JP7495416B2 - 偏光子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

[1] 本出願は、2019年01月23日付の韓国特許出願第10-2019-0008906号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として含まれる。
[2] 本発明は、偏光子及びその製造方法に関する。
[3] ブルーライト(Blue light)は、可視光線の中で380nm~500nmの青色光を意味するものであり、波長が短く、高いエネルギーを有するという特徴がある。
[4] このようなブルーライトは、本来、太陽光から出ており、太陽が最も高く昇る真昼に最も多く放出され、日が暮れると完全になくなり、昼間には注意力や反応時間、感情に肯定的な役割をするが、夜には生体リズムを破壊する健康の敵として知られている。
[5] このようなブルーライトは、最近急速に広がっているスマートフォンやタブレット、コンピュータモニタ等のような電子機器の液晶画面を通じても発せられており、特に暗い夜にも電子機器を使用するユーザが増えている傾向にある点に鑑みると、暗い夜にもブルーライトにさらされざるを得ないのが実情である。
[6] このようにユーザにそのままさらされるブルーライトにより、眼球乾燥症や目の疲労感、視力低下はもちろん、網膜の機能低下等と人体に悪影響を及ぼし、また、人体の生体リズムを攪乱してメラトニンホルモンの攪乱による睡眠障害を引き起こすことでも、人体に悪影響を与えるという問題点がある。
[7] したがって、このようなブルーライトの影響を最小化する技術の開発が必要であるのが実情である。
[8] これに関し、韓国登録特許第10-1395498号には、電子機器の液晶画面に付着して電子機器の液晶画面を保護し、裏面に接合層が備えられるガラス層と;前記ガラス層の表面に接着されるように、第1接着層が前記ガラス層の表面と対応する位置に備えられ、前記ガラス層の表面に接着されて、接着されたガラス層の表面から剥離されるように設けられた第1離型層と;前記ガラス層の裏面に備えられる接合層に接合され、電子機器の液晶画面から発せられるブルーライトを遮断するブルーライト遮断層と;前記ブルーライト遮断層の裏面に接着されるように、第2接着層が前記ブルーライト遮断層の裏面と対応する位置に備えられ、前記ブルーライト遮断層の裏面に接着されて、接着されたブルーライト遮断層の裏面から剥離されるように設けられた第2離型層とが含まれることで、ブルーライトによる有害性を防止することができる技術が開示されているが、これは別途ブルーライト遮断層が積層される構造で、それに伴う追加工程が必要となり、工程時間が増え、生産性が低下するという問題がある。
韓国登録特許第10-1395498号(2014.05.14.)
[12] 本発明は、このような問題を解決するためのものであり、別途の追加工程なしに、偏光子それ自体のみでブルーライト波長帯の透過率を抑制することによってブルーライトの影響を減少させることができる偏光子及びその製造方法を提供することをその目的とする。
[13] 前記目的を達成するための本発明の偏光子は、直交色相b値が-1.0以上であり、波長450nmにおける吸光度(A450)と波長700nmにおける吸光度(A700)との比(A450/A700)が2.5以上であることを特徴とする。
[14] また、本発明の偏光板は、前述の偏光子を含むことを特徴とする。
[15] また、本発明の画像表示装置は、前述の偏光板を含むことを特徴とする。
[16] また、本発明の偏光子の製造方法は、膨潤ステップ、染色ステップ、延伸ステップ、架橋ステップ、補色ステップ、予熱処理ステップ、水洗ステップ及び乾燥ステップを含み、前記補色ステップは、ホウ酸化合物及びヨウ化カリウムを含む補色液を用いて行われ、前記補色液全体100重量%に対して、前記ヨウ化カリウムが12~15重量%で含まれることを特徴とする。
[17] 本発明の偏光子、偏光板及び画像表示装置は、ブルーライト波長帯の透過率を減少させることによって、ブルーライトの影響を低減させることができるという利点がある。
[18] また、本発明の偏光子の製造方法は、本発明においてブルーライトの影響を低減させるために提示する条件を満たす偏光子を製造することができるという利点がある。
図1は、本発明の実施例及び比較例の各波長毎の透過率の実験結果を示したものである。 図2は、本発明の実施例及び比較例の各波長毎の透過率の実験結果を示したものである。
[20] 本発明において、ある部材が他の部材「上に」位置しているとするとき、これは、ある部材が他の部材に直接接している場合だけでなく、2つの部材の間に更に他の部材が介在している場合も含む。
[21] 本発明において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素を更に含むことができることを意味する。
[22] 以下、本発明について更に詳細に説明する。
[23] <偏光子>
[24] 本発明の一態様による偏光子は、直交色相b値が-1.0以上であり、波長450nmにおける吸光度(A450)と波長700nmにおける吸光度(A700)との比(A450/A700)が2.5以上であることを特徴とすることにより、ブルーライト(青色光源)波長帯(約430nm~480nm)の透過率を減少させることによって、ユーザへのブルーライトの影響が低減されるという利点がある。
[25] 本発明において、直交色相とは、吸収軸が直角に互いに直交するように、1つの偏光子上に他の偏光子が積層された2つの偏光子に自然光が照射されるときに得られる色相を意味する。
[26] また、前記直交色相b値は、CIE座標系で色相を表現する値を言うものであり、より具体的には、前記b値は、下記数式1で計算され、+bは黄色乃至は赤色、-bは青色を意味する。(ここで、Xn、Yn、Znは、基準となるホワイト色相のX、Y、Zに該当する。)
[27] [数式1]
[28] b=200[(Y/Yn)1/3-(Z/Zn)1/3
[29] すなわち、直交色相b値は、一対の偏光子を吸収軸が直交する状態で配置したときの色相を、色差計を用いて測定したCIE座標系における色相b値を意味する。
[30] 本発明の一態様による偏光子は、直交色相bが-1以上に調節されることによって、ニュートラルなブラック(neuteral black)の色相を具現することができ、ひいては、+に行くほど赤色味を呈し、それによってブルーライトをより効果的に遮断することができるという利点がある。前記直交色相bが-1よりも低い値を示す場合、青色光の色味がより向上して、ブルースクリーンの抑制効果が減少し得る。
[31] 前記直交色相bは、好ましくは-1~10であってもよく、より好ましくは0~8であってもよく、更に好ましくは0~5であってもよい。前記直交色相b値が前述の好ましい範囲内に含まれる場合、ブルーライト遮断効果がより向上され得る。
[32] 前記A450とA700はそれぞれ、短波長側(青色領域)の吸収帯の裾野部分(tail)における吸光度と、長波長側(赤色領域)の吸収帯の裾野部分における吸光度を意味するものであり、本発明においては、従来の偏光板の透過率を増加させて作製する偏光板と比べて、短波長側の吸収帯の吸光度の強度を向上させ、ひいては長波長側の吸収帯の吸光度を調節することによって、A450/A700の比を2.5以上に調節して、ブルーライトの透過率が減少される効果がある。前記A450/A700は、好ましくは2.5~7.0であってもよく、より好ましくは2.5~5.5であってもよく、前記A450/A700が前述の好ましい範囲内に含まれる場合、ブルーライト遮断効果がより向上され得るという利点がある。
[33] 前記A450とA700は、紫外可視分光光度計等の吸光光度計を用いて測定することができる値であり、入射光には自然光を用いる。入射光強度をTo、透過光強度をTとするとき、吸光度A450及びA700は、下記数式2により計算される。
[34] [数式2]
[35] 吸光度(A450又はA700)=-log(T/To)
[36] また、偏光子試料に入射される入射光が偏光性を有している場合、試料を吸光光度計にセットする際の配向に依存して、得られる吸光度値が変動され得る。例えば、吸光光度計によっては、光源から試料までの間にあるミラーや光学素子等の影響で入射光に多少の偏光が生じたり、プリズム等の偏光分離素子が入っていたりする場合もあるため、測定時には注意が必要である。このような吸光光度計を用いる場合は、偏光板をある角度(光軸周りにおけるある方位を意味する)で測定した後、90度回転させた方位で再び測定し、これらの平均の透過光強度から吸光度を算出することによって入射光の偏光性の影響をなくすことができる。
[37] 本発明の一実施形態による偏光子は、波長450nmにおける視感度補正単体透過率(Ty)が41%以上であり、視感度補正偏光度(Py)が99.945%以上であってもよく、好ましくは99.960%以上、より好ましくは99.970%以上であってもよい。前記Ty及びPyが前記範囲を満たす場合、これを画像表示装置に適用したとき、画像の良好な明瞭さを確保することができる。
[38] 前記視感度補正単体透過率(Ty)及び視感度補正偏光度(Py)は、各波長毎に求めた単体透過率及び偏光度に、視感度補正と呼ばれる感度補正を加えたものを意味する。前記単体透過率及び偏光度は、下記数式3又は4によりそれぞれ計算される。
[39] [数式3]
[40] 単体透過率=0.5×[Tp(λ)+Tc(λ)]
[41] [数式4]
[42] 偏光度=100×[(Tp(λ)-Tc(λ))/(Tp(λ)+Tc(λ))]
[43] 上記数式3又は4において、Tp(λ)は、入射する波長λnmの直線偏光と平行ニコルの関係で測定した偏光板又は偏光子の透過率(%)であり、Tc(λ)は、入射する波長λnmの直線偏光と直交ニコルの関係で測定した偏光板又は偏光子の透過率(%)であり、いずれも分光光度計による偏光子の可視吸収スペクトル測定で得られる測定値を意味する。
[44] また、前記視感度補正単体透過率(Ty)及び視感度補正偏光度(Py)は、例えば、日本分光(株)製の吸光光度計(型式番号:V7100)等で簡便に測定することができる。
[45] 本発明の偏光子は、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂層に二色性色素を吸着配向させたものであってもよい。
[46] 前記ポリビニルアルコール系樹脂層を構成するポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体が例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類等が挙げられる。
[47] これに限定されるものではないが、前記偏光子は、前述のポリビニルアルコール系樹脂の溶液を基材フィルム上に塗布したものであってもよい。
[48] 前記偏光子は、延伸されて配向したものであってもよく、好ましくは5倍超、より好ましくは5倍超17倍以下の延伸倍率で延伸されたものであってもよい。
[49] 前記ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、80.0モル%~100.0モル%であってもよく、好ましくは90.0モル%~99.5モル%であってもよく、より好ましくは94.0モル%~99.0モル%であってもよい。ケン化度が80.0モル%未満であると、偏光板の製造時、前記偏光板の耐水性及び耐湿熱性が低下することがあり、ケン化度が99.5モル%を超えるポリビニルアルコール系樹脂を使用した場合、染色速度が遅くなり、生産性が低下することがあり、十分な偏光性能を有する偏光子を得ることが容易でないこともある。
[50] このとき、ケン化度とは、ポリビニルアルコール系樹脂の原料であるポリ酢酸ビニル系樹脂に含まれる酢酸基(アセトキシ基:-OCOCH)がケン化工程により水酸基に変化した割合をユニット比(モル%)で示したものであり、下記数式5で計算される。
[51] [数式5]
[52] ケン化度(モル%)=100×[(水酸基の数)÷(水酸基の数+酢酸基の数)]
[53] 前記ケン化度はまた、JIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。ケン化度が高いほど、水酸基の割合が高いことを示しており、したがって、結晶化を阻害する酢酸基の割合が低いことを示している。
[54] 前記ポリビニルアルコール系樹脂は、一部が変性された変性ポリビニルアルコールであってもよい。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂を、エチレン、プロピレン等のオレフィン;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸;不飽和カルボン酸のアルキルエステル、アクリルアミド等で変性したものが挙げられる。変性の割合は30モル%未満であることが好適であり得、10%未満であることがより好適であり得る。30モル%を超える変性を行った場合は、二色性色素を吸着しにくくなり、十分な偏光性能を有する偏光子を得ることが容易でないことがある。
[55] 前記ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、好ましくは100~10000であってもよく、より好ましくは1500~8000であってもよく、より好ましくは2000~5000であってもよい。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度もまた、JIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。
[56] 前記ポリビニルアルコール系樹脂の市販品としては、例えば、商品名で、(株)クラレ製の「PVA124」(ケン化度:98.0モル%~99.0モル%)、「PVA117」(ケン化度:98.0モル%~99.0モル%)、「PVA624」(ケン化度:95.0モル%~96.0モル%)、「PVA617」(ケン化度:94.5モル%~95.5モル%);日本合成化学工業(株)製の「AH-26」(ケン化度:97.0モル%~98.8モル%)、「AH-22」(ケン化度:97.5モル%~98.5モル%)、「NH-18」(ケン化度:98.0モル%~99.0モル%)、「N-300」(ケン化度:98.0モル%~99.0モル%);日本酢ビ・ポバール(株)の「JC-33」(ケン化度:99.0モル%以上)、「JM-33」(ケン化度:93.5モル%~95.5モル%)、「JM-26」(ケン化度:95.5モル%~97.5モル%)、「JP-45」(ケン化度:86.5モル%~89.5モル%)、「JF-17」(ケン化度:98.0モル%~99.0モル%)、「JF-17L」(ケン化度:98.0モル%~99.0モル%)、「JF-20」(ケン化度:98.0モル%~99.0モル%)等が挙げられる。
[57] 前記偏光子に含有(吸着配向)される二色性色素は、ヨウ素又は二色性有機染料であってもよい。二色性有機染料は、例えば、レッドBR、レッドLR、レッドR、ピンクLB、ルビンBL、ボルドーGS、スカイブルーLG、レモンイエロー、ブルーBR、ブルー2R、ネイビーRY、グリーンLG、バイオレットLB、バイオレットB、ブラックH、ブラックB、ブラックGSP、イエロー3G、イエローR、オレンジLR、オレンジ3R、スカーレットGL、スカーレットKGL、コンゴーレッド、ブリリアントバイオレットBK、スプラブルーG、スプラブルーGL、スプラオレンジGL、ダイレクトスカイブルー、ダイレクトファーストオレンジS、ファーストブラック等が挙げられる。前述の二色性色素は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用して使用してもよい。
[58] 前記基材フィルムは、例えば、熱可塑性樹脂からなるフィルムを用いることができる。具体例としては、透光性を有する熱可塑性樹脂、好ましくは光学的に透明な熱可塑性樹脂で構成されるフィルムであり、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;メタクリル酸メチル系樹脂のような(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系樹脂;アクリロニトリル・スチレン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリアセタール系樹脂;変性ポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリアミドイミド系樹脂;ポリイミド系樹脂等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
[59] <偏光板>
[60] 本発明の他の態様による偏光板は、前述の偏光子を含むことにより、ブルーライトの透過率が低減されるという利点がある。前記偏光板は、具体的には、本発明の偏光子の少なくとも一面上に接着剤層又は粘着剤層を介して保護フィルムが更に接合されたものであってもよく、必要に応じて他の光学層を更に含んでもよい。
[61] 保護フィルム
[62] 前記保護フィルムは、熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;セルローストリアセテート、セルロースジアセテートのようなセルロースエステル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;又はこれらの混合物、共重合物等からなる透明樹脂フィルムであってもよい。
[63] 前記環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称であり、例えば、特開平1-240517号公報、特開平3-14882号公報、特開平3-122137号公報等に記載されている樹脂が挙げられる。環状ポリオレフィン系樹脂の具体例として、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレンのような鎖状オレフィンとの共重合体(代表的には、ランダム共重合体)、及びこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、並びにこれらの水素化物等が挙げられる。その中でも、環状オレフィンとしてノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマー等のノルボルネン系モノマーを用いたノルボルネン系樹脂が好ましく用いられる。
[64] 環状ポリオレフィン系樹脂は、市販されているものを購入して使用してもよいが、市販品の例は、商品名「Topas」(Topas Advanced Polymers GmbH社製、ポリプラスチックス(株)から入手することができる)、「アートン」(JSR(株)製)、「ゼオノア(ZEONOR)」(日本ゼオン(株)製)、「ゼオネックス(ZEONEX)」(日本ゼオン(株)製)、「アペル」(三井化学(株)製)等が挙げられる。
[65] また、商品名「エスシーナ」(積水化学工業(株)製)、「SCA40」(積水化学工業(株)製)、「ゼオノアフィルム」(日本ゼオン(株)製)のような製膜された環状ポリオレフィン系樹脂フィルムの市販品を保護フィルムとして使用してもよい。
[66] 前記セルロースエステル系樹脂は、セルロースと脂肪酸のエステルであってもよい。セルロースエステル系樹脂の具体例は、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネートを含むことができる。また、これらの共重合物や、水酸基の一部が他の置換基で修飾されたものを用いてもよい。これらの中でも、セルローストリアセテート(トリアセチルセルロース:TAC)が特に好適であり得る。セルローストリアセテートは多くの製品が市販されており、入手容易性やコストの点でも有利であり得る。セルローストリアセテートの市販品の例は、いずれも商品名で、「フジタックTD80」(富士フイルム(株)製)、「フジタックTD80UF」(富士フイルム(株)製)、「フジタックTD80UZ」(富士フイルム(株)製)、「フジタックTD40UZ」(富士フイルム(株)製)、「KC8UX2M」(コニカミノルタオプト(株)製)、「KC4UY」(コニカミノルタオプト(株)製)等が挙げられる。
[67] 前記保護フィルムは、位相差フィルム、輝度向上フィルムのような光学機能を併せ持つ保護フィルムであってもよい。例えば、前記材料からなる透明樹脂フィルムを延伸(一軸延伸又は二軸延伸等)したり、該フィルム上に液晶層等を形成したりすることにより、任意の位相差値が与えられた位相差フィルムとして使用することができる。
[68] 前記偏光板は、ハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)を更に含んでもよい。このような表面処理層は、保護フィルムの表面に形成されてもよいが、保護フィルムの表面に表面処理層を形成する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
[69] 接着剤層
[70] 前記接着剤層を形成する接着剤としては、これに限定されるものではないが、水系接着剤又は光硬化性接着剤を用いることができる。
[71] 前記水系接着剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる接着剤、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等が挙げられる。その中でも、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる水系接着剤が好ましく用いられ得る。
[72] 前記ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体の共重合体をケン化処理して得られるポリビニルアルコール系共重合体、又はこれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体等を用いることができる。
[73] 前記水系接着剤は、多価アルデヒド、水溶性エポキシ化合物、メラミン系化合物、ジルコニア化合物、亜鉛化合物等の添加剤を更に含んでもよい。水系接着剤を用いた場合、それから得られる接着剤層の厚さは、通常1μm以下であることができる。
[74] 前記水系接着剤を用いた接合方法は特に限定されるものではなく、一方の接合面に水系接着剤を均一に塗布又は流し込み、塗布面に他方を重ねてロール等により接合して、乾燥する方法等が挙げられる。通常、水系接着剤は、その調製後、15~40℃の温度下で塗布されることができ、接合温度は、通常15~30℃であることができる。
[75] このように、水系接着剤を使用する場合は、接合後、水系接着剤中に含まれる水を除去するために乾燥させる乾燥工程を実施することが好適であり得る。乾燥は、例えば、接合後のフィルムを乾燥炉に導入することによって行うことができ、乾燥温度(乾燥炉の温度)は、好ましくは30~90℃であってもよいが、30℃未満であると、接合体同士の剥離が容易になることがあり、乾燥温度が90℃を超えると、熱によって接合体の偏光性能等が劣化することがある。乾燥時間は、例えば、10秒~1000秒であってもよい。
[76] 前記乾燥工程後、室温又はそれよりやや高い温度、例えば、20~45℃程度の温度で12時間~600時間程度養生する養生工程を経ることが好適であり得る。このとき、養生温度は、乾燥温度より低く設定され得る。
[77] 前記光硬化性接着剤とは、紫外線等の活性エネルギー線を照射することによって硬化する接着剤を言い、例えば、重合性化合物及び光重合開始剤を含むもの、光反応性樹脂を含むもの、バインダー樹脂及び光反応性架橋剤を含むもの等が挙げられる。
[78] 前記重合性化合物としては、光硬化性エポキシ系モノマー、光硬化性アクリル系モノマー、光硬化性ウレタン系モノマー等の光重合性モノマー、又は光重合性モノマーに由来するオリゴマー等が挙げられる。前記光重合開始剤としては、紫外線等の活性エネルギー線の照射により、中性ラジカル、アニオンラジカル、カチオンラジカルのような活性種を発生させる物質を含むものが挙げられる。重合性化合物及び光重合開始剤を含む光硬化性接着剤として、光硬化性エポキシ系モノマー及び光カチオン重合開始剤を含むものを好ましく用いることができる。
[79] 光硬化性接着剤を用いた接合方法は特に限定されるものではなく、例えば、流延法、マイヤーバーコート法、グラビアコート法、コンマコーター法、ドクターブレード法、ダイコート法、ディップコート法、噴霧法等により、一方の接合面に光硬化性接着剤を塗布し、両者を重ね合わせ、ニップロール等で挟んで接合する方法等が挙げられる。流延法とは、被塗布物を、概ね垂直方向、概ね水平方向、又は両者の間の斜め方向に移動させながら、その接合面に接着剤を流下して拡布させる方法である。ニップロール等を用いて接合された後の接着剤層の、乾燥又は硬化前の厚さは、0.01~5μmであることが好適であり得る。
[80] 前記光硬化性接着剤を用いる場合、前述の接合を実施した後、必要に応じて乾燥工程を行い(光硬化性接着剤が溶媒を含む場合等)、次いで活性エネルギー線を照射することによって光硬化性接着剤を硬化させる硬化工程が行われてもよい。活性エネルギー線の光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する活性エネルギー線が好適であり得、具体的には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等が好ましく用いられ得る。
[81] 前記光硬化性接着剤への光照射強度は、光硬化性接着剤の組成によって適宜決定されることができ、重合開始剤の活性化に有効な波長領域の照射強度が0.1mW/cm~6000mW/cmとなるように設定されることが好適であり得る。照射強度が前記範囲内に含まれる場合、反応時間が長くなりすぎず、効率性が向上でき、光源から輻射される熱及び光硬化性接着剤の硬化時の発熱による光硬化性接着剤の黄変や偏光子の劣化が発生することを防止することができる。
[82] 前記光硬化性接着剤への光照射時間についても、光硬化性接着剤の組成によって適宜決定されることができ、前記照射強度と照射時間の積として表される積算光量が10mJ/cm~10000mJ/cmとなるように設定されることが好適であり得る。積算光量が前記範囲内に含まれる場合、重合開始剤由来の活性種を十分な量で発生させて硬化反応をより確実に進行させることができ、照射時間が長くなりすぎず、良好な生産性を維持することができる。
[83] 粘着剤層
[84] 前述の偏光板は、粘着剤層を更に含んでもよく、例えば、前述の偏光板を液晶セル等の他の構成層に積層するために粘着剤層が使用されてもよい。
[85] 前記粘着剤層を形成する粘着剤は、例えば、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂等をベースポリマーとし、そこに、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物のような架橋剤を付加した粘着剤組成物からなってもよく、また、微粒子を含有して光散乱性を示す粘着剤層であってもよい。
[86] 前記粘着剤層を形成する方法は特に限定されるものではなく、保護フィルム面又は偏光子面に、上記したベースポリマーをはじめとする各成分を含む粘着剤組成物(粘着剤溶液)をコーティングし、乾燥して粘着剤層を形成してもよく、セパレータ(剥離フィルム)上に粘着剤層を形成した後、該粘着剤層を保護フィルム面又は偏光子面に転写してもよい。前記粘着剤層を保護フィルム面又は偏光子面に形成する際には、必要に応じて、保護フィルム面若しくは偏光子面、又は粘着剤層の片面若しくは両面に表面処理、例えば、コロナ処理等を施してもよい。
[87] 光学層
[88] 本発明の偏光板は、他の光学層を更に含んでもよい。
[89] 他の光学層としては、ある種類の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光子;表面に凹凸形状を有する防眩機能を有するフィルム;表面反射防止機能を有するフィルム;表面に反射機能を有する反射フィルム;反射機能と透過機能とを併せ持つ半透過反射フィルム;視野角補償フィルム等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
[90] ある種類の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光子に相当する市販品としては、例えば、「DBEF」(3M社製、日本では住友スリーエム(株)から入手可能)、「APF」(3M社製、日本では住友スリーエム(株)から入手可能)が挙げられる。
[91] 前記視野角補償フィルムとしては、基材表面に液晶性化合物が塗布され、配向・固定されている光学補償フィルム、ポリカーボネート系樹脂からなる位相差フィルム、環状ポリオレフィン系樹脂からなる位相差フィルム等が挙げられる。
[92] 前記基材表面に液晶性化合物が塗布され、配向・固定されている光学補償フィルムに相当する市販品としては、「WVフィルム」(富士フイルム(株)製)、「NHフィルム」(JX日鉱日石エネルギー(株)製)、「NRフィルム」(JX日鉱日石エネルギー(株)製)等が挙げられる。
[93] 前記環状ポリオレフィン系樹脂からなる位相差フィルムに相当する市販品としては、「アートンフィルム」(JSR(株)製)、「エスシーナ」(積水化学工業(株)製)、「ゼオノアフィルム」(日本ゼオン(株)製)等が挙げられる。
[94] <画像表示装置>
[95] 本発明の他の態様による画像表示装置は、前述の偏光板を含むことにより、ブルーライト遮断効果に優れ、ユーザへのブルーライトによる影響を低減させることができるという利点がある。
[96] 前記画像表示装置は、前述の偏光板を表示パネルの一面又は両面に付着することによって構成することができ、前記表示パネルは、例えば、液晶パネル、プラズマパネル、有機発光パネル、及び量子ドットパネルであってもよく、これにより、前記画像表示装置は、液晶表示装置(LCD、liquid crystal display)、プラズマ表示装置(PDP、plasma display pannel)、有機電界発光表示装置(OLED、organic light emitting diode)、及び量子ドットディスプレイ(Quantum Dot display)であってもよい。
[97] より具体的には、前記画像表示装置は、液晶パネル及び該液晶パネルの両面にそれぞれ備えられた偏光板を含む液晶表示装置であってもよく、このとき、前記偏光板の少なくとも1つが、本発明による偏光子を含む偏光板であってもよい。
[98] このとき、前記液晶表示装置に含まれる液晶パネルの種類は特に限定されない。例えば、その種類に制限されず、TN(twisted nematic)型、STN(super twisted nematic)型、F(ferroelectic)型、又はPD(polymer dispersed)型のような受動行列方式のパネル;2端子型(two terminal)又は3端子型(three terminal)のような能動行列方式のパネル;横電界型(IPS;In Plane Switching)パネル及び垂直配向型(VA;Vertical Alignment)パネル等の公知のパネルがいずれも適用され得る。また、液晶表示装置を構成するその他の構成、例えば、上部及び下部基板(ex.カラーフィルタ基板又はアレイ基板)等の種類も特に制限されず、当該分野において公知の構成が制限なく採用され得る。
[99] <偏光子の製造方法>
[100] 本発明はまた、偏光子の製造方法を提供する。
[101] 本発明の他の態様による偏光子の製造方法は、膨潤ステップ、染色ステップ、延伸ステップ、架橋ステップ、補色ステップ、予熱処理ステップ、水洗ステップ及び乾燥ステップを含み、前記補色ステップは、ホウ酸化合物及びヨウ化カリウムを含む補色液を用いて行われ、前記補色液全体100重量%に対して、前記ヨウ化カリウムが12~15重量%で含まれることを特徴とすることにより、直交色相b値が-1,0以上であり、波長450nmにおける吸光度(A450)と波長700nmにおける吸光度(A700)との比(A450/A700)が2.5以上である偏光子を製造することができるという利点がある。
[102] 偏光子形成用フィルム
[103] 偏光子形成用フィルムは、二色性物質、すなわち、ヨウ素等により染色可能なフィルムであればその種類は特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコールフィルム、部分的にケン化されたポリビニルアルコールフィルム;ポリエチレンテレフタレートフィルム、エチレン-酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン-ビニルアルコール共重合体フィルム、セルロースフィルム、これらの部分的にケン化されたフィルム等のような親水性高分子フィルム;又は脱水処理されたポリビニルアルコール系フィルム、脱塩酸処理されたポリビニルアルコール系フィルム等のようなポリエン配向フィルム等が挙げられる。これらの中で、面内において偏光度の均一性を強化する効果に優れているだけでなく、ヨウ素に対する染色親和性に優れているという点で、ポリビニルアルコール系フィルムが好適であり得る。
[104] 偏光子形成用フィルムの厚さは特に限定されず、例えば、5~100μm、好ましくは20~80μmであってもよい。
[105] 膨潤ステップ
[106] 本発明の一態様による偏光子の製造方法は、膨潤ステップを含む。
[107] 膨潤ステップは、未延伸の偏光子形成用フィルムを染色する前に、膨潤用水溶液で満たされた膨潤槽に浸漬して、偏光子形成用フィルムの表面上に堆積された埃やブロッキング防止剤のような不純物を除去し、偏光子形成用フィルムを膨潤させて延伸効率を向上させ、染色不均一性も防止して、偏光子の物性を向上させるためのステップである。
[108] 膨潤用水溶液としては、通常、水(純水、脱イオン水)を単独で使用することができ、ここに少量のグリセリン又はヨウ化カリウムを添加する場合、高分子フィルムの膨潤と共に加工性も向上させることができる。
[109] グリセリン及びヨウ化カリウムの含量は特に限定されず、例えば、膨潤用水溶液の総重量中、それぞれ5重量%以下、10重量%以下であってもよい。
[110] 膨潤槽の温度は特に限定されず、例えば、0~60℃であってもよく、好ましくは10~50℃であってもよい。膨潤槽の温度が前記範囲内である場合、その後における延伸及び染色効率に優れ、過度の膨潤によるフィルムの膨張を防止することができる。
[111] 染色ステップ
[112] 本発明の一態様による偏光子の製造方法は、染色ステップを含む。
[113] 前記染色ステップは、偏光子形成用フィルムを二色性物質、例えば、ヨウ素を含む染色液で満たされた染色槽に浸漬させて、偏光子形成用フィルムにヨウ素を吸着させるステップである。
[114] 前記染色液は、水、水溶性有機溶媒、又はこれらの混合溶媒とヨウ素を更に含むことができる。ヨウ素の濃度は、染色液中、0.4~400mmol/Lであってもよく、好ましくは0.8~275mmol/L、より好ましくは1~200mmol/Lであってもよい。
[115] 前記染色液は、染色効率の改善のために溶解補助剤としてヨウ化物を更に含むことができる。
[116] ヨウ化物の種類は特に限定されず、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化スズ、ヨウ化チタン等が挙げられ、水に対する溶解度が大きいという点で、ヨウ化カリウムが好ましい。これらは単独又は2種以上を混合して使用することができる。
[117] 前記ヨウ化物の含量は特に限定されず、例えば、染色液の総重量中、0.01~10重量%であってもよく、好ましくは0.1~5重量%であってもよい。
[118] 前記染色液はホウ酸化合物を更に含むことができる。前記染色液はホウ酸化合物を含むことにより、架橋反応を行う前のホウ酸化合物の滞留時間を向上させて、偏光子形成用フィルムにおける二色性物質の錯体形成率を増加させることができる。これにより、偏光子の色相耐久性を向上させることができ、偏光度が改善され得る。
[119] 前記染色液内のホウ酸化合物の濃度は特に限定されないが、例えば、染色液の総重量中、0.1~5重量%であってもよく、好ましくは0.3~3重量%であってもよい。染色液内のホウ酸化合物の濃度が0.1重量%未満である場合、ヨウ素錯体形成増加の効果が低下し、5重量%を超える場合、応力上昇により切断が発生し得る。
[120] 前記ホウ酸化合物の種類は特に限定されず、例えば、前記ホウ酸化合物は、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、及びホウ酸リチウム等が挙げられ、好ましくはホウ酸であってもよい。これらは単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
[121] 染色槽の温度は特に限定されず、例えば、5~42℃であってもよく、好ましくは10~35℃であってもよい。
[122] 前記染色槽に偏光子形成用フィルムを浸漬する時間は特に限定されず、例えば、1~20分であってもよく、好ましくは2~10分であってもよい。
[123] 染色ステップと共に延伸ステップが行われてもよく、この場合、延伸比は1.01~2.0倍であってもよく、好ましくは1.1~1.8倍であってもよい。
[124] また、膨潤及び延伸ステップまでの偏光子の累積延伸比は1.2~4.0倍であることが好ましい。前記累積延伸比が1.2倍未満である場合、フィルムにシワが発生することがあり、4.0倍を超える場合、初期光学特性が低下することがある。
[125] 架橋ステップ
[126] 本発明の一態様による偏光子の製造方法は、架橋ステップを含む。
[127] 架橋ステップは、物理的に吸着されているヨウ素分子による染色性が外部環境によって低下しないように、染色された偏光子形成用フィルムを架橋液に浸漬させて、吸着されたヨウ素分子を固定させるステップである。
[128] 前記架橋液はホウ酸化合物を含む。前記架橋液はホウ酸化合物を含むことにより、架橋効率を向上させて工程中のフィルムのシワの発生を抑制し、二色性物質の配向を形成して光学特性を向上させることができる。
[129] 二色性染料は、耐湿環境で溶出する場合が多くはないが、ヨウ素は、架橋反応が不安定な場合、環境によりヨウ素分子が溶解又は昇華する場合が多いため、十分な架橋反応が要求される。
[130] 前記架橋ステップは、第1架橋ステップ及び第2架橋ステップで行われてもよく、前記架橋ステップのうちの1つ以上のステップに使用される架橋液にホウ酸化合物が含まれてもよい。
[131] 前記架橋液内のホウ酸化合物の濃度は、架橋液全体100重量%に対して、1~4.5重量%であり、好ましくは1.5~3.8重量%であってもよい。架橋液内のホウ酸化合物の濃度が1重量%未満であると、偏光度が低下することがあり、4.5重量%を超えると、収縮力が高くなることがある。
[132] このとき、ホウ酸化合物は、染色ステップにおいて使用したものと同様のものを使用することができる。
[133] 前記架橋液は、溶媒として使用される水及び水と共に相互溶解可能な有機溶媒を含むことができ、偏光子面内における偏光度の均一性及び染着されたヨウ素の脱着を防止するために、少量のヨウ化カリウムを更に含むことができる。
[134] 前記架橋液内のヨウ化カリウムの濃度は、架橋液全体100重量%に対して、1~15重量%であり、好ましくは5~11重量%であってもよい。架橋液内のヨウ化カリウムの濃度が1重量%未満であると、偏光度が低下することがあり、15重量%を超えると、耐熱性が低下して、高温で長時間さらされるときに赤変現象が発生することもある。
[135] そのほかにも、前記架橋液は、本発明の目的を損なわない範囲内で、前述のヨウ化物を更に含むことができる。
[136] 架橋槽の温度は特に限定されないが、例えば、20~70℃であってもよく、好ましくは40~60℃であってもよい。
[137] 架橋槽に偏光子形成用フィルムを浸漬する時間は特に限定されず、例えば、1秒~15分であってもよく、好ましくは5秒~10分であってもよい。
[138] 架橋ステップと共に延伸ステップが行われてもよく、この場合、第1架橋ステップの延伸比は1.4~3.0倍であってもよく、好ましくは1.5~2.5倍であってもよい。また、第2架橋ステップの延伸比は1.01~2.0倍であってもよく、好ましくは1.2~1.8倍であってもよい。
[139] 前記第1架橋ステップ及び第2架橋ステップの累積延伸比は1.5~5.0倍であってもよく、好ましくは1.7~4.5倍であってもよい。前記累積延伸比が1.5倍未満である場合、架橋効率の上昇効果が不十分となることがあり、5.0倍を超える場合、過度の延伸によってフィルムの破断が発生することがあり、生産効率が低下し得る。
[140] 補色ステップ
[141] 本発明の一態様による偏光子の製造方法は、補色ステップを含む。
[142] 補色ステップは、架橋ステップで不足したヨウ素分子を追加的に固定させるステップである。
[143] 本発明の補色ステップに使用される補色液はホウ酸化合物を含む。前記補色液はホウ酸化合物を含むことにより、架橋効率を向上させて工程中のフィルムのシワの発生を抑制し、二色性物質の配向を形成して光学特性を向上させることができる。
[144] 前記補色液内のホウ酸化合物の濃度は、補色液全体100重量%に対して、0.5~3重量%であり、好ましくは1~2.5重量%であってもよい。
[145] 補色液内のホウ酸化合物の濃度が0.5重量%未満であると、偏光度が低下することがあり、3重量%を超えると、収縮力が高くなることがある。
[146] 前記ホウ酸化合物に対する具体的な内容は、前記染色ステップにおいて前述の内容が同様に適用され得る。
[147] 前記補色液は、溶媒として使用される水及び水と共に相互溶解可能な有機溶媒を含むことができ、偏光子面内における偏光度の均一性及び染着されたヨウ素の脱着を防止するために、少量のヨウ化カリウムを更に含むことができる。
[148] 本発明の一態様によれば、前記補色液内のヨウ化カリウムの濃度は、これを含む補色液全体100重量%に対して、12~15重量%であり、好ましくは13~15重量%であってもよい。前記ヨウ化カリウムの濃度が前述の範囲内に含まれる場合、本発明において目的とする直交色相b値が-1.0以上であり、波長450nmにおける吸光度(A450)と波長700nmにおける吸光度(A700)との比(A450/A700)が2.5以上である偏光子を製造することが可能であり、前記ヨウ化カリウムの濃度が12重量%未満であると、短波長側の吸光度が不足して、本発明において要求する偏光度に達しない問題が発生し、15重量%を超えると、長波長側の吸光度が過度に減少して、偏光板の色相調節が難しくなる。
[149] そのほかにも、補色液は、本発明の目的を損なわない範囲内で、前述のヨウ化物を更に含むことができる。
[150] 補色槽の温度は特に限定されないが、例えば、20~70℃であってもよく、好ましくは40~60℃であってもよい。
[151] 補色槽に偏光子形成用フィルムを浸漬する時間は特に限定されず、例えば、1秒~15分であってもよく、好ましくは5秒~10分であってもよい。
[152] 補色ステップと共に延伸ステップが行われてもよく、この場合、補色ステップの延伸比は、1~1.15倍であってもよく、好ましくは1.01~1.1倍であってもよい。
[153] 前記補色ステップの累積延伸比は1.5~7倍であってもよく、好ましくは1.7~6倍であってもよい。前記累積延伸比が1.5倍未満である場合、架橋効率の上昇効果が不十分となることがあり、7倍を超える場合、過度の延伸によってフィルムの破断が発生することがあり、生産効率が低下し得る。
[154] 予熱処理ステップ
[155] 本発明の一実施形態による偏光子の製造方法は、予熱処理ステップを更に含むことができ、このように予熱処理ステップを更に含む場合、偏光子の製造がより容易であるという利点がある。
[156] 前記予熱処理ステップは、補色ステップと水洗ステップとの間で行われてもよい。
[157] 前記予熱処理ステップは、追加的なホウ酸の架橋を更に促進(高分子の分子内架橋の増加)して、偏光子形成用フィルム内にヨウ素錯体空間の形成を増加させ、偏光子形成用フィルムの高分子(例えば、ポリビニルアルコール)-I3錯体量を増加させることができる。これにより、直交b値を向上させ、色相を改善し、染色ムラを抑制し、偏光度も改善することができる。後述する水洗ステップにおける水洗マージンも確保することができるが、これについては具体的に後述することとする。
[158] 前記予熱処理ステップにおける加熱方法は特に限定されず、自然乾燥、加熱乾燥、マイクロ波乾燥、熱風乾燥、赤外線等の公知の方法を使用することができるが、赤外線を照射して行うことが、前記架橋促進による色相、染色ムラ、偏光度等の改善の側面から好適であり得る。
[159] 本発明の一実施形態によれば、前記偏光子形成用フィルムの単位体積当たりの赤外線照射熱量は1000~3000J/cmであってもよく、好ましくは1200~2500J/cmであってもよく、より好ましくは1800~2200J/cmであってもよい。このように赤外線照射熱量が前述の範囲内に含まれる場合、直交色相b値をより向上させることができ、波長450nmにおける視感度補正単体透過率(Ty)及び視感度補正偏光度(Py)の値をより向上させることができるという利点がある。
[160] 前記偏光子形成用フィルムが受ける熱量は、熱処理温度、熱源からの距離、出力、熱源波長、熱処理時間等を変更することによって調節することができるが、これに制限されるものではない。
[161] 予熱処理ステップを行う時間は特に限定されず、例えば、0.1分~10分、好ましくは0.1分~5分、より好ましくは0.1分~1分であってもよい。
[162] 上記のように予熱処理ステップを赤外線を照射して行う場合、赤外線の波長は1~5μmであってもよい。赤外線の波長が1μm未満であると、ホウ酸架橋向上及び色相改善効果が微々たるものとなることがあり、5μmを超えると、偏光子形成用フィルムの黄変を引き起こすことがある。ホウ酸架橋向上効果及び黄変抑制の側面から、より好ましくは1.5~3μmであってもよい。
[163] 水洗ステップ
[164] 本発明の一態様による偏光子の製造方法は、水洗ステップを含む。
[165] 水洗ステップは、架橋と延伸が完了した偏光子形成用フィルムを水洗用水溶液で満たされた水洗槽に浸漬させて、前のステップにおいて偏光子形成用フィルムに付着したホウ酸のような不要な残留物を除去するステップである。
[166] 水洗用水溶液は、水(脱イオン水)であってもよく、ここにヨウ化物が更に添加されてもよい。ヨウ化物としては、染色ステップにおいて使用されたものと同様のものを使用することができ、これらの中でヨウ化ナトリウム又はヨウ化カリウムを使用することが好適であり得る。ヨウ化物の含量は特に限定されず、例えば、水洗用水溶液の総重量中、0.1~10重量部であってもよく、好ましくは3~8重量部であってもよい。
[167] 本発明の一実施形態によれば、前記水洗槽の温度は4℃以上18℃未満であってもよく、より好ましくは8℃~15℃であってもよく、より好ましくは10℃~13℃であってもよい。水洗温度が前記範囲に達しない場合、色相値が本発明の範囲を外れ、黄色若しくは赤色の方に偏る問題が発生することがあり、前記範囲を超える場合、直交色相b値が低くなる問題が発生することがある。
[168] 偏光子形成用フィルムが長時間水にさらされると、高分子(例えば、ポリビニルアルコール)-I3錯体が高分子-I5錯体に過剰に転換されることがあり、これにより、直交b値の低下及び色相変化等の問題が発生することがある。このため、通常、偏光子の製造時には、I3含有錯体の損失を減らすために短時間内に水洗が行われ、水洗後にも偏光子形成用フィルム上に異物が残存する場合が発生することもある。
[169] しかし、本発明の一実施形態のように、偏光子の製造方法に前述の予熱処理ステップが更に含まれる場合、I3含有錯体量が増加して、従来に比べて偏光子形成用フィルムをより十分に水洗することができる。これにより、より少ない量の異物を有する偏光子を製造することができるという利点がある。
[170] 水洗ステップは、染色ステップ、架橋ステップ又は延伸ステップのような前のステップが完了する度に行われてもよい。また、1回以上繰り返されてもよく、その繰り返し回数は特に制限されない。
[171] 乾燥ステップ
[172] 本発明の一態様による偏光子の製造方法は、乾燥ステップを含む。
[173] 前記乾燥ステップは、水洗された偏光子形成用フィルムを乾燥すると共に、染着されたヨウ素分子の配向をより向上させて光学特性を優れたものとし、耐久性を与える工程である。
[174] 乾燥ステップにおける加熱方法は特に限定されず、自然乾燥、加熱乾燥、マイクロ波乾燥、熱風乾燥、赤外線等の公知の方法を使用することができる。
[175] 乾燥ステップの処理温度は特に限定されず、例えば、60~120℃であってもよい。乾燥ステップは、例えば、30秒~5分間行われてもよいが、これに制限されるものではない。
[176] 乾燥される偏光子形成用フィルムの表面温度は、内部応力を最大限に解消することのできる温度が好ましく、例えば、50~100℃であってもよい。前記範囲でフィルム高分子の劣化を防止すると共に、内部応力減少効果を更に向上させることができる。フィルムの温度が50℃未満であると、内部応力解消効果が微々たるものとなることもあり、100℃を超える場合は、フィルムが劣化することもある。
[177] 乾燥ステップにおいて延伸比は特に限定されず、例えば、延伸比は0.95倍~1.0倍であってもよく、好ましくは0.96~0.99倍であってもよい。
[178] 本発明の一実施形態によれば、前記乾燥ステップの延伸比は0.96倍以上0.99倍未満であってもよく、より好ましくは0.97倍~0.98倍であってもよい。乾燥ステップの延伸比が前記範囲に達しない場合、延伸が十分でない関係により、フィルムの垂れによる破断又は光学特性の低下の問題が発生することがあり、前記範囲を超える場合、過度の応力増加による破断が発生することがある。
[179] 本発明の一態様によれば、前述の偏光子の製造方法により偏光子を製造する場合、直交色相b値が-1.0以上であり、波長450nmにおける吸光度(A450)と波長700nmにおける吸光度(A700)との比(A450/A700)が2.5以上である偏光子を製造することができるという利点がある。
[180] 以下、本発明の理解を助けるために好ましい実施例を提示するが、下記の実施例は、本発明を例示するものに過ぎず、本発明の範疇及び技術思想の範囲内で種々の変更及び修正が可能であることは当業者にとって明らかであり、このような変形及び修正が添付の特許請求の範囲に属することも当然のことである。以下の実施例及び比較例において、含量を示す「%」及び「部」は、特に言及しない限り、重量基準である。
[181] 実施例及び比較例:偏光子の製造
[182] 実施例1
[183] 縦及び横100cm、厚さ45μm、ケン化度が99.9%以上である透明な未延伸ポリビニルアルコールフィルム(VF-PE#4500、平均重合度2400、KURARAY社)を30℃の水(脱イオン水)において60秒間浸漬して膨潤させた後、ヨウ素1.0mmol/Lとヨウ化カリウム1.25重量%、ホウ酸0.3重量%が含有された30℃の染色用水溶液に2分間浸漬して染色した。このとき、膨潤及び染色ステップにおいてそれぞれ1.9倍、1.4倍の延伸比で延伸して、染色槽までの累積延伸比が2.66倍となるように延伸した。
[184] 続いて、ヨウ化カリウム9重量%、ホウ酸4重量%が含有された53℃の架橋用水溶液に60秒間浸漬して架橋させながら、2.15倍の延伸比で延伸した。続いて、補色ステップにおいて、ヨウ化カリウム13重量%、ホウ酸4重量%が含有された40℃の補色用水溶液に10秒間浸漬した。このとき、膨潤、染色及び架橋、補色ステップの合計累積延伸比が5.72倍となるようにした。
[185] その後、11℃の純水水溶液で2秒水洗を行って、偏光子の表面に付いた異物を除去した。水洗が完了した後、偏光子を90℃で2分間乾燥を行いながら、0.97倍で延伸を行って偏光子を製造した。
[186] 実施例2~3及び比較例1~3
[187] 下記の表1に記載の条件を変更したことを除き、前記実施例1と同様の構成及び方法により偏光子を製造した。
[188]
Figure 0007495416000001
[189] 実施例4~7
[190] 補色ステップが完了した後、下記表2の条件を用いて予熱処理を行い、予熱処理終了後、11℃の純水水溶液で2秒水洗を行って、偏光子の表面に付いた異物を除去した後、偏光子を90℃で2分間乾燥を行いながら、0.98倍で延伸を行って偏光子を製造した。
[191] 前記予熱処理は赤外線を用いて行ったが、このとき、遠赤外線(IR)ヒータとしては、Heraeus社のTwin Tube透明石英ガラス製赤外線ヒータを使用し、Fast Response Medium wave(1.5umランプ)の波長を使用した。
[192]
Figure 0007495416000002
[193] 実験例1:直交色相bの測定
[194] 前記実施例及び比較例で製造された偏光子を4cm×4cmのサイズに切断した後、紫外可視光線分光計(V-7100、JASC社)を用いて直交色相b値を測定し、その結果を下記表3に記載した。
[195] 実験例2:偏光子の吸光度比(A700/A450)の測定
[196] 前記実施例及び比較例で得られた偏光子を、紫外可視光線分光計(V-7100、JASC社)を用いて、波長450nmにおける吸光度(A450)と波長700nmにおける吸光度(A700)を測定して吸光度比(A450/A700)を求め、その結果を下記表3に記載した。
[197] 実験例3:偏光子の偏光特性の測定
[198] 前記実施例及び比較例で得られた偏光子を、紫外可視光線分光計(V-7100、JASC社)を用いて、視感度補正単体透過率(Ty)及び視感度補正偏光度(Py)を測定し、その結果を下記表3に記載した。
[199]
Figure 0007495416000003
前記表3を参照すると、実施例1~7は、本発明において要求される偏光特性を全て満たしていることを確認することができた。
[201] 実験例4:偏光子の波長毎の透過率の測定
[202] 前記実施例及び比較例において得られた偏光子を、紫外可視光線分光計(V-7100、JASC社)を用いて、各波長毎の直交透過率を測定し、その結果を図1と図2にグラフで示した。
[203] 図1及び図2を参照すると、本発明において提示する偏光特性を全て満たす実施例1~7の場合、約430~480nmの波長帯のブルーライト(青色光源)の透過率が減少することを確認することができ、これと共に約630nm以上の長波長帯の透過率は高く維持されることを確認することができた。

Claims (4)

  1. 膨潤ステップ、染色ステップ、延伸ステップ、架橋ステップ、補色ステップ、水洗ステップ及び乾燥ステップを含み、
    前記補色ステップは、ホウ酸化合物及びヨウ化カリウムを含む補色液を用いて行われ、前記補色液全体100重量%に対して、前記ヨウ化カリウムが12~15重量%で含まれることを特徴とする偏光子の製造方法であって、
    前記偏光子は、直交色相b値が0以上であり、波長450nmにおける吸光度(A 450 )と波長700nmにおける吸光度(A 700 )との比(A 450 /A 700 )が2.5以上であり、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにヨウ素を吸着配向させたものであることを特徴とする偏光子である、偏光子の製造方法。
  2. 前記偏光子の製造方法は、予熱処理ステップを更に含むことを特徴とする請求項に記載の偏光子の製造方法。
  3. 前記水洗ステップにおいて、洗浄浴の温度は4℃以上18℃未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の偏光子の製造方法。
  4. 前記予熱処理ステップにおいて、偏光子形成用フィルムの単位体積当たりの赤外線照射熱量は、1000~3000J/cmであることを特徴とする請求項に記載の偏光子の製造方法。
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