JP7487706B2 - 加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼板の加工方法に関する。
ワークに形成された貫通孔内にコイルを挿入し、コイルにより高周波加熱を行う加工方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015-124430号公報
しかしながら、上記加工方法において、例えば、小径の貫通孔にコイルを挿入する場合、その小径の貫通孔に対応してより細い線材からなる高価なコイルが必要となるため、製造コストの増加に繋がる虞がある。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、製造コストを低く抑えることができる加工方法を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
螺旋状のコイルを貫通した磁性体コアの端部を、鋼板の打ち抜き端の端面に非接触の状態で、かつ該端面に沿って対向するように配置し、前記コイルに電流を流し前記鋼板に誘導起電力を生じさせることで、該端面を加熱する加熱工程を含む、
加工方法である。
この一態様において、前記鋼板の打ち抜き端の端面は、鋼板の貫通孔の内周面であり、 前記磁性体コアの端部は、前記貫通孔を貫通し、前記内周面に非接触の状態で、かつ該内周面に対向するように配置されていてもよい。
この一態様において、前記貫通孔の直径は、前記螺旋状のコイルの直径よりも小さくてもよい。
この一態様において、前記磁性体コアは、固定された前記コイルに対して、前記磁性体コアの軸方向へ相対移動可能なように配置されていてもよい。
この一態様において、前記磁性体コアを前記コイルに対して軸方向へ相対移動させ、該磁性体コアの端部を前記鋼板の貫通孔内に挿入して配置し、前記コイルに電流を流し前記鋼板に誘導起電力を生じさせることで、該貫通孔の内周面を加熱してもよい。
この一態様において、前記加熱工程において、抜き工程で打ち抜かれた鋼板は、加熱治具に配置された後、前記コイルにより加熱され、前記加熱治具は、前記抜き工程で打ち抜かれた鋼板を所定位置に位置決めする位置決めガイドと、前記位置決めガイドにより位置決めされた鋼板の打ち抜き端の端面を加熱する前記磁性体コア及びコイルと、を有していてもよい。
この一態様において、前記加熱工程は、プレス機における任意の工程中に実施されてもよい。
この一態様において、前記打ち抜き端に対して伸びフランジを成形する伸びフランジ工程を更に含み、前記加熱工程は、前記鋼板を前記抜き工程から前記伸びフランジ工程へ搬送する際の搬送ピッチを調整するアイドリング工程で実施されてもよい。
この一態様において、プレス機内で、把持部により鋼板成形品が連続的に搬送されつつ、少なくとも、前記抜き工程、及び前記アイドリング工程が所定の搬送ピッチで連続的に行われており、前記アイドリング工程に対応する位置に前記加熱治具が配置されることで、前記アイドリング工程を前記加熱工程に置き換えてもよい。
本発明によれば、製造コストを低く抑えることができる加工方法を提供することを主たる目的とする。
本実施形態に係る加工方法の工程を概略的に示す模式図である。 本実施形態に係るコイル及び磁性体コアの斜視図である。 図2に示すコイル及び磁性体コアを側方から見た側面図である。 磁性体コアに鋼板の貫通孔を挟むようにして一対のコイルを配置した構成を示す図である。 車両のフロアサイドメンバーを示す斜視図である。 車両のロッカーアウタを示す斜視図である。 鋼板の小径の貫通孔を加熱した際のCAE解析結果を示す図である。 縦壁の貫通孔の内周面を加熱する場合を説明するための図である。 加熱治具の一例を示す図である。 本実施形態に係る成形加工方法の工程と、従来の成形加工方法の工程と、を対比した図である。 プレス機内における工程の一例を示す図である。
実施形態1
以下、発明の実施形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲に係る発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る加工方法の工程を概略的に示す模式図である。以下に説明する加工方法は、ワークとしての鋼板100に貫通孔101を設け、当該貫通孔101の周縁を変形させてフランジ102を成形するものである。
本実施形態に係る加工方法は、例えば、図1に示すように、鋼板100を打ち抜く抜き工程と、打ち抜き端103を加熱する加熱工程と、加熱工程による熱を冷ます放冷工程と、打ち抜き端103に対してフランジ102を成形する伸びフランジ成形工程とを含む。
抜き工程は、不図示の抜きダイスに固定された鋼板100を、抜きパンチ200によって打ち抜く工程である。加熱工程は、詳しくは後述するが、抜き工程で形成された打ち抜き端103を加熱する工程である。
加熱工程では、打ち抜かれた鋼板100が加熱治具に配置される。そして、後述の如く、鋼板100の打ち抜き端103に対し高周波誘導加熱が行われる。その加熱後に鋼板100は加熱治具から取り外される。
図1に示す如く、放冷工程は、加熱工程で加熱された打ち抜き端103の熱を冷ます工程である。具体的には、鋼板100が常温環境において一定時間放置される。伸びフランジ成形工程(バーリング工程)は、貫通孔101にフランジ金型300を挿入し、貫通孔101の周縁部を塑性変形させてフランジ102を形成する工程である。
抜き工程によって貫通孔101の周縁部に生じた残留歪みは、加熱工程で除去される。放冷後、伸びフランジ成形工程に導入されるため、加熱状態の鋼板100に対して行うよりもフランジ金型300に生じるダメージを軽減することができる。特に、本実施形態においては、後述するように、打ち抜き端103を局所的に加熱することができるので残留歪みを良好に除去することができつつ、加熱効率も良好となる。
続いて、上述した加熱工程について、詳細に説明する。図2は、本実施形態に係るコイル及び磁性体コアの斜視図である。図3は、図2に示すコイル及び磁性体コアを側方から見た側面図である。
本実施形態に係る加工方法は、例えば、図2及び図3に示す如く、螺旋状のコイル1を貫通した磁性体コア5の端部を、鋼板100の打ち抜き端103の端面104に非接触の状態で、かつ端面104に沿って対向するように配置し、コイル1に電流を流し鋼板100に誘導起電力を生じさせることで、端面104を加熱する加熱工程を含む。
磁性体コア5は、例えば、酸化鉄、ケイ素などを主成分とした芯材である。磁性体コア5は、略円柱状に形成されているが、これに限定されない。磁性体コア5は、例えば、角柱状、円錐状、などに形成されてもよい。また、磁性体コア5は、直線状に形成されているが、これに限定されない。磁性体コア5は、例えば、加熱する鋼板100の打ち抜き端103の端面104の位置に対応させて、少なくとも一部が曲線状に形成されていてもよい。
コイル1は、例えば、銅などの金属の線材を螺旋状に形成されてなる。磁性体コア5の端部外周面と鋼板100の打ち抜き端103の端面104との間の距離は、スパークしない範囲(例えば、鋼板100の板厚以上)で、出来るだけ小さいのがより好ましい。なお、磁性体コア5の端部は、絶縁体で覆われていてもよい。この場合、磁性体コア5の絶縁体と鋼板100の打ち抜き端103の端面104とは接触していてもよい。
コイル1には、誘導加熱電源が接続されている。誘導加熱電源は、コイル1に電流を供給することで、磁性体コア5に交番磁界を発生させる。そして、この磁性体コア5の端部が、打ち抜き端103の端面104に沿って対向するように配置されることで、鋼板100に誘導起電力を生じさせる。
これにより、打ち抜き端103の端面104に沿った誘導電流を発生させ、この誘導電流によるジュール熱によって端面104を自己発熱させることで、端面104のみを局所的に加熱することができる。打ち抜き端103の端面104のみを局所的に加熱できることから、鋼板100全体の軟化を抑制できる。
本実施形態において、コイル1の巻き数は、例えば、図2及び図3に示す如く、5となっているがこれに限定されず、コイル1の巻き数は任意でよい。コイル1の巻き数を増加させ、コイル1のインダクタンスを増加させることで、打ち抜き端103の端面104をより短時間かつ高温で加熱できる。
本実施形態において、磁性体コア5に複数のコイル1を配置してもよい。これにより、打ち抜き端103の端面104をより短時間かつ高温で加熱できる。例えば、図4に示す如く、磁性体コア5には、鋼板100の貫通孔101を挟むようにして一対のコイル1が配置されてもよい。上側のコイル1内を流れる電流の方向と、下側のコイル1内を流れる電流の方向と、は、図4の矢印に示すように同一となっている。
この場合、まず、一対のコイル1間に鋼板100の貫通孔101を配置した後、磁性体コア5の端部を一対のコイル1及び鋼板100の貫通孔101内に挿入してもよい。
コイル1による加熱温度は、例えば、打ち抜き端103が200℃以上Ac1点未満となるように調整される。この温度範囲での加熱であれば、残留歪みの除去を適切に行える。特に、Ac1点以上まで加熱してしまうと、鋼板100がオーステナイト変態を起こしてしまい、空冷すると軟化して強度が低下し、流水等によって急冷すると硬度が増して伸びフランジ工程における成形性が低下してしまうので、Ac1点未満に留めることが好ましい。
鋼板100の打ち抜き端103は、例えば、図2及び図3に示す如く、円形の穴形状に形成されている。このように、打ち抜き端103が穴形状の場合、端面104に流れる誘導電流は繋がりループ状になるため、より効率良く加熱することができる。打ち抜き端103の穴形状は、円形状に限定されず、例えば、楕円形状、四角形状、三角形状などであってもよい。
ところで、従来の加工方法において、鋼板に形成された小径の貫通孔内にコイルを挿入し、コイルにより高周波加熱を行う場合、その小径の貫通孔に対応してより細い線材からなる高価なコイルが必要となる。このため、製造コストの増加に繋がる虞がある。例えば、細いコイルの線材内にはその冷却のための冷却液を通す中空構造が必要であり、さらに、その細い中空の線材を螺旋状に形成する必要がある。このため、その細いコイルの線材をその耐久性などを考慮して製造するのは非常に困難でありコスト増加に繋り得る。
これに対し、本実施形態に係る加工方法は、例えば、図2に示す如く、螺旋状のコイル1を貫通した磁性体コア5の端部を、鋼板100の貫通孔101内に挿入することで、鋼板100の打ち抜き端103の端面104に非接触の状態で、かつ端面104に沿って対向するように配置して、その端面104を加熱する。
鋼板100の打ち抜き端103の端面104は、例えば、図2に示す如く、鋼板100に形成された小径の貫通孔101の内周面である。貫通孔101の直径は、螺旋状のコイル1の直径よりも小さい。磁性体コア5の端部は、上記のようなコイル1の直径よりも小さい小径の貫通孔101を貫通し、その内周面に非接触の状態で、かつ内周面に沿って対向するように配置される。
これにより、加熱対象が小径の貫通孔101の内周面である場合でも、実際にその貫通孔101内に挿入される磁性体コア5の端部を、その小径の貫通孔101に対応してより小径にすればよく、コイル1の線材自体を細くする必要はない。
磁性体コア5を小径にすること自体は、簡易かつ低コストで実現できる。したがって、本実施形態に係る加工方法の加熱工程においては、細い線材からなる高価なコイル1が不要となるため、製造コストを低く抑えることができる。
鋼板100の打ち抜き端103の端面104は、上述の鋼板100に形成された小径の貫通孔101に限定されず、任意の打ち抜き端103の端面104であってもよい。例えば、鋼板100の打ち抜き端103は、端面104が開放された打ち抜き端103であってもよい。磁性体コア5の端部は、この開放打ち抜き端103の端面104に沿って対向するように配置されてもよい。
本実施形態に係る加工方法の加熱工程は、例えば、打ち抜き端103の端面104に対し他の部材などが障害となるため、あるいは、打ち抜き端103の端面104が複雑に入り組んだ形状であるため、通常の加熱コイルなどを近付けることが困難な場合に、特に有効である。
本実施形態に係る加工方法の加熱工程は、上述の如く、実際に加熱を行う磁性体コア5の形状を、その加熱対象の打ち抜き端103の端面104の形状に対応させて小さくすればよいだけであり、その磁性体コア5の形状を小さくすること自体は簡易かつ低コストで実現できる。
本実施形態に係る加工方法の加熱工程は、小径の貫通孔101の靭性を向上させるために適用されてもよい。例えば、自動車部品などでは基準穴や水抜き穴など様々な理由で小径の貫通孔101が開けられていることが多い。一方で車両骨格部品は軽量化、高強度化のために高強度鋼板が多く使用されている。
これらの部品は衝突時に加わる入力も大きく貫通孔101端に応力が集中することで貫通孔101を起点とした割れに繋がることが多々あり、貫通孔101の径や配置を考慮した設計が必要となる。さらに、高強度鋼板では強度が高くなる一方で靭性が下がるため貫通孔101淵に応力が集中するとより一層割れが発生しやすくなる。
そのため、高強度鋼板を使用した骨格部材の小径の貫通孔101や応力が集中しそうな部位に対し、本実施形態に係る加工方法の加熱工程によって局部加熱を行い、その靭性向上を図るのが有効である。
図5は、車両のフロアサイドメンバーを示す斜視図である。フロアサイドメンバーには、複数の小径の貫通孔101が形成されている。本実施形態に係る加工方法の加熱工程によって、これら小径の貫通孔101の局部加熱を行い、その靭性向上を図ることができる。
図6は、車両のロッカーアウタを示す斜視図である。同様に、ロッカーアウタには、複数の小径の貫通孔101が形成されている。本実施形態に係る加工方法の加熱工程によって、これら小径の貫通孔101の局部加熱を行い、その靭性向上を図ることができる。
続いて、本実施形態に係る加工方法の加熱工程により加熱を行った際の解析結果について説明する。本加熱工程において、厚さ2.9mmのGA980の鋼板100に形成された小径の貫通孔101の内周面に、磁性体コア5を挿入して、その内周面を下記の条件で加熱を行っている。
・初期温度: 20[℃]
・通電時間: 3.0[秒]
・周波数: 350[kHz]
・電流: 750[A]
図7は、上記条件で鋼板の小径の貫通孔を加熱した際のCAE解析結果を示す図である。図7に示す如く、本実施形態に係る加熱工程によって、鋼板100の小径の貫通孔101の内周面のみを局所的に加熱することができ、鋼板100全体の軟化を抑制できることが分かる。なお、鋼板100の小径の貫通孔101において、最高温度は794.1℃であり、最低温度は740.2℃となっており、その温度差は小さく抑えられ、良好に加熱できていることが分かる。
実施形態2
本実施形態において、磁性体コア5は、治具などに固定されたコイル1に対して、磁性体コア5の軸方向へ相対移動可能なように配置されていてもよい。これにより、磁性体コア5を軸方向に移動させるだけで、容易に、磁性体コア5の端部を鋼板100の貫通孔101内に挿入して配置することができる。
例えば、所定位置にコイル1が固定された治具に対して、加熱対象の鋼板100を配置する。次に、磁性体コア5をコイル1に対して磁性体コア5の軸方向へ相対移動させ、磁性体コア5の端部を鋼板100の貫通孔101内に挿入し、貫通孔101内に配置する。その後、コイル1に電流を流し鋼板100に誘導起電力を生じさせることで、貫通孔101の内周面を加熱する。
これにより、例えば、図8に示す如く、縦壁の鋼板100の貫通孔101の内周面を加熱する場合でも、簡易に鋼板100を治具などに位置決めし、磁性体コア5を磁性体コア5の軸方向へ相対移動するだけで、磁性体コア5の端部を鋼板100の貫通孔101内に容易に挿入させることができ、その貫通孔101の内周面を局所加熱できる。
例えば、鋼板100の貫通孔101に対し他の部材などが障害となるなどのため、磁性体コア5を貫通孔101に近付けることが困難な場合に、本実施形態に係る加熱工程は、特に有効である。
実施形態3
本実施形態において、上記抜き工程で打ち抜かれた鋼板成形品を、加熱工程で加熱治具に配置し、加熱を行う。図9は、加熱治具の一例を示す図である。図9の左側図は、鋼板成形品Xが加熱治具400に配置される前の状態を示し、右側図は、鋼板成形品Xが加熱治具400に配置された後の状態を示している。
図9に示す如く、加熱治具400は、鋼板成形品Xの打ち抜き端103を加熱する磁性体コア5及びコイル1と、鋼板成形品Xを所定位置に位置決めする位置決めガイド2と、ベース部3と、を有している。各コイル1には、各コイル1に電力を供給する交流電源4が接続されている。
鋼板成形品Xを位置決めガイド2上に置くだけで、自ずと鋼板成形品Xの位置が設定されるように、位置決めガイド2の形状及び配置は設定されている。磁性体コア5、コイル1及び位置決めガイド2は、鋼板成形品Xの形状及び加熱部位の位置に対応させて、ベース部3に配置されている。
磁性体コア5及びコイル1の位置、数、及び形状は、図9に示す例に限定されず、任意に設定できる。同様に、位置決めガイド2は、の位置、数、及び形状は、図9に示す例に限定されず、任意に設定できる。
本実施形態に係る加熱治具400を用いることで、従来のように鋼板成形品Xを把持した状態で上下方向から加熱を行う必要がなく、鋼板成形品Xを簡易に加熱治具400に配置し加熱することができる。
本実施形態に係る加熱工程は、図10に示す如く、抜き工程と、伸びフランジ成形工程との間のアイドリング工程で実施されてもよい。アイドリング工程は、鋼板成形品Xを抜き工程から伸びフランジ成形工程へ搬送する際の搬送ピッチを調整する工程であり、加工を行わない待機工程である。
これにより、従来、抜き工程後、伸びフランジ成形工程前に、打ち抜かれた鋼板成形品Xを待機させていたアイドリング工程を利用して、効率的に、鋼板成形品Xの加熱を行うことができる。したがって、追加で加熱工程を導入する必要がないため、生産性が向上する。
また、本実施形態によれば、通常のプレス機内のアイドリング工程に加熱治具400を簡易に配置することで、アイドリング工程を加熱工程に変換できるため、工程数を増加することがない。図11は、プレス機内における工程の一例を示す模式図である。
プレス機500内では、例えば、図11下段に示すフィンガー(把持部)501により鋼板成形品Xを連続的に搬送しつつ、図11の上段に示す成形工程、抜き工程、アイドリング工程、アイドリング工程、及び抜き工程が、所定の搬送ピッチで連続的に行われる。したがって、アイドリング工程に対応する位置に加熱治具400を単に置くだけで、プレス機500内のアイドリング工程を容易に加熱工程に置き換えることができる。
なお、加熱工程は、加熱治具400の配置が可能であれば、プレス機500における任意の工程中、例えば、成形工程や、抜き工程などの工程中に実施されてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 コイル、2 位置決めガイド、3 ベース部、4 交流電源、5 磁性体コア、100 鋼板、101 貫通孔、102 伸びフランジ、103 打ち抜き端、104 端面、200 抜きパンチ、300 フランジ金型、400 加熱治具、500 プレス機、501 フィンガー

Claims (6)

  1. 螺旋状のコイルを貫通した磁性体コアの端部を、鋼板の打ち抜き端の端面に非接触の状態で、かつ該端面に沿って対向するように配置し、前記コイルに電流を流し前記鋼板に誘導起電力を生じさせることで、該端面を加熱する加熱工程を含み、
    前記鋼板の打ち抜き端の端面は、鋼板の貫通孔の内周面であり、
    前記磁性体コアの端部は、前記貫通孔を貫通し、前記内周面に非接触の状態で、かつ該内周面に対向するように配置され
    前記貫通孔の直径は、前記螺旋状のコイルの直径よりも小さく、
    前記加熱工程において、抜き工程で打ち抜かれた鋼板は、加熱治具に配置された後、前記コイルにより加熱され、
    前記加熱治具は、前記抜き工程で打ち抜かれた鋼板を所定位置に位置決めする位置決めガイドと、前記位置決めガイドにより位置決めされた鋼板の打ち抜き端の端面を加熱する前記磁性体コア及びコイルと、を有し、
    鋼板を前記位置決めガイド上に置くだけで、自ずと鋼板の位置が設定されるように、前記位置決めガイドの形状及び配置は設定されており、
    前記磁性体コア、コイル及び位置決めガイドは、鋼板の形状及び加熱部位の位置に対応させて、ベース部に配置されている、
    加工方法。
  2. 請求項1記載の加工方法であって、
    前記磁性体コアは、固定された前記コイルに対して、前記磁性体コアの軸方向へ相対移動可能なように配置されている、
    加工方法。
  3. 請求項2記載の加工方法であって、
    前記磁性体コアを前記コイルに対して軸方向へ相対移動させ、該磁性体コアの端部を前記鋼板の貫通孔内に挿入して配置し、
    前記コイルに電流を流し前記鋼板に誘導起電力を生じさせることで、該貫通孔の内周面を加熱する、
    加工方法。
  4. 請求項1記載の加工方法であって、
    前記加熱工程は、プレス機における任意の工程中に実施される、
    加工方法。
  5. 請求項4記載の加工方法であって、
    前記打ち抜き端に対して伸びフランジを成形する伸びフランジ工程を更に含み、
    前記加熱工程は、前記鋼板を前記抜き工程から前記伸びフランジ工程へ搬送する際の搬送ピッチを調整するアイドリング工程で実施される、
    加工方法。
  6. 請求項5記載の加工方法であって、
    プレス機内で、把持部により鋼板成形品が連続的に搬送されつつ、少なくとも、前記抜き工程、及び前記アイドリング工程が所定の搬送ピッチで連続的に行われており、
    前記アイドリング工程に対応する位置に前記加熱治具が配置されることで、前記アイドリング工程を前記加熱工程に置き換える、
    加工方法。
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