JP7469915B2 - フラッシング - Google Patents

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Description

本発明は、フラッシングに関する。
従来のフラッシングとして、特許文献1に記載されたものが知られている。このフラッシングは、敷設したデッキプレートの幅方向の端部の連結部と結合する結合部と、梁材との間の間隔を埋める平板部とを備える。平板部は、コンクリートと一体結合可能であり、且つ、床に作用する水平力をフラッシング自体を介して梁材に伝達可能なシアコネクタを有する。
特開2017-106194号公報
ここで、上述の特許文献1では、コンクリートの支圧破壊、又は突起部の潰れにより突起部のせん断耐力が決定する。コンクリートは鋼材に比べて材料強度のばらつきが大きく、必ずしも想定した耐力を得られるとは限らない。また、突起部ではせん断の伝達に重要な高さをそれほど高くできず、コンクリートの施工品質により性能差が顕著にでてしまう。そのため、安全率を高く設ける必要があり、シアコネクタの必要個数が多くなり、加工コストが高くなるという問題がある。従って、床と梁材との接合構造の耐力を安定させることが求められていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、床と梁材との接合構造の耐力を安定させることができるフラッシングを提供することを目的とする。
本発明に係るフラッシングは、敷設したデッキプレートの幅方向の端部の連結部と結合する結合部と、結合部と梁材との間の間隔を埋める平板部と、を備えるフラッシングであって、平板部は、コンクリートと一体結合可能な突起部を有し、突起部には、スラブに作用する水平力伝達時において、コンクリートの破壊に比して、フラッシングの破断を先に誘発する破断誘発構造が設けられる。
本発明に係るフラッシングにおいて、平板部は、コンクリートと一体結合可能な突起部を有する。従って、フラッシングは、突起部によって水平力を梁材に良好に伝達することができる。ここで、突起部には、スラブに作用する水平力伝達時において、コンクリートの破壊に比して、フラッシングの破断を先に誘発する破断誘発構造が設けられる。従って、水平力伝達時には、破断誘発構造は、コンクリートの破壊よりも先に、フラッシングを破断させることができる。従って、接合構造の耐力は、フラッシングを構成する鋼板の材料強度に依存したものとなる。鋼板の材料強度は、コンクリートに比べて安定したものであるため、接合構造の耐力を安定させることができる。
破断誘発構造は、平板部に対する突起部の付根部での破断を誘発してよい。
破断誘発構造は、平板部の縁部と突起部との間での破断を誘発してよい。
本発明に係るフラッシングは、敷設したデッキプレートの幅方向の端部の連結部と結合する結合部と、梁材との間の間隔を埋める平板部とを備えるフラッシングであって、平板部は、コンクリートと一体結合可能な突起部を有し、平板部がコンクリートと一体結合したときに、突起部は内部空間にコンクリートを配置可能である。
本発明に係るフラッシングにおいて、平板部は、コンクリートと一体結合可能な突起部を有する。従って、フラッシングは、突起部によって水平力を梁材に良好に伝達することができる。ここで、平板部がコンクリートと一体結合したときに、突起部は内部空間にコンクリートを配置可能である。これにより、コンクリートの打設後には、突起部は、コンクリートに上下から挟まれて荷重を受けやすい状態となる。従って、水平力伝達時には、コンクリートの破壊よりも先に、フラッシングの破断が起きやすくなる。従って、接合構造の耐力は、フラッシングを構成する鋼板の材料強度に依存したものとなる。鋼板の材料強度は、コンクリートに比べて安定したものであるため、接合構造の耐力を安定させることができる。
突起部は、第1の側面に開口部を有してよい。コンクリート打設時には、コンクリートが開口部を介して突起部の内部空間に流れ込む。このように、開口部を設けるだけのシンプルな加工にて、接合構造の耐力を安定させることができる。
突起部は、第1の側面とは異なる第2の側面に、平板部に対する付根部を有し、付根部は、平板部の縁部に沿って配置されてよい。この場合、付根部が、せん断作用方向に沿って延びるような配置となる。従って、付根部での破断が生じやすくなる。
開口部は、平板部の縁部に沿って配置されてよい。この場合、平板部の縁部と突起部との間での破断が生じやすくなる。
突起部は、上面に開口部を有してよい。この場合、平板部の縁部と突起部との間での破断が生じやすくなる。
本発明によれば、床と梁材との接合構造の耐力を安定させることができるフラッシングを提供することを目的とする。
(a)は、本実施形態に係るフラッシングを採用した合成スラブと梁材との接合構造の断面図であり、(b)はデッキプレートの断面図である。 (a)は、フラッシングの平面図である。(b)は、フラッシングを長手方向から見た側面図である。 (a)は、シアコネクタの拡大斜視図であり、(b)は、接合構造を長手方向から見た拡大断面図であり、(c)は、接合構造を幅方向から見た拡大断面図である。 (a)は、頭付きスタッドを示す断面図であり、(b)は、焼抜き栓溶接を示す断面図である。 変形例に係るフラッシングのシアコネクタを示す斜視図である。 変形例に係るフラッシングのシアコネクタを示す斜視図である。 変形例に係るフラッシングのシアコネクタを示す斜視図である。 実験で用いた試験片及びブロックを示す図である。 実験結果に係る荷重変形曲線を示すグラフである。 (a)は、変形例に係るフラッシングの平面図である。(b)は、フラッシングを長手方向から見た側面図である。 (a)は、変形例に係るフラッシングの平面図である。(b)は、フラッシングを長手方向から見た側面図である。 変形例に係るフラッシングをサイノスデッキに取り付けた状態を示す側面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本実施形態に係るフラッシング1を採用した合成スラブと梁材11との接合構造100の断面図である。図1(a)に示すように、接合構造100は、合成スラブ30と、梁材11と、を備える。梁材11は、ウェブ部及びフランジ部を有するH形鋼によって構成される。合成スラブ30は、合成床版用デッキプレート10(場合により合成デッキ、又は単にデッキプレートと呼ぶ)と、フラッシング1と、溶接金網15と、コンクリート12と、を備える。コンクリート12は、デッキプレート10及びフラッシング1の上面側に打設される。溶接金網15は、コンクリート亀裂防止用の金網であり、コンクリート12の内部に埋設される。
図1(b)は、デッキプレート10の断面図である。図1(b)に示すように、デッキプレート10の幅方向の一方の端部の連結部10aと他方の端部の連結部10bは、敷き並べる際に互いに連結可能な断面形状である。デッキプレート10は、2つの山部10cと、その間の谷部10dと、を有する。なお、山部10cの数は特に限定されない。山部10cは、当該山部10cの両側の傾斜部10eにコンクリートと結合可能な鍵部10fを有する。また、谷部10dは、コンクリートと結合可能なリブ10gを有する。
図1(a)に示すように、フラッシング1は、結合部5と、平板部6と、を備える。結合部5は、敷設したデッキプレート10の幅方向の端部の連結部10a(又は10b)と結合可能な部分である。平板部6は、結合部5と梁材11との間の間隔を埋める部分である。平板部6は、シアコネクタ7A(突起部)を有する。シアコネクタ7Aは、コンクリート12と一体結合可能であり、且つ、合成スラブ30に作用する水平力をフラッシング1自体を介して梁材11に伝達可能な合成機構を構成する。シアコネクタ7Aの詳細な構成については、後述する。
平板部6は、焼抜き栓溶接部13を介して梁材11のフランジ部の上面に固定される。なお、図2では、焼抜き栓溶接部13が形成される予定位置を焼抜き栓溶接位置13’として示している。焼抜き栓溶接部13は、デッキプレート10の長手方向に間隔をあけて設けられる。なお、実施形態に係るフラッシング1の結合部5は、デッキプレート10の幅方向片側の連結部10a、及び他側の連結部10bのいずれとも結合可能な断面形状としている。実施形態に係るフラッシング1の板厚は、デッキプレート10の板厚(例えば、1.0mm、1.2mm、1.6mm等)と同等以上とする。実施形態に係る結合部5の幅方向寸法W1は例えば57mmである。幅寸法W2は平板部6の幅寸法、Wは全幅寸法である 。
次に、図2及び図3を参照して、シアコネクタ7Aの構成についてより詳細に説明する。なお、以降の説明においては、フラッシング1が延びる方向を「長手方向D1」とし、長手方向D1と直交する水平方向を「幅方向D2」とする。図2(a)は、フラッシング1の平面図である。図2(b)は、フラッシング1を長手方向D1から見た側面図である。図3(a)は、シアコネクタ7Aの拡大斜視図である。図3(b)は、接合構造100を長手方向D1から見た拡大断面図である。図3(c)は、接合構造100を幅方向D2から見た拡大断面図である。
図2(a)に示すように、フラッシング1は、長手方向D1に延びる長方形の形状を有する。平板部6は、幅方向D2において結合部5とは反対側の位置に縁部6aを有する。縁部6aは、長手方向D1に直線状に延びる。シアコネクタ7Aは、長手方向D1に所定のピッチで平板部6に設けられる。
図3(a)に示すように、シアコネクタ7Aは、平板部6を構成する鋼板を平面6bよりも高い位置に部分的に突出させることによって構成される。シアコネクタ7Aは、長手方向D1に対向する一対の側面21,22(第1の側面)と、幅方向D2に対向する一対の側面23,24(第2の側面)と、上面26と、を備える。側面21,22は、平面6bから上方に垂直に立ち上がる。側面21,22は、長手方向D1から見て(以降、横断面視と称する場合もある)台形状の形状を有する。側面23,24は、平面6bから斜め上方に立ち上がる。側面23,24は、傾斜方向と直交する方向から見て、矩形状の形状を有している。側面23,24は、上方へ向かうに従って互いに近づくように傾斜する。上面26は、平面6bから上方へ離間した位置に配置される。上面26は、上方から見て矩形状の形状を有する。
シアコネクタ7Aは、側面21,22に開口部27を有する開口部27は、側面21から側面22に至るまで貫通している。このような開口部27は、次のような加工によって形成される。まず、平板部6のうち、側面21,22に対応する箇所に、それぞれ切れ目CLを形成しておく。そして、一対の切れ目CLで挟まれる箇所を台形状に押し出す。これにより、押し出された箇所の鋼板によって、側面23,24及び上面26が形成される。また、側面23,24及び上面26の下側には内部空間SPが形成される。また、当該内部空間SPは、両側の切れ目CL、すなわち側面23,24の箇所で開口する。このように側面23,24において内部空間SPが開口する部分が、開口部27に該当する。なお、平面6bには、一対の切れ目CL間に鋼板が存在しない状態となる。従って、一対の切れ目CL間には、平板部6に対する矩形状の貫通孔が形成された状態となる。
上述のような加工がなされるため、シアコネクタ7Aは、側面23,24に、平板部6に対する付根部28,29を有する。付根部28,29は、側面23,24が平面6bから立ち上がる箇所、すなわち側面23,24に形成される。付根部28,29は、長手方向D1に平行に延びる。これにより、付根部28は、縁部6aに沿って配置される。すなわち、付根部28は、縁部6aに近接した位置にて、縁部6aと平行をなすように配置される。なお、付根部29は、縁部6aと反対側の結合部5(図2参照)に沿って配置される。このとき、開口部27は、縁部6aに対して垂直をなすように延びる。
次に、フラッシング1の上面である平面6b上の空間に対してコンクリート12を打設するときの状況について説明する。フラッシング1の平面6b上には、硬化前の流動状態のコンクリート12が流し込まれる。ここで、シアコネクタ7Aは、開口部27の位置で内部空間SPが開口している。従って、コンクリート12は、開口部27を介して、シアコネクタ7Aの内部空間に流れ込む。
これにより、図3(b)(c)に示すように、シアコネクタ7Aの内部空間には、コンクリート12が配置された状態となる。コンクリート12が硬化すると、シアコネクタ7Aを構成する鋼板部分は、上側及び下側の両方からコンクリート12に挟まれることで、当該コンクリート12に埋設された状態となる。また、平板部6は、コンクリート12と一体結合する。以上より、平板部6がコンクリート12と一体結合したときに、シアコネクタ7Aは内部空間SPにコンクリート12を配置可能である。
以上のような構成により、シアコネクタ7Aには、水平力伝達時において、コンクリート12の破壊に比して、フラッシング1の破断を先に誘発する破断誘発構造150が設けられる。本実施形態における破断誘発構造150は、平板部6に対するシアコネクタ7Aの付根部28での破断を誘発する。図3(a)において、破断の様子を破断線BLで示している。破断誘発構造150は、シアコネクタ7Aに対して形成された開口部27、及び付根部28,29によって構成される。すなわち、コンクリート12に対して平板部6が一体結合した状態では、シアコネクタ7Aの上面26及び側面23,24を構成する鋼板部分は、上下からコンクリート12に挟まれた状態となる。また、合成スラブ30に水平力が作用したときに、せん断作用方向は長手方向D1となる。従って、破断誘発構造150は、付根部28,29に荷重を集中させることで、当該付根部28,29での破断を、コンクリート12の破壊よりも早く誘発することができる。
次に、本発明のフラッシング1の作用・効果について説明する。
まず、合成スラブ30に生じる面内せん断力を梁材11へ伝達するためには、図4(a)に示すような頭付きスタッド14、図4(b)に示すような焼抜き栓溶接部13、または発射打ち込み鋲のいずれかで接合することとしている。このうち、焼抜き栓溶接部13、発射打ち込み鋲はデッキプレート10を直接梁材11に接合し、デッキプレート10から梁材11に応力伝達する機構としている。これはコンクリート12と一体となったデッキプレート10を梁材11と直接接合することが条件であり、隙間を埋めるためのフラッシング1からは原則応力伝達はできない。応力伝達させるためには、デッキプレート10とフラッシング1の相互を溶接等で結合する、もしくは、頭付きスタッド14を設けてコンクリート12から直接梁材11へ応力伝達させる必要があった。
上述の事情に対し、本実施形態に係るフラッシング1において、平板部6は、コンクリート12と一体結合可能なシアコネクタ7Aを有する。従って、フラッシング1は、シアコネクタ7Aによって水平力を梁材11に良好に伝達することができる。当該機構を有することで、フラッシング1が梁材11に接合される場合においても焼抜き栓溶接部13の使用が可能となった。
ここで、比較例として、シアコネクタにおいて、側面21,22に開口部27が形成されておらず、鋼板で塞がれている構造について検討する。この場合、コンクリート12は、シアコネクタの内部空間には流れ込まない。すなわち、平板部6がコンクリート12と一体結合したときに、シアコネクタの内部空間SPにはコンクリート12が存在しない。このような構造では、コンクリート12の支圧破壊、又はシアコネクタの潰れによりシアコネクタのせん断耐力が決定する。コンクリート12は鋼材に比べて材料強度のばらつきが大きく、必ずしも想定した耐力を得られるとは限らない。また、シアコネクタではせん断の伝達に重要な高さをそれほど高くできず、コンクリート12の施工品質により性能差が顕著にでてしまう。そのため、安全率を高く設ける必要があり、シアコネクタの必要個数が多くなり、加工コストが高くなるという問題がある。
これに対し、シアコネクタ7Aには、合成スラブ30に作用する水平力伝達時において、コンクリート12の破壊に比して、フラッシング1の破断を先に誘発する破断誘発構造150が設けられる。従って、水平力伝達時には、破断誘発構造150は、コンクリート12の破壊よりも先に、フラッシング1を破断させることができる。従って、接合構造100の耐力は、フラッシング1を構成する鋼板の材料強度に依存したものとなる。鋼板の材料強度は、コンクリート12に比べて安定したものであるため、接合構造の耐力を安定させることができる。このように耐力を安定させて、想定した耐力を得ることの確実性を向上することで、不必要に安全率を高く設定する必要がなくなるため、結果的に、安全率を下げることができる。つまり、シアコネクタ7A一か所あたりの強度を高く設定できることから、シアコネクタ7Aの必要個数も少なく済み、加工コストを抑えることができる。
破断誘発構造150は、平板部6に対するシアコネクタ7Aの付根部28での破断を誘発してよい。
本実施形態に係るフラッシング1において、平板部6がコンクリート12と一体結合したときに、シアコネクタ7Aは内部空間SPにコンクリート12を配置可能である。これにより、コンクリート12の打設後には、シアコネクタ7Aは、コンクリート12に上下から挟まれて荷重を受けやすい状態となる。従って、水平力伝達時には、コンクリート12の破壊よりも先に、フラッシング1の破断が起きやすくなる。従って、接合構造100の耐力は、フラッシング1を構成する鋼板の材料強度に依存したものとなる。鋼板の材料強度は、コンクリート12に比べて安定したものであるため、接合構造100の耐力を安定させることができる。
フラッシング1は、側面21,22に開口部27を有してよい。コンクリート12打設時には、コンクリート12が開口部27を介してシアコネクタ7Aの内部空間SPに流れ込む。このように、開口部27を設けるだけのシンプルな加工にて、接合構造100の耐力を安定させることができる。
シアコネクタ7Aは、側面21,22とは異なる側面23,24に、平板部6に対する付根部28を有し、付根部28は、平板部6の縁部6aに沿って配置されてよい。この場合、付根部28が、せん断作用方向である長手方向D1に沿って延びるような配置となる。従って、付根部28での破断が生じやすくなる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
シアコネクタの形状は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、図5に示すように、シアコネクタの形状は、上述のシアコネクタ7Aのような台形状の形状に限定されるものではない。例えば、図5に示すような形状を有するシアコネクタを採用してもよい。図5(a)に示すシアコネクタ7Bは、横断面視において、半円形の形状を有する。図5(b)に示すシアコネクタ7Cは、横断面視において、逆台形(上辺が下辺より長い台形)の形状を有する。図5(c)に示すシアコネクタ7Dは、横断面視において、三角形の形状を有する。図5(d)に示すシアコネクタ7Eは、横断面視において、シアコネクタ7Dよりも高さ方向に大きく突出する三角形の形状を有する。
図3及び図5に示すシアコネクタは、付根部が長手方向D1に沿った配置を有していた。これに変えて、図6(a)に示すシアコネクタ7Eのように、開口部27が平板部6の縁部6aに沿って配置されてよい。開口部27は縁部6aから離間した位置にて、当該縁部6aと平行に延びる。この場合、開口部27と縁部6aとが互いに対向するような位置関係となる。この場合、破断線BLに示すように、平板部6の縁部6aとシアコネクタ7Eとの間での破断が生じやすくなる。また、破断誘発構造150は、平板部6の縁部6aとシアコネクタ7Eとの間での破断を誘発する。
開口部27が縁部6aに沿って配置されるシアコネクタの形状は、上述のシアコネクタ7Eに限定されるものではない。例えば、図5(b)に示すシアコネクタ7Fは、横断面視において、半円形の形状を有する。図6(c)に示すシアコネクタ7Gは、横断面視において、逆台形(上辺が下辺より長い台形)の形状を有する。図6(d)に示すシアコネクタ7Hは、横断面視において、三角形の形状を有する。図6(e)に示すシアコネクタ7Iは、横断面視において、シアコネクタ7Hよりも高さ方向に大きく突出する三角形の形状を有する。
また、図7(a)に示すシアコネクタ7Jのように、突起部の上面に開口部27を有してよい。シアコネクタ7Jは全体的に円筒状の形状を有しており、開口部27は円形の形状を有する。この場合、破断線BLに示すように、平板部6の縁部6aとシアコネクタ7Jとの間での破断が生じやすくなる。このような形態であっても、破断誘発構造150は、平板部6の縁部6aとシアコネクタ7Jとの間での破断を誘発する。なお、上面に開口部27を有するシアコネクタの形状は特に限定されない。例えば、図7(b)に示すように、全体的に四角筒状の形状を有するシアコネクタ7Kが採用されてよい。
また、結合部5の構造は、上述の実施形態に形状に限定されるものではなく、デッキプレートの形状に応じて、適宜変更されてよい。例えば、図12に示すようなサイノスデッキ90が採用されてよい。サイノスデッキ90は、非対象な形状を有しており、中央部の突出部91の一方側の結合部92(図12(a))と、他方側の結合部93(図12(b))とで、形状が異なっている。一方側の結合部92に対しては、図10及び図12(a)に示すように、上方へ垂直に立ち上がり、上端部で屈曲するような結合部5が採用される。また、他方側の結合部93に対しては、図11及び図12(b)に示すように、Z字状に屈曲するような結合部5が採用される。
図8及び図9を参照し、本願発明の効果を確認する実験を行った。図8に示すような試験片70を準備した。試験片70の一端側に、三つの互いに並列したシアコネクタ72を形成した。シアコネクタ72は、図3に示すシアコネクタ7Aと同趣旨の形状を有する。より詳細には、鋼板として板厚が1.2mmの物を用いた。シアコネクタ72は、長手方向(図3の長手方向D1)の大きさが約20mmであり、幅方向(図3の幅方向D2)の大きさが35mmであった。また、シアコネクタ72の高さは、3mmであった。試験片70のうち、シアコネクタ72が形成された領域を埋設するように、コンクリートを打設することで、ブロック71を形成した。ブロック71の下面をH型鋼のフランジ部の上面に固定した。試験片70の上端側をセンターホールジャッキと接続した。センターホールジャッキで試験片70に上向きの荷重を付与し、荷重を測定した。その際の測定結果を図9に示す。なお、試験片70を二枚準備して実験を行った。図9では、一方の試験片70の試験結果を実線で示し、他方の試験片70の試験結果を破線で示した。
図9には、計算上、試験片70が引きちぎれると推定される荷重を「鋼板引きちぎれ計算値」で示した。試験後の試験片70を観察すると、いずれの試験片70も、付根部がせん断破断していることが確認できた。図9の各グラフより、いずれの試験片70についても、引っ張りにより荷重が増加しているところ、「鋼板引きちぎれ計算値」付近で増加が停止している。これより、「鋼板引きちぎれ計算値」付近で付根部での破断が生じていることが理解される。このように、シアコネクタ72を用いることで、床と梁材との接合構造の耐力が安定することが理解される。
1…フラッシング、6…平板部、7A,7B,7C,7D,7E,7F,7G,7H,7I,7K…シアコネクタ(突起部)、10…デッキプレート、12…コンクリート、21,22…側面(第1の側面)、23,24…側面(第2の側面)、27…開口部、28…付根部、90…サイノスデッキ(デッキプレート)、150…破断誘発構造。

Claims (6)

  1. 敷設したデッキプレートの幅方向の端部の連結部と結合する結合部と、前記結合部と梁材との間の間隔を埋める平板部と、を備えるフラッシングであって、
    前記平板部は、コンクリートと一体結合可能な突起部を有し、
    前記突起部には、スラブに作用する水平力伝達時において、前記コンクリートの破壊に比して、前記フラッシングの破断を先に誘発する破断誘発構造が設けられ
    前記突起部は、前記平板部に対する開口部と、前記平板部に対する付根部と、を有し、
    前記破断誘発構造は、前記付根部での破断を誘発する、フラッシング。
  2. 敷設したデッキプレートの幅方向の端部の連結部と結合する結合部と、前記結合部と梁材との間の間隔を埋める平板部と、を備えるフラッシングであって、
    前記平板部は、コンクリートと一体結合可能な突起部を有し、
    前記突起部は、開口部を有し、
    前記突起部には、スラブに作用する水平力伝達時において、前記コンクリートの破壊に比して、前記フラッシングの破断を先に誘発する破断誘発構造が設けられ、
    前記破断誘発構造は、前記平板部の縁部と前記突起部の前記開口部との間での破断を誘発する、フラッシング。
  3. 敷設したデッキプレートの幅方向の端部の連結部と結合する結合部と、梁材との間の間隔を埋める平板部とを備えるフラッシングであって、
    前記平板部は、コンクリートと一体結合可能な突起部を有し、
    前記突起部は、第1の側面に開口部を有し、
    前記平板部が前記コンクリートと一体結合したときに、前記突起部は前記開口部を介して内部空間に前記コンクリートを配置可能である、フラッシング。
  4. 前記突起部は、前記第1の側面とは異なる第2の側面に、前記平板部に対する付根部を有し、
    前記付根部は、前記平板部の縁部に沿って配置される、請求項3に記載のフラッシング。
  5. 前記開口部は、前記平板部の縁部に沿って配置される、請求項3に記載のフラッシング。
  6. 敷設したデッキプレートの幅方向の端部の連結部と結合する結合部と、梁材との間の間隔を埋める平板部とを備えるフラッシングであって、
    前記平板部は、コンクリートと一体結合可能な突起部を有し、
    前記突起部は、上面に開口部を有し、
    前記平板部が前記コンクリートと一体結合したときに、前記突起部は前記開口部を介して内部空間に前記コンクリートを配置可能である、フラッシング。
JP2020040973A 2020-03-10 2020-03-10 フラッシング Active JP7469915B2 (ja)

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