JP7491352B2 - 流体機械 - Google Patents

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Description

本発明は、流体機械に関する。
送風機や圧縮機等の流体機械では、インペラの駆動源としてモータを用いる場合がある。この場合、流体機械の運転中には、発熱するモータを冷却する必要がある。例えば、特許文献1の流体機械では、インペラの回転軸に冷却ファンが設けられ、この冷却ファンによってモータハウジング内に冷却空気が流動する。この冷却空気によって主な発熱源であるロータやステータが冷却される。
特開2017-166330号公報
この種の流体機械では、モータに駆動電力を付与するインバータが存在することも考えられる。この場合、インバータも発熱源になり得るので同様に冷却する必要がある。しかしながら、上記のようなモータの冷却機構に加えてインバータの冷却機構を設けるようにすれば、装置全体の小型化の妨げとなる。装置の小型化を図るためにも、モータの冷却機構とインバータの冷却機構との共通化が望まれる。本発明は、モータの冷却機構とインバータの冷却機構との共通化が図られる流体機械を提供することを目的とする。
本発明の流体機械は、インペラの回転軸を回転させるモータと、前記モータを収容するモータハウジングと、を有するモータ部と、
前記モータ部に駆動電力を供給するインバータユニットと、前記モータハウジングに接続され前記インバータユニットを収容するインバータハウジングと、を有するインバータ部と、
前記回転軸に設けられ、前記インバータハウジング内と前記モータハウジング内とを順に通過する冷却空気を流動させる冷却ファンと、を備え、
前記インバータハウジングは、前記回転軸の回転軸線を囲んで前記回転軸線の方向に延びる筒状の側壁と、前記側壁に設けられ外部から前記冷却空気を吸入する吸気口と、前記側壁の端部を塞ぐように当該側壁に取付けられた蓋部と、を有し、
前記インバータユニットは、前記吸気口と回転径方向に対向する位置に配置され前記蓋部に固定されており、当該蓋部と一緒に前記側壁から取り外し可能である。
前記インバータユニットの外周部には、前記吸気口に対面するヒートシンクが取付けられていてもよい。また、前記インバータハウジングは、前記吸気口に設けられたエアフィルタを有することとしてもよい。
本発明の流体機械は、回転軸と、回転軸を回転させるモータと、モータを収容するモータハウジングと、を有するモータ部と、モータ部に駆動電力を供給するインバータユニットと、モータハウジングに接続されインバータユニットを収容するインバータハウジングと、を有するインバータ部と、回転軸に設けられ、インバータハウジング内とモータハウジング内とを順に通過する冷却空気を流動させる冷却ファンと、を備え、インバータユニットは、モータに対して回転軸の軸方向に並ぶように配置されている、流体機械であってもよい。
インバータハウジングは、回転軸の回転軸線を囲んで回転軸線の方向に延びる筒状の側壁と、側壁に設けられ外部から冷却空気を吸入する吸気口と、を有し、インバータユニットは、吸気口の内側で回転軸線が交差する領域に配置されていることとしてもよい。
インバータユニットの外周部には、吸気口に対面するヒートシンクが取付けられていることとしてもよい。
インバータハウジングは、吸気口に設けられたエアフィルタを有することとしてもよい。
モータ部は、回転軸を軸支する気体軸受を有することとしてもよい。
回転軸の一部がインバータユニットに囲まれて配置されていることとしてもよい。
本発明の流体機械は、回転軸と、回転軸を回転させるモータと、モータの駆動電力を供給するインバータユニットと、回転軸とともに回転し冷却空気の流動を発生する冷却ファンと、モータを収容し、冷却空気を通過させモータを冷却するモータ冷却流路が形成されたモータハウジングと、モータ冷却流路と連通し、冷却ファンを収容し、回転軸の回転径方向に冷却空気を通過させるファン収納流路と、モータ冷却流路と連通し、冷却空気を通過させインバータユニットを冷却するインバータ冷却流路が形成されたインバータハウジングと、を備え、ファン収納流路と、モータ冷却流路と、インバータ冷却流路とが、回転軸に沿って軸方向に並んでいる、流体機械であってもよい。
本発明によれば、モータの冷却機構とインバータの冷却機構との共通化が図られる流体機械を提供することができる。
図1は、本開示の実施形態に係る流体機械を示す断面図である。 図2は、図1中のモータハウジングを軸方向の第2端側から見て示す図である。 図3(A)は図1中の流路形成板を示す正面図であり、図3(B)は図3(A)のIIIB-IIIB線に沿う断面図であり、図3(C)は図3(B)の要部拡大図である。 図4(A)は図1中の冷却ファンを示す正面図であり、図4(B)は図4(A)のIVB-IVB線に沿う断面図である。 図5は、図1中のインペラのボス部の周りに形成されたシール部を示す断面図である。 図6は、図1のVI-VI線に沿う断面図である。 図7は、図1のVII-VII線に沿う断面図である。
図1を参照して、本開示の実施形態に係る流体機械について説明する。図1において、紙面に対して左側を先端(第1端)側、紙面に対して右側を基端(第2端)側とする。以下の説明において、「先端側」および「基端側」との語は、軸方向を基準として用いられる。
本実施形態では、流体機械の一例として、遠心送風機1について説明する。遠心送風機1は、空気を吸い込み所定の圧力で送り出す、たとえば空冷式の電動ブロアである。遠心送風機1は、先端側に空気の吸入口を備える。遠心送風機1(流体機械)は、インペラ2が収納されたインペラハウジング3と、インペラ2を回転させる駆動源としてのモータ部41と、を備えている。モータ部41は、インペラ2の回転軸8に固定されたロータ8aと、ロータ8aの周囲に設けられたコイル4(ステータ)と、コイル4が収納されたモータハウジング5とを備えている。更に、遠心送風機1はインバータ部51を備えている。インバータ部51はモータ部41に駆動電力を供給する。
モータハウジング5は、円筒状のモータハウジング本体部6を含む。モータハウジング本体部6の外周面には、放熱フィン7が形成されている。モータハウジング本体部6は、軸方向における先端側の第1端5aと基端側の第2端5bとを含む。モータハウジング本体部6は、第1端5aと第2端5bの間で軸方向に延びる挿通穴6aを備える。モータハウジング本体部6には、たとえばステンレス製の回転軸8が挿通されている。
回転軸8は、モータハウジング本体部6内であって第1端5aの近くに設けられた第1軸受部18と、モータハウジング本体部6内であって第2端5bの近くに設けられた第2軸受部11とによって支持されている。回転軸8は、その回転軸線Xを中心に回転可能である。
回転軸8は、モータハウジング本体部6の第1端5aから軸方向に突出する第1端部8bと、モータハウジング本体部6の第2端5bから軸方向に突出する第2端部8cとを含む。回転軸8の突出部である第1端部8bに、たとえばアルミニウム製のインペラ2が取り付けられている。より詳細には、インペラ2には回転軸線Xに沿って貫通孔が形成されており、この貫通孔に、回転軸8の第1端部8bが挿通されている。第1端部8bの周面には、たとえば雄ねじが形成されている。インペラ2の基端側の中心部には、背面方向に突出するボス部2aが形成されている。
モータハウジング本体部6は、挿通穴6aの先端側に形成された第1開口部と、挿通穴6aの基端側に形成された第2開口部とを含む。挿通穴6aは、第1開口部から基端側に延伸する第1円筒部6bと、第1円筒部6bから縮径する円環状の第1段差部6cと、第1段差部6cから基端側に延伸する第2円筒部6dと、第2円筒部6dから縮径する円環状の第2段差部6eと、第2段差部6eから基端側に延伸する第3円筒部6fと、第3円筒部6fから拡径する円環状の第3段差部6gと、第3段差部6gから第2開口部まで延伸する第4円筒部6hとを含む。換言すれば、第1円筒部6bの直径は第2円筒部6dの直径より大きい。第2円筒部6dの直径と第4円筒部6hの直径は、それぞれ、第3円筒部6fの直径より大きい。第3円筒部6fは、たとえば、モータハウジング本体部6の挿通穴6aにおけるもっとも小さい直径を有する部分である。
回転軸8の軸方向の中央部には、ロータ8aが固定されている。ロータ8aの外径は、回転軸8の他の部分の直径よりも大きい。ロータ8aは、永久磁石等の磁界の発生源を含む。ロータ8aは、モータハウジング本体部6に収容されている。すなわち、ロータ8aの軸方向の両端は、モータハウジング本体部6の第1端5aおよび第2端5bの間に位置する。
モータハウジング本体部6の内部には、コイル4が設けられている。コイル4は、たとえば電磁コイルである。コイル4は、モータハウジング本体部6の第3円筒部6f(内周面)に固定されている。コイル4は、たとえば、導線と、導線が巻かれた鉄芯であるステータコアとを含んでもよい(いずれも図示せず)。コイル4は、ロータ8aの周囲に配置されており、ロータ8aに対し、隙間をもって対面している。コイル4を含むステータと、ロータ8aとによって、本実施形態のモータ10が構成されている。コイル4は、図示しない配線を介して通電可能となっている。コイル4に通電することで、コイル4とロータ8aとの間に回転磁界が生じ、ロータ8aが回転する。
コイル4の配置に関してより詳細に説明すると、コイル4は、軸方向において、モータハウジング5の第1端5aおよび第2端5bから離隔している。言い換えれば、コイル4は、軸方向において、第1端5aと第2端5bとの間の長さより短い。コイル4は、軸方向において、たとえば第3円筒部6fの長さより短い。コイル4は、第3円筒部6fに収納されている。
図6にも示されるように、モータハウジング本体部6内には、1本または複数の溝9が設けられている。溝9が延びる方向を軸方向の成分と周方向の成分とに分けた場合、溝9が延びる方向は、少なくとも軸方向の成分を含む。溝9は、たとえば、第3円筒部6fに形成されており、第2段差部6eと第3段差部6gとに接続される。溝9の底部(回転軸線Xからもっとも離れている部分)は、第3円筒部6fに設けられたコイル4に対して径方向に離隔している。溝9は、コイル4の外周側で軸方向に延びる空間を画成している。
本実施形態では、たとえば複数の溝9が形成されている。複数の溝9は、たとえば所定の角度ピッチをもって形成されている。たとえば、60°の角度ピッチをもって、6本の溝9が形成されている。複数の溝9は、軸方向に延びており、互いに平行であってもよい。1本または複数の溝9は、回転軸線Xを中心にらせん状に延びてもよい。
溝9は、軸方向において、コイル4が設けられた領域にわたって延伸している。言い換えれば、溝9は、軸方向において、コイル4の長さより長い。
回転軸8のロータ8aより先端側に位置する部位は、第1軸受部18に支持される。回転軸8のロータ8aより基端側に位置する部位は、第2軸受部11に支持される。すなわち、第1軸受部18と第2軸受部11とにより、回転軸8が回転自在に支持される。第1軸受部18は、回転軸8に対面して回転軸8を支持する円筒状の支持部18bと、支持部18bの軸方向における基端部に設けられて径方向外方に張り出すフランジ部18aとを備える。第2軸受部11は、回転軸8に対面して回転軸8を支持する円筒状の支持部11bと、支持部11bの軸方向における先端部に設けられて径方向外方に張り出すフランジ部11aとを備える。第1軸受部18と第2軸受部11は気体軸受であり、本実施形態では動圧空気軸受である。遠心送風機1の運転中には、回転軸8の高速回転によって回転軸8と支持部18b,11bとの間に空気層が形成され、回転軸8は支持部18b,11bから浮いた状態で軸支される。なお、第1軸受部18と第2軸受部11とは静圧空気軸受であってもよい。
モータハウジング本体部6の第2円筒部6dには、第1軸受板19が嵌合されている。第1軸受板19は、モータハウジング本体部6の第1端5a側に嵌合されて、第1軸受部18を保持する円環状の部材である。モータハウジング本体部6の第4円筒部6hには、第2軸受板12が嵌合されている。第2軸受板12は、モータハウジング本体部6の第2端5b側に嵌合されて、第2軸受部11を保持する円環状の部材である。
図1および図2を参照して、第2軸受板12について説明する。なお、第1軸受板19は、第2軸受板12と同様の構造を有してもよい。第1軸受板19および第1軸受部18は、たとえば、回転軸線Xに垂直な平面に関して、第2軸受板12および第2軸受部11と面対称の構造を有する。以下では、第2軸受板12のみが説明され、第1軸受板19についての詳細な説明は省略される。
図2に示されるように、第2軸受板12は、モータハウジング本体部6の第4円筒部6hに嵌合する円環状のリム部12aと、第2軸受部11が固着される円筒状のハブ部12cと、リム部12aとハブ部12cとを接続する複数のスポーク部12bとを含む。ハブ部12cには、軸方向に貫通する挿通孔12dが設けられている。この挿通孔12dに、支持部11bおよび支持部11bに支持された回転軸8が挿通される。
第2軸受板12のリム部12aは、モータハウジング本体部6の第4円筒部6hに嵌め込まれ、第3段差部6gに対してボルト等により固定されている。第2軸受板12のハブ部12cには、第2軸受部11のフランジ部11aがボルト等により固定されている。これにより、ハブ部12cに第2軸受部11が固着されている。第2軸受板12は、第2軸受部11の軸方向および径方向の変位を拘束する。
第2軸受板12のハブ部12cの外周側には、軸方向に貫通する複数の通気口14が設けられている。これらの通気口14は、モータハウジング本体部6の第2端5b側の空間と、第3円筒部6fの基端側の開口とに連通している。リム部12aとハブ部12cの間における、スポーク部12bに遮られない領域が通気口14となっている。
通気口14は、モータハウジング5の第2端5b側に設けられて後述のインバータ室56と連通すると共に、モータハウジング本体部6の挿通穴6aと連通している。第2軸受板12には、たとえば所定の角度ピッチで複数の通気口14が形成されている。なお、通気口14には、防塵フィルタ等のフィルタ(図示せず)が設けられてもよい。
一方、第1軸受板19もリム部、ハブ部、および複数のスポーク部を含む。第1軸受板19のリム部はモータハウジング本体部6の第2円筒部6dに嵌め込まれ、第2段差部6eに対して固定されている。第1軸受板19のハブ部には、第1軸受部18のフランジ部18aが固定されている。第1軸受板19は、第1軸受部18の軸方向および径方向の変位を拘束する。ハブ部の外周側には、たとえば所定の角度ピッチで、複数の開口20が形成されている。開口20は、第3円筒部6fの先端側の開口と連通している。すなわち、開口20は、モータハウジング本体部6の挿通穴6aと連通している。
続いて、図1および図3(A)~図3(C)を参照して、モータハウジング5の第1端5aに設けられた流路形成板23について説明する。図1および図3(A)に示されるように、モータハウジング本体部6の第1円筒部6bには、円環状の流路形成板23が嵌合されている。流路形成板23は、第1円筒部6bに嵌合する円環状の外周板部23aと、外周板部23aの内側に連続する内周板部23bとを含む。内周板部23bの中央には、軸方向に貫通する円形の流路形成孔23cが形成されている。
図1および図3(B)に示されるように、内周板部23bは、軸方向において、外周板部23aの厚みよりも薄い。より詳細には、外周板部23aは、一定の厚みを有する。内周板部23bは、外周板部23aの内周端から流路形成孔23cに向けて傾斜しており、流路形成孔23cに向かって薄くなっている。流路形成板23の挿通穴6aに面する(コイル4に面する)裏面は平坦であるが、その反対側である流路形成板23の表面は、中央に窪み部23d(図3(A)および図3(C)参照)を含む。なお、流路形成板23は、モータハウジング本体部6の先端側の第1開口部から突出してもよい。すなわち、流路形成板23の厚み方向(軸方向)の一部が第1円筒部6bに嵌合してもよい。
流路形成板23は、第1軸受板19に対して軸方向に離間している。流路形成板23は、第1軸受板19に取り付けられた第1軸受部18に対しても離隔している。すなわち、流路形成板23と第1軸受板19との間には、径方向に延伸する空間24が形成されている。上記した第1軸受板19の開口20は、モータハウジング本体部6の挿通穴6aと空間24とを連通する。
流路形成板23に設けられた流路形成孔23cは、たとえば、回転軸線Xを中心として形成されている。流路形成孔23cは、モータハウジング5の第1端5a側に設けられた排気口(第1開口)25を形成する。この流路形成孔23cすなわち排気口25は、挿通穴6a、開口20、および空間24に連通している。流路形成孔23cには、回転軸8が挿通されている。本実施形態において、排気口25は、通気口14よりも小さい。なお、排気口25の大きさは、適宜に変更されてもよい。
上述のモータハウジング本体部6、第2軸受板12、第1軸受板19、流路形成板23等により、モータハウジング5が構成される。そして、モータハウジング5には、通気口14と排気口25とを連通するハウジング内流路50が形成されている。ハウジング内流路50は、モータハウジング本体部6の内壁面と、コイル4、回転軸8、第2軸受板12、第2軸受部11、第1軸受板19、および第1軸受部18との間の隙間に形成される。
図1に示されるように、回転軸8の第1端部8bに取り付けられたインペラ2は、インペラハウジング3に収納されている。インペラハウジング3は、軸方向の先端側に設けられた吸入口である開口30aと、この開口30aから基端側に延伸する吸入流路30と、吸入流路30に連通してインペラ2を包囲するように形成されたディフューザ(環状流路)29と、ディフューザ29の外周に設けられてディフューザ29に連通するスクロール31と、スクロール31の下流に設けられた空気の出口とを含む。インペラハウジング3は、たとえば、インペラハウジング本体部26と、インペラハウジング本体部26の基端側に取り付けられた円板状の閉塞板27とを含む。
インペラハウジング本体部26には、上記のスクロール31が形成されている。インペラハウジング本体部26は、先端側に形成された吸入流路30の円形の開口30aと、開口30aと軸方向に対向すると共に吸入流路30と連通し、基端側に形成された円形の開口39とを含む。
閉塞板27は、インペラ2の背面側(ロータ8a側)に配置されている。閉塞板27は、たとえば、インペラハウジング本体部26の基端側の開口39に嵌合されている。閉塞板27とインペラハウジング本体部26とは、たとえばボルト等によって互いに固着されている。閉塞板27は、インペラ2側に設けられた第1面27fと、モータハウジング5側に設けられた第2面27gとを含む。第1面27fは、インペラハウジング3と共に、ディフューザ29を画成する。インペラハウジング本体部26の開口Bの外周には、Oリング28が配されている。インペラハウジング本体部26と閉塞板27とがOリング28を挟持することで、主流32の流路がシールされる。
第2面27gには、インペラ2側に向けて窪む窪み面(対面部)27aが形成されている。すなわち、窪み面27aは、モータハウジング5とインペラ2との間に配置されている。軸方向において、モータハウジング本体部6の第1端5aは、閉塞板27の第2面27gよりもインペラ2側に位置する。モータハウジング本体部6の第1端5aは、窪み面27aが形成する窪みに入り込んでいる。言い換えれば、窪み面27aは、モータハウジング本体部6の第1端5aを受け入れている。窪み面27aは、軸方向の第1端5a側でモータハウジング5に対面する。
モータハウジング本体部6の第1端5aと窪み面27aとは、軸方向において、離間している。モータハウジング本体部6の第1端5aと窪み面27aとの間には、排気口25と外気とを連通する排気流路33が形成されている。
閉塞板27の形状についてより詳細に説明する。閉塞板27の中央には、軸方向に貫通する円形の貫通孔27hが形成されている。この貫通孔27hに、インペラ2の背面に設けられたボス部2aが挿通されている。すなわち、ボス部2aは、閉塞板27を貫通している。ボス部2aの軸心方向の長さは、閉塞板27の貫通孔27hの軸心方向の長さに略一致している。このようにして、インペラ2の背面の一部が窪み面27aのモータハウジング5側に位置している。
図5を参照して、インペラ2の周りにおける閉塞板27の構造についてより詳細に説明する。図5に示されるように、閉塞板27は、内径側においてインペラ2のボス部2aと対向するシール部27kを備える。シール部27kは、上記した貫通孔27hの周縁部に形成されている。シール部27kは、モータハウジング本体部6(モータハウジング5)とインペラ2とをシールする。シール部27kは、ボス部2aから径方向外側に向かって離隔する環状の凹部27nと、凹部27nの軸方向両側に形成され、凹部27nの底よりインペラ2のボス部2aに向かい突出した環状の凸部27mとを備える。つまり、シール部27kの内周面には、周方向にわたり溝が形成されている。本実施形態のシール部27kの溝は、軸方向断面において矩形状となっている。インペラ2のボス部2aとシール部27kの凸部27mとは、径方向に離隔している。シール部27kは、インペラ2のボス部2aとの間に、非接触のシール構造を形成する。
図1に示されるように、閉塞板27の窪み面27aは、複数の傾斜部を含む。窪み面27aは、外周側から、第1傾斜部27b、第2傾斜部27c、第3傾斜部27d、および第4傾斜部27eを含む。これらの傾斜部の間には、円環状の平坦部が形成されている。第1傾斜部27bおよび第2傾斜部27cは、モータハウジング本体部6の第1円筒部6bより外周側に位置する。第1傾斜部27bは、軸方向において、モータハウジング本体部6の第1端5aより先端側(インペラ2側)から基端側(コイル4側)まで延伸している。第4傾斜部27eの段差は、第1傾斜部27bの段差、第2傾斜部27cの段差、および第3傾斜部27dの段差のいずれよりも小さい。
これらの傾斜部および平坦部からなる窪み面27aが、モータハウジング5の第1端5aに設けられた流路形成板23に対面しており、窪み面27aと流路形成板23との間に、径方向に延びる排気流路33が形成されている。排気流路33は、中央において排気口25に連通し、外周端において外気に連通する。
なお、閉塞板27には、所定の角度ピッチで基端側に突出するネジ座部(図示せず)が形成されている。ネジ座部を介して閉塞板27とモータハウジング本体部6とがボルト等で締結される。あるいは、流路形成板23をネジ座部とモータハウジング本体部6で挟んだ状態で、閉塞板27とモータハウジング本体部6とがボルト等で締結される。インペラハウジング3とモータハウジング5とは、閉塞板27を介在した状態で連結される。そして、流路形成板23と閉塞板27との間に排気流路33が形成される。
回転軸8の流路形成板23よりも先端側には、先端側中径部8dが形成されている。先端側中径部8dには、たとえばアルミニウム製の冷却ファン34が嵌挿されている。冷却ファン34は、排気口25に対面するようにして、排気流路33内に設けられている。
図1、図4(A)および図4(B)に示されるように、冷却ファン34は、回転軸8の先端側中径部8dが挿通されるボス部35aを含む。ボス部35aには、挿通孔34aが形成されており、この挿通孔34aに先端側中径部8dが挿通されている。一方、回転軸8には、先端側中径部8dに連続して先端側中径部8dよりも拡径された円環状の段差部8fが形成されている。この段差部8fは、モータハウジング本体部6とインペラ2の間の位置しており、インペラ2のボス部2aに対面する。
また、先端側中径部8dの先端側には、先端側小径部8eが形成されている。先端側小径部8eは、上述した第1端部8bに相当する。この先端側小径部8eには、インペラ2が嵌挿されている。インペラ2の先端側には、締結ナットが螺合されている。この締結ナットが締め込まれることにより、軸力が発生して、インペラ2および冷却ファン34が回転軸8に取り付けられている。言い換えれば、この締結ナットから、インペラ2のボス部2aと、冷却ファン34に対する押圧力が発生する。すなわち、冷却ファン34のボス部35aとインペラ2とが、回転軸8の段差部8fと締結ナットとによって挟持されている。
インペラ2は、背面の一部であるボス部2aで冷却ファン34のボス部35aを押圧している。インペラ2のハブ部と冷却ファン34との間には隙間が形成され、この隙間に、上述した閉塞板27が位置している。
図4(A)および図4(B)に示されるように、冷却ファン34は、ボス部35aと、ボス部35aに形成された挿通孔34aと、ボス部35aの先端側の端面から径方向外方に延伸するディスク部35と、ディスク部35に立設されて基端側に突出する複数の羽根部(旋回羽根)36とを備える。すなわち、羽根部36は、ディスク部35を介して回転軸8の第1端部8bに取り付けられている。
羽根部36は、排気口25と排気流路33との間に配置されて、回転軸8とともに回転可能である。ボス部35aと羽根部36は、径方向に離隔している。複数の羽根部36は、周方向に互いに離隔し、たとえば等間隔に配置されている。各羽根部36は、回転軸8に近い方の端部である内端36bと、回転軸8から遠い方の端部である外端36aとを含み、内端36bと外端36aとの間で延伸している。外端36aは、内端36bよりも回転軸8の回転方向Rの上流側に位置している。各羽根部36は、内端36bから外端36aに向けて、回転方向Rとは逆方向に延伸している。羽根部36は、たとえば、ディスク部35の外周端の近傍まで形成されている。
図1に示されるように、冷却ファン34のボス部35aは、流路形成板23より内周側に位置する。冷却ファン34の直径は、流路形成板23の排気口25の直径より大きい。より詳細には、羽根部36は、流路形成板23の流路形成孔23c(図3(B)参照)より外周側まで延伸している。言い換えれば、排気口25は、羽根部36の外端36aより内側に位置している。羽根部36の外端36aは、径方向において、流路形成板23の窪み部23dの範囲内に設けられる。羽根部36の一部(軸方向においてディスク部35からもっとも離れた先端部)は、流路形成板23の窪み部23dに入り込んでもよい。言い換えれば、流路形成板23の窪み部23dは、その羽根部36の一部を受け入れてもよい。
続いて、図1及び図7を参照しながら、インバータ部51について更に説明する。図7は、図1におけるVII-VII断面図である。インバータ部51の説明において、単に「軸方向」、「径方向」および「周方向」との語を用いる場合には、ロータ8a及び回転軸8の回転軸方向(回転軸線X方向)、回転径方向および回転周方向を意味する。
インバータ部51はモータ部41の基端側に隣接して配置されている。インバータ部51は、モータ部41に駆動電力を供給するインバータユニット52と、インバータユニット52を収容するインバータハウジング53と、を備えている。インバータハウジング53は、モータハウジング5に対し軸方向に接続され、モータハウジング5と同軸の円柱形状をなしている。
インバータハウジング53は、回転軸線Xを筒軸として軸方向に延びる円筒形状の側壁54を有している。また、インバータハウジング53は、側壁54の基端側の端面を塞ぐ円板状の蓋部55を有している。この側壁54と蓋部55とで囲まれたインバータ室56内にインバータユニット52が収容されている。インバータ室56は、通気口14を介してモータハウジング5内と連通している。
本開示においては、側壁54のほぼ全体が、円筒形状の防塵用のエアフィルタ57からなる。エアフィルタ57は、塵埃を捕捉しながら外部の空気をインバータ室56内に通過させる。なお、側壁54には、エアフィルタ57の円筒構造を保持する骨組み部(図示せず)が含まれてもよい。側壁54の骨組み部の外周に、円筒状のエアフィルタ57が被せられる構造であってもよい。上記の構成により、側壁54のほぼ全体が、外部からの冷却空気38をインバータ室56に吸入する吸気口58として機能する。以上のように、インバータハウジング53の側壁54には吸気口58が設けられ、吸気口58にはエアフィルタ57が設けられている。
インバータユニット52は蓋部55に取付けられ、回転軸方向に延伸している。インバータユニット52は、コイル4に対して軸方向に並ぶように配置されている。径方向から見れば、インバータユニット52とコイル4とは、互いに重複しない位置に配置されている(あるいは、インバータユニット52とコイル4とは、互いに軸方向に重ならない位置に配置されているといえる)。また、インバータユニット52は、吸気口58の内側で回転軸線Xが交差する領域に配置される(あるいは、、吸気口58の回転軸方向の位置とインバータユニット52の回転軸方向の位置には重なりがあるといえる。また、インバータユニット52は後述のヒートシンクを挟んで吸気口58と径方向に対向している)。インバータユニット52は、回転軸線Xに比較的近い領域で回転軸線Xを中心にして配置される(あるいは、インバータユニット52は回転軸線Xを囲み周方向に配置されているといえる)。
また、径方向から見れば、回転軸8の基端側の一部がインバータユニット52と重複する位置関係にある(あるいは、回転軸8の基端側の一部の回転軸方向位置が、インバータユニット52の回転軸方向位置と重複している。また、回転軸8の基端側の一部は径方向に、インバータユニット52に対向している。)。より詳細には、インバータユニット52の回転軸線X上の部分には、回転軸8の基端部との干渉を回避するための凹部52aが設けられている。回転軸8の基端部は凹部52a内に挿入されインバータユニット52とは接触していない。すなわち、インバータユニット52は回転軸8の基端側を周方向に囲んで形成されている(回転軸8の基端側の一部はインバータユニット52に、回転軸方向周りに囲まれている)。なお、インバータユニット52は、図1及び図7等に模式的に示されるような一塊の物体とは限らず、電子部品が搭載された回路基板の集合体である場合もある。この場合、上記の凹部52aは回路基板や電子部品の隙間として構成され、回転軸8の基端部は当該隙間に挿入されることになる。
インバータユニット52は、回路基板上に構築されるインバータ回路(図示せず)を有している。インバータ回路は、コイル4に電流を供給してロータ8aの回転を制御する。インバータ回路の詳細な図示は省略するが、当該インバータ回路を構成する電子部品には、運転中に主な発熱源となる複数(本実施形態の場合は3個)の半導体素子59が含まれている。半導体素子59は、例えばIGBT等のスイッチング素子である。半導体素子59は、インバータユニット52のうち径方向の最外周部に配置される。インバータユニット52の外周部には複数のヒートシンク61が取付けられている。各ヒートシンク61は、半導体素子59に密着している。ヒートシンク61は、インバータユニット52から径方向外側に張出すように配置され、吸気口58と隙間をあけて対面している。
次に、遠心送風機1の動作について説明する。遠心送風機1は、たとえば、空気の送風または吸引のために用いられ得る。遠心送風機1が送風のために用いられる場合、主流32の出口の先(すなわち下流側)に、送風対象物が設けられる。遠心送風機1が吸引のために用いられる場合、主流32の吸入口(開口30a)の手前(すなわち上流側)に、吸引対象物が設けられる。
図示しない配線を通じてインバータユニット52からコイル4に電力が供給されると、コイル4と回転軸8のロータ8aとの間に回転磁界が生じ、回転軸8が回転する。
回転軸8の回転に伴いインペラ2が回転し、インペラ2の回転によりインペラハウジング3内に主流32が吸入される。遠心送風機1が吸引のために用いられる場合には、所定の吸引対象物から、空気が吸引される。遠心送風機1が送風のために用いられる場合には、インペラハウジング3内に吸入された主流32は、ディフューザ29およびスクロール31を経て所定の送風対象物に対して送風される。
また、遠心送風機1の運転中には、インペラ2と一緒に冷却ファン34も回転する。冷却ファン34の回転により、排気口25よりモータハウジング5内及びインバータ室56が吸引される。モータハウジング5内及びインバータ室56が負圧となるので、吸気口58を通じてインバータ室56に外気が冷却空気38として吸入される。この冷却空気38は、主に径方向内側に向けて吸気口58を通過し、当該吸気口58に対面するヒートシンク61に接触する。これにより、インバータユニット52の半導体素子59が、ヒートシンク61を介して冷却される。
その後、冷却空気38は、インバータ室56から通気口14を通じてモータハウジング5内に流入する。その後、冷却空気38は、モータハウジング本体部6内に形成されたハウジング内流路50と、コイル4とロータ8aとの間を流通する。冷却空気38がハウジング内流路50を流通する際、冷却空気38は、モータハウジング本体部6の内周面に形成された溝9にも流通し得る。
モータハウジング本体部6内を流通した冷却空気38は、開口20を経て空間24に到達する。空間24に到達した冷却空気38は流路形成板23により中心方向へと偏向される。中心方向へと偏向された冷却空気38は、排気口25よりモータハウジング5の外部へと排気される。
排気口25より排気され冷却ファン34に吸入された冷却空気38は、径方向外方に排気され、排気流路33を流通し、複数の傾斜部を含む窪み面27aにガイドされて遠心送風機1の外部へと排気される。
遠心送風機1の運用中には、導線およびステータコアを含むコイル4等の発熱源が発熱するが、コイル4はモータハウジング本体部6内を流通する冷却空気38により冷却され、更に、外気と熱交換する放熱フィン7により冷却される。コイル4以外の発熱源としては、たとえば、永久磁石を含むロータ8a、第1軸受部18および第2軸受部11、エアギャップ等が挙げられる。エアギャップとは、ロータ8aとコイル4の間に発生し得るロータ8aの回転方向(回転方向R)の空気の流れである。エアギャップは、風損の原因となる。また、前述の通り、インバータユニット52の中では半導体素子59が運転中の主な発熱源となる。半導体素子59は、ヒートシンク61を介して冷却空気38によって冷却される。本実施形態では、上記の発熱源のすべてが、直接または間接的に冷却される。
モータハウジング5に形成されたハウジング内流路50が、冷却空気38を通過させモータ10を冷却するモータ冷却流路として機能する。また、モータハウジング5とインペラ2との間の位置に形成された排気流路33が、冷却ファン34を収容し径方向に冷却空気38を通過させるファン収納流路として機能する。また、インバータハウジング53に形成されたインバータ室56が、冷却空気38を通過させインバータユニット52を冷却するインバータ冷却流路として機能する。そして、上記の排気流路33と、ハウジング内流路50と、インバータ室56と、が回転軸8に沿って軸方向に並び、互いに連通されている。
以上説明した本実施形態の遠心送風機1による作用効果について説明する。遠心送風機1では、図1に示されるように、インバータユニット52とコイル4とが軸方向に並ぶ配置である。従って、軸方向に一方向に流動する冷却空気38によって、インバータユニット52とモータ部41のコイル4等とを両方とも冷却可能である。具体的には、インバータハウジング53とモータハウジング5とが互いに同軸の円柱形状をなし、両者は軸方向に接続されている。モータハウジング5内とインバータハウジング53内は連通しているので、モータハウジング5内とインバータハウジング53内とに亘って、軸方向に直列に接続された冷却流路が形成される。
そして、モータハウジング5の先端側には冷却ファン34が配置され、インバータハウジング53の側壁54が吸気口58となっている。遠心送風機1の運転中には、吸気口58から冷却ファン34まで冷却空気38が流動する。すなわち、冷却空気38は、インバータハウジング53内とモータハウジング5内とを順に通過する。この冷却空気38により、上流側のインバータユニット52と下流側のコイル4等とが冷却される。このように、コイル4等とインバータユニット52とを冷却するための冷却ファン34や冷却空気38の流路が共通化される。その結果、コイル4等を冷却するための冷却ファンとインバータユニット52とを冷却するための冷却ファンとを個別に設ける場合と比べて、遠心送風機1の小型化を図ることができる。
また、遠心送風機1では、モータ部41に対し軸方向に隣接してインバータ部51が配置されている。そして、インバータハウジング53の側壁54に設けられた吸気口58のエアフィルタ57は、回転軸線Xを筒軸とする円筒形状をなしている。この構造によれば、軸方向に直交する端面に吸気口を設ける構造に比較して、エアフィルタ57のフィルタ面積を広く確保することができる。
この構造では、上記のフィルタ面積を広くするためにエアフィルタ57の円筒中空部がデッドスペースになり易いが、当該中空部は、インバータユニット52の設置スペースとして有効利用される。また、吸気口58の径方向内側の位置にインバータユニット52が配置され、吸気口58に対面するようにヒートシンク61が設置される。この配置によれば、吸気口58を通じて吸入される冷却空気38が、ヒートシンク61に接触し易い。また、インバータ部51の軸方向の寸法を調整することにより、径方向の寸法に影響を与えることなく、エアフィルタ57のフィルタ面積を調整することができる。よって、エアフィルタ57のフィルタ面積の設計変更等も比較的容易である。
また、遠心送風機1では、回転軸線Xが交差する領域にインバータユニット52が配置されるので、インバータユニット52と吸気口58との間に冷却空気38の流動スペースが確保される。そして、当該スペースにヒートシンク61を配置することができ冷却効率が向上する。
また、インバータユニット52が径方向で回転軸線Xに近い位置に配置されれば、インバータユニット52と回転軸8とが干渉する可能性がある。この干渉を避けるために、回転軸8から大きく軸方向に離れてインバータユニット52が配置されるとすれば、インバータユニット52の軸方向の寸法が大きくなってしまう。これに対し、遠心送風機1においては、径方向から見て、回転軸8の一部がインバータユニット52と重複するように配置されている。この構成により、インバータユニット52と回転軸8との干渉を避けながら、インバータユニット52の位置をロータ8a側に近づけることができ、インバータユニット52の軸方向の寸法を抑えることができる。
また、遠心送風機1では、前述のようにインバータユニット52が蓋部55に固定され、インバータユニット52、蓋部55及びヒートシンク61が一体にパッケージングされている。この構造により、蓋部55を側壁54から軸方向に取り外せば、インバータユニット52及びヒートシンク61も蓋部55に追従して側壁54から引き抜かれる。従って、インバータユニット52等を比較的容易に取り外すことができ、側壁54のエアフィルタ57の交換作業も比較的容易である。
また、遠心送風機1では、回転軸8を軸支する第1軸受部18と第2軸受部11とは気体軸受であるので、モータハウジング5内の塵埃が多い場合には軸受機能の不具合が発生する場合がある。これに対し、インバータ部51の吸気口58にはエアフィルタ57が設けられているので、エアフィルタ57を通過して十分に除塵された冷却空気38がモータハウジング5内に流動する。従って、塵埃に起因する第1軸受部18と第2軸受部11との不具合の可能性が低減される。
モータハウジング5の内周面に形成された溝9を通じて、モータハウジング5内を冷却空気38が流れやすい。冷却空気38は、コイル4等の発熱源を冷却しやすい。たとえば、溝9に流れる冷却空気38は、コイル4とロータ8aのステータコアとを直接冷却し得る。冷却空気38は、コイル4およびステータコア以外の発熱源をも、間接的に冷却し得る。
また、冷却ファン34は回転軸8に設けられ、インペラ2とともに回転する。そのため、冷却ファン34を回転させるためのモータを別途設ける必要がない。冷却空気として外気を吸入するためのモータを別途設ける場合と比べ、遠心送風機1の製作コストの低減、および、装置の小型化を図ることができる。
本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。また、上述した実施形態に記載されている技術的事項を利用して、実施形態の変形例を構成することも可能である。各実施形態の構成を適宜組み合わせて使用してもよい。
上記実施形態では、冷却ファン34が冷却空気38を中心部から吸入し、外径方向に排気する遠心ファンである例について説明したが、これに限られない。冷却ファン34は、排気口25内に設けられた軸流ファンであってもよいし、他の形式のファンであってもよい。旋回羽根が、回転軸8に直接取り付けられてもよい。また、上記実施形態では、吸気口58から吸入され排気流路33から排出されるように冷却空気38が流通するが、冷却空気38の流動方向を反転してもよい。すなわち、冷却空気38が排気流路33から吸入され吸気口58から排出されるようにしてもよい。この場合、冷却空気38の上流側においてモータ部41のコイル4等が冷却され、下流側においてインバータユニット52が冷却される。また、上記実施形態では、側壁54に吸気口58が設けられているが、蓋部55に吸気口が設けられてもよい。また、側壁54と蓋部55との両方に吸気口が設けられてもよい。
上記実施形態では、遠心送風機1を例とした冷却構造を説明したが、本発明は、遠心圧縮機に対しても適用可能である。本発明が適用される流体機械は、軸流タイプの送風機または圧縮機であってもよい。
1 遠心送風機(流体機械)
2 インペラ
4 コイル(ステータ)
5 モータハウジング
8 回転軸
8a ロータ
10 モータ
11 第2軸受部(気体軸受)
18 第1軸受部(気体軸受)
33 排気流路(ファン収納流路)
34 冷却ファン
38 冷却空気
41 モータ部
50 ハウジング内流路(モータ冷却流路)
51 インバータ部
52 インバータユニット
53 インバータハウジング
54 側壁
55 蓋部
56 インバータ室(インバータ冷却流路)
57 エアフィルタ
58 吸気口
61 ヒートシンク
X 回転軸線

Claims (4)

  1. インペラの回転軸を回転させるモータと、前記モータを収容するモータハウジングと、を有するモータ部と、
    前記モータ部に駆動電力を供給するインバータユニットと、前記モータハウジングに接続され前記インバータユニットを収容するインバータハウジングと、を有するインバータ部と、
    前記インペラとは別に前記回転軸に設けられ、前記インバータハウジング内と前記モータハウジング内とを順に通過する冷却空気を流動させる冷却ファンと、を備え、
    前記インバータハウジングは、前記回転軸の回転軸線を囲んで前記回転軸線の方向に延びる筒状の側壁と、前記側壁に設けられ外部から前記冷却空気を吸入する吸気口と、前記側壁の端部を塞ぐように当該側壁に取付けられた蓋部と、を有し、
    前記インバータユニットの一部が、径方向から見て前記回転軸の一部に重複し当該回転軸の一部を囲んでおり、
    前記インバータユニットは、前記吸気口と回転径方向に対向する位置に配置され前記蓋部に固定されており、当該蓋部と一緒に前記モータ部から離れる方向に前記回転軸線方向に前記側壁から取り外し可能である、流体機械。
  2. 前記冷却ファンは、前記モータ部から見て前記インバータユニットとは反対側に位置している、請求項1に記載の流体機械。
  3. 前記インバータユニットの外周部には、前記吸気口に対面するヒートシンクが取付けられている、請求項1又は2に記載の流体機械。
  4. 前記インバータハウジングは、前記吸気口に設けられたエアフィルタを有する、請求項1~3の何れか1項に記載の流体機械。
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