JP7472965B2 - 光測定装置及び光測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光測定装置及び光測定方法に関する。
光を用いて対象物までの距離を測定する光測定装置(LiDAR(Light Detection and Ranging)とも呼ばれる)が知られている。光測定装置では、一般にToF(Time of Flight)測距方式が採用されている。ToF測距方式とは、光パルスを送信した後、対象物から反射した反射パルスを受信するまでの時間により、対象物の距離を測定する方式である。
このような光測定装置は、遠隔から広範囲の対象物の距離を取得できるため、橋梁の歪み測定等によるインフラ設備の劣化診断及び予知や、山の斜面の歪み測定等による防災対策及び災害予知に利用されている。また、光測定装置は、暗闇でも広範囲にわたって障害物や不審物を検出及び特定できるため、空港の監視等、セキュリティ及び監視にも利用されている。さらに、光測定装置は、自動運転用のセンサーとしても注目され始めている。
一方、レーダ装置などの測定装置において、対象物までの距離のほか、対象物の相対速度を測定できることが知られている(例えば、特許文献1~3参照)。
特開2019-074424号公報 特開2010-091490号公報 特開2006-281979号公報
特許文献1~3のように、関連する技術では、レーダ装置などの測定装置において、対象物の相対速度を測定することできるとされている。しかしながら、関連する技術では、ToF測距用の測距光を用いて対象物の相対速度を測定することが考慮されていないため、対象物の相対速度を測定することが困難な場合があるという問題がある。
本開示は、このような課題に鑑み、ToF測距用の測距光を用いて対象物の相対速度を測定することが可能な光測定装置及び光測定方法を提供することを目的とする。
本開示に係る光測定装置は、ToF(Time of Flight)測距用の測距光を送信する光送信手段と、前記送信した測距光により測定対象物から反射した反射光を受信する光受信手段と、前記受信した反射光の位相変化量に基づいて、前記反射光の周波数のドップラーシフト量を算出するドップラーシフト量算出手段と、前記算出したドップラーシフト量に基づいて、前記測定対象物の相対速度を算出する相対速度算出手段と、を備えるものである。
本開示に係る光測定方法は、ToF(Time of Flight)測距用の測距光を送信し、前記送信した測距光により測定対象物から反射した反射光を受信し、前記受信した反射光の位相変化量に基づいて、前記反射光の周波数のドップラーシフト量を算出し、前記算出したドップラーシフト量に基づいて、前記測定対象物の相対速度を算出するものである。
本開示によれば、ToF測距用の測距光を用いて対象物の相対速度を測定することが可能な光測定装置及び光測定方法を提供することができる。
ToF方式の測距原理を説明するための図である。 実施の形態に係る光測定装置の概要を示す構成図である。 実施の形態に係る光測定装置の概要を示す構成図である。 実施の形態に係る光測定方法の概要を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態1に係る光測定方法を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る光測定方法を示すタイミングチャートである。 実施の形態1に係る光測定装置の構成例を示す構成図である。 実施の形態1に係る光位相変調器の構成例を示す構成図である。 実施の形態1に係る送信信号を示すタイミングチャートである。 実施の形態1に係る送信信号の位相ベクトルを示す図である。 実施の形態1に係る受信信号を示すタイミングチャートである。 実施の形態1に係る受信信号を示すタイミングチャートである。 実施の形態2に係る光測定方法を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る光測定方法を示すタイミングチャートである。 実施の形態2に係る光測定方法における光信号の周波数スペクトル図である。 実施の形態2に係る光測定装置の構成例を示す構成図である。 実施の形態2に係る送信信号を示すタイミングチャートである。 実施の形態2に係る送信信号の位相ベクトルを示す図である。 実施の形態2に係る受信信号を示すタイミングチャートである。 実施の形態2に係る受信信号を示すタイミングチャートである。 実施の形態3に係る光測定方法を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る光測定方法における光信号の周波数スペクトル図である。 実施の形態3に係る光測定装置の構成例を示す構成図である。 実施の形態3に係る送信信号を示すタイミングチャートである。 実施の形態3に係る送信信号の位相ベクトルを示す図である。 実施の形態3に係る送信信号の位相ベクトルを示す図である。 実施の形態3に係る送信信号の位相ベクトルを示す図である。 実施の形態3に係る光測定装置の送信側の構成例を示す構成図である。 実施の形態3に係る受信信号を示すタイミングチャートである。 実施の形態3に係る受信信号を示すタイミングチャートである。 実施の形態3に係る光測距方法の例を示すタイミングチャートである。 実施の形態3に係る光測距方法の例を示すタイミングチャートである。 実施の形態3に係る光測距方法の例を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図面においては、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。なお、構成図(ブロック図)に付された矢印は説明のための例示であり、信号の種類や方向を限定するものではない。
(実施の形態に至る検討)
図1は、ToF測距方式の測距原理を示している。図1に示すように、ToF測距方式では、光測定装置が、送信光パルスを含む測距光を送信し、測定対象物から反射した反射光を受信し、送信光パルスの送信時刻と反射光に含まれる受信光パルスの到着時刻(受信時刻)とに基づいて、光測定装置から測定対象物までの距離Rを測定する。
図1に示すように、光測定装置は、例えば、パルス周期Tpでパルス幅Twの送信光パルスを送信する。パルス周期やパルス幅は、測定用途や光測定装置の性能等に応じて設定される。例えば、パルス幅Twは数十nsである。送信光パルスの立ち上がり時刻T0から受信光パルスの立ち上がり時刻T1までのリターン遅延時間をTdとすると、距離Rは次の式(1)で求められる。ここで、Cは光速であり、リターン遅延時間Tdは約6.6ns/mの遅延時間となる。
Figure 0007472965000001
なお、ここでは、理解を容易にするため、受信光パルス(受信光信号)と送信光パルス(送信光信号)の光強度を同程度として示しているが、実際の測定環境においては、受信光パルスの強度は送信光パルスの強度よりも大きく減衰する。以降の図面でも同様である。
このように、光測定装置では、ToF測距方式を採用することにより、測定対象物までの距離を測定することができる。また、光測定装置において、ToF測距方式により所定の測定範囲(スキャン範囲)に含まれる各測定点の距離を測定することで、各測定点の距離を含む3次元の点群データを生成し、測定範囲内の測定対象物の3次元構造を把握することが可能となる。
しかしながら、ToF測距方式は、あくまでも距離を測定するための方式であるため、距離情報以外の他の情報、特に相対速度を直接取得することはできない。そこで、発明者は、ToF測距方式の光測定装置において、測定対象物までの距離とともに、測定対象物の相対速度を測定する方法について検討した。
検討の結果、発明者は、測定対象物の相対速度情報を取得することにより、次のようなメリットが得られることを見出した。すなわち、測定対象物が静止しているか否か(動いているか否か)が検知できると、様々なアプリケーションへの利用が可能となる。例えば、車両の速度違反を自動的に取り締まる速度違反自動取締装置などの速度検知用途に相対速度情報を利用できる。また、測定範囲の点群データから動いている測定点の点群データのみを抽出することにより、相対速度情報を侵入者検知に使用することができる。さらに、測定範囲の点群データから人間や車など動いている点群データを除外し、静止物のみの詳細な点群データを抽出することにより、インフラ点検などで余分なデータを除去する際に相対速度情報を使用することができる。
また、検討の結果、発明者は、ToF測距方式を用いて単純に相対速度情報を得ようとした場合、次のような課題が生じることを見出した。すなわち、単純な方法として、ToF測距を複数回行い、その複数の測定結果から相対速度を得る方法が考えられる。具体的には、複数のタイミングで測定した距離情報の変動から相対速度を求める。そうすると、1回の測距動作では相対速度情報を得ることができないため、相対速度の取得に時間がかかる。また、複数の距離情報を含む点群データについて、全ての測定点の相対速度を得るためには、高速な測距動作が必要となる。なお、自動運転用LiDARなどにより、複数本(16本や32本)のスキャンビームを用いてスキャンを繰り返すことで、相対速度を得る方法も考えられるが、点群密度が荒く距離精度も悪いため、所望の距離情報及び相対速度情報を得ることはできない。
したがって、以下の実施の形態では、ToF測距方式の光測定装置において、測定対象物までの距離と測定対象物の相対速度を一度に測定することを可能とする。
(実施の形態の概要)
図2及び図3は、実施の形態に係る光測定装置の概要を示している。図2に示すように、実施の形態に係る光測定装置10は、光送信部11、光受信部12、ドップラーシフト量算出部13、相対速度算出部14、距離算出部15を備えている。また、図3に示すように、光測定装置10は、光送信部11、光受信部12、ドップラーシフト量算出部13、相対速度算出部14のみを備えていてもよい。
光送信部11は、ToF測距用の光パルス(送信光パルス)を含む測距光を送信する。光受信部12は、光送信部11が送信した測距光により測定対象物から反射した反射光を受信する。ドップラーシフト量算出部13は、光受信部12が受信した反射光に含まれる光パルス(受信光パルス)の周波数に基づいて、光パルスのドップラーシフト量を算出する。例えば、受信光パルス(反射光)の位相変化量に基づいて、ドップラーシフト量を算出する。
相対速度算出部14は、ドップラーシフト量算出部13が算出したドップラーシフト量に基づいて、測定対象物の相対速度を算出する。距離算出部15は、光送信部11が送信した光パルスと光受信部12が受信した光パルスの時間差に基づいて、光測定装置10から測定対象物までの距離を算出する。
図4は、光測定装置10における送信光信号と受信光信号を示している。なお、図4は、簡略化のため、各光周波数の光信号を模式的に示しており、以降の図面でも同様である。図4に示すように、光測定装置10は、光周波数f1の送信光パルスptを送信する。例えば、送信光源(参照光)の周波数をf0とし、周波数オフセットをfoffsetとして、f1=f0+foffsetである。図4に示すように、光測定装置10は、測定対象物が静止物の場合、送信光パルスptと同じ光周波数f1の受信光パルスpr0を受信し、測定対象物が移動物体の場合、送信光パルスptの光周波数f1よりもドップラーシフト量(ドップラーシフト周波数fshift)だけシフトした光周波数(f1+fshift)の受信光パルスpr1を受信する。
そこで、実施の形態では、受信光パルス(受信光信号)のドップラーシフト量を求めることで、測定対象物の相対速度を算出する。ドップラーシフト量(fshift)は、測定対象物が光測定装置に近づく場合、次の式(2)と表すことができ、測定対象物が光測定装置から遠ざかる場合、次の式(3)と表すことができる。これらの式からドップラーシフト量に基づいて相対速度を求めることができる。なお、Cは光速であり、vは相対速度である。
Figure 0007472965000002
Figure 0007472965000003
また、測定対象物までの距離は、例えば、送信光パルスptを送信した時刻T10から受信光パルスpr0またはpr1を受信した時刻T11までのリターン遅延時間Tdにより求める。なお、距離を求める基準となる時刻T10及びT11は、送信光パルス及び受信光パルス(光信号)の先頭に限られない。
このように、ToF測距用の光パルスを含む測距光を送信し、受信する反射光に含まれる光パルスの周波数のドップラーシフト量を求めることで、測定対象物の相対速度を得ることができる。ToF測距用の光パルスを用いているため、測定対象物までの距離とともに測定対象物の相対速度を求めることが可能となる。さらに、受信する光パルスの位相変化量に基づいてドップラーシフト量を求めることで、測定精度を向上することができる。
(実施の形態1)
以下、図面を参照して実施の形態1について説明する。本実施の形態では、ToF測距方式の光測定装置において、光ヘテロダイン検波により受信光パルスの位相を検出し、検出した位相変化量からドップラーシフト量を算出する。
図5及び図6は、本実施の形態に係る光測定方法を示している。図5に示すように、本実施の形態では、光測定装置の送信側で、所定の周波数オフセットの送信光パルスを生成し(S101)、生成した送信光パルスを測距信号光として送信する(S102)。図6に示すように、周波数f0の送信光源(基準となる光源)の光信号に対し、所定の正の周波数オフセットfoffsetが加わるように変調(位相変調)をかけて、光周波数(f0+foffset)の送信光パルスptを生成する。周波数オフセットfoffsetは、特に限定されないが、例えば100MHz~200MHzである。
続いて、図5に示すように、光測定装置の受信側で、測定対象物からの反射光を受信し(S103)、送信光パルスと受信光パルスの時間差に基づき測定対象物の距離を算出する(S104)。図6に示すように、送信光パルスptを送信した時刻T10から受信光パルスprを受信した時刻T11までのリターン遅延時間Tdにより、測定対象物の距離を求める。
また、図5に示すように、光測定装置の受信側で、受信光パルスの位相変化量からドップラーシフト量を算出し(S105)、算出したドップラーシフト量に基づき測定対象物の相対速度を算出する(S106)。図6に示すように、図4と同様、測定対象物が移動物体の場合、送信光パルスptよりもドップラーシフト周波数fshiftだけシフトした、光周波数(f0+foffset+fshift)の受信光パルスprを受信する。この受信光パルスprの位相は、その周波数に応じて単調増加する。このため、測定対象物が静止物の場合の位相Φ0の傾きθ0と、測定対象物が移動物体の場合の位相Φ1の傾きθ1が異なる。位相増加の傾きは周波数(角周波数)を意味するため、移動物体から受信する受信光パルスの位相Φ1の傾きθ1は、静止物から受信する受信光パルスの位相Φ0の傾きθ0と比べて、ドップラーシフト分だけ増加の傾きが急峻になる。具体的には、ドップラーシフト無しの場合、傾きθ0=2π×foffsetとなり、ドップラーシフト有りの場合、傾きθ1=2π×(foffset+fshift)となる。本実施の形態では、この傾きの差から、ドップラーシフト量(fshift)を求める。
図7は、本実施の形態に係る光測定装置の構成を示している。なお、図7の構成は、一例であり、上記本実施の形態に係る光測距方法を実施できれば、その他の構成であってもよい。例えば、その他のコヒーレント光送受信装置でもよい。
図7に示すように、本実施の形態に係る光測定装置100は、光源装置101、変調信号生成部102、光強度位相変調器103、光送信部104、光受信部105、光源装置106、コヒーレントIQ光受信機107、ADC108、受信パルス検出部109、受信時刻抽出部110、距離算出部111、位相検出部112、ドップラーシフト量算出部113、相対速度算出部114を備えている。
例えば、光源装置101、変調信号生成部102、光強度位相変調器103が、光パルスを生成する光測距パルス生成部(光パルス生成部)120を構成する。また、光測距パルス生成部120と光送信部104が光測定装置100の送信部(送信側)を構成し、光受信部105、光源装置106、コヒーレントIQ光受信機107、ADC108、受信パルス検出部109、受信時刻抽出部110、距離算出部111、位相検出部112、ドップラーシフト量算出部113、相対速度算出部114が光測定装置100の受信部(受信側)を構成する。
光源装置101は、送信光パルスを生成するための光源r0(例えば周波数f0)を生成するレーザ等の光源装置である。変調信号生成部102は、送信光パルスに単調増加する位相の変調をかけるための位相変調信号m0を生成する。また、変調信号生成部102は、送信光パルスを生成する(変調をかける)タイミングで送信トリガ信号Trを出力する。
光強度位相変調器103は、位相変調信号m0に基づき、光源r0に強度変調ならびに位相変調をかけた送信光パルスを生成し、送信光パルスを含む送信光信号p0を出力する。この例では、光強度位相変調器103は、位相変調信号m0(I、Q)に基づいて光源r0に単調増加する位相変調をかけることで、所定の周波数オフセットを有する送信光パルスを生成する。光強度位相変調器103は、例えば、MZ(Mach-Zehnder)型IQ光変調器である。
図8は、光強度位相変調器103をMZ型IQ光変調器により構成した構成例を示している。図8に示すように、光強度位相変調器103は、入力光導波路201と出力光導波路204の間に分岐導波路であるアーム202及びアーム203を備え、アーム202及びアーム203にそれぞれ光変調部200a及び光変調部200bが並列に配置されている。光変調部200a及び光変調部200bは、MZ型光変調器である。
光変調部200aは、同相方向に位相変調をかける位相変調部である。光変調部200aは、位相変調電極201aを有し、位相変調電極201aに入力される位相変調信号m0(I)の電圧に応じて、入力された光信号に対し同相方向の正側または負側に位相変調をかける。光変調部200bは、直交方向に位相変調をかける位相変調部である。光変調部200bは、位相変調電極201bを有し、位相変調電極201bに入力される位相変調信号m0(Q)の電圧に応じて、入力された光信号に対し直交方向の正側または負側に位相変調をかける。
光変調部200aにより同相方向に位相変調された光信号と光変調部200bにより直交方向に位相変調された光信号を合波することで、任意の位相に変調された光信号を生成できる。例えば、exp(j2πf10t)の光信号(r0)を入力し、cos(2πf11t)の位相変調信号m0(I)とsin(2πf11t)の位相変調信号m0(Q)を入力すると、exp{j2π(f10+f11)t}の光信号(p0)が出力される。
図7において、光送信部104は、送信光パルスを含む送信光信号p0を測距信号光として送信する。光送信部104は、レンズ等の送信光学系であり、送信光信号p0を平行光として測定対象物へ放射する。光受信部105は、測定対象物から反射した反射光を受信し、受信光パルスを含む受信光信号p1を出力する。光受信部105は、光送信部104と同様に、レンズ等の受信光学系である。
なお、光送信部104及び光受信部105の光学系を含む光送受信ブロック130は、図7では、それぞれ送信側ならびに受信側で独立した光学系を構成する例で示しているが、それに限らない。例えば、同一の光学系を用いて送受信を行い、送信信号と受信信号はサーキュレータを用いて分離する構成でも良い。
光源装置106は、受信光信号p1と干渉させるための参照光r1を生成するレーザ等の光源装置である。光源装置106は、送信側の光源装置101と同じ装置であり、参照光r1は、送信側の光源r0と同じ周波数(例えばf0)の光信号である。また、光源装置106の代わりに、送信側の光源装置101の光を分岐して参照光r1としてもよい。
コヒーレントIQ光受信機107は、受信光パルスを含む受信光信号p1と参照光r1を干渉させて、IQ受信信号m1を生成する。IQ受信信号m1は、参照光r1に対し同相成分の信号(m1(I))と直交成分の信号(m1(Q))を含む。コヒーレントIQ光受信機107は、光干渉系107a及び光/電変換器107bを有する。光干渉系107aは、受信光信号p1と参照光r1を干渉させて、同相成分の光信号p2(I)と直交成分の光信号p2(Q)を含む干渉光信号p2を生成する。光/電変換器107bは、干渉光信号p2の同相成分及び直交成分をそれぞれ光電変換してIQ受信信号m1を生成する。
なお、IQ信号(IQ受信信号)は、I信号(Isig)とQ信号(Qsig)を含む複素信号であり、IQ信号=Isig+jQsig(jは虚数)と表すことができる。また、コヒーレントIQ光受信機107には、一般的なデジタルコヒーレント光通信で用いられる90°ハイブリットミキサーおよびバランストレシーバーからなるコヒーレントIQ光受信機を用いることが可能であり、これにより光通信と同様な原理で、送信側から送った信号を受信側で復調することが可能となる。
ADC108は、光電変換されたIQ受信信号m1をAD変換するAD変換器(Analog-to-digital converter)である。受信パルス検出部(光パルス抽出部)109は、AD変換されたIQ受信信号m1の光強度に基づき、受信信号の受信光パルス部分のみを抽出する。
受信時刻抽出部110は、受信パルス検出部109により抽出された信号の立ち上がりタイミングから、受信光パルスの受信時刻(到達時刻)を特定する。距離算出部111は、送信光パルスの送信時刻と受信光パルスの受信時刻から測定対象物の距離を算出する。距離算出部111は、送信光パルスの送信タイミングを示す送信トリガ信号Trの時刻と受信光パルスの立ち上がりタイミングの時刻との時間差に基づき、測定対象物の距離を算出する。
位相検出部112は、受信パルス検出部109により抽出された信号から受信光パルスの位相を検出する。ドップラーシフト量算出部113は、検出された受信光パルスの位相に基づいて、受信光パルスのドップラーシフト量を算出する。相対速度算出部114は、算出されたドップラーシフト量に基づいて、測定対象物の相対速度を算出する。
図9は、図7の光測定装置100における送信側の信号の具体例を示している。送信側の光源装置101は、図9に示すように、光周波数f0の光源r0を生成する。
変調信号生成部102は、図9に示すように、位相の傾きが単調増加するように変調するための位相変調信号m0(I)及びm0(Q)を生成する。例えば、位相変調信号m0(I)の位相と位相変調信号m0(Q)の位相が90°ずれている。別の言い方をするならば、位相変調信号m0(I)に対して位相変調信号m0(Q)信号は位相が90°遅れている。これにより、位相変調信号m0の位相は、図9に示すように、時間とともに単調増加する。なお、送信光パルスpt以外の部分は消光しており、位相は不定となる。
ここで、位相が、時間とともに単調増加する(もしくは増加する)、あるいは時間とともに単調減少する(もしくは減少する)とは、位相が、基準となる光源r0の光信号の位相に対して、時間とともに単調増加する(もしくは増加する)、あるいは時間とともに単調減少する(もしくは減少する)ことである。
例えば、図8の光強度位相変調器103の光変調部200a及び200bに、この位相変調信号m0(I)及びm0(Q)が入力されると、図9に示すような送信光パルスptが生成される。生成される送信光パルスptは、位相変調信号m0(I)及びm0(Q)により位相が単調増加する光信号となり、この光信号の周波数は参照光の周波数f0に周波数オフセットfoffsetを加えたf0+foffsetとなる。この位相ベクトルは、図10のように、位相変調信号m0(I)及びm0(Q)の位相によって、換言すると、周波数オフセット(+foffset)によって、複素平面上を時間とともに左回りに回転するベクトルとなる。光送信部104は、生成された送信光パルスptを含む送信光信号p0を送信する。送信光信号p0の光強度は、図9のp01の破線で示すように、パルス形状となる。
図11及び図12は、図7の光測定装置100における受信側の信号の具体例を示している。図11は、測定対象物が静止物の場合の受信信号の例であり、図12は、測定対象物が移動物体の場合の受信信号の例である。図11及び図12に示すように、受信側の光源装置106は、送信側と同じ光周波数f0の参照光r1を生成する。あるいは、上記したように、送信側の光源装置101の光を分岐して参照光r1としてもよい。
図11の例では、光受信部105は、静止物から反射した受信光パルスprを含む受信光信号p1を受信する。この場合、測定対象物が静止しているため、図9で示した送信側と同じ信号となる。すなわち、受信光パルスの光周波数はf0+foffsetとなる。
コヒーレントIQ光受信機107の光干渉系107aは、デジタルコヒーレント光通信で用いられる一般的なコヒーレントIQ受信の原理に従って、受信光信号p1と参照光r1を干渉させて、IQ受信信号m1を生成する。図11では、コヒーレントIQ光受信機107から出力されるIQ受信信号m1(I)及びm1(Q)は、送信側の位相変調信号m0(I)及びm0(Q)と同じ波形となる。つまり、受信光パルスprは、送信光パルスptと同様、IQ受信信号m1(I)に対しIQ受信信号m1(Q)が90°ずれている。
このIQ受信信号m1の光強度は、図11に示すように、時刻T20からT21まで一定レベルのパルス波形となり、受信パルス検出部109は、所定の閾値を超える範囲を検出することで、時刻T20からT21までのパルス領域を検出する。位相検出部112は、図11のように、検出したパルス領域の時刻T20からT21までの範囲で、IQ受信信号m1の位相を検出する。検出された位相は、送信側と同様、時間とともに単調増加する。図6で説明したように、この場合、位相の傾きθ0は2π×foffsetとなる。
一方、図12の例では、光受信部105は、移動物体から反射した受信光パルスprを含む受信光信号p1を受信する。この場合、測定対象物が移動しているため、図9で示した送信側の信号をドップラーシフトした信号となる。すなわち、受信光パルスの光周波数はf0+foffset+fshiftとなる。
そうすると、コヒーレントIQ光受信機107から出力されるIQ受信信号m1(I)及びm1(Q)は、送信側の位相変調信号m0(I)及びm0(Q)と異なる波形となる。例えば、受信光パルスprでは、ドップラーシフトのない図11のIQ受信信号m1よりも、fshift分だけ周波数が高くなったfoffset+fshiftのIQ受信信号m1となる。
このとき、IQ受信信号m1の光強度は、図11と同様、時刻T20からT21まで一定レベルのパルス波形となり、受信パルス検出部109は、時刻T20からT21までのパルス領域を検出する。位相検出部112は、図12のように、検出したパルス領域の時刻T20からT21までの範囲で、IQ受信信号m1の位相を検出する。検出された位相は、図11よりも急な傾きで単調増加する。図6で説明したように、この場合、位相の傾きθ1は2π×(foffset+fshift)となる。
ドップラーシフト量算出部113は、図11のドップラーシフトの無い受信光パルスの位相の傾きθ0と、図12のドップラーシフトの有る受信光パルスの位相の傾きθ1との差を求めることで、受信光パルスのドップラーシフト量を算出する。例えば、予め静止物から受信する受信光パルスの位相の傾きθ0を測定しておき、移動物体から受信する受信光パルスの位相の傾きθ1が測定された場合に、θ1とθ0の差分を求めてもよい。また、θ0として送信光パルス(送信光信号)の位相の傾きを用いてもよい。相対速度算出部114は、算出されたドップラーシフト量を用いて、上記の式(2)及び式(3)から、測定対象物の相対速度を算出する。
以上のように、本実施の形態では、ToF測距方式の光測定装置において、測定対象物から受信した受信光パルスの周波数のドップラーシフト量から、測定対象物の相対速度を算出することで、測定対象物までの距離と測定対象物の相対速度を一度に測定するこができる。
特に、本実施の形態では、受信光パルスの位相を検出し、検出した位相の変化量(時間に対する傾き)に基づいて、ドップラーシフト量を算出することで、測定精度を向上することができる。ToF測距方式の光パルスのパルス幅Twは数十nsと非常に狭いため、FFT(Fast Fourier Transform)回路でドップラーシフト量の算出を実現しようとすることは困難である。FFT回路でも、回路規模を問わなければ同等精度でドップラーシフト量を算出することは可能であるが、高精度化にはFFTの測定数(分解能)を増やす必要ある。本実施の形態では、光パルスの位相変化量を用いることで、FFT回路よりも少ない計算量(小さい回路規模)で、高精度にドップラーシフト量を算出することができる。
(実施の形態2)
以下、図面を参照して実施の形態2について説明する。本実施の形態では、実施の形態1の光測定装置及び光測定方法において、単調増加する位相(正の周波数オフセット)の光信号領域と単調減少する位相(正の周波数オフセット)の光信号領域を含む送信光パルスを送信する。
図13及び図14は、本実施の形態に係る光測定方法を示し、図15は、この光測定方法における光信号の周波数スペクトルを示している。図13に示すように、本実施の形態では、光測定装置の送信側で、正の周波数オフセット(第1の周波数オフセット)及び負の周波数オフセット(第2の周波数オフセット)を用いた変調により送信光パルスを生成し(S201)、生成した送信光パルスを測距信号光として送信する(S202)。正の周波数オフセットとは、基準となる光源の周波数に対し正方向のオフセットであり、負の周波数オフセットとは、基準となる光源の周波数に対し負方向のオフセットである。
図14に示すように、周波数f0の送信光源の光信号に対し、送信光パルスptの前半部分の領域#1(第1の位相変調部分)では、正の周波数オフセット(+foffset)を印加することで位相が単調増加(時間に対し第1の傾きで変化)するように変調をかけ、送信光パルスptの後半部分の領域#2(第2の位相変調部分)では、負の周波数オフセット(-foffset)を印加することで位相が単調減少(時間に対し第2の傾きで変化)するように変調をかける。領域#1は、光周波数がf0+foffsetとなり、領域#2は、光周波数がf0-foffsetとなる。送信光パルスptにおいて、光周波数f0+foffsetにより単調増加する位相から、光周波数f0-foffsetにより単調減少する位相に切り替わる点が位相変化点c1となる。図15に示すように、送信光パルスptの周波数スペクトルは、領域#1では正側にfoffsetの周波数成分を有し、領域#2では負側に-foffsetの周波数成分を有する。
続いて、図13に示すように、光測定装置の受信側で、測定対象物からの反射光を受信し(S203)、受信した反射光に含まれる受信光パルスの位相変化点を受信光パルスの位相の増減傾向から抽出し(S204)、送信光パルスと受信光パルスの位相変化点の時刻に基づき測定対象物の距離を算出する(S205)。図14に示すように、受信光パルスprの前半部分の領域#1と後半部分の領域#2の位相の増減傾向(傾き)が切替わる位相変化点c2を抽出する。受信光パルスprでは、領域#1の位相が光周波数f0+foffset(+fshift)により単調増加し、領域#2の位相が光周波数f0-foffset(+fshift)により単調減少しており、位相が単調増加から単調減少に切り替わる点を検出する。送信光パルスptの位相変化点c1の時刻T10から受信光パルスprの位相変化点c2の時刻T11までのリターン遅延時間Tdにより測定対象物の距離を求める。
本実施の形態では、受信光パルスの前半部分と後半部分の変わり目付近の信号が乱れても、前半部分の位相増分と後半部分の位相減分から前半後半の変わり目を予測できるため、雑音や波形歪みによる影響を抑え、測距精度を向上することができる。
また、図13に示すように、光測定装置の受信側では、受信光パルスの位相の増減からドップラーシフト量を算出し(S206)、算出したドップラーシフト量に基づき測定対象物の相対速度を算出する(S207)。図14に示すように、実施の形態1の図6と同様、測定対象物が移動物体の場合、送信光パルスptよりもドップラーシフト量(fshift)だけシフトした光周波数の受信光パルスprを受信する。
図15に示すように、受信光パルスprの周波数スペクトルは、測定対象物が静止物でドップラーシフトが無い場合、送信信号と同様に、領域#1では正側にfoffset、領域#2では負側に-foffsetの周波数分布となる。また、測定対象物が移動物体でドップラーシフトが有る場合、受信光パルスprの周波数スペクトルは、正側及び負側の信号がそれぞれドップラーシフト量(fshift)だけシフトする。すなわち、領域#1では、正側の周波数成分がfoffsetよりもf0からfshiftだけ離れ、領域#2では、負側の周波数成分が-foffsetよりもf0にfshiftだけ近づく。
そうすると、図14に示すように、受信光パルスprの領域#1と領域#2のそれぞれで、測定対象物が静止物の場合の位相Φ10及びΦ20の傾きθ10及びθ20と、測定対象物が移動物体の場合の位相Φ11及びΦ21の傾きθ11及びθ21が異なる。つまり、移動物体から受信する受信光パルスの位相Φ11及びΦ21の傾きθ11及びθ21は、静止物から受信する受信光パルスの位相Φ10及びΦ20の傾きθ10及びθ20と比べて、領域#1ではドップラーシフト分だけ増加の傾きが急峻になり、領域#2ではドップラーシフト分だけ減少の傾きが緩やかになる。具体的には、ドップラーシフト無しの場合、領域#1の傾きθ10=2π×foffset、領域#2の傾きθ20=-2π×foffsetとなり、ドップラーシフト有りの場合、領域#1の傾きθ11=2π×(foffset+fshift)、領域#2の傾きθ21=2π×(-foffset+fshift)となる。
このように、ドップラーシフトが有る場合、受信光パルスの領域#1と領域#2の位相の傾きの絶対値がアンバランスになる。そこで、本実施の形態では、領域#1及び領域#2の傾きをまとめてドップラーシフト量(fshift)を求める。すなわち、次の式(4)のように、領域#1及び領域#2それぞれの位相の傾きの絶対値を足して2で割ることで、ドップラーシフト量を求める。これにより、オフセット周波数に依存しない、より高精度な周波数シフト量を得ることができる。換言 するなら、本構成を用いることで、光測距パルス生成部の特性などの不完全性によるfoffsetの変動など、ドップラーシフトに起因する周波数シフト以外の変動成分をキャンセルすることが可能となるため、純粋なドップラーシフト量を高精度に得ることができる。なお、実施の形態1と同様、領域#1または領域#2の一方、あるいはそれぞれでドップラーシフト量を計算してもよい。
Figure 0007472965000004
図16は、本実施の形態に係る光測定装置の構成を示している。図16に示すように、本実施の形態に係る光測定装置100は、実施の形態1と同様の機能ブロックを備えている。実施の形態1と相違する点について説明すると、本実施の形態では、位相検出部112の検出結果が受信時刻抽出部110及びドップラーシフト量算出部113のそれぞれに供給される。
また、本実施の形態では、光強度位相変調器103は、位相変調信号m0(I、Q)に基づいて光源r0に単調増加または単調減少する位相変調をかけ、送信光パルスを含む送信光信号p0を生成する。光強度位相変調器103は、例えば、実施の形態1と同様、図8のようなMZ型IQ光変調器である。
本実施の形態では、受信時刻抽出部(位相変化点検出部)110は、位相検出部112により検出された受信光パルスの位相が単調増加から単調減少に切り替る位相変化点を検出し、その時刻を抽出する。距離算出部111は、送信光パルスの位相変化点の時刻と受信光パルスの位相変化点の時刻から測定対象物の距離を算出する。距離算出部111は、送信光パルスの位相変化点のタイミングを示す送信トリガ信号Trの送信時刻と受信光パルスの位相変化点の受信時刻との時間差に基づき、測定対象物の距離を算出する。
さらに、本実施の形態では、ドップラーシフト量算出部113は、位相検出部112により検出された受信光パルスの前半部分の位相変化量及び後半部分の位相変化量を含めて、受信光パルスのドップラーシフト量を算出する。
図17は、図16の光測定装置100における送信側の信号の具体例を示している。送信側の光源装置101は、図17に示すように、実施の形態1と同様、光周波数f0の光源r0を生成する。
変調信号生成部102は、図17に示すように、領域#1と領域#2で位相の傾きが異なるように変調するための位相変調信号m0(I)及びm0(Q)を生成する。領域#1は実施の形態1と同様、位相変調信号m0(I)の位相と位相変調信号m0(Q)の位相が90°ずれている。領域#2では、位相変調信号m0(I)の位相は、領域#1と同じであり、位相変調信号m0(Q)の位相は、領域#1より反転している(180°ずれている)。別の言い方をするならば、位相変調信号m0(I)に対して位相変調信号m0(Q)信号は位相が90°進んでいる。そうすると、位相変調信号m0の位相は、図17に示すように、領域#1では時間とともに単調増加し、領域#2では時間とともに単調減少する。
例えば、実施の形態1と同様、図8の光強度位相変調器103の光変調部200a及び200bに、この位相変調信号m0(I)及びm0(Q)が入力されると、図17に示すような送信光パルスptが生成される。生成される送信光パルスptの領域#1の部分は、実施の形態1と同様、位相変調信号m0(I)及びm0(Q)により位相が単調増加する光信号となり、この光信号の周波数は参照光の周波数f0に周波数オフセットfoffsetを加えたf0+foffsetとなる。また、送信光パルスptの領域#2の部分は、位相変調信号m0(I)及びm0(Q)により位相が単調減少する光信号となり、この光信号の周波数は参照光の周波数f0から周波数オフセットfoffsetを減じたf0-foffsetとなる。この領域#2の位相ベクトルは、図18のように、位相変調信号m0(I)及びm0(Q)の位相によって、換言すると、周波数オフセット(-foffset)によって、複素平面上を時間とともに右回りに回転するベクトルとなる。
図19及び図20は、図16の光測定装置100における受信側の信号の具体例を示している。図19は、測定対象物が静止物の場合の受信信号の例であり、図20は、測定対象物が移動物体の場合の受信信号の例である。
図19の例では、光受信部105は、静止物から反射した受信光パルスprを含む受信光信号p1を受信する。この場合、測定対象物が静止しているため、図17で示した送信側と同じ信号となる。すなわち、受信光パルスの領域#1の光周波数はf0+foffsetとなり、領域#2の光周波数はf0-foffsetとなる。ここでも、実施の形態1で記載したとおり、デジタルコヒーレント光通信で用いられるコヒーレントIQ光受信機の原理に基づき、受信側でも送信側と同じ信号が復調される。
従って、図19に示すように、コヒーレントIQ光受信機107から出力されるIQ受信信号m1(I)及びm1(Q)は、送信側の位相変調信号m0(I)及びm0(Q)と同じ波形となる。つまり、受信光パルスprは、送信光パルスptと同様、領域#1では、IQ受信信号m1(I)に対しIQ受信信号m1(Q)が90°ずれており、領域#2では、IQ受信信号m1(I)が領域#1と同相で、IQ受信信号m1(Q)が領域#1よりも反転している。別の言い方をするならば、領域#1では、IQ受信信号m1(I)に対してIQ受信信号m1(Q)信号は位相が90°遅れた信号となり、領域#2では、IQ受信信号m1(I)に対してIQ受信信号m1(Q)信号は位相が90°進んだ信号となる。
このIQ受信信号m1の光強度は、図19に示すように、時刻T20からT21まで一定レベルのパルス波形となり、受信パルス検出部109は、実施の形態1と同様、時刻T20からT21までのパルス領域を検出する。位相検出部112は、図19のように、検出したパルス領域の時刻T20からT21までの範囲で、IQ受信信号m1の位相を検出する。検出された位相は、送信側と同様、領域#1で時間とともに単調増加し、領域#2で時間とともに単調減少する。図14で説明したように、この場合、領域#1の位相の傾きθ10は2π×foffsetとなり、領域#2の位相の傾きθ20は-2π×foffsetとなる。
受信時刻抽出部110は、このIQ受信信号m1の位相の変化(傾きの変化)に基づいて位相変化点c2を検出する。この例では位相が単調増加から単調減少に切り替わる点を位相変化点c2として検出する。また、受信時刻抽出部110は、位相の一番大きい頂点(最大値)を位相変化点として検出してもよい。例えば、領域#1の位相が単調減少し、領域#2の位相が単調増加する場合、位相の一番小さい頂点(最小値)を位相変化点として検出してもよい。さらに、領域#1及び領域#2の位相のサンプリングデータから、単調増加及び単調減少の位相の傾きを近似する近似直線を求め、その近似直線の交点から位相変化点を検出してもよい。
一方、図20の例では、光受信部105は、移動物体から反射した受信光パルスprを含む受信光信号p1を受信する。この場合、測定対象物が移動しているため、図17で示した送信側の信号をドップラーシフトした信号となる。すなわち、受信光パルスの領域#1の光周波数はf0+foffset+fshiftとなり、領域#2の光周波数はf0-foffset+fshiftとなる。
そうすると、コヒーレントIQ光受信機107から出力されるIQ受信信号m1(I)及びm1(Q)は、送信側の位相変調信号m0(I)及びm0(Q)と領域#1及び領域#2でそれぞれ異なる波形となる。例えば、領域#1では、ドップラーシフトのない図19のIQ受信信号m1よりも、fshift分だけ周波数が高くなったIQ受信信号m1となり、領域#2では、ドップラーシフトのない図19のIQ受信信号m1よりも、fshift分だけ周波数が低くなったIQ受信信号m1となる。
このとき、IQ受信信号m1の光強度は、図19と同様、時刻T20からT21まで一定レベルのパルス波形となるため、受信パルス検出部109は、時刻T20からT21までのパルス領域を検出する。位相検出部112は、図20のように、検出したパルス領域の時刻T20からT21までの範囲で、IQ受信信号m1の位相を検出する。検出された位相は、図19と比べて、領域#1で急な傾きで単調増加し、領域#2で緩やかな傾きで単調減少する。図14で説明したように、この場合、領域#1の位相の傾きθ11は2π×(foffset+fshift)となり、領域#2の位相の傾きθ21は2π×(-foffset+fshift)となる。
ドップラーシフト量算出部113は、上記式(4)を用いて、領域#1及び領域#2それぞれの傾きの絶対値を足して2で割ることで、ドップラーシフト量を求める。さらに、相対速度算出部114は、算出されたドップラーシフト量を用いて、実施の形態1と同様、上記の式(2)及び式(3)から、測定対象物の相対速度を算出する。
以上のように、本実施の形態では、送信光パルスの前半と後半に対し単調増加する位相と単調減少する位相により位相変調をかけ、受信される受信光パルスの位相変化点を検出することで測定対象物の距離を測定する。これにより、受信光パルスに雑音や波形歪みがあっても、高精度に到達時刻を測定することが可能となり、測距精度を向上することができる。特に、単調増加する位相と単調減少する位相により送信光パルスに位相変調をかけることで、受信光パルスの位相情報から単調増加の位相の傾きと単調減少の位相の傾きが予測(近似)可能となるため、測距精度を向上することができる。
また、本実施の形態では、受信光パルスの前半と後半の位相変化量に基づいてドップラーシフト量を算出する。受信光パルスの前半領域及び後半領域それぞれの位相の傾きの絶対値を足して2で割ることで、ドップラーシフト量を求める。これにより、ドップラーシフト量を算出から周波数オフセットを除くことができるため、光測距パルス生成部の特性などの不完全性による周波数オフセットの変動に依存せずに、精度よくドップラーシフト量を求めることができる。
(実施の形態3)
以下、図面を参照して実施の形態3について説明する。本実施の形態では、実施の形態2の光測定装置及び光測定方法において、単調増加する位相(正の周波数オフセット)の送信光パルスと単調減少する位相(負の周波数オフセット)の送信光パルスとを波長多重し、多重した光信号を送信する。
図21は、本実施の形態に係る光測定方法を示し、図22は、この光測定方法における光信号の周波数スペクトルを示している。図21に示すように、本実施の形態では、光測定装置の送信側で、正の周波数オフセットの送信光パルスと負の周波数オフセットの送信光パルスを生成し(S301)、2つの送信光パルスを合成した合波信号(波長多重信号)を測距信号光として送信する(S302)。
実施の形態2では、図15で示したように、送信光パルスptにおいて、領域#1で光周波数f0+foffsetの光信号を送信し、領域#2で光周波数f0-foffsetの光信号を送信した。実施の形態2では、各光信号を時分割多重しているとも言える。これに対し、本実施の形態では、図22に示すように、光周波数f0+foffsetの光信号(光パルス)と光周波数f0-foffsetの光信号(光パルス)とを波長多重して、同時に送信する。送信光パルスptの周波数スペクトルは、f0を中心として正側/負側に対称となり、正側にfoffsetの周波数成分を有し、負側に-foffsetの周波数成分を有する。
続いて、図21に示すように、光測定装置の受信側で、測定対象物からの反射光を受信し(S303)、測距信号光を送信した送信時刻と反射光を受信した受信時刻に基づき測定対象物の距離を算出する(S304)。送信光信号(合波信号)の所定の位置の時刻と、受信光信号の所定の位置の時刻との時間差により、測定対象物の距離を求める。
また、光測定装置の受信側では、受信光信号から正の周波数オフセットの受信光パルス及び負の周波数オフセットの受信光パルスを抽出し(S305)、抽出した正の周波数オフセットの受信光パルス及び負の周波数オフセットの受信光パルスの位相からドップラーシフト量を算出し(S306)、算出したドップラーシフト量に基づき測定対象物の相対速度を算出する(S307)。
図22に示すように、受信光信号の周波数スペクトルは、測定対象物が静止物でドップラーシフトが無い場合、送信信号と同様、f0を中心として、正側にfoffset、負側に-foffsetの強度分布となる。このとき受信光信号から、f0より正側の周波数成分(正の周波数成分)を抽出し、f0より負側の周波数成分(負の周波数成分)を抽出すると、正側の周波数成分(受信光パルス)の周波数は+foffsetとなり、負側の周波数成分(受信光パルス)の周波数は-foffsetとなる。
また、測定対象物が移動物体でドップラーシフトが有る場合、受信光信号の周波数スペクトルは、正負の周波数成分の信号がそれぞれドップラーシフト量(fshift)だけシフトする。すなわち、正の周波数成分がfoffsetよりもf0からfshiftだけ離れ、負の周波数成分が-foffsetよりもf0にfshiftだけ近づく。このとき受信光信号から、正の周波数成分を抽出し、負の周波数成分を抽出すると、正の周波数成分は、周波数がfoffset+fshiftとなり、負の周波数成分は、周波数が-foffset+fshiftとなる。
正の周波数成分の特性は、実施の形態2の受信光パルスの領域#1と同じであり、負の周波数成分の特性は、実施の形態2の受信光パルスの領域#2と同じである。このため、本実施の形態では、実施の形態2と同様、正の周波数成分(受信光パルス)及び負の周波数成分(受信光パルス)それぞれの位相の傾きの絶対値を足して2で割ることで、ドップラーシフト量を求める。
図23は、本実施の形態に係る光測定装置の構成を示している。図23に示すように、本実施の形態に係る光測定装置100は、実施の形態1及び2と比べて、2つの光測距パルス生成部120a及び120b、合波器121、受信強度検出部115、BPF116a及び116b、周波数検出部117a及び117bを備えている。例えば、実施の形態1及び2の受信パルス検出部109の代わりに受信強度検出部115を備えている。実施の形態1及び2の位相検出部112は図示されていないが、ドップラーシフト量算出部113に含まれていてもよい。
光測距パルス生成部(第1の光パルス生成部)120aは、正の周波数オフセットの送信光パルス(第1の光パルス)を生成し、光測距パルス生成部(第2の光パルス生成部)120bは、負の周波数オフセットの送信光パルス(第2の光パルス)を生成する。光測距パルス生成部120a及び120bの構成は、実施の形態1及び2と同様である。光測距パルス生成部120aの光強度位相変調器103は、位相変調信号m0(I、Q)に基づいて光源r0に単調増加する位相変調をかけ、周波数f0+foffsetの送信光パルスを含む送信光信号p10を生成する。光測距パルス生成部120bの光強度位相変調器103は、位相変調信号m0(I、Q)に基づいて光源r0に単調減少する位相変調をかけ、周波数f0-foffsetの送信光パルスを含む送信光信号p11を生成する。
合波器121は、光測距パルス生成部120a及び光測距パルス生成部120bが生成した送信光パルスを波長多重する波長多重部である。合波器121は、光測距パルス生成部120aが生成した正の周波数オフセットの送信光パルスを含む送信光信号p10と、光測距パルス生成部120bが生成した負の周波数オフセットの送信光パルスを含む送信光信号p11とを合波し、合波信号p12を生成する。
受信強度検出部115は、AD変換されたIQ受信信号m1の光強度に基づき、受信信号から所定のレベルの信号のみを抽出する。受信強度検出部115は、実施の形態1及び2の受信パルス検出部109と同様に、所定の閾値を超える信号を検出する。
BPF116a及び116bは、波長多重されている正の周波数成分の信号と負の周波数成分の信号とを分離するバンドパスフィルタである。BPF116aは、AD変換されたIQ受信信号m1から正の周波数成分のみを抽出し、正の周波数成分(受信光パルス)の信号である正の周波数信号m20を生成する。BPF116bは、AD変換されたIQ受信信号m1から負の周波数成分のみを抽出し、負の周波数成分(受信光パルス)の信号である負の周波数信号m21を生成する。
周波数検出部117a及び117bは、抽出された正負の周波数信号の周波数を検出する。周波数検出部117aは、正の周波数信号m20(受信光パルス)の位相に基づいて、正の周波数信号m20の周波数を検出する。周波数検出部117bは、負の周波数信号m21(受信光パルス)の位相に基づいて、負の周波数信号m21の周波数を検出する。
図24は、図23の光測定装置100における送信側の信号の具体例を示している。送信側の光源装置101は、図24に示すように、実施の形態1及び2と同様、光周波数f0の光源r0を生成する。光測距パルス生成部120aは、実施の形態2の送信光パルスの領域#1と同様、参照光の周波数f0に周波数オフセットfoffsetを加えた光周波数f0+foffsetの送信光パルスpt1を生成する。光測距パルス生成部120bは、実施の形態2の送信光パルスの領域#2と同様、参照光の周波数f0から周波数オフセットfoffsetを減じた光周波数f0-foffsetの送信光パルスpt2を生成する。
図24に示すように、合波器121が正の周波数オフセットの送信光パルスpt1と負の周波数オフセットの送信光パルスpt2を合波すると、振幅変調された合波信号p12が生成される。このように、光周波数f0+foffsetの光信号と光周波数f0-foffsetの光信号を合成すると、光周波数f0±foffsetの振幅変調信号となる。この原理を、次の式(5)~(8)を用いて数式的に説明する。
Figure 0007472965000005
光信号を複素正弦波で表すと式(5)となるため、+foffsetの光信号及び-foffsetの光信号は、それぞれ式(6)及び式(7)と表すことができる。式(6)及び式(7)より、+foffsetの光信号及び-foffsetの光信号は、虚数部が反転し互いに共役の関係となる。したがって、+foffsetの光信号及び-foffsetの光信号を合波すると、式(8)のように、虚数部のない、実部のみの信号となる。このため、+foffsetの光信号と-foffsetの光信号の合波信号は、強度(振幅)が変調された信号となる。
さらに、上記原理を、図25~図27の位相ベクトル図(フェーザ図)を用いて説明する。+foffsetの光信号は、位相ベクトル図では左回りに回転するベクトルとなり、-foffsetの光信号は、位相ベクトル図では右回りに回転するベクトルとなる。+foffsetの光信号と-foffsetの光信号が、位相ベクトル図上で互いに正反対に回転すると、その合成波は実軸(re)上を移動するだけの信号(実部だけの信号)となる。このため、+foffsetの光信号と-foffsetの光信号の合成波は、強度(振幅)が変調された信号となる。
例えば、図25~図27に示されるように各信号が繰り返し回転するとする。図25では、+foffsetの光信号のベクトルB1は、実部が正及び虚数部が正であり、-foffsetの光信号のベクトルB2は、実部が正及び虚数部が負である。このとき、ベクトルB1とB2は、実軸を中心に線対称であり、合成波は実軸上の正方向に伸びる信号となる。図26では、ベクトルB1は、実部が0及び虚数部が正であり、ベクトルB2は、実部が0及び虚数部が負である。この場合も、ベクトルB1とB2は、実軸を中心に線対称であるため、合成波は実軸上の0の信号となる。図27では、ベクトルB1は、実部が負及び虚数部が正であり、ベクトルB2は、実部が負及び虚数部が負である。この場合も、ベクトルB1とB2は、実軸を中心に線対称であり、合成波は実軸上の負方向に伸びる信号となる。
このように、合波信号p12は振幅変調信号となり、また、振幅変調信号は波長多重信号と等価であると考えられる。このため、光測定装置の送信側を光振幅変調器により構成してもよい。この振幅変調信号は、次のように表すことができる。Eはキャリア信号、Esigは変調信号、EAMは変調により生成される信号である。
Figure 0007472965000006
式(9)のキャリア信号Eの振幅を式(10)の変調信号Esigで変調した変調後の信号EAMは、式(11)のように表される。式(11)より、振幅変調信号はキャリア周波数と変調周波数の和と差の周波数成分で構成される。このため、振幅変調信号は、波長多重信号と等価であると言える。
図28は、光測定装置の送信側を光振幅変調器により構成した例を示している。図28に示すように、光測定装置の送信側は、図23の光測距パルス生成部120a及び120b、合波器121に代えて、光振幅変調器による光測距パルス生成部122を備えてもよい。図28に示すように、光測距パルス生成部122は、光源装置101、変調信号生成部102、光振幅変調器123を備える。変調信号生成部102は、周波数オフセット(±foffset)の振幅変調を与えるための振幅変調信号m3を生成する。光振幅変調器123は、振幅変調信号m3に基づき、光源r0に振幅変調をかけた振幅変調光信号(合波信号p12)を生成する。光振幅変調器123は、例えば、MZ型光変調器である。図28のように構成することで、光測定装置の送信側を簡易なものとすることができる。
図29及び図30は、図23の光測定装置100における受信側の信号の具体例を示している。図29は、測定対象物が静止物の場合の受信信号の例であり、図30は、測定対象物が移動物体の場合の受信信号の例である。また、図31~図33は、図29及び図30の信号における、ToF測距方法の例を示している。
図29及び図30に示すように、実施の形態1及び2と同様、受信側の光源装置106は、送信側と同じ光周波数f0の参照光r1を生成する。
図29の例では、測定対象物が静止しているため、光受信部105は、測定対象物から、送信信号と同じ波長多重された光周波数f0±foffsetの受信光信号p1を受信する。本実施の形態でも、実施の形態1及び2と同様、デジタルコヒーレント光通信で用いられるコヒーレントIQ光受信機の原理に基づき、受信側でも送信側と同じ信号が復調される。そうすると、図29に示すように、コヒーレントIQ光受信機107から出力されるIQ受信信号m1(I、Q)は、送信側の光測距パルス生成部120a及び120bの変調信号m0を波長多重した周波数±foffsetの信号となる。
受信強度検出部115は、このIQ受信信号の信号強度を検出し、受信時刻抽出部110は、検出されたIQ受信信号の信号強度に基づいて受信時刻を抽出する。
例えば、距離算出部111は、図31に示すように、合波信号p12(送信光信号)の送信開始から受信光信号p1を受信するまでのリターン遅延時間Tdに基づき、測定対象物の距離を算出する。この場合、光測距パルス生成部120a及び120bの変調信号生成部102は、変調をかける(送信を開始する)タイミングで送信トリガ信号Trを生成し、受信時刻抽出部110は、受信光信号p1を復調したIQ受信信号m1の受信開始時刻を受信時刻として抽出する。
本実施の形態では、送信光信号及び受信光信号が振幅変調信号でありパルス状の信号とはならない。このため、距離を測定するタイミングは図31に限られない。例えば、図32のように、合波信号p12の振幅変調の先頭のピークの時刻(第1のピーク点)から、受信光信号p1の振幅変調の先頭のピークの時刻までのリターン遅延時間Tdに基づき、測定対象物の距離を求めてもよい。この場合、例えば、合波器121において合波信号p12の先頭のピークのタイミングで送信トリガ信号Trを生成し、受信時刻抽出部110は、受信光信号p1を復調したIQ受信信号m1の先頭のピークの時刻を受信時刻として抽出する。
また、図33のように、合波信号p12の振幅変調の複数のピーク(例えば全てのピーク)の時刻と、受信光信号p1の振幅変調の複数のピークの時刻との間のそれぞれのリターン遅延時間Td(例えば、Td1~Td8)を用いて、測定対象物の距離を求めてもよい。例えば、リターン遅延時間Td1~Td8の平均値により距離を求める。この場合、例えば、合波器121において合波信号p12の複数のピークのタイミングでそれぞれ送信トリガ信号Trを生成し、受信時刻抽出部110は、受信光信号p1を復調したIQ受信信号m1の複数のピークのそれぞれの時刻を受信時刻として抽出する。複数のピークの時刻を用いて距離を測定することにより、測距精度を向上することができる。
また、図29の例では、周波数±foffsetのIQ受信信号m1から、BPF116aを介して正の周波数信号m20が抽出され、BPF116bを介して負の周波数信号m21が抽出される。正の周波数信号m20には、周波数+foffsetの受信光パルスpr1が含まれ、負の周波数信号m21には、周波数-foffsetの受信光パルスpr2が含まれる。
一方、図30の例では、測定対象物が移動しているため、光受信部105は、測定対象物から、送信信号である波長多重された信号をドップラーシフトした光周波数f0±foffset+fshiftの受信光信号p1を受信する。そうすると、IQ受信信号m1(I、Q)は、周波数fshift±foffsetの信号となり、BPF116aを介した正の周波数信号m20(受信光パルスpr1)の周波数はfshift+foffsetとなり、BPF116bを介した負の周波数信号m21(受信光パルスpr2)の周波数はfshift-foffsetとなる。この正の周波数信号m20と負の周波数信号m21の周波数は、それぞれ実施の形態2の受信光パルスの領域#1及び#2と同様である。このため、実施の形態2と同様の原理により、ドップラーシフト量算出部113は、正の周波数信号m20の周波数と負の周波数信号m21の周波数を足して2で割ることで、ドップラーシフト量を求める。このドップラーシフト量は、実施の形態2のように位相の傾きから求めてもよいし、検出される周波数から求めてもよい。
以上のように、本実施の形態では、正の周波数オフセットの光パルスと負の周波数オフセットの光パルスとを波長多重して送信し、受信光信号に含まれるそれぞれの周波数成分の信号の周波数から、実施の形態2と同様にドップラーシフト量を算出する。これにより、実施の形態2と同様、光測距パルス生成部の特性などの不完全性による周波数オフセットの変動に依存せずに、精度よくドップラーシフト量を求めることができる。また、実施の形態2よりも倍のパルス幅で正の周波数オフセットの信号と負の周波数オフセットの信号を送受信することができるため、周波数(位相)の検出精度を向上することができる。
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上記実施の形態では、2つの周波数(位相の傾き)の光信号を時分割多重または波長多重する例について説明したが、これに限らず、さらに複数の周波数の光信号を時分割多重または波長多重してもよい。
以上、実施の形態を参照して本開示を説明したが、本開示は上記実施の形態に限定されるものではない。本開示の構成や詳細には、本開示のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
ToF(Time of Flight)測距用の測距光を送信する光送信手段と、
前記送信した測距光により測定対象物から反射した反射光を受信する光受信手段と、
前記受信した反射光の位相変化量に基づいて、前記反射光の周波数のドップラーシフト量を算出するドップラーシフト量算出手段と、
前記算出したドップラーシフト量に基づいて、前記測定対象物の相対速度を算出する相対速度算出手段と、
を備える、光測定装置。
(付記2)
前記ドップラーシフト量算出手段は、ドップラーシフトが無い場合の反射光の位相変化量と、前記受信した反射光の位相変化量との差に基づいて、前記ドップラーシフト量を算出する、
付記1に記載の光測定装置。
(付記3)
前記送信する測距光は、基準となる光源の周波数に対し所定の周波数オフセットの周波数成分を有する、
付記1又は2に記載の光測定装置。
(付記4)
前記送信する測距光は、前記基準となる光源の周波数に対し正方向のオフセットである第1の周波数オフセットの周波数成分と、前記基準となる光源の周波数に対し負方向のオフセットである第2の周波数オフセットの周波数成分とを有する、
付記3に記載の光測定装置。
(付記5)
前記ドップラーシフト量算出手段は、前記反射光に含まれる前記正方向の周波数成分の位相変化量と、前記反射光に含まれる前記負方向の周波数成分の位相変化量とに基づいて、前記ドップラーシフト量を算出する、
付記4に記載の光測定装置。
(付記6)
前記ドップラーシフト量算出手段は、前記正方向の周波数成分の位相変化量と前記負方向の周波数成分の位相変化量とを足して2で割った値に基づいて前記ドップラーシフト量を算出する、
付記5に記載の光測定装置。
(付記7)
前記第1の周波数オフセットの第1の位相変調部分と前記第2の周波数オフセットの第2の位相変調部分との間に位相変化点を有する光パルスを生成する光パルス生成手段を備え、
前記光送信手段は、前記生成された光パルスを含む前記測距光を送信する、
付記4乃至6のいずれかに記載の光測定装置。
(付記8)
前記送信した測距光に含まれる光パルスの位相変化点と前記受信した反射光に含まれる光パルスの位相変化点とに基づいて、前記測定対象物までの距離を算出する距離算出手段を備える、
付記7に記載の光測定装置。
(付記9)
前記光送信手段は、前記第1の周波数オフセットの周波数成分と前記第2の周波数オフセットの周波数成分とを波長多重した波長多重信号を前記測距光として送信する、
付記4乃至6のいずれかに記載の光測定装置。
(付記10)
前記第1の周波数オフセットの周波数成分を有する第1の光パルスと、前記第2の周波数オフセットの周波数成分を有する第2の光パルスとを生成する光パルス生成手段と、
前記生成された第1及び第2の光パルスを波長多重する波長多重手段と、を備え、
前記光送信手段は、前記波長多重された第1及び第2の光パルスを含む前記測距光を送信する、
付記9に記載の光測定装置。
(付記11)
前記第1の周波数オフセットの周波数成分と前記第2の周波数オフセットの周波数成分とを有する振幅変調信号を生成する振幅変調手段を備え、
前記光送信手段は、前記生成された振幅変調信号を前記測距光として送信する、
付記9に記載の光測定装置。
(付記12)
前記送信した測距光の第1のピーク点と前記受信した反射光の前記第1のピーク点とに基づいて、前記測定対象物までの距離を算出する距離算出手段を備える、
付記9乃至11のいずれかに記載の光測定装置。
(付記13)
前記距離算出手段は、前記送信した測距光の複数のピーク点と前記受信した反射光の前記複数のピーク点とに基づいて、前記距離を算出する、
付記12に記載の光測定装置。
(付記14)
前記距離算出手段は、前記送信した測距光の複数のピーク点と前記受信した反射光の前記複数のピーク点とのそれぞれの時間差の平均に基づいて、前記距離を算出する、
付記13に記載の光測定装置。
(付記15)
ToF(Time of Flight)測距用の測距光を送信し、
前記送信した測距光により測定対象物から反射した反射光を受信し、
前記受信した反射光の位相変化量に基づいて、前記反射光の周波数のドップラーシフト量を算出し、
前記算出したドップラーシフト量に基づいて、前記測定対象物の相対速度を算出する、
光測定方法。
(付記16)
前記ドップラーシフト量の算出では、ドップラーシフトが無い場合の反射光の位相変化量と、前記受信した反射光の位相変化量との差に基づいて、前記ドップラーシフト量を算出する、
付記15に記載の光測定方法。
10 光測定装置
11 光送信部
12 光受信部
13 ドップラーシフト量算出部
14 相対速度算出部
15 距離算出部
100 光測定装置
101 光源装置
102 変調信号生成部
103 光強度位相変調器
104 光送信部
105 光受信部
106 光源装置
107 コヒーレントIQ光受信機
107a 光干渉系
107b 光/電変換器
108 ADC
109 受信パルス検出部
110 受信時刻抽出部
111 距離算出部
112 位相検出部
113 ドップラーシフト量算出部
114 相対速度算出部
115 受信強度検出部
116a、116b BPF
117a、117b 周波数検出部
120、120a、120b、122 光測距パルス生成部
121 合波器
123 光振幅変調器
130 光送受信ブロック
200a、200b 光変調部
201 入力光導波路
201a、201b 位相変調電極
202、203 アーム
204 出力光導波路

Claims (6)

  1. ToF(Time of Flight)測距用の光パルスを含む測距光を送信する光送信手段と、
    前記送信した測距光により測定対象物から反射した反射光を受信する光受信手段と、
    前記受信した反射光の位相変化量から、前記反射光の周波数のドップラーシフト量を算出するドップラーシフト量算出手段と、
    前記算出したドップラーシフト量に基づいて、前記測定対象物の相対速度を算出する相対速度算出手段と、
    を備え、
    前記送信する測距光は、基準となる光源の周波数に対し正方向のオフセットである第1の周波数オフセットの周波数成分と、前記基準となる光源の周波数に対し負方向のオフセットである第2の周波数オフセットの周波数成分とを有し、
    前記ドップラーシフト量算出手段は、前記反射光に含まれる前記正方向の周波数成分の位相変化量と、前記反射光に含まれる前記負方向の周波数成分の位相変化量とに基づいて、前記ドップラーシフト量を算出する、
    光測定装置。
  2. 前記ドップラーシフト量算出手段は、前記正方向の周波数成分の位相変化量と前記負方向の周波数成分の位相変化量とを足して2で割った値に基づいて前記ドップラーシフト量を算出する、
    請求項に記載の光測定装置。
  3. 前記第1の周波数オフセットの第1の位相変調部分と前記第2の周波数オフセットの第2の位相変調部分との間に位相変化点を有する光パルスを生成する光パルス生成手段を備え、
    前記光送信手段は、前記生成された光パルスを含む前記測距光を送信する、
    請求項またはに記載の光測定装置。
  4. 前記送信した測距光に含まれる光パルスの位相変化点と前記受信した反射光に含まれる光パルスの位相変化点とに基づいて、前記測定対象物までの距離を算出する距離算出手段を備える、
    請求項に記載の光測定装置。
  5. 前記光送信手段は、前記第1の周波数オフセットの周波数成分と前記第2の周波数オフセットの周波数成分とを波長多重した波長多重信号を前記測距光として送信する、
    請求項またはに記載の光測定装置。
  6. ToF(Time of Flight)測距用の光パルスを含む測距光を送信し、
    前記送信した測距光により測定対象物から反射した反射光を受信し、
    前記受信した反射光の位相変化量から、前記反射光の周波数のドップラーシフト量を算出し、
    前記算出したドップラーシフト量に基づいて、前記測定対象物の相対速度を算出し、
    前記送信する測距光は、基準となる光源の周波数に対し正方向のオフセットである第1の周波数オフセットの周波数成分と、前記基準となる光源の周波数に対し負方向のオフセットである第2の周波数オフセットの周波数成分とを有し、
    前記ドップラーシフト量の算出では、前記反射光に含まれる前記正方向の周波数成分の位相変化量と、前記反射光に含まれる前記負方向の周波数成分の位相変化量とに基づいて、前記ドップラーシフト量を算出する、
    光測定方法。
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