JP7488874B1 - グラフェンの製造装置、製造方法および製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】グラフェンの製造装置、製造方法および製品を提供する。【解決手段】装置は、載置ユニット10、反応ユニット20、空間制限ユニット、圧力出力ユニット40および圧力緩衝ユニットを含む。【効果】当該装置は、空間制限による微熱領域効果を利用して、局所グラフェンの反応効率を高め、電気化学的製造技術におけるグラフェンシートが厚いという問題を大幅に改善し、また、予備インターカレーションおよび剥離の時に電極に一定の圧力を加えることで、原料の黒鉛紙と不活性電極の接触をより緊密にし、接触抵抗を大幅に低減し、電解効率を改善する。【選択図】図1

Description

本発明は、グラフェン製造技術の分野に属し、グラフェンの製造装置、製造方法および製品に関する。
グラフェンは、単一炭素原子層の厚さを持つ新しい2次元炭素材料であり、SP2構造の炭素六員環で構成される。グラフェンは、2次元ナノ材料として、数多くの優れた物理的性能を示し、エネルギー貯蔵デバイス、機能性複合材料や電磁波シールドなどの面で幅広い応用の見通しがある。
現在、高品質のグラフェンを大量に製造するための主な技術的手段として、化学的酸化還元法、CVD法、液相剥離法や高エネルギーボールミリングなどが挙げられる。化学的酸化還元法でグラフェンを製造する場合、強酸や強酸化剤を用いて黒鉛に対してインターカレーションと剥離を行い、グラフェンの表面に水酸基やカルボニル基などの酸素含有官能基を導入し、超音波で分散させて高酸化度のグラフェンを得ることが必要である。しかし、強酸化剤や重金属元素を大量に使用すると、深刻な環境汚染やグラフェン構造への不可逆的なダメージが生じる。CVD法でグラフェンを製造する場合、高温におけるメタン分子の分解により、金属銅の表面に触媒堆積して高品質のグラフェンを得ることにより、グラフェンのサイズを正確に制御することができる。しかし、この方法では、装置に対する要求が高く、投資コストが高く、その後のデバイス表面への大面積グラフェンの非破壊転移が非常に困難であり、実験期間も長い。液相剥離法でグラフェンを製造する場合、有機溶媒と黒鉛の表面張力を利用して剥離を実現する。しかし、実験過程では、大量の有機溶媒を使用する必要があり、環境汚染が深刻であり、製造したグラフェンシートが比較的厚い。
電気化学的手法でグラフェンを製造する場合、その原理は、電場の作用下で、電解質イオンを使用して黒鉛層間のインターカレーションを実現すると共に、電気化学反応により黒鉛の膨張と剥離を行い、グラフェンシートを得ることである。環境に優しく、収率が高いなどのメリットがある。しかし、従来の電気化学的手法で製造したグラフェンは通常、水溶液での分散性が悪く、これは、黒鉛材料がアノード側で酸化反応し、電場による急速な剥離で大量の気泡が発生し、それによって電極表面で黒鉛材料が脱落してグラフェンのさらなる酸化が妨げられ、脱落したグラフェンは反応に関与し続けることができないためであると考えられる。このように製造されたグラフェンシートは比較的厚く、水溶液中での分散性が悪い。特許CN107235486Aでは、アノードとして黒鉛材料を用い、カソードとしてPtを用い、過硫酸塩電解液中で水溶性グラフェンの製造を高い電圧で実現する「水溶性グラフェンの製造方法」が開示される。しかし、この方法では剥離が短時間で行われるため、過硫酸根によるグラフェンの酸化が不十分であり、グラフェンの酸化度が低く、剥離効果が悪い。特許CN109110752Aでは、酸化グラフェンおよびグラフェンを製造するための多段階低温反応法が開示され、鱗片状黒鉛を段階的に低温で酸化し、酸化剤を複数回添加して触媒酸化することにより、反応における濃硫酸や過マンガン酸カリウムなどの強酸化剤の使用量を減らし、反応時間を短縮する。酸化グラフェンの高品質および低コストの製造を実現する。しかし、この方法でグラフェンを製造するには、濃酸と強酸化剤を使用してグラフェンの酸化製造を実現する必要があり、コストが高く、環境汚染が深刻である。特許CN107215867Aでは、酸化グラフェンマイクロシートを連続的に製造する方法が開示され、フレキシブル黒鉛コイルを原料として、まず濃酸で電気化学的インターカレーションにより低次黒鉛層間化合物を得て、次に、連続装置により電解質水溶液中での電解剥離を実現する。水の電気分解により発生した酸素を用いてグラフェンを酸化剥離することで、酸化グラフェンマイクロシートを製造する。しかし、この方法では酸化性の強い濃酸を使用するため、装置に対する要求が高い。また、濃酸から電解質水溶液への反応過程では大量の熱が放出され、システムの熱管理も要求される。特許CN201910501877Aでは、グラファイ粉体を原料として、電極と黒鉛粉体を接触させずに、過酸化物を発生させることにより黒鉛に対してインターカレーションと解離を行い、高品質のグラフェンを得る高品質のグラフェン材料を製造する方法が開示される。しかし、この方法では大量の電解質が消耗され、実験期間が長く、製造したグラフェンの層数が多く、高品質のグラフェンの製造を実現することは困難である。
現在、GB/T30544.13~2018標準によると、炭素原子層が10層未満の製品だけはグラフェンと呼ぶことができるため、10層未満と称するグラフェン製品が大量に出回っている。実際には、通常、5層以下のグラフェンは高品質のグラフェンと呼ぶことができる。現在、電気化学的手法により5層以下の高品質のグラフェンを製造するプロセスはまだ比較的少ない。より少ない層のグラフェンを得るために、超音波のキャビテーション作用、均質なせん断作用または高エネルギーボールミリングによるせん断作用などの外力を用いる必要があるが、これによって、グラフェンのサイズが大幅に小さくなり、物理的剥離作用を経た後に得られたグラフェンシートは、一般的には、いずれも1um未満である。したがって、層数が少なく、サイズが大きく、優れた導電性および分散性を有するグラフェン製品を提供する必要がある。
上記の問題に対し、本発明は、グラフェンを製造する装置を提供し、空間制限による微熱領域効果を利用して、局所グラフェンの反応効率を高め、電気化学的製造技術におけるグラフェンシートが厚いという問題を改善する。
本発明の別の目的は、電気化学システムで黒鉛基材を効率的に剥離し、高品質のグラフェンを得るグラフェンの製造方法を提供することである。
本発明の別の目的は、上記の方法によって得られた製品を提供することである。
上記の問題を解決するために、本発明は以下のような技術的解決手段を採用する。
本発明に係るグラフェンの製造装置は、
ベースと、前記ベースに配置された支持柱と、支持柱に設けられたブラケットとを備える載置ユニットと、
反応電解槽と、アノードと、カソードとを備え、前記カソードとアノードの間隔は0.1cm~20cmであり、前記反応電解槽は前記ベースに設けられ、前記反応電解槽内には電解液が貯えられ、前記アノードとカソードは共に電解液に置かれる反応ユニットと、
上部クランプ板と下部クランプ板を備える空間制限ユニットと、
リードスクリューモータ、スクリューリフト、データ線、圧力計、接続台座および圧力軸を備え、前記リードスクリューモータは前記ブラケットに設けられ、前記リードスクリューモータはスクリューリフトに接続され、前記接続台座は、スクリューリフトに固定され、かつ接続台座の中に圧力計が置かれ、データ線の両端は、リードスクリューモータおよび圧力計にそれぞれ接続され、前記圧力軸の下端は、前記アノードに接続され、かつ上部クランプ板に当接する圧力出力ユニットと、
バネ、支持台および押さえ板を備え、前記支持台には溝が開設され、前記押さえ板とバネは前記溝内に嵌着するように配置され、前記反応電解槽は押さえ板の上方に配置される圧力緩衝ユニットと、含む。
前記圧力軸には、アノード接続ラグが設けられ、アノード接続ラグは、導線を接続するために使用可能である。
前記カソードは、円環板状を呈し、円環板に複数の貫通孔が設けられる。
前記反応電解槽には、槽カバーが設けられる。
前記反応電解槽には、液入口および液出口が設けられる。
本発明に係るグラフェンの製造方法は、以下のステップ、即ち、
鱗片状黒鉛/膨張黒鉛を選択し、一定の圧力で予備プレス成形し、第1の温度区間および第2の温度区間の熱処理を経て、高度に黒鉛化したN層の黒鉛紙を得るステップS101と、
N層の黒鉛紙を空間制限ユニットに制限かつ固定し、空間制限ユニットを前記反応電解槽に配置するステップS102と、
反応電解槽の電解液の温度を制御し、まず前処理温度0~20℃で電解前処理を行い、次に、電場をかけて剥離温度20~40℃で黒鉛紙のインターカレーションと酸化剥離を行い、ここで、前記電解液は、高酸化電位溶液、無機酸溶液、無機酸塩溶液のいずれかまたは複数の組み合わせであり、前記前処理のために電極に加える圧力の範囲は0~0.2Mpaであり、剥離時に電極に加える圧力の範囲は0.2~1MpaであるステップS103と、
反応終了後、生成物を収集し、複数回洗浄して不純物を除去し、乾燥することによりグラフェン粉体を得るステップS104と、を含む。
ステップS101において、前記鱗片状黒鉛/膨張黒鉛粒子のサイズは10~800メッシュであり、前記プレス成形圧力は10~40Mpaであり、時間は10~120minであり、前記第1の温度区間の熱処理温度は800~1000℃であり、第2の温度区間の熱処理温度は2800~3000℃である。
ステップS102において、前記N層の黒鉛紙におけるNは1以上であり、前記の上部クランプ板および下部クランプ板の材質は、金属材料または非金属材料であり、ここで、金属材料としてはPt、Ti、Irを含み、非金属材料としては黒鉛、テフロン(登録商標)、PP、PEを含む。
ステップS103において、前記電解液の電解質は、リン酸塩、過硫酸塩、過硫酸水素塩、硫酸塩、アンモニウム塩、硝酸塩、過マンガン酸塩、過鉄酸塩、過塩素酸塩、過ヨウ素酸塩、硫酸、リン酸、硝酸のうちの1つまたはそれらの組み合わせである。
ステップS103において、前記電解液は、ORP値が600mVを超える高酸化電位溶液である。
前記電解液の濃度は0.1M~20Mであり、pH≦7であり、前記カソードは、金属電極、不活性電極および/または黒鉛電極を使用し、前記電解前処理電圧は0.5~3Vであり、剥離電圧は3~50Vである。
ステップS104において、前記洗浄方法は、遠心分離、吸引ろ過および/またはろ過を含み、前記乾燥方法は、真空乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥および/または自然風乾を含む。
本発明はさらに、導電率が10S/m以上であり、中性水溶液中でのζ電位絶対値が20以上であるグラフェンを提供する。
従来の技術と比較して、本発明の有益な効果は以下のとおりである。
(1)本発明に係るグラフェン製造装置は、空間制限による微熱領域効果を利用して、局所グラフェンの反応効率を高め、電気化学的製造技術におけるグラフェンシートが厚いという問題を大幅に改善し、また、予備インターカレーションおよび剥離の時に電極に一定の圧力を加えることで、原料の黒鉛紙と不活性電極の接触をより緊密にし、接触抵抗を大幅に低減し、電解効率を改善する。
(2)本発明で得られたグラフェンの層数は少なく、グラフェンの収率は97%以上にも達し、80%のサンプルの層数は5層以下であった。
(3)本発明で得られたグラフェンのサイズは大きく、このプロセスでは、強い物理的せん断または超音波作用を伴わないため、得られるグラフェンは横方向のサイズがより大きく、平均サイズが3~5umに達することが可能である。
(4)本発明で得られたグラフェンは、導電性と分散性を併せ持ち、このプロセスにより、導電率[グラフェン導電性のコアパラメータ]が10S/m以上であると共に、中性水溶液でのζ電位[グラフェン分散性のコアパラメータ]絶対値が20以上の高分散性かつ高導電性を有するグラフェンを得ることができ、従来のプロセスにより製造したグラフェンと比較して、導電性と親水性がいずれも良好である。
以下、図面および実施例を組み合わせて、本発明の技術的解決手段をさらに詳細に説明するが、これらの図面は目的を説明するためにのみ設計されるため、本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるべきである。また、これらの図面は、特に指摘されていない限り、本明細書に記載された構造を概念的に説明することのみが意図され、スケールに従って描画する必要はない。
本発明に係るグラフェン製造装置の構造を示す模式図である。 図1の断面図である。 図1の側面図である。 本発明に係るグラフェン製造装置のカソード構造を示す模式図である。 本発明に係るグラフェン製造装置の反応ユニットおよび圧力緩衝ユニットの構造を示す模式図である。 本発明に係るグラフェン製造装置の空間制限ユニットの構造を示す模式図である。 本発明に係る製造方法のフローチャートである。 実施例1で製造したグラフェンのTEM画像である。 比較例1で製造したグラフェンのTEM画像である。 実施例1で製造したグラフェンのAFM画像である。 比較例1で製造したグラフェンのAFM画像である。
以下の本発明に対する詳細的な説明および例示的な実施例は、図面と併せてよりよく理解され、ここで、本発明の要素および特徴は参照番号によって識別される。
本発明は上記の例示的な実施例の詳細に限定されるものではなく、本発明の精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の具体的な形態で本発明を実現できることは、当業者にとって明らかである。したがって、実施例は、いずれの観点からも例示的かつ非限定的であると見なされるべきであり、本発明の範囲は、上記の説明ではなく、添付の請求項によって限定され、したがって、請求項の同等要件の意味および範囲内にある全ての変形を本発明に包含することを目的とする。特許請求の範囲に付された参照番号は、関連する請求項を限定するものと見なしてはならない。
図1~図6に示すように、本発明に係るグラフェン製造装置は、載置ユニット10、反応ユニット20、空間制限ユニット30、圧力出力ユニット40および圧力緩衝ユニット50を含む。
本実施形態では、載置ユニット10は、ベース11と、前記ベース11に配置された支持柱12と、支持柱12に設けられたブラケット13とを備える。
ここで、反応ユニット20は、反応電解槽21と、アノード22と、カソード23とを備え、前記カソード23とアノード22の間隔は0.1cm~20cmであり、好ましくは、カソード23とアノード22の間隔は1cm、10cm、15cm、20cmであり、前記反応電解槽21は前記ベース11に設けられ、前記反応電解槽21内には電解液が貯えられ、前記アノード22とカソード23は共に電解液に置かれ、前記反応電解槽21には、槽カバー211が設けられ、前記反応電解槽21には、液入口212および液出口213が設けられ、ここで、前記カソード23は、Pt製の円環板状を呈し、円環板に複数の貫通孔231が設けられ、貫通孔231の直径は、0.1~0.5mmであり、好ましくは0.2mmである。
ここで、空間制限ユニット30は、上部クランプ板31と下部クランプ板32を備え、前記の上部クランプ板31および下部クランプ板32の材質は、金属材料または非金属材料であり、ここで、金属材料としてはPt、Ti、Irを含み、非金属材料としては黒鉛、テフロン(登録商標)、PP、PEを含み、10Mpa以上の圧力に耐えられる多孔質材料であり、孔径の範囲は、100~1000メッシュであり、好ましくは、400メッシュ、600メッシュ、800メッシュであり、前記アノードの材質はPtである。
ここで、圧力出力ユニット40は、リードスクリューモータ41、スクリューリフト42、データ線43、圧力計44、接続台座45および圧力軸46を備え、前記リードスクリューモータ41は前記ブラケット13に設けられ、前記リードスクリューモータ41はスクリューリフト42に接続され、前記接続台座45は、スクリューリフト42に固定され、かつ接続台座45の中に圧力計44が置かれ、データ線43の両端は、リードスクリューモータ41および圧力計44にそれぞれ接続され、前記圧力軸46の下端は、前記アノード22に接続され、かつ上部クランプ板31に当接し、前記圧力軸46には、アノード接続ラグ461が設けられ、アノード接続ラグ461は、導線を接続するために使用可能である。
ここで、圧力緩衝ユニット50は、バネ51、支持台52および押さえ板53を備え、前記支持台52には溝が開設され、前記押さえ板53とバネ51は前記溝内に嵌着するように配置され、前記反応電解槽21は押さえ板53の上方に配置される。
本発明の原理は、黒鉛紙に対して特定の高温処理を行うことにより、黒鉛の結晶ドメインが指向的に配列された黒鉛原材料を得るということである。電気化学的製造過程では、電解液の温度を制御し、低温で電極に一定の圧力を加えてインターカレーション処理を行い、膨張した黒鉛紙を得て、続いて、中温で強酸化電解液中で空間制限による電解剥離を行い、一方では、電解剥離反応における黒鉛紙は常に一定の反応領域内で電解液との十分な浸潤および電極との緊密な電気接触を維持し、他方では、微熱反応領域がグラフェンの酸化速度や剥離効果を向上させ、製造したグラフェンは水溶液での分散性が良好である。
ここで、使用する電解液は、電解回収により再利用可能であり、このプロセスは環境に優しく、リサイクルできる利点があり、電解液の酸化性とアノード22の連続酸化の特徴を十分に利用し、高品質で水溶液での分散性が良好なグラフェン粉体を得て、それによって、従来のプロセスにおける電気剥離が不十分であり、黒鉛シート層が厚く、有機溶媒の使用を回避する。
本発明に係るグラフェン製造方法は、図7に示すように、以下のステップを含む。
ステップS101、鱗片状黒鉛/膨張黒鉛を選択し、一定の圧力で予備プレス成形し、第1の温度区間および第2の温度区間の熱処理を経て、高度に黒鉛化したN層の黒鉛紙を得て、さらに、前記鱗片状黒鉛/膨張黒鉛粒子のサイズは10~800メッシュであり、10メッシュ、100メッシュ、200メッシュ、300メッシュ、400メッシュ、500メッシュ、600メッシュ、700メッシュ、800メッシュであってもよく、好ましくは10~80メッシュであり、前記プレス成形圧力は10~40Mpaであり、時間は10~120minであり、前記第1の温度区間の熱処理温度は800~1000℃であり、第2の温度区間の熱処理温度は2800~3000℃である。
黒鉛紙の高温前処理により、原料のグラフェンの格子整合性を大幅に向上させ、黒鉛紙の強度を高め、グラフェンの電解剥離時に容易に脱落することを防ぎ、それによって、原料からグラフェンの不完全な剥離を防止する。
ステップS102、N層の黒鉛紙を空間制限ユニット30に制限かつ固定し、空間制限ユニット30を前記反応電解槽21に配置し、前記空間制限ユニット30は、上部クランプ板31および下部クランプ板32を含み、さらに、前記N層の黒鉛紙におけるNは1以上であり、前記の上部クランプ板31および下部クランプ板32の材質は、金属材料または非金属材料であり、ここで、金属材料としてはPt、Ti、Irを含み、好ましくはTiを使用し、非金属材料としては黒鉛、テフロン(登録商標)、PP、PEを含み、好ましくはPPを使用する。
空間制限による微熱領域効果を利用して、局所グラフェンの反応効率を高め、電気化学的製造技術におけるグラフェンシートが厚いという問題を大幅に改善し、また、予備インターカレーションおよび剥離の時に電極に一定の圧力を加えることで、原料の黒鉛紙と不活性電極の接触をより緊密にし、接触抵抗を大幅に低減し、電解効率を改善する。
上記の空間制限ユニット30は、電極表面におけるグラフェンの酸化時間を増加させると共に、電解液の酸化性を利用してグラフェンの酸素含有量を調節する。
ステップS103、反応電解槽21の電解液の温度を制御し、まず前処理温度0~20℃で電解前処理を行い、次に、電場をかけて剥離温度20~40℃で黒鉛紙のインターカレーションと酸化剥離を行い、ここで、前記電解液は、高酸化電位溶液、無機酸溶液、無機酸塩溶液のいずれかまたは複数の組み合わせであり、前記前処理のために電極に加える圧力の範囲は0~2Mpaであり、剥離時に電極に加える圧力の範囲は0.2~10Mpaである。
また、前記電解液の電解質は、リン酸塩、過硫酸塩、過硫酸水素塩、硫酸塩、アンモニウム塩、硝酸塩、過マンガン酸塩、過鉄酸塩、過塩素酸塩、過ヨウ素酸塩、硫酸、リン酸、硝酸のうちの1つまたはそれらの組み合わせであり、ステップS103において、前記電解液は、ORP値が600mVを超える高酸化電位溶液であり、前記電解液の濃度は0.1M~20Mであり、pH≦7であり、前記カソード23は、金属電極、不活性電極および/または黒鉛電極を使用し、前記電解前処理電圧は0.5~3Vであり、剥離電圧は3~50Vである。
ステップS104、反応終了後、生成物を収集し、複数回洗浄して不純物を除去し、乾燥することによりグラフェン粉体を得る。さらに、前記洗浄方法は、遠心分離、吸引ろ過および/またはろ過を含み、前記乾燥方法は、真空乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥および/または自然風乾を含む。
実施例1
本実施例は、高品質のグラフェンの製造方法を提供し、具体的には、以下のステップを含む。
S1、10メッシュの鱗片状黒鉛を選択し、20MPaの圧力で30分間プレスして初期成形し、次に、1000℃の反応熱処理と3000℃の反応熱処理の2段階の熱処理プロセスを行い、原料の結晶性を高めるために黒鉛化して、グラフェンを電気化学的に剥離する原料を得る。
S2、サイズ4cm*6cm、厚さ0.5mmの黒鉛紙3枚を空間制限ユニット30に制限かつ固定し、空間制限ユニット30を前記反応電解槽21に配置し、電解液の十分な浸潤およびアノードとの緊密な接触を確保し、ここで、空間制限ユニット30の上部クランプ板および下部クランプ板は、孔径800メッシュの多孔質チタン金属を選択する。
S3、電解槽に電解液として1Mの過硫酸ナトリウムを入れ、Ptをカソードとし、黒鉛紙の一側をアノードとして電解液に十分に浸漬させ、両電極の間隔を2cmに設定し、第1の段階では、電解液の温度を0℃に制御し、1.5Vの電圧を印加すると共に0.5Mpaの圧力を加え、1h処理し、第2の段階では、電解液の温度を20℃に制御し、10Vの直流電圧を印加すると共に5Mpaの圧力を加え、黒鉛紙の酸化剥離を実現する。
S4、反応終了後、生成物を収集し、吸引ろ過により複数回洗浄して不純物を除去し、60℃で10h真空乾燥することにより高品質のグラフェン粉体を得る。
本実施例で製造したグラフェンの収率は99%であり、ここで、図8および図10はそれぞれ、製造したグラフェンのTEM画像およびAFM画像であり、TEM画像における鮮明なグラフェンの輪郭によると、製造したグラフェンシートは層数が少なく、構造が完全であり、AFM画像から製造したグラフェンの平均層数が3層以内であることがわかる。
比較例1
本比較例は、以下のステップを含む。
S1、10メッシュの鱗片状黒鉛を選択し、20MPaの圧力で30分間プレスして初期成形し、次に、1000℃の反応熱処理と3000℃の反応熱処理の2段階の熱処理プロセスを行い、原料の結晶性を高めるために黒鉛化して、グラフェンを電気化学的に剥離する原料を得る。
S2、サイズ4cm*6cm、厚さ0.5mmの黒鉛紙3枚を普通の白金(Pt)シート電極クリップに挟み、電解槽に電解液として1Mの過硫酸ナトリウムを入れ、Ptをカソードとし、黒鉛紙の一側をアノードとして電解液に十分に浸漬させ、両電極の間隔を2cmに設定する。第1の段階では、電解液の温度を0℃に制御し、1.5Vの電圧を印加すると共に1Mpaの圧力を加え、1h処理し、第2の段階では、電解液の温度を20℃に制御し、10Vの直流電圧を印加すると共に7Mpaの圧力を加え、黒鉛紙の酸化剥離を実現する。
S4、反応終了後、生成物を収集し、吸引ろ過により複数回洗浄して不純物を除去し、60℃で10h真空乾燥することにより高品質のグラフェン粉体を得て、製造したグラフェンの収率は99%である。600Wの超音波電力で10h処理した後、得られた5層以下のグラフェンの割合は50%であり、かつグラフェンの水溶液での分散性は悪く、極めて沈降しやすい。図9および図11はそれぞれ、対応するTEM画像およびAFM画像であり、TEM画像から、グラフェンシートが厚く、グラフェンシートに凝集があることがわかり、AFM画像から、製造したグラフェン層の数が厚いということがわかる。
実施例2
本実施例は、高品質のグラフェンの製造方法を提供し、具体的には、以下のステップを含む。
S1、100メッシュの鱗片状黒鉛を選択し、20MPaの圧力で30分間プレスして初期成形し、次に、1000℃の反応熱処理と3000℃の反応熱処理の2段階の熱処理プロセスを行い、原料の結晶性を高めるために黒鉛化して、グラフェンを電気化学的に剥離する原料を得る。
S2、サイズ5cm*5cm、厚さ0.5mmの黒鉛紙3枚を空間制限ユニット30に制限かつ固定し、空間制限ユニット30を前記反応電解槽21に配置し、電解液の十分な浸潤およびアノードとの緊密な接触を確保し、ここで、空間制限ユニット30の上部クランプ板および下部クランプ板は、孔径400メッシュの多孔質チタン金属を選択する。
S3、電解槽に電解液として1Mの過塩素酸ナトリウムを入れ、Ptをカソードとし、黒鉛紙の一側をアノードとして電解液に十分に浸漬させ、両電極の間隔を2cmに設定する。第1の段階では、電解液の温度を5℃に制御し、1.7Vの電圧を印加すると共に1Mpaの圧力を加え、0.5h処理し、第2の段階では、電解液の温度を15℃に制御し、12Vの直流電圧を印加すると共に5Mpaの圧力を加え、黒鉛紙の酸化剥離を実現する。
S4、反応終了後、生成物を収集し、複数回の遠心分離により洗浄して不純物を除去し、36h凍結乾燥して高品質のグラフェン粉体を得る。製造したグラフェン粉体の収率は97%である。
比較例2
本比較例は、高品質のグラフェンの製造方法を開示し、具体的には、以下のステップを含む。
S1、100メッシュの鱗片状黒鉛を選択し、20MPaの圧力で30分間プレスして初期成形し、次に、1段階の熱処理プロセスにより1000℃の反応熱処理を行い、グラフェンを電気化学的に剥離する原料を得る。
S2、サイズ3cm*6cm、厚さ0.5mmの黒鉛紙3枚を空間制限ユニット30に制限かつ固定し、空間制限ユニット30を前記反応電解槽21に配置し、電解液の十分な浸潤およびアノードとの緊密な接触を確保し、ここで、空間制限ユニット30の上部クランプ板および下部クランプ板は、孔径400メッシュの多孔質チタン金属を選択する。
S3、電解槽に電解液として1Mの過塩素酸ナトリウムを入れ、Ptをカソードとし、黒鉛紙の一側をアノードとして電解液に十分に浸漬させ、両電極の間隔を2cmに設定し、第1の段階では、電解液の温度を5℃に制御し、1.7Vの電圧を印加すると共に2Mpaの圧力を加え、0.5h処理し、第2の段階では、電解液の温度を15℃に制御し、12Vの直流電圧を印加すると共に9Mpaの圧力を加え、黒鉛紙の酸化剥離を実現する。
S4、反応終了後、生成物を収集し、複数回の遠心分離により洗浄して不純物を除去し、36h凍結乾燥して高品質のグラフェン粉体を得て、製造したグラフェンの収率は99%である。
実施例3
本実施例は、高品質のグラフェンの製造方法を開示し、具体的には、以下のステップを含む。
S1、50メッシュの鱗片状黒鉛を選択し、15MPaの圧力で30分間プレスして初期成形し、次に、800℃の反応熱処理と2900℃の反応熱処理の2段階の熱処理プロセスを行い、原料の結晶性を高めるために黒鉛化して、グラフェンを電気化学的に剥離する原料を得る。
S2、サイズ5cm*7cm、厚さ1mmの黒鉛紙を空間制限ユニット30に制限かつ固定し、空間制限ユニット30を前記反応電解槽21に配置し、電解液の十分な浸潤およびアノードとの緊密な接触を確保し、ここで、空間制限ユニット30の上部クランプ板および下部クランプ板は、孔径800メッシュの多孔質TiめっきIr金属を選択する。
S3、電解槽に電解液として1Mの過塩素酸および過硫酸ナトリウムを入れ、Ptをカソードとし、黒鉛紙の一側をアノードとして電解液に十分に浸漬させ、両電極の間隔を2cmに設定し、第1の段階では、電解液の温度を2℃に制御し、1.2Vの電圧を印加すると共に2Mpaの圧力を加え、1h処理し、第2の段階では、電解液の温度を15℃に制御し、15Vの直流電圧を印加すると共に10Mpaの圧力を加え、黒鉛紙の酸化剥離を実現する。
S4、反応終了後、生成物を収集し、複数回の遠心分離により洗浄して不純物を除去し、60℃のオーブンで乾燥することにより高品質のグラフェン粉体を得る。製造したグラフェンの収率は98%である。
比較例3
本比較例は、高品質のグラフェンの製造方法を開示し、具体的には、以下のステップを含む。
S1、30メッシュの鱗片状黒鉛を選択し、18MPaの圧力で50分間プレスして初期成形し、次に、800℃の反応熱処理と2900℃の反応熱処理の2段階の熱処理プロセスを行い、原料の結晶性を高めるために黒鉛化して、グラフェンを電気化学的に剥離する原料を得る。
S2、サイズ5cm*7cm、厚さ0.6mmの黒鉛紙2枚を空間制限ユニット30に制限かつ固定し、空間制限ユニット30を前記反応電解槽21に配置し、電解液の十分な浸潤およびアノードとの緊密な接触を確保し、ここで、空間制限ユニット30の上部クランプ板および下部クランプ板は、孔径800メッシュの多孔質チタン金属を選択する。
S3、電解槽に電解液として1Mの硫酸ナトリウム溶液を入れ、Ptをカソードとし、黒鉛紙の一側をアノードとして電解液に十分に浸漬させ、両電極の間隔を5cmに設定し、第1の段階では、電解液の温度を2℃に制御し、3Vの電圧を印加すると共に1.7Mpaの圧力を加え、1h処理する。第2の段階では、電解液の温度を15℃に制御し、30Vの直流電圧を印加すると共に8.5Mpaの圧力を加え、黒鉛紙の酸化剥離を実現する。
S4、反応終了後、生成物を収集し、複数回の遠心分離により洗浄して不純物を除去し、60℃のオーブンで乾燥することにより高品質のグラフェン粉体を得る。製造したグラフェンの収率は98%である。
実施例4
本実施例は、高品質のグラフェンの製造方法を開示し、具体的には、以下のステップを含む。
S1、20メッシュの鱗片状黒鉛を選択し、20MPaの圧力で50分間プレスして初期成形し、次に、1000℃の反応熱処理と2800℃の反応熱処理の2段階の熱処理プロセスを行い、原料の結晶性を高めるために黒鉛化して、グラフェンを電気化学的に剥離する原料を得る。
S2、サイズ6cm*6cm、厚さ0.4mmの黒鉛紙3枚を空間制限ユニット30に制限かつ固定し、空間制限ユニット30を前記反応電解槽21に配置し、電解液の十分な浸潤およびアノードとの緊密な接触を確保し、ここで、空間制限ユニット30の上部クランプ板および下部クランプ板は、孔径400メッシュの多孔質チタン金属を選択する。
S3、電解槽に電解液として飽和過硫酸カリウム溶液を入れ、Ptをカソードとし、黒鉛紙の一側をアノードとして電解液に十分に浸漬させ、両電極の間隔を2cmに設定し、第1の段階では、電解液の温度を4℃に制御し、1.2Vの電圧を印加すると共に1.4Mpaの圧力を加え、40min処理し、第2の段階では、電解液の温度を20℃に制御し、12Vの直流電圧を印加すると共に6Mpaの圧力を加え、黒鉛紙の酸化剥離を実現する。
S4、反応終了後、生成物を収集し、複数回の遠心分離により洗浄して不純物を除去し、自然風乾することにより高品質のグラフェン粉体を得る。製造したグラフェンの収率は98%である。
実施例5
本実施例は、高品質のグラフェンの製造方法を開示し、具体的には、以下のステップを含む。
S1、20メッシュの鱗片状黒鉛を選択し、20MPaの圧力で50分間プレスして初期成形し、次に、800℃の反応熱処理と2800℃の反応熱処理の2段階の熱処理プロセスを行い、原料の結晶性を高めるために黒鉛化して、グラフェンを電気化学的に剥離する原料を得る。
S2、サイズ6cm*6cm、厚さ0.4mmの黒鉛紙3枚を空間制限ユニット30に制限かつ固定し、空間制限ユニット30を前記反応電解槽21に配置し、電解液の十分な浸潤およびアノードとの緊密な接触を確保し、ここで、空間制限ユニット30の上部クランプ板および下部クランプ板は、孔径400メッシュの多孔質チタン金属を選択する。
S3、電解槽に電解液として飽和過硫酸カリウム溶液を入れ、Ptをカソードとし、黒鉛紙の一側をアノードとして電解液に十分に浸漬させ、両電極の間隔を2cmに設定し、第1の段階では、電解液の温度を4℃に制御し、1.2Vの電圧を印加すると共に1.2Mpaの圧力を加え、40min処理し、第2の段階では、電解液の温度を20℃に制御し、12Vの直流電圧を印加すると共に5.5Mpaの圧力を加え、黒鉛紙の酸化剥離を実現する。
S4、反応終了後、生成物を収集し、複数回の遠心分離により洗浄して不純物を除去し、自然風乾することにより高品質のグラフェン粉体を得て、製造したグラフェンの収率は99%である。
実施例6
本実施例は、高品質のグラフェンの製造方法を開示し、具体的には、以下のステップを含む。
S1、80メッシュの鱗片状黒鉛を選択し、12MPaの圧力で50分間プレスして初期成形し、次に、900℃の反応熱処理と3000℃の反応熱処理の2段階の熱処理プロセスを行い、原料の結晶性を高めるために黒鉛化して、グラフェンを電気化学的に剥離する原料を得る。
S2、サイズ5cm*6cm、厚さ0.8mmの黒鉛紙2枚を空間制限ユニット30に制限かつ固定し、空間制限ユニット30を前記反応電解槽21に配置し、電解液の十分な浸潤およびアノードとの緊密な接触を確保し、ここで、空間制限ユニット30の上部クランプ板および下部クランプ板は、孔径600メッシュの多孔質チタン金属を選択する。
S3、電解槽に電解液として飽和過硫酸カリウム溶液を入れ、Ptをカソードとし、黒鉛紙の一側をアノードとして電解液に十分に浸漬させ、両電極の間隔を3cmに設定し、第1の段階では、電解液の温度を3℃に制御し、1.5Vの電圧を印加すると共に1.3Mpaの圧力を加え、50min処理し、第2の段階では、電解液の温度を25℃に制御し、15Vの直流電圧を印加すると共に9.8Mpaの圧力を加え、黒鉛紙の酸化剥離を実現する。
S4、反応終了後、生成物を収集し、複数回の遠心分離により洗浄して不純物を除去し、自然風乾することにより高品質のグラフェン粉体を得る。製造したグラフェンの収率は99%である。
Figure 0007488874000002
10、載置ユニット;11、ベース;12、支持柱;13、ブラケット;
20、反応ユニット;21、反応電解槽;211、槽カバー;212、液入口;213、液出口;22、アノード;23、カソード;231、貫通孔;
30、空間制限ユニット;31、上部クランプ板;32、下部クランプ板;
40、圧力出力ユニット;41、リードスクリューモータ;42、スクリューリフト;43、データ線;44、圧力計;45、接続台座;46、圧力軸;461、アノード接続ラグ;
50、圧力緩衝ユニット;51、バネ;52、支持台;53、押さえ板。

Claims (12)

  1. ベースと、前記ベースに配置された支持柱と、支持柱に設けられたブラケットとを備える載置ユニットと、
    反応電解槽と、アノードとカソードとを備え、前記カソードとアノードの間隔は0.1cm~20cmであり、前記反応電解槽は前記ベースに設けられ、前記反応電解槽内には電解液が貯えられ、前記アノードとカソードは共に電解液に置かれる反応ユニットと、を含むグラフェンの製造装置であって、
    さらに、上部クランプ板と下部クランプ板を備える空間制限ユニットと、
    リードスクリューモータ、スクリューリフト、データ線、圧力計、接続台座および圧力軸を備え、前記リードスクリューモータは前記ブラケットに設けられ、前記リードスクリューモータはスクリューリフトに接続され、前記接続台座は、スクリューリフトに固定され、かつ接続台座の中に圧力計が置かれ、データ線の両端は、リードスクリューモータおよび圧力計にそれぞれ接続され、前記圧力軸の下端は、前記アノードに接続され、かつ上部クランプ板に当接する圧力出力ユニットと、をさらに含むことを特徴とする、グラフェンの製造装置。
  2. 前記圧力軸には、アノード接続ラグが設けられ、アノード接続ラグは、導線を接続するために使用可能であることを特徴とする、請求項1に記載のグラフェンの製造装置。
  3. 前記カソードは、円環板状を呈し、円環板に複数の貫通孔が設けられることを特徴とする、請求項2に記載のグラフェンの製造装置。
  4. 前記反応電解槽には、槽カバーが設けられることを特徴とする、請求項3に記載のグラフェンの製造装置。
  5. バネ、支持台および押さえ板を備える圧力緩衝ユニットをさらに含み、前記支持台には溝が開設され、前記押さえ板とバネは前記溝内に嵌着するように配置されることを特徴とする、請求項1に記載のグラフェンの製造装置。
  6. 前記反応電解槽には、液入口および液出口が設けられることを特徴とする、請求項5に記載のグラフェンの製造装置。
  7. 鱗片状黒鉛/膨張黒鉛を選択し、一定の圧力で予備プレス成形し、第1の温度区間および第2の温度区間の熱処理を経て、高度に黒鉛化したN層の黒鉛紙を得るステップであって、前記予備プレス成形の圧力は10~40Mpaであり、時間は10~120minであり、前記第1の温度区間の熱処理温度は800~1000℃であり、前記第2の温度区間の熱処理温度は2800~3000℃である、ステップS101と、
    N層の黒鉛紙を空間制限ユニットに制限かつ固定し、空間制限ユニットを反応電解槽に配置するステップであって、前記空間制限ユニットは、上部クランプ板と下部クランプ板とを備える、ステップS102と、
    反応電解槽の電解液の温度を制御し、まず前処理温度0~20℃で電解前処理を行い、次に、電場をかけて剥離温度20~40℃で黒鉛紙のインターカレーションと酸化剥離を行うステップであって、前記電解液は、過硫酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸および過塩素酸ナトリウム、飽和過硫酸カリウムから選ばれるいずれかであり、前記前処理のために電極に加える圧力の範囲は0~2Mpaであり、剥離時に電極に加える圧力の範囲は0.2~10MpaであるステップS103と、
    反応終了後、生成物を収集し、複数回洗浄して不純物を除去し、乾燥することによりグラフェン粉体を得るステップS104と、を含むことを特徴とする、グラフェンの製造方法。
  8. ステップS101において、前記鱗片状黒鉛/膨張黒鉛粒子のサイズは10~800メッシュであることを特徴とする、請求項7に記載のグラフェンの製造方法。
  9. ステップS102において、前記N層の黒鉛紙におけるNは1以上であり、前記の上部クランプ板および/または下部クランプ板の材質は、金属材料または非金属材料であり、金属材料としてはPt、Ti、Irを含み、非金属材料としては黒鉛、テフロン、PP、PEを含むことを特徴とする、請求項8に記載のグラフェンの製造方法。
  10. ステップS103において、前記電解液は、ORP値が600mVを超える高酸化電位溶液であることを特徴とする、請求項7に記載のグラフェンの製造方法。
  11. 前記電解液の濃度は0.1M~20Mであり、pH≦7であり、カソードは、金属電極、不活性電極および/または黒鉛電極を使用し、電解前処理電圧は0.5~3Vであり、剥離電圧は3~50Vであることを特徴とする、請求項10に記載のグラフェンの製造方法。
  12. ステップS104において、洗浄方法は、遠心分離、吸引ろ過および/またはろ過を含み、乾燥方法は、真空乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥および/または自然風乾を含むことを特徴とする、請求項11に記載のグラフェンの製造方法。
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