以下、図面を用いて実施形態について説明する。
図1は、物流管理システム100の概略構成を示す模式図である。本実施形態において、物流管理システム100は、複数の店舗を統括する本部の管理下にある物流センタ又は物流倉庫に構築される。店舗としては、例えばスーパーマーケット、コンビニエンスストア等のように青果物、海産物等の食料品、日配品等を取り扱う店舗が想定される。物流センタでは、各店舗から商品の注文を受け付け、その注文を一括して納入業者に発注する業務が行われる。納入業者は、例えば生産者、製造業者、卸業者等である。また物流センタでは、納入業者から納入された商品を、発注データを基に検品する業務と、検品を終えた商品を、各店舗からの注文データを基に店舗毎に仕分ける業務とが行われている。店舗毎に仕分けられた商品は、トラック等の輸送手段を利用して各店舗に配送される。物流センタでは、その配送手配も行われている。このような物流センタの業務のうち、特に検品に係る業務と仕分に係る業務とを円滑に進めるために、本実施形態では、物流センタに物流管理システム100が構築されている。
[物流管理システム100の説明]
物流管理システム100は、データベースサーバ10と、物流管理サーバ20と、通信ネットワーク30とを含む。通信ネットワーク30は、例えばインターネット、イントラネット、WAN(Wide Area Network)あるいはLAN(Local Area Network)である。通信ネットワーク30は、電話通信網又は移動体通信網を含んでもよい。あるいは通信ネットワーク30は、これらの組み合わせであってもよい。物流管理システム100では、通信ネットワーク30に、データベースサーバ10と物流管理サーバ20とが接続されている。
データベースサーバ10は、少なくとも商品マスタデータベース11と、店舗別の発注伝票データベース12と、本部の発注伝票データベース13とを管理する。また図示しないがデータベースサーバ10は、店舗データベース、納入業者データベース、従業員データベース、トラックデータベース、運転手データベース等も管理する。
なお、物流管理システム100は、後述するアクセスポイント40を含めて、1つのシステムと考えてもよい。あるいは、後述する作業者端末50、さらにはプリンタ60も含めて、物流管理システム100が構築されていると考えてもよい。
[データベースサーバ10の説明]
データベースサーバ10は、典型的には物流センタに設置され、通信ネットワーク30を介して物流管理サーバ20にサービスを提供する。データベースサーバ10は、インターネットを利用したクラウドコンピューティングとして物流管理サーバ20にサービスを提供してもよい。
商品マスタデータベース11は、各店補で販売される商品毎に作成される商品マスタレコード111(図2を参照)の集合体である。図2は、商品マスタレコード111の主要なデータ構造を示す模式図である。商品マスタレコード111は、商品ID、部門ID、商品名、産地、入り数、規格、発注単位、仕入れ価格等のデータ項目を含む。
商品IDは、各商品を識別するために商品毎に設定された一意のコードである。商品IDは、品種が同一であっても産地、入り数、規格等が異なる商品には、それぞれ異なるコードとなる。部門IDは、各商品を分類する部門を識別するために部門毎に設定された一意のコードである。部門には、例えば青果部門、鮮魚部門、日配品部門等がある。青果部門には、例えば野菜部門、果物部門等がある。野菜部門には、例えば葉菜類、果菜類、根菜類等がある。商品名、産地、入り数、規格、発注単位及び仕入れ価格は、対応する商品IDで特定される商品に係る情報である。
店舗別の発注伝票データベース12は、対応する店舗からの発注伝票毎に作成される店舗発注レコード121(図3を参照)の集合体である。各店舗は、商品毎に発注伝票を発行する。
図3は、店舗発注レコード121の主要なデータ構造を示す模式図である。店舗発注レコード121は、店舗伝票ID、店舗ID、店舗名、発注日、納品予定日、商品ID、商品名、産地、発注数、仕分数等のデータ項目を含む。店舗伝票IDは、店舗から本部へと発行される発注伝票を識別するために伝票毎に設定された一意のコードである。店舗伝票IDは、例えば伝票番号である。店舗IDは、各店舗を識別するために店舗毎に設定された一意のコードである。店舗名は、店舗IDで特定される店舗の名称である。発注日、納品予定日、商品ID、商品名、産地及び発注数は、対応する店舗IDで特定される店舗から、対応する店舗伝票IDで発行された発注伝票によって発注された商品に係る情報である。
仕分数は、対応する店舗IDで特定される店舗に納品する商品の数量である。数量は、発注単位を“1”とする。仕分数は、初期状態では発注数と一致している。仕分数は、物流管理サーバ20での仕分数変更業務において、変更される場合がある。
発注伝票データベース13は、本部から納入業者へと発行される発注伝票毎に作成される本部発注レコード131(図4を参照)の集合体である。本部は、各店舗からの発注伝票を基に、同一商品については発注数をまとめる。そして本部は、商品毎にその発注数で、その商品に対応した納入業者に発注伝票を発行する。
図4は、本部発注レコード131の主要なデータ構造を示す模式図である。本部発注レコード131は、本部伝票ID、納入業者ID、発注日、納品予定日、商品ID、商品名、産地、入り数、規格、仕入れ価格、発注数、仕入れ価格合計、代替フラグ、代替番号、代替前商品ID等のデータ項目を含む。
本部伝票IDは、本部から納入業者へと発行される発注伝票を識別するために伝票毎に設定された一意のコードである。納入業者IDは、発注伝票の発行先である納入業者を識別するために納入業者毎に設定された一意のコードである。発注日、納品予定日、商品ID、商品名、産地、入り数、規格、仕入れ価格、発注数及び仕入れ価格合計は、対応する本部伝票IDで特定される発注伝票によって発注された商品に係る情報である。代替フラグは、対応する商品IDで特定される商品が、店舗から発注を受けた商品の代替商品であるか否かを識別するための1ビットデータである。例えば、発注を受けた商品と品種は同じだが産地が異なる商品が納入業者から納入された場合、その商品は発注を受けた商品の代替商品となる。本実施形態では、代替商品であることを示す代替フラグを“1”とする。したがって、代替商品でないことを示す代替フラグは“0”となる。代替番号は、代替商品が複数ある場合に、代替商品毎に“1”から割り当てられる連続番号である。代替前商品IDは、代替商品が代替する商品、つまりは店舗から発注を受けた商品の商品IDである。
[物流管理サーバ20の説明]
物流管理サーバ20は、データベースサーバ10と協働して、物流センタにおける主要な業務を管理するためのサービスを提供する。その業務には、入荷検品業務、仕分数変更業務、店舗ラベル発行業務、仕分業務等がある。各業務の詳細については後述の動作説明の中で明らかにする。
物流管理サーバ20は、情報処理装置の一態様である。物流管理サーバ20は、無線LANのアクセスポイント40を接続している。物流管理サーバ20は、アクセスポイント40を介して複数の作業者端末50と無線通信を行う。
作業者端末50は、上述した各種業務を担当する従業員、いわゆる作業者によって操作される端末である。例えば、タブレットPC、スマートフォン、ノートパソコン等が作業者端末50になり得る。
作業者端末50は、作業者のマンマシンインターフェースとして機能する。すなわち作業者端末50は、物流管理サーバ20から提供される種々の画面を表示するための表示デバイスを備える。作業者端末50は、その画面を介して物流管理サーバ20に情報を提供するための入力デバイスを備える。作業者端末50は、バーコード又は二次元データコードの読取りに供せられるカメラを装備している。
作業者端末50は、近距離無線通信に対応したプリンタ60と通信を行うための無線回路を装備している。プリンタ60は、典型的にはモバイル型のラベルプリンタである。作業者端末50は、近距離無線通信によりプリンタ60を制御して、台車ラベル61又は店舗ラベル62を発行させる。台車ラベル61は、検品用台車71に貼付される。店舗ラベル62は、出荷用台車72に貼付される。
検品用台車71は、納入業者から納入された商品の入荷検品業務で使用される台車である。検品用台車71には、入荷検品業務を担当する作業者によって、納入業者から納入された商品が積載される。商品は、発注単位でまとめられて検品用台車71に積載される。このとき、1台の検品用台車71には1種類の商品が積載される。検品用台車71の積載量には上限があるため、1種類の商品が複数台の検品用台車71に積載される場合もあり得る。ただし本実施形態では、1台の検品用台車71に複数種類の商品が混在して積載されるのを禁止行為とする。
出荷用台車72は、商品の仕分業務で使用される台車である。出荷用台車72には、仕分業務を担当する作業者によって、検品用台車71に積載された商品が移し替えされる。商品は、発注単位でまとめられて出荷用台車72に積載される。1台の出荷用台車72には、1店舗に出荷される商品が積載される。出荷用台車72にも積載量に上限があるため、1店舗に出荷される商品が複数の出荷用台車72に積載される場合もあり得る。ただし本実施形態では、1台の出荷用台車72に、複数の店舗に出荷される商品が混在して積載されるのを禁止行為とする。
検品用台車71及び出荷用台車72の種類は、特に限定されない。カゴ台車、カートラック、手押し台車、ドーリー台車、4輪台車等が検品用台車71又は出荷用台車72として利用される。また、検品用台車71として利用していた台車を出荷用台車72として使うことも許容される。
検品用台車71及び出荷用台車72には、台車ラベル61又は店舗ラベル62を貼付するためのスペースがある。また、作業者端末50を保持するための保持具が検品用台車71及び出荷用台車72に備えられていると、作業性が向上する。
図5は、物流管理サーバ20の要部回路構成を示すブロック図である。物流管理サーバ20は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、時計24、通信インターフェース25、無線ユニット26及びシステム伝送路27を備えている。プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶デバイス23、時計24、通信インターフェース25及び無線ユニット26は、それぞれシステム伝送路27と接続している。システム伝送路27は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。物流管理サーバ20では、プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶デバイス23がシステム伝送路27で接続されて、物流管理サーバ20を制御するための情報処理を行うコンピュータが構成されている。
プロセッサ21は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ21は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、物流管理サーバ20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ21は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域及び揮発性のメモリ領域を含む。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ22は、プロセッサ21が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを揮発性のメモリ領域で記憶する。またメインメモリ22は、プロセッサ21によって、揮発性のメモリ領域がワークエリア又はカウンタエリアとして使用される。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶デバイス23は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス23としては、例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の周知の記憶デバイスを単独で、あるいは複数組み合わせて用いられる。補助記憶デバイス23は、プロセッサ21が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ21での処理によって生成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス23は、アプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
メインメモリ22又は補助記憶デバイス23が記憶するアプリケーションプログラムは、後述する制御プログラムを含む。制御プログラムをメインメモリ22又は補助記憶デバイス23にインストールする方法は特に限定されるものではない。リムーバブルな記録媒体に制御プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により制御プログラムを配信して、メインメモリ22又は補助記憶デバイス23にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
時計24は、物流管理サーバ20の時刻情報源として機能する。プロセッサ21は、時計24によって計時される時刻情報を基に、現在の日付及び時刻を計時する。
通信インターフェース25は、通信ネットワーク30を介して接続されたデータベースサーバ10とデータ通信を行うための回路である。
無線ユニット26は、アクセスポイント40を介して作業者端末50と無線によるデータ通信を行うための回路である。
かかる構成の物流管理サーバ20は、補助記憶デバイス23の記憶領域の一部を、検品済ファイル81、仕分先ファイル82及び仕分情報ファイル83の領域としている。また、物流管理サーバ20は、補助記憶デバイス23の記憶領域の一部に、マークテーブル84を形成している。
検品済ファイル81は、検品済レコード811(図6を参照)を記憶するための領域である。図6は、検品済レコード811の主要なデータ構造を示す模式図である。検品済レコード811は、納品日、商品ID、商品名、産地、入り数、規格、発注数、台車番号、第1台車ID、積載数、代替フラグ及び代替前商品ID等のデータ項目を含む。納品日、商品ID、商品名、産地、入り数、規格及び発注数は、検品を終えた商品に係る情報である。台車番号は、同一商品が複数台の検品用台車71に積載される場合に、検品用台車71毎に割り当てられる一連の番号である。第1台車IDは、検品を終えた商品を積載する検品用台車71を識別するために作成されたコードである。例えば、納品日と商品IDと台車番号との組み合わせによって、一義的な第1台車IDが作成される。積載数は、対応する第1台車IDで識別される検品用台車71に積載された商品の数である。積載数は、発注単位を“1”とする。代替フラグ及び代替前商品IDは、本部発注レコード131のデータである。すなわち、検品を終えた商品が代替商品である場合、その代替商品の本部発注レコード131に含まれる代替フラグと代替前商品IDとが、検品済レコード811に組み入れられる。
仕分先ファイル82は、仕分先レコード821(図7を参照)を記憶するための領域である。図7は、仕分先レコード821の主要なデータ構造を示す模式図である。仕分先レコード821は、発行日、店舗ID、店舗名、第2台車ID、マークID等のデータ項目を含む。発行日は、店舗ラベル62を発行した日付である。店舗ID及び店舗名は、仕分された商品が納品される店舗の情報である。第2台車IDは、仕分された商品を積載する出荷用台車72を識別するために作成されたコードである。例えば、発行日と店舗IDとの組み合わせによって、一義的な第2台車IDが作成される。マークIDは、第2台車IDで識別される出荷用台車72に貼付される店舗ラベル62に印刷されたマーク621(図20を参照)の識別コードである。マーク621は、仕分業務を担当する作業者が、仕分先となる出荷用台車72を視覚的に識別できるように、出荷用台車72毎に割り当てられる記号である。マーク621は、仕分先記号の一例である。仕分先記号は、マーク621に限定されず、図形、数字、アルファベット等、出荷用台車72を視覚的に識別できるものであればよい。
仕分情報ファイル83は、仕分情報レコード831(図8を参照)を記憶するための領域である。図8は、仕分情報レコード831の主要なデータ構造を示す模式図である。仕分情報レコード831は、第1台車ID、商品ID、商品名、店舗ID、店舗名、仕分数等のデータ項目を含む。第1台車IDは、仕分業務によって仕分される商品が積載された検品用台車71のコードである。商品ID、商品名、店舗ID、店舗名及び仕分数は、第1台車IDで識別される検品用台車71に積載された商品の情報及びその商品の仕分に係る情報である。
図9は、マークテーブル84の主要なデータ構造を示す模式図である。マークテーブル84は、複数のマークIDとそれぞれ関連付けて、種類の異なるマーク621の画像と、使用済フラグとを記憶したデータテーブルである。使用済フラグは、対応するマークIDで識別されるマーク621が店舗ラベル62で使用済か否かを識別するための1ビットデータである。本実施形態では、使用済のマーク621に対応した使用済フラグを“1”とする。したがって、使用済でないマーク621に対応した使用済フラグは、“0”である。
[物流管理システム100の動作及び作用効果の説明]
図10乃至図18は、物流管理サーバ20のプロセッサ21が、制御プログラムに従って実行する主要な情報処理の手順を示す流れ図である。図19は、台車ラベル61の一例を示す模式図である。図20は、店舗ラベル62の一例を示す模式図である。図21乃至図32は、作業者端末50の表示デバイスに表示される各種画像の一例である。以下、各図を用いて、物流管理システム100の主要な動作及び作用効果について説明する。なお、以下の説明は一例である。同様な結果が得られるのであれば、その手順等は特に限定されるものではない。
始めに、物流センタにおいて、入荷検品業務、仕分数変更業務、店舗ラベル発行業務又は仕分業務を実行する作業者は、作業者端末50を起動する。プロセッサ21は、作業者端末50が起動したことを認識すると、図10の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。
先ず、プロセッサ21は、ACT1として作業者端末50に対してログイン画面を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスには、ログイン画面が表示される。ログイン画面は、作業者によるログイン操作として例えば従業員コードとパスワードの入力を受け付ける画面である。
プロセッサ21は、ACT2としてログイン操作が行われるのを待ち受ける。プロセッサ21は、ログイン画面が表示された作業者端末50でログイン操作が行われたことを検知すると、ACT2においてYESと判定し、ACT3へと進む。プロセッサ21は、ACT3としてログインが有効であるか否かを判定する。例えば従業員コードに対して設定されたパスワードが、入力されたパスワードと一致しない場合、プロセッサ21は、ログインが無効であると判定する。プロセッサ21は、ACT3においてNOと判定し、ACT1へと戻る。プロセッサ21は、ログイン画面を再度表示させて、ログイン操作が行われるのを待ち受ける。
プロセッサ21は、従業員コードに対して設定されたパスワードが、入力されたパスワードと一致する場合、ログインが有効であると判定する。プロセッサ21は、ACT3においてYESと判定し、ACT4へと進む。プロセッサ21は、ACT4として作業者端末50に対して業務選択画面SCa(図21を参照)を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスには、業務選択画面SCaが表示される。業務選択画面SCaは、作業者が実施する業務の選択を促す画面である。
図21は、業務選択画面SCaの一表示例である。図示するように業務選択画面SCaには、入荷検品ボタンBTa、仕分数変更ボタンBTb、店舗ラベル発行ボタンBTc及び仕分ボタンBTdの各画像が配置されている。入荷検品ボタンBTaは、入荷検品業務の実施を指令するための操作子である。仕分数変更ボタンBTbは、仕分数変更業務の実施を指令するための操作子である。店舗ラベル発行ボタンBTcは、店舗ラベル発行業務の実施を指令するための操作子である。仕分ボタンBTdは、仕分業務の実施を指令するための操作子である。
図10の説明に戻る。
作業者端末50に業務選択画面SCaを表示させたプロセッサ21は、ACT5として入荷検品ボタンBTaが入力されたか否かを確認する。入荷検品ボタンBTaが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT5においてNOと判定し、ACT6へと進む。プロセッサ21は、ACT6として仕分数変更ボタンBTbが入力されたか否かを確認する。仕分数変更ボタンBTbが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT6においてNOと判定し、ACT7へと進む。プロセッサ21は、ACT7として店舗ラベル発行ボタンBTcが入力されたか否かを確認する。店舗ラベル発行ボタンBTcが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT7においてNOと判定し、ACT8へと進む。プロセッサ21は、ACT8として仕分ボタンBTdが入力されたか否かを確認する。仕分ボタンBTdが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT8においてNOと判定し、ACT5へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT5乃至ACT8において、入荷検品ボタンBTa、仕分数変更ボタンBTb、店舗ラベル発行ボタンBTc又は仕分ボタンBTdが入力されるのを待ち受ける。
入荷検品業務を実行する作業者は、作業者端末50を操作して、入荷検品ボタンBTaを入力する。ACT5乃至ACT8の待ち受け状態にあるプロセッサ21は、入荷検品ボタンBTaが入力されたことを検知すると、ACT5においてYESと判定し、ACT9へと進む。プロセッサ21は、ACT9として入荷検品処理を実行する。そして入荷検品処理を終えると、プロセッサ21は、ACT4へと戻る。すなわちプロセッサ21は、作業者端末50に対して業務選択画面SCaを表示するように指令し、ACT5乃至ACT8の待ち受け状態に戻る。
仕分数変更業務を実行する作業者は、作業者端末50を操作して、仕分数変更ボタンBTbを入力する。ACT5乃至ACT8の待ち受け状態にあるプロセッサ21は、仕分数変更ボタンBTbが入力されたことを検知すると、ACT6においてYESと判定し、ACT10へと進む。プロセッサ21は、ACT10として仕分数変更処理を実行する。そして仕分数変更処理を終えると、プロセッサ21は、ACT4へと戻る。すなわちプロセッサ21は、作業者端末50に対して業務選択画面SCaを表示するように指令し、ACT5乃至ACT8の待ち受け状態に戻る。
店舗ラベル発行業務を実行する作業者は、作業者端末50を操作して、店舗ラベル発行ボタンBTcを入力する。ACT5乃至ACT8の待ち受け状態にあるプロセッサ21は、店舗ラベル発行ボタンBTcが入力されたことを検知すると、ACT7においてYESと判定し、ACT11へと進む。プロセッサ21は、ACT11として店舗ラベル発行処理を実行する。そして店舗ラベル発行処理を終えると、プロセッサ21は、ACT4へと戻る。すなわちプロセッサ21は、作業者端末50に対して業務選択画面SCaを表示するように指令し、ACT5乃至ACT8の待ち受け状態に戻る。
仕分業務を実行する作業者は、作業者端末50を操作して、仕分ボタンBTdを入力する。ACT5乃至ACT8の待ち受け状態にあるプロセッサ21は、仕分ボタンBTdが入力されたことを検知すると、ACT8においてYESと判定し、ACT12へと進む。プロセッサ21は、ACT12として仕分処理を実行する。そして仕分処理を終えると、プロセッサ21は、ACT4へと戻る。すなわちプロセッサ21は、作業者端末50に対して業務選択画面SCaを表示するように指令し、ACT5乃至ACT8の待ち受け状態に戻る。
なお、ACT5乃至ACT8の待ち受け状態において、ボタンの入力を待ち受ける順番は特に限定されるものではない。要は、プロセッサ21は、入荷検品ボタンBTaが入力された場合には入荷検品処理を実行し、仕分数変更ボタンBTbが入力された場合には仕分数変更処理を実行し、店舗ラベル発行ボタンBTcが入力された場合には店舗ラベル発行処理を実行し、仕分ボタンBTdが入力された場合には仕分処理を実行する。そしてプロセッサ21は、各々の処理を終える毎に、作業者端末50の画面を業務選択画面SCaに戻す。このように、ログインが有効であった作業者端末50においては、業務選択画面SCaがホーム画面となる。
次に、入荷検品処理の手順について説明する。
図11乃至図13は、入荷検品処理の具体的な手順を示す流れ図である。入荷検品処理を開始したプロセッサ21は、図11のACT21として作業者端末50に対して納品日入力画面を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスには、納品日入力画面が表示される。納品日入力画面は、納品日の入力を受け付ける画面である。入荷検品業務を担当する作業者は、作業者端末50を操作して、納品日入力画面から納品日を入力する。
プロセッサ21は、ACT22として納品日が入力されるのを待ち受ける。プロセッサ21は、作業者端末50において納品日が入力されたことを検知すると、ACT22においてYESと判定し、ACT23へと進む。プロセッサ21は、ACT23としてその納品日を記憶する。納品日は、例えばメインメモリ22の揮発性メモリ領域にて記憶される。
プロセッサ21は、ACT24として作業者端末50に対して納入業者リスト画面SCb(図22を参照)を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスには、納入業者リスト画面SCbが表示される。納入業者リスト画面SCbは、納入業者のリストを表示し、そのリストの中から検品対象の商品を納入した納入業者の指定を促す画面である。
図22は、納入業者リスト画面SCbの一表示例である。図示するように納入業者リスト画面SCbには、各納入業者の納入業者ID、業者名及び担当者を一覧にした納入業者リストが配置されている。また、納品日変更ボタンBTe及び決定ボタンBTfの画像も配置されている。
納入業者リスト画面SCbを確認した作業者は、作業者端末50を操作して、納入業者リストから検品対象の商品を納入した納入業者を指定し、決定ボタンBTfを入力する。なお、作業者は、納品日を変更する場合には、納品日変更ボタンBTeを入力する。
図11の説明に戻る。
作業者端末50に納入業者リスト画面SCbを表示させたプロセッサ21は、ACT25として納入業者が指定されるのを待ち受ける。なお、図示しないが、この待ち受け状態において、納品日変更ボタンBTeが入力された場合には、プロセッサ21は、ACT21へと戻る。すなわちプロセッサ21は、作業者端末50に対して納品日入力画面を表示するように指令し、納品日が入力されるのを待ち受ける。
プロセッサ21は、決定ボタンBTfの入力により納入業者が指定されたことを検知すると、ACT25においてYESと判定し、ACT26へと進む。プロセッサ21は、ACT26として本部の発注伝票データベース13を検索する。そしてプロセッサ21は、ACT27としてメインメモリ22に記憶した納品日と納品予定日が一致しており、かつ、納入業者リスト画面SCbを介して指定された納入業者と納入業者IDが一致する本部発注レコード131の有無を確認する。
納品日及び納入業者が一致する本部発注レコード131が発注伝票データベース13に1つも存在しない場合、納品日又は納入業者の指定が誤りである場合が想定される。プロセッサ21は、ACT27においてNOと判定し、入荷検品処理をエラーとして終了する。
納品日及び納入業者が一致する本部発注レコード131が発注伝票データベース13に存在する場合には、プロセッサ21は、ACT27においてYESと判定し、ACT28へと進む。プロセッサ21は、ACT28として発注伝票データベース13から納品日及び納入業者が一致する本部発注レコード131を全て取得する。そしてプロセッサ21は、ACT29としてその取得した本部発注レコード131のデータを基に、作業者端末50に対して発注リスト画面SCc(図23を参照)を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスに発注リスト画面SCcが表示される。発注リスト画面SCcは、指定された納入業者に対して、入力された納品日を納品予定日として発注した商品のリスト、いわゆる発注リストを表す画面である。作業者は、この発注リストを基に入荷検品業務を実行する。
図23は、発注リスト画面SCcの一表示例である。図示するように発注リスト画面SCcには、発注商品の商品ID、商品名、産地、規格、入り数及び発注数を一覧にした発注リストが配置されている。また、戻るボタンBTg、検品ボタンBTh、代替商品ボタンBTi及びホームボタンBTjの画像も配置されている。
発注リスト画面SCcを確認した作業者は、作業者端末50を操作して、発注リストから検品対象の商品を指定し、検品ボタンBThを入力する。このとき、検品対象の商品が、発注リストの商品と商品名は一致するものの産地が異なる場合がある。この商品は、発注リストの商品の代替として納入された代替商品である。この場合、作業者は、発注リストから検品対象の商品を指定し、代替商品ボタンBTiを入力する。なお、納入業者を指定し直す場合には、作業者は、戻るボタンBTgを入力する。また、入荷検品処理を中止する場合には、作業者は、ホームボタンBTjを入力する。
図11の説明に戻る。
作業者端末50に発注リスト画面SCcを表示させたプロセッサ21は、ACT30として戻るボタンBTgが入力されたか否かを確認する。戻るボタンBTgが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT30においてNOと判定し、ACT31へと進む。プロセッサ21は、ACT31として検品ボタンBThが入力されたか否かを確認する。検品ボタンBThが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT31においてNOと判定し、ACT32へと進む。プロセッサ21は、ACT32として代替商品ボタンBTiが入力されたか否かを確認する。代替商品ボタンBTiが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT32においてNOと判定し、ACT33へと進む。プロセッサ21は、ACT33としてホームボタンBTjが入力されたか否かを確認する。ホームボタンBTjが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT33においてNOと判定し、ACT30へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT30乃至ACT33において、戻るボタンBTg、検品ボタンBTh、代替商品ボタンBTi又はホームボタンBTjのいずれかが入力されるのを待ち受ける。なお、ACT30乃至ACT33の待ち受け状態においても、ボタンの入力を待ち受ける順番は特に限定されるものではない。
ACT30乃至ACT33の待ち受け状態において、戻るボタンBTgが入力されたことを検知すると、プロセッサ21は、ACT30においてYESと判定し、ACT24へと戻る。すなわちプロセッサ21は、作業者端末50に対して納入業者リスト画面SCbを表示するように指令し、納入業者が指定されるのを待ち受ける。
ACT30乃至ACT33の待ち受け状態において、検品ボタンBThが入力されたことを検知すると、プロセッサ21は、ACT31においてYESと判定し、図12のACT41へと進む。プロセッサ21は、ACT41として発注リストから検品対象の商品が指定されているか否かを確認する。検品対象の商品が指定されることなく検品ボタンBThが入力された場合、プロセッサ21は、ACT41においてNOと判定し、図11のACT29へと戻る。すなわちプロセッサ21は、作業者端末50に対して発注リスト画面SCcを表示するように指令する。そしてプロセッサ21は、ACT30乃至ACT33の待ち受け状態となる。
発注リストからいずれかの商品が検品対象として指定された状態で検品ボタンBThが入力された場合、プロセッサ21は、ACT41においてYESと判定し、ACT42へと進む。プロセッサ21は、ACT42として検品対象として指定された商品の商品IDをメインメモリ22のワークエリアMaに書き込む。またプロセッサ21は、ACT43として検品対象として指定された商品の発注数をワークエリアMbとワークエリアMcとに書き込む。
プロセッサ21は、ACT44としてメインメモリ22のカウンタエリアCaに初期値“0”をセットする。次いでプロセッサ21は、ACT45としてカウンタエリアCaのカウント値を“1”だけ増加する。プロセッサ21は、ACT46として作業者端末50に対して積載数入力画面SCd(図24を参照)を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスには、積載数入力画面SCdが表示される。積載数入力画面SCdは、検品対象の商品を検品用台車71に積載した数の入力を受け付ける画面である。
図24は、積載数入力画面SCdの一表示例である。積載数入力画面SCdは、発注リスト画面SCcに表示された発注リストから商品IDが「9999」の商品が検品対象として指定された場合の画面例である。図示するように、積載数入力画面SCdには、検品対象として指定された商品の本部発注レコード131に含まれる商品名「AAAA」、産地「AA産」及び規格「Lサイズ」が表示される。以下では、検品対象として指定された商品の本部発注レコード131を本部発注レコード1311と表す。
積載数入力画面SCdには、発注数、積載実績、残数、台車番号、台車種別及び積載数の各ボックスエリアが配置されている。そのうち、発注数のボックスエリアには、本部発注レコード1311に含まれる発注数「80」が表示される。台車番号のボックスエリアには、カウンタエリアCaのカウント値が、例えば3桁の台車番号として表示される。台車種別のボックスエリアは、プルダウンメニューで台車の種類を選択可能となっている。
積載数入力画面SCdには、テンキーボタンBTkの画像が配置されている。テンキーボタンBTkは、「0」から「9」までの数字ボタンと、「E」の登録ボタンと、「C」のクリアボタンとを含む。また積載数入力画面SCdには、戻るボタンBTg、ラベル発行ボタンBTl、完了ボタンBTm及びホームボタンBTjの画像も配置されている。
入荷検品業務を担当する作業者は、先ず、1台目の検品用台車71を用意する。以下では、1台目の検品用台車71を検品用台車711と表す。作業者は、検品用台車711の種類を、車種別ボックスエリアのプルダウンメニューから選択する。次いで作業者は、検品対象の商品、つまりは積載数入力画面SCdに商品名等が表示された商品を検品用台車711に積み込む。そして、検品用台車711が満載になるか、商品の積み込みが終了すると、作業者は、テンキーボタンBTkで積載数を置数し、登録ボタンを入力する。積載数は、発注単位の商品を“1”とした個数である。入力された積載数は、積載数入力画面SCdの積載数ボックスエリアに表示される。積載数ボックスエリアの表示を確認した作業者は、ラベル発行ボタンBTlを入力する。
図12の説明に戻る。
作業者端末50に積載数入力画面SCdを表示させたプロセッサ21は、ACT47として作業者端末50を介して積載数が入力されたか否かを確認する。積載数が入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT47においてNOと判定し、ACT48へと進む。プロセッサ21は、ACT48として完了ボタンBTmが入力されたか否かを確認する。完了ボタンBTmが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT48においてNOと判定し、ACT47へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT47及びACT48として積載数が入力されるか完了ボタンBTmが入力されるのを待ち受ける。
ACT47及びACT48の待ち受け状態において、テンキーボタンBTkと登録ボタンとにより積載数が入力されたことを検知すると、プロセッサ21は、ACT47においてYESと判定し、ACT49へと進む。プロセッサ21は、ACT49としてワークエリアMdに積載数を加算する。なお、ワークエリアMdの初期値は“0”である。プロセッサ21は、ACT50としてワークエリアMcの値からワークエリアMdの値を減算し、その減算後の値をワークエリアMcに書き込む。
プロセッサ21は、ACT51としてラベル発行ボタンBTlが入力されるのを待ち受ける。ラベル発行ボタンBTlは、積載数が入力される前はグレーアウトしており、入力が無効となっている。しかしラベル発行ボタンBTlは、積載数が入力されると、グレーアウトが解除されて入力が有効となる。
プロセッサ21は、ラベル発行ボタンBTlが入力されたことを検知すると、ACT51においてYESと判定し、ACT52へと進む。プロセッサ21は、ACT52として第1台車IDを作成する。例えばプロセッサ21は、前述したように、納品日と商品IDと台車番号との組み合わせによって第1台車IDを作成する。納品日は、メインメモリ22に記憶した納品日である。商品IDは、本部発注レコード1311の情報である。台車番号は、カウンタエリアCaのカウント値である。
プロセッサ21は、ACT53として検品対象の商品に係わる検品済レコード811を検品済ファイル81に保存する。この検品済レコード811の納品日は、メインメモリ22に記憶した納品日である。商品ID、商品名、産地、入り数、規格及び発注数は、本部発注レコード1311の情報である。台車番号は、カウンタエリアCaのカウント値である。第1台車IDは、ACT52において作成されたコードである。積載数は、テンキーボタンBTkと登録ボタンとにより入力された積載数である。
プロセッサ21は、ACT54として台車ラベル61を発行するようにプリンタ60を制御する。この制御により、作業者端末50とペアになったプリンタ60により台車ラベル61が印刷され、発行される。
台車ラベル61の一発行例を図19に示す。図示するように台車ラベル61には、商品名と、台車番号と、積載数と、二次元データコード611とが印刷される。商品名、台車番号及び積載数は、検品対象の商品に係わる検品済レコード811の情報である。二次元データコード611は、当該検品済レコード811の第1台車IDと積載数とを二次元コード化したものである。二次元データコード611は、第1台車ID及び積載数に、当該検品済レコード811の他の情報を含めてコード化したものであってもよい。二次元データコード611は、第1台車IDをコード化したものであってもよい。台車ラベル61に印刷される情報は、商品名、台車番号、積載数及び二次元データコード611に限定されるものではない。例えば、納品日、産地、入り数、規格等の情報が台車ラベル61にさらに印刷されてもよい。
台車ラベル61の発行を制御したプロセッサ21は、ACT45へと戻る。すなわちプロセッサ21は、カウンタエリアCaのカウント値をさらに“1”だけ増加する。またプロセッサ21は、作業者端末50に対して積載数入力画面SCdを表示するように指令し、積載数が入力されるか完了ボタンBTmが入力されるのを待ち受ける。このとき、積載数入力画面SCdの積載実績ボックスエリアには、ワークエリアMdの値が表示される。残数ボックスエリアには、ワークエリアMcの値が表示される。
作業者は、商品を積み込んだ検品用台車711に台車ラベル61を貼り付ける。そして作業者は、その検品用台車711に積み込んだ商品と、産地、入り数及び規格が同一の商品が他に納入されているか否かを確認する。納入されている場合、作業者は、2台目の検品用台車71を用意する。以下では、2台目の検品用台車71を検品用台車712と表す。作業者は、検品用台車712の種類が検品用台車711とは異なるか否かを確認する。種類が異なる場合、作業者は、検品用台車712の種類を前述したプルダウンメニューから選択する。次いで作業者は、検品用台車711に対する作業と同様に、検品対象の商品を検品用台車712に積み込む。そして、検品用台車712が満載になるか、商品の積み込みが終了すると、作業者は、テンキーボタンBTkで積載数を置数し、登録ボタンを入力する。その後、作業者は、ラベル発行ボタンBTlを入力する。
このような操作に対しても、プロセッサ21は、ACT49乃至ACT54の処理を前述したのと同様に実行する。したがって、検品済ファイル81に新たな検品済レコード811が記憶される。この検品済レコード811は、その前に記憶された検品済レコード811と納品日、商品ID、商品名、産地、入り数、規格及び発注数が一致し、台車番号及び第1台車IDが異なる。積載数は、作業者によって入力される値なので、一致する場合もあり得るし、一致しない場合もあり得る。
作業者は、商品を積み込んだ検品用台車712に台車ラベル61を貼り付ける。そして作業者は、検品対象の商品の検品用台車71への積み込みが完了すると、完了ボタンBTmを入力する。
プロセッサ21は、ACT47及びACT48の待ち受け状態において、完了ボタンBTmが入力されたことを検知すると、ACT48においてYESと判定し、ACT55へと進む。プロセッサ21は、ACT55としてワークエリアMcの値が“0”であるか否かを確認する。発注数と同数の商品が検品用台車71に積載されると、ワークエリアMcの値が“0”となる。つまり、ワークエリアMcの値が“0”ということは、検品が正しく終了したことを意味する。この場合、プロセッサ21は、ACT55においてYESと判定し、図11のACT29へと戻る。すなわちプロセッサ21は、作業者端末50に対して発注リスト画面SCcを再度表示するように指令して、ACT30乃至ACT33の待ち受け状態となる。
したがって作業者は、次の検品対象の商品がある場合には、発注リストからその商品を指定し、検品ボタンBTh又は代替商品ボタンBTiを入力する。入荷検品業務を終了する場合には、作業者は、ホームボタンBTjを入力する。
一方、ワークエリアMcの値が“0”でないときには、作業者が積載数の入力を間違えた可能性がある。そこでプロセッサ21は、ACT55においてNOと判定し、ACT56へと進む。プロセッサ21は、ACT56として作業者端末50に対して確認修正画面SCe(図25を参照)を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスには、確認修正画面SCeが表示される。確認修正画面SCeは、検品対象の商品が積載された台車の台車番号と積載数とを表示し、作業者に積載数が正しいか否かを確認させて修正を促す画面である。
図25は、確認修正画面SCeの一表示例である。図示するように確認修正画面SCeには、台車番号と台車種別と積載数とのリストが表示される。リストは、ACT53の処理で検品済ファイル81に保存した検品済レコード811から作成される。なお、ラベル発行ボタンBTlは消去又はグレーアウトしている。
確認修正画面SCeを確認した作業者は、リストの積載数と実際の積載数とを照合する。その結果、リストの積載数が異なる場合、作業者は、テンキーボタンBTkを操作してリストの積載数を修正する。そして作業者は、ラベル発行ボタンBTlを入力する。積載数の修正を終えるか、積載数に誤りがないことを確認すると、作業者は、完了ボタンBTmを入力する。
図12の説明に戻る。
作業者端末50に確認修正画面SCeを表示させたプロセッサ21は、ACT57としてラベル発行ボタンBTlが入力されたか否かを確認する。ラベル発行ボタンBTlが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT57においてNOと判定し、ACT58へと進む。プロセッサ21は、ACT58として完了ボタンBTmが入力されたか否かを確認する。完了ボタンBTmが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT58においてNOと判定し、ACT57へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT57及びACT58としてラベル発行ボタンBTlが入力されるか完了ボタンBTmが入力されるのを待ち受ける。
プロセッサ21は、ACT57及びACT58の待ち受け状態において、ラベル発行ボタンBTlが入力されたことを検知すると、ACT57においてYESと判定し、ACT59へと進む。プロセッサ21は、ACT59としてリストの修正に合わせて検品済レコード811の積載数を修正する。そしてプロセッサ21は、ACT60として修正後の検品済レコード811を基に、台車ラベル61を発行するようにプリンタ60を制御する。その後、プロセッサ21は、ACT58へと進み、ACT57及びACT58の待ち受け状態となる。
プロセッサ21は、ACT57及びACT58の待ち受け状態において、完了ボタンBTmが入力されたことを検知すると、ACT58においてYESと判定する。プロセッサ21は、図11のACT29へと戻る。そしてプロセッサ21は、作業者端末50に対して発注リスト画面SCcを再度表示するように指令して、ACT30乃至ACT33の待ち受け状態となる。
したがって、リストの積載数を修正した作業者は、その積載数を修正した検品用台車71の台車ラベル61を貼り替えることとなる。
プロセッサ21は、ACT30乃至ACT33の待ち受け状態において、代替商品ボタンBTiが入力されたことを検知すると、ACT32においてYESと判定し、図13のACT61へと進む。プロセッサ21は、ACT61として発注リストから商品が指定されているか否かを確認する。商品が指定されることなく代替商品ボタンBTiが入力された場合、プロセッサ21は、ACT61においてNOと判定し、図11のACT29へと戻る。すなわちプロセッサ21は、作業者端末50に対して発注リスト画面SCcを表示するように指令する。そしてプロセッサ21は、ACT30乃至ACT33の待ち受け状態となる。
発注リストからいずれかの商品が指定された状態で代替商品ボタンBTiが入力された場合、プロセッサ21は、ACT61においてYESと判定し、ACT62へと進む。プロセッサ21は、ACT62としてカウンタエリアCdに初期値“0”をセットする。次いでプロセッサ21は、ACT63として作業者端末50に対して代替商品登録画面SCf(図26を参照)を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスには、代替商品登録画面SCfが表示される。代替商品登録画面SCfは、代替商品として納入された商品の登録を受け付ける画面である。
図26は、代替商品登録画面SCfの一表示例である。図示するように代替商品登録画面SCfには、納品日と納入業者の業者名が表示されている。納品日は、納品日入力画面から入力された納品日である。業者名は、納入業者リストから選択された納入業者の業者名である。また代替商品登録画面SCfには、発注商品のボックスエリアと、複数(図では3つ)の代替商品のボックスエリアと、産地入力のボックスエリアと、商品リストの表示エリアとが配置されている。さらに代替商品登録画面SCfには、戻るボタンBTg、追加ボタンBTn及びホームボタンBTjが配置されている。
このように、検品対象の商品に対して代替商品の納入を確認した作業者が、発注リスト画面SCcにおいてその検品対象の商品を指定し、代替商品ボタンBTiを入力すると、作業者端末50の画面が代替商品登録画面SCfに切り替わる。代替商品登録画面SCfにおいて、発注商品のボックスエリアには、検品対象の商品の商品名、産地及び規格が表示される。代替商品のボックスエリア及び産地入力のボックスエリアは空欄となっている。表示エリアにも商品リストは表示されていない。
作業者は、代替商品登録画面SCfの産地入力ボックスエリアに代替商品の産地を入力する。なお、産地の入力方法は特に限定されない。プルダウンメニューの中から選択された産地をボックスエリアに入力してもよいし、別途、産地のリストを表示させて、そのリストから選択された産地をボックスエリアに入力してもよい。あるいは、産地を示すテキストを作業者がボックスエリアに入力してもよい。
図13の説明に戻る。
作業者端末50に代替商品登録画面SCfを表示させたプロセッサ21は、ACT64として産地が入力されたか否かを確認する。産地が入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT64においてNOと判定し、ACT65へと進む。プロセッサ21は、ACT65として戻るボタンBTgが入力されたか否かを確認する。戻るボタンBTgが入力されていない場合には、プロセッサ21は、ACT65においてNOと判定し、ACT64へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT64及びACT65として産地が入力されるか戻るボタンBTgが入力されるのを待ち受ける。なお、この待ち受け状態において、追加ボタンBTnはグレーアウトしており、入力が無効となっている。
プロセッサ21は、ACT64及びACT65の待ち受け状態において、産地が入力されると、ACT64においてYESと判定し、ACT66へと進む。プロセッサ21は、ACT66として入力された産地を含む商品のリストを、代替商品登録画面SCfの表示エリアに表示させる。図26に示すように、商品リストは、商品ID、商品名、産地、規格及び入り数を一覧にしたものである。商品リストは、商品マスタデータベース11に記憶されている商品マスタレコード111を基に作成される。産地が入力されると、代替商品登録画面SCfでは、追加ボタンBTnの入力が有効となる。
そこで、産地を入力した作業者は、商品リストから代替商品のデータを探し出して指定し、追加ボタンBTnを入力する。
作業者端末50に商品リストを表示させたプロセッサ21は、ACT67として追加ボタンBTnが入力されるのを待ち受ける。追加ボタンBTnが入力されたことを検知すると、プロセッサ21は、ACT67においてYESと判定し、ACT68へと進む。プロセッサ21は、ACT68として代替商品が指定されているか否かを確認する。代替商品が指定されていない場合、プロセッサ21は、ACT68においてNOと判定し、ACT67へと戻る。
代替商品が指定されていた場合には、プロセッサ21は、ACT68においてYESと判定し、ACT69へと進む。プロセッサ21は、ACT69としてカウンタエリアCbのカウント値を“1”だけ増加する。さらにプロセッサ21は、ACT70として代替商品に係る本部発注レコード131を作成する。以下、代替商品に係る本部発注レコード131を本部発注レコード1312と称する。
本部発注レコード1312の本部伝票ID、納入業者ID、発注日及び納品予定日は、検品対象として指定された商品の本部発注レコード131、すなわち本部発注レコード1311の情報である。発注数は“0”である。商品ID、商品名、産地、入り数、規格及び仕入れ価格は、代替商品として指定された商品の商品マスタレコード111の情報である。仕入れ価格合計は、仕入れ価格に発注数を乗算して算出された金額である。ただし、発注数が“0”なので、仕入れ価格合計は“0”となる。代替フラグは、“1”である。代替番号は、カウンタエリアCbのカウント値である。代替前商品IDは、本部発注レコード1311の商品IDである。
プロセッサ21は、ACT71として本部発注レコード1312を発注伝票データベース13に追加する。例えばプロセッサ21は、本部発注レコード1311の次に本部発注レコード1312を追加する。
プロセッサ21は、ACT72として代替商品の複数のボックスエリアのうち、カウンタエリアCbのカウント値に対応したボックスエリアに、本部発注レコード1312の商品名、産地及び規格を表示させる。その後、プロセッサ21は、ACT64へと戻る。そしてプロセッサ21は、産地が入力されるか戻るボタンBTgが入力されるのを待ち受ける。
作業者は、検品対象の商品に対してさらに別の代替商品が有る場合、その代替商品の産地を入力する。そして作業者は、当該産地の商品リストから代替商品を指定して、追加ボタンBTnを入力する。かくして、その代替商品に係る本部発注レコード1312が発注伝票データベース13に追加される。作業者は、検品対象の商品に対して代替商品が無いことを確認すると、戻るボタンBTgを入力する。
プロセッサ21は、ACT64及びACT65の待ち受け状態において、戻るボタンBTgが入力されたことを検知すると、図11のACT26へと戻る。すなわちプロセッサ21は、本部の発注伝票データベース13から、メインメモリ22に記憶した納品日と納品予定日が一致しており、かつ、納入業者リスト画面SCbを介して指定された納入業者と納入業者IDが一致する本部発注レコード131を全て取得する。そしてプロセッサ21は、その取得した本部発注レコード131のデータを基に、作業者端末50に対して発注リスト画面SCcを表示するように指令する。したがって、発注リスト画面SCcには、ACT71の処理で発注伝票データベース13に追加された本部発注レコード1312に基づく代替商品の商品ID、商品名、産地、規格、入り数及び発注数も表示される。プロセッサ21は、ACT30乃至ACT33の待ち受け状態となる。
そして、ACT30乃至ACT33の待ち受け状態において、発注リストから代替商品が指定され、検品ボタンBThが入力されると、プロセッサ21は、図12のACT41以降の処理を前述したのと同様に実行する。ただしこの場合には、ACT53において検品済ファイル81に保存される検品済レコード811には、本部発注レコード1312の代替フラグ“1”と、代替前商品IDとが組み入れられる。
ACT30乃至ACT33の待ち受け状態において、ホームボタンBTjが入力されたことを検知すると、プロセッサ21は、ACT33においてYESと判定する。プロセッサ21は、入荷検品処理を終了する。
次に、仕分数変更処理の手順について説明する。
納入業者からは、必ずしも発注数と同数の商品が物流センタに納入されるとは限らない。そのような場合、物流センタでは、各店舗の仕入数を入荷数に合わせて調整する必要がある。この調整のための業務が仕分数変更業務である。仕分数変更業務を担当する作業者は、作業者端末50の業務選択画面SCaにおいて、仕分数変更ボタンBTbを入力する。かような操作により、物流管理サーバ20では、仕分数変更処理が開始される。
図14は、仕分数変更処理の具体的な手順を示す流れ図である。仕分数変更処理を開始したプロセッサ21は、ACT81として検品済ファイル81から検品済レコード811を取得する。プロセッサ21は、ACT82として検品済ファイル81に当該検品済レコードと商品ID若しくは代替商品IDが一致する他の検品済レコード811が存在するか否かを確認する。
商品ID若しくは代替商品IDが一致する他の検品済レコード811が存在しない場合、プロセッサ21は、ACT82においてNOと判定し、ACT83へと進む。プロセッサ21は、ACT83として検品済レコード811の積載数を当該検品済レコード811に対応した商品の入荷数として記憶する。
これに対し、商品ID若しくは代替商品IDが一致する他の検品済レコード811が存在する場合には、プロセッサ21は、ACT82においてYESと判定し、ACT84へと進む。プロセッサ21は、ACT84として商品ID若しくは代替商品IDが一致する全ての検品済レコード811を検品済ファイル81から取得し、各検品済レコード811の積載数を合計する。そしてプロセッサ21は、この積載数の合計を、当該検品済レコード811に対応した商品の入荷数として記憶する。
ACT83又はACT84の処理を終えると、プロセッサ21は、ACT85へと進む。プロセッサ21は、ACT85として検品済レコード811の発注数と入荷数とを比較し、入荷数が発注数と一致するか否かを確認する。入荷数が発注数と一致しない場合、プロセッサ21は、ACT85においてNOと判定し、ACT86へと進む。プロセッサ21は、ACT86として対象商品リストメモリに検品済レコード811を追加する。対象商品リストメモリは、例えばメインメモリ22の揮発性メモリ領域に形成されている。
詳しくは、プロセッサ21は、商品ID若しくは代替商品IDが一致する他の検品済レコード811が存在しない場合には、ACT81の処理で取得した検品済レコード811をそのまま対象商品リストメモリに追加する。これに対し、商品ID若しくは代替商品IDが一致する他の検品済レコード811が存在する場合には、プロセッサ21は、ACT81の処理で取得した検品済レコード811と、当該検品済レコード811と商品ID若しくは代替商品IDが一致する他の検品済レコード811とを対象商品リストメモリに追加する。
プロセッサ21は、ACT86の処理を終えると、ACT87へと進む。
一方、プロセッサ21は、入荷数が発注数と一致する場合には、ACT85においてYESと判定し、ACT86の処理をスキップしてACT87へと進む。
プロセッサ21は、ACT87として、ACT81又はACT84の処理で取得していない検品済レコード811が検品済ファイル81に存在するか否かを確認する。検品済ファイル81から取得していない検品済レコード811が存在する場合、プロセッサ21は、ACT87においてYESと判定し、ACT81へと戻る。そしてプロセッサ21は、その取得していない検品済レコード811を対象として、ACT81以降の処理を前述したのと同様に実行する。
プロセッサ21は、検品済ファイル81に記憶されている検品済レコード811を全て取得したならば、ACT87においてNOと判定し、ACT88へと進む。プロセッサ21は、ACT88として対象商品リストメモリのデータを基に、作業者端末50に対して対象商品リスト画面SCg(図27を参照)を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスに対象商品リスト画面SCgが表示される。対象商品リスト画面SCgは、入荷数が発注数と異なる商品のリストを表す画面である。作業者は、このリストを基に仕分数変更業務を実行する。
図27は、対象商品リスト画面SCgの一表示例である。図示するように対象商品リスト画面SCgには、対象商品リストメモリに記憶された検品済レコード811の商品ID、商品名、産地、規格、入り数、発注数、入荷数及び差分を一覧にした対象商品リストが配置されている。また、変更ボタンBToとホームボタンBTjの画像が対象商品リスト画面SCgに配置されている。
対象商品リストにおいて、代替フラグが組み入れられていない検品済レコード811のデータには、発注商品であることを示す記号(本実施形態では丸印)が表示されている。代替フラグが組み入れられている検品済レコード811のデータには、代替商品であることを示す記号(本実施形態では三角印)が表示されている。入荷数は、対応する検品済レコード811の積載数である。差分は、その積載数から発注数を減じた値である。値が負となる場合、差分の値の横に負の記号(本実施形態では黒三角印)が表示される。
対象商品リストに表示された商品は、入荷数が発注数と一致しない商品である。ただし、代替商品と合わせて入荷数が発注数と一致する商品は対象商品リストに表示されない。代替商品と合わせても入荷数が発注数と一致しない商品は対象商品リストに表示される。このため、仕分数を調整する必要がある。仕分数を調整する場合、作業者は、対象商品リストから仕分数を調整する商品を指定して変更ボタンBToを入力する。仕分数を調整しない場合には、作業者は、ホームボタンBTjを入力する。
なお、入荷数が発注数と一致しない商品が1つも存在しない場合には、対象商品リスト画面SCgに対象商品リストが表示されない。この場合、変更ボタンBToは表示されないかグレーアウトしている。したがって作業者は、ホームボタンBTjを入力することとなる。
図14の説明に戻る。
作業者端末50に対象商品リスト画面SCgを表示させたプロセッサ21は、ACT89として変更ボタンBToが入力されたか否かを確認する。変更ボタンBToが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT89においてNOと判定し、ACT90へと進む。プロセッサ21は、ACT90としてホームボタンBTjが入力されたか否を確認する。ホームボタンBTjが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT90においてNOと判定し、ACT89へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT89及びACT90において変更ボタンBToが入力されるか、ホームボタンBTjが入力されるのを待ち受ける。
プロセッサ21は、ACT89及びACT90の待ち受け状態において、変更ボタンBToが入力されたことを検知すると、ACT89においてYESと判定し、ACT91へと進む。プロセッサ21は、ACT91として変更対象の商品が指定されているか否かを確認する。対象商品リストの商品が指定されることなく変更ボタンBToが入力された場合、プロセッサ21は、ACT91においてNOと判定し、ACT89へと戻る。すなわちプロセッサ21は、変更ボタンBToの入力を無効とする。
対象商品リストの商品が指定された状態で変更ボタンBToが入力された場合には、プロセッサ21は、ACT91においてYESと判定し、ACT92へと進む。プロセッサ21は、ACT92として作業者端末50に対して仕分数調整画面SCh(図28を参照)を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスに仕分数調整画面SChが表示される。仕分数調整画面SChは、指定された商品に対する各店舗への仕分数を、作業者が手作業で調整できるようにした画面である。
図28は、仕分数調整画面SChの一表示例である。図示するように仕分数調整画面SChには、行列形式で表現された仕分数調整表TAが配置されている。また、戻るボタンBTgと完了ボタンBTmの画像が配置されている。
仕分数調整表TAは、1カラム目を店舗名とし、2カラム目を発注数とし、3カラム目を調整後仕分数とする。4カラム目以降は、仕分対象商品別の仕分数調整エリアである。仕分対象商品は、発注商品だけの場合もあるし、代替商品だけの場合もある。図28に示すように、発注商品と代替商品とが混在する場合もある。なお、仕分数調整画面SChにおいて、入荷数は、発注商品の入荷数である。代替数は、代替商品の入荷数である。挿入荷数は、発注商品の入荷数と代替商品の入荷数との合計である。
作業者は、発注商品については、その発注数の範囲内で、各店舗の仕分数を調整する。作業者は、代替商品については、その代替数の範囲内で各店舗の仕分数を調整する。そして、仕分数の調整を終えると、作業者は、完了ボタンBTmを入力する。途中で調整を止める場合には、作業者は、戻るボタンBTgを入力する。
図14の説明に戻る。
作業者端末50に仕分数調整画面SChを表示させたプロセッサ21は、ACT93として完了ボタンBTmが入力されたか否かを確認する。完了ボタンBTmが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT93においてNOと判定し、ACT94へと進む。プロセッサ21は、ACT94として戻るボタンBTgが入力されたか否を確認する。戻るボタンBTgが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT94においてNOと判定し、ACT93へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT93及びACT94において完了ボタンBTmが入力されるか、戻るボタンBTgが入力されるのを待ち受ける。
プロセッサ21は、ACT93及びACT94の待ち受け状態において、完了ボタンBTmが入力されたことを検知すると、ACT93においてYESと判定し、ACT95へと進む。プロセッサ21は、ACT95として仕分数調整画面SChで店舗毎に調整された仕分数と一致するように、当該店舗の店舗発注レコードに含まれている仕分数を変更する。その後、プロセッサ21は、ACT88へと戻る。
プロセッサ21は、ACT93及びACT94の待ち受け状態において、戻るボタンBTgが入力されたことを検知した場合には、ACT94においてYESと判定し、ACT88へと戻る。
ACT88へと戻ったプロセッサ21は、前述したように、対象商品リストメモリのデータを基に、作業者端末50に対して対象商品リスト画面SCgを表示するように指令する。そしてプロセッサ21は、ACT89及びACT90の待ち受け状態となる。この待ち受け状態において、ホームボタンBTjが入力されたことを検知すると、プロセッサ21は、ACT90においてYESと判定する。プロセッサ21は、仕分数変更処理を終了する。
次に、店舗ラベル発行処理の手順について説明する。
納入業者から納入された商品は、入荷検品業務を担当する作業者によって、商品毎に検品用台車71に積載される。そして、検品用台車71に積載された商品は、仕分業務を担当する作業者によって、店舗別の出荷用台車72に仕分けられる。ここで、各出荷用台車72には、店舗別の店舗ラベル62が貼付される。この店舗ラベル62を作成する業務が店舗ラベル発行業務である。店舗ラベル発行業務を担当する作業者は、作業者端末50の業務選択画面SCaにおいて、店舗ラベル発行ボタンBTcを入力する。かような操作により、物流管理サーバ20では、店舗ラベル発行処理が開始される。
図15は、店舗ラベル発行処理の具体的な手順を示す流れ図である。店舗ラベル発行処理を開始したプロセッサ21は、ACT101として作業者端末50に対して店舗リスト画面SCi(図29を参照)を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスには、店舗リスト画面SCiが表示される。店舗リスト画面SCiは、商品の発注元である各店舗のリストを表示し、そのリストの中から店舗ラベル62を発行する店舗の指定を促す画面である。
図29は、店舗リスト画面SCiの一表示例である。図示するように店舗リスト画面SCiには、各店舗の店舗ID及び店舗名のリストが表示されている。さらに各店舗と関連付けて、台車種別のボックスエリアと、チェックボックスCXとが表示されている。台車種別のボックスエリアは、プルダウンメニューで台車の種類を選択可能となっている。チェックボックスCXは、作業者がそのボックス内をチェックすることで、対応する店舗を指定したこととなる。店舗リスト画面SCiには、ラベル発行ボタンBTlとホームボタンBTjの画像も表示されている。
作業者は、店舗ラベル62を作成する店舗のチェックボックスCXにチェックを入れる。また、その店舗ラベル62が貼付される出荷用台車72の種類をボックスエリアから選択する。その後、作業者は、ラベル発行ボタンBTlを入力する。なお、選択された出荷用台車72の種類によって発行するラベルの大きさ等の形式を変更してもよい。なお、店舗リスト画面SCiにおける出荷用台車72の種類の選択は省略してもよい。
図15の説明に戻る。
作業者端末50に店舗リスト画面SCiを表示させたプロセッサ21は、ACT102としてラベル発行ボタンBTlが入力されたか否かを確認する。ラベル発行ボタンBTlが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT102においてNOと判定し、ACT103へと進む。プロセッサ21は、ACT103としてホームボタンBTjが入力されたか否かを確認する。ホームボタンBTjが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT103においてNOと判定し、ACT102へと戻る。ここに、プロセッサ21は、ACT102及びACT103において、ラベル発行ボタンBTlが入力されるか、ホームボタンBTjが入力されるのを待ち受ける。
プロセッサ21は、ACT102及びACT103の待ち受け状態において、ラベル発行ボタンBTlが入力されたことを検知すると、ACT102においてYESと判定し、ACT104へと進む。プロセッサ21は、ACT104としてチェックボックスCXにより店舗が選択されているか否かを確認する。店舗が選択されていない場合、プロセッサ21は、ACT104においてNOと判定し、ACT102へと戻る。すなわちプロセッサ21は、ACT102及びACT103の待ち受け状態に戻る。
チェックボックスにより1以上の店舗が選択されている場合、プロセッサ21は、ACT104においてYESと判定し、ACT105へと進む。プロセッサ21は、ACT105としてカウンタエリアCcにその店舗選択数をセットする。
プロセッサ21は、ACT106として選択された1店舗の店舗IDを取得する。そしてプロセッサ21は、ACT107として第2台車IDを生成する。例えばプロセッサ21は、前述したように、発行日と店舗IDとの組み合わせによって、第2台車IDを生成する。発行日は、時計24によって計時されている日付である。
プロセッサ21は、ACT108としてマークテーブル84を検索し、使用済フラグが“0”のマークIDの中からいずれか1つのマークIDを取得する。そしてプロセッサ21は、その取得したマークIDと関連付けられた使用済フラグを“1”とする。
プロセッサ21は、ACT109として仕分先レコード821(図7を参照)を保存する。ここで、仕分先レコード821の発行日は、時計24によって計時されている日付である。店舗ID及び店舗名は、店舗リストから選択された店舗のデータである。第2台車IDは、ACT107の処理で生成されたコードである。マークIDは、ACT108の処理で取得したコードである。
プロセッサ21は、ACT110として店舗ラベル62を発行するようにプリンタ60を制御する。この制御により、作業者端末50とペアになったプリンタ60により店舗ラベル62が印刷され、発行される。
ここで、図15の流れ図で示す手順の情報処理を実行するプロセッサ21は、記号取得手段、登録手段、発行制御手段として機能する。すなわち、プロセッサ21は、ACT106により取得した仕分先の店舗を示す店舗IDについて、ACT108としてマーク621を一例とする仕分先記号と関連付けられたマークIDを取得する(記号取得手段)。つまり、プロセッサ21は、仕分先ごとの仕分先記号を取得する。なお、プロセッサ21は、マークテーブル84を検索し、使用済フラグが“0”のマークIDの中からいずれか1つのマークIDを取得する。つまり、仕分先記号をランダムに取得することができる。すべての仕分先に対してマークがランダムに割り当てられるため、作業者が、仕分先とマークの対応を記憶し、記憶に基づき後述する仕分確認作業を行うことを防ぐことができる。このため、仕分確認作業の際、作業者に注意を促し、間違いを防ぐことができる。また、プロセッサ21は、仕分先を識別する店舗名および店舗ID、第2台車ID、仕分先記号を識別するマークIDを関連付けて、仕分先レコード821として仕分先データの一例である仕分先ファイル82に登録する(登録手段)。つまり、プロセッサ21は、仕分先と仕分先記号を関連付けて仕分先データに登録する。また、プロセッサ21は、仕分先ファイル82に保存された仕分先レコード821に基づき、プリンタ60を制御して店舗ラベルを発行する(発行制御手段)。つまり、プロセッサ21は、仕分先データに基づき店舗ラベルを発行する。これらの処理により、仕分先店舗ごとに異なるマークが割り当てられた店舗ラベルを発行する。作業者は、店舗ラベルに表示されたマークと仕分先店舗の対応付けを容易に識別することができる。
図20は、店舗ラベル62の一発行例である。店舗ラベル62には、店舗コードと店舗名が印刷されている。また、マークIDで識別されるマーク621が店舗ラベル62に印刷されている。なお、店舗ラベル62は、電子データとして提供してもよい。
プロセッサ21は、ACT111としてカウンタエリアCcのカウント値を“1”だけ減算する。そしてプロセッサ21は、ACT112としてカウンタエリアCcのカウント値が“0”になったか否かを確認する。カウント値が“0”よりも大きい場合、店舗リストから選択された別の店舗が存在する。プロセッサ21は、ACT112においてNOと判定し、ACT106へと戻る。そしてプロセッサ21は、ACT106乃至ACT112の処理を前述したのと同様に実行する。したがって、店舗リスト画面SCiで選択された全ての店舗に対して、仕分先レコード821が保存され、店舗ラベル62が発行される。ここで、各店舗ラベル62に印刷されるマーク621は、店舗毎に異なるデザインとなっている。
プロセッサ21は、カウンタエリアCcのカウント値が“0”になったことを確認すると、ACT112においてYESと判定し、ACT101へと戻る。そしてプロセッサ21は、店舗リスト画面SCiを表示させ、ACT102及びACT103の待ち受け状態に戻る。この待ち受け状態において、ホームボタンBTjが入力されたことを検知すると、プロセッサ21は、店舗ラベル発行処理を終了する。
次に、仕分処理の手順について説明する。
検品用台車71に積載された商品は、作業者によって、店舗別の出荷用台車72に仕分けられる。この業務が仕分業務である。仕分業務を担当する作業者は、作業者端末50の業務選択画面SCaにおいて、仕分ボタンBTdを入力する。かような操作により、物流管理サーバ20では、仕分処理が開始される。
図16乃至図18は、仕分処理の具体的な手順を示す流れ図である。仕分処理を開始したプロセッサ21は、図16のACT121として作業者端末50に仕分業務のガイダンスを表示させる。そしてプロセッサ21は、ACT122として作業者端末50のカメラを起動するための制御信号を作業者端末50に出力する。これにより、作業者端末50の表示デバイスには、例えば「台車ラベルの二次元コードを読み取ってください」というガイダンスが表示される。また作業者端末50では、二次元コードを読取り可能なカメラが起動する。
ガイダンスを確認した作業者は、検品用台車71に貼り付けられた台車ラベル61の二次元データコード611をカメラで読み取るための操作を行う。以下では、カメラで二次元データコード611を読み取った台車ラベル61が貼り付けられている検品用台車71を検品用台車711と表す。なお、表示デバイスには、ガイダンスとともにホームボタンBTjの画像も表示されている。作業者は、仕分業務を中断する場合、ホームボタンBTjを入力する。
カメラの起動を制御したプロセッサ21は、ACT123としてそのカメラで二次元データコードが読み取られたか否かを確認する。二次元データコードが読み取られていない場合、プロセッサ21は、ACT123においてNOと判定し、ACT124へと進む。プロセッサ21は、ACT124としてホームボタンBTjが入力されたか否かを確認する。ホームボタンBTjが入力されていない場合、プロセッサ21は、ACT124においてNOと判定し、ACT123へと戻る。ここにプロセッサ21は、ACT123及びACT124において、二次元データコードが読み取られるか、ホームボタンBTjが入力されるのを待ち受ける。
プロセッサ21は、ACT123及びACT124の待ち受け状態において、二次元データコードが読み取られたことを検知すると、ACT123においてYESと判定し、ACT125へと進む。プロセッサ21は、ACT125としてその二次元データコード611を解析して第1台車IDを取得する。
プロセッサ21は、ACT126として検品済ファイル81を検索して、その第1台車IDを含む検品済レコード811を取得する。プロセッサ21は、ACT127としてその検品済レコード811の積載数をワークエリアMeとワークエリアMfとに書き込む。
ACT125乃至ACT127の処理を終えると、プロセッサ21は、図17のACT131へと進む。プロセッサ21は、ACT131として各店舗の発注伝票データベース12を順に検索する。そしてプロセッサ21は、ACT132としてその発注伝票データベース12が、納品予定日が検品済レコード811の納品日と一致し、商品IDが検品済レコード811の商品ID若しくは代替商品IDと一致する店舗発注レコード121を有しているか否かを確認する。以下では、納品日及び商品ID若しくは代替商品IDが検品済レコードの情報と一致する店舗発注レコード121を店舗発注レコード1211とする。
検索対象の発注伝票データベース12が店舗発注レコード1211を有していない場合、プロセッサ21は、ACT132においてNOと判定し、ACT133へと進む。プロセッサ21は、ACT133として発注伝票データベース12の検索を終了したか否かを確認する。検索を終了していない場合、プロセッサ21は、ACT133においてNOと判定し、ACT132へと戻る。プロセッサ21は、次の店舗の発注伝票データベース12を検索対象とする。
検索対象の発注伝票データベース12が店舗発注レコード1211を有している場合、プロセッサ21は、ACT132においてYESと判定し、ACT134へと進む。プロセッサ21は、ACT134として店舗発注レコード1211の仕分数が“0”であるか否かを確認する。店舗発注レコード1211の仕分数が“0”の場合、その店舗発注レコード1211に係る商品は既に仕分済である。プロセッサ21は、ACT134においてNOと判定し、ACT131へと戻る。プロセッサ21は、次の発注伝票データベース12を検索する。
プロセッサ21は、店舗発注レコード1211の仕分数が“0”よりも大きい場合、ACT134においてYESと判定し、ACT135へと進む。プロセッサ21は、ACT135としてその店舗発注レコード1211の仕分数をワークエリアMgに書き込む。
プロセッサ21は、ACT136としてワークエリアMgに書き込まれた仕分数が、ワークエリアMfに書き込まれている積載数以下であるか否かを確認する。仕分数が積載数以下である場合、プロセッサ21は、ACT136においてYESと判定し、ACT137へと進む。プロセッサ21は、ACT137として店舗発注レコード1211の仕分数を“0”に書き換える。
これに対し、ワークエリアMgに書き込まれた仕分数が、ワークエリアMfに書き込まれている積載数よりも大きい場合には、プロセッサ21は、ACT136においてNOと判定し、ACT138へと進む。プロセッサ21は、ACT138としてワークエリアMgの仕分数からワークエリアMfの積載数を減算し、その減算後の値を、店舗発注レコード1211の仕分数として書き換える。またプロセッサ21は、ACT139としてワークエリアMfの積載数をワークエリアMgに上書きする。
こうして、ACT137又はACT139の処理を終えると、プロセッサ21は、ACT140へと進む。プロセッサ21は、ACT140として仕分情報レコード831を仕分情報ファイル83に保存する。ここで、仕分情報レコード831の第1台車ID、商品ID及び商品名は、ACT126の処理で取得した検品済レコード811の情報である。店舗ID及び店舗名は、店舗発注レコード1211の情報である。仕分数は、ワークエリアMgの値である。
プロセッサ21は、ACT141としてワークエリアMfの積載数からワークエリアMgの仕分数を減算し、その減算後の値をワークエリアMfに書き込む。プロセッサ21は、ACT142としてワークエリアMfの積載数が“0”であるか否かを確認する。ワークエリアMfの積載数が“0”よりも大きい場合、プロセッサ21は、ACT142においてNOと判定し、ACT131へと戻る。プロセッサ21は、次の発注伝票データベース12を検索する。
プロセッサ21は、ワークエリアMfの積載数が“0”になると、ACT142においてYESと判定し、図18のACT151へと進む。また、ACT132及びACT133の待ち受け状態において、検索終了が指示された場合にも、プロセッサ21は、ACT133においてYESと判定し、図18のACT151へと進む。
プロセッサ21は、ACT151として仕分情報ファイル83に保存された仕分情報レコード831の数をワークエリアMhに書き込む。またプロセッサ21は、ACT152としてカウンタエリアCdのカウント値を“0”にリセットする。次いでプロセッサ21は、ACT153としてカウンタエリアCdのカウント値を“1”だけ増加する。そしてプロセッサ21は、ACT154としてカウンタエリアCdのカウント値がワークエリアMhのレコード数を超えたか否かを確認する。
カウンタエリアCdのカウント値がワークエリアMhのレコード数を超えていない場合、プロセッサ21は、ACT154においてNOと判定し、ACT155へと進む。プロセッサ21は、ACT155として仕分情報ファイル83からCd番目の仕分情報レコード831を取得する。ここで、Cd番目の仕分情報レコード831とは、カウンタエリアCdのカウント値に相当する順番で仕分情報ファイル83に書き込まれた仕分情報レコード831を示す。以下では、Cd番目の仕分情報レコード831を仕分情報レコード8311と表す。
プロセッサ21は、ACT156として作業者端末50に対して仕分確認画面SCj(図30を参照)を表示するように指令する。この指令を受けて、作業者端末50の表示デバイスに仕分確認画面SCjが表示される。仕分確認画面SCjは、商品の仕分先を作業者に確認させる画面である。作業者は、この仕分確認画面SCjの情報を基に、商品の仕分を行う。
図30は、仕分確認画面SCjの一表示例である。図示するように仕分確認画面SCjには、仕分を行う商品の商品名、産地、規格と、出荷先となる店舗の店舗名及び店舗IDと、仕分数(数量)と残数とが表示されている。仕分数は、仕分情報レコード8311の仕分数である。残数は、ワークエリアMeに書き込まれている積載数である。また仕分確認画面SCjには、マークテーブル84に設定されているマーク621の一覧が表示されている。なお、マーク621の一覧は、マーク621を複数同時に表示するものであってもよい。つまり、仕分確認画面SCj上で複数の仕分先記号を表示させてもよい。この場合、後述する仕分確認作業の際、作業者は複数のマークから該当するマークを選択しなければならず、作業者に注意を促し、仕分先の間違いを防ぐことができる。また、複数の仕分先記号は、表示されるたびに配置を変えてもよい。つまり、仕分確認画面SCj上で複数の仕分先記号をランダムに配置させてもよい。これにより、後述する仕分確認作業の際、作業者がマークの配置を記憶し、記憶に基づきマークを選択することを防ぐことができる。このため、仕分確認作業の際、作業者により注意を促し、仕分先の間違いを防ぐことができる。さらに、次へボタンBTpの画像も仕分確認画面SCjに表示されている。
作業者は、仕分確認画面SCjに出荷先として表示されている店舗の出荷用台車72を探す。そして作業者は、出荷用台車72を見つけると、その出荷用台車72に貼り付けられている店舗ラベル62のマーク621と同じマークを仕分確認画面SCjから選択する。
図18の説明に戻る。
プロセッサ21は、ACT157としてマークが選択されるのを待ち受ける。マークが選択されたことを検知したならば、プロセッサ21は、ACT157においてYESと判定し、ACT158へと進む。プロセッサ21は、ACT158として仕分先ファイル82を検索して、仕分情報レコード8311の店舗IDを含む仕分先レコード821を取得する。プロセッサ21は、ACT159として作業者端末50によって選択されたマークと関連付けられたマークIDが、仕分先レコード821に含まれるマークIDと一致するか否かを確認する。
マークIDが一致しない場合、プロセッサ21は、ACT159においてNOと判定し、ACT160へと進む。プロセッサ21は、ACT160として作業者端末50に対してマーク選択エラーを通知する。この通知により、作業者端末50の表示デバイスにマーク選択エラー画面SCk(図31を参照)が表示される。マーク選択エラー画面SCkは、作業者が選択したマークの店舗ラベル62が貼り付けられた出荷用台車72は、仕分確認画面SCjによって通知された商品の仕分先でないことを作業者に警告する画面である。マーク選択エラー画面SCkは、ポップアップ画面として提供されてもよい。なお、エラーの通知は音声によるものでもよい。
ここで、図18の流れ図で示す手順の情報処理を実行するプロセッサ21は、情報取得手段、表示制御手段、入力検知手段、判定手段、警告手段として機能する。すなわち、プロセッサ21は、ACT155として仕分情報ファイル83から仕分をする商品の仕分先の情報である店舗ID及び店舗名を含む仕分情報レコード831を取得する(情報取得手段)。つまり、プロセッサ21は、物品の仕分先に関する仕分情報を取得する。また、ACT156として、取得した仕分情報レコード831に基づき、作業者端末50に対して仕分確認画面SCjを表示するよう指令する(表示制御手段)。つまり、プロセッサ21は、仕分情報に基づく仕分確認画面を表示させる。また、プロセッサ21は、ACT157として仕分確認画面SCj上で、マークを選択する入力を検知する(入力検知手段)。つまり、プロセッサ21は、仕分確認画面上で仕分先を示す仕分先記号の入力を検知する。また、プロセッサ21は、ACT158として、ACT156で取得した仕分情報レコード831が示す物品についての仕分先レコード821を仕分先ファイル82から取得し、ACT159で入力されたマークと関連付けられたマークIDが、取得した仕分先レコード821に含まれる、仕分先と関連付けられたマークIDと一致するか否かを判定する(判定手段)。つまり、プロセッサ21は、仕分先データに基づき、入力した仕分先記号と物品の仕分先と関連付けられた仕分先記号との一致を判定する。また、プロセッサ21は、ACT159として、ACT157で入力されたマークと関連付けられたマークIDが、仕分先レコード821に含まれるマークIDと一致しないと判定した場合、ACT160としてマーク選択エラーを通知し、仕分確認画面SCjにより通知された仕分先ではないことを警告する(警告手段)。つまり、プロセッサ21は、入力した仕分先記号が物品の仕分先と関連付けられた仕分先記号と一致しない場合、警告する。これらの処理により、作業者が出荷用台車72に添付された店舗ラベル62に基づいて仕分確認画面SCj上で選択したマークが、仕分確認画面SCjに示された仕分先と関連付けられたマークと一致するか否かを確認することができる。これにより、仕分確認画面SCjに示された仕分先と作業者が商品を積み替えようとしている出荷用台車に割り当てられた仕分先店舗の一致を確認することができる。この処理は、読取機器等の他の機能を必要とせず、読取作業も不要である。したがって、作業者は仕分先の間違いを容易に防ぐことができ、仕分作業の円滑化が可能である。なお、この処理は、実際に出荷用台車に商品を積み替える前に行うことができるため、載せ替えた後に仕分先の確認を行う場合に比べ、作業の効率化、円滑化が期待できる。
図31は、マーク選択エラー画面SCkの一表示例である。図示するようにマーク選択エラー画面SCkには、警告を示すメッセージとして、例えば「仕分先の台車が違います。店舗ラベルの店舗名を確認してください」が表示される。また、マーク選択エラー画面SCkには、閉じるボタンBTqが表示されている。メッセージを確認した作業者は、閉じるボタンBTqを入力する。閉じるボタンBTqが入力されると、マーク選択エラー画面SCkは閉じられる。
図18の説明に戻る。
作業者端末50にマーク選択エラー画面SCkを表示させたプロセッサ21は、ACT156へと戻る。プロセッサ21は、作業者端末50の画面を仕分確認画面SCjに戻して、マークが選択されるのを待ち受ける。
作業者端末50によって選択されたマークと関連付けられたマークIDが、仕分先レコード821に含まれるマークIDと一致する場合、プロセッサ21は、ACT159においてYESと判定し、ACT161へと進む。プロセッサ21は、ACT161として作業者端末50に対して仕分実行を通知する。この通知により、作業者端末50の表示デバイスに仕分実行画面SCl(図32を参照)が表示される。仕分実行画面SClは、仕分対象の商品の商品名と仕分数とを作業者に通知する画面である。
図32は、仕分実行画面SClの一表示例である。図示するように仕分実行画面SClには、仕分対象の商品の商品名と仕分数とが表示されている。また、仕分実行画面SClには、閉じるボタンBTqが表示されている。メッセージを確認した作業者は、閉じるボタンBTqを入力する。仕分実行画面SClは、閉じるボタンBTqが入力されると閉じられる。そこで作業者は、検品用台車711に積載されている商品を、作業者端末50で選択したマーク621が印刷された店舗ラベル62が貼り付けられている出荷用台車72に仕分数だけ積み替える。そして積み替えを終えると、作業者は、次へボタンBTpを入力する。なお、仕分実行画面SClはポップアップ画面として表示してもよい。
図18の説明に戻る。
仕分実行画面SClの表示を制御したプロセッサ21は、ACT162として次へボタンBTpが入力されるのを待ち受ける。プロセッサ21は、次へボタンBTpが入力されたことを検知すると、ACT162においてYESと判定し、ACT163へと進む。プロセッサ21は、ACT163としてワークエリアMeの値から仕分数を減算し、その減算後の値をワークエリアMeに上書きする。その後、プロセッサ21は、ACT153へと戻る。プロセッサ21は、カウンタエリアCdのカウント値を“1”だけ増加し、そのカウント値がワークエリアMhのレコード数を超えたか否かを確認する。
こうして、プロセッサ21は、カウンタエリアCdのカウント値がワークエリアMhのレコード数を超えるまで、ACT155以降の処理を前述したのと同様に実行する。そして、カウンタエリアCdのカウント値がワークエリアMhのレコード数を超えると、プロセッサ21は、ACT154においてYESと判定し、ACT166へと進む。プロセッサ21は、ACT166として仕分終了を通知する。この通知により、作業者端末50の表示デバイスに仕分終了画面SCm(図33を参照)が表示される。仕分終了画面SCmは、仕分対象の商品の仕分が終了したことを作業者に通知する画面である。なお、仕分終了画面SCmはポップアップ画面として表示してもよい。
図33は、仕分終了画面SCmの一表示例である。図示するように仕分終了画面SCmには、仕分対象の商品の商品名と、仕分が終了したことを示すメッセージとして、例えば「仕分が終了しました」が表示される。また、仕分終了画面SCmには、閉じるボタンBTqが表示されている。メッセージを確認した作業者は、閉じるボタンBTqを入力する。閉じるボタンBTqが入力されると、仕分終了画面SCmは閉じられる。
図18の説明に戻る。
仕分終了を通知したプロセッサ21は、図16のACT123へと戻る。すなわちプロセッサ21は、二次元データコードが読み取られるか、ホームボタンBTjが入力されるのを待ち受ける。
したがって、作業者は、別の検品用台車71に積載された商品の仕分を行う場合には、その検品用台車71に取り付けられた台車ラベル61の二次元データコード611をカメラで読み取るための操作を行う。仕分業務を終了したならば、作業者は、ホームボタンBTjを入力する。
なお、仕分確認作業において、マーク選択に関する処理が商品を検品用台車711から出荷用台車72に積み替える作業の前に行われる例を示したが、これに限定されない。例えば、出荷用台車72に積み替える作業の後にマーク選択による仕分先の確認が行われてもよい。
物流管理サーバ20で管理される物品は、商品に限定されない。例えば農産物、水産物、工業製品、天然物等で商業上の売買行為を伴わない品物であってもよい。
なお、情報処理装置の譲渡は一般に、プログラムがメインメモリまたは補助記憶デバイスに記憶された状態にて行われる。しかしこれに限らず、プログラムがメインメモリまたは補助記憶デバイスに記憶されていない状態で譲渡されてもよい。そしてこの場合は、情報処理装置が備える書き込み可能な記憶デバイスに、この情報処理装置とは個別に譲渡されたプログラムがユーザ等の操作に応じて書き込まれる。プログラムの譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読取可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、当初の特許請求の範囲の記載を付記する。
(1)
物品の仕分先に関する仕分情報を取得する情報取得手段と、
前記仕分情報に基づく仕分確認画面を表示させる表示制御手段と、
前記仕分確認画面上で仕分先を示す仕分先記号の入力を検知する入力検知手段と、
前記入力した仕分先記号が前記物品の仕分先と関連付けられた仕分先記号と一致しない場合、警告する警告手段と、
を備える情報処理装置。
(2)
前記表示制御手段は、前記仕分確認画面上で複数の仕分先記号を表示させる、(1)記載の情報処理装置。
(3)
仕分先ごとの仕分先記号を取得する記号取得手段と、
仕分先と仕分先記号を関連付けて仕分先データに登録する登録手段と、
前記仕分先データに基づき、前記入力した仕分先記号と前記物品の仕分先と関連付けられた仕分先記号との一致を判定する判定手段と、
をさらに備える、
(1)または(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記表示制御手段は、前記仕分確認画面上で複数の仕分先記号をランダムに配置させる、
(1)から(3)の何れかに記載の情報処理装置。
(5)
仕分先ごとの仕分先記号を取得する記号取得手段と、
仕分先と仕分先記号を関連付けて仕分先データに登録する登録手段と、
前記仕分先データに基づき店舗ラベルを発行する発行制御手段と、
を備える情報処理装置。
(6)
コンピュータを、
物品の仕分先に関する仕分情報を取得する情報取得手段、
前記仕分情報に基づく仕分確認画面を表示させる表示制御手段、
前記仕分確認画面上で仕分先を示す仕分先記号の入力を検知する入力検知手段、
前記入力した仕分先記号が前記物品の仕分先と関連付けられた仕分先記号と一致しない場合、警告する警告手段、
として機能させるためのプログラム。