JP7498142B2 - 溶接装置および温度測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、溶接装置および温度測定装置に関する。
被溶接物に対して多層溶接を行う場合に、一の溶接ビードの形成後であって次の溶接パスを溶接する前に、一の溶接ビードの温度や一の溶接ビードの近傍の被溶接物の温度を測定する場合がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2008-275482号公報
ここで、被溶接物に対して溶接が行われる際には、溶接ビードの形成に伴って、スパッタ、ヒュームおよび輻射熱が発生する。そして、スパッタ、ヒュームおよび輻射熱の影響が、温度を測定する測定部に及ぶと、測定部に支障が生じる可能性がある。そのため、溶接ビードの形成に伴って発生するスパッタ、ヒュームおよび輻射熱から測定部を保護する必要がある。この場合に、例えば装置の誤作動や故障などの可能性および動作時の干渉を低減するために、測定部を保護するための構成は、複雑ではなく簡易で小型の構成であることが好ましい。
本発明は、簡易で小型の構成によって、温度を測定する測定部を保護することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、被溶接物に対して、多層溶接可能な溶接装置であって、溶接トーチと、前記溶接トーチを移動させる可動部と、前記可動部に設けられ、一の溶接ビードの形成後であって次の溶接パスを溶接する前の所定期間に、当該一の溶接ビードの温度および/または当該一の溶接ビードの近傍の前記被溶接物の温度を測定可能な測定部と、少なくとも前記測定部を覆うことが可能なカバー部と、前記カバー部を支持する支持部材を駆動して所定方向に移動させることで前記溶接ビードの形成の際に当該カバー部が前記測定部を覆った状態とし、当該支持部材を駆動して当該所定方向とは逆方向に移動させることで前記所定期間に当該カバー部が当該測定部を露出させた状態にする駆動部と、を備えることを特徴とする、溶接装置である。
ここで、前記駆動部は、圧縮空気を用いて前記支持部材を駆動するとよい。
また、前記溶接トーチに代えて他のツールを利用する際に用いられる圧縮空気を供給する供給部を備え、前記駆動部は、前記供給部が供給する圧縮空気を用いて前記支持部材を駆動するとよい。
また、前記カバー部が移動する際に、前記駆動部とは別に、当該カバー部の移動を案内する案内部を備えるとよい。
また、前記案内部は、前記カバー部が前記測定部を露出させた状態で当該測定部による温度の測定を可能に、当該測定部の周囲を覆うとよい。
また、前記被溶接物における前記測定部による温度の測定位置を示す表示部を備えるとよい。
また、前記表示部は、前記カバー部が前記測定部を覆う際に当該測定部とともに当該カバー部に覆われ、当該カバー部が当該測定部を露出させる際に当該測定部とともに露出されるとよい。
また、前記可動部は、駆動軸を介して移動可能に構成された複数のリンク部を有し、前記測定部は、前記溶接トーチが取り付けられる前記リンク部によって保持されるとよい。
また、前記測定部は、基準姿勢の前記可動部における左右方向の少なくとも一方側に配置されるとよい。
かかる目的のもと、本発明は、溶接トーチを可動部によって移動させて被溶接物に対して多層溶接可能な溶接装置にて用いられる温度測定装置であって、前記可動部に設けられ、一の溶接ビードの形成後であって次の溶接パスを溶接する前の所定期間に、当該一の溶接ビードの温度および/または当該一の溶接ビードの近傍の前記被溶接物の温度を測定可能な測定部と、少なくとも前記測定部を覆うことが可能なカバー部と、前記カバー部を支持する支持部材を駆動して所定方向に移動させることで前記溶接ビードの形成の際に当該カバー部が前記測定部を覆った状態とし、当該支持部材を駆動して当該所定方向とは逆方向に移動させることで前記所定期間に当該カバー部が当該測定部を露出させた状態にする駆動部と、を備えることを特徴とする、温度測定装置である。
本発明によれば、簡易で小型の構成によって、温度を測定する測定部を保護することができる。
本実施形態の溶接装置の全体図である。 基準姿勢の溶接ロボットのツール部を拡大してY軸方向から見た図である。 基準姿勢の溶接ロボットのツール部を拡大してZ軸方向から見た図である。 本実施形態の温度測定装置の分解斜視図である。 本実施形態のセンサ部の全体図である。 本実施形態の温度測定装置の断面図である。 (A)および(B)は、本実施形態の温度測定装置の動作の説明図であり、温度測定装置を対象物側からA方向に見た図である。 本実施形態の溶接装置の動作フローの一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の溶接装置1の全体図である。
なお、図1に示すように、本実施形態の説明において、水平方向は、X軸およびY軸とする。X軸とY軸とは、直交する。また、鉛直方向は、Z軸とする。Z軸は、X軸およびY軸に対してそれぞれ直交する。
図1に示すように、溶接装置1は、溶接の対象である被溶接物の一例としてのワークW同士を溶接する溶接ロボット10と、圧縮空気を供給する供給部の一例としてのエアコンプレッサ70と、溶接ロボット10の動作を制御する制御装置80と、溶接電流を供給するための電源90とを有する。
[溶接ロボット10]
溶接ロボット10は、用途に応じて様々な種類がある。本実施形態の説明では、鉄骨の溶接に使用される溶接ロボット10の例を用いる。また、本実施形態の溶接ロボット10は、多関節ロボットである。さらに、本実施形態の溶接ロボット10は、ワークWに対してアーク溶接を行うロボットである。
図1に示すように、溶接ロボット10は、基台部100と、可動するマニピュレータ部20と、マニピュレータ部20に装着されるツール部30と、を有する。さらに、溶接ロボット10は、制御装置80に電気信号等を中継したり、エアコンプレッサ70から圧縮空気を中継したりする中継ボックス35と、温度を測定する温度測定装置40と、を有する。
(基台部100)
基台部100は、例えば床等の設置対象に固定される。そして、基台部100は、マニピュレータ部20を含め溶接ロボット10の各構成部を支持する。
(マニピュレータ部20)
マニピュレータ部20は、旋回部21、下腕部22、上腕部23、手首旋回部24、手首曲げ部25および手首回転部26を有する。なお、以下の説明において、旋回部21、下腕部22、上腕部23、手首旋回部24、手首曲げ部25および手首回転部26を区別しない場合には、各々を「リンク部」と称する。
旋回部21は、鉛直方向に沿った第1駆動軸S1を介して基台部100に接続する。そして、旋回部21は、第1駆動軸S1回りに基台部100に対して旋回可能である。
下腕部22は、水平方向に沿った第2駆動軸S2を介して旋回部21に接続する。下腕部22は、第2駆動軸S2回りに旋回部21に対して回転可能である。
上腕部23は、水平方向に沿った第3駆動軸S3を介して下腕部22に接続する。上腕部23は、第3駆動軸S3回りに下腕部22に対して回転可能である。
手首旋回部24は、第4駆動軸S4を介して上腕部23に接続する。手首旋回部24は、第4駆動軸S4回りに上腕部23に対して回転可能である。
手首曲げ部25は、水平方向に沿った第5駆動軸S5を介して手首旋回部24に接続する。手首曲げ部25は、第5駆動軸S5回りに手首旋回部24に対して回転可能である。
手首回転部26は、第6駆動軸S6を介して手首曲げ部25に接続する。手首回転部26は、第6駆動軸S6回りに手首曲げ部25に対して回転可能である。そして、本実施形態の手首回転部26には、ツール部30が装着される。
そして、マニピュレータ部20は、第1駆動軸S1~第6駆動軸S6を回転中心として、各リンク部を動かすことで、ワークWに対して任意の位置にツール部30の後述する溶接トーチ31を移動させる。
続いて、溶接ロボット10の基準姿勢について説明する。
本実施形態における基準姿勢とは、溶接ロボット10における第1駆動軸S1~第6駆動軸S6の回転角度が、予め定められた基準に対して成す角度が0度となる原点角度に設定された状態である。
本実施形態において、原点角度は、溶接ロボット10が以下の状態となる角度であることを例示できる。例えば、図1に示すように、原点角度は、下腕部22が鉛直方向に沿った状態にする第2駆動軸S2の角度である。さらに、原点角度は、上腕部23および手首曲げ部25がそれぞれ水平方向に沿った状態にする第3駆動軸S3および第5駆動軸S5の角度である。さらに、原点角度は、第2駆動軸S2、第3駆動軸S3および第5駆動軸S5が相互に平行となる状態にする第1駆動軸S1、第4駆動軸S4および第6駆動軸S6の角度である。
(ツール部30)
ツール部30は、溶接する溶接トーチ31と、溶接トーチ31を支持するトーチ支持部32と、を有する。
溶接トーチ31は、溶接ワイヤを送給しつつ、電源90より供給された電流を当該溶接ワイヤに流してワークWに溶接ビードを形成する。
トーチ支持部32は、一端部にて溶接トーチ31を保持する。また、トーチ支持部32は、他端部にて手首回転部26に連結される。そして、トーチ支持部32は、手首回転部26と一体的に移動する。さらに、トーチ支持部32は、支持する溶接トーチ31を手首回転部26と一体的に移動させる。
なお、本実施形態の溶接ロボット10は、ツール部30において、上述した溶接トーチ31とは別のツールに交換可能になっている。本実施形態の溶接ロボット10では、ツール部30として、溶接トーチ31およびトーチ支持部32に代えて、スラグチッパー(不図示)を手首回転部26に装着することが可能になっている。スラグチッパーは、ワークWに形成された溶接ビードにて発生したスラグを除去するためのツールである。スラグチッパーは、例えば、振動するニードルを溶接ビードに当てることで、溶接ビードにて発生したスラグを取り除く。
(中継ボックス35)
中継ボックス35は、エア制御部351と、温度センサアンプ352とを有している。
本実施形態では、空気の流動経路(以下「空気経路」という)によって、エアコンプレッサ70からスラグチッパーなどのツールに圧縮空気が供給される。また、空気経路によって、エアコンプレッサ70から後述するエアシリンダ部60に圧縮空気が供給される。
そして、エア制御部351は、空気経路における圧縮空気の流れを制御する。エア制御部351は、エア流速制御弁を用いて、空気経路を流れる圧縮空気の流速を制御する。また、エア制御部351は、エア開閉制御弁を用いて、空気経路における圧縮空気の流路の開閉を行う。これによって、エア制御部351は、空気経路を流れる圧縮空気の流速や流量を制御し、例えばスラグチッパーのブレードを駆動したり、後述するエアシリンダ部60を駆動したりする。
なお、エア制御部351は、制御装置80からの制御コマンドに基づいて動作する。
温度センサアンプ352は、温度測定装置40の後述するセンサケーブル55と電気的に接続している。温度センサアンプ352は、センサケーブル55を介して後述の温度センサ52から出力された電圧を増幅する。そして、温度センサアンプ352は、増幅した電圧を制御装置80に送る。なお、本実施形態では、制御装置80が、入力された電圧値を測定温度に換算する。ただし、温度センサアンプ352は、温度測定装置40から取得した電圧値を測定温度に換算し、制御装置80に送ってもよい。
(温度測定装置40)
図2は、基準姿勢の溶接ロボット10のツール部30を拡大してY軸方向から見た図である。
図3は、基準姿勢の溶接ロボット10のツール部30を拡大してZ軸方向から見た図である。
図2に示すように、温度測定装置40は、マニピュレータ部20や、マニピュレータ部20に接続するトーチ支持部32など、溶接ロボット10において溶接トーチ31を移動させる可動部に設けられる。そして、本実施形態の温度測定装置40は、ワークWに対する一の溶接ビードの形成後であってワークWに次の溶接パスを溶接する前の所定期間に、一の溶接ビードの温度または一の溶接ビードの近傍のワークWの温度を測定する。なお、本実施形態の温度測定装置40は、上記の所定期間に、一の溶接ビードの温度および一の溶接ビードの近傍のワークWの温度の両方を測定してもよい。
ここで、上述した、溶接ビードの近傍とは、ワークWにおける、ワークWに形成された溶接ビードから例えば約10mm離れた位置を例示することができる。さらに、一の溶接ビードにおける温度の測定位置は、例えば、形成された溶接ビードの長手方向における中央部の一箇所を例示することができる。なお、温度測定装置40は、一の溶接パスの溶接ビードの長手方向において異なる複数箇所の温度を測定してもよい。そして、この内容は、溶接ビードの近傍のワークWの温度を測定する場合においても同様である。
図2に示すように、本実施形態の温度測定装置40は、ツール部30のトーチ支持部32に設けられている。上述したように、トーチ支持部32は、マニピュレータ部20の手首回転部26に接続している。従って、温度測定装置40は、トーチ支持部32を介して、手首回転部26に保持される。これによって、温度測定装置40は、マニピュレータ部20の末端である手首回転部26によって、溶接トーチ31と一体的に移動する。
また、本実施形態の溶接ロボット10では、温度測定装置40を、溶接トーチ31を支持するトーチ支持部32に設けることで、温度測定装置40と溶接トーチ31との相対的な位置関係を固定している。
ここで、溶接ロボット10は、ワークWに対して溶接トーチ31を予め定められた位置に移動させて溶接を行う。この場合に、溶接ロボット10は、ワークWに対して溶接トーチ31を移動させるトーチ支持部32などの可動部が、ワークWに干渉しないように溶接トーチ31を移動させる必要がある。すなわち、溶接ロボット10において、溶接トーチ31の移動は、トーチ支持部32などの可動部の外形による制約を受けることになる。例えば、ワークWに対する溶接トーチ31の移動の妨げにならないように、図2に示すように、ツール部30の鉛直方向における上側の領域A1および下側の領域A2には、溶接トーチ31およびトーチ支持部32以外の構造部を設けないことが好ましい。
そこで、図3に示すように、本実施形態の溶接ロボット10では、基準姿勢の溶接ロボット10を鉛直方向であるZ軸方向の上側であって、X軸方向にマニピュレータ部20が沿う方向から見た場合に、マニピュレータ部20の左右方向における一方の側に温度測定装置40が配置される。図3に示す例では、温度測定装置40は、溶接トーチ31側から見て、トーチ支持部32における紙面向かって左側に配置される。このように、本実施形態の温度測定装置40は、基準姿勢の溶接ロボット10において、ツール部30の鉛直方向における上側や鉛直方向における下側ではなく、左右方向における側部に配置される。
さらに、図2に示すように、温度測定装置40は、基準姿勢の溶接ロボット10を水平方向であるY軸方向から見た場合に、ツール部30の外形である輪郭Cよりも内側に設けられる。そして、温度測定装置40は、ツール部30の左右方向における一方側に配置された状態においても、領域A1や領域A2に対して突出しないようにしている。
続いて、温度測定装置40の構造について詳細に説明する。
図4は、本実施形態の温度測定装置40の分解斜視図である。
図5は、本実施形態のセンサ部50の全体図である。
図6は、本実施形態の温度測定装置40の断面図である。
図4に示すように、温度測定装置40は、各種の部品が取り付けられる台座部41と、少なくとも温度センサ52(後述)を覆うカバー部42と、温度を検知するセンサ部50と、カバー部42を駆動する駆動部の一例としてのエアシリンダ部60と、を備える。
台座部41は、断面がL字状に形成された板状の部材である。そして、台座部41は、第1面部411と、第1面部411から立ち上がるように設けられる第2面部412と、を有する。
第1面部411には、センサ部50およびエアシリンダ部60が取り付けられる。さらに、第1面部411は、温度測定装置40をトーチ支持部32(図2参照)に設置する際の設置面を形成する。第1面部411は、温度測定装置40がトーチ支持部32に設置された状態で、XZ平面(図2参照)に沿うように設けられる。第1面部411は、Y軸方向から見た場合の形状が長方形であり、短辺411aがX軸に対して予め定められた角度α傾斜するとともに長辺411bがZ軸に対して角度α傾斜するように設けられる。以下、短辺411aが延びる方向を「A方向」、長辺411bが延びる方向を「B方向」という。
第2面部412は、Y軸方向(図2参照)に沿って板状に延びて形成される。第2面部412は、温度測定装置40がトーチ支持部32に設置された状態で、溶接トーチ31側を向くように設けられる。そして、第2面部412は、センサ部50およびエアシリンダ部60と、溶接トーチ31(図2参照)との間に介在するように設けられる。
さらに、第2面部412は、第1開口部413、第2開口部414および第3開口部415を有する。
第1開口部413は、U字状に形成された開口である。第1開口部413は、図7に示すように、カバー部42側が開放されている。そして、第1開口部413は、センサ部50の後述する測定レンズ521に対向する位置に設けられる。
第2開口部414は、円形状に形成された開口である。そして、第2開口部414は、センサ部50の後述する第1レーザ照射部53に対向する位置に設けられる。
第3開口部415は、円形状に形成された開口である。そして、第3開口部415は、センサ部50の後述する第2レーザ照射部54に対向する位置に設けられる。
さらに、第2面部412は、カバー部42の後述するカバー面部422に対向して設けられる(図6参照)。また、第2面部412は、カバー部42の移動方向に沿って設けられる。そして、第2面部412は、カバー部42が移動する際に、エアシリンダ部60の後述するシャフト62とは別に、カバー部42の移動を案内する案内部の一例として機能する。
ここで、後述するように、本実施形態のカバー部42は、エアシリンダ部60の後述するシャフト62のみによって支持されている。従って、カバー部42は、シャフト62による支持状態によっては、シャフト62に対して回転する可能性がある。これに対して、本実施形態の第2面部412は、仮にカバー部42が回転しようとしても、カバー部42を案内することで、カバー部42の移動を安定させる。
図4に示すように、カバー部42は、箱状に形成された部材である。カバー部42は、天面部421と、天面部421からそれぞれ立ち上がるカバー面部422、背面部423、第1側面部424および第2側面部425を有する。そして、カバー部42は、箱状における開口42Hが台座部41を向くようにして、台座部41に対して移動可能に設けられる。
カバー面部422は、温度測定装置40においてセンサ部50の後述する測定レンズ521と対向することが可能になっている。また、カバー面部422は、カバー開口部422Hを有する。カバー開口部422Hは、カバー部42の移動方向において、台座部41の第1開口部413と対応する位置に設けられる。
そして、カバー面部422は、移動することで、温度センサ52(後述)に対するカバー開口部422Hの位置に応じて、温度センサ52を露出させたり、温度センサ52を覆ったりする。
背面部423は、ケーブル開口部423Hを有する。ケーブル開口部423Hは、背面部423において、センサ部50の後述するセンサケーブル55およびエアシリンダ部60の後述するエアチューブ63を通す箇所を形成する。
そして、カバー部42は、エアシリンダ部60の後述するシャフト62に固定される。具体的には、カバー部42は、天面部421が固定部材426とシャフト62とによって挟み込まれる。そして、カバー部42は、シャフト62によって支持される。さらに、カバー部42は、エアシリンダ部60のシャフト62の動作に伴って移動する。
図5に示すように、センサ部50は、設置台51と、測定部の一例としての温度センサ52と、表示部の一例としての第1レーザ照射部53と、表示部の一例としての第2レーザ照射部54と、センサケーブル55と、を有する。
設置台51は、温度センサ52、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54を保持する。そして、設置台51は、台座部41に固定される(図4参照)。
また、設置台51は、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54の各々のレーザの向きを調整する際に用いられるマーク51Mを有する。
温度センサ52は、測定レンズ521と、測定レンズ521が集光した赤外線を検出する検出素子(不図示)とを有する。そして、温度センサ52は、測定対象である溶接ビードや溶接ビードの近傍のワークWから放射された赤外線を検知することで、溶接ビードや溶接ビードの近傍のワークWの温度を特定する。すなわち、温度センサ52は、測定対象の溶接ビードや溶接ビードの近傍のワークWに接触することなく、非接触で、溶接ビードや溶接ビードの近傍のワークWの温度を測定する。
測定レンズ521は、設置台51において、溶接トーチ31(図3参照)側に設けられる。そして、測定レンズ521は、温度センサ52によって溶接ビードや溶接ビードの近傍のワークWの温度を測定する際に、溶接ビードやワークWに向けられる。
検出素子には、例えばサーモパイルを用いることができる。検出素子は、赤外線を吸収することで温度が上昇する。そして、検出素子は、上昇した温度に応じた電圧値の電気信号を出力する。
第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54は、線状のレーザであるラインレーザを対象物に向けて照射する。第1レーザ照射部53が照射したラインレーザと、第2レーザ照射部54が照射したラインレーザとは、ワークWなどの対象物にて交わる。そして、本実施形態の第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54は、各々照射したラインレーザが交わる点が、温度センサ52による温度の測定位置を示すように設定されている。
上述したように、温度センサ52は、非接触で、溶接ビードや溶接ビードの近傍のワークWの温度を測定する。そのため、温度センサ52による測定位置を作業者が目視により確認することが困難である。これに対して、本実施形態の温度測定装置40は、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54によって温度の測定位置を可視化する。そして、本実施形態の温度測定装置40は、例えば、温度の測定位置の設定を動作プログラムに組み込む際などに、測定位置を作業者が確認できるようにしている。
センサケーブル55は、温度センサ52が出力する電圧値の電気信号を、中継ボックス35に送る信号線を有する。また、センサケーブル55は、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54がラインレーザを照射するための電流を、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54に供給する給電線を有する。
図6に示すように、エアシリンダ部60は、シリンダ部61と、支持部材の一例としてのシャフト62と、空気の経路であるエアチューブ63とを有する。
シリンダ部61は、台座部41に固定される。また、シリンダ部61には、シャフト62の一方の端部が挿入される。そして、シリンダ部61は、シャフト62が軸方向に移動可能にシャフト62を支持する。
シリンダ部61は、内部に、エアチューブ63から供給される圧縮空気が流入する第1室611および第2室612を有する。第1室611は、シリンダ部61からシャフト62を押し出す際に圧縮空気が流入する空間を形成する。第2室612は、シリンダ部61にシャフト62を引き込む際に圧縮空気が流入する空間を形成する。なお、第1室611および第2室612には、それぞれエアチューブ63が圧縮空気を流入可能に接続している。
シャフト62は、軸方向に長く延びた棒状の部材である。シャフト62は、一端側がシリンダ部61に挿入される。また、シャフト62は、他端側にてカバー部42と接続する。本実施形態のシャフト62には、雌ネジが形成されている。そして、シャフト62と固定部材426との間にカバー部42を挟んで、固定部材426をシャフト62の雌ネジに締結することで、シャフト62は、カバー部42を支持する。さらに、シャフト62は、軸方向に移動可能に構成される。そして、シャフト62は、シリンダ部61から突出したり、シリンダ部61側に退いたりする。
エアチューブ63は、一端が中継ボックス35のエア制御部351を介してエアコンプレッサ70に連絡し、他端がシリンダ部61に連絡する。そして、エアチューブ63は、エアコンプレッサ70の圧縮空気を、シリンダ部61に供給する。
そして、エアシリンダ部60では、エアチューブ63を介して第1室611および第2室612のうち何れか一方に選択的に圧縮空気が供給されることで、シャフト62が突出したり、退出したりする。そして、エアシリンダ部60は、シャフト62を駆動することで、シャフト62に接続されるカバー部42を移動させる。
なお、上述したとおり、本実施形態の温度測定装置40では、カバー部42を駆動するためにエアシリンダ部60を用いているが、エアシリンダ部60を用いることに限定されない。カバー部42を支持する支持部材を駆動し、支持部材を所定方向における一方と他方とに移動させてカバー部42を移動させることが可能な構成であれば、他の構造であっても構わない。
続いて、温度測定装置40におけるカバー部42の移動動作について説明する。
図7は、本実施形態の温度測定装置40の動作の説明図であり、温度測定装置40を対象物側からA方向に見た図である。
なお、図7(A)は、台座部41に対してカバー部42が離れた状態を示し、図7(B)は、台座部41に対してカバー部42が近づいている状態を示している。
図7(A)に示すように、エアシリンダ部60は、シリンダ部61に供給される圧縮空気によってシャフト62を駆動し、シャフト62の軸方向において、シリンダ部61に対して離れる方向にシャフト62を移動させる。つまり、エアシリンダ部60は、シリンダ部61からシャフト62を押し出す。そうすると、シャフト62に支持されるカバー部42は、台座部41に対して離れる方向に移動する。
そして、カバー部42は、カバー面部422のカバー開口部422Hが、温度センサ52の測定レンズ521と対向した状態になる。これによって、カバー部42は、温度センサ52の測定レンズ521を露出させた状態にする。
また、カバー部42が台座部41に対して離れる方向に移動することで、カバー面部422は、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54を露出させた状態にする。
ここで、本実施形態の温度測定装置40では、カバー部42と、温度センサ52、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54との間には、台座部41の第2面部412が設けられている。第2面部412は、第1開口部413にて測定レンズ521を露出させるものの、測定レンズ521の周囲を覆っている。また、第2面部412は、第2開口部414および第3開口部415によって、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54を露出させるものの、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54の各々の周囲を覆っている。
このように、温度測定装置40は、カバー部42が温度センサ52、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54を露出させた状態で、台座部41の第2面部412が温度センサ52、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54の周囲を覆う。これによって、温度測定装置40は、温度の測定やラインレーザの照射を可能にしつつ、温度センサ52、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54を保護する。
図7(B)に示すように、エアシリンダ部60は、シリンダ部61に供給される圧縮空気によってシャフト62を駆動し、シャフト62の軸方向において、シリンダ部61に対して近づく方向にシャフト62を移動させる。つまり、エアシリンダ部60は、シリンダ部61にシャフト62を引き込む。そうすると、シャフト62に支持されるカバー部42は、台座部41に対して近づく方向に移動する。
そして、カバー部42は、カバー面部422のカバー開口部422Hが、温度センサ52の測定レンズ521から退く。その結果、カバー部42は、カバー開口部422Hが形成されていない領域が温度センサ52と対向した状態になる。これによって、カバー部42は、温度センサ52の測定レンズ521を覆った状態になる。
また、カバー部42が台座部41に対して近づく方向に移動することで、カバー面部422は、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54を覆った状態になる。
本実施形態のカバー部42は、図4を参照しながら説明したように、箱状に形成されている。従って、カバー部42は、台座部41に対して近づく方向に移動することによって、台座部41に設置されるセンサ部50およびエアシリンダ部60を全体的に包み込む状態になる。
そして、本実施形態の温度測定装置40は、シャフト62を駆動することで、シャフト62の軸方向に沿ってシャフト62を一方側と他方側とに移動させ、カバー部42を移動させる。このように、本実施形態の温度測定装置40は、カバー部42の移動を、簡易で小型の構成によって実現している。
特に、本実施形態の温度測定装置40では、エアシリンダ部60のシャフト62に対してカバー部42が直接的に支持される。また、温度測定装置40は、カバー部42が温度センサ52を露出させたり、覆ったりする際にカバー部42が移動する方向と、エアシリンダ部60の駆動軸であるシャフト62が移動する方向とが同じ方向になっている。この点において、本実施形態の温度測定装置40は、例えばエアシリンダ部60とカバー部42との間に別の構造部を介在させたり、エアシリンダ部60の駆動軸であるシャフト62の移動方向に対して異なる方向に動力が伝わるようにしてカバー部42を移動させたりするような構成と比較して簡易で小型の構成となっている。
なお、本実施形態の温度測定装置40は、センサ部50に対して圧縮空気を噴射するエアブローを有していてもよい。そして、温度測定装置40において、エアブローが噴射する圧縮空気によって、温度センサ52、第1レーザ照射部53および第2レーザ照射部54に付着した異物を吹き飛ばすようにしてもよい。この場合において、エアブローに用いる圧縮空気は、エアコンプレッサ70から供給することができる。
以上のように構成される温度測定装置40の温度センサ52の測定軸について説明する。
図3に示すように、溶接トーチ31の中心軸L1が通るXZ面と、温度センサ52の測定軸L2が通るXZ面は、Y軸方向に一定距離だけ離れている。そして、本実施形態の溶接ロボット10では、温度センサ52の測定軸L2と溶接トーチ31の中心軸L1との干渉が避けられている。すなわち、温度測定装置40は、対象物の温度を測定しようとする際に、溶接トーチ31の温度の影響を受けないようになっている。
そして、本実施形態の溶接ロボット10では、温度測定装置40の温度センサ52の測定軸L2が、溶接ビードや溶接ビードの近傍のワークWに対応するように設定されている。これによって、温度測定装置40は、溶接ビードや溶接ビードの近傍のワークWの温度を測定することができる。
そして、上述したように、溶接トーチ31と温度測定装置40との相対的な位置関係は固定されている。そのため、温度測定装置40の温度センサ52の測定軸L2位置は、溶接トーチ31のアーク点の座標から容易に計算することができる。
[エアコンプレッサ70]
図1に示すエアコンプレッサ70は、ロータやピストンを駆動することで圧縮した空気を、圧縮空気の供給先に供給する。
ここで、ツール部30としてのスラグチッパーがマニピュレータ部20に装着されている場合、エアコンプレッサ70は、スラグチッパーのニードルを駆動するために、スラグチッパーに圧縮空気を供給する。
また、エアコンプレッサ70は、温度測定装置40のエアシリンダ部60に対して圧縮空気を供給する。このように、エアコンプレッサ70は、エアシリンダ部60の駆動も行う。
上述したように、本実施形態の溶接装置1では、溶接トーチ31に代えて、スラグチッパーなどの他のツールを利用する際に用いられる圧縮空気を供給するエアコンプレッサ70を備えている。そして、温度測定装置40では、他のツールを利用する際に用いられるエアコンプレッサ70を用いて、カバー部42を駆動するようにしている。
なお、溶接装置1において、エアコンプレッサ70は、スラグチッパーのニードルの駆動に限らず、以下の動作に利用することができる。
エアコンプレッサ70は、溶接トーチ31とスラグチッパーとを交換するツールチェンジャーの駆動に用いることができる。
また、エアコンプレッサ70は、スラグチッパーによって除去されたスラグを吹き飛ばすためのエアブローのエアーの噴射に用いることができる。
また、エアコンプレッサ70は、溶接トーチ31において、溶接ワイヤの溶接トーチ31の先端における出代を維持するワイヤクランプの駆動に用いることができる。
また、溶接トーチ31の先端に付着した異物を清掃するためのエアブローのエアーの噴射に用いることができる。
そして、エアコンプレッサ70は、溶接ワイヤを切断するためのワイヤカッタの駆動に用いることができる。
[制御装置80]
図1に示す制御装置80は、例えばコンピュータによって構成される。コンピュータは、制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、起動プログラム等を記憶する不揮発性の半導体メモリと、制御プログラムが実行される揮発性の半導体メモリと、溶接ロボット10から収集される各種の情報を記録するハードディスク装置等で構成される。
そして、制御装置80は、溶接ロボット10およびエアコンプレッサ70の動作を制御する。
制御装置80は、ワークWに対する溶接を行うために、ワークWの形状等に基づいて予め設定された溶接プログラムに基づいてマニピュレータ部20の移動動作を制御する。さらに、制御装置80は、ツール部30における溶接トーチ31の溶接動作を制御する。
また、制御装置80は、温度測定装置40の温度の測定およびカバー部42の動作を制御する。制御装置80は、温度測定装置40から取得した温度に関する情報を処理する。さらに、制御装置80は、カバー部42によって温度センサ52を覆ったり露出させたりするタイミングを定める動作プログラムを有している。この動作プログラムは、ワークWに対して溶接が行われているときには、カバー部42が温度センサ52を覆った状態にすることを定める。また、この動作プログラムは、一の溶接ビードの形成後であって次の溶接パスを溶接する前の所定期間に、カバー部42が温度センサ52を露出させた状態にすることを定める。そして、制御装置80は、温度測定装置40におけるカバー部42の動作の制御を、中継ボックス35のエア制御部351を介して行う。
続いて、溶接装置1を用いた溶接動作について具体的に説明する。
図8は、本実施形態の溶接装置1の動作フローの一例を示す図である。
以下では、溶接装置1を用いて、ワークWに対して、一の溶接パスにおいて形成された一の溶接ビードに、他の溶接パスとして他の溶接ビードを積層させる多層溶接を行う例を説明する。
図8に示すように、まず、溶接タスクが開始される(ステップ101)。溶接タスクが開始されると、溶接ロボット10は、制御装置80の制御に従って、マニピュレータ部20を用いて溶接トーチ31をワークWにおける所定の位置に移動させる。そして、溶接ロボット10は、溶接トーチ31を用いてワークWに対する溶接を開始する。
なお、溶接トーチ31を用いてワークWに対する溶接が開始される際には、温度測定装置40において、カバー部42は、温度センサ52を覆った状態になっている。そして、溶接トーチ31によって溶接が行われる際、温度測定装置40における温度センサ52は、溶接ビードの形成に伴って発生するスパッタ、ヒュームおよび輻射熱から保護される。
そして、一の溶接パスにおける溶接ビードの形成が終了すると、一の溶接パスの溶接ビードの温度の測定が実行される(ステップ102)。
このとき、温度測定装置40では、カバー部42は、温度センサ52を露出させた状態にする。
制御装置80は、予め作成された動作プログラムに従ってマニピュレータ部20を制御し、温度センサ52がワークW上の一の溶接パスにおける溶接ビードの温度を測定可能な位置に温度測定装置40を移動させる。そして、制御装置80は、温度センサ52で測定された電圧値に基づいて、溶接ビードの温度を特定する。
このように、本実施形態の温度測定装置40は、一の溶接ビードの形成後であって次の溶接パスを溶接する前の所定期間に、カバー部42が温度センサ52を露出させた状態になり、温度センサ52によって一の溶接ビードの温度の測定を行う。
次に、制御装置80は、測定された溶接ビードの温度が閾値以下か否かを判定する(ステップ103)。
測定した溶接ビードの温度が閾値以下の場合(ステップ103にてYES)、制御装置80は、ステップ101に戻って、一の溶接パスの次の他の溶接パスの形成に移行する。これによって、一の溶接ビードに他の溶接ビードが積層された多層溶接が行われる。
一方、一の溶接パスにおける溶接ビードの温度が閾値を超える場合(ステップ103にてNO)、制御装置80は、一の溶接パスの次の他の溶接パスにおける溶接の開始を行わずに、一定時間待機させる(ステップ104)。その後、一定時間が経過すると、一の溶接パスにおける溶接ビードの温度を再び測定する(ステップ102)。
なお、ステップ104において、一定時間の待機の代わりに、または、一定時間の待機に加えて、ワークWに対する冷却を行ったり、ワークWにおける別の位置の溶接作業を行ったりしてもよい。
その後、測定した一の溶接パスの溶接ビードの温度が閾値以下と判定された場合(ステップ103にてYES)には、制御装置80は、ステップ101に戻って、一の溶接パスの次の他の溶接パスの形成に移行する。
なお、上述した動作では、温度測定装置40を用いて、溶接ビードの温度を測定する例を用いているが、この例に限定されない。温度測定装置40は、形成された溶接ビードの近傍のワークWの温度を測定してもよい。
また、前述の実施の形態の場合には、溶接ロボット10として鉄骨の溶接に使用される鉄骨溶接ロボットを想定しているが、多層溶接において一の溶接ビードの形成後であって次の溶接パスを溶接する前の所定期間に、一の溶接ビードの温度または一の溶接ビードの近傍のワークWの温度の測定が求められる用途であれば、鉄骨溶接ロボットに限らない。
さらに、前述の実施の形態では、溶接ロボット10が多関節ロボットである例を説明したが、単関節型のロボットでも構わない。この場合においても、温度測定装置40は、溶接トーチを移動させる可動部に設ければよい。
1…溶接装置、10…溶接ロボット、20…マニピュレータ部、30…ツール部、31…溶接トーチ、32…トーチ支持部、35…中継ボックス、40…温度測定装置、41…台座部、42…カバー部、50…センサ部、52…温度センサ、53…第1レーザ照射部、54…第2レーザ照射部、60…エアシリンダ部、70…エアコンプレッサ、80…制御装置

Claims (10)

  1. 被溶接物に対して、多層溶接可能な溶接装置であって、
    溶接トーチと、
    前記溶接トーチを移動させる可動部と、
    前記可動部に設けられ、一の溶接ビードの形成後であって次の溶接パスを溶接する前の所定期間に、当該一の溶接ビードの温度および/または当該一の溶接ビードの近傍の前記被溶接物の温度を測定可能な測定部と、
    少なくとも前記測定部を覆うことが可能なカバー部と、
    前記カバー部を支持する支持部材を駆動して所定方向に移動させることで前記溶接ビードの形成の際に当該カバー部が前記測定部を覆った状態とし、当該支持部材を駆動して当該所定方向とは逆方向に移動させることで前記所定期間に当該カバー部が当該測定部を露出させた状態にする駆動部と、
    を備えることを特徴とする、溶接装置。
  2. 前記駆動部は、圧縮空気を用いて前記支持部材を駆動することを特徴とする、請求項1に記載の溶接装置。
  3. 前記溶接トーチに代えて他のツールを利用する際に用いられる圧縮空気を供給する供給部を備え、
    前記駆動部は、前記供給部が供給する圧縮空気を用いて前記支持部材を駆動することを特徴とする、請求項2に記載の溶接装置。
  4. 前記カバー部が移動する際に、前記駆動部とは別に、当該カバー部の移動を案内する案内部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の溶接装置。
  5. 前記案内部は、前記カバー部が前記測定部を露出させた状態で当該測定部による温度の測定を可能に、当該測定部の周囲を覆うことを特徴とする、請求項4に記載の溶接装置。
  6. 前記被溶接物における前記測定部による温度の測定位置を示す表示部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の溶接装置。
  7. 前記表示部は、前記カバー部が前記測定部を覆う際に当該測定部とともに当該カバー部に覆われ、当該カバー部が当該測定部を露出させる際に当該測定部とともに露出されることを特徴とする、請求項6に記載の溶接装置。
  8. 前記可動部は、駆動軸を介して移動可能に構成された複数のリンク部を有し、
    前記測定部は、前記溶接トーチが取り付けられる前記リンク部によって保持されることを特徴とする、請求項1に記載の溶接装置。
  9. 前記測定部は、基準姿勢の前記可動部における左右方向の少なくとも一方側に配置されることを特徴とする、請求項8に記載の溶接装置。
  10. 溶接トーチを可動部によって移動させて被溶接物に対して多層溶接可能な溶接装置にて用いられる温度測定装置であって、
    前記可動部に設けられ、一の溶接ビードの形成後であって次の溶接パスを溶接する前の所定期間に、当該一の溶接ビードの温度および/または当該一の溶接ビードの近傍の前記被溶接物の温度を測定可能な測定部と、
    少なくとも前記測定部を覆うことが可能なカバー部と、
    前記カバー部を支持する支持部材を駆動して所定方向に移動させることで前記溶接ビードの形成の際に当該カバー部が前記測定部を覆った状態とし、当該支持部材を駆動して当該所定方向とは逆方向に移動させることで前記所定期間に当該カバー部が当該測定部を露出させた状態にする駆動部と、
    を備えることを特徴とする、温度測定装置。
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