JP7480028B2 - ドアクローザ - Google Patents

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Description

本発明は、ドアクローザに関する。
本出願人は、下記特許文献1のようにカムとピニオンギアを備えたドアクローザを提案している。このドアクローザは、カムを備えているので、例えば全閉直前のトルクを大きく設定することができる。また、このドアクローザは、ピニオンギアとラックによってピストンの移動量を容易に大きくすることができる。そのため、閉扉時に、制御流路に多くの作動油を通過させることができ、作動油の流量調整が容易になる。このように、このドアクローザは、カムの利点とラック&ピニオンの利点の双方を有している。しかしながら、ドアクローザの更なる小型化が求められ、また、バックチェック機能も求められる。
特許第5952154号公報
本発明は、カムの利点とラック&ピニオンの利点を保持しつつ、小型化が可能でバックチェック機能を備えたドアクローザを提供することを課題とする。
本発明に係るドアクローザは、扉又は扉枠に取り付けられるドアクローザであって、作動油が入れられた油室を有するハウジングと、油室内に設けられ、扉の開閉に伴って回転するカムと、開扉動作時にカムによって油室内を第1速度で第1方向に移動するカムフォロアと、油室内に設けられ、扉の開閉に伴ってカムと共に回転するピニオンギアと、ピニオンギアと噛合するラックを有し、開扉動作時にカムフォロアと摺動しながら油室内を第1速度よりも速い第2速度で第1方向に移動するピストンと、ピストンに設けられ、油室を第1油室と第2油室に区画し、開扉動作時は開き、閉扉動作時は閉じる第1逆止弁と、ピストン又はカムフォロアに設けられ、第2油室を更に第3油室と第4油室に区画し、開扉動作時は閉じ、閉扉動作時は開く第2逆止弁と、開扉動作時においてバックチェックの作動開始までは第3油室と第4油室を連通し、バックチェックの作動時に塞がれる第1流路と、第1流路よりも流量が絞られ、バックチェックの作動中に第3油室と第4油室を連通する第2流路と、を有するバックチェック用流路と、を備えている。
この構成によれば、ピストンがカムフォロアに摺動しながらカムフォロアよりも相対的に速い速度で移動する。そのため、ドアクローザを小型化できる。また、扉が所定の開き角度になると、第1流路が塞がれ、第4油室の作動油が第2流路を通って第3油室に流れる。そのため、扉が所定の開き角度になったときにバックチェックが作動する。
好ましくは、ハウジングに第1流路が設けられ、バックチェックの作動時にピストン又はカムフォロアが第1流路を塞ぐ。この構成によれば、第1流路を容易に形成できる。また、バックチェックの作動時にピストン又はカムフォロアが第1流路を容易に塞ぐことができる。そのため、バックチェックの作動が安定しやすい。
好ましくは、カムフォロアとピストンの間の摺動部に第1流路が設けられ、バックチェックの作動時にピストンが第1流路を塞ぐ。この構成によれば、ハウジングに第1流路を設けなくて済む。そのため、ハウジングの構成を簡素化でき、ハウジングを小型化できる。また、バックチェックの作動時にピストン又はカムフォロアが第1流路を容易に塞ぐことができる。そのため、バックチェックの作動が安定しやすい。
好ましくは、カムフォロア又はピストンに第1流路が設けられている。この構成によれば、ハウジングに第1流路を設けなくて済む。そのため、ハウジングの構成を簡素化でき、ハウジングを小型化できる。
以上のように、カムの利点とラック&ピニオンの利点を保持しつつ、ドアクローザを小型できる。また、開扉動作途中でバックチェックが作動するので、扉の開き方向に風等によって大きな外力が加わっても、扉の急激な開扉動作を防止することができる。
本発明の第1の実施形態におけるドアクローザを示す縦断面図であって、開扉角度が0度の状態を示す。 図1のA-A断面図。 同ドアクローザのドアクローザ本体の平面図。 図1のB-B断面図。 同ドアクローザの縦断面図であって、バックチェック作動開始時の状態を示す。 図5のC-C断面図。 (a)は、図1の要部拡大図、(b)は図5の要部拡大図。 本発明の第2の実施形態におけるドアクローザを示す縦断面図であって、開扉角度が0度の状態を示す。 図8のD-D断面図。 同ドアクローザの縦断面図であって、バックチェック作動開始時の状態を示す。 図10のE-E断面図。 (a)は、図8の要部拡大図、(b)は図10の要部拡大図。 本発明の第三の実施形態におけるドアクローザを示す縦断面図であって、開扉角度が0度の状態を示す。 図13のF-F断面図。 同ドアクローザのドアクローザ本体の平面図。 同ドアクローザの縦断面図であって、バックチェック作動開始時の状態を示す。 図16のG-G断面図。 (a)及び(b)は同ドアクローザの延伸部を示す斜視図。 (a)は、図13の要部拡大図、(b)は図16の要部拡大図。 本発明の第四の実施形態におけるドアクローザの要部を示す縦断面図であって、(a)は開扉角度が0度の状態を示し、(b)は、バックチェック作動中の状態を示す。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態にかかるドアクローザについて図1~図7を参酌しつつ説明する。本実施形態におけるドアクローザは、図1に示すように、ドアクローザ本体1と取付板2とアーム3を備えている。ドアクローザは、スライド型のものである。ドアクローザ本体1は、扉あるいは扉枠に取り付けられる。扉は、例えば上下方向の軸線まわりに回動する。例えば扉にドアクローザ本体1が取り付けられる場合には、扉枠には左右方向(水平方向)に延びるレールが取り付けられる。本実施形態のドアクローザは、コンシールドタイプのものであり、ドアクローザ本体1は、扉の内部に配置される。ドアクローザ本体1は、取付板2を介して扉にネジ止めされる。取付板2は、ドアクローザ本体1の上面にネジ止めされている。尚、左右方向は、扉の面に沿った方向であって、扉の回転中心に対して径方向である。また、前後方向は、扉の面に対して法線方向である。
図1及び図2は、扉の開き角度が0度のときのドアクローザを示しており、図5及び図6は、扉の開き角度がバックチェック開始角度のときのドアクローザを示している。ドアクローザ本体1は、ハウジング10と、主軸11と、ピストン12と、第1カム13a及び第2カム13bと、ピニオンギア14と、第1コロ15a及び第2コロ15bと、スライダ16と、第1バネ17と、第2バネ18と、バネ力調整機構を備えている。第1コロ15a及び第2コロ15bとスライダ16は、第1カム13a及び第2カム13bによって押圧されて移動させられるカムフォロアである。
ハウジング10は、全体として、左右方向に長い横長の直方体形状である。取付板2は、ハウジング10の上面にネジ止めされている。主軸11の軸線方向は上下方向(第1軸線方向)であり、それと直交する方向が左右方向(第2軸線方向)と前後方向(第3軸線方向)である。尚、図1において、向かって右側を単に右側と称し、向かって左側を単に左側と称する。右側が第2軸線方向における第1方向であり、左側が第2軸線方向における第2方向である。本実施形態において、扉の回動中心は、ドアクローザ本体1に対して左側に位置するが、右側に位置してもよい。
ハウジング10は、左右方向に延びる一つの油室を有している。油室に、ピストン12と、第1カム13a及び第2カム13bと、ピニオンギア14と、第1コロ15a及び第2コロ15bと、スライダ16と、第1バネ17及び第2バネ18が配置されている。ハウジング10の左右両端部にはそれぞれ第1エンドキャップ21と第2エンドキャップ22が装着されている。油室には作動油が入れられている。ハウジング10の内面は、油室の壁面20である。油室の壁面20は、主軸11の近傍を除いて断面視円形の周面である。油室は、左右方向に延びる中心線を有している。図2ような断面視において、油室の中心線上に、主軸11とピストン12と第1コロ15a及び第2コロ15bとスライダ16と第1バネ17と第2バネ18が配置されている。従って、主軸11とピストン12と第1コロ15a及び第2コロ15bとスライダ16と第1バネ17と第2バネ18は、平面視において、左右方向に沿った同一線上に位置している。また、図1のような正面視において、ピストン12とスライダ16と第1バネ17と第2バネ18は、左右方向に沿った同一線上に位置していて、上下方向において同一高さにある。尚、第1コロ15a及び第2コロ15bは、油室の中心線を対称軸として上下対称に配置されている。
主軸11は、ハウジング10に回転可能に支持されている。主軸11は、図1のようにハウジング10の左右方向の中央よりも左側に偏って配置されている。主軸11は、図2のように、ハウジング10の前後方向の略中央に位置している。主軸11は、上下方向の軸線まわりに回転する。主軸11の上端部は、ハウジング10から上方に突出していると共に取付板2からも上方に突出している。主軸11の上端部に、アーム3の第1端部が相対回転不能に取り付けられている。アーム3の図示しない第2端部は、上述のレールに係合する。扉が回動すると、アーム3の第2端部がレールに案内されつつ左右方向にスライドし、主軸11はアーム3と共に回転する。
図4にも示しているように、ハウジング10の天面部と底面部にはそれぞれ第1軸受けホルダ23と第2軸受けホルダ24が取り付けられている。第1軸受けホルダ23と第2軸受けホルダ24は、それぞれ円筒状である。第1軸受けホルダ23と第2軸受けホルダ24は、同軸上に位置している。第1軸受けホルダ23は、その内周面に第1軸受け25を保持している。第2軸受けホルダ24は、その内周面に第2軸受け26を保持している。第1軸受け25及び第2軸受け26は、ニードルベアリングであることが好ましく、特に、総コロタイプのニードルベアリングであることが好ましい。第1軸受け25は、第2軸受け26よりも大径である。主軸11は、第1軸受けホルダ23と第2軸受けホルダ24にそれぞれ第1軸受け25と第2軸受け26を介して回転可能に支持されている。主軸11の下端部は、第2軸受けホルダ24から下側に突出していない。主軸11の上端部は、第1軸受けホルダ23から上側に所定長さ突出している。
主軸11は、第1軸部材11aと第2軸部材11bを備えている。第1軸部材11aと第2軸部材11bは、互いに別体である。主軸11は、上下二分割の構成となっている。第1軸部材11aと第2軸部材11bは、互いに上下に連結されている。第1軸部材11aと第2軸部材11bは、互いに相対回転できない。
第1軸部材11aは、第1軸受け25を介して第1軸受けホルダ23に回転可能に支持されている。第1軸部材11aの下部が第1軸受けホルダ23に支持され、第1軸部材11aの上部は第1軸受けホルダ23から上側に突出している。第1軸部材11aの上端部が主軸11の上端部である。第1軸部材11aの上端部にアーム3が固定されている。第1軸部材11aの上端面にアーム3がネジ止めされている。第1軸部材11aは、第1軸受けホルダ23よりも下側に突出している。第1軸部材11aと第2軸部材11bは、セレーション27を介して互いに接合されている。第2軸部材11bは、第2軸受け26を介して第2軸受けホルダ24に回転可能に支持されている。第2軸部材11bの下部が第2軸受けホルダ24に支持されている。第2軸部材11bは、第2軸受けホルダ24から下側に突出していない。
<第1カム13a及び第2カム13b>
第1カム13a及び第2カム13bは、主軸11の第2軸部材11bに設けられている。第1カム13a及び第2カム13bは、主軸11と一体に回転する。第1カム13a及び第2カム13bは、互いに上下に離間して配置されている。第1カム13a及び第2カム13bは同一形状である。第1カム13a及び第2カム13bは、第2軸部材11bとは別体である。第1カム13aと第2カム13bは、第2軸部材11bにそれぞれセレーション27により相対回転不能に装着されている。但し、第1カム13a及び第2カム13bが第2軸部材11bに一体的に形成されていてもよい。
第1カム13a及び第2カム13bは、開扉動作時には第1バネ17を圧縮させ、閉扉動作時には第1バネ17からその弾性復元力を受ける。第1バネ17の弾性復元力は、第1カム13a及び第2カム13bを介して主軸11に伝達されて扉を閉じるための閉じ力となる。第1カム13a及び第2カム13bは、その外周面をカム面とする板カムである。扉の開閉動作において、第1カム13a及び第2カム13bの全周のうち所定角度領域のみが使用される。
<ピニオンギア14>
ピニオンギア14は、主軸11の第2軸部材11bに設けられている。ピニオンギア14は、主軸11と一体に回転する。ピニオンギア14は、第1カム13aと第2カム13bの間に位置している。第1カム13a及び第2カム13bは、ピニオンギア14に対して上下対称に配置されている。第1カム13aは、ピニオンギア14の上側に配置され、第2カム13bは、ピニオンギア14の下側に配置されている。ピニオンギア14は、第2軸部材11bに一体的に形成されている。但し、ピニオンギア14が第2軸部材11bと別体の構成であってもよい。
ピニオンギア14は、第2軸部材11bの上下方向の中間部に位置している。ピニオンギア14は、外周面の全周のうち所定角度範囲のみに歯部を有しており、その他の領域には歯部が形成されていない。即ち、ピニオンギア14の外周面は、歯部が形成された歯部形成領域と、歯部が形成されずに滑面とされた歯部非形成領域とに区分される。ピニオンギア14は、油室の上下方向の略中央に位置している。
<ピストン12>
ピストン12は、第1ヘッド部31と第2ヘッド部32と前後一対の腕部33とラック34を有している。第1ヘッド部31は、ピストン12の左端部に設けられている。第1ヘッド部31は、主軸11よりも左側に位置している。第1ヘッド部31は左右方向を軸線とする円柱状である。第1ヘッド部31の外周面は、油室の壁面20と略同一径であって、油室の壁面20に支持されている。ピストン12が移動する際、第1ヘッド部31の外周面は油室の壁面20と摺動する。第1ヘッド部31の径方向の中央部には左右方向に貫通した第1通油路35が形成されている。この第1通油路35には第1逆止弁36が設けられている。第1逆止弁36は、油室を左右二つの室に区画する。第1逆止弁36は、油室を左側の第1油室37と右側の第2油室に区画する。第1油室37は、油室のうち、第1ヘッド部31よりも左側の領域であり、第2油室は、油室のうち、第1ヘッド部31よりも右側の領域である。第1逆止弁36は、開扉動作時には第1通油路35を開き、閉扉動作時には第1通油路35を閉じる。
第1ヘッド部31の右側に、前後一対の腕部33が設けられている。一対の腕部33は互いに平行である。腕部33の外面は、断面視円弧状の曲面である。腕部33の外面の一部が油室の壁面20と摺動する。腕部33は、左右方向に沿って直線状に延びている。腕部33は、主軸11を右側に越えて延びている。一方の腕部33の内面にラック34が形成されている。ラック34はピニオンギア14と噛み合っている。
ピストン12の右端部に、第2ヘッド部32が設けられている。第2ヘッド部32は、第1ヘッド部31よりも右側に離れて設けられている。第2ヘッド部32は、主軸11よりも右側に位置している。腕部33は、第2ヘッド部32まで延びていて、腕部33は、第1ヘッド部31と第2ヘッド部32を連結している。第2ヘッド部32は、円筒状である。第2ヘッド部32は、左右方向に沿った中心線を有している。第2ヘッド部32の外周面は、油室の壁面20と略同一径である。第2ヘッド部32の外周面は油室の壁面20に支持されており、ピストン12が移動する際、第2ヘッド部32の外周面は油室の壁面20を摺動する。
第2ヘッド部32の径方向の中央部には左右方向に貫通した第2通油路38が形成されている。この第2通油路38には第2逆止弁39が設けられている。第2逆止弁39は、第2油室を更に左右二つの領域に区画する。即ち、第2逆止弁39は、第2油室を、左側の第3油室40と右側の第4油室41に区画する。第3油室40は、第2油室のうち、第2ヘッド部32よりも左側の領域であり、第4油室41は、第2油室のうち、第2ヘッド部32よりも右側の領域である。第2逆止弁39は、開扉動作時には第2通油路38を閉じ、閉扉動作時には第2通油路38を開く。
<第1コロ15aと第2コロ15b>
第1コロ15a及び第2コロ15bは、第1カム13a及び第2カム13bの右側に配置されている。第1コロ15a及び第2コロ15bは、それぞれ第1カム13a及び第2カム13bに対応して配置されている。第1コロ15a及び第2コロ15bは、それぞれ第1カム13a及び第2カム13bと当接している。第1コロ15a及び第2コロ15bは、互いに上下対称に配置されている。第1コロ15a及び第2コロ15bは、一つの共通した支軸42に回転可能に支持されている。支軸42は、上下方向に沿った軸線を有していて、主軸11の右側に主軸11と平行に配置されている。
<スライダ16>
図7に要部の拡大図を示している。但し、アーム3、取付板2、第1バネ17、及び、第2バネ18の図示は省略している。スライダ16は、第1コロ15a及び第2コロ15bの右側に配置されている。スライダ16の左部に支軸42が固定されている。第1コロ15a及び第2コロ15bとスライダ16は、支軸42を介して連結されていて、一体となって左右方向に移動する。スライダ16は、支軸42が取り付けられた軸取付部50aと、ピストン12を支持するための支持部と、第1バネ17を押圧するバネ押圧部を有している。詳細には、スライダ16は、スライダ本体50と、支持部としての支持ピン51と、バネ押圧部としてのバネ押圧体52を備えている。スライダ本体50は、軸取付部50aとピン取付部50bを有している。軸取付部50aは、上下方向を板厚方向とする板状である。支軸42は、軸取付部50aを上下に貫通している。第1コロ15a及び第2コロ15bは、軸取付部50aの上側と下側に上下対称に配置されている。
ピン取付部50bは、軸取付部50aの右側に設けられ、第1コロ15a及び第2コロ15bの右側に位置している。ピン取付部50bは、ピストン12の第2ヘッド部32よりも左側に位置している。ピン取付部50bは、左右方向を板厚方向とする板状である。ピン取付部50bには、左右方向に貫通する通油孔53が一つあるいは複数形成されている。ピン取付部50bに支持ピン51の左端部が取り付けられている。支持ピン51は、例えば上下一対設けられる。支持ピン51は、ピン取付部50bから右側に向けて延びている。上下一対の支持ピン51は、第2ヘッド部32を左右方向に貫通している。支持ピン51は、第2ヘッド部32を支持する。支持ピン51と第2ヘッド部32との摺動部には、シール部材であるOリング54が設けられている。Oリング54は、支持ピン51と第2ヘッド部32との間の摺動部をシールする。
バネ押圧体52は、スライダ本体50よりも右側に離れて設けられ、スライダ本体50のピン取付部50bよりも右側に離れて設けられている。バネ押圧体52は、第2ヘッド部32よりも右側に位置している。バネ押圧体52は、中心部に貫通孔を有する円盤状である。バネ押圧体52に支持ピン51の右端部が取り付けられている。支持ピン51は、スライダ本体50とバネ押圧体52を左右方向に連結している。
<第1バネ17>
第1バネ17と第2バネ18は、コイルバネであり、圧縮バネである。第1バネ17と第2バネ18は、扉を閉じるための閉じ力を発生させる。第1バネ17は、スライダ16の右側に配置されている。第1バネ17は、スライダ16を左側に付勢する。スライダ16が左側に付勢されることにより、支軸42を介して第1コロ15a及び第2コロ15bが左側に付勢され、第1カム13a及び第2カム13bが左側に付勢される。第1バネ17は、スライダ16のバネ押圧体52とバネ押さえ55との間に介装されている。
バネ押さえ55は、第1バネ17の右側に位置している。バネ押さえ55は、油室の壁面20に案内されて左右方向に移動可能である。バネ押さえ55を調整軸56が左右方向に貫通している。調整軸56は、雄ネジ部を有し、バネ押さえ55の雌ネジ部に螺合している。調整軸56を回転させることによりバネ押さえ55を左右方向に移動させることができる。バネ押さえ55が左側に移動すると第1バネ17が圧縮されてバネ力が強くなる。逆に、バネ押さえ55が右側に移動すると第1バネ17の圧縮量が減少してバネ力が弱くなる。
調整軸56は第2エンドキャップ22を貫通している。調整軸56は、第2エンドキャップ22に回転可能に支持されている。調整軸56の右端部は第2エンドキャップ22の外側に突出していて、その右端部に第1調整ギア57が取り付けられている。第1調整ギア57は第2調整ギア58と噛み合っている。第2調整ギア58は、取付板2の下側に位置している。取付板2に操作軸59が回転可能に支持されている。操作軸59の下端部に第2調整ギア58が取り付けられている。取付板2の上側から操作軸59を回転操作することにより、第2調整ギア58を回転させることができる。第2調整ギア58を介して第1調整ギア57を回転させることにより、調整軸56を回転させてバネ押さえ55を移動させることができる。本実施形態において、バネ押さえ55、調整軸56、第1調整ギア57、第2調整ギア58、及び、操作軸59により、バネ力調整機構が構成されている。
<第2バネ18>
第2バネ18は、第1バネ17の径方向の内側に同軸状に配置されている。第2バネ18は、第1バネ17よりも小径であって且つバネ力が弱い。第2バネ18は、バネ押圧体52の貫通孔を挿通している。第2バネ18の左端部は、第2ヘッド部32に当接している。第2バネ18の右端部は調整軸56の軸フランジ56aに当接している。第2バネ18は、ピストン12を左側に付勢している。ピストン12は、開扉動作時に第2バネ18を圧縮させ、閉扉動作時には第2バネ18からその弾性復元力を受ける。第2バネ18の弾性復元力はピストン12を介して主軸11に伝達されて閉じ力となる。閉じ力は、第1バネ17の弾性復元力と第2バネ18の弾性復元力の合力となる。尚、第1バネ17の弾性復元力は、第2バネ18の弾性復元力よりも大きい。
油室には発泡ゴム60が収容されている。発泡ゴム60は、作動油の温度上昇による膨張を吸収するためのものである。発泡ゴム60は例えば棒状である。発泡ゴム60は例えば第2バネ18の内側に配置される。
<制御流路61>
ドアクローザ本体1は、閉扉動作を緩衝するための制御流路61を備えている。閉扉動作時に作動油は、制御流路61を流れる。図3のように、制御流路61は、ハウジング10に設けられている。制御流路61は、例えばハウジング10の天面部に設けられる。制御流路61は、第1油室37と第2油室をつないでいる。制御流路61には、制御流路61を流れる作動油の流量を制御するための調整弁62が配置されている。調整弁62はハウジング10の例えば上側から調整可能である。制御流路61を流れる作動油の流量を制御することにより、閉扉動作時の緩衝の程度を調整することができる。調整弁62は、複数、具体的には三つ配置されている。
開扉動作時にピストン12は右側に移動する。開扉動作時に第1逆止弁36の弁体である第1ボールが左側に移動して弁を開く。作動油は第1通油路35を挿通でき、第2油室の作動油は、第1通油路35を通過して第1油室37側に移動する。閉扉動作時にはピストン12は左側に移動する。閉扉動作時に第1逆止弁36の第1ボールが作動油の油圧によって右側に押されて第1通油路35を閉じる。そのため、作動油は第1通油路35を通過できない。閉扉動作時に、第1油室37の作動油は、ピストン12によって左側に押される。第1油室37の作動油は、迂回路である制御流路61に押し込まれ、制御流路61を通って第2油室に移動する。
<バックチェック用流路>
バックチェックは、開扉動作時の途中段階で作動する。扉が所定の開き角度になると、バックチェックが作動する。バックチェックが作動すると扉にブレーキ力が付与される。これにより、扉の開き方向に例えば風等による大きな外力が加わっても扉は急激には開かない。バックチェック用流路は、開扉動作時において扉が所定の開き角度になったとき、扉にブレーキ力を付与するための流路である。
バックチェック用流路は、ハウジング10に設けられている。バックチェック用流路は、第1流路71と第2流路72を有する。第1流路71は、開扉動作開始からバックチェックの作動開始までの間は第3油室40と第4油室41を連通し、バックチェックの作動時には塞がれる。第2流路72は、第3油室40と第4油室41を常時連通している。第2流路72は、第1流路71よりも流量が絞られている。そのため、開扉動作において、作動油は、バックチェックが作動していない状態では、主として第1流路71を流れ、バックチェックが作動すると、第2流路72を流れる。
バックチェック用流路は、第1開口部81と、第1開口部81よりも右側に離れて設けられた第2開口部82と、第2開口部82よりも右側に離れて設けられた第3開口部83を有している。閉扉状態において、第1開口部81は、第3油室40に開口し、第2開口部82と第3開口部83は、第4油室41に開口している。第1流路71は、第1開口部81から第2開口部82までの間の流路であり、第2流路72は、第1開口部81から第3開口部83までの間の流路である。第2流路72には、調整弁73が配置されている。調整弁73は、第2流路72のうち、第2開口部82と第3開口部83の間の区間に設けられている。調整弁73によって作動油の流量が絞られている。そのため、第2開口部82が開いているときには、作動油は、主として第1流路71を通る。
<開閉動作>
扉の開閉動作に伴って主軸11が回転すると、ピニオンギア14は、ピストン12を左右方向に移動させる。扉の開閉動作に伴って主軸11が回転すると、ピストン12と、第1コロ15a及び第2コロ15bとスライダ16は、何れも同じ方向に移動する。ピストン12と、第1コロ15a及び第2コロ15bとスライダ16は、開扉動作においては右側に移動し、閉扉動作においては左側に移動する。ピストン12の移動速度(第2速度)は、第1コロ15a及び第2コロ15bとスライダ16の移動速度(第1速度)よりも速い。ピストン12の移動量は、第1コロ15a及び第2コロ15bとスライダ16の移動量よりも大きい。ピストン12は、第1コロ15a及び第2コロ15b及びスライダ16に対して、開扉動作時には相対的に右側に大きく移動し、閉扉動作時には相対的に左側に大きく移動する。開扉動作時に、第2ヘッド部32とスライダ16は何れも右側に移動するが、第2ヘッド部32の移動速度の方がスライダ16の移動速度よりも速い。そのため、第2ヘッド部32は、支持ピン51をガイドとして、スライダ16に対して右側に相対的に移動し、バネ押圧体52に接近していく。
<バックチェック>
図7(a)のように、開扉角度が0度のとき、第2ヘッド部32は、左右方向において第1開口部81と第2開口部82の間に位置する。開扉動作に伴って第2ヘッド部32が右側に移動すると、第4油室41の作動油は、第2開口部82から第1流路71を通って第1開口部81から第3油室40に移動する。そして、図7(b)のように扉がバックチェック開始角度になると、第2ヘッド部32は第2開口部82を塞ぐ。この状態がバックチェックが作動開始する状態である。バックチェック開始角度は種々であってよいが、例えば75度に設定できる。バックチェックが作動開始した後、扉が所定の開き角度になるまで第2ヘッド部32は第2開口部82を塞ぎ続ける。バックチェック開始角度で第2開口部82が第2ヘッド部32によって塞がれると、第4油室41の作動油は、第3開口部83から第2流路72に入り、第2流路72を通って第1開口部81から第3油室40へ移動する。第2流路72は、調整弁73によって流量が絞られているため、第4油室41から第3油室40への作動油の移動は、第1流路71よりも抑制される。そのため、開扉動作にブレーキ力が付与されることになる。
以上のように、ピストン12と、カムフォロアである第1コロ15aと第2コロ15bとスライダ16が、左右方向に沿って長い一つの共通した油室に収容されている。そして、扉の開閉動作に伴って、ピストン12はスライダ16に摺動しながらスライダ16を追い抜くようにして移動する。そのため、ドアクローザ本体1を小型化することができ、特に、ドアクローザ本体1の上下方向の寸法を小型化することができる。更に、ピストン12の中心線と第1バネ17の中心線が、平面視において同一線上に位置していると共に上下方向において同一高さに位置しているので、ドアクローザ本体1の上下方向の寸法と前後方向の寸法を抑制できる。
また、ピニオンギア14の上下にそれぞれ第1カム13aと第2カム13bが配置されているので、主軸11の回転がピストン12の移動と第1コロ15aと第2コロ15bとスライダ16の移動にスムーズに変換される。
扉がバックチェック開始角度まで開くと、第2ヘッド部32によって第1流路71が塞がれ、第4油室41の作動油は、第2流路72を通って第3油室40に流れる。そのため、開扉動作中に扉に開き方向に大きな外力が加わっても、バックチェックによって扉の急激な開扉動作を防止することができる。ハウジング10に第1流路71と第2流路72が設けられているので、第1流路71と第2流路72を容易に形成できる。第1流路71が第2流路72の一部区間として構成されているので、第1流路71と第2流路72をそれぞれ独立して形成する場合に比して、バックチェック用流路の構成を簡素化でき、製造も容易である。但し、ハウジング10に、互いに独立した第1流路71と第2流路72を形成してもよい。また、ピストン12ではなく、スライダ16が第1流路71を塞いでもよい。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態におけるドアクローザについて説明するが、第1の実施形態と同様の構成についてはその詳細な説明を省略する。図8及び図9は、扉の開き角度が0度のときのドアクローザを示しており、図10及び図11は、扉の開き角度がバックチェック開始角度のときのドアクローザを示している。
図12のように、スライダ16は、軸取付部50aと、支持部及びバネ押圧部としての円筒状の円筒部91とを有している。軸取付部50aと円筒部91は一体であり、スライダ16は一つの部材から構成されている。円筒部91は、第1コロ15a及び第2コロ15bの右側に位置している。円筒部91は、軸取付部50aの右側に延設されている。円筒部91の右端部は開口し、円筒部91の左端部は閉口している。円筒部91の左端部の径方向中央部に第2逆止弁39を有する第2通油路38が設けられている。第2通油路38は、円筒部91の左端部から軸取付部50aにかけて形成されており、軸取付部50aにおいて例えば上側に開口している。
円筒部91の右端部には、径方向外側に向けてフランジ92が突設されている。フランジ92は全周に亘って形成されている。従って、フランジ92は環状である。フランジ92の外周面は、油室の壁面20に当接している。但し、フランジ92の外周面と油室の壁面20との間における作動油の移動は許容されている。尚、スライダ16のフランジ92に、左右方向に貫通した通油孔が設けられていてもよい。スライダ16のフランジ92の外周面に通油のための溝(スリット)が形成されていてもよい。スライダ16が移動する際、フランジ92の外周面は、油室の壁面20に案内されて、油室の壁面20を左右方向に摺動する。第1バネ17の左端部は円筒部91の右端面に当接している。第2バネ18は、円筒部91の径方向内側を挿通して円筒部91の左端部に当接している。
ピストン12の第2ヘッド部32は、円筒状である。第2ヘッド部32は、スライダ16の円筒部91の外周面と油室の壁面20との間に位置する。第2ヘッド部32は、油室の壁面20と摺動すると共に円筒部91の外周面と摺動し、油室の壁面20と円筒部91の外周面に支持される。第2ヘッド部32の外周面と油室の壁面20との間、及び、第2ヘッド部32の内周面と円筒部91の外周面との間において、作動油の移動は阻止されている。第2ヘッド部32は、第2逆止弁39と共に、第2油室を第3油室40と第4油室41に区画している。
図12(a)に示すように、扉の開き角度が0度の状態において、第2ヘッド部32は、第1開口部81と第2開口部82の間に位置する。図12(b)のように、扉がバックチェック開始角度まで開くと、第2ヘッド部32が第2開口部82の径方向内側に到達して第2開口部82を塞ぐ。これにより、第1流路71が塞がれる。
本実施形態においては、第2逆止弁39がカムフォロアであるスライダ16に設けられているので、第2ヘッド部32の設計自由度が増す。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態にかかるドアクローザについて説明する。但し、上記実施形態と同様の構成についてはその詳細な説明を省略する。図13及び図14は、扉の開き角度が0度のときのドアクローザを示しており、図16及び図17は、扉の開き角度がバックチェック開始角度のときのドアクローザを示している。
図19のように、スライダ16の円筒部91の上部と下部には、それぞれ左右方向に沿って長い長孔93が形成されている。円筒部91の左端部には、左右方向に貫通する通油孔94が形成されている。フランジ92の外周面にはシール部材としてのOリング95が設けられており、Oリング95によって、フランジ92と油室の壁面20との間がシールされている。円筒部91には、円筒部91の右端部の内周面と下側の長孔93とを連通させる通油孔96が形成されている。この通油孔96は、第3油室40と第4油室41を連通させる第1流路である。
第2ヘッド部32は、上下方向に貫通する貫通孔を有し、この貫通孔にピン97が挿入固定されている。ピン97は、スライダ16の円筒部91の上下の長孔93を上下方向に挿通している。ピストン12がスライダ16に対して相対移動する際、ピン97はスライダ16の長孔93に案内されて左右方向に移動する。
第2ヘッド部32に、延伸部100が設けられている。延伸部100は、ピン97から右側に延伸している。延伸部100は、第2ヘッド部32とは別体に形成されている。図18に延伸部100を単体の状態で示している。延伸部100は、左右方向の軸線を有する円柱状である。延伸部100には上下方向に貫通したピン孔101が形成され、そのピン孔101をピン97が挿通している。延伸部100はスライダ16の円筒部91の径方向内側に挿入している。延伸部100の外周面は円筒部91の内周面と摺動する。
延伸部100に第2通油路38が形成され、第2通油路38に第2逆止弁39が設けられている。第2通油路38は、延伸部100の右端面に開口する第1軸線孔102と、第1軸線孔102の左端部と接続され、第1軸線孔102の左端部から下側に延びて延伸部100の下部外周面に開口する下孔103と、第1軸線孔102の左端部と接続され、第1軸線孔102の左端部から前後に延びて延伸部100の前後外周面にそれぞれ開口する横孔104と、横孔104に接続され、横孔104の二箇所からそれぞれピン孔101を前後に回避するようにして左側に延び、延伸部100の左端面に開口する前後一対の第2軸線孔105とを有している。第1軸線孔102に第2逆止弁39が設けられている。
延伸部100は、外周面が相対的に大径である大径部106と、大径部106の右側に設けられ、外周面が相対的に小径である小径部107とを有している。大径部106は、円筒部91の内径と同一径であり、小径部107は、円筒部91の内径よりも小径である。小径部107と円筒部91の内周面との間には環状の隙間108が形成される。この環状の隙間108は、第3油室40と第4油室41を連通させる第1流路である。
本実施形態において、隙間108と通油孔96が、バックチェック用流路の第1流路となる。本実施形態では、ピストン12とスライダ16の間の摺動部に第1流路である隙間108が設けられると共に、スライダ16に第1流路である通油孔96が設けられている。第2流路72は、上記実施形態と同様に、ハウジング10に設けられている。尚、隙間108は、環状でなくてもよく、周方向に断続的に設けられてもよい。
図19(a)のように扉の開き角度が0度の状態では、延伸部100の小径部107がスライダ16の円筒部91の径方向内側に位置している。延伸部100の小径部107とスライダ16の円筒部91の径方向の間には、環状の隙間108が生じている。隙間108は、第4油室41側に開口しており、また、上下の長孔93とつながっている。開扉動作時に、第4油室41の作動油は、隙間108と通油孔96を通って第3油室40に移動できる。
第4油室41の作動油は、隙間108を通り、上下の長孔93を介して、油室の壁面20とスライダ16の円筒部91との間に移動でき、また、通油孔96からも、油室の壁面20とスライダ16の円筒部91との間に移動できる。油室の壁面20とスライダ16の円筒部91との間の作動油は、延伸部100の下側に開口した下孔103から横孔104と前後の第2軸線孔105を通って、延伸部100の左側に移動することができる。扉が開き始めてバックチェックが作動するまでの間は、第4油室41の作動油は、隙間108と通油孔96を通って第3油室40に移動できる。
図19(b)のように扉がバックチェック開始角度まで開くと、延伸部100の小径部107は、スライダ16の円筒部91から右側に突出した状態となる。延伸部100の大径部106によって隙間108が塞がれ、通油孔96も塞がれる。そのため、第4油室41の作動油は、隙間108及び通油孔96から第3油室40に流れることができない。第4油室41の作動油は、第2流路72を流れて第3油室40に移動する。
本実施形態においては、スライダ16の円筒部91と第2ヘッド部32の延伸部100と間の摺動部に、第1流路である隙間108が設けられ、スライダ16の円筒部91に第1流路である通油孔96が設けられている。そのため、ハウジング10に第1流路を設けなくて済み、ハウジング10の構成を簡素化できる。尚、第1流路として、隙間108と通油孔96の何れか一方のみが設けられてもよい。また、スライダ16ではなく、延伸部100等の第2ヘッド部32に第1流路が設けられ、スライダ16によって第1流路が塞がれてもよい。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態にかかるドアクローザについて説明する。但し、上記実施形態と同様の構成についてはその詳細な説明を省略する。本実施形態のドアクローザを図20に示している。本実施形態のドアクローザは、第2の実施形態におけるバックチェック用流路を変更したものである。本実施形態において、第2流路72はハウジング10に設けられ、第1流路は、スライダ16とピストン12の間の摺動部に設けられている。
スライダ16の円筒部91の外周面には、左右方向に沿って溝110(スリット)が形成されている。この溝110が第1流路である。溝110は、一箇所のみに設けられていてもよいし、周方向に間隔をあけて複数箇所に設けられていてもよい。溝110は、円筒部91の外周面の全長のうち左部のみに設けられ、右部には設けられていない。即ち、円筒部91の外周面は、左側に位置し、溝110が設けられた第1領域と、右側に位置し、溝110が設けられていない第2領域を有する。スライダ16のフランジ92には、左右方向に貫通した通油孔111が形成されている。尚、スライダ16のフランジ92の外周面に通油のための溝(スリット)が形成されていてもよいし、スライダ16のフランジ92の外周面と油室の壁面20との間に通油のために全周に亘って隙間が形成されていてもよい。
図20(a)のように、扉の開き角度が0度の状態では、第2ヘッド部32が円筒部91の第1領域の径方向外側に位置していて、第2ヘッド部32は、円筒部91の第2領域には到達していない。そのため、第4油室41の作動油は、溝110を通って、第3油室40に流れることができる。扉が開き始めてバックチェックが作動するまでの間は、第4油室41の作動油は、溝110を通って、第3油室40に流れることができる。
扉がバックチェック開始角度まで開くと、第2ヘッド部32が円筒部91の第2領域に達する。換言すれば、第2ヘッド部32が円筒部91の第2領域に追いつくことにより、バックチェックが作動開始する。第2ヘッド部32の右端部が円筒部91の第2領域に到達すると、溝110が第2ヘッド部32によって塞がれる。即ち、第1流路が塞がれる。図20(b)のように、バックチェックが作動しているときには、第2ヘッド部32の左右方向の全長のうちの少なくとも一部が円筒部91の第2領域の径方向外側に位置し、溝110は第2ヘッド部32によって塞がれた状態にある。そのため、第4油室41の作動油は、溝110を通ることができず、第2流路72を流れて第3油室40に移動する。
本実施形態においては、スライダ16の円筒部91と第2ヘッド部32と間の摺動部に、第1流路である隙間110が設けられいる。そのため、ハウジング10に第1流路を設けなくて済み、ハウジング10の構成を簡素化できる。
1 ドアクローザ本体
2 取付板
3 アーム
10 ハウジング
11 主軸
11a 第1軸部材
11b 第2軸部材
12 ピストン
13a 第1カム
13b 第2カム
14 ピニオンギア
15a 第1コロ(カムフォロア)
15b 第2コロ(カムフォロア)
16 スライダ(カムフォロア)
17 第1バネ
18 第2バネ
20 壁面
21 第1エンドキャップ
22 第2エンドキャップ
23 第1軸受けホルダ
24 第2軸受けホルダ
25 第1軸受け
26 第2軸受け
27 セレーション
31 第1ヘッド部
32 第2ヘッド部
33 腕部
34 ラック
35 第1通油路
36 第1逆止弁
37 第1油室
38 第2通油路
39 第2逆止弁
40 第3油室
41 第4油室
42 支軸
50 スライダ本体
50a 軸取付部
50b ピン取付部
51 支持ピン
52 バネ押圧体
53 通油孔
54 Oリング
55 バネ押さえ
56 調整軸
56a 軸フランジ
57 第1調整ギア
58 第2調整ギア
59 操作軸
60 発泡ゴム
61 制御流路
62 調整弁
71 第1流路
72 第2流路
73 調整弁
81 第1開口部
82 第2開口部
83 第3開口部
91 円筒部
92 フランジ
93 長孔
94 通油孔
95 Oリング
96 通油孔(第1流路)
97 ピン
100 延伸部
101 ピン孔
102 第1軸線孔
103 下孔
104 横孔
105 第2軸線孔
106 大径部
107 小径部
108 隙間(第1流路)
110 溝(第1流路)
111 通油孔

Claims (4)

  1. 扉又は扉枠に取り付けられるドアクローザであって、
    作動油が入れられた油室を有するハウジングと、
    油室内に設けられ、扉の開閉に伴って回転するカムと、
    開扉動作時にカムによって油室内を第1速度で第1方向に移動するカムフォロアと、
    油室内に設けられ、扉の開閉に伴ってカムと共に回転するピニオンギアと、
    ピニオンギアと噛合するラックを有し、開扉動作時にカムフォロアと摺動しながら油室内を第1速度よりも速い第2速度で第1方向に移動するピストンと、
    ピストンに設けられ、油室を第1油室と第2油室に区画し、開扉動作時は開き、閉扉動作時は閉じる第1逆止弁と、
    ピストン又はカムフォロアに設けられ、第2油室を更に第3油室と第4油室に区画し、開扉動作時は閉じ、閉扉動作時は開く第2逆止弁と、
    開扉動作時においてバックチェックの作動開始までは第3油室と第4油室を連通し、バックチェックの作動時に塞がれる第1流路と、第1流路よりも流量が絞られ、バックチェックの作動中に第3油室と第4油室を連通する第2流路と、を有するバックチェック用流路と、
    を備えている、ドアクローザ。
  2. ハウジングに第1流路が設けられ、
    バックチェックの作動時にピストン又はカムフォロアが第1流路を塞ぐ、請求項1記載のドアクローザ。
  3. カムフォロアとピストンの間の摺動部に第1流路が設けられ、
    バックチェックの作動時にピストンが第1流路を塞ぐ、請求項1記載のドアクローザ。
  4. カムフォロア又はピストンに第1流路が設けられている、請求項1記載のドアクローザ。
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