JP7473786B2 - サージ吸収回路、及び限流回路 - Google Patents

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Description

本発明はサージ吸収回路、及びそれを用いた限流回路に関する。
直流送電において、故障発生時における、主回路を流れる主電流の増加速度を抑制するため、限流リアクトルが用いられる。しかし、遮断器による主回路の遮断時には、限流リアクトルが蓄積した誘導性エネルギーが放出されるため、遮断器の接点への負担が大きくなってしまう。そこで、特許文献1では、蓄積した誘導性エネルギーの処理のために、限流リアクトルにサージアブソーバを並列接続する回路構成が提案されている。
本従来技術の回路構成では、正常時にサージアブソーバに電流が流れ込まないようにするため、サージアブソーバに直列にスイッチ素子が設けられている。スイッチ素子は、正常時にはオフとされるが、遮断器の遮断時には上記誘導性エネルギーをサージアブソーバで処理できるように、オンとなっている必要がある。そのため、直流送電路の故障発生を検出すると、オンに転じるようにスイッチ素子が制御される。
特開2015-33187号公報
このように特許文献1の従来技術では、故障発生後、遮断器による遮断が行われるまでの短い期間内に、故障検出に基づいてスイッチ素子がオンに転じられて、転流を行わなければならない。しかし、故障検出によるこのような短期間内での転流は失敗することがある。すると限流リアクトルが蓄積した誘導性エネルギーによるサージ電流が、遮断器の接点を破壊する怖れがある。
更に、直流送電システムの保護の強化のために、故障発生後の遮断器による遮断をより迅速に行うようにしようとすると、転流失敗がより発生しやすくなる課題があった。本発明の一態様は、上記課題に鑑みてなされたものであり、直流送電路の故障検出に基づくスイッチ操作が不要で、遮断時のサージ吸収回路への転流の失敗が抑制される、サージ吸収回路を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様のサージ吸収回路は、外部との接続端子としての第1端子及び第2端子と、第1スイッチ素子、第2スイッチ素子、第1ダイオード、第2ダイオード、及びサージアブソーバを備え、前記第1端子と前記第2端子との間に、前記第1スイッチ素子、前記第2スイッチ素子、及び前記サージアブソーバが直列に接続され、前記第1ダイオードは、前記第1端子から前記第2端子へと貫流する電流を導通する向きに、前記第2スイッチ素子に並列接続され、前記第2ダイオードは、前記第2端子から前記第1端子へと貫流する電流を導通する向きに、前記第1スイッチ素子に並列接続される構成を備える。
上記の課題を解決するために、本発明の別の一態様のサージ吸収回路は、外部との接続端子としての第1端子及び第2端子と、第1スイッチ素子、第2スイッチ素子、第1ダイオード、第2ダイオード、及びサージアブソーバを備え、前記第1スイッチ素子と前記第1ダイオードとが直列接続された部分回路と、前記第2スイッチ素子と前記第2ダイオードとが直列接続された部分回路との並列接続回路と、前記サージアブソーバと、が、前記第1端子と前記第2端子との間に、直列に接続され、前記第1ダイオードは、前記第1端子から前記第2端子へと貫流する電流を導通する向きに配置され、前記第2ダイオードは、前記第2端子から前記第1端子へと貫流する電流を導通する向きに配置される構成を備える。
上記本発明の各態様によれば、直流送電路の故障検出に基づいたスイッチ操作が不要で、遮断時のサージ吸収回路への転流の失敗が抑制される、サージ吸収回路が実現できる。
本発明の実施形態1に係るサージ吸収回路、及び、それが適用された直流送電システムを示す回路図である。 本発明の実施形態1に係るサージ吸収回路の動作を説明するための図であり、正常時の状態を示す。 本発明の実施形態1に係るサージ吸収回路の動作を説明するための図であり、遮断時の状態を示す。点線は、サージ吸収回路を貫流するサージ電流の経路を示す。 本発明の実施形態2に係るサージ吸収回路、及び、それが適用された直流送電システムを示す回路図である。 本発明の実施形態2に係るサージ吸収回路の動作を説明するための図であり、正常時の状態を示す。 本発明の実施形態2に係るサージ吸収回路の動作を説明するための図であり、遮断時の状態を示す。点線は、サージ吸収回路を貫流するサージ電流の経路を示す。
〔実施形態1〕
以下に、図1~3を用いて本発明の一実施形態が、詳細に説明される。図1は、実施形態1に係るサージ吸収回路11の回路構成、及び、サージ吸収回路11が適用される直流送電システム1を示す図である。
図1に示されるように、直流送電システム1の主回路50上には、遮断器Cbと、限流リアクトルLとが設けられている。遮断器Cbには従来技術と同様に、遮断時の接点間の破壊を防止するための、サージアブソーバAcが並列接続されている。限流リアクトルLは、直流送電システム1において短絡事故等の故障が発生した際の、主回路50を流れる主電流Iの増加速度を低減するために設けられている。
<サージ吸収回路の構成>
実施形態1に係るサージ吸収回路11は、主回路50上の限流リアクトルLに並列接続される回路である。サージ吸収回路11は、一対の外部との接続端子である、第1端子t1と第2端子t2とを備えている。第1端子t1は、限流リアクトルLの一方の端子に接続され、第2端子t2は、限流リアクトルLのもう一方の端子に接続される。なお、サージ吸収回路11と限流リアクトルLを併せた回路を限流回路10とする。
サージ吸収回路11は、第1スイッチ素子Sw1、第2スイッチ素子Sw2、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、及びサージアブソーバAbを備えている。またサージ吸収回路11は、第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2を制御するスイッチ制御回路12を備えている。
サージ吸収回路11内部における、上記各素子の接続は、以下の通りである。第1端子t1と第2端子t2との間に、第1スイッチ素子Sw1と、第2スイッチ素子Sw2と、サージアブソーバAbと、が直列に接続される。図1に示される具体的な回路例では、第1端子t1側から、第1スイッチ素子Sw1、第2スイッチ素子Sw2、サージアブソーバAbの順に配置されているが、並び順はいずれでも構わない。
第1ダイオードD1は第2スイッチ素子Sw2に並列に接続される。第1ダイオードD1の向きは、第1端子t1から第2端子t2へとサージ吸収回路11を貫流する電流が導通できる向きである。すなわち第1ダイオードD1は、第1端子t1側がアノード、第2端子t2側がカソードとなるように配置される。
第2ダイオードD2は第1スイッチ素子Sw1に並列に接続される。第2ダイオードD2の向きは、第2端子t2から第1端子t1へとサージ吸収回路11を貫流する電流が導通できる向きである。すなわち第2ダイオードD2は、第2端子t2側がアノード、第1端子t1側がカソードとなるように配置される。
第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2には、オン/オフがスイッチ制御回路12によって制御され得る回路素子であれば、任意の素子が適用可能である。例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor field-effect transistor)やその他のFETが適用できる。あるいは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラ型トランジスタ)、バイポーラトランジスタや、その他のトランジスタ等の、半導体スイッチ素子が適用できる。
また、半導体スイッチ素子に限られず、例えば、機械式リレーやその他の機械式スイッチ素子が適用されてもよい。なお、第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2には、双方向に通電可能なスイッチ素子に限られず、片方向にのみ通電可能なスイッチ素子も適用可能である。
第2ダイオードD2に並列接続される第1スイッチ素子Sw1は、第2ダイオードD2とは、逆向きの電流が通電可能なように配置される。つまり、第1スイッチ素子Sw1として片方向にのみ通電可能なスイッチ素子が適用される場合、第1スイッチ素子Sw1は、第1端子t1から第2端子t2へとサージ吸収回路11を貫流する電流を導通できる向きに配置される。
第1ダイオードD1に並列配置される第2スイッチ素子Sw2は、第1ダイオードD1とは、逆向きの電流が通電可能なように配置される。つまり、第2スイッチ素子Sw2として片方向にのみ通電可能なスイッチ素子が適用される場合、第2スイッチ素子Sw2は、第2端子t2から第1端子t1へとサージ吸収回路11を貫流する電流を導通できる向きに配置される。
図1の具体的な回路例では、第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2として、片方向に通電可能なスイッチ素子であるIGBTが適用されている。よって上述の配置規則に従って、IGBTである第1スイッチ素子Sw1は、コレクタが第1端子t1側に、エミッタが第2端子側になるように配置される。またIGBTである第2スイッチ素子Sw2は、コレクタが第2端子t2側に、エミッタが第1端子側になるように配置される。
IGBTとダイオードとが、上述の第1スイッチ素子Sw1と第2ダイオードD2の関係のように配置された回路は、いわゆるフリーホイールダイオードが付加されたIGBT製品として、一つにパッケージされた態様で市販されている。あるいは、IGBTの半導体チップ内にフリーホイールダイオードを作り込んだ、逆導通IGBTと呼ばれる製品も市販されている。第2スイッチ素子Sw2と第1ダイオードD1の並列接続回路の配置も第1スイッチ素子Sw1と第2ダイオードD2の並列接続回路の配置と同じである。よって、これらいずれかの製品を用いれば、サージ吸収回路11を容易に製作できる。
<サージ吸収回路の動作>
スイッチ制御回路12は、直流送電システム1の主回路50を流れる主電流Iの向きに応じて、第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2のオン/オフを制御する。そのため、主回路50には、電流検出器51が設けられてもよく、スイッチ制御回路12は電流検出器51が検出した主電流の向きを参照して、上記制御を実行してもよい。電流検出器51は、電流の向きを検出し得る、例えば検流計や電流計であってもよい。
スイッチ制御回路12は、主電流Iの向きが、主回路50への第1端子t1の接続点から第2端子t2の接続点への方向であると、第1スイッチ素子Sw1をオフ、第2スイッチ素子Sw2をオンに制御する。図2は、この際の各スイッチ素子のオン、オフの状況を回路図中に書き加えて示した、サージ吸収回路11の動作を示すための図である。図2には、主電流Iの向きも示されている。この場合、第1スイッチ素子Sw1に並列接続された第2ダイオードD2は順バイアスされない。よって、第2ダイオードD2とオフである第1スイッチ素子Sw1とによって、主電流Iのサージ吸収回路11への流入は阻止される。
この状態で、遮断器Cbが遮断すると、限流リアクトルLが主電流Iを維持しようとし、第1端子t1の接続点よりも第2端子t2の接続点が高電位となる。すると、第2スイッチ素子Sw2がオンであるため、第2ダイオードD2が順バイアスされる。図3に点線で示されるサージ電流が、第2端子t2から第1端子t1へと、サージ吸収回路11を貫流するようになる。この際、サージ吸収回路11内部におけるサージ電流は、サージアブソーバAb、オンである第2スイッチ素子Sw2と、第2ダイオードD2を通過する。
一方、スイッチ制御回路12は、主電流Iの向きが、図2の場合と逆向き、すなわち、主回路50への第2端子t2の接続点から第1端子t1の接続点への方向であると、第1スイッチ素子Sw1をオン、第2スイッチ素子Sw2をオフに制御する。この場合、第2スイッチ素子Sw2に並列接続された第1ダイオードD1は順バイアスされない。よって、第2スイッチ素子Sw2と第1ダイオードD1によって、主電流Iのサージ吸収回路11への流入は阻止される。
この状態で、遮断器Cbが遮断すると、限流リアクトルLが主電流Iを維持しようとし、第2端子t2の接続点よりも第1端子t1の接続点が高電位となる。すると、第1スイッチ素子Sw1がオンであるため、第1ダイオードD1が順バイアスされる。サージ電流が、第1端子t1から第2端子t2へと、サージ吸収回路11を貫流する。この際、サージ吸収回路11内部におけるサージ電流は、サージアブソーバAbと、オンである第1スイッチ素子Sw1と、第1ダイオードD1とを通過する。
特許文献1の従来技術では、サージ吸収回路のスイッチ素子のスイッチ操作を、故障検出後、遮断器での遮断が行われるまでの短い期間中に行う必要があった。しかし、実施形態1に係るサージ吸収回路11では、故障検出に係わりなく、各スイッチ素子のスイッチ操作が行われており、その結果として、通常時にサージ吸収回路11は、主回路を流れる主電流Iには影響しない。
そして故障発生時には、サージ吸収回路11では、既に転流に必要なスイッチ操作が完了している。また主電流Iの向きがいずれの場合であっても、主回路50の遮断器Cbが遮断した際に、限流リアクトルLが蓄積した誘導性エネルギーの少なくとも一部は、サージアブソーバAbで処理される。よって、遮断器Cbによる遮断時の、接点への負担が小さくなり、接点破壊の可能性が低減される。
サージ吸収回路11では、従来技術のような故障検出の不具合に伴う転流の失敗が無く、またスイッチ操作が直流送電路での事故発生から遮断までの短期間内に限られてしまうことに伴う転流の失敗が無い。よって、サージ吸収回路11では、遮断時のサージ吸収回路11への転流の失敗の可能性が低減される。
なお、主回路50を流れる主電流Iが0の状態が継続したときの、第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2のオン/オフの制御方法については、直流送電システム1全体の運用手法に応じて、適切な方法を適宜選択することができる。例えば、次に主電流Iの向きが定まるまで、以前の状態を保つようにしてもよい。あるいは、第1スイッチ素子Sw1、第2スイッチ素子Sw2双方をオフに制御するようにしてもよい。またあるいは、第1スイッチ素子Sw1、第2スイッチ素子Sw2双方をオンに制御するようにしてもよい。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図4は、実施形態2に係るサージ吸収回路21の回路構成、及び、サージ吸収回路21が適用される直流送電システム2を示す図である。実施形態2の直流送電システム2は、サージ吸収回路21の回路構成が実施形態1に係るサージ吸収回路11とは異なる他は、実施形態1の直流送電システム1と同様の構成である。なお、サージ吸収回路21と限流リアクトルLを併せた回路を限流回路20とする。
<サージ吸収回路の構成>
実施形態2に係るサージ吸収回路21も、実施形態1のサージ吸収回路11と同様に、外部との接続端子である第1端子t1と第2端子t2とを備えている。また、サージ吸収回路21は、第1スイッチ素子Sw1、第2スイッチ素子Sw2、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、サージアブソーバAb、及びスイッチ制御回路12を備えている点も、実施形態1のサージ吸収回路11と同様である。第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2に適用し得るスイッチ素子の種類は、実施形態1の場合と同様である。
しかし、サージ吸収回路21では、第1スイッチ素子Sw1、第2スイッチ素子Sw2、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2、サージアブソーバAbの相互間の接続が、実施形態1のサージ吸収回路11の回路構成とは異なっている。サージ吸収回路21内部における、各素子の接続は、以下の通りである。
第1スイッチ素子Sw1と第1ダイオードD1とが直列接続された部分回路と、第2スイッチ素子Sw2と第2ダイオードD2とが直列接続された部分回路との並列接続回路と、サージアブソーバAbとが、第1端子t1と第2端子t2との間に直列に接続される。上記並列接続回路と、サージアブソーバAbとの位置関係は、いずれが第1端子t1側であっても構わない。
また、第1スイッチ素子Sw1と第1ダイオードD1とが直列接続された部分回路における、第1スイッチ素子Sw1と第1ダイオードD1の位置関係は、いずれが第1端子t1側であっても構わない。第2スイッチ素子Sw2と第2ダイオードD2とが直列接続された部分回路における、第2スイッチ素子Sw2と第2ダイオードD2の位置関係は、いずれが第1端子t1側であっても構わない。
第1端子t1及び第2端子t2を基準とした、サージ吸収回路21における、第1スイッチ素子Sw1、第2スイッチ素子Sw2、第1ダイオードD1、第2ダイオードD2の各素子の向きは、実施形態1の場合と同様である。すなわち、第1スイッチ素子Sw1と第1ダイオードD1とは、第1端子t1から第2端子t2へとサージ吸収回路21を貫流する電流を導通できる向きに配置される。また、第2スイッチ素子Sw2と第2ダイオードD2とは、第2端子t2から第1端子t1へとサージ吸収回路21を貫流する電流を導通できる向きに配置される。
<サージ吸収回路の動作>
スイッチ制御回路12による第1スイッチ素子Sw1及び第2スイッチ素子Sw2のオン/オフの制御の方法は、実施形態1の場合と同様である。
図5は、主電流Iの向きが、主回路50への第1端子t1の接続点から第2端子t2の接続点への方向である際のサージ吸収回路21の動作を示すための図である。図5には、各スイッチ素子のオン、オフの状況、主電流Iの向きが示されている。この場合、オンである第2スイッチ素子Sw2に直列接続されている第2ダイオードD2は順バイアスされない。よって、第2ダイオードD2とオフである第1スイッチ素子Sw1とによって、主電流Iのサージ吸収回路21への流入は阻止される。
この状態で、遮断器Cbが遮断すると、限流リアクトルLが主電流Iを維持しようとし、主回路50への第1端子t1の接続点よりも第2端子t2の接続点が高電位となる。すると、第2スイッチ素子Sw2がオンであるため、第2ダイオードD2が順バイアスされる。図6に点線で示されるサージ電流が、第2端子t2から第1端子t1へと、サージ吸収回路21を貫流する。サージ吸収回路21内部におけるサージ電流は、サージアブソーバAb、オンである第2スイッチ素子Sw2と、第2ダイオードD2を通過する。
一方、主電流Iの向きが、図5の場合と逆向き、すなわち、主回路50への第2端子t2の接続点から第1端子t1の接続点への方向である場合、オンである第1スイッチ素子Sw1に直列接続されている第1ダイオードD1は順バイアスされない。よって、第1ダイオードD1とオフである第2スイッチ素子Sw2とによって、主電流Iのサージ吸収回路21への流入は阻止される。
この状態で、遮断器Cbが遮断すると、限流リアクトルLが主電流Iを維持しようとし、第2端子t2の接続点よりも第1端子t1の接続点が高電位となる。すると、第1スイッチ素子Sw1がオンであるため、第1ダイオードD1が順バイアスされる。サージ電流が、第1端子t1から第2端子t2へと、サージ吸収回路21を貫流する。サージ吸収回路21内部におけるサージ電流は、サージアブソーバAbと、オンである第1スイッチ素子Sw1と、第1ダイオードD1とを通過する。
実施形態2においても、サージ吸収回路21の動作に関して、実施形態1と同様の効果が奏される。
〔まとめ〕
本発明の態様1のサージ吸収回路は、外部との接続端子としての第1端子及び第2端子と、第1スイッチ素子、第2スイッチ素子、第1ダイオード、第2ダイオード、及びサージアブソーバを備え、前記第1端子と前記第2端子との間に、前記第1スイッチ素子、前記第2スイッチ素子、及び前記サージアブソーバが直列に接続され、前記第1ダイオードは、前記第1端子から前記第2端子へと貫流する電流を導通する向きに、前記第2スイッチ素子に並列接続され、前記第2ダイオードは、前記第2端子から前記第1端子へと貫流する電流を導通する向きに、前記第1スイッチ素子に並列接続される構成を備える。
本発明の態様2のサージ吸収回路は、外部との接続端子としての第1端子及び第2端子と、第1スイッチ素子、第2スイッチ素子、第1ダイオード、第2ダイオード、及びサージアブソーバを備え、前記第1スイッチ素子と前記第1ダイオードとが直列接続された部分回路と、前記第2スイッチ素子と前記第2ダイオードとが直列接続された部分回路との並列接続回路と、前記サージアブソーバと、が、前記第1端子と前記第2端子との間に、直列に接続され、前記第1ダイオードは、前記第1端子から前記第2端子へと貫流する電流を導通する向きに配置され、前記第2ダイオードは、前記第2端子から前記第1端子へと貫流する電流を導通する向きに配置される構成を備える。
本発明の態様3のサージ吸収回路は、上記態様1または2において、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のそれぞれは、オン時に電流を片方向に導通させ得る素子であって、前記第1スイッチ素子は、前記第1端子から前記第2端子へと貫流する電流を導通する向きに配置され、前記第2スイッチ素子は、前記第2端子から前記第1端子へと貫流する電流を導通する向きに配置される構成を備えていてもよい。
本発明の態様4は、上記態様1から3のいずれかにおいて、直流送電の主回路上に設けられる限流リアクトルに接続するためのサージ吸収回路である。
本発明の態様5のサージ吸収回路は、上記態様4において、前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子の、オン/オフを制御するスイッチ制御回路を更に備え、前記スイッチ制御回路は、前記主回路を流れる主電流の向きが、前記第1端子の接続点から前記第2端子の接続点への方向であると、前記第1スイッチ素子をオフ、前記第2スイッチ素子をオンに制御し、前記主回路を流れる主電流の向きが、前記第2端子の接続点から前記第1端子の接続点への方向であると、前記第1スイッチ素子をオン、前記第2スイッチ素子をオフに制御する構成を備えていてもよい。
本発明の態様6は、上記態様1から5のいずれかのサージ吸収回路と、前記第1端子と前記第2端子との間に接続された限流リアクトルと、を備える限流回路である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1、2 直流送電システム
10、20 限流回路
L 限流リアクトル
11、21 サージ吸収回路
t1 第1端子
t2 第2端子
D1 第1ダイオード
D2 第2ダイオード
Sw1 第1スイッチ素子
Sw2 第2スイッチ素子
Ab サージアブソーバ
12 スイッチ制御回路
50 主回路
51 電流検出器
Cb 遮断器
Ac サージアブソーバ

Claims (4)

  1. 直流送電の主回路上に設けられる限流リアクトルに接続するためのサージ吸収回路であって、
    外部との接続端子としての第1端子及び第2端子と、
    第1スイッチ素子、第2スイッチ素子、第1ダイオード、第2ダイオード、及びサージアブソーバと、
    前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子の、オン/オフを制御するスイッチ制御回路と、を備え、
    前記第1端子と前記第2端子との間に、前記第1スイッチ素子、前記第2スイッチ素子、及び前記サージアブソーバが直列に接続され、
    前記第1ダイオードは、前記第1端子から前記第2端子へと貫流する電流を導通する向きに、前記第2スイッチ素子に並列接続され、
    前記第2ダイオードは、前記第2端子から前記第1端子へと貫流する電流を導通する向きに、前記第1スイッチ素子に並列接続され、
    前記スイッチ制御回路は、
    前記主回路を流れる主電流の向きが、前記第1端子の接続点から前記第2端子の接続点への方向であると、前記第1スイッチ素子をオフ、前記第2スイッチ素子をオンに制御し、
    前記主回路を流れる主電流の向きが、前記第2端子の接続点から前記第1端子の接続点への方向であると、前記第1スイッチ素子をオン、前記第2スイッチ素子をオフに制御することを特徴とする、サージ吸収回路。
  2. 直流送電の主回路上に設けられる限流リアクトルに接続するためのサージ吸収回路であって、
    外部との接続端子としての第1端子及び第2端子と、
    第1スイッチ素子、第2スイッチ素子、第1ダイオード、第2ダイオード、及びサージアブソーバと、
    前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子の、オン/オフを制御するスイッチ制御回路と、を備え、
    前記第1スイッチ素子と前記第1ダイオードとが直列接続された部分回路と、前記第2スイッチ素子と前記第2ダイオードとが直列接続された部分回路との並列接続回路と、
    前記サージアブソーバと、が、
    前記第1端子と前記第2端子との間に、直列に接続され、
    前記第1ダイオードは、前記第1端子から前記第2端子へと貫流する電流を導通する向きに配置され、
    前記第2ダイオードは、前記第2端子から前記第1端子へと貫流する電流を導通する向きに配置され、
    前記スイッチ制御回路は、
    前記主回路を流れる主電流の向きが、前記第1端子の接続点から前記第2端子の接続点への方向であると、前記第1スイッチ素子をオフ、前記第2スイッチ素子をオンに制御し、
    前記主回路を流れる主電流の向きが、前記第2端子の接続点から前記第1端子の接続点への方向であると、前記第1スイッチ素子をオン、前記第2スイッチ素子をオフに制御することを特徴とする、サージ吸収回路。
  3. 前記第1スイッチ素子及び前記第2スイッチ素子のそれぞれは、オン時に電流を片方向に導通させ得る素子であって、
    前記第1スイッチ素子は、前記第1端子から前記第2端子へと貫流する電流を導通する向きに配置され、
    前記第2スイッチ素子は、前記第2端子から前記第1端子へと貫流する電流を導通する向きに配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載のサージ吸収回路。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載のサージ吸収回路と、
    前記第1端子と前記第2端子との間に接続された前記限流リアクトルと、
    を備えることを特徴とする、限流回路。
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