JP7471364B2 - 情報処理装置、データ通信方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

情報処理装置、データ通信方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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本発明は、車両等の移動体の周辺情報を取得する技術に関する。
従来から、車両に設置されたセンサの出力に基づき地図データを更新する技術が知られている。例えば、特許文献1には、車両等の移動体に設置されたセンサの出力に基づいて部分地図の変化点を検出した場合に、当該変化点に関する変化点情報をサーバ装置に送信する運転支援装置が開示されている。また、非特許文献1には、車両側のセンサが検出したデータをクラウドサーバで収集するためのデータフォーマットに関する仕様が開示されている。
特開2016-156973号公報
here社ホームページ、Vehicle Sensor Data Cloud Ingestion Interface Specification(v2.0.2),[平成29年10月27日検索]、インターネット<URL:https://lts.cms.here.com/static-cloud-content/Company_Site/2015_06/Vehicle_Sensor_Data_Cloud_Ingestion_Interface_Specification.pdf>
サーバ装置が車両から各種のデータを収集する場合、サーバ装置が車両に要求するデータの量や内容は、対象となる地域や車両の状況などに応じて変化する。例えば、対象となる地域に多数の車両が存在する場合には、サーバ装置へ送信されるデータ量が多くなり過ぎないように制御する必要がある。また、サーバ装置は、車両側において使用するセンサの種類、データを取得する際の車両の位置や方向、取得したデータの信頼度などについて一定の条件を満たすデータのみを要求する場合がある。さらに、サーバ装置からデータの生成及び送信の要求を受けた車両が、センサの不良などが原因で要求されたデータを生成できない場合には、代わりに他の車両がデータを生成してサーバへ送信することが必要となる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、状況に応じてサーバ装置が車両から収集するデータの量や内容を適正に制御可能とすることを目的とする。
請求項に記載の発明は、移動体に搭載された端末装置と通信する情報処理装置であって、検出すべき地物を特定する地物特定データと、前記端末装置が検出した地物のうち、送信すべき地物データの信頼度の下限値を示す信頼度データと、を含む送信データを生成する生成手段と、前記送信データを前記端末装置へ送信する送信手段と、を備える。
請求項に記載の発明は、移動体に搭載された端末装置と通信する情報処理装置により実行されるデータ通信方法であって、検出すべき地物を特定する地物特定データと、前記端末装置が検出した地物のうち、送信すべき地物データの信頼度の下限値を示す信頼度データと、を含む送信データを前記端末装置へ送信する送信工程を備える。
請求項に記載の発明は、コンピュータを備え、移動体に搭載された端末装置と通信する情報処理装置により実行されるプログラムであって、
検出すべき地物を特定する地物特定データと、前記端末装置が検出した地物のうち、送信すべき地物データの信頼度の下限値を示す信頼度データと、を含む送信データを前記端末装置へ送信する送信手段として前記コンピュータを機能させる。
データ収集システムの概略構成を示すブロック図である。 端末装置の構成を示すブロック図である。 端末装置が実行する処理概要を示したブロック図である。 サーバ装置の構成を示すブロック図である。 代表アップロードリクエストのフォーマットを示す。 代表アップロードリクエスト処理のフローチャートである。 代表アップロードデータのフォーマットを示す。 代表アップロード処理のフローチャートである。 代理アップロードリクエストのフォーマットを示す。 代理アップロードリクエスト処理のフローチャートである。 代理アップロードデータのフォーマットを示す。 代理アップロード処理のフローチャートである。 センサ指定アップロードリクエストのフォーマットを示す。 センサ指定アップロードリクエスト処理のフローチャートである。 位置/向き指定アップロードリクエストのフォーマットを示す。 位置/向き指定アップロードリクエスト処理のフローチャートである。 信頼度指定アップロードリクエストのフォーマットを示す。 信頼度指定アップロードリクエスト処理のフローチャートである。
本発明の1つの好適な実施形態は、情報処理装置から移動体に搭載された端末装置へ送信され、当該端末装置が検出した地物に関する地物データを前記情報処理装置へ送信することを要求する送信データのデータ構造であって、検出すべき地物を特定する地物特定データと、前記地物の検出に使用するセンサを指定する指定データと、を含み、前記指定データにより指定されたセンサを用いて検出した地物データを前記情報処理装置へ送信させるために用いられる。
上記の送信データは、情報処理装置から移動体に搭載された端末装置へ送信され、当該端末装置が検出した地物に関する地物データを情報処理装置へ送信することを要求するものである。そのデータ構造は、検出すべき地物を特定する地物特定データと、地物の検出に使用するセンサを指定する指定データと、を含む。そのデータ構造は、指定データにより指定されたセンサを用いて検出した地物データを情報処理装置へ送信させるために用いられる。
上記のデータ構造の一態様は、地物の検出に使用する複数のセンサの優先順位を指定する優先順位データを含む。この態様では、情報処理装置は、端末装置が使用する複数のセンサの優先順位を指定することができる。
上記のデータ構造の他の一態様は、前記地物の検出を行う範囲を指定する検出範囲データを含む。この態様では、情報処理装置は、地物の検出を行う範囲を指定することができる。
上記のデータ構造の他の一態様は、前記検出すべき地物の種別を示す種別データを含む。この態様では、情報処理装置は、検出すべき地物の種別を指定することができる。
本発明の他の好適な実施形態は、移動体に搭載された端末装置と通信する情報処理装置であって、前記端末装置が検出すべき地物を特定する地物特定データと、前記地物の検出に使用するセンサを指定する指定データと、を含む送信データを前記端末装置へ送信する送信手段を備える。
上記の情報処理装置は、移動体に搭載された端末装置と通信する。送信手段は、端末装置が検出すべき地物を特定する地物特定データと、地物の検出に使用するセンサを指定する指定データと、を含む送信データを端末装置へ送信する。これにより、情報処理装置は、指定データにより指定されたセンサを用いて検出した地物データを情報処理装置へ送信させることができる。
本発明の他の好適な実施形態は、移動体に搭載された端末装置と通信する情報処理装置により実行されるデータ通信方法であって、前記端末装置が検出すべき地物を特定する地物特定データと、前記地物の検出に使用するセンサを指定する指定データと、を含む送信データを前記端末装置へ送信する送信工程を備える。
上記のデータ通信方法は、移動体に搭載された端末装置と通信する情報処理装置により実行される。送信工程は、前記端末装置が検出すべき地物を特定する地物特定データと、地物の検出に使用するセンサを指定する指定データと、を含む送信データを端末装置へ送信する。これにより、情報処理装置は、指定データにより指定されたセンサを用いて検出した地物データを情報処理装置へ送信させることができる。
本発明の他の好適な実施形態は、コンピュータを備え、移動体に搭載された端末装置と通信する情報処理装置により実行されるプログラムであって、前記端末装置が検出すべき地物を特定する地物特定データと、前記地物の検出に使用するセンサを指定する指定データと、を含む送信データを前記端末装置へ送信する送信手段として前記コンピュータを機能させる。このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記の情報処理装置を実現することができる。このプログラムは、記憶媒体に記憶して取り扱うことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[データ収集システム]
(全体構成)
図1は、実施例に係るデータ収集システムの概略構成である。データ収集システムは、移動体である車両と共に移動する端末装置1と、各端末装置1とネットワークを介して通信を行うサーバ装置2とを備える。そして、データ収集システムは、各端末装置1から送信された情報に基づき、サーバ装置2が保有する地図やその他の情報を更新する。なお、以後において、「地図」とは、従来の経路案内用の車載機が参照するデータに加えて、ADAS(Advanced Driver Assistance System)や自動運転に用いられるデータも含むものとする。
サーバ装置2は、各車両の端末装置1と通信セッションを確立し、車両の周辺環境に関するデータ(以下、「周辺環境データ」と呼ぶ。)をサーバ装置2へ送信することを要求するリクエストDrを端末装置1へ送信する。端末装置1は、要求された周辺環境データを含むアップロードデータDuをサーバ装置2に送信する。具体的には、端末装置1は、サーバ装置2と通信セッションを確立した場合に、端末装置1が搭載された車両の属性情報等をアップロードデータDuに含めてサーバ装置2へ送信する。また、端末装置1は、カメラやライダ(LIDAR:Laser Illuminated Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging又はLiDAR:Light Detection and Ranging)などから構成されるセンサ部7の出力に基づき周辺環境データを生成し、アップロードデータDuに含めてサーバ装置2へ送信する。
サーバ装置2は、各端末装置1からアップロードデータDuを受信して記憶する。サーバ装置2は、例えば、収集したアップロードデータDuに基づき、地図データの作成基準時点からの変化部分(変化点)を検出し、検出した変化点を反映するための地図データの更新などを行う。
また、端末装置1は、他の端末装置1との間で車車間通信データDvを送受信することにより、車車間通信を行う。なお、端末装置1は、車両に取り付けられた車載機又は車載機の一部であってもよく、車両の一部であってもよい。あるいは、センサ部7を接続することができれば、端末装置1はノート型PC等の可搬性のある端末機器であってもよい。
(端末装置の構成)
図2は、端末装置1の機能的構成を表すブロック図を示す。図2に示すように、端末装置1は、主に通信部11と、記憶部12と、入力部13と、制御部14と、インターフェース15と、出力部16とを有する。端末装置1内の各要素は、バスライン98を介して相互に接続されている。
通信部11は、制御部14の制御に基づき、アップロードデータDuをサーバ装置2へ送信したり、地図DB4を更新するための地図データをサーバ装置2から受信したりする。また、通信部11は、車両を制御するための信号を車両に送信する処理、車両の状態に関する信号を車両から受信する処理を行ってもよい。
記憶部12は、制御部14が実行するプログラムや、制御部14が所定の処理を実行する為に必要な情報を記憶する。本実施例では、記憶部12は、複数の地図DB4と、センサデータキャッシュ6と、車両属性情報IVとを記憶する。
地図DB4は、例えば、道路データ、施設データ、及び、道路周辺の地物データなどを含むデータベースである。道路データには、経路探索用の車線ネットワークデータ、道路形状データ、交通法規データなどが含まれる。地物データは、道路標識等の看板や停止線等の道路標示、センターライン等の道路区画線や道路沿いの構造物等の情報を含む。また、地物データは、自車位置推定に用いるための地物の高精度な点群情報などを含んでもよい。その他、地図DB4には、位置推定に必要な種々のデータが記憶されてもよい。なお、記憶部12は、データの種類(道路データ、施設データ、地物データ)ごとに分けられた複数の地図DB4を記憶してもよく、用途(案内用、自動運転用、障害検知用)等に分けられた複数の地図DB4を記憶してもよい。
センサデータキャッシュ6は、センサ部7の出力データ(いわゆる生データ)を一時的に保持するキャッシュメモリである。車両属性情報IVは、車両の種別、車両ID、車両長さ、車幅、車高などの車両サイズ、車両の燃料タイプなど、端末装置1を搭載した車両の属性に関する情報を示す。
入力部13は、ユーザが操作するためのボタン、タッチパネル、リモートコントローラ、音声入力装置等であり、例えば、経路探索のための目的地を指定する入力、自動運転のオン及びオフを指定する入力などを受け付け、生成した入力信号を制御部14へ供給する。出力部16は、例えば、制御部14の制御に基づき出力を行うディスプレイやスピーカ等である。
インターフェース15は、センサ部7の出力データを制御部14やセンサデータキャッシュ6に供給するためのインターフェース動作を行う。センサ部7は、ライダ31やカメラ32などの車両の周辺環境を認識するための複数の外界センサと、GPS受信機33、ジャイロセンサ34、ポジションセンサ35、3軸センサ36などの内界センサを含む。ライダ31は、外界に存在する物体までの距離を離散的に測定し、当該物体の表面を3次元の点群として認識し、点群データを生成する。カメラ32は、車両から撮影した画像データを生成する。ポジションセンサ35は、各外界センサの位置を検出するために設けられ、3軸センサ36は、各外界センサの姿勢を検出するために設けられている。なお、センサ部7は、図2に示した外界センサ及び内界センサ以外の任意の外界センサ及び内界センサを有してもよい。例えば、センサ部7は、外界センサとして、超音波センサ、赤外線センサ、マイクなどを含んでもよい。
制御部14は、1または複数のプラットフォーム上で所定のプログラムを実行するCPUなどを含み、端末装置1の全体を制御する。制御部14は、機能的には、位置推定部17と、オブジェクト検出部18と、アップロードデータ生成部19とを含む。図3は、端末装置1の位置推定部17、オブジェクト検出部18、及びアップロードデータ生成部19の処理概要を示したブロック図である。
位置推定部17は、センサデータキャッシュ6に保持されているセンサ部7の出力データ及び地図DB4に基づき、自車位置(車両の姿勢も含む)を推定する。位置推定部17は、種々の位置推定方法を実行可能となっている。位置推定部17は、例えば、GPS受信機33及びジャイロセンサ34等の自立測位センサの出力に基づくデッドレコニング(自律航法)による自車位置推定方法、自律航法に地図DB4の道路データなどをさらに照合する処理(マップマッチング)を行う自車位置推定方法、周囲に存在する所定のオブジェクト(ランドマーク)を基準としてライダ31やカメラ32などの外界センサの出力データと地図DB4の地物情報が示すランドマークの位置情報とに基づく自車位置推定方法などを実行する。そして、位置推定部17は、現在実行可能な位置推定方法の中から最も高い推定精度となる位置推定方法を実行し、実行した位置推定方法に基づき得られた自車位置等を示した自車位置情報を、アップロードデータ生成部19へ供給する。位置推定部17は、実行した位置推定方法を特定する情報を自車位置情報に含めてアップロードデータ生成部19へ供給する。
オブジェクト検出部18は、センサ部7が出力する点群情報、画像データ、音声データ等に基づき、所定のオブジェクトを検出する。この場合、例えば、オブジェクト検出部18は、位置推定部17が推定した自車位置に基づき、センサ部7により検出したオブジェクトに対応する地物データを地図DB4から抽出する。そして、オブジェクト検出部18は、センサ部7により検出したオブジェクトの位置及び形状等と、地図DB4から抽出した地物データが示すオブジェクトの位置及び形状等とに違いがある場合、又は、地図DB4に該当する地物データが存在しない場合などに、センサ部7により検出したオブジェクトに関する情報(「オブジェクトデータ」とも呼ぶ。)を、アップロードデータ生成部19へ供給する。
なお、オブジェクト検出部18は、センサ部7により検出したオブジェクトと地図DB4の地物情報が示すオブジェクトとに形状や位置等に違いがあるか否かに関わらず、特定のオブジェクトを検出した場合に、当該オブジェクトに関するオブジェクトデータをアップロードデータ生成部19へ供給してもよい。例えば、オブジェクト検出部18は、センサ部7の出力に基づき、道路標識の内容、形状、位置等を認識した場合、又は、車線境界(即ち区画線等)の位置、形状等を認識した場合に、これらの認識結果をオブジェクトデータとしてアップロードデータ生成部19へ供給してもよい。
アップロードデータ生成部19は、位置推定部17から供給される自車位置情報と、オブジェクト検出部18から供給されるオブジェクトデータと、センサデータキャッシュ6から供給されるセンサ部6の出力データ(いわゆる生データ)とに基づき、アップロードデータDuを生成する。そして、アップロードデータ生成部19は、生成したアップロードデータDuを、通信部11によりサーバ装置2へ送信する。例えば、アップロードデータ生成部19は、サーバ装置2との通信セッションを確立した場合に、車両属性情報IVを含むアップロードデータDuを生成し、生成したアップロードデータDuを通信部11によりサーバ装置2へ送信する。
(サーバ装置)
図4は、サーバ装置2の機能的構成を示すブロック図を示す。図4に示すように、サーバ装置2は、主に通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。サーバ装置2内の各要素は、バスライン99を介して相互に接続されている。
通信部21は、制御部23の制御に基づき、各端末装置1からアップロードデータDuを受信したり、地図DB4を更新するための地図データを各端末装置1へ送信したりする。
記憶部22は、制御部23が実行するプログラムや、制御部23が所定の処理を実行する為に必要な情報を記憶する。本実施例では、記憶部22は、配信地図DB5を記憶する。
配信地図DB5は、各端末装置1に配信するための地図データであり、各端末装置1から受信するアップロードデータDuに基づき更新が行われる。配信地図DB5は、地図DB4と同様に、道路データ、施設データ、道路周辺の地物データなど、自動運転やADASなどで使用される種々のデータを記憶している。
制御部23は、所定のプログラムを実行するCPUなどを含み、サーバ装置2の全体を制御する。本実施例では、制御部23は、通信部21によりアップロードデータDuを端末装置1から受信した場合に、アップロードデータDuに含まれる周辺環境データに基づいて配信地図DB内の地図データを更新する。
上記の構成において、車両は本発明の移動体の一例であり、サーバ装置2は本発明の情報処理装置の一例である。
[周辺環境データの収集]
以下、データ収集システムによる周辺環境データの収集方法の実施例について説明する。
(第1実施例)
第1実施例は、サーバ装置2から周辺環境データのアップロードを要求された複数の車両の端末装置1が協調して周辺環境データをアップロードするものである。なお、「協調する」とは、データのアップロードを要求された複数の端末装置1のうちのいずれかが、複数の端末装置1の代表として周辺環境データをサーバ装置2へ送信することを言う。
サーバ装置2が端末装置1を利用して周辺環境データを収集する場合、車両の走行密度が高いエリアにおいては、サーバ装置2は全ての車両の端末装置1からデータを取得することは必要ではない。即ち、同じ周辺環境データが多数の端末装置1から送信されても意味はなく、むしろサーバ装置2側での処理の負担が大きくなる。そこで、サーバ装置2は、端末装置1に周辺環境データのアップロードをリクエストする際、複数の端末装置1間で協調し、複数の端末装置1を代表する1つの端末装置1(以下、「代表端末装置1」とも呼ぶ。)が周辺環境データをサーバ装置2へアップロードすることを指示、又は、許可することとする。その一方で、特定の周辺環境データについては、できる限り多数のデータを収集したいことがあるため、協調を禁止し、全ての端末装置1に周辺環境データのアップロードを要求することもできるようにする。このため、サーバ装置2は、代表端末装置1による周辺環境データのアップロード(以下、「代表アップロード」と呼ぶ。)を指示、許可又は禁止する情報を含めたリクエスト(以下、「代表アップロードリクエスト」と呼ぶ。)を端末装置1へ送信する。
図5は、代表アップロードリクエストのフォーマットを示す。代表アップロードリクエストは、複数の端末装置1のうちの1つの端末装置1が代表して周辺環境データをアップロードすることを求めるリクエストであり、サーバ装置2から複数の車両の端末装置1に送信される。
図5に示すように、代表アップロードリクエストは、「基本情報部」と、「特有情報部」とを含む。基本情報部は、サーバ装置2から端末装置1へのリクエストにおいて必要な基本的な情報を含む部分であり、「ヘッダ」、「対象車両情報」、「対象エリア情報」を含む。「ヘッダ」は、サーバ装置2と端末装置1との間で行われる通信で使用されるデータフォーマットのバージョンと、そのリクエストが送信された時刻を示すタイムスタンプとを含む。「対象車両情報」は、リクエストの送信先の車両を特定する情報であり、例えば車両IDなどである。「対象エリア情報」は、そのリクエストの送信対象エリアを特定する情報であり、例えば地図データにおけるリンクIDやエリアIDなどである。よって、サーバ装置2から端末装置1へ送信されるリクエストは、対象エリア情報が示す対象エリアに存在し、対象車両情報により特定される車両の端末装置1へ送信されることになる。
代表アップロードリクエストの特有情報部は、「代表アップロードフラグ」、「代表台数」、「周辺環境位置」、「計測開始位置」、「計測終了位置」、「アップロード時間間隔」、「周辺環境種別」、「センサ種別」を含む。
「代表アップロードフラグ」は、代表アップロードリクエストを受信した複数の端末装置1が協調して周辺環境データをアップロードするか否かを示すフラグである。本実施例では、代表アップロードフラグ「1」は、複数の端末装置1が協調し、代表となった端末装置1が周辺環境データをサーバ装置2へアップロードすることが要求されていることを示す。代表アップロードフラグ「0」は、複数の端末装置1が協調する必要はなく、各端末装置1が個別に周辺環境データをサーバ装置2へアップロードすることが要求されていることを示す。代表アップロードフラグ「2」は、複数の端末装置1が協調してもよいことを示す。この場合、協調は許可されているが義務ではない。よって、複数の端末装置1が協調し、代表端末装置1が周辺環境データをサーバ装置2にアップロードしてもよく、各端末装置1が個別に周辺環境データをサーバ装置2へアップロードしてもよい。
「代表台数」は、複数の端末装置1が協調する場合に、1つの代表端末装置1が他の何台の端末装置1を代表しているかを示す。例えば、代表台数が「10」である場合、代表アップロードリクエストを受信した10台の端末装置1が協調して1つの代表端末装置1を決定し、その代表端末装置1が周辺環境データをサーバ装置2へアップロードすることになる。
「周辺環境位置」は、サーバ装置2がデータを要求する周辺環境の位置を示す情報であり、周辺環境の位置又は周辺環境のIDを含む。例えば、サーバ装置2がある特定の建物や標識などの地物に関する周辺環境データを要求する場合、周辺環境位置は、その地物の位置座標やその地物に付与されているIDとなる。
「計測開始位置」及び「計測終了位置」は、端末装置1が周辺環境の計測を行うべき範囲を指定する情報である。具体的に、計測開始位置は端末装置1が周辺環境の計測を開始すべき位置を示し、計測終了位置は端末装置1が周辺環境の計測を終了すべき位置を示す。例えば、サーバ装置2がある道路の特定区間における渋滞や事故についての周辺環境データを要求する場合、計測開始位置及び計測終了位置にはその区間の開始位置及び終了位置がそれぞれ設定される。
なお、周辺環境位置と、計測開始位置及び計測終了位置とは、サーバ装置2が要求する周辺環境データに応じて、いずれか一方が設定される場合と、両方が設定される場合とがある。例えば、サーバ装置2は、前述のようにある特定の地物の周辺環境データを要求する場合、周辺環境位置のみを設定し、計測開始位置及び計測終了位置を設定しなくてもよい。また、サーバ装置2は、ある特定区間における渋滞などの周辺環境データを要求する場合、周辺環境位置を設定せず、計測開始位置及び計測終了位置のみを設定してもよい。また、サーバ装置2は、ある特定区間に存在するある特定の地物(例えば、ある特定区間に存在する特定の標識)についての周辺環境データを要求する場合、周辺環境位置と計測開始位置及び計測終了位置との両方を設定してもよい。
「アップロード時間間隔」は、端末装置1がサーバ装置2へアップロードデータを送信する間隔を指定する情報である。「周辺環境種別」は、サーバ装置2がデータを要求する周辺環境の種別を示す情報であり、具体的には、地物、地物の差分、工事、渋滞、事故、落下物、道路の陥没や凍結、積雪、路面状態などを含む。また、サーバ装置2がデータを要求する周辺環境がこれらのいずれにも分類されない場合には周辺環境種別は「その他」が設定され、その周辺環境が特定の種別に分類されない場合には周辺環境種別は「無し」に設定される。なお、「地物の差分」とは、現在における地図データに含まれる地物データと、端末装置1が測定した地物データとの差分値を指す。「センサ種別」は、端末装置1が周辺環境の計測に使用すべきセンサの種類を指定する情報であり、例えば、ライダ、超音波センサ、レーダなどが含まれる。
次に、代表アップロードリクエスト処理について説明する。代表アップロードリクエスト処理は、サーバ装置2が複数の端末装置1に対して、図5に示す代表アップロードリクエストを送信する処理である。図6は、代表アップロードリクエスト処理のフローチャートである。この処理は、サーバ装置2の制御部23が予め用意されたプログラムを実行することにより行われる。
まず、サーバ装置2は、計測すべき周辺環境を決定する(ステップS20)。即ち、サーバ装置2は、サーバ装置2側で管理している各種の情報のうち、端末装置1を利用して収集したい周辺環境データを決定する。例えば、ある特定の地域において建物や標識の整備が行われた場合、サーバ装置2は、その地域における地物や標識などに関する周辺環境データを収集すると決定する。
次に、サーバ装置2は、複数の端末装置1が協調して周辺環境データをアップロードすべきか否かを決定し、代表アップロードフラグを設定する(ステップS11)。例えば、前述のように、車両の走行密度が高いエリアでは、サーバ装置2は端末装置1に代表アップロードを指示することとして代表アップロードフラグを「1」に設定するか、代表アップロードを許可することとして代表アップロードフラグを「2」に設定する。また、代表アップロードを指示又は許可する場合には、サーバ装置2は、代表台数も決定する。一方、車両の走行密度が高くないエリアにおいて、又は、できる限り多数のデータを収集したい場合には、サーバ装置2は代表アップロードを禁止することとして代表アップロードフラグを「0」に設定する。
次に、サーバ装置2は、設定された代表アップロードフラグ及び代表台数を含む代表アップロードリクエストを生成し(ステップS12)、複数の端末装置1へ送信する(ステップS13)。こうして代表アップロードリクエスト処理は終了する。
さて、代表アップロードを指示又は許可する代表アップロードリクエストを受信した複数の端末装置1は、車車間通信などを利用して協議し、代表端末装置1を決定する。この際、複数の端末装置1は、代表アップロードリクエストに含まれる代表台数毎に1つの代表端末装置1を決定する。決定された代表端末装置1は、他の端末装置1を代表して、周辺環境データをサーバ装置2へアップロードする。代表アップロードフラグを含むアップロードデータを、以下「代表アップロードデータ」と呼ぶ。
図7は、代表アップロードデータのフォーマットを示す。図7に示すように、代表アップロードデータは、「基本情報部」と、「特有情報部」とを含む。基本情報部は、端末装置1からサーバ装置2へのアップロードデータにおいて必要な基本的な情報を含む部分であり、「ヘッダ」、「車両メタデータ」、「車両位置」を含む。「ヘッダ」は、サーバ装置2と端末装置1との間で行われる通信で使用されるデータフォーマットのバージョンと、そのアップロードデータが送信された時刻を示すタイムスタンプとを含む。「車両メタデータ」は、その端末装置1が搭載された車両に関する情報であり、車両ID、車両サイズ、その車両に搭載されたセンサの種別などを含む。「車両位置」は、その端末装置1が周辺環境を計測したときの車両の位置を示す情報であり、例えば位置座標である。
代表アップロードデータの特有情報部は、「代表アップロードフラグ」、「代表台数」、「周辺環境位置」、「周辺環境種別」、「周辺環境データ」を含む。「代表アップロードフラグ」は、そのアップロードデータが、複数の端末装置1を代表して送信されているか否か、即ち、代表アップロードされている否かを示すフラグである。代表アップロードフラグは、代表アップロードされている場合は「1」に設定され、代表アップロードされていない場合には「0」に設定される。「代表台数」は、代表アップロードされている場合、その代表端末装置1が何台の他の端末装置1を代表しているかを示す。
「周辺環境位置」は、端末装置1がサーバ装置2に送信する周辺環境データの基になる周辺環境の位置を示す情報であり、周辺環境の位置又は周辺環境のIDなどを含む。例えば、端末装置1がある特定の建物や標識などの地物に関する周辺環境データを送信する場合、周辺環境位置は、その地物の位置座標やその地物に付与されているIDとなる。
「周辺環境種別」は、端末装置1がサーバ装置2へ送信する周辺環境データの基になる周辺環境の種別を示す情報であり、具体的には、地物、地物の差分、工事、渋滞、事故、落下物、道路の陥没や凍結、積雪、路面状態などを含む。また、周辺環境がこれらのいずれにも分類されない場合には周辺環境種別は「その他」に設定され、周辺環境が特定の種別に限定されない場合には周辺環境種別は「無し」に設定される。「周辺環境データ」は、計測により取得された周辺環境データ自体であり、具体的には、計測した生データ、過去のデータとの差分データ、差分データがあることを示すフラグなどのいずれかを含む。
次に、代表アップロード処理について説明する。代表アップロード処理は、代表端末装置1がサーバ装置2に対して、図7に示す代表アップロードデータを送信する処理である。図8は、代表アップロード処理のフローチャートである。この処理は、端末装置1の制御部14が予め用意されたプログラムを実行することにより行われる。
まず、端末装置1は、サーバ装置2から代表アップロードリクエストを受信したか否かを判定する(ステップS20)。受信していない場合(ステップS20:No)、処理は終了する。一方、代表アップロードリクエストを受信した場合(ステップS20:Yes)、端末装置1は、複数の端末装置1と車車間通信などにより協議した結果、自分が代表端末装置1になったか否かを判定する(ステップS21)。代表端末装置1になっていない場合(ステップS21:No)、処理は終了する。
一方、代表端末装置1になった場合(ステップS21:Yes)、端末装置1は、車両位置を検出するとともに、センサなどを用いて周辺環境を計測する(ステップS22)。これにより、代表アップロードデータに含められる車両位置、周辺環境位置、周辺環境種別、周辺環境データなどが生成される。次に、端末装置1は、代表アップロードフラグを「1」に設定し、自分が代表している他の端末装置1の数を代表台数に設定し、ステップS22で生成した各データを含む代表アップロードデータを生成する(ステップS23)。そして、端末装置1は、生成した代表アップロードデータをサーバ装置2へ送信する(ステップS24)。こうして、代表アップロード処理は終了する。
以上のように、第1実施例によれば、サーバ装置2は、代表アップロードフラグを含む代表アップロードリクエストを端末装置1に送信することにより、対象となるエリアの環境や収集したい周辺環境データに応じて、複数の端末装置1からのアップロードデータ量を制御することができる。これにより、必要な周辺環境データを効率的に収集することができる。また、代表端末装置1は、自分が代表端末装置1であることを示す代表アップロードフラグを含む代表アップロードデータをサーバ装置2へ送信するので、サーバ装置2は、端末装置1から受信したアップロードデータが他の端末装置1を代表していることを容易に知ることができる。
(第2実施例)
第2実施例は、サーバ装置2から周辺環境データのアップロードを要求された端末装置1が、センサの不良などの理由により周辺環境データを生成することができない場合に、他の端末装置1が代理して周辺環境データをサーバ装置2へアップロードするものである。
サーバ装置2から周辺環境データのアップロードを要求された場合でも、端末装置1は、センサの状態次第では要求された周辺環境データを生成できない場合がある。例えば、端末装置1が搭載されている車両のセンサが故障しているなど、センサが不良状態である場合には、周辺環境の計測ができず、周辺環境データを生成できない。また、センサが故障しているわけではないが、サーバ装置2から要求された周辺環境データを生成するために必要な種類のセンサを車両が所持していない場合や、所持しているセンサがサーバ装置2から要求されたスペックやソフトウェアバージョンなどを満たさない場合には、要求された周辺環境データを生成することができない。例えば、サーバ装置2が要求する周辺環境データを生成するには車両側にライダが必要である場合、ライダを所持していない車両に搭載されている端末装置1は要求された周辺環境データを生成することができない。
このような場合、周辺環境データを生成できない端末装置1(以下、「代理依頼端末装置1」とも呼ぶ。)は、要求された周辺環境データを適切に生成できる他の端末装置1(以下、「代理送信端末装置1」と呼ぶ。)に周辺環境データのアップロードを依頼する。代理依頼端末装置1から依頼を受けた代理送信端末装置1は、代理依頼端末装置1の代わりに周辺環境を計測して周辺環境データを生成し、サーバ装置2へアップロードする(以下、これを「代理アップロード」と呼ぶ。)。この際、代理送信端末装置1は、自分が代理依頼端末装置1を代理して周辺環境データをアップロードしていることを示す情報をアップロードデータに付加してサーバ装置2へ送信する。これにより、アップロードデータを受信したサーバ装置2は、そのアップロードデータが、代理送信端末装置1により送信されていることを容易に知ることができる。
まず、代理依頼端末装置1から代理送信端末装置1に代理アップロードを依頼する方法について説明する。図9は、代理アップロードリクエストのフォーマットを示す。代理アップロードリクエストは、サーバ装置2から周辺環境データのアップロードリクエストを受けた端末装置1が、車車間通信により、他の端末装置1に代理アップロードを依頼するリクエストである。代理アップロードリクエストは、代理依頼端末装置1から代理送信端末装置1へ送信される。
図9に示すように、代理アップロードリクエストは、「基本情報部」と、「特有情報部」とを含む。基本情報部は、車車間通信による、ある端末装置1から他の端末装置1へのリクエストにおいて必要な基本的な情報を含む部分であり、「ヘッダ」、「車両メタデータ」を含む。「ヘッダ」は、車車間通信において使用されるデータフォーマットのバージョンと、そのリクエストが送信された時刻を示すタイムスタンプとを含む。「車両メタデータ」は、その端末装置1が搭載された車両に関する情報であり、車両ID、車両サイズ、その車両に搭載されたセンサの種別などを含む。
代理アップロードリクエストの特有情報部は、「代理アップロードフラグ」、「代理理由」、「センサ種別」、「周辺環境位置」、「周辺環境種別」を含む。「代理アップロードフラグ」は、サーバ装置2から周辺環境データのアップロードリクエストを受信した端末装置1が、他の端末装置1に代理アップロードを依頼するか否かを示す情報である。代理アップロードフラグは、他の端末装置1に代理アップロードを依頼する場合に「1」に設定され、代理アップロードを依頼しない場合に「0」に設定される。即ち、代理依頼端末装置1が代理送信端末装置1に送信する代理アップロードリクエストにおいては、代理アップロードフラグは「1」に設定される。
「代理理由」は、代理アップロードを依頼する理由を示す情報である。例えば、センサが故障している場合には、代理アップロードフラグは「1」に設定される。サーバ装置2から要求された周辺環境データを生成するために必要なセンサを車両が搭載していない場合には、代理アップロードフラグは「2」に設定される。また、センサによるデータ取得エラーが発生し、周辺環境データを生成できない場合には、代理アップロードフラグは「3」に設定される。「センサ種別」は、要求された周辺環境データの計測に必要なセンサを特定する情報であり、例えば、ライダ、超音波センサ、レーダなどである。
「周辺環境位置」は、サーバ装置2が代理依頼端末装置1に対して要求した周辺環境データの位置を示す情報であり、周辺環境の位置又は周辺環境のIDなどを含む。「周辺環境種別」は、サーバ装置2が代理依頼端末装置1に対して要求した周辺環境データの種別を示す情報である。このように、代理依頼端末装置1は、「センサ種別、「周辺環境位置」、「周辺環境種別」を代理アップロードリクエストに含めて代理送信端末装置1へ送信することにより、計測すべき周辺環境の位置及び種別、並びに、使用すべきセンサ種別を代理送信端末装置1に伝える。なお、サーバ装置2から受信した周辺環境データのアップロードリクエストが、図5に示す代表アップロードリクエストのように計測開始位置及び計測終了位置によって計測すべき周辺環境を指定するものである場合、代理アップロードリクエストには、周辺環境位置の代わりに測定開始位置及び測定終了位置を含めても良い。
次に、代理アップロードリクエスト処理について説明する。代理アップロードリクエスト処理は、端末装置1が他の端末装置1に対して、図9に示す代理アップロードリクエストを送信する処理である。図10は、代理アップロードリクエスト処理のフローチャートである。この処理は、端末装置1の制御部14が予め用意されたプログラムを実行することにより行われる。
まず、端末装置1は、サーバ装置1から周辺環境データのアップロードリクエストを受信したか否かを判定する(ステップS30)。受信していない場合(ステップS30:No)、処理は終了する。一方、周辺環境データのアップロードリクエストを受信した場合(ステップS30:Yes)、端末装置1は、自己の車両のセンサ状況に基づいて、要求された周辺環境の計測が可能か否かを判定する(ステップS31)。具体的には、端末装置1は、要求された周辺環境データを生成するために必要なセンサを所持しているか、それが現在正常に動作しているか、などを判定する。
要求された周辺環境の計測が可能な場合(ステップS31:Yes)、端末装置1は、他の端末装置1に代理アップロードを依頼する必要が無いため、代理アップロードリクエスト処理は終了する。この場合、端末装置1は、自分で周辺環境を計測して周辺環境データを生成し、サーバ装置2へアップロードすることになる。
一方、要求された周辺環境の計測が可能でない場合(ステップS31:No)、端末装置1は、代理依頼端末装置1として、図9に示すフォーマットに従って代理アップロードリクエストを生成する(ステップS32)。具体的には、代理依頼端末装置1は、代理アップロードフラグを「1」に設定し、周辺環境を生成できない理由を代理理由に設定し、サーバ装置2からの周辺環境データのアップロードリクエストに基づいてセンサ種別、周辺環境位置及び周辺環境種別を設定して、代理アップロードリクエストを生成する。そして、代理依頼端末装置1は、生成した代理アップロードリクエストを他の端末装置1へ送信する(ステップS33)。こうして、代理アップロードリクエスト処理は終了する。
代理依頼端末装置1から代理アップロード依頼を受けた端末装置1は、代理送信端末装置1として、代理依頼端末装置1の代わりに周辺環境データをサーバ装置2へ送信する。こうして代理送信端末装置1からサーバ装置2へ送信されるアップロードデータを代理アップロードデータと呼ぶ。
図11は、代理アップロードデータのフォーマットを示す。図11に示すように、代理アップロードデータは、「基本情報部」と、「特有情報部」とを含む。基本情報部は、端末装置1からサーバ装置2へのアップロードデータにおいて必要な基本的な情報を含む部分であり、「ヘッダ」、「車両メタデータ」、「車両位置」を含む。これらのデータは、図7に示す代表アップロードデータと同様であるので、ここでは説明を省略する。
代理アップロードデータの特有情報部は、「代理アップロードフラグ」、「代理理由」、「代理依頼車両」、「周辺環境位置」、「周辺環境種別」、「周辺環境データ」を含む。「代理アップロードフラグ」は、そのアップロードデータが、他の端末装置1を代理して送信されているか否か、即ち、代理アップロードされている否かを示すフラグである。代理アップロードフラグは、代理アップロードされている場合は「1」に設定され、代理アップロードされていない場合には「0」に設定される。「代理理由」は、代理依頼端末装置1が代理アップロードを依頼した理由であり、代理依頼端末装置1から受信した代理アップロードリクエストに含まれる代理理由がそのまま含められる。
「代理依頼車両」は、代理依頼端末装置1を搭載している車両を識別する情報であり、例えば、代理依頼端末装置1を搭載している車両の車両IDである。これは、代理依頼車両をサーバ装置2に伝えるために代理アップロードデータに含められる。なお、代理依頼車両の識別データの代わりに、代理依頼端末装置1の識別データ(例えば、端末装置1のID)などを用いてもよい。
「周辺環境位置」及び「周辺環境種別」は、代理送信端末装置1が計測した周辺環境の位置及び種別であり、代理依頼端末装置1から受信した代理アップロードリクエストに含まれるものと基本的に同一である。また、「周辺環境データ」は、計測により取得された周辺環境データ自体である。
次に、代理アップロード処理について説明する。代理アップロード処理は、代理送信端末装置1がサーバ装置2に対して、図11に示す代理アップロードデータを送信する処理である。図12は、代理アップロード処理のフローチャートである。この処理は、端末装置1の制御部14が予め用意されたプログラムを実行することにより行われる。
まず、端末装置1は、他車両の端末装置1から代理アップロードリクエストを受信したか否かを判定する(ステップS40)。代理アップロードリクエストを受信していない場合(ステップS40:No)、処理は終了する。一方、代理アップロードリクエストを受信した場合(ステップS40:Yes)、その端末装置1は代理送信端末装置1となり、車両位置を検出するとともに、センサなどを用いて周辺環境を計測する(ステップS41)。この際、代理送信端末装置1は、代理アップロードリクエストに含まれる周辺環境位置及び周辺環境種別に基づいて計測する周辺環境を特定し、代理アップロードリクエストに含まれるセンサ種別が示すセンサを用いて周辺環境を計測する。これにより、代理アップロードデータに含められる車両位置、周辺環境位置、周辺環境種別、周辺環境データなどが生成される。
次に、代理送信端末装置1は、代表アップロードフラグを「1」に設定し、代理依頼端末装置1が搭載されている車両IDを代理依頼車両に設定する。そして、代理送信端末1は、それらのデータと、ステップS41で生成した各データを含む代理アップロードデータを生成し(ステップS42)、サーバ装置2へ送信する。こうして、代理アップロード処理は終了する。
以上のように、第2実施例によれば、センサの不良などによりサーバ装置2から要求された周辺環境データを生成することができない端末装置1は、他の端末装置1に対して代理アップロードを依頼することができる。また、代理アップロードを依頼された代理送信端末装置1は、代理依頼端末装置1の代わりに必要な周辺環境データを生成し、サーバ装置2へアップロードすることができる。よって、センサ不良などの状況にある端末装置1が存在している場合でも、サーバ装置2は必要な周辺環境データを収集することが可能となる。
(第3実施例)
第3実施例は、サーバ装置2が端末装置1に対して周辺環境データのアップロードを要求する際、周辺環境の計測に使用するセンサを指定するものである。サーバ装置2が端末装置1を利用して周辺環境データを収集する際、計測に利用するセンサを指定する場合がある。例えば、ある地物についてはライダで計測したデータが必要であり、他の地物については超音波センサで計測したデータが必要である、というような場合がある。また、サーバ装置2の配信地図DB5には、地図データがセンサ別に記憶されていることがあり、サーバ装置2は、ある地物について特定のセンサで計測したデータを収集したい、というような場合がある。そこで、第3実施例では、サーバ装置2から端末装置1に送信するアップロードリクエストにおいて、計測に使用するセンサを指定することとする。このようにセンサを指定したアップロードリクエストを、以下「センサ指定アップロードリクエスト」と呼ぶ。
図13は、センサ指定アップロードリクエストのデータフォーマットを示す。センサ指定アップロードリクエストは、指定したセンサを用いて計測した周辺環境データをサーバ装置2にアップロードすることを要求するリクエストであり、サーバ装置2から複数の車両の端末装置1に送信される。
図13に示すように、センサ指定アップロードリクエストは、「基本情報部」と、「特有情報部」とを含む。基本情報部は、サーバ装置2から端末装置1へのリクエストにおいて必要な基本的な情報を含む部分であり、「ヘッダ」、「対象車両情報」、「対象エリア情報」を含む。なお、これらの情報は、図5に示す代表アップロードリクエストと同様であるため説明を省略する。
センサ指定アップロードリクエストの特有情報部は、「周辺環境位置」、「計測開始位置」、「計測終了位置」、「アップロード時間間隔」、「周辺環境種別」、「センサ指定」を含む。ここで、「周辺環境位置」、「計測開始位置」、「計測終了位置」、「アップロード時間間隔」、「周辺環境種別」は、図5に示す代表アップロードリクエストと同様であるため説明を省略する。
「センサ指定」は、周辺環境の計測に使用するセンサの種別を指定する情報であり、1つのセンサが指定される場合と、複数のセンサが指定される場合とがある。図13は、複数のセンサが指定される場合の例を示している。
1つのセンサが指定される場合、「センサ指定」には優先度を示す情報は含まれず、計測に使用すべき1つのセンサが指定される。例えばライダにより計測したデータのみが必要な場合、サーバ装置2は「センサ指定」にライダを設定する。
一方、図13の例のように複数のセンサが指定される場合には、併せて優先度が指定される。即ち、「センサ指定(第1優先度)」として指定されるセンサが第1優先度を有し、「センサ指定(第2優先度)」として指定されるセンサが第2優先度を有する。例えば、第1優先度としてライダにより計測したデータが必要であり、第2優先度として超音波センサにより計測したデータが必要な場合、サーバ装置2は、「センサ指定(第1優先度)」にライダを設定し、「センサ指定(第2優先度)」に超音波センサを設定する。なお、複数のセンサのデータが欲しい場合には、優先度を設定しなくてもよい。
なお、上記のセンサ指定アップロードリクエストにおいて、周辺環境位置は本発明の地物特定データの一例であり、センサ指定は本発明の指定データ及び優先順位データの一例であり、計測開始位置及び計測終了位置は本発明の検出範囲データの一例であり、周辺環境種別は本発明の種別データの一例である。
次に、センサ指定アップロードリクエスト処理について説明する。センサ指定アップロードリクエスト処理は、サーバ装置2が複数の端末装置1に対して、図13に示すセンサ指定アップロードリクエストを送信する処理である。図14は、センサ指定アップロードリクエスト処理のフローチャートである。この処理は、サーバ装置2の制御部23が予め用意されたプログラムを実行することにより行われる。
まず、サーバ装置2は、計測すべき周辺環境を決定する(ステップS50)。即ち、サーバ装置2は、サーバ装置2側で管理している各種の情報のうち、端末装置1を利用して収集したい周辺環境データを決定する。次に、サーバ装置2は、その周辺環境の計測において使用すべきセンサを決定する(ステップS51)。そして、サーバ装置2は、ステップS50で決定した周辺環境に基づいて、周辺環境位置、計測開始位置、計測終了位置、アップロード時間間隔、周辺環境種別などを設定し、ステップS51で決定したセンサを「センサ指定」に設定して、図13に示すようなセンサ指定アップロードリクエストを生成する(ステップS52)。そして、サーバ装置2は、生成したセンサ指定アップロードリクエストを端末装置1へ送信する(ステップS53)。こうしてセンサ指定アップロードリクエスト処理は終了する。
なお、センサ指定アップロードリクエストを受信した端末装置1は、指定されているセンサを用いて周辺環境を計測し、周辺環境データを生成してサーバ装置2へアップロードする。一方、指定されたセンサを所持しない車両の端末装置1は、周辺環境データのアップロードは行わないこととなる。
このように、第3実施例によれば、サーバ装置2は、端末装置1へ対する周辺環境データのアップロードリクエストにおいて計測に使用するセンサを指定することにより、必要なデータのみを効率的に収集することができる。
(第4実施例)
第4実施例は、サーバ装置2が端末装置1に対して周辺環境データのアップロードを要求する際、周辺環境を計測する位置や向きを指定するものである。サーバ装置2が端末装置1を利用して周辺環境データを収集する際、特定の位置や向き(方向)で計測したデータが必要な場合がある。そこで、第4実施例では、サーバ装置2から端末装置1に送信するアップロードリクエストにおいて、周辺環境を計測する位置や向きを指定することとする。このように周辺環境を計測する位置や向きを指定したアップロードリクエストを、以下「位置/向き指定アップロードリクエスト」と呼ぶ。
図15は、位置/向き指定アップロードリクエストのフォーマットを示す。位置/向き指定アップロードリクエストは、指定した位置又は向きで計測した周辺環境データをサーバ装置2にアップロードすることを要求するリクエストであり、サーバ装置2から複数の車両の端末装置1に送信される。
図15に示すように、位置/向き指定アップロードリクエストは、「基本情報部」と、「特有情報部」とを含む。基本情報部は、サーバ装置2から端末装置1へのリクエストにおいて必要な基本的な情報を含む部分であり、「ヘッダ」、「対象車両情報」、「対象エリア情報」を含む。なお、これらの情報は、図5に示す代表アップロードリクエストと同様であるため説明を省略する。
位置/向き指定アップロードリクエストの特有情報部は、「周辺環境位置」、「計測開始位置」、「計測終了位置」、「計測位置」、「計測向き」、「アップロード時間間隔」、「周辺環境種別」を含む。ここで、「周辺環境位置」、「計測開始位置」、「計測終了位置」、「アップロード時間間隔」、「周辺環境種別」は、図5に示す代表アップロードリクエストと同様であるため説明を省略する。
「計測位置」は、周辺環境を計測する位置、即ち、周辺環境を計測する際の車両に搭載されたセンサの位置を示す情報である。なお、実際には、センサの位置の代わりに、車両の位置を使用してもよい。計測位置は、例えばXY座標で指定することができる。また、車両が走行する道路が複数の車線を有する場合には、計測位置を「走行車線」、「追い越し車線」、「左から2番目の車線」などのように車線で指定してもよい。
「計測向き」は、周辺環境を計測すべき向き(方向)を指定する情報である。例えば、ある計測位置から特定の角度(方位)にある周辺環境を計測したい場合には、計測向きとしてその角度又は角度範囲が指定される。また、道路上の計測位置において、上り車線や下り車線のいずれかを指定したい場合には、計測向きを「上り車線」、「下り車線」などのように車線で指定してもよい。さらには、道路における計測向きを「西行き」、「東行き」などのように東西南北を用いて指定してもよいし、環状道路における計測向きを「内回り」、「外回り」などのように指定してもよい。
次に、位置/向き指定アップロードリクエスト処理について説明する。位置/向き指定アップロードリクエスト処理は、サーバ装置2が複数の端末装置1に対して、図15に示す位置/向き指定アップロードリクエストを送信する処理である。図16は、位置/向き指定アップロードリクエスト処理のフローチャートである。この処理は、サーバ装置2の制御部23が予め用意されたプログラムを実行することにより行われる。
まず、サーバ装置2は、計測すべき周辺環境を決定する(ステップS60)。即ち、サーバ装置2は、サーバ装置2側で管理している各種の情報のうち、端末装置1を利用して収集したい周辺環境データを決定する。次に、サーバ装置2は、計測すべき周辺環境の位置及び向きの少なくとも一方を決定する(ステップS61)。そして、サーバ装置2は、ステップS60で決定した周辺環境に基づいて、周辺環境位置、計測開始位置、計測終了位置、アップロード時間間隔、周辺環境種別などを設定する。また、サーバ装置2は、ステップS61で決定した位置を「計測位置」に設定し、向きを「計測向き」に設定して、図15に示すような位置/向き指定アップロードリクエストを生成する(ステップS62)。そして、サーバ装置2は、生成した位置/向き指定アップロードリクエストを端末装置1へ送信する(ステップS63)。こうして位置/向き指定アップロードリクエスト処理は終了する。
なお、位置/向き指定アップロードリクエストを受信した端末装置1は、計測位置及び/又は計測向きの指定に従って周辺環境を計測し、周辺環境データを生成してサーバ装置2へアップロードする。なお、計測位置や計測向きの指定に従って周辺環境を計測できない端末装置1は、周辺環境データのアップロードは行わない。
このように、第4実施例によれば、サーバ装置2は、端末装置1へ対する周辺環境データのアップロードリクエストにおいて周辺環境を計測する位置及び/又は向きを指定することにより、必要なデータのみを効率的に収集することができる。
(第5実施例)
第5実施例は、サーバ装置2が端末装置1に対して周辺環境データのアップロードを要求する際、周辺環境を計測したデータの信頼度を指定するものである。サーバ装置2が端末装置1を利用して周辺環境データを収集する際、信頼度の低いデータが多数の端末装置1からアップロードされると、サーバ装置2の処理負荷が増大し、また、サーバ装置2が管理するデータの精度が低下する恐れもある。そこで、第5実施例では、サーバ装置2から端末装置1に送信するアップロードリクエストにおいて、周辺環境を計測したデータの要求信頼度を指定することとする。このように信頼度を指定したアップロードリクエストを、以下「信頼度指定アップロードリクエスト」と呼ぶ。
図17は、信頼度指定アップロードリクエストのフォーマットを示す。信頼度指定アップロードリクエストは、指定した要求信頼度以上の信頼度を有する周辺環境データのみをサーバ装置2にアップロードすることを要求するリクエストであり、サーバ装置2から複数の車両の端末装置1に送信される。
図15に示すように、信頼度指定アップロードリクエストは、「基本情報部」と、「特有情報部」とを含む。基本情報部は、サーバ装置2から端末装置1へのリクエストにおいて必要な基本的な情報を含む部分であり、「ヘッダ」、「対象車両情報」、「対象エリア情報」を含む。なお、これらの情報は、図5に示す代表アップロードリクエストと同様であるため説明を省略する。
信頼度指定アップロードリクエストの特有情報部は、まず、「周辺環境位置」、「計測開始位置」、「計測終了位置」、「アップロード時間間隔」、「周辺環境種別」を含む。ここで、これらの情報は、図5に示す代表アップロードリクエストと同様であるため説明を省略する。
さらに、信頼度指定アップロードリクエストは、「要求信頼度」、「センサ別要求信頼度」、「地物別要求信頼度」を含む。なお、「要求信頼度」、「センサ別要求信頼度」、「地物別要求信頼度」は、少なくとも1つが含まれていればよい。
「要求信頼度」は、サーバ装置2が要求する信頼度の下限値であり、例えばパーセンテージ(%)により示される。なお、この要求信頼度は、計測に使用するセンサ別や、計測対象となる地物別を問わない。
「センサ別要求信頼度」は、センサ毎に要求信頼度が異なる場合に設定される。例えば、「センサ別要求信頼度(センサ1)」にはライダにより計測する場合の信頼度の下限値を設定し、「センサ別要求信頼度(センサ2)」には超音波センサにより計測する場合の信頼度の下限値を設定することができる。
「地物別要求信頼度」は、地物毎に要求される信頼度が異なる場合に設定される。例えば、「地物別要求信頼度(地物A)」には地物Aを計測する場合の信頼度の下限値を設定し、「地物別要求信頼度(地物B)」には地物Bを計測する場合の信頼度の下限値を設定することができる。
なお、端末装置1側では、周辺環境を計測する時点における各センサの精度、計測すべき周辺環境に対する各センサの適正、周辺のノイズ環境などに基づいて信頼度を算出する。例えば、センサとしてライダを使用する場合には、端末装置1は、自己位置の推定精度、オクルージョンが発生しているか否か、などに基づいて信頼度を算出することができる。
次に、信頼度指定アップロードリクエスト処理について説明する。信頼度指定アップロードリクエスト処理は、サーバ装置2が複数の端末装置1に対して、図17に示す信頼度指定アップロードリクエストを送信する処理である。図18は、信頼度指定アップロードリクエスト処理のフローチャートである。この処理は、サーバ装置2の制御部23が予め用意されたプログラムを実行することにより行われる。
まず、サーバ装置2は、計測すべき周辺環境を決定する(ステップS70)。即ち、サーバ装置2は、サーバ装置2側で管理している各種の情報のうち、端末装置1を利用して収集したい周辺環境データを決定する。次に、サーバ装置2は、計測すべき周辺環境についての要求信頼度、即ち、信頼度の下限値を決定する(ステップS71)。この際、前述のように、センサ別又は地物別に要求信頼度が異なる場合、サーバ装置2はセンサ別又は地物別に要求信頼度を決定する。
そして、サーバ装置2は、ステップS70で決定した周辺環境に基づいて、周辺環境位置、計測開始位置、計測終了位置、アップロード時間間隔、周辺環境種別などを設定する。また、サーバ装置2は、ステップS71で決定した要求信頼度を「要求信頼度」、「センサ別要求信頼度」、又は、「地物別要求信頼度」に設定して、図17に示すような信頼度指定アップロードリクエストを生成する(ステップS72)。そして、サーバ装置2は、生成した信頼度指定アップロードリクエストを端末装置1へ送信する(ステップS73)。こうして信頼度指定アップロードリクエスト処理は終了する。
なお、信頼度指定アップロードリクエストを受信した端末装置1は、周辺環境を計測して周辺環境データを生成し、生成した周辺環境データが要求信頼度以上である場合にそれをサーバ装置2へアップロードする。なお、要求信頼度を満足する周辺環境データを生成できなかった端末装置1は、周辺環境データのアップロードを行わない。
このように、第5実施例によれば、サーバ装置2は、端末装置1へ対する周辺環境データのアップロードリクエストにおいて要求信頼度を指定することにより、必要な信頼度のデータのみを効率的に収集することができ、サーバ装置が管理するデータの精度を維持することができる。
1 端末装置
2 サーバ装置
4 地図DB
5 配信地図DB
6 センサデータキャッシュ
7 センサ部
14、23 制御部

Claims (4)

  1. 移動体に搭載された端末装置と通信する情報処理装置であって、
    検出すべき地物を特定する地物特定データと、前記端末装置が検出した地物のうち、送信すべき地物データの信頼度の下限値を示す信頼度データと、を含む送信データを生成する生成手段と、
    前記送信データを前記端末装置へ送信する送信手段と、
    を備える情報処理装置。
  2. 移動体に搭載された端末装置と通信する情報処理装置により実行されるデータ通信方法であって、
    検出すべき地物を特定する地物特定データと、前記端末装置が検出した地物のうち、送信すべき地物データの信頼度の下限値を示す信頼度データと、を含む送信データを前記端末装置へ送信する送信工程を備えるデータ通信方法。
  3. コンピュータを備え、移動体に搭載された端末装置と通信する情報処理装置により実行されるプログラムであって、
    検出すべき地物を特定する地物特定データと、前記端末装置が検出した地物のうち、送信すべき地物データの信頼度の下限値を示す信頼度データと、を含む送信データを前記端末装置へ送信する送信手段として前記コンピュータを機能させるプログラム。
  4. 請求項に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
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