以下、本発明を実施するための例示的な形態について、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施の形態>
図1(a)は、第1の実施の形態に係る画像形成装置1の構成を示す概略図である。画像形成装置1は、外部機器から入力される画像情報に基づいて記録材に画像を形成するモノクロプリンターである。記録材には、普通紙及び厚紙等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート等のプラスチックフィルム、封筒やインデックス紙等の特殊形状のシート、並びに布等の、材質の異なる様々なシート材が含まれる。
[全体構成]
画像形成装置1は、図1(a)(b)に示すように、装置本体としてのプリンタ本体100と、プリンタ本体100に開閉可能に支持される読取装置200と、プリンタ本体100の外装面に取り付けられた操作部300と、を有している。プリンタ本体100は、記録材にトナー像を形成する画像形成部10と、画像形成部10に記録材を給送する給送部60と、画像形成部10によって形成されたトナー像を記録材に定着させる定着部70と、排出ローラ対80と、を有している。
画像形成部10は、スキャナユニット11と、電子写真方式のプロセスカートリッジ20と、プロセスカートリッジ20の感光ドラム21に形成されたトナー像を記録材に転写する転写ローラ12と、を有している。プロセスカートリッジ20は、感光ドラム21と、感光ドラム21の周囲に配置された帯電ローラ22と、前露光装置23と、現像ローラ31を含む現像装置30と、を有している。
感光ドラム21は、円筒型に成形された感光体である。本実施の形態の感光ドラム21は、アルミニウムで成形されたドラム状の基体上に、負帯電性の有機感光体で形成された感光層を有している。また、像担持体としての感光ドラム21は、モータによって所定の方向(図中時計周り方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。
帯電ローラ22は、感光ドラム21に所定の圧接力で接触し、帯電部を形成する。また、帯電ローラ22は、帯電高圧電源によって所望の帯電電圧を印加されることで、感光ドラム21の表面を所定の電位に均一に帯電させる。本実施の形態では、感光ドラム21は帯電ローラ22により負極性に帯電する。前露光装置23は、帯電部で安定した放電を生じさせるために、帯電部に侵入する前の感光ドラム21の表面電位を除電する。
露光手段としてのスキャナユニット11は、外部機器又は読取装置200から入力された画像情報に対応したレーザ光を、ポリゴンミラーを用いて感光ドラム21に照射することで、感光ドラム21の表面を走査露光する。この露光により、感光ドラム21の表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。なお、スキャナユニット11は、レーザスキャナ装置に限定されることはなく、例えば、感光ドラム21の長手方向に沿って複数のLEDが配列されたLEDアレイを有するLED露光装置を採用しても良い。
現像装置30は、現像剤を担持する現像剤担持体としての現像ローラ31と、現像装置30の枠体となる現像容器32と、現像ローラ31に現像剤を供給可能な供給ローラ33と、を備えている。現像ローラ31及び供給ローラ33は、現像容器32によって回転可能に支持されている。また、現像ローラ31は、感光ドラム21に対向するように、現像容器32の開口部に配置されている。供給ローラ33は現像ローラ31に回転可能に当接しており、現像容器32に収容されている現像剤としてのトナーは供給ローラ33によって現像ローラ31の表面に塗布される。なお、現像ローラ31に十分にトナーを供給できる構成であれば、必ずしも供給ローラ33は必要としない。
本実施の形態の現像装置30は、現像方式として接触現像方式を用いている。即ち、現像ローラ31に担持されたトナー層が、感光ドラム21と現像ローラ31とが対向する現像部(現像領域)において感光ドラム21と接触する。現像ローラ31には現像高圧電源によって現像電圧が印加される。現像電圧の下で、現像ローラ31に担持されたトナーが感光ドラム21の表面の電位分布に従って現像ローラ31からドラム表面に転移することで、静電潜像がトナー像に現像される。なお、本実施の形態では、反転現像方式を採用している。即ち、帯電工程において帯電させられた後、露光工程において露光されることで電荷量が減衰した感光ドラム21の表面領域にトナーが付着することでトナー像が形成される。
また、本実施の形態では、粒径が6[μm]で、正規の帯電極性が負極性のトナーを用いている。本実施の形態のトナーは一例として重合法により生成された重合トナーを採用している。また、本実施の形態のトナーは磁性成分を含有せず、主に分子間力や静電気力(鏡像力)によってトナーが現像ローラ31に担持される、所謂非磁性の一成分現像剤である。ただし、磁性成分を含有する一成分現像剤を用いてもよい。また、一成分現像剤には、トナー粒子以外にもトナーの流動性や帯電性能を調整するための添加物(例えば、ワックスやシリカ微粒子)が含まれている場合がある。また、現像剤として非磁性のトナーと磁性を有するキャリアとによって構成された二成分現像剤を用いてもよい。磁性を有する現像剤を用いる場合、現像剤担持体としては、例えば内側にマグネットが配置された円筒状の現像スリーブが用いられる。
現像容器32には、トナーを収容する第2トナー収容部としての収容部36と、収容部36の内部に配置される撹拌手段としての撹拌部材34と、が設けられている。撹拌部材34は、不図示のモータに駆動されて回動することで、現像容器32内のトナーを撹拌すると共に、現像ローラ31及び供給ローラ33に向け、トナーを送り込む。また、撹拌部材34は、現像に使用されず現像ローラ31から剥ぎ取られたトナーを現像容器内で循環させ、現像容器内のトナーを均一化する役割を有する。なお、撹拌部材34は、回動する形態に限定されない。例えば、揺動する形態の撹拌部材を採用しても良い。
また、現像ローラ31が配置される現像容器32の開口部には、現像ローラ31に担持されるトナーの量を規制する現像ブレード35が配置されている。現像ローラ31の表面に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って現像ブレード35との対向部を通過することで、均一に薄層化され、また摩擦帯電により負極性に帯電させられる。
給送部60は、図1(a)(b)に示すように、プリンタ本体100に開閉可能に支持される前扉61と、トレイ部62と、中板63と、トレイバネ64と、ピックアップローラ65と、を有している。トレイ部62は、前扉61が開かれることで現れる記録材収容空間の底面を構成しており、中板63は、トレイ部62に昇降可能に支持されている。トレイバネ64は、中板63を上方に付勢しており、中板63に積載された記録材Pをピックアップローラ65に押し付ける。なお、前扉61は、プリンタ本体100に対して閉じられた状態で記録材収容空間を閉塞し、プリンタ本体100に対して開かれた状態でトレイ部62、中板63と共に記録材Pを支持する。
定着部70は、記録材上のトナーを加熱して溶融させることで画像の定着処理を行う熱定着方式のものである。定着部70は、定着フィルム71と、定着フィルム71を加熱するセラミックヒータ等の定着ヒータと、定着ヒータの温度を測定するサーミスタと、定着フィルム71に圧接する加圧ローラ72と、を備える。
次に、画像形成装置1の画像形成動作について説明する。画像形成装置1に画像形成の指令が入力されると、画像形成装置1に接続された外部のコンピュータ又は読取装置200から入力された画像情報に基づいて、画像形成部10による画像形成プロセスが開始される。スキャナユニット11は、入力された画像情報に基づいて、感光ドラム21に向けてレーザ光を照射する。このとき感光ドラム21は、帯電ローラ22により予め帯電されており、レーザ光が照射されることで感光ドラム21上に静電潜像が形成される。その後、現像ローラ31によりこの静電潜像が現像され、感光ドラム21上にトナー像が形成される。
上述の画像形成プロセスに並行して、給送部60のピックアップローラ65は、前扉61、トレイ部62及び中板63に支持された記録材Pを送り出す。記録材Pは、ピックアップローラ65によってレジストレーションローラ対15に給送され、レジストレーションローラ対15のニップに突き当たることで斜行が補正される。そして、レジストレーションローラ対15は、トナー像の転写タイミングに合わせて駆動され、記録材Pを転写ローラ12及び感光ドラム21によって形成される転写ニップに向けて搬送する。
転写手段としての転写ローラ12には、転写高圧電源から転写電圧が印加され、レジストレーションローラ対15によって搬送される記録材Pに感光ドラム21に担持されているトナー像が転写される。トナー像を転写された記録材Pは、定着部70に搬送され、定着部70の定着フィルム71と加圧ローラ72との間のニップ部を通過する際にトナー像が加熱及び加圧される。これによりトナー粒子が溶融し、その後固着することで、トナー像が記録材Pに定着する。定着部70を通過した記録材Pは、排出手段としての排出ローラ対80によって画像形成装置1の外部(機外)に排出され、プリンタ本体100の上部に形成された積載部としての排出トレイ81に積載される。
排出トレイ81は、記録材の排出方向における下流に向けて上り傾斜しており、排出トレイ81に排出された記録材は、排出トレイ81を滑り下りることで、後端が規制面84によって整合される。
読取装置200は、内部に不図示の読取部を内蔵する読取ユニット201と、読取ユニット201に開閉可能に支持される圧板202と、を有している。読取ユニット201の上面には、読取部から出射される光を透過すると共に、原稿が載置される原稿台ガラス203が設けられている。
ユーザは、原稿の画像を読取装置200によって読取らせる場合には、圧板202を開いた状態で原稿台ガラス203上に原稿を載置する。そして、圧板202を閉じることで原稿台ガラス203上の原稿の位置ずれを防止し、例えば操作部300を操作することで画像形成装置1に読取指令を出力する。読取動作が開始されると、読取ユニット201内の読取部が副走査方向、すなわち画像形成装置1の操作部300を正面に臨んだ状態で左右方向に読取部が往復移動する。読取部は、発光部から原稿に対して光を出射しつつ、原稿によって反射した光を受光部によって受光し、光電変換することで原稿の画像を読み取る。なお、以下では、操作部300を正面に臨んだ状態を基準にして、前後方向、左右方向及び上下方向を規定する。
プリンタ本体100の上部には、積載トレイとしてのトップカバー82が設けられており、トップカバー82の上面には、積載面としての排出トレイ81が形成されている。トップカバー82には、図1(b)及び図2に示すように、開閉部材83が前後方向に延びる回動軸83aを中心に開閉可能に支持されている。トップカバー82の排出トレイ81には、上方に開口した開口部82aが形成されている。
開閉部材83は、トナーパック40が現像容器32に装着できないように補給口32aを覆う閉位置と、トナーパック40が現像容器32に装着できるように補給口32aを露出させる開位置と、の間を移動可能に構成される。開閉部材83は、閉位置において、排出トレイ81の一部として機能する。開閉部材83及び開口部82aは、排出トレイ81の左側に形成されている。また、開閉部材83は、トップカバー82に設けられた溝部82bから指を掛けることで左方向に開かれる。開閉部材83は、トップカバー82の形状に沿って、略L字状に形成されている。
排出トレイ81の開口部82aは、現像容器32の上部に形成されたトナー補給用の補給口32aが露出するように開口しており、開閉部材83が開かれることで、ユーザは補給口32aにアクセスすることができる。なお本実施の形態では、現像装置30が画像形成装置1に装着されている状態のまま、ユーザが補給用のトナーが充填されているトナーパック40(図1(a)(b)参照)から現像装置30へとトナーを補給する方式(直接補給方式)を採用している。トナーパック40は、画像形成装置1に装着された状態で、少なくとも一部が外部に露出している。
このため、プロセスカートリッジ20のトナー残量が少なくなった場合に、プロセスカートリッジ20をプリンタ本体100から取り出して新品のプロセスカートリッジに交換する作業が不要になるので、ユーザビリティを向上することができる。また、プロセスカートリッジ20全体を交換するよりも安価に現像容器32にトナーを補給することができる。なお、直接補給方式は、プロセスカートリッジ20の現像装置30のみを交換する場合に比しても、各種のローラやギヤ等を交換する必要が無いので、コストダウンできる。なお、画像形成装置1及びトナーパック40は、画像形成システム1000を構成している。
[転写残トナーの回収]
本実施の形態は、記録材Pに転写されずに感光ドラム21に残留した転写残トナーを現像装置30に回収し再利用するクリーナーレス構成を採用している。転写残トナーは、以下の工程で除去される。転写残トナーには正極性に帯電しているトナーや、負極性に帯電しているものの充分な電荷を有していないトナーが混在する。前露光装置23により転写後の感光ドラム21を除電し、帯電ローラ22による均一な放電を生じさせることで、転写残トナーは再び負極性に帯電させられる。帯電部において再び負極性に帯電させられた転写残トナーは、感光ドラム21の回転に伴い現像部に到達する。そして、帯電部を通過した感光ドラム21の表面領域は、転写残トナーが表面に付着した状態のまま、スキャナユニット11により露光されて静電潜像を書き込まれる。
ここで、現像部に到達した転写残トナーの挙動について、感光ドラム21の露光部と非露光部に分けて説明する。感光ドラム21の非露光部に付着している転写残トナーは、現像部において感光ドラム21の非露光部の電位(暗部電位)と現像電圧との電位差により現像ローラ31に転移し、現像容器32に回収される。これは、トナーの正規帯電極性が負極性であるものとして、現像ローラ31に印加される現像電圧が、非露光部の電位に対して相対的に正極性だからである。なお、現像容器32に回収されたトナーは、撹拌部材34によって現像容器内のトナーと撹拌されて分散すると共に、現像ローラ31に担持されることで再び現像工程に使用される。
一方、感光ドラム21の露光部に付着している転写残トナーは、現像部において感光ドラム21から現像ローラ31に転移せずにドラム表面に残る。これは、トナーの正規帯電極性が負極性であるものとして、現像ローラ31に印加される現像電圧が、露光部の電位(明部電位)よりもさらに負極性の電位となっているためである。ドラム表面に残った転写残トナーは、現像ローラ31から露光部へと転移する他のトナーと共に感光ドラム21に担持されて転写部へ移動し、転写部において記録材Sに転写される。
このように、本実施の形態は、転写残トナーを現像装置30に回収し再利用するクリーナーレス構成としたが、従来公知の感光ドラム21に当接するクリーニングブレードを使用して転写残トナーを回収する構成としてもよい。その場合、クリーニングブレードによって回収された転写残トナーは、現像装置30とは別に設置される回収容器に回収される。ただし、クリーナーレス構成とすることで、転写残トナー等を回収する回収容器の設置スペースが不要となって画像形成装置1のより一層の小型化が可能となり、また、転写残トナーを再利用することで印刷コストの低減を図ることもできる。
[トナーパックの構成]
次に、画像形成装置1に着脱可能であって、トナーを収容するトナー容器としてのトナーパック40の構成について説明する。図3(a)乃至図5に示すように、トナーパック40は、シャッタ部材41、シール部材504、補給ベース501、外輪部材510、内輪部材511及びパウチ503を有しており、これらの部材が組付けられて構成されている。トナー収容部及び第1トナー収容部としてのパウチ503は、トナーを収容する可撓性容器である。図3(a)乃至図5に1点破線で示す回転軸線zは、トナーパック40の回転中心線である。
容器ベース部としての補給ベース501は、回転軸線zに平行な軸線方向D1に沿って延びる側面としての外周部501bと、外周部501bに形成されるトナー排出口501rと、を有している。また、補給ベース501は、外周部501bに対して径方向内側に窪んだ凹部501fと、外周部501bから径方向外側に突出する凸部501y,501yと、を有している。排出口及び第1開口部としてのトナー排出口501rは、パウチ503に通ずる貫通孔である。凸部501y,501yは、互いに180度位相を異ならせて配置されている。
図4乃至図7に示すように、外輪部材510は、外周面が略六角形状に形成された樹脂部材であり、外輪部材510には、補給ベース501の凸部501y,501yが係合可能な係合部510y,510yが形成されている。外輪部材510は、内輪部材511を覆うように配置され、トナーパック40を把持する際の把手としての機能を果たすように、トナーパック40の最外形を形成している。すなわち、外輪部材510は、回転軸線zから径方向により離れた位置で操作されるため、ユーザが外輪部材510を操作する際に必要な力を低減し、ユーザビリティを向上することができる。
支持部材としての内輪部材511は、外輪部材510と同様に、外周面が略六角形状に形成された樹脂部材であり、パウチ503の開口部503a(図10(a)参照)に対して結合されている。これにより、パウチ503は、内輪部材511によって開口部503aが開いた状態で維持されるように開口部503aが支持される。そして、内輪部材511は、後述するように、開口部503aとトナー排出口501rとが通ずるように補給ベース501に固定される。内輪部材511とパウチ503との結合は、どのような方法であってもよく、例えば、ホットメルトなどの各種接着剤を用いた方法や、内輪部材511に対してパウチ503を熱溶着して結合する方法などがある。なお、外輪部材510の外周面は、多角形などユーザが掴んで回転させるときに滑りにくい形状であると好適である。
また、内輪部材511には、凸部501y,501yが係合可能な凹部511y,511yが形成されている。凹部511y,511yは、凸部501y,501yが貫通可能な溝形状を有しており、係合部510y,510yは、凸部501y,501yを囲むようなリブ形状を有している。
図6に示すように、内輪部材511は、補給ベース501に対して、凸部501yと凹部511yとが係合するように組付けられる。そして、図7に示すように、外輪部材510は、凸部501yと係合部510yとが係合するように組付けられる。これにより、外輪部材510及び内輪部材511は、補給ベース501に対する相対回転が規制されるように補給ベース501に支持される。
更に、凸部501yは、これら凹部511y及び係合部510yに対して、回転軸線zの軸線方向D1及び該軸線方向D1に直交する径方向において結合されている。例えば、凸部501yは、凹部511y及び係合部510yに対して圧入されてもよく、溶着や接着剤を用いて結合されてもよい。これにより、補給ベース501、外輪部材510、内輪部材511及びパウチ503は、図8(a)(b)に示すように、一体的に結合される。なお、外輪部材510は、軸線方向D1に直交する径方向において補給ベース501よりも回転軸線zから離れた位置に外周面510dを有する筒状部材である。また、内輪部材511は、外輪部材510の内側において、補給ベース501に固定されている。
以下、一体に結合された補給ベース501、外輪部材510、内輪部材511及びパウチ503を回転容器ユニット401とし、後述するように一体に結合されたシャッタ部材41及びシール部材504を容器シャッタユニット402とする。すなわち、トナーパック40は、図5に示すように、容器シャッタユニット402と、容器シャッタユニット402に対して相対回転可能な回転容器ユニット401と、を含む。回転容器ユニット401は、図8(a)示すように、容器シャッタユニット402に対して回転軸線zを中心に、z1方向及びz1方向とは反対のz2方向に回転可能に設けられている。
図9(a)(b)に示すように、容器シャッタとしてのシャッタ部材41は、略円筒形状の樹脂部材から構成されており、シャッタ部材41には、切欠き部41f及び溝部41g,41hが形成されている。切欠き部41f及び溝部41gは、シャッタ部材41の外周部に形成され、溝部41hは、シャッタ部材41の底面部に形成されている。切欠き部41fは、略矩形状であり、溝部41gは、シャッタ部材41の周方向における一部の範囲(約90°)で周方向に延びるように形成されている。また、溝部41hは、底面部においてシャッタ部材41の周方向における一部の範囲(約90°)で周方向に延びるように形成されている。
シール部材504は、弾性変形可能な発泡ウレタンや不織布等の材質で構成されており、両面テープ等でシャッタ部材41の内面に固定されている。より具体的には、シール部材504は、シャッタ部材41の切欠き部41fとは異なる位置に配置されている。すなわち、シール部材504及びシャッタ部材41は、互いに一体に結合され、容器シャッタユニット402を構成している。これにより、容器シャッタユニット402は、シール部材504とシャッタ部材41の界面でのトナー漏れを抑制できる。
図8(a)乃至図10(b)に示すように、回転容器ユニット401を容器シャッタユニット402に組み付ける際には、補給ベース501の外周部501bから突出するリブ501xとシャッタ部材41に形成された凹部41xとを位置合わせする。そして、リブ501xを凹部41xに貫通して組付けた状態が図10(a)となる。この時、補給ベース501の端部に形成された溝形状の内径部501eにシャッタ部材41の円筒部41cが挿入される。内径部501e及び円筒部41cは、それぞれ回転軸線zを同心とする円筒状の溝及び突起部である。このため、内径部501e(環状溝)に円筒部41c(環状リブ)が挿入されることで、補給ベース501がシャッタ部材41に対して回転軸線zを中心に回転可能に案内される。
更に、補給ベース501には、内径部501eの径方向内側に配置される穴部501k設けられている(図6参照)。そして、シャッタ部材41には、穴部501kに挿入される装着部41d(図9(a)参照)が設けられている。装着部41dには、トナーパック40の先端側に開口する被係合部41kが形成されており、被係合部41kは、2面取りされた形状の穴を画定する。このため、装着部41dは、被係合部41kの形状に合わせて、2面取りされた凸形状となっている。装着部41dの最外径は、穴部501kの内径よりも小さくなるように設定されており、装着部41dは、穴部501kの内部で自由に回転可能になっている。
また、外輪部材510のシャッタ部材41側の端面510xには、軸線方向D1に延びる複数(本実施の形態では4つ)のリブ510bが形成されている。そして、図10(b)に示すように、シャッタ部材41の基端部41bは、端面510x及びリブ501xによって囲まれて、軸線方向D1及び軸線方向D1に直交する径方向の移動が規制されている。これにより、補給ベース501を含む回転容器ユニット401は、シャッタ部材41を含む容器シャッタユニット402に対して、回転軸線zを中心に相対回転可能になるようにかつ軸線方向D1及び径方向の移動が規制されるように取り付けられる。
そして、シャッタ部材41に固定されたシール部材504は、補給ベース501の外周部501bに対して摺動する摺動面504bを有している。シール部材504は、外周部501bによってシャッタ部材41に近づく方向、すなわち軸線方向に直交する径方向における外側に押圧されて変形し、外周部501bと摺動面504bとの間に面圧を発生させる。これにより、シール部材504と補給ベース501との界面でのトナー漏れを抑制できる。
より詳しくは、回転軸線zの軸線方向D1に見た時に、補給ベース501及びシャッタ部材41は、円筒状の部材である。補給ベース501は、シャッタ部材41の内側においてシャッタ部材41の内周面41jに沿って回転軸線zを中心に回転するように構成されている。
図10(a)及び図11(a)は、補給ベース501に形成されたトナー排出口501rが、シャッタ部材41及びシール部材504によって遮蔽された状態を示している。この時、パウチ503に収容されているトナーは、パウチ503の開口部503a、内輪部材511の内方空間、補給ベース501の開口部501a及び補給ベース501の内方空間を通過して、トナー排出口501rまで移動することができる。しかしながら、トナー排出口501rは、シャッタ部材41及びシール部材504によって遮蔽されているため、トナーパック40単体の状態で、パウチ503内に収容されているトナーは外部に漏れださないようにシールされている。なお、パウチ503の開口部503aは、パウチ503の軸線方向D1における一端部に設けられている。
図10(b)及び図11(b)は、補給ベース501に形成されたトナー排出口501rが、シャッタ部材41及びシール部材504によって遮蔽されずに開放された状態を示している。この時、トナー排出口501rは、シャッタ部材41の切欠き部41fに臨む位置となっており、パウチ503に収容されたトナーは、トナー排出口501r及び切欠き部41fを介して、トナーパック40の外部に排出可能となっている。
例えば、図11(a)に示すトナーパック40の状態を遮蔽状態、図11(b)に示すトナーパック40の状態を開放状態とする。この場合、トナーパック40は、遮蔽状態から回転容器ユニット401を回転軸線zを中心に矢印z1方向におよそ90°回転させると、開放状態となる。また、トナーパック40は、開放状態から回転容器ユニット401を回転軸線zを中心に矢印z2方向におよそ90°回転させると、遮蔽状態となる。なお、回転容器ユニット401をどの程度回転させればトナーパック40が開放状態と遮蔽状態に遷移するかについては自由に設定してよい。
図11(a)に示すように、トナーパック40が遮蔽状態の時の補給ベース501の位置を遮蔽位置及び第1遮蔽位置、図11(b)に示すように、トナーパック40が開放状態の時の補給ベース501の位置を開放位置及び第1開放位置とする。
補給ベース501は、遮蔽位置において、シャッタ部材41によってトナー排出口501rが遮蔽される。また、補給ベース501は、開放位置において、パウチ503のトナーがトナー排出口501rを介してトナーパック40の外部に排出されるようにシャッタ部材41によってトナー排出口501rが開放される。
なお、ユーザは、トナーパック40を現像容器32に装着した後、外輪部材510の外周面を把持し、外輪部材510を回転軸線zを中心に矢印z1方向に回動させる。これにより、補給ベース501も回転軸線zを中心に矢印z1方向に回動し、補給ベース501のトナー排出口501rが切欠き部41fを介して露出する。その結果、トナーパック40が遮蔽状態から開放状態となり、パウチ503内のトナーをトナーパック40の外部へ排出することが可能となる。ここで、回転軸線zに平行な軸線方向D1は、鉛直方向に沿った方向であり、トナーパック40の画像形成装置1に対する装着方向は、軸線方向D1に沿った方向である。すなわち、トナーパック40は、回転軸線zの方向である軸線方向Dが鉛直方向に沿う方向となるように画像形成装置1に装着するように構成されている。
パウチ503の材質は、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタラート)などの樹脂シートやそれらの複合材や、不織布や紙及びそれらの樹脂との複合材などから構成されている。パウチ503がユーザにより弾性変形可能な部材で構成されている場合、ユーザが指でパウチ503を押したり絞ったりすることで、パウチ503内のトナーを容易に排出することができる。
ユーザは、パウチ503内のトナーを現像容器32へ排出し終わると、外輪部材510の外周面510dを把持し、外輪部材510を回転軸線zを中心に矢印z2方向へ回動させる。これにより、補給ベース501も回転軸線zを中心に矢印z2方向に回動し、補給ベース501のトナー排出口501rがシャッタ部材41及びシール部材504によって遮蔽される。その結果、トナーパック40が開放状態から遮蔽状態となり、現像容器32からトナーパック40を取り外すことが可能となる。
[現像容器のトナー受入部]
次に、現像容器32に設けられたトナー受入部600について説明する。トナー受入部600は、図12(a)乃至図15に示すように、受入ベースユニット602と、受入ベースユニット602に対して回転軸線zを中心に回転可能に支持される受入シャッタユニット601と、を有している。
図12(a)及び図13(a)は、収容部36に通ずる第2開口部としてのトナー供給口32rが遮蔽された状態を示し、図12(b)及び図13(b)は、トナー供給口32rが開放された状態を示す。以下、図12(a)及び図13(a)に示すように、トナー供給口32rが遮蔽されたトナー受入部600の状態を遮蔽状態とし、図12(b)及び図13(b)に示すように、トナー供給口32rが開放されたトナー受入部600の状態を開放状態とする。
受入ベースユニット602は、略円筒形状の本体ベース部としての円筒部32gと、ベースシール506と、シャッタ抑え部材512と、を有している。なお、本実施の形態では、円筒部32gは、現像容器32(図1(a)参照)に一体形成されているが、これに限定されない。例えば、円筒部32gは、現像容器32とは別部材から構成され、現像容器32に固定されていてもよい。また、円筒部32gは、現像容器32ではないプリンタ本体100の部分に設けられ、円筒部32gを介して現像容器32にトナーが補給される構成であっても良い。
円筒部32gは、トナーパック40から現像容器32の収容部36(図1(a)参照)へトナーが補給されるための補給口32aと、軸線方向D1に沿って延びる側面としての外周部32bと、外周部32bに形成されるトナー供給口32rと、を有している。また、円筒部32gは、その底面32h(図19(a)参照)から軸線方向D1において上方に突出する係合部32eを有している。係合部32eは、後述するように、シャッタ部材41の被係合部41kに係合する。すなわち、係合部32eは、2面取りされた穴形状の被係合部41kに対応して、2面取りされたボス形状を有している。
また、係合部32eには、シャッタ抑え部材512の孔部512eに圧入される。このため、孔部512eは、係合部32eと同様に、2面取りされた孔形状を有している。なお、シャッタ抑え部材512は、円筒部32gに受入シャッタユニット601のシャッタ部材507が組付けられた後に、円筒部32gの係合部32eに取り付けられる。また、本実施の形態では、シャッタ抑え部材512は、円筒部32gの係合部32eに圧入されて固定されたが、これに限定されない。例えば、シャッタ抑え部材512は、円筒部32gに対して溶着や接着剤を用いた方法等で固定されてもよい。
ベースシール506は、図16(a)(b)に示すように、弾性変形可能な発泡ウレタンや不織布等の材質で構成されており、両面テープ等で円筒部32gに固定される。これにより、ベースシール506は、ベースシール506と円筒部32gの界面でのトナー漏れを抑制できる。また、ベースシール506には、トナー供給口32rに対応する位置に開口部506aが設けられており、開口部506aを通過したトナーは、トナー供給口32rを通って現像容器32の収容部36(図1(a)参照)へ供給される。
受入シャッタユニット601は、図12(a)乃至図15及び図17に示すように、シャッタ部材507と、シャッタシート505と、を有している。なお、現像容器32(図1(a)参照)は、収容部36と、円筒部32gと、シャッタ部材507と、を含むと共に現像ローラ31を回転可能に支持する。そして、トナーパック40は、現像容器32に装着可能に構成される。
シャッタ部材507は、内径部507hと、外径部507kと、これら内径部507hと外径部507kとを接続する凸部507eと、を有している。凸部507eは、外径部507kよりも径方向内側に突出しており、図13に示すように、略扇形形状の水平部507xと、軸線方向D1に延びる立ち上がり部507sと、を有している。水平部507xは、トナーパック40のシャッタ部材41の溝部41g(9(a)参照)を通過可能に構成されている。また、立ち上がり部507sは、シャッタ部材41の溝部41h(9(a)参照)を通過可能に構成されている。
図17(a)(b)に示すように、立ち上がり部507sの外周面には、シャッタシート505が両面テープ等で固定されている。シャッタシート505は、厚み100[μm]程度のフィルムであり、シャッタシート505の先端部505aが立ち上がり部507sのエッジ部507aからはみ出るように配置されている。シャッタシート505の摺動面505kは、ベースシール506の摺動面506d(図16(a)参照)に対して摺動可能に構成されている。
シャッタ部材507の外径部507kには、トナーパック40の外輪部材510に形成されたリブ510b(図8(a)参照)が係合可能な溝部507p,507pが形成されている。これら溝部507p,507pは、径方向において互いに対向して配置されていると共に、外径部507kの周方向における一部の範囲(約90°)で周方向に延びるように形成されている。このため、溝部507p,507pによって、外径部507kの上部は、4つの区画に分けられ、これら4つの区画に対して、外輪部材510の4つのリブ510bが係合する。これにより、トナーパック40は、トナー受入部600に装着された状態で、約90°の範囲でのみ回転可能に構成される。よって、トナーパック40から現像容器32にトナーを補給する際に、トナーパック40の回転容器ユニット401を回転操作する範囲が明確となり、ユーザビリティを向上できる。
図18に示すように、シャッタ部材507の内径部507hには、案内溝部507cが形成されており、案内溝部507cには、円筒部32gの案内リブ32kが挿入される。図18(a)乃至図19(b)に示すように、案内溝部507c及び案内リブ32kはそれぞれ回転軸線zを同心とする円筒状の溝及び突起部である。このため、案内溝部507cに案内リブ32kが挿入されることで、シャッタ部材507が円筒部32gに対して回転軸線zを中心に回転可能に案内される。
また、シャッタ部材507の内周面507dは、円筒部32gのリブ32mに摺接可能に設けられている。このように、シャッタ部材507は、円筒部32gに対して、回転軸線zを中心に回転可能に支持されている。
更に、シャッタ部材507の内径部507hには、案内溝部507cの径方向内側に配置される孔部507qが形成されている。孔部507qには、係合部32eが貫通するが、孔部507qの外径は、係合部32eの最外径よりも大きくなるように設定されており、シャッタ部材507は、係合部32eに干渉することなく自由に回転可能になっている。
そして、シャッタ部材507が円筒部32gに組み付けられた後に、シャッタ抑え部材512が係合部32eに圧入される。これにより、シャッタ部材507のリブ507jは、軸線方向D1において、円筒部32gの底面32hとシャッタ抑え部材512との間に挟まれる。この結果、シャッタ部材507は、軸線方向D1の移動が規制される。すなわち、シャッタ部材507を含む受入シャッタユニット601は、円筒部32g及びシャッタ抑え部材512を含む受入ベースユニット602に対して、回転軸線zを中心に相対回転可能かつ軸線方向D1及び径方向に移動不能に取り付けられている。
円筒部32gに固定されたベースシール506は、シャッタ部材507に固定されたシャッタシート505によって円筒部32gに近づく方向、すなわち軸線方向D1に直交する径方向における外側に押圧されて変形する。これにより、ベースシール506の摺動面506dとシャッタシート505の摺動面505k(図17(a)参照)との間に面圧を発生させる。このため、現像容器32単体の状態で、現像容器32内にトナーが収容されていても、ベースシール506とシャッタシート505との界面でのトナー漏れを抑制できる。
[トナーパックと現像容器の円筒部との結合]
次に、トナーパック40と現像容器32との結合動作、離脱動作及びトナー排出口501r及びトナー供給口32rの開閉動作について説明する。図3(a)及び図11(a)は、トナー排出口501rがシャッタ部材41に取り付けられたシール部材504によって遮蔽された、トナーパック40の遮蔽状態を示している。図12(a)及び図13(a)は、トナー供給口32rがシャッタ部材507に取り付けられたシャッタシート505によって遮蔽された、トナー受入部600の遮蔽状態を示している。
通常、現像容器32へのトナーの補給を開始する際には、トナーパック40及びトナー受入部600のいずれも遮蔽状態となっている。言い換えれば、補給ベース501が第1遮蔽位置にある時は、軸線方向D1に直交する径方向から見たときにトナー排出口501rは円筒部32gのトナー供給口32rとオーバーラップしない位置にあり且つシャッタ部材507は第2遮蔽位置にある。
そして、ユーザは、図20(a)に示すように、トナーパック40をトナー受入部600に嵌め合わせる。この時、トナーパック40のシャッタ部材41に形成された被係合部41k(図3(a)参照)は、トナー受入部600の円筒部32gに形成された係合部32eに係合する。
被係合部41k及び係合部32eは、それぞれ2面取り形状を有しており、これらが係合するため、シャッタ部材41は、円筒部32gに対して、回転軸線zを中心に回動不能に取り付けられる。すなわち、被係合部41kは、トナーパック40が画像形成装置1に装着されたときに、画像形成装置1の係合部32eと係合することでシャッタ部材41の回転軸線zを中心とする回転が規制されるように構成される。
言い換えれば、トナーパック40は、円筒部32gに対するシャッタ部材507の回転軸線zを中心とする回転が規制されるように、且つ、補給ベース501がシャッタ部材507と共に回転するように、画像形成装置1に装着される。
また、トナー受入部600のシャッタ部材507に形成された凸部507e(図13(a)参照)が、トナーパック40のシャッタ部材41の切欠き部41fを貫通すると共に補給ベース501に形成された凹部501f(図8(a)参照)に係合する。なお、トナーパック40及びトナー受入部600のいずれも遮蔽状態の場合には、トナーパック40をトナー受入部600に嵌め合わせた際に、被係合部41k及び係合部32eの係合と、凸部507eと凹部501fの係合と、を同時に行うことができる。
ここで、ユーザが、図20(a)に示す状態から、外輪部材510の外周面510dを、回転軸線zを中心に矢印z1方向に回動させ、トナーパック40のトナーを現像容器32に補給する場合を考える。外輪部材510を矢印z1方向に回動させると、補給ベース501も連動して矢印z1方向に回動する。このとき、補給ベース501の凹部501fの段部501n(図8(a)参照)が、シャッタ部材507の凸部507eの被当接部としての端面507f(図13(a)参照)を押圧する。
言い換えれば、当接部としての段部501nは、トナーパック40が画像形成装置1に装着されたときに、シャッタ部材507が回転軸線zを中心としてシャッタ部材42と共に回転するように端面507fに当接する。これにより、本体シャッタとしてのシャッタ部材507は、補給ベース501と共に回転軸線zを中心に矢印z1方向に回動する。
一方で、トナー受入部600の円筒部32g及びトナーパック40のシャッタ部材41は、上述したように回動規制されているため、回動しない。このため、図11(b)に示すように、トナーパック40の補給ベース501が、シャッタ部材41に対して矢印z1方向に相対的に回動し、トナー排出口501rがシャッタ部材41の切欠き部41fに臨むようになる。すなわち、トナーパック40は、開放状態となって、トナーパック40内に収容されたトナーを排出可能となる。
これと同時に、図13(b)に示すように、トナー受入部600のシャッタ部材507が、円筒部32gに対して矢印z1方向に相対的に回動し、シャッタ部材507に固定されたシャッタシート505がトナー供給口32rから離間する。すなわち、トナー受入部600は、開放状態となって、トナーパック40から排出されるトナーを受け入れ可能となる。言い換えれば、シャッタ部材507は、トナーパック40から補給されたトナーがトナー供給口32rを介して現像容器32の収容部36に受け入れられるようにトナー供給口32rを開放する第2開放位置に位置している。また、補給ベース501が第1開放位置にある時は、軸線方向D1に直交する径方向から見たときにトナー排出口501rは円筒部32gのトナー供給口32rとオーバーラップする位置にあり且つシャッタ部材507は第2開放位置にある。
これにより、図20(b)に示すように、トナーパック40に収容されたトナーが、トナー供給口32r及びトナー排出口501rを通って現像容器32に補給される。なお、外輪部材510の回動角は、シャッタ部材507の凸部507eとシャッタ部材41の溝部41g,41hとの係合と、外輪部材510のリブ510bとシャッタ部材507の溝部507pとの係合と、によって、略90°に規制される。なお、外輪部材510の回動角は、略90°に限らず、90°未満や90°以上であってもよい。
また、シャッタ部材507の凸部507eがシャッタ部材41の溝部41gに係合することで、トナーパック40は、トナー受入部600に対して軸線方向D1に移動不能となり、トナーパック40をトナー受入部600に対してロックすることができる。これにより、トナー補給中に意図せずトナーパック40がトナー受入部600から外れて、トナーが画像形成装置1の内部に飛散してしまうことを低減し、トナー補給作業の作業性を向上することができる。
次に、ユーザが、図20(b)に示す状態から、外輪部材510の外周面510dを、回転軸線zを中心に矢印z2方向に回動させて、トナーパック40を現像容器32の円筒部32gから離脱させる場合を考える。外輪部材510を矢印z2方向に回動させると、補給ベース501も連動して矢印z2方向に回動する。このとき、補給ベース501の凹部501fの段部501m(図8(a)参照)が、シャッタ部材507の凸部507eの端面507g(図13(b)参照)を押圧する。これにより、シャッタ部材507は、補給ベース501と共に回転軸線zを中心に矢印z2方向に回動する。
一方で、トナー受入部600の円筒部32g及びトナーパック40のシャッタ部材41は、上述したように回動規制されているため、回動しない。このため、図11(a)に示すように、トナーパック40の補給ベース501が、シャッタ部材41に対して矢印z2方向に相対的に回動し、トナー排出口501rがシャッタ部材41に固定されたシール部材504(図10(a)参照)に臨むようになる。すなわち、トナーパック40は、遮蔽状態となって、トナーパック40内に収容されたトナーを排出不能となる。
これと同時に、図13(a)に示すように、トナー受入部600のシャッタ部材507が、円筒部32gに対して矢印z2方向に相対的に回動し、シャッタ部材507に固定されたシャッタシート505がトナー供給口32rを覆う。すなわち、トナー受入部600は、遮蔽状態となって、トナーパック40から排出されるトナーを受け入れ不能となる。このとき、シャッタ部材507は、トナー供給口32rを遮蔽する第2遮蔽位置に位置している。
この状態では、シャッタ部材507の凸部507eがシャッタ部材41の溝部41g,41hから離脱するため、トナーパック40をトナー受入部600から取り外すことができる。また、トナーパック40及びトナー受入部600のいずれも遮蔽状態となっているため、トナーを飛散させることなくトナーパック40をトナー受入部600から取り外すことができる。
[トナー漏れ抑制構成]
次に、トナーパック40とトナー受入部600との間でトナーの漏れを抑制するための構成について、図21(a)乃至図23(b)を参照して説明する。図21(a)乃至図23(b)は、トナーパック40と現像容器32のトナー受入部600との配置関係を示す模式断面図である。シール部材504やベースシール506は、それぞれ円筒状の曲面に配置されているが、ここでは平面として模式的に示している。
図21(a)乃至図23(b)は、トナーパック40及びトナー受入部600を軸線方向D1に視ている。なお、トナーパック40の外輪部材510(図20(a)参照)を矢印z1方向に回動すると、図21(a)乃至図23(b)では、補給ベース501が紙面左方向に移動する。
図21(a)は、現像容器32とトナーパック40とが結合される前の状態を示している。図21(b)は、図21(a)に示す状態から、トナーパック40を現像容器32に装着した状態であり、トナーパック40の補給ベース501やトナー受入部600のシャッタ部材507が回転する前の状態である。図21(b)に示す状態では、トナー供給口32r及びトナー排出口501rが遮蔽されており、パウチ503(図3(a)参照)内に収容されたトナーはトナーパック40の外部へ排出されることはない。
また、図21(c)は、図21(b)に示す状態から補給ベース501及びシャッタ部材507が回転軸線zを中心に矢印z1方向(図20(a)参照)に角度Θ1(0°<Θ1<90°)だけ回転した状態を示している。図22(a)は、図21(b)に示す状態から補給ベース501及びシャッタ部材507が矢印z1方向(図20a参照)に90°だけ回転した状態であり、トナー供給口32r及びトナー排出口501rが開放した状態を示している。
図21(b)に示すように、遮蔽状態のトナーパック40を遮蔽状態のトナー受入部600に装着した状態では、シャッタシート505の先端部505aは、補給ベース501の外周部501bに接触するように配置されている。また、補給ベース501の段部501nは、シャッタ部材507の端面507fに対して、回転軸線zを中心とする周方向において、隙間δ1を有して配置されている。補給ベース501の段部501mは、シャッタ部材507の端面507gに対して、回転軸線zを中心とする周方向において、隙間δ2を有して配置されている。
これらの隙間δ1,δ2は、ユーザが現像容器32に対してトナーパック40を装着する際の隙間(遊び)に相当する。隙間δ1,δ2があることで、トナーパック40を現像容器32に容易に装着することができ、トナーパック40の装着性を向上することができる。
トナーパック40を現像容器32のトナー受入部600に装着された後、ユーザは、補給ベース501を矢印z1方向に回動させる。すると、図21(c)に示すように、図21(b)において存在していた隙間δ1が無くなり、補給ベース501の段部501nがシャッタ部材507の端面507fに対して接触する。そして、端面507fは、段部501nによって押圧され、補給ベース501とシャッタ部材507とが一体となって矢印z1方向に回動する。なお、このとき隙間δ2は、初期状態より広い空間を有することとなる。また、シャッタシート505の先端部505aは、補給ベース501の外周部501bから離間することなく、外周部501bに当接するように構成されている。
更に、ユーザが補給ベース501を矢印z1方向に回動させると、図22(a)に示すように、トナー排出口501r及びトナー供給口32rがシャッタシート505及びシャッタ部材507によって覆われることなく開放される。すると、トナーパック40内に収容されたトナーは、トナー排出口501r及びトナー供給口32rを介して現像容器32内に供給される。このトナー供給の際、ベースシール506は、補給ベース501との界面へのトナーの進入を抑制している。
次に、トナーパック40からのトナー排出を終了してトナーパック40を取り外す場合、図22(b)に示すように、ユーザは図22(a)の状態から補給ベース501を矢印z2方向(紙面右方向)に角度Θ3(0°<Θ3<90°)回動させる。これにより、補給ベース501の段部501mがシャッタ部材507の端面507gに接触し、図22(a)において存在していた隙間δ2が無くなる。そして、端面507gは、段部501mによって押圧され、補給ベース501とシャッタ部材507とが一体となって矢印z2方向に回動する。なお、このとき隙間δ1は、初期状態より広い空間を有することとなる。
更に、ユーザが補給ベース501を矢印z2方向に回動させると、図23(a)に示すように、補給ベース501の段部501nとシャッタ部材507の端面507fとで形成される隙間δ1が、トナー供給口32rの上方に位置する。この時、シャッタシート505の先端部505aが補給ベース501の外周部501bに当接しているため、隙間δ1へのトナーの進入を抑制することができる。
ユーザが更に補給ベース501を矢印z2方向に回動させると、図23(b)に示すように、トナー排出口501rがシール部材504によって遮蔽され、トナー供給口32rがシャッタシート505及びシャッタ部材507によって遮蔽される。なお、この状態でトナーパック40を現像容器32の円筒部32gから離脱させることができ、トナーパック40を円筒部32gから離脱させると図21(a)に示す状態に戻る。以上により、トナー容器及び画像形成システムの一形態を提供することができる。
本実施の形態では、トナーパック40を遮蔽状態から開放状態にする際には、トナー排出口501rがシール部材504及びシャッタシート505の先端部505aによって確実に遮蔽される。このため、トナーパック40内のトナーがトナー排出口501rから漏れ出ることが抑制され、ユーザビリティを向上できる。
また、トナーパック40を開放状態から遮蔽状態にする際には、図23(a)に示す隙間δ1に相当する段部501nと端面507fとの間の空間がシャッタシート505の先端部505aによって確実に遮蔽されている。このため、隙間δ1にトナーが入り込み、トナーパック40を取り外したときに隙間δ1内のトナーが飛散することが抑制され、ユーザビリティを向上できる。
また、トナーパック40のトナー排出口501rは、補給ベース501の軸線方向D1に延びる外周部501bに形成されている。このため、例えばトナー排出口501rをトナーパック40の軸線方向D1における端部(例えば軸線方向D1に垂直な端面)に形成する場合に比して、トナー排出口501rの開口面積を広くとることができ、トナーの補給効率を向上できる。また、補給ベース501及び円筒部32gの外径を小さく構成することができる。
また、本実施の形態では、シャッタ部材41の内周面側に補給ベース501が配置されている。例えば、現像容器32に収容されるトナーがトナー補給途中で満タンとなってトナーパック40のトナーが一部しか補給できなかった場合に、補給ベース501のトナー排出口501rにはトナー(摺り切りトナー)が溜まっている。トナーパック40は、現像容器32から離脱される前に、現像容器32に装着された状態で回動されて開放状態から遮蔽状態となるが、この時、トナー排出口501rは、トナー排出口501rの外周面側からシャッタ部材41によって遮蔽される。このため、トナー排出口501rに溜まった摺り切りトナーがシャッタ部材41によって確実に封止された状態でトナーパック40が現像容器32から離脱し、摺り切りトナーが現像容器32の外部に飛散することを低減できる。
なお、本実施の形態では、トナーパック40のシャッタ部材41に形成された被係合部41kが、円筒部32gの係合部32eに係合する構成を用いて説明したが、これに限定されない。被係合部41k及び係合部32eは、それぞれ2面取り形状を有していたが、これに限定されない。例えば、被係合部41kを2面取りされたボス形状から構成し、係合部32eを2面取りされた穴形状から構成してもよい。また、被係合部41k及び係合部32eの形状に拘わらず、互いに圧入されたりスナップフィット形状によって係合されたりしてもよい。
<第2の実施の形態>
次いで、本発明の第2の実施の形態について説明するが、第2の実施の形態は、第1の実施の形態のトナー受入部600のシャッタ部材507を、シャッタ部材507Bに変更して構成したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
なお、第2の実施の形態に係るシャッタ部材507は、第1の実施の形態と同様に、図15に示すように、内径部507hと、外径部507kと、凸部507eと、を有している。すなわち、シャッタ部材507Bは、第1の実施の形態のシャッタ部材507に追加して、嵌合部513が設けられた点のみが異なる。
シャッタ部材507Bの嵌合部513は、図24(a)乃至図25に示すように、トナーパック40の外輪部材510が係合する略六角形状の開口部513aと、ユーザが回動操作可能なレバー部513bと、を有している。
図26は、第2の実施の形態に係る画像形成装置1Bを示す斜視図であり、図27は、第2の実施の形態に係る画像形成装置1Bを示す平面図である。画像形成装置1Bは、第1の実施の形態の画像形成装置1と基本的に同様の構成及び機能を有している。画像形成装置1Bの排出トレイ81には、図26及び図27に示すように、開口部82aが形成されており、開口部82aは、装置右側に配置されている。
シャッタ部材507Bの嵌合部513は、開口部82aを介して外部に露出しており、ユーザは、現像容器32(図1(a)参照)にトナーを補給する際には、トナーパック40を嵌合部513に嵌合させる。より具体的には、トナーパック40の外輪部材510を嵌合部513に嵌合させる。
そして、ユーザは、開口部82aから露出しているレバー部513bを操作して、レバー部513bを回転軸線z(図24(b)参照)を中心に回動させる。これにより、シャッタ部材507B及びトナーパック40の回転容器ユニット401(図5参照)が回動し、トナーパック40及びトナー受入部600Bが遮蔽状態から開放状態となる。この結果、トナーパック40内のトナーを現像容器32に補給することができる。
以上のように本実施の形態では、第1の実施の形態のように外輪部材510を操作するのではなく、シャッタ部材507Bのレバー部513bを操作することで、トナーパック40及びトナー受入部600Bを遮蔽状態から開放状態にすることができる。
レバー部513bを把持するためのスペースは、外輪部材510を把持するためのスペースよりも小さくて済むので、例えば開口部82aが小さい場合でもレバー部513bの操作性が良く、ユーザビリティを向上できる。なお、開口部82aは、画像形成装置1Bの筐体の強度上、及び画像形成装置1Bの内部への異物の侵入等を防ぐためには、小さい方が有利である。
また、レバー部513bは、トナーパック40の外輪部材510よりも回転軸線zから径方向により離れた位置に配置されているため、ユーザがレバー部513bを操作する際に必要な力を低減し、ユーザビリティを向上することができる。
なお、本実施の形態では、シャッタ部材507Bの嵌合部513に、トナーパック40の外輪部材510を嵌合させていたが、これに限定されない。例えば、外輪部材510ではなく、補給ベース501、内輪部材511及びパウチ503の少なくともいずれか1つをシャッタ部材507Bに対して固定してもよい。
<第3の実施の形態>
次いで、本発明の第3の実施の形態について説明するが、第3の実施の形態は、第1の実施の形態のシャッタ部材507Bを、シャッタ部材507Cに変更して構成したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
シャッタ部材507Cは、嵌合部515を有しており、嵌合部515は、図28(a)乃至図29に示すように、トナーパック40の外輪部材510が係合する略六角形状の開口部515aと、ギヤ部515bと、を有している。ギヤ部515bは、嵌合部515の外周部に形成されており、回転軸線zを中心とする周方向に複数の歯が配列されている。
画像形成装置1C(図30参照)の内部のフレーム(不図示)又は現像容器32(図1(a)参照)には、ガイド部材516が固定されており、ガイド部材516には、レバー部材514がw1方向及びw2方向にスライド移動可能に支持されている。レバー部材514は、ユーザが把持可能なレバー部514aと、ギヤ部515bに噛合するラック部514bと、を有している。
図30は、第3の実施の形態に係る画像形成装置1Cを示す斜視図であり、図31は、第3の実施の形態に係る画像形成装置1Cを示す平面図である。図32は、トナーパック40及びシャッタ部材507Cの周辺構成を示す拡大平面図である。画像形成装置1Cは、第1の実施の形態の画像形成装置1と基本的に同様の構成及び機能を有している。画像形成装置1Cの排出トレイ81には、図30及び図31に示すように、開口部82aが形成されており、開口部82aは、装置右側に配置されている。
シャッタ部材507Cの嵌合部515は、開口部82aを介して外部に露出しており、ユーザは、現像容器32(図1(a)参照)にトナーを補給する際には、トナーパック40を嵌合部515に嵌合させる。より具体的には、トナーパック40の外輪部材510を嵌合部515に嵌合させる。
そして、ユーザは、開口部82aから露出しているレバー部514aを操作して、図30乃至図32に示すように、例えばレバー部材514をw2方向にスライド移動させる。レバー部材514がw2方向にスライド移動することで、レバー部材514のラック部514bに噛合するギヤ部515bが回転駆動される。これにより、シャッタ部材507C及びトナーパック40の回転容器ユニット401(図5参照)が回動し、トナーパック40及びトナー受入部600Cが遮蔽状態から開放状態となる。この結果、トナーパック40内のトナーを現像容器32に補給することができる。
以上のように本実施の形態では、第1の実施の形態のように外輪部材510を操作するのではなく、レバー部材514のレバー部514aを操作することで、トナーパック40及びトナー受入部600Cを遮蔽状態から開放状態にすることができる。
レバー部514aを把持するためのスペースは、外輪部材510を把持するためのスペースよりも小さくて済むので、例えば開口部82aが小さい場合でもレバー部514aの操作性が良く、ユーザビリティを向上できる。なお、開口部82aは、画像形成装置1Cの筐体の強度上、及び画像形成装置1Cの内部への異物の侵入等を防ぐためには、小さい方が有利である。
また、レバー部514aは、トナーパック40の外輪部材510よりも回転軸線zから径方向により離れた位置に配置されているため、ユーザがレバー部514aを操作する際に必要な力を低減し、ユーザビリティを向上することができる。
なお、本実施の形態では、シャッタ部材507Cの嵌合部515に、トナーパック40の外輪部材510を嵌合させていたが、これに限定されない。例えば、外輪部材510ではなく、補給ベース501、内輪部材511及びパウチ503の少なくともいずれか1つをシャッタ部材507Cに対して固定してもよい。
<第4の実施の形態>
次いで、本発明の第4の実施の形態について説明するが、第4の実施の形態は、第1の実施の形態のトナーパック40の構成を変更したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
以下、画像形成装置1(図1(a)参照)に着脱可能であって、トナーを収容するトナー容器としてのトナーパック40の構成について説明する。トナー容器としてのトナーパック40Dは、図33(a)乃至図36(b)に示すように、シャッタ部材41D、シール部材504D、補給ベース501D、内輪部材511及びパウチ503を有しており、これらの部材が組付けられて構成されている。
補給ベース501Dには、内輪部材511が結合されており、内輪部材511には、パウチ503が結合されている。パウチ503の内部には、トナーが収容されている。補給ベース501Dは、図34及び図35に示すように、固定面501sには、トナー排出口501rが形成されている。
また、固定面501sには、両面テープ等でシール部材504Dが固定されており、シール部材504Dには、トナー排出口501rに対応する位置に開口部504hが形成されている。シール部材504Dは、弾性変形可能な発泡ウレタンや不織布等の材質で構成されている。
補給ベース501Dには、固定面501sに固定されたシール部材504Dの摺動面504tと面一となるように形成された摺動面501tが形成されている。すなわち、摺動面501tと固定面501sとの間には、段差が設けられている。
図36(a)は、シャッタ部材41Dによってトナー排出口501r及び開口部504hが遮蔽された状態を示し、図36(b)は、トナー排出口501r及び開口部504hが開放された状態を示す。トナーパック40Dは、現像容器32に対して後述する移動方向MDに沿った方向に装着される。トナー排出口501rは、移動方向MDに沿って延びる固定面501sに形成されている。また、図36(a)(b)に示すように、補給ベース501Dには、シャッタ部材41Dが移動方向MDにスライド移動可能に支持されている。シャッタ部材41Dは、摺動面501t,504tに摺動するようにスライド移動可能に構成されており、不図示のバネにより、図36(a)に示す位置に付勢されている。これにより、トナー排出口501rからトナーが漏れ出ることを低減できる。また、シャッタ部材41Dの側面41vからは、突起部41wが突出している。
ユーザは、図33(a)に示すように、現像容器32にトナーを補給する際には、トナーパック40Dを現像容器32に装着する。この時、画像形成装置1(図1(a)参照)に設けられた規制部材901にシャッタ部材41Dの突起部41wが係合し、シャッタ部材41Dは、規制部材901によってトナーパック40Dの装着方向、すなわち移動方向MDにおいて移動規制される。
ユーザが、更に内輪部材511を掴んでトナーパック40Dを移動方向MDに平行な装着方向に移動させると、シャッタ部材41Dが規制部材901に規制されて停止した状態で、補給ベース501D及びパウチ503が内輪部材511と共に下方に移動する。これにより、開口部504h及びトナー排出口501rがシャッタ部材41Dから露出し、トナーパック40Dに収容されたトナーが、開口部504h及びトナー排出口501rを通って現像容器32に補給される。
以上のように、本実施の形態は、トナーパック40Dを現像容器32に対して装着方向に移動させるだけで、開口部504h及びトナー排出口501rが開放され、トナーを補給することができる。このため、補給作業を容易に行うことができ、ユーザビリティを向上することができる。