JP7468441B2 - 冷却水の劣化度算出システム - Google Patents

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Description

本発明は、冷却水の劣化度算出システムに関する。
内燃機関の冷却水は経年劣化する。そのため、例えば特許文献1に記載の装置は、冷却水が劣化しているか否かを判定するようにしている。
国際公開第2012/107990号
ところで、冷却水が劣化しているか否かの判定ではなく、冷却水の劣化度を算出することができれば、例えば内燃機関の使用状況に応じて冷却水の交換時期を適切に予測することも可能になるため、技術的に非常に有益である。
上記課題を解決する冷却水の劣化度算出システムは、内燃機関の冷却水の劣化度を算出するシステムであって実行装置を備えている。前記実行装置は、前記冷却水の温度毎の累積時間を取得する取得処理と、前記累積時間のそれぞれを既定の基準温度での累積時間に換算した換算値に変換する変換処理と、前記換算値の和に基づいて前記劣化度を算出する算出処理とを実行する。前記変換処理は、前記累積時間の温度が前記基準温度よりも低い場合には、変換前の前記累積時間よりも前記換算値の値が小さくなるように前記累積時間を変換し、前記累積時間の温度が前記基準温度よりも高い場合には、変換前の前記累積時間よりも前記換算値の値が大きくなるように前記累積時間を変換する処理である。
冷却水の温度毎の累積時間が多いほど冷却水の劣化は進行している。また、累積時間が同じでも、冷却水の温度が高い場合には、低い場合と比較して劣化は進行している。
従って、冷却水の劣化度を算出するには、冷却水の温度と温度毎の累積時間とを考慮する必要がある。ここで、同構成では、温度毎に取得した累積時間のそれぞれを既定の基準温度での累積時間に換算した換算値に変換する処理を実行する。そのため、温度毎の累積時間は、冷却水の温度が基準温度であったと仮定した場合の累積時間に変換される。そして、この変換された累積時間である換算値の和に基づいて劣化度が算出されるため、冷却水の温度と温度毎の累積時間とが考慮された上で劣化度が算出される、従って、冷却水の劣化度を精度よく算出することができるようになる。
また、冷却水の温度が低いほど、冷却水の劣化は進みにくくなる。そのため、累積時間の温度が上述した基準温度よりも低い場合には、変換前の前記累積時間よりも前記換算値が小さくなるように前記累積時間を変換する処理を実行する。
また、冷却水の温度が高いほど、冷却水の劣化は進み易くなる。そのため、累積時間の温度が上述した基準温度よりも高い場合には、変換前の前記累積時間よりも前記換算値の値が大きくなるように前記累積時間を変換する処理を実行する。
上記劣化度算出システムにおいて、機関停止時における前記実行装置の稼働停止時点での前記冷却水の温度を含む停止時情報と、機関始動時における前記実行装置の稼働開始時点での前記冷却水の温度を含む始動時情報と、前記実行装置が稼働を停止していた停止時間とに基づいて前記実行装置の稼働停止中における前記冷却水の温度変化を推定する推定処理と、推定した前記稼働停止中の冷却水の温度に基づいて温度毎の前記累積時間を更新する更新処理とを実行してもよい。
内燃機関の運転が停止してもしばらくの間は冷却水は高温状態にあるため、内燃機関の停止中にも冷却水の劣化は進行する。ここで、機関停止に伴い上記実行装置の稼働が停止される場合には、そうした停止中の冷却水の温度変化を取得することができない。この点、同構成では、上記推定処理を実行することにより、実行装置の稼働停止中における冷却水の温度変化が推定される。そして、その稼働停止中の冷却水の温度に基づいて温度毎の上記累積時間が更新される。そのため、実行装置の稼働停止中における冷却水の温度も考慮して劣化度が算出されるようになり、当該劣化度の推定精度が更に向上するようになる。
一実施形態における劣化度算出システムの構成を示す模式図。 同実施形態の制御装置が実行する処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態の温度区分及びカウンタ値を示すグラフ。 同実施形態の制御装置が実行する処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態のデータ解析装置が実行する処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態の温度区分及び換算カウンタ値を示すグラフ。 同実施形態のデータ解析装置が実行する処理の手順を示すフローチャート。
<システムの構成>
以下、冷却水の劣化度算出システムを車両に搭載された内燃機関に適用した一実施形態について、図1~図7を参照して説明する。
図1に示すように、車両500は、内燃機関15や冷却装置10などを備えている。冷却装置10は、内燃機関15を冷却水で冷やす装置である。この冷却水には防錆剤などが添加されている。
冷却装置10は、熱交換器であるラジエータ12を備えている。内燃機関15のシリンダブロックやシリンダヘッドの内部には、ウォータジャケット15Wが形成されている。ウォータジャケット15Wの冷却水出口とラジエータ12の冷却水入口とは、第1通路16で接続されている。また、ウォータジャケット15Wの冷却水入口とラジエータ12の冷却水出口とは、第2通路17で接続されている。第2通路17の経路上には、ウォータポンプ18が設けられている。
冷却装置10は、第1通路16から分岐した通路であって、ラジエータ12の冷却水出口とウォータポンプ18との間の第2通路17に接続された分岐通路20を備えている。
分岐通路20と第2通路17との接続部分には、サーモスタット25が配設されている。サーモスタット25は、内部に設けられた弁体の開度が冷却水の温度に応じて変化する制御弁であり、冷却水の温度が低いときには、ウォータジャケット15Wから流れ出た冷却水が、ラジエータ12ではなく分岐通路20を流れるように還流する。一方、冷却水の温度が高いときには、ウォータジャケット15Wから流れ出た冷却水が、分岐通路20ではなくラジエータ12を流れるように還流する。
制御装置100は、内燃機関15の吸入空気量や噴射燃料量等といった各種制御を実施する。この制御装置100は、中央処理装置(以下、CPUという)110、制御用のプログラムやデータが記憶されたメモリ120、通信機130などを備えている。そして、制御装置100は、メモリ120に記憶されたプログラムをCPU110が実行することにより各種制御を実行する。また、制御装置100は、通信機130によって外部のネットワーク200を介してデータ解析装置300と通信可能になっている。なお、本実施形態において、CPU110及びメモリ120を備える制御装置100は第1実行装置を構成している。
制御装置100は、各種制御を実施する際、センサなどから得られる各種検出値を参照する。例えば、制御装置100は、水温センサ34によって検出される冷却水の水温である冷却水温THWや、外気温センサ35によって検出される外気温THoutを参照する。
上記データ解析装置300は、複数の車両500、車両600などから送信されるデータを解析する。データ解析装置300は、CPU310、メモリ320、及び通信機330などを備えており、それらがネットワーク200を介して通信可能とされている。なお、本実施形態において、CPU310及びメモリ320を備えるデータ解析装置300は第2実行装置を構成している。
<冷却水の劣化度算出>
内燃機関15の冷却水は受熱温度や受熱時間に応じて酸化による劣化が進む。このようにして劣化が進むと防錆剤などの添加剤の効果が低下していく。そこで、本実施形態ではそうした冷却水の劣化度Rを算出するようにしている。
なお、本実施形態では、劣化度Rはその値が大きいほど劣化が進んでいることを示す。また、試験などにおいて劣化の程度を判断するための物理量としては、冷却水の水素イオン濃度(いわゆるpH)や導電率などが用いられる。また、実車との検証のために、例えば、冷却水の残存成分分析や、回収した冷却装置での錆の発生状態の調査なども行われる。
以下、劣化度Rの算出について説明する。
<制御装置100が実行する処理>
図2に、制御装置100が実行する処理の手順を示す。図2に示す処理は、メモリ120に記憶されたプログラムをCPU110が実行することにより実現される。なお、図2に示す処理は機関始動時に実行される。また、以下では、先頭に「S」を付与した数字によってステップ番号を表現する。
本処理を開始すると、CPU110は、車両500の識別情報である車両IDと、始動時情報と、停止時情報とをデータ解析装置300に送信する(S10)。始動時情報は、今回の機関始動時における制御装置100の稼働開始時点での冷却水温THWである稼働開始時水温THWsと、同稼働開始時点の時刻である稼働開始時刻Tsと、同稼働開始時点の外気温THoutである稼働開始時外気温THoutsとを含む。
また、停止時情報は、直前の機関停止時における制御装置100の稼働停止時点での冷却水温THWである稼働停止時水温THWeと、同稼働停止時点の時刻である稼働停止時刻Teと、同稼働停止時点の外気温THoutである稼働停止時外気温THouteとを含む。
次に、CPU110は、稼働時温度情報の取得処理を開始して(S12)、本処理を終了する。稼働時温度情報は、内燃機関15の稼働中、つまり制御装置100の稼働中における冷却水温THWの温度毎の累積時間である。
図3に、取得処理にて取得される冷却水温THWの温度毎の累積時間についてその一例を示す。
本実施形態では、複数の温度区分が設定されており、冷却水温THWの温度毎の累積時間は、温度区分毎の累積時間を示すカウンタ値Cnで表される。なお、カウンタ値Cnは、後述の各温度区分毎に算出される値であり、「n」の数字は対応する温度区分を示す。また、冷却水温THWのサンプリング周期をカウンタ値Cnに乗算することにより、カウンタ値Cnを温度区分毎の累積時間に変換することができる。
より詳細には、温度の低い区分から順に、第1温度区分R1、第2温度区分R2、第3温度区分R3、第4温度区分R4、第5温度区分R5、第6温度区分R6、第7温度区分R7、第温度8区分R8、第9温度区分R9、及び温度第10区分R10といった10個の温度区分が設定されている。
第1温度区分R1は、既定の第1水温THW1未満の温度範囲である。そしてこの第1温度区分R1のカウンタ値Cnのことを第1カウンタ値C1という。
第2温度区分R2は、第1水温THW1以上第2水温THW2未満の温度範囲である。第2水温THW2は、第1水温THW1に既定の第1温度幅H1を加算した温度である。そしてこの第2温度区分R2のカウンタ値Cnのことを第2カウンタ値C2という。
第3温度区分R3は、第2水温THW2以上第3水温THW3未満の温度範囲である。第3水温THW3は、第2水温THW2に既定の第2温度幅H2を加算した温度である。そしてこの第3温度区分R3のカウンタ値Cnのことを第3カウンタ値C3という。
第4温度区分R4は、第3水温THW3以上第4水温THW4未満の温度範囲である。第4水温THW4は、第3水温THW3に既定の第3温度幅H3を加算した温度である。そしてこの第4温度区分R4のカウンタ値Cnのことを第4カウンタ値C4という。この第4温度区分R4は、後述する基準温度THWbが属する区分となっている。
第5温度区分R5は、第4水温THW4以上第5水温THW5未満の温度範囲である。第5水温THW5は、第4水温THW4に既定の第4温度幅H4を加算した温度である。そしてこの第5温度区分R5のカウンタ値Cnのことを第5カウンタ値C5という。
第6温度区分R6は、第5水温THW5以上第6水温THW6未満の温度範囲である。第6水温THW6は、第5水温THW5に上記第4温度幅H4を加算した温度である。そしてこの第6温度区分R6のカウンタ値Cnのことを第6カウンタ値C6という。
第7温度区分R7は、第6水温THW6以上第7水温THW7未満の温度範囲である。第7水温THW7は、第6水温THW6に既定の第5温度幅H5を加算した温度である。そしてこの第7温度区分R7のカウンタ値Cnのことを第7カウンタ値C7という。
第8温度区分R8は、第7水温THW7以上第8水温THW8未満の温度範囲である。第8水温THW8は、第7水温THW7に上記第5温度幅H5を加算した温度である。そしてこの第8温度区分R8のカウンタ値Cnのことを第8カウンタ値C8という。
第9温度区分R9は、第8水温THW8以上第9水温THW9未満の温度範囲である。第9水温THW9は、第8水温THW8に上記第5温度幅H5を加算した温度である。そしてこの第9温度区分R9のカウンタ値Cnのことを第9カウンタ値C9という。
第10温度区分R10は、第9水温THW9以上の温度範囲である。そしてこの第10温度区分R10のカウンタ値Cnのことを第10カウンタ値C10という。
また、第1温度幅H1は第2温度幅H2よりも広くなっており、第2温度幅H2は第3温度幅H3よりも広くなっている。また、第3温度幅H3は第4温度幅H4よりも広くなっており、第4温度幅H4は第5温度幅H5よりも広くなっている。このようにして各温度幅が異なっていることにより、温度の高い温度区分、例えば第7温度区分R7、第8温度区分R8、及び第9温度区分R9の温度範囲は、温度の低い温度区分の温度範囲よりも狭くなっている。
また、このようにして各温度幅が異なっていることにより、カウンタ値Cnの値が多くなる傾向がある温度区分、例えば第4温度区分R4、第5温度区分R5、及び第6温度区分R6の温度範囲は、カウンタ値Cnの値が少なくなる傾向がある温度区分の温度範囲よりも狭くなっている。
上記S12の処理を開始すると、CPU110は、既定のサンプリング周期毎に冷却水温THWを取得する。そして、取得した冷却水温THWが属する温度区分のカウンタ値Cnを既定値α(例えば1など)だけ増加させる処理を制御装置100の稼働中において繰り返し実行する。これにより冷却水温THWの温度毎の累積時間に相当するカウンタ値Cnを温度区分毎に更新する。そして、更新した各カウンタ値Cnをメモリ120に保存する。
図4に、制御装置100が所定周期毎に実行する処理の手順を示す。
本処理を開始すると、CPU110は、稼働時温度情報の送信要求があるか否かを判定する(S20)。例えば、稼働時温度情報を前回送信してから既定の期間が経過している場合には、CPU110は、稼働時温度情報の送信要求があると判定する。なお、既定の期間としては、制御装置100の稼働時間や、車両500の走行距離などが挙げられる。
そして、稼働時温度情報の送信要求があると判定する場合(S20:YES),CPU110は、車両500の識別情報である車両IDと、稼働時温度情報を構成する温度区分毎のカウンタ値Cnとをデータ解析装置300に送信する(S22)。なお、CPU110は、S22の処理を完了した場合や、S20の処理において否定判定する場合には、図4に示す一連の処理を一旦終了する。
<データ解析装置300が実行する処理>
図5に、図4に示したS22の処理で送信されたデータをデータ解析装置300が受信したときにCPU310が実行する処理の手順を示す。
S100にて、制御装置100から送信された車両IDと稼働時温度情報であるカウンタ値Cnとを受信すると、CPU310は、車両IDに紐付けてメモリ320に保存してある温度区分毎の各カウンタ値Cnを更新して、更新後のカウンタ値Cnをメモリ320に保存する処理を実行する(S110)。このカウンタ値Cnの更新は、メモリ320に保存してある温度区分毎の各カウンタ値Cnに対して、受信したカウンタ値Cnを加算することにより実施される。こうした更新により、メモリ320に保存してある温度区分毎の各カウンタ値Cnの値は、それまでに受信した温度区分毎の各カウンタ値Cnの積算値になっている。
次に、CPU310は、更新後の各カウンタ値Cnを換算カウンタ値CCnに変換する変換処理を実行する(S120)。換算カウンタ値CCnは、温度区分毎のカウンタ値Cnのそれぞれを既定の基準温度THWb(例えば90°C程度)での累積時間に相当するカウンタ値Cnに換算した換算値である。つまり、換算カウンタ値CCnは、温度区分毎のカウンタ値Cnを、冷却水温THWが基準温度THWbであったと仮定した場合のカウンタ値に変換した値である。すなわち、温度区分毎のカウンタ値Cnに対応する劣化度をそれぞれ劣化度Rnとしたときに、基準温度THWbでその劣化度Rnに達するのに要するカウンタ値Cnの値が換算カウンタ値CCnである。なお、換算カウンタ値CCnにおいて「n」の数字は、換算元のカウンタ値Cnの「n」の数字と同一であり、対応する温度区分を示す。
この変換処理は、以下のようにして行われる。
図6に示すように、まず、第1温度区分R1から第10温度区分R10のそれぞれに対して温度区分の代表温度である第1代表温度P1、第2代表温度P2、第3代表温度P3、第4代表温度P4、第5代表温度P5、第6代表温度P6、第7代表温度P7、第8代表温度P8、第9代表温度P9、及び第10代表温度P10が予め求められている。なお、以下では、これら各代表温度をまとめて代表温度Pnという。なお、「n」には温度区分を示す数字が代入される。
第2代表温度P2~第9代表温度P9は、次式(1)から求められている。なお、式(1)における「n」には、2~9のうちのいずれかの値が代入される。また、係数Kは「0」よりも大きく「1」よりも小さい値であって、劣化度Rの誤差を小さくする上で最適な値が予め設定されている。
Pn=THW(n-1)+(THWn-THW(n-1)×係数K)…(1)
一例として、係数Kが「0.4」の場合、第2温度区分R2の代表温度である第2代表温度P2は、「第1水温THW1+(第2水温THW2ー第1水温THW1)×0.4」にて求められる値になる。
また、第1代表温度P1及び第10代表温度P10は、劣化度Rの誤差を小さくする上で最適な温度が予め設定されている。
そして、冷却水温THWが低いほど冷却水の劣化は進みにくくなる。そのため、図6に示すように、代表温度Pnが基準温度THWbよりも低い温度区分では、変換前のカウンタ値Cn(二点鎖線にて図示)よりも換算カウンタ値CCn(実線にて図示)の値が小さくなるようにカウンタ値Cnは変換される。また、冷却水温THWが高いほど冷却水の劣化は進みやすくなる。そのため、図6に示すように、代表温度Pnが基準温度THWbよりも高い温度区分では、変換前のカウンタ値Cn(二点鎖線にて図示)よりも換算カウンタ値CCn(実線にて図示)の値が大きくなるようにカウンタ値Cnは変換される。
こうした温度区分毎の換算カウンタ値CCnの算出は、温度区分毎に求められている代表温度Pnと、その代表温度Pnが属する温度区分のカウンタ値Cnとを入力とし、換算カウンタ値CCnを出力とする回帰式を用いて行われる。
次に、CPU310は、温度区分毎に算出された換算カウンタ値CCnの値を全て足した和Sを算出する(S130)。
次に、CPU310は、算出した和Sに基づいて劣化度Rを算出する算出処理を実行する(S140)。ここでは、和Sと劣化度Rとの関係式が予め求められており、CPU310は、そうした関係式に基づいて劣化度Rを算出する。なお、和Sの値が大きいほど劣化度Rの値も大きくなるように当該劣化度Rは算出される。こうして劣化度Rを算出すると、CPU310は、その算出した劣化度Rをメモリ320に保存する(S150)。
次に、CPU310は、劣化度Rの変化量に基づいて冷却水の予想交換時期を算出する処理を実行する(S160)。S160においてCPU310は、例えば以下の処理を行う。すなわちCPU310は、前回算出した劣化度Rと今回算出した劣化度Rとの差分、及び前回劣化度Rを算出してから今回劣化度Rを算出するまでの経過期間(例えば経過時間や走行距離)とに基づいて劣化度Rが許容限界値に達するまでの時間や走行距離を算出する。そしてその算出した時間や走行距離を予想交換時期として設定する。このS160の処理を完了すると、CPU310は、今回の本処理を終了する。
図7に、図2に示したS10の処理で送信されたデータをデータ解析装置300が受信したときにCPU310が実行する処理の手順を示す。
S200にて、制御装置100から送信された車両IDと始動時情報と停止時情報とを受信すると、CPU310は、始動時情報に含まれる稼働開始時刻Tsを停止時情報に含まれる稼働停止時刻Teから減じることにより制御装置100が稼働を停止していた時間である停止時間Tspを算出する。そして、CPU310は、この停止時間Tspと、始動時情報に含まれる稼働開始時水温THWs及び稼働開始時外気温THoutsと、停止時情報に含まれる稼働停止時水温THWe及び稼働停止時外気温THouteとを入力値とするモデル式などに基づき、制御装置100の稼働停止中における冷却水温THWの変化、つまり制御装置100が稼働停止してからの既定の経過時間毎における冷却水温THWの値を推定する推定処理を実行する(S210)。
次に、CPU310は、S210の処理にて推定した経過時間毎の冷却水温THWに基づき、車両IDに紐付けてメモリ320に保存されている温度区分毎のカウンタ値Cnを更新する更新処理を実行する(S220)。そして、本処理を終了する。
<作用及び効果>
本実施形態の作用及び効果を説明する。
(1)冷却水温THW毎の累積時間が多いほど冷却水の劣化は進行している。また、累積時間が同じでも、冷却水温THWが高い場合には、低い場合と比較して劣化は進行している。
従って、冷却水の劣化度を算出するには、冷却水温THWと温度区分毎の累積時間とを考慮する必要がある。ここで、本実施形態では、温度区分毎に取得した累積時間に相当するカウンタ値Cnのそれぞれを基準温度THWbでの累積時間に相当するカウンタ値Cnに換算した換算カウンタ値CCnに変換する処理が実行される。そのため、温度区分毎のカウンタ値Cnは、冷却水温THWが基準温度THWbであったと仮定した場合のカウンタ値Cnに変換される。そして、この変換されたカウンタ値Cnである換算カウンタ値CCnの和Sに基づいて劣化度Rが算出されるため、冷却水温THWと温度区分毎の累積時間とが考慮された上で劣化度Rが算出される、従って、冷却水の劣化度Rを精度よく算出することができる。
(2)内燃機関15の運転が停止してもしばらくの間は冷却水は高温状態にあるため、内燃機関15の停止中にも冷却水の劣化は進行する。ここで、機関停止に伴い制御装置100の稼働が停止される場合には、そうした停止中の冷却水の温度変化を取得することができない。この点、本実施形態では、上述した冷却水温THWの推定処理を実行することにより、制御装置100の稼働停止中における冷却水温THWの変化が推定される。そして、その稼働停止中の冷却水温THWに基づいて温度区分毎のカウンタ値Cnが更新される。そのため、制御装置100の稼働停止中における冷却水温THWも考慮して劣化度Rが算出されるようになり、当該劣化度Rの推定精度が更に向上するようになる。
(3)冷却水温THWのサンプリングに際して、複数の温度区分が設定されているため、そうした温度区分を設定しない場合と比較して、制御装置100の演算負荷を低減することができる。ここで、温度の高い温度区分の温度範囲は、温度の低い温度区分の温度範囲よりも狭くされている。このように劣化度Rへの影響が大きい高温側の温度区分はその温度範囲が狭くされており、温度区分の分解能が高められているため、温度範囲を区分することにより生じる劣化度Rの推定誤差を小さくすることができる。
(4)また、カウンタ値Cnの値が多くなる傾向がある温度区分の温度範囲は、カウンタ値Cnの値が少なくなる傾向がある温度区分の温度範囲よりも狭くされている。このようにカウンタ値Cnの値が多くなる傾向があり劣化度Rへの影響が大きくなる温度区分はその温度範囲が狭くされており、温度区分の分解能が高められている。そのため、これによっても温度範囲を区分することにより生じる劣化度Rの推定誤差を小さくすることができる。
<変更例>
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・冷却水温THWの温度区分の数や、温度幅の大きさは適宜変更してもよい。
・温度区分を設けず、サンプリングした冷却水温THW毎にカウンタ値Cnを求めるようにしてもよい。
・上述した稼働時温度情報の送信タイミングは適宜変更してもよい。
・図5に示したS160の処理を省略してもよい。
・図7に示した一連の処理を省略してもよい。この場合でも、上記(2)以外の作用及び効果を得ることができる。
・制御装置100の稼働停止中における冷却水温THWの変化を他の態様で推定してもよい。
・温度の高い温度区分や、カウンタ値Cnの値が多くなる傾向がある温度区分の温度範囲を狭くしたが、いずれか一方の温度区分の温度範囲を狭くしてもよい。
・カウンタ値Cnに代えて実際の累積時間を算出するようにしてもよい。
・図7に示したS120の変換処理を制御装置100で実行する。そして、データ解析装置300に送信する稼働時温度情報として、カウンタ値Cnの代わりに換算カウンタ値CCnを送信するようにしてもよい。
・図7に示した一連の処理を制御装置100で実行してもよい。
・上述した全ての処理を制御装置100で実行してもよい。
・制御装置100の稼働中に取得した冷却水温THWをリアルタイムでデータ解析装置300に送信する。そして、カウンタ値Cnの更新をデータ解析装置300で行うようにしてもよい。
・実行装置としてCPUとメモリとを備えており、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。例えば、上記各実施形態において実行されるソフトウェア処理の少なくとも一部を処理する専用のハードウェア回路(たとえばASIC等)を備えてもよい。すなわち、実行装置は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てをプログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するメモリ等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置及びプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置及びプログラム格納装置を備えたソフトウェア処理回路や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。すなわち、上記処理は、1または複数のソフトウェア処理回路及び1または複数の専用のハードウェア回路の少なくとも一方を備えた処理回路によって実行されればよい。
10…冷却装置
12…ラジエータ
15…内燃機関
15W…ウォータジャケット
16…第1通路
17…第2通路
18…ウォータポンプ
20…分岐通路
25…サーモスタット
34…水温センサ
35…外気温センサ
100…制御装置
110…中央処理装置(CPU)
120…メモリ
130…通信機
200…ネットワーク
300…データ解析装置
310…CPU
320…メモリ
330…通信機
500…車両
600…車両

Claims (1)

  1. 内燃機関の冷却水の劣化度を算出するシステムであって、
    実行装置を備えており、
    前記実行装置は、
    前記冷却水の温度毎の累積時間を取得する取得処理と、
    機関停止時における前記実行装置の稼働停止時点での前記冷却水の温度を含む停止時情報と、機関始動時における前記実行装置の稼働開始時点での前記冷却水の温度を含む始動時情報と、前記実行装置が稼働を停止していた停止時間とに基づいて前記実行装置の稼働停止中における前記冷却水の温度変化を推定する推定処理と、
    推定した前記稼働停止中の冷却水の温度に基づいて温度毎の前記累積時間を更新する更新処理と、
    更新後の前記累積時間のそれぞれを既定の基準温度での累積時間に換算した換算値に変換する変換処理と、
    前記換算値の和に基づいて前記劣化度を算出する算出処理と、を実行し、
    前記変換処理は、前記累積時間の温度が前記基準温度よりも低い場合には、変換前の前記累積時間よりも前記換算値の値が小さくなるように前記累積時間を変換し、前記累積時間の温度が前記基準温度よりも高い場合には、変換前の前記累積時間よりも前記換算値の値が大きくなるように前記累積時間を変換する処理である
    冷却水の劣化度算出システム。
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