JP7484843B2 - 真空ポンプの堆積物量推定装置 - Google Patents
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Description
制御部を備え、
前記制御部は、
真空ポンプの運転中に、真空ポンプ内に堆積する堆積物の堆積量を示す堆積指標と成り得る測定データを取得し、
前記測定データから、堆積指標の推移を算出し、
前記堆積指標の推移から真空ポンプの過去のメンテナンス時を抽出し、
過去1回前のメンテナンス時以前の前記堆積指標の推移を用いず、過去1回前のメンテナンス時から現在までの前記堆積指標の推移のみを用いて、堆積指標の将来の推移を予測し、
前記堆積指標の将来の推移に基づいて、将来のメンテナンス時を予測する。
図1は、本実施形態のターボ分子ポンプ100の構成を示す概略断面図である。ターボ分子ポンプ100は、真空排気を行うポンプ部1を有する。
次に、本実施形態の真空ポンプのメンテナンス時期の予測方法について、図5のフローチャートを用いて説明する。
第1実施形態では、堆積物の堆積量の指標は、モータ電流値であった。変形例1では、堆積物の堆積量の指標は、PWM信号生成部101で生成されたPWM制御信号(IMC)である。PWM制御信号についても、モータ電流値と同様に、ターボ分子ポンプの運転中に変動する。そこで、モータ電流値の場合と同様に、PWM制御信号についても、代表値を決定して、その運転回の代表値とする。PWM制御信号(IMC)のプロセス回ごとの代表値の推移の例を示すグラフを図8に示す。
変形例2では、堆積物の堆積量の指標として、磁気軸受の電磁石電流値(X,Y,Z方向)を用いる。
変形例3では、堆積物の堆積量の指標として、モータ電流値、PWM制御信号、磁気軸受の電磁石電流値の2以上を組み合わせて用いる。
変形例4では、過去のメンテナンス時期の取得のために、分解検知用センサの信号を用いる。
第1実施形態では、ポンプ制御部2に配置された堆積指標監視部71が堆積物情報を取得する構成とした。しかし、堆積指標監視部71は、通信等により必要なデータが得られれば任意のコンピュータに配置することができる。堆積指標監視部71は、主制御部に配置されていてもよく、主制御部およびポンプ制御部2から物理的に離れた位置にあるサーバ、パーソナルコンピュータまたは携帯端末等に配置されていてもよい。同様に、ターボ分子ポンプ100が用いるデータの一部は遠隔のサーバ等に保存してもよく、解析プログラムにより行われる演算処理の少なくとも一部は遠隔のサーバ等で行ってもよい。物理的に離れた2以上の処理装置により、互いに強調して処理が行われてもよい。
第1実施形態では、ターボ分子ポンプ100が磁気浮上型のターボ分子ポンプとして説明した。しかし、上述の実施形態の真空ポンプの解析方法は、回転駆動が行われる真空ポンプであって、流路に堆積物が堆積する可能性のあるものであれば適用できる。例えば、上述の実施形態の解析方法は、玉軸受型のターボ分子ポンプにも適用することができる。
第1実施形態では、ターボ分子ポンプ100のポンプ部1と電源ユニット200が一体型であった。しかし、一体型ではない構造にも本発明は適用可能である。
ターボ分子ポンプ100の情報処理機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録された、上述したポンプ制御部2の処理およびそれに関連する処理の制御に関するプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行させてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリカード等の可搬型記録媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクまたはソリッドステートドライブ(Solid State Drive; SSD)等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでもよい。また上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであってもよい。
上述した複数の例示的な実施形態またはその変形は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(第1項)
一態様に係る真空ポンプの堆積物量推定装置は、ロータをモータで回転駆動してガスを排気する真空ポンプにおいて、真空ポンプ内の堆積物の堆積量を推定する堆積物量推定装置であって、
制御部を備え、
前記制御部は、
真空ポンプの運転中に、真空ポンプ内に堆積する堆積物の堆積量を示す堆積指標と成り得る測定データを取得し、
前記測定データから、堆積指標の推移を算出し、
前記堆積指標の推移から前記真空ポンプの過去のメンテナンス時を抽出し、
過去1回前のメンテナンス時以前の前記堆積指標の推移を用いず、過去1回前のメンテナンス時から現在までの前記堆積指標の推移のみを用いて、堆積指標の将来の推移を予測し、
前記堆積指標の将来の推移に基づいて、将来のメンテナンス時を予測する。
(第2項)
第2項の態様に係る真空ポンプの堆積物量推定装置では、第1項の態様の真空ポンプの堆積物量推定装置において、前記制御部は、前記測定データを用いて、将来のメンテナンス時を示す堆積指標の閾値を決定し、前記堆積指標の将来の推移と決定された前記閾値との比較に基づいて、将来のメンテナンス時を予測する。
(第3項)
第3項の態様に係る真空ポンプの堆積物量推定装置は、第2項の態様の真空ポンプの堆積物量推定装置において、前記制御部は、少なくとも現在から過去2回前のメンテナンス時までの前記測定データを用いて、将来のメンテナンス時を示す堆積指標の閾値を決定する。
(第4項)
第4項の態様に係る真空ポンプの堆積物量推定装置では、第1項から第3項の態様の真空ポンプの堆積物量推定装置において、前記測定データは、前記モータのモータ電流値、前記モータのインバータのスイッチング素子をオンオフ制御するPWM制御信号、又は、前記真空ポンプの磁気軸受の電磁石のセンサ信号である。
(第5項)
第5項の態様に係る真空ポンプの堆積物量推定装置では、第1項から第4項のいずれかの態様の真空ポンプの堆積物量推定装置において、前記制御部は、前記堆積指標が減少している時点を過去のメンテナンス時として取得する。
(第6項)
第6の態様に係る真空ポンプの堆積物量推定装置は、第1項から第5項のいずれかの態様の真空ポンプの堆積物量推定装置であって、真空ポンプと電源との分離を検出する分離検出タイミング信号を利用して過去のメンテナンス時を取得する。
(第7項)
第7の態様に係る堆積物量推定方法は、ロータをモータで回転駆動してガスを排気する真空ポンプにおいて、真空ポンプ内の堆積物の堆積量を推定する堆積物量推定方法であって、
真空ポンプの運転中に、真空ポンプ内に堆積する堆積物の堆積量を示す堆積指標と成り得る測定データを取得するステップと、
前記測定データから、堆積指標の推移を算出するステップと、
前記堆積指標の推移から真空ポンプの過去のメンテナンス時を抽出するステップと、
過去1回前のメンテナンス時以前の前記堆積指標の推移を用いず、過去1回前のメンテナンス時から現在までの前記堆積指標の推移のみから、堆積指標の将来の推移を予測するステップと、
前記堆積指標の将来の推移に基づいて、将来のメンテナンス時を予測するステップとを含む。
2 :ポンプ制御部
21 :モータ制御部
22 :軸受制御部
23 :記憶部
24 :通信部
70 :堆積物量推定装置
71 :堆積指標監視部
77 :予測部
100 :ターボ分子ポンプ
M :モータ
Claims (7)
- ロータをモータで回転駆動してガスを排気する真空ポンプにおいて、真空ポンプ内の堆積物の堆積量を推定する堆積物量推定装置であって、
制御部を備え、
前記制御部は、
真空ポンプの運転中に、真空ポンプ内に堆積する堆積物の堆積量を示す堆積指標と成り得る測定データを取得し、
前記測定データから、堆積指標の推移を算出し、
前記堆積指標の推移から真空ポンプの過去のメンテナンス時を抽出し、
過去1回前のメンテナンス時以前の前記堆積指標の推移を用いず、過去1回前のメンテナンス時から現在までの前記堆積指標の推移のみを用いて、堆積指標の将来の推移を予測し、
前記堆積指標の将来の推移に基づいて、将来のメンテナンス時を予測する、
真空ポンプの堆積物量推定装置。 - 前記制御部は、
前記測定データを用いて、将来のメンテナンス時を示す堆積指標の閾値を決定し、
前記堆積指標の将来の推移と決定された前記閾値との比較に基づいて、将来のメンテナンス時を予測する、
請求項1に記載の真空ポンプの堆積物量推定装置。 - 前記制御部は、
少なくとも現在から過去2回前のメンテナンス時までの前記測定データを用いて、将来のメンテナンス時を示す堆積指標の閾値を決定する、
請求項2に記載の真空ポンプの堆積物量推定装置。 - 前記測定データは、前記モータのモータ電流値、前記モータのインバータのスイッチング素子をオンオフ制御するPWM制御信号、又は、前記真空ポンプの磁気軸受の電磁石のセンサ信号である、
請求項1~3のいずれか1項に記載の真空ポンプの堆積物量推定装置。 - 前記制御部は、前記堆積指標が減少する時点を過去のメンテナンス時として取得する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の真空ポンプの堆積物量推定装置。 - 前記制御部は、真空ポンプと電源との分離を検出する分離検出タイミング信号を利用して過去のメンテナンス時を取得する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の真空ポンプの堆積物量推定装置。 - ロータをモータで回転駆動してガスを排気する真空ポンプにおいて、真空ポンプ内の堆積物の堆積量を推定する堆積物量推定方法であって、
真空ポンプの運転中に、真空ポンプ内に堆積する堆積物の堆積量を示す堆積指標と成り得る測定データを取得するステップと、
前記測定データから、堆積指標の推移を算出するステップと、
前記堆積指標の推移から真空ポンプの過去のメンテナンス時を抽出するステップと、
過去1回前のメンテナンス時以前の前記堆積指標の推移を用いず、過去1回前のメンテナンス時から現在までの前記堆積指標の推移のみから、堆積指標の将来の推移を予測するステップと、
前記堆積指標の将来の推移に基づいて、将来のメンテナンス時を予測するステップとを含む、
堆積物量推定方法。
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JP2018040277A (ja) | 2016-09-06 | 2018-03-15 | 株式会社島津製作所 | 堆積物監視装置および真空ポンプ |
WO2020194852A1 (ja) | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 株式会社島津製作所 | ポンプ監視装置、真空ポンプおよび生成物堆積診断用データ処理プログラム |
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