JP7469941B2 - 粉末状急結剤、急結材料、及び吹付け施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粉末状急結剤、急結材料、及び吹付け施工方法に関し、特に土木・建築分野で使用される粉末状急結剤、急結材料、及び吹付け施工方法に関する。
従来、セメントを急結させる技術としては、例えば、カルシウムアルミネートと無機硫酸塩とを主体とする粉状又は懸濁液状のセメント急硬材と、コンクリートとを、個別に圧送してから合流混合させて30秒~数十分で硬化させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、ミョウバンはセメントの硬化促進材として知られており、吹付け用急結剤の一部として使用されている(例えば、特許文献2参照)。
そして現在市販されている急結剤は、水ガラス、アルカリ金属アルミン酸塩、アルカリ金属アルミン酸塩とアルカリ金属炭酸塩の組み合わせ、アルカリ金属アルミン酸塩やアルカリ金属アルミン酸塩とアルカリ金属炭酸塩の組み合わせに仮焼明ばん石を組み合わせたもの、及びカルシウムアルミネートを主成分としたもの等が知られている。
特公昭57-10058号公報 特公平2-1104号公報
しかしながら、水ガラス、アルカリ金属アルミン酸塩、アルカリ金属アルカリ炭酸塩、及びアルカリ金属アルミン酸塩やアルカリ金属アルミン酸塩とアルカリ金属炭酸塩の組み合わせに仮焼明ばん石を組み合わせたものは、急結性が小さい。
以上から、本発明は、急結材料として使用した際に、良好な凝結強度を示すことができる粉末状急結剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく種々検討を行った結果、下記本発明により当該課題を解決できることを見出して本発明を完成するに至った。すなわち本発明は下記のとおりである。
[1] カルシウムアルミネート類と、水酸化カルシウムと、炭酸アルカリと、硫酸アルミニウム及び/又はミョウバン類と、を含む粉末状急結剤。
[2] 前記炭酸アルカリの平均粒径(D50)が10~100μmである[1]に記載の粉末状急結剤。
[3] 前記粉末状急結剤100質量部中、前記カルシウムアルミネート類を30~80質量部、前記水酸化カルシウムを10~30質量部、前記炭酸アルカリを5~20質量部、前記硫酸アルミニウム及び/又は前記ミョウバン類を5~30質量部からなる[1]又は[2]に記載の粉末状急結剤。
[4] 前記硫酸アルミニウムにおける粒径10μm以下の硫酸アルミニウムの割合が1~40質量%である[1]~[3]のいずれかに記載の急結剤。
[5] 前記カルシウムアルミネート類におけるCaOとAlとのモル比(CaO/Al)が2.0~3.0である[1]~[4]のいずれかに記載の粉末状急結剤。
[6] 前記硫酸アルミニウムを含有し、該硫酸アルミニウムが、0~18水塩である[1]~[5]のいずれかに記載の粉末状急結剤。
[7] 前記硫酸アルミニウムが8水塩を含む[6]に記載の粉末状急結剤。
[8] 前記ミョウバン類を含有し、該ミョウバン類が、カリウムミョウバン、ナトリウムミョウバン、及びアンモニウムミョウバンからなる群から選択される少なくとも1種である[1]~[7]のいずれかに記載の粉末状急結剤
[9] 前記炭酸アルカリが、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウムからなる群から選択される少なくとも1種である[1]~[8]のいずれかに記載の粉末状急結剤。
[10] [1]~[9]のいずれかに記載の粉末状急結剤を含み、吹付けモルタル又は吹付けコンクリートに配合される急結材料。
[11] [1]~[9]のいずれかに記載の粉末状急結剤を用いた吹付け施工方法。
ここで、本発明における粉末状急結剤とは、セメントペースト、セメントモルタル、セメントコンクリートに対して急結性能を付与させることができるものとして定義する。急結としては、上記ペースト、モルタル、コンクリートにおいて、急結剤を加えた直後より著しく凝結や流動性消失が起こるものとする。
本発明によれば、急結材料として使用した際に、良好な凝結強度を示すことができる粉末状急結剤を提供することができる。
以下、本発明の実施形態(本実施形態)について詳細に説明する。なお、本発明で使用する部や%は特に規定のない限り質量基準である。
[1.粉末状急結剤]
本実施形態に係る粉末状急結剤は、カルシウムアルミネート類と、水酸化カルシウムと、炭酸アルカリと、硫酸アルミニウム及び/又はミョウバン類と、を含む。
以下、本実施形態に係る粉末状急結剤の各材料などについて説明する。
(カルシウムアルミネート類)
カルシウムアルミネート類(以下、CA類という)とは、CaOとAlを主成分とし、水和活性を有する化合物の総称であり、CaO及び/又はAlの一部が、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等と置換した化合物、あるいは、CaOとAlを主成分とするものにこれらが少量固溶した物質であり、CA類は結晶質、非晶質のいずれであってもよい。
結晶質の具体例としては、CaOをC、AlをA、RO(例えば、NaO、KO、LiO)をRとすると、CAやこれにアルカリ金属が固溶したC14RA、CAやC12やC11・CaF、CA・Fe、及びC・CaSO等が挙げられるが、急結性が良好であることから、非晶質のカルシウムアルミネート類が好ましい。
なお、本実施形態で用いるカルシウムアルミネート類は、工業原料から微量のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属が混入し、このアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含むCA類が一部生成する可能性があるが、これらのわずかなアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の存在によって何ら制限を受けるものではない。
カルシウムアルミネート類のCaO/Alモル比は特に限定はされないが、極初期の強度発現性を考慮すると、当該モル比は2.0~3.0が好ましく、2.2~2.8がより好ましい。モル比が2.0以上であると、極初期の凝結性状を良好にすることができ、3.0以下であると、良好な長期強度発現性が得られやすくなる。
本実施形態の粉末状急結剤におけるカルシウムアルミネート類の含有量は、粉末状急結剤100部中、30~80部が好ましく、45~60部がより好ましい。30部以上であると良好な凝結性状が得られやすくなり、80部以下であると良好な長期強度発現性が得られやすくなる。
カルシウムアルミネート類のブレーン比表面積(以下、単に「ブレーン」ということがある)は、4000~8000cm/gであることが好ましく、5000~7000cm/gであることがより好ましい。4000~8000cm/gであることで、初期強度発現性が得られやすく、吹き付け時のモルタル及び/又はコンクリートの取扱い性を良好にすることができる。
なお、ブレーン比表面積とは、JIS R 5201「セメントの物理試験方法」に記載された比表面積試験に基づいて測定されたものである。
(水酸化カルシウム)
水酸化カルシウムは、極初期の流動性低下や長期強度発現性を担保するものとして有効な材料である。水酸化カルシウムとしては特に限定されないが、生石灰が水和した際に生じる消石灰や、カーバイドが水和した際に生じるカーバイド滓も含まれる。また、市販されている水酸化カルシウムも使用可能であり、上記いずれかの併用も可能である。
水酸化カルシウムの含有量は粉末状急結剤100部中、10~30部であることが好ましく、12~25部であることがより好ましい。10部以上であることで、急結性状や長期強度発現性を担保することができる。30部以下であることで、良好な初期強度発現性が得られやすくなる。
水酸化カルシウムのブレーン比表面積は、5000~15000cm/gであることが好ましく、7000~13000cm/gであることがより好ましい。5000~15000cm/gであることで、急結性状や長期強度発現性を担保することができ、良好な初期強度発現性を得られやすくすることができる。
(炭酸アルカリ)
炭酸アルカリとは炭酸アルカリ金属塩を指し、粉末状急結剤の凝結性状、初期強度発現性を著しく改善できるものである。炭酸アルカリとしては、特に限定はされないが、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。特に凝結や初期強度発現性に効果があるものとしては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、セスキ炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムであり、これらを1種以上組み合わせることも可能である。好ましくは、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウムからなる群から選択される少なくとも1種である。
炭酸アルカリの含有量は、粉末状急結剤100部中、5~20部であることが好ましく、7~15部であることがより好ましい。含有量が5部以上であると、凝結や初期強度の改善効果が得られやすく、20部以下であると、急結性状の良好に担保することができる。
炭酸アルカリの平均粒径(D50)は10~100μmであることが好ましく、20~50μmであることがより好ましい。平均粒径(D50)が10μm以上であると、凝結促進、強度発現増進の効果が得られないことがあり、10μm以下であると、貯蔵安定性が低下することがある。
ここで、本明細書において平均粒径(D50)は、レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置によりメジアン径D50(体積基準)として求めることができる。
(硫酸アルミニウム)
硫酸アルミニウムとは、セメントモルタルやセメントコンクリートに対して、主に凝結速度を増進する効果を付与する。
硫酸アルミニウムとしては、特に限定されるものではなく、市販されているものが使用でき、当該硫酸アルミニウムは、0~18水塩であることが好ましい。
特に、硫酸アルミニウムは無水塩になると、溶解速度が小さくなるので、凝結特性を向上させる効果が小さくなる。そのため、有水塩(水和数18以下の有水塩)を使用することが好ましく、貯蔵安定性を考慮すると、8水塩を含むことがより好ましい。
硫酸アルミニウムの含有量(ミョウバンを併用する場合は硫酸アルミニウムとミョウバンの合計量)は粉末状急結剤100部中、5~30部であることが好ましく、5~25部であることがより好ましい。含有量を5~30部とすることで、凝結特性を向上させることができる。
硫酸アルミニウムにおける粒径10μm以下の硫酸アルミニウムの割合が1~40質量%であることが好ましく、5~20質量%であることがより好ましい。粒径10μm以下の硫酸アルミニウムが1~40質量%であると、凝結特性、強度発現性の向上が期待できる。なお、上記の粒径は例えば、篩によって調整することができる。
(ミョウバン)
ミョウバンは、セメントモルタルやセメントコンクリートの配合した直後からの流動性消失を促進することや、1日程度の強度発現性を促進するために有効である。ミョウバンとしては特に限定されないが、例えば、カリミョウバン、クロムミョウバン、鉄ミョウバン、アンモニウムミョウバン、ナトリウムミョウバン、天然ミョウバン等いずれのミョウバンも使用、併用が可能である。特にセメントモルタルやセメントコンクリート流動性を消失するものとして、カリミョウバン、ナトリウムミョウバン、アンモニウムミョウバンからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
ミョウバンの含有量(硫酸アルミニウムを併用する場合はミョウバンと硫酸アルミニウムの合計量)は粉末状急結剤100部中、5~30部であることが好ましく、5~20部であることがより好ましい。含有量を5~30部とすることで、流動性消失が遅延せず、材齢1日における強度発現性を良好にすることができる。
ミョウバンにおける粒径10μm以下の割合が1~40質量%であることが好ましく、5~20質量%であることがより好ましい。粒径10μm以下のミョウバンが1~40質量%であるであると、急結性状や長期強度発現性を担保することができ、良好な初期強度発現性を得られやすくすることができる。なお、上記の粒径は例えば、篩によって調整することができる。
本実施形態に係る粉末状急結剤は、カルシウムアルミネート類、水酸化カルシウム、炭酸アルカリ、硫酸アルミニウム及びミョウバン類以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で種々の添加剤を含有させることができるが、取り扱い性の観点から、アルミン酸ソーダは含有しないことが好ましい。
[2.急結材料及び吹付け工法]
本実施形態に係る急結材料は、本発明の粉末状急結剤を含み、吹付けモルタル又は吹付けコンクリートに配合される。
吹付けモルタル又は吹付けコンクリートに用いるセメントとしては、普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱などの各種ポルトランドセメントや、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ又はシリカを混合した各種混合セメント、石灰石粉末や高炉徐冷スラグ微粉末などを混合したフィラーセメント、並びに、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰を原料として製造された環境調和型セメント(エコセメント)を挙げることができる。
吹付けモルタル又は吹付けコンクリートに用いる骨材は、特に限定されるものではないが、吸水率が低くて、骨材強度が高いものが好ましい。骨材の最大寸法は、吹付けできれば特に限定されるものではない。細骨材としては、川砂、山砂、海砂、石灰砂、及び珪砂などが使用可能であり、粗骨材としては、川砂利、山砂利、及び石灰砂利などが使用可能であり、砕砂、砕石も使用可能である。
粉末状急結剤の使用量は、吹付けモルタル又は吹付けコンクリート中のセメント100部に対し、5~20部が好ましく、7~15部がより好ましい。粉体急結剤の使用量が5~20部であると、本発明の粉末状急結剤の効果を充分に発揮させることができる。また、水/セメント比は65%以下が好ましい。
本実施形態に係る急結材料は、限定されるものではないが、主に吹付け工法にて使用される。すなわち、本実施形態に係る吹付け工法は、本発明の粉末状急結剤を用いた吹付け施工方法である。吹付け工法としては、要求される物性、経済性、施工性に応じて乾式吹付けや湿式吹付けが選択される。
以下、実施例、比較例を挙げてさらに詳細に内容を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
「実験例1」
カルシウムアルミネート類と、水酸化カルシウムと、炭酸アルカリと、硫酸アルミニウム、及びミョウバン類を表1に示す配合で混合して粉末急結剤を調製した。一方で、セメント800g、細骨材2000g、及び水400gを混合してモルタルを調製した。このモルタルに粉末状急結剤80gを加えて急結モルタル(急結材料)を調製したときから凝結が開始される始発時間と、凝結が終了する終結時間を測定する凝結試験を行った。また、圧縮強度を測定した。結果を表1に示す。
なお、使用材料及び各種試験方法は下記のとおりである。
「使用材料」
セメント:市販品、普通ポルトランドセメント、密度3.15g/cm
細骨材:新潟県姫川水系川砂、密度2.61g/cm
水:工業用水
カルシウムアルミネート類:CaO/Alモル比2.5となるように原料(CaCO及びAl)を粉砕混合し、電気炉で溶融し、急冷したもの、ガラス化率90%、ブレーン5500cm/g
炭酸アルカリA:市販品、炭酸ナトリウム、平均粒径(D50)50μm
水酸化カルシウム:JIS R 9001に規定された消石灰2号に相当する市販品
硫酸アルミニウムA:硫酸アルミニウム、市販品、8水塩、粒径10μm以下の粒子含有率:5%
ミョウバンa:カリウムミョウバン12水和物、市販品
「試験方法」
凝結試験:調製したモルタルに粉末状急結剤を加えてから、素早くプロクター試験専用型枠へ型詰めし、粉末状急結剤を加えて急結モルタルを調製したときからの凝結の始発時間、終結時間を測定した(ASTM C403に準じて測定)。
圧縮強度:凝結試験と同様に、急結モルタルを調製したときからの圧縮強度(N/mm)を測定した。材齢は3時間、1日、28日とした(JSCE D102に準じて測定)。
「実験例2」
実験No.1-3の例で、炭酸アルカリAの代わりに下記表3に示す平均粒径(D50)の炭酸アルカリB~Dをそれぞれ使用し、表3に示す配合とした以外は実験例1と同様にして試験を実施した。結果を表3に示す。なお、平均粒径(D50)は、篩分けと粉砕を組み合わせて所望の値とした。
「実験例3」
実験No.1-3の例で、硫酸アルミニウムAで粒径10μm以下の粒子の割合を表4となるように調整したものをそれぞれ使用した以外は実験例1と同様にして試験を実施した。結果を表4に示す。なお、粒径10μm以下の粒子の割合は篩により調整した。
「実験例4」
実験No.1-3の例で、表5に示す種類のCaO/Alモル比のカルシウムアルミネート類を使用した以外は実験例1と同様に試験を実施した。結果を表5に示す。
なお、カルシウムアルミネート類のブレーンは全て5500±200cm/gに調製した。また、CaO/Alモル比は、原料の配合比を変えた以外は、CaO/Alモル比2.5の場合と同様な方法で調整した。
「実験例5」
実験No.1-3の例で、硫酸アルミニウムAの代わりに硫酸アルミニウムBを使用した以外は実験例1と同様にして試験を実施した。結果を表6に示す。
「使用材料」
硫酸アルミニウムB:硫酸アルミニウム、市販品、14~18水塩
実験No.5-1とNo.1-3に用いた各粉末状急結剤を、40℃で14日間貯蔵した後に同様の凝結試験を行ったところ、No.1-3は凝結時間の劣化が少ないことから貯蔵安定性が良いことが確認された。
「実験例6」
実験No.1-9の例でミョウバンaを、表7に示す種類のミョウバンb~iに変更して使用した以外は実験例1と同様にして試験を実施した。各ミョウバンの粒径10μm以下の粒子割合は1~40質量%になる様調整した。結果を表7に示す。
「使用材料」
ミョウバンb:ナトリウムミョウバン12水和物、市販品、
ミョウバンc:アンモニウムミョウバン12水和物、市販品、
ミョウバンd:鉄ミョウバン12水和物、市販品、
ミョウバンe:クロムミョウバン12水和物、市販物、
ミョウバンf:カリウムミョウバン無水和物、市販品、
ミョウバンg:アンモニウムミョウバン無水和物、市販品、
ミョウバンh:鉄ミョウバン1水和物、市販品、
ミョウバンi:鉄ミョウバン無水和物、市販品、
「実験例7」
実験No.1-3の例で炭酸アルカリAを表8に示す種類の炭酸アルカリに変更して使用した以外は実験例1と同様にして試験を実施した。結果を表8に示す。
「使用材料」
炭酸アルカリE:市販品、セスキ炭酸ナトリウム、平均粒径(D50)50μm
炭酸アルカリF:市販品、重炭酸ナトリウム、平均粒径(D50)50μm
炭酸アルカリG:市販品、炭酸リチウム、平均粒径(D50)50μm
炭酸アルカリH:市販品、炭酸カリウム、平均粒径(D50)50μm
本発明は、特に土木分野、建築分野等で用いられる急結材料に好適に使用できる。

Claims (9)

  1. カルシウムアルミネート類と、水酸化カルシウムと、炭酸アルカリと、硫酸アルミニウム又は硫酸アルミニウム及びミョウバン類と、を含み、
    粉末状急結剤100質量部中、前記カルシウムアルミネート類を30~80質量部、前記水酸化カルシウムを10~30質量部、前記炭酸アルカリを5~20質量部、前記硫酸アルミニウム又は前記硫酸アルミニウム及び前記ミョウバン類を5~30質量部含み、
    前記硫酸アルミニウムにおける粒径10μm以下の硫酸アルミニウムの割合が1~40質量%であり、
    アルミン酸ソーダを含有しない、粉末状急結剤。
  2. 前記炭酸アルカリの平均粒径(D50)が10~100μmである請求項1に記載の粉末状急結剤。
  3. 前記カルシウムアルミネート類におけるCaOとAlとのモル比(CaO/Al)が2.0~3.0である請求項1又は2に記載の粉末状急結剤。
  4. 前記硫酸アルミニウムを含有し、該硫酸アルミニウムが、0~18水塩である請求項1~3のいずれか1項に記載の粉末状急結剤。
  5. 前記硫酸アルミニウムが8水塩を含む請求項4に記載の粉末状急結剤。
  6. 前記ミョウバン類を含有し、該ミョウバン類が、カリウムミョウバン、ナトリウムミョウバン、及びアンモニウムミョウバンからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1~5のいずれか1項に記載の粉末状急結剤。
  7. 前記炭酸アルカリが、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウムからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1~6のいずれか1項に記載の粉末状急結剤。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の粉末状急結剤を含み、吹付けモルタル又は吹付けコンクリートに配合される急結材料。
  9. 請求項1~7のいずれか1項に記載の粉末状急結剤を用いた吹付け施工方法。
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