JP7473952B2 - 身体支持具 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 株式会社広島東洋カープのウェブサイト掲載日:2020年2月1日、ウェブサイトのアドレス:https://www.carp.co.jp/ https://www.carp.co.jp/news20/n-029.html https://www.carp.co.jp/ticket/zaseki/slg.shtml
本発明は、長座などの着座姿勢や横たわった寝姿勢など、様々な姿勢で身体を支持できる身体支持具に関する。
特許文献1では、寝床内温度、湿度の調整のために、ヒートポンプ機能を持たせたベッドが知られている。このベッドは,マットレスの下部に通風路を設け、その通風路中にファン、シャッター、ダンパーなどを複数配設し、マットレス上の人に風を送る。
特許文献2には、野球、サッカーなどを行うスポーツスタジアムのスタンドなどで使用される観覧用の椅子が開示されている。このような観覧用の椅子は、安価に製造可能なものが多く、例えば、硬質プラスチック製で、背もたれが座部に対して略90度で立ち上がっただけのシンプルな形状のものである。
特開昭63-160614号公報 特開2004-147772号公報
しかし、特許文献1のベッドは、マットレスの下部にファン等が配設されており、その上方に位置するマットレス上の人の荷重が直接作用する。そのため、特許文献1の構造を実際にマットレス化に実現使用とすれば、ファン等を保護する対策を施さなければ、それらの機器が変形したりする場合があるため、構造の複雑化を招きやすい。また、マットレスの厚さによっては人に異物感を与える場合もある。
特許文献2に示されたような観覧用の座席は、屋外で使用されるため座面に上下方向に貫通する水抜き穴が形成されており、雨水が座面に溜まらない工夫がなされている。しかしながら、特許文献2の座席は、硬質プラスチック製であるため、座面が硬く、長時間の着座には適しておらず、臀部、腰、脚などが早期に痛みを感じやすい。また、座面が臀部を載せることができる程度の通常の椅子と同じ面積しかないため、長座や寝姿勢に近い形での着席ができず、リラックスした自由な姿勢で、長時間の観覧を行うことには適していない。また、特許文献2のものは、人との接触面に熱がこもりやすく、特に暑い季節におけるスポーツ観戦には適していない。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、長座や横たわった姿勢など、リラックスした姿勢で身体を支持でき、また、長時間の使用でも使用者が痛みを感じにくいクッション性を有するものでありながら、身体との間に熱や湿気がこもりにくく、しかも、構造が簡易な身体支持具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の身体支持具は、
マットレス支持用フレームと、
前記マットレス支持用フレームに支持され、空気が流通可能な間隙を有する立体布帛を用いてなるマットレスと、
前記マットレス支持用フレームの前後方向の一方に隣接して設けられる送風機支持用フレームと、
前記送風機支持用フレームに、送風方向が前記マットレスの上方となるように設けられ、使用者との接触面である前記マットレスの上面側から空気を吸引して、前記立体布帛の間隙を通じて前記送風機支持用フレーム方向に誘導し、前記マットレスの上方に向けて送風する送風機と
を有することを特徴とする。
前記マットレス支持用フレームに弾性的に張設され、体動に伴う振動によって、前記立体布帛における空気の流通を促すベースネットを有し、
前記マットレスが前記ベースネット上に配置されていることが好ましい。
前記マットレス支持用フレームが枠状に形成され、
前記ベースネットは、前記マットレス支持用フレームを構成する前後一対のフレーム部間及び左右一対のフレーム部間の少なくとも一方間に、上側から下側に掛け回されており、下側に掛け回された各縁部同士が、弾性部材により接続されていることが好ましい。
前記マットレスは、前記立体布帛から形成される中材と、前記中材を被覆するカバーとを有し、前記カバーは、前記中材の上面及び下面を被覆する通気性を備えた上面被覆部及び下面被覆部を備え、前記上面被覆部及び前記下面被覆部を介し、前記マットレスの上面側に加え、下面側からも空気を吸引可能であることが好ましい。
前記カバーは、さらに前記送風機支持用フレームに隣接する一側面の少なくとも一部を除いた前記中材の側面を被覆する側面被覆部を有していることが好ましい。
前記上面被覆部及び下面被覆部は、前記立体布帛よりも通気性が低く、前記側面被覆部は前記上面被覆部及び下面被覆部よりも通気性が低いことが好ましい。
前記ベースネットは、前記下面被覆部よりも通気性が低いことが好ましい。
前記送風機支持用フレームの上部に、上半身のいずれかの部位を支持可能な上半身支持部が設けられていることが好ましい。
また、本発明の身体支持具は屋外用として適している。
本発明の身体支持具はマットレスを用いている。マットレスのクッション性により、長時間の使用によっても臀部、腰部、脚部などを含む身体に痛みを感じにくい。また、送風機は、マットレス支持用フレームの前後のいずれかに隣接して設けられた送風機支持用フレームによって支持されている。送風機を駆動すると、マットレスを構成する立体布帛自体が空気の流通経路を構成し、マットレス上から吸引される空気は、立体布帛の間隙を通じて面方向に誘導され送風機側へと送られ、その後、マットレス上に排気されるように循環する。従って、本発明は、空気を流通させるための通風路をマットレス構造とは別に設けたり、送風するために必要な機器をマットレス下に配設したりする必要がない。よって、簡易な構成でありながら、使用者との接触部付近にこもりがちな熱や湿気を速やかに排除することができる。また、マットレス及びマットレス支持用フレームが配設されている範囲は、身体を支持し、クッション機能を担う構造のみが配置され、送風用の特別な機器は設けられていない。よって、マットレス上にかかる負荷により送風機等に損傷を来したりすることもない。従って、使用者は暑い季節であっても快適に座ったり寝そべったりすることができる。
また、ベースネットをマットレス支持用フレームに弾性的に張設し、ベースネット上にマットレスを支持する構成とすると、使用者の体動に伴ってベースネットが振動し、空気の流通がより促され、マットレス上からの除熱、除湿等の機能をさらに高めることができる。
図1は、本発明の一の実施形態に係る身体支持具を3つ連接した状態を示した斜視図である。 図2は、図1の分解斜視図である。 図3は、図1に示した身体支持具の断面図である。 図4は、上半身支持部を取り外した状態の単体の身体支持具を示した斜視図である。 図5は、図4の透視図である。 図6は、図4の分解斜視図である。 図7(a)は、図4の側面図であり、図7(b)は、図4の一部省略断面図である。 図8(a)~(d)は、上記実施形態の身体支持具の作用を説明するための図である。
以下、図面に示した実施形態に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。図1及び図2は、本実施形態の身体支持具10を3つ連接した状態を示している。身体支持具10は1人若しくは2人が使用できる程度の大きさで形成されているが、このように複数連設することで、より多人数で使用することができる。もちろん、身体支持具10を単体で設置することも可能である。
身体支持具10は、マットレス支持用フレーム20、送風機支持用フレーム30、ベースネット40、マットレス50及び送風機60を有して構成されている。マットレス支持用フレーム20は、枠状に形成されている。形状は限定されるものではないが、人を寝姿勢に近い状態でも支持できるように、本実施形態では、平面視で略方形をなすように、前フレーム部21、後フレーム部22、右フレーム部23及び左フレーム部24を有している(図6参照)。右フレーム部23及び左フレーム部24の間隔は、最低でも1人が着座できるように、1人分の身体の幅以上になっている。前フレーム部21及び後フレーム部22との間隔は、人が長座で座っても前フレーム部21から足先が突出しない程度かそれ以上の長さに形成されている。なお、符号23a,24aは高さ調整用のアジャスタである。
送風機支持用フレーム30は、マットレス支持用フレーム20の前後方向の一方に隣接して、本実施形態では後フレーム部22に隣接して設けられる。送風機支持用フレーム30は、平面視で略方形の下側フレーム部31、及び、下側フレーム部31から上方に延びる縦フレーム部32を有すると共に、縦フレーム部32の上部に上半身支持部70を支持するための天板33を有している。送風機支持用フレーム30は、このようにマットレス支持用フレーム20よりも上方に突出しており、マットレス支持用フレーム20側に位置する前面側であって、幅方向に間隔をおいて配設される縦フレーム部32,32間の高さ方向略中央部より上方の範囲が、マットレス支持用フレーム20側に向かって開口した開口部34を構成している(図6参照)。
ベースネット40は、図6に示したように、略方形に形成された中央支持部41と、中央支持部41の外周の4辺から外方に延び、各辺に複数形成された帯状部42a~42dとを有している。中央支持部41は、マットレス支持用フレームの各フレーム部21~24に取り囲まれた範囲に収まる大きさを有している。前側の帯状部42aは、マットレス支持用フレーム20の前フレーム部21に隣接する前側補助フレーム部21a(図3、図6及び図7(b)参照)に上側から下側へと掛け回される。後側の帯状部42bは、マットレス支持用フレーム20の後フレーム部22に上側から下側へと掛け回される。右側の帯状部42c及び左側の帯状部42dは、それぞれ、右フレーム部23及び左フレーム部24に上側から下側へと掛け回される。
図5及び図7(b)に示したように、下側に掛け回された前側の複数本の帯状部42a及び後側の複数本の帯状部42bは、それぞれ、前側補助フレーム部21a及び後フレーム部22の外側を通過して下側に掛け回された中央支持部41の下方において、対応するもの同士がばね部材、本実施形態ではコイルスプリング45により接続される。同様に、右側の複数本の帯状部42c及び左側の複数本の帯状部42dも、それぞれ、右フレーム部23及び左フレーム部24の外側を通過して下側に掛け回された中央支持部41の下方において、対応するもの同士がばね部材としてのコイルスプリング46により接続される。各帯状部42a~42dがコイルスプリング45,46によってそれぞれ接続されることにより、中央支持部41にかかる荷重によって、各帯状部42a~42dを介してコイルスプリング45,46が伸縮する。従って、体動によって荷重が変化することでコイルスプリング45,46が伸縮し、中央支持部41が上下方向やそれに直交する面方向に変位して振動を生じる。
ベースネット40は、上記のようにコイルスプリング45,46などのばね部材を用いて、マットレス支持用フレーム20に弾性的に張設すると、ベースネット40自体として、伸縮性が高くなく、マットレス50をしっかり支持できるものを用いたとしても、体動に伴う荷重の変化に追従した振動を促すことができるため好ましい。但し、マットレス支持用フレーム20に弾性的に張設され、このような振動を生じることができれば、ベースネット40としてより伸縮性の高いものを用い、別途のばね部材を介さずに、マットレス支持用フレーム20に張設しただけの構造とすることもできる。また、ベースネット40は全体を同じ素材で形成するのではなく、例えば、中央支持部41は伸縮性の低い素材から形成し、各帯状部42a~42dをより伸縮性の高い素材により形成することもできる。逆に、中央支持部41として伸縮性高い素材を用い、各帯状部42a~42dとして伸縮性の低い素材を用いることもできる。
ベースネット40は、上記のように、コイルスプリング45,46によって支持されるなどして、弾性により振動する面を有するものであればよいが、マットレス50内への空気の流通を促すため、通気性を有するものが好ましい。また、二次元の布帛、立体布帛のいずれであってもよい。
立体布帛は、繊維や糸を用いて立体的に形成され、クッション性を有すると共に、繊維間や糸間の間隙を通じて空気が流通するものであればその形態は限定されるものではない。織物、編物、不織布等のいずれであってもよい。ベースネット40の場合は、比較的薄手のもの(例えば10mmm以下のもの)が好ましいため、三次元立体編物が適している。三次元立体編物は、所定間隔をおいて対向する一対のグランド編地間を、モノフィラメントなどの連結糸で接合したものであり、荷重変化に伴うグランド編地の変形や連結糸の湾曲等により弾性機能を発揮しやすい。また、人を支持するのに適した剛性、耐久性を備えると共に、グランド編地を形成するグランド糸間の間隙、連結糸間の間隙を通じて容易に空気が流通しやすい。
マットレス50は、クッション性を備えていると共に、通気性を有している。大きさは、マットレス支持用フレーム20を構成する各フレーム部21~24に張設されたベースネット40上に積層して支持可能であればよい。形状も限定されるものではないが、人を寝姿勢に近い状態でも支持できるよう、マットレス支持用フレーム20の形状に合わせて略方形に形成されていることが好ましい。幅及び長さは、マットレス支持用フレーム20の大きさに合わせ、上記のように、幅が1人分の身体(例えば平均的な成人の体格を基準とした身体)の幅以上になっており、人が長座で座ったり横たわったりしても足が飛び出ない程度の長さになっている。例えば、幅が1000~1500mm程度、長さが1200~2000mm程度である。また、人が乗った際のストロークや柔軟性を確保するため、厚さは50~150mm程度であることが好ましい。
マットレス50は、中材51とカバー53とを有して構成される。中材51は空気の流通可能な間隙を有する立体布帛が用いられる。カバー53は比較的薄手のもの(例えば厚さ10mm以下のもの)が用いられるため、中材51としては、マットレス50全体の厚さを確保するため相対的に厚手のもの(数十mm程度のもの)が用いられる。よって、中材51は立体布帛の中でもより軽量なものが好ましい。例えば、三次元立体編物、合成繊維を絡めて略板状に形成したファイバーマットレスなどを用いることができる。中材51を構成する立体布帛は1枚であってもよいし、複数枚積層したものであってもよい。
カバー53は、中材51の上面51a及び下面51bを被覆する上面被覆部53a及び下面被覆部53bを備えている。また、中材51の側面51cを被覆する側面被覆部53cを有している。中材51は、上記のように空気が流通するための間隙を有する通気性の高い構造であるが、その外面に積層されるカバー53は、身体周囲の熱や湿気を効率的に取り込むことができる機能を有することが好ましい。そこで、上面被覆部53a及び下面被覆部53bは、中材51よりも通気性が低いことが好ましい。また、側面被覆部53cは、上面被覆部53a及び下面被覆部53bと比較して、相対的に通気性の低いものか若しくは非通気性の素材から構成することが好ましい。これにより、送風機60が駆動すると、上面被覆部53a及び下面被覆部53bの通気性が中材51よりも低く、かつ、中材51の側面方向からの空気の流出入が抑制されるため、中材51のうち、送風機60側に位置する後フレーム部22寄りのみでなく、前フレーム部21側までの全範囲から比較的均等に空気が吸引されることになる。本実施形態では、マットレス50上の使用者は、着座姿勢、寝姿勢など様々な姿勢をとることが可能であり、このような構成とすることで、マットレス50上の使用者の姿勢や位置に拘わらず、使用者周囲からの除熱、除湿作用を効果的に行うことができる。
また、本実施形態では、下面被覆部53bからも吸気されるため、特に屋外で使用したときなど、マットレス50下方の相対的に温度の低い空気を取り入れ、上面50a方向から取り入れた空気に混合させて使用者に風を送ることができる。また、例えば、使用者が上面被覆部53a全体を覆うようなレジャーシートなどをかけて使用し、上面50a側からの空気の流通が制限された場合、仮に下面被覆部53bを非通気性のものから構成すると、送風機60のモーターに負荷がかかる。その点でも、下面被覆部53bは、通気性を有する構成とすることが好ましい。
また、ベースネット40としては、通気性を有することが好ましいが、下面被覆部53bよりも、通気性が低いことがより好ましい。特に、ベースネット40の直下に位置する中央支持部41の通気性が下面被覆部53bよりも低くなっていることが好ましい。ベースネット40上にマットレス50を支持した場合に、中央支持部41が下面被覆部53bに積層される。従って、送風機60を駆動した場合には、通気性の低い中央支持部41と下面被覆部53bとの2層を通過しないと空気が中材51側に流入しないため、上面50a側からの吸気量が相対的に増大し、使用者の周囲環境の除熱、除湿効果をより高めることができる。
なお、ベースネット40、中材51及びカバー53の通気機能を果たす気孔は、立体布帛を用いる場合、糸間や繊維間の間隙(例えば、三次元立体編物の場合にはグランド編地を構成する糸や繊維間の間隙、連結糸間の間隙)が相当する。二次元布帛からベースネット40及びカバー53を構成した場合には、そこに形成されている孔、網目、繊維や糸間の間隙が相当する。通気性の高低は、例えば、JIS L 1096「織物及び編物の生地試験方法」に基づいて測定した試験片を通過する空気量の相対比較で求めることができる。
従って、カバー53を構成する上面被覆部53a及び下面被覆部53bは、上記のような通気性のある二次元の布帛や立体布帛を用いて構成される。上面被覆部53a及び下面被覆部53bは、使用者の体重を支持するため、立体布帛、特に、三次元立体編物を用いることが好ましい。側面被覆部53cは、例えば、合成皮革等を用いることができる。
送風機60は、送風機支持用フレーム30の縦フレーム部32,32の上方に位置し、図3、図6及び図7(b)に示したように、マットレス支持用フレーム20側に向かって開口する開口部34の奥に取り付けられている。送風機60の正面には、保護カバー61が取り付けられ(図6参照)、保護カバー61側が開口部34に面するように取り付けられる。また、送風機支持用フレーム30内には、送風機60の下部から開口部34の前端縁に向かって斜め上方に配置された隔壁板35が取り付けられている。なお、送風機60の配線などは、送風機支持用フレーム30の上部に設けた配線収容部36内に収容される。配線収容部36は雨水が入らないように外周囲はシールされて設けられる。
ここで、送風機支持用フレーム30の天板33上には、上半身支持部70が設けられている。上半身支持部70は、図3に示したように、断面略直角三角形に形成されたベースクッション部71を有している。ベースクッション部71は、底面71aが天板33上に位置し、底面71aから略直角に立ち上がる垂直面71bが後方となり、斜面71cが斜め上前方を向くように設置される。ベースクッション部71は、本実施形態ではビーズ発泡体から形成される。ビーズ発泡体は所定のクッション性を有すると共に、軽量である。そのため、ベースクッション部71の底面71aを天板33上に面ファスナーを介するなどして着脱可能とした場合、取り外した際の持ち運びに便利である。
ベースクッション部71の外面は被覆材72により被覆されるが、そのうち、少なくとも斜面71cには、クッション性を高めるため、三次元立体編物等の立体布帛からなる斜面部用クッション材73を両者間に積層することが好ましい。また、斜面71c上に位置する被覆材72には、さらに面ファスナーを介するなどして断面略台形状のクッション材74を設けることが好ましい。
上半身支持部70は、頂部の高さが、送風機支持用フレーム30を含めて400~700mm程度となり、マットレス50の上面50aと斜面71cの下部との段差が50~150mm程度となるような大きさで形成される。上半身支持部70は、使用者がマットレス50上で様々な姿勢をとった場合に対応するため、例えば、長座やあぐらなどの着座姿勢の場合には腰上部付近が支えられ、仰臥、横臥などの横たわった姿勢では、胸部から頭部付近が支えられる必要がある。従って、斜面71cに配置される斜面部用クッション材73や断面略台形状のクッション材74に、着座姿勢では腰上部付近から胸部付近が当接し、横たわった姿勢では、胸部から頭部付近が接することができるよう、上記のような寸法で形成されることが好ましい。また、上記の寸法であれば、断面略台形状のクッション材74を脇息として用いるのにも都合がよい。
本実施形態によれば、ベースネット40が通気性を有し、マットレス50のカバー53の上面被覆部53a及び下面被覆部53bが通気性を有している。そのため、送風機60を駆動させると、図8(a)~(c)に示したように、マットレス50の上面50aとマットレス50の下面50b(ベースネット40)の両方向からマットレス50内の中材51方向に空気が吸引される。中材51は、該中材51を構成する立体布帛の糸間や繊維間の間隙を通じて送風機支持用フレーム30方向に空気を誘導させる流路としての機能を果たす。本実施形態では、中材51のうち、送風機支持用フレーム30側に位置する一側面53c1の少なくとも一部を除いた側面53cが上記のように相対的に通気性が低いか実質的に非通気の構成となっている。また、上面被覆部53a及び下面被覆部53bの通気性が、中材51よりも低い構成となっている。よって、上面50a及び下面50bから、送風機支持用フレーム30側のみでなく、より広い範囲から中材51内に空気が取り込まれ、クッション材である該中材51自体を流路として流れ、送風機60が配置されている送風機支持用フレーム30方向に面方向に沿って速やかに誘導される。空気はさらに、送風機60により、開口部34から人が使用しているマットレス50の上方に向けて排出され、使用者に風があたる。
すなわち、本実施形態によれば、送風機60が、駆動により、マットレス50の上方向と下方向の両方から中材51内に空気を取り込み、送風機支持用フレーム30内を経由して開口部34から排出するという空気の流通経路を形成する。使用者の身体が接しているマットレス50の上面50aからの吸気により接触部付近の温度や湿度が下がり、さらに送風機60の風が使用者に供給されるため、暑い時期でも快適な座り心地ないしは寝心地を体感できる。吸気が、マットレス50の上面50aのみからでなく、ベースネット40を介してマットレス50の下面50bからも行われるため、マットレス支持用フレーム20を構成する各フレーム部21~24の高さ分に相当する設置面側の空間の空気も吸引される。この設置面側の空間の空気は、マットレス50によって陰になっている範囲であるため、マットレス50の上面50a側と比較すると相対的に温度が低く、中材51内に取り込まれて混合されることにより、送風機60から供給される空気の温度の低減に寄与でき、快適性を高めることができる。また、設置面側の空気が乾燥していれば、中材51内で上面50a側からの湿度の高い空気と混合され、除湿効果も高くなる。
また、マットレス50は、コイルスプリング45,46により弾性的に支持されたベースネット40上に配設されている。そのため、マットレス50上で使用者の身体が動くと、ベースネット40が振動する。この振動によりベースネット40がうちわのような働きをし、マットレス50の特に中材51内を通過する空気の循環を促し、マットレス50の温度、湿度をより効率よく低減させることができる。
また、特許文献1のように、人の体重がかかるマットレス下部に直接各種の機器を配設している構成と異なり、本実施形態は、マットレス50そのものが通気性を有し、マットレス50自体が空気の流通経路を形成する構造である。そのため、マットレス50の下部にそのような機器を別途配設する必要がなく、使用者に異物感を与えることもない。
また、ベースネット40及びマットレス50が通気性を備えているため、除熱、除湿効果を達成できるが、ここでいう通気性は空気のみを通すという意味ではなく、上記のように使用者周囲の湿気、汗などの水分を通すことができる。よって、ベースネット40に形成される孔あるいは糸間や繊維間の間隙からなる通気機能を果たす部位、マットレス50を構成する中材51の糸間や繊維間の間隙からなる通気機能を果たす部位、カバー53の上面被覆部53aや下面被覆部53bに設けた孔あるいは糸間や繊維間の間隙からなる通気機能を果たす部位を通じて、マットレス50の上面50a側からの水分は、図8(d)に示したように、下方へと流下する。従って、マットレス50の上面50a上にこぼした飲料も速やかに下方に排出され、屋外で使用した場合には雨水も速やかに下方に排出されるため、上面50a上にこれらの水分が長時間残ってしまうことがない。また、いずれの部材も通気性を有するため乾燥も速やかになされる。
このため、本実施形態の身体支持具10は、屋内はもとより、野球場などの屋外におけるイベントの開催施設の観覧席用として好適である。また、クッション性を備えたマットレス50を用いているため、野球場のスタンドなどで一般的に用いられている硬質プラスチック製の観覧席用の椅子と比較し、長時間の観覧でも身体にしびれや痛みを感じにくい。
なお、上記した説明では、ベースネット40として、中央支持部41が略方形の構造としているが、中央支持部41も帯状体から構成したものであってもよい。また、マットレス50を振動させて空気の流通を促すためにベースネット40が配設されていることが好ましいことは上記のとおりであるが、マットレス50をマットレス支持用フレーム20上に直接配設した構成も本発明の概念に含まれる。
10 身体支持具
20 マットレス支持用フレーム
30 送風機支持用フレーム
40 ベースネット
50 マットレス
50a 上面
50b 下面
51 中材
51a (中材の)上面
51b (中材の)下面
51c (中材の)側面
53 カバー
53a 上面被覆部
53b 下面被覆部
53c 側面被覆部
60 送風機
70 上半身支持部

Claims (9)

  1. マットレス支持用フレームと、
    前記マットレス支持用フレームに支持され、空気が流通可能な間隙を有する立体布帛を用いてなるマットレスと、
    前記マットレス支持用フレームの前後方向の一方に隣接して設けられる送風機支持用フレームと、
    前記送風機支持用フレームに、送風方向が前記マットレスの上方となるように設けられ、使用者との接触面である前記マットレスの上面側から空気を吸引して、前記立体布帛の間隙を通じて前記送風機支持用フレーム方向に誘導し、前記マットレスの上方に向けて送風する送風機と
    を有することを特徴とする身体支持具。
  2. 前記マットレス支持用フレームに弾性的に張設され、体動に伴う振動によって、前記立体布帛における空気の流通を促すベースネットを有し、
    前記マットレスが前記ベースネット上に配置されている請求項1記載の身体支持具。
  3. 前記マットレス支持用フレームが枠状に形成され、
    前記ベースネットは、前記マットレス支持用フレームを構成する前後一対のフレーム部間及び左右一対のフレーム部間の少なくとも一方間に、上側から下側に掛け回されており、下側に掛け回された各縁部同士が、弾性部材により接続されている請求項2記載の身体支持具。
  4. 前記マットレスは、前記立体布帛から形成される中材と、前記中材を被覆するカバーとを有し、
    前記カバーは、前記中材の上面及び下面を被覆する通気性を備えた上面被覆部及び下面被覆部を備え、前記上面被覆部及び前記下面被覆部を介し、前記マットレスの上面側に加え、下面側からも空気を吸引可能である請求項1~3のいずれか1に記載の身体支持具。
  5. 前記カバーは、さらに前記送風機支持用フレームに隣接する一側面の少なくとも一部を除いた前記中材の側面を被覆する側面被覆部を有している請求項4記載の身体支持具。
  6. 前記上面被覆部及び下面被覆部は、前記立体布帛よりも通気性が低く、前記側面被覆部は前記上面被覆部及び下面被覆部よりも通気性が低い請求項5記載の身体支持具。
  7. 前記マットレスは、前記立体布帛から形成される中材と、前記中材を被覆するカバーとを有し、
    前記カバーは、前記中材の上面及び下面を被覆する通気性を備えた上面被覆部及び下面被覆部を備え、前記上面被覆部及び前記下面被覆部を介し、前記マットレスの上面側に加え、下面側からも空気を吸引可能であり、
    前記カバーは、さらに前記送風機支持用フレームに隣接する一側面の少なくとも一部を除いた前記中材の側面を被覆する側面被覆部を有し、
    前記上面被覆部及び下面被覆部は、前記立体布帛よりも通気性が低く、前記側面被覆部は前記上面被覆部及び下面被覆部よりも通気性が低く、かつ、
    前記ベースネットは、前記下面被覆部よりも通気性が低い請求項2又は3記載の身体支持具。
  8. 前記送風機支持用フレームの上部に、上半身のいずれかの部位を支持可能な上半身支持部が設けられている請求項1~7のいずれか1に記載の身体支持具。
  9. 屋外用である請求項1~8のいずれか1に記載の身体支持具。
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