JP7496117B2 - 冷蔵装置の改造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、冷蔵装置の改造方法に関する。
従来、冷凍・冷蔵装置の冷媒としてフロンガスが利用されてきた。しかしながら、近年、地球温暖化やオゾン層破壊などの環境問題がクローズアップされており、1997年の京都議定書や2015年のパリ協定など、国際社会が一丸となって環境問題に取り組み始めている。こうした背景より、フッ素を含有しない冷媒(ノンフロン冷媒)の開発や、ノンフロン冷媒を利用した冷却システムの研究開発が進められている(例えば、特許文献1)。
特開2017-67393号公報
ノンフロン冷媒としては、二酸化炭素、アンモニアやプロパン等の炭化水素等が知られている。ところが、二酸化炭素、アンモニアの場合には、冷媒を循環するための循環機構(配管等)の導入費用が高額となってしまう。また、プロパン等の炭化水素の場合には、可燃性の問題があった。このため、ノンフロン冷媒の冷却装置の普及が遅れていた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、導入コストが安い冷蔵装置の改造方法を提供しようとするものである。
本発明は、保存物収容室と機械収容室とが区画された筐体と、前記機械収容室に設けられたフロン系冷媒を凝縮する凝縮機と、前記フロン系冷媒を蒸発させる蒸発機と、前記凝縮機から前記蒸発機へ前記フロン系冷媒を送る冷媒送り管と、前記蒸発機から前記凝縮機へ前記フロン系冷媒を戻す冷媒戻し管と、を備えた既設の冷蔵装置の改造方法であって、可燃性冷媒の漏れを検知する冷媒センサを前記保存物収容室に取り付けるセンサ取付ステップと、前記冷蔵装置に設けられるコントローラに対し、前記冷媒センサを電気的に接続する配線ステップと、前記保存物収容室において前記可燃性冷媒を出す可燃性冷媒放出ステップと、前記可燃性冷媒放出ステップの後に行われ前記冷媒センサが前記可燃性冷媒の漏れを検知するか否かを判定する判定ステップと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ノンフロン冷媒の冷却装置の導入コストが安くなる。結果、ノンフロン冷媒の冷却装置の導入が広まるため、結果として、地球温暖化やオゾン層破壊などの環境問題の解決に至る。
スーパーマーケットにおける平面図である。 冷蔵装置(改造前)の概要を示す断面図である。 冷却装置の改造方法の概要を示すフローチャートである。 冷蔵装置(改造後)の概要を示す断面図である。 冷却装置の改造方法の概要を示すフローチャートである。 冷却装置の改造方法の概要を示すフローチャートである。
図1に示すように、スーパーマーケットSPには、牛乳、肉や魚などの要冷蔵の商品を保管する冷蔵ショーケースSC1や、アイスクリームや氷等の要冷凍の商品を保管する冷凍ショーケースSC2や、野菜や駄菓子等の常温保管が可能な商品を保管する常温ショーケースSC3等が、通路R1の両側に適宜配置されている。
冷蔵装置10は、スーパーマーケットSPに設置され、冷蔵ショーケースSC1や冷凍ショーケースSC2として利用されるものである。図2に示すように、冷蔵装置10は、保存物収容室20Aと機械収容室20Bとが区画された筐体20と、機械収容室20Bに設けられる凝縮器32と、機械収容室20Bに設けられる圧縮機30と、保存物収容室20Aに配される膨張弁34と、保存物収容室20Aに配される蒸発機40と、凝縮器32から蒸発機40へフロン系冷媒F1を送る冷媒送り管50と、蒸発機40から凝縮器32へフロン系冷媒F1を戻す冷媒戻し管60と、機械収容室20Bに収容された機器(例えば、凝縮器32、圧縮機30や各コントローラ等)を冷却するためのファン74と、機械収容室20Bに設けられ各部を制御する既設コントローラ75と、を備える。
保存物収容室20Aは、冷蔵保管したい物品を収容するものであり、前面には、前面開口20AXが形成され、上面、下面、背面及び両側面は閉塞している。保存物収容室20Aには、冷蔵したい物品を載置するための棚20SHが適宜設けられる。保存物収容室20Aの上面、下面、背面及び両側面をなす上面部材、背面部材及び側面部材は、いずれも、断熱性を有する。このため、通路R1にいる消費者は、前面開口20AXを介して、棚20SHに配置された物品をみたり、購入希望の物品を手に取ることができる。
機械収容室20Bは、所定の機械が収容されるものである。機械収容室20Bの前面には、前面開口20BXが形成され、機械収容室20Bの背面には、背面開口20BYが形成される。
凝縮器32は、フロン系冷媒F1を凝縮する。凝縮器32を経たフロン系冷媒F1は、気体から液体となる。圧縮機30は、圧縮機30によってフロン系冷媒F1の圧力は向上する。膨張弁34を介して、圧縮されたフロン系冷媒F1を膨張させる。蒸発機40は、保存物収容室20Aの背面部材に内蔵される。蒸発器40によって、フロン系冷媒F1は蒸発する。冷媒送り管50及び冷媒戻し管60は、それぞれ、凝縮器32から延びて保存物収容室20Aの下面部材を貫通して蒸発機40に接続する。冷媒送り管50及び冷媒戻し管60を含む冷媒経路には、弁76が適宜設けられる。弁76は、冷媒経路に対する冷媒の供給または、冷媒経路からの冷媒の取り出しのために用いられる。
既設コントローラ75が内蔵ポンプを駆動すると、フロン系冷媒F1は、冷媒経路を巡回する。そして、この巡回の過程で、既設コントローラ75の制御の下、凝縮器32ではフロン系冷媒が凝縮されるとともに、凝縮されたフロン系冷媒は、蒸発機40によって蒸発する。フロン系冷媒の蒸発によって、保存物収容室20Aにおける熱が奪われ、保存物収容室20Aに収容された物品が冷却される。
ファン74は、既設コントローラ75の制御の下、所定の回転数で回転するものであり、機械収容室20Bに設けられる。ファン74のうち空気を吸い込む吸込面74Aは前面開口20BXに正対し、ファン74のうち空気を吐き出す吐出面74Bは背面開口20BYに正対する。これにより、ファン74が駆動すると、筐体20の外部空気を前面開口20AXから取り込み、背面開口20BYへ流すことができる。なお、ファン74の吸込面74Aは前面開口20AXに近接することが好ましい。そして、ファン74の吐出面74Bと、背面開口20BYの間には、凝縮機32、圧縮機30や既設コントローラ75等が設置されていることが好ましい。
フロン系冷媒とは、2014年2月現在における高圧法における可燃性に区分されない冷媒である。フロン系冷媒としては、クロロフルオロカーボン (CFC) や、塩素を含まないフルオロカーボン (FC) 、水素を含むハイドロクロロフルオロカーボン (HCFC) 、ハイドロフルオロカーボン (HFC)や、臭素を含むハロン等がある。
図3~4に示すように、冷却装置の改造方法100は、冷媒センサ82を保存物収容室20Aに取り付けるセンサ取付ステップS110と、遮断弁84を取り付ける遮断弁取付ステップS120と、機械収容室20Bにアラーム86を取り付けるアラーム取付ステップS130と、機械収容室20Bに新設コントローラ88を取り付ける新設コントローラ取付ステップS140と、新設コントローラ88に対し、冷媒センサ82、遮断弁84及びアラーム86を電気的に接続する配線ステップS150と、冷媒送り管50及び冷媒戻し管60を含む冷媒経路からフロン系冷媒F1を取り出すフロン系冷媒取出ステップS160と、冷媒経路に対して置換用ガスを供給する置換ステップS170と、冷媒経路に対し可燃性冷媒F2を供給する可燃性冷媒供給ステップS180と、保存物収容室20Aにおいて可燃性冷媒F2を出す可燃性冷媒放出ステップS190と、可燃性冷媒放出ステップの後に行われ冷媒センサ82が可燃性冷媒F2を検知するか否かを判定する判定ステップS200と、を備える。
冷媒センサ82は、可燃性冷媒F2の漏れを検知するものであり、より詳しくは、冷媒センサ82の設置環境における可燃性冷媒F2の濃度を検出するものである。そして、冷媒センサ82が検出した可燃性冷媒F2の濃度が、あらかじめ設定された閾値よりも大きい場合には、その旨を示すセンシング信号を新設コントローラ88へ出力する。なお、閾値は、新設コントローラ88によって調節可能となっている。
遮断弁84は、冷媒送り管50または冷媒戻し管60の少なくともいずれか一方に設けられるものであり、冷媒送り管50または冷媒戻し管60における流通を規制する閉状態と、冷媒送り管50または冷媒戻し管60における流通を許可する開状態と、の間で切り替え自在となっている。遮断弁84が閉状態となった場合には、内蔵ポンプの運転に関わらず、冷媒が循環しないため、冷媒経路から漏れる冷媒の量は最低限に抑えることができる。なお、遮断弁84は、冷媒送り管50に設けられることが好ましい。これにより、冷媒漏れが発生した際、保存物収容室20Aに漏れ出す冷媒の量を低減することができる。
アラーム86は、新設コントローラ88の制御の下、冷蔵装置10の管理者や、消費者に対し、所定のアラームを出力する。アラームとしては、音や光等がある。
新設コントローラ88は、冷媒センサ82からのセンシング信号の入力を契機に、遮断弁84を閉じるものである。また、新設コントローラ88は、冷媒センサ82からのセンシング信号の入力を契機に、アラーム86を駆動するものである。
置換用ガスには、窒素等の不活性ガスが用いられる。また、可燃性冷媒とは、2014年2月現在における高圧法における可燃性に区分する冷媒である。冷媒の中でも、空気よりも重いものが好ましく、例えば、炭化水素(プロピレン、プロパン、ブタン等)がある。
センサ取付ステップS110では、スーパーマーケットSPに設置された冷蔵装置10に対し、運転が停止した状態で、冷媒センサ82を取り付ける。図では、可燃性冷媒の比重が空気よりも重いため、保存物収容室20Aの下方部分であり、冷媒経路近傍に冷媒センサ82を取り付けた様子を示す。
遮断弁取付ステップS120では、冷媒送り管50に遮断弁84を取り付ける。冷媒送り管50における遮断弁84の取付位置は、機械収容室20B側に設けられることがより好ましい。
アラーム取付ステップS130では、機械収容室20Bにアラーム86を取り付ける。新設コントローラ取付ステップS140では、機械収容室20Bに新設コントローラ88を取り付ける。配線ステップS150では、新設コントローラ88に対し、冷媒センサ82、遮断弁84及びアラーム86を電気的に接続する。これにより、冷媒センサ82から出力されたセンシング信号が新設コントローラ88へ入力可能になるとともに、新設コントローラ88から出力された制御信号が、遮断弁84及びアラーム86に対してそれぞれ入力可能となる。
フロン系冷媒取出ステップS160では、真空引きされた真空ボンベを、弁76を介して冷媒経路に接続し、フロン系冷媒F1を取り出す。
置換ステップS170では、弁76を介して、窒素が充填された窒素用ボンベを冷媒経路に接続し、冷媒経路に対し窒素を充てんする。窒素の充てん後、一定時間(例えば24時間)放置し、冷媒経路における圧力低下量が所定の範囲であるか否かを調べる。そして、冷媒経路における圧力低下量が所定の範囲を超えた場合には、冷媒経路のどこかで漏れが発生しているため、冷却装置の改造方法100を中止し、冷媒経路を構成する部品の交換を行う。一方、冷媒経路における圧力低下量が所定の範囲内である場合には、次のステップに進む。
次に、可燃性冷媒供給ステップS180では、可燃性冷媒F2が充填された可燃性冷媒用ボンベを、弁76を介して冷媒経路に接続し、冷媒経路に対し可燃性冷媒F2を充てんする。その後、冷蔵装置10の試運転を行う。
可燃性冷媒放出ステップS190では、弁76を緩めて、保存物収容室20Aにおいて可燃性冷媒F2を所定量だけ出す。
判定ステップS200では、可燃性冷媒放出ステップS190において放出された可燃性冷媒F2を冷媒センサ82が検知するか否かを判定する。冷媒センサ82が可燃性冷媒F2を検知したか否かは、アラーム86により認知できる。冷媒センサ82が可燃性冷媒F2を検知した場合には、冷媒センサ82の取付位置が適正であると判断できる。一方、冷媒センサ82が可燃性冷媒F2を検知しなかった場合には、冷媒センサ82の取付位置が適正でないと判断できる。この場合には、冷媒センサ82の設置場所の見直しや、冷媒センサ82の閾値を調節した後、改めて、可燃性冷媒放出ステップS190及び判定ステップS200を行えばよい。そして、必要に応じて、可燃性冷媒放出ステップS190や判定ステップS200の後、冷媒経路に対し可燃性冷媒F2を補充することが好ましい。
冷媒センサ82は、可燃性冷媒F2の漏れを検知するものであり、より詳しくは、冷媒センサ82の設置環境における可燃性冷媒F2の濃度を検出するものである。そして、冷媒センサ82が検出した可燃性冷媒F2の濃度が、あらかじめ設定された閾値よりも大きい場合には、その旨を示すセンシング信号を新設コントローラ88へ出力する。なお、閾値は、新設コントローラ88によって変更可能となっている。
遮断弁84は、冷媒送り管50または冷媒戻し管60の少なくともいずれか一方に設けられるものであり、冷媒送り管50または冷媒戻し管60における流通を規制する閉状態と、冷媒送り管50または冷媒戻し管60における流通を許可する開状態と、の間で切り替え自在となっている。
アラーム86は、新設コントローラ88の制御の下、冷蔵装置10の管理者や、消費者に対し、所定のアラームを出力する。アラームとしては、音や光等がある。
新設コントローラ88は、冷媒センサ82からのセンシング信号の入力を契機に、遮断弁84を閉じるものである。また、新設コントローラ88は、冷媒センサ82からのセンシング信号の入力を契機に、アラーム86を駆動するものである。
本発明によれば、スーパーマーケットSP等の店舗に設置された冷蔵装置10に対して、フロン系冷媒から可燃性冷媒の交換作業を行うことにより、フロン系冷媒の冷蔵装置から可燃性冷媒の冷蔵装置へ改造することが可能となる。この改造は、冷媒の交換作業とともに、冷媒漏れ対策に必要な機器を取り付けるだけで済む。結果、新設のノンフロン系冷媒の冷蔵装置の買い替えに比べ安価に済む。
また、冷媒センサ82の設置場所は、冷蔵装置の型番等により一義的に決まらず、運転開始日、設置環境(周囲に配される物体の有無、発熱体の有無等)、設置条件(温度や湿度等)や運転頻度等により異なる場合も多い。本発明では、判定ステップを行って、冷媒センサ82の設置場所の適否を判定することができるため、ユーザが保有の冷蔵装置に対して最適な場所に冷媒センサ82を設置することが可能となる。
また、本発明においては、既設の冷蔵装置10に対し、冷媒センサ82と、遮断弁84と、アラーム86と、各部を制御可能な新設コントローラ88とを設置する。この制御系は、既設の制御系とは独立しているため、内蔵ポンプやファン74との制御連動を気にせずに、冷媒センサ82による冷媒漏れの検出、遮断弁84の閉操作による冷媒漏れの停止や、アラーム86による冷媒漏れ検出の旨の報知をおこなうことができる。
なお、判定ステップS200の判定条件として、「可燃性冷媒放出ステップS190において放出された可燃性冷媒F2を冷媒センサ82が検知するか否か」ではなく、「遮断弁84が正常に作動するか否か」としてもよい。
上記実施形態では、冷媒センサ82を保存物収容室20Aに取り付けたが本発明はこれに限られず、冷媒センサ82を機械収容室20Bに取り付けてもよいし、冷媒センサ82を保存物収容室20A及び機械収容室20Bの両方に設けてもよい。また、2つ目のファン74(図4の右側)を、吐出面74Bが背面20AXに近接するように追加してもよい。
また、判定ステップS200の判定条件として、「可燃性冷媒F2の濃度が、基準値以下出るか否か」としてもよい。この基準値としては、例えば、2.1%LELとしてもよい(LEL:爆発下限界)。
上記実施形態では、ステップ160~170の前にステップS110~S150を行ったが、本発明はこれに限られず、ステップS110~S150の前にステップ160~170を行ってもよい。
上記実施形態では、可燃性冷媒放出ステップS190及び判定ステップS200を可燃性冷媒供給ステップS180の後に行ったが、本発明はこれに限られない。例えば、図5の冷却装置の改造方法200においては、配線ステップS150とフロン系冷媒取出ステップS160との間に、可燃性冷媒放出ステップS152及び判定ステップS154を行ってもよい。可燃性冷媒放出ステップS152では、可燃性冷媒が充填された容器(スプレー缶等)を用いて、保存物収容室20Aにおいて可燃性冷媒F2を所定量だけ出す。判定ステップS154では、可燃性冷媒放出ステップS152において放出された可燃性冷媒F2を冷媒センサ82が検知するか否かを判定する。冷媒センサ82が可燃性冷媒F2を検知したか否かは、アラーム86により認知できる。冷媒センサ82が可燃性冷媒F2を検知した場合には、冷媒センサ82の取付位置が適正であると判断できる。一方、冷媒センサ82が可燃性冷媒F2を検知しなかった場合には、冷媒センサ82の取付位置が適正でないと判断できる。この場合には、冷媒センサ82の設置場所の見直しや、冷媒センサ82の閾値を調節した後、改めて、可燃性冷媒放出ステップS152及び判定ステップS154を行えばよい。
なお、ファン74は、冷蔵装置10の運転状態において、常時運転していることが好ましい。これにより、前面開口20BXから背面開口20BYに向かう空気の流れができている。このため、機械収容室20Bにおいて可燃性冷媒の漏れが起こっても爆発下限界にならない。なお、機械収容室20Bにおいて可燃性冷媒の漏れが起こった場合において、ファン74の常時運転によって爆発下限界にならないことを確認すべく、機械収容室20Bにおいて、可燃性冷媒放出ステップS190や判定ステップS200と同様の可燃性冷媒放出ステップや判定ステップを行ってもよい。図6に概要を示す。冷却装置の改造方法300は、冷媒センサ82を機械収容室20Bに仮設置するセンサ仮設置ステップS310と、遮断弁84を取り付ける遮断弁取付ステップS120と、機械収容室20Bにアラーム86を取り付けるアラーム取付ステップS130と、機械収容室20Bに新設コントローラ88を取り付ける新設コントローラ取付ステップS140と、新設コントローラ88に対し、冷媒センサ82、遮断弁84及びアラーム86を電気的に接続する配線ステップS150と、機械収容室20Bにおいて可燃性冷媒F2を出す可燃性冷媒放出ステップS360と、可燃性冷媒放出ステップS360の後に行われ冷媒センサ82が可燃性冷媒F2を検知するか否かを判定する判定ステップS370と、を備える。このような冷却装置の改造方法300は、スーパーマーケットSP内において、前面開口20BXや背面開口20BYの正面に十分な通気スペースが設けられていない場合に効果的である。冷却装置の改造方法300は、前述した冷却装置の改造方法100や冷却装置の改造方法200と併用してもよい。
上記実施形態では、冷蔵装置10の前面に開口を有する冷蔵装置10について述べたが、本発明はこれに限られない。冷蔵装置10の背面に物品の補充用の開口を設けてもよい。この場合には、冷蔵装置10の前面及び背面に通路R1を設定すればよい。このようにすれば、消費者は、前面開口20AXから物品を取り出し可能となるとともに、店舗側のスタッフは、背面側の開口から補充すべき物品を棚20SHへ補充することもできる。
上記実施形態では、冷蔵ショーケース(いわゆる冷蔵庫)として説明したが、本発明は冷蔵庫に限られず、冷凍ショーケース(いわゆる冷凍庫)などの冷蔵装置も適用可能である。
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
10 冷蔵装置
20 筐体
20A 保存物収容室
20AX 前面開口
20B 機械収容室
20BX 前面開口
20BY 背面開口
20SH 棚
30 圧縮機
40 蒸発機
74 ファン
75 既設コントローラ
76 弁
80 制御ユニット
82 冷媒センサ
84 遮断弁
86 アラーム
88 新設コントローラ

Claims (5)

  1. 保存物収容室と機械収容室とが区画された筐体と、
    前記機械収容室に設けられたフロン系冷媒を凝縮する凝縮機と、
    前記フロン系冷媒を蒸発させる蒸発機と、
    前記凝縮機から前記蒸発機へ前記フロン系冷媒を送る冷媒送り管と、
    前記蒸発機から前記凝縮機へ前記フロン系冷媒を戻す冷媒戻し管と、を備えた既設の冷蔵装置の改造方法であって、
    可燃性冷媒の漏れを検知する冷媒センサを前記保存物収容室に取り付けるセンサ取付ステップと、
    前記冷蔵装置に設けられるコントローラに対し、前記冷媒センサを電気的に接続する配線ステップと、
    前記保存物収容室において前記可燃性冷媒を出す可燃性冷媒放出ステップと、
    前記可燃性冷媒放出ステップの後に行われ前記冷媒センサが前記可燃性冷媒の漏れを検知するか否かを判定する判定ステップと、を備えることを特徴とする冷蔵装置の改造方法。
  2. 前記可燃性冷媒放出ステップでは、前記保存物収容室において、前記可燃性冷媒が封入された容器から当該可燃性冷媒を出すことを特徴とする請求項1記載の冷蔵装置の改造方法。
  3. 前記冷媒送り管または前記冷媒戻し管の少なくともいずれか一方に遮断弁を取り付ける遮断弁取付ステップを備え、
    前記配線ステップでは、前記冷蔵装置に設けられるコントローラに対し、前記冷媒センサ及び前記遮断弁を電気的に接続し、
    前記コントローラは、前記冷媒センサからのセンシング信号の入力を契機に、前記遮断弁を閉じることを特徴とする請求項1または2記載の冷蔵装置の改造方法。
  4. 前記冷媒送り管及び前記冷媒戻し管を含む冷媒経路から前記フロン系冷媒を取り出すフロン系冷媒取出ステップと、
    前記冷媒経路に対して、置換用ガスを供給する置換ステップと、
    前記冷媒経路に対し、可燃性冷媒を供給する可燃性冷媒供給ステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項1ないしのうちいずれか1項記載の冷蔵装置の改造方法。
  5. 前記可燃性冷媒放出ステップでは、前記冷媒送り管または前記冷媒戻し管に設けられた弁を開くことを特徴とする請求項1記載の冷蔵装置の改造方法。
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