の粉塵等を吸引するために、軸4の内部に削孔粉や切削屑等の通り道となる吸塵通路が設けられている。図2は、図1(A)に示したドリルビット1において、軸4の内部の構造を破線で示した図である。図2に示すように、軸4内部には、吸塵穴3を通して吸入された削孔粉や切削屑等をドリルビット1の接続部方向へ吸引するために、軸4の内部を貫通するように吸塵通路7が設けられている。
図3は、図1(A)と図1(B)に示したドリルビット1を吸塵穴3の位置で軸4に対して垂直方向に切断した場合の断面図である。図3(A)は、図1(A)に示したドリルビット1を吸塵穴3の位置で軸4に対して垂直方向に切断した場合の断面図を示し、図3(B)は、図1(B)に示したドリルビット1を吸塵穴3の位置で軸4に対して垂直方向に切断した場合の断面図を示している。
図3(A)および図3(B)に示すように、軸4には、2枚の刃6aと6bの間に削孔粉受入れ溝2が設けられており、それぞれの削孔粉受入れ溝2の中には吸塵穴3が開口している。この吸塵穴3は、軸直交方向に設けられ、軸4の内部に設けられた吸塵通路7につながっている。また、図3(A)および図3(B)に示すように、本実施の形態では、削孔粉受入れ溝2の形状は曲面状になっている。
このように、本実施の形態におけるドリルビット1では、削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3を設けるようにしたため、穿孔によって開いた穴の内側面と吸塵穴3とが接触せず、吸塵穴3が直接閉塞されることない。また、吸塵穴3から断熱材等を吸い込まないため、吸塵穴3やその先につながる吸塵通路7が閉塞することを防ぐことができる。
図4(A)は、第1の実施の形態におけるドリルビット1を接続する吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10を模式的に示した図である。図4(A)に示すように、吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10は、ドリルビット1を接続するための接続部11を備えている。本実施の形態では、図4(B)に示すように、吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10の接続部11とドリルビット1の接続部9とを接続することによって、ドリルビット1を吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10に接続することができる。
また、図5(A)に破線で示すように、吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10の内部には、上述した削孔粉や切削屑等を吸引するための吸塵通路12が設けられている。図5(B)に示すように、ドリルビット1が吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10に接続されると、その内部ではドリルビット1の吸塵通路7と吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10の吸塵通路12がつながる。これによって、吸塵穴3を通して吸入された削孔粉や切削屑等を吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10を用いて吸入することができる。なお、図5においては、内部に設けられた吸塵通路を破線で示している。
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)ドリルビット1は、ドリルビットの軸4と、軸4の先端部に設けられた複数の刃6a及び6bと、刃と刃の間に設けられた削孔粉受入れ溝2と、それぞれの削孔粉受入れ溝2の中に、軸4の内部に設けられた吸塵通路7に接続するように設けられた吸塵穴3とを備える。このように、削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3を設けるようにしたため、穿孔によって開いた穴の内側面と吸塵穴3とが接触せず、吸塵穴3が直接閉塞されるのを防ぐことができる。また、軸4に2箇所加工された削孔粉受入れ溝2には、穿孔作業による摩擦熱で溶融したアスファルト防水材料は纏わり付着しないため吸塵穴3が塞がれることを防ぐことができる。さらに、吸塵穴3から断熱材や防水材料等を吸い込まないため吸塵通路7が閉塞することを防ぐことができる。また、アスファルト防水材料の削孔紛は棒状の軸4には纏わり付着するため飛散を防ぐことができ、これに加えて、吸塵穴3を通して吸塵しながらの穿孔作業のため、コンクリート等の削孔粉が飛散することを防ぐことができる。
(2)ドリルビット1は、軸4の中間部を細くすることにより通気用の段差部を設けた。これによって、削孔作業によって発生する防水材料と、ドリルによる摩擦熱により軟化して軸4に纏わり付着する粘性をもつ防水材料が、吸塵に必要となる空気の流入を遮断することを防ぐことができる。このように、棒状の軸部を一段細くすることにより、軸部に纏わり付着したアスファルト防水材料が一定の厚みに達しても孔内に流入する空気を遮断しないようにしたため、孔内への吸気を妨げずに連続して穿孔作業を行うことができる。
(3)吸塵穴3は、軸方向の位置がそれぞれ異なるように配置されるようにした。これによって、ドリルビットの径が細い場合に吸塵穴3が同じ断面の位置に加工されていると断面欠損による強度低下の影響を受けやすくなるが、本実施の形態におけるドリルビット1のように吸塵穴3の位置を軸方向、すなわち軸4の長手方向にずらして設けることで強度低下の影響を少なくすることができる。
―第2の実施の形態―
上述した第1の実施の形態では、ドリルビットの先端部に刃を2枚備えた2枚刃タイプのドリルビットについて説明した。本発明は、ドリルビットの先端部に設けられる刃の数は2枚に限定されず、刃が3枚以上の場合であっても適用可能である。このため、第2の実施の形態では、ドリルビットの先端部に刃を3枚備えた3枚刃タイプのドリルビットについて説明する。
図6は、第2の実施の形態におけるドリルビット1の形状を示す図である。図6は、ドリルビットの先端部に刃を3枚備えた3枚刃タイプのドリルビット1を示している。なお、図6においても、図1と同様に図の右側が吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンクに接続される接続部であり、図の左側が刃を備えたドリル先端部である。
本実施の形態におけるドリルビット1では、図6に示すように、ドリルビットの先端部に刃8aと刃8bと刃8cの3枚の刃を備えている。ドリルビット1がドリルに接続されて軸4が回転すると、刃8aと刃8bと刃8cが軸4と一体となって回転することによって穿孔作業を行うことができる。また、図6(A)~(C)に示すように、それぞれの刃の間には削孔粉受入れ溝2が設けられ、該削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3が設けられている。図6(A)、図6(B)、図6(C)の各図は、ドリルビット1をそれぞれの削孔粉受入れ溝2方向から見た図を示している。
図6(A)では、ドリル先端部の刃8aと刃8bの間に削孔粉受入れ溝2が設けられ、該削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3が設けられている。図6(B)では、ドリル先端部の刃8bと刃8cの間に削孔粉受入れ溝2が設けられ、該削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3が設けられている。図6(C)では、ドリル先端部の刃8cと刃8aの間に削孔粉受入れ溝2が設けられ、該削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3が設けられている。また、ドリルビット1の先端には、超硬チップ5が設けられている。
本実施の形態におけるドリルビット1においても、第1の実施の形態と同様に、ドリルビット1の棒状の軸4は、先端部側と接続部側の間に一段細い区間が設けられている。図6(A)~図6(C)に示す例では、軸4のうち、先端部側4aから接続部側4bの間の中間部の軸の太さが4aよりも左側の軸の太さや4bよりも右側の軸の太さよりも細くなっている。このように、棒状の軸部に段差を設けて軸4を先端部側と接続部側の間が一段細くなるようにしたことにより、軸4に纏わり付着したアスファルト防水材料が一定の厚みに達しても孔内に流入する空気が遮断されることを防ぐことができる。これによって、削孔作業の際に生じる摩擦熱により防水材料が軟化して粘性をもつことにより軸4に付着した場合でも、軸4の一段細くなった部分が通気用の段差部としての役割を果たすことによって、吸塵に必要となる空気の流入が遮断されることを防ぐことができ、孔内への吸気を妨げることなく連続して穿孔作業を行うことができる。また、建築物の屋上において直射日光によって既に軟化して粘性を持った防水材料があり、これらが軸4に付着した場合でも吸塵に必要となる空気の流入が遮断されることを防ぐことができる。
第2の実施の形態におけるドリルビット1においても、削孔粉受入れ溝2の中に設けられる吸塵穴3の軸方向の位置が、図6(A)と図6(B)と図6(C)で異なっている。一例として、図6(A)では、削孔粉受入れ溝2の先端部寄りに吸塵穴3が設けられており、図6(B)では、削孔粉受入れ溝2の中央付近に吸塵穴3が設けられており、図6(C)では、削孔粉受入れ溝2の接続部寄りに吸塵穴3が設けられている。このように、図6示す例では、3つの吸塵穴3がそれぞれ異なる断面の位置に配置されている。ドリルビット1の径が細い場合、吸塵穴3が同じ断面の位置に加工されていると断面欠損による強度低下の影響を受けやすくなるため、本実施の形態におけるドリルビット1では、吸塵穴3の位置を軸方向、すなわち軸4の長手方向にずらすことで強度低下の影響を少なくしている。
本実施の形態におけるドリルビット1では、吸塵穴3を通して削孔粉や切削屑等の粉塵等を吸引するために、軸4の内部に削孔粉や切削屑等の通り道となる吸塵通路が設けられている。図7は、図6(B)に示したドリルビット1において、軸4の内部の構造を破線で示した図である。図7に示すように、軸4内部には、吸塵穴3を通して吸入された削孔粉や切削屑等をドリルビット1の接続部方向へ吸引するために、軸4の内部を貫通するように吸塵通路7が設けられている。
図8は、図6(A)と図6(B)と図6(C)に示したドリルビット1を吸塵穴3の位置で軸4に垂直方向に切断した場合の断面図である。図8(A)は、図6(A)に示したドリルビット1を吸塵穴3の位置で軸4に対して垂直方向に切断した場合の断面図を示し、図8(B)は、図6(B)に示したドリルビット1を吸塵穴3の位置で軸4に対して垂直方向に切断した場合の断面図を示し、図8(C)は、図6(C)に示したドリルビット1を吸塵穴3の位置で軸4に対して垂直方向に切断した場合の断面図を示している。
図8(A)、図8(B)、および図8(C)に示すように、軸4には、刃8aと刃8bの間、刃8bと刃8cの間、および刃8cと刃8aの間にそれぞれ削孔粉受入れ溝2が設けられている。また、図8(A)に示す例では、刃8aと刃8bとの間に設けられた削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3が開口しており、図8(B)に示す例では、刃8bと刃8cとの間に設けられた削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3が開口しており、図8(C)に示す例では、刃8cと刃8aとの間に設けられた削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3が開口している。これらの吸塵穴3は、軸直交方向に設けられ、軸4の内部に設けられた吸塵通路7につながっている。また、図8(A)、図8(B)、および図8(C)に示すように、本実施の形態では、削孔粉受入れ溝2の形状は曲面状になっている。
このように、本実施の形態におけるドリルビット1では、削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3を設けるようにしたため、穿孔によって開いた穴の内側面と吸塵穴3とが接触せず、吸塵穴3が直接閉塞されることない。また、吸塵穴3から断熱材等を吸い込まないため、吸塵穴3やその先につながる吸塵通路7が閉塞することを防ぐことができる。
図9は、第2の実施の形態におけるドリルビット1を接続する吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10を模式的に示した図である。図9(A)に示すように、吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10は、ドリルビット1を接続するための接続部11を備えている。本実施の形態では、図9(B)に示すように、吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10の接続部11とドリルビット1の接続部9とを接続することによって、ドリルビット1を吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10に接続することができる。
また、図10(A)に破線で示すように、吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10の内部には、上述した削孔粉や切削屑等を吸引するための吸塵通路12が設けられている。図10(B)に示すように、ドリルビット1が吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10に接続されると、その内部ではドリルビット1の吸塵通路7と吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10の吸塵通路12がつながる。これによって、吸塵穴3を通して吸入された削孔粉や切削屑等を吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク10を用いて吸入することができる。なお、図10においては、内部に設けられた吸塵通路を破線で示している。
以上説明した第2の実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)ドリルビット1は、ドリルビットの軸4と、軸4の先端部に設けられた複数の刃8a、8b、及び8cと、刃と刃の間に設けられた削孔粉受入れ溝2と、それぞれの削孔粉受入れ溝2の中に軸4の内部に設けられた吸塵通路7に接続するように設けられた吸塵穴3とを備える。このように、削孔粉受入れ溝2の中に吸塵穴3を設けるようにしたため、穿孔によって開いた穴の内側面と吸塵穴3とが接触せず、吸塵穴3が直接閉塞されることを防ぐことができる。また、軸4に3箇所加工された削孔粉受入れ溝2には、穿孔作業による摩擦熱で溶融したアスファルト防水材料は纏わり付着しないため吸塵穴3が塞がれることを防ぐことができる。さらに、吸塵穴3から断熱材や防水材料等を吸い込まないため吸塵通路7が閉塞することを防ぐことができる。また、アスファルト防水材料の削孔紛は棒状の軸4には纏わり付着するため飛散を防ぐことができ、これに加えて、吸塵穴3を通して吸塵しながらの穿孔作業のため、コンクリート等の削孔粉が飛散することを防ぐことができる。
(2)ドリルビット1は、軸4の中間部を細くすることにより通気用の段差部を設けた。これによって、削孔作業によって発生する防水材料と、ドリルによる摩擦熱により軟化して軸4に纏わり付着する粘性をもつ防水材料が、吸塵に必要となる空気の流入を遮断することを防ぐことができる。このように、棒状の軸部を一段細くすることにより、軸部に纏わり付着したアスファルト防水材料が一定の厚みに達しても孔内に流入する空気を遮断しないようにしたため、孔内への吸気を妨げずに連続して穿孔作業を行うことができる。
(3)吸塵穴3は、軸方向の位置がそれぞれ異なるように配置されるようにした。これによって、ドリルビットの径が細い場合に吸塵穴3が同じ断面の位置に加工されていると断面欠損による強度低下の影響を受けやすくなるが、本実施の形態におけるドリルビット1のように吸塵穴3の位置を軸方向、すなわち軸4の長手方向にずらして設けることで強度低下の影響を少なくすることができる。
―変形例―
なお、上述した実施の形態のドリルビットは、以下のように変形することもできる。
(1)上述した第1の実施の形態では、ドリルビットの先端部に刃を2枚備えた2枚刃タイプのドリルビットについて説明した。また、上述した第2の実施の形態では、ドリルビットの先端部に刃を3枚備えた3枚刃タイプのドリルビットについて説明した。しかしながら、ドリルビットの先端部に備える刃の数は複数であればこれに限定されず、例えば刃が4枚以上の場合であっても本発明は適用可能である。
(2)上述した第1および第2の実施の形態では、削孔粉受入れ溝2は曲面状の形状になっている例について説明した。しかしながら、削孔粉受入れ溝2の形状はこれに限定されない。例えば、削孔粉受入れ溝2は角形状の溝やV字形状の溝としてもよい。
(3)上述した第1および第2の実施の形態では、削孔粉受入れ溝2の中には軸に直交する方向に吸塵穴3が設けられている例について説明した。しかしながら、削孔粉受入れ溝2内における吸塵穴3の向きは軸に対して垂直方向に限定されない。
(4)上述した第1および第2の実施の形態では、ドリルビットは、例えば吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンクに取り付けて用いられるドリルビットである例について説明した。しかしながら、ドリルビットは吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンクに取り付けられるものに限定されない。
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
1 ドリルビット
2 削孔粉受入れ溝
3 吸塵穴
4 軸
5 超硬チップ
6a、6b、8a、8b、8c 刃
7、12 吸塵通路
9、11 接続部
10 吸塵機能付きのコンクリートドリルシャンク

Claims (3)

  1. ドリルビットの軸と、
    前記軸の先端部に設けられた複数の刃と、
    刃と刃の間に設けられた曲面状もしくはV字形状の削孔粉受入れ溝と、
    それぞれの前記削孔粉受入れ溝の中に、前記軸の内部に設けられた吸塵通路に接続するように設けられた吸塵穴とを備え、
    前記吸塵穴は、それぞれの前記削孔粉受入れ溝の内面に、穿孔によって開いた穴の内側面と接触しないように設けられ、一つの吸塵穴は前記削孔粉受入れ溝の軸方向の中央付近に設けられることを特徴とするドリルビット。
  2. 請求項1に記載のドリルビットにおいて、
    前記軸の中間部を細くすることにより通気用の段差部を設けたことを特徴とするドリルビット。
  3. 請求項1または2に記載のドリルビットにおいて、
    前記吸塵穴は、前記軸方向の位置がそれぞれ異なるように配置されることを特徴とするドリルビット。
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