JP7471890B2 - 曲げ加工方法 - Google Patents

曲げ加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7471890B2
JP7471890B2 JP2020057982A JP2020057982A JP7471890B2 JP 7471890 B2 JP7471890 B2 JP 7471890B2 JP 2020057982 A JP2020057982 A JP 2020057982A JP 2020057982 A JP2020057982 A JP 2020057982A JP 7471890 B2 JP7471890 B2 JP 7471890B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
workpiece
punch
bending
die
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020057982A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021154349A (ja
Inventor
夏也 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Amada Co Ltd
Original Assignee
Amada Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Amada Co Ltd filed Critical Amada Co Ltd
Priority to JP2020057982A priority Critical patent/JP7471890B2/ja
Publication of JP2021154349A publication Critical patent/JP2021154349A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7471890B2 publication Critical patent/JP7471890B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Description

本発明は、被加工部材を曲げ加工する曲げ加工方法に関する。
曲げ加工機によって被加工部材に曲げ加工を施すために、パンチとダイとを備えるプレスブレーキが用いられている。従来のプレスブレーキによる曲げ加工では、生地平板に板厚の1/2以下の深さで溝部を形成し、この溝部がパンチの先端部と係合するように生地平板をバックゲージに突き当てる。そして、生地平板をパンチによりダイのV溝に向けて押圧することにより、このV溝に沿って生地平板を屈曲させている。
特開昭59-76624号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来の加工方法では、例えば、生地平板を手作業によりバックゲージに突き当てて曲げ位置に配置するため、パンチの先端部を生地平板の溝部に対し常時適切に係合させることは非常に難しく、僅かな係合位置の位置ズレによって曲げ不良を引き起こすことがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、被加工部材の溝部とパンチの先端部との係合位置の位置ズレに対する許容範囲を大きくして、曲げ不良の発生を防止することができる曲げ加工方法を提供することを目的とする。
本発明に係る曲げ加工方法は、相対的に移動可能に設けられたパンチとダイとを有する金型を備えた曲げ加工機によって、板状の被加工部材を曲げ加工する曲げ加工方法において、前記被加工部材に設けられた溝部よりも大きい先端部を有する前記パンチの該先端部を、該溝部に押し当てて該溝部に沿って曲げ加工を行うことを特徴とする。
本発明の一実施形態において、前記先端部は、曲線断面形状を有し、前記溝部の溝幅をaとし、前記先端部の曲率半径をRとした場合、該曲率半径Rが前記溝幅aの1/2の値よりも大きくなる(a/2<R)ように形成されている。
本発明の他の実施形態において、前記先端部は、前記ダイのダイ溝の溝幅をbとし、前記ダイ溝に押し込まれた前記被加工部材の板面と水平面とのなす角度をθとし、前記被加工部材の板厚をcとした場合、前記曲率半径Rが前記溝幅bの1/2から前記板厚cをsinθで除算したものを減算した値以下となる(R≦b/2-(c/sinθ))ように形成されている。
本発明の更に他の実施形態において、前記溝部は、V形断面形状を有するように形成されている。
本発明の更に他の実施形態において、前記溝部は、切削加工により形成されている。
本発明の更に他の実施形態において、前記溝部は、溝底部の頂点が尖るように形成されている。
本発明の更に他の実施形態において、前記溝部は、前記板面から前記頂点までの鉛直距離をdとした場合、該鉛直距離dが前記板厚の40%~60%の範囲となるように形成されている。
本発明によれば、被加工部材の溝部とパンチの先端部との係合位置の位置ズレに対する許容範囲を大きくして、曲げ不良の発生を防止することができる。
本発明の一実施形態に係る曲げ加工方法を実行するパンチ及びダイと、被加工部材とを概略的に説明するための図である。 ダイ及び被加工部材の一部を拡大して概略的に説明するための図である。 被加工部材の板厚と、パンチの曲率半径と、ダイの溝部の溝幅との大凡の関係を、通常の曲げ加工と実施形態の曲げ加工についてまとめた表である。 比較例1,2に用いるパンチ及びダイと、被加工部材とを概略的に説明するための図である。 比較例1の検証実験1-1の実験結果を示す結果表である。 比較例2の検証実験1-2の実験結果を示す結果表である。 曲げ加工方法の実施例1における検証実験1-3の実験結果を示す結果表である。 実施例2における検証実験1-4の実験結果を示す結果表である。 検証実験1の検証結果のまとめを示す表である。 参考例1における検証実験2-1の実験結果を示す結果表である。 参考例2における検証実験2-1の実験結果を示す結果表である。 検証実験2の加工条件をまとめて示すグラフである。 検証実験2の加工条件をまとめて示す表である。 実施例3における検証実験2-2の実験結果を示す結果表である。 実施例4における検証実験2-2の実験結果を示す結果表である。 実施例5における検証実験2-2の実験結果を示す結果表である。 実施例6における検証実験2-2の実験結果を示す結果表である。 実施例7における検証実験2-3の実験結果を示す結果表である。 実施例8における検証実験3-1の実験結果を示す結果表である。 実施例9における検証実験3-2の実験結果を示す結果表である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態に係る曲げ加工方法を詳細に説明する。ただし、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態に係る曲げ加工方法を実行するパンチ及びダイと、被加工部材とを概略的に説明するための図であり、曲げ加工においては、これらを用いて曲げ加工を行う曲げ加工機として、例えばプレスブレーキ(図示せず)が用いられる。なお、プレスブレーキの基本的な構造については既知であるので、ここでは説明が必要な場合を除いて説明を省略する。
以下の説明において、「X軸方向」はプレスブレーキの正面に向かい合った場合の左右方向を意味し、「Y軸方向」はこの場合の奥行き方向を意味し、「Z軸方向」はこの場合の上下方向を意味している。また、本実施形態においては、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や、一部の構成要素が省略されている場合がある。
図1に示すように、本実施形態の曲げ加工方法は、例えば上下方向に相対的に移動可能に設けられたパンチPとダイDとを有する金型を備えたプレスブレーキにおいて、板状の被加工部材として、SECC等の板金であるワークWの一方の板面(例えば、表面)1に設けられた溝部であるVカット溝10に対し、このVカット溝10よりも大きい先端部20を有するパンチPのこの先端部20を押し当てる。そして、ワークWをダイDのダイ溝であるV溝30に押し込むことにより、ワークWをVカット溝10に沿って曲げて、目標とする寸法に曲げ加工を行う。
なお、パンチPは、その先端部20がワークWのVカット溝10よりも大きければ、その断面形状は限定されるものではない。また、ワークWの溝部は、例えば、専用治具等を用いた切削加工により形成されるV形断面形状を有するVカット溝10に限定されるものではなく、例えば、U形断面形状等、種々の断面形状のものを含み得る。
ただし、ワークWの溝部をVカット溝10で構成する場合は、Vカット溝10の肩部13については平面の組み合わせやR面により形成されていても良いが、溝底部の頂点11はVカット溝10の各部の寸法如何によっては、尖る形状に形成されることが好ましい。ここで、「尖る形状」とは、両肩部13側から頂点11側に向けて先細りとなる形状を意味する。この場合において、Vカット溝10の溝底部の頂点11とその両側に形成された傾斜面12とのなす角度θ1は、90°以下となるような形状であることが好適だが、これに限定されるものではなく、θ1が90°より大きくても良い。また、Vカット溝10は、曲面状の傾斜面12を有するR形状のV溝であっても良く、この場合においても、頂点11が先細りの形状であれば「尖る形状」に含まれるものとする。また、ダイDのダイ溝も、V形断面形状を有するV溝30に限定されるものではない。
パンチPは、例えば、先端部20がVカット溝10よりも大きくなるような曲線断面形状を有するように形成されている。先端部20は、具体的には、プレスブレーキの奥行き方向に沿って上下方向に湾曲するが、左右方向には変化しない曲面により構成され、その曲率半径をRとし、Vカット溝10の奥行き方向の溝幅をaとした場合、先端部20の曲率半径RがVカット溝10の溝幅aの1/2の値よりも大きくなる、すなわち「a/2<R」の関係を満たすように形成されている。これは、先端部20の曲率半径Rの下限値が、Vカット溝10(の溝幅aの1/2)よりも大きくなることを表している。
図2は、ダイD及びワークWの一部を拡大して概略的に説明するための図であり、パンチPの先端部20は、上記構成に加えて、次のように構成され得る。すなわち、先端部20は、ダイDのV溝30の奥行き方向の溝幅をbとし、このV溝30に押し込まれたワークWの他方の板面(例えば、裏面)2と水平面(例えば、ダイDの上面)31とのなす角度をθ2とし、ワークWの板厚をcとした場合、先端部20の曲率半径RがV溝30の溝幅bの1/2からワークWの板厚cをsinθ2で除算したものを減算した値以下となる、すなわち「R≦b/2-(c/sinθ2)」の関係を満たすように形成されている。これは、パンチPの先端部20の曲率半径Rの上限値が、ダイDのV溝30の溝幅b(の1/2)とワークWの板厚c(の1/sinθ2)とを考慮して、これらの値以下に定まることを表している。
従って、パンチPの先端部20は、以上の各要件により、例えば上記sinθ2を単にθとすると、曲率半径Rが次式(1)を満たすように構成されると良い。
[数1]
a/2<R≦b/2-(c/sinθ)・・・(1)
本実施形態においては、ワークWにVカット溝10を形成することで、このVカット溝10の部分が肉薄部となり、該肉薄部が優先的に曲がる性質を利用している。また、Vカット溝10は傾斜面12を有するため、パンチPの先端部20とワークWとが相対的に滑り易い性質を有する。従って、パンチPの先端部20がVカット溝10の傾斜面12を滑り、Vカット溝10の中心がパンチPの中心と一致するようワークWの位置決めがされながら、ダイDのV溝30内にワークWのVカット溝10を含む領域が優先的に押し込まれるようにすれば、ワークWのVカット溝10とパンチPの先端部20との係合位置にある程度の位置ズレが発生しても、目標とする寸法に曲げ加工を行うことができるようになる。
すなわち、本発明者の知見によれば、パンチPの先端部20が少なくとも上記のように構成されれば、曲げ加工時における、ワークWのVカット溝10とパンチPの先端部20との係合位置の位置ズレに対する許容範囲を大きくすることが可能となった。これにより、ワークWの突き当てミスによる曲げ不良の発生を極力防止することができるようになる。
なお、正規の係合位置は、図1に示すように、パンチPとダイDの中心軸がL軸に一致している位置をいい、例えば図中矢印の+方向は、ワークWをバックゲージに突き当てた際に少なくともパンチPの中心軸がユーザから見て奥行き方向の手前側に位置するズレの方向(すなわち、ワークWが奥に行きすぎた状態)を指している。
また、図中矢印の-方向は、ワークWをバックゲージに突き当てた際に少なくともパンチPの中心軸がユーザから見て奥行き方向の奥側に位置するズレの方向(すなわち、ワークWが手前に来すぎた状態)を指している。なお、目標とする寸法は、例えば上記L軸の値(L軸値)で表すことが可能である。また、ワークWのVカット溝10は、その深さ(彫り量)が、ワークWの板面(表面)1から溝底部の頂点11までの鉛直距離をdとした場合、この鉛直距離dがワークWの板厚cの40%~60%の範囲となるように形成されている。
そして、本実施形態の曲げ加工方法を実現する曲げ加工条件においては、ワークWの板厚cは、例えば0.5mm~2.6mmであり、好ましくは1.2mm~1.6mmである。また、ワークWのVカット溝10は、溝幅aが例えば0.4mm~1.2mmであり、好ましくは0.8mm~1.2mmである。また、ダイDのV溝30は、上記のようにワークWの板厚cが0.5mm~2.6mmの場合、溝幅bが板厚cの6倍程度となるように形成され、例えば3.0mm~16.0mmであり、好ましくは14.0mm~16.0mmである。
一方、パンチPの先端部20の曲率半径Rは、Vカット溝10の溝幅aの1/2の値の2.5倍以上であることが好ましく、5.0倍以上であることが更に好ましく、また、10.0倍以下であることが好ましい。
また、パンチPの先端部20の曲率半径Rは、ダイDのV溝30の溝幅bの1/2の値の10.0倍以下であることが好ましく、5.0倍以下であることが更に好ましく、また、2.0倍以上であることが好ましい。
具体的には、パンチPの先端部20の曲率半径Rは、例えば0.2mm~3.0mmであり、好ましくは1.5mm~3.0mmである。
例えば、ワークWの板厚cと、パンチPの曲率半径Rと、V溝30の溝幅bとの大凡の関係を、一般的な通常の曲げ加工と本実施形態の曲げ加工についてまとめると、図3に示すようになる。この図3によれば、本実施形態の効果を奏するパンチPの先端部20の曲率半径Rは1.5mm~3.0mmであり、V溝30の溝幅bは14.0mm~16.0mmであることが分かる。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。なお、以降においては、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、上記「鉛直距離d」を「彫り量d」として説明する。
[検証実験1:実施例1,2、比較例1,2]
実施例1,2では、検証実験1を実施した。この検証実験1では、比較例1,2及び実施例1,2共にワークWの材質及び板厚cを変えずに、金型であるパンチPとダイDの条件を変更することで、位置ズレの補正(位置ズレを許容すること)が可能であるか否かを検証した。なお、比較例1,2のパンチPc、ダイDc及びワークWcについては、図4に示す。この比較例1,2のパンチPcは、ワークWcのVカット溝10´の溝幅aよりも小さい先端部20´を有しており、具体的には、先端部20´の曲率半径Rが、ワークWcのVカット溝10´の溝幅aの1/2の値以下となるように形成されている。
検証実験1においては、比較例1,2及び実施例1,2の共通の加工条件として、ワークW,Wcの材質をSECCとし、板厚cを1.2mmとした上で、ワークWのフランジの目標曲げ長さを100mmに設定した。そして、比較例1,2の金型条件は、パンチPcの先端部20´の曲率半径Rを0.2mmとし、ダイDcのV溝30´の溝幅bを6.0mmとして、ダイDcの肩部32´の肩半径rを1.5mmに設定した。一方、実施例1,2の金型条件は、パンチPの先端部20の曲率半径Rを3.0mmとし、ダイDのV溝30の溝幅bを14.0mmとして、ダイDの肩部32の肩半径rを2.5mmに設定した。なお、パンチP,Pcによる押圧力は一定とした。
(1)検証実験1-1
検証実験1-1では、比較例1について実験を行った。まず、ワークWcのVカット溝10´を、2回彫り(2pas)の工法によって、溝幅aが0.8mm及び彫り量dが0.4mmで、角度θ1が90°となるように形成した。また、目標とするL軸値の寸法を50.00mmに設定し、正規の係合位置である基準位置を0mmとして、上記-方向に位置ズレを生じさせ、これを補正量(mm)として複数回曲げ加工を実施した。設定されたL軸値に対し、加工結果のL軸値が±0.3mm以内に収まると共に、角度が89度40分~90度20分の範囲なら良加工とし、それ以外は不良加工と判定した。なお、良加工及び不良加工の判定は、日本工業規格(JIS)の「金属プレス加工品の普通寸法公差」における「曲げ及び絞りの普通寸法許容差(JISB0408-1991)」と「角度寸法の許容差」に基づいて行った。この検証実験1-1の実験結果を図5に示す。
図5に示すように、補正量が-0.1mm~-0.5mmの範囲においては、曲げ加工は1回目及び2回目共に良加工であったが、補正量が-0.7mm~-1.1mmの範囲では、1回目の-0.7mmを除いて全て不良加工となった。具体的には、補正量が-0.7mmの場合、2回目のL軸値の寸法が49.78mmとなり、角度が89度23分となった。従って、補正量が-0.7mmの場合、1回目は寸法及び角度共に許容範囲内であったが、2回目は寸法及び角度共に許容範囲外の結果となったので、不良加工と判定した。
また、補正量が-0.9mmの場合、1回目のL軸値の寸法が49.65mmとなり、角度が89度31分となった。また、2回目のL軸値の寸法が49.74mmとなり、角度が88度35分となった。従って、補正量が-0.9mmの場合、2回目の寸法のみは許容範囲内であったが、それ以外は許容範囲外の結果となったので、不良加工と判定した。
更に、補正量が-1.1mmの場合、1回目のL軸値の寸法が49.51mmとなり、角度が87度50分となった。また、2回目のL軸値の寸法が49.61mmとなり、角度が86度19分となった。従って、補正量が-1.1mmの場合は、寸法及び角度の全てが許容範囲外の結果となったので、不良加工と判定した。なお、図示及び説明は省略するが、基準位置から上記+方向に位置ズレを生じさせて複数回曲げ加工を実施した結果も同様となった。
(2)検証実験1-2
検証実験1-2では、比較例2について実験を行った。比較例2では、ワークWcのVカット溝10´を、3回彫り(3pas)の工法によって、溝幅aが1.2mm及び彫り量dが0.6mmとなるように形成した。それ以外の加工条件については、検証実験1-1と同様とした。この検証実験1-2の実験結果を図6に示す。
図6に示すように、補正量が-0.1mm~-1.1mmの範囲においては、曲げ加工は1回目及び2回目共に良加工であったが、補正量が-1.3mmのときは、1回目及び2回目共に不良加工となった。具体的には、1回目のL軸値の寸法が50.02mmとなり、角度が89度39分となった。また、2回目のL軸値の寸法が48.82mmとなり、角度が89度42分となった。従って、補正量が-1.3mmの場合、1回目の寸法のみは許容範囲内であったが、それ以外は許容範囲外の結果となったので、不良加工と判定した。
(3)検証実験1-3
検証実験1-3では、実施例1について実験を行った。各加工条件については、検証実験1-1と同様とした。この検証実験1-3の実験結果を図7に示す。なお、検証実験1-3においては、所定の基準位置に合わせて、加工結果のL軸値が所定範囲内に収まると共に、角度が所定の範囲なら良加工とし、それ以外は不良加工と判定した。図7に示すように、補正量が+0.3mm~+1.0mmの範囲及び-0.3mm~-1.5mmの範囲においては、曲げ加工は1回目及び2回目共に良加工であったが、補正量が+1.5mmのときは、2回目が不良加工となった。
より具体的には、この補正量(+1.5mm)の2回目のL軸値の寸法が50.15mmとなり、角度が89度01分となった。従って、補正量が+1.5mmの場合、2回目は寸法のみが許容範囲内であったが、角度は許容範囲外の結果となったので、不良加工と判定した。
(4)検証実験1-4
検証実験1-4では、実施例2について実験を行った。実施例2の各加工条件については、検証実験1-2と同様とした。この検証実験1-4の実験結果を図8に示す。なお、検証実験1-4においては、所定の基準位置に合わせて、加工結果のL軸値が所定範囲内に収まると共に、角度が所定の範囲なら良加工とし、それ以外は不良加工と判定した。図8に示すように、補正量が+0.3mm~+1.5mmの範囲及び-0.3mm~-1.5mmの範囲の全てにおいて、L軸値が所定範囲内に収まると共に、角度が所定の範囲内となったため、良加工と判定した。
(5)検証実験1の見解
上記検証実験1-1及び1-2によって、比較例1,2については、パンチPcの先端部20´の曲率半径Rが0.2mmであるため、パンチPcとダイDcの係合位置の位置ズレの基準位置に対する寸法ズレ量が、ワークWcのVカット溝10´の溝幅a以内であれば、位置ズレを補正することが可能であることが判明した。また、ワークWcのVカット溝10´の彫り量dによって、位置ズレの補正可能域を変えられることも判明した。
一方、上記検証実験1-3及び1-4によって、実施例1,2については、パンチPの先端部20の曲率半径Rが3.0mmであるため、パンチPとダイDの係合位置の位置ズレの基準位置に対する寸法ズレ量が、ワークWのVカット溝10の溝幅aより大きくても、位置ズレを補正することが可能であることが判明した。また、ワークWの曲げ角度が比較例1,2に比べて安定することも判明した。従って、実施例1,2は、比較例1,2に比べて位置ズレの補正可能域が広いと言える。
すなわち、Vカット溝10,10´の彫り量dについては、2回彫り(0.4mm)よりも3回彫り(0.6mm)の方が良く、パンチPの先端部20,20´の曲率半径Rについては、小さい(0.2mm)よりも大きい(3.0mm)方が良いことが、検証実験1により判明した。
なお、図示は省略するが、比較例1,2と実施例1,2とで、良加工時における曲げ加工品(製品)の仕上がりの美観に影響するワークWの曲げ外側の半径(曲げ外R)の状態については、ほぼ相違は見られなかった。例えば、2回彫りの工法において、比較例1の基準位置における曲げ外Rは1.487mmであり、補正量を+1.1mmとしたときの曲げ外Rは1.454mmとなった。これに対し、実施例1において補正量を+1.0mmとしたときの曲げ外Rは1.426mmとほぼ変わらない結果となった。
また、3回彫りの工法においては、比較例2の基準位置における曲げ外Rは1.125mmであり、補正量を+1.0mmとしたときの曲げ外Rは1.081mmとなった。これに対し、実施例2において補正量を+1.3mmとしたときの曲げ外Rは1.162mmと、やはりほぼ変わらない結果となった。総括として、検証実験1の検証結果は、図9に示すようになった。図9における「◎」は良を、「○」は可を、及び「△」は許容可を意味している。
図9に示すように、検証実験1の検証結果では、比較例1,2は、補正範囲が「○」でマイナス(-)方向の補正及び曲げ角度がそれぞれ「△」、並びに肩部32´の損傷を表す肩傷が「○」の評価となった。一方、実施例1,2は、補正範囲が「◎」でマイナス(-)方向の補正及び曲げ角度がそれぞれ「○」、並びに肩傷が「◎」の比較例1,2よりも高い評価となった。なお、仕上がりの曲げ外Rに関しては、上述したように比較例1,2及び実施例1,2共に「○(同等)」の評価となった。以上のように、検証実験1の検証結果からは、実施例1のような金型のパンチPの先端部20の曲率半径Rが大きい方が、位置ズレの寸法補正(寸法調整)が容易であることが判明した。
[検証実験2:参考例1,2、実施例3~7]
次に、検証実験1の検証結果を踏まえて、検証実験2を実施した。この検証実験2では、検証実験1に追加の加工条件として、ワークWのVカット溝10の彫り量dを1回彫り(1pas)の工法によって0.2mmとなるように形成した。また、ワークWの材質にステンレス鋼板(SUS304)を追加すると共に、板厚cをSECCの場合は1.0mm及び1.6mmとし、SUS304の場合は1.5mmとした。更に、パンチPの先端部20の曲率半径Rが1.5mmのものも追加した。
従って、検証実験2においては、実施例3~7の加工条件として、ワークWの材質をSECC又はSUS304とし、板厚cを1.0mm、1.2mm、1.6mm及び1.5mm(SUS304のみ)とした上で、ワークWのフランジの目標曲げ長さを100mmに設定した。また、実施例3~7の金型条件は、パンチPの先端部20の曲率半径Rを1.5mm又は3.0mmとし、ダイDのV溝30の溝幅bを14.0mmとして、ダイDの肩部32の肩半径rを2.5mmに設定した。
(1)検証実験2-1
検証実験2-1では、検証実験1の検証結果に対して、まず、Vカット溝10の彫り量dの深さの違いによる効果を参考例1,2として検証した。この検証実験2-1の実験結果を図10及び図11に示す。なお、検証実験2-1においては、所定の基準位置に合わせて、加工結果のL軸値が所定範囲内に収まると共に、角度が所定の範囲なら良加工とし、それ以外は不良加工と判定した。検証実験2-1では、Vカット溝10の彫り量dを0.2mmとし、目標とするL軸値の寸法を50.00mmに設定し、正規の係合位置である基準位置を0mmとして、上記±方向に位置ズレを生じさせ、これを補正量(mm)として複数回曲げ加工を実施した。
図10に示す参考例1のように、例えば板厚cが1.2mmのSECCからなるワークWを、曲率半径Rが3.0mmの先端部20を有するパンチPを用いて加工した場合、補正量が+0.3mm及び+0.5mmの範囲の全てにおいて、寸法が50.31mm及び50.52mmと、所定範囲内に収まらず、全てが許容範囲外の結果となったので、不良加工と判定した。
また、図11に示す参考例2ように、上記と同様の板厚cで形成されたSUS304からなるワークWを、同じパンチPを用いて加工した場合、補正量が+0.3mmの範囲において、同じく寸法が50.37mmと、所定範囲内に収まらず許容範囲外の結果となったので、不良加工と判定した。
このような不良加工の傾向は、ワークWの材質をSECCとSUS304とで入れ替えて、板厚cを1.0mm又は1.6mmに変更し、曲率半径Rを1.5mmのものに変更して実施した場合も同様であった。このように、Vカット溝10の彫り量dが0.2mmの場合は、ワークWがV溝30の位置に滑って移動しながら曲がるような挙動を見ることができなかったので、参考例1及び参考例2のような彫り量dが1回彫りの工法による0.2mmのものは、加工条件としては好ましくないことが判明した。
(2)検証実験2-2
次に、検証実験2-2では、実施例1,2のワークWの材質及び板厚c、パンチPの先端部20の曲率半径R、Vカット溝10の彫り量d等の各条件を変更することで、位置ズレの補正が可能な好ましい加工条件を実施例3~6として検証した。
検証実験2-2における加工条件は、図12及び図13に示すように設定した。すなわち、ワークWの板厚cは0.8mm~2.3mmとし、Vカット溝10の彫り量dは0.3mm以上~1.0mm以上とした。また、パンチPの先端部20の曲率半径Rは1.5mm以上又は3.0mm以上とし、ダイDのV溝30の溝幅bは14.0mm以上又は16.0mm以上とした。なお、図13に示すように、ワークWの板厚cが0.8mm、2.0mm及び2.3mmの場合の彫り量d、曲率半径R及び溝幅bは、例えば備考欄に記載のとおり、検証結果から算出され得る。
まず、ワークWをSECCとし、その板厚cが1.6mmでVカット溝10の彫り量dが0.4mm且つ先端部20の曲率半径Rが1.5mmのパンチを用いた実験結果(実施例3)を、図14に示す。なお、この場合においても、所定の基準位置に合わせて、加工結果のL軸値が所定範囲内に収まると共に、角度が所定の範囲なら良加工とし、それ以外は不良加工と判定した。このケースでは、補正量が-0.1mm~-1.0mmの範囲及び+0.1~+0.5の範囲の全ての範囲において、曲げ加工は寸法及び角度共に許容範囲内であったので良加工と判定した。
次に、ワークWの材質、板厚c及び彫り量dを図14のものと同じにし、先端部20の曲率半径Rを3.0mmとしたパンチPを用いた実験結果(実施例4)を、図15に示す。なお、この場合においても、所定の基準位置に合わせて、加工結果のL軸値が所定範囲内に収まると共に、角度が所定の範囲なら良加工とし、それ以外は不良加工と判定した。このケースでは、補正量が-0.1mm~-1.0mmの範囲及び+0.1~+1.0の範囲の全てにおいて、曲げ加工は寸法及び角度共に許容範囲内であり良加工と判定した。
次に、ワークWの材質及び板厚cを図14,図15のものと同じにし、彫り量dを0.6mm及び先端部20の曲率半径Rを1.5mmとしたパンチPを用いた実験結果(実施例5)を、図16に示す。なお、この場合においても、所定の基準位置に合わせて、加工結果のL軸値が所定範囲内に収まると共に、角度が所定の範囲なら良加工とし、それ以外は不良加工と判定した。このケースでも、補正量が-0.1mm~-1.0mmの範囲及び+0.1~+1.0の範囲の全てにおいて、寸法及び角度が許容範囲内となったので、曲げ加工は寸法及び角度共に良加工であると判定した。
更に、ワークWの材質、板厚c及び彫り量dを図16のものと同じにし、先端部20の曲率半径Rを3.0mmとしたパンチPを用いた実験結果(実施例6)を、図17に示す。なお、この場合においても、所定の基準位置に合わせて、加工結果のL軸値が所定範囲内に収まると共に、角度が所定の範囲なら良加工とし、それ以外は不良加工と判定した。このケースでも、補正量が-0.3mm~-0.7mmの範囲及び+0.3~+0.7の範囲の全てにおいて、寸法及び角度が許容範囲内となったので、曲げ加工は寸法及び角度共に良加工であると判定した。このような傾向は、ワークWの板厚cを変更した場合であっても同様であった。
(3)検証実験2-3
次に、検証実験2-3では、検証実験2-2のものに比べて、ワークWの材質をSUS304で構成した場合の位置ズレの補正が可能な好ましい加工条件を検証した。検証実験2-3における加工条件は、ワークWの材質及び板厚c以外は図17のものと同じにした。板厚cは、1.2mmとした。この場合の実験結果(実施例7)を、図18に示す。なお、検証実験2-3においては、所定の基準位置に合わせて、加工結果のL軸値が所定範囲内に収まると共に、角度が所定の範囲なら良加工とし、それ以外は不良加工と判定した。このケースでは、補正量が-0.3mm~-1.0mmの範囲及び+0.3~+1.0の範囲の全てにおいて、寸法及び角度が許容範囲内となったので、曲げ加工は寸法及び角度共に良加工であると判定した。このような傾向は、彫り量d及び曲率半径Rを変更した場合であっても同様であった。
(4)検証実験2の見解
上記検証実験2-1,2-2によって、Vカット溝10の彫り量dが1回彫りの工法による0.2mmのものよりも、Vカット溝10の彫り量dが2回彫り又は3回彫りの工法による0.4mm又は0.6mmのものの方が位置ズレの寸法補正が優れていることが判明し、検証実験2-2~2-4によって、ワークWの材質によって補正能力に関する差異はほぼないことが判明した。また、ワークWの板厚c毎に、最適なVカット溝10の彫り量d(板厚cの40%~60%)があることが判明し、更に、パンチPの先端部20の曲率半径Rは、3.0mmの方が好ましいことが判明した。以上のように、検証実験2の検証結果からは、ワークWの板厚cに基づく最適なVカット溝10の彫り量dと、位置ズレの寸法補正がより容易なパンチP及びダイDの金型条件とが判明した。
[検証実験3:実施例8,9]
次に、検証実験1及び検証実験2の検証結果を踏まえて、検証実験3を実施した。この検証実験3では、ワークWのフランジの目標曲げ長さをより実践的な300mmに設定することにした。従って、検証実験3における加工条件は、ワークWの材質をSECCとし、板厚cを1.6mm及びVカット溝10の彫り量dを0.6mmとした上で、目標曲げ長さが300mmに設定された。また、金型条件は、パンチPの先端部20の曲率半径Rを1.5mm又は3.0mmとし、ダイDのV溝30の溝幅bを14.0mmとして、ダイDの肩部32の肩半径rを2.5mmに設定された。
(1)検証実験3-1
検証実験3-1では、曲率半径Rを1.5mmとしたパンチPを用い、V溝30のL軸を「中央」とし、左側を「左」及び右側を「右」の項目として寸法及び角度を検証する実験が行われた。その実験結果(実施例8)を図19に示す。なお、検証実験3-1においては、「中央」、「左」及び「右」の所定の基準位置のL軸値の寸法及び角度に合わせて、加工結果のL軸値が所定範囲内に収まると共に、角度が所定の範囲なら良加工とし、それ以外は不良加工と判定した。このケースでは、補正量が-0.7mm及び+0.7mmの範囲において、全ての項目で寸法及び角度が許容範囲内となったので、曲げ加工は寸法及び角度共に良加工であると判定した。
(2)検証実験3-2
検証実験3-2では、曲率半径Rを3.0mmとしたパンチPを用いて、図19と同様に寸法及び角度を検証する実験が行われた。その実験結果(実施例9)を図20に示す。なお、検証実験3-2においては、「中央」、「左」及び「右」の所定の基準位置におけるL軸値の寸法及び角度に合わせて、加工結果のL軸値が所定範囲内に収まると共に、角度が所定の範囲なら良加工とし、それ以外は不良加工と判定した。このケースでは、補正量が-0.7mm~-0.3mm及び+0.3mm~+0.7mmの範囲において、全ての項目で寸法及び角度が許容範囲内となったので、曲げ加工は寸法及び角度共に良加工であると判定した。
(3)検証実験3の見解
上記検証実験3-1及び3-2によって、板厚cが1.6mmの場合はVカット溝10の彫り量dは0.6mmが好ましいことが判明した。なお、この場合の彫り量dは、板厚cの40%~60%であるとすると、0.6mm~0.9mmに設定されれば良い。また、パンチPの先端部20の曲率半径Rは1.5mm又は3.0mmが好ましいことが判明した。以上のように、検証実験3の検証結果からは、検証実験2の検証結果に示された彫り量d及び金型条件による曲げ加工に基づいて、位置ズレの補正可能域を広くとりながら、ワークWのフランジの目標曲げ長さの適用範囲を広くすることが可能となることが判明した。
以上説明したように、本実施形態に係る曲げ加工方法は、ワークWのVカット溝10よりも大きいパンチPの先端部20をVカット溝10に押し当てて、Vカット溝10に沿って曲げ加工が行われる。より具体的には、パンチPの先端部20は、その曲率半径Rが、Vカット溝10の溝幅aの1/2の値よりも大きく、且つダイDのV溝30の溝幅bの1/2からワークWの板厚cをsinθで除算したものを減算した値以下となるように(a/2<R≦b/2-(c/sinθ))形成された上で、曲げ加工が行われる。
これにより、パンチP及びダイDとワークWとの位置が所定の許容範囲内においてズレてしまった場合であっても、パンチPの先端部20とワークWとが相対的に滑り、Vカット溝10に沿ってワークWを折り曲げながらワークWがV溝30内に滑り込んでいくように曲げ加工を行うことができる。また、このような構成によれば、ワークWをバックゲージに突き当てた際に、例えばワークWの左右が奥行き方向の+方向及び-方向に平面的に偏ってパンチP及びダイDに対してVカット溝10がズレたような場合であっても、位置ズレを補正(角度補正)することも可能となる。このように、本実施形態によれば、位置ズレに対する許容範囲を大きくして曲げ不良の発生を防止することが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 板面(表面)
2 板面(裏面)
10 Vカット溝
11 頂点
12 傾斜面
13,32 肩部
20 先端部
30 V溝
31 水平面(上面)

Claims (4)

  1. 相対的に移動可能に設けられたパンチとダイとを有する金型を備えた曲げ加工機によって、板状の被加工部材を曲げ加工する曲げ加工方法において、
    前記被加工部材に設けられた溝部よりも大きい先端部を有する前記パンチの該先端部を、該溝部に押し当てて該溝部に沿って曲げ加工を行うことにより、前記溝部の中心が前記パンチの中心と一致するように前記被加工部材が位置決めされることを特徴とし、
    前記溝部は、前記被加工部材の表面から該溝部の溝底部の頂点までの鉛直距離が該被加工部材の板厚の40%~60%の範囲となるように形成されており、
    前記溝部は、V形断面形状を有するように、切削加工により形成されている
    曲げ加工方法。
  2. 相対的に移動可能に設けられたパンチとダイとを有する金型を備えた曲げ加工機によって、板状の被加工部材を曲げ加工する曲げ加工方法において、
    前記被加工部材に設けられた溝部よりも大きい先端部を有する前記パンチの該先端部を、該溝部に押し当てて該溝部に沿って曲げ加工を行うことにより、前記溝部の中心が前記パンチの中心と一致するように前記被加工部材が位置決めされることを特徴とし、
    前記溝部は、前記被加工部材の表面から該溝部の溝底部の頂点までの鉛直距離が該被加工部材の板厚の40%~60%の範囲となるように形成されており、
    前記先端部は、曲線断面形状を有し、前記溝部の溝幅をaとし、前記先端部の曲率半径をRとした場合、該曲率半径Rが前記溝幅aの1/2の値よりも大きくなる(a/2<R)ように形成されている
    ことを特徴とする曲げ加工方法。
  3. 前記先端部は、前記ダイのダイ溝の溝幅をbとし、前記ダイ溝に押し込まれた前記被加工部材の裏面と水平面とのなす角度をθとし、前記被加工部材の板厚をcとした場合、前記曲率半径Rが前記溝幅bの1/2から前記板厚cをsinθで除算したものを減算した値以下となる(R≦b/2-(c/sinθ))ように形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の曲げ加工方法。
  4. 前記溝部は、前記溝底部の前記頂点が尖るように形成されている
    ことを特徴とする請求項記載の曲げ加工方法。
JP2020057982A 2020-03-27 2020-03-27 曲げ加工方法 Active JP7471890B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020057982A JP7471890B2 (ja) 2020-03-27 2020-03-27 曲げ加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020057982A JP7471890B2 (ja) 2020-03-27 2020-03-27 曲げ加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021154349A JP2021154349A (ja) 2021-10-07
JP7471890B2 true JP7471890B2 (ja) 2024-04-22

Family

ID=77919048

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020057982A Active JP7471890B2 (ja) 2020-03-27 2020-03-27 曲げ加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7471890B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012192421A (ja) 2011-03-15 2012-10-11 Hitachi Ltd 金属板の曲げ加工法、それに用いる加工工具、及びその曲げ加工法によって形成された曲げ加工品、並びに中間曲げ加工品
JP2020179958A (ja) 2019-04-24 2020-11-05 キヤノン株式会社 搬送ローラー、印刷装置、及び搬送ローラーの製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10109113A (ja) * 1996-10-03 1998-04-28 Suzue Seisakusho:Kk 板金加工用ダイス

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012192421A (ja) 2011-03-15 2012-10-11 Hitachi Ltd 金属板の曲げ加工法、それに用いる加工工具、及びその曲げ加工法によって形成された曲げ加工品、並びに中間曲げ加工品
JP2020179958A (ja) 2019-04-24 2020-11-05 キヤノン株式会社 搬送ローラー、印刷装置、及び搬送ローラーの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021154349A (ja) 2021-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5114688B2 (ja) 形状凍結性に優れた金属部材の成形方法
US10675696B2 (en) Method for machining a toothing, a machining tool, and a machine tool
US8365569B2 (en) Method and tool for the production of three-dimensional attachments by forming and fine blanking operations
JP2006289496A (ja) 円筒軸とその製造方法
KR101928916B1 (ko) 와인딩 칼라, 와인딩 칼라의 제조 장치 및 와인딩 칼라의 제조 방법
CN104903020A (zh) 冲压成型品的制造方法
JP2007203342A (ja) 円筒軸の製造方法
JP7471890B2 (ja) 曲げ加工方法
KR20110093706A (ko) 정밀 블랭킹된 마감 부품의 전단된 기능적 에지를 개선하기 위한 방법 및 장치
WO2015133224A1 (ja) 板状ワークの折曲げ加工方法及び金型並びに折曲げ加工品
WO2019188001A1 (ja) 鋼板の端曲げ方法および装置並びに鋼管の製造方法および設備
CN109821949B (zh) 一种模具正侧交刀处压料板轮廓加工方法
CN111954580B (zh) 钢板的端部弯曲方法及装置以及钢管的制造方法及设备
CN111918727B (zh) 钢板的端部弯曲方法及装置以及钢管的制造方法及设备
KR100321900B1 (ko) 완만한 경사면의 가공방법 및 상기 가공방법으로 가공된 완만한 경사면을 포함하는 금형 안내기구
JP2002001432A (ja) 中空ラック軸の製造方法
CN109931367B (zh) 一种直线型伞齿轮的啮合结构、减速机及该齿轮的制造方法
US20040200257A1 (en) Method and apparatus for producing a threaded projection on a plate-shaped workpiece
JPH10192981A (ja) 板材の曲げ加工方法およびその方法に用いる金型
KR102325591B1 (ko) 강판의 단굽힘 방법 및 장치 그리고 강관의 제조 방법 및 설비
JP7278258B2 (ja) チャック機構及びその製造方法
JP3713465B2 (ja) 転造加工方法
JP2019177398A (ja) 鋼板の端曲げ方法および装置並びに鋼管の製造方法および設備
JP2020192567A (ja) 曲げ加工品の製造方法及び曲げ加工品
WO2021034930A1 (en) Pre-weld modification technique for a custom welded blank

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230815

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7471890

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150