JP7496760B2 - ダストカバー - Google Patents

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Description

本開示は、ステアリングシャフトとダッシュパネルとの間の隙間に配置されるダストカバーに関する。
車両に設けられるステアリング装置は、ステアリングホイールの回転を車輪に伝えるためステアリングシャフトを備える。ステアリングシャフトは、車室とエンジンルームとを隔てるダッシュパネルに設けられた貫通孔の内方を貫通している。
ステアリングホイールの位置の調整又は走行中の振動等に伴ってステアリングシャフトが移動するため、ステアリングシャフトとダッシュパネルの貫通孔の縁との間には所定の隙間が設けられる。その一方、粉塵等の異物を含む外気及びエンジンルームで生じる音等の車室内への侵入を防止する必要がある。このため、ステアリングシャフトとダッシュパネルの貫通孔の縁との間の隙間にダストカバーが設けられる。例えば特許文献1には、ダストカバーの一例が記載されている。特許文献1に記載されたダストカバーは、軸方向に沿って配置される2つのベローズを備える。具体的には、特許文献1のダストカバーは、軸方向の一方側に凸の第1ベローズおよび第2ベローズと、第1ベローズおよび第2ベローズの径方向内側端部を支持する固定部材と、を備える。
特許第4987300号公報
しかしながら、今後、3つのベローズを備えるダストカバーが広く採用される可能性がある。従って、3つのベローズを備えるダストカバーにおいて、3つのベローズを組み付ける作業をより簡単に行うことが望まれている。
本開示は、前述の課題に鑑みてなされたものであって、より簡単な作業で、3つのベローズを組み付けることが可能なダストカバーを提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、本開示の一態様に係るダストカバーは、ダッシュパネルを貫通して軸方向に延びるステアリングシャフトの外周面に取り付けられる筒状のブッシュと、前記ダッシュパネルと前記ブッシュとの間に配置され、前記軸方向で互いに異なる位置に配置される環状の第1のベローズ、第2のベローズ及び第3のベローズと、前記第1のベローズ及び前記第2のベローズにおける径方向内側端部を外周側から支持する第1筒状部と、前記ブッシュの外周に嵌められ、前記第3のベローズの一部が固定された第2筒状部と、を含む固定部材と、を備える。
前記第1のベローズ及び前記第2のベローズにおける径方向内側端部の外周側に、前記固定部材を挿入することで、前記第1のベローズおよび前記第2のベローズを支持するともに前記第3のベローズも同時に組み付けられる。従って、本開示によれば、より簡単な作業で3つのベローズを組み付けることが可能となる。
ダストカバーの望ましい態様として、前記第3のベローズは、前記ステアリングシャフトに向けて延びるシールリップを有する。これにより、前記第1のベローズ、前記第2のベローズおよび前記第3のベローズに加えて、シールリップも一緒に組み付けることができる。
ダストカバーの望ましい態様として、前記ブッシュは、径方向に弾性変形可能な返し部を備え、当該返し部に前記固定部材の前記第2筒状部が嵌合される。従って、固定部材をブッシュに向けて移動させると、固定部材が返し部に当たり、返し部が径方向に変形して返し部に固定部材の第2筒状部が嵌合される。このように、簡単な作業で固定部材をブッシュに組み付けることができる。
ダストカバーの望ましい態様として、前記第3のベローズの径方向外側端は、前記固定部材の径方向外側端よりも径方向外側に位置する。これにより、第2のベローズと第3のベローズとの間に空間部が設けられるため、吸音性能が向上し、車室の静音性を向上させることができる。
ダストカバーの望ましい態様として、前記第1のベローズは、前記軸方向の一方側に凸の形状を有する第1可撓部を備え、前記第2のベローズは、前記軸方向の一方側に凸の形状を有し前記第1可撓部に対して軸方向の他方側に位置する第2可撓部を備え、前記第3のベローズは、前記軸方向の他方側に凸の形状を有し前記第2可撓部に対して軸方向の他方側に位置する第3可撓部を備える。従って、第3可撓部が軸方向の一方側に凸の形状を有する場合に対して、第2可撓部と第3可撓部とで囲まれる空間部の容積が大きくなり、空間部の吸音性能が向上して車室の静音性をさらに向上させることができる。
ダストカバーの望ましい態様として、前記第2可撓部と前記第3可撓部との間には、吸音材が収容される。これにより、吸音性能が更に向上し、車室の静音性をより高くすることができる。
本開示によれば、より簡単な作業で、3つのベローズを組み付けることが可能なダストカバーを提供することができる。
図1は、第1実施形態に係るステアリング装置の概略を示す模式図である。 図2は、第1実施形態に係るステアリング装置の概略を示す斜視図である。 図3は、第1実施形態に係るダストカバーの周辺の断面図である。 図4は、第1実施形態に係るダストカバーの断面図である。 図5は、第3のベローズの断面図である。 図6は、第1実施形態に係るダストカバーを分解した断面図である。 図7は、第2実施形態に係るダストカバーの断面図である。 図8は、第3実施形態に係るダストカバーの断面図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、「IN」は車室側、「OUT」はエンジンルーム側を示すものとする。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係るステアリング装置の概略を示す模式図である。図2は、第1実施形態に係るステアリング装置の概略を示す斜視図である。図1に示すように、ステアリング装置80は、操作者から与えられる力が伝達する順に、ステアリングホイール81と、第1ステアリングシャフト82と、操舵力アシスト機構83と、ユニバーサルジョイント84と、第2ステアリングシャフト85と、ユニバーサルジョイント86と、を備え第3ステアリングシャフト87に接合されている。また、ステアリング装置80は、ECU(Electronic Control Unit)90と、トルクセンサ94とを備える。車速センサ95は、車体に備えられ、CAN(Controller Area Network)通信により車速信号VをECU90に出力する。
図1に示すように、第1ステアリングシャフト82は、入力軸82aと、出力軸82bとを備える。入力軸82aの一方の端部がステアリングホイール81に連結され、入力軸82aの他方の端部が出力軸82bに連結される。また、出力軸82bの一方の端部が入力軸82aに連結され、出力軸82bの他方の端部がユニバーサルジョイント84に連結される。第1実施形態では、入力軸82a及び出力軸82bは、機械構造用炭素鋼(SC材(Carbon Steel for Machine Structural Use))又は機械構造用炭素鋼鋼管(いわゆるSTKM材(Carbon Steel Tubes for Machine Structural Purposes))等の一般的な鋼材等から形成される。
図1に示すように、第2ステアリングシャフト85は、ユニバーサルジョイント84を介して出力軸82bに連結される。第2ステアリングシャフト85の一方の端部がユニバーサルジョイント84に連結され、他方の端部がユニバーサルジョイント86に連結される。第3ステアリングシャフト87の一方の端部がユニバーサルジョイント86に連結され、第3ステアリングシャフト87の他方の端部がステアリングギヤ88に連結される。また、図2に示すように、第2ステアリングシャフト85は、ダッシュパネル10を貫通している。ダッシュパネル10は、車室とエンジンルームとを隔てる仕切り板である。
図1に示すように、ステアリングギヤ88は、ピニオン88aと、ラック88bとを備える。ピニオン88aは、第3ステアリングシャフト87に連結される。ラック88bは、ピニオン88aに噛み合う。ステアリングギヤ88は、ピニオン88aに伝達された回転運動をラック88bで直進運動に変換する。ラック88bは、タイロッド89に連結される。すなわち、ステアリング装置80は、ラックアンドピニオン式である。
図1に示すように、操舵力アシスト機構83は、減速装置92と、電動モータ93とを備える。電動モータ93は、例えばブラシレスモータであるが、ブラシ(摺動子)及びコンミテータ(整流子)を備えるモータであってもよい。減速装置92は、例えばウォーム減速装置である。電動モータ93で生じたトルクは、減速装置92の内部のウォームを介してウォームホイールに伝達され、ウォームホイールを回転させる。減速装置92は、ウォーム及びウォームホイールによって、電動モータ93で生じたトルクを増加させる。そして、減速装置92は、出力軸82bに補助操舵トルクを与える。すなわち、ステアリング装置80は、コラムアシスト方式である。
トルクセンサ94は、ステアリングホイール81を介して入力軸82aに伝達された操作者(運転者)の操舵力を操舵トルクとして検出する。車速センサ95は、ステアリング装置80が搭載される車体の走行速度(車速)を検出する。電動モータ93、トルクセンサ94及び車速センサ95は、ECU90と電気的に接続される。
ECU90は、電動モータ93の動作を制御する。また、ECU90は、トルクセンサ94及び車速センサ95のそれぞれから信号を取得する。すなわち、ECU90は、トルクセンサ94から操舵トルクTを取得し、且つ車速センサ95から車体の車速信号Vを取得する。ECU90は、イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置99(例えば車載のバッテリ)から電力が供給される。ECU90は、操舵トルクTと車速信号Vとに基づいてアシスト指令の補助操舵指令値を算出する。そして、ECU90は、その算出された補助操舵指令値に基づいて電動モータ93へ供給する電力値Xを調節する。ECU90は、電動モータ93から誘起電圧の情報又は電動モータ93に設けられたレゾルバ等から出力される情報を動作情報Yとして取得する。
ステアリングホイール81に入力された操作者の操舵力は、入力軸82aを介して操舵力アシスト機構83の減速装置92に伝わる。この時、ECU90は、入力軸82aに入力された操舵トルクTをトルクセンサ94から取得し、且つ車速信号Vを車速センサ95から取得する。そして、ECU90は、電動モータ93の動作を制御する。電動モータ93が作り出した補助操舵トルクは、減速装置92に伝えられる。
出力軸82bを介して出力された操舵トルク(補助操舵トルクを含む)は、ユニバーサルジョイント84を介して第2ステアリングシャフト85に伝達され、さらにユニバーサルジョイント86を介して第3ステアリングシャフト87に伝達される。第3ステアリングシャフト87に伝達された操舵力は、ステアリングギヤ88を介してタイロッド89に伝達され、車輪を変位させる。
図3は、第1実施形態に係るダストカバーの周辺の断面図である。図4は、第1実施形態に係るダストカバーの断面図である。図5は、第3のベローズの断面図である。以下の説明において、第2ステアリングシャフト85の回転中心軸Zに沿う方向は軸方向と記載され、軸方向に対する直交方向は径方向と記載され、回転中心軸Zを中心とした円の接線方向は周方向と記載される。
図3に示すように、ダッシュパネル10は、筒状部101を備える。筒状部101の内周面は、第2ステアリングシャフト85の外周面と対向する。第2ステアリングシャフト85は、ステアリングホイール81の位置の調整又は走行中の振動等に伴って移動することがある。このため、筒状部101の内周面と第2ステアリングシャフト85の外周面との間には、環状の隙間Gが設けられている。この隙間Gを塞ぐために、ステアリング装置80は、ダストカバー1を備える。ダストカバー1は、筒状部101の内周面に嵌められており、且つ筒状部101の端部に設けられたフランジ102によって位置決めされている。筒状部101の外周面に設けられたバンド103によって、ダストカバー1が筒状部101に固定されている。
図4に示すように、ダストカバー1は、第1のベローズ2と、第2のベローズ3と、第3のベローズ4と、ブッシュ5と、第1シールリップ6と、固定部材7と、第2シールリップ8と、を備える。第1のベローズ2、第2のベローズ3及び第3のベローズ4は、ブッシュ5と筒状部101との間の隙間を塞ぐための部材であり、第2ステアリングシャフト85の偏芯によって生じるブッシュ5の移動に伴って変形することができる。第1のベローズ2と第2のベローズ3とは、一体である。第3のベローズ4は、第1のベローズ2及び第2のベローズ3とは、別体である。
第1のベローズ2、第2のベローズ3及び第3のベローズ4は、ダッシュパネル10の筒状部101に支持されており、筒状部101からブッシュ5に亘って設けられ、例えば合成ゴムで形成されている。より具体的には、合成ゴムのうち軟質ゴムが好ましい。
第1のベローズ2は、支持部21と、第1可撓部22と、第1嵌合部23と、フランジ部24と、補強部材25と、を備える。第2のベローズ3は、第2可撓部32と、第2嵌合部33と、を備える。第3のベローズ4は、嵌合部41と、第3可撓部42と、固定部43と、を備える。第1可撓部22、第2可撓部32及び第3可撓部42は、ブッシュ5の移動に応じて容易に変形可能である。
図4に示すように、第1のベローズ2及び第2のベローズ3において、第1可撓部22、第1嵌合部23、フランジ部24、第2可撓部32及び第2嵌合部33は、一体成形されている。
図4に示すように、回転中心軸Zを含む断面において、第1可撓部22は、エンジンルーム側に凸の略U字状である。第1可撓部22は、フランジ部24からブッシュ5に向けて延びる。第1嵌合部23は、ブッシュ5の外周面に嵌められる。第2可撓部32は、フランジ部24と第2嵌合部33とを繋ぐ部材である。図4に示すように、回転中心軸Zを含む断面において、第2可撓部32は、エンジンルーム側に凸の略U字状である。第2可撓部32は、第1可撓部22に対して車室側に隙間を空けて対向している。すなわち、第2可撓部32は、フランジ部24からブッシュ5に向けて延び且つ第1可撓部22とは軸方向で異なる位置に配置される。第2嵌合部33は、ブッシュ5の外周面に嵌められる。第2嵌合部33は、第1嵌合部23の外周面に重なっている。
補強部材25は、支持部21の全周に亘って配置された環状の部材である。補強部材25は、支持部21及びフランジ部24の内部に埋設され、回転中心軸Zを含む断面において略L字状である。
図4及び図5に示すように、第3のベローズ4は、嵌合部41と、第3可撓部42と、固定部43と、第2シールリップ8と、を備える。嵌合部41、第3可撓部42、固定部43及び第2シールリップ8は、一体成形されている。嵌合部41は、回転中心軸Zを含む断面において、径方向外側に凸の略U字状である。嵌合部41は、フランジ部24の径方向外側を覆った状態でフランジ部24に嵌められる。回転中心軸Zを含む断面において、第3可撓部42は、車室側に凸の略U字状である。固定部43は、固定部材7に固定される。なお、図4に示すように、第1のベローズ2と第2のベローズ3との間には、第1空間部S1が設けられる。第2のベローズ3と第3のベローズ4との間には、第2空間部S2が設けられる。回転中心軸Zを含む断面において、第2空間部S2は、第1空間部S1よりも大きい。
図4に示すように、ブッシュ5は、第2ステアリングシャフト85を回転可能に支持する軸受である。ブッシュ5は、環状の部材であって、例えば合成樹脂で形成されている。図4に示すように、ブッシュ5は、基部50と、フランジ51と、凹部57と、返し部58と、複数の溝59とを備える。基部50の内周面が第2ステアリングシャフト85に接しており、基部50の外周面が第1嵌合部23及び第2嵌合部33に接している。
フランジ51は、基部50の軸方向の端部から径方向外側に突出している。フランジ51には、第1嵌合部23が接している。フランジ51は、第1嵌合部23を軸方向に位置決めしている。凹部57には、固定部材7が嵌まる。返し部58が固定部材7を軸方向に位置決めしている。溝59は、例えば軸方向に沿う溝であって、ブッシュ5の軸方向の全長に亘って設けられている。例えば複数の溝59が周方向に等間隔に配置されている。溝59には、グリース54が充填されている。グリース54は、ブッシュ5と第2ステアリングシャフト85との間の摩擦を抑制するための潤滑剤である。
図4及び図5に示すように、固定部材7は、第1のベローズ2、第2のベローズ3及び第3のベローズ4をブッシュ5に固定するための部材である。固定部材7は、例えば合成樹脂で形成された環状の部材である。固定部材7は、ブッシュ5の返し部58側から凹部57に嵌められる。固定部材7が返し部58の外周面に押し付けられると返し部58が変形し、固定部材7が凹部57に達すると返し部58の変形が戻る。これにより、固定部材7がブッシュ5に固定される。図5に示すように、固定部材7は、エンジンルーム側の第1筒状部71と、車室側の第2筒状部72と、第1筒状部71と第2筒状部72とを連結する連結部73と、を備える。第1筒状部71及び第2筒状部72は、周方向に沿って延びる。連結部73は、径方向に沿って延びる。第2筒状部72は、第1筒状部71よりも径方向内側に位置する。固定部43は、第2筒状部72の外周面及び連結部73の車室側の面に固定される。固定部43の内周面から第2シールリップ8が径方向内側に向けて延びる。第2シールリップ8は、ブッシュ5の内側と車室とを隔てるための密封部材である。第2シールリップ8は、車室側の端部であって且つ径方向内側の端部に位置するシール部8aを有する。シール部8aは、第2ステアリングシャフト85の外周面に接する。なお、第3のベローズ4と第2シールリップ8とは、一つの金型の内部に溶融したゴムを流入させたのち冷却することにより、一体成形される。第3のベローズ4の固定部43と、固定部材7とは加硫成形によって接着される。
第1シールリップ6は、ブッシュ5の内側とエンジンルームとを隔てるための密封部材である。第1シールリップ6は、例えば合成ゴムであって、ブッシュ5と一体成形されている。より具体的には、第1シールリップ6は、第1のベローズ2、第2のベローズ3及び第3のベローズ4とは異なる硬質ゴムが好ましい。第1のベローズ2、第2のベローズ3及び第3のベローズ4は、第2ステアリングシャフト85の偏芯に追従させるために軟質ゴムが好ましい。しかし、第1シールリップ6は、第2ステアリングシャフト85の外周面との摺動時に異音が発生することを抑制するために硬質ゴムが好ましい。第1シールリップ6は、具体的には、内周面61のエンジンルーム側の端部に位置するシール部62が第2ステアリングシャフト85の外周面に接する。内周面61にはグリース63が塗布されている。グリース63は、第1シールリップ6と第2ステアリングシャフト85との間の摩擦を抑制するための潤滑剤である。なお、第3のベローズ4および第2シールリップ8を軟質ゴムとする場合は、第2シールリップ8のシール部8aは、第2ステアリングシャフト85の偏芯に追従させるために、ブッシュ5の内径よりも径方向内側に配置することが好ましい。また、第3のベローズ4および第2シールリップ8を硬質ゴムとする場合は、第2シールリップ8が変形しやすいように第3のベローズ4の曲率(湾曲の大きさ)を適宜調整することが好ましい。
以上説明したように、ダストカバー1は、一体成形された第1のベローズ2及び第2のベローズ3と、第1のベローズ2及び第2のベローズ3とは別体の第3のベローズ4と、固定部材7と、ブッシュ5とを備える。固定部材7を介して、第1のベローズ2の第1嵌合部23及び第2のベローズ3の第2嵌合部33がブッシュ5のエンジンルーム側に固定され、第3のベローズ4の固定部43がブッシュ5の車室側に固定される。このように、第1のベローズ2及び第2のベローズ3の内周側の端部は、第3のベローズ4の内周側の端部よりも車室側に位置する。また、フランジ部24に嵌合部41が嵌められることによって、第1のベローズ2及び第2のベローズ3における径方向外側の端部は、第3のベローズ4に固定される。
次に、ダストカバー1の組付手順について説明する。図6は、第1実施形態に係るダストカバーを分解した断面図である。前述したように、第2シールリップ8を含む第3のベローズ4と、固定部材7とは加硫成形によって予め接着されている。具体的には、固定部材7に接着剤を塗布した状態で金型に収容したのち、金型に溶融樹脂を注入する。そして、溶融樹脂が冷却によって固化すると、図6に示すように、第3のベローズ4と固定部材7とが加硫接着される。
次に、ブッシュ5の外周面に第1のベローズ2の第1嵌合部23を配置し、第1嵌合部23の外周側から第2のベローズ3の第2嵌合部33を重ねる。そして、第3のベローズ4及び固定部材7を図6の矢印の方向に移動させ、固定部材7の第1筒状部71で第2嵌合部33及び第1嵌合部23をブッシュ5の外周面に押し付ける。また、第2筒状部72返し部58の外周面に押し付けられると返し部58が径方向内側に変形し、固定部材7が凹部57に達すると返し部58の変形が戻る。これにより、固定部材7がブッシュ5に固定されることにより、固定部材7を介して、第2シールリップ8を含む第3のベローズ4は、第1のベローズ2及び第2のベローズ3に固定される。
以上の構成を有する第1実施形態に係るダストカバー1によれば、以下の作用効果を有する。ダストカバー1は、ダッシュパネル10を貫通して軸方向に延びる第2ステアリングシャフト85(ステアリングシャフト)の外周面に取り付けられる筒状のブッシュ5と、ダッシュパネル10とブッシュ5との間に配置され、軸方向で互いに異なる位置に配置される環状の第1のベローズ2、第2のベローズ3及び第3のベローズ4と、第1のベローズ2及び第2のベローズ3における径方向内側端部を外周側から支持する第1筒状部71と、ブッシュ5の外周に嵌められ、第3のベローズ4の一部が固定された第2筒状部72と、を含む固定部材7と、を備える。
第1のベローズ2及び第2のベローズ3における径方向内側端部の外周側に、固定部材7を挿入することで、第1のベローズ2および第2のベローズ3を支持するともに第3のベローズ4も同時に組み付けられる。従って、本開示によれば、より簡単な作業で3つのベローズを組み付けることが可能となる。
第3のベローズ4は、第2ステアリングシャフト85に向けて延びる第2シールリップ(シールリップ)8を有する。これにより、第1のベローズ2、第2のベローズ3および第3のベローズ4に加えて、第2シールリップ(シールリップ)8も一緒に組み付けることができる。
ブッシュ5は、径方向に弾性変形可能な返し部58を備え、返し部58に固定部材7の第2筒状部72が嵌合される。従って、固定部材7をブッシュ5に向けて移動させると、固定部材7が返し部58に当たり、返し部58が径方向内側に変形して返し部58に固定部材7の第2筒状部72が嵌合される。このように、簡単な作業で固定部材7をブッシュ5に組み付けることができる。
第1のベローズ2は、軸方向の一方側に凸の形状を有する第1可撓部22を備え、第2のベローズ3は、軸方向の一方側に凸の形状を有し第1可撓部22に対して軸方向の他方側に位置する第2可撓部32を備え、第3のベローズ4は、軸方向の他方側に凸の形状を有し第2可撓部32に対して軸方向の他方側に位置する第3可撓部42を備える。このように、第2可撓部32は軸方向の一方側に凸の形状を有し、第3可撓部42は軸方向の他方側に凸の形状を有する。従って、第3可撓部42が軸方向の一方側に凸の形状を有する場合に対して、第2可撓部32と第3可撓部42とで囲まれる第2空間部S2の容積が大きくなる。これにより、第2空間部S2の吸音性能が向上し、車室の静音性を向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図7は、第2実施形態に係るダストカバーの断面図である。
第2実施形態に係るダストカバー1Aは、吸音材100を備える。吸音材100は、回転中心軸Zを中心として軸回りの周方向に延びる円環状である。吸音材100は、例えば、合成樹脂中にガスを細かく分散させ、発泡状または多孔質形状に成形されたものであり、一例としてスポンジが適用可能である。
前述したように、第1のベローズ2と第2のベローズ3との間には、第1空間部S1が設けられ、第2のベローズ3と第3のベローズ4との間には、第2空間部S2が設けられる。第2実施形態において、吸音材100は、第2空間部S2に収容される。ただし、吸音材100は、第1空間部S1に収容してもよい。
以上の構成を有する第2実施形態によれば、第2可撓部32と第3可撓部42との間には、吸音材100が収容される。これにより、第2空間部S2の吸音性能が更に向上し、車室の静音性をより高くすることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。図8は、第3実施形態に係るダストカバーの断面図である。
第3実施形態に係るダストカバー1Bは、第1実施形態に係るダストカバー1に対して第3のベローズ4Aが相違する。第3のベローズ4Aは、仕切り板44Aと、固定部43と、第2シールリップ8と、を備える。仕切り板44A、固定部43及び第2シールリップ8は、一体成形されている。回転中心軸Zを含む断面において、仕切り板44Aは、固定部43におけるエンジンルーム側の端部から径方向外側に延びる円板である。仕切り板44Aの径方向外側端441Aと、第2可撓部32との間には、間隙が設けられる。なお、図8に示すように、第1のベローズ2と第2のベローズ3との間には、第1空間部S1が設けられる。第2のベローズ3と第3のベローズ4Aとの間には、第2空間部S2が設けられる。回転中心軸Zを含む断面において、第1空間部S1は閉断面であるが、第2空間部S2は開断面である。
以上の構成を有する第3実施形態によれば、第3のベローズ4Aの径方向外側端441Aは、固定部材7の径方向外側端よりも径方向外側に位置する。これにより、第2のベローズ3と第3のベローズ4Aとの間に第2空間部S2が設けられるため、第2空間部S2の吸音性能が向上し、車室の静音性を向上させることができる。
1、1A、1B ダストカバー
2 第1のベローズ
21 支持部
22 第1可撓部
23 第1嵌合部
24 フランジ部
25 補強部材
3 第2のベローズ
32 第2可撓部
33 第2嵌合部
4、4A 第3のベローズ
41 嵌合部
42 第3可撓部
43 固定部
44A 仕切り板
441A 径方向外側端
5 ブッシュ
50 基部
51 フランジ
54 グリース
57 凹部
58 返し部
59 溝
6 第1シールリップ
7 固定部材
71 第1筒状部
72 第2筒状部
73 連結部
8 第2シールリップ
10 ダッシュパネル
80 ステアリング装置
81 ステアリングホイール
82 第1ステアリングシャフト
82a 入力軸
82b 出力軸
83 操舵力アシスト機構
85 第2ステアリングシャフト
87 第3ステアリングシャフト
88 ステアリングギヤ
88a ピニオン
88b ラック
89 タイロッド
90 ECU
92 減速装置
93 電動モータ
94 トルクセンサ
95 車速センサ
98 イグニッションスイッチ
99 電源装置
100 吸音材
101 筒状部
103 バンド
G 隙間
S1 第1空間部
S2 第2空間部
Z 回転中心軸

Claims (6)

  1. ダッシュパネルを貫通して回転中心軸の軸方向に延びるステアリングシャフトの外周面に取り付けられる筒状のブッシュと、
    前記ダッシュパネルと前記ブッシュとの間に配置され、前記軸方向で互いに異なる位置に配置される環状の第1のベローズ、第2のベローズ及び第3のベローズと、
    前記第1のベローズ及び前記第2のベローズにおける径方向内側端部を外周側から支持する第1筒状部と、前記ブッシュの外周に嵌められ、前記第3のベローズの一部が固定された第2筒状部と、を含む固定部材と、を備
    前記第1のベローズは、前記軸方向の一方側に凸の形状を有する第1可撓部と、径方向の外側の端部に位置し且つ前記径方向の外側に突出するフランジ部と、を備え、
    前記第2のベローズは、前記軸方向の一方側に凸の形状を有し且つ前記第1可撓部に対して軸方向の他方側に隣接して位置する第2可撓部を備え、
    前記第3のベローズは、前記軸方向の他方側に凸の形状を有し且つ前記第2可撓部に対して軸方向の他方側に隣接して位置する第3可撓部と、当該第3可撓部に一体成形されて径方向の外側端部に位置し且つ前記回転中心軸を含む断面において前記径方向の外側に凸のU字状の形状を有する嵌合部と、を備え、
    前記フランジ部は、前記第1可撓部及び前記第2可撓部と一体成形され、
    前記嵌合部は、前記フランジ部の前記径方向の外側に密着した状態で前記フランジ部に嵌められる、
    ダストカバー。
  2. 前記第1のベローズと前記第2のベローズとの間には第1空間部が設けられ、前記第2のベローズと前記第3のベローズとの間には第2空間部が設けられ、前記回転中心軸を含む断面において、前記第2空間部は、前記第1空間部よりも大きい、
    請求項1に記載のダストカバー。
  3. 前記第3のベローズは、前記ステアリングシャフトに向けて延びるシールリップを有する、
    請求項1または2に記載のダストカバー。
  4. 前記ブッシュは、径方向に弾性変形可能な返し部を備え、当該返し部に前記固定部材の前記第2筒状部が嵌合される、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のダストカバー。
  5. 前記第3のベローズの径方向外側端は、前記固定部材の径方向外側端よりも径方向外側に位置する、
    請求項1からのいずれか1項に記載のダストカバー。
  6. 前記第2可撓部と前記第3可撓部との間には、吸音材が収容される、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のダストカバー。
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