JP2019045200A - 光学的距離測定装置および測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】FMCWライダにおいて、レーザの非線形チャープの影響を除去して、正確な距離測定を可能とする光学的距離測定装置及び測定方法を提供する。【解決手段】周波数変調したレーザの出力光を2分し、一方を参照光、他方をプローブ光とし、前記プローブ光を対象物に照射して、前記対象物からの反射光と、前記参照光を合波して光検出器に入射し、該光検出器から発生するビート信号周波数を検出し、前記ビート周波数の平均値を求め、該平均値を用いて、事前に校正した距離と平均ビート周波数との関係を基に、前記対象物までの距離を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車や自律ロボット等に用いられる環境認識センサ等に適する光学的距離測定装置、及び測定方法に関する。
自動車や自律ロボットの環境認識センサや、建設・土木現場における形状計測などへの応用を目的として、ライダ(LiDAR:Laser Imaging Detection and Ranging)の開発が進展している。すでに実用化されているTOF(Time of Flight)方式のライダは、対象物に光パルスを照射して、反射して戻ってくるまでの時間から距離を測定し、照射する光パルスを空間的に走査して、3次元距離データを生成するものである。
TOF方式ライダでは、直接検波により対象物からの反射光を検出する。一方、コヒーレント検波を用いるFMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式は、より高感度の反射光検出が可能であり、対象物までの距離に加えて、ドップラーシフトから運動速度も測定できる特徴を有している。ミリ波領域のFMCWレーダは、車載用の衝突防止センサとして実用化されている。光波領域でFMCWライダを実現できれば、空間分解能の格段の向上が期待できる。現状のFMCWライダは、装置の構成が複雑であり、高コヒーレンスのレーザ光源が要求されるため、応用分野は限定されている。
図14(a)(b)(c)は、FMCWライダの原理を説明する図である。図14(a)のFMCWライダ装置は、変調信号発生器1と、注入電流源2と、半導体レーザ3と、ビームスプリッタ5a、5bと、光サーキュレータ6と、反射鏡7と、光検出器12を備える。次に、光源として半導体レーザ3を用いた場合について、FMCWライダの動作原理を説明する。三角波を発生する変調信号発生器1の出力を、注入電流源2に入力し、半導体レーザ3の注入電流を変調する。半導体レーザ3の出力光を2分し、一方をプローブ光9、他方を参照光8とする。参照光とは、プローブ光と位相が同期し、光学的遅延の基準となる光をいう。ビームスプリッタ5a、5bと、光サーキュレータ6と、反射鏡7と、対象物11により、干渉計を構成する。プローブ光9を対象物11に照射し、対象物11からの反射光10と参照光8を合波し、光検出器12に入力してビート信号を検出する。図14(b)に半導体レーザ3の光周波数の波形を示す。半導体レーザ3の光周波数は、変調信号発生器1から出力される三角波に対応して、アップ、ダウンチャープを周期的に繰り返す。参照光8と反射光10との間には時間差が発生し、光検出器12の出力には、時間差に比例した周波数を有するビート信号が発生する。図14(c)に、プローブ光の反射光10と参照光の光周波数、およびビート信号波形を示す。図14(c)の上部に、参照光(実線)と反射光(点線)の光周波数を、ビート信号と対応させて示す。したがって、ビート信号の周波数(以下、ビート周波数という。)を測定すれば、時間差、すなわち対象物11までの距離を求めることができる。アップ、ダウンチャープの両方を使用するのは、対象物11が運動している場合に、ドップラーシフトから運動速度を求めるためである。ここでは半導体レーザを用いた場合について説明したが、周波数変調機能を有するレーザであれば、同様の測定を行うことができる。
FMCWライダにより測定されるビート周波数fFMCWは、次式により表すことができる。
Figure 2019045200
ここで、Δνはチャープ帯域幅、T=1/fは変調周期、fは変調周波数、Lは対象物11までの距離、cは光速度である。(数1)式において、Δν/(T/2)は単位時間当たりの周波数変化、すなわち、チャープ率を表す。ビート周波数から距離を算出するためには、チャープ率を事前に求めておく必要がある。
FMCWライダにおける距離分解能δLは、次式により表すことができる。
Figure 2019045200
(数2)式における分解能の意味は、近接する2つの反射点を分離して検出する能力である。反射点が1つの場合は、さらに高い精度で距離を測定することができる。距離分解能δLはチャープ帯域幅Δνに反比例するので、高い分解能を得るためには、大きなチャープ帯域幅が必要である。例えば、分解能10cm、1cmを得るのに必要なチャープ帯域幅は、それぞれ1.5GHz、15GHzである。反射点が1つの場合においても、精度はチャープ帯域幅に反比例する。
チャープ帯域幅に加えて、チャープの直線性もFMCWライダの性能を決定する重要な特性である。(数1)式のビート周波数は、光周波数が時間に比例して増加(アップチャープ)、または減少(ダウンチャープ)することを前提にしている。光周波数が時間に対して非線形に変化する場合は、一定値であるはずのビート周波数が変化して、距離算出の誤差要因となる。
アイセーフ波長域で動作する半導体レーザは、注入電流変調により周波数を直接変調できることから、小型で低価格のFMCWライダ用の光源として期待されている。ところが、半導体レーザの周波数変調は熱効果に起因し、周波数応答特性が平坦ではないため、非線形チャープが顕著に現れることが知られている。三角波により周波数変調した場合は、非線形チャープに起因して、変調信号に含まれない周波数成分が現れることが報告されている(非特許文献1参照)。
FMCWライダにおいて、このような非線形チャープの影響を抑圧または低減する手法は、2つに大別できる。一つは、半導体レーザの変調を制御して、所望の線形チャープを得る方法である。もう一つは、検出したビート信号を処理して、非線形チャープの影響を除去する方法である。
レーザの周波数変調を光学的に検出して、基準信号との誤差をレーザに負帰還して制御する装置、及び方法が、次のように報告されている(特許文献1乃至3参照)。レーザの周波数変調を検出するためのホモダイン、またはヘテロダイン干渉計を用意し、周波数変調光を入力して、干渉計出力からビート周波数を検出する。ビート周波数は、本来一定値になるはずであるが、非線形チャープの影響により変動する。検出したビート周波数を基準信号源の周波数と比較して誤差信号を生成し、レーザの注入電流を負帰還制御して、非線形チャープを抑圧する。
周波数変調信号、またはレーザ出力をモニタして、変調信号発生器を制御するとともに、検出したビート信号を補正して、距離を算出する方法が次のように報告されている(特許文献4参照)。レーザ出力光の位相を数学的にモデル化し、モニタ結果からモデルに含まれるパラメータを推定し、制御と信号処理を行い、距離を算出する。
ミリ波FMCWレーダにおいて、光学的にミリ波周波数を検出し、信号処理により、非線形チャープの影響を抑圧する装置が、以下のように報告されている(特許文献5参照)。送出するミリ波信号を光信号に変換し、ホモダイン干渉計によりビート信号を検出して、パルス信号に変換する。パルス信号には非線形チャープの情報が含まれており、このパルス信号をクロックとして、対象物からの反射により生成されるビート信号をAD変換することにより、非線形チャープの影響を抑圧することができる。
特開2000−111312号公報 米国特許出願公開第2010/0085992号明細書 米国特許出願公開第2012/0106579号明細書 米国特許出願公開第2009/0135403号明細書 特表2008−514910号公報
現実のFMCWライダでは、光周波数変化が時間に対して非線形に変化することが原因で、距離算出の誤差要因となる問題がある。
前述した、非線形チャープの影響を抑圧または低減する方法(特許文献1乃至3参照)では、レーザの負帰還制御により非線形チャープを抑圧するため、誤差信号を実時間で生成する必要がある。このため、ホモダイン、またはヘテロダイン干渉計を備える必要がある。また、変調信号発生器の制御と検出信号の補正を行う方法(特許文献4参照)では、干渉計などの光学装置が必要である。また、特許文献5はミリ波レーダ装置に関する技術であるが、光領域のFMCWライダにも適用できる。しかし、AD変換器のクロックを実時間で生成する必要があるため、ホモダイン干渉計が必要である。
このように、従来技術においては、距離測定用の干渉計とは別に、周波数変調を検出して制御するための装置が必要であり、装置の構成が複雑になる。光学的距離測定装置として、装置構成が複雑化せず、小型で低価格のライダシステムが実現できれば、車載用の衝突防止、歩行者検知センサなど、民生分野への展開が期待できる。
本発明は、FMCWライダにおける上述の問題を解決しようとするものであり、干渉計などの付加的な装置を用いることなく、レーザの非線形チャープの影響を除去して、正確な距離測定を可能とする、光学的距離測定装置、及び測定方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、以下の特徴を有するものである。
(1) 周波数変調したレーザと、光検出器と、前記レーザの出力光を2分し、一方を参照光、他方をプローブ光とし、前記プローブ光を対象物に照射して、前記対象物からの反射光と、前記参照光を合波して前記光検出器に入射する干渉計と、前記光検出器から発生するビート信号の周波数を検出するビート周波数検出装置と、前記ビート周波数検出装置により検出したビート周波数の平均値を求め、該平均値を用いて、事前に校正した距離と平均ビート周波数との関係を基に、前記対象物までの距離を算出する演算処理装置とを、備えることを特徴とする光学的距離測定装置。
(2) 前記ビート周波数検出装置は、前記ビート信号の同相成分I(t)と直交成分Q(t)を求めて、逆正接tan−1{Q(t)/I(t)}から前記ビート信号の瞬時位相を計算し、該瞬時位相の時間微分から前記ビート周波数を求めることを特徴とする、(1)記載の光学的距離測定装置。
(3) 前記ビート周波数検出装置は、前記ビート信号をデジタル信号に変換するAD変換器と、該デジタル信号のゼロクロス点を挟む2つのサンプル値から、内挿によりゼロクロス点の時刻を求め、該ゼロクロス点の時刻から前記ビート周波数を求める演算処理部とを備えることを特徴とする、(1)記載の光学的距離測定装置。
(4) 前記レーザの周波数変調波形は三角波であることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか1項記載の光学的距離測定装置。
(5) 周波数変調したレーザの出力光を2分し、一方を参照光、他方をプローブ光とし、前記プローブ光を対象物に照射して、前記対象物からの反射光と、前記参照光を合波して光検出器に入射し、該光検出器から発生するビート信号の周波数を検出し、前記ビート信号の周波数の平均値を求め、該平均値を用いて、事前に校正した距離と平均ビート周波数との関係を基に、前記対象物までの距離を算出することを特徴とする光学的距離測定方法。
(6) 前記ビート信号周波数の検出は、前記ビート信号の同相成分I(t)と直交成分Q(t)を求めて、逆正接tan−1{Q(t)/I(t)}から前記ビート信号の瞬時位相を計算し、該瞬時位相の時間微分から前記ビート周波数を求めることを特徴とする、(5)記載の光学的距離測定方法。
(7) 前記ビート信号周波数の検出は、前記ビート信号をデジタル信号に変換し、該デジタル信号のゼロクロス点を挟む2つのサンプル値から、内挿によりゼロクロス点の時刻を求め、該ゼロクロス点の時刻から前記ビート周波数を求めることを特徴とする(5)記載の光学的距離測定方法。
(8) 前記レーザの周波数変調波形は三角波であることを特徴とする(5)乃至(7)のいずれか1項記載の光学的距離測定方法。
本発明の光学的距離測定装置および測定方法においては、FMCWライダにより生成されるビート信号周波数の平均値を測定し、事前に校正した距離と平均周波数との関係を基にして距離を算出する。このため、レーザの周波数変調をモニタする光学系と、周波数変調を制御する電子回路が不要である。その結果、装置構成を格段に簡素化することができて、小型化と低価格化を実現できる。
また、直接周波数変調により、非線形チャープが顕著に発生する半導体レーザを用いる場合は、信号処理だけで非線形チャープの影響を抑制できるため、より小型化で高精度の装置が実現できる。
本発明に係る光学的距離測定装置を説明する図である。 理想的な三角波について、理論計算の結果を表す図である。(a)に光周波数とビート周波数の波形を、(b)に平均ビート周波数と相対誤差を示す。 非線形チャープを有する三角波について、理論計算の結果を表す図である。(a)に光周波数とビート周波数の波形を、(b)に平均ビート周波数と相対誤差を示す。 第1の実施の形態の光学的距離測定装置を構成するビート周波数検出装置を説明する図である。 第1の実施の形態の光学的距離測定装置と、距離に対する平均ビート周波数の変化率を校正する装置を説明する図である。 第1の実施の形態に係る、手動式の可変光遅延線を用いた場合のビート周波数の波形を表す図である。(b)は(a)の一部(点線で囲んだ部分)の拡大図である。 第1の実施の形態に係る、手動式の可変光遅延線を用いた場合の距離測定値と、測定誤差を表す図である。 第1の実施の形態に係る、光ファイバパッチコードを光遅延線として用いた場合の校正結果を表す図である。(a)にビート周波数の波形、(b)にファイバ長と平均ビート周波数との関係を示す。 第2の実施の形態の光学的距離測定装置を構成するビート周波数検出装置を説明する図である。(a)にビート周波数検出装置、(b)に、光検出器から出力されるビート信号の波形、(c)に(b)の一部拡大図を示す。 第2の実施の形態の光学的距離測定装置と、距離に対する平均ビート周波数の変化率を校正する装置を説明する図である。 第2の実施の形態に係る、手動式の可変光遅延線を用いた場合の波形を表す図である。(a)にビート信号の波形、(b)にビート周波数の波形を示す。 第2の実施の形態に係る、手動式の可変光遅延線を用いた場合の距離測定値と、測定誤差を表す図である。 第2の実施の形態に係る、光ファイバパッチコードを光遅延線として用いた場合の校正結果を表す図である。(a)にビート周波数の波形、(b)にファイバ長と平均ビート周波数との関係を示す。 従来技術におけるFMCWライダの原理を説明する図である。(a)にFMCWライダ装置、(b)に半導体レーザの光周波数の波形、(c)に、反射光と参照光の光周波数、およびビート信号波形を示す。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明では、周波数変調したレーザと、干渉計と、光検出器と、ビート周波数検出装置と、演算処理装置とを具備する装置を用いて、対象物までの距離を測定する。
図1は、本発明の本実施の形態に係る光学的距離測定装置の基本構成を説明する図である。図1の光学的距離測定装置は、変調信号発生器1と、注入電流源2と、半導体レーザ3と、干渉計4と、光検出器12と、ビート周波数検出装置13と、信号処理装置14とを備える。図1では、周波数変調したレーザとして、直接変調半導体レーザを例に示している。干渉計4は、ビームスプリッタ5aと光サーキュレータ6とビームスプリッタ5bと反射鏡7と、対象物11とで、主に構成する。図1に示すように、変調信号発生器1の出力を、注入電流源2を介して、半導体レーザ3に入力し、出力光の周波数を変調する。半導体レーザ3の出力光をビームスプリッタ5aにより2分し、一方を参照光8、他方をプローブ光9とする。プローブ光9を光サーキュレータ6を介して、対象物11に照射する。対象物11からの反射光を、光サーキュレータ6を介して、ビームスプリッタ5bに導き、該反射光10と参照光8とを合波して、光検出器12により受光する。周波数変調された参照光8と反射光10との間には、対象物11までの距離に応じた時間差が存在するため、周波数差が生じる。光検出器12の出力には、周波数差に対応したビート信号が発生する。光検出器12の出力をビート周波数検出装置13に入力して、ビート周波数を検出した後、演算処理装置14に入力する。演算処理装置14には、半導体レーザ3を用いて、事前に校正した距離と平均ビート周波数との関係が記録されている。演算処理装置14において、検出した前記ビート周波数の平均値を計算して、事前に校正した距離と平均ビート周波数の関係を基にして、対象物11までの距離を計算する。
数式を用いて、以下詳しく説明する。図1において参照光8の電場E(t)は次式により表すことができる。
Figure 2019045200
一方、反射光10の電場E(t)は次式により表すことができる。
Figure 2019045200
ここで、AとAは電場の振幅、νは中心周波数、φ(t)は半導体レーザ3の周波数変調に起因する瞬時位相、τは対象物11までの光の往復時間を表す。対象物11までの距離をLとすれば、光の往復時間τは、光速度cを用いて、τ=2L/cにより表すことができる。φ(t)は、半導体レーザ3の光周波数ν(t)と次式により関係づけられる。
Figure 2019045200
FMCWライダにおいては、周波数変調信号として、三角波または鋸波を用いることが一般的であるが、後述するように、距離と平均ビート周波数との関係を事前に校正しておけば、これらの波形に限定されるものではない。
光検出器12から出力されるビート信号V(t)は、次式により表すことができる。
Figure 2019045200
ここで、ηは光検出器12の感度などにより決まる定数である。ビート周波数検出装置13において、(数6)式により表されるビート信号から、次式により表されるビート周波数fB(t)を検出する。
Figure 2019045200
次に、演算処理装置14において、(数7)式により表されるビート周波数fB(t)から、次式により表される平均ビート周波数fB,avg(t,t)を計算する。
Figure 2019045200
平均ビート周波数fB,avg(t,t)は、ビート周波数fB(t)を有限区間[t,t]に渡り積分した後、有限区間の時間t−tにより除した値である。ビート周波数をN個のサンプル値fB(t)(t=1,2,・・,N)として測定した場合は、平均ビート周波数は、N個のサンプル値の総和をサンプル数Nにより除した値になる。平均化の区間[t,t]は任意であるが、ドップラーシフトから対象物11の運動速度を求める場合は、周波数変調のアップ、ダウンチャープに対応した半周期が望ましい。運動速度を求める必要が無い場合は、変調周期の整数倍にしてもよい。平均化の区間が短いほど、測定時間を短縮できる。
演算処理装置14には、事前に校正した距離Lと平均ビート周波数fB,avg(t,t)との関係が記録又は記憶されている。両者の関係は、距離に対する平均周波数のデータを、表の形式で記録することも可能であるが、解析的に表現できる形式で記録しておくことが望ましい。例えば、次式のように、平均ビート周波数fB,avg(t,t)が距離Lに比例する場合を考える。
Figure 2019045200
ここで、γは距離に対する平均ビート周波数の変化率を表す。γの値が既知であれば、測定した平均ビート周波数から、次式を用いて距離L’を算出できる。
Figure 2019045200
このように、単一のパラメータγのみで距離を算出できるので、演算処理に要する時間を短縮できる。平均ビート周波数を計算する区間[t,t]は、事前に行う校正と同一に設定する必要がある。
(数10)式により算出した距離L’と、実際の距離Lとの相対誤差εは、次式により表すことができる。
Figure 2019045200
以下、平均ビート周波数fB,avg(t,t)と距離Lの関係について、具体的な波形を用いて、理論的に計算した結果を説明する。最初に、光周波数ν(t)として、理想的な三角波を考える。理想的な三角波は、次式のフーリエ級数展開で表すことができる。
Figure 2019045200
ここで、Δνはチャープ帯域幅、fは変調周波数である。(数12)式が示すように、理想的な三角波は、基本波と奇数次の高調波により展開できる。
図2は、理想的な三角波について、理論的に計算した結果を表す図である。図2(a)は、(数12)式の光周波数(破線)と、(数12)式を(数7)式に代入して計算したビート周波数(実線)を表す。変調周波数はf=5kHz、チャープ帯域幅はΔν=15GHzである。Lは対象物までの距離を表し、ビート周波数は、距離5、50、500、5000mに対する計算結果である。
図2(a)のビート周波数が示すように、三角波の線形チャープ領域では、ビート周波数は一定値になる。一方、三角波の頂点では、アップチャープとダウンチャープが入れ替わるため、ビート周波数がスパイク状に変化する。FMCWライダにおいては、ビート周波数が一定の領域を抽出してスペクトル解析を行い、距離を算出する。距離の増大とともに、ビート周波数が一定の領域が減少し、スペクトル解析に利用するデータが減少する。
図2(b)は、理想的な三角波について、(数8)式を用いて計算した平均ビート周波数(実線)と、(数11)式を用いて計算した相対誤差(一点鎖線)を距離の関数としてプロットしたものである。点線は(数1)式により表されるビート周波数fFMCWである。変調周波数はf=5kHz、チャープ帯域幅はΔν=15GHz、(数8)式における積分範囲は[0、200μs]である。
図2(b)の平均ビート周波数は、距離に比例して増加し、(数1)式のビート周波数fFMCWとほぼ一致するが、距離1km以上の領域では、飽和する傾向にある。これはビート周波数fFMCWが、図2(a)のビート周波数が一定の領域のみを考慮しているのに対して、平均ビート周波数は、スパイク状の変化を含めて計算しているためである。
距離1km以下の領域では、図2(b)の平均ビート周波数は、次式により距離と関係づけることができる。
Figure 2019045200
(数1)式のビート周波数fFMCWは、距離に対して1.000MHz/mの割合で増加するが、図2(b)の平均ビート周波数は、距離に対して0.9978MHz/mの割合で変化する。このように変化の割合がわずかに小さくなるのは、スパイク状のビート周波数変化を含めているためである。
図2(b)の相対誤差は、距離とともに増大する傾向にあり、距離1km以上では、測定精度が急激に劣化する。実用的な測定精度(5%程度)や、レーザのコヒーレンスを考慮すると、周波数変化率γから距離を算出する方式は、距離1km以下の測定に適用できると考えられる。
次に、光周波数ν(t)として、非線形チャープを有する三角波を考える。非線形チャープを有する三角波は、次式のフーリエ級数展開で表すことができる。
Figure 2019045200
理想的な三角波のフーリエ級数展開は、基本波と奇数次高調波からなるが、非線形チャープを有する場合は、(数14)式が示すように、非線形に起因する偶数次高調波が現れるとともに、フーリエ係数の振幅C、Dと、位相ψ、θ、の値が変化する。
図3は、非線形チャープを有する三角波について、理論的に計算した結果を表す図である。図3(a)は、(数14)式の光周波数(破線)と、(数14)式を(数7)式に代入して計算したビート周波数(実線)を表す。変調周波数はf=5kHz、チャープ帯域幅はΔν=15GHzである。Lは対象物までの距離を表し、ビート周波数は、距離5、50、500、5000mに対する計算結果である。
図3(a)のビート周波数が示すように、三角波の頂点付近では、ビート周波数がスパイク状に変化する。一方、それ以外の領域では、非線形チャープの影響を受けて、ビート周波数は緩やかに変化する。また、(数14)式における偶数次高調波の存在により、アップチャープ領域よりも、ダウンチャープ領域の周波数変化が大きくなる。非線形チャープの影響により、ビート周波数から距離を正確に算出することは困難である。例えば、対象物11までの距離が5mの場合、(数1)式のビート周波数fFMCWが5.00MHzであるのに対して、ビート周波数は1.05MHzから6.77MHzの範囲で変化する。この周波数変化は、距離1.05mから6.77mに相当する。
図3(b)は、非線形チャープを有する三角波について、(数8)式を用いて計算した平均ビート周波数(実線)と、(数11)式を用いて計算した相対誤差(一点鎖線)を距離の関数としてプロットしたものである。点線は(数1)式により表されるビート周波数fFMCWである。変調周波数はf=5kHz、チャープ帯域幅はΔν=15GHz、(数8)式における積分範囲は[0、200μs]である。
理想的な三角波の場合と同様に、図3(b)の平均ビート周波数は、距離に比例して増加し、(数1)式のビート周波数fFMCWとほぼ一致するが、距離1km以上の領域では、飽和する傾向にある。
距離1km以下の領域では、図3(b)の平均ビート周波数は、次式により距離と関係づけることができる。
Figure 2019045200
(数1)式のビート周波数fFMCWは、距離に対して1.000MHz/mの割合で増加する。一方、図3(b)の平均ビート周波数は、距離に対して1.0018MHz/mの割合で変化する。スパイク状のビート周波数変化を含めているのに関わらず、変化の割合がわずかに大きくなるのは、非線形チャープによるビート周波数変化が大きいためである。
図3(b)の相対誤差は、距離とともに増大する傾向にあり、距離1km以上では測定精度が急激に劣化する。距離1km以下の領域における相対誤差は、理想的な三角波の場合の1/2程度である。これは、スパイク状の周波数変化による平均ビート周波数の減少を、非線形チャープに起因する増加により、打ち消しているためである。非線形チャープを有する三角波を用いた場合でも、周波数変化率γから距離を算出する方式は、1km以下の距離測定に適用できると考えられる。
従来技術であるスペクトル解析による距離算出では、ビート周波数が一定値の領域の信号を抽出するので、距離に応じて利用するデータ領域を判断する必要がある。このため、距離の増大とともにデータ量が減少し、周波数分解能が低下する問題がある。一方、平均ビート周波数から距離を算出する場合は、距離に関わらず、すべてデータを利用するので、利用可能なデータ領域を判断する必要がなく、周波数分解能低下の問題も無い。
図2と図3の例では、三角波を変調信号として用いた場合を説明したが、事前に校正した距離と平均ビート周波数の関係から、距離を一意的に算出できるのであれば、他の波形の変調信号を用いた場合も、同様に実施できる。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態の光学的距離測定装置は、ビート周波数検出装置として、ビート信号の瞬時位相を計算し、該瞬時位相の時間微分から前記ビート周波数を求める装置を用いた場合であり、図4乃至8を参照して、以下説明する。
図4は、ビート周波数検出装置13において行う処理を表す図である。ビート周波数検出装置13に入力したビート信号を2分し、ミキサ17aとミキサ17bにそれぞれ入力する。ミキサ17aの局発信号として、周波数がfの局部発振器15の出力を、ミキサ17bの局発信号として、局部発振器15の出力を位相シフタ16によりπ/2の位相シフトを与えた後、それぞれ入力する。ミキサ17aの出力と、ミキサ17bの出力を、それぞれローパスフィルタ18aとローパスフィルタ18bに入力し、高周波成分を除去して、ビート信号と局発信号の差周波成分を出力する。ローパスフィルタ18aの出力には、次式で表されるビート信号の同相成分19(I(t))が出力される。
Figure 2019045200
一方、ローパスフィルタ18bの出力には、次式で表されるビート信号の直交成分20(Q(t))が出力される。
Figure 2019045200
(数16)式と(数17)式におけるΦ(t)は次式で表される。Φ(t)はビート信号の瞬時位相である。
Figure 2019045200
演算処理部21において、同相成分I(t)と直交成分Q(t)とからビート周波数f(t)を求める。(数19)(数20)式を用いて具体的に説明する。
まず、演算処理部21において、上述のようにして求めた同相成分I(t)と、直交成分Q(t)と、次式を用いて、(数17)式のΦ(t)を計算する。
Figure 2019045200
注入電流を変調した半導体レーザでは、周波数だけでなく、光強度も同時に変調される。ビート信号には、光強度変調に起因する成分も含まれるが、(数19)式の処理により除去できる。
次に、演算処理部21において、±πを越える位相変化を検出するため、(数19)式により求めた位相に対して、アンラッピング処理を行う。アンラッピング処理とは、不連続な位相変化に対して、2πの整数倍の位相を付加して、連続的な位相変化にする処理をいう。アンラッピング処理した位相Φ(t)を時間微分して、局部発振器15の周波数fを加えることにより、次式で表されるビート周波数f(t)を求めることができる。
Figure 2019045200
図5は、第1の実施の形態に係る光学的距離測定装置と、距離と平均ビート周波数の関係を校正する装置を説明する図である。図5の光学的距離測定装置は、変調信号発生器1と、注入電流源2と、半導体レーザ3と、干渉計に対応する光学系と、バランス型光検出器24と、ベクトル信号解析装置26と、演算処理装置14とを備える。図1の干渉計4に対応する光学系は、光ファイバを用いて構成し、光方向性結合器22a、22bと、偏波コントローラ23と、光サーキュレータ6とを備える。変調信号発生器1の出力を、注入電流源2を介して、半導体レーザ3に入力し、出力光の周波数を変調する。半導体レーザ3の出力光を、光方向性結合器22aにより二分し、一方を参照光として、偏波コントローラ23を介して、光方向性結合器22bに導く。もう一方はプローブ光として、光サーキュレータ6を介して、光遅延線25に入力する。光遅延線25の出力端面でフレネル反射を受けた光を、光サーキュレータ6を介して光方向性結合器22bに導き、参照光と合波した後、バランス型光検出器24により受光して、ビート信号として出力する。バランス型光検出器24から出力されるビート信号を、ベクトル信号解析装置26に入力して、デジタル信号への変換(分解能12ビット)と、ビート周波数f(t)の計算を実行する。ここでは、ビート信号をデジタル信号に変換した後、ソフトウェア処理により、ビート周波数f(t)の検出を行うが、同様の処理はアナログ電子回路を用いて行うことも可能である。(数8)式に基づく平均ビート周波数の算出は、演算処理装置14を用いて、オフライン処理により実行する。
具体的な実施例1を示す。変調信号発生器1の出力として、周波数5kHzの三角波を用い、半導体レーザ3の変調電流振幅は60mApp、出力光のチャープ帯域幅は15GHzである。半導体レーザ3の出力光は非線形チャープを有し、光周波数は(数14)式のフーリエ級数により表すことができる。チャープ帯域幅15GHzは、(数2)式の分解能10cmに対応するが、図5に示した光学的距離測定装置においては、反射点1つであるため、さらに高い分解能で距離を測定することができる。
校正の第1の例を示す。最初に、図5の光遅延線25として、光路長を精密に設定できる手動式の可変光遅延線を用いて、周波数変化率の校正を行った。可変光遅延線の最小目盛は0.08mmである。校正においては、光路長を8.0mm単位で変化させて、ビート周波数を測定し、変調の1周期に亘る平均値を算出した。図6(a)は、可変光遅延線の設定が0、及び80.0mmの場合のビート周波数を表す図である。図6(a)のスケールでは、両者はほぼ重なっている。図6(b)は図6(a)の一部(点線で囲んだ部分)の拡大図であり、拡大すると、0mm(実線)と80mm(点線、グレー表示)でわずかな差を生じていることがわかる。
図7は、可変光遅延線の設定値と、平均ビート周波数の関係を表す図である。黒丸は、平均ビート周波数、白丸は、平均ビート周波数から(数10)式を用いて算出した距離と可変光遅延線の設定値との誤差を表す。可変光遅延線25の遅延が0の場合の平均ビート周波数5.60MHzは、光ファイバ干渉計自体が有する光路差に対応する。平均ビート周波数は、遅延の設定値に比例して増加している。距離に対する平均ビート周波数の変化率は、1.023MHz/mであり、理論値とほぼ一致する。算出した距離の誤差は±1mm以内であり、平均ビート周波数から距離を正確に測定できることを示している。
次に、校正の第2の例を示す。光遅延線25として、光ファイバパッチコードを利用して、光路長を0から10mまで1m単位で変化させて、周波数変化率の校正を行った。長さ1、2、3、5、10mのパッチコードを組み合わせて使用した。パッチコードは、仕様よりも最大で+5cm程度長く製作されている。図8(a)は、光ファイバ長を変化させた場合のビート周波数の変化を表す図である。光ファイバ長に対応して、ビート周波数が増加していることがわかる。
図8(b)は、光ファイバ長と平均ビート周波数の関係を表す図である。水平軸のファイバ長は、パッチコードの仕様であり、実際のファイバ長とは異なる。ファイバ長が0の場合の周波数2.36MHzは、光ファイバ干渉計自体が有する光路差に対応する。光ファイバの屈折率(1.467)を考慮して計算した距離に対する平均ビート周波数の変化率は、1.0095MHz/mであり、理論値と可変光遅延線で校正した値よりもわずかに大きい。その原因は、光ファイバパッチコードが、仕様よりも長く製作されているためである。図8(b)の結果は、光ファイバ長と平均ビート周波数との比例関係を示しており、1m単位の光路長変化に対しても、平均ビート周波数から距離算出が可能であることを示している。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態の光学的距離測定装置は、ビート周波数検出装置として、ビート信号のゼロクロス点の時刻からビート周波数を求める装置を用いた場合であり、図9乃至13を参照して、以下説明する。
図9は、本実施の形態の装置で用いるビート周波数検出装置及びその動作を説明する図である。図9(a)はビート周波数検出装置の回路の模式図である。図9(a)において、ビート周波数検出装置13は、AD変換器27と演算処理部21により構成され、これらには変調信号発生器1の出力から変調信号も入力される。AD変換器27に、図1の光検出器12から出力されるビート信号が入力される。図9(b)は、図1の光検出器12から出力されるビート信号の波形を表す図である。直流成分を除去したビート信号は、複数のゼロクロス点t、t、・・、t、tN+1、・・を有する。時刻にtおけるビート周波数は近似的に次式により表すことができる。
Figure 2019045200
したがって、ビート信号に含まれるゼロクロス点の時刻を検出すれば、ビート周波数を求めることができる。AD変換器27のサンプリングは、変調信号発生器1の出力と同期しているが、光検出器12から出力されるビート信号とは同期していない。このため、AD変換器27のサンプリング点は、必ずしもゼロクロス点とは一致しない。
図9(c)は、図9(b)の一部(点線で囲んだ部分)の拡大図であり、AD変換器27のサンプル値から、ゼロクロス点を求める方法を説明する図である。あるゼロクロス点の時刻をtにより表し、時刻tに近接する2つのサンプル点の時刻と電圧を(tNa、VNa)と、(tNb、VNb)により表す(tNb>Na)。2つのサンプリング点の間にゼロクロス点が存在する場合は、電圧の積VNa・VNbは負になる。したがって、すべてのサンプル値に対して、隣り合う2点の電圧の積を計算することにより、ゼロクロス点の位置を特定することができる。ゼロクロス点の時刻をtは、次式によりサンプル値を内挿して求めることができる。
Figure 2019045200
図9(a)の演算処理部21においては、AD変換器27のサンプル値からゼロクロス点の時刻を求め、(数21)式を用いてビート周波数f(t)を計算する。図9(a)の演算処理部21は、図1の演算処理装置14と装置を兼用することもできる。
図10は、本実施の形態に係る光学的距離測定装置と、距離と平均ビート周波数の関係を校正する装置を説明する図である。変調信号発生器1から、バランス型光検出器24に至る装置は、図5の装置と同一である。バランス型光検出器24から出力されるビート信号を、デジタルオシロスコープ28(分解能8ビット)に入力して、デジタル信号に変換する。(数22)式によるゼロクロス点の検出と、(数21)式によるビート周波数f(t)の計算と、(数8)式による平均ビート周波数fB,avg(t,t)の計算は、演算処理装置14を用いて、オフライン処理により実行する。図10の演算処理装置14は、図9(a)の演算処理部21の機能も兼ねている。
具体的な実施例2を示す。変調信号発生器1の出力として、周波数5kHzの三角波を用い、半導体レーザ3の変調電流振幅は60mApp、出力光のチャープ帯域幅は15GHzである。半導体レーザ3の出力光は非線形チャープを有し、光周波数は(数14)式のフーリエ級数により表すことができる。
校正の第3の例を示す。最初に、図10の光遅延線25として、光路長を精密に設定できる手動式の可変光遅延線を用いて、周波数変化率の校正を行った。図11(a)は、可変光遅延線の設定が0mmの場合のビート信号の波形を表す図である。変調周期の前半では、半導体レーザの注入電流が増加するため、ビート信号の包絡線が増加し、ダウンチャープが発生する。変調周期の後半では、注入電流が減少するため、前半とは逆の過程になる。図11(b)は、図11(a)の波形から求めたビート周波数の波形を表す図である。第1の実施の形態により求めた図6(a)と同様の波形であるが、信号対雑音比は小さくなっている。
図12は、可変光遅延線の設定値と、平均ビート周波数の関係を表す図である。黒丸は、平均ビート周波数、白丸は、平均ビート周波数から(数10)式を用いて算出した距離と可変光遅延線の設定値との誤差を表す。可変光遅延線25の遅延が0の場合の平均ビート周波数5.87MHzは、光ファイバ干渉計自体が有する光路差に対応する。平均ビート周波数は、遅延の設定値に比例して増加している。距離に対する平均ビート周波数の変化率は、1.0323MHz/mであり、理論値と第1の実施の形態により求めた値よりもわずかに大きい。また、算出した距離の誤差は、最大で6.4mmであり、第1の実施の形態よりも大きい。第1の実施の形態と比較して、平均ビート周波数の値と、誤差が大きい原因は、AD変換器として用いたデジタルオシロスコープ28の分解能(8ビット)である。
次に、校正の第4の例を示す。光遅延線25として、光ファイバパッチコードを利用して、光路長を0から10mまで1m単位で変化させて、周波数変化率の校正を行った。図13(a)は、光ファイバ長0、2m、4m、6m、8m、10mに対するビート周波数の波形を表す図である。光ファイバ長に対応して、ビート周波数が増加していることがわかる。
図13(b)は、光ファイバ長と平均ビート周波数の関係を表す図である。ファイバ長が0の場合の周波数2.43MHzは、光ファイバ干渉計自体が有する光路差に対応する。光ファイバの屈折率(1.467)を考慮して計算した距離に対する平均ビート周波数の変化率は1.0651MHz/mであり、理論値と第1の実施の形態により求めた値よりもわずかに大きい。原因は、デジタルオシロスコープ28の分解能(8ビット)である。よって、分解能の最適化により変化率は改善できる。図13(b)は、光ファイバ長と平均ビート周波数との比例関係を示しており、1m単位の光路長変化に対しても、平均ビート周波数から距離算出が可能であることを示している。
以上、第1と第2の実施の形態においては、変調信号として、三角波を用いた場合を説明した。前述したように、距離と平均ビート周波数の関係が既知であれば、他の変調波形を用いることができる。
また、第1と第2の実施の形態の校正は、自律ロボットに搭載する環境認識センサを想定して、最大測定距離10m、分解能1cmに対応する変調条件で行ったものである。車載用センサとして用いる場合は、最大測定距離200m、分解能10cmの仕様が要求されるが、チャープ帯域や変調周波数を最適化して、同様に実施することが可能である。
また、第1と第2の実施の形態においては、光源として半導体レーザを用いた場合について説明したが、周波数変調機能を有するレーザであれば、同様にして実施できる。
上記実施の形態等で示した例は、発明を理解しやすくするために記載したものであり、この形態に限定されるものではない。
本発明の光学的距離測定装置および方法は、レーザの周波数変調を制御するための付加的な装置が不要であるので、小型でかつ高精度で低価格のFMCWライダシステムとして産業上有用である。自動車、自律ロボットなどの環境認識センサとして利用を含め、民生機器への利用可能性を大とするものである。
1 変調信号発生器
2 注入電流源
3 半導体レーザ
4 干渉計
5a、5b ビームスプリッタ
6 光サーキュレータ
7 反射鏡
8 参照光
9 プローブ光
10 反射光
11 対象物
12 光検出器
13 ビート周波数検出装置
14 演算処理装置
15 局部発振器
16 位相シフタ
17a、17b ミキサ
18a、18b ローパスフィルタ
19 同相成分
20 直交成分
21 演算処理部
22a、22b 光方向性結合器
23 偏波コントローラ
24 バランス型光検出器
25 光遅延線
26 ベクトル信号解析装置
27 AD変換器
28 デジタルオシロスコープ

Claims (8)

  1. 周波数変調したレーザと、
    光検出器と、
    前記レーザの出力光を2分し、一方を参照光、他方をプローブ光とし、前記プローブ光を対象物に照射して、前記対象物からの反射光と、前記参照光を合波して前記光検出器に入射する干渉計と、
    前記光検出器から発生するビート信号の周波数を検出するビート周波数検出装置と、
    前記ビート周波数検出装置により検出したビート周波数の平均値を求め、該平均値を用いて、事前に校正した距離と平均ビート周波数との関係を基に、前記対象物までの距離を算出する演算処理装置とを、
    備えることを特徴とする光学的距離測定装置。
  2. 前記ビート周波数検出装置は、前記ビート信号の同相成分I(t)と直交成分Q(t)を求めて、逆正接tan−1{Q(t)/I(t)}から前記ビート信号の瞬時位相を計算し、該瞬時位相の時間微分から前記ビート周波数を求めることを特徴とする、請求項1記載の光学的距離測定装置。
  3. 前記ビート周波数検出装置は、前記ビート信号をデジタル信号に変換するAD変換器と、該デジタル信号のゼロクロス点を挟む2つのサンプル値から、内挿によりゼロクロス点の時刻を求め、該ゼロクロス点の時刻から前記ビート周波数を求める演算処理部とを備えることを特徴とする、請求項1記載の光学的距離測定装置。
  4. 前記レーザの周波数変調波形は三角波であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の光学的距離測定装置。
  5. 周波数変調したレーザの出力光を2分し、一方を参照光、他方をプローブ光とし、
    前記プローブ光を対象物に照射して、前記対象物からの反射光と、前記参照光を合波して光検出器に入射し、
    該光検出器から発生するビート信号の周波数を検出し、
    前記ビート信号の周波数の平均値を求め、該平均値を用いて、事前に校正した距離と平均ビート周波数との関係を基に、前記対象物までの距離を算出することを特徴とする光学的距離測定方法。
  6. 前記ビート信号周波数の検出は、前記ビート信号の同相成分I(t)と直交成分Q(t)を求めて、逆正接tan−1{Q(t)/I(t)}から前記ビート信号の瞬時位相を計算し、該瞬時位相の時間微分から前記ビート周波数を求めることを特徴とする、請求項5記載の光学的距離測定方法。
  7. 前記ビート信号周波数の検出は、前記ビート信号をデジタル信号に変換し、該デジタル信号のゼロクロス点を挟む2つのサンプル値から、内挿によりゼロクロス点の時刻を求め、該ゼロクロス点の時刻から前記ビート周波数を求めることを特徴とする請求項5記載の光学的距離測定方法。
  8. 前記レーザの周波数変調波形は三角波であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項記載の光学的距離測定方法。
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