JP2010242609A - 車載内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気系部材に設けられた冷却水通路を介してヒータコアに供給される冷却水の温度を内燃機関のウォータジャケットに設けられた水温センサにより検出される冷却水温度を用いて精度よく推定することの可能な車載内燃機関の冷却装置を提供する。
【解決手段】
内燃機関の冷却装置が備える冷却水通路は、同機関本体に設けられたウォータジャケットを含む第1冷却水通路からエキゾーストマニホールドを通過する第5冷却水通路を介して車室内の暖房に用いられるヒータコアに至るように形成されている。この内燃機関の機関温度検出のために上記第1冷却水通路のウォータジャケットに設けられた冷却水温センサにより検出される冷却水温度thwに、当該機関の機関回転速度及び機関負荷率に基づく温度上昇分を加味した昇温補正値wtempdを加算してヒータコアに流入する冷却水の温度thwHを推定する。
【選択図】図2

Description

この発明は、車載内燃機関の冷却系としてウォータジャケットの下流に設けられて車室内への送風の温度上昇に用いられるヒータコアを併せて備える車載内燃機関の冷却装置に関する。
従来、この種の冷却装置としては、例えば特許文献1に記載の装置が知られている。この装置では、内燃機関の燃焼時に発生する高温の排気ガスが流通することにより高温となる排気系部材、具体的にはエキゾーストマニホールドに当該機関を冷却する機関冷却水の流通路を形成するようにしている。そして、ウォータポンプにより同機関のウォータジャケットに送り込まれた冷却水は、手動あるいは自動で開閉可能なバルブを介してこのエキゾーストマニホールドの冷却水通路に流入される。こうしてエキゾーストマニホールドの冷却水通路に流入した冷却水は、その後、車室内の暖房に用いられるヒータコアを経て、再びウォータポンプへと戻される。なお、こうした循環経路は上記バルブが開かれている状態で実現されるものであり、同バルブが閉じられているときには、冷却水がエキゾーストマニホールドの冷却水通路及びヒータコアを経てウォータポンプに流入することはない。
そして、同特許文献1に記載の装置では、内燃機関の暖機が完了する以前、すなわち機関の冷間始動時には上記バルブを閉じるようにし、一方、機関の暖機が完了して以降はバルブを開くようにしている。これにより、機関の冷間始動時には、エキゾーストマニホールドの冷却水通路及びヒータコアでの熱損失をなくすことで、内燃機関に流入する冷却水の温度を早期に上昇させ、その分、機関の暖機が完了するまでに要する時間の短縮を可能としている。また、暖機完了時には冷却水をエキゾーストマニホールドの冷却水通路に積極的に流すことにより、ヒータコアへ流入する冷却水の温度を上昇させ、車室内の暖房効率の向上を図るようにしている。
特開平11−62579号公報
ところで、上記エキゾーストマニホールドの冷却水通路を通じて加熱された冷却水がヒータコアに供給される場合、内燃機関の特にウォータジャケット側での冷却水温度とヒータコア入口部分での冷却水温度との乖離が大きくなる。このため、例えばヒータコアの温度に基づいて車室内の暖房効果を制御するにしろ、上記ウォータジャケット側での冷却水温度とは別途に、該ヒータコア入口部分での冷却水温度を把握することが望ましい。しかし、上記エキゾーストマニホールド自体の温度が当該機関の運転状態等によって変動することが多いため、こうした冷却水温度の乖離の度合いも変化することが普通である。そこで、上記ウォータジャケット等に設けられる水温センサとは別に上記ヒータコア入口部分にも水温センサを設けて同部分の温度を常時監視するなどの方法も考えられるが、この場合には機関冷却系を構成するシステムとしてのコストアップ等も避けられない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、排気系部材に設けられた冷却水通路を介してヒータコアに供給される冷却水の温度を内燃機関のウォータジャケットに設けられた水温センサにより検出される冷却水温度を用いて精度よく推定する
ことの可能な車載内燃機関の冷却装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、車載内燃機関の冷却に用いられる冷却水通路が機関本体に設けられたウォータジャケットから排気系部材を介して車室内の暖房に用いられるヒータコアに至るように形成されてなる車載内燃機関の冷却装置において、前記内燃機関の機関温度検出のために前記ウォータジャケットに設けられた水温センサにより検出される冷却水温度に当該機関の機関回転速度及び機関負荷率に基づく温度上昇分を加味した昇温補正値を加算して前記ヒータコアに流入する冷却水の温度を推定することをその要旨とする。
上記構成では、内燃機関の単位時間当りの燃焼回数が反映される値である機関回転速度と、燃焼当りの発生熱量が反映される値である機関負荷率とに基づき、冷却水が排気部材にて加熱されたことに起因する温度の上昇分としての昇温補正値を求め、これをウォータジャケットに設けられた水温センサによって検出された冷却水温度に加算してヒータコアに流入する冷却水の温度を推定するようにしている。すなわち、当該機関の運転状態、特に燃焼状態に応じてヒータコアに流入する冷却水の温度を推定するようにしているため、機関運転状態による排気系部材の温度変化に追従するかたちで上記冷却水温度を推定することができ、ウォータジャケットに設けられた水温センサにより検出される冷却水温度を用いながらも、ヒータコアに供給する冷却水の温度を精度よく推定することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記昇温補正値は、前記機関回転速度及び機関負荷率の少なくとも一方が高いほど大きい値が選ばれる態様で予めマップ化されてなることをその要旨とする。
内燃機関の温度は、機関回転速度が高いほど、すなわち単位時間当りの燃焼回数が多いほど、また、例えば、内燃機関の総排気量に対する吸入空気量の割合として算出される機関負荷率が高いほど、すなわち1回当りの燃焼に供される空気量、ひいては燃料量が多いほど、その上昇度合いが大きくなる。
そのため、上記請求項2に記載の発明によるように、これら機関回転速度及び機関負荷率の少なくとも一方が高いときほど上記昇温補正値として大きい値が選択されるようにすれば、内燃機関の燃焼状態に即したかたちで該昇温補正値を設定することができ、ひいてはヒータコアに流入する冷却水の温度を精度良く推定することが可能となる。また、昇温補正値を、機関回転速度と機関負荷率とに関連付けされて予めマップ化しておくことで、こうした推定処理の簡易化を図ることができるとともに、その演算負荷を軽減することも可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記内燃機関が燃料カット中にあるときには前記水温センサにより検出される冷却水温度に対する前記昇温補正値の加算を禁止して前記ヒータコアに流入する冷却水の温度を推定することをその要旨とする。
内燃機関が燃料カット中にあるときには、たとえ同機関が所定の回転速度で運転している、あるいは、所定の機関負荷率(吸入空気量)にて運転しているとしても、気筒内での混合気の燃焼は行われず、故にこの燃焼由来の熱の発生もない。すなわち、排気系部材での冷却水の加熱もほとんどない。
そこで、請求項3に記載の発明によるように、内燃機関での燃料カットの実行時には、
上記昇温補正値を加算することなくヒータコアに流入する冷却水の温度を推定することとすれば、加算処理による冷却水温度の過剰補正に起因する推定精度の低下を回避することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明において、前記内燃機関の燃料増量時には、前記水温センサにより検出される冷却水温度から排気温度の低下に基づく温度降下分を加味した降温補正値を減算して前記ヒータコアに流入する冷却水の温度を推定することをその要旨とする。
内燃機関においては通常、燃焼の効率や、排気内に含まれる有害物質の発生量等を考慮し、混合気の空燃比が理論空燃比近傍となるように機関運転を行っている。ところが、例えば排気系部材の過剰な温度上昇を抑制するとき等には、混合気に含まれる燃料の割合を増大させて機関運転を行うこともある。このような燃料増量時には、機関燃焼温度が低下し、これにより排出される排気の温度も同様に低下することとなる。
そこで、上記請求項4に記載の発明では、こうした排気温度の低下に応じた値である降温補正値を上記水温センサによって検出される冷却水温度から減算するようにしている。これにより、推定される冷却水温度に燃料増量に起因する排気温度の低下を反映させることができるようにもなり、ヒータコアに流入する冷却水の温度の推定精度をより高く維持することができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記降温補正値は、前記燃料増量の度合いが大きいほど大きい値が選ばれる態様で予めマップ化されてなることをその要旨とする。
内燃機関での燃焼温度すなわち排気の温度は、燃料の増量度合い、いわゆるリッチ度合いが大きいほど低下する傾向がある。そこで、上記請求項5に記載の発明のように、燃料増量の度合いが大きいほど上記降温補正値として大きい値が選択されるようにすれば、内燃機関の運転状態に即したかたちで該降温補正値を設定することができ、ひいてはヒータコアに流入する冷却水の温度を精度良く推定することが可能となる。また、降温補正値を、燃料増量の度合いと関連付けて予めマップ化しておくことにより、こうした推定処理の簡易化を図ることができるとともに、その演算負荷を軽減することも可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5に記載の発明において、前記冷却水通路の経由する排気系部材が当該機関のエキゾーストマニホールドであることをその要旨とする。
上記構成では、冷却水通路が経由する排気系部材を、内燃機関の排気ポートに直結するエキゾーストマニホールドとしているため、燃焼により発生した熱、換言すれば排気の温度が直接上記冷却水通路に作用することとなり、こうした冷却水通路を介してヒータコアに供給される冷却水についての上述した温度推定も容易となる。
本発明に係る車載内燃機関の冷却装置の一実施の形態が適用される冷却系システムの概略構成を示す平面図及びブロック図。 同実施の形態に係る冷却装置の冷却水温推定処理についてその処理手順を示すフローチャート。 内燃機関の機関回転速度及び機関負荷率と昇温補正値との関係を示すグラフ。 燃料の増量量(度合い)と降温補正値との関係を示すグラフ。
以下に、本発明に係る車載内燃機関の冷却装置を冷却系システムに適用した一実施の形態について、図1〜図4を参照して説明する。
まず、本実施の形態の冷却装置が適用される冷却系システムの概要について図1を参照して説明する。この図1に示されるように、内燃機関30の冷却装置には、内燃機関30、特にそのシリンダブロックやシリンダヘッド等の機関本体に設けられたウォータジャケットを含んで、このウォータジャケットにて加熱された冷却水を冷却するラジエータ13へと連通する第1冷却水通路11aが設けられている。この第1冷却水通路11aは、ラジエータ13に接続される側とは反対側の端部が、当該第1冷却水通路11aに冷却水を吐出するウォータポンプ10に接続されている。また、上記ラジエータ13には、第2冷却水通路11b、冷却水の温度に応じて開閉するサーモスタット20、及び第3冷却水通路11cが順に接続されており、この第3冷却水通路11cのラジエータ13とは反対側の端部は、上記ウォータポンプ10に接続されている。なお、サーモスタット20の開弁温度は一般に、例えば82℃あるいは88℃等の80℃付近の温度、すなわち、内燃機関30の暖機完了の目安となる温度に設定されている。
一方、第1冷却水通路11aからは、上記ラジエータ13に至る途中で第4冷却水通路12が分岐しており、この第4冷却水通路12も上記サーモスタット20に接続されている。さらに、同第1冷却水通路11aからは、上記第4冷却水通路12の分岐位置よりもウォータポンプ10側であって、内燃機関30本体のウォータジャケットとして機能する部分において第5冷却水通路14aが分岐している。この第5冷却水通路14aは、インテークマニホールド31から吸入された空気と燃料との燃焼により生じる燃焼ガスが排出されるエキゾーストマニホールド32を通過する。また、第5冷却水通路14aの端部は、車室内を暖房する際の送風の温度を上昇させるヒータコア15に接続されている。そして、このヒータコア15には第6冷却水通路14bの一端が接続され、その他端は上記サーモスタット20に接続されている。
このように、上記冷却装置は、第1〜第6冷却水通路11a,11b,11c,12,14a,14b、第1冷却水通路11aと第3冷却水通路11cとが接続されるウォータポンプ10、第1冷却水通路11aと第2冷却水通路11bとが接続されるラジエータ13、第5冷却水通路14aと第6冷却水通路14bとが接続されるヒータコア15、及び第2冷却水通路11b、第3冷却水通路11c、第4冷却水通路12、及び第6冷却水通路14bが接続されるサーモスタット20とから構成されている。
こうした冷却装置では、上記ウォータポンプ10から吐出された冷却水は、第1冷却水通路11aを通過する際に、内燃機関30のウォータジャケットにて加熱される。この冷却水の温度が上記サーモスタット20の開弁温度にまで上昇していないときには、上記内燃機関30を経た冷却水は第4冷却水通路12を通過するとともに、サーモスタット20、及び第3冷却水通路11cを介してウォータポンプ10に流入して再び第1冷却水通路11aへと吐出される。他方、冷却水の温度がサーモスタット20の開弁温度以上となったときには、冷却水は第1冷却水通路11aを通じてラジエータ13へと流入し、これにより冷却された後に第2冷却水通路11b、サーモスタット20、第3冷却水通路11cの順に通過してウォータポンプ10に流入する。また、冷却水温度の高低にかかわらず、ウォータポンプ10から吐出された冷却水は、第1冷却水通路11aから分岐する第5冷却水通路14aを介してヒータコア15に流入する。そして、該ヒータコア15にてこの外側を通過する空気との間で熱交換を行った後に、第6冷却水通路14b、及びサーモスタット20を介して再びウォータポンプ10に流入する。
また、上記第1冷却水通路11aに含まれるウォータジャケットには、これを流通する機関冷却水の温度を測定する冷却水温センサ41が設けられている。この冷却水温センサ41が検出した冷却水温度thwは、該冷却水温度thwをはじめとする内燃機関30の
運転状態に係る各種情報に基づき内燃機関30の運転を制御する電子制御装置40に入力される。
上記電子制御装置40は、演算処理装置(CPU)やプログラムメモリ(ROM)、データメモリ(RAM)等を有して内燃機関30の運転状況を制御するための各種制御を実行するマイクロコンピュータを中心に構成されている。そして、このマイクロコンピュータの周辺回路として、上記冷却水温センサ41をはじめ各種センサ等の検出信号が取り込まれる入力部、そしてマイクロコンピュータからの指令に基づき各種アクチュエータを駆動するドライバ等が設けられている。この電子制御装置40の入力部には上述の各種センサが、他方出力部には、各々対応するドライバを介してこれにより駆動される装置類が電気的に接続されている。
また、このように構成された電子制御装置40では、上記ヒータコア15を用いた車室内の暖房に係る制御も実行している。この暖房に係る制御を実施する際には、ヒータコア15に流入する冷却水の温度を検出し、これに基づいてヒータコア15により加熱される空気量等を調整する。ここで、本実施の形態に係る冷却装置では上述のように、内燃機関30のウォータジャケットを含む第1冷却水通路11aとヒータコア15との間に、エキゾーストマニホールド32を通過する第5冷却水通路14aを備える構成となっている。すなわち、こうした冷却装置を流通する冷却水は、上記第5冷却水通路14aを通過する間に加熱され、この加熱の分だけウォータジャケットに設けられた冷却水温センサ41によって検出される冷却水温度thwよりもヒータコア15に流入するときの温度が高くなる。そのため、こうした冷却装置を備える内燃機関30においては、上記冷却水温センサ41にて検出される冷却水温度thwとは別途に、ヒータコア15に流入する冷却水の温度を検出し、これによって上記暖房制御を行うことが望ましい。
そこで、本実施の形態では、ヒータコア15に流入する冷却水の温度を検出するセンサを設けることなく、上記電子制御装置40にて、冷却水温センサ41により検出された冷却水温度thwから該ヒータコア15に流入する冷却水の温度を推定し、上記暖房制御に用いるようにしている。詳細には、エキゾーストマニホールド32による冷却水の加熱をその温度に反映させるように上記冷却水温センサ41にて検出された冷却水温度thwを補正することにより、ヒータコア15へ流入する冷却水の温度を推定するようにしている。
以下に、上記電子制御装置40にて実行されるこうした冷却水温度の推定処理の詳細を図2〜図4を参照して説明する。
図2は、この電子制御装置40を通じて実行される冷却水温度推定処置の処理手順を示すフローチャートである。この冷却水温度推定に係る処理は、所定時間毎に繰り返し実行される。
同図2に示されるように、この処理ではまず、上記冷却水温センサ41によって検出された冷却水温度thwが読み込まれるとともに、内燃機関30に対する燃料噴射の実行を停止する、いわゆる燃料カットが実行されていないことを条件に、図3に示されるマップから内燃機関30の機関回転速度と機関負荷率とにより決定される昇温補正値wtempdが読み込まれる。次いで、内燃機関30に対して噴射される燃料が増量中であるか否か、すなわち、機関燃焼が理論空燃比にて実行されているか、あるいはこの理論空燃比よりも吸気に対する燃料の割合が大きい、いわゆるリッチ状態にて実行されているかが判断される。そして、理論空燃比での燃焼が実行されている場合には、上記冷却水温センサ41によって検出された冷却水温度thwに、先の図3に示されるマップから読み込まれた昇温補正値wtempdが加算されて、ヒータコア15に流入する冷却水の温度thwHが算出される(ステップS201〜ステップS204、ステップS207)。
これにより、ヒータコア15へ流入する冷却水の温度の推定値に、エキゾーストマニホールド32を通過する第5冷却水通路14aでの冷却水の加熱が反映されることとなり、精度良く冷却水温度を推定することができるようになる。
なお、この図3に示されるマップは、実験等により得られた結果から作成されたものであり、予め電子制御装置40の備えるプログラムメモリ(ROM)に記憶されている。また、この昇温補正値wtempd算出に用いられる機関回転速度とは、内燃機関30に設けられてそのクランクシャフトの回転に同期したクランク角センサの検出信号から算出される。そして、機関負荷率とは、この機関回転速度と、上記インテークマニホールド31に接続された吸気管に設けられるエアフローメータにて検出される吸入空気量とを用いて、当該内燃機関30の排気量に対する1燃焼サイクル当りの吸入空気量の割合として算出される。これら機関回転速度と機関負荷率とは、内燃機関30の燃焼状態を反映するもの、特に機関回転速度は、内燃機関30での単位時間当りの燃焼回数を反映するものであり、また、機関負荷率については、燃焼当りの吸入空気量、ひいては燃焼に供させる燃料量を反映するものであることから、これらが高い値であるほど、同機関での燃焼時の温度は高くなる傾向を有する。そこで、先の図3のようなマップのように、これら機関回転速度及び機関負荷率のいずれか一方が高い値であるときに、昇温補正値wtempdとして大きい値が設定されるようにすれば、冷却水温度の推定、すなわちヒータコア15に流入する冷却水の温度thwHの推定を精度よく、且つ容易に実行することができる。
ここで、燃料カットの実行中(ステップS202:YES)は、内燃機関30での混合気の燃焼が行われず、このため燃焼に由来する熱の発生もないことから、上記エキゾーストマニホールド32に排出される排気の温度が同内燃機関30に吸入される空気の温度とほぼ等しくなる。すなわち、エキゾーストマニホールド32での冷却水の加熱がほとんどない状態となり、先の図3に示すような、機関回転速度及び昇温補正値wtempdとの関係は成立しないこととなる。そのため、排気温が吸気温にほぼ等しくなる燃料カットの実行時には、上記昇温補正値wtempdを用いた推定を行うと、この推定処理による冷却水温度の過剰補正に起因して温度推定の精度が低下することから、こうした処理を実行しないようにしている(ステップS208)。
一方、リッチ状態での燃焼が実行されている場合には、図4に示されるマップを用いて降温補正値wtemprichdが算出され、上記冷却水温度thwに昇温補正値wtempdが加算されるとともに降温補正値wtemprichdが減算されて、ヒータコア15に流入する冷却水の温度thwHが算出される(ステップS204〜ステップS206)。このように、理論空燃比での燃焼に比較してその温度が低下するリッチ燃焼時には、ヒータコア15へ流入する冷却水温度の推定に際し、降温補正値wtemprichdを算出して、これを検出された冷却水温度thwと昇温補正値wtempdとを加算した値から減算するようにしている。これにより上記推定に係る精度がより高く維持されることとなる。なお、この図4に示されるマップについてはこれも、先の図3に示されるマップと同様、実験等により得られた結果から予め作成されて、上記プログラムメモリ(ROM)に記憶されている。
ここで、同図4に示されるように、燃料の増量量が多くなるほど、上記降温補正値wtemprichdとして大きい値が設定されるようにている。すなわち、燃焼温度(排気温度)の低下度合いが大きいほど降温補正値wtemprichdとして大きい値が選択されるようにしているため、ヒータコア15流入冷却水の温度推定の精度がより向上することとなる。なお、同図4に示されるマップの「増量燃料量」とは、理論空燃比での燃料噴射量に対してどれだけ増量して燃料を噴射しているかを示すものであればよい。ちなみに、上記リッチ状態での燃焼が実行されている場合としては、上記エキゾーストマニホー
ルド32をはじめとする排気系の部材の温度が過度に上昇することを抑制する目的で、理論空燃比での燃焼が実行されるときよりも多量の燃料が内燃機関30に対して噴射されているとき等が想定される。
こうした冷却水温度推定処理によれば、内燃機関30の燃焼状態を反映したかたちで、当該推定、すなわちヒータコア15に流入する冷却水の温度thwHが推定でき、その精度を向上させることができる。そのため、この推定された温度thwHを用いて、例えば上述のような車室内の暖房制御を実行するようにすれば、同制御の精度も同様に向上させることができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態に係る車載内燃機関の冷却装置によれば、以下に列挙する効果が得られるようになる。
(1)エキゾーストマニホールド32を通過する第5冷却水通路14aでの加熱に起因する冷却水の温度の上昇分としての昇温補正値wtempdを内燃機関30の機関回転速度と機関負荷率とに基づき算出し、これを冷却水温センサ41の検出値である冷却水温度thwに加算して、ヒータコア15に流入する冷却水の温度thwHを推定するようにした。すなわち、当該機関の運転状態、特に燃焼状態に応じてヒータコア15に流入する冷却水の温度thwHを推定するようにしているため、機関運転状態によるエキゾーストマニホールド32の温度変化に追従するかたちで上記冷却水温度thwHを推定することができ、第1冷却水通路11aのウォータジャケット部分に設けられた冷却水温センサ41により検出される冷却水温度thwを用いながらも、ヒータコア15に供給する冷却水の温度thwHを精度よく推定することが可能となる。
(2)上記機関回転速度及び機関負荷率の少なくとも一方が高い値であるときほど、昇温補正値wtempdとして大きい値が選択されるようにした。これにより、内燃機関30の燃焼状態に即したかたちで該昇温補正値wtempdを設定することができ、ひいてはヒータコア15に流入する冷却水の温度thwHを精度良く推定することが可能となる。
(3)また、この昇温補正値wtempdを、機関回転速度と機関負荷率とに関連付けされて予めマップ化するようにした。これにより、上記推定処理の簡易化を図ることができるとともに、その演算負荷を軽減することも可能となる。
(4)内燃機関30での燃料カットの実行時には、上記昇温補正値wtempdを加算することなくヒータコア15に流入する冷却水の温度thwHを推定するようにした。これにより、加算処理による冷却水温度の過剰補正に起因する推定精度の低下を回避することができるようになる。
(5)燃料の増量量、すなわち、排気温度の低下に応じた値である降温補正値wtemprichdを冷却水温センサ41の検出値である冷却水温度thwから減算するようにした。これにより、推定される冷却水温度に燃料増量に起因する排気温度の低下を反映させることができるようにもなり、ヒータコア15に流入する冷却水の温度の推定精度をより高く維持することができるようになる。
(6)増量燃料量が多いほど上記降温補正値wtemprichdとして大きい値が選択されるようにした。これにより、内燃機関30の運転状態に即したかたちで該降温補正値wtemprichdを設定することができ、ひいてはヒータコア15に流入する冷却水の温度thwHを精度良く推定することが可能となる。
(7)また、この降温補正値wtemprichdを、増量燃料量と関連付けて予めマ
ップ化しておくようにした。これにより、上記推定処理の簡易化を図ることができるとともに、その演算負荷を軽減することも可能となる。
(8)第5冷却水通路14aが経由する排気系部材を、内燃機関30の排気ポートに直結するエキゾーストマニホールド32とした。これにより、燃焼により発生した熱、換言すれば排気の温度が直接上記第5冷却水通路14aに作用することとなり、こうした第5冷却水通路14aを介してヒータコア15に供給される冷却水についての上述した温度推定も容易となる。
なお、上記実施の形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実行することも可能である。
・サーモスタット20の配設位置を第2冷却水通路11bと第3冷却水通路11cとの接続部とし、ラジエータ13からウォータポンプ10へ流入する冷却水の流れを制御するようにした。これに限らず、上記第1冷却水通路11aにサーモスタットを配設し、ウォータポンプ10からラジエータ13へと流入する冷却水を制御するようにしてもよい。また、機関冷却水の循環が行われている間に渡り、第5冷却水通路14aを通過した冷却水は必ずヒータコア15を通過する構成を例示したが、同ヒータコア15を迂回する経路を設けるとともに、車室内の暖房を行っていない場合等には、冷却水がこの迂回経路を流通するようにしてもよい。加えて、第5冷却水通路14aについても、冷却水の循環が行われている間中、冷却水が流通するようにした。これに限らず、第1冷却水通路11aから第5冷却水通路14aが分岐した直後に開閉弁を設け、これを内燃機関30の運転状態に応じて開閉し、これによって第5冷却水通路14aへの冷却水の流入を断接する等々の構成も採用可能である。
・内燃機関30の機関負荷率を当該機関の排気量、吸入空気量、及び機関回転速度に基づいて算出するようにしたが、内燃機関30の運転状態を示す他の情報に基づいて機関負荷率を算出するようにしてもよい。
・エキゾーストマニホールド32を通過する第5冷却水通路14aは、該エキゾーストマニホールド32の全体を冷却する構造とした。これに限らず、第5冷却水通路14aは、エキゾーストマニホールド32の集合部のみを冷却する構造とする、あるいは、エキゾーストマニホールド32の分岐管のいずれかを冷却する構造とする等してもよい。
・降温補正値wtemprichdを増量燃料量が多いほど、その絶対値が大きくなるようにした。これに限らず、降温補正値wtemprichdを一定の値とするようにしてもよい。
・理論空燃比での燃焼時と比較して増量された燃料量に基づき、降温補正値wtemprichdを算出するようにした。これに限らず、燃料の増量度合い、あるいは、燃焼のリッチ度合いにより該降温補正値wtemprichdを算出するようにしてもよい。この場合、先の図4においては、例えば、横軸(燃料増量度合い)の原点を理論空燃比である「14.7」とし、これを右側に進むほどその値が小さくなる、すなわちリッチとなるようにしてもよいし、同一空気量における「リッチ燃焼時の燃料噴射量/理論空燃比のときに噴射される燃料量」を横軸にとり、原点を「1」として右側に進むほどその値が大きくなるようにしてもよい。
・リッチ状態での燃焼時には、冷却水温度thwに昇温補正値wtempdを加算するとともに、降温補正値wtemprichdを減算してヒータコア15流入する冷却水の温度thwHを推定するようにした。これに限らず、リッチ燃焼時であっても昇温補正値wtempdのみによる推定を実行するようにしてもよい。
・内燃機関30での燃料カットの実行時には、上記冷却水温度の推定に際し、昇温補正値wtempdを加算しないこととした。これに限らず、燃料カットの実行時にもこの加算処理を実行して、ヒータコア15へ流入する冷却水の温度thwHを推定するようにしてもよい。
・冷却水の流通経路として、内燃機関30から流出した冷却水がヒータコア15に流入するまでの間に、エキゾーストマニホールド32を通過する構成とし、こうした構成においてヒータコア15に流入する冷却水温を推定する車載内燃機関の冷却装置を例示した。これに限らず、上記エキゾーストマニホールド32以外の排気系部材が、冷却水の流通経路における内燃機関30とヒータコア15との間に設けられた構成であっても、上記推定処理と同等の方法によりヒータコア15に流入する冷却水の温度を推定することは可能である。
10…ウォータポンプ、11a…第1冷却水通路、11b…第2冷却水通路、11c…第3冷却水通路、12…第4冷却水通路、13…ラジエータ、14a…第5冷却水通路、14b…第6冷却水通路、15…ヒータコア、20…サーモスタット、30…内燃機関、31…インテークマニホールド、32…エキゾーストマニホールド、40…電子制御装置、41…冷却水温センサ。

Claims (6)

  1. 車載内燃機関の冷却に用いられる冷却水通路が機関本体に設けられたウォータジャケットから排気系部材を介して車室内の暖房に用いられるヒータコアに至るように形成されてなる車載内燃機関の冷却装置において、
    前記内燃機関の機関温度検出のために前記ウォータジャケットに設けられた水温センサにより検出される冷却水温度に当該機関の機関回転速度及び機関負荷率に基づく温度上昇分を加味した昇温補正値を加算して前記ヒータコアに流入する冷却水の温度を推定する
    ことを特徴とする車載内燃機関の冷却装置。
  2. 前記昇温補正値は、前記機関回転速度及び機関負荷率の少なくとも一方が高いほど大きい値が選ばれる態様で予めマップ化されてなる
    請求項1に記載の車載内燃機関の冷却装置。
  3. 前記内燃機関が燃料カット中にあるときには前記水温センサにより検出される冷却水温度に対する前記昇温補正値の加算を禁止して前記ヒータコアに流入する冷却水の温度を推定する
    請求項1又は2に記載の車載内燃機関の冷却装置。
  4. 前記内燃機関の燃料増量時には、前記水温センサにより検出される冷却水温度から排気温度の低下に基づく温度降下分を加味した降温補正値を減算して前記ヒータコアに流入する冷却水の温度を推定する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の車載内燃機関の冷却装置。
  5. 前記降温補正値は、前記燃料増量の度合いが大きいほど大きい値が選ばれる態様で予めマップ化されてなる
    請求項4に記載の車載内燃機関の冷却装置。
  6. 前記冷却水通路の経由する排気系部材が当該機関のエキゾーストマニホールドである
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の車載内燃機関の冷却装置。
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