JP7489739B1 - 直線摺動型ポテンショメータ - Google Patents

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達郎 下田
兼吾 栗山
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Abstract

【課題】複数のホールICを用いることなく、広い範囲で直線変位の電気的検出を行うことのできる直線摺動型ポテンショメータを提供する。【解決手段】先端に磁石40を保持したシャフト41と、シャフト41を回転可能に収納保持し、シャフト41の軸方向に移動可能な円筒状の移動体31と、磁石40に対向するように配置されたホールIC62を備えた磁気検出部60と、シャフト41に設けられた突起43と、移動体31の内周面に設けられたシャフト41の軸方向に伸びる螺旋状の突起34と、を備えている。【選択図】図6

Description

本発明は、磁石と磁気検出素子を用いた直線摺動型ポテンショメータに関する。
従来、磁石と磁気検出素子(ホールIC)を用いて、直線変位の電気的検出を行う直線摺動型ポテンショメータが知られている(特許文献1参照)。
特許第6030199号公報
しかしながら、特許文献1に記載の直線摺動型ポテンショメータでは、広い範囲で直線変位の電気的検出を行うためには、複数のホールICを直線的に配置する必要がある。このため複数のホールICや複数の磁石が必要となり、装置が高価になるという問題が生じる。さらには複数のホールICの出力を切り替えるための補助回路や、出力を合成して一つの電気的出力を得るための補助回路を配置する基板や、大きな磁石が必要となり、装置が大型になるという問題も生じる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、複数のホールICを用いることなく、広い範囲で直線変位の電気的検出を行うことのできる直線摺動型ポテンショメータを提供することにある。
本発明の直線摺動型ポテンショメータは、先端に磁石を保持したシャフトと、シャフトを回転可能に収納保持し、シャフトの軸方向に移動可能な円筒状の移動体と、磁石に対向するように配置されたホールICを備えた磁気検出部と、シャフトに設けられた突起からなる第1係合部と、移動体の内周面に設けられたシャフトの軸方向に伸びる螺旋状の突起からなる第2係合部と、を備えている。そして、第1係合部と第2係合部とが係合した状態で移動体が移動することで、シャフトが回転する。
本発明によれば、複数のホールICを用いることなく、広い範囲で直線変位の電気的検出を行うことのできる直線摺動型ポテンショメータを提供することができる。
本発明の実施形態に係る直線摺動型ポテンショメータの外観を示す斜視図である。 図1に示す直線摺動型ポテンショメータの分解斜視図である。 図1に示す直線摺動型ポテンショメータが備える移動体ユニットのガイドケースの斜視図である。 図3におけるA-A断面図である。 図1に示す直線摺動型ポテンショメータが備える移動体ユニットのシャフトの斜視図である。 図1に示す直線摺動型ポテンショメータが備える移動体ユニットの斜視図である。 図1に示す直線摺動型ポテンショメータの使用時の状態を示す斜視図である。 図1に示す直線摺動型ポテンショメータが備える磁気検出ユニットの磁気検出部の斜視図である。 本発明の実施形態に係る直線摺動型ポテンショメータの出力特性(シャフトの回転角度と出力電圧の関係)を示す図である。 本発明の実施形態に係る直線摺動型ポテンショメータの出力特性(移動体の移動距離と出力電圧の関係)を示す図である。
以下、本発明の直線摺動型ポテンショメータの実施形態の例(以下、「本例」という。)について、図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能または構成を有する構成要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、第1図を除く各図において、接続等で使用するリード線の表記は適宜省略する。
図1は、本例の直線摺動型ポテンショメータの外観を示す斜視図であり、図2は、図1に示す直線摺動型ポテンショメータの分解斜視図である。また、図3は、図1に示す直線摺動型ポテンショメータが備える移動体ユニットのガイドケースの斜視図であり、図4は、図3におけるA-A断面図である。図5は、図1に示す直線摺動型ポテンショメータが備える移動体ユニットのシャフトの斜視図であり、図6は、図1に示す直線摺動型ポテンショメータが備える移動体ユニットの斜視図であり、ガイドケースは断面図を用いている。
図1~図6に示すように、本例の直線摺動型ポテンショメータ10は、移動体ユニット30と、磁気検出ユニット50と、を備えている。
移動体ユニット30は、移動体としてのガイドケース31と、軸受キャップ32と、スプリング35と、シャフト41と、を備えている。
ガイドケース31は、樹脂の成型品である。
ガイドケース31は、一端が閉じられ他端が開口された中空の円筒状に形成される。開口端側には、軸受キャップ32を装着するためのキャップ固定部33が形成されている。キャップ固定部33は、ガイドケース31の他の部分よりも小さい外径を有するように形成される。ガイドケース31は、軸受キャップ32が装着固定された状態で、シャフト41の軸方向に沿って移動することができる。すなわち、ガイドケース31は、図1に示すPULL/PUSH方向に移動できる。
軸受キャップ32は、キャップ固定部33の外径よりも少し大きい内径を有する樹脂の成型品である。軸受キャップ32は、一端が閉じられ他端が開口された中空の円筒状の部材であって、閉端面にはシャフト41を通すための貫通孔32aが形成されている。
図3及び図4に示すように、ガイドケース31の内周面には、第2係合部としての4本(条)のケース突起34が、閉端側から見て右巻きの螺旋状に形成されている。ケース突起34のリード長は、100mmである。ここで、リード長とはシャフト41を一回転させるために必要な長さを言う。
ケース突起34は、シャフト41の軸方向に延びるように形成され、キャップ固定部33を除いたガイドケース31の閉端側の終端部34bからガイドケース31の開口端側の先端部34aまで延びている。本例では、ケース突起34のリード長を100mmとしているが、リード長は任意の長さに設定できる。また、ケース突起34の螺旋の向きは、閉端側から見て左巻きであってもよい。また、本例では、ガイドケース31の移動できる範囲(ストローク)も100mmに設定されているが、ストロークも任意の長さに設定することができる。
ガイドケース31の内周面において対向するケース突起34の頂部間の距離d1は、円筒状の突起保持部材42の外径よりも大きくなるように形成されている。これにより、ガイドケース31は、シャフト41の軸方向に沿って移動することができる。
ガイドケース31の閉端側には、スプリング35を嵌合するための嵌合用突起36が形成されている。嵌合用突起36は、ガイドケース31の内部に向かって延びる円柱状の突起であって、ガイドケース31の閉端面の中心に設けられている。また、嵌合用突起36の先端とケース突起34の終端部34bとの間には、スプリング35の一部を収納する空間である逃げスペース37が設けられている。
弾性部材としてのスプリング35は、螺旋状の金属線によって構成されている。スプリング35の外径は、ガイドケース31の内径よりも小さくなるように形成されており、ガイドケース31内部に収納することができる。また、スプリング35の内径は、嵌合用突起36及びシャフト41の外径よりも大きくなるように形成されており、それぞれの部材に嵌合させることができる。なお、本例では、弾性部材としてスプリングを用いているが、その他伸縮性を有する部材を用いることができる。
図5に示すように、シャフト41は、円形の棒状部材であって、先端には、磁石40を固定保持するためのザグリ穴44が設けられている。ザグリ穴44は、磁石40が嵌合する空間を備えた有底の筒状に形成されており、接着剤により磁石40が固定される。磁石40は、シャフト41と同軸の状態で保持されることにより、シャフト41の回転に同期して回転する。なお、本例のシャフト41は、磁石40が保持されている側を先端、突起保持部材42が装着されている側を後端とする。
シャフト41の先端側には、止め輪47、57と係合するための溝41a、41bが、周方向に形成されている。溝41a、41bは、シャフト41の軸方向に間隔をあけた状態で配置され、溝41a、41bの間には、基板側軸受54が装着されるための凹部49が形成されている。凹部49は、軸受54とシャフト41との間に生じる抵抗を減らして、シャフト41の回転を滑らかにするためのものである。
シャフト41の後端側には、第1係合部としてのシャフト突起43が形成された突起保持部材42が設けられている。突起保持部材42は、シャフト41よりも大きな径を有する円柱状の部材であって、中心にシャフト41を貫通させるための貫通孔が形成されている。突起保持部材42の表面には、シャフト41の軸方向に延びる直線状のシャフト突起43が4本(条)形成されている。シャフト突起43は、突起保持部材42の周方向に等間隔で配置されている。なお、本例では、シャフト突起43の数をケース突起34の数と同数の4本にしているが、それよりも少ない本数にしてもよい。シャフト突起43の数とケース突起34の数を同数にすることで、係合状態を安定させることができ、シャフト41を確実に回転させることができる。
なお、本例では、シャフト41と別部材の突起保持部材42に突起を設けているが、成形加工により、シャフト41に直接突起を設けてもよい。
突起保持部材42におけるシャフト突起43の頂部間の距離d2は、ガイドケース31の内径よりも小さくなるように形成されている。これにより、ガイドケース31は、シャフト41の軸方向に沿って移動することができる。また、シャフト突起43の頂部間の距離d2をケース突起34の頂部間の距離d1よりも大きくすることで、シャフト突起43とケース突起34を係合させることができる。
突起保持部材42は、シャフト41の後端から所定の距離を隔てた位置に、突起保持部材42の貫通孔に挿入した状態で固定されている。これにより、突起保持部材42でシャフト41の後端側に嵌合させた状態のスプリング35を係止することができる。
[移動体ユニットの組立]
ガイドケース31の開口端側からスプリング35をガイドケース31内に挿入して配置する。つぎに、ガイドケース31の開口端側から、シャフト41を突起保持部材42が固定された後端側から挿入する。つぎに、軸受キャップ32を、貫通孔32aにシャフト41を通した状態で、キャップ固定部33にねじ若しくは接着剤で固定する。なお、固定された軸受キャップ32は、シャフト41を回転可能に支持する他に、ガイドケース31からスプリング35やシャフト41が抜け落ちることを防止する機能を有する。
図6に示すように、組み立てられた移動体ユニット30は、ガイドケース31と突起保持部材42の間にスプリング35が配置される。スプリング35は、先端側が嵌合用突起36に嵌合され、後端側がシャフト41の後端に嵌合された状態で、ガイドケース31の内部に保持される。スプリング35は、ガイドケース31の閉端面と突起保持部材42によって押されて圧縮する。そして、圧縮されたスプリング35の反力により、ガイドケース31とシャフト41には、スプリング35からの付勢力が働く。このスプリング35の付勢力により、ガイドケース31が移動する際に、ガイドケース31の内部に存在する設計上の隙間が原因で生じるバックラッシュの影響を抑えることができる。
本例では、移動体ユニット30のガイドケース31は、シャフト41を収納保持した状態で、軸受キャップ32によって、シャフト41の軸方向に移動可能に支持されている。すなわち、ガイドケース31は、スプリング35からの付勢力を受けている状態で、シャフト41の軸方向に沿って移動可能に構成されている。本例では、図1に示すように、シャフト41の先端側に移動する方向をPUSH方向とし、シャフト41の後端側に移動する方向をPULL方向とする。
ガイドケース31は、ケース突起34とシャフト突起43とを係合させた状態で、ケース突起34をシャフト突起43に摺らせながら移動する。すなわち、ガイドケース31がシャフト41の軸方向に移動するに従って、ケース突起34が係合しているシャフト突起43の位置をシャフト41の周方向に移動させる。これにより、ガイドケース31をPUSH方向に移動させたときに、シャフト41は、シャフト後端側から見て周方向に右回転し、シャフト41の先端に固定されている磁石40がCW方向に回転する。なお、ケース突起34の螺旋が左巻きの場合には、シャフト41は周方向に左回転し、磁石40が反CW方向に回転する。
上述したように、本例では、ガイドケース31がシャフト41の軸方向に沿って100mm移動すると、シャフト41が周方向に一回転するように設定されている。すなわち、ガイドケース31が、シャフト41の軸方向に100mm移動する範囲で、シャフト41の回転に同期した磁石40が1回転するので、磁石40の回転変位量は360°に設定されている。
なお、本例では、ケース突起34のリード長を100mmとし、ガイドケース31のストロークを100mmとしているが、リード長やストロークはこれらの範囲に限定されるものではない。例えば、ケース突起34のリード長を50mmとし、ガイドケース31のストロークを150mmに設定することで、シャフト41を3回転させて、磁石40の回転変位量を1080°に設定することもできる。
[磁気検出ユニットの組立]
図1に示す磁気検出ユニット50は、無接触式1回転型ポテンショメータであって、ホールIC実装基板等を収納した収納ケース51と裏蓋52を備え、裏蓋52からは出力用のリード線53が引き出されている。なお、本例では、磁気検出ユニットとして、無接触式1回転型ポテンショメータを用いているが、1回転型ではなく多回転型のポテンショメータを用いてもよい。また、無接触式ではなく接触式のポテンショメータを用いてもよい。
収納ケース51は、樹脂の成型品である。
収納ケース51は、一端が閉じられ他端が開口された中空の円筒状に形成され、筐体の外周面には、ねじ貫通孔51cを有する一対の固定用つば部51aが設けられている。閉面側には、ガイドユニット30側に突出する係止凸部51bが設けられている。係止凸部51bには、シャフト41の先端を挿入するための貫通孔が形成されている。また、係止凸部51bの外周にはナット67を螺合させるための溝が形成されている。収納ケース51の内部には、ホールIC62を備えたホールIC実装基板61と、遮蔽板63と、係止凸部51bの貫通孔から挿入されたシャフト41先端を回転可能に支持する基板側軸受54が配置される。
収納ケース51の内部において、シャフト41の凹部49に基板側軸受54が装着された状態で、先端側に形成された溝41aには止め輪57が取り付けられ、後端側に形成された溝41bには止め輪47が取り付けられる。止め輪47と軸受54の間には、調整ワッシャ46aと46bが挿入され、止め輪57と軸受54の間には、調整ワッシャ56が挿入される。調整ワッシャは、シャフト41の先端に保持された磁石40とホールIC62との距離を調整するために使用される。
遮蔽板63は、シャフト41と収納ケース51の隙間から侵入してくる水分からホールIC62を保護するための部材であって、周囲をシリコンで埋めた状態で配置される。磁石40とホールIC62との間に遮蔽板63が位置した状態で、ねじ58により、収納ケース51の開口端側にホールIC基板61が固定された裏蓋52が装着される。
本例の磁気検出ユニット50は、収納ケース51の内部において、ホールIC62と一定の距離を保った状態でシャフト41の先端の磁石40が回転可能に支持されることにより、無接触式回転型ポテンショメータとしての機能を有している。
[直線摺動型ポテンショメータの取付]
図7は、本例の直線摺動型ポテンショメータ10の使用時の状態を示す斜視図であり、取付板71に固定した状態の直線摺動型ポテンショメータ10を移動体ユニット30側から見た図である。なお、取付板71は、直線摺動型ポテンショメータ10を構成するものではなく、例えば、他の構造体の一部である。
組み立てた移動体ユニット30のシャフト41の先端を、収納ケース51の係合凸部51bに形成された開口から挿入し、止め輪47、57により、収納ケース51内部でシャフト41の位置を固定する。調整ワッシャ46、56により、シャフト41の先端に保持された磁石40とホールIC62との距離を調整した後、収納ケース51に裏蓋52を装着し、直線摺動型ポテンショメータ10を組み立てる。本例の直線摺動型ポテンショメータ10においては、収納ケース51内のシャフト41は軸受54により回転可能に支持されており、シャフト41の先端に固定された磁石40は、ホールIC62に対して一定距離を保ちながら回転する。
取付板71には、予め収納ケース51の係止凸部51b及びねじ59を挿入するための貫通孔がそれぞれ形成されている(図示せず)。係止凸部51bを挿入する貫通孔の径は、ガイドケース31の外径よりも大きくなるように形成される。
組み立てられた直線摺動型ポテンショメータ10を、取付板71に形成された係止凸部挿入用の貫通孔に移動体ユニット30側から挿入する。つぎに、収納ケース51の係止凸部51bを取付板71から突出させた状態で、つば部51aの貫通孔51cに貫通させたねじ59を取付板71のねじ挿入用の貫通孔に挿入して、ナット65で締め付けて固定する。
さらに、ガイドケース31に嵌め合わせて、ガイドケース31に沿って挿入した内歯座金66を取付板71に接触させた状態で、ナット67をガイドケース31に沿って挿入する。挿入したナット67を係合凸部51bの表面に形成された溝に螺合することにより、直線摺動型ポテンショメータ10を取付板71に取り付ける。なお、内歯座金66は、取付板71とポテンショメータ10との間にできる隙間を埋めて、取り付けたポテンショメータの状態を安定させる部材である。本例によれば、取付板71を挟んで、磁気検出ユニット50が配置されている側で、移動体ユニット30を取り付ける作業を行う必要がないので、ポテンショメータを設置するためのスペースを小さくすることができる。
本例では、直線摺動型ポテンショメータ10を、つば部51aとナット65及び係合凸部51bとナット67を用いて、取付板71に取り付けているが、いずれか1つの組み合わせを用いて取り付けるようにしてもよい。例えば、係合凸部51bとナット67の組み合わせだけで取り付ける場合には、収納ケース51につば部51aを設ける必要がない。
[使用動作]
本例の直線摺動型ポテンショメータ10の使用動作について、説明する。
本例では、スプリング35が伸びて、シャフト突起43がガイドケース31の閉端側の終端部34bと接触した状態でPULL方向に移動したガイドケース31の位置を基準とし、絶対位置0mmとする。また、絶対位置0mmのときの磁石40の回転角度(回転変位量)を0°とする。
スプリング35の付勢力に抗って、ガイドケース31をシャフト41の軸に沿ってPUSH方向に押し込んで移動させると、ケース突起34とシャフト突起43とが係止した状態でシャフト41が周方向に回転する。ガイドケース31の移動距離がケース突起34のリード長の半分になると、シャフト41は周方向に半回転し、磁石40もCW方向に半回転する。このときのガイドケース31の絶対位置は50mmとなり、磁石40の回転角度(回転変位量)は180°となる。
また、付勢力に抗ってスプリング35が押し込まれて、シャフト突起43がガイドケース31の開口端側の先端部34aと接触した状態でPUSH方向に移動したガイドケース31の絶対位置は100mmである。すなわち、ガイドケース31の移動距離がケース突起34のリード長となり、シャフト41は周方向に1回転するため、磁石40の回転角度(回転変位量)は360°となる。
[出力特性]
次に、直線摺動型ポテンショメータ10の出力特性について、図9及び図10を参照して説明する。
図9は、直線摺動型ポテンショメータ10の出力電圧とシャフトの回転角度(磁石の回転角度)との関係を示す出力特性図であり、横軸はシャフト41の回転角度を表し、縦軸は出力電圧を表す。
図10は、直線摺動型ポテンショメータ10の出力電圧と移動体の位置との関係を示す出力特性図であり、横軸は移動体31の絶対位置を表し、縦軸は出力電圧を表す。
図8は、直線摺動型ポテンショメータ10が備える磁気検出ユニット50の磁気検出部60の斜視図である。
図8に示すように、磁気検出部60は、ホールIC実装基板61に装着されたホールIC62と、ホールIC62に対して所定の間隙を設けて対向するように配置された磁石40とで構成されている。磁石40は、円柱状に形成されており、N極とS極が軸方向に直交する方向で隣り合っている。すなわち、磁石40の軸方向に直交する断面において、半円部分がN極であり、残りの半円部分がS極である。磁石40は、図示を省略したシャフト41の先端に固定保持されており、図に示す方向(CW方向)に回転する。直線摺動型ポテンショメータ10は、ホールIC62が検出する磁石40の回転により生じる磁束の変化を演算処理し、磁石40の回転角度の変化(回転変位量)に応じたアナログ電圧を出力する。なお、本例ではポテンショメータの最大出力電圧は5.0Vに設定されているが、最大出力電圧はこの値に限定されるものではない。
図9に示すように、本例では、シャフトの回転角度360°(シャフト41の1回転分に相当する)に対する磁石40の回転角度は360°である。そして、磁石40の回転角度に、出力電圧の10~90%を割り当てる。すなわち、移動体であるガイドケース31が基準位置(絶対位置0mm)にあって、シャフト41が回転していない状態(磁石40の回転角度0°)の出力電圧を0.5Vとする。ガイドケース31が絶対位置50mmにあって、シャフト41が半回転した状態(磁石40の回転角度180°)の出力電圧は2.5Vになる。さらに、ガイドケース31が絶対位置100mmにあって、シャフト41が1回転した状態(磁石40の回転角度360°)の出力電圧は4.5Vになる。
なお、シャフト(磁石)の回転変位量を取得するために割り当てられるアナログ電圧の出力レベルは、10%~90%に限定されるものではなく、出力値と同様に適宜設定できるものである。また、本例では、出力電圧を得るためのシャフト(磁石)の回転角度を1回転(360°)としているが、任意の回転角度に設定してもよい。
図10に示すように、ポテンショメータ10の出力電圧が0.5Vのときは、シャフト41が回転していない状態であり、移動体としてのガイドケース31が絶対位置0mmにあることがわかる。また、ポテンショメータ10の出力電圧が2.5Vのときは、シャフト41が半回転した状態であり、ガイドケース31が絶対位置50mmにあることがわかる。さらに、ポテンショメータ10の出力電圧が4.5Vのときは、シャフト41が1回転した状態であり、ガイドケース31が絶対位置100mmにあることがわかる。
このように、本例の直線摺動型ポテンショメータ10によれば、出力電圧を計測することにより、移動体としてのガイドケース31の位置を容易に検出して測定を行うことができる。すなわち、本例の直線摺動型ポテンショメータ10によれば、複数のホールICを用いることなく、広い範囲で直線変位の電気的検出を行うことができる。
本例では、シャフト突起43の数およびケース突起34の数を4本としたが、その数は任意であり4本に限定されるものではない。
本例では、スプリング35をガイドケース31の内部に配置しているが、スプリング35を軸受キャップ32と磁気検出ユニット50の間や、ガイドケース31の閉端面の外側に配置して付勢するような構成であってもよい。
また、ホールIC62の出力はリニアのアナログ電圧出力に限定する必要はなく、例えば三角波出力、スイッチ出力(方形波出力)、その他SIN・COS出力などの関数出力であってもよい。また、電圧の出力形態は、アナログ出力に限定されるものではなく、例えば、PWM(パルス幅変調)出力などのデジタル出力であってもよい。
なお、本発明の直線摺動型ポテンショメータは、上述の各形態に限定されるものではなく、その他材料、構成等において本発明の構成を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能である。
10・・・直線摺動型ポテンショメータ
30・・・移動体ユニット
31・・・ガイドケース
32・・・軸受キャップ
33・・・キャップ固定部
34・・・ケース突起
35・・・スプリング
36・・・スプリング嵌合部
37・・・逃げスペース
40・・・磁石
41・・・シャフト
41a、41b・・・溝
42・・・突起保持部材
43・・・シャフト突起
44・・・ザグリ穴
46・・・調整ワッシャ
47・・・止め輪
49・・・凹部
50・・・磁気検出ユニット
51・・・収納ケース
51a・・・つば部
51b・・・係止凸部
51c・・・貫通孔
52・・・裏蓋
53・・・リード線
54・・・軸受
56・・・調整ワッシャ
57・・・止め輪
58・・・ねじ
59・・・ねじ
60・・・磁気検出部
61・・・ホールIC実装基板
62・・・ホールIC
63・・・遮蔽板
65・・・ねじナット
66・・・内歯座金
67・・・凸部ナット
71・・・取付板

Claims (4)

  1. 先端に磁石を保持したシャフトと、
    前記シャフトを回転可能に収納保持し、前記シャフトの軸方向に移動可能な円筒状の移動体と、
    前記磁石に対向するように配置されたホールICを備えた磁気検出部と、
    前記シャフトに設けられた突起からなる第1係合部と、
    前記移動体の内周面に設けられた前記シャフトの軸方向に伸びる螺旋状の突起からなる第2係合部と、を備え、
    前記第1係合部と前記第2係合部とが係合した状態で前記移動体が移動することで、前記シャフトが回転する
    直線摺動型ポテンショメータ。
  2. 前記第1係合部は、前記シャフトに装着された前記シャフトの軸方向に延びる直線状の突起が形成された円柱状の突起保持部材を備えた、
    請求項1に記載の直線摺動型ポテンショメータ。
  3. 前記移動体と前記突起保持部材との間に弾性部材を備えた、
    請求項2に記載の直線摺動型ポテンショメータ。
  4. 前記第1係合部の直線状の突起の数と前記第2係合部の螺旋状の突起の数を同じにした
    請求項2または3に記載の直線摺動型ポテンショメータ。
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US20210262876A1 (en) 2020-02-26 2021-08-26 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Force sensor for cable actuator

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