JP7485211B2 - 巻層数の推定装置及びクレーン - Google Patents
巻層数の推定装置及びクレーン Download PDFInfo
- Publication number
- JP7485211B2 JP7485211B2 JP2023516389A JP2023516389A JP7485211B2 JP 7485211 B2 JP7485211 B2 JP 7485211B2 JP 2023516389 A JP2023516389 A JP 2023516389A JP 2023516389 A JP2023516389 A JP 2023516389A JP 7485211 B2 JP7485211 B2 JP 7485211B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- winding
- length
- boom
- wire rope
- drum
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 238000004804 winding Methods 0.000 title claims description 61
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 23
- 230000036544 posture Effects 0.000 description 23
- 238000000034 method Methods 0.000 description 6
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 230000006870 function Effects 0.000 description 2
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 2
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 1
- 238000005266 casting Methods 0.000 description 1
- 239000003638 chemical reducing agent Substances 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B66—HOISTING; LIFTING; HAULING
- B66D—CAPSTANS; WINCHES; TACKLES, e.g. PULLEY BLOCKS; HOISTS
- B66D1/00—Rope, cable, or chain winding mechanisms; Capstans
- B66D1/28—Other constructional details
- B66D1/30—Rope, cable, or chain drums or barrels
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B66—HOISTING; LIFTING; HAULING
- B66C—CRANES; LOAD-ENGAGING ELEMENTS OR DEVICES FOR CRANES, CAPSTANS, WINCHES, OR TACKLES
- B66C13/00—Other constructional features or details
- B66C13/18—Control systems or devices
- B66C13/46—Position indicators for suspended loads or for crane elements
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B66—HOISTING; LIFTING; HAULING
- B66D—CAPSTANS; WINCHES; TACKLES, e.g. PULLEY BLOCKS; HOISTS
- B66D1/00—Rope, cable, or chain winding mechanisms; Capstans
- B66D1/54—Safety gear
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Automation & Control Theory (AREA)
- Jib Cranes (AREA)
Description
本発明は、ウインチドラムに巻かれたワイヤロープの巻層数を推定する巻層数の推定装置と、この巻層数の推定装置を備えるクレーンに関する。
従来から、移動式クレーンでは、ウインチドラムに巻かれたワイヤロープの巻層数の違いから生じるウインチドラムの回転に対するワイヤロープの巻き取り長さの差異を制御に用いる装置が知られている。
このような装置として、例えば特許文献1には、巻胴部の回転軸方向におけるロープの巻き取り位置を正確に取得してガイドシーブを移動させることで、ロープの乱巻の発生を防止することができる、ロープ乱巻防止装置が開示されている。
ところで、特許文献1に開示された発明は、長さが既知のロープを用いることで、作業機の姿勢に応じたウインチドラムより先に繰出したロープ長さ(以下、「繰出しロープ長さ」と称する。)を求める。そして、特許文献1に開示された発明は、繰出しロープ長さに基づいて、ウインチドラムに巻かれたロープの巻層数を推定する。
しかしながら、特許文献1に開示された発明では、ロープを切断して短くしたり、規定長外のロープを用いたりすると、巻層数の推定を誤ってしまう可能性があった。
そこで、本発明の目的は、ウインチドラムに巻かれたロープの巻層数を精度よく推定できる、巻層数の推定装置を提供することである。
本発明に係る巻層数の推定装置の一態様は、
ブーム、ウインチドラム、及びウインチドラムに巻かれたワイヤロープを有するクレーンに搭載され、前記ワイヤロープの巻層数を推定する巻層数の推定装置であって、
ワイヤロープの繰出長を算出する算出部と、
ウインチドラムの回転量を検出する検出部と、
ブームの第1姿勢と第2姿勢との、ワイヤロープの繰出長の差、及び、ウインチドラムの回転量の差に基づいて、巻層数を推定する制御部と、を備える
巻層数の推定装置。
ブーム、ウインチドラム、及びウインチドラムに巻かれたワイヤロープを有するクレーンに搭載され、前記ワイヤロープの巻層数を推定する巻層数の推定装置であって、
ワイヤロープの繰出長を算出する算出部と、
ウインチドラムの回転量を検出する検出部と、
ブームの第1姿勢と第2姿勢との、ワイヤロープの繰出長の差、及び、ウインチドラムの回転量の差に基づいて、巻層数を推定する制御部と、を備える
巻層数の推定装置。
本発明に係るクレーンの一態様は、上述の巻層数の推定装置を備える。
本発明によれば、ウインチドラムに巻かれたロープの巻層数を精度よく推定できる、巻層数の推定装置を提供できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素は例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。以下の実施形態では、ラフテレーンクレーン1を例にして説明するが、これに限定されるものではなく、他の移動式クレーンにも広く本発明を適用できる。
(クレーンの全体構成)
本実施形態に係るラフテレーンクレーン1は、図1に示すように、走行機能を有する車両の本体部分となる走行体10と、走行体10の四隅に設けられたアウトリガ11と、走行体10に水平旋回可能に取り付けられた旋回台12と、旋回台12に立設されたブラケット13(旋回フレームの上部)に取り付けられたブーム14と、を備えている。
本実施形態に係るラフテレーンクレーン1は、図1に示すように、走行機能を有する車両の本体部分となる走行体10と、走行体10の四隅に設けられたアウトリガ11と、走行体10に水平旋回可能に取り付けられた旋回台12と、旋回台12に立設されたブラケット13(旋回フレームの上部)に取り付けられたブーム14と、を備えている。
アウトリガ11は、スライドシリンダを伸縮させることによって、走行体10から幅方向外側にスライド張出/スライド格納可能である。又、アウトリガ11は、ジャッキシリンダを伸縮させることによって走行体10から上下方向にジャッキ張出/ジャッキ格納可能である。
旋回台12は、旋回用モータの動力が伝達されるピニオンギヤを有している。このピニオンギヤが走行体10に設けた円形状のギヤに噛み合うことで旋回軸を中心に回動する。旋回台12は、前方右側に配置された運転席18と、後方中央に配置されたブラケット13と、後方下部に配置されたカウンタウェイト19と、を有している。
ブーム14は、基端ブーム141と、1つ又は複数の中間ブーム142と、先端ブーム143とが、入れ子式に組み合わされている。ブーム14は、内部に配置された伸縮シリンダによって伸縮する。
最も外側の基端ブーム141は、基端部がブラケット13に水平に設置された支持軸に回動自在に取り付けられている。基端ブーム141は、支持軸を回転中心として上下に起伏する。さらに、ブラケット13と基端ブーム141の下面との間には、起伏シリンダ15が架け渡されている。起伏シリンダ15を伸縮することで、ブーム14全体が起伏する。ブーム14のブーム長LB及び起伏角θBは、それぞれブーム長検出器511及びブーム起伏角検出器512によって計測される。計測されたブーム長LB及び起伏角θBは、制御部としてのコントローラ60に伝送される。
先端ブーム143の最先端のブームヘッド144にはシーブが配置されている。シーブには、ワイヤロープ16が掛け回されている。ワイヤロープ16の先端部には、フックブロック17が吊下げられている。一方、ワイヤロープ16の基端はウインチ40に巻き回されており、ウインチ40を回転させることでワイヤロープ16及びフックブロック17を巻上げ又は巻下げることができる。
また、ブームヘッド144には、フックブロック17のブームヘッド144への衝突・巻込みを防止するための過巻検出スイッチ145が取り付けられている。過巻検出スイッチ145は、ブームヘッド144から所定の距離だけ離れた位置に吊り下げられている。そして、過巻検出スイッチ145は、過巻位置検出器52によって監視されている。過巻検出スイッチ145のON/OFF状態は、過巻位置検出器52によりコントローラ60に伝送される。
さらに、ブームヘッド144には、ジブ30及びテンションロッド20、20を取り付けることができる。なお、図1では、ジブ30が横抱き姿勢で格納された状態を示している。ジブ30はブームヘッド144を延長するように(作業半径を拡大できるように)取付/取外可能である。
ジブ30は、チルト用シリンダ(不図示)の伸縮によってブーム14に対して折り曲げ可能であり、かつ、伸縮シリンダ(不図示)によって伸縮可能である。テンションロッド20、20は、ブームヘッド144とジブ30の中間位置との間に架け渡されて、ジブ30を上向きに引っ張る。ジブ30のジブ長LJ及び起伏角θJは、それぞれジブ長検出器513及びジブ折曲角検出器514によって計測されてコントローラ60に伝送される。
ウインチ40は、図2に示すように、円筒形状のウインチドラム41(巻胴部)と、ウインチドラム41を回転させる駆動部としての油圧モータ及び減速機(不図示)と、から構成されている。ウインチドラム41には、ワイヤロープ16が巻き回されている。すなわち、ウインチドラム41には、ワイヤロープ16が何層か重ねられて整然と巻き回されている。そして、このワイヤロープ16の重なった層数をM(Mは自然数)とし、横方向の位置(ドラム全幅を1とした場合の各層における巻取開始側のフランジ部分から現在の位置までの比)をロープ繰出位置をN(Nは小数)とする。
(制御系の構成)
次に、図3のブロック図を用いて、ラフテレーンクレーン1に搭載される巻層数の推定装置Sの制御系の構成について説明する。本実施形態の巻層数の推定装置Sは、図3に示すように、制御部としてのコントローラ60を中心として構成されている。コントローラ60は、CPU、メモリ、ROMやSSDなどを有する(マイクロ)コンピュータである。そして、制御部としてのコントローラ60には、入力機器として姿勢検出器51と、過巻位置検出器52と、ドラム回転量検出器53と、が接続されている。
次に、図3のブロック図を用いて、ラフテレーンクレーン1に搭載される巻層数の推定装置Sの制御系の構成について説明する。本実施形態の巻層数の推定装置Sは、図3に示すように、制御部としてのコントローラ60を中心として構成されている。コントローラ60は、CPU、メモリ、ROMやSSDなどを有する(マイクロ)コンピュータである。そして、制御部としてのコントローラ60には、入力機器として姿勢検出器51と、過巻位置検出器52と、ドラム回転量検出器53と、が接続されている。
姿勢検出器51は、姿勢検出部の一例に該当し、例えば、ブーム長検出器511と、ブーム起伏角検出器512と、ジブ長検出器513と、ジブ折曲角検出器514と、から構成されている。そして、姿勢検出器51によって検出されたブーム長LB、ブーム起伏角θB、ジブ長LJ、及びジブ折曲角θJは、コントローラ60に伝送される。
コントローラ60は、ロープ繰出長演算器61と、演算イベント発生器62と、勾配演算器63と、補正量演算器64と、ドラム回転量-繰出長テーブル65と、対過巻位置繰出長演算器66と、を機能部として有している。各機能部の具体的な機能については、次に説明する図4のフローチャートを用いて説明する。
(制御フロー)
次に、図4のフローチャートを用いて、巻層数の推定装置Sの制御フローについて説明する。
次に、図4のフローチャートを用いて、巻層数の推定装置Sの制御フローについて説明する。
まず、過巻位置検出器52は、過巻検出スイッチの状態を監視しており、演算イベント発生器62では、スイッチの変化(ON―OFF)をイベント(Et)として出力する(ステップS1)。
姿勢検出器51は、クレーンの姿勢(LB、θB、LJ、θJ)を検出する。そうすると、ロープ繰出長演算器61は、姿勢検出値に基づいてロープ経路の幾何学的な関係からドラム側基準位置と過巻検出位置間のロープ長(X)を求める(ステップS2)。ロープ繰出長演算器61は、ワイヤロープの繰出長(ロープ長(X))を算出する算出部の一例に該当する。なお、ロープ長(X)は、姿勢検出値をインデックスとしてテーブルから探索してもよい。
ドラム回転量検出器53は、検出部の一例に該当し、規定姿勢(ブーム全縮、起伏全伏)の過巻位置にフックブロック17が位置するときの出力値を0とした回転量φを出力する(ステップS3)。
次に、勾配演算器63は、イベント発生時のロープ長(X)が、少なくとも最小値である組(X1、φ1)と最大値である組(X2、φ2)を記憶する(ステップS4)。なお、記憶は、最小最大の2点以上とし、その間の複数の点を記憶してもよい(図6(a))。
次に、補正量演算器64は、イベント発生時の記憶点と、ドラム回転量―繰出長テーブル65のカーブを一致させるための補正量(Δφadj)を決定する(ステップS5、図6(b))。最大最小の2点の場合に、2分探索で補正量を求める手順については後述する。
次に、対過巻位置繰出長演算器66は、ドラム回転検出量(φdet)を補正(Δφadj)した回転量(φdet+Δφadj)の位置のドラム層数(図5の右側縦軸)を現在のドラム層数(M)として出力する(ステップS6)。
同時に、対過巻位置繰出長演算器66は、Mとして決定したテーブルの同一層における比(同じ層数である平らな部分のエンコーダ幅と、左側のエッジ部分から現在の位置までの比)を、同一層におけるロープ繰出位置(N)とする(ステップS6)。
規定姿勢(ブーム全縮、起伏全伏)時のドラム側基準位置と過巻検出位置間のロープ長をX0としたとき、過巻検出位置基準のワイヤロープ全長Y(ワイヤロープ繰出量Y)は、以下のように表すことができる(ステップS7)。
(2分探索で補正量を求める手順)
次に、巻層数の推定装置Sのコントローラ60における、2分探索で補正量を求める具体的な計算手順(図4のステップS5)について説明する。推定手順は、電投時、検出時、使用時の順に説明する。
次に、巻層数の推定装置Sのコントローラ60における、2分探索で補正量を求める具体的な計算手順(図4のステップS5)について説明する。推定手順は、電投時、検出時、使用時の順に説明する。
(電投時)
(1)ドラム回転(横軸)に対する、繰出長(左縦軸)と層数(右縦軸)の関係をROMデータとして記憶する(図5参照)。このときのドラム層数は、物理的に巻取り可能な最大層数までとし、最大限巻き取った時点でのドラム回転エンコーダ値を0とする。
(2)ドラム回転量φは、規定姿勢(ブーム全縮、起伏全伏)で、フックが過巻検出スイッチ145を構成する過巻防止ウェイトの位置における検出量を0とした、操出側を正とするエンコーダ値とする。
(1)ドラム回転(横軸)に対する、繰出長(左縦軸)と層数(右縦軸)の関係をROMデータとして記憶する(図5参照)。このときのドラム層数は、物理的に巻取り可能な最大層数までとし、最大限巻き取った時点でのドラム回転エンコーダ値を0とする。
(2)ドラム回転量φは、規定姿勢(ブーム全縮、起伏全伏)で、フックが過巻検出スイッチ145を構成する過巻防止ウェイトの位置における検出量を0とした、操出側を正とするエンコーダ値とする。
(検出時)
(3)ロープ長(X)が最小状態での過巻検出信号の変化したタイミング(過巻/非過巻)でのドラム回転量φ1と、ロープ繰出長X1と、を記録する(第1姿勢)。ロープ繰出長X1は、起伏角度やブーム長さ、過巻ウェイトの設置位置などの作業機の姿勢に応じて算出する。複数本掛けの場合は、掛け数も反映させたものとする。
(4)過巻検出のタイミング(過巻/非過巻)における、ロープ長(X)が最大状態でのドラム回転量φ2と、ロープ繰出長X2と、を記録する(第2姿勢)。
(5)繰出長の差(ΔX=X2-X1)と回転量の差(Δφ=φ2-φ1)を計算する。
(6)ここで、図6(b)を用いて、二分探索で補正量を求める方法を説明する。
探索の初期値として、ROMに登録された回転量の最小位置(φ=0)をP1、ROMに登録された回転量の最大位置(φの最大値)をP2とする。P2位置から、回転量の差分(Δφ)だけ差し引いた位置をP3とする。
(7)P1とP3の中間点をP4とする。ROMのドラム回転量-繰出長テーブル65から、P4位置からΔφ増加させたときの、繰出長の増分ΔX4を計算する。
(8)ΔX4と繰出長の差(ΔX=X1-X2)を比較して、
a)ΔX4>ΔXのときは、P3の値をP4で更新する。
b)ΔX4<ΔXのときは、P1の値をP4で更新する。一致(ΔX4≒ΔX)となるまで、a)-b)を繰り返す。
(9)φdet+Δφadj=φrom
上記の関係となるように、ドラム回転検出量φdetが、ROMに登録されたドラム回転量-繰出長テーブル65の回転量φromとなるように、補正量Δφadjを決定する。
(3)ロープ長(X)が最小状態での過巻検出信号の変化したタイミング(過巻/非過巻)でのドラム回転量φ1と、ロープ繰出長X1と、を記録する(第1姿勢)。ロープ繰出長X1は、起伏角度やブーム長さ、過巻ウェイトの設置位置などの作業機の姿勢に応じて算出する。複数本掛けの場合は、掛け数も反映させたものとする。
(4)過巻検出のタイミング(過巻/非過巻)における、ロープ長(X)が最大状態でのドラム回転量φ2と、ロープ繰出長X2と、を記録する(第2姿勢)。
(5)繰出長の差(ΔX=X2-X1)と回転量の差(Δφ=φ2-φ1)を計算する。
(6)ここで、図6(b)を用いて、二分探索で補正量を求める方法を説明する。
探索の初期値として、ROMに登録された回転量の最小位置(φ=0)をP1、ROMに登録された回転量の最大位置(φの最大値)をP2とする。P2位置から、回転量の差分(Δφ)だけ差し引いた位置をP3とする。
(7)P1とP3の中間点をP4とする。ROMのドラム回転量-繰出長テーブル65から、P4位置からΔφ増加させたときの、繰出長の増分ΔX4を計算する。
(8)ΔX4と繰出長の差(ΔX=X1-X2)を比較して、
a)ΔX4>ΔXのときは、P3の値をP4で更新する。
b)ΔX4<ΔXのときは、P1の値をP4で更新する。一致(ΔX4≒ΔX)となるまで、a)-b)を繰り返す。
(9)φdet+Δφadj=φrom
上記の関係となるように、ドラム回転検出量φdetが、ROMに登録されたドラム回転量-繰出長テーブル65の回転量φromとなるように、補正量Δφadjを決定する。
(使用時)
(10)
正確な層数を反映したロープ絶対繰出長として、過巻検出位置基準でのワイヤロープ全長Y(ワイヤロープ繰出量Y)、使用ドラム層位置M、使用層におけるロープ繰出位置の比Nを算出する。
(10)
正確な層数を反映したロープ絶対繰出長として、過巻検出位置基準でのワイヤロープ全長Y(ワイヤロープ繰出量Y)、使用ドラム層位置M、使用層におけるロープ繰出位置の比Nを算出する。
(効果)
次に、実施例で説明した巻層数の推定装置Sの奏する効果を列挙して説明する。
次に、実施例で説明した巻層数の推定装置Sの奏する効果を列挙して説明する。
(1)上述してきたように、巻層数の推定装置Sは、移動式クレーンのウインチドラム41に巻かれたワイヤロープ16の巻層数Mを推定する、巻層数の推定装置である。この巻層数の推定装置Sは、移動式クレーンのブーム14の姿勢を検出する姿勢検出器51と、ウインチドラム41の回転量を検出するドラム回転量検出器53と、ブーム14及びウインチドラム41を制御する制御部としてのコントローラ60と、を備えている。コントローラ60は、検出されたブーム14の第1姿勢に基づいて計算したワイヤロープ16の繰出長X1と検出されたウインチドラム41の回転量φ1と、検出されたブーム14の第2姿勢に基づいて計算したワイヤロープ16の繰出長X2と検出されたウインチドラム41の回転量φ2と、を記憶し、第1姿勢と第2姿勢の繰出長の差ΔX及び回転量の差Δφに基づいて、巻層数Mを推定するように構成されている。このような構成であれば、ワイヤロープ16を切断したり、規定長外のワイヤロープ16を用いたりしても、検出されたブーム14の姿勢とウインチドラム41の回転量φとに基づいて、巻層数Mを正確に推定して全長Yを正確に求めることができる。
すなわち、巻層数の推定装置Sによれば、巻層数Mを正確に検出することができるため、結果としてドラム回転量φからロープの全長Yを正確に求めることができる。さらに、正規のワイヤロープ16を短く切断したときに生じる、ワイヤロープ16をウインチドラム41から全て繰り出してしまう異常な操作や、ウインチトルク不足となる想定以上の巻層数Mでの使用を規制することができる。
そして、巻層数の推定装置Sは、以下に示すように、補正量演算時のΔφの大きさによって異なる効果を奏する。
1)Δφが同一層の回転量より大きい場合
MとNを正しく計算できるので、使用中の層(M)やロープ繰出位置(N)に基づいて、正しく全長Yを求めることができる。
2)Δφが同一層の回転量より小さい場合
a)N=0(%)とすることで、
求めた繰出長が、実際に繰り出される量の上限値となるため、巻き下げ側の作業範囲制限時の規制値(巻下操作時に対象物に接触させない安全装置)として活用できる。
b)N=100(%)とすることで、
求めた繰出長が、実際に繰り出される量の下限値となるため、巻き上げ側の作業範囲制限時の規制値(巻上操作時に対象物に接触させない安全装置)として活用できる。
1)Δφが同一層の回転量より大きい場合
MとNを正しく計算できるので、使用中の層(M)やロープ繰出位置(N)に基づいて、正しく全長Yを求めることができる。
2)Δφが同一層の回転量より小さい場合
a)N=0(%)とすることで、
求めた繰出長が、実際に繰り出される量の上限値となるため、巻き下げ側の作業範囲制限時の規制値(巻下操作時に対象物に接触させない安全装置)として活用できる。
b)N=100(%)とすることで、
求めた繰出長が、実際に繰り出される量の下限値となるため、巻き上げ側の作業範囲制限時の規制値(巻上操作時に対象物に接触させない安全装置)として活用できる。
(2)また、制御部としてのコントローラ60は、ウインチドラム41の回転量φとワイヤロープ16の繰出長Xの関係(ドラム回転量-繰出長テーブル65)を記録したデータ記録部ROMをさらに備え、記録された回転量φと繰出長Xの関係と、第1姿勢と第2姿勢の回転量の差Δφ及び繰出長の差ΔXと、に基づいて、両者の変化率(ΔX1/Δφ)が一致する巻層数Mを推定するように構成されていることが好ましい。このようにして、上に凸のカーブを有する回転量φ-繰出長Xの関係から、変化率(勾配)ΔX/Δφが一致する位置の巻層数Mを探索することができる。
(3)さらに、フックブロック17の過巻位置を検出する過巻位置検出器52をさらに備え、制御部としてのコントローラ60は、フックブロック17が過巻位置にある状態をブーム14の第1姿勢及び第2姿勢として検出し、検出されたブーム14の第1姿勢及び第2姿勢に基づいてワイヤロープ16の繰出長を計算するようになっていることが好ましい。このように過巻位置検出器52を使用して第1姿勢及び第2姿勢を規定することで、第1姿勢及び第2姿勢のワイヤロープ16の繰出長Xを幾何学計算によって正確に計算することができる。
(4)また、制御部としてのコントローラ60は、ブーム14の長さが最小となる全縮状態、かつ、ブーム14の起伏角が最小となる全伏状態を、ブーム14の第1姿勢とするようになっていることが好ましい。このように第1姿勢を選択することによって、第2姿勢との回転量の差Δφ及び繰出長の差ΔXを大きくとることができる。したがって、巻層数Mの推定精度が向上する。
(5)そして、本実施形態の移動式クレーンとしてのラフテレーンクレーン1は、上述したいずれかの巻層数の推定装置Sを備えているため、巻層数Mを正確に推定して全長Yを正確に求めることができる。このため、地切り制御や荷下ろし制御を正確かつ安全に実施することができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施形態では、ウインチ40として、説明したが、このウインチ40は、主巻ウインチであってもよいし、補巻ウインチであってもよい。主巻ウインチの場合には、ワイヤロープ16のワイヤロープ掛け数に応じて回転量φ-繰出長Xの関係を修正することができる。
また、実施形態では、姿勢に基づいて幾何学計算によってワイヤロープ16の繰出長X1、X2を求める場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ワイヤロープ16の繰出長X1、X2は、例えば巻き尺などによって実測したうえで手入力することも可能である。
さらに、実施形態では、繰出長Xが最小最大となる場合の変化率が、記憶された変化率と一致するように、巻層数Mや繰出位置Nなどを推定したが、これに限定されるものではない。例えば、過巻が検出されたタイミングで毎回に巻層数Mや繰出位置Nを推定し、複数の推定値(M、N)を用いて推定精度を向上させることもできる。
2021年4月20日出願の特願2021-070805の日本出願に含まれる明細書、図面、および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
本発明は、種々のクレーンに適用可能である。
1 ラフテレーンクレーン
10 走行体
11 アウトリガ
12 旋回台
13 ブラケット
14 ブーム
141 基端ブーム
142 中間ブーム
143 先端ブーム
144 ブームヘッド
15 起伏シリンダ
16 ワイヤ
17 フック
18 運転席
19 カウンタウェイト
20 テンションロッド
30 ジブ
40 ウインチ
51 姿勢検出器
511 ブーム長検出器
512 ブーム起伏角検出器
513 ジブ長検出器
514 ジブ折曲角検出器
52 過巻位置検出器
53 ドラム回転量検出器
60 コントローラ
61 ロープ繰出長演算器
62 演算イベント発生器
63 勾配演算器
64 補正量演算器
65 ドラム回転量-繰出長テーブル
66 対過巻位置繰出長演算器
S 巻層数の推定装置
X ドラム側基準位置と過巻検出位置間のロープ長
Φ ドラム回転量
10 走行体
11 アウトリガ
12 旋回台
13 ブラケット
14 ブーム
141 基端ブーム
142 中間ブーム
143 先端ブーム
144 ブームヘッド
15 起伏シリンダ
16 ワイヤ
17 フック
18 運転席
19 カウンタウェイト
20 テンションロッド
30 ジブ
40 ウインチ
51 姿勢検出器
511 ブーム長検出器
512 ブーム起伏角検出器
513 ジブ長検出器
514 ジブ折曲角検出器
52 過巻位置検出器
53 ドラム回転量検出器
60 コントローラ
61 ロープ繰出長演算器
62 演算イベント発生器
63 勾配演算器
64 補正量演算器
65 ドラム回転量-繰出長テーブル
66 対過巻位置繰出長演算器
S 巻層数の推定装置
X ドラム側基準位置と過巻検出位置間のロープ長
Φ ドラム回転量
Claims (5)
- ブーム、ウインチドラム、及び前記ウインチドラムに巻かれたワイヤロープを有するクレーンに搭載され、前記ワイヤロープの巻層数を推定する巻層数の推定装置であって、
前記ワイヤロープの繰出長を算出する算出部と、
前記ウインチドラムの回転量を検出する検出部と、
前記ブームの第1姿勢と第2姿勢との、前記ワイヤロープの繰出長の差、及び、前記ウインチドラムの回転量の差に基づいて、前記巻層数を推定する制御部と、を備える
巻層数の推定装置。 - 制御部は、
前記ウインチドラムの回転量と前記ワイヤロープの繰出長とを対応付けたドラム回転量-繰出長テーブルを記録したデータ記録部をさらに備え、
前記ドラム回転量-繰出長テーブル、前記ワイヤロープの繰出長の差、及び前記ウインチドラムの回転量の差に基づいて、前記巻層数を推定する、請求項1に記載の巻層数の推定装置。 - フックの過巻位置を検出する過巻位置検出器をさらに備え、
前記第1姿勢及び前記第2姿勢はそれぞれ、前記ブームの姿勢が異なり、かつ、前記ワイヤロープに固定されたフックが過巻位置にある状態に対応する、請求項1に記載の巻層数の推定装置。 - 前記第1姿勢は、前記ブームの全縮状態かつ全伏状態に対応する、請求項1に記載の巻層数の推定装置。
- 請求項1に記載の巻層数の推定装置を備える、クレーン。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021070805 | 2021-04-20 | ||
JP2021070805 | 2021-04-20 | ||
PCT/JP2022/015651 WO2022224758A1 (ja) | 2021-04-20 | 2022-03-29 | 巻層数の推定装置及びクレーン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2022224758A1 JPWO2022224758A1 (ja) | 2022-10-27 |
JP7485211B2 true JP7485211B2 (ja) | 2024-05-16 |
Family
ID=83722189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2023516389A Active JP7485211B2 (ja) | 2021-04-20 | 2022-03-29 | 巻層数の推定装置及びクレーン |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20230406678A1 (ja) |
EP (1) | EP4328173A1 (ja) |
JP (1) | JP7485211B2 (ja) |
WO (1) | WO2022224758A1 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4115880B2 (ja) | 2003-05-13 | 2008-07-09 | 株式会社クラレ | 特殊断面繊維 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2537756Y2 (ja) * | 1991-03-26 | 1997-06-04 | 株式会社タダノ | 移動式クレーンのフック位置算出装置 |
JPH1017277A (ja) * | 1996-06-28 | 1998-01-20 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | タワークレーンの安全装置 |
JP3280238B2 (ja) * | 1996-08-26 | 2002-04-30 | 日立建機株式会社 | ドラムの巻層検出装置 |
JP3510444B2 (ja) * | 1997-02-21 | 2004-03-29 | 日立建機株式会社 | ブーム作業機における揚程計 |
JP6693307B2 (ja) * | 2016-07-05 | 2020-05-13 | 株式会社タダノ | 移動式クレーンの制御システム |
JP2020033114A (ja) | 2018-08-27 | 2020-03-05 | 株式会社タダノ | ウインチのロープ乱巻防止装置 |
JP2021070805A (ja) | 2019-10-24 | 2021-05-06 | 東レ・デュポン株式会社 | 難燃性ポリエステルエラストマー樹脂組成物および難燃性ポリエステルエラストマーフィラメント |
-
2022
- 2022-03-29 EP EP22791533.7A patent/EP4328173A1/en active Pending
- 2022-03-29 US US18/271,574 patent/US20230406678A1/en active Pending
- 2022-03-29 JP JP2023516389A patent/JP7485211B2/ja active Active
- 2022-03-29 WO PCT/JP2022/015651 patent/WO2022224758A1/ja active Application Filing
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4115880B2 (ja) | 2003-05-13 | 2008-07-09 | 株式会社クラレ | 特殊断面繊維 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPWO2022224758A1 (ja) | 2022-10-27 |
WO2022224758A1 (ja) | 2022-10-27 |
EP4328173A1 (en) | 2024-02-28 |
US20230406678A1 (en) | 2023-12-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10472214B2 (en) | Crane and method for monitoring the overload protection of such a crane | |
US10597266B2 (en) | Crane and method for monitoring the overload protection of such a crane | |
JP5502446B2 (ja) | ブーム付き作業機 | |
JP6747633B1 (ja) | クレーン装置、掛数判定方法及びプログラム | |
CN114007977B (zh) | 控制器、吊臂装置、以及起重车 | |
EP4036045A1 (en) | Control system and work machine | |
JP6772642B2 (ja) | クレーンの制御装置 | |
JP7485211B2 (ja) | 巻層数の推定装置及びクレーン | |
US11235961B2 (en) | Height adjustment assistance device, crane comprising same, and height adjustment method | |
JP6693307B2 (ja) | 移動式クレーンの制御システム | |
JP2017193385A (ja) | クレーンのフック位置制御装置 | |
CN111285258B (zh) | 起重机、起重机塔臂控制方法和装置 | |
JP3350251B2 (ja) | クレーンのフック位置検出装置 | |
JP2018203469A (ja) | 移動範囲報知装置 | |
JP2001039670A (ja) | クレ−ンの吊り荷重算出装置 | |
JP7262962B2 (ja) | 橋形荷役装置 | |
JP7476769B2 (ja) | クレーン装置 | |
JP6524772B2 (ja) | ブーム長さ制限装置 | |
JP2020147379A (ja) | クレーン | |
CN111056459A (zh) | 一种起重机的超起卷扬的控制方法、控制系统及控制器 | |
JP7533155B2 (ja) | コントローラ、ブーム装置、及びクレーン車 | |
JP7439850B2 (ja) | フック位置算出装置 | |
JP7533156B2 (ja) | コントローラ、ブーム装置、及びクレーン車 | |
CN113382947B (zh) | 吊离地面判定装置、吊离地面控制装置、移动式起重机及吊离地面判定方法 | |
JP2021178731A (ja) | クレーン装置及びクレーン車 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20230825 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20240402 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20240415 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7485211 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |